説明

廃棄物を繊維に製造する方法及びその装置

【課題】優れた量産効率を有し、再生利用性を向上できる廃棄物を繊維に製造する方法及びその装置を提供する。
【解決手段】供給管11を有するハウジング1は、下方に収容室15が設けられ、収容室15に導出口151が設けられている。供給管11の下方に設けられている受止台2は、導出口21を有する。少なくとも二つの圧延フライホイール4は、軸棒41によって導出口21の下方の両側に設けられている。複数の遠心タンジェントカム5は、軸棒51を有し、外縁が圧延フライホイール4の表面に当たって接触している。伝動装置6は、軸棒41と軸棒51を連動する。廃棄物を溶融液に加熱し、溶融液を圧延可能な状態になる温度に達させ、溶融液を圧延し、遠心力を加えて圧延された溶融液を牽引し、冷却して固態の繊維体を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物を繊維に製造する方法及びその装置に関し、主として一種の廃棄物を固化した繊維体に形成して、より優れた再生利用性を高めることができるものを指す。
【背景技術】
【0002】
工業が発達している現代において、色々な工業製品が相次いで造られてきていることで、製造過程における損耗或いは製品が一定の期間の使用によって壊れるため、色々な工業廃棄物が発生し、又、人間の暮らしの中からも食物やその他の色々な廃棄物が発生してくるので、目下、それらに対する処理方法としては、一般的には、焼却炉や溶融炉に入れて飛灰スラグ或いは溶融塊に燃焼して処理されている。
【0003】
しかしながら、燃焼処理を経て冷却した溶融塊は再び燃焼処理することができないため、伝統の方式では溶融塊を適当な埋立場に運搬して埋立処理するが、前記の従来知られた方式では運搬及び埋立などの手順によって溶融塊の処理は不便になり、コスト増加などをもたらす他、伝統の方式ではまた溶融塊を骨材の材料に利用しているが、利用価値が依然として低く、該溶融塊の持つ耐熱防火の特性をよく生かして利用していないため、資源の浪費になる欠点をもたらしている。
【0004】
又、該溶融塊は成分の複雑性が高すぎるため、一般には、金属雑質をより高く含み、その他のより高い経済価値として再生利用にされ難く、又、図12に示すような温度と粘度との関係図のように、其々違った廃棄物から生じた溶融塊成分のAとBが違うため、違う凝固点、違う液態の圧延可能ゾーンが生じ、且繊維製造が難しくなることをもたらす。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、再生の利用性を高めるため、より優れた量産効率を有し、且直径がより小さい繊維体の製造を可能にする廃棄物を繊維に製造する方法及びその装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の製造方法は、イ.廃棄物を加熱して溶融液を形成し、溶融液を圧延可能な状態になる温度に達させ、ロ.溶融液を圧延し、ハ.遠心力を加えて圧延された溶融液を牽引し、更に、冷却して固態の繊維体に形成する方法を含む。前記イ.廃棄物を加熱して溶融液を形成し、溶融液を圧延可能な状態になる温度に達させるとは、廃棄物を焼却炉又は溶融炉に入れて加熱して有毒物質を分解し、且高温の溶融液、冷却した飛灰スラグ又は溶融塊を形成し、そして、該飛灰スラグ、溶融液或いはその組合せを高周波による加熱、電極による加熱などの方式で二回又は何回もの加熱により液態に加熱することができ、更に、溶融液を圧延する温度に適するように確保でき、そして、そのより優れた温度とは1250℃から1350℃であり、且溶融炉で燃焼して発生した溶融液は既に圧延可能な温度まで達したら、更に加熱する必要がなくなる。又、前記のロ.溶融液を圧延するとは、濃くて粘々した溶融液を張力を破壊するように圧延し、更に、溶融液の流体を自由面の面積を拡大するように拡散させるものである。又、ハ.遠心力を加えて圧延された溶融液を牽引し、更に、冷却して固態の繊維体に形成するとは、遠心力により圧延された溶融液を牽引して遠心のタンジェントカムへ抛り出し、且瞬間に固化し、細長い繊維体に形成するものである。
【0007】
本発明で実施可能な廃棄物を繊維に製造する装置は、ハウジング、受止台、加熱装置、少なくとも二つのフライホイール、複数の遠心タンジェントカム、伝動装置及びブロワーがあり、その中において、ハウジングには燃焼炉の導出口に相通する供給管及び外界の惰性気体を導入する気流入口を設置でき、且供給管に排煙口及び温度感知器を設置し、又、ハウジングの下方に受容室を設け、且受容室に導出口と覗き窓を設け、更に、該導出口は外界の収集装置と相通する。又、受止台は、供給管の下方に設けられ、且溶融液が流出できるような適当な広さのある導出口を有する。又、加熱装置は、高周波加熱器、電極加熱器或いはその他の加熱装置であってもよいものであり、且受止台に導入される飛灰スラグ、溶融液又は溶融塊に対して液態の圧延可能な温度まで加熱できる。又、二つの圧延フライホイールとは、軸棒によって受止台の導出口の下方の両側に設けられ、且二つの圧延フライホイールの間に溶融液を圧延できるような間隔があり、且反対方向で作動する。又、該圧延フライホイールによって溶融液を粘着することができ、且その表面の材料にはSUS310Sステンレススチール、セラミックス或いはその他の適当な材質を選択して使え、又、圧延フライホイールの表面には円周方向に対応して複数の溝を設置し、且該溝によって溶融液の流体が拡散できるため、その自由面の面積を拡大できる。又、遠心タンジェントカムとは、軸棒によって圧延フライホイールの側に枢設され、且その外縁に刷毛体又は突出粒を有し、且圧延フライホイールの表面に当たって接触しており、それから、一つ一つの圧延フライホイールには一個又は一個以上の遠心タンジェントカムを組合せることができ、且一つの圧延フライホイールに一個以上の遠心タンジェントカムを組合せると、其々の遠心タンジェントカムの端縁が別々に圧延フライホイールの周囲の違った位置に当たって接触する。又、伝動装置とは、ハウジングの外側に設けられ、且数個のモーターと数個の伝動ベルトを有し、且該モーターによって伝動ベルト、圧延フライホイール及び遠心タンジェントカムの軸棒を回転するように連動できる。又、ブロワーとは、受容室内にできた繊維体を導出でき、且ハウジングの導出口の所に設ける吸気ポンプであってもよい。それにより、燃焼炉体から導出された溶融液或いは溶融塊をハウジングの上方にある供給管及び受止台に導入でき、そして、加熱装置によって工作温度まで快速に加熱するようにし、それから、該加熱温度が赤外線温度感知器で溶融液の圧延可能な温度になるまで感知され、且ハウジングの供給管に導入される量を制御することにより、加熱装置で加熱されて受止台まで導入される溶融液を圧延温度に達させることができる。又、該供給管の熱い煙を排煙口から吸上げて排出でき、又、受止台の導出口から導出する。濃くて粘々した溶融液が圧延フライホイールの間に流れてその表面張力を破壊するように圧延フライホイールに圧延されて、且圧延フライホイールの溝により更に溶融液の流体が拡散しやすいため、その自由面の面積も拡大しやすくなる。それから、該溶融液が圧延されてもそのまま圧延フライホイールに付着し、且圧延フライホイールの回転によって圧延されるため、圧延フライホイールの回転によって溶融液にパワーが付与され、且遠心タンジェントカムの位置まで圧延されると、遠心タンジェントカムの外縁にある刷毛体又は突起粒によって牽引されて、フライホイールの表面にある溶融液を圧延して遠心タンジェントカムの方向へ抛り出すことができ、且瞬間に冷却して細長い繊維体に形成し、そして、前記の溶融液の回転パワー及び遠心力との相互作用によって細長い繊維体が圧延フライホイール及びタンジェントカムの表面から離脱でき、又、そのまま圧延フライホイールの表面に付着して残留した溶融液は圧延フライホイールの回転に合せてもう一つの遠心タンジェントカムの位置まで回転でき、且またもう一つの遠心タンジェントカムによって牽引して抛り出されるため、圧延フライホイールの表面にある溶融液は一層効率よく牽引されて繊維に製造されるようになり、且まず圧延してから牽引する繊維製造の方式では繊維体の直径が更に小さくなるため、利用性を促進でき、又、該気流入口からチッソのような惰性気体を導入することによって、受容室内の酸素を断絶でき、又、圧延フライホイールと遠心タンジェントカムが酸化するのも避けられ、使用寿命が高められ、又、該受容室内にある抛り出される繊維体はブロワーの引力によってハウジングの導出口へ導出され、且収集装置によって収集されることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1を参照する。本発明の第一実施例、第二実施例又は第三実施例による廃棄物を繊維に製造する方法には、イ.廃棄物を加熱して溶融液を形成し、溶融液を圧延可能な状態になる温度に達させ、ロ.溶融液を圧延し、ハ.遠心力を加えて圧延された溶融液を牽引し、更に、冷却して固態の繊維体に形成する方法がある。
そして、前記のイ.廃棄物を加熱して溶融液を形成し、溶融液を圧延可能な状態になる温度に達させるとは、廃棄物を焼却炉又は溶融炉に入れて加熱して有毒物質を分解し、且高温の溶融液、冷却した飛灰スラグ又は溶融塊を形成し、そして、該飛灰スラグ、溶融液或いはその組合せを高周波による加熱、電極による加熱などの方式で二回又は何回もの加熱により液態に加熱することができ、更に、溶融液を圧延する温度に適するように確保でき、そして、そのより優れた温度とは1250℃から1350℃であり、且溶融炉が燃焼して発生した溶融液は既に圧延可能な温度まで達したら、更に加熱する必要はなくなり、又、前記のロ.溶融液を圧延するとは、濃くて粘々した溶融液をその張力を破壊するように圧延し、更に、溶融液の流体を拡散してその自由面の面積を拡大させるものであり、又、ハ.遠心力を加えて圧延された溶融液を牽引し、更に、冷却して固態の繊維体に形成するとは、遠心力により圧延された溶融液を牽引して遠心のタンジェントカムへ抛り出し、且瞬間に固化し、細長い繊維体に形成するものである。
【0009】
図2から図4を参照する。本発明の第一実施例による廃棄物を繊維に製造する装置は、ハウジング1、受止台2、加熱装置3、二つのフライホイール4、四つの遠心タンジェントカム5、伝動装置6及びブロワー7があり、その中において、ハウジング1には燃焼炉8の導出口81と相通する供給管11及び外界の惰性気体を導入できる気流入口12を設置でき、且供給管11に排煙口13及び温度感知器14を設置し、そして、該温度感知器14とは赤外線温度感知器であってもよく、且排煙口13には抽出送入装置(図の中に未表示)を連接でき、又、ハウジング1の下方に受容室15を設け、且受容室15に導出口151と覗き窓152を設け、更に、該導出口151に外界の収集装置(図の中に未表示)を連接して相通することができる。
【0010】
受止台2とは、供給管11の下方に設けられ、且溶融液が流出できるような適当な広さのある導出口21を有する。
加熱装置3とは、高周波加熱器、電極加熱器或いはその他の加熱装置であってもよいものであり、且受止台2に導入される飛灰スラグ、溶融液又は溶融塊に対して液態の圧延可能な温度まで加熱できる。
【0011】
二つの圧延フライホイール4とは、軸棒41によって受止台2の導出口21の下方の両側に設けられ、且二つの圧延フライホイール4の間に溶融液を圧延できるような間隔があり、且反対方向で作動する。又、該圧延フライホイール4によって溶融液を粘着することができ、且その表面の材料にはSUS310Sステンレススチール、セラミックス或いはその他の適当な材質を選択して使え、又、圧延フライホイール4の表面にはその円周方向に対応して複数の溝42(図3と図7に示すような)を設置し、且該溝42によって圧延フライホイール4に導入される溶融液の流体を拡散できるため、その自由面の面積を拡大できる。
【0012】
遠心タンジェントカム5とは、軸棒51によって圧延フライホイール4の側に枢設され、且その外縁に刷毛体を有し、且圧延フライホイール4の表面に当たって接触しており、それから、一つ一つの圧延フライホイール4には二つの遠心タンジェントカム5を組合せ、且遠心タンジェントカムの端縁が其々圧延フライホイール4の周囲の違った位置に当たって接触する。
【0013】
伝動装置6とは、ハウジング1の外側に設けられ、且数個のモーター61と数個の伝動ベルト62を有し、且該モーター61によって伝動ベルト62及び圧延フライホイール4、遠心タンジェントカム5の軸棒41と軸棒51を回転するように連動できる。
ブロワー7とは、受容室15内にできた繊維体を導出し、且ハウジング1の導出口の所に設ける吸気ポンプであってもよい。
【0014】
図5を参照する。本実施例により繊維製造を実施するとき、燃焼炉8から導出された溶融液9をハウジング1の上方にある供給管11及び受止台2に導入でき、そして、加熱装置3によって快速に加熱するようにし、該加熱温度が赤外線温度感知器14で溶融液9の圧延可能な温度になるまで感知され、且ハウジング1の供給管11に導入される量を制御することにより、加熱装置3で加熱されて受止台2まで導入される溶融液9を圧延に適する温度に達させることができ、そして、燃焼炉8に導入する溶融液9を圧延可能な温度まで加熱したら、加熱装置3は更に加熱することが不要になる。又、図5に示すのは、燃焼炉に飛灰スラグ又は溶融液を導入するものであるが、溶融塊を導入する場合でも、加熱装置3によって圧延に適する溶融液9に加熱でき、又、該供給管11の熱い煙を排煙口13から吸上げて排出できる。
【0015】
合せて図5から図7を参照する。本実施例では、受止台2の導出口21から導出される濃くて粘々した溶融液9が圧延フライホイール4の間に流れてその表面張力を破壊するように圧延フライホイール4に圧延されて、且圧延フライホイール4の溝42により一層溶融液9の流体が拡散しやすいため、その自由面の面積(図7に示すように)も拡大しやすくなる。それから、該溶融液9が圧延されてもそのまま圧延フライホイール4に付着し(図6に太い黒線で示すように)、且圧延フライホイール4の回転によって圧延されるため、圧延フライホイール4の回転によって溶融液9にパワーが付与され、且遠心タンジェントカム5の位置まで圧延されると、遠心タンジェントカム5の外縁にある刷毛体によって牽引されて、フライホイール4の表面にある溶融液9を圧延して遠心タンジェントカムの方向へ抛り出すことができ、且瞬間に冷却して固化して細長い繊維体91に形成し、そして、前記溶融液9の回転パワー及び遠心力との相互作用によって細長い繊維体91が圧延フライホイール4とタンジェントカム5の表面から離脱できる。
【0016】
図8、図9を参照する。前記そのまま圧延フライホイール4の表面に付着して残留した溶融液9は圧延フライホイール4の回転に合せてもう一つの遠心タンジェントカム5の位置まで回転でき、且またもう一つの遠心タンジェントカム5によって牽引して抛り出されて繊維体91に形成されるため、圧延フライホイール4の表面にある溶融液9は一層効率よく牽引されて繊維に製造されるようになり、且まず圧延してから牽引する繊維製造の方式では繊維体91の直径が更に小さくなるため、利用性を促進でき、又、該気流入口12からチッソのような惰性気体を導入することによって、受容室内の酸素を断絶でき、又、圧延フライホイール4と遠心タンジェントカム5が酸化するのも避けられ、その使用寿命が高められ、又、該受容室15内にある抛り出される繊維体91はブロワー7の引力によってハウジング1の導出口151へ導出され、且収集装置(図の中に未表示)によって収集されることができる。
【0017】
図10を参照する。本発明の第二実施例では、一つの圧延フライホイール4に一つの遠心タンジェントカム5を組合せて、且二つの圧延フライホイール4に二つの遠心タンジェントカム5を組合せることでも、繊維製造の効果を有するが、唯量産効率が前記第一実施例より低い。
図11を参照する。本発明の第三実施例では、一つの圧延フライホイール4に三つの遠心タンジェントカム5を組合せることで、一層効率よく圧延フライホイール4に付着した溶融液を牽引して繊維を製造することができ、且第一実施例よりもより優れた量産効率を有する。
【0018】
又、本実施例では、圧延フライホイール4の速度を変えることによって、成分の違った溶融液9の圧延可能な時間に合せて動作でき、且圧延フライホイール4と遠心タンジェントカム5の回転速度を変えることによって、繊維体91の線径を変更でき、又、該繊維体91を収集してから、更に、その表面に付着した細い骨材と太い骨材を分離させることができ、且該細い骨材はコンクリート、人造板材に加えて応力及び全体的な強度を高めるように応用できる。
【0019】
前記実施例は本発明の例示であり、本発明の特許請求範囲を制限するものではなく、そして、本発明ではまたその他の圧延溶融液(キャタピラ式のような)及び遠心牽引方式を利用しても、本発明の方法に求められる要求を達することができ、且本発明では二個以上の圧延フライホイールを設置でき、且遠心タンジェントカムの表面が突起になってもよく、又、本発明ではブロワーを設置しなくてもよく、且繊維体を自然に落下させて収集でき、且必ずしも加熱装置を設ける必要がないため、本発明の概念によってなした簡易の変更でも本発明の範囲内に属されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第一実施例、第二実施例又は第三実施例による廃棄物を繊維に製造する方法を示す模式図である。
【図2】本発明の第一実施例による廃棄物を繊維に製造する装置を示す模式図である。
【図3】本発明の第一実施例による廃棄物を繊維に製造する装置の圧延フライホイールと遠心タンジェントカムを示す斜視図である。
【図4】本発明の第一実施例による廃棄物を繊維に製造する装置を示す模式図である。
【図5】本発明の第一実施例による廃棄物を繊維に製造する装置の溶融液を供給管と受止台に導入する状態を示す模式図である。
【図6】本発明の第一実施例による廃棄物を繊維に製造する装置の溶融液を圧延フライホイールに導入する状態を示す模式図である。
【図7】本発明の第一実施例による廃棄物を繊維に製造する装置の溶融液を圧延フライホイールの表面に導入して繊維を製造する状態を示す模式図である。
【図8】本発明の第一実施例による廃棄物を繊維に製造する装置の繊維を製造する動作を示す模式図である。
【図9】本発明の第一実施例による廃棄物を繊維に製造する装置の繊維の製造及び収集を示す模式図である。
【図10】本発明の第二実施例による廃棄物を繊維に製造する装置を示す模式図である。
【図11】本発明の第三実施例による廃棄物を繊維に製造する装置を示す模式図である。
【図12】溶融液の温度と粘度の関係を示す図である。
【符号の説明】
【0021】
1:ハウジング、2:受止台、3:加熱装置、4:圧延フライホイール、5:遠心タンジェントカム、6:伝動装置、7:ブロワー、8:燃焼炉、9:溶融液、11:供給管、12:気流入口、13:排煙口、14:温度感知器、15:受容室、21:導出口、41:軸棒、42:溝、51:軸棒、61:モーター、62:伝動ベルト、81:導出口、91:繊維、151:導出口、152:覗き窓

【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄物を溶融液に加熱し、溶融液を圧延可能な状態になる温度に達させ、溶融液を圧延し、遠心力を加えて圧延された溶融液を牽引し、冷却して固態の繊維体を形成する方法を含むことを特徴とする廃棄物を繊維に製造する方法。
【請求項2】
廃棄物を溶融液に加熱し、更に溶融液を圧延可能な状態になるほどの温度に達させるとは、廃棄物を焼却炉または溶融炉に入れて加熱し、高温の溶融液または冷却した飛灰スラグ、溶融塊に形成するものであり、該飛灰スラグ、溶融液或いはその組合せを二回または何回も液態に加熱可能であり、更に溶融液を圧延する温度に適するように確保可能であり、前記溶融液を圧延可能な温度まで達させるとき、もう二回或いは何回もの加熱が要らなくなることを特徴とする請求項1に記載の廃棄物を繊維に製造する方法。
【請求項3】
よりよい溶融液の圧延温度とは、1250℃から1350℃であることを特徴とする請求項2に記載の廃棄物を繊維に製造する方法。
【請求項4】
二回或いは何回もの加熱とは、高周波による加熱、電極による加熱で行えるものであることを特徴とする請求項2に記載の廃棄物を繊維に製造する方法。
【請求項5】
溶融液を圧延するプロセスとは、濃くて粘々した溶融液を張力を破壊するように圧延し、溶融液の流体を拡散して、自由面の面積を拡大させることを特徴とする請求項1に記載の廃棄物を繊維に製造する方法。
【請求項6】
遠心力を加えて圧延された溶融液を牽引し、冷却して固態の繊維体を形成するとは、遠心力により圧延された溶融液を牽引して遠心タンジェントの方向へ抛り出し、瞬間で固化し、細長い繊維体を形成することを特徴とする請求項1に記載の廃棄物を繊維に製造する方法。
【請求項7】
溶融液、溶融塊または飛灰スラグを導入可能な供給管が設けられているハウジングがあり、その下方に収容室が設けられ、収容室に導出口が設けられ、供給管の下方に設けられている受止台があり、溶融液が流出するための導出口を有し、少なくとも二つの圧延フライホイールがあり、軸棒によって受止台の導出口の下方の両側に設けられ、二つの圧延フライホイールは溶融液を圧延する間隔を有しており、複数の遠心タンジェントカムがあり、軸棒を有し、圧延フライホイールの側に設けられ、その外縁が圧延フライホイールの表面に当たって接触し、圧延フライホイールと遠心タンジェントカムの軸棒を連れて回動させる伝動装置があることを特徴とする廃棄物を繊維に製造する装置。
【請求項8】
ハウジングに外界の惰性気体を導入可能な気流入口が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の廃棄物を繊維に製造する装置。
【請求項9】
ハウジングの供給口に排煙口及び温度感知器が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の廃棄物を繊維に製造する装置。
【請求項10】
供給管に導入される溶融液、溶融塊または飛灰スラグに対して加熱する加熱装置を設置可能であり、加熱装置とは高周波加熱器か電極加熱器であってもよいことを特徴とする請求項7記載の廃棄物を繊維に製造する装置。
【請求項11】
圧延フライホイールの表面において円周方向に対応して複数の溝が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の廃棄物を繊維に製造する装置。
【請求項12】
遠心タンジェントカムの外縁に刷毛体があり、圧延フライホイールの表面に当たって接触することを特徴とする請求項7に記載の廃棄物を繊維に製造する装置。
【請求項13】
一つ一つの圧延フライホイールには、一つの遠心タンジェントカムを組合せることを特徴とする請求項7に記載の廃棄物を繊維に製造する装置。
【請求項14】
一つ一つの圧延フライホイールには、一つ以上の遠心タンジェントカムを組合せることを特徴とする請求項7に記載の廃棄物を繊維に製造する装置。
【請求項15】
ハウジングの収容室にブロワーが連接して設けられていることを特徴とする請求項7に記載の廃棄物を繊維に製造する装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2008−149276(P2008−149276A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−340982(P2006−340982)
【出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【出願人】(506204807)燦環科技有限公司 (3)
【Fターム(参考)】