説明

店舗システム、売上登録装置及びプログラム

【課題】商品登録時の店員の手間を軽減することを可能とする。
【解決手段】商品読取装置101は、撮像した画像を取り込み(S2)、取り込まれた画像をPOS端末11へ出力する(S4)。POS端末11は、商品の各々について、商品の売上登録にかかる情報と、その商品の画像とが関連付けられたPLUファイルを参照して、出力された画像の少なくとも一部の領域と類似する商品の画像を検出し(S12)、検出された商品の画像と関連する売上登録にかかる情報をもとに、商品の売上を登録する(S17)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、店舗システム、売上登録装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スーパーマーケット等の店舗では、商品に添付されたバーコードや二次元コード(例えばQRコード(登録商標))等のコードシンボルをCCDイメージセンサ等のデジタルカメラによって撮像し、その撮像した画像から検出したコードシンボルを検出して復号することで商品コードを読み取る商品コード読取装置が用いられている。店員は、顧客がカウンタ台に持ち込んだ買物カゴの中の収められている商品を取り出して商品コード読取装置のデジタルカメラにかざすことで、顧客が購入する商品を登録する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した従来の商品登録では、商品に添付されたコードシンボルを撮像するため、店員が商品を手にした際にコードシンボルが添付されている場所を確認し、そのコードシンボルをデジタルカメラに向ける必要があった。特に、コードシンボルが添付されている場所は商品ごとに異なることから、店員がコードシンボルが添付されている場所を確認するのに手間取ることがあった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述した課題を解決するために、本発明の実施形態は、画像取込手段、画像出力手段を備える読取装置と、類似画像検出手段、売上登録手段を備える売上登録装置と、を有することを特徴とする店舗システムである。画像取込手段は、撮像手段が撮像した画像を取り込む。画像出力手段は、取り込まれた画像を出力する。類似画像検出手段は、商品の各々について、商品の売上登録にかかる情報と、その商品の画像とが関連付けられた商品管理情報を参照して、出力された画像の少なくとも一部の領域と類似する商品の画像を検出する。売上登録手段は、検出された商品の画像と関連する売上登録にかかる情報をもとに、商品の売上を登録する。
【0005】
また、本発明の実施形態は、読取手段と、類似画像検出手段と、売上登録手段と、を備えることを特徴とする売上登録装置である。読取手段は、売上を登録する商品を撮像した画像を読み取る。類似画像検出手段は、商品の各々について、商品の売上登録にかかる情報と、その商品の画像とが関連付けられた商品管理情報を参照して、撮像した画像の少なくとも一部の領域と類似する商品の画像を検出する。売上登録手段は、検出された商品の画像と関連する売上登録にかかる情報をもとに、商品の売上を登録する。
【0006】
また、本発明の実施形態は、売上を登録する商品を撮像した画像を読み取る読取手段を有する売上登録装置のコンピュータを、類似画像検出手段と、売上登録手段と、して機能させるためのプログラムである。類似画像検出手段は、商品の各々について、商品の売上登録にかかる情報と、その商品の画像とが関連付けられた商品管理情報を参照して、撮像した画像の少なくとも一部の領域と類似する商品の画像を検出する。売上登録手段は、検出された商品の画像と関連する売上登録にかかる情報をもとに、商品の売上を登録する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、チェックアウトシステムを示す斜視図である。
【図2】図2は、POS端末及び商品読取装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、PLUファイルのデータ構成を例示する概念図である。
【図4】図4は、CPUの機能構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、本実施形態にかかるチェックアウトシステムの動作の一例を示すフローチャートである。
【図6】図6は、読取窓における読取領域の例を示す概念図である。
【図7】図7は、PLUファイルに登録されている登録データの一例を示す概念図である。
【図8】図8は、表示デバイスの表示例を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下では、チェックアウトシステムを例に本実施形態にかかる店舗システム、売上登録装置及びプログラムを図面を参照して説明する。チェックアウトシステムは、一取引にかかる商品の登録、精算を行う売上登録装置としてのPOS端末と、商品に添付された商品コードなどを読み取るコード読取装置とを有する構成であり、店舗システムの一例である。本実施形態は、飲食店やスーパーマーケット等の店舗に導入されたチェックアウトシステムへの適用例である。
【0009】
図1は、チェックアウトシステム1を示す斜視図である。図1に示すように、チェックアウトシステム1は、一取引にかかる商品の登録、精算を行うPOS端末11を備える。POS端末11は、チェックアウト台51上のドロワ21上面に載置されている。ドロワ21は、POS端末11によって開放動作の制御を受ける。POS端末11の上面には、オペレータ(店員)によって押下操作されるキーボード22が配置されている。キーボード22を操作するオペレータから見てキーボード22よりも奥側には、オペレータに向けて情報を表示する表示デバイス23が設けられている。表示デバイス23は、その表示面23aに情報を表示する。表示面23aには、タッチパネル26が積層されている。表示デバイス23よりもさらに奥側には、顧客用表示デバイス24が回転自在に立設されている。顧客用表示デバイス24は、その表示面24aに情報を表示する。なお、図1に示す顧客用表示デバイス24は、表示面24aを図1中手前側に向けているが、表示面24aが図1中奥側に向くように顧客用表示デバイス24を回転させることによって、顧客用表示デバイス24は顧客に向けて情報を表示する。
【0010】
POS端末11が載置されているチェックアウト台51とL字を形成するようにして、横長テーブル状のカウンタ台151が配置されている。カウンタ台151の上面には、荷受面152が形成されている。荷受面152には、商品Aを収納する買物カゴ153が載置される。買物カゴ153は、顧客によって持ち込まれる第1の買物カゴ153aと、第1の買物カゴ153aから商品読取装置101を挟んだ位置に位置付けられる第2の買物カゴ153bとに分けて考えることができる。
【0011】
カウンタ台151の荷受面152には、POS端末11とデータ送受信自在に接続された商品読取装置101が設置されている。商品読取装置101は、薄型矩形形状のハウジング102を備える。ハウジング102の正面には読取窓103が配置されている。ハウジング102の上部には、表示・操作部104が取り付けられている。表示・操作部104には、タッチパネル105が表面に積層された表示デバイス106が設けられている。表示デバイス106の右隣にはキーボード107が配設されている。キーボード107の右隣には、図示しないカードリーダのカード読取溝108が設けられている。オペレータから見て表示・操作部104の裏面左奥側には、顧客に向けて設けられる表示装置であり、顧客に対して情報を表示するための顧客用表示デバイス109が設置されている。顧客用表示デバイス109の表示面には、顧客用タッチパネル109aが積層されている。
【0012】
顧客によって持ち込まれた第1の買物カゴ153aには、一取引にかかる商品Aが収納されている。商品Aは、オペレータの手によって第2の買物カゴ153bへと移動される。この移動過程で、商品Aは商品読取装置101の読取窓103に向けられる。この際、読取窓103の奥側に配置された撮像部164(図2参照)は商品Aを撮像する。商品読取装置101では、撮像部164により撮像された画像に商品Aが含まれることを検出した場合、その撮像された画像をPOS端末11へ出力する。POS端末11では、商品Aの各々について、商品Aの売上登録にかかる情報と、その商品Aの画像とが関連付けられたPLUファイルF1(詳細は後述する)を参照して、出力された画像の少なくとも一部の領域と類似する商品Aの画像を検出する。次いで、POS端末11では、検出された商品Aの画像と関連する売上登録にかかる情報をもとに、商品Aの売上を登録する。
【0013】
図2は、POS端末11及び商品読取装置101のハードウェア構成を示すブロック図である。POS端末11は、情報処理を実行する情報処理部としてのマイクロコンピュータ60を備える。マイクロコンピュータ60は、各種演算処理を実行し各部を制御するCPU61(Central Processing Unit)に、ROM62(Read Only Memory)とRAM63(Random Access Memory)とがバス接続されて構成されている。
【0014】
POS端末11のCPU61には、前述したドロワ21、キーボード22、表示デバイス23、タッチパネル26、顧客用表示デバイス24がいずれも各種の入出力回路(いずれも図示せず)を介して接続されている。これらは、CPU61による制御を受ける。
【0015】
キーボード22は、「1」、「2」、「3」…等の数字や「×」という乗算の演算子が上面に表示されているテンキー22d、仮締めキー22e、及び締めキー22fを含む。キーボード22は、テンキー22d、仮締めキー22e、及び締めキー22fによるオペレータの操作入力をCPU61へ出力する。キーボード22は、オペレータからの操作を受け付ける操作手段である。
【0016】
POS端末11のCPU61には、HDD64(Hard Disk Drive)が接続されている。HDD64には、プログラムや各種ファイルが記憶されている。HDD64に記憶されているプログラムや各種ファイルは、POS端末11の起動時に、その全部又は一部がRAM63にコピーされてCPU61により順次実行される。HDD64に記憶されているプログラムの一例は、商品販売データ処理用のプログラムPRである。HDD64に記憶されているファイルの一例は、ストアコンピュータSCから配信されて予め格納されているPLUファイルF1である。
【0017】
PLUファイルF1は、店舗に陳列して販売する商品Aの各々について、商品Aの売上登録にかかる情報と、その商品Aの画像との関連付けが設定されたファイルである。図3は、PLUファイルF1のデータ構成を例示する概念図である。図3に示すように、PLUファイルF1は、商品Aにユニークに割り当てられた商品IDごとに、その商品Aが属する商品分類、商品名、単価などの商品に関する情報と、その商品を撮像した商品画像とを格納する。商品読取装置101により売上登録を行う商品Aが読み取られた場合、POS端末11は、PLUファイルF1を参照して類似する商品画像を検出することで売上登録を行う商品Aを特定し、その特定された商品Aの商品ID、商品分類、商品名、単価などの売上登録にかかる情報を、売上マスタファイル(図示しない)などに記録して売上登録を行う。
【0018】
図2に戻り、POS端末11のCPU61には、ストアコンピュータSCとデータ通信を実行するための通信インターフェース25が入出力回路(図示せず)を介して接続されている。ストアコンピュータSCは、店舗のバックヤード等に設置されている。ストアコンピュータSCのHDD(図示せず)には、POS端末11に配信されるPLUファイルF1が格納されている。
【0019】
POS端末11のCPU61には、商品読取装置101との間でデータ送受信を可能にする接続インターフェース65が接続されている。したがって、接続インターフェース65は、商品読取装置101に接続している。また、POS端末11のCPU61には、レシートなどに印字を行うプリンタ66が接続されている。POS端末11は、CPU61の制御のもと、一取引の取引内容(精算金額や付与されたポイント)等をレシートに印字する。
【0020】
商品読取装置101も、マイクロコンピュータ160を備える。マイクロコンピュータ160は、CPU161にROM162とRAM163とがバス接続されて構成されている。ROM162には、CPU161によって実行されるプログラムが記憶されている。CPU161には、撮像部164、音声出力部165が各種の入出力回路(いずれも図示せず)を介して接続されている。撮像部164、音声出力部165は、CPU161によって動作が制御される。表示・操作部104は接続インターフェース176を介してPOS端末11に接続されている。表示・操作部104はPOS端末11のCPU61によって動作が制御される。
【0021】
撮像部164は、CCDイメージセンサやCOMSイメージセンサなどであり、CPU161の制御の下で読取窓103からの撮像を行う。例えば撮像部164では30fpsの動画像の撮像を行う。撮像部164が所定のフレームレートで順次撮像したフレーム画像はRAM163に保存される。音声出力部165は、予め設定された警告音などを発生するための音声回路とスピーカなどである。音声出力部165は、CPU161の制御の下で警告音などの音声による報知を行う。
【0022】
さらに、CPU161には、POS端末11の接続インターフェース65に接続して、POS端末11との間でデータ送受信を可能にする接続インターフェース175が接続されている。CPU161の制御の下、商品読取装置101の撮像部164によって撮像された画像は、接続インターフェース175を介して出力され、接続インターフェース65を介してPOS端末11に入力される。
【0023】
次に、CPU161、CPU61がプログラムを順次実行することで実現されるCPU161、CPU61の機能部について、図4を参照して説明する。図4は、CPU161、CPU61の機能構成を示すブロック図である。図4に示すように、CPU161は、プログラムを順次実行することにより、撮像画像取込部1611、商品検出部1612、画像出力部1613としての機能を備える。同様に、CPU61は、類似画像検出部611、商品登録部612としての機能を備える。
【0024】
撮像画像取込部1611は、撮像部164に撮像オン信号を出力して撮像部164に撮像動作を開始させる。撮像画像取込部1611は、撮像動作開始後に撮像部164が撮像してRAM163に保存されたフレーム画像を順次取り込む。撮像画像取込部1611によるフレーム画像の取り込みは、RAM163に保存された順に行われる。
【0025】
商品検出部1612は、撮像画像取込部1611により取り込まれたフレーム画像に含まれる商品をパターンマッチング技術などを用いて検出する。具体的には、取り込まれたフレーム画像を2値化した画像から輪郭線などを抽出する。次いで、直近のフレーム画像から抽出された輪郭線と、今回のフレーム画像から抽出された輪郭線とを比較し、変更があった部分、すなわち、売上登録のために読取窓103に向けられた商品の写り込みを検出する。なお、商品を検出する別の方法としては、取り込まれたフレーム画像から肌色領域の有無を検出する。次いで、肌色領域が検出された場合、すなわち、店員の手の写り込みが検出された場合は、上述した輪郭線の検出を行うことで、店員の手が把持していると想定される商品の輪郭抽出を試みる。この時、手の形状を示す輪郭と、それ以外の輪郭とが検出された場合は、店員の手が商品を把持していることから、商品の写り込みを検出する。
【0026】
画像出力部1613は、撮像画像取込部1611が取り込んだフレーム画像を接続インターフェース175を介してPOS端末11へ出力する。画像出力部1613は撮像画像取込部1611が取り込んだフレーム画像を逐次POS端末11へ出力してもよいが、本実施形態では、商品検出部1612により商品が検出されたフレーム画像をPOS端末11へ出力するものとする。このように、商品検出部1612により商品が検出されたフレーム画像をPOS端末11へ出力することで、商品が含まれていないフレーム画像によってPLUファイルF1を参照する、類似画像の検出がPOS端末11で行われることを防止できる。類似画像の検出などの画像処理は処理時間を要することから、類似画像の検出の見込みのない、商品が含まれていないフレーム画像での処理を防止することで、処理時間の短縮を図ることができる。
【0027】
類似画像検出部611は、PLUファイルF1を参照して、商品読取装置101から出力された画像の少なくとも一部の領域と類似する商品画像を、パターンマッチング技術などを用いて検出する。このパターンマッチング技術は、二つの画像を比較して行う、公知の類似画像検索技術を用いるものとする。POS端末11では、類似画像検出部611の検出結果により、PLUファイルF1に予め登録されている商品の中から商品読取装置101が読み取った商品を特定できる。
【0028】
商品登録部612は、類似画像検出部611により検出された商品画像と関連する売上登録にかかる情報、すなわち、商品読取装置101が読み取った商品として特定された商品の商品ID、商品分類、商品名、単価などを売上マスタファイルなどに記録して売上登録を行う。
【0029】
次に、チェックアウトシステム1の動作について詳細に説明する。図5は、本実施形態にかかるチェックアウトシステム1の動作の一例を示すフローチャートである。
【0030】
先ず、商品読取装置101側の動作について説明する。図5に示すように、POS端末11による商品登録の開始などに応じて処理が開始されると、撮像画像取込部1611は、撮像部164に撮像オン信号を出力して撮像部164による撮像を開始する(S1)。次いで、撮像画像取込部1611は、撮像部164が撮像してRAM163に保存されたフレーム画像(撮像画像)を取り込む(S2)。次いで、商品検出部1612は、撮像画像取込部1611が取り込んだフレーム画像から商品の検出を行う(S3)。次いで、画像出力部1613は、商品検出部1612により商品が検出されたフレーム画像をPOS端末11へ出力する(S4)。
【0031】
図6は、読取窓103における読取領域Rの例を示す概念図である。具体的には、図6は商品Aを読み取る際の読取領域Rを例示する概念図である。図6に示すように、前述した商品Aの移動過程において読取領域Rに商品Aが映り込んだ場合は、その読取領域Rを撮像したフレーム画像からS3で商品Aが検出される。この商品Aの検出により、S4では読取領域Rを撮像したフレーム画像がPOS端末11へ出力されることとなる。
【0032】
次いで、CPU161は、POS端末11から商品登録の終了通知などによる業務終了の有無を判定する(S5)。業務を継続する場合(S5:NO)、CPU161は、S2へ処理を戻して処理を継続させる。業務を終了する場合(S5:YES)、撮像画像取込部1611は、撮像部164に撮像オフ信号を出力して撮像部164による撮像を終了し(S6)、処理を終了する。
【0033】
次に、POS端末11側の動作について説明する。図5に示すように、キーボード22の操作指示による商品登録の開始などに応じて処理が開始されると、CPU61は、商品読取装置101から出力された、商品を検出したフレーム画像を受信する(S11)。次いで、類似画像検出部611は、PLUファイルF1を参照して、商品読取装置101から出力されたフレーム画像の少なくとも一部の領域と類似する商品画像を検出し(S12)、類似すると検出された商品画像の有無を判定する(S13)。
【0034】
類似すると検出された商品画像がない場合(S13:NO)、CPU61は、商品読取装置101で読み取られた商品に関する登録が行われていないなどの、読み取りエラーを店員に報知し(S14)、S11へ処理を戻す。具体的には、表示デバイス23や接続インターフェース65、176を介した表示デバイス106への画面表示や、接続インターフェース65、175を介した音声出力部165による警告音の出力などでエラーを店員に報知する。この報知を行うことで、チェックアウトシステム1は、再度商品Aを読み取らせるなどの、適切な操作を店員に促すことができる。
【0035】
類似すると検出された商品画像がある場合(S13:YES)、CPU61は、その検出された商品画像が複数あるか否かを判定する(S15)。検出された商品画像が一つである場合(S15:NO)、CPU61は、商品読取装置101の読み取りにより商品が特定されていることから、S17へ処理を進める。検出された商品画像が複数である場合(S15:YES)、CPU61は、類似する商品画像の検出からは一つの商品に特定されなかったことから、表示デバイス106に選択画面を表示し、タッチパネル105の操作を受け付けることで、一つの商品の選択を店員から受け付けて(S16)、S17へ処理を進める。
【0036】
図7は、PLUファイルF1に登録されている登録データD1、登録データD2の一例を示す概念図である。図6に例示した商品Aを読み取った場合は、図7の登録データD1、D2のように、類似する商品画像として複数の商品画像が検出されることとなる。この場合は、類似度合いを判定する際の閾値を高く設定するなどして、登録データD1に絞り込むことも可能である。しかしながら、類似度合いを判定する際の閾値を高くすることで、逆に類似する画像が全く検出されず、再度商品Aを読み取らせる手間が増える場合もある。したがって、本実施形態では、類似する商品画像が複数検出された場合は、その中から店員が選択することで再度商品Aを読み取らせる手間を省くものとする。
【0037】
図8は、表示デバイス106の表示例を示す概念図である。具体的には、図8は、一つの商品の選択を店員から受け付ける際の、表示デバイス106の選択画面を例示する概念図である。図8に示すように、S16では、検出された複数の商品画像にかかる商品情報がPLUファイルF1から読み出され、選択すべき商品ごとの画像G1、G2が表示デバイス106に表示される。図示例では、図7における登録データD1の商品を選択する画像G1と、登録データD2の商品を選択する画像G2とが表示されている。店員は、タッチパネル105をタッチすることで、画像G1又は画像G2を選択する。
【0038】
S17において、商品登録部612は、類似する商品画像の検出結果や、その検索結果の中から選択されて一つに特定された商品の売上を登録する。次いで、CPU61は、キーボード22の操作指示による商品登録の終了などによる業務終了の有無を判定する(S18)。業務を継続する場合(S18:NO)、CPU61は、S11へ処理を戻して処理を継続させる。業務を終了する場合(S18:YES)、CPU61は処理を終了する。
【0039】
以上のように、チェックアウトシステム1において、商品読取装置101は、撮像した画像を取り込み、取り込まれた画像をPOS端末11へ出力する。POS端末11は、商品の各々について、商品の売上登録にかかる情報と、その商品の画像とが関連付けられたPLUファイルF1を参照して、出力された画像の少なくとも一部の領域と類似する商品の画像を検出し、検出された商品の画像と関連する売上登録にかかる情報をもとに、商品の売上を登録する。したがって、チェックアウトシステム1は、店員が商品Aに添付されているコードシンボルの場所を確認するなどの手間を要することなく、商品登録を行うことができる。
【0040】
本実施形態のPOS端末11、商品読取装置101で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。本実施形態のPOS端末11、商品読取装置101で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0041】
さらに、本実施形態のPOS端末11、商品読取装置101で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のPOS端末11、商品読取装置101で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0042】
本実施形態のPOS端末11、商品読取装置101で実行されるプログラムは、上述した各部(類似画像検出部611、商品登録部612、撮像画像取込部1611、商品検出部1612、画像出力部1613)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、類似画像検出部611、商品登録部612、撮像画像取込部1611、商品検出部1612、画像出力部1613が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【符号の説明】
【0043】
1 チェックアウトシステム
11 POS端末
22 キーボード
61 CPU
64 HDD
101 商品読取装置
103 読取窓
104 表示・操作部
161 CPU
164 撮像部
165 音声出力部
1611 撮像画像取込部
1612 商品検出部
1613 画像出力部
611 類似画像検出部
612 商品登録部
A 商品
D1、D2 登録データ
F1 PLUファイル
G1、G2 画像
R 読取領域
【先行技術文献】
【特許文献】
【0044】
【特許文献1】特開2008−33640公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手段が撮像した画像を取り込む画像取込手段、
取り込まれた前記画像を出力する画像出力手段を備える読取装置と、
商品の各々について、商品の売上登録にかかる情報と、当該商品の画像とが関連付けられた商品管理情報を参照して、出力された前記画像の少なくとも一部の領域と類似する商品の画像を検出する類似画像検出手段と、
検出された前記商品の画像と関連する前記売上登録にかかる情報をもとに、前記商品の売上を登録する売上登録手段を備える売上登録装置と、
を有することを特徴とする店舗システム。
【請求項2】
前記読取装置は、取り込まれた前記画像に含まれる商品を検出する商品検出手段を更に備え、
前記画像出力手段は、前記商品が検出された場合に、取り込まれた前記画像を出力すること、
を特徴とする請求項1に記載の店舗システム。
【請求項3】
前記売上登録装置は、前記類似画像検出手段により検出された商品の画像が複数ある場合に、ユーザの選択指示を受け付ける選択手段を更に備え、
前記売上登録手段は、前記選択指示に応じて選択された商品の前記売上登録にかかる情報をもとに、前記商品の売上を登録すること、
を特徴とする請求項1又は2に記載の店舗システム。
【請求項4】
前記売上登録装置は、出力された前記画像の少なくとも一部の領域と類似する商品の画像が検出されない場合にエラーを報知する報知手段を更に備えること、
を特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の店舗システム。
【請求項5】
売上を登録する商品を撮像した画像を読み取る読取手段と、
商品の各々について、商品の売上登録にかかる情報と、当該商品の画像とが関連付けられた商品管理情報を参照して、撮像した前記画像の少なくとも一部の領域と類似する商品の画像を検出する類似画像検出手段と、
検出された前記商品の画像と関連する前記売上登録にかかる情報をもとに、前記商品の売上を登録する売上登録手段と、
を備えることを特徴とする売上登録装置。
【請求項6】
売上を登録する商品を撮像した画像を読み取る読取手段を有する売上登録装置のコンピュータを、
商品の各々について、商品の売上登録にかかる情報と、当該商品の画像とが関連付けられた商品管理情報を参照して、撮像した前記画像の少なくとも一部の領域と類似する商品の画像を検出する類似画像検出手段と、
検出された前記商品の画像と関連する前記売上登録にかかる情報をもとに、前記商品の売上を登録する売上登録手段と、
して機能させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−53708(P2012−53708A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−196204(P2010−196204)
【出願日】平成22年9月1日(2010.9.1)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】