帳票処理装置及び帳票処理方法及び記録媒体
【課題】カメラ等の帳票撮影状態が不安定な画像入力装置で帳票画像を入力した場合でも、高速に精度良く、各項目毎の処理を行うことができる帳票処理装置及び帳票処理方法を提供すること。
【解決手段】バーコード認識部で、入力画像からバーコード領域を抽出してデコードし、
検証部で、バーコード認識部の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証し、処理領域抽出部で、バーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して処理対象領域画像を抽出することにより、高速に精度良く、各項目画像の品質を検証し、各項目の入力画像内の記載位置を特定し、各項目毎の処理を行う。
【解決手段】バーコード認識部で、入力画像からバーコード領域を抽出してデコードし、
検証部で、バーコード認識部の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証し、処理領域抽出部で、バーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して処理対象領域画像を抽出することにより、高速に精度良く、各項目画像の品質を検証し、各項目の入力画像内の記載位置を特定し、各項目毎の処理を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、内容が記入された帳票を画像入力して処理する帳票処理装置及び帳票処理方法に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来の帳票処理装置である、記録媒体に記載されている文字や記号の読取、写真検出等を行うＯＣＲやＯＭＲ、各種帳票リーダーでは、帳票に予め記載されているタイミングマークや罫線情報を利用して帳票画像全体の傾きや縮尺を検出し、予め登録されているレイアウト情報を用いて、各項目の入力画像内の記載位置を特定していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開平５−１５９０９９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、従来の帳票処理装置は、スキャナ入力等、入力画像の変形が一定の範囲に収まるものを想定していたため、カメラ等で帳票を撮影して画像入力すると、図１０に示すように、入力画像の大幅な回転や撮影俯角による画像の歪みが発生し、タイミングマークや罫線の抽出に失敗して項目領域を抽出できない場合があった。
【０００５】
また、各項目のＯＣＲ等の処理には一定の処理時間を有し、ＯＣＲ等の処理が成功したか否かの結論を得るのに時間がかかった。
【０００６】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、カメラ等の帳票撮影状態が不安定な画像入力装置で帳票画像を入力した場合でも、高速に精度良く、各項目の入力画像内の記載位置を特定し、各項目毎の処理を行うことができる帳票処理装置及び帳票処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
前記従来の課題を解決するために、本発明の帳票処理装置は、バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する画像入力部と、前記画像入力部で入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードするバーコード認識部と、
前記バーコード認識部の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する検証部と、前記画像入力部で入力した入力画像から処理対象領域を抽出して処理する処理部と、前記バーコード認識部の認識結果と、前記検証部の検証結果と、前記処理部の処理結果を出力する出力部と、を有している。
【０００８】
この構成により、バーコード認識部の処理結果から、処理対象領域の品質を検証して、品質が悪いとき、再度読み込む処理を行うので、１枚の入力画像から、高速に精度良く、バーコード及び各項目の入力画像内の記載位置を特定し、バーコードと各項目毎の処理を行うことができる。
【０００９】
さらに、本発明の帳票処理装置は、バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する画像入力部と、前記画像入力部で入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードするバーコード認識部と、前記バーコード認識部の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する検証部と、バーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、前記バ
ーコード認識部で抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して処理対象領域画像を抽出する処理領域抽出部と、前記処理領域抽出部で抽出した処理領域画像を処理する処理部と、前記バーコード認識部の認識結果と、前記検証部の検証結果と、前記処理領域抽出部の抽出結果と、前記処理部の処理結果を出力する出力部と、
を有している。
【００１０】
この構成により、バーコード認識部の処理結果から処理対象領域の画像品質を判断し、不可の場合は、処理部の処理を行うことなく、再度画像入力を行うことができる。
【００１１】
また、バーコード領域の位置から処理領域の位置を特定し、入力画像外の場合は、処理部の処理を行うことなく、再度画像入力を行うことができる。
【００１２】
さらに、本発明の帳票処理システムは、バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する画像入力部と、前記画像入力部で入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードするバーコード認識部と、前記バーコード認識部の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する検証部と、バーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、前記バーコード認識部で抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して処理対象領域画像を抽出する処理領域抽出部と、前記バーコード認識部の認識結果と、前記処理領域抽出部で抽出した処理対象領域画像を出力する出力部と、を有する帳票処理装置、及び、前記帳票処理装置から出力されたバーコード認識結果と処理対象領域画像を入力する入力部と、前記入力部で入力した処理対象領域画像を処理する処理部と、を有する帳票項目処理装置と、を有している。
【００１３】
この構成により、帳票処理装置で画像入力操作を連続で実施し、帳票項目処理装置で項目処理をまとめて実施することができる。
【００１４】
さらに、本発明の帳票処理装置及び帳票処理システムは、出力部は表示手段を有し、検証部の検証結果がエラーの場合、処理領域抽出部の位置特定結果がエラーの場合、表示手段にエラー情報を表示し、自動的に画像入力部の処理に進む。
【００１５】
この構成により、操作者は撮影操作の問題点を把握し、即座に撮影方法の修正が可能になる。
【００１６】
さらに、本発明の帳票処理装置及び帳票処理システムは、出力部は表示手段を有し、検証部の検証結果がエラーの場合、処理領域抽出部の位置特定結果がエラーの場合、表示手段にエラー情報を表示し、操作者の起動により画像入力部の処理に進む。
【００１７】
この構成により、操作者は撮影操作の問題点を把握し、即座に撮影方法の修正が可能になる。
【００１８】
さらに、本発明の帳票処理方法は、バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する画像入力ステップと、前記画像入力ステップで入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードするバーコード認識ステップと、前記バーコード認識ステップの処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する検証ステップと、バーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、前記バーコード認識ステップで抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して処理対象領域画像を抽出する処理領域抽出ステップと、前記処理領域抽出ステップで抽出した処理領域画像を処理する処理ステップと、前記バーコード認識ステップの認識結果と、前記検証ステップの検証結果と、前記処理領域抽出ステップの抽出結果と、前記処理ステップの処理結果を出力する出力ステップと、を有している。
【００１９】
この構成により、バーコード認識ステップの処理結果から処理対象領域の画像品質を判断し、不可の場合は、処理ステップの処理を行うことなく、再度画像入力を行うことができる。
【００２０】
また、バーコード領域の位置から処理領域の位置を特定し、入力画像外の場合は、処理ステップの処理を行うことなく、再度画像入力を行うことができる。
【００２１】
さらに、本発明の帳票処理プログラムは、バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する画像入力ステップと、前記画像入力ステップで入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードするバーコード認識ステップと、
前記バーコード認識ステップの処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する検証ステップと、バーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、前記バーコード認識ステップで抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して処理対象領域画像を抽出する処理領域抽出ステップと、前記処理領域抽出ステップで抽出した処理領域画像を処理する処理ステップと、前記バーコード認識ステップの認識結果と、前記検証ステップの検証結果と、前記処理領域抽出ステップの抽出結果と、前記処理ステップの処理結果を出力する出力ステップと、を有している。
【００２２】
この構成により、計算機に、バーコード認識ステップの処理結果から処理対象領域の画像品質を判断させ、不可の場合は、処理ステップの処理を行わせることなく、再度画像入力を行わせ、また、バーコード領域の位置から処理領域の位置を特定させ、入力画像外の場合は、処理ステップの処理を行わせることなく、再度画像入力を行わせることができる。
【００２３】
さらに、本発明の帳票処理媒体は、バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する画像入力ステップと、前記画像入力ステップで入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードするバーコード認識ステップと、前記バーコード認識ステップの処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する検証ステップと、バーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、前記バーコード認識ステップで抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して処理対象領域画像を抽出する処理領域抽出ステップと、前記処理領域抽出ステップで抽出した処理領域画像を処理する処理ステップと、前記バーコード認識ステップの認識結果と、前記検証ステップの検証結果と、前記処理領域抽出ステップの抽出結果と、前記処理ステップの処理結果を出力する出力ステップと、から構成されるプログラムを記録する構成を有している。
【００２４】
この構成により、計算機に、バーコード認識ステップの処理結果から処理対象領域の画像品質を判断させ、不可の場合は、処理ステップの処理を行わせることなく、再度画像入力を行わせ、また、バーコード領域の位置から処理領域の位置を特定させ、入力画像外の場合は、処理ステップの処理を行わせることなく、再度画像入力を行わせる、プログラムを記録することが出来る。
【００２５】
本構成によって、バーコード領域の位置から各項目の入力画像内の位置を特定し、処理を行う。
【００２６】
また、バーコード認識部の処理結果から各項目画像の品質を検証し、不可の場合は、各項目の処理を行わず、画像入力処理に戻る。
【発明の効果】
【００２７】
本発明の帳票処理装置及び帳票処理方法によれば、バーコード領域の位置から各項目の
入力画像内の位置を特定でき、バーコード認識部の処理結果から各項目画像の品質を検証でき、入力画像の変動に、高速に精度良く対応できる。
【図面の簡単な説明】
【００２８】
【図１】本発明の実施の形態１における帳票処理装置の構成図
【図２】本発明の実施の形態１における帳票処理装置の制御概略図
【図３】本発明の実施の形態１における入力帳票画像の説明図
【図４】本発明の実施の形態１におけるバーコード認識部の説明図
【図５】本発明の実施の形態１における検証部の説明図
【図６】本発明の実施の形態１における処理領域抽出部の説明図
【図７】本発明の実施の形態１における処理領域抽出部の説明図
【図８】本発明の実施の形態１における処理領域抽出部の説明図
【図９】本発明の実施の形態２における帳票処理システムの構成図
【図１０】従来の帳票処理装置の説明図
【発明を実施するための形態】
【００２９】
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
（実施の形態１）
図１は、本発明の実施の形態１における帳票処理装置の構成図である。
図１において、１０１は画像入力部であり、バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する。
【００３０】
１０２はバーコード認識部であり、画像入力部１０１で入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードする。１０３は検証部であり、バーコード認識部１０２の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する。１０４は処理領域抽出部であり、バーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、
バーコード認識部１０２で抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して処理対象領域画像を抽出する。１０５は処理部であり、処理領域抽出部１０４で抽出した処理領域画像を処理する。１０６は出力部であり、バーコード認識部１０２の認識結果と、検証部１０３の検証結果と、処理領域抽出部１０４の抽出結果と、処理部１０５の処理結果を出力する。
【００３１】
なお、画像入力部、バーコード認識部、検証部、処理領域抽出部、処理部等の各機能ブロックは、典型的には集積回路であるＬＳＩとして実現されてもよい。集積回路化の手法は、ＬＳＩに限るものではない。これらは、個別に１チップ化されてもよいし、一部又は全部を含むように１チップ化されてもよい。
【００３２】
図２は、本発明の実施の形態１における帳票処理装置の制御概略図である。
画像入力ステップＳ１０１で、バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力し、Ｓ１０２に進む。
【００３３】
バーコード認識ステップＳ１０２で、画像入力ステップＳ１０１で入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードし、Ｓ１０３に進む。検証ステップＳ１０３で、バーコード認識ステップＳ１０２の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証し、不可であればＳ１０１に進み、可であればＳ１０４に進む。
【００３４】
処理領域特定ステップＳ１０４で、予め記憶していたバーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を用いて、バーコード認識ステップＳ１０２で抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定し、処理対象領域の位置が入力画像外に特定されていないか検証し、不可であればＳ１０１に進み、可であればＳ１０５に進む。
【００３５】
領域画像抽出ステップＳ１０５で、処理領域特定ステップＳ１０４で特定した処理対象領域の位置を用いて、入力画像から処理対象領域画像を抽出し、抽出した処理対象領域画像の縮尺あるいは変形あるいは画像品質を検証し、必要であれば、領域画像補正ステップＳ１０６で処理対象領域画像を補正してＳ１０７に進み、不要であれば、補正しないでＳ１０７に進む。
【００３６】
文字認識ステップＳ１０７で、領域画像抽出ステップＳ１０５で抽出した処理対象領域画像、あるいは、領域画像補正ステップＳ１０６で補正した処理対象領域補正画像を文字認識処理し、Ｓ１０８に進む。結果出力ステップＳ１０８は、バーコード認識ステップＳ１０２のバーコード認識結果と文字認識ステップＳ１０７の文字認識結果を出力する。
【００３７】
なお、各ステップは、コンピュータで実行可能なプラグラムで記述されてもよい。
【００３８】
以下、図３に示す、バーコードと項目内容が記入済みの帳票Ａの入力画像を例に、動作の詳細を説明する。画像入力部１０１で、帳票Ａをカメラで撮影すると、図３に示すように傾きθ度、解像度Ｄｄｐｉで画像入力された。
【００３９】
バーコード認識部１０２では、公知の方法でバーコード領域を抽出し、バーコード認識を行う。図４（ａ）にバーコード抽出結果を示す。１次元バーコードＢ１と２次元バーコードＢ２が抽出できた。
【００４０】
バーコードＢ１の認識結果は、「ａ１２３４５６７８９０ａ」であった。
バーコードＢ１の４角の位置は、点（ＸＢ１ＳＴ，ＹＢ１ＳＴ）（ＸＢ１ＥＴ，ＹＢ１ＥＴ）（ＸＢ１ＥＢ，ＹＢ１ＥＢ）（ＸＢ１ＳＢ，ＹＢ１ＳＢ）であった。
【００４１】
検証部１０３では、バーコード認識部１０２の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する。バーコードＢ１の認識結果が得られなかった場合は、処理対象領域の処理も難しいと判断する。
【００４２】
図５（ａ）（ｂ）に示す式で、バーコードＢ１の４角の位置から、バーコード領域の回転角度θと解像度Ｄを求め、解像度Ｄが一定の値より大きすぎたり小さすぎ足りする場合は、画像入力部１０１と帳票Ａとの距離が近すぎたり遠すぎたりするときなので、処理対象領域の縮尺を不可とする。回転角度θが大きすぎる場合は、回転によって画像が乱れる恐れがあるため処理対象領域の変形を不可とする。
さらに、１次元バーコードＢ１あるいは２次元バーコードＢ２の形が長方形あるいは正方形でない場合は、画像入力部１０１が帳票Ａに対してまっすぐな方向に向けられておらず、斜めになっていると考えられるので、処理対象領域の変形を不可とする。
【００４３】
図５（ｂ）式中の６ｃｍは、予め登録されているバーコードＢ１領域の横幅の実測値である。また、バーコードＢ１の４角の位置座標の長方形度合いからバーコード領域の変形度合いを判断し、処理対象領域の変形を判断しても良い。
バーコードＢ１の画像のコントラストを調べ、処理対象領域画像の品質を判断することもできる。
検証部１０３で、以上の検証項目について処理対象領域画像の品質を検証し、不可であれば画像入力部１０１の処理に戻る。
【００４４】
処理領域抽出部１０４では、図６（ａ）に示すように、予めバーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、バーコード認識部１０２で抽出したバーコード領域の４角の位置から、検証部１０３で算出したバーコード領域の回転角度θと解像度Ｄを用いて、
図７（ａ）に示す式（１）式（２）により、処理対象領域の位置を特定する。
【００４５】
更に、処理対象領域の位置が入力画像外に特定されていないか検証する。図中の（ＸＡ，ＹＡ）は、入力画像のサイズを示す。処理対象領域Ｌ１，Ｌ２，Ｌ３は、入力画像内であるが、Ｌ４は入力画像外であることが分かる。検証結果から、Ｌ４について処理をする場合は、画像入力部１０１の処理に戻る。Ｌ１について処理をする場合は、入力画像内であるので、画像を抽出する。
【００４６】
図８（ａ）に処理対象領域Ｌ１の画像抽出結果を示す。処理対象領域Ｌ１は、θ度傾いているので、回転補正すると図８（ｂ）に示す画像になる。
【００４７】
処理部１０５では、図６（ａ）予め登録されている処理対象領域の項目内容に対応した処理を行う。処理対象領域Ｌ１は、「項目：郵便」で、公知の方法で文字認識する。処理対象領域Ｌ１は、「１２３−４５６７」であった。
【００４８】
出力部１０６は、バーコードＢ１の認識結果「ａ１２３４５６７８９０ａ」と処理対象領域Ｌ１の文字認識結果「１２３−４５６７」を出力する。
【００４９】
かかる構成によれば、バーコード認識部と検証部と処理領域抽出部を設けることにより、バーコード認識部の処理結果から処理対象領域の画像品質を判断し、不可の場合は、処理部の処理を行うことなく、再度画像入力を行うことができる。
【００５０】
また、バーコード領域の位置から処理領域の位置を特定し、入力画像外の場合は、処理部の処理を行うことなく、再度画像入力を行うことができる。
【００５１】
（実施の形態２）
図９は、本発明の実施の形態２における帳票処理システムの構成図である。
図９において、図１と同じ構成要素については同じ符号を用いる。
図９において、１０１は画像入力部であり、バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する。１０２はバーコード認識部であり、画像入力部１０１で入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードする。１０３は検証部であり、バーコード認識部１０２の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する。１０４は処理領域抽出部であり、バーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、バーコード認識部１０２で抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して処理対象領域画像を抽出する。１０７は項目情報出力部であり、バーコード認識部１０２の認識結果と処理領域抽出部１０４で抽出した処理対象領域画像を出力する。
【００５２】
１００１は帳票処理装置であり、画像入力部１０１とバーコード認識部１０２と検証部１０３と処理領域抽出部１０４と項目情報出力部１０７とを有する。
１０８は項目情報入力部であり、項目情報出力部１０７で出力した項目情報を入力する。
【００５３】
１０５は処理部であり、項目情報入力部１０８で入力した項目情報の処理対象領域画像を処理する。１０６は出力部であり、項目情報入力部１０８で入力した項目情報のバーコード認識結果と、処理部１０５の処理結果を出力する。
１００２は帳票項目処理装置であり、項目情報入力部１０８と処理部１０５と出力部１０６とを有する。１０００は帳票処理システムで、帳票処理装置１００１とは帳票項目処理装置１００２を有する。
【００５４】
なお、項目情報出力部は表示手段を有し、検証部の検証結果がエラーの場合、処理領域抽出部の位置特定結果がエラーの場合、表示手段にエラー情報を表示し、自動的に画像入
力部の処理に進んでもよい。
【００５５】
また、項目情報出力部は表示手段を有し、検証部の検証結果がエラーの場合、処理領域抽出部の位置特定結果がエラーの場合、表示手段にエラー情報を表示し、操作者の起動により画像入力部の処理に進んでもよい。
【００５６】
なお、帳票処理装置の項目情報出力部から処理対象領域画像を出力するとしたが、項目情報出力部で入力画像及び入力画像内の処理対象領域の位置を出力し、帳票項目処理装置の処理部で入力画像から処理対象領域画像を抽出して処理してもかまわない。
【００５７】
また、帳票処理装置に蓄積部を設け処理対象領域画像を蓄積し、通信手段や記憶媒体を介して、帳票項目処理装置に蓄積した処理対象領域画像を入力してもかまわない。
【００５８】
かかる構成によれば、帳票処理装置と帳票項目処理装置を別に設けることにより、帳票処理装置で画像入力操作を連続で実施し、帳票項目処理装置で項目処理をまとめて実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【００５９】
本発明にかかる帳票処理装置、帳票処理方法は、高速で高性能な画像処理機能を有し、画像処理手法等として有用である。また、迅速な情報のデータ化機能を有し、情報のデータベース化手法等として有用である。
【符号の説明】
【００６０】
１０１ 画像入力部
１０２ バーコード認識部
１０３ 検証部
１０４ 処理領域抽出部
１０５ 処理部
１０６ 出力部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、内容が記入された帳票を画像入力して処理する帳票処理装置及び帳票処理方法に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来の帳票処理装置である、記録媒体に記載されている文字や記号の読取、写真検出等を行うＯＣＲやＯＭＲ、各種帳票リーダーでは、帳票に予め記載されているタイミングマークや罫線情報を利用して帳票画像全体の傾きや縮尺を検出し、予め登録されているレイアウト情報を用いて、各項目の入力画像内の記載位置を特定していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開平５−１５９０９９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、従来の帳票処理装置は、スキャナ入力等、入力画像の変形が一定の範囲に収まるものを想定していたため、カメラ等で帳票を撮影して画像入力すると、図１０に示すように、入力画像の大幅な回転や撮影俯角による画像の歪みが発生し、タイミングマークや罫線の抽出に失敗して項目領域を抽出できない場合があった。
【０００５】
また、各項目のＯＣＲ等の処理には一定の処理時間を有し、ＯＣＲ等の処理が成功したか否かの結論を得るのに時間がかかった。
【０００６】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、カメラ等の帳票撮影状態が不安定な画像入力装置で帳票画像を入力した場合でも、高速に精度良く、各項目の入力画像内の記載位置を特定し、各項目毎の処理を行うことができる帳票処理装置及び帳票処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
前記従来の課題を解決するために、本発明の帳票処理装置は、バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する画像入力部と、前記画像入力部で入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードするバーコード認識部と、
前記バーコード認識部の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する検証部と、前記画像入力部で入力した入力画像から処理対象領域を抽出して処理する処理部と、前記バーコード認識部の認識結果と、前記検証部の検証結果と、前記処理部の処理結果を出力する出力部と、を有している。
【０００８】
この構成により、バーコード認識部の処理結果から、処理対象領域の品質を検証して、品質が悪いとき、再度読み込む処理を行うので、１枚の入力画像から、高速に精度良く、バーコード及び各項目の入力画像内の記載位置を特定し、バーコードと各項目毎の処理を行うことができる。
【０００９】
さらに、本発明の帳票処理装置は、バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する画像入力部と、前記画像入力部で入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードするバーコード認識部と、前記バーコード認識部の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する検証部と、バーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、前記バ
ーコード認識部で抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して処理対象領域画像を抽出する処理領域抽出部と、前記処理領域抽出部で抽出した処理領域画像を処理する処理部と、前記バーコード認識部の認識結果と、前記検証部の検証結果と、前記処理領域抽出部の抽出結果と、前記処理部の処理結果を出力する出力部と、
を有している。
【００１０】
この構成により、バーコード認識部の処理結果から処理対象領域の画像品質を判断し、不可の場合は、処理部の処理を行うことなく、再度画像入力を行うことができる。
【００１１】
また、バーコード領域の位置から処理領域の位置を特定し、入力画像外の場合は、処理部の処理を行うことなく、再度画像入力を行うことができる。
【００１２】
さらに、本発明の帳票処理システムは、バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する画像入力部と、前記画像入力部で入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードするバーコード認識部と、前記バーコード認識部の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する検証部と、バーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、前記バーコード認識部で抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して処理対象領域画像を抽出する処理領域抽出部と、前記バーコード認識部の認識結果と、前記処理領域抽出部で抽出した処理対象領域画像を出力する出力部と、を有する帳票処理装置、及び、前記帳票処理装置から出力されたバーコード認識結果と処理対象領域画像を入力する入力部と、前記入力部で入力した処理対象領域画像を処理する処理部と、を有する帳票項目処理装置と、を有している。
【００１３】
この構成により、帳票処理装置で画像入力操作を連続で実施し、帳票項目処理装置で項目処理をまとめて実施することができる。
【００１４】
さらに、本発明の帳票処理装置及び帳票処理システムは、出力部は表示手段を有し、検証部の検証結果がエラーの場合、処理領域抽出部の位置特定結果がエラーの場合、表示手段にエラー情報を表示し、自動的に画像入力部の処理に進む。
【００１５】
この構成により、操作者は撮影操作の問題点を把握し、即座に撮影方法の修正が可能になる。
【００１６】
さらに、本発明の帳票処理装置及び帳票処理システムは、出力部は表示手段を有し、検証部の検証結果がエラーの場合、処理領域抽出部の位置特定結果がエラーの場合、表示手段にエラー情報を表示し、操作者の起動により画像入力部の処理に進む。
【００１７】
この構成により、操作者は撮影操作の問題点を把握し、即座に撮影方法の修正が可能になる。
【００１８】
さらに、本発明の帳票処理方法は、バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する画像入力ステップと、前記画像入力ステップで入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードするバーコード認識ステップと、前記バーコード認識ステップの処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する検証ステップと、バーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、前記バーコード認識ステップで抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して処理対象領域画像を抽出する処理領域抽出ステップと、前記処理領域抽出ステップで抽出した処理領域画像を処理する処理ステップと、前記バーコード認識ステップの認識結果と、前記検証ステップの検証結果と、前記処理領域抽出ステップの抽出結果と、前記処理ステップの処理結果を出力する出力ステップと、を有している。
【００１９】
この構成により、バーコード認識ステップの処理結果から処理対象領域の画像品質を判断し、不可の場合は、処理ステップの処理を行うことなく、再度画像入力を行うことができる。
【００２０】
また、バーコード領域の位置から処理領域の位置を特定し、入力画像外の場合は、処理ステップの処理を行うことなく、再度画像入力を行うことができる。
【００２１】
さらに、本発明の帳票処理プログラムは、バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する画像入力ステップと、前記画像入力ステップで入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードするバーコード認識ステップと、
前記バーコード認識ステップの処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する検証ステップと、バーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、前記バーコード認識ステップで抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して処理対象領域画像を抽出する処理領域抽出ステップと、前記処理領域抽出ステップで抽出した処理領域画像を処理する処理ステップと、前記バーコード認識ステップの認識結果と、前記検証ステップの検証結果と、前記処理領域抽出ステップの抽出結果と、前記処理ステップの処理結果を出力する出力ステップと、を有している。
【００２２】
この構成により、計算機に、バーコード認識ステップの処理結果から処理対象領域の画像品質を判断させ、不可の場合は、処理ステップの処理を行わせることなく、再度画像入力を行わせ、また、バーコード領域の位置から処理領域の位置を特定させ、入力画像外の場合は、処理ステップの処理を行わせることなく、再度画像入力を行わせることができる。
【００２３】
さらに、本発明の帳票処理媒体は、バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する画像入力ステップと、前記画像入力ステップで入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードするバーコード認識ステップと、前記バーコード認識ステップの処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する検証ステップと、バーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、前記バーコード認識ステップで抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して処理対象領域画像を抽出する処理領域抽出ステップと、前記処理領域抽出ステップで抽出した処理領域画像を処理する処理ステップと、前記バーコード認識ステップの認識結果と、前記検証ステップの検証結果と、前記処理領域抽出ステップの抽出結果と、前記処理ステップの処理結果を出力する出力ステップと、から構成されるプログラムを記録する構成を有している。
【００２４】
この構成により、計算機に、バーコード認識ステップの処理結果から処理対象領域の画像品質を判断させ、不可の場合は、処理ステップの処理を行わせることなく、再度画像入力を行わせ、また、バーコード領域の位置から処理領域の位置を特定させ、入力画像外の場合は、処理ステップの処理を行わせることなく、再度画像入力を行わせる、プログラムを記録することが出来る。
【００２５】
本構成によって、バーコード領域の位置から各項目の入力画像内の位置を特定し、処理を行う。
【００２６】
また、バーコード認識部の処理結果から各項目画像の品質を検証し、不可の場合は、各項目の処理を行わず、画像入力処理に戻る。
【発明の効果】
【００２７】
本発明の帳票処理装置及び帳票処理方法によれば、バーコード領域の位置から各項目の
入力画像内の位置を特定でき、バーコード認識部の処理結果から各項目画像の品質を検証でき、入力画像の変動に、高速に精度良く対応できる。
【図面の簡単な説明】
【００２８】
【図１】本発明の実施の形態１における帳票処理装置の構成図
【図２】本発明の実施の形態１における帳票処理装置の制御概略図
【図３】本発明の実施の形態１における入力帳票画像の説明図
【図４】本発明の実施の形態１におけるバーコード認識部の説明図
【図５】本発明の実施の形態１における検証部の説明図
【図６】本発明の実施の形態１における処理領域抽出部の説明図
【図７】本発明の実施の形態１における処理領域抽出部の説明図
【図８】本発明の実施の形態１における処理領域抽出部の説明図
【図９】本発明の実施の形態２における帳票処理システムの構成図
【図１０】従来の帳票処理装置の説明図
【発明を実施するための形態】
【００２９】
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
（実施の形態１）
図１は、本発明の実施の形態１における帳票処理装置の構成図である。
図１において、１０１は画像入力部であり、バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する。
【００３０】
１０２はバーコード認識部であり、画像入力部１０１で入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードする。１０３は検証部であり、バーコード認識部１０２の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する。１０４は処理領域抽出部であり、バーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、
バーコード認識部１０２で抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して処理対象領域画像を抽出する。１０５は処理部であり、処理領域抽出部１０４で抽出した処理領域画像を処理する。１０６は出力部であり、バーコード認識部１０２の認識結果と、検証部１０３の検証結果と、処理領域抽出部１０４の抽出結果と、処理部１０５の処理結果を出力する。
【００３１】
なお、画像入力部、バーコード認識部、検証部、処理領域抽出部、処理部等の各機能ブロックは、典型的には集積回路であるＬＳＩとして実現されてもよい。集積回路化の手法は、ＬＳＩに限るものではない。これらは、個別に１チップ化されてもよいし、一部又は全部を含むように１チップ化されてもよい。
【００３２】
図２は、本発明の実施の形態１における帳票処理装置の制御概略図である。
画像入力ステップＳ１０１で、バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力し、Ｓ１０２に進む。
【００３３】
バーコード認識ステップＳ１０２で、画像入力ステップＳ１０１で入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードし、Ｓ１０３に進む。検証ステップＳ１０３で、バーコード認識ステップＳ１０２の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証し、不可であればＳ１０１に進み、可であればＳ１０４に進む。
【００３４】
処理領域特定ステップＳ１０４で、予め記憶していたバーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を用いて、バーコード認識ステップＳ１０２で抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定し、処理対象領域の位置が入力画像外に特定されていないか検証し、不可であればＳ１０１に進み、可であればＳ１０５に進む。
【００３５】
領域画像抽出ステップＳ１０５で、処理領域特定ステップＳ１０４で特定した処理対象領域の位置を用いて、入力画像から処理対象領域画像を抽出し、抽出した処理対象領域画像の縮尺あるいは変形あるいは画像品質を検証し、必要であれば、領域画像補正ステップＳ１０６で処理対象領域画像を補正してＳ１０７に進み、不要であれば、補正しないでＳ１０７に進む。
【００３６】
文字認識ステップＳ１０７で、領域画像抽出ステップＳ１０５で抽出した処理対象領域画像、あるいは、領域画像補正ステップＳ１０６で補正した処理対象領域補正画像を文字認識処理し、Ｓ１０８に進む。結果出力ステップＳ１０８は、バーコード認識ステップＳ１０２のバーコード認識結果と文字認識ステップＳ１０７の文字認識結果を出力する。
【００３７】
なお、各ステップは、コンピュータで実行可能なプラグラムで記述されてもよい。
【００３８】
以下、図３に示す、バーコードと項目内容が記入済みの帳票Ａの入力画像を例に、動作の詳細を説明する。画像入力部１０１で、帳票Ａをカメラで撮影すると、図３に示すように傾きθ度、解像度Ｄｄｐｉで画像入力された。
【００３９】
バーコード認識部１０２では、公知の方法でバーコード領域を抽出し、バーコード認識を行う。図４（ａ）にバーコード抽出結果を示す。１次元バーコードＢ１と２次元バーコードＢ２が抽出できた。
【００４０】
バーコードＢ１の認識結果は、「ａ１２３４５６７８９０ａ」であった。
バーコードＢ１の４角の位置は、点（ＸＢ１ＳＴ，ＹＢ１ＳＴ）（ＸＢ１ＥＴ，ＹＢ１ＥＴ）（ＸＢ１ＥＢ，ＹＢ１ＥＢ）（ＸＢ１ＳＢ，ＹＢ１ＳＢ）であった。
【００４１】
検証部１０３では、バーコード認識部１０２の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する。バーコードＢ１の認識結果が得られなかった場合は、処理対象領域の処理も難しいと判断する。
【００４２】
図５（ａ）（ｂ）に示す式で、バーコードＢ１の４角の位置から、バーコード領域の回転角度θと解像度Ｄを求め、解像度Ｄが一定の値より大きすぎたり小さすぎ足りする場合は、画像入力部１０１と帳票Ａとの距離が近すぎたり遠すぎたりするときなので、処理対象領域の縮尺を不可とする。回転角度θが大きすぎる場合は、回転によって画像が乱れる恐れがあるため処理対象領域の変形を不可とする。
さらに、１次元バーコードＢ１あるいは２次元バーコードＢ２の形が長方形あるいは正方形でない場合は、画像入力部１０１が帳票Ａに対してまっすぐな方向に向けられておらず、斜めになっていると考えられるので、処理対象領域の変形を不可とする。
【００４３】
図５（ｂ）式中の６ｃｍは、予め登録されているバーコードＢ１領域の横幅の実測値である。また、バーコードＢ１の４角の位置座標の長方形度合いからバーコード領域の変形度合いを判断し、処理対象領域の変形を判断しても良い。
バーコードＢ１の画像のコントラストを調べ、処理対象領域画像の品質を判断することもできる。
検証部１０３で、以上の検証項目について処理対象領域画像の品質を検証し、不可であれば画像入力部１０１の処理に戻る。
【００４４】
処理領域抽出部１０４では、図６（ａ）に示すように、予めバーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、バーコード認識部１０２で抽出したバーコード領域の４角の位置から、検証部１０３で算出したバーコード領域の回転角度θと解像度Ｄを用いて、
図７（ａ）に示す式（１）式（２）により、処理対象領域の位置を特定する。
【００４５】
更に、処理対象領域の位置が入力画像外に特定されていないか検証する。図中の（ＸＡ，ＹＡ）は、入力画像のサイズを示す。処理対象領域Ｌ１，Ｌ２，Ｌ３は、入力画像内であるが、Ｌ４は入力画像外であることが分かる。検証結果から、Ｌ４について処理をする場合は、画像入力部１０１の処理に戻る。Ｌ１について処理をする場合は、入力画像内であるので、画像を抽出する。
【００４６】
図８（ａ）に処理対象領域Ｌ１の画像抽出結果を示す。処理対象領域Ｌ１は、θ度傾いているので、回転補正すると図８（ｂ）に示す画像になる。
【００４７】
処理部１０５では、図６（ａ）予め登録されている処理対象領域の項目内容に対応した処理を行う。処理対象領域Ｌ１は、「項目：郵便」で、公知の方法で文字認識する。処理対象領域Ｌ１は、「１２３−４５６７」であった。
【００４８】
出力部１０６は、バーコードＢ１の認識結果「ａ１２３４５６７８９０ａ」と処理対象領域Ｌ１の文字認識結果「１２３−４５６７」を出力する。
【００４９】
かかる構成によれば、バーコード認識部と検証部と処理領域抽出部を設けることにより、バーコード認識部の処理結果から処理対象領域の画像品質を判断し、不可の場合は、処理部の処理を行うことなく、再度画像入力を行うことができる。
【００５０】
また、バーコード領域の位置から処理領域の位置を特定し、入力画像外の場合は、処理部の処理を行うことなく、再度画像入力を行うことができる。
【００５１】
（実施の形態２）
図９は、本発明の実施の形態２における帳票処理システムの構成図である。
図９において、図１と同じ構成要素については同じ符号を用いる。
図９において、１０１は画像入力部であり、バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する。１０２はバーコード認識部であり、画像入力部１０１で入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードする。１０３は検証部であり、バーコード認識部１０２の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する。１０４は処理領域抽出部であり、バーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、バーコード認識部１０２で抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して処理対象領域画像を抽出する。１０７は項目情報出力部であり、バーコード認識部１０２の認識結果と処理領域抽出部１０４で抽出した処理対象領域画像を出力する。
【００５２】
１００１は帳票処理装置であり、画像入力部１０１とバーコード認識部１０２と検証部１０３と処理領域抽出部１０４と項目情報出力部１０７とを有する。
１０８は項目情報入力部であり、項目情報出力部１０７で出力した項目情報を入力する。
【００５３】
１０５は処理部であり、項目情報入力部１０８で入力した項目情報の処理対象領域画像を処理する。１０６は出力部であり、項目情報入力部１０８で入力した項目情報のバーコード認識結果と、処理部１０５の処理結果を出力する。
１００２は帳票項目処理装置であり、項目情報入力部１０８と処理部１０５と出力部１０６とを有する。１０００は帳票処理システムで、帳票処理装置１００１とは帳票項目処理装置１００２を有する。
【００５４】
なお、項目情報出力部は表示手段を有し、検証部の検証結果がエラーの場合、処理領域抽出部の位置特定結果がエラーの場合、表示手段にエラー情報を表示し、自動的に画像入
力部の処理に進んでもよい。
【００５５】
また、項目情報出力部は表示手段を有し、検証部の検証結果がエラーの場合、処理領域抽出部の位置特定結果がエラーの場合、表示手段にエラー情報を表示し、操作者の起動により画像入力部の処理に進んでもよい。
【００５６】
なお、帳票処理装置の項目情報出力部から処理対象領域画像を出力するとしたが、項目情報出力部で入力画像及び入力画像内の処理対象領域の位置を出力し、帳票項目処理装置の処理部で入力画像から処理対象領域画像を抽出して処理してもかまわない。
【００５７】
また、帳票処理装置に蓄積部を設け処理対象領域画像を蓄積し、通信手段や記憶媒体を介して、帳票項目処理装置に蓄積した処理対象領域画像を入力してもかまわない。
【００５８】
かかる構成によれば、帳票処理装置と帳票項目処理装置を別に設けることにより、帳票処理装置で画像入力操作を連続で実施し、帳票項目処理装置で項目処理をまとめて実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【００５９】
本発明にかかる帳票処理装置、帳票処理方法は、高速で高性能な画像処理機能を有し、画像処理手法等として有用である。また、迅速な情報のデータ化機能を有し、情報のデータベース化手法等として有用である。
【符号の説明】
【００６０】
１０１ 画像入力部
１０２ バーコード認識部
１０３ 検証部
１０４ 処理領域抽出部
１０５ 処理部
１０６ 出力部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する画像入力部と、
前記画像入力部で入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードするバーコード認識部と、
前記バーコード認識部の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する検証部と、
前記画像入力部で入力した入力画像から処理対象領域を抽出して処理する処理部と、
前記バーコード認識部の認識結果と、前記検証部の検証結果と、前記処理部の処理結果を出力する出力部と、
を有することを特徴とする帳票処理装置。
【請求項２】
バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する画像入力部と、
前記画像入力部で入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードするバーコード認識部と、
前記バーコード認識部の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する検証部と、
バーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、
前記バーコード認識部で抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して
処理対象領域画像を抽出する処理領域抽出部と、
前記処理領域抽出部で抽出した処理領域画像を処理する処理部と、
前記バーコード認識部の認識結果と、前記検証部の検証結果と、前記処理領域抽出部の抽出結果と、前記処理部の処理結果を出力する出力部と、
を有することを特徴とする帳票処理装置。
【請求項３】
バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する画像入力部と、
前記画像入力部で入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードするバーコード認識部と、
前記バーコード認識部の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する検証部と、
バーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、
前記バーコード認識部で抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して
処理対象領域画像を抽出する処理領域抽出部と、
前記バーコード認識部の認識結果と、前記処理領域抽出部で抽出した処理対象領域画像を出力する出力部と、
を有する帳票処理装置。
前記帳票処理装置から出力されたバーコード認識結果と処理対象領域画像を入力する入力部と、
前記入力部で入力した処理対象領域画像を処理する処理部と、
を有する帳票項目処理装置。
前記帳票処理装置と前記帳票項目処理装置を有する帳票処理システム。
【請求項４】
出力部は表示手段を有し、検証部の検証結果がエラーの場合、処理領域抽出部の位置特定結果がエラーの場合、
表示手段にエラー情報を表示し、自動的に画像入力部の処理に進む
ことを特徴とする請求項１、請求項２記載の帳票処理装置、及び、請求項３記載の帳票処理システム。
【請求項５】
出力部は表示手段を有し、検証部の検証結果がエラーの場合、処理領域抽出部の位置特定結果がエラーの場合、
表示手段にエラー情報を表示し、操作者の起動により画像入力部の処理に進む
ことを特徴とする請求項１、請求項２記載の帳票処理装置、及び、請求項３記載の帳票処理システム。
【請求項６】
バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する画像入力ステップと、
前記画像入力ステップで入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードするバーコード認識ステップと、
前記バーコード認識ステップの処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する検証ステップと、
バーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、
前記バーコード認識ステップで抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して
処理対象領域画像を抽出する処理領域抽出ステップと、
前記処理領域抽出ステップで抽出した処理領域画像を処理する処理ステップと、
前記バーコード認識ステップの認識結果と、前記検証ステップの検証結果と、前記処理領域抽出ステップの抽出結果と、前記処理ステップの処理結果を出力する出力ステップと、を有する帳票処理方法。
【請求項７】
請求項６記載の帳票処理方法をコンピュータで実行可能に記述したことを特徴とするプログラム。
【請求項８】
請求項６記載の帳票処理方法をコンピュータで実行可能に記述したプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
【請求項１】
バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する画像入力部と、
前記画像入力部で入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードするバーコード認識部と、
前記バーコード認識部の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する検証部と、
前記画像入力部で入力した入力画像から処理対象領域を抽出して処理する処理部と、
前記バーコード認識部の認識結果と、前記検証部の検証結果と、前記処理部の処理結果を出力する出力部と、
を有することを特徴とする帳票処理装置。
【請求項２】
バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する画像入力部と、
前記画像入力部で入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードするバーコード認識部と、
前記バーコード認識部の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する検証部と、
バーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、
前記バーコード認識部で抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して
処理対象領域画像を抽出する処理領域抽出部と、
前記処理領域抽出部で抽出した処理領域画像を処理する処理部と、
前記バーコード認識部の認識結果と、前記検証部の検証結果と、前記処理領域抽出部の抽出結果と、前記処理部の処理結果を出力する出力部と、
を有することを特徴とする帳票処理装置。
【請求項３】
バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する画像入力部と、
前記画像入力部で入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードするバーコード認識部と、
前記バーコード認識部の処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する検証部と、
バーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、
前記バーコード認識部で抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して
処理対象領域画像を抽出する処理領域抽出部と、
前記バーコード認識部の認識結果と、前記処理領域抽出部で抽出した処理対象領域画像を出力する出力部と、
を有する帳票処理装置。
前記帳票処理装置から出力されたバーコード認識結果と処理対象領域画像を入力する入力部と、
前記入力部で入力した処理対象領域画像を処理する処理部と、
を有する帳票項目処理装置。
前記帳票処理装置と前記帳票項目処理装置を有する帳票処理システム。
【請求項４】
出力部は表示手段を有し、検証部の検証結果がエラーの場合、処理領域抽出部の位置特定結果がエラーの場合、
表示手段にエラー情報を表示し、自動的に画像入力部の処理に進む
ことを特徴とする請求項１、請求項２記載の帳票処理装置、及び、請求項３記載の帳票処理システム。
【請求項５】
出力部は表示手段を有し、検証部の検証結果がエラーの場合、処理領域抽出部の位置特定結果がエラーの場合、
表示手段にエラー情報を表示し、操作者の起動により画像入力部の処理に進む
ことを特徴とする請求項１、請求項２記載の帳票処理装置、及び、請求項３記載の帳票処理システム。
【請求項６】
バーコード領域と処理対象領域を含む画像を入力する画像入力ステップと、
前記画像入力ステップで入力した入力画像からバーコード領域を抽出してデコードするバーコード認識ステップと、
前記バーコード認識ステップの処理結果で処理対象領域画像の品質を検証する検証ステップと、
バーコード領域と処理対象領域の相対位置関係を記憶し、
前記バーコード認識ステップで抽出したバーコード領域の位置から処理対象領域の位置を特定して
処理対象領域画像を抽出する処理領域抽出ステップと、
前記処理領域抽出ステップで抽出した処理領域画像を処理する処理ステップと、
前記バーコード認識ステップの認識結果と、前記検証ステップの検証結果と、前記処理領域抽出ステップの抽出結果と、前記処理ステップの処理結果を出力する出力ステップと、を有する帳票処理方法。
【請求項７】
請求項６記載の帳票処理方法をコンピュータで実行可能に記述したことを特徴とするプログラム。
【請求項８】
請求項６記載の帳票処理方法をコンピュータで実行可能に記述したプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【公開番号】特開２０１１−２２７５４３（Ｐ２０１１−２２７５４３Ａ）
【公開日】平成２３年１１月１０日（２０１１．１１．１０）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−９３８２６（Ｐ２０１０−９３８２６）
【出願日】平成２２年４月１５日（２０１０．４．１５）
【出願人】（０００００５８２１）パナソニック株式会社 (73,050)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年１１月１０日（２０１１．１１．１０）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年４月１５日（２０１０．４．１５）
【出願人】（０００００５８２１）パナソニック株式会社 (73,050)
【Ｆターム（参考）】
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