説明

廃プラスチック処理装置

【課題】 簡単な構造で粉砕された廃プラスチックの選別をすることができる廃プラスチック処理装置を提供する。
【解決手段】 廃プラスチック処理装置10は、回転刃14及び固定刃18と、2条のスクリュー羽根22、24が形成されたスクリューコンベア20と、を備える。機体12内に投入された廃プラスチックが回転刃14及び固定刃18によって挟み込まれて粉砕されると、粉砕された廃プラスチックはスクリューコンベア20上に落下する。ここで、互いに対向するスクリュー羽根22とスクリュー羽根24との間隔(ピッチ)がスクリューコンベア20の搬送対象となる廃プラスチックHP2の大きさに対応して設定されているため、スクリューコンベア20上に落下した廃プラスチックのうち上記搬送対象となる大きさ以下の廃プラスチックHP2だけがスクリューコンベア20によって選別されて搬送される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃発泡スチロール等の廃プラスチックを粉砕して搬送する廃プラスチック処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
廃プラスチック(例えば、廃発泡スチロール)を粉砕して搬送する廃プラスチック処理装置が提案されており、その一例が下記特許文献1に開示されている。このような廃プラスチック処理装置は、回転刃及び固定刃を備えており、これらの間に供給された廃プラスチックを挟み込んで粉砕することができるようになっている。さらに、廃プラスチック処理装置は、回転刃及び固定刃に対応したスクリューコンベアを備えており、回転刃及び固定刃によって粉砕された廃プラスチックを後段へと搬送することができるようになっている。この後段には、例えば溶融機が設けられており、粉砕された廃プラスチックを加熱溶融することができるようになっている。回転刃及び固定刃によって廃プラスチックが粉砕されると、スクリューコンベアによって溶融機へと搬送され、溶融機によって加熱溶融される構成である。
【0003】
しかしながら、このような廃プラスチック処理装置では、粉砕された廃プラスチックがスクリューコンベアによって単に溶融機に搬送される構成であるため、粉砕された廃プラスチックの大きさがまちまちであり、特に大きなものについては搬送しにくかったり、あるいは搬送しても小さな廃プラスチックよりも加熱溶融する時間がかかってしまい、処理効率が悪い、という欠点があった。
【0004】
このような問題点を解消するために、一定以下の大きさの廃プラスチックだけを溶融機へと搬送する廃プラスチック処理装置が提案されており、その一例が下記特許文献2に開示されている。このような廃プラスチック処理装置には、一対の回転刃を有する粉砕手段が設けられており、回転刃及び固定刃に比べて、供給された廃プラスチックをより一層細かく粉砕することができるようになっている。さらに、この廃プラスチック処理装置には、粉砕手段に対応したスクリーンが設けられており、粉砕手段の一対の回転刃によって粉砕された廃プラスチックの中から一定以下の大きさの廃プラスチックを選別して、コンベアに供給することができるようになっている。粉砕手段の一対の回転刃によって廃プラスチックが粉砕されると、スクリーンによって一定以下の大きさの廃プラスチックが選別され、コンベアによって後段へと搬送される構成である。
【0005】
しかしながら、このような廃プラスチック処理装置は、粉砕手段の構造が複雑となるため、コストがかかる。
【0006】
また、廃プラスチックに紙片や紐等の異物が付着していることがあり、この場合には、異物がスクリーンに纏わりついてしまう。この結果、粉砕された廃プラスチックの選別処理を円滑に行うことができない、という欠点があった。またこの場合、スクリーンの交換作業が必要になるが、スクリーンが粉砕手段の一対の回転刃の直下に設けられている廃プラスチック処理装置では、スクリーンの交換作業が容易ではなかった。
【特許文献1】実開平5−86510号公報
【特許文献2】特開平6−166034号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑み、簡単な構造で粉砕された廃プラスチックの選別をすることができる廃プラスチック処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明に係る廃プラスチック処理装置は、互いの間に供給された廃プラスチックを挟み込んで粉砕する回転刃及び固定刃と、前記回転刃及び固定刃に対応して設けられ、所定のリードに設定されたスクリュー羽根が複数条形成されることで全体として所定のピッチに設定され、前記スクリュー羽根の間に供給された前記廃プラスチックを後段へと搬送するスクリューコンベアと、を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項1に記載の発明に係る廃プラスチック処理装置では、回転刃と固定刃との間に廃プラスチックが供給された状態で、この廃プラスチックが回転刃及び固定刃によって挟み込まれて粉砕される。このように、本廃プラスチック処理装置は、回転刃及び固定刃で廃プラスチックを粉砕するという簡単な構造であるため、装置を低コスト化することができる。次いで、粉砕された廃プラスチックは、スクリュー羽根の間に入り込んだものだけがスクリューコンベアによって後段へと搬送される。
【0010】
ここで、本請求項1に記載の廃プラスチック処理装置のスクリューコンベアには、所定のリードに設定されたスクリュー羽根が複数条形成されており、これにより、スクリューコンベアは所定のピッチに設定されている。すなわち、スクリューコンベアでは、複数条のスクリュー羽根間のピッチが搬送対象となる廃プラスチックの大きさに対応している。このため、粉砕された廃プラスチックがスクリューコンベアに供給されると、一定以下の大きさの廃プラスチックだけが複数条のスクリュー羽根間に入り込む。すなわち、スクリューコンベアによって一定以下の大きさの廃プラスチックだけが選別される。この結果、一定以下の大きさの廃プラスチックだけが後段に搬送される。
【0011】
このように、本請求項1記載の廃プラスチック処理装置では、従来より選別のために用いられていた例えばスクリーンの如き特殊な選別機構と同様の選別機能をスクリューコンベアが有するので、特殊な選別機構が無くても回転刃及び固定刃によって粉砕された廃プラスチックをスクリューコンベアだけで選別することができる。このため、特殊な選別機構が不要となり、装置をより一層低コスト化することができる。
【0012】
また、本廃プラスチック処理装置では、前述の如く特殊な選別機構が不要となることから特殊な選別機構に異物が付着するという問題が生じることがなくなり、廃プラスチックの選別処理を円滑に行うことができる。また、特殊な選別機構が不要となることから、特殊な選別機構の交換作業そのものを不要にすることができる。
【0013】
請求項2に記載の発明に係る廃プラスチック処理装置は、請求項1記載の発明において、前記スクリューコンベアの搬送方向始端部は、前記回転刃及び固定刃の直下に位置する、ことを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の発明に係る廃プラスチック処理装置のスクリューコンベアの搬送方向始端部では、回転刃によって、スクリューコンベアによる選別に漏れた廃プラスチックが掻き上げられる。このスクリューコンベアの搬送方向始端部の直上には回転刃及び固定刃が設けられているので、回転刃によって掻き上げられた廃プラスチックは、回転刃及び固定刃によって再度粉砕される。このため、この廃プラスチックは、回転刃によって掻き上げられる以前よりも小さく粉砕される。このようにして、最終的には、この廃プラスチックは、スクリューコンベアの搬送方向始端部上に落下してスクリュー羽根の間に入り込み、スクリューコンベアによって後段に搬送される。従って、上記選別に漏れた廃プラスチックであっても最終的には選別されて後段に搬送されることになり、好適である。
【発明の効果】
【0015】
以上説明した如く本発明に係る廃プラスチック処理装置は、簡単な構造で粉砕された廃プラスチックの選別をすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1には本発明の一実施の形態に係る廃プラスチック処理装置10を正面から見た縦断面図が示されている。また、図2には廃プラスチック処理装置10を側面から見た縦断面図(図1の2−2線に沿った縦断面図)が示されている。
【0017】
廃プラスチック処理装置10の機体12は、側壁40、41、42、天壁68、70、前面壁44、及び後面壁46を有しており、これらによって、箱状に形成されている。機体12の上部及び中央部の内洞は、機体12内部に投入された廃プラスチックHPを粉砕するための粉砕部54とされている。また、機体12の下部には、選別搬送部56が設けられている。
【0018】
機体12の中央部には、前面壁44と後面壁46との間の中央部へ向けて下向きにテーパとされた一対の流し板30が配置されている。一対の流し板30は、それぞれの下端縁に後述するU字型トラフ52を介して一体とされている。また、一対の流し板30の上端縁は前面壁44と後面壁46とに固定されており、一対の流し板30及びU字型トラフ52は、全体として前面壁44と後面壁46とに掛け渡されている。
【0019】
また、前面壁44には、使用済みの廃プラスチックHPを粉砕部54に機体12外部から投入するための投入口34が形成されている。投入口34は、前面壁44に固定された流し板30の上端縁よりも上方に設けられている。
【0020】
このような投入口34の下端部外側には、投入載置台32が設けられており、機体12外部から使用済みの廃プラスチックHPを載置して投入口34から粉砕部54に投入することができるようになっている。
【0021】
また、一対の流し板30の各々には、固定刃18が複数設けられている。各固定刃18は、それぞれの流し板30上で水平方向に沿って互いに等間隔に離間して配置されている。
【0022】
このような固定刃18に対応して、機体12の中央部には、軸16に設けられた複数の回転刃14が配置されている。軸16は、前面壁44と後面壁46との間の中央部で、水平方向に沿って側壁40と側壁42とを貫通しており、側壁40に設けられた支持部材48と、側壁42に設けられた支持部材50とによって回転自在に軸支されている。この軸16の側壁42側端部には、モータ58の出力軸が連結されており、操作盤60からの指示に応じてモータ58の駆動力が軸16に伝達され、軸16が回転するようになっている。
【0023】
このような軸16の複数の回転刃14は、前述の固定刃18に対向して等間隔に離間して配置されており、軸16が回転することで固定刃18同士の間の隙間に進入することができるようになっている。従って、回転刃14と固定刃18との間に廃プラスチックHPが供給された状態では、回転刃14は、固定刃18と協働してこの廃プラスチックHPを挟み込んで粉砕する。
【0024】
また、この回転刃14の先端部には、回転方向前方に向けて突出した突起14Aが設けられており、後述のスクリューコンベア20のスクリュー羽根22とスクリュー羽根24との間に落下しなかった廃プラスチックHP(以下、このような廃プラスチックHPを廃プラスチックHP1という)を掻き上げることができるようになっている。このため、回転刃14は、スクリュー羽根22とスクリュー羽根24との間に落下しなかった廃プラスチックHP1を固定刃18と協働して再度粉砕することができるようになっている。
【0025】
以上説明したような粉砕部54の下方には、前述の選別搬送部56が設けられている。
【0026】
選別搬送部56には、前述のU字型トラフ52が設けられている。U字型トラフ52は、その断面形状が略U字状とされており、水平方向に沿って機体12の下部に設けられている。U字型トラフ52の各上端縁の一部は、前述の一対の流し板30の下端縁に連結されており、一対の流し板30とU字型トラフ52とは全体として一体とされている。
【0027】
U字型トラフ52の内部(溝形状の内側部分)には、前述のスクリューコンベア20が設けられている。スクリューコンベア20は、その軸方向を水平方向にして側壁41と側壁42とによって回転自在に軸支されており、搬送方向始端部側(側壁42側)が回転刃14及び固定刃18の直下に位置している。スクリューコンベア20の軸の側壁42側端部は、側壁42を貫通して外部に露出している。この露出部分には、モータ28が連結されており、前述の操作盤60からの指示に応じてモータ28の駆動力がスクリューコンベア20に伝達され、スクリューコンベア20が回転するようになっている。
【0028】
ここで、図3に示されるように、スクリューコンベア20の軸には、2条のスクリュー羽根(スクリュー羽根22及びスクリュー羽根24)が一体に形成されている。図3において実線で示されるのは、1条目のスクリュー羽根22であり、このスクリュー羽根22は、スクリューコンベア20の軸周りに螺旋状に形成されており、所定のリードL1(スクリューコンベア20の軸方向における間隔であり、例えば200mm)に設定されている。
【0029】
また、図3において二点鎖線で示されるのは、2条目のスクリュー羽根24であり、スクリュー羽根24は、スクリューコンベア20の軸周りに螺旋状に形成されている。スクリュー羽根24は、スクリューコンベア20の軸方向において互いに隣り合うスクリュー羽根22間の中央部分に形成されており、リードL2(スクリューコンベア20の軸方向における間隔)がスクリュー羽根22と同一(すなわち、L1=L2であり、例えば200mm)に設定されている。
【0030】
このため、スクリューコンベア20は、スクリューコンベア20の軸方向に沿って、全体としてスクリュー羽根22とスクリュー羽根24とが交互に配置された形状となっている。これにより、スクリューコンベア20は、スクリュー羽根22のリードL1とスクリュー羽根24のリードL2とに応じた所定のピッチP(スクリューコンベア20の軸方向において互いに隣り合うスクリュー羽根22とスクリュー羽根24との間隔であり、例えば100mm)に設定されている。このようなスクリューコンベア20は、モータ28の駆動力によって回転することでスクリュー羽根22とスクリュー羽根24との間に落下した(供給された)廃プラスチックHP(以下、このような廃プラスチックHPを廃プラスチックHP2という)を搬送方向終端部側(側壁41側)に搬送する。
【0031】
また、スクリューコンベア20の軸の側壁41側端部には、板状の排出片26が一体に形成されている。排出片26は、スクリューコンベア20の軸方向において、スクリュー羽根22及びスクリュー羽根24の側壁41側端部に連続して形成されており、スクリューコンベア20が回転することでスクリュー羽根22及びスクリュー羽根24によって側壁41側に搬送された廃プラスチックHP2を前面壁44の側壁41側に形成された排出口36から機体12外部(後段)に排出する。
【0032】
次に、本実施の形態の作用について説明する。
【0033】
まず、操作盤60を操作し、軸16に連結されているモータ58と、スクリューコンベア20に連結されているモータ28とを駆動させる。この結果、軸16とスクリューコンベア20とは、それぞれ回転する。
【0034】
次いで、使用済みの廃プラスチックHPが投入載置台32に載置されて投入口34から粉砕部54に投入されると、廃プラスチックHPは流し板30上を転がり落ちる。この廃プラスチックHPは、軸16の回転に伴って回転刃14によって固定刃18に押し付けられる。この結果、廃プラスチックHPは、回転刃14と固定刃18とに挟み込まれて粉砕される。このように、廃プラスチック処理装置10は、回転刃14及び固定刃18で廃プラスチックHPを粉砕するという簡単な構造であるため、装置を低コスト化することができる。
【0035】
次いで、粉砕された廃プラスチックHP(廃プラスチックHP1、廃プラスチックHP2)は、流し板30上をさらに落下してスクリューコンベア20上へと案内される。
【0036】
粉砕された廃プラスチックHP(廃プラスチックHP1、廃プラスチックHP2)がスクリューコンベア20上へ案内されると、この廃プラスチックHPのうちスクリュー羽根22とスクリュー羽根24との間に落下した(入り込んだ)廃プラスチックHP2だけがスクリューコンベア20のスクリュー羽根22及びスクリュー羽根24によって側壁42側から側壁41側に搬送される。スクリュー羽根22及びスクリュー羽根24によって側壁41側に搬送された廃プラスチックHP2は、排出片26によって、前面壁44の排出口36から機体12外部へと排出される。
【0037】
ここで、廃プラスチック処理装置10のスクリューコンベア20には、2条のスクリュー羽根(スクリュー羽根22及びスクリュー羽根24)が設けられており、しかもスクリュー羽根22のリードL1とスクリュー羽根24のリードL2とによりスクリューコンベア20のピッチPが設定されており、このピッチPが搬送対象となる廃プラスチックHP2の大きさに対応している。このため、回転刃14及び固定刃18によって粉砕された廃プラスチックHPは、スクリューコンベア20に供給されると、スクリューコンベア20の搬送対象となる一定以下の大きさの廃プラスチックHP2と、この搬送対象となる大きさよりも大きい廃プラスチックHP1とに振り分けられる。すなわち、スクリューコンベア20の搬送対象となる一定以下の大きさの廃プラスチックHP2だけがスクリュー羽根22とスクリュー羽根24との間に入り込んで選別される。従って、選別された廃プラスチックHP2だけが、スクリューコンベア20によって側壁41側に搬送され、排出口36から機体12外部へと排出される。
【0038】
一方、スクリューコンベア20の搬送対象となる大きさよりも大きい廃プラスチックHP1(すなわち、スクリューコンベア20による選別に漏れた廃プラスチックHP)は、スクリューコンベア20によって搬送されないが、軸16の回転に伴って回転刃14(さらに言えば、回転刃14の突起14A)によって、掻き上げられる。このスクリューコンベア20の側壁42側端部(搬送方向始端部)の直上には回転刃14及び固定刃18が設けられているので、この廃プラスチックHP1は、回転刃14及び固定刃18によって再度挟み込まれて粉砕される。このため、廃プラスチックHP1は、回転刃14によって掻き上げられる以前よりも小さく粉砕される。このようにして、最終的には、この廃プラスチックHP1は、廃プラスチックHP2とされ、スクリューコンベア20の搬送方向始端部上(側壁42側端部上)に落下してスクリュー羽根22とスクリュー羽根24との間に入り込むことができる。従って、再度粉砕処理が施された廃プラスチックHP1は、廃プラスチックHP2とされてスクリューコンベア20によって側壁41側に搬送され、排出口36から機体12外部へと排出される。このように、スクリューコンベア20による選別に漏れた廃プラスチックHP1であっても、最終的には側壁41側に搬送されて排出口36から機体12外部へと排出される。
【0039】
以上説明したように、廃プラスチック処理装置10では、従来より選別のために用いられていた例えばスクリーンの如き特殊な選別機構と同様の選別機能をスクリューコンベア20が有するので、特殊な選別機構が無くても回転刃14及び固定刃18によって粉砕された廃プラスチックHP(廃プラスチックHP1、廃プラスチックHP2)から廃プラスチックHP2をスクリューコンベア20だけで選別することができる。このため、特殊な選別機構が不要となり、廃プラスチック処理装置10をより一層低コスト化することができる。
【0040】
また、廃プラスチック処理装置10では、前述の如く特殊な選別機構が不要となることから特殊な選別機構に異物が付着するという問題が生じることがなくなり、廃プラスチックHP(さらに言えば、廃プラスチックHP2)の選別処理を円滑に行うことができる。また、特殊な選別機構が不要となることから、特殊な選別機構の交換作業そのものを不要にすることができる。
【0041】
なお、本実施の形態では、廃プラスチック処理装置10のスクリューコンベア20に2条のスクリュー羽根(スクリュー羽根22及びスクリュー羽根24)が設けられた構成としたが、本発明はこれに限らない。スクリューコンベア20のスクリュー羽根のピッチP(スクリューコンベア20の軸方向において、互いに隣り合うスクリュー羽根の間隔)は、スクリューコンベア20の搬送対象となる廃プラスチックHP2の大きさに対応して任意に設定することができる。例えば、3条のスクリュー羽根がスクリューコンベア20に設けられてもよく、この場合、各スクリュー羽根のリードを所定の長さ(例えば、200mm)で統一し、スクリューコンベア20のピッチPを全体として所定の長さ(例えば、約60〜70mm)に設定すればよい。このように、スクリューコンベア20は、所定のリードに設定されたスクリュー羽根が複数条(2条以上)形成されることで所定のピッチPに設定されるようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施の形態に係る廃プラスチック処理装置を正面から見た縦断面図である。
【図2】図1の2−2線に沿った縦断面図である。
【図3】廃プラスチック処理装置のスクリューコンベアの模式図である。
【符号の説明】
【0043】
10 廃プラスチック処理装置
14 回転刃
18 固定刃
20 スクリューコンベア
22 スクリュー羽根
24 スクリュー羽根
HP 廃プラスチック
HP2 廃プラスチック
L1 リード
L2 リード
P ピッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いの間に供給された廃プラスチックを挟み込んで粉砕する回転刃及び固定刃と、
前記回転刃及び固定刃に対応して設けられ、所定のリードに設定されたスクリュー羽根が複数条形成されることで全体として所定のピッチに設定され、前記スクリュー羽根の間に供給された前記廃プラスチックを後段へと搬送するスクリューコンベアと、
を備えたことを特徴とする廃プラスチック処理装置。
【請求項2】
前記スクリューコンベアの搬送方向始端部は、前記回転刃及び固定刃の直下に位置する、
ことを特徴とする請求項1記載の廃プラスチック処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−88132(P2006−88132A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−280688(P2004−280688)
【出願日】平成16年9月27日(2004.9.27)
【出願人】(000144898)株式会社山本製作所 (144)
【Fターム(参考)】