説明

建物の構造

【課題】高層部と低層部とで平面計画の異なる建物に適用する有効適切な構造を提供する。
【解決手段】高層部の外周の位置に対応して桁行方向に所定間隔をおいて配置された柱3と、高層部および低層部の双方において前記柱間に架設された桁行方向の大梁およびスパン方向の大梁5とによって、建物全体の主架構としてのメガストラクチャー架構2を構成する。高層部には前記スパン方向の大梁の中間部を支持する間柱6を設けて、それらスパン方向の大梁と間柱とによって高層部の内部架構としてのフィーレンディール架構7を構成する。低層部には略中央位置に大黒柱9を設けるとともに、該大黒柱により支持して桁行方向の内部大梁10を設けることによって、それら大黒柱と内部大梁とによって低層部の内部架構を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は高層ないし超高層の建物の構造に係わり、特に高層部と低層部で平面計画が異なる建物に適用して好適な構造に関する。
【背景技術】
【0002】
高層建物や超高層建物の構造形式として例えば特許文献1や特許文献2に示されるようないわゆるメガストラクチャー(メガ架構)形式が知られている。
これは、通常の建物における柱に比べて遙かに大断面の柱(メガ柱)や、複数階にわたる大梁成の梁(メガ梁)によって建物全体の主架構を構成することにより、通常の建物においては内部に多数設ける必要のある内部柱を省略ないし大幅に軽減し得て大空間を確保し易いものであり、大規模な高層ないし超高層建物の構造形式として一般化しつつある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−253910号公報
【特許文献2】特開2003−328586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、高層建物や超高層建物では低層部と高層部とで平面計画すなわち平面形状や平面プラン、用途等が異なることが一般的である。たとえば大規模な病院建築では低層部を診療階として高層部を病棟階とすることが一般的であり、またホテル建築では低層部にロビーや宴会場等を配置して高層部を客室階とすることが最も一般的であり、したがって、いずれの場合も低層部の床面積を高層部の床面積に比べて大きくし、かつ低層部には比較的大きな面積の居室を配置して高層部には比較的小さな居室を多数配置することが一般的であり、低層部と高層部とでは間仕切り壁の位置も大きく異なることが通常である。
【0005】
そのため、そのような形態の建物では低層部と高層部の構造計画もそれぞれの用途や平面プランに応じて最適に設定することが好ましく、たとえば低層部と高層部とでは柱の位置を変えてそれぞれ最適位置に配置したい場合も多い。
しかし、建物全体の主架構を単なるメガストラクチャー形式とする場合にはそのようなことは必ずしも容易ではなく、そのため通常はいずれか一方に最適な構造形式として他方では少なからず設計上の制約が生じることが不可避である。
【0006】
上記事情に鑑み、本発明はこの種の建物において高層部と低層部の双方に対してそれぞれ最適設計が可能である有効適切な構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、高層部と低層部とで平面計画の異なる建物に適用する構造であって、高層部の外周の位置に対応して桁行方向に所定間隔をおいて配置された柱と、高層部および低層部の双方において前記柱間に架設された桁行方向の大梁およびスパン方向の大梁とによって、建物全体の主架構としてのメガストラクチャー架構を構成するとともに、高層部には前記スパン方向の大梁の中間部を支持する間柱を設けて、それらスパン方向の大梁と間柱とによって高層部の内部架構としてのフィーレンディール架構を構成し、低層部には略中央位置に大黒柱を設けるとともに、該大黒柱により支持して桁行方向の内部大梁を設けることによって、それら大黒柱と内部大梁とによって低層部の内部架構を構成したことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の建物の構造であって、前記メガストラクチャー架構を構成する柱および該柱間に架設された桁行方向の大梁を鉄筋コンクリート造とし、かつ前記スパン方向の大梁を鉄骨梁の端部を鉄筋コンクリートにより被覆してなる複合梁としたことを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の建物の構造であって、前記複合梁における端部にプレストレスを導入したことを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の建物の構造であって、前記柱および前記桁行方向の大梁ならびに前記複合梁における端部をプレキャストコンクリートにより形成したことを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の建物の構造であって、前記フィーレンディール架構を構成する高層部の間柱を鉄骨柱として、該フィーレンディール架構の全体を高層部の頂部より吊り支持して設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の建物の構造であって、前記柱に接合される外周梁および外壁を該柱の建物内側の位置に設けて柱形を外壁面の外側に突出させたことを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の建物の構造であって、
高層部および低層部の全体を免震装置により免震支持したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載の発明によれば、建物全体の主架構として、実質的に外周に集約して設置した柱と、それら柱間に架設した桁行方向の大梁と、スパン方向の大梁とによるメガストラクチャー架構を採用し、そのうえで高層部と低層部に対してそれぞれ必要最少限の内部架構を独立に設けたので、基本的にメガストラクチャー架構による優れた耐震性能を確保し得ることはもとより、高層部と低層部の双方においてそれぞれ平面計画上のフレキシビリティを確保し易いし、平面計画上の制約も少なく、たとえば柱位置を高層部と低層部の双方でそれらの用途や平面プランに対応して最適な位置に自由に配置することが可能である。
また、高層部の内部架構をフィーレンディール架構により構成し、低層部の内部架構を大黒柱および桁行方向の内部大梁により構成したので、高層部および低層部の双方で優れた地震時応答低減効果と優れた床振動特性が得られる。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、メガストラクチャー架構における柱および桁行方向の大梁をRC造とし、スパン方向の大梁をRC造とS造との複合梁としたので、RC造とS造の双方の構造の利点を併せ持つものであるし、特に上記の複合梁を低梁成かつロングスパンでありながら梁端部での剛性を十分に確保することができる。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、複合梁の梁端部にプレストレスを導入したことにより、その剛性をさらに高めることが可能である。
【0017】
請求項4記載の発明によれば、RC造の構造要素をプレキャストコンクリートにより形成したので、高度のPCa化を図ることが可能であって施工性に優れ工期短縮と工費削減を十分に図ることができる。
【0018】
請求項5記載の発明によれば、高層部の内部架構としてのフィーレンディール架構の全体を高層部の頂部から吊り支持した形態で設置したので、そのフィーレンディール架構は水平方向のみならず鉛直方向に対しても剛性のある構造となる。
【0019】
請求項6記載の発明によれば、柱形を外壁面の外側に突出させたいわゆるアウトフレームとしたので、通常の場合のように建物内に柱形や梁形が突出することがないので使用勝手に優れるし、柱の位置を可及的に外部側に配置することで室内有効面積を大きく確保することも可能であり、意匠的にも彫りの深い好ましい外観が得られる。
【0020】
請求項7記載の発明によれば、高層部および低層部の全体を免震支持したので、建物全体に対して優れた免震効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態を示すもので、本発明の構造による建物全体の架構を示す立面図である。
【図2】同、高層部の架構を示す平面図である。
【図3】同、低層部の架構を示す平面図である。
【図4】同、スパン方向の大梁としての複合梁の構成例を示す図である。
【図5】同、複合梁の他の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の構造による建物全体の架構を示す立面図、図2は高層部の架構を示す平面図、図3は低層部の架構を示す平面図である。
【0023】
図示例の建物は、地下2階、地上23階建ての高層建物であって、構造的には地下部(基礎〜地下1階)と低層部(地上1階〜10階)と高層部(地上11階〜最上階)とにより構成され、低層部の床面積が高層部の床面積のほぼ2倍とされてその低層部の図示右半部の直上に高層部が塔状に設けられた形態とされているものである。
この建物の用途としては例えば病院が好適であり、地下部に機械室等の共用諸室を配置し、低層部を主として診療室を配置する診療階とし、高層部を主として病室を配置する病棟階とすることが好適である。
なお、本実施形態では地下部は上部構造(低層部および高層部の全体)に対する下部構造として機能するものであり、図示例では地下階の柱の柱頭部に設置した免震装置1(積層ゴム)により上部構造の全体を免震支持した柱頭免震構造が採用されているが、本発明は必ずしも免震構造とすることを前提とするものではなく、免震構造の採用は任意である。
【0024】
この建物では、高層部とその直下の低層部は両者に共通のメガストラクチャー架構2を主架構として一体に構築され、そのうえで高層部および低層部の双方にそれぞれ独立の内部架構が設けられている。
【0025】
すなわち、図1および図2、図3に示すように、高層部の外周の位置に対応して桁行方向に所定間隔をおいて柱3が比較的密に配置され、高層部および低層部の双方においてそれら柱3間に桁行方向(Y方向)の大梁4が架設されているとともに、スパン方向(X方向)にはロングスパンの大梁5がそれぞれ架設されていて、それら柱3、桁行方向の大梁4、スパン方向の大梁5とによって高層部とその直下の低層部の全体の主架構としてのメガストラクチャー架構2が構成されている。
なお、図2および図3では図示は省略しているが、必要であればスパン方向の大梁5の間に桁行方向の小梁を所望間隔で架設すれば良い。
【0026】
本実施形態では、上記のメガストラクチャー架構2を構成している柱3および桁行方向の大梁4を通常の鉄筋コンクリート造によるRC柱およびRC梁としているが、スパン方向の大梁5はロングスパンの複合梁としている。
すなわち、高層部のスパン方向の大梁5は、図4(図1におけるIV部の拡大図)に示すように鉄骨梁5aを主体としてその端部を鉄筋コンクリート5bにより被覆した(換言すればS造の梁の端部のみをSRC造とした)複合梁としており、かつその端部の鉄筋コンクリート5bおよびそれが接合される柱3の仕口部にPC鋼材5cを緊張して定着することによりプレストレスを導入したものとなっている。
【0027】
低層部のスパン方向の大梁5も、図5(図1におけるV部の拡大図)に示すように、高層部の大梁5と同様に鉄骨梁5aの端部を鉄筋コンクリート5bにより被覆した複合梁とされているが、ここでは(a)に示すようにプレストレスは省略するか、あるいは必要であれば(b)に示すように高層部と同様にPC鋼材5cを緊張して定着することによりプレストレスを導入することでも良い。
なお、このような複合梁としては、特公平4−38854号公報や特開2006−144535号公報に開示されているものが好適に採用可能である。
【0028】
そして、本実施形態の建物では、上記のメガストラクチャー架構2に加えて、高層部の各階にはスパン方向の大梁(複合梁)5の中間部を支持する2本の間柱6が設けられて、それらスパン方向の大梁5と間柱6とによって高層部の内部架構としてのフィーレンディール架構7が構成されている。
上記の間柱6は鉄骨柱による曲げ柱として機能するものであって、ブレースやトラスにおけるラチスのような斜材を必要とすることなく高層部各階の剛性を高めて地震時の平変形や鉛直変形を低減するとともに床振動を低減し得るものである。本実施形態では、図1に示すように各階の間柱6を上下方向に連続する位置に設けて各階のフィーレンディール架構7を各階の間柱6を介して高層部全体で一体に連続したものとしており、かつそのフィーレンディール架構7の全体を高層部の頂部からブレース8を介して吊り支持した形態で設置しており、それにより水平方向のみならず鉛直方向に対しても十分に剛性のある構造となっている。
なお、各階に設ける間柱6の本数は必ずしも2本とすることはなく、大梁5のスパンや要求される床振動特性等を考慮してその所要本数は位置は最適設計すれば良いが、フィーレンディール架構7を構成するうえでは少なくとも2本は必要であることから、通常はそれで十分である。
また、このようなフィーレンディール架構を施工するに際しては、特許第3690481号公報に記載されている施工方法が好適に採用可能である。
【0029】
一方、高層部の直下に位置している低層部には、図3に示すよに各階の略中央位置に2本の大黒柱9が設けられているとともにそれら大黒柱9により支持されて桁行方向の内部大梁10が架設され、それら大黒柱9と内部大梁10とによって低層部の内部架構が構成されている。
大黒柱9はS造による所要断面の鉄骨柱とすれば良いが、RC柱、SRC柱、CFT柱(コンクリート充填鋼管柱)も採用可能であり、内部大梁10は鉄骨梁とすれば良いが他の構造とすることでも良い。
なお、大黒柱9は必ずしも図示例のように2本とすることに限らず、その所要本数や設置位置は低層部の床面積や平面形状、内部大梁10のスパン等を考慮して最適に設定すれば良い。但し、多数の大黒柱9を設けることは当然に低層階における柱本数が徒に多くなって本発明の主旨にもとるから必要最少限の本数に限るべきである。
【0030】
また、図1および図3に示すように、低層部のうちの高層部から外れている部分(図示左半部)の構造も、基本的には高層部の直下の部分(図示右半部)と同様に構成すれば良い。すなわち、その部分においては低層部の外周の位置において桁行方向に間隔をおいて(高層部の外周の位置に対応して配置された上記の柱3と同間隔で)柱3’を配置して、それら柱3’間に桁行方向の大梁4’を架設するとともに、その柱3’と上記の柱3との間にはスパン方向の大梁5’を架設したうえで、略中央位置に大黒柱9’を設けるとともに桁行方向の内部大梁10’を設ければ良い。
この場合、上記のメガストラクチャー架構と同様に、柱3’および桁行方向の大梁4’による外周架構はRC造とし、スパン方向の大梁5’はロングスパンの複合梁とすれば良いが、スパン方向の大梁5’や桁行方向の内部大梁10’はここで必要な断面寸法に設定すれば良く、通常は図示しているように高層部の直下における大梁5や内部大梁10に比べて小断面で済む。
【0031】
上記の構造によれば、建物全体の主架構として実質的に外周に集約して設置した柱3とそれら柱3間に架設した桁行方向の大梁4とスパン方向の大梁(複合梁)5とによるメガストラクチャー架構2を採用し、そのうえで高層部と低層部に対してそれぞれ必要最少限の内部架構を独立に設けたので、基本的にメガストラクチャー架構2による優れた耐震性能を確保し得ることはもとより、高層部と低層部の双方においてそれぞれ平面計画上のフレキシビリティを確保し易いし、平面計画上の制約も少ないものである。
したがって本発明の構造によれば、柱位置を高層部と低層部の双方でそれらの用途や平面プランに対応して最適な位置に自由に設定することが可能であり、高層部と低層部とで平面計画が大きく異なる病院やホテル等の建物の構造形式として好適である。
【0032】
特に、上記実施形態のようにメガストラクチャー架構2におけるスパン方向の大梁5としてS造を主体としつつ端部をSRC造とし、さらに必要に応じて端部にプレストレスを導入した複合梁を採用すれば、低梁成かつロングスパンでありながら梁端部での剛性を十分に確保できる。
しかも、高層部ではその複合梁をさらに間柱6により支持するフィーレンディール架構7を構成し、低層部では大黒柱9および内部大梁10を介して複合梁を支持することにより、高層部および低層部の双方で優れた地震時応答低減効果と優れた床振動特性が得られる。
【0033】
また、本発明の構造は上記実施形態のようにRC造とS造とを最適に組み合わせたハイブリッド構造といえるものであるが、さらにSRC造やCFT造その他の構造も自由に組み合わせることが可能であるし、RC系の構造要素については高度のPCa化(プレキャストコンクリート化)やプレストレスの導入も可能であるから、そのように様々な構造、工法を最適に組み合わせることにより工期短縮と工費削減を十分に図ることができる。
【0034】
なお、建物の外周に位置して設ける柱3や柱3’には、図2〜図3に示されるように、外周梁や外壁を建物内側にずらした位置に設けて柱形を外壁面の外側に突出させることが好ましい。そのように外周架構をいわゆるアウトフレームとすれば、通常の場合のように建物内に柱形や梁形が大きく突出することがないので使用勝手に優れるし、柱3の位置を可及的に外部側に配置することで室内有効面積を大きく確保することも可能であり、意匠的にも彫りの深い好ましい外観が得られる。
【0035】
以上で本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態はあくまで好適な一例に過ぎず、本発明はその要旨を逸脱しない範囲内で、すなわち高層部と低層部の全体の主架構としてのメガストラクチャー架構に対して高層部の内部架構としてのフィーレンディール架構と低層部の内部架構としての大黒柱および内部大梁による架構を独立に設ける構造とする限りにおいて、建物全体の規模や形態、用途は任意であることは当然であるし、各部の構造要素の具体的な構成は自由に設計変形可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0036】
1 免震装置
2 メガストラクチャー架構
3 柱
4 大梁(桁行方向)
5 大梁(スパン方向、複合梁)
5a 鉄骨梁
5b 鉄筋コンクリート
5c PC鋼材
6 間柱
7 フィーレンディール架構
8 ブレース
9 大黒柱
10 内部大梁(桁行方向)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高層部と低層部とで平面計画の異なる建物に適用する構造であって、
高層部の外周の位置に対応して桁行方向に所定間隔をおいて配置された柱と、高層部および低層部の双方において前記柱間に架設された桁行方向の大梁およびスパン方向の大梁とによって、建物全体の主架構としてのメガストラクチャー架構を構成するとともに、
高層部には前記スパン方向の大梁の中間部を支持する間柱を設けて、それらスパン方向の大梁と間柱とによって高層部の内部架構としてのフィーレンディール架構を構成し、
低層部には略中央位置に大黒柱を設けるとともに、該大黒柱により支持して桁行方向の内部大梁を設けることによって、それら大黒柱と内部大梁とによって低層部の内部架構を構成したことを特徴とする建物の構造。
【請求項2】
請求項1記載の建物の構造であって、
前記メガストラクチャー架構を構成する柱および該柱間に架設された桁行方向の大梁を鉄筋コンクリート造とし、かつ前記スパン方向の大梁を鉄骨梁の端部を鉄筋コンクリートにより被覆してなる複合梁としたことを特徴とする建物の構造。
【請求項3】
請求項2記載の建物の構造であって、
前記複合梁における端部にプレストレスを導入したことを特徴とする建物の構造。
【請求項4】
請求項2または3記載の建物の構造であって、
前記柱および前記桁行方向の大梁ならびに前記複合梁における端部をプレキャストコンクリートにより形成したことを特徴とする建物の構造。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の建物の構造であって、
前記フィーレンディール架構を構成する高層部の間柱を鉄骨柱として、該フィーレンディール架構の全体を高層部の頂部より吊り支持して設けたことを特徴とする建物の構造。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の建物の構造であって、
前記柱に接合される外周梁および外壁を該柱の建物内側の位置に設けて柱形を外壁面の外側に突出させたことを特徴とする建物の構造。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の建物の構造であって、
高層部および低層部の全体を免震装置により免震支持したことを特徴とする建物の構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2011−196147(P2011−196147A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−66395(P2010−66395)
【出願日】平成22年3月23日(2010.3.23)
【出願人】(000002299)清水建設株式会社 (2,433)
【Fターム(参考)】