説明

床下換気孔浸水防止、冬季の床下保温及び害虫侵入防止器具

【課題】建造物の床下換気孔の換気機能を損なうことなく、集中豪雨時の床下への浸水を防止し、冬季には床下保温機能を有し、平常時には害虫の侵入を防ぐ機能を有し、既存の床下換気孔に簡易に設置できる遮蔽部材を提供する。
【解決手段】床下換気孔の外側開口部の周囲に防水接着剤等を介して強磁性体の枠1を取り忖け、開口部を遮蔽するためのマグネットシート及び磁石、防水パッキンを接着した止水板2から成り立ち、マグネットシート及び磁石の磁力による吸着力によって止水板2と枠1とを密着させ、床下への水の侵入を防ぎ、枠あるいは止水板に位置決めガイド7を設け、また止水板の不使用時に保管できる保管板8を設け、また止水板中央部分をメッシュとすれば害虫の侵入を防ぐ機能も有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、床下換気孔からの浸水を、周囲を強磁性体で囲った床下換気孔の開口部にマグネットシート及び磁石を付属させた止水板を外部より密着し遮蔽することにより、水の床下への浸入を防ぐことに関する技術である。
【背景技術】
【0002】
換気口遮蔽のため換気孔開口部を利用しての遮蔽物の固定等の方法もあるが、開口部の変形も多く固定方法に問題があり、また遮蔽物の保管方法によっては保管場所の忘却のおそれもある。 また他の遮蔽物は住宅基礎の製作時に床下換気孔に予め浸水防止器具を取り付けるか、あるいは既存の床下換気孔へ取り付けるものは基礎にボルトを取り付けたりするなど新たな工事が必要なものもある。また換気孔開口部に取り付けた強磁性体枠と止水板の位置決めガイドがなく装着時のズレによる水漏れの可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
以上の技術によれば、開口部遮蔽物の確実な固定と保管ができず、既存の住宅には取り付けにくいことにより誰にでも出来るようなものではなく、器具を取り付けても止水板の着脱に時間がかかってしまう実現性の薄い器具であった。そこでこの発明は、既存の床下換気孔周囲に簡単に器具を取り付けられ、床下への水の浸入を防ぐ止水板もワンタッチで着脱ができ、枠と止水板の装着時の位置ズレを解消し、遮蔽物の保管も近隣にできるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
以上の課題を解決するために、基礎開口部及び基礎表面の状態に関係なく接着剤によって枠が取り付けられ、マグネットシート及び通常の磁石の使用によりその磁力による吸着力を利用した止水板で着脱をし、位置決めガイドを付けることにより枠と止水板の位置ズレの防止となり、床下換気孔の開口、遮蔽が確実にできる。また強磁性体の保管板を付けることにより遮蔽物を近隣に保管できる。
【発明の効果】
【0005】
既存の床下換気孔に簡単に器具を取り付けられ、大雨増水の緊急時にも枠と止水板を機能する位置に密着でき、また冬季の床下保温のためにワンタッチで床下換気孔を遮蔽することもできると同時に、不要時には取り外し、近隣に保管することにより緊急時に素早く対処できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
この発明の実施形態を、図1に示す。
基礎の床下換気孔周囲に防水接着して取り付けてある枠1は強磁性体を有するもので、止水板2にはマグネットシート3Aと磁石3B、防水パッキン4を接着させてある。 枠1と止水板2が機能するための装着位置に位置決めガイド7を設け、また止水板を保管するために強磁性体である保管板8を近隣に設置した。
【0007】
「実施形態の効果」
この実施形態によれば、床下換気孔を遮蔽する時にマグネットシート3A及び磁石3Bを接着させた止水板2を、強磁性体の枠1にマグネットシート、磁石の磁力と位置決めガイドよってズレのない位置に吸着させ、そのまま手前に引っ張って外す。したがって止水板2はワンタッチで取り付け取り外しができる。また止水板の保管はこの枠の左右いずれかの端と強磁性体である保管板8に、止水板の左右両端の磁力により接着し、枠の隣に保管できる。
【0008】
「他の実施形態」
図1の実施形態では、止水板の周囲にマグネットシート3Aと磁石3Bを取り付け、その内側に防水パッキンを取り付けているがその外周でも良く、マグネットシート、磁石の単体使用も可能である。またマグネットシートの上に防水シールを接着することも良く、枠1の内側及び外周囲に防水パッキンを取り付けても良く、他の実施形態1では枠1をマグネットシート及び磁石、その各単体を設置して前記のように防水パッキンを内側及び外周に接着等をして、止水板2を強磁性体のものとしても良く、他の実施形態2では止水板の中央部を細かいメッシュとすれば通風機能が損なわれずに床下換気孔からの害虫の侵入を防ぐ防虫板にも利用できる。 また位置決めガイド7を枠1及び止水板2の外周囲あるいは内側にも設置することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】止水板の正面図2図及び側面図である。
【符号の説明】
【0010】
1 強磁性体の枠 2 止水板 3A マグネットシート
3B 磁石 4 防水パッキン 5 取手
6 建造物基礎 7 位置決めガイド 8 保管板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建造物の布基礎6に設けられる床下換気孔をそのまま活かし、床下換気孔の形状に合わせた□または凹の字形の強磁性体枠1、枠1の外形形状に合わせ、磁性材料を配合したマグネットシート3A及び、通常の磁石3B、防水パッキン4及び着脱用取手5を取り付けた止水板2から構成され、マグネットシート及び磁石の磁力による吸着力によって強磁性体の枠と止水板を密着固定させ、防水パッキンにより床下換気孔の開口部を遮蔽し、床下への水の浸入を防ぎ、また簡易に開口出来ることを特徴とし、止水板と枠のズレを防ぎ、止水板を床下換気孔近隣に保管できる機能を追加することを特徴とする床下換気孔浸水防止器具。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−43509(P2010−43509A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−231490(P2008−231490)
【出願日】平成20年8月13日(2008.8.13)
【出願人】(507198934)
【Fターム(参考)】