幅方向の弾性を持つ弾性複合材およびその弾性複合材を製造するためのシステムおよび方法
材料の第1のシートをコンベア上で搬送し、および第1のシートおよびコンベアの周りで弾性材の部分に巻きつけて、それによって第1のシートを横切って横方向に弾性材を付加する、弾性複合材を製造する方法が説明される。材料の第2のシートが、その上に付加された弾性材を持つ第1のシート上に付加され、それによって第1のシート、第2のシート、およびその間に挟まれた弾性材を含むサブ複合材が生成され、複数の弾性材はサブ複合材の一方の側から外側にコンベアの周りに延び、サブ複合材の反対側に戻る。サブ複合材は、第1および第2のシートおよび弾性材を貫通して切断され、それによってサブ複合材を第1のキャリアと第2のキャリアに分離し、それぞれのキャリアが第1の材料層および第2の材料層を含み、複数の間隔の空いた弾性要素が第1のキャリアから第2のキャリアへと延び、第1のおよび第2のキャリアが複数の間隔の空いた弾性要素により形成されるその間の露出した弾性領域を構成している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、米国仮出願番号第61/124,697号(2008年4月18日出願、現在係属中)の出願日の利益を主張するものである(これをもって、あらゆる目的で参照として本願に援用され、また本開示の一部となる)。
【0002】
本発明は一般的に、弾性複合材に関連する。より特定的には、本発明は、衣料品、その他の繊維または布構造、類似した材料構造、およびこれに類するものであるが、より特定的には、使い捨て吸収性用品および衣料品の製造に使用できる弾性複合材に関連する。本発明の弾性複合材は、使い捨て吸収用品の一つ以上の分野で採用できる弾性部品を提供するのに非常に適している。また、本発明は弾性材を製造するシステムおよび方法にも関連する。弾性複合材および弾性複合材を製造するためのシステムおよび方法は、使い捨て吸収衣料品または赤ちゃん用おむつおよびトイレトレーニング用パンツなどの用品との併用、またはそれらへの使用に特に適している。本発明の様々な態様を示すために、模範的および望ましい実施形態を使い捨て吸収衣料品との関連において本願で説明する。
【背景技術】
【0003】
本発明で意図されている使い捨て吸収衣料品には、使い捨ておむつ、使い捨てプルオン式衣料品およびトイレトレーニング用パンツ、およびこれに類するものが含まれる。これらの衣料品は、尿およびその他の体外排泄物を受けて閉じ込めるために、使用者の胴体下部または腰の付近に着用される。乳児への使い捨ておむつの使用により提供される利点はよく知られており、その使用は広範囲に及ぶようになった。使い捨てプルオン式衣料品には、トイレトレーニング用パンツ、プルオンおむつ、使い捨て下着、および成人用失禁予防衣料品が含まれる。トイレトレーニング用パンツについては、これらの衣料品は子供のおむつから通常のパンツ使用への移行(つまり、トイレトレーニング中)を容易にするために、幼少の子供によって使用される。トイレトレーニング用パンツおよびその他の使い捨てプルオンパンツは、使用者または介護者が使用者の脚の付近で衣料品を引き上げて衣料品を着用し、また衣料品を使用者の脚の付近で下方にずらして脱がせるように、閉じた側部を持つ。
【0004】
典型的な使い捨て吸収衣料品の主要要素には、液体が浸透可能な内側の層(または表面シート)、液体が浸透不可能な外側の層(または裏面シート)、および内側と外側の層の間に挟まれた吸収性の芯部が含まれる。弾性部材は、衣料品の異なる部分に組み込みうる。例えば、弾性部材は、使用者の臀部、脚、または両方の周囲での閉じ込めを達成するために、おむつに沿って長軸方向に、一般的に吸収性の芯部の外側寄りに位置しうる。さらに、複数の弾性部材(例えば、細長い弾性の糸またはストランドの形態)が、使い捨て吸収衣料品の腰部分全体(腰側面部分を含む)に横方向に位置しうる。結果的に得られる伸縮性によって、衣料品は着用時および着用中に伸びる。伸縮性によって、腰および脚の付近にぴったりとフィットする一方で、衣料品は使用者の腰サイズおよび脚サイズの変化を収容することができる。
【0005】
弾性部材が衣料品の部品または領域に組み込まれるとき、その部品または領域は一般に衣料品の明確な機能部品となる。これらの弾性構成要素には、サイドパネルまたは耳部分、ウエストバンド、および固定用タブが含まれる。本発明が示している弾性構成要素は一般的に細長く、また大きめの単一の部品の明確な部分でも、または別個の取り付け可能な部品でもよい。さらに、弾性部品には一般に、弾性部材に加えて一つ以上の部分または層が含まれる。この点に関して、こうした弾性部品を、本発明が関係しているタイプの弾性複合材と見なしてよい。
【0006】
部分的に複数部品構造であることから、これらの弾性複合材では、より大きな衣料品製造プロセスによって収容される必要のある専用サブプロセスが製造のために必要となることがある。あるいは、弾性複合材は、独立して製造したり、また単に中心的な衣料品製造システムから分離された別個のサブプロセスで製造することもできる。どちらの場合も、弾性複合材の供給源は衣料品製造プロセスへの入力として提供されうる。
【0007】
ほとんどの用途において、弾性複合材は、衣料品のフィットおよび閉じ込め能力、また同様に衣料品の一般的な外観および構造の品質に著しい影響を持つ。弾性複合材のデザインおよび構造も、衣料品の製造コストの重要な部分を表す。従って、機能的および/または審美的に改善された弾性複合材または弾性複合材を製造する対費用効果の高いシステムおよび方法を提供することが常に望まれる。
【0008】
目標の弾性複合材、製造のためのシステムおよび方法は実用的であること、および機能性または審美的な属性を提供することが望ましい。また、弾性複合材のデザイン(設計)および構造が本システムおよび方法の効率に最低限の影響(プラスの影響でないとしても)を及ぼすものであることが望ましい。また、デザイン(設計)および構造は弾性複合材または最終製品の全体的な製造コストに最小限の影響(プラスの影響でないにしても)を及ぼすものであるべきである。
【0009】
係属中の米国特許出願公開第2005/0131373号および第2005/0139311号には、本発明に関連するタイプの弾性複合材(およびそうした複合材の製造)に関する背景情報が提供されている。従って、本発明の説明を容易にするために、これらの公報のいくつかの部分が本願に含まれる。いずれにしても、これらの二つの公報は参照として本願に援用され、本開示の一部ともなるが、組み込まれる主題は本発明の複合材、システム、および方法での使用、または併用に適切な背景情報および/または模範的な複合材およびプロセスを提供する範囲に限定される。そのため、組み込まれた主題が本発明の範囲を限定する役目を果たすことはないものとする。また、これらの係属中の公報および文書は、幅方向の弾性を持つ弾性複合材、ならびにそれを製造するシステムおよび方法も対象としている。さらに具体的に言えば、これらの先行する公報は、弾性構造が機械を横切る方向に対応した方向で複合材に一般的に横方向の弾力性を与える弾性複合材を必要とする。こうした弾性複合材は、使い捨て吸収用品について、また弾性複合材および使い捨て吸収用品を製造するシステムおよび方法について、一定の優位および利点を提供する。例えば、こうした弾性複合材または改善された弾性複合材を製造するサブプロセスの供給により、システムおよびプロセスの柔軟性、効率、および生産性が高まる。これらの優位および利点はさらに、対費用効率および費用節約につながる。ところが、これらの利点および優位を得ることには、独特な技術的課題が存在する。本発明は、いくらかの点でこれらの技術的課題に取り組むことを対象とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許出願公開第2005/0131373号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2005/0139311号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本説明の目的として、用語「弾性バンド」または「複合材」は多層構造を意味する。この構造において、糸(threads)またはストランドなどの複数の弾性部材は、例えば、裏面シートおよび表面シートといった一つ以上の素材(材料)に連結されるか、それに隣接して配置される。このようにして、弾性要素は連結されたまたは隣接する層に弾力性を与え、それによって、衣料品またはその他の繊維構造のその部品に弾力性を与えることになる。こうした弾性構造は、衣料品または繊維構造の明確な取り付け可能な部品でも、衣料品本体または繊維構造の明確な部分またはセクション、あるいは衣料品本体または繊維構造のより大きな単一の部品でもよい。本願で使用するとき、用語「弾性サブ複合材(elastic sub-composite)」は、基材層と一体化した弾性要素を含む複数部品構造の組み合わせを意味するものとする。さらに、弾性サブ複合材は、弾性複合材を形成し、それに対して弾性属性を与える、その他の構成要素と一体化しうる一つの部品を提供する。例えば、本発明の一実施形態において、複数の弾性材は一つ以上のキャリアウェブと連結されているが、実質的に露出している。
【0012】
本発明の態様において、幅方向弾性を複合材に持たせる複数の弾性材を持つ弾性複合材を製造するための方法が提供されている。本願では、こうした弾性複合材を幅方向弾性複合材と呼ぶこともある。本発明の別の態様において、その方法を導入する、または弾性複合材を製造するためのシステムが適用されている。本発明のまた別の態様で、その内部でこうした弾性複合材が中心体に取り付けられる使い捨て吸収衣料品が提供されている。本発明のまた別の態様で、第1の不織布層状キャリア、第2の不織布層状キャリア、および複数の相互に間隔の空いた幅方向弾性要素を持つ弾性複合材が提供されている。弾性要素は一般的に、第1のキャリアから第2のキャリアへと横方向に延び、それによりその間に弾性領域を形成する。
【0013】
本発明のまた別の態様で、弾性複合材を製造するための方法が提供されている。この方法には、材料の第1のシートを搬送して、第1のシート付近で弾性材の部分を包み、それによって第1のシート全体に横方向に弾性材を貼り付ける手順が説明されている。この方法はさらに、その上に貼り付けられた弾性材を持つ第1のシート上に材料の第2のシートを貼り付け、それによって第1のシート、第2のシート、およびその間に挟まれた弾性材を含むサブ複合材を形成することが説明されているが、ここで弾性材は、サブ複合材の一方の側から外側に延び、取り囲んでサブ複合材の反対側に戻る。次に、サブ複合材は第1および第2のシートおよび弾性材を通して切断され、サブ複合材の二つの別個の部分およびその間の露出した弾性領域を持つ弾性複合材を生成する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、広げた配置での使い捨て吸収衣料品の平面図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態が教示するタイプの弾性複合材の平面図である。
【図3】図3は、伸張した状態の伸縮可能な状態を示す、図2の弾性複合材の平面図である。
【図4】図4は、別の使い捨て吸収衣料品の平面図である。
【図5】図5は、弾性構造を表示する切り抜きのある図2の弾性複合材の斜視図である。
【図6】図6は、従来の技術による二重弾性領域を持つ弾性複合材を製造するためのシステムの簡略図である。
【図7】図7は、図6のシステムと併用するための弾性要素アプリケーター組立体の上面図である。
【図8】図8は、図7の組立体の側面図である。
【図9】図9は、従来の技術により弾性複合材を製造する簡略化したプロセス図である。
【図10】図10は、従来の技術により弾性複合材を製造する簡略化したプロセス図である。
【図11】図11は、従来の技術の幅方向弾性複合材の簡略図である。
【図12】図12は、本発明の望ましい実施形態による幅方向弾性複合材の簡略図である。
【図13A】図13Aは、本発明の望ましい実施形態による図12の弾性複合材を製造するシステムおよび方法の簡略化したプロセス図である。
【図13B】図13B〜Cは、本発明の望ましい実施形態による図12の弾性複合材を製造するシステムの簡略図である。
【図13C】図13B〜Cは、本発明の望ましい実施形態による図12の弾性複合材を製造するシステムの簡略図である。
【図13D】図13Dは、本発明による弾性複合材を製造する変形例のシステムの簡略図である。
【図14】図14は、弛緩した状態および伸張した状態での図12の弾性複合材の比較図である。
【図15】図15は、弾性積層体の形態の、本発明の実施形態によるさらに別の弾性複合材の簡略図である。
【図16】図16は、本発明の実施形態による、図15の弾性複合材を製造する簡略化したシステムおよびプロセス図である。
【図17】図17は、図16で図示したシステムおよびプロセスとの併用に適した伸長サブシステムの簡略図である。
【図18】図18は、弾性積層体の形態の、本発明の実施形態によるさらに別の弾性複合材の簡略図である。
【図19】図19は、あらかじめ畳まれたセクションを持つ弾性積層体の形態の、本発明の実施形態によるさらに別の弾性複合材の簡略図である。
【図20A】図20Aは、本発明による変形例の伸長サブシステムの簡略図および立面図である。
【図20B】図20Bは、伸長サブシステムの正面図である。
【図20C】図20Cは、伸長サブシステムの平面図である。
【図21】図21は、図20のシステムと併用するための咬合機構の詳細な側面図である。
【図22】図22は、図21の咬合機構を採用する伸長システムの平面図である。
【図23】図23は、図21のシステムと併用するための変形例の咬合機構の詳細な側面図である。
【図24A】図24Aは、図21の伸長サブシステムと併用するためのまた別の変形例の咬合機構の詳細な側面図である。
【図24B】図24Bは、図24Aの咬合機構を採用する伸長サブシステムの平面図である。
【図25】図25は、本発明による弾性複合材を製造する変形例のシステムの簡略図である。
【図26】図26は、発明の変形実施形態による弾性複合材の出力ウェブの簡略図である。および
【図27A】図27A、B、およびCは、本発明により、弾性複合材を腰バンドおよび対のサイドパネルの組み合わせとして採用する使い捨て吸収用品の簡略図である。
【図27B】図27A、B、およびCは、本発明により、弾性複合材を腰バンドおよび対のサイドパネルの組み合わせとして採用する使い捨て吸収用品の簡略図である。
【図27C】図27A、B、およびCは、本発明により、弾性複合材を腰バンドおよび対のサイドパネルの組み合わせとして採用する使い捨て吸収用品の簡略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
一般に、本発明は弾性複合材、およびその弾性複合材を製造するためのシステムおよび方法に関連する。より特定的には、本発明は、機械を横切るまたは幅方向の弾性または伸縮特性を持つ弾性複合材を対象とする。本願では、時にこうした弾性複合材を幅方向の弾性を持つ弾性複合材といい、またさらに幅方向弾性複合材という。
【0016】
前述のとおり、本発明の様々な態様は、赤ちゃん用おむつおよびトイレトレーニング用パンツなどの使い捨て吸収衣料品に特に適しており、ふさわしい。発明および望ましい発明の実施形態を示すために、下記の詳細な説明の多くは、こうした使い捨て吸収衣料品に関連して提供される。発明の複合材、衣料品、システム、およびプロセスの様々な態様は、その他の材料構造およびプロセスに適用されうることが意図されている。この詳細な説明および模範的な実施形態は、従って本発明を本願で説明した構造、配置、方法、およびプロセスに限定するものとは解釈されないものとする。
【0017】
図1〜10は背景を提供するもので、本発明と関連する可能性のある構造およびプロセスを図示したものである。一部の図およびそれに付随する記述は、従来の技術を示すために、また本発明により提供されている従来の技術への貢献を強調する目的で提供されている。また同図は、本発明の弾性複合材、システム、または方法の用途、および/または発明の弾性複合材に由来する製品の用途を図示している。
【0018】
図1および4においては、本発明に適切な使い捨て吸収衣料品を、その内部に組み込まれた一つ以上の弾性複合材を持つおむつの形態で図示している。図6〜10は、前述および従来の技術で開示されているとおり、単一の弾性を持たせた領域を持つ弾性複合材を製造するシステム、システム構成要素、およびプロセスを図示したものである。米国特許出願第10/733,649号および第11/021,424号を参照。従来の技術についてのこれらの図およびそれに付随する描写は、本発明の弾性複合材の描写を容易にするため、本発明のシステムおよび方法により提供されている相違点および改善点を強調するために提供している。
【0019】
図1において、使い捨て吸収衣料品110は、様々な体外排泄物を吸収・内包するために、着用者の身体に接触して、またはそれに近接して配置できるタイプのものである。本発明は、トイレトレーニング用パンツおよび様々な成人用失禁予防製品を含めた様々な使い捨て吸収性用品および衣料品に適用できることに注目すべきである。後述するとおり、本発明の弾性複合材または弾性複合材バンドは、サイドパネルまたは耳部分、ウエストバンド、固定用タブまたはバンド、またはその他の衣料品または用品の明確な弾性部品を提供しうる。また本発明の弾性複合材は、耳部分に組み込んで耳部分に伸縮性を持たせたり、耳部分を伸縮性を持たせた固定用タブで補うこともできる。
【0020】
図1は、使い捨ておむつ110のいくつかの基本的な機能を図示するために紹介したものである。おむつ110には、架空の縦軸または平面AAに沿って並んだ三つの主な領域が含まれる。これらの領域には、第1の腰部分112(一般に衣料品110を着用したときに使用者の前部)、後方の腰部分114、および股部分116が含まれる。また、おむつ110は、先端140、長手方向後方縁部142、第1の横方向または側端、または側縁144、および第2の横方向または側端または側縁146により特徴付けられる。
【0021】
横方向に沿って、おむつ110には、腰部分112、114から横方向に延びる耳領域または耳部分118が含まれる。腰部分112、114および股部分116をまとめて、側端144、146内に位置する衣料品110の中心体部分120を形成するものと見なすことができる。本体部分120は、液体が浸透可能な内側の層または表面シート152、液体が浸透不可能な外側の層または裏面シート(図示せず)、および二つの層の間に挟まれた吸収性の芯部154により形成されるものと見なすこともできる。耳部分118にはさらに、腰部分112、114を一緒に取り付けるための固定用タブ124が含まれる。また、おむつ110は、後方の端面142に沿って位置して、固定を容易にしおむつ110のフィットおよび閉じ込め能力を向上させる弾力性のあるウエストバンド130を持つ。砂時計の形状をしたおむつ110を着用するとき、股部分116は着用者の股の付近にフィットし、また前方および後方の腰部分112および114は、対応する腰部分付近にフィットする。一方、耳部分118は着用者を包み、固定用タブ124は噛み合って、おむつ110の完全で全周にわたるウエストラインを形成する。
【0022】
図2は、現在では当技術分野で一般的に知られている典型的な弾性複合材バンド210を描写したものであり、本発明の弾性複合材から生成することもできる。弾性複合材バンド210は、使い捨て吸収衣料品のサイドパネルまたは固定用タブとしての使用に特に適したものである(例えば、図1を参照)。図5は、弾性複合材バンド210の斜視図および部分的切り抜き図を提供したものである。弾性複合材バンド210は、架空の中心線LLによって特徴付けられる。中心線LLは、製造中は弾性複合材バンド210の機械方向と対応することが望ましい。弾性バンド210には、側面または長軸方向に延びた側端210aおよび210bならびに横方向に延びた終端210cおよび210dもある。図2において、弾性複合材バンド210は、例えば、弾性複合材バンド210が組み込まれた衣料品を着用した時のような伸びた状態で示されている。この状態において、弾性複合材バンド210は、横方向または機械を横切る方向(矢印XXで表示)に伸びている。
【0023】
本願で使用するとき、「機械」方向という用語は、部品、または特に、製造中の組立ラインにおいて弾性複合材が生成(例えば、切り取りにより)される材質ウェブが進行する方向を意味する。一方、「機械を横切る方向」または「幅方向」という用語は、機械方向を横断する方向を意味する。図2および3の弾性複合材210に関連して、機械を横切る方向は長軸方向線LLに関連して横方向に延びた方向XXである。本願で時々描写するとおり、こうした弾性複合材は、「幅方向」弾性複合材として、または横断面の弾性属性を示すものとして描写することがある。
【0024】
弾性複合材バンド210は、弾性構造214が位置する中心部214を持つ。この中心の弾性または伸縮性のある領域214から横方向に延びているのは、実質的に伸縮性のない領域216および218(「非伸縮領域(dead zones)」)である。図2に示すとおり、領域216、218は、中央の弾性領域214および側端210a、210bの間の一帯を占める。ここで図5を参照するが、弾性複合材バンド210は、上層318および下層または基層320を持つ。二つの層318、320は、弾性複合材バンド210の全幅および全長にわたり延びていることが望ましく、それによって側端210a、210b、および終端210c、210dが提供される。基層320および上層318はどちらも、プロピレン、不織布、通気性のポリエチレン/ポリプロピレンフィルム、または無孔質フィルム(またはこれらの素材(材料)の組み合わせ)など、不織布の通気性のある使い捨て材料であることが望ましい。基層320および上層318は互いに粘着し、それによってその間の複数の弾性ストランド322を挟み固定する。
【0025】
弾性ストランド322は、弾性ストランド、糸、リボン、および弾性の接着剤ビーズなどの適切な弾性要素により置換しうる。弾性要素またはストランド322は、側端210a、210bの間に延びる方向に沿って、また一般的に中心線LLと平行に(またはそれに対応して)分布する。さらに、それぞれの弾性要素322は、横方向または機械を横切る方向に対応する方向に、つまり、長軸方向中心線LLとほぼ直交し、側端210a、210bと交差する方向(つまり、幅方向)に全体的に整列または方向付けされている。望ましくは、弾性要素322は、ほぼ平行の関係に配置され、長軸方向に沿ってほぼ等しく間隔が置かれていることが望ましい。弾性要素322は、ほぼ等しい長さであることがさらに望ましい。従って、弾性複合材バンド210を着用した時、弾性要素322は構造に弾力性を持たせ、それによってバンド210が横方向または機械を横切る方向XXに伸縮できるようになる。弾性要素322は独立し、間隔が空いており、全体的に横方向に沿って維持されているため、伸縮性のある材料の伸張および収縮は全体的に幅方向である。この変形例は、一部の衣料品応用において機能的および審美的な利点となりうる。
【0026】
弾性要素322は、上層および基層318、320の間に固定されている間、張力のかかった状態であることが望ましい。図3は、横方向に延ばされた状態にある弾性複合材バンド210を図示したものである。この条件において、中央の弾性領域214は伸縮性のないゾーン216および218とほぼ等しい幅を持つ。横方向に延びていないまたは弛緩した状態に戻ると、図2に示すとおり、中央の弾性領域214が収縮し、実質的に縮小した幅へと縮む。この条件または状態において、収縮した弾性要素322は、弾性複合材210にシャーリングを付け、収縮した弾性領域214にプリーツ234が形成される。
【0027】
図1に戻ると、使い捨て吸収衣料品110は上述のとおり、一つ以上の弾性複合材バンドを採用している。使い捨て吸収衣料品110は、それぞれの耳部分118に、弾性複合材構造を持つ固定用タブ124を採用している。固定用タブ124と同様に、一つの非伸縮性領域124aが衣料品110の中心体120に取り付けられて重なり、その一方で第2の非伸縮性領域124bが側縁144、146を離れて外側に位置するように、弾性複合材バンドは配置されている。伸縮性のある領域124cは、横方向または機械を横切る方向(弾性複合材の)の弾力性を提供する。衣料品110の残りの部分については、弾力性または伸張は、衣料品110の長軸方向中心線AAに対して概して垂直な方向に沿った方向を持ち、また使用者のウエストライン付近を包む方向に対応する中央の弾性領域124cにより提供される。
【0028】
また図1の使い捨て吸収衣料品110では、弾性複合材がウエストバンド130として提供されている。ウエストバンド130は腰部分114の中央に位置している。さらに、弾性複合材ウエストバンド130は、非伸縮性領域130a、130bが衣料品110の長軸方向線AAから外側方向に位置し、その一方で伸縮性のある領域130cが長軸方向中心線AAを横切って中央に位置するように配置されている。その上、伸縮性のある領域130cは、弾性ストランドが全体として長軸方向中心線AAに対して垂直の方向に整列または方向付けされるように構成されている。このように、弾性複合材ウエストバンド130は、衣料品110の腰部分114について、また使用者のウエストラインの方向に対応した方向に弾力性を持たせている。
【0029】
図4は、変形例の使い捨て吸収衣料品410を描写している。具体的には、図4は弾性複合材を取り付け可能な耳部分またはサイドパネル414として採用した使い捨て吸収衣料品410を描写している。弾性複合材サイドパネル414は、衣料品410の中心体420に取り付けられた別個の構成要素である。弾性複合材サイドパネル(または耳部分)414は、衣料品410の一つの腰縁部442周辺に、またサイドパネル414の中心線AAが衣料品410の長軸方向中心線AAとほぼ平行になるように、取り付けられている。その上、それぞれの弾性複合材サイドパネル414には、衣料品410の側縁446の外側に位置する非伸縮性領域414a、および側縁446(または側縁444)の内側に取り付けられた第2の非伸縮性領域414bがある。
【0030】
本発明の弾性複合材を説明する前に、これまでに実施された、米国特許出願第10/733,649号および第11/021,424号にさらに詳細に説明のある、弾性複合材を作成または製造する既知のシステム、およびシステム構成要素、およびプロセスを図示するために図6〜10を提供している。それに図示されている先行技術プロセスにおいて、二つの弾性複合材ウェブ出力1031が四つの別個の不織布ウェブ入力1003a、1003b、1003c、および1003dから作成される。まず図6を参照すると、システム1001には、四つの別個の不織布ウェブ入力1003a〜1003dが含まれ、これが弾性複合材のための不織布材料のウェブまたはロールを提供する。システムにはさらに、二つの弾性複合材ウェブ1031をプロセスの残りの部分から受け取る出力組立体またはリール1005が含まれる。これらの二つの別個の弾性ウェブは製造後に一つにまとめて、二つの伸縮性のある領域を持つ種類の複合材を作成することもできる。
【0031】
システム1001の中核は、それぞれの不織布ウェブ入力を受け取り、操作し、搬送するためのコンベア組立体1009である。コンベア組立体1009は、回転ヘッド組立体1007などの弾性要素アプリケーターとともに配置され、それと動作可能なように関連している。組立体1007は、弾性のファイバーまたはストランドを、不織布ウェブ入力の表面、その上、および/またはそれと一体的に適用する。回転ヘッド組立体1007にはさらに、スピンヘッド1017が含まれ、回転ブラケット、またはシリンダー1017およびこれに類するものの形態が望ましい。スピンシリンダー1017は、弾性材の連続ストランドWWの「端部」を保持するよう構成され、それを概して垂直面XXについて往復または反復のパターンで(コンベア組立体1009に対して)移動させる。この平面XXは、シリンダー1017の回転周内の範囲により定義され、弾性WWのストランドをスピンシリンダー1017に固定する最も外側のブラケットまたはアイ1017bにより追跡される。スピンヘッド1017およびそれによって保持されている弾性ストランドのセクションの経路は、平面XX上に提供される。
【0032】
図6の図式に示すとおり、不織布入力603aおよび603bは、一連のローラーを利用してコンベア組立体1009に供給される。二つの不織布ウェブがコンベア組立体1009に供給される前に、ウェブは折り畳みガイドまたはプレート1039を通して方向付けられる。折り畳みガイド1039は、あらかじめ定められた長手方向に延びた側の折り畳み線YYに沿って横方向の端または側端を折り畳むことにより、不織布ウェブの全幅を効果的に減少させる役目を果たす。第1の折り畳みガイド1039aは第1の90度回転を起こし、その一方、第2の折り畳みガイド1039bは第2の90度回転を起こす。ガイド1039a、1039bの間に配置されたローラー1039は、折り畳みプロセスを容易にする。二つの折り畳みガイド1039およびローラー1369は、まとめて折り畳みガイド組立体ということもある。
【0033】
コンベア組立体1009は、これらの二つの不織布ウェブ1003aおよび1003bを組立体1009の中心を通して、弾性スピンシリンダー1007(の回転経路内に)に向かい、最終的にはその内部にガイドするようにセットアップされている。いったんスピンシリンダー1017内に入ると、コンベア組立体1009は、不織布ウェブをコンベア組立体1009のそれぞれの外側の上部および下部の面(外向きの面)に渡す。この時点で、不織布ウェブの移動の方向は逆転し、ウェブはスピンシリンダー1007から外側に向かう。不織布ウェブがスピンシリンダー1017を出る際、弾性のストランドWWはコンベア組立体1009全体の周囲を包み、それがウェブプラットホームの上部および下部の面に接触すると、不織布ウェブと接触するようになる。複数の図に示すとおり、弾性のストランドWWは、ウェブ上で交差するようにまたは横方向に、および移動するウェブの方向に対して横断する方向に貼り付けられる。張力のかかった弾性ストランドとコンベア組立体の上面および下面にある不織布ウェブとの間の摩擦が、「取り巻かれた」弾性ストランドをスピンシリンダー1017から引き出し、二つのさらなる不織布ウェブ1003cおよび1003dと接触させるようにする。
【0034】
不織布ウェブ1003cおよび1003dは、接着剤塗布器1013の上流に作動可能に位置している。ローラーのシステムをそれとともに利用して、不織布入力1003c、1003dおよび接着剤塗布器1013は、あらかじめ糊付けされた不織布材料のウェブをコンベア組立体1009上に適用し、不織布ウェブ1003aおよび1003bの周囲に「取り巻かれた」弾性ストランド上に適用する。
【0035】
その上、システム1001は、ストランドWWをコンベア組立体1009およびそれを通して搬送される不織布材料ウェブに適用するように、弾性ストランドまたはファイバーWWを張力/速度制御装置1037上に供給した後、スピンシリンダーまたは回転ヘッド1017に供給する標準的な入力源(例えば、弾性糸のボビン)を採用している。弾性材は、ボビン、ボックスまたは動作駆動システムを離れ、張力および速度制御モーターを通してスピンシリンダー1017に供給される。弾性材WWは、スピンシリンダー1017を制御するモーター内の中空のシャフトを通して供給される。次に、弾性材WWはスピンシリンダー1017内を通過し、ローラー、アイまたはその他何らかの適切な機構によりスピンシリンダー1017の内側面の周りに案内される。
【0036】
図7は、回転ヘッド組立体1007およびコンベア組立体1009の別の図を提供したものである。前述のとおり、コンベア組立体1009は、四つの別個の不織布材料のウェブを受け、弾性複合材の二つのウェブ1031を出力する。図9および10は、弾性複合材を製造するプロセスをさらに図示するために提供されている。これらの図、特に図9は、コンベア組立体1009を往復する不織布ウェブ材料による経路を図示したものである。
【0037】
図9を参照すると、参照文字A〜Gは、プロセスの段階に言及するために、またプロセスの説明と併せて使用されている。上述のとおり、不織布原材料ウェブは、段階Aでプロセスに供給される。これらのウェブは、四つの異なる不織布ウェブ入力をプロセスに供給する。不織布ウェブ1および3は組み合わされて、弾性複合材の出力1(つまり、図中ではWRAP出力として言及)を作る。不織布2および4は、どちらも回転ヘッド組立体1007およびコンベア組立体1009の下側にあるが、これらが組み合わされて第2の弾性複合材の出力2(つまり、WRAP 2)を作る。
【0038】
段階Bでは、不織布ウェブ1および2はコンベア組立体1009に配向される前に折り畳まれる。所定の幅の不織布がウェブのそれぞれの側部上に折り畳まれ、二つの折り畳まれたフラップVVができる。フラップVVの幅は、前述の非伸縮領域または非伸縮性領域の幅を決定し、その一方で折り畳まれた後の不織布の幅は、伸縮性のある領域の幅を決定する。段階Cでは、不織布ウェブ1および2がコンベア組立体1009に供給されるが、それぞれのウェブの折り畳まれた側がコンベア組立体1009の外側を向いた、またはコンベア組立体1009とは離れた状態で、特にコンベア組立体1009の中央または内部に供給される。この段階Cでは、不織布ウェブ1および2は一つに結合されていないことに注目すべきである。次に、コンベア1009は、不織布ウェブ1および2を回転ヘッド組立体1007に向けて供給する。段階Dでは、不織布ウェブ1および2は、ほぼコンベア組立体1009の長さを移動し、回転ヘッド組立体1007の回転経路に進み、弾性ストランドWWの「回転」垂直面XXを交差する。さらに、コンベア組立体1009の終端で、ウェブ1および2は互いに離れ、コンベア1009の外側に、および回転ヘッド1007から離れる方向に配向される。不織布ウェブ1は、上に曲がってコンベア組立体1009の上部の側に進み、その一方で不織布ウェブ2はコンベア組立体1009の下部の側に沿って移動する。段階Eでは、これらのウェブが回転ヘッドおよび垂直面XXを通過する際に、弾性ストランドWWが折り畳まれた不織布ウェブ1および2の周囲に巻かれる。弾性ストランドWWは、移動するウェブの方向に対して横方向に、移動するウェブ1および2に貼り付けられる。ウェブ1および2がスピンシリンダー1017内から離れて移動することにより、「取り巻かれた」弾性ストランドがスピンシリンダー1017から引き出される。
【0039】
ここで不織布ウェブ3および4に移るが、これらのウェブは、接着剤が片側に塗布(つまり、接着剤塗布器1013により塗布)された状態でコンベア組立体1009に供給される。段階Fでは、不織布ウェブ3および4は、それぞれウェブ1および2、および弾性ストランドWWと接触するようになる。その結果、ウェブ1および3はコンベア組立体1009の上部の側で弾性ストランドWWを挟み、また不織布ウェブ2および4はコンベア組立体1009の下側で弾性ストランドWWを挟む。弾性ストランドWWは、二つの不織布弾性の不織布複合材の間を(横切る方向に)進むが、その後でナイフ(後述の図10のナイフ1410を参照)により切断され、それによって二つの包まれた複合材が分離される。段階Gでは、複合材1および2はコンベア組立体1009から離れて供給され、ウェブ1および2上の折り畳まれたフラップは案内されて折り畳みが開かれ、平坦な不織布複合材が形成される。その後、複合材は回転ヘッド組立体1007およびコンベア組立体1009からさらなるプロセスへと案内される。図16に示すとおり、弾性材出力ウェブは、ローラーのシステムを経由して弾性複合材出力リール1005上に達する。
【0040】
図10は、コンベア組立体1009の別の図を提供したものである。この図はさらに、不織布ウェブ1〜4の移動、および全体的に相互に平行なパターンでの、また全体的に互いに間隔の空いた弾性ストランドの適用を図示するものである。ナイフ1410により弾性材を切断した後、二つの弾性複合材は、コンベア組立体1009から離れるように向けられる。また、システムは、有利にも弾性ストランドの伸張の制御を改善できることも注目すべきである。
【0041】
図8および10に示すとおり、コンベア組立体1009には、その間のインターフェースを提供するように、並列された二つのウェブ移動プラットホーム1412が含まれる。それぞれのウェブ移動プラットホーム1412には、往復動作が可能となるように、複数のローラー1416の付近に支持された連続ベルト1414が含まれる。二つのウェブ移動プラットホーム1412は、それに沿って片方の端から他方の端へと不織布ウェブ1および2を収容するように、ほぼ同一の長さで並列配置されている。望ましくは、不織布ウェブ3および4をそれぞれウェブ移動プラットホームに送るように、ローラー1416はウェブ移動プラットホームの端部の間の中間付近に位置することが望ましい。
【0042】
図6および図10にも示すとおり、回転ヘッド組立体1007はコンベア組立体1009の一端の付近およびそれに近接して配置されている。運転中、回転ヘッド1017は、弾性ストランドWWを両方のウェブ移動プラットホーム1412の周りおよびその付近に届けるように、ウェブ移動プラットホーム1412の端部を交差する垂直面 XXの周りを回転する。運転中、第1および第2の不織布は、外側または露出した表面またはウェブ移動プラットホーム1412の側面に沿って移動し、回転ヘッド1017により供給される弾性ストランドWWを受け取る。回転ヘッド1017から離れるその移動によって、移動するウェブは連続した弾性ストランドWWを回転ヘッド1017から引き出す。
【0043】
コンベア組立体1009内部に供給される二つの不織布ウェブをあらかじめ折り畳むことにより、それぞれの端部に沿って非伸縮性領域(「非伸縮領域」)のある横方向の伸縮性を持つ弾性複合材の作成が可能である。中央の伸縮性のある領域の幅は、コンベアプラットホーム1412の幅に設定されている。非伸縮性領域または非伸縮領域の幅は、折り目VVの幅により決定される。不織布の折り目VVは、弾性要素の適用時にコンベア組立体1009により保存され、不織布の折り畳まれた端面が弾性要素WWと接触しないような方法で付けられる。その後、折り目VVは、複合材がコンベア組立体1009を出た後で開くことができ、非伸縮性領域を持つ平坦な弾性複合材が提供される。コンベア組立体1009に入る際に材料の配置を変更することにより、または使用する材料の幅を変化させることにより、様々な複合材設計を作成することが可能である。
【0044】
図6〜10および上述の付随する説明は、本発明とは異なり、本発明に先行する弾性複合材を製造する方法を描写したものである。ただし、この方法に関連する大半の手順、サブプロセス、構成要素およびサブシステムは、本発明のシステムおよび方法に採用することもできる。実際に、適用されるシステム構成要素および動作の詳細な説明は、本発明のシステムおよび方法を描写するために、明細書のこの部分から借りることができる。本発明に関して以前に開示されたシステムとこれから説明するシステムとの違いは、本発明により提供される改善を表すか、またはその改善から生じるものである。こうした差異については、下記により詳細に考察する。
【0045】
ここで残りの説明の焦点を、相互に間隔の空いた複数の弾性要素を持つ弾性複合材(より望ましくは、幅方向の弾性を持つ弾性複合材など)を製造するための代替的また一部の用途については改善されたシステムおよびプロセスに移行する。図11〜27は、幅方向の弾力性を持つこうした弾性複合材、および弾性複合材を製造するシステムおよび方法の描写を助けるために提供されている。さらなる実施形態において、弾性複合材は、一対の非弾性領域または非伸縮領域およびその間に配置された中央の弾性領域を持つ。特に関心があるのは、効率、生産性、柔軟性、および/または経済性における著しい改善点のある、幅方向の弾性属性を持つ弾性複合材の連続ウェブを製造する代替的方法である。本願で考察したとおり、望ましい実施形態によるこうした弾性複合材は、後工程および使い捨て吸収用品の様々な構成要素への弾性複合材の一体化に適していると考えられる。
【0046】
前述のとおり、用語「弾性複合材」は、弾性要素を含めた複数部品の材料構造のことを言及するために使用される。一部の実施形態において、弾性構成要素には、一つ以上の不織布層および不織布層に弾力性を持たせる弾性要素が含まれる。さらなる実施形態において、こうした弾性複合材は、使い捨て吸収用品の部品として直接の一体化に適した形態である。こうした弾性複合材は、使い捨て吸収用品を製造するためのシステムおよびメインプロセスに直接供給しうる。その他の実施形態において、弾性複合材は使い捨て吸収用品の部品として一体化する前のさらなる工程に十分に適した形態である。例えば、本願で提供した弾性複合材は、目的とする複数の弾性要素の幅方向の弾性属性を得る新規の構造であり、さらなる工程を容易にする形態で提供することができる。さらなる例において、弾性複合材は、希望する多層の弾性構造を得る新規の積層体構造で、またすぐに使える形態の複数の個別の幅方向の弾性複合材を産出できる形態である。他の例において、新規の積層体構造は、複数層の中央の弾性領域を持ち、さらなる実施形態においては、一対の非弾性領域または非伸縮領域を持つ、個別の幅方向の弾性複合材を産出するために、さらに加工される。
【0047】
前記、特に図6〜10に関して考察した製造方法を用いた本発明に先行する弾性複合材は、一定の製造パラメータに依存し、それによって制限される幅を持つ中央の弾性領域が特徴であった。具体的には、伸張した状態での弾性領域の横方向または幅方向の幅は、一定の製造用構成要素の寸法によって設定される。例えば、スピンヘッドの直径(および同様に垂直面XXの直径、図9および付随する説明を参照)は、中央の弾性領域にある弾性要素に対して長さの制約を課す。スピンヘッドはコンベア組立体を取り囲み、そのため、コンベア組立体により支持されている不織布ウェブの幅はスピンヘッドの直径よりも必ず小さくなる。弾性要素の長さに対するこうした制約は、弾性要素が貼り付けられる不織布シートの最小幅をも決定する。同様に、不織布をスピンヘッドに搬送し、その付近で弾性材を包むコンベアの幅は、不織布シートの実用的な幅、従って弾性要素の長さを決定する。その上、スピンヘッドの直径は、製造プロセスの実用的な速度により制限される。本発明の態様では、比較的広めの弾性領域を持つ横方向の弾性複合材を容易に可能にするシステムおよび方法が提供されている。また別の態様では、弾性領域の幅を変化させるためのシステムおよび方法が提供されている。
【0048】
本発明による弾性複合材の説明を容易にするために、図11は本発明が教示するタイプの弾性複合材1110を描写するために提供されている(図2A、2B、および3も参照)。従来型の弾性複合材1110は、弾性構造1104が位置する中央の弾性領域1104と、それぞれ中央の弾性領域1104の脇にある非弾性領域(非伸縮領域)1105、1106とを持つ。弾性複合材1110は、上部の不織布層1102、下部の不織布層1103、およびその間に挟まれた相互に間隔の空いた複数の弾性要素1101から構成される。複数の弾性要素1101は中央に位置し、またほぼ横方向に整列し、全体として弾性複合材1110の長軸方向中心線LLに直交するのが望ましい。弾性要素1101は、不織布層が後に弾性材が弛緩した時に弾性要素1101によってまとまるように、不織布層1102、1103に貼り付けられた時に張力がかかるストランドであることが望ましい。
【0049】
図12は、本発明の望ましい実施形態による弾性複合材1210を描写したものである。ある点において、弾性複合材1210は、中央の弾性領域1204および中央の弾性領域1204内の相互に間隔の空いた複数の弾性要素1201を備えた多層の幅方向の弾性複合材1210といった、従来の弾性複合材1110と同じ基本的構造の特徴を持つ。複数の弾性要素1201は、少なくともこの実施形態において、不織布層のない中央の弾性領域1204を提供する。よって、弾性要素1201は露出し、開かれた弾性の領域または領域1204を定義する。その上、弾性領域1204は、第1の不織布複合材キャリア1212と、第2の不織布複合材キャリア1213(以降「キャリア」とする)の間に位置する。それぞれのキャリア1212、1213は、第1または上部の不織布層1202、第2または下部の不織布層1203、およびその間に挟まれた横切る方向の弾性要素1201の端部で構成されることが望ましい。さらなる実施形態において、上部および/または下部の層は、織物以外のシート材料(例えば、フィルム)を採用しうる。キャリア1212、1213は、弾性複合材1210の長軸方向中心線または機械の方向LLから、横方向または機械を横切る方向XXに間隔が空いている。この望ましい実施形態において、キャリア1212、1213は、中心線LLに対してほぼ平行に配置され、弾性複合材1210の側部の境界を提供する。さらに、開かれた弾性領域1204が複合材中心線LLを中心として全体として中央に配置され、また弾性要素1201は等間隔であり、長手方向中心線LLに対してほぼ垂直の関係で中央に配置されることが望ましい。
【0050】
弾性複合材1210と、図11で描写した前出の弾性複合材1110との比較により、少なくともいくつかの重要な物理的差異が明らかになる。弾性複合材1210の主な特徴は、弾性要素1201が実質的にキャリア1212、1213の間に見えるようになることである。その上、ここでキャリア1212、1213と呼ぶ三層の複合材は、弾性領域1204の幅と比較して実質的に小さな幅を持つ。さらに説明するとおり、不織布キャリア1202、1203は、主に弾性要素1201を所定位置に保持し(一時的ではあっても)、弾性複合材のさらなる加工を容易にする役割をする。
【0051】
図13A〜13Cは、望ましい発明の実施形態に従い、弾性複合材1210を製造するための、模範的なシステムおよびプロセスを説明するために本願で用いられる簡略図である。図13A、13Bに示したシステムおよび装置にとって適切な構成要素は、本願で前述のもの(図6〜10)と実質的に同一であるか、または同等である。その上、構成要素の機能および動作についても前述のとおりか、または当業者に一般的に知られている。従って、これらの構成要素の配置および動作についての詳細は本願には提供されていないが、当業者にとって明らかである。
【0052】
望ましい実施形態にとって適切なシステム1350には、第1の不織布入力I1(またはその他の適当な材質)、第2の不織布入力I2(またはその他の適当な材質)、および望ましい実施形態による連続弾性複合材1310のウェブ出力O1が含まれる。第1の不織布入力I1は、第1の不織布層1303(またはその他の材料のシート)のウェブまたはロール(図示せず)を提供または供給し、その一方で第2の不織布入力I2は、第2の不織布層1303のウェブまたはロール(図示せず)を提供または供給する。不織布層1302、1303は、弾性複合材1310の二つのキャリア1212、1213のそれぞれについて上部および下部の複合材層を最終的に提供する。システム1350にはさらに、弾性複合材1310の連続ウェブまたは出力O1を受け取る出力組立体またはリール(図示せず)が含まれ、一部の用途においては、出力O1がメインの製造プロセスに配向される。
【0053】
システム1350の中核は、不織布ウェブ入力I1、I2、および弾性複合材出力O1を受け取り、操作し、搬送するための、コンベア組立体1309である。前述のとおり、コンベア組立体1309は、上部のコンベアおよびプラットホーム(以降、上部のコンベア1314)および下部のコンベアおよびプラットホーム(以降、下部のコンベア1315)が含まれることが望ましい。図13Cを参照するが、二つのコンベア1314、1315は、実質的に互いに隣接して配置されるがなおも独立的な移動が許容されるよう十分に間隔が空けられている。二つのコンベア1314、1315は、長さ(L)、幅(W)、および奥行き(D)の寸法が実質的に同じであり、一方が実質的に他方の鏡像となるような平行の関係で位置することが望ましい。最上部または上部のコンベアの外側から、最下部または下部のコンベアの外側までの垂直距離は、寸法「d」である。大抵の先行出願では、この寸法dは、(幅Wの2倍)にコンベア間のギャップまたは距離を加えたものに等しい。
【0054】
コンベア組立体1309は、前述のとおり、回転ヘッド組立体1307およびスピンヘッド 1317(「弾性スピナー」)などの適切な弾性要素アプリケーターと、作動可能に関連している。スピンヘッド1317は、二つのコンベア1314、1315の端部をわずかに超えた付近に延び、弾性材の連続弾性ストランドWWの「端部」を保持するように構成されている。スピンヘッド1317の回転により、端部がほぼ垂直面VVの周りで、またコンベア組立体1309の周りで移動する。垂直面VVは、スピンヘッド1317の内径よりもほんのわずかに小さい直径を持つことが望ましい。垂直面はコンベア1314、1315と交差し、さらにコンベア1314、1315上を移動するウェブと交差する。一般に知られているとおり、二つのコンベア1314、1315は、内部のプラットホーム表面が垂直面VVに直線的に向かい、それを通過して第1のウェブ移動方向V1に移動した後に、外側プラットホーム表面として回転するように往復する。外側プラットホーム表面は、直線的に垂直面VVを通過して、第1のウェブ移動方向V1とは逆の第2のウェブ移動方向V2に移動する。外側プラットホーム表面の経路は、内部プラットホーム表面の経路に対して外方に間隔が空いており、概してその間は平行の関係にある。
【0055】
望ましい実施形態に従い、第1の不織布キャリアウェブ1303がコンベア組立体1309に配向される。次に搬送されたウェブ1303は、上部のコンベア1314により第1のウェブ移動方向V1に沿って、また垂直面VVを貫通して搬送される。コンベア1314、1315の終端に到達した後、不織布キャリアウェブ1303は、図13Aに示すとおり、上部コンベア1314に(または別の実施形態では下部コンベア1315に)移る。不織布キャリアウェブ1303が垂直面VVを貫通して搬送される際、弾性ストランドWWのセクションが不織布キャリアウェブ1303の周りに付加される。実際に、スピンヘッド1317はコンベア1314、1315の周りで回転し、弾性ストランドWWのセクションを二つのコンベア1314、1315の周りで巻きつける。
【0056】
弾性材のセクションWWが下部のコンベア1315の外側全体にも同様に付加されることに注目すると、移動するコンベア1314、1315により、連続ストランドWWがスピンヘッド1317から引き離される。ここで不織布ウェブ1303およびその上に付加された弾性材から構成されるようになった新しい基材は、その後、第2の不織布ウェブ1302と接触する。第2の不織布ウェブ1302は上部のコンベア1315a上に配向され、第1の不織布ウェブ1303の基材の最上部およびその上に貼り付けられた弾性材と一体となる。一般に知られているとおり、第2の不織布キャリアウェブ1304は、上部のコンベア1315aの上流でプロセス接着剤を用いて適用することが望ましい。接着剤は、二つの不織布キャリアウェブ1302、1303およびその間の弾性材の間の確実な結合を提供するために十分に塗布される。別の実施形態において、層および弾性材を結合する別の適切なプロセスまたは手段を採用しうる(例えば、熱接合、超音波結合、エンボッシングなど)。
【0057】
こうして、新しい複合材またはサブ複合材が複数の構成要素の結合の結果として提供される。この結合体には、上部のコンベア1314の外側に保持された第1の不織布ウェブ1303、第1の不織布ウェブ1303全体に複数回にわたり貼り付けられた弾性ストランドWWのセクション、ならびに第1の不織布ウェブ1303およびそれに付加された弾性材の上に付加された第2の不織布ウェブ1302が含まれる。図13Aに示すとおり、弾性ストランドWWのセクションは、第1の不織布ウェブ−第2の不織布ウェブのサンドイッチ(上部のコンベア1314上)(「結合体」)の一方から外側に延び、下部のコンベア1314の周りを包み、反対側を通ってそのサンドイッチまたは結合体に戻ることによって一周する。切断の前に、弾性ストランドWWのセクションは、実際に両方のコンベア1314、1315および第1の不織布ウェブ1303を複数回にわたって取り巻くかまたは包み込む。下部のコンベア1315は、材料のシートを従来的な方法で搬送しないものの、(弾性ストランドWWの)一連の弾性材セグメントを保持し(ウェブ移動方向V2に)搬送する。
【0058】
特に図13Aを参照すると、この新しい複合材は、上部のコンベア1314および下部のコンベア1315の両方により、第2のウェブ移動方向V2にさらに移動する。複合材は、特に、全体として中央に位置し、上部のコンベア1314の経路に突き出した切断またはスリッティング機構(「スリッター」1334)に配向される。移動する複合材は、スリッター1334と交差し、また不織布−弾性材−不織布のサンドイッチ(「弾性サンドイッチ」)の中心を横切って長手方向に細く切断されることが望ましい。弾性サンドイッチは分割されて、二つのキャリア1312、1313と、その間に開かれたまたは露出した弾性領域1304が形成される。コンベア1314、1315を取り囲んだかまたは包み込んだ連続弾性ストランドWWのセクションもまた、切断されて別個の弾性セグメント1301が形成される。結果的に生じる複合材1310は前方に移動し、これにより、図13Aに示すとおり、二つのキャリア1312、1313が下方にスライドしてコンベア1314、1315から滑り落ちる。キャリアは、コンベア組立体1309の下に落下し包みが解かれることが望ましい。あらかじめ包み込んでおいた弾性複合材をスリッティングすることにより、結果的に生じる複合材出力O1は、コンベア組立体1309から簡単に取り外し、さらに格納装置または後工程のために受け取られうる。
【0059】
望ましい実施形態の態様において、図12に示すとおり、相互に間隔の空いた複数の弾性要素1201により形成される露出した弾性構造または開かれた弾性領域1204を持つ、弾性複合材1210が提供されている。この複合材1210において、露出されたまたは開かれた弾性領域1204の弾性材1210は、独立しているかまたは一切の不織布層がない。弾性要素1201は、一方のキャリア1212から第2のキャリア1213へ、および長軸方向中心線LLを横切って、ほぼ横方向に延びる。従って、弾性要素1201は全体として機械を横切る方向に沿った向きであり、幅方向弾性と呼ぶことができる。興味深いことに、開かれた弾性領域1204の幅(つまり、二つのキャリア1212、1213の間の横方向の間隔)は、主に二つのプロセシングパラメータに依存する。第1に、開かれた弾性領域1204の幅は、コンベア組立体1309の全周、つまり、上部のコンベア1314および下部のコンベア1315の周りの外周に依存する。この外周は、スピンヘッド1317が一回転する時のコンベア組立体1309に対する弾性ストランドWWのセクションの移動距離と実質的に等しい。この長さは、上部のコンベア1314の幅W、下部のコンベア1315の幅W、および上部のコンベア1314の上面および下部のコンベア1315の下部表面の間の距離である距離dの2倍の合計である。第2に、開かれた弾性領域1204の幅は、ストランドが不織布ウェブ1303に対して貼り付けられた時に弾性ストランドWWに適用される張力に依存する。比較的高めの張力がかけられた場合、弛緩した状態での開かれた弾性領域1204の幅は減少する。
【0060】
開かれた弾性領域1204の幅はまた、測定する時の弾性要素の伸張状態に依存し、またその状態により供給される。一般に、重要な基準の測定値は、弾性要素が完全に弛緩した時に行われる測定値(伸張係数が1倍)、および弾性要素が完全に伸張した時の測定値(典型的な伸張係数は4〜6倍、使用する弾性材のタイプによる)である。図14は、弛緩した状態、つまり、弾性材に張力が全くかかっていない状態での弾性複合材1210を図示したものである。弛緩した弾性複合材1210の右にあるのは、緊張した、つまり伸張した状態にある弾性複合材1210’の描写である。
【0061】
例1:発明の一実施形態において、開かれた弾性領域の幅はおおよそ以下の通りとなりうる。
コンベア幅W = 100mm
上部のコンベアの上面から下部のコンベアの下面までの距離d = 40mm、
連続弾性ストランドにかけられた伸張 = 4倍、
弾性材の最大伸張 = 5倍とする。
開かれた弾性領域の幅(最大に伸張)= 5 ×((100mm + 100mm +(40mm x2))/4) = 350mm
開かれた弾性領域の幅(弛緩状態)=(100mm + 100mm +(40mm x2))/4= 70mm
【0062】
例2:より望ましい実施形態において、不織布キャリアウェブに貼り付けられる時に弾性ストランドにかけられる伸張度を低減させることにより、開かれた弾性領域の幅は増える。コンベア組立体の外周は、上部および下部のコンベアの分離を増大させることによっても増加する。いくつかの適切なシステムにおいて、コンベアプラットホームの一つは単に、その他のプラットホームからさらに移動する。コンベアの一つが材料のシートを移動させる必要がなく、その周りを包んだ弾性材のみであることに注目すべきである。これにより、概して平坦なプラットホームまたは不織布のシートを保持するために一般に使用されるベルトとは異なるコンベアの使用が可能となる。
コンベア幅W = 100mm、
上部のコンベアの上面から下部のコンベアの下面までの距離d = 100mm、
弾性材にかけられた伸張度 = 1.5倍、
弾性材の最大伸張 = 5倍とする。
開かれた弾性領域の幅(最大に伸張)= 5 ×((100mm + 100mm +(100mm x2))/1.5)= 1333mm
開かれた弾性領域の幅(弛緩状態)=(100mm + 100mm +(100mm x2))/4= 267mm
【0063】
上記の例1および2は、開かれた弾性領域の幅が弾性材にかける伸張およびコンベア組立体の寸法にわずかな変化を与えることによって調節できることを図示している。一定の実施形態において、張力はスピンヘッドへの弾性ストランドの供給速度および供給および回転プロセスの摩擦特性により決定される。外周は、上部および下部のコンベアの間の距離を変化させることにより機構的に変化させることができる。
【0064】
特に、弾性複合材1210は、第1および第2のキャリア1212、1213間に横方向に延び、弾性複合材の機械方向(LL)に対して横切るように延びる、相互に間隔の空いた幅方向の弾性要素1201により特徴付けられる。キャリア1212、1213のそれぞれの層1202、1203は、全体として長手方向に、機械方向LLに対してほぼ平行に延び、また第1および第2のキャリア1212、1213間の(開かれた弾性領域1204を横切る)横方向の幅よりも実質的に小さい横方向の幅を持つことが望ましい。さらなる態様において、開かれた中央の弾性領域1204の弾性要素1201は、「一つの弾性ストランドの個々の結合されていないセグメント」である。これは、弾性要素1201が同一の弾性ストランドに由来し、実際には、同一の弾性ストランドから連続して切断されながらも、そのストランドは張力または用途がほぼ一様な状態にあることを意味する(例えば、粘着した不織布層間に緊張した状態で固定される)。さらには、一つの弾性ストランドの個々の結合されていないセグメントであることは、弾性要素が実質的に同一の材料および機械特性(特に、寸法、強度、および弾性属性)を持つことを意味する。こうした弾性要素を含めることで、最終的な弾性複合材で、また同様に弾性複合材を製造するプロセスにおいて利点が提供される。例えば、複数の弾性要素において、一様さおよび一貫性を持つことにより、弾性複合材の取り扱いが容易にされ、最終的な使い捨て吸収用品において、より清潔でかつより審美的に満足のいくギャザーが提供され、また傷の少ない、より高い品質の製品を生産しうる。
【0065】
模範的な適用 − 後工程
上述の横方向弾性複合材1210および出力複合材1303、O1について、様々な用途が意図されている。これらの用途には、弾性複合材1210(開かれた弾性領域を持つ)を使い捨て吸収用品の部品として、また特にその用品を製造するプロセスに、直接組み込むことが含まれる。例えば、弾性複合材1210は、おむつタイプの製品の幅広い弾力性のあるウエストバンドとして組み込むことができる。弾性複合材1210は、トイレトレーニング用パンツの弾性部品を取り巻く本体として適用できる。
【0066】
また、開かれた弾性領域を持つ横方向の弾性複合材は、使い捨て吸収用品への組み込みの前のさらなる加工によく適している。図15および15Aは、弾性複合材1310のさらなる加工についての模範的な製品を描写している。図15Aは、発明の実施形態による方法に由来する弾性積層体1511の形態での弾性複合材を描写したものである。積層体1511には、上部の不織布層1502、下部の不織布層1503、およびその間に挟まれた張力のかかった複数の弾性要素1501が含まれる。さらに積層体1511には、積層体1511の側面の境界の役目を果たす第1および第2のキャリア1512、1513が含まれる。弾性積層体1511は次に、複数の多層の横方向の弾性複合材1510をもたらす。また、これらの弾性複合材1510は、さらなる加工および最終的には固定テープおよび弾性のサイドパネル用途に特に適した形態である。図16は、弾性複合材ウェブ出力O1を受け取り、ウェブO1をさらに処理して弾性積層体1511および複数層の弾性複合材1510を生産する、模範的なシステム1601およびプロセスを図示したものである。特に、模範的なシステム1601およびプロセスは、様々な幅の幅方向に弾性のあるシート材料を生成する様々な発明の実施形態の柔軟性を描写している。
【0067】
望ましい方法に従い、図13に関連して説明したとおり、システム1350の出力O1(弾性複合材1310の連続ウェブ)は、本システム1601により、特に搬送デバイス(以降、伸長機1602とする)により受け取られる。伸長機1602は、図17にさらに詳細に図示したが、連続ウェブO1をそれぞれのキャリア1312、1313に沿って固定し、開かれた弾性領域1304を希望の幅に延ばしつつ、ウェブO1をシステム1601内で前方に移動させる。伸長機1602には、一対の同一な反復運動の構成要素1604、1605が含まれる。反復運動の構成要素1604、1605は、ホイール、ベルトまたはチェーンをベースにした反復システムを採用しうる。図17に示すとおり、二つの反復運動する構成要素1604は直立位置にあり、また二つの間の横方向の隙間XXがウェブ移動方向に沿って拡大されるような角度で互いに間隔が空いている。往復運動する構成要素1604、1605は、ウェブO1を望ましくはキャリア1312、1313で固定するための咬合手段1607と適応する。咬合手段には、ピン、機械的グリップ、または同種の形態のものがある。ウェブO1は、ウェブO1が二つの構成要素1604、1605の間を前方に移動すると、また横方向の隙間XXが拡張すると延びる。このように、伸長機1602は開かれた弾性領域1304の幅を目的の幅に伸長させ、また弾性のウェブO1をその元の弛緩した状態から希望の拡張または緊張した状態(O1’)にする。
【0068】
次に張力のかかった弾性複合材O1’は積層体化段階に供給され、ここで下部の不織布ウェブ1503が連続的に下からウェブO1’に配向され、また上部の不織布ウェブ1502が連続的に上からウェブO1’に配向される。ウェブO1’に達する前に、ホットメルト接着剤が適切な接着剤塗布設備1616を使用してそれぞれの不織布ウェブ1502、1503に適用される。その後、下部の不織布ウェブ1503がウェブO1’の開かれた弾性領域1504’の「下側」に適用され、また上部の不織布ウェブ1502が開かれた弾性領域1504’の「上側」に適用される。塗布された接着剤により、不織布層と張力のかかった弾性要素の間の適切な結合が確保される。結果的に生じる積層体1511には、従って、上部の不織布層1502、適合する下部の不織布層1502、1503、一対のキャリア1512、1513が含まれ、積層体1511の側方の境界、およびキャリア1512、1513間に延びて不織布層1502、1503間に挟まれる、相互に間隔の空いた複数の弾性要素1501が提供される。出力ウェブO1と比較して、弾性要素1501はここで伸張した状態にあるが、横方向に向けたままであり、それによって積層体1511に幅方向弾性を持たせている。
【0069】
特に、二つのキャリア1512、1513は、プロセス中に取り扱い機能を果たす。キャリア1512、1513は、ウェブO1、O1’が加工される際に弾性要素の構成が維持されるよう確保する。キャリア1512、1513は、システム1601の構成要素のために、ウェブO1、O1’を固定・取り扱い(例えば、搬送および伸張)するための頑丈なベースも提供する。
【0070】
図16の模範的な図式に示すとおり、結果的に生じる積層体1611は、スリッティング機構1634に向けて前方に配向される。この実施形態において、発明の実施形態に従い、スリッティング機構には、キャリア1512、1513を積層体1511から切断し、積層体1511をさらに別の幅方向の弾性材料の四つの個別のウェブまたは複数層の弾性複合材1510に細く切断する五つのスリッターが含まれる。スリッター1634は、スリッティング線SSとウェブO1’に沿って整列して位置する。この実施形態において、一組の五つのスリッティング線SSは等間隔で置かれ、キャリア1512、1513に隣接するスリッティング線SSが含まれる。その結果、スリッター1634は、横方向の弾性複合材1510の別個ではあるが同一な四つのウェブO2に積層体1511を分ける。次に、四つのそれぞれのウェブO2は、ウェブ出力O2としてリールまたはスプールに配向される。さらなる実施形態において、弾性複合材1510のウェブ出力O2は、取り扱いを容易にするために、またさらなる加工、または製造プロセスへの直接的な供給のために包装される。
【0071】
非伸縮領域を持つ弾性複合材
さらなる実施形態において、望ましい弾性複合材は一対の非弾性領域または非伸縮領域を備えており、その有用性については既に説明してきた。一般に知られているとおり、非伸縮領域は、弾性構造(上述のとおり)を持つ中央の弾性領域のどちらかの側面に位置することが望ましい。本発明による弾性複合材の製造方法の範囲内で、非伸縮領域を作成するための様々な方法が予見される。一つの模範的な方法において、接着剤パターンが不織布ウェブ入力に塗布される。接着剤パターンは、弾性ストランドが保持されることになる不織布ウェブの領域にのみ接着剤が供給されるように、選択的に塗布される。
【0072】
説明するために、図18は、図16に関連して上記で説明したものなどのプロセスや、積層体1511のウェブを一組のスリッティング機構を通過させる前の段階で生成された弾性複合材積層体1511を示している。張力のかかった弾性要素1501は、上部および下部の不織布ウェブ1502、1503の間に挟まれ、キャリア1512、1513の間に延びている。この例において、接着剤が不織布ウェブ1512、1513の所定の領域(「粘着性のある領域」)にのみ塗布され、この領域は図18で斜線部分Aとして示されている。既に説明した接着剤塗布手段1616は、斜線部分Aに対応するウェブ1512、1513の経路上に正確に配置され、接着剤がこれらの領域Aにのみ塗布されるよう作動する。結果的に生じる積層体1511内の斜線部分A間の領域(つまり、図18の斜線のない部分Bとして示される「粘着性のない領域」)は、その中にある弾性要素1501の部分が緩んだままになるように、接着剤は塗布されない。スリッティング線SSにより示されるとおり、下流に提供されたスリッティング機構は、これらの粘着性のない領域Bの中心と整列される。積層体のウェブがスリッターを通過する際、粘着性のない領域B内の弾性材が切断される。その上、粘着性のない領域Bは、二つのセクションに分けられる。それぞれの半分のセクションが、その後、多層の弾性複合材1510の一つの非弾性または非伸縮領域を提供する。
【0073】
図示した実施形態において、粘着性のない領域Bは、二つのキャリア1512、1513のそれぞれに隣接して位置し、スリッティング線SSはキャリア1512、1513の内部に沿って並んでいる。その結果、キャリア1512、1513は切断され、スリッティングのプロセス中にウェブから除去される。前に隣接していた粘着性のない領域Bは、結果的に生じる幅方向の弾性複合材の非伸縮領域として残る。
【0074】
図19は、発明の実施形態によるさらに別の積層体1911(弾性複合材)を図示したものである。図示した積層体1911は、一対の非伸縮領域およびその間の中央の弾性領域を備えた横方向の弾性複合材を製造する代替的な方法の説明に役立つ。この方法により、上部の(または下部の)不織布ウェブ1902を適用する手順は、不織布ウェブ1902に複数の折り目1940を提供することで修正される。適切な折り畳みサブプロセスは、図6〜10に関連して説明したサブプロセスと実質的に同等なものであり、現在では当技術分野で既知である。ウェブ1902は、複数の折り畳みボードの使用について図19に示すとおり、張力のかかった弾性複合材O1’に余分な折り畳みセクション1940および結果的に生じる積層体1911を提供するために、あらかじめ折り畳まれる。この実施形態により、スリッティング線SSは、図18に関連して上記に説明したものと大体同じ方法で、それぞれの折り畳みセクション1940の中心と整列する。スリッティング手順において、それぞれの折り畳みセクションは、二つの別個の折り畳みセクションに分けられ、折り目の下の弾性要素は切断される。それぞれの結果的に生じる個別の弾性複合材について、二つの折り畳みセクションは次に、折り畳みが開かれて、中央の弾性領域のそれぞれの側に非伸縮領域があらわれる。
【0075】
代替的なシステムおよびシステム構成要素
図20は、連続的出力(弾性複合材1310の連続ウェブ)O1を受け取るための、またさらに弾性複合材1310の構成を変更するための、代替的な伸長サブシステム、または単に、伸長機2002の複数の簡略図を提供する。伸長機2002は、弾性複合材1310を延ばし、ウェブO1の横方向の幅XXを延ばすために採用される。こうした伸長は、その他の材料をウェブO1に適用する直前またはそれと同時に実行しうる。伸長機2002はまた、弾性材を張力のかかった状態に維持しながら、弾性複合材O1のウェブを前方に搬送する。
【0076】
伸長機2002は、図21に示すとおり、一対のエンドレスベルトまたは機械的チェーン2021の形態での適切な搬送手段、およびガイドまたはローラー2004を採用する。図20Aの側面図を参照すると、チェーン2021は、円筒形の経路に沿って点Aから点Fまで移動させられる。チェーン2021に取り付けられているのは、キャリア1312、1313を解除可能なように移動するチェーン2021に取り付け、それによってウェブO1を前方に移動させる咬合手段2007である。図20Aおよび20Bを参照すると、キャリア1312、1313は、円筒形の経路の点Aまたはその付近で噛み合う。次に、二つのチェーン2021は、前方に、ただし点Bに向かう二つの互いに異なる方向に沿って移動させられ、それによってキャリア1312、1313も互いに異なる経路に沿って移動する。これによって、弾性複合材1310の個別の弾性材が伸び、また目標の幅に対する横方向の隙間XXが延長される。点Bおよび点Cの間で、チェーン2021は概して平行な関係で移動する。その他の材料を、プロセスのこの段階(例えば、不織布積層体)で弾性複合材に結合させうる。
【0077】
点Cで、キャリア1312、1313は咬合手段2007により解除された後、その後の後工程作業に搬送される。二つのエンドレスチェーン2021は、点Aに戻る前に点D〜Fを通る概して収束する方向に沿って通過する。
【0078】
図21および22は、適切な搬送手段およびキャリア1311、1312をチェーン2021に取り付ける咬合手段を描写する。チェーン2021には、移動可能な留め金2123を含む一連のグリッパー装置2007が装備されている(または含まれる)。適切なグリッパー装置およびグリッパー鎖は、日本の椿本チエインから市販されている。グリッパー装置2007は、ばねのかかった、動作可能な留め金具2123に、不織布キャリア1312、1313の上側を掴ませる。留め金具2123は、図21の点MMのようにグリッパー鎖2021のベースに力がかかった時に開く。これは、ローラー2004が留め金2123のベースを打ち、それによって留め金具2123をチェーン2021から開くかまたは外す(「開いた」)ように、グリッパー鎖2021をローラー2004の周りで運転させることで達成しうる。図20も参照すると、グリッパー鎖2021は、キャリア1311、1312がグリッパー鎖2021と噛み合う点である点Aの付近で留め金具2123を開くように配置される。グリッパー鎖2021はさらに、ウェブ出力O1(望ましくは積層体)がグリッパー鎖2021から解除されるように、後に経路内の点Cで留め金具2123を開くように構成される。
【0079】
使用しうるその他のキャリア噛み合いおよびグリッパーシステムには、摩擦ベルトシステムが含まれ、ここでキャリアが2つのベルトの間に挟まれ、移動するベルトにより進行する。さらに、その他の実施形態において、咬合手段は、移動するキャリアを一対または組の往復運動するそれぞれのドラムまたは車輪の周囲に固定する真空方法によりキャリアを掴むことができる。一例において、ドラムまたは車輪の外側に、真空圧力の内容積または媒体と流体的に連通する穿孔を持たせることができる。
【0080】
図23〜25は、キャリア1310、1313を往復運動するチェーン2021に噛み合わせるための特定の代替手段を描写するものである。さらに代替システムにおいて、キャリアには、伸長にピンまたはその他の突出した咬合手段がキャリアと噛み合うように穴を持たせることもできる。キャリアのための不織布は、本発明のシステムに入れる前に穴をあらかじめ設けることもできる。あるいは、キャリアは伸長の上流に設けられた穴開け機構により穴を開けることもできる。図23において、咬合手段は、チェーン2021に取り付けられた連続的な列の針またはピン2323を採用する。不織布キャリア1311、1312は、伸長機2002により受け取られた際にピン2323により穿刺され、その後、移動するチェーン2021により搬送される。図24Aおよび24Bは、チェーン2021に取り付けられた一連の円筒型押し出し機2423を含む、さらに別の適切な搬送手段および咬合手段を描写したものである。円筒型押し出し機2423は、図24Bに最もよく表示されているとおり、キャリア1311に提供された穴または窪み2433と揃って噛み合うように配置されている。上述のそれぞれの代替伸長システムについて、チェーン型の搬送手段をベルトと置き換えることもできる。
【0081】
図13Dは、図13A〜Cに関連して前に説明した本発明のシステムおよびプロセスの出力を2倍にするために、不織布の追加的な二つの入力ウェブ(I3およびI4)を採用、またはコンベア組立体1309に受け取る代替システムを描写したものである。前記同様、不織布ウェブ入力I1は、まず上部および下部のコンベア1314、1315の間に配向された後、回転した弾性材WWをその上で受け取る上部のコンベア1314の一番上に再配向・搬送される。次に、第2の不織布入力I2は、横切って付加された弾性材WWおよび不織布入力I1の上から適用される。この実施形態において、I2の搬送と類似した方法で、不織布入力ウェブI3も上部および下部のコンベアに配向される。ただし、不織布入力I3は下部のコンベア1315上に再配向・搬送される。不織布入力I3が下部のコンベア1315上を反対方向に移動すると、スピンヘッド1317は、回転中に両方のコンベア1414、1315および両方のI1、I3上およびその付近に弾性材WWを適用する。それらの上に全体的に横切って弾性材が適用されて、不織布の第4の供給源I4が不織布I3および弾性要素のサブ複合材に適用される。二つの多層弾性複合材またはサンドイッチは、それぞれ上部および下部のコンベア1314、1315により搬送され、一方で連続弾性ストランドWWによりまとめて結合される。この時点で、二つの複合材のそれぞれの経路内に配置されたスリッターまたはその他の切断機構1334は、複合材を中央で細く切断し、それによって二つの個別でありながらも実質的に同一のキャリア(図13Dに示すとおり)を生成することが望ましい。スリッター1334に上部および下部のコンベア上の中央で不織布ウェブを切断させると、弾性複合材出力O1、O2の結果的に生じる二つのウェブは好都合にもコンベア組立体1309の一方の側にスライドし、さらなる加工のために受け取られる。
【0082】
出力ウェブO1上の、および最終的には、結果として生じる弾性複合材1310上の弾性材のパターンまたは用途は、図25に示したシステムによってさらに別の方法で変化しうる。図25のシステム2550は、米国特許出願公開第2008-0093015号に記載されているものと類似しており、あらゆる目的で本願に本開示の一部として組み込まれる。さらに、弾性材の第1の供給源2560に対して、弾性材の第2の供給源2561(「二重の供給源」)が、コンベア2514、2515および不織布入力I1、I2のウェブの周りに適用するために、システム2550、あるいはさらに具体的にはスピンヘッド2507に提供されている。望ましいシステムにおいて、第2の供給源2561は、図25に示すとおり(また米国特許出願公開第2008-0093015号に記述されているとおり)、第1の供給源2560のシステム2550の反対の一方の側から中央に配向される。こうしたシステム改造によって、適用される弾性材のピッチが増大しうる。その上、コンベアの速度を増加させることにより(ただし、スピンヘッドの速度は増加させずに)、プロセスの速度が増加しうる。
【0083】
さらなる実施形態において、弾性複合材内の弾性材のピッチは希望の機能性を達成するために変化しうる。図26は、異なるピッチで並べた弾性要素1310を持つ弾性複合材の出力ウェブO1’を図示したものである。この実施形態において、結果的に生じるウェブO1’は、通常のピッチおよび通常の弾力性の断続的な領域またはゾーンZ1と、その後に高めのピッチおよび高めの弾力性のゾーンまたは領域Z2を持つ。結果的に生じる出力ウェブO1は、その後のサブプロセスで希望の間隔で切断して、明確な弾性領域を持つ弾性複合材のセクションを生成しうる。弾性複合材セクションは、弾力性の高い領域と弾力性の低い領域を持つことになる。こうしたピッチの変動の達成手段としては、コンベアの速度を変化させるか、または代替的な実施形態においてはスピンヘッドの速度を変化させることが望ましい。
【0084】
さらに、この実施形態では、複合材の単位長さ当り同一数の弾性ストランドは維持し、スピンヘッドの速度は増加させずに(ただし、コンベアの速度を増加させる)、「単一の供給源」プロセスに較べてプロセスの速度を増加(2倍に)できることに注目すべきである。あるいは、「単一の供給源」プロセスに較べて単位長さ当たりの弾性ストランド数を(2倍に)増加し、スピンヘッド速度およびコンベア速度は変化させない。
【0085】
特定の用途において、セクションは、切断する端面に近接する領域には概して高めのピッチ(従って高めの弾力性)で弾性材が提供され、一方、反対の端面に近接する領域には概して低いピッチ(従って低い弾力性)で弾性材が提供されるように切断される。こうした弾性複合材は、高めの弾力領域が使い捨て吸収用品の上の腰端面に沿って位置しているウエストバンドまたはサイドパネルなどの用途および使用に適しうる。別の実施形態において、こうした弾性複合材および配置によって、組み合わせのウエストバンドおよびサイドパネルが提供される(例えば、図27A〜Cおよび付随する説明を参照)。またさらなる実施形態において、弾性複合材のピッチは突然の変化とは反対に次第に変化しうる。従って、結果的に生じる出力ウェブはより漸進的に集まり、よりスムーズな外観が与えられ、また使い捨て吸収用品の芯部および股部分の上の閉じ込めバリアがより連続的なものとなる。
【0086】
図27A、27B、および27Cは、本発明による弾性複合材1310の有利な用途を図示したものである。それぞれの図は、第1の腰部分2712、第2の腰部分2713、およびその間の股または芯部領域2714を有する中心体2711を持つ使い捨て吸収用品2710を描写したものである。腰部分2712、2713(および中心体2711)はさらに、腰の終端面2720および適切な形状の側縁2721により定義されている。
【0087】
これらの用途において、使い捨て吸収用品2710のウエストバンドおよびサイドパネルの両方に弾力性を持たせるために、弾性複合材1310が導入されている。図27Aにおいて、積層体化した弾性複合材1310は、中心体2711の腰の終端面2720全体に、さらに具体的には使い捨て吸収用品2710の表面シート2718の上に、取り付けられて表示されている。弾性複合材1310には、幅方向弾性材の配列を挟む第1の不織布層および第2の不織布層を含む積層体またはバンドが提供されている。弾性バンドの端部2770は、中心体2711の側縁2721を通過して延びている。これらの端部2770は、使い捨て吸収用品 2710の腰固定用耳領域またはサイドパネルを提供している。これらの腰固定用端部2770の間の伸縮性のある部分は、中心体2711の終端面2770に直接取り付けられており、それに対して弾力性を与えている。この部分は、吸収性用品2710の弾力性のあるウエストバンドを提供している。このように、弾性複合材バンドは、効果的な組み合わせの使い捨て吸収用品の弾力性のあるウエストバンドおよび一対のサイドパネルを提供している。さらなる実施形態において、弾性複合材は用品2710の第1および第2の腰部分2712、2713の両方に導入しうることも注目すべきである。
【0088】
典型的な製造プロセスにおいて、弾性複合材バンドは、適切な接着手段およびこれに類するものを使用して、中心体の表面シート上で固定される。従来型の構造に較べて、本発明の組み合わせウエストバンド−サイドパネルは、取り付け手順および取り付け点の低減が実現されている。従来型の構造において、二つのそれぞれのサイドパネルおよびウエストバンドは、中心体の一部に取り付けられた別個の複層複合材である。従って、本発明の組み合わせウエストバンド−サイドパネルの単純な構造は、材料コストの節約も提供している。その上、ウエストバンドとしての弾性複合材の使用はさらに、もっと高価な弾性フィルムまたはフレームの必要性およびその使用に置き換わるものである。
【0089】
図27Bおよび27Cにより図示したさらなる実施形態において、本発明の弾性複合材1310は、標準の使い捨て吸収用品2710の材料と組み合わせて、より一体化された組み合わせの伸縮性のある腰バンドおよび対のサイドパネルが提供されている。この実施形態において、弾性複合材1310は、開かれた弾性領域1304および反対側の端部に二つの不織布層状キャリア1311を持つ。この弾性複合材1310は、単に裏面シート2719上に(または表面シート2718の「下側」に)適用され、それによって、開かれた弾性領域1304が中心体2711の側縁2721の間の腰の終端面2720に沿って、その内側に位置する。表面シート2718は、その後で弾性複合材1310の上に被さり、不織布層間の開かれた弾性領域1304を挟む。従って、弾性複合材1310は使い捨て吸収用品1310の弾力性のあるウエストバンドを提供する。さらに、この実施形態において、キャリア1311は開かれた弾性領域1304と結合されたままである。組立の後、キャリア1311は中心体2711の側縁2721を越えて延び、それによって耳の領域または腰固定用サイドパネルを形成している。その上、キャリア1311が弾性領域と結合したままのため、サイドパネルは「ウエストバンド」によって横方向に伸縮性がある。
【0090】
代替的なデザインにおいて、使い捨て吸収用品の中心体の表面シートおよび裏面シートの両方は、あらかじめ成形されているか、またはあらかじめ切断されて、サイドパネルの輪郭の領域が提供されている。本発明の弾性複合材は、単に裏面シート(または表面シート)に取り付けられているだけで、そのため表面シート(または裏面シート)は弾性複合材に被せられている。多層の複合材の固定には適切な接着手段が使用される。弾性複合材のキャリアがまだ存在する場合には、切り落として、サイドパネルの形状および外観を改良することもできる。従って、組み合わせウエストバンドおよびサイドパネルは、使い捨て吸収用品の中心体とさらに一体化したものとして形成される。
【0091】
組み合わせた腰およびサイドパネルを形成するために本発明の弾性複合材を使用することは、サイドパネルおよび腰部弾性材として別個の弾性材料を利用するシステムよりも一定の重要な利点を提供する。第1に、腰パネルおよびサイドパネルの伸縮機能を形成する弾性要素は同一であり、またそのために、上述のとおり一方のサイドパネルから反対側のサイドパネルへと弾性材料の連続的結合がある。その結果、サイドパネルにかけられた任意の横方向の力は着用者の腰の周辺まで伝達され、またそこで直接発揮される。これにより、着用者にとっての快適さが増し、また着用者の周辺に用品を正しい位置に維持することに役立つ。その上、着用者周辺での用品のフィットの改善と、取り付けおよび粘着性のある領域の低減とともに、着用者の身体と用品の間の防水閉じ込め能力が改善される。
【0092】
本発明の組み合わせ腰パネルおよびサイドパネルはまた、コストの大きな節約を提供する。不織布キャリアは、その上に固定要素を取り付けることができるサイドパネルとして利用しうる。不織布側端の間に保持される弾性ストランドは、腰およびサイドパネルに弾力性を持たせる弾性材料を提供する。弾性複合材により、用品のウエストバンドおよびサイドパネル領域で機械を横切る方向のストランドを加工・配置する実用的で効率の高い方法が可能となる。このように弾性ストランドを使用することは、ウエストバンドおよび/またはサイドパネル用に伸縮可能なフィルム、フォームまたは不織布を使用するよりも、ずっと費用対効果が高い。理由は他にもあるが、とりわけ、従来型のフィルムまたはフォームは弾性ストランドよりも著しくコストが高い。
【0093】
本発明の上述の説明は、例証および描写の目的で提供したものである。説明は、本願で開示した様々なシステム、装置、およびプロセスに対して本発明を制限することを意図していないことに注意すべきである。上述のとおり、本発明の様々な態様は、その他のタイプの使い捨て吸収性用品、衣料品、およびこれに類するもの、および同左を製造するプロセスに適用されうる。例えば、上述の弾性複合材は、トイレトレーニング用パンツなどのその他の使い捨て吸収衣料品に、あるいは衣料品のその他の部分に、またはその他の構成要素として、組み込みうる。弾性複合材は、その他の衣料品、繊維、織物、およびこれに類するもの、またはその組み合せに組み込むことも、同左とともに組み込むこともできる。弾性複合材には、異なる構成要素を組み込むこともできる。例えば、上部および/または下部のシート材料のための不織布ウェブの一般的な使用は、フィルム材料などの別の材質の使用によって置き換えることもできる。その上、図11〜27に関連して説明したプロセスの様々な態様は、本願で説明したもの以外の合成物、衣料品および用品を生成するために利用することもできる。本発明のこうした変形物は、本開示で提供されている関連する消費財分野における当業者にとっては明らかである。その結果として、上記の教示と同等の変形および改造、および関連技術の技能および知識は本発明の範囲内である。本願で説明・例証した実施形態はさらに、本発明の実施のための最良の態様を説明すること、ならびに当業者が本発明およびその他の実施形態を利用したり、本発明の特定の用途または使用で要求される様々な修正を行って利用できることを意図している。
【技術分野】
【0001】
本出願は、米国仮出願番号第61/124,697号(2008年4月18日出願、現在係属中)の出願日の利益を主張するものである(これをもって、あらゆる目的で参照として本願に援用され、また本開示の一部となる)。
【0002】
本発明は一般的に、弾性複合材に関連する。より特定的には、本発明は、衣料品、その他の繊維または布構造、類似した材料構造、およびこれに類するものであるが、より特定的には、使い捨て吸収性用品および衣料品の製造に使用できる弾性複合材に関連する。本発明の弾性複合材は、使い捨て吸収用品の一つ以上の分野で採用できる弾性部品を提供するのに非常に適している。また、本発明は弾性材を製造するシステムおよび方法にも関連する。弾性複合材および弾性複合材を製造するためのシステムおよび方法は、使い捨て吸収衣料品または赤ちゃん用おむつおよびトイレトレーニング用パンツなどの用品との併用、またはそれらへの使用に特に適している。本発明の様々な態様を示すために、模範的および望ましい実施形態を使い捨て吸収衣料品との関連において本願で説明する。
【背景技術】
【0003】
本発明で意図されている使い捨て吸収衣料品には、使い捨ておむつ、使い捨てプルオン式衣料品およびトイレトレーニング用パンツ、およびこれに類するものが含まれる。これらの衣料品は、尿およびその他の体外排泄物を受けて閉じ込めるために、使用者の胴体下部または腰の付近に着用される。乳児への使い捨ておむつの使用により提供される利点はよく知られており、その使用は広範囲に及ぶようになった。使い捨てプルオン式衣料品には、トイレトレーニング用パンツ、プルオンおむつ、使い捨て下着、および成人用失禁予防衣料品が含まれる。トイレトレーニング用パンツについては、これらの衣料品は子供のおむつから通常のパンツ使用への移行(つまり、トイレトレーニング中)を容易にするために、幼少の子供によって使用される。トイレトレーニング用パンツおよびその他の使い捨てプルオンパンツは、使用者または介護者が使用者の脚の付近で衣料品を引き上げて衣料品を着用し、また衣料品を使用者の脚の付近で下方にずらして脱がせるように、閉じた側部を持つ。
【0004】
典型的な使い捨て吸収衣料品の主要要素には、液体が浸透可能な内側の層(または表面シート)、液体が浸透不可能な外側の層(または裏面シート)、および内側と外側の層の間に挟まれた吸収性の芯部が含まれる。弾性部材は、衣料品の異なる部分に組み込みうる。例えば、弾性部材は、使用者の臀部、脚、または両方の周囲での閉じ込めを達成するために、おむつに沿って長軸方向に、一般的に吸収性の芯部の外側寄りに位置しうる。さらに、複数の弾性部材(例えば、細長い弾性の糸またはストランドの形態)が、使い捨て吸収衣料品の腰部分全体(腰側面部分を含む)に横方向に位置しうる。結果的に得られる伸縮性によって、衣料品は着用時および着用中に伸びる。伸縮性によって、腰および脚の付近にぴったりとフィットする一方で、衣料品は使用者の腰サイズおよび脚サイズの変化を収容することができる。
【0005】
弾性部材が衣料品の部品または領域に組み込まれるとき、その部品または領域は一般に衣料品の明確な機能部品となる。これらの弾性構成要素には、サイドパネルまたは耳部分、ウエストバンド、および固定用タブが含まれる。本発明が示している弾性構成要素は一般的に細長く、また大きめの単一の部品の明確な部分でも、または別個の取り付け可能な部品でもよい。さらに、弾性部品には一般に、弾性部材に加えて一つ以上の部分または層が含まれる。この点に関して、こうした弾性部品を、本発明が関係しているタイプの弾性複合材と見なしてよい。
【0006】
部分的に複数部品構造であることから、これらの弾性複合材では、より大きな衣料品製造プロセスによって収容される必要のある専用サブプロセスが製造のために必要となることがある。あるいは、弾性複合材は、独立して製造したり、また単に中心的な衣料品製造システムから分離された別個のサブプロセスで製造することもできる。どちらの場合も、弾性複合材の供給源は衣料品製造プロセスへの入力として提供されうる。
【0007】
ほとんどの用途において、弾性複合材は、衣料品のフィットおよび閉じ込め能力、また同様に衣料品の一般的な外観および構造の品質に著しい影響を持つ。弾性複合材のデザインおよび構造も、衣料品の製造コストの重要な部分を表す。従って、機能的および/または審美的に改善された弾性複合材または弾性複合材を製造する対費用効果の高いシステムおよび方法を提供することが常に望まれる。
【0008】
目標の弾性複合材、製造のためのシステムおよび方法は実用的であること、および機能性または審美的な属性を提供することが望ましい。また、弾性複合材のデザイン(設計)および構造が本システムおよび方法の効率に最低限の影響(プラスの影響でないとしても)を及ぼすものであることが望ましい。また、デザイン(設計)および構造は弾性複合材または最終製品の全体的な製造コストに最小限の影響(プラスの影響でないにしても)を及ぼすものであるべきである。
【0009】
係属中の米国特許出願公開第2005/0131373号および第2005/0139311号には、本発明に関連するタイプの弾性複合材(およびそうした複合材の製造)に関する背景情報が提供されている。従って、本発明の説明を容易にするために、これらの公報のいくつかの部分が本願に含まれる。いずれにしても、これらの二つの公報は参照として本願に援用され、本開示の一部ともなるが、組み込まれる主題は本発明の複合材、システム、および方法での使用、または併用に適切な背景情報および/または模範的な複合材およびプロセスを提供する範囲に限定される。そのため、組み込まれた主題が本発明の範囲を限定する役目を果たすことはないものとする。また、これらの係属中の公報および文書は、幅方向の弾性を持つ弾性複合材、ならびにそれを製造するシステムおよび方法も対象としている。さらに具体的に言えば、これらの先行する公報は、弾性構造が機械を横切る方向に対応した方向で複合材に一般的に横方向の弾力性を与える弾性複合材を必要とする。こうした弾性複合材は、使い捨て吸収用品について、また弾性複合材および使い捨て吸収用品を製造するシステムおよび方法について、一定の優位および利点を提供する。例えば、こうした弾性複合材または改善された弾性複合材を製造するサブプロセスの供給により、システムおよびプロセスの柔軟性、効率、および生産性が高まる。これらの優位および利点はさらに、対費用効率および費用節約につながる。ところが、これらの利点および優位を得ることには、独特な技術的課題が存在する。本発明は、いくらかの点でこれらの技術的課題に取り組むことを対象とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許出願公開第2005/0131373号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2005/0139311号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本説明の目的として、用語「弾性バンド」または「複合材」は多層構造を意味する。この構造において、糸(threads)またはストランドなどの複数の弾性部材は、例えば、裏面シートおよび表面シートといった一つ以上の素材(材料)に連結されるか、それに隣接して配置される。このようにして、弾性要素は連結されたまたは隣接する層に弾力性を与え、それによって、衣料品またはその他の繊維構造のその部品に弾力性を与えることになる。こうした弾性構造は、衣料品または繊維構造の明確な取り付け可能な部品でも、衣料品本体または繊維構造の明確な部分またはセクション、あるいは衣料品本体または繊維構造のより大きな単一の部品でもよい。本願で使用するとき、用語「弾性サブ複合材(elastic sub-composite)」は、基材層と一体化した弾性要素を含む複数部品構造の組み合わせを意味するものとする。さらに、弾性サブ複合材は、弾性複合材を形成し、それに対して弾性属性を与える、その他の構成要素と一体化しうる一つの部品を提供する。例えば、本発明の一実施形態において、複数の弾性材は一つ以上のキャリアウェブと連結されているが、実質的に露出している。
【0012】
本発明の態様において、幅方向弾性を複合材に持たせる複数の弾性材を持つ弾性複合材を製造するための方法が提供されている。本願では、こうした弾性複合材を幅方向弾性複合材と呼ぶこともある。本発明の別の態様において、その方法を導入する、または弾性複合材を製造するためのシステムが適用されている。本発明のまた別の態様で、その内部でこうした弾性複合材が中心体に取り付けられる使い捨て吸収衣料品が提供されている。本発明のまた別の態様で、第1の不織布層状キャリア、第2の不織布層状キャリア、および複数の相互に間隔の空いた幅方向弾性要素を持つ弾性複合材が提供されている。弾性要素は一般的に、第1のキャリアから第2のキャリアへと横方向に延び、それによりその間に弾性領域を形成する。
【0013】
本発明のまた別の態様で、弾性複合材を製造するための方法が提供されている。この方法には、材料の第1のシートを搬送して、第1のシート付近で弾性材の部分を包み、それによって第1のシート全体に横方向に弾性材を貼り付ける手順が説明されている。この方法はさらに、その上に貼り付けられた弾性材を持つ第1のシート上に材料の第2のシートを貼り付け、それによって第1のシート、第2のシート、およびその間に挟まれた弾性材を含むサブ複合材を形成することが説明されているが、ここで弾性材は、サブ複合材の一方の側から外側に延び、取り囲んでサブ複合材の反対側に戻る。次に、サブ複合材は第1および第2のシートおよび弾性材を通して切断され、サブ複合材の二つの別個の部分およびその間の露出した弾性領域を持つ弾性複合材を生成する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、広げた配置での使い捨て吸収衣料品の平面図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態が教示するタイプの弾性複合材の平面図である。
【図3】図3は、伸張した状態の伸縮可能な状態を示す、図2の弾性複合材の平面図である。
【図4】図4は、別の使い捨て吸収衣料品の平面図である。
【図5】図5は、弾性構造を表示する切り抜きのある図2の弾性複合材の斜視図である。
【図6】図6は、従来の技術による二重弾性領域を持つ弾性複合材を製造するためのシステムの簡略図である。
【図7】図7は、図6のシステムと併用するための弾性要素アプリケーター組立体の上面図である。
【図8】図8は、図7の組立体の側面図である。
【図9】図9は、従来の技術により弾性複合材を製造する簡略化したプロセス図である。
【図10】図10は、従来の技術により弾性複合材を製造する簡略化したプロセス図である。
【図11】図11は、従来の技術の幅方向弾性複合材の簡略図である。
【図12】図12は、本発明の望ましい実施形態による幅方向弾性複合材の簡略図である。
【図13A】図13Aは、本発明の望ましい実施形態による図12の弾性複合材を製造するシステムおよび方法の簡略化したプロセス図である。
【図13B】図13B〜Cは、本発明の望ましい実施形態による図12の弾性複合材を製造するシステムの簡略図である。
【図13C】図13B〜Cは、本発明の望ましい実施形態による図12の弾性複合材を製造するシステムの簡略図である。
【図13D】図13Dは、本発明による弾性複合材を製造する変形例のシステムの簡略図である。
【図14】図14は、弛緩した状態および伸張した状態での図12の弾性複合材の比較図である。
【図15】図15は、弾性積層体の形態の、本発明の実施形態によるさらに別の弾性複合材の簡略図である。
【図16】図16は、本発明の実施形態による、図15の弾性複合材を製造する簡略化したシステムおよびプロセス図である。
【図17】図17は、図16で図示したシステムおよびプロセスとの併用に適した伸長サブシステムの簡略図である。
【図18】図18は、弾性積層体の形態の、本発明の実施形態によるさらに別の弾性複合材の簡略図である。
【図19】図19は、あらかじめ畳まれたセクションを持つ弾性積層体の形態の、本発明の実施形態によるさらに別の弾性複合材の簡略図である。
【図20A】図20Aは、本発明による変形例の伸長サブシステムの簡略図および立面図である。
【図20B】図20Bは、伸長サブシステムの正面図である。
【図20C】図20Cは、伸長サブシステムの平面図である。
【図21】図21は、図20のシステムと併用するための咬合機構の詳細な側面図である。
【図22】図22は、図21の咬合機構を採用する伸長システムの平面図である。
【図23】図23は、図21のシステムと併用するための変形例の咬合機構の詳細な側面図である。
【図24A】図24Aは、図21の伸長サブシステムと併用するためのまた別の変形例の咬合機構の詳細な側面図である。
【図24B】図24Bは、図24Aの咬合機構を採用する伸長サブシステムの平面図である。
【図25】図25は、本発明による弾性複合材を製造する変形例のシステムの簡略図である。
【図26】図26は、発明の変形実施形態による弾性複合材の出力ウェブの簡略図である。および
【図27A】図27A、B、およびCは、本発明により、弾性複合材を腰バンドおよび対のサイドパネルの組み合わせとして採用する使い捨て吸収用品の簡略図である。
【図27B】図27A、B、およびCは、本発明により、弾性複合材を腰バンドおよび対のサイドパネルの組み合わせとして採用する使い捨て吸収用品の簡略図である。
【図27C】図27A、B、およびCは、本発明により、弾性複合材を腰バンドおよび対のサイドパネルの組み合わせとして採用する使い捨て吸収用品の簡略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
一般に、本発明は弾性複合材、およびその弾性複合材を製造するためのシステムおよび方法に関連する。より特定的には、本発明は、機械を横切るまたは幅方向の弾性または伸縮特性を持つ弾性複合材を対象とする。本願では、時にこうした弾性複合材を幅方向の弾性を持つ弾性複合材といい、またさらに幅方向弾性複合材という。
【0016】
前述のとおり、本発明の様々な態様は、赤ちゃん用おむつおよびトイレトレーニング用パンツなどの使い捨て吸収衣料品に特に適しており、ふさわしい。発明および望ましい発明の実施形態を示すために、下記の詳細な説明の多くは、こうした使い捨て吸収衣料品に関連して提供される。発明の複合材、衣料品、システム、およびプロセスの様々な態様は、その他の材料構造およびプロセスに適用されうることが意図されている。この詳細な説明および模範的な実施形態は、従って本発明を本願で説明した構造、配置、方法、およびプロセスに限定するものとは解釈されないものとする。
【0017】
図1〜10は背景を提供するもので、本発明と関連する可能性のある構造およびプロセスを図示したものである。一部の図およびそれに付随する記述は、従来の技術を示すために、また本発明により提供されている従来の技術への貢献を強調する目的で提供されている。また同図は、本発明の弾性複合材、システム、または方法の用途、および/または発明の弾性複合材に由来する製品の用途を図示している。
【0018】
図1および4においては、本発明に適切な使い捨て吸収衣料品を、その内部に組み込まれた一つ以上の弾性複合材を持つおむつの形態で図示している。図6〜10は、前述および従来の技術で開示されているとおり、単一の弾性を持たせた領域を持つ弾性複合材を製造するシステム、システム構成要素、およびプロセスを図示したものである。米国特許出願第10/733,649号および第11/021,424号を参照。従来の技術についてのこれらの図およびそれに付随する描写は、本発明の弾性複合材の描写を容易にするため、本発明のシステムおよび方法により提供されている相違点および改善点を強調するために提供している。
【0019】
図1において、使い捨て吸収衣料品110は、様々な体外排泄物を吸収・内包するために、着用者の身体に接触して、またはそれに近接して配置できるタイプのものである。本発明は、トイレトレーニング用パンツおよび様々な成人用失禁予防製品を含めた様々な使い捨て吸収性用品および衣料品に適用できることに注目すべきである。後述するとおり、本発明の弾性複合材または弾性複合材バンドは、サイドパネルまたは耳部分、ウエストバンド、固定用タブまたはバンド、またはその他の衣料品または用品の明確な弾性部品を提供しうる。また本発明の弾性複合材は、耳部分に組み込んで耳部分に伸縮性を持たせたり、耳部分を伸縮性を持たせた固定用タブで補うこともできる。
【0020】
図1は、使い捨ておむつ110のいくつかの基本的な機能を図示するために紹介したものである。おむつ110には、架空の縦軸または平面AAに沿って並んだ三つの主な領域が含まれる。これらの領域には、第1の腰部分112(一般に衣料品110を着用したときに使用者の前部)、後方の腰部分114、および股部分116が含まれる。また、おむつ110は、先端140、長手方向後方縁部142、第1の横方向または側端、または側縁144、および第2の横方向または側端または側縁146により特徴付けられる。
【0021】
横方向に沿って、おむつ110には、腰部分112、114から横方向に延びる耳領域または耳部分118が含まれる。腰部分112、114および股部分116をまとめて、側端144、146内に位置する衣料品110の中心体部分120を形成するものと見なすことができる。本体部分120は、液体が浸透可能な内側の層または表面シート152、液体が浸透不可能な外側の層または裏面シート(図示せず)、および二つの層の間に挟まれた吸収性の芯部154により形成されるものと見なすこともできる。耳部分118にはさらに、腰部分112、114を一緒に取り付けるための固定用タブ124が含まれる。また、おむつ110は、後方の端面142に沿って位置して、固定を容易にしおむつ110のフィットおよび閉じ込め能力を向上させる弾力性のあるウエストバンド130を持つ。砂時計の形状をしたおむつ110を着用するとき、股部分116は着用者の股の付近にフィットし、また前方および後方の腰部分112および114は、対応する腰部分付近にフィットする。一方、耳部分118は着用者を包み、固定用タブ124は噛み合って、おむつ110の完全で全周にわたるウエストラインを形成する。
【0022】
図2は、現在では当技術分野で一般的に知られている典型的な弾性複合材バンド210を描写したものであり、本発明の弾性複合材から生成することもできる。弾性複合材バンド210は、使い捨て吸収衣料品のサイドパネルまたは固定用タブとしての使用に特に適したものである(例えば、図1を参照)。図5は、弾性複合材バンド210の斜視図および部分的切り抜き図を提供したものである。弾性複合材バンド210は、架空の中心線LLによって特徴付けられる。中心線LLは、製造中は弾性複合材バンド210の機械方向と対応することが望ましい。弾性バンド210には、側面または長軸方向に延びた側端210aおよび210bならびに横方向に延びた終端210cおよび210dもある。図2において、弾性複合材バンド210は、例えば、弾性複合材バンド210が組み込まれた衣料品を着用した時のような伸びた状態で示されている。この状態において、弾性複合材バンド210は、横方向または機械を横切る方向(矢印XXで表示)に伸びている。
【0023】
本願で使用するとき、「機械」方向という用語は、部品、または特に、製造中の組立ラインにおいて弾性複合材が生成(例えば、切り取りにより)される材質ウェブが進行する方向を意味する。一方、「機械を横切る方向」または「幅方向」という用語は、機械方向を横断する方向を意味する。図2および3の弾性複合材210に関連して、機械を横切る方向は長軸方向線LLに関連して横方向に延びた方向XXである。本願で時々描写するとおり、こうした弾性複合材は、「幅方向」弾性複合材として、または横断面の弾性属性を示すものとして描写することがある。
【0024】
弾性複合材バンド210は、弾性構造214が位置する中心部214を持つ。この中心の弾性または伸縮性のある領域214から横方向に延びているのは、実質的に伸縮性のない領域216および218(「非伸縮領域(dead zones)」)である。図2に示すとおり、領域216、218は、中央の弾性領域214および側端210a、210bの間の一帯を占める。ここで図5を参照するが、弾性複合材バンド210は、上層318および下層または基層320を持つ。二つの層318、320は、弾性複合材バンド210の全幅および全長にわたり延びていることが望ましく、それによって側端210a、210b、および終端210c、210dが提供される。基層320および上層318はどちらも、プロピレン、不織布、通気性のポリエチレン/ポリプロピレンフィルム、または無孔質フィルム(またはこれらの素材(材料)の組み合わせ)など、不織布の通気性のある使い捨て材料であることが望ましい。基層320および上層318は互いに粘着し、それによってその間の複数の弾性ストランド322を挟み固定する。
【0025】
弾性ストランド322は、弾性ストランド、糸、リボン、および弾性の接着剤ビーズなどの適切な弾性要素により置換しうる。弾性要素またはストランド322は、側端210a、210bの間に延びる方向に沿って、また一般的に中心線LLと平行に(またはそれに対応して)分布する。さらに、それぞれの弾性要素322は、横方向または機械を横切る方向に対応する方向に、つまり、長軸方向中心線LLとほぼ直交し、側端210a、210bと交差する方向(つまり、幅方向)に全体的に整列または方向付けされている。望ましくは、弾性要素322は、ほぼ平行の関係に配置され、長軸方向に沿ってほぼ等しく間隔が置かれていることが望ましい。弾性要素322は、ほぼ等しい長さであることがさらに望ましい。従って、弾性複合材バンド210を着用した時、弾性要素322は構造に弾力性を持たせ、それによってバンド210が横方向または機械を横切る方向XXに伸縮できるようになる。弾性要素322は独立し、間隔が空いており、全体的に横方向に沿って維持されているため、伸縮性のある材料の伸張および収縮は全体的に幅方向である。この変形例は、一部の衣料品応用において機能的および審美的な利点となりうる。
【0026】
弾性要素322は、上層および基層318、320の間に固定されている間、張力のかかった状態であることが望ましい。図3は、横方向に延ばされた状態にある弾性複合材バンド210を図示したものである。この条件において、中央の弾性領域214は伸縮性のないゾーン216および218とほぼ等しい幅を持つ。横方向に延びていないまたは弛緩した状態に戻ると、図2に示すとおり、中央の弾性領域214が収縮し、実質的に縮小した幅へと縮む。この条件または状態において、収縮した弾性要素322は、弾性複合材210にシャーリングを付け、収縮した弾性領域214にプリーツ234が形成される。
【0027】
図1に戻ると、使い捨て吸収衣料品110は上述のとおり、一つ以上の弾性複合材バンドを採用している。使い捨て吸収衣料品110は、それぞれの耳部分118に、弾性複合材構造を持つ固定用タブ124を採用している。固定用タブ124と同様に、一つの非伸縮性領域124aが衣料品110の中心体120に取り付けられて重なり、その一方で第2の非伸縮性領域124bが側縁144、146を離れて外側に位置するように、弾性複合材バンドは配置されている。伸縮性のある領域124cは、横方向または機械を横切る方向(弾性複合材の)の弾力性を提供する。衣料品110の残りの部分については、弾力性または伸張は、衣料品110の長軸方向中心線AAに対して概して垂直な方向に沿った方向を持ち、また使用者のウエストライン付近を包む方向に対応する中央の弾性領域124cにより提供される。
【0028】
また図1の使い捨て吸収衣料品110では、弾性複合材がウエストバンド130として提供されている。ウエストバンド130は腰部分114の中央に位置している。さらに、弾性複合材ウエストバンド130は、非伸縮性領域130a、130bが衣料品110の長軸方向線AAから外側方向に位置し、その一方で伸縮性のある領域130cが長軸方向中心線AAを横切って中央に位置するように配置されている。その上、伸縮性のある領域130cは、弾性ストランドが全体として長軸方向中心線AAに対して垂直の方向に整列または方向付けされるように構成されている。このように、弾性複合材ウエストバンド130は、衣料品110の腰部分114について、また使用者のウエストラインの方向に対応した方向に弾力性を持たせている。
【0029】
図4は、変形例の使い捨て吸収衣料品410を描写している。具体的には、図4は弾性複合材を取り付け可能な耳部分またはサイドパネル414として採用した使い捨て吸収衣料品410を描写している。弾性複合材サイドパネル414は、衣料品410の中心体420に取り付けられた別個の構成要素である。弾性複合材サイドパネル(または耳部分)414は、衣料品410の一つの腰縁部442周辺に、またサイドパネル414の中心線AAが衣料品410の長軸方向中心線AAとほぼ平行になるように、取り付けられている。その上、それぞれの弾性複合材サイドパネル414には、衣料品410の側縁446の外側に位置する非伸縮性領域414a、および側縁446(または側縁444)の内側に取り付けられた第2の非伸縮性領域414bがある。
【0030】
本発明の弾性複合材を説明する前に、これまでに実施された、米国特許出願第10/733,649号および第11/021,424号にさらに詳細に説明のある、弾性複合材を作成または製造する既知のシステム、およびシステム構成要素、およびプロセスを図示するために図6〜10を提供している。それに図示されている先行技術プロセスにおいて、二つの弾性複合材ウェブ出力1031が四つの別個の不織布ウェブ入力1003a、1003b、1003c、および1003dから作成される。まず図6を参照すると、システム1001には、四つの別個の不織布ウェブ入力1003a〜1003dが含まれ、これが弾性複合材のための不織布材料のウェブまたはロールを提供する。システムにはさらに、二つの弾性複合材ウェブ1031をプロセスの残りの部分から受け取る出力組立体またはリール1005が含まれる。これらの二つの別個の弾性ウェブは製造後に一つにまとめて、二つの伸縮性のある領域を持つ種類の複合材を作成することもできる。
【0031】
システム1001の中核は、それぞれの不織布ウェブ入力を受け取り、操作し、搬送するためのコンベア組立体1009である。コンベア組立体1009は、回転ヘッド組立体1007などの弾性要素アプリケーターとともに配置され、それと動作可能なように関連している。組立体1007は、弾性のファイバーまたはストランドを、不織布ウェブ入力の表面、その上、および/またはそれと一体的に適用する。回転ヘッド組立体1007にはさらに、スピンヘッド1017が含まれ、回転ブラケット、またはシリンダー1017およびこれに類するものの形態が望ましい。スピンシリンダー1017は、弾性材の連続ストランドWWの「端部」を保持するよう構成され、それを概して垂直面XXについて往復または反復のパターンで(コンベア組立体1009に対して)移動させる。この平面XXは、シリンダー1017の回転周内の範囲により定義され、弾性WWのストランドをスピンシリンダー1017に固定する最も外側のブラケットまたはアイ1017bにより追跡される。スピンヘッド1017およびそれによって保持されている弾性ストランドのセクションの経路は、平面XX上に提供される。
【0032】
図6の図式に示すとおり、不織布入力603aおよび603bは、一連のローラーを利用してコンベア組立体1009に供給される。二つの不織布ウェブがコンベア組立体1009に供給される前に、ウェブは折り畳みガイドまたはプレート1039を通して方向付けられる。折り畳みガイド1039は、あらかじめ定められた長手方向に延びた側の折り畳み線YYに沿って横方向の端または側端を折り畳むことにより、不織布ウェブの全幅を効果的に減少させる役目を果たす。第1の折り畳みガイド1039aは第1の90度回転を起こし、その一方、第2の折り畳みガイド1039bは第2の90度回転を起こす。ガイド1039a、1039bの間に配置されたローラー1039は、折り畳みプロセスを容易にする。二つの折り畳みガイド1039およびローラー1369は、まとめて折り畳みガイド組立体ということもある。
【0033】
コンベア組立体1009は、これらの二つの不織布ウェブ1003aおよび1003bを組立体1009の中心を通して、弾性スピンシリンダー1007(の回転経路内に)に向かい、最終的にはその内部にガイドするようにセットアップされている。いったんスピンシリンダー1017内に入ると、コンベア組立体1009は、不織布ウェブをコンベア組立体1009のそれぞれの外側の上部および下部の面(外向きの面)に渡す。この時点で、不織布ウェブの移動の方向は逆転し、ウェブはスピンシリンダー1007から外側に向かう。不織布ウェブがスピンシリンダー1017を出る際、弾性のストランドWWはコンベア組立体1009全体の周囲を包み、それがウェブプラットホームの上部および下部の面に接触すると、不織布ウェブと接触するようになる。複数の図に示すとおり、弾性のストランドWWは、ウェブ上で交差するようにまたは横方向に、および移動するウェブの方向に対して横断する方向に貼り付けられる。張力のかかった弾性ストランドとコンベア組立体の上面および下面にある不織布ウェブとの間の摩擦が、「取り巻かれた」弾性ストランドをスピンシリンダー1017から引き出し、二つのさらなる不織布ウェブ1003cおよび1003dと接触させるようにする。
【0034】
不織布ウェブ1003cおよび1003dは、接着剤塗布器1013の上流に作動可能に位置している。ローラーのシステムをそれとともに利用して、不織布入力1003c、1003dおよび接着剤塗布器1013は、あらかじめ糊付けされた不織布材料のウェブをコンベア組立体1009上に適用し、不織布ウェブ1003aおよび1003bの周囲に「取り巻かれた」弾性ストランド上に適用する。
【0035】
その上、システム1001は、ストランドWWをコンベア組立体1009およびそれを通して搬送される不織布材料ウェブに適用するように、弾性ストランドまたはファイバーWWを張力/速度制御装置1037上に供給した後、スピンシリンダーまたは回転ヘッド1017に供給する標準的な入力源(例えば、弾性糸のボビン)を採用している。弾性材は、ボビン、ボックスまたは動作駆動システムを離れ、張力および速度制御モーターを通してスピンシリンダー1017に供給される。弾性材WWは、スピンシリンダー1017を制御するモーター内の中空のシャフトを通して供給される。次に、弾性材WWはスピンシリンダー1017内を通過し、ローラー、アイまたはその他何らかの適切な機構によりスピンシリンダー1017の内側面の周りに案内される。
【0036】
図7は、回転ヘッド組立体1007およびコンベア組立体1009の別の図を提供したものである。前述のとおり、コンベア組立体1009は、四つの別個の不織布材料のウェブを受け、弾性複合材の二つのウェブ1031を出力する。図9および10は、弾性複合材を製造するプロセスをさらに図示するために提供されている。これらの図、特に図9は、コンベア組立体1009を往復する不織布ウェブ材料による経路を図示したものである。
【0037】
図9を参照すると、参照文字A〜Gは、プロセスの段階に言及するために、またプロセスの説明と併せて使用されている。上述のとおり、不織布原材料ウェブは、段階Aでプロセスに供給される。これらのウェブは、四つの異なる不織布ウェブ入力をプロセスに供給する。不織布ウェブ1および3は組み合わされて、弾性複合材の出力1(つまり、図中ではWRAP出力として言及)を作る。不織布2および4は、どちらも回転ヘッド組立体1007およびコンベア組立体1009の下側にあるが、これらが組み合わされて第2の弾性複合材の出力2(つまり、WRAP 2)を作る。
【0038】
段階Bでは、不織布ウェブ1および2はコンベア組立体1009に配向される前に折り畳まれる。所定の幅の不織布がウェブのそれぞれの側部上に折り畳まれ、二つの折り畳まれたフラップVVができる。フラップVVの幅は、前述の非伸縮領域または非伸縮性領域の幅を決定し、その一方で折り畳まれた後の不織布の幅は、伸縮性のある領域の幅を決定する。段階Cでは、不織布ウェブ1および2がコンベア組立体1009に供給されるが、それぞれのウェブの折り畳まれた側がコンベア組立体1009の外側を向いた、またはコンベア組立体1009とは離れた状態で、特にコンベア組立体1009の中央または内部に供給される。この段階Cでは、不織布ウェブ1および2は一つに結合されていないことに注目すべきである。次に、コンベア1009は、不織布ウェブ1および2を回転ヘッド組立体1007に向けて供給する。段階Dでは、不織布ウェブ1および2は、ほぼコンベア組立体1009の長さを移動し、回転ヘッド組立体1007の回転経路に進み、弾性ストランドWWの「回転」垂直面XXを交差する。さらに、コンベア組立体1009の終端で、ウェブ1および2は互いに離れ、コンベア1009の外側に、および回転ヘッド1007から離れる方向に配向される。不織布ウェブ1は、上に曲がってコンベア組立体1009の上部の側に進み、その一方で不織布ウェブ2はコンベア組立体1009の下部の側に沿って移動する。段階Eでは、これらのウェブが回転ヘッドおよび垂直面XXを通過する際に、弾性ストランドWWが折り畳まれた不織布ウェブ1および2の周囲に巻かれる。弾性ストランドWWは、移動するウェブの方向に対して横方向に、移動するウェブ1および2に貼り付けられる。ウェブ1および2がスピンシリンダー1017内から離れて移動することにより、「取り巻かれた」弾性ストランドがスピンシリンダー1017から引き出される。
【0039】
ここで不織布ウェブ3および4に移るが、これらのウェブは、接着剤が片側に塗布(つまり、接着剤塗布器1013により塗布)された状態でコンベア組立体1009に供給される。段階Fでは、不織布ウェブ3および4は、それぞれウェブ1および2、および弾性ストランドWWと接触するようになる。その結果、ウェブ1および3はコンベア組立体1009の上部の側で弾性ストランドWWを挟み、また不織布ウェブ2および4はコンベア組立体1009の下側で弾性ストランドWWを挟む。弾性ストランドWWは、二つの不織布弾性の不織布複合材の間を(横切る方向に)進むが、その後でナイフ(後述の図10のナイフ1410を参照)により切断され、それによって二つの包まれた複合材が分離される。段階Gでは、複合材1および2はコンベア組立体1009から離れて供給され、ウェブ1および2上の折り畳まれたフラップは案内されて折り畳みが開かれ、平坦な不織布複合材が形成される。その後、複合材は回転ヘッド組立体1007およびコンベア組立体1009からさらなるプロセスへと案内される。図16に示すとおり、弾性材出力ウェブは、ローラーのシステムを経由して弾性複合材出力リール1005上に達する。
【0040】
図10は、コンベア組立体1009の別の図を提供したものである。この図はさらに、不織布ウェブ1〜4の移動、および全体的に相互に平行なパターンでの、また全体的に互いに間隔の空いた弾性ストランドの適用を図示するものである。ナイフ1410により弾性材を切断した後、二つの弾性複合材は、コンベア組立体1009から離れるように向けられる。また、システムは、有利にも弾性ストランドの伸張の制御を改善できることも注目すべきである。
【0041】
図8および10に示すとおり、コンベア組立体1009には、その間のインターフェースを提供するように、並列された二つのウェブ移動プラットホーム1412が含まれる。それぞれのウェブ移動プラットホーム1412には、往復動作が可能となるように、複数のローラー1416の付近に支持された連続ベルト1414が含まれる。二つのウェブ移動プラットホーム1412は、それに沿って片方の端から他方の端へと不織布ウェブ1および2を収容するように、ほぼ同一の長さで並列配置されている。望ましくは、不織布ウェブ3および4をそれぞれウェブ移動プラットホームに送るように、ローラー1416はウェブ移動プラットホームの端部の間の中間付近に位置することが望ましい。
【0042】
図6および図10にも示すとおり、回転ヘッド組立体1007はコンベア組立体1009の一端の付近およびそれに近接して配置されている。運転中、回転ヘッド1017は、弾性ストランドWWを両方のウェブ移動プラットホーム1412の周りおよびその付近に届けるように、ウェブ移動プラットホーム1412の端部を交差する垂直面 XXの周りを回転する。運転中、第1および第2の不織布は、外側または露出した表面またはウェブ移動プラットホーム1412の側面に沿って移動し、回転ヘッド1017により供給される弾性ストランドWWを受け取る。回転ヘッド1017から離れるその移動によって、移動するウェブは連続した弾性ストランドWWを回転ヘッド1017から引き出す。
【0043】
コンベア組立体1009内部に供給される二つの不織布ウェブをあらかじめ折り畳むことにより、それぞれの端部に沿って非伸縮性領域(「非伸縮領域」)のある横方向の伸縮性を持つ弾性複合材の作成が可能である。中央の伸縮性のある領域の幅は、コンベアプラットホーム1412の幅に設定されている。非伸縮性領域または非伸縮領域の幅は、折り目VVの幅により決定される。不織布の折り目VVは、弾性要素の適用時にコンベア組立体1009により保存され、不織布の折り畳まれた端面が弾性要素WWと接触しないような方法で付けられる。その後、折り目VVは、複合材がコンベア組立体1009を出た後で開くことができ、非伸縮性領域を持つ平坦な弾性複合材が提供される。コンベア組立体1009に入る際に材料の配置を変更することにより、または使用する材料の幅を変化させることにより、様々な複合材設計を作成することが可能である。
【0044】
図6〜10および上述の付随する説明は、本発明とは異なり、本発明に先行する弾性複合材を製造する方法を描写したものである。ただし、この方法に関連する大半の手順、サブプロセス、構成要素およびサブシステムは、本発明のシステムおよび方法に採用することもできる。実際に、適用されるシステム構成要素および動作の詳細な説明は、本発明のシステムおよび方法を描写するために、明細書のこの部分から借りることができる。本発明に関して以前に開示されたシステムとこれから説明するシステムとの違いは、本発明により提供される改善を表すか、またはその改善から生じるものである。こうした差異については、下記により詳細に考察する。
【0045】
ここで残りの説明の焦点を、相互に間隔の空いた複数の弾性要素を持つ弾性複合材(より望ましくは、幅方向の弾性を持つ弾性複合材など)を製造するための代替的また一部の用途については改善されたシステムおよびプロセスに移行する。図11〜27は、幅方向の弾力性を持つこうした弾性複合材、および弾性複合材を製造するシステムおよび方法の描写を助けるために提供されている。さらなる実施形態において、弾性複合材は、一対の非弾性領域または非伸縮領域およびその間に配置された中央の弾性領域を持つ。特に関心があるのは、効率、生産性、柔軟性、および/または経済性における著しい改善点のある、幅方向の弾性属性を持つ弾性複合材の連続ウェブを製造する代替的方法である。本願で考察したとおり、望ましい実施形態によるこうした弾性複合材は、後工程および使い捨て吸収用品の様々な構成要素への弾性複合材の一体化に適していると考えられる。
【0046】
前述のとおり、用語「弾性複合材」は、弾性要素を含めた複数部品の材料構造のことを言及するために使用される。一部の実施形態において、弾性構成要素には、一つ以上の不織布層および不織布層に弾力性を持たせる弾性要素が含まれる。さらなる実施形態において、こうした弾性複合材は、使い捨て吸収用品の部品として直接の一体化に適した形態である。こうした弾性複合材は、使い捨て吸収用品を製造するためのシステムおよびメインプロセスに直接供給しうる。その他の実施形態において、弾性複合材は使い捨て吸収用品の部品として一体化する前のさらなる工程に十分に適した形態である。例えば、本願で提供した弾性複合材は、目的とする複数の弾性要素の幅方向の弾性属性を得る新規の構造であり、さらなる工程を容易にする形態で提供することができる。さらなる例において、弾性複合材は、希望する多層の弾性構造を得る新規の積層体構造で、またすぐに使える形態の複数の個別の幅方向の弾性複合材を産出できる形態である。他の例において、新規の積層体構造は、複数層の中央の弾性領域を持ち、さらなる実施形態においては、一対の非弾性領域または非伸縮領域を持つ、個別の幅方向の弾性複合材を産出するために、さらに加工される。
【0047】
前記、特に図6〜10に関して考察した製造方法を用いた本発明に先行する弾性複合材は、一定の製造パラメータに依存し、それによって制限される幅を持つ中央の弾性領域が特徴であった。具体的には、伸張した状態での弾性領域の横方向または幅方向の幅は、一定の製造用構成要素の寸法によって設定される。例えば、スピンヘッドの直径(および同様に垂直面XXの直径、図9および付随する説明を参照)は、中央の弾性領域にある弾性要素に対して長さの制約を課す。スピンヘッドはコンベア組立体を取り囲み、そのため、コンベア組立体により支持されている不織布ウェブの幅はスピンヘッドの直径よりも必ず小さくなる。弾性要素の長さに対するこうした制約は、弾性要素が貼り付けられる不織布シートの最小幅をも決定する。同様に、不織布をスピンヘッドに搬送し、その付近で弾性材を包むコンベアの幅は、不織布シートの実用的な幅、従って弾性要素の長さを決定する。その上、スピンヘッドの直径は、製造プロセスの実用的な速度により制限される。本発明の態様では、比較的広めの弾性領域を持つ横方向の弾性複合材を容易に可能にするシステムおよび方法が提供されている。また別の態様では、弾性領域の幅を変化させるためのシステムおよび方法が提供されている。
【0048】
本発明による弾性複合材の説明を容易にするために、図11は本発明が教示するタイプの弾性複合材1110を描写するために提供されている(図2A、2B、および3も参照)。従来型の弾性複合材1110は、弾性構造1104が位置する中央の弾性領域1104と、それぞれ中央の弾性領域1104の脇にある非弾性領域(非伸縮領域)1105、1106とを持つ。弾性複合材1110は、上部の不織布層1102、下部の不織布層1103、およびその間に挟まれた相互に間隔の空いた複数の弾性要素1101から構成される。複数の弾性要素1101は中央に位置し、またほぼ横方向に整列し、全体として弾性複合材1110の長軸方向中心線LLに直交するのが望ましい。弾性要素1101は、不織布層が後に弾性材が弛緩した時に弾性要素1101によってまとまるように、不織布層1102、1103に貼り付けられた時に張力がかかるストランドであることが望ましい。
【0049】
図12は、本発明の望ましい実施形態による弾性複合材1210を描写したものである。ある点において、弾性複合材1210は、中央の弾性領域1204および中央の弾性領域1204内の相互に間隔の空いた複数の弾性要素1201を備えた多層の幅方向の弾性複合材1210といった、従来の弾性複合材1110と同じ基本的構造の特徴を持つ。複数の弾性要素1201は、少なくともこの実施形態において、不織布層のない中央の弾性領域1204を提供する。よって、弾性要素1201は露出し、開かれた弾性の領域または領域1204を定義する。その上、弾性領域1204は、第1の不織布複合材キャリア1212と、第2の不織布複合材キャリア1213(以降「キャリア」とする)の間に位置する。それぞれのキャリア1212、1213は、第1または上部の不織布層1202、第2または下部の不織布層1203、およびその間に挟まれた横切る方向の弾性要素1201の端部で構成されることが望ましい。さらなる実施形態において、上部および/または下部の層は、織物以外のシート材料(例えば、フィルム)を採用しうる。キャリア1212、1213は、弾性複合材1210の長軸方向中心線または機械の方向LLから、横方向または機械を横切る方向XXに間隔が空いている。この望ましい実施形態において、キャリア1212、1213は、中心線LLに対してほぼ平行に配置され、弾性複合材1210の側部の境界を提供する。さらに、開かれた弾性領域1204が複合材中心線LLを中心として全体として中央に配置され、また弾性要素1201は等間隔であり、長手方向中心線LLに対してほぼ垂直の関係で中央に配置されることが望ましい。
【0050】
弾性複合材1210と、図11で描写した前出の弾性複合材1110との比較により、少なくともいくつかの重要な物理的差異が明らかになる。弾性複合材1210の主な特徴は、弾性要素1201が実質的にキャリア1212、1213の間に見えるようになることである。その上、ここでキャリア1212、1213と呼ぶ三層の複合材は、弾性領域1204の幅と比較して実質的に小さな幅を持つ。さらに説明するとおり、不織布キャリア1202、1203は、主に弾性要素1201を所定位置に保持し(一時的ではあっても)、弾性複合材のさらなる加工を容易にする役割をする。
【0051】
図13A〜13Cは、望ましい発明の実施形態に従い、弾性複合材1210を製造するための、模範的なシステムおよびプロセスを説明するために本願で用いられる簡略図である。図13A、13Bに示したシステムおよび装置にとって適切な構成要素は、本願で前述のもの(図6〜10)と実質的に同一であるか、または同等である。その上、構成要素の機能および動作についても前述のとおりか、または当業者に一般的に知られている。従って、これらの構成要素の配置および動作についての詳細は本願には提供されていないが、当業者にとって明らかである。
【0052】
望ましい実施形態にとって適切なシステム1350には、第1の不織布入力I1(またはその他の適当な材質)、第2の不織布入力I2(またはその他の適当な材質)、および望ましい実施形態による連続弾性複合材1310のウェブ出力O1が含まれる。第1の不織布入力I1は、第1の不織布層1303(またはその他の材料のシート)のウェブまたはロール(図示せず)を提供または供給し、その一方で第2の不織布入力I2は、第2の不織布層1303のウェブまたはロール(図示せず)を提供または供給する。不織布層1302、1303は、弾性複合材1310の二つのキャリア1212、1213のそれぞれについて上部および下部の複合材層を最終的に提供する。システム1350にはさらに、弾性複合材1310の連続ウェブまたは出力O1を受け取る出力組立体またはリール(図示せず)が含まれ、一部の用途においては、出力O1がメインの製造プロセスに配向される。
【0053】
システム1350の中核は、不織布ウェブ入力I1、I2、および弾性複合材出力O1を受け取り、操作し、搬送するための、コンベア組立体1309である。前述のとおり、コンベア組立体1309は、上部のコンベアおよびプラットホーム(以降、上部のコンベア1314)および下部のコンベアおよびプラットホーム(以降、下部のコンベア1315)が含まれることが望ましい。図13Cを参照するが、二つのコンベア1314、1315は、実質的に互いに隣接して配置されるがなおも独立的な移動が許容されるよう十分に間隔が空けられている。二つのコンベア1314、1315は、長さ(L)、幅(W)、および奥行き(D)の寸法が実質的に同じであり、一方が実質的に他方の鏡像となるような平行の関係で位置することが望ましい。最上部または上部のコンベアの外側から、最下部または下部のコンベアの外側までの垂直距離は、寸法「d」である。大抵の先行出願では、この寸法dは、(幅Wの2倍)にコンベア間のギャップまたは距離を加えたものに等しい。
【0054】
コンベア組立体1309は、前述のとおり、回転ヘッド組立体1307およびスピンヘッド 1317(「弾性スピナー」)などの適切な弾性要素アプリケーターと、作動可能に関連している。スピンヘッド1317は、二つのコンベア1314、1315の端部をわずかに超えた付近に延び、弾性材の連続弾性ストランドWWの「端部」を保持するように構成されている。スピンヘッド1317の回転により、端部がほぼ垂直面VVの周りで、またコンベア組立体1309の周りで移動する。垂直面VVは、スピンヘッド1317の内径よりもほんのわずかに小さい直径を持つことが望ましい。垂直面はコンベア1314、1315と交差し、さらにコンベア1314、1315上を移動するウェブと交差する。一般に知られているとおり、二つのコンベア1314、1315は、内部のプラットホーム表面が垂直面VVに直線的に向かい、それを通過して第1のウェブ移動方向V1に移動した後に、外側プラットホーム表面として回転するように往復する。外側プラットホーム表面は、直線的に垂直面VVを通過して、第1のウェブ移動方向V1とは逆の第2のウェブ移動方向V2に移動する。外側プラットホーム表面の経路は、内部プラットホーム表面の経路に対して外方に間隔が空いており、概してその間は平行の関係にある。
【0055】
望ましい実施形態に従い、第1の不織布キャリアウェブ1303がコンベア組立体1309に配向される。次に搬送されたウェブ1303は、上部のコンベア1314により第1のウェブ移動方向V1に沿って、また垂直面VVを貫通して搬送される。コンベア1314、1315の終端に到達した後、不織布キャリアウェブ1303は、図13Aに示すとおり、上部コンベア1314に(または別の実施形態では下部コンベア1315に)移る。不織布キャリアウェブ1303が垂直面VVを貫通して搬送される際、弾性ストランドWWのセクションが不織布キャリアウェブ1303の周りに付加される。実際に、スピンヘッド1317はコンベア1314、1315の周りで回転し、弾性ストランドWWのセクションを二つのコンベア1314、1315の周りで巻きつける。
【0056】
弾性材のセクションWWが下部のコンベア1315の外側全体にも同様に付加されることに注目すると、移動するコンベア1314、1315により、連続ストランドWWがスピンヘッド1317から引き離される。ここで不織布ウェブ1303およびその上に付加された弾性材から構成されるようになった新しい基材は、その後、第2の不織布ウェブ1302と接触する。第2の不織布ウェブ1302は上部のコンベア1315a上に配向され、第1の不織布ウェブ1303の基材の最上部およびその上に貼り付けられた弾性材と一体となる。一般に知られているとおり、第2の不織布キャリアウェブ1304は、上部のコンベア1315aの上流でプロセス接着剤を用いて適用することが望ましい。接着剤は、二つの不織布キャリアウェブ1302、1303およびその間の弾性材の間の確実な結合を提供するために十分に塗布される。別の実施形態において、層および弾性材を結合する別の適切なプロセスまたは手段を採用しうる(例えば、熱接合、超音波結合、エンボッシングなど)。
【0057】
こうして、新しい複合材またはサブ複合材が複数の構成要素の結合の結果として提供される。この結合体には、上部のコンベア1314の外側に保持された第1の不織布ウェブ1303、第1の不織布ウェブ1303全体に複数回にわたり貼り付けられた弾性ストランドWWのセクション、ならびに第1の不織布ウェブ1303およびそれに付加された弾性材の上に付加された第2の不織布ウェブ1302が含まれる。図13Aに示すとおり、弾性ストランドWWのセクションは、第1の不織布ウェブ−第2の不織布ウェブのサンドイッチ(上部のコンベア1314上)(「結合体」)の一方から外側に延び、下部のコンベア1314の周りを包み、反対側を通ってそのサンドイッチまたは結合体に戻ることによって一周する。切断の前に、弾性ストランドWWのセクションは、実際に両方のコンベア1314、1315および第1の不織布ウェブ1303を複数回にわたって取り巻くかまたは包み込む。下部のコンベア1315は、材料のシートを従来的な方法で搬送しないものの、(弾性ストランドWWの)一連の弾性材セグメントを保持し(ウェブ移動方向V2に)搬送する。
【0058】
特に図13Aを参照すると、この新しい複合材は、上部のコンベア1314および下部のコンベア1315の両方により、第2のウェブ移動方向V2にさらに移動する。複合材は、特に、全体として中央に位置し、上部のコンベア1314の経路に突き出した切断またはスリッティング機構(「スリッター」1334)に配向される。移動する複合材は、スリッター1334と交差し、また不織布−弾性材−不織布のサンドイッチ(「弾性サンドイッチ」)の中心を横切って長手方向に細く切断されることが望ましい。弾性サンドイッチは分割されて、二つのキャリア1312、1313と、その間に開かれたまたは露出した弾性領域1304が形成される。コンベア1314、1315を取り囲んだかまたは包み込んだ連続弾性ストランドWWのセクションもまた、切断されて別個の弾性セグメント1301が形成される。結果的に生じる複合材1310は前方に移動し、これにより、図13Aに示すとおり、二つのキャリア1312、1313が下方にスライドしてコンベア1314、1315から滑り落ちる。キャリアは、コンベア組立体1309の下に落下し包みが解かれることが望ましい。あらかじめ包み込んでおいた弾性複合材をスリッティングすることにより、結果的に生じる複合材出力O1は、コンベア組立体1309から簡単に取り外し、さらに格納装置または後工程のために受け取られうる。
【0059】
望ましい実施形態の態様において、図12に示すとおり、相互に間隔の空いた複数の弾性要素1201により形成される露出した弾性構造または開かれた弾性領域1204を持つ、弾性複合材1210が提供されている。この複合材1210において、露出されたまたは開かれた弾性領域1204の弾性材1210は、独立しているかまたは一切の不織布層がない。弾性要素1201は、一方のキャリア1212から第2のキャリア1213へ、および長軸方向中心線LLを横切って、ほぼ横方向に延びる。従って、弾性要素1201は全体として機械を横切る方向に沿った向きであり、幅方向弾性と呼ぶことができる。興味深いことに、開かれた弾性領域1204の幅(つまり、二つのキャリア1212、1213の間の横方向の間隔)は、主に二つのプロセシングパラメータに依存する。第1に、開かれた弾性領域1204の幅は、コンベア組立体1309の全周、つまり、上部のコンベア1314および下部のコンベア1315の周りの外周に依存する。この外周は、スピンヘッド1317が一回転する時のコンベア組立体1309に対する弾性ストランドWWのセクションの移動距離と実質的に等しい。この長さは、上部のコンベア1314の幅W、下部のコンベア1315の幅W、および上部のコンベア1314の上面および下部のコンベア1315の下部表面の間の距離である距離dの2倍の合計である。第2に、開かれた弾性領域1204の幅は、ストランドが不織布ウェブ1303に対して貼り付けられた時に弾性ストランドWWに適用される張力に依存する。比較的高めの張力がかけられた場合、弛緩した状態での開かれた弾性領域1204の幅は減少する。
【0060】
開かれた弾性領域1204の幅はまた、測定する時の弾性要素の伸張状態に依存し、またその状態により供給される。一般に、重要な基準の測定値は、弾性要素が完全に弛緩した時に行われる測定値(伸張係数が1倍)、および弾性要素が完全に伸張した時の測定値(典型的な伸張係数は4〜6倍、使用する弾性材のタイプによる)である。図14は、弛緩した状態、つまり、弾性材に張力が全くかかっていない状態での弾性複合材1210を図示したものである。弛緩した弾性複合材1210の右にあるのは、緊張した、つまり伸張した状態にある弾性複合材1210’の描写である。
【0061】
例1:発明の一実施形態において、開かれた弾性領域の幅はおおよそ以下の通りとなりうる。
コンベア幅W = 100mm
上部のコンベアの上面から下部のコンベアの下面までの距離d = 40mm、
連続弾性ストランドにかけられた伸張 = 4倍、
弾性材の最大伸張 = 5倍とする。
開かれた弾性領域の幅(最大に伸張)= 5 ×((100mm + 100mm +(40mm x2))/4) = 350mm
開かれた弾性領域の幅(弛緩状態)=(100mm + 100mm +(40mm x2))/4= 70mm
【0062】
例2:より望ましい実施形態において、不織布キャリアウェブに貼り付けられる時に弾性ストランドにかけられる伸張度を低減させることにより、開かれた弾性領域の幅は増える。コンベア組立体の外周は、上部および下部のコンベアの分離を増大させることによっても増加する。いくつかの適切なシステムにおいて、コンベアプラットホームの一つは単に、その他のプラットホームからさらに移動する。コンベアの一つが材料のシートを移動させる必要がなく、その周りを包んだ弾性材のみであることに注目すべきである。これにより、概して平坦なプラットホームまたは不織布のシートを保持するために一般に使用されるベルトとは異なるコンベアの使用が可能となる。
コンベア幅W = 100mm、
上部のコンベアの上面から下部のコンベアの下面までの距離d = 100mm、
弾性材にかけられた伸張度 = 1.5倍、
弾性材の最大伸張 = 5倍とする。
開かれた弾性領域の幅(最大に伸張)= 5 ×((100mm + 100mm +(100mm x2))/1.5)= 1333mm
開かれた弾性領域の幅(弛緩状態)=(100mm + 100mm +(100mm x2))/4= 267mm
【0063】
上記の例1および2は、開かれた弾性領域の幅が弾性材にかける伸張およびコンベア組立体の寸法にわずかな変化を与えることによって調節できることを図示している。一定の実施形態において、張力はスピンヘッドへの弾性ストランドの供給速度および供給および回転プロセスの摩擦特性により決定される。外周は、上部および下部のコンベアの間の距離を変化させることにより機構的に変化させることができる。
【0064】
特に、弾性複合材1210は、第1および第2のキャリア1212、1213間に横方向に延び、弾性複合材の機械方向(LL)に対して横切るように延びる、相互に間隔の空いた幅方向の弾性要素1201により特徴付けられる。キャリア1212、1213のそれぞれの層1202、1203は、全体として長手方向に、機械方向LLに対してほぼ平行に延び、また第1および第2のキャリア1212、1213間の(開かれた弾性領域1204を横切る)横方向の幅よりも実質的に小さい横方向の幅を持つことが望ましい。さらなる態様において、開かれた中央の弾性領域1204の弾性要素1201は、「一つの弾性ストランドの個々の結合されていないセグメント」である。これは、弾性要素1201が同一の弾性ストランドに由来し、実際には、同一の弾性ストランドから連続して切断されながらも、そのストランドは張力または用途がほぼ一様な状態にあることを意味する(例えば、粘着した不織布層間に緊張した状態で固定される)。さらには、一つの弾性ストランドの個々の結合されていないセグメントであることは、弾性要素が実質的に同一の材料および機械特性(特に、寸法、強度、および弾性属性)を持つことを意味する。こうした弾性要素を含めることで、最終的な弾性複合材で、また同様に弾性複合材を製造するプロセスにおいて利点が提供される。例えば、複数の弾性要素において、一様さおよび一貫性を持つことにより、弾性複合材の取り扱いが容易にされ、最終的な使い捨て吸収用品において、より清潔でかつより審美的に満足のいくギャザーが提供され、また傷の少ない、より高い品質の製品を生産しうる。
【0065】
模範的な適用 − 後工程
上述の横方向弾性複合材1210および出力複合材1303、O1について、様々な用途が意図されている。これらの用途には、弾性複合材1210(開かれた弾性領域を持つ)を使い捨て吸収用品の部品として、また特にその用品を製造するプロセスに、直接組み込むことが含まれる。例えば、弾性複合材1210は、おむつタイプの製品の幅広い弾力性のあるウエストバンドとして組み込むことができる。弾性複合材1210は、トイレトレーニング用パンツの弾性部品を取り巻く本体として適用できる。
【0066】
また、開かれた弾性領域を持つ横方向の弾性複合材は、使い捨て吸収用品への組み込みの前のさらなる加工によく適している。図15および15Aは、弾性複合材1310のさらなる加工についての模範的な製品を描写している。図15Aは、発明の実施形態による方法に由来する弾性積層体1511の形態での弾性複合材を描写したものである。積層体1511には、上部の不織布層1502、下部の不織布層1503、およびその間に挟まれた張力のかかった複数の弾性要素1501が含まれる。さらに積層体1511には、積層体1511の側面の境界の役目を果たす第1および第2のキャリア1512、1513が含まれる。弾性積層体1511は次に、複数の多層の横方向の弾性複合材1510をもたらす。また、これらの弾性複合材1510は、さらなる加工および最終的には固定テープおよび弾性のサイドパネル用途に特に適した形態である。図16は、弾性複合材ウェブ出力O1を受け取り、ウェブO1をさらに処理して弾性積層体1511および複数層の弾性複合材1510を生産する、模範的なシステム1601およびプロセスを図示したものである。特に、模範的なシステム1601およびプロセスは、様々な幅の幅方向に弾性のあるシート材料を生成する様々な発明の実施形態の柔軟性を描写している。
【0067】
望ましい方法に従い、図13に関連して説明したとおり、システム1350の出力O1(弾性複合材1310の連続ウェブ)は、本システム1601により、特に搬送デバイス(以降、伸長機1602とする)により受け取られる。伸長機1602は、図17にさらに詳細に図示したが、連続ウェブO1をそれぞれのキャリア1312、1313に沿って固定し、開かれた弾性領域1304を希望の幅に延ばしつつ、ウェブO1をシステム1601内で前方に移動させる。伸長機1602には、一対の同一な反復運動の構成要素1604、1605が含まれる。反復運動の構成要素1604、1605は、ホイール、ベルトまたはチェーンをベースにした反復システムを採用しうる。図17に示すとおり、二つの反復運動する構成要素1604は直立位置にあり、また二つの間の横方向の隙間XXがウェブ移動方向に沿って拡大されるような角度で互いに間隔が空いている。往復運動する構成要素1604、1605は、ウェブO1を望ましくはキャリア1312、1313で固定するための咬合手段1607と適応する。咬合手段には、ピン、機械的グリップ、または同種の形態のものがある。ウェブO1は、ウェブO1が二つの構成要素1604、1605の間を前方に移動すると、また横方向の隙間XXが拡張すると延びる。このように、伸長機1602は開かれた弾性領域1304の幅を目的の幅に伸長させ、また弾性のウェブO1をその元の弛緩した状態から希望の拡張または緊張した状態(O1’)にする。
【0068】
次に張力のかかった弾性複合材O1’は積層体化段階に供給され、ここで下部の不織布ウェブ1503が連続的に下からウェブO1’に配向され、また上部の不織布ウェブ1502が連続的に上からウェブO1’に配向される。ウェブO1’に達する前に、ホットメルト接着剤が適切な接着剤塗布設備1616を使用してそれぞれの不織布ウェブ1502、1503に適用される。その後、下部の不織布ウェブ1503がウェブO1’の開かれた弾性領域1504’の「下側」に適用され、また上部の不織布ウェブ1502が開かれた弾性領域1504’の「上側」に適用される。塗布された接着剤により、不織布層と張力のかかった弾性要素の間の適切な結合が確保される。結果的に生じる積層体1511には、従って、上部の不織布層1502、適合する下部の不織布層1502、1503、一対のキャリア1512、1513が含まれ、積層体1511の側方の境界、およびキャリア1512、1513間に延びて不織布層1502、1503間に挟まれる、相互に間隔の空いた複数の弾性要素1501が提供される。出力ウェブO1と比較して、弾性要素1501はここで伸張した状態にあるが、横方向に向けたままであり、それによって積層体1511に幅方向弾性を持たせている。
【0069】
特に、二つのキャリア1512、1513は、プロセス中に取り扱い機能を果たす。キャリア1512、1513は、ウェブO1、O1’が加工される際に弾性要素の構成が維持されるよう確保する。キャリア1512、1513は、システム1601の構成要素のために、ウェブO1、O1’を固定・取り扱い(例えば、搬送および伸張)するための頑丈なベースも提供する。
【0070】
図16の模範的な図式に示すとおり、結果的に生じる積層体1611は、スリッティング機構1634に向けて前方に配向される。この実施形態において、発明の実施形態に従い、スリッティング機構には、キャリア1512、1513を積層体1511から切断し、積層体1511をさらに別の幅方向の弾性材料の四つの個別のウェブまたは複数層の弾性複合材1510に細く切断する五つのスリッターが含まれる。スリッター1634は、スリッティング線SSとウェブO1’に沿って整列して位置する。この実施形態において、一組の五つのスリッティング線SSは等間隔で置かれ、キャリア1512、1513に隣接するスリッティング線SSが含まれる。その結果、スリッター1634は、横方向の弾性複合材1510の別個ではあるが同一な四つのウェブO2に積層体1511を分ける。次に、四つのそれぞれのウェブO2は、ウェブ出力O2としてリールまたはスプールに配向される。さらなる実施形態において、弾性複合材1510のウェブ出力O2は、取り扱いを容易にするために、またさらなる加工、または製造プロセスへの直接的な供給のために包装される。
【0071】
非伸縮領域を持つ弾性複合材
さらなる実施形態において、望ましい弾性複合材は一対の非弾性領域または非伸縮領域を備えており、その有用性については既に説明してきた。一般に知られているとおり、非伸縮領域は、弾性構造(上述のとおり)を持つ中央の弾性領域のどちらかの側面に位置することが望ましい。本発明による弾性複合材の製造方法の範囲内で、非伸縮領域を作成するための様々な方法が予見される。一つの模範的な方法において、接着剤パターンが不織布ウェブ入力に塗布される。接着剤パターンは、弾性ストランドが保持されることになる不織布ウェブの領域にのみ接着剤が供給されるように、選択的に塗布される。
【0072】
説明するために、図18は、図16に関連して上記で説明したものなどのプロセスや、積層体1511のウェブを一組のスリッティング機構を通過させる前の段階で生成された弾性複合材積層体1511を示している。張力のかかった弾性要素1501は、上部および下部の不織布ウェブ1502、1503の間に挟まれ、キャリア1512、1513の間に延びている。この例において、接着剤が不織布ウェブ1512、1513の所定の領域(「粘着性のある領域」)にのみ塗布され、この領域は図18で斜線部分Aとして示されている。既に説明した接着剤塗布手段1616は、斜線部分Aに対応するウェブ1512、1513の経路上に正確に配置され、接着剤がこれらの領域Aにのみ塗布されるよう作動する。結果的に生じる積層体1511内の斜線部分A間の領域(つまり、図18の斜線のない部分Bとして示される「粘着性のない領域」)は、その中にある弾性要素1501の部分が緩んだままになるように、接着剤は塗布されない。スリッティング線SSにより示されるとおり、下流に提供されたスリッティング機構は、これらの粘着性のない領域Bの中心と整列される。積層体のウェブがスリッターを通過する際、粘着性のない領域B内の弾性材が切断される。その上、粘着性のない領域Bは、二つのセクションに分けられる。それぞれの半分のセクションが、その後、多層の弾性複合材1510の一つの非弾性または非伸縮領域を提供する。
【0073】
図示した実施形態において、粘着性のない領域Bは、二つのキャリア1512、1513のそれぞれに隣接して位置し、スリッティング線SSはキャリア1512、1513の内部に沿って並んでいる。その結果、キャリア1512、1513は切断され、スリッティングのプロセス中にウェブから除去される。前に隣接していた粘着性のない領域Bは、結果的に生じる幅方向の弾性複合材の非伸縮領域として残る。
【0074】
図19は、発明の実施形態によるさらに別の積層体1911(弾性複合材)を図示したものである。図示した積層体1911は、一対の非伸縮領域およびその間の中央の弾性領域を備えた横方向の弾性複合材を製造する代替的な方法の説明に役立つ。この方法により、上部の(または下部の)不織布ウェブ1902を適用する手順は、不織布ウェブ1902に複数の折り目1940を提供することで修正される。適切な折り畳みサブプロセスは、図6〜10に関連して説明したサブプロセスと実質的に同等なものであり、現在では当技術分野で既知である。ウェブ1902は、複数の折り畳みボードの使用について図19に示すとおり、張力のかかった弾性複合材O1’に余分な折り畳みセクション1940および結果的に生じる積層体1911を提供するために、あらかじめ折り畳まれる。この実施形態により、スリッティング線SSは、図18に関連して上記に説明したものと大体同じ方法で、それぞれの折り畳みセクション1940の中心と整列する。スリッティング手順において、それぞれの折り畳みセクションは、二つの別個の折り畳みセクションに分けられ、折り目の下の弾性要素は切断される。それぞれの結果的に生じる個別の弾性複合材について、二つの折り畳みセクションは次に、折り畳みが開かれて、中央の弾性領域のそれぞれの側に非伸縮領域があらわれる。
【0075】
代替的なシステムおよびシステム構成要素
図20は、連続的出力(弾性複合材1310の連続ウェブ)O1を受け取るための、またさらに弾性複合材1310の構成を変更するための、代替的な伸長サブシステム、または単に、伸長機2002の複数の簡略図を提供する。伸長機2002は、弾性複合材1310を延ばし、ウェブO1の横方向の幅XXを延ばすために採用される。こうした伸長は、その他の材料をウェブO1に適用する直前またはそれと同時に実行しうる。伸長機2002はまた、弾性材を張力のかかった状態に維持しながら、弾性複合材O1のウェブを前方に搬送する。
【0076】
伸長機2002は、図21に示すとおり、一対のエンドレスベルトまたは機械的チェーン2021の形態での適切な搬送手段、およびガイドまたはローラー2004を採用する。図20Aの側面図を参照すると、チェーン2021は、円筒形の経路に沿って点Aから点Fまで移動させられる。チェーン2021に取り付けられているのは、キャリア1312、1313を解除可能なように移動するチェーン2021に取り付け、それによってウェブO1を前方に移動させる咬合手段2007である。図20Aおよび20Bを参照すると、キャリア1312、1313は、円筒形の経路の点Aまたはその付近で噛み合う。次に、二つのチェーン2021は、前方に、ただし点Bに向かう二つの互いに異なる方向に沿って移動させられ、それによってキャリア1312、1313も互いに異なる経路に沿って移動する。これによって、弾性複合材1310の個別の弾性材が伸び、また目標の幅に対する横方向の隙間XXが延長される。点Bおよび点Cの間で、チェーン2021は概して平行な関係で移動する。その他の材料を、プロセスのこの段階(例えば、不織布積層体)で弾性複合材に結合させうる。
【0077】
点Cで、キャリア1312、1313は咬合手段2007により解除された後、その後の後工程作業に搬送される。二つのエンドレスチェーン2021は、点Aに戻る前に点D〜Fを通る概して収束する方向に沿って通過する。
【0078】
図21および22は、適切な搬送手段およびキャリア1311、1312をチェーン2021に取り付ける咬合手段を描写する。チェーン2021には、移動可能な留め金2123を含む一連のグリッパー装置2007が装備されている(または含まれる)。適切なグリッパー装置およびグリッパー鎖は、日本の椿本チエインから市販されている。グリッパー装置2007は、ばねのかかった、動作可能な留め金具2123に、不織布キャリア1312、1313の上側を掴ませる。留め金具2123は、図21の点MMのようにグリッパー鎖2021のベースに力がかかった時に開く。これは、ローラー2004が留め金2123のベースを打ち、それによって留め金具2123をチェーン2021から開くかまたは外す(「開いた」)ように、グリッパー鎖2021をローラー2004の周りで運転させることで達成しうる。図20も参照すると、グリッパー鎖2021は、キャリア1311、1312がグリッパー鎖2021と噛み合う点である点Aの付近で留め金具2123を開くように配置される。グリッパー鎖2021はさらに、ウェブ出力O1(望ましくは積層体)がグリッパー鎖2021から解除されるように、後に経路内の点Cで留め金具2123を開くように構成される。
【0079】
使用しうるその他のキャリア噛み合いおよびグリッパーシステムには、摩擦ベルトシステムが含まれ、ここでキャリアが2つのベルトの間に挟まれ、移動するベルトにより進行する。さらに、その他の実施形態において、咬合手段は、移動するキャリアを一対または組の往復運動するそれぞれのドラムまたは車輪の周囲に固定する真空方法によりキャリアを掴むことができる。一例において、ドラムまたは車輪の外側に、真空圧力の内容積または媒体と流体的に連通する穿孔を持たせることができる。
【0080】
図23〜25は、キャリア1310、1313を往復運動するチェーン2021に噛み合わせるための特定の代替手段を描写するものである。さらに代替システムにおいて、キャリアには、伸長にピンまたはその他の突出した咬合手段がキャリアと噛み合うように穴を持たせることもできる。キャリアのための不織布は、本発明のシステムに入れる前に穴をあらかじめ設けることもできる。あるいは、キャリアは伸長の上流に設けられた穴開け機構により穴を開けることもできる。図23において、咬合手段は、チェーン2021に取り付けられた連続的な列の針またはピン2323を採用する。不織布キャリア1311、1312は、伸長機2002により受け取られた際にピン2323により穿刺され、その後、移動するチェーン2021により搬送される。図24Aおよび24Bは、チェーン2021に取り付けられた一連の円筒型押し出し機2423を含む、さらに別の適切な搬送手段および咬合手段を描写したものである。円筒型押し出し機2423は、図24Bに最もよく表示されているとおり、キャリア1311に提供された穴または窪み2433と揃って噛み合うように配置されている。上述のそれぞれの代替伸長システムについて、チェーン型の搬送手段をベルトと置き換えることもできる。
【0081】
図13Dは、図13A〜Cに関連して前に説明した本発明のシステムおよびプロセスの出力を2倍にするために、不織布の追加的な二つの入力ウェブ(I3およびI4)を採用、またはコンベア組立体1309に受け取る代替システムを描写したものである。前記同様、不織布ウェブ入力I1は、まず上部および下部のコンベア1314、1315の間に配向された後、回転した弾性材WWをその上で受け取る上部のコンベア1314の一番上に再配向・搬送される。次に、第2の不織布入力I2は、横切って付加された弾性材WWおよび不織布入力I1の上から適用される。この実施形態において、I2の搬送と類似した方法で、不織布入力ウェブI3も上部および下部のコンベアに配向される。ただし、不織布入力I3は下部のコンベア1315上に再配向・搬送される。不織布入力I3が下部のコンベア1315上を反対方向に移動すると、スピンヘッド1317は、回転中に両方のコンベア1414、1315および両方のI1、I3上およびその付近に弾性材WWを適用する。それらの上に全体的に横切って弾性材が適用されて、不織布の第4の供給源I4が不織布I3および弾性要素のサブ複合材に適用される。二つの多層弾性複合材またはサンドイッチは、それぞれ上部および下部のコンベア1314、1315により搬送され、一方で連続弾性ストランドWWによりまとめて結合される。この時点で、二つの複合材のそれぞれの経路内に配置されたスリッターまたはその他の切断機構1334は、複合材を中央で細く切断し、それによって二つの個別でありながらも実質的に同一のキャリア(図13Dに示すとおり)を生成することが望ましい。スリッター1334に上部および下部のコンベア上の中央で不織布ウェブを切断させると、弾性複合材出力O1、O2の結果的に生じる二つのウェブは好都合にもコンベア組立体1309の一方の側にスライドし、さらなる加工のために受け取られる。
【0082】
出力ウェブO1上の、および最終的には、結果として生じる弾性複合材1310上の弾性材のパターンまたは用途は、図25に示したシステムによってさらに別の方法で変化しうる。図25のシステム2550は、米国特許出願公開第2008-0093015号に記載されているものと類似しており、あらゆる目的で本願に本開示の一部として組み込まれる。さらに、弾性材の第1の供給源2560に対して、弾性材の第2の供給源2561(「二重の供給源」)が、コンベア2514、2515および不織布入力I1、I2のウェブの周りに適用するために、システム2550、あるいはさらに具体的にはスピンヘッド2507に提供されている。望ましいシステムにおいて、第2の供給源2561は、図25に示すとおり(また米国特許出願公開第2008-0093015号に記述されているとおり)、第1の供給源2560のシステム2550の反対の一方の側から中央に配向される。こうしたシステム改造によって、適用される弾性材のピッチが増大しうる。その上、コンベアの速度を増加させることにより(ただし、スピンヘッドの速度は増加させずに)、プロセスの速度が増加しうる。
【0083】
さらなる実施形態において、弾性複合材内の弾性材のピッチは希望の機能性を達成するために変化しうる。図26は、異なるピッチで並べた弾性要素1310を持つ弾性複合材の出力ウェブO1’を図示したものである。この実施形態において、結果的に生じるウェブO1’は、通常のピッチおよび通常の弾力性の断続的な領域またはゾーンZ1と、その後に高めのピッチおよび高めの弾力性のゾーンまたは領域Z2を持つ。結果的に生じる出力ウェブO1は、その後のサブプロセスで希望の間隔で切断して、明確な弾性領域を持つ弾性複合材のセクションを生成しうる。弾性複合材セクションは、弾力性の高い領域と弾力性の低い領域を持つことになる。こうしたピッチの変動の達成手段としては、コンベアの速度を変化させるか、または代替的な実施形態においてはスピンヘッドの速度を変化させることが望ましい。
【0084】
さらに、この実施形態では、複合材の単位長さ当り同一数の弾性ストランドは維持し、スピンヘッドの速度は増加させずに(ただし、コンベアの速度を増加させる)、「単一の供給源」プロセスに較べてプロセスの速度を増加(2倍に)できることに注目すべきである。あるいは、「単一の供給源」プロセスに較べて単位長さ当たりの弾性ストランド数を(2倍に)増加し、スピンヘッド速度およびコンベア速度は変化させない。
【0085】
特定の用途において、セクションは、切断する端面に近接する領域には概して高めのピッチ(従って高めの弾力性)で弾性材が提供され、一方、反対の端面に近接する領域には概して低いピッチ(従って低い弾力性)で弾性材が提供されるように切断される。こうした弾性複合材は、高めの弾力領域が使い捨て吸収用品の上の腰端面に沿って位置しているウエストバンドまたはサイドパネルなどの用途および使用に適しうる。別の実施形態において、こうした弾性複合材および配置によって、組み合わせのウエストバンドおよびサイドパネルが提供される(例えば、図27A〜Cおよび付随する説明を参照)。またさらなる実施形態において、弾性複合材のピッチは突然の変化とは反対に次第に変化しうる。従って、結果的に生じる出力ウェブはより漸進的に集まり、よりスムーズな外観が与えられ、また使い捨て吸収用品の芯部および股部分の上の閉じ込めバリアがより連続的なものとなる。
【0086】
図27A、27B、および27Cは、本発明による弾性複合材1310の有利な用途を図示したものである。それぞれの図は、第1の腰部分2712、第2の腰部分2713、およびその間の股または芯部領域2714を有する中心体2711を持つ使い捨て吸収用品2710を描写したものである。腰部分2712、2713(および中心体2711)はさらに、腰の終端面2720および適切な形状の側縁2721により定義されている。
【0087】
これらの用途において、使い捨て吸収用品2710のウエストバンドおよびサイドパネルの両方に弾力性を持たせるために、弾性複合材1310が導入されている。図27Aにおいて、積層体化した弾性複合材1310は、中心体2711の腰の終端面2720全体に、さらに具体的には使い捨て吸収用品2710の表面シート2718の上に、取り付けられて表示されている。弾性複合材1310には、幅方向弾性材の配列を挟む第1の不織布層および第2の不織布層を含む積層体またはバンドが提供されている。弾性バンドの端部2770は、中心体2711の側縁2721を通過して延びている。これらの端部2770は、使い捨て吸収用品 2710の腰固定用耳領域またはサイドパネルを提供している。これらの腰固定用端部2770の間の伸縮性のある部分は、中心体2711の終端面2770に直接取り付けられており、それに対して弾力性を与えている。この部分は、吸収性用品2710の弾力性のあるウエストバンドを提供している。このように、弾性複合材バンドは、効果的な組み合わせの使い捨て吸収用品の弾力性のあるウエストバンドおよび一対のサイドパネルを提供している。さらなる実施形態において、弾性複合材は用品2710の第1および第2の腰部分2712、2713の両方に導入しうることも注目すべきである。
【0088】
典型的な製造プロセスにおいて、弾性複合材バンドは、適切な接着手段およびこれに類するものを使用して、中心体の表面シート上で固定される。従来型の構造に較べて、本発明の組み合わせウエストバンド−サイドパネルは、取り付け手順および取り付け点の低減が実現されている。従来型の構造において、二つのそれぞれのサイドパネルおよびウエストバンドは、中心体の一部に取り付けられた別個の複層複合材である。従って、本発明の組み合わせウエストバンド−サイドパネルの単純な構造は、材料コストの節約も提供している。その上、ウエストバンドとしての弾性複合材の使用はさらに、もっと高価な弾性フィルムまたはフレームの必要性およびその使用に置き換わるものである。
【0089】
図27Bおよび27Cにより図示したさらなる実施形態において、本発明の弾性複合材1310は、標準の使い捨て吸収用品2710の材料と組み合わせて、より一体化された組み合わせの伸縮性のある腰バンドおよび対のサイドパネルが提供されている。この実施形態において、弾性複合材1310は、開かれた弾性領域1304および反対側の端部に二つの不織布層状キャリア1311を持つ。この弾性複合材1310は、単に裏面シート2719上に(または表面シート2718の「下側」に)適用され、それによって、開かれた弾性領域1304が中心体2711の側縁2721の間の腰の終端面2720に沿って、その内側に位置する。表面シート2718は、その後で弾性複合材1310の上に被さり、不織布層間の開かれた弾性領域1304を挟む。従って、弾性複合材1310は使い捨て吸収用品1310の弾力性のあるウエストバンドを提供する。さらに、この実施形態において、キャリア1311は開かれた弾性領域1304と結合されたままである。組立の後、キャリア1311は中心体2711の側縁2721を越えて延び、それによって耳の領域または腰固定用サイドパネルを形成している。その上、キャリア1311が弾性領域と結合したままのため、サイドパネルは「ウエストバンド」によって横方向に伸縮性がある。
【0090】
代替的なデザインにおいて、使い捨て吸収用品の中心体の表面シートおよび裏面シートの両方は、あらかじめ成形されているか、またはあらかじめ切断されて、サイドパネルの輪郭の領域が提供されている。本発明の弾性複合材は、単に裏面シート(または表面シート)に取り付けられているだけで、そのため表面シート(または裏面シート)は弾性複合材に被せられている。多層の複合材の固定には適切な接着手段が使用される。弾性複合材のキャリアがまだ存在する場合には、切り落として、サイドパネルの形状および外観を改良することもできる。従って、組み合わせウエストバンドおよびサイドパネルは、使い捨て吸収用品の中心体とさらに一体化したものとして形成される。
【0091】
組み合わせた腰およびサイドパネルを形成するために本発明の弾性複合材を使用することは、サイドパネルおよび腰部弾性材として別個の弾性材料を利用するシステムよりも一定の重要な利点を提供する。第1に、腰パネルおよびサイドパネルの伸縮機能を形成する弾性要素は同一であり、またそのために、上述のとおり一方のサイドパネルから反対側のサイドパネルへと弾性材料の連続的結合がある。その結果、サイドパネルにかけられた任意の横方向の力は着用者の腰の周辺まで伝達され、またそこで直接発揮される。これにより、着用者にとっての快適さが増し、また着用者の周辺に用品を正しい位置に維持することに役立つ。その上、着用者周辺での用品のフィットの改善と、取り付けおよび粘着性のある領域の低減とともに、着用者の身体と用品の間の防水閉じ込め能力が改善される。
【0092】
本発明の組み合わせ腰パネルおよびサイドパネルはまた、コストの大きな節約を提供する。不織布キャリアは、その上に固定要素を取り付けることができるサイドパネルとして利用しうる。不織布側端の間に保持される弾性ストランドは、腰およびサイドパネルに弾力性を持たせる弾性材料を提供する。弾性複合材により、用品のウエストバンドおよびサイドパネル領域で機械を横切る方向のストランドを加工・配置する実用的で効率の高い方法が可能となる。このように弾性ストランドを使用することは、ウエストバンドおよび/またはサイドパネル用に伸縮可能なフィルム、フォームまたは不織布を使用するよりも、ずっと費用対効果が高い。理由は他にもあるが、とりわけ、従来型のフィルムまたはフォームは弾性ストランドよりも著しくコストが高い。
【0093】
本発明の上述の説明は、例証および描写の目的で提供したものである。説明は、本願で開示した様々なシステム、装置、およびプロセスに対して本発明を制限することを意図していないことに注意すべきである。上述のとおり、本発明の様々な態様は、その他のタイプの使い捨て吸収性用品、衣料品、およびこれに類するもの、および同左を製造するプロセスに適用されうる。例えば、上述の弾性複合材は、トイレトレーニング用パンツなどのその他の使い捨て吸収衣料品に、あるいは衣料品のその他の部分に、またはその他の構成要素として、組み込みうる。弾性複合材は、その他の衣料品、繊維、織物、およびこれに類するもの、またはその組み合せに組み込むことも、同左とともに組み込むこともできる。弾性複合材には、異なる構成要素を組み込むこともできる。例えば、上部および/または下部のシート材料のための不織布ウェブの一般的な使用は、フィルム材料などの別の材質の使用によって置き換えることもできる。その上、図11〜27に関連して説明したプロセスの様々な態様は、本願で説明したもの以外の合成物、衣料品および用品を生成するために利用することもできる。本発明のこうした変形物は、本開示で提供されている関連する消費財分野における当業者にとっては明らかである。その結果として、上記の教示と同等の変形および改造、および関連技術の技能および知識は本発明の範囲内である。本願で説明・例証した実施形態はさらに、本発明の実施のための最良の態様を説明すること、ならびに当業者が本発明およびその他の実施形態を利用したり、本発明の特定の用途または使用で要求される様々な修正を行って利用できることを意図している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性複合材であって、
第1の不織布層状キャリアと、
第2の不織布層状キャリアと、
第1のキャリアから第2のキャリアへと全体的に側方に延び、それによってその間の弾性領域を形成する複数の相互に間隔の空いた、幅方向の弾性要素と、を含むことを特徴とする弾性複合材。
【請求項2】
弾性領域が露出した弾性構造を提供する複数の弾性要素から構成される、請求項1の弾性複合材。
【請求項3】
第1および第2の不織布キャリアのそれぞれは、第1の不織布層、第2の不織布層、およびその間に挟まれた相互に間隔の空いた複数の弾性要素の端部を含む、請求項2の弾性複合材。
【請求項4】
弾性領域はさらに上部の不織布層および下部の不織布層を含み、前記上部および下部の不織布層が第1のキャリアから第2のキャリアへと延び、第1および第2の不織布層の間に弾性要素が挟まれている、請求項2の弾性複合材。
【請求項5】
キャリアが全体的に機械の方向の長手方向に延び、キャリアの幅が弾性領域の横方向の幅よりも実質的に小さい、請求項3の弾性複合材。
【請求項6】
複数の弾性要素のそれぞれは一つの弾性ストランドの別個の連結されていないセグメントである、請求項1の弾性複合材。
【請求項7】
弾性複合材を製造する方法であって、
材料の第1のシートを搬送するステップと、
弾性材の部分を第1のシートの周りに巻きつけ、それによって第1のシートを横切って横方向に弾性材を適用するステップと、
弾性材が加えられた前記第1のシート上に材料の第2のシートを付加し、それによって第1のシート、第2のシート、およびその間に挟まれた弾性材を含むサブ複合材を形成するステップを含み、弾性材は、サブ複合材の一方の側から外側に延び、取り囲んでサブ複合材の反対側に戻り、
第1および第2のシートおよび弾性材を貫通して、サブ複合材を切断し、サブ複合材の二つの別個の部分およびその間の露出した弾性領域を持つ弾性複合材を生成するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
前記切断ステップは、サブ複合材を第1のキャリアおよび第2のキャリアに分離するステップを含み、それぞれのキャリアは第1の材料層および第2の材料層を含み、それによって複数の間隔の空いた弾性要素が第1のキャリアから第2のキャリアへと延び、第1および第2のキャリアがその間の露出した弾性領域を定義する、請求項7の方法。
【請求項9】
前記搬送するステップは、コンベア上で材料の第1のシートを搬送し、前記包むステップは、弾性材の部分を第1のシートおよびコンベアの周りに巻きつける、請求項7の方法。
【請求項10】
材料のシートを露出した弾性領域上に付加し、それによって横方向の弾力性を持つ複数層の弾性領域を生成するステップを含む、請求項7の方法。
【請求項11】
前記付加するステップは、材料のシートを弾性領域の一側部に付加し、前記方法は、材料の第2のシートを弾性領域の第2の側部に適用し、それによって二つの材料層および横方向の弾力性を持つ複数層の積層体を形成するステップを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
積層体を一つ以上のスリット線に沿って細長く切断して、複数の横方向の弾性複合材を生成するステップを更に含む、請求項11の方法。
【請求項13】
少なくとも一つの付加するステップは、生成する積層体が、2つの不織布層が互いに接着してその間に複数の弾性材を挟む、指定された領域に対応する弾性領域の粘着領域と、不織布層が互いに接着されていない粘着性の無い領域とを含むように、材料のシートの複数の指定された領域にのみ接着剤を塗布するステップを含み、
前記細長く切断するステップは、複数の横方向の弾性複合材のそれぞれが粘着性のある領域に対応する中央の弾性領域と、粘着性のない領域の部分に対応する中央の弾性材に隣接する弾性的でない領域が含まれるように、積層体を粘着性のない領域に沿って細長く切断して、粘着性のない領域を分断し、粘着性のない領域内で弾性材を切断するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
第2の付加するステップは、生成する積層体が、複数の弾性材の上に、少なくとも二つの折り畳まれたフラップを含むように、第1のシート上に付加する前に、材料のシートの少なくとも二つの部分をあらかじめ折り畳むステップを含み、
前記細長く切断するステップは、積層体を折り畳まれたフラップに沿って細長く切断して、折り畳まれたフラップの下で弾性材を切断するステップを含み、
生成する幅方向の弾性複合材それぞれの折り畳まれたフラップを開き、その内部の弾性的でない領域をあらわにし、前記弾性的でない領域は多層の弾性領域に隣接して位置する、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
第1のシートおよびその上に付加された弾性材を第2のシートと結合させる方向に移動させるために、コンベアを採用するステップをさらに含む、請求項9の方法。
【請求項16】
前記巻きつけるステップが、弾性材を第1および第2のコンベアの両方の周りに巻きつけるように、第2のコンベアを第1のコンベアに対して間隔を空けて配置するステップと、
前記巻きつけるステップの後、第1のシートとその上に付加された弾性材を第2のシートと結合する方向に移動させる第1のコンベアと調和させて、弾性材を移動させる第2のコンベアを用いるステップを更に含む、請求項15の方法。
【請求項17】
搬送ステップおよび付加するステップは、それぞれ、不織布のシートを搬送および付加する、請求項7の方法。
【請求項18】
サブ複合材の第1および第2の部品を結合させて、第1および第2の部品を機械方向に前方に移動させることにより弾性複合材を機械方向に前方に搬送するステップから構成される、請求項7の方法。
【請求項19】
弾性複合材を搬送するステップは、第1および第2の部品を互いに異なる方向に前方に配向し、それによって露出した弾性領域の横方向の幅を延ばす手順が含まれる、請求項18の方法。
【請求項20】
材料のシートを伸長された横方向の幅を持つ露出した弾性領域上に付加し、それによって幅方向の弾力性を有する多層の弾性領域を生成するステップを含む、請求項19の方法。
【請求項21】
弾性複合材を製造する方法であって、
材料の第1のシートを搬送するステップと、
第1のシートの周りに弾性材の部分を巻きつけ、それによって第1のシートを横切って横方向に弾性材を適用するステップと、
材料の第2のシートを、前記付加された弾性材を持つ第1のシート上に、かつ結合するように付加し、それによって弾性材が前記結合体から延び、結合体の一方の側を貫通して取り囲み、結合体の反対側を通って結合体内に戻すステップと、
第1および第2のシートおよび弾性材を貫通して切断し弾性複合材を生成し、それによって結合体を二分し、それぞれの半部は第1の材料層および第2の材料層を含み、それによって複数の間隔の空いた弾性要素が第1の半部から第2の半部に延びて、その間に露出した弾性領域を構成するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項22】
二つのそれぞれの半部を結合させて二つの半部を前方に移動させることにより、弾性複合材を搬送するステップを更に含む、請求項21の方法。
【請求項23】
二つの半部を異なる方向に前方に移動させ、それによって弾性複合材を横方向に延ばすステップを更に含む、請求項22の方法。
【請求項24】
第1のシートがコンベアによって搬送され、巻きつけるステップによって弾性材をコンベアおよび第1のシートの周りに巻きつける、請求項21の方法。
【請求項25】
幅方向の弾性複合材であって、
弾性複合材の機械方向に対応した長手方向を持つ少なくとも第1の層を持つ第1の層状の境界と、
弾性複合材の機械方向に対応した長手方向を持つ少なくとも第1の層を持つ第2の層状の境界と、
第1の境界から第2の境界に横方向に延び、それによってその間の開かれた弾性領域を形成する、相互に間隔の空いた幅方向の複数の弾性要素とを含む、ことを特徴とする幅方向の弾性複合材。
【請求項26】
それぞれの境界が、第1の層、第2の層、およびその間に挟まれた弾性要素の端部を含み、前記第1および第2の層が幅方向の弾性材に対して全体的に長手方向に横切る方向に延び、それぞれの境界が実質的に第1および第2の境界間の横方向の幅よりも小さい横方向の幅を持つ、請求項25の幅方向の弾性複合材。
【請求項27】
使い捨て吸収衣料品であって、
表面シートと、
表面シートおよび裏面シートの間に配置された吸収性の芯部とを含み、長手方向中心線が表面シート、裏面シート、および吸収性の芯部を通って延び、また、表面シートおよび裏面シートが正面の端縁および後方の端縁を構成し、それを貫通して長手方向中心線が延び、一対の側縁が芯部の反対側に配置され、端縁の間に延び、表面シート、裏面シート、および吸収性の芯部が中心体を提供し、
中心体に取り付けられた弾性複合材を含み、
弾性複合材の機械方向に対応した長手方向を持つ少なくとも第1の層を持つ第1の層状の境界を持つ弾性複合材と、
弾性複合材の機械方向に対応した長手方向を持つ少なくとも第1の層を持つ第2の層状の境界と、を含み、
第1の境界から第2の境界に横方向に延び、それによってその間の開かれた弾性領域を形成する、相互に間隔の空いた幅方向の複数の弾性要素と、を含むことを特徴とする使い捨て吸収衣料品。
【請求項28】
それぞれの層状の境界は、第1の層、第2の層、およびその間に挟まれた弾性要素の端部を含み、その層が幅方向の弾性材に対して横向きに全体的に長手方向に延びており、
それぞれの境界が、第1および第2の境界間の横方向の幅よりも実質的に小さい横方向の幅を有する請求項27の使い捨て吸収衣料品。
【請求項29】
弾性複合材が中心体の正面または後方の端縁に沿って取り付けられ、それによって使い捨て吸収用品の腰の端部に弾性を持たせる、請求項27の使い捨て吸収衣料品。
【請求項30】
弾性複合材が側縁を越えて横方向に延び、一対の腰固定用サイドパネルを提供する、請求項29の使い捨て吸収衣料品。
【請求項31】
幅方向の弾性複合材を製造するシステムであって、
不織布の第1のシートを搬送するためのコンベアと、
弾性材を全体的に横切る方向に付加するために、弾性材のセクションを第1のシートを含めてコンベアの周りに回転させるように位置決めされたスピナーと、
不織布の第1のシートの移動する基材およびその上を横切って付加された弾性材上に不織布シートを配送するために、スピナーの前方に位置決めされ、コンベアと結合状態にある不織布の入力供給源と、
第1の不織布、第2の不織布、およびその間に挟まれた弾性材のサブ複合材を細長く切断して、それによって第1および第2の不織布およびその間の弾性材の端部により形成された一対の層状のキャリアと、層状のキャリアの間の開かれた弾性領域を持つ新しい弾性複合材とを形成するために、不織布の入力供給源の上流に位置決めされたスリッターと、を含むことを特徴とするシステム。
【請求項32】
スピナーが第1および第2のコンベアの両方の周りで弾性材を回転させ、第2のコンベアが、付加された弾性材を第1のコンベアと調和させて前方に搬送するよう位置決めされるように、第1のコンベアに隣接して位置決めされた第2のコンベアを更に含む、請求項31のシステム。
【請求項33】
新しい弾性複合材を受け取り、かつキャリアを結合させることにより新しい弾性複合材を前方に移動するための伸長機を更に含み、
前記伸長機は、一つの咬合手段が他の咬合手段からそれて、それとともに移動中の弾性複合材を伸ばす部分を含む、往復運動する経路の周りを移動するように構成されている連続した二つの咬合手段を含む、請求項31のシステム。
【請求項1】
弾性複合材であって、
第1の不織布層状キャリアと、
第2の不織布層状キャリアと、
第1のキャリアから第2のキャリアへと全体的に側方に延び、それによってその間の弾性領域を形成する複数の相互に間隔の空いた、幅方向の弾性要素と、を含むことを特徴とする弾性複合材。
【請求項2】
弾性領域が露出した弾性構造を提供する複数の弾性要素から構成される、請求項1の弾性複合材。
【請求項3】
第1および第2の不織布キャリアのそれぞれは、第1の不織布層、第2の不織布層、およびその間に挟まれた相互に間隔の空いた複数の弾性要素の端部を含む、請求項2の弾性複合材。
【請求項4】
弾性領域はさらに上部の不織布層および下部の不織布層を含み、前記上部および下部の不織布層が第1のキャリアから第2のキャリアへと延び、第1および第2の不織布層の間に弾性要素が挟まれている、請求項2の弾性複合材。
【請求項5】
キャリアが全体的に機械の方向の長手方向に延び、キャリアの幅が弾性領域の横方向の幅よりも実質的に小さい、請求項3の弾性複合材。
【請求項6】
複数の弾性要素のそれぞれは一つの弾性ストランドの別個の連結されていないセグメントである、請求項1の弾性複合材。
【請求項7】
弾性複合材を製造する方法であって、
材料の第1のシートを搬送するステップと、
弾性材の部分を第1のシートの周りに巻きつけ、それによって第1のシートを横切って横方向に弾性材を適用するステップと、
弾性材が加えられた前記第1のシート上に材料の第2のシートを付加し、それによって第1のシート、第2のシート、およびその間に挟まれた弾性材を含むサブ複合材を形成するステップを含み、弾性材は、サブ複合材の一方の側から外側に延び、取り囲んでサブ複合材の反対側に戻り、
第1および第2のシートおよび弾性材を貫通して、サブ複合材を切断し、サブ複合材の二つの別個の部分およびその間の露出した弾性領域を持つ弾性複合材を生成するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
前記切断ステップは、サブ複合材を第1のキャリアおよび第2のキャリアに分離するステップを含み、それぞれのキャリアは第1の材料層および第2の材料層を含み、それによって複数の間隔の空いた弾性要素が第1のキャリアから第2のキャリアへと延び、第1および第2のキャリアがその間の露出した弾性領域を定義する、請求項7の方法。
【請求項9】
前記搬送するステップは、コンベア上で材料の第1のシートを搬送し、前記包むステップは、弾性材の部分を第1のシートおよびコンベアの周りに巻きつける、請求項7の方法。
【請求項10】
材料のシートを露出した弾性領域上に付加し、それによって横方向の弾力性を持つ複数層の弾性領域を生成するステップを含む、請求項7の方法。
【請求項11】
前記付加するステップは、材料のシートを弾性領域の一側部に付加し、前記方法は、材料の第2のシートを弾性領域の第2の側部に適用し、それによって二つの材料層および横方向の弾力性を持つ複数層の積層体を形成するステップを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
積層体を一つ以上のスリット線に沿って細長く切断して、複数の横方向の弾性複合材を生成するステップを更に含む、請求項11の方法。
【請求項13】
少なくとも一つの付加するステップは、生成する積層体が、2つの不織布層が互いに接着してその間に複数の弾性材を挟む、指定された領域に対応する弾性領域の粘着領域と、不織布層が互いに接着されていない粘着性の無い領域とを含むように、材料のシートの複数の指定された領域にのみ接着剤を塗布するステップを含み、
前記細長く切断するステップは、複数の横方向の弾性複合材のそれぞれが粘着性のある領域に対応する中央の弾性領域と、粘着性のない領域の部分に対応する中央の弾性材に隣接する弾性的でない領域が含まれるように、積層体を粘着性のない領域に沿って細長く切断して、粘着性のない領域を分断し、粘着性のない領域内で弾性材を切断するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
第2の付加するステップは、生成する積層体が、複数の弾性材の上に、少なくとも二つの折り畳まれたフラップを含むように、第1のシート上に付加する前に、材料のシートの少なくとも二つの部分をあらかじめ折り畳むステップを含み、
前記細長く切断するステップは、積層体を折り畳まれたフラップに沿って細長く切断して、折り畳まれたフラップの下で弾性材を切断するステップを含み、
生成する幅方向の弾性複合材それぞれの折り畳まれたフラップを開き、その内部の弾性的でない領域をあらわにし、前記弾性的でない領域は多層の弾性領域に隣接して位置する、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
第1のシートおよびその上に付加された弾性材を第2のシートと結合させる方向に移動させるために、コンベアを採用するステップをさらに含む、請求項9の方法。
【請求項16】
前記巻きつけるステップが、弾性材を第1および第2のコンベアの両方の周りに巻きつけるように、第2のコンベアを第1のコンベアに対して間隔を空けて配置するステップと、
前記巻きつけるステップの後、第1のシートとその上に付加された弾性材を第2のシートと結合する方向に移動させる第1のコンベアと調和させて、弾性材を移動させる第2のコンベアを用いるステップを更に含む、請求項15の方法。
【請求項17】
搬送ステップおよび付加するステップは、それぞれ、不織布のシートを搬送および付加する、請求項7の方法。
【請求項18】
サブ複合材の第1および第2の部品を結合させて、第1および第2の部品を機械方向に前方に移動させることにより弾性複合材を機械方向に前方に搬送するステップから構成される、請求項7の方法。
【請求項19】
弾性複合材を搬送するステップは、第1および第2の部品を互いに異なる方向に前方に配向し、それによって露出した弾性領域の横方向の幅を延ばす手順が含まれる、請求項18の方法。
【請求項20】
材料のシートを伸長された横方向の幅を持つ露出した弾性領域上に付加し、それによって幅方向の弾力性を有する多層の弾性領域を生成するステップを含む、請求項19の方法。
【請求項21】
弾性複合材を製造する方法であって、
材料の第1のシートを搬送するステップと、
第1のシートの周りに弾性材の部分を巻きつけ、それによって第1のシートを横切って横方向に弾性材を適用するステップと、
材料の第2のシートを、前記付加された弾性材を持つ第1のシート上に、かつ結合するように付加し、それによって弾性材が前記結合体から延び、結合体の一方の側を貫通して取り囲み、結合体の反対側を通って結合体内に戻すステップと、
第1および第2のシートおよび弾性材を貫通して切断し弾性複合材を生成し、それによって結合体を二分し、それぞれの半部は第1の材料層および第2の材料層を含み、それによって複数の間隔の空いた弾性要素が第1の半部から第2の半部に延びて、その間に露出した弾性領域を構成するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項22】
二つのそれぞれの半部を結合させて二つの半部を前方に移動させることにより、弾性複合材を搬送するステップを更に含む、請求項21の方法。
【請求項23】
二つの半部を異なる方向に前方に移動させ、それによって弾性複合材を横方向に延ばすステップを更に含む、請求項22の方法。
【請求項24】
第1のシートがコンベアによって搬送され、巻きつけるステップによって弾性材をコンベアおよび第1のシートの周りに巻きつける、請求項21の方法。
【請求項25】
幅方向の弾性複合材であって、
弾性複合材の機械方向に対応した長手方向を持つ少なくとも第1の層を持つ第1の層状の境界と、
弾性複合材の機械方向に対応した長手方向を持つ少なくとも第1の層を持つ第2の層状の境界と、
第1の境界から第2の境界に横方向に延び、それによってその間の開かれた弾性領域を形成する、相互に間隔の空いた幅方向の複数の弾性要素とを含む、ことを特徴とする幅方向の弾性複合材。
【請求項26】
それぞれの境界が、第1の層、第2の層、およびその間に挟まれた弾性要素の端部を含み、前記第1および第2の層が幅方向の弾性材に対して全体的に長手方向に横切る方向に延び、それぞれの境界が実質的に第1および第2の境界間の横方向の幅よりも小さい横方向の幅を持つ、請求項25の幅方向の弾性複合材。
【請求項27】
使い捨て吸収衣料品であって、
表面シートと、
表面シートおよび裏面シートの間に配置された吸収性の芯部とを含み、長手方向中心線が表面シート、裏面シート、および吸収性の芯部を通って延び、また、表面シートおよび裏面シートが正面の端縁および後方の端縁を構成し、それを貫通して長手方向中心線が延び、一対の側縁が芯部の反対側に配置され、端縁の間に延び、表面シート、裏面シート、および吸収性の芯部が中心体を提供し、
中心体に取り付けられた弾性複合材を含み、
弾性複合材の機械方向に対応した長手方向を持つ少なくとも第1の層を持つ第1の層状の境界を持つ弾性複合材と、
弾性複合材の機械方向に対応した長手方向を持つ少なくとも第1の層を持つ第2の層状の境界と、を含み、
第1の境界から第2の境界に横方向に延び、それによってその間の開かれた弾性領域を形成する、相互に間隔の空いた幅方向の複数の弾性要素と、を含むことを特徴とする使い捨て吸収衣料品。
【請求項28】
それぞれの層状の境界は、第1の層、第2の層、およびその間に挟まれた弾性要素の端部を含み、その層が幅方向の弾性材に対して横向きに全体的に長手方向に延びており、
それぞれの境界が、第1および第2の境界間の横方向の幅よりも実質的に小さい横方向の幅を有する請求項27の使い捨て吸収衣料品。
【請求項29】
弾性複合材が中心体の正面または後方の端縁に沿って取り付けられ、それによって使い捨て吸収用品の腰の端部に弾性を持たせる、請求項27の使い捨て吸収衣料品。
【請求項30】
弾性複合材が側縁を越えて横方向に延び、一対の腰固定用サイドパネルを提供する、請求項29の使い捨て吸収衣料品。
【請求項31】
幅方向の弾性複合材を製造するシステムであって、
不織布の第1のシートを搬送するためのコンベアと、
弾性材を全体的に横切る方向に付加するために、弾性材のセクションを第1のシートを含めてコンベアの周りに回転させるように位置決めされたスピナーと、
不織布の第1のシートの移動する基材およびその上を横切って付加された弾性材上に不織布シートを配送するために、スピナーの前方に位置決めされ、コンベアと結合状態にある不織布の入力供給源と、
第1の不織布、第2の不織布、およびその間に挟まれた弾性材のサブ複合材を細長く切断して、それによって第1および第2の不織布およびその間の弾性材の端部により形成された一対の層状のキャリアと、層状のキャリアの間の開かれた弾性領域を持つ新しい弾性複合材とを形成するために、不織布の入力供給源の上流に位置決めされたスリッターと、を含むことを特徴とするシステム。
【請求項32】
スピナーが第1および第2のコンベアの両方の周りで弾性材を回転させ、第2のコンベアが、付加された弾性材を第1のコンベアと調和させて前方に搬送するよう位置決めされるように、第1のコンベアに隣接して位置決めされた第2のコンベアを更に含む、請求項31のシステム。
【請求項33】
新しい弾性複合材を受け取り、かつキャリアを結合させることにより新しい弾性複合材を前方に移動するための伸長機を更に含み、
前記伸長機は、一つの咬合手段が他の咬合手段からそれて、それとともに移動中の弾性複合材を伸ばす部分を含む、往復運動する経路の周りを移動するように構成されている連続した二つの咬合手段を含む、請求項31のシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24A】
【図24B】
【図25】
【図26】
【図27A】
【図27B】
【図27C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24A】
【図24B】
【図25】
【図26】
【図27A】
【図27B】
【図27C】
【公表番号】特表2011−518061(P2011−518061A)
【公表日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−505039(P2011−505039)
【出願日】平成21年4月20日(2009.4.20)
【国際出願番号】PCT/US2009/002462
【国際公開番号】WO2009/145860
【国際公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【出願人】(510277017)ディーエスジー テクノロジー ホールディングス リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月20日(2009.4.20)
【国際出願番号】PCT/US2009/002462
【国際公開番号】WO2009/145860
【国際公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【出願人】(510277017)ディーエスジー テクノロジー ホールディングス リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
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