説明

帯電制御式インクジェットプリンタ

【課題】より正確かつ高速に帯電インク粒子の帯電量を補正してきれいな印刷状態を安定して得ることができる帯電制御式インクジェットプリンタを提供することを目的としている。
【解決手段】着弾可能インク粒子のうちの帯電させる対象インク粒子が印字しようとする文字の縦ドット数および文字高さを、記憶手段に記憶された印刷情報から読み取り、対象インク粒子の帯電情報を記憶手段に予め記憶された文字の縦ドット数および文字高さに対応した補正データに基づいて帯電量を補正する帯電量補正手段を備えていることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯電制御式インクジェットプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
帯電制御式インクジェットプリンタは、たとえば、図8に示すように、ガン101とノズル102とを備える粒子発生手段100と、帯電手段としての帯電電極200,200と、偏向手段としての偏向電極300,300と、ガター400とを備え、印刷対象面に所定のドットパターンを形成するようになっている。
粒子発生手段100は、ノズル102の先端から噴射されるインク流にピエゾ素子等を用いて一定周波数の脈動を与えることによって噴射後に所定の粒径のインク粒子を発生させ、このインク粒子500をガター400方向に飛行させるようになっている。
【0003】
このようにして飛行するインク粒子500の中には、帯電させることによって所定のドット着弾位置に着弾する着弾可能インク粒子が少なくとも含まれ、後述する間引きインク粒子も必要に応じて含まれている。
帯電電極200,200は、発生したインク粒子のうち着弾可能インク粒子が、2つの帯電電極200,200の間を通過する間に、予め記憶手段に記憶された印刷情報の各着弾可能インク粒子毎の帯電情報に従った帯電量に帯電させた帯電インク粒子を形成するようになっている。
【0004】
偏向電極300,300は、帯電電極200,200間で帯電した帯電インク粒子を対面して設けられた偏向電極300,300間を通る間に偏向電極300,300間に形成された静電場によって帯電量に対応した偏向度合いで偏向させるようになっている。すなわち、偏向度合いを変えることによって、帯電インク粒子を印刷対象面の対応する着弾位置に着弾させて印刷対象面に所定のドットパターンを形成するようになっている。
【0005】
ガター400は、印刷に必要がないため、帯電電極200,200間で帯電されることがない着弾可能インク粒子および間引きインク粒子が受けられるようになっている。
また、ガター400によって受けられたインクは、図示していないが、回収ポンプ(図示せず)によって回収されて再び印刷に用いられるようになっている。
【0006】
なお、間引きインク粒子とは、帯電インク粒子間で相互に働くクーロン力や、印刷対象面に向って前を飛ぶ帯電インク粒子の疎密による空気抵抗の差を減少させて印刷の品位を向上させるため、着弾可能インク粒子と着弾可能インク粒子との間に設けられるインク粒子である。また、図8中、600は検知電極であって、帯電電極200,200間で帯電された帯電インク粒子の電荷を検知して帯電が正常に行われているか、インク粒子の生成が正常に行われているかを検査するようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記のように間引きインク粒子によって帯電インク粒子間で相互に働くクーロン力や、印刷対象面に向って前を飛ぶ帯電インク粒子の疎密による空気抵抗の差を緩和する方法の場合、十分な効果を発揮させるためには、帯電インク粒子と帯電インク粒子との間にできるだけ多くの間引きインク粒子を介在させるようにすればよいのであるが、間引きインク粒子の数が増えると、それだけ印字にようする時間がかかり、印刷スピードの点で問題が発生する。
したがって、印刷スピードを考慮すると、印字パターンによっては、帯電インク粒子が目標からずれて印刷対象面に着弾し、きれいに印字できない場合もあった。
【0008】
たとえば、図9に示す、従来の帯電制御式インクジェットプリンタで、まず縦3行の文字を32ドットで印字したのち、途中で縦2行の文字を16ドットで印字するようにした印字例を参考にして説明すると、この例では、図9中、矢印X部分の「0」の文字を構成するドットのうち、下側の「K」の文字の縦棒の直上に位置するドットの位置が、横のドットより下側にずれ、矢印Y部分の「D」の左端の縦棒部分の最下端のドットが下側にずれている。
上記「0」の文字のずれの原因は、「0」の文字の下側に「K」の文字が印字されているためである。すなわち、印字は、図10(a)に示すように、「K」の文字の縦棒部分を下側のD1〜D7のドット順で印刷したのち、「0」の文字の縦棒部分の直上のドットD8を印刷するようになっている。したがって、D8を印刷する帯電インク粒子の前方に、D1〜D7を印刷する7個の帯電インク粒子が印刷対象面に向かって飛行しており、これらの帯電インク粒子によってD8のドットを印刷する帯電インク粒子にかかる空気抵抗が少なくなり、その結果、D8のドットを印刷する帯電インク粒子の空気抵抗による速度低下が少なく、結果として基準設定速度より飛行速度が速くなり、偏向が十分になされない状態で印刷対象面に着弾するためである。
【0009】
一方、「D」の文字のずれの原因は、図10(b)に示すように、「D」の縦棒部分は、D1〜D7順に印刷されるので、D1のドットを印刷する帯電インク粒子の後方からD2〜D7のドットを印刷する帯電インク粒子が印刷対象面に向かってつぎつぎに飛行してくるため、後方にならぶ帯電インク粒子から受けるクーロン力によって、D1のドットを印刷する帯電インク粒子が印刷対象面方向に押されその飛行速度が速くなり、偏向が十分になされない状態で印刷対象面に着弾するためである。
また、縦ドット数や文字高さが変更になった場合においても、前後を飛行する帯電インク粒子間の間隔が異なることによって帯電インク粒子にかかるクーロン力や空気抵抗も変化し、着弾位置がずれるという不具合が発生する。
【0010】
そこで、上記対象とする着弾可能インク粒子の前後を飛行する着弾可能インク粒子の帯電量(非帯電状態を含む)から着弾可能インク粒子に印加する電圧を補正してできるだけ、予定着弾位置からすれないようにする方法が既に提案されている(たとえば、特許文献1等参照)。
しかし、上記方法を用いた場合、前後を飛行する多数の帯電インクの帯電量をサーチして補正帯電量を演算しなければ、正確な補正帯電量を得ることができない。
【0011】
すなわち、正確な補正帯電量を得るには、多数の帯電インク粒子のデータ演算を行わなければならず、演算に時間がかかりすぎるという問題がある。
【特許文献1】特開平10−86384号公報
【0012】
本発明は、上記事情に鑑みて、より正確かつ高速に帯電インク粒子の帯電量を補正してきれいな印刷状態を安定して得ることができる帯電制御式インクジェットプリンタを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明にかかる帯電制御式インクジェットプリンタは、帯電させることによって所定のドット着弾位置に着弾する着弾可能インク粒子を少なくとも含むインク粒子を連続的に噴射する粒子発生手段と、粒子発生手段から噴射された着弾可能インク粒子を、予め記憶手段に記憶された印刷情報の各着弾可能インク粒子毎の帯電情報に従った帯電量に帯電させる帯電手段と、帯電された帯電インク粒子を偏向させる偏向手段とを備え、印刷対象面に所定のドットパターンを形成するインクジェットプリンタにおいて、前記着弾可能インク粒子のうちの帯電させる対象インク粒子が印字しようとする文字の縦ドット数および文字高さを、記憶手段に記憶された印刷情報から読み取り、対象インク粒子の帯電情報を記憶手段に予め記憶された文字の縦ドット数および文字高さに対応した補正データに基づいて帯電量を補正する帯電量補正手段を備えていることを特徴としている。
【0014】
また、本発明の帯電制御式インクジェットプリンタにおいては、インク粒子が、着弾可能インク粒子と、その前後に噴射される着弾可能インク粒子との間に存在する間引きインク粒子とからなり、間引きインク粒子の個数に応じて記憶手段に予め記憶された補正データに基づいて帯電インク粒子の帯電量を補正する帯電量補正手段を備えていることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明にかかる帯電制御式インクジェットプリンタは、以上のように構成されているので、より正確かつ高速に帯電インク粒子の帯電量を補正してきれいな印刷状態を安定して得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明を、その実施の形態をあらわす図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1は、本発明にかかる帯電制御式インクジェットプリンタの第1の実施の形態をあらわしている。
【0017】
図1に示すように、この帯電制御式インクジェットプリンタ(以下、「プリンタ」とのみ記す)1cは、従来のプリンタと同様に、ガン21およびノズル22からなるインク粒子発生手段2と、帯電手段としての帯電電極3,3と、検知電極4,4と、偏向電極5,5とからなる印字ヘッド機構6と、制御部7とを備えている。
制御部7は、メインメモリ71と、メインCPU(中央演算処理装置)72と、印刷制御CPU73と、デジタル−アナログ変換部74と、増幅部75とを備えている。
【0018】
メインCPU72が、メインメモリ71に記憶された印字データと、この印字データの縦ドット数データと、文字高さ設定データ等の印刷情報を読み出す。
そして、印刷制御CPU73では、印刷制御CPU73に予め記憶された縦ドット数および文字高さに応じて予め経験的に求められた帯電電圧補正テーブルT3に基づいて、各文字の各ドットに対応する帯電インク粒子毎の帯電電圧補正値を決定し、帯電対象インク粒子Pが帯電電極3,3間を通過する間に帯電電圧補正値通り補正した電圧をかけて補正された帯電量を有する帯電インク粒子とするようになっている。
【0019】
なお、帯電電圧補正テーブルT3は、具体的には、空気抵抗やクーロン力に対する補正量を、縦ドット数が多いほど大きくし、文字高さが高い程小さくするように多次元化して作成されるようになっている。
以上のように、このプリンタ1cは、縦ドット数および文字高さ設定によって予め経験的に求められた帯電電圧補正テーブルT3に基づいて各帯電インク粒子の帯電量を決定するようになっているので、より適切な補正で印字品位を向上させることができる。
【0020】
図2は、本発明にかかる帯電制御式インクジェットプリンタの第2の実施の形態をあらわしている。
図2に示すように、この帯電制御式インクジェットプリンタ(以下、「プリンタ」とのみ記す)1aは、以下の構成以外は、上記プリンタ1cと同様になっている。
【0021】
すなわち、このプリンタ1aは、メインCPU72が、メインメモリ71に記憶された印字データと、この印字データの縦ドット数データ、間引き数データおよび文字高さ設定データ等の印刷情報を読み出し、読み出された印刷情報から、図3に示すように、着弾可能インク粒子のうちの帯電させる帯電対象インク粒子Pを噴射する直前までに噴射され、帯電対象インク粒子Pから設定基準個数(この実施形態では8個であるが、少なくとも3個以上であればよい)の着弾可能インク粒子A,Bのうちから、帯電される着弾可能インク粒子Aの個数a(図3(a)の場合は3個、図3(b)の場合は2個)と、帯電対象インク粒子Pおよびこの帯電対象インク粒子Pの直前で帯電される着弾可能インク粒子Aとの間に存在する帯電されない非帯電の着弾可能インク粒子Bの個数b(図3(a)の場合は0個、図3(b)の場合は2個)とを検出する。
【0022】
一方、印刷制御CPU73では、予め経験的に求められ、印刷制御CPU73に予め記憶された帯電電圧補正テーブルT1に基づいて、図3(a)の場合であれば、a=3,b=0に対応する帯電電圧補正値、図3(b)の場合であれば、a=2,b=2に対応する帯電電圧補正値を決定し、帯電対象インク粒子Pが帯電電極3,3間を通過する間に帯電電圧補正値通り補正した電圧をかけて補正された帯電量を有する帯電インク粒子とするようになっている。
なお、帯電電圧補正テーブルT1は、具体的には、補正が偏向量不足を補正するようになっているから、基準帯電電圧に対し、帯電対象インク粒子と着弾可能インク粒子Aとの間の着弾可能インク粒子Bの個数bが少ない、すなわち、帯電対象インク粒子と着弾可能インク粒子Aとの間隔が少ない程、帯電電圧を高くする。また、個数aが多い程帯電電圧を高くするように、増加させる比率を2次元のテーブルで作成される。
【0023】
以上のように、このプリンタ1aは、個数aと個数bの2つのパラメータに基づいて予め定められた帯電電圧補正テーブルT1を用いて帯電インク粒子の帯電量を補正するようにしたので、着弾可能インク粒子を所定の着弾ドット位置に着弾するように、より正確にかつ高速に補正することができる。
【0024】
図4は、本発明にかかる帯電制御式インクジェットプリンタの第3の実施の形態をあらわしている。
図4に示すように、この帯電制御式インクジェットプリンタ(以下、「プリンタ」とのみ記す)1bは、以下の構成以外は、上記プリンタ1aと同様になっている。
【0025】
すなわち、このプリンタ1bは、メインCPU72が、メインメモリ71に記憶された印字データと、この印字データの縦ドット数データ、間引き数データおよび文字高さ設定データ等の印刷情報を読み出し、読み出された印刷情報から、図5に示すように、着弾可能インク粒子のうちの帯電させる帯電対象インク粒子Pが噴射された直後から噴射される設定基準個数(この実施形態では8個であるが、少なくとも3個以上であればよい)の着弾可能インク粒子C,Dのうちから、帯電される着弾可能インク粒子Cの個数c(図5(a)の場合は7個,図5(b)の場合は2個)と、帯電対象インク粒子Pおよびこの帯電対象インク粒子Pの直後に帯電される着弾可能インク粒子Cとの間に存在する帯電されない非帯電の着弾可能インク粒子Dの個数d(図5(a)の場合は0個、図5(b)の場合は3個)とを検出する。
【0026】
そして、印刷制御CPU73では、予め経験的に求められ、印刷制御CPU73に予め記憶された帯電電圧補正テーブルT2に基づいて、図5(a)の場合であれば、c=7,d=0に対応する帯電電圧補正値、図5(b)の場合であれば、c=2,d=3に対応する帯電電圧補正値を決定し、帯電対象インク粒子Pが帯電電極3,3間を通過する間に帯電電圧補正値通り補正した電圧をかけて補正された帯電量を有する帯電インク粒子Pとするようになっている。
なお、帯電電圧補正テーブルT2は、具体的には、補正が偏向量不足を補正するようになっているから、基準帯電電圧に対し、帯電対象インク粒子と着弾可能インク粒子Cとの間の着弾可能インク粒子Dの個数dが少ない、すなわち、帯電対象インク粒子と着弾可能インク粒子Cとの間隔が少ない程、帯電電圧を高くする。また、個数cが多い程帯電電圧を高くするように、増加させる比率を2次元のテーブルで作成される。
【0027】
以上のように、このプリンタ1bは、個数cと個数dの2つのパラメータに基づいて予め定められた帯電電圧補正テーブルT2を用いて帯電インク粒子の帯電量を補正するよう.にしたので、着弾可能インク粒子を所定の着弾ドット位置に着弾するように、より正確にかつ高速に補正することができる。
【0028】
図6は、本発明にかかる帯電制御式インクジェットプリンタの第4の実施の形態をあらわしている。
図6に示すように、この帯電制御式インクジェットプリンタ(以下、「プリンタ」とのみ記す)1dは、以下の構成以外は、上記プリンタ1aと同様になっている。
【0029】
すなわち、このプリンタ1dは、メインCPU72が、メインメモリ71に記憶された印字データと、この印字データの縦ドット数データ、間引き数データおよび文字高さ設定データ等の印刷情報を読み出し、読み出された印刷情報から、図3に示すように、着弾可能インク粒子のうちの帯電させる帯電対象インク粒子Pを噴射する直前までに噴射され、帯電対象インク粒子Pから設定基準個数(この実施形態では8個であるが、少なくとも3個以上であればよい)の着弾可能インク粒子A,Bのうちから、帯電される着弾可能インク粒子Aの個数a(図3(a)の場合は3個、図3(b)の場合は2個)と、帯電対象インク粒子Pおよびこの帯電対象インク粒子Pの直前で帯電される着弾可能インク粒子Aとの間に存在する帯電されない非帯電の着弾可能インク粒子Bの個数b(図3(a)の場合は0個、図3(b)の場合は2個)とを検出するとともに、図7に示すように、各着弾可能インク粒子A(B)間に間引きインク粒子Eの個数eを検出する。
【0030】
そして、印刷制御CPU73では、予め経験的に求められ、印刷制御CPU73に予め記憶された帯電電圧補正テーブルT4に基づいて、個数aと個数bと個数eとに対応する帯電電圧補正値を決定し、帯電対象インク粒子Pが帯電電極3,3間を通過する間に帯電電圧補正値通り補正した電圧をかけて補正された帯電量を有する帯電インク粒子とするようになっている。
なお、帯電電圧補正テーブルT4は、間引きインク粒子Eの数が多くなるほど空気抵抗やクーロン力に対する補正量を小さくするように多次元化して作成される。
【0031】
以上のように、このプリンタ1dは、個数a,個数bの2つのパラメータに、間引きインク粒子Eの個数eをパラメータとして加えた帯電電圧補正テーブルT4を予め作成し、この帯電電圧補正テーブルT4を用いて対応する帯電インク粒子の帯電量を補正するようにしたので、帯電インク粒子をより正確に目的とする着弾位置に着弾させてずれのないきれいな印刷状態を得ることができる。
【0032】
本発明は、上記の実施の形態に限定されない。たとえば、すべてパラメータを組み合わせで多次元テーブルを作成するようにしても構わない。
また、上記の実施の形態では、帯電量の補正を印刷制御CPUによってソフト的に処理しているが、一部あるいはすべてをハードウェアで行うようにしても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明にかかる帯電制御式インクジェットプリンタの第1の実施の形態を模式的にあらわす模式図である。
【図2】本発明にかかる帯電制御式インクジェットプリンタの第2の実施の形態を模式的にあらわす模式図である。
【図3】図2のプリンタを用いた着弾可能インク粒子の偏向電極部分での飛行パターンの1例を模式的にあらわす模式図である。
【図4】本発明にかかる帯電制御式インクジェットプリンタの第3の実施の形態を模式的にあらわす模式図である。
【図5】図4のプリンタを用いた着弾可能インク粒子の偏向電極部分での飛行パターンの1例を模式的にあらわす模式図である。
【図6】本発明にかかる帯電制御式インクジェットプリンタの第4の実施の形態を模式的にあらわす模式図である。
【図7】間引きインク粒子の飛行パターンの1例を模式的にあらわす模式図である。
【図8】従来の帯電制御式インクジェットプリンタの1例を模式的にあらわす模式図である。
【図9】従来の帯電制御式インクジェットプリンタの印字パターンの1例をあらわす図である。
【図10】図9の印字パターンのドットのずれを説明する図である。
【符号の説明】
【0034】
1a,1b,1c,1d 帯電制御式インクジェットプリンタ
2 粒子発生手段
3 帯電電極(帯電手段)
5 偏向電極(偏向手段)
7 制御部
A,C 帯電される着弾可能インク粒子
B,D 非帯電の着弾可能インク粒子
P 帯電対象インク粒子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯電させることによって所定のドット着弾位置に着弾する着弾可能インク粒子を少なくとも含むインク粒子を連続的に噴射する粒子発生手段と、粒子発生手段から噴射された着弾可能インク粒子を、予め記憶手段に記憶された印刷情報の各着弾可能インク粒子毎の帯電情報に従った帯電量に帯電させる帯電手段と、帯電された帯電インク粒子を偏向させる偏向手段とを備え、印刷対象面に所定のドットパターンを形成するインクジェットプリンタにおいて、
前記着弾可能インク粒子のうちの帯電させる対象インク粒子が印字しようとする文字の縦ドット数および文字高さを、記憶手段に記憶された印刷情報から読み取り、対象インク粒子の帯電情報を記憶手段に予め記憶された文字の縦ドット数および文字高さに対応した補正データに基づいて帯電量を補正する帯電量補正手段を備えていることを特徴とする帯電制御式インクジェットプリンタ。
【請求項2】
インク粒子が、着弾可能インク粒子と、その前後に噴射される着弾可能インク粒子との間に存在する間引きインク粒子とからなり、間引きインク粒子の個数に応じて記憶手段に予め記憶された補正データに基づいて帯電インク粒子の帯電量を補正する帯電量補正手段を備えている請求項1に記載の帯電制御式インクジェットプリンタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−111024(P2006−111024A)
【公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−481(P2006−481)
【出願日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【分割の表示】特願2003−275989(P2003−275989)の分割
【原出願日】平成15年7月17日(2003.7.17)
【出願人】(391040870)紀州技研工業株式会社 (20)
【Fターム(参考)】