説明

帯電装置及び画像形成装置

【課題】清掃による帯電むらを抑制することを目的とする。
【解決手段】感光体ドラム12を帯電する帯電ローラ28と、帯電ローラ28と接触する接触部30Aと非接触部30Bとが回転軸に沿って螺旋状に形成され、帯電ローラ28と接触して回転しながら帯電ローラを清掃するクリーニングローラ30と、帯電ローラ28とクリーニングローラ30との接触によって生じる摩擦によって生じる電荷を打ち消す特性の電圧を帯電ローラ28に印加する電圧制御部32と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯電装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
帯電装置としては、画像形成装置等に利用される感光体を帯電する帯電装置が一般的に知られている。この種の帯電装置では、帯電ロール等を清掃するためのクリーニングローラを備えたものがあり、特許文献1や特許文献2に記載の技術が提案されている。
【0003】
特許文献1に記載の技術では、シャフトと、シャフトの両端にそれぞれ結合され、外部の回転体と接触して回転体から伝達される駆動力をシャフトに伝達するコロと、前記シャフトの軸線方向に沿って螺旋状に設けられ、シャフトの軸線方向に見て予め定めた外径寸法を有する螺旋状クリーニング部材とを有し、螺旋状クリーニング部材の外径寸法は前記コロの外径寸法よりも大きくなるように設定され、動作中、前記コロの周速度とクリーニング突条の外周の周速度との速度差により前記回転体の表面をクリーニングするクリーニングローラを備えることが提案されている。
【0004】
また、特許文献2に記載の技術では、帯電ローラに接触して帯電ローラ表面を清掃する清掃部と、清掃部よりも径が小さく帯電ローラに対して非接触になるように形成された非清掃部とを備え、清掃部と非清掃部とが帯電ローラとの対向部で交互に現れるクリーニングローラが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−070532号公報
【特許文献2】特開2008−304729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、清掃開始時に発生する帯電むらを小さくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の帯電装置は、被清掃手段と一部が接触して回転すると共に、回転に応じて前記被清掃手段との接触部が移動して前記被清掃手段の表面を清掃する清掃手段と、前記被清掃手段であって、被帯電体の帯電と、前記被清掃手段と前記清掃手段との接触によって生じる電荷を打ち消す特性の電圧の印加と、を行う帯電手段と、を備えることを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記帯電手段は、前記電荷と逆極性の電圧を印加することを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載の画像形成装置は、請求項1又は請求項2に記載の帯電装置を備え、前記帯電手段が、画像形成開始前及び画像形成終了後の少なくとも一方で前記特性の電圧を印加することを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記帯電装置の環境条件を検出する検出手段を更に備え、前記帯電手段が、前記環境状況により導出された前記特性の電圧の中から、前記検出手段によって検出された前記環境条件に対応する種類の電圧を印加することを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、摩擦によって生じる電荷を打ち消す特性の電圧を印加しない場合に比べて、清掃開始時時に発生する帯電むらを小さくすることができる、という効果がある。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、摩擦によって生じる電荷と逆極性の電圧を印加しない場合に比べて、清掃時の摩擦によって発生する電荷を低減することができる、という効果がある。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、摩擦によって生じる電荷を打ち消す特性の電圧を印加しない場合に比べて、帯電むらによる画像の濃度むらを抑制することができる、という効果がある。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、環境条件が変動しても帯電むらによる画像むらを抑制することができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態に係わる画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図2】帯電装置の構成を示す図である。
【図3】クリーニングローラの接触部と非接触部による摩擦による帯電を検証するために用いた装置の概要を示す図である。
【図4】(A)は発泡部材有り部と無し部の帯電ローラ表面電位を示す図であり、(B)は発泡部材有り部と無し部に対応する感光体ドラムの表面電位を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係わる画像形成装置の電圧制御部で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係わる画像形成装置における帯電装置の変形例を示す図である。
【図7】変形例の電圧制御部で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図8】クリーニングローラの変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係わる画像形成装置の概略構成を示す図である。
【0017】
図1に示すように、画像形成装置10は、図1矢印A方向に回転する感光体ドラム12を備えている。なお、この感光体ドラム12の回転方向(図1矢印A方向)が副走査方向に対応し、後述する光走査装置16による光走査方向が主走査方向に対応する。
【0018】
この感光体ドラム12の周囲には、感光体ドラム12の回転方向に沿って、帯電装置14、光走査装置16、現像器18、転写ローラ20、クリーナ(図示省略)、除電器(図示省略)が順位配置されている。
【0019】
すなわち、感光体ドラム12は、帯電装置14によって表面が帯電された後、光走査装置16によって光ビームが照射されて、感光体ドラム12上に潜像が形成される。なお、光走査装置16は、画像データに基づいて光ビームを出力する。
【0020】
感光体ドラム12上に形成された潜像は、現像器18によってトナーが供給されて現像され、感光体ドラム12上にトナー像が形成される。感光体ドラム12上のトナー像は、転写ローラ20によって用紙Pに転写される。用紙Pは、用紙収納部22から1枚ずつ取り出されて用紙搬送ベルト24によって転写ローラ20位置まで搬送される。
【0021】
転写後に感光体ドラム12に残留しているトナーはクリーナ(図示省略)によって除去され、除電器(図示省略)によって除電された後、再び帯電ローラ14によって帯電されて、上述の動作が繰り返される。
【0022】
一方、トナー像が転写された用紙Pは、加圧ローラ26Aと加熱ローラ26Bとを有する定着器26に搬送されて定着処理が施される。これにより、トナー像が定着されて、用紙P上に所望の画像が形成される。画像が形成された用紙Pは装置外へ排出される。
【0023】
本実施の形態に係わる帯電装置14には、帯電ローラ28及びクリーニングローラ30を有する。クリーニングローラ30は、図2に示すように、帯電ローラ28に接触して帯電ローラ28の表面を清掃する。
【0024】
また、クリーニングローラ30は、図2に示すように、帯電ローラ28に接触する接触部30Aと、非接触部30Bを有しており、帯電ローラ28と接触部30Aが接触して回転しながら帯電ローラ28を清掃するようになっている。また、接触部30Aは、クリーニングローラ30の回転軸に沿って螺旋状とされており、帯電ローラ28の回転に応じて接触部30Aが軸方向に移動して帯電ローラ28の表面を清掃する。接触部30Aは、例えば、回転軸の部材に発泡部材を螺旋状に巻き付けて形成する。
【0025】
ところで、本実施の形態では、クリーニングローラ30と帯電ローラ28の接触状態が、上述したように、接触部30Aと非接触部30Bを有し、接触部30Aが軸方向に螺旋状に形成されているため、帯電ローラ28が摩擦により帯電される。一方、非接触部30Bでは摩擦による帯電が起こらない。従って、軸方向にわたって帯電ローラ28表面に電位差が生じてしまう。通常、帯電ローラ28がある程度回転(例えば、用紙5枚相当程度回転)し、帯電ローラ28の表面全体が接触部30Aと接触して、摩擦による帯電が飽和(摩擦による帯電が帯電ローラ28全体に分布)するまで、電位差が残ってしまう。
【0026】
帯電ローラ28に電位差が残ってしまうと、当該電位差が画像の濃度むらの原因となり、ハーフトーン画像のような全面均一な画像を出力すると、画像上に電位むらによる画像むらが発生する。この現象は、帯電ローラ28表面の摩擦による帯電度合に差がでる画像形成開始等の初期駆動時に発生し易く、帯電ローラ28が回転を重ねて、クリーニングローラ30との摩擦による帯電が飽和してくると、画像むらは消滅する。
【0027】
そこで、本実施の形態では、電圧制御部32が、画像形成に先立って、摩擦による帯電を打ち消す特性の電圧を帯電ローラ28に印加するようになっている。なお、本実施の形態では、画像形成開始前と画像形成終了後に、摩擦による帯電を打ち消す特性の電圧を帯電ローラ28に印加するが、何れか一方を行うようにしてもよい。
【0028】
ここで、上述の摩擦による帯電について検証した結果について説明する。図3は、摩擦による帯電を検証するために用いた装置の概要を示す図である。
【0029】
図3に示すように、クリーニングローラ30の発泡部材を軸方向で半分だけ取り付けたものを、帯電ローラ28と接触させて回転駆動し、帯電ローラ28の表面電位を表面電位計34で測定した。このとき、帯電ローラ28の回転軸は接地してある。
【0030】
帯電ローラ28は、Φ6シャフトに1.5mmのゴム層を設け、表面をイソシアネート含浸処理したΦ9の二層帯電ローラを用いた。また、クリーニングローラ30はΦ4シャフト状に肉厚2mmの発泡ウレタン層を設けたΦ8のものを用いた。
【0031】
環境温度は、温度10℃、湿度15%の低温低湿下で行った。また、帯電ローラ28の回転速度は320mm/sとし、8s間駆動させた。
【0032】
上記条件で帯電ローラ28を駆動して表面電位計34で測定した結果を図4(A)に示す。
【0033】
図4(A)に示すように、帯電ローラ28表面において、発泡部材の無い場所に対応する箇所では電位が0であるのに対して、発泡部材が有る場所に対応する箇所では電位が−80Vとなった。これにより、発泡部材との接触摩擦により、帯電ローラ28表面が帯電することが分かる。
【0034】
次に、図3に示した上記構成で帯電ローラ28に電圧を印加し、感光体ドラム12を帯電させ、クリーニングローラ30の有り部と無し部での感光体ドラム12の表面電位を測定した。環境は、上記環境と同一であり、帯電時のプロセススピードは165mm/sとした。感光体ドラム12は、Φ24のAIシャフト状に、感光層を34μm塗布したものであり、−1360VのDCバイアスを印加した。
【0035】
上記条件で感光体ドラム12の表面電位を測定した結果を図4(B)に示す。
【0036】
図4(B)に示すように、クリーニングローラ30の有り部に対応する部分では、−600Vに帯電するのに対して、クリーニングローラ30の無し部に対応する部分では、−520Vまでしか帯電しなかった。クリーニングローラ30有り部に対応する部分が図4(A)に示した摩擦による帯電分−80Vに対応していることが分かる。また、同じ条件で30%の濃度の全面ハーフトーン画像を形成したところ、クリーニングローラ30有り部が無し部に比べて低濃度となり、濃度段差が現れることを確認した。
【0037】
すなわち、クリーニングローラ30の接触部30Aと非接触部30Bによって濃度段差が現れる。
【0038】
続いて、帯電ローラ28に摩擦による帯電を打ち消す特性の電圧を印加した場合の効果の検証を行った。
【0039】
φ4シャフト上にシート厚2.4mm、シート幅6mmのウレタンスポンジを、巻き角26°で螺旋状にまいたクリーングローラ30と帯電ローラ28を用いて、低温低湿環境下で30%濃度のハーフトーン画像を形成した。
【0040】
帯電ローラ28に対し、通常の印加電圧で出力したハーフトーン画像には、螺旋状に濃淡差が現れ、5枚出力後に消滅した。
【0041】
一方、画像形成に先立ち、帯電ローラに対し、一旦逆極性の電圧(+500V)を印加後、通常の印加電圧で出力したハーフトーン画像は、1枚目から濃淡差が小さい均一な画像が得られた。
【0042】
これより、画像形成に先立った逆極性の電圧がハーフトーン画像むらを抑制する効果があることが確認できた。すなわち、画像形成に先立った逆極性の電圧が摩擦によって発生する帯電による電位差を解消することで、ハーフトーン画像むらを抑制しているものと推測される。
【0043】
なお、帯電ローラ28、及び感光体ドラム12の諸条件は、上記図4(B)で示した場合と同様であり、帯電ローラ28にはDCバイアス(−1360V)を印加した。また、螺旋状のクリーニングローラ30を用いても、−600Vd+2.0kVppのDC+ACバイアスを帯電ローラ28に印加してハーフトーン画像出力した場合は、1枚目から濃度差の小さい均一な画像が得られた。
【0044】
また、本実施の形態では、逆極性の電圧を印加したが、クリーニングローラ30や帯電ローラ28の材料によっては、逆極性の電圧に限るものではなく、摩擦によって生じる電荷を打ち消す特性の電圧であればよい。例えば、同極性の予め定めた値より高い電圧を帯電ローラ28に一時的に印加するようにしてもよい。
【0045】
次に、上述のように構成された画像形成装置10で行われる処理の流れの一例について説明する。図5は、本発明の実施の形態に係わる画像形成装置10の電圧制御部32で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0046】
まず、ステップ100では、画像形成指示が行われたか否かが判定され、該判定が肯定されるまで待機してステップ102へ移行する。
【0047】
画像形成指示が行われてステップ102へ移行すると、電圧制御部32によって、摩擦によって生じる電荷を打ち消す電圧が帯電ローラ28に印加されてステップ104へ移行する。なお、摩擦によって生じる電荷を打ち消す電圧は、実験等を行って予め定めた電圧を印加する。
【0048】
ステップ104では、画像形成動作が開始されてステップ106へ移行する。すなわち、帯電装置14によって感光体ドラム12表面が一様に帯電された後、光走査装置16によって光ビームが照射されて、感光体ドラム12上に潜像が形成され、現像器18によってトナー現像されて、転写ローラ20によって、用紙収納部22から1枚ずつ取り出されて搬送されてきた用紙Pに転写される。そして、定着器26に搬送されて定着処理が施された後、用紙P上に所望の画像が形成された用紙Pが装置外へ排出される。
【0049】
ステップ106では、画像形成が終了したか否かが判定され、該判定が肯定されるまで待機してステップ108へ移行する。
【0050】
ステップ108では、摩擦によって生じる電荷を打ち消す電圧が電圧制御部32によって帯電ローラ28に印加されてステップ110へ移行する。なお、当該ステップは、省略して画像形成に先立って摩擦によって生じる電荷を打ち消す電圧を印加するステップ102の処理のみを行うようにしてもよいし、ステップ102を省略してステップ108の処理のみを行うようにしてもよい。
【0051】
ステップ110では、画像形成動作が停止されて一連の処理を終了する。
【0052】
なお、上記の実施の形態では、摩擦によって生じる電荷を打ち消す特性の電圧は、予め定めた電圧としたが、これに限るものではない。例えば、環境に応じて帯電ローラ28に印加する電圧を変更するようにしてもよい。
【0053】
ここで、環境に応じて印加する電圧を変更する場合の例について説明する。図6は、本発明の実施の形態に係わる画像形成装置における帯電装置の変形例を示す図である。
【0054】
図6に示すように、環境条件を検出するための環境条件検出センサ36を更に備えている。環境条件検出センサ36は、例えば、温度や湿度を環境条件として検出し、検出結果を電圧制御部32に出力する。
【0055】
電圧制御部32は、クリーニングローラ30の接触部30Aと帯電ローラ30Bによる摩擦によって生じる電荷を打ち消す特性の電圧として、環境条件に応じて予め定めた電圧を複数記憶して、環境条件検出センサ36の検出結果に応じて、対応する電圧を読み出して帯電ローラ28に印加するようになっている。
【0056】
例えば、電圧制御部32の処理の流れは、図7に示すフローチャートのように行われる。すなわち、ステップ200では、画像形成指示が行われたか否かが判定され、該判定が肯定されるまで待機してステップ202へ移行する。
【0057】
ステップ202では、環境条件の検出が行われてステップ204へ移行する。すなわち、環境条件検出センサ36によって温度や湿度等の環境条件が検出される。
【0058】
ステップ204では、環境条件検出センサ36によって検出された環境条件に応じて帯電ローラ28へ印加する電圧が電圧制御部32によって設定されてステップ206へ移行する。すなわち、環境条件検出センサ36によって検出された環境条件に対応する予め定めた電圧を設定する。例えば、温度及び湿度を予め定めた値を元に、高温高湿、常温、低温低湿の3段階に環境条件を予め設定すると共に、高温高湿、常温、低温低湿の順に電圧が大きくなるように電圧を予め設定し、検出した環境条件に対応する電圧を読み出すことによって電圧を設定する。或いは、温度と湿度の関係を予め定めた関係式に温度と湿度を当てはめることで、電圧を算出するようにしてもよい。なお、電圧を予め設定する場合は、実験等によって求めた値を設定する。
【0059】
ステップ206では、電圧制御部32によって設定された電圧が帯電ローラ28に印加されてステップ208へ移行する。これによって、クリーニングローラ30の接触部30Aと、帯電ローラ28の接触によって発生する電荷が抑制される。
【0060】
ステップ208では、画像形成動作が開始されてステップ210へ移行する。すなわち、帯電装置14によって感光体ドラム12表面が一様に帯電された後、光走査装置16によって光ビームが照射されて、感光体ドラム12上に潜像が形成され、現像器18によってトナー現像されて、転写ローラ20によって、用紙収納部22から1枚ずつ取り出されて搬送されてきた用紙Pに転写される。そして、定着器26に搬送されて定着処理が施された後、用紙P上に所望の画像が形成された用紙Pが装置外へ排出される。
【0061】
ステップ210では、画像形成が終了したか否かが判定され、該判定が肯定されるまで待機してステップ212へ移行する。
【0062】
ステップ212では、摩擦によって生じる電荷を打ち消す電圧が電圧制御部32によって帯電ローラ28に印加されてステップ214へ移行する。すなわち、ステップ204で設定された電圧が帯電ローラ28に印加される。なお、当該ステップは、省略して画像形成に先立って摩擦によって生じる電荷を打ち消す電圧を印加するステップ206の処理のみを行うようにしてもよいし、ステップ206を省略してステップ212の処理のみを行うようにしてもよい。
【0063】
ステップ214では、画像形成動作が停止されて一連の処理を終了する。
【0064】
なお、上記の実施の形態では、クリーニングローラ30の接触部30Aは、回転軸に沿って螺旋状とされた例を説明したが、これに限るものではなく、クリーニングローラ30は、接触部30Aと非接触部30Bを有するものであればよい。例えば、図8(A)に示すように、クリーニングローラの回転軸38に螺子を形成し、帯電ローラ28と接触して回転して螺子に沿って移動する清掃ローラ40を設けて帯電ローラ28の全面を清掃するクリーニングローラを適用するようにしてもよいし、図8(B)に示すように、クリーニングローラの回転軸38に、帯電ローラと接触して回転する複数の清掃ローラ40を設けて、クリーニングローラ自体を図8(B)に示す矢印方向に移動するクリーニングローラを適用するようにしてもよい。
【0065】
また、上記の実施の形態では、帯電装置14は、画像形成装置10の感光体ドラム12を帯電するものを一例として説明したが、これに限るものではなく、帯電装置14は、画像形成装置10以外の装置に適用するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0066】
10 画像形成装置
12 感光体ドラム
14 帯電装置
28 帯電ローラ
30 クリーニングローラ
30A 接触部
30B 非接触部
32 電圧制御部
36 環境条件検出センサ
38 回転軸
40 清掃ローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被清掃手段と一部が接触して回転すると共に、回転に応じて前記被清掃手段との接触部が移動して前記被清掃手段の表面を清掃する清掃手段と、
前記被清掃手段であって、被帯電体の帯電と、前記被清掃手段と前記清掃手段との接触によって生じる電荷を打ち消す特性の電圧の印加と、を行う帯電手段と、
を備えた帯電装置。
【請求項2】
前記帯電手段は、前記電荷と逆極性の電圧を印加する請求項1に記載の帯電装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2の帯電装置を備え、
前記帯電手段が、画像形成開始前及び画像形成終了後の少なくとも一方で前記特性の電圧を印加する画像形成装置。
【請求項4】
前記帯電装置の環境条件を検出する検出手段を更に備え、前記帯電手段が、前記環境状況により導出された前記特性の電圧の中から、前記検出手段によって検出された前記環境条件に対応する種類の電圧を印加することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−145419(P2011−145419A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−5281(P2010−5281)
【出願日】平成22年1月13日(2010.1.13)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】