説明

干渉レーダ高度計におけるアンテナ方向を較正するための方法及びその装置

レーダ高度計(10)を較正するための装置(100)が、記述される。高度計は、右(20)、左(16)及び中間アンテナ(18)で受信したレーダ・エネルギーに基づいて目標に対する角度を求める。装置は、レーダが装着されるターン・テーブル(104)と、レーダ高度計の位置を制御するターン・テーブル制御部(106)と、レーダ高度計から送信信号(110)を受け取るレーダ・エネルギー源と、反射体(122)と、較正装置(128)と、を備える。反射体は、レーダ・エネルギー(124)をレーダ源からレーダ高度計に向けて反射し、平行化する。較正装置は、平行化されたレーダ・エネルギーに対するレーダ高度計の位置を示す角度(108)を制御部から受け取り、測定角度(126)をレーダ高度計から受け取る。較正装置は、ターン・テーブルから受け取った角度と高度計から受け取った測定角度との差に基づいて修正係数(72)を計算し、高度計に、較正修正係数を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、レーダ高度計に関し、より詳細には、複式アンテナ・レーダ高度計を較正する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
干渉合成開口レーダ高度計(interferometric synthetic aperture radar altimeter)は、高精度の対地航法(terrain navigation)を実現するために使用される。高精度対地航法は、少なくとも部分的に、レーダ・エネルギーを反射してレーダ高度計に返してくる地表最高点又はレーダ目標に対するクロス・トラック角度を測定することによって、実現される。通常、レーダ・エネルギーは、レーダ高度計が組み込まれている航空機の下部のクロス・トラック・ドップラ・スワス(cross track doppler swath)中にあるレーダ高度計から発射される。あるシステムでは、クロス・トラック角度は、航空機のピッチ軸を通る基線上に高精度に離隔され配置された3つのアンテナにおける、目標から帰ってきたレーダ信号の位相差又は到着時間差を分析することによって、測定される。
【0003】
そのような精密な対地航法のためには、通常、ミリラジアンの分数程度の角度精度が、必要とされる。アンテナの間隔及び配置の正確な測定値が得られ、且つ、レーダ・プロセッサへの3つのレーダ・チャネルを通るケーブル遅れ及び処理の差が正確に分かるならば、3つのアンテナからのレーダ反射信号を受け取るレーダ・プロセッサは、このようなミリラジアンの精度を実現できる。しかし、3つのアンテナを有するアンテナ・アセンブリを極めて注意深く組み立てたとしても、その結果生じるクロス・トラック角度又はレーダ測定角度の誤差は、航法システムに許容されるものより大きい。アンテナ・アセンブリでそのような誤差を生じ得る要因には、例えば、アセンブリに使用される、3つのアンテナをレーダ・プロセッサに接続するケーブルの測定及びその後の切断、アンテナ・アセンブリ中のケーブルの引き回し、などが含まれる。
【0004】
現在の較正方法は、航空機搭載レーダ高度計を飛行試験中に較正するのに使用する既知の目標位置を提供するために、正確な位置が調査を通じて判明している地上レーダ反射体を使用する。レーダ地形図の開発に使用するような実験データ収集システムを試験するのに適する飛行試験較正法は、通常月々数百個のレーダ高度計が生産されるレーダ製造環境に対して、極めてコスト高になる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の簡単な概要)
干渉レーダ高度計を較正するための装置が、提供される。レーダ高度計は、右アンテナと、左アンテナと、右アンテナと左アンテナの間に配置された中間アンテナと、で受信されたレーダ・エネルギーに基づいて、目標に対する干渉角度を求める。装置は、レーダが装着されるターン・テーブルと、ターン・テーブル上のレーダ高度計の位置を制御するターン・テーブル制御部と、レーダ高度計から送信信号を受け取るレーダ・エネルギー源と、反射体と、較正装置と、を備える。反射体は、レーダ・エネルギーをレーダ源からターン・テーブル上のレーダ高度計に向けて反射し、ターン・テーブルへ反射されるレーダ・エネルギーを平行化(collimate)する。較正装置は、レーダ高度計の位置を示す角度をターン・テーブル制御部から受け取り、平行化されたレーダ・エネルギーに対するレーダ高度計の感知方向を示す測定角度をレーダ高度計から受け取る。較正装置は、ターン・テーブルから受け取った角度とレーダ高度計から受け取った測定角度との差に基づいて、レーダ較正修正係数を計算する。次いで、較正装置は、較正修正係数をレーダ高度計に提供する。次いで、レーダ高度計は、航空機に、搭載することができる。
【0006】
別の態様では、レーダ高度計の方向とレーダ高度計によるその方向の測定値との乖離を求める方法が、提供される。レーダ高度計は、複数の受信アンテナを有し、乖離は、各アンテナで受信したレーダ反射の処理における遅延が、それぞれ異なることによって生じる。方法は、レーダ高度計を既知の方向で装着するステップと、平行化されたレーダ信号をレーダ高度計に向けて照射するステップと、平行化されたレーダ信号に対するレーダ高度計の角度のレーダ測定値を求めるステップと、既知の方向を示す角度とレーダ測定角度との差を求めるステップと、を含む。
【0007】
更に別の態様では、レーダ高度計によって得られるレーダ目標に対する測定角度を補償するための方法が、提供される。レーダ高度計は、そのシャシーにしっかりと取り付けられた複数の受信アンテナを、有する。方法は、予想レーダ反射に対するレーダ高度計の既知の方向を受け取るステップと、平行化されたレーダ信号をレーダ高度計に向けて照射するステップと、平行化されたレーダ信号から得られるレーダ測定角度を受け取るステップと、既知の方向を示す角度とレーダ測定角度との差を求めるステップと、レーダ較正修正係数をレーダ高度計に供給するステップと、を含み、その修正係数は、レーダ測定角度をレーダ高度計の既知の方向を示す角度に一致させる。
【0008】
更に別の実施形態では、レーダ測定角度とターン・テーブル角度とを受け取る較正装置が、提供される。ターン・テーブル角度は、平行化されたレーダ信号に対するレーダ高度計の方向を示す。較正装置は、受け取った2つの角度間の差に基づいてレーダ較正修正係数を計算するためのソフトウェア・コード・セグメントを備える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1は、干渉レーダ高度計10の一実施形態である。レーダ高度計10は、RFプロセッサ12を有し、RFプロセッサ12は、更にアンテナ・アセンブリ14を有する。アンテナ・アセンブリ14は、3個のアンテナを有し、それらアンテナは、左アンテナ16、中間アンテナ18、及び右アンテナ20と称される。中間アンテナ18は、左アンテナ16と右アンテナ20との正確な中間ではないが、物理的に左アンテナ16と右アンテナ20との間に配置されている。個々の実施例では、3個のアンテナ間の正確な距離は、分かっている。アンテナ・アセンブリ14(及び3個のアンテナ)は、レーダ発射源から発射されたパルスの、反射レーダ・パルスを受信する。詳細には、左アンテナ16は、パルスを受信し、電気信号を左受信器22に伝送する。中間アンテナ18も、僅かに時間が異なるが、反射レーダ信号を受信し、受信信号を中間受信器24に伝送する。右アンテナ20も、左アンテナ16及び中間アンテナ18の何れとも僅かに異なる時間にレーダ・パルスを受信し、電気信号を右受信器26に伝送する。
【0010】
図示されている実施例では、右アンテナ20は、送信アンテナとしても構成されており、上記のレーダ発射源の一部としても働く。RFプロセッサ・アセンブリ12内の送信アセンブリ30は、送信信号をサーキュレータ(circulator)32に供給し、サーキュレータ32は、送信信号を右アンテナ20に導くように動作し、また、アンテナ20からのレーダ反射を右受信器26に導くように動作する。サーキュレータは、レーダ送信パルスを、通常はコネクタ出力の形で、試験出力36に供給する方向性結合器34に更に接続される。このコネクタ出力は、アンテナ16、18、及び20の何れも使用しない。アンテナ16、18、及び20の何れも、切替えを目的としてサーキュレータ32に接続されれば、送信機能を果たすことができる。
【0011】
受信器22、24、及び26は、それぞれ、左、中間、及び右のレーダ反射を、中間周波数ミキサ40とアナログ・ディジタル変換器42とFIFOバッファ44とを3つの各レーダ・チャネルについて含む処理に、進める。処理後、RFアセンブリ12は、左アンテナ16、中間アンテナ18、及び右アンテナ20で受信したレーダ信号を表す信号、即ち左レーダ反射50、中間レーダ反射52、及び右レーダ反射54を、出力する。
【0012】
位相プロセッサ60は、右レーダ反射50と中間レーダ反射52と右レーダ反射54とを受け取り、3つのレーダ反射間の位相差を求める。図示された実施形態では、位相プロセッサ60は、左レーダ反射50と中間レーダ反射52との位相差を表す第1の位相信号62を出力する。位相プロセッサ60はまた、中間レーダ反射52と右レーダ反射54との位相差を表す第2の位相信号64を出力する。位相プロセッサ60は、更に、左レーダ反射50と右レーダ反射54との位相差を表す第3の位相信号66を出力する。
【0013】
位相信号62、64、及び66は、位相プロセッサ60によって出力され、位相バイアス調整プロセッサによって受け取られる。位相調整プロセッサは、高度計10に組み込まれ、これにより、アンテナ16、18、及び20から位相プロセッサ60迄の信号経路距離、配線、及びその他の信号遅れ発生源に起因する3つ個々のレーダ反射処理に固有な差を除去するための機構が、もたらされる。図示の実施形態では、位相プロセッサ60からの位相信号62は、位相バイアス調整プロセッサ70に受け取られ、位相バイアス調整プロセッサ70はまた、較正修正係数72も受け取る。較正修正係数72及び位相信号62は、位相バイアス調整プロセッサ70内で組み合わされ、これにより、較正修正係数72に基づいて、左及び中間レーダ・チャネル間の信号遅れの差による誤差が除去された調整済み位相信号74が、提供される。中間及び右レーダ・チャネル間の信号遅れ誤差を修正するために、同じ手法が、位相バイアス調整プロセッサ76内で用いられ、位相バイアスプロセッサ76は、調整済み位相信号78を形成する。位相バイアス調整プロセッサ80は、左及び右レーダ・チャネル間の信号遅れ誤差を調整した信号である調整済み位相信号82を形成する。
【0014】
調整済み位相信号74、78、及び82は、位相アンビギュイティ分析プロセッサ(phase ambiguity resoution processor)90に受け取られる。プロセッサ90内で、調整済み位相信号74、78、及び82間の位相関係が、他の信号(図示せず)と共に、航空機から目標までの干渉角度Φを求めるために、用いられる。干渉角度はまた、「レーダ測定角度」と呼ばれることもあり、レーダ測定角度の誤差は、「クロス・トラック精度」と呼ばれることがある。信号経路長さ及びその他の遅れの発生源による信号遅れ誤差を補償する較正修正係数72は、高度計10が、上記意図する目的のために使用され得る前に、決定されなければならない。この種のレーダ高度計の飛行試験を、上記の正確に配置されたレーダ目標によって実施することにより、そのような較正修正係数を得ることはできるが、3つのレーダ・チャネル間の処理の差を除去するために飛行試験を行うのは、特に生産型レーダについては、非常に高価になる。
【0015】
図2は、飛行試験に関する費用より少ない費用で、レーダ較正修正係数を求めることを可能にする装置100を示す図であり、装置100は更に、干渉レーダ高度計のクロス・トラック精度を最適化する方法を実現する。装置100は、干渉レーダの較正を実現し、詳細には、レーダ解(例えばレーダ測定角度)を、正確に較正された、生産環境内にある目標源に可能な限り一致させることによって、レーダ高度計10のクロス・トラック角精度を最適化する。図2に示され、図1に関して上記で説明された実施形態では、レーダ高度計10は、シャシー102にしっかり取り付けられたアンテナ16、18、及び20と共に、一体のアセンブリとして纏められている。
【0016】
図2を詳細に参照すると、装置100は、ターン・テーブル104を備え、ターン・テーブル104の位置は、ターン・テーブル制御部106を用いて正確に制御される。ターン・テーブル制御部106は、少なくともターン・テーブル104の位置を角度として含む出力108を、提供するようになっている。レーダ高度計10をターン・テーブル104に搭載することによって、出力108に基づいてレーダ高度計10の方向を知ることができる。出力108は、「真の角度」と呼ばれることもある。レーダ送信パルス110は、方向性結合器36(図1参照)を介してサンプリングされ、精密レーダ遅延部112によって、遅延させられる。精密レーダ遅延部112は、レーダ送信パルス110の送信を遅延させ、その結果、レーダ高度計10によって検知されるレーダ反射が、遠隔目標(distant target)から来たように見える。遅延送信パルス114は、レーダ送信ホーン116を介して送信するために、増幅器118によって増幅される。一実施形態では、レーダ送信ホーン118は、発信するレーダ送信信号120を集中して反射体122に当てる狭ビーム・ホーン・アンテナである。反射体122は、レーダ送信信号120のエネルギーを平行にして、ターン・テーブル104に載置されたレーダ高度計10に向かって、平行ビーム124として戻す。レーダ遅延部112及び反射体122は共に、レーダ送信パルス110に基づいて、遠隔目標からのレーダ反射をシミュレートするように働く。
【0017】
遠隔目標からのレーダ反射は、ほぼ平行なので、平行ビーム124のエネルギーは、遠隔目標からのレーダ反射をシミュレートする。平行ビーム124は、図1に関して上記で説明したように、レーダ高度計10によって分析され、その結果、レーダ高度計10が、レーダ測定角度126を、ターン・テーブル角度108も受け取っている較正装置128に提供する。ターン・テーブル108は、レーダ高度計10の既知の方向と見なされる。較正装置128は、レーダ測定角度126とターン・テーブル角度108との間の誤差を求め、その誤差は、レーダ較正修正係数72を決定するのに使用される。
【0018】
一実施形態では、ターン・テーブル104を零度に設定すると、レーダ高度計10は、筐体102が平行ビーム124に垂直になる位置に、配置される。平行ビーム124は、時間的に同時にアンテナ16、18、及び20に衝突するはずであるので、レーダ高度計10も、零度のレーダ測定角度126を較正装置128にもたらすはずである。正規の作動状態(例えば、航空機搭載状態)での零度の表示は、レーダ目標がレーダ高度計10の直下にあることを示す。レーダ高度計10が、精密ターン・テーブル104上で回転させられるにつれて、個々のアンテナ16、18、及び20は、反射体122に近づくように又は遠ざかるように移動し、従って、時間的に異なる時点に平行ビーム124が衝突する。図2を例として参照すると、図示された位置では、アンテナ20には、アンテナ16及び18の何れよりも早く、平行ビーム124が衝突する。アンテナ18には、アンテナ16より早く、平行ビーム124が衝突する。各アンテナ16、18、及び20で平行ビーム124を受信した時間の差が、零以外の測定角度126になり、較正装置128に入力される。
【0019】
ここで、較正装置128は、ターン・テーブル制御部106から、極めて正確な、真の角度とみなせるターン・テーブル角度108を受け取るので、レーダ測定角度126とターン・テーブル角度108との差は、上記の通り、アンテナ16、18、及び20で受信したレーダ反射を処理する中での遅れによって生じるとみなせる。較正装置128は、ターン・テーブル104の複数の方向での、レーダ測定角度126と真の角度としてのターン・テーブル角度108との差に基づいてレーダ較正修正係数72を計算して、正確な修正係数を求める。レーダ較正修正係数72は、ケーブル長さ、ケーブル配線、及びその他のレーダ信号遅れ発生源によって生じる処理遅れを補償するために、位相バイアス調整プロセッサ70、76、及び80に、取り込まれる。位相調整プロセッサ70、76、及び80の出力、即ち調整済み位相信号74、78、及び82は、レーダ測定角度126とターン・テーブル角度108との間の誤差が最低限になるように調整され、改善されたクロス・トラック精度を提供する。レーダ高度計10の上記レーダ処理構成要素は、シャシー102内に纏めて配置し結線されており、アンテナ16、18、及び20相互間の距離は同じに保たれ、レーダ修正係数72は、レーダ高度計10内に記憶された状態で、例えば航空機内へのレーダ高度計10の最終搭載に持ち込むことができる。
【0020】
一実施形態では、正確なターン・テーブル角度108を求めるのに必要な精度を得るために、レーダ高度計10のシャシー102は、精密ガイド・ピン(図示せず)を介してターン・テーブル104に取り付けられ、レーダ較正修正係数72によるクロス・トラック精度が最適化される。レーダ高度計10のクロス・トラック精度が最適化された後、レーダ高度計10は、航空機の開口(opening)中に精密ガイド・ピンを介して搭載される。経路遅延(3つのアンテナで受信されたレーダ反射の処理中の遅延)のチャネル相互間の差による誤差、3つのアンテナ相互間の相対位置による誤差、及び温度に依存する誤差の全てが、最低限に抑えられる。一実施形態では、上記の較正修正処理は、不要な経路からのレーダ反射を吸収する電波暗室の中で実施される。電波暗室では、送信ホーン116からのレーダ・パルス120のうち反射体122に衝突しない部分が、他の反射体から反射してレーダ高度計10に向かって戻ることなく、電波暗室内で吸収されるので、レーダ高度計10で受信されるレーダ反射の健全性が、改善される。
【0021】
本発明が、様々な具体的実施形態によって記述されてきたが、本発明は、特許請求の範囲の趣旨及び範囲内で変更を加えて実施され得ることが、当業者には理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】3つのアンテナを有し、レーダ目標に対する角度を出力するレーダ高度計の線図である。
【図2】図1のレーダ・アセンブリを較正するための装置を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
干渉レーダ高度計(10)を較正するための装置(100)であって、前記レーダ高度計は、右アンテナ(20)と、左アンテナ(16)と、右アンテナと左アンテナとの間に配置された中間アンテナ(18)とで受信したレーダ・エネルギーに基づいて目標に対する干渉角度を求める、装置であって、
レーダ高度計が装着されるターン・テーブル(104)と、
前記ターン・テーブル上のレーダ高度計の位置を制御するターン・テーブル制御部(106)と、
レーダ高度計から送信信号(110)を受け取るレーダ発射源と、
前記レーダ発射源からのレーダ・エネルギー(120)を前記ターン・テーブル上のレーダ高度計に向けて反射する反射体(122)であって、前記ターン・テーブルへ反射するレーダ・エネルギーを平行(124)にするように配置された反射体と、
平行化されたレーダ・エネルギーに対するレーダ高度計の方向を示す角度(108)を前記ターン・テーブル制御部から受け取り、平行化されたレーダ・エネルギー(124)に対するレーダ高度計の感知方向を示す測定角度をレーダ高度計から受け取る較正装置(128)であって、ターン・テーブルから受け取った角度とレーダ高度計から受け取った測定角度(126)との差に基づいてレーダ較正修正係数(72)を計算し、レーダ高度計に較正修正係数を提供する較正装置と、
を備える装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置(100)であって、前記較正装置(128)は、前記ターン・テーブル(104)の複数の方向とレーダ高度計(10)からの複数の測定角度とに基づいて、レーダ較正修正係数(72)を計算する、装置。
【請求項3】
レーダ高度計(10)の方向とレーダ高度計によって測定された方向との間の乖離を求める方法であって、前記レーダ高度計は、複数の受信アンテナ(16、18、20)を有し、前記乖離は、それぞれのアンテナによって受信されたレーダ反射の処理中の遅れが異なることによって生じる、方法であって、
レーダ高度計を既知の方向で装着するステップと、
平行化されたレーダ信号(124)をレーダ高度計に向けて照射するステップと、
平行化されたレーダ信号に対するレーダ高度計の角度のレーダ測定値(126)を求めるステップと、
前記既知の方向が示す角度(108)と前記レーダ測定角度との差を求めるステップと、
を含む方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法であって、装着する前記ステップは、
レーダ高度計(10)を、ターン・テーブル制御部(106)によって位置が制御されるターン・テーブル(104)上に装着するステップと、
ターン・テーブル制御部から既知の方向(108)を受け取るステップと、
を含む、方法。
【請求項5】
請求項3に記載の方法であって、照射する前記ステップが、
平行化されたレーダ信号(124)をレーダ高度計(10)へ反射するように、反射体(122)の方向を定めるステップと、
反射体に向けてレーダ信号(120)を送信するステップと、
含む、方法。
【請求項6】
請求項3に記載の方法であって、照射する前記ステップは、
レーダ高度計(10)から送信パルス(110)を出力するステップと、
遠隔目標からのレーダ反射をシミュレートするために送信パルスを遅延させるステップ(112)と、
を含む、方法。
【請求項7】
請求項3に記載の方法であって、レーダ測定値を求める前記ステップは、
個別の3つのアンテナ(16、18、20)で受信したレーダ反射を処理するステップと、
3つのアンテナで受信されたレーダ反射間の位相差に基づいて、平行化されたレーダ信号に対するレーダ高度計の角度(126)を求めるステップと、
を含む、方法。
【請求項8】
レーダ高度計(10)によって求められた、レーダ目標に対する測定角度(126)を補償するための方法であって、レーダ高度計が、そのシャシー(102)にしっかりと装着された複数の受信アンテナ(16、18、20)を備える、方法であって、
想定レーダ反射に対するレーダ高度計の既知の方向(108)を受け取るステップと、
平行化されたレーダ信号(124)をレーダ高度計に向けて照射するステップと、
平行化されたレーダ信号から得られるレーダ測定角度(126)を受信するステップと、
前記既知の方向を示す角度と前記レーダ測定角度との差を求めるステップと、
レーダ高度計にレーダ較正修正係数(72)を提供するステップであって、前記修正係数は、前記求められた差と対照することによって、レーダ測定角度とレーダ高度計の既知の方向を示す角度との差を小さくする、ステップと、
を含む方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、レーダ高度計(10)の既知の方向(108)を受け取る前記ステップは、
レーダ高度計が装着されたターン・テーブルの位置を受け取るステップであって、前記位置は、予想レーダ反射に対するレーダ高度計の方向を示す、ステップを、
含む、方法。
【請求項10】
請求項8に記載の方法であって、平行化されたレーダ信号(124)から得られたレーダ測定角度(126)を受け取る前記ステップは、
レーダ高度計(10)からレーダ・パルス110を出力するステップと、
受信されたレーダ信号が、遠隔目標からのレーダ反射をシミュレートするように、レーダ・パルスの送信を遅延させるステップと、
を含む、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、
レーダ・パルス(120)を平行化し、レーダ高度計(10)に向けて反射する反射体(122)を配置するステップを、
更に含む方法。
【請求項12】
請求項8に記載の方法であって、レーダ較正修正係数(72)を提供する前記ステップは、
複数の既知の方向(108)と前記既知の方向に対応するレーダ測定角度(126)とに基づいて較正修正係数を求めるステップを、
含む、方法。
【請求項13】
レーダ測定角度(126)と、ターン・テーブル角度(108)とを受け取る較正装置(128)であって、前記ターン・テーブル角度は、平行化されたレーダ信号に対するレーダ高度計の方向を示し、
前記受け取った2つの角度間の差に基づいてレーダ較正修正係数を計算するためのソフトウェア・コード・セグメントを、
備える較正装置。
【請求項14】
請求項13に記載の較正装置(128)であって、前記コード・セグメントは、複数のターン・テーブル角度(108)と、それに対応するレーダ測定角度(126)とに基づいて、レーダ較正修正係数(72)を計算する、較正装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−500855(P2007−500855A)
【公表日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533599(P2006−533599)
【出願日】平成16年6月8日(2004.6.8)
【国際出願番号】PCT/US2004/018099
【国際公開番号】WO2005/010551
【国際公開日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願人】(500575824)ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド (1,504)
【Fターム(参考)】