説明

建設機械のフィルタ目詰まり検出装置

【課題】流量計を不要にし、かつ、安価な圧力検出手段を用いることができ、しかもフィルタの目詰まりを確実に検出する。
【解決手段】フィルタ5を基準流量の作動油が通過するときのフィルタ前後の差圧がフィルタ5の目詰まりを示す目詰まり基準値以上であるときに作動する圧力スイッチ11を用いるとともに、コントローラ9に予め油温Tと基準流量Qsの関係を表す油温/流量特性を記憶しておき、ポンプ流量を、検出される油温Tに応じた基準流量Qsに調整して、そのときの圧力スイッチ11の作動状況によってフィルタ5の目詰まりを検出するように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は油圧ショベル等の建設機械において作動油を濾過するフィルタの目詰まりを検出するフィルタ目詰まり検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の装置として、特許文献1に示されているように、予め、流量ごとに油温と、その油温におけるフィルタ目詰まり判断の基準となるフィルタ前後の差圧との関係をマップとして記憶しておき、フィルタを通過する作動油の流量と、温度(油温)と、差圧をそれぞれ検出し、検出される差圧が、上記マップから求められる記憶値よりも高くなったときにフィルタが目詰まりしたとして警報を発するものが公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭58−84015号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記公知技術によると、全流量範囲の流量変化に対応する広い圧力範囲で圧力を検出しなければならないため、検出の精度が悪くなり、目詰まりを正確に検出できない可能性があった。
【0005】
また、高価な流量計が必要となる上に、圧力検出手段にも圧力レンジの広い高価な圧力センサしか使用できないため、設備コストが高くなるという問題もあった。
【0006】
そこで本発明は、設備コストを安くしながら、フィルタの目詰まりを確実に検出することができる建設機械のフィルタ目詰まり検出装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、油圧アクチュエータの油圧源としての可変容量型の油圧ポンプと、この油圧ポンプの吐出流量を制御するポンプレギュレータと、上記油圧ポンプから吐出された作動油をタンクへの戻りラインで濾過するフィルタとを備えた建設機械のフィルタ目詰まり検出装置において、上記フィルタを通過する作動油の温度を検出する油温検出手段と、この油温検出手段によって検出される油温が入力される制御手段と、上記フィルタの前後の差圧を検出する圧力検出手段とを具備し、上記制御手段は、予め油温ごとの基準流量を表す油温/流量特性を記憶しておき、上記油温検出手段によって検出される油温と、上記油温/流量特性とを照合して対応する基準流量を算出するとともに、上記ポンプレギュレータにより、上記油圧ポンプの吐出流量を上記算出された基準流量に調整するように構成され、この基準流量の作動油が上記フィルタを通過するときの差圧について、フィルタの目詰まりを示す値として設定された目詰まり基準値と上記圧力検出手段によって検出される実際値との比較に基づいてフィルタの目詰まりを検出するように構成されたものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の構成において、圧力検出手段として、上記フィルタの差圧が上記目詰まり基準値以上であるときに作動する圧力スイッチが用いられ、この圧力スイッチの作動によってフィルタの目詰まりを検出するように構成されたものである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1または2の構成において、設定圧で開くバイパスチェック弁が上記フィルタに並列に接続され、上記目詰まり基準値が上記バイパスチェック弁の設定圧よりも低い値に設定されたものである。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの構成において、上記制御手段は、上記油圧ポンプの最大吐出流量以下の流量範囲で油温と基準流量の関係を記憶しておくものである。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの構成において、上記制御手段は、粘度が異なる複数種類の作動油についての油温/流量特性に基づいて作動油の種類ごとの基準流量を算出するように構成されたものである。
【0012】
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかの構成において、上記制御手段は、油温/流量特性が異なる複数種類のフィルタについての油温/流量特性に基づいてフィルタの種類ごとの基準流量を算出するように構成されたものである。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれかの構成において、上記制御手段は、上記フィルタの目詰まり度合いに応じた複数の油温/流量特性を記憶しておき、選択された油温/流量特性に基づいて基準流量を算出するように構成されたものである。
【0014】
請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれかの構成において、上記制御手段は、上記フィルタの目詰まり度合いに応じた複数の油温/流量特性を記憶しておき、基準流量を、上記フィルタの目詰まり度合いに応じた複数の油温/流量特性での基準流量間で変化させ、この変化する基準流量下で上記圧力検出手段によって検出される圧力に基づいて現在の目詰まり度合いを検出するように構成されたものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、予め油温と基準流量の関係を表す油温/流量特性を記憶しておき、ポンプ流量を、検出される油温に応じた基準流量に調整して、そのときのフィルタの差圧に基づいてフィルタの目詰まりを検出するように構成したから、圧力検出手段は、目詰まり基準値近辺のみの狭いレンジで圧力を検出すればよい。
【0016】
このため、圧力検出の精度を上げ、フィルタの目詰まりを確実に検出することができる。
【0017】
しかも、高価な流量計が不要となる上に、上記のように圧力検出手段として検出すべき圧力レンジの狭い安価なものを用いることができるため、特許文献1に示された公知技術と比較して設備コストが格段に安くてすむ。
【0018】
とくに、圧力センサでなく、オン/オフ式の圧力スイッチを用いる請求項2の発明によると、この点の効果が顕著となる。
【0019】
この請求項2の発明において、フィルタの完全目詰まり(直ちにフィルタ交換を要する目詰まり状態)で圧力スイッチが作動するように設定してもよいし、一定の目詰まり度合い(たとえば目詰まり度80%や60%)で圧力スイッチが作動するように設定してもよい。
【0020】
ところで、フィルタには、完全に目詰まりしたときの油の逃げのためにバイパスチェック弁を並列に接続するのが一般的である。
【0021】
この場合、公知技術では、油の粘度が高くなる低温時等に、バイパスチェック弁が開いてしまい、フィルタ目詰まりを検出できなくなるおそれがある。
【0022】
この点、請求項3の発明によると、目詰まり基準値をバイパスチェック弁の設定圧よりも低い値に設定するため、低温時等にも目詰まりを確実に検出することができる。
【0023】
一方、基準流量は、理論上はポンプの最大流量としてもよいが、実際上、最大流量に到達しない場合があり得るため、請求項4の発明のように基準流量を最大流量以下に設定するのが望ましい。
【0024】
請求項5の発明によると粘度が異なる複数種類の作動油に、また請求項6の発明によると油温/流量特性が異なる複数種類のフィルタにそれぞれ対応できるため、機械の種類等によって使用される作動油、フィルタが異なったり、同一機械において異なる作動油、フィルタが使用されたりしても目詰まり検出を確実に行うことができる。
【0025】
また、請求項7の発明によると、複数の目詰まり度合い(たとえば100%、80%、60%)のうち選択された度合いでの目詰まりの有無を検出することができる。
【0026】
請求項8の発明によると、基準流量を、目詰まり度合いに応じた複数の油温/流量特性での基準流量間で変化させることによって現在の目詰まり度合いを検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の基本実施形態に係るフィルタ目詰まり検出装置の回路構成及びブロック構成を示す図である。
【図2】同装置のコントローラに記憶された油温/基準流量の特性を示す図である。
【図3】同、基準流量とフィルタ前後の差圧の特性を示す図である。
【図4】同装置による目詰まり検出作用を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の他の実施形態の1に係るフィルタ目詰まり検出装置のコントローラに記憶された、複数種類の作動油についての油温/基準流量の特性を示す図である。
【図6】本発明の他の実施形態の2に係るフィルタ目詰まり検出装置のコントローラに記憶された油温/基準流量の特性を示す図である。
【図7】本発明の他の実施形態の3に係るフィルタ目詰まり検出装置のコントローラに記憶された複数の目詰まり度合いごとの油温/基準流量の特性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
基本実施形態(図1〜図4参照)
図1は油圧シリンダ回路を例にとった実施形態装置の回路構成及びブロック構成を示す。
【0029】
1は可変容量型の油圧ポンプで、この油圧ポンプ1から吐出された圧油(作動油)がコントロールバルブ2を介して油圧シリンダ3に供給され、この油圧シリンダ3からの、またはリリーフ弁4経由の戻り油がフィルタ5を通ってタンク6に戻される。
【0030】
フィルタ5には、完全に目詰まりしたときに油をタンク6に逃がすためのバイパスチェック弁7が並列に接続されている。
【0031】
油圧ポンプ1はポンプレギュレータ8によって吐出流量が調整され、ポンプレギュレータ8は制御手段としてのコントローラ9からの指令に基づいて制御される。
【0032】
この装置においては、フィルタ5を通過する作動油の温度Tを検出する油温センサ(油温検出手段)9と、フィルタ5の前後の差圧ΔPに応じてオン/オフ作動する圧力スイッチ11とが設けられ、油温センサ9からの油温信号がコントローラ9に入力される。
【0033】
圧力スイッチ11は、図2に示すように、フィルタ5を通過する流量のうち予め定められた基準流量Qsでのフィルタ前後の差圧ΔPが、フィルタ5の目詰まりを示す目詰まり基準値ΔPs以上であるときにオン作動し、この圧力スイッチ11がオン作動したときに表示警報手段12が作動(たとえばモニタ表示とブザー作動)する。
【0034】
上記差圧基準値ΔPsは、この実施形態ではフィルタ5の完全目詰まり(目詰まり度合い100%で直ちに交換を要する状態)を示すものとして設定されている。
【0035】
ところで、フィルタ5に並列にバイパスチェック弁7が接続されたこの実施形態の構成では、フィルタ5が目詰まりしていない状態でも、油の粘度が高くなる低温時等にバイパスチェック弁7が開いてしまう場合がある。このため、差圧基準値ΔPsをこのバイパスチェック弁7が開く圧力(設定圧)以上の値に設定すると、目詰まりを検出できなくなるおそれがある。
【0036】
そこで、この実施形態では、差圧基準値ΔPsはバイパスチェック弁7が開く圧力(設定圧)よりも低い値に設定されている。
【0037】
一方、コントローラ9には、図3に示すように油温Tと基準流量Qsの特性がマップとして記憶され、油温センサ9で検出された油温Tに対応する基準流量Qsが算出される。
【0038】
なお、基準流量Qsは、理論上はポンプの最大流量としてもよいが、実際上はポンプ流量が最大流量に到達しない場合があり得るため、最大流量以下の範囲Aで基準流量Qsを設定するのが望ましい。
【0039】
コントローラ9にはまた、油圧ポンプ1の駆動源である図示しないエンジンを始動/停止させるキースイッチ13からの信号が入力される。
【0040】
コントローラ9の作用を含めたこの装置全体の作用を図4のフローチャートによって説明する。
【0041】
ステップS1で、キースイッチ13がオン(エンジン始動)か否かが判断され、YESのときにステップS2で油温Tが読み込まれる。
【0042】
ステップS3では、図3の油温/基準流量の特性から、検出された油温Tに対応する基準流量Qsが算出され、ステップS4で、フィルタ通過流量が算出された基準流量Qsとなるようにポンプレギュレータ8によってポンプ流量を調整する。
【0043】
そして、ステップS5で、圧力スイッチ11による差圧検出、つまり圧力スイッチ11のオン/オフ作動が行われ、ステップS6において、圧力スイッチオンのときには表示警報手段12が作動し、オフのときには非作動のままとなる。
【0044】
従って、オペレータはこの表示警報手段12の作動/非作動に基づいてフィルタ交換を行い、または通常作業に入ればよい。
【0045】
このように、フィルタ5を基準流量Qsの作動油が通過するときのフィルタ前後の差圧ΔPがフィルタ5の目詰まりを示す目詰まり基準値以上であるときに作動する圧力スイッチ11を用いるとともに、予め油温Tと上記基準流量Qsの関係を表す油温/流量特性をコントローラ9に記憶しておき、ポンプ流量を、検出される油温に応じた基準流量Qsに調整して、そのときの圧力スイッチ11の作動状況によってフィルタ5の目詰まりを検出するように構成したから、検出手段として油温センサ9と圧力スイッチ11のみを設ければよい。
【0046】
すなわち、特許文献1に記載された公知技術のような高価な流量計が不要となるとともに、圧力レンジの広い高価な圧力センサに代えてオン/オフ式の圧力スイッチ11を用いればよい。このため、公知技術と比較して設備コストが格段に安くてすむ。
【0047】
しかも、基準流量Qs下での圧力スイッチ11の作動状況によって確実に目詰まりを検出することができる。
【0048】
また、目詰まり基準値ΔPsをバイパスチェック弁7の設定圧よりも低い値に設定しているため、低温時等にも目詰まりを確実に検出することができる。
【0049】
他の実施形態
(1)図5に示すように、粘度が異なる複数種類の作動油についての油温/流量特性をコントローラ9に記憶しておき、これらのうちから機械に実際に使用される作動油の種類を作動油選択手段によって選択し、選択された作動油の油温/流量特性に基づいて基準流量Qsを算出し、目詰まり検出を行うように構成してもよい。
【0050】
こうすれば、粘度が異なる複数種類の作動油に対応でき、使用可能な作動油の種類が増加する。
【0051】
(2)複数種類のフィルタ5についての油温/流量特性に基づいてフィルタ5の種類ごとの基準流量Qsを算出し、目詰まり検出を行うようにしてもよい。
【0052】
この場合、たとえばコントローラ9にフィルタ5の種類ごとの油温/流量特性を記憶しておき、これらのうちから機械に実際に使用されるフィルタ5の種類をフィルタ選択手段によって選択し、選択されたフィルタ5の油温/流量特性に基づいて基準流量Qsを算出し、目詰まり検出を行うようにしてもすればよい。
【0053】
あるいは、作動油の粘度と流量に差圧ΔPが比例することから、図6に示すように、一つの油温/流量特性をコントローラ9に記憶しておき、ある一点での油温T1と基準流量Qs1の特性を代入する近似処理を行うことにより、一つの特性で複数種類のフィルタ5に対応するようにしてもよい。
【0054】
(3)基本実施形態では、フィルタ5の完全目詰まり(目詰まり度合い100%)を検出するようにしたが、図7に示すように、フィルタの目詰まり度合い(図では100%、80%、60%の三例を示す)に応じた複数の油温/流量特性を記憶しておき、目詰まり度合い選択手段によって選択された油温/流量特性に基づいて基準流量Qsを算出し、目詰まり検出を行うように構成してもよい。
【0055】
(4)基準流量Qsを、フィルタ5の目詰まり度合い(たとえば100%、80%、60%)に応じた複数の油温/流量特性での基準流量Qs1,Qs2…間で変化させるように構成し、この変化する基準流量下での圧力スイッチ11の作動状況によって現在の目詰まり度合いを検出するように構成してもよい。
【0056】
なお、この方式を、図1〜図4に示す基本実施形態と併用し、目詰まり度合いを検出した後、その後の完全目詰まりを監視するように構成してもよい。
【0057】
(5)フィルタ前後の差圧を検出する圧力検出手段として、上記基本実施形態の圧力スイッチ11に代えて、圧力センサを用いてもよい。
【0058】
この場合でも、圧力センサは、目詰まり基準値ΔPs近辺のみの狭いレンジで圧力を検出すればよいため、圧力検出の精度を上げ、フィルタ5の目詰まりを確実に検出することができる。
【0059】
また、特許文献1に示された公知技術で用いられる圧力センサと比較して、検出すべき圧力レンジの狭い安価な圧力センサを用いることができる。すなわち、基本実施形態と同様に設備コストが安くてすむ。
【0060】
この圧力センサを用いる場合も、基本実施形態及び上記他の実施形態の(1)〜(5)の構成を採用することができる。
【0061】
この場合、基本実施形態(図1)では、圧力スイッチ11の作動に基づいて表示・警報手段12を直接作動させる構成をとったのに対し、圧力センサを用いる場合は、同センサからの圧力信号をコントローラ9に入力し、コントローラ9から表示・警報手段12に作動信号を出力する構成をとればよい。あるいは、表示・警報手段12そのものに、センサ信号を作動信号に変換する機能を付加してもよい。
【0062】
(6)上記実施形態では、フィルタ5の前後の差圧を検出する構成をとったが、フィルタ5の後の圧力がきわめて小さい場合には、フィルタ前の圧力のみを圧力スイッチ11または圧力センサで検出するようにしてもよい。この場合も、実質的にフィルタ前後の差圧を検出する点に変わりはない。
【符号の説明】
【0063】
1 油圧ポンプ
5 フィルタ
7 ポンプレギュレータ
8 コントローラ(制御手段)
9 油温センサ
10 圧力スイッチ
11 表示・警報手段
A ポンプ最大流量以下の範囲
Qs 基準流量
T 油温
ΔP 差圧
ΔPs 差圧基準値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
油圧アクチュエータの油圧源としての可変容量型の油圧ポンプと、この油圧ポンプの吐出流量を制御するポンプレギュレータと、上記油圧ポンプから吐出された作動油をタンクへの戻りラインで濾過するフィルタとを備えた建設機械のフィルタ目詰まり検出装置において、上記フィルタを通過する作動油の温度を検出する油温検出手段と、この油温検出手段によって検出される油温が入力される制御手段と、上記フィルタの前後の差圧を検出する圧力検出手段とを具備し、上記制御手段は、予め油温ごとの基準流量を表す油温/流量特性を記憶しておき、上記油温検出手段によって検出される油温と、上記油温/流量特性とを照合して対応する基準流量を算出するとともに、上記ポンプレギュレータにより、上記油圧ポンプの吐出流量を上記算出された基準流量に調整するように構成され、この基準流量の作動油が上記フィルタを通過するときの差圧について、フィルタの目詰まりを示す値として設定された目詰まり基準値と上記圧力検出手段によって検出される実際値との比較に基づいてフィルタの目詰まりを検出するように構成されたことを特徴とする建設機械のフィルタ目詰まり検出装置。
【請求項2】
圧力検出手段として、上記フィルタの差圧が上記目詰まり基準値以上であるときに作動する圧力スイッチが用いられ、この圧力スイッチの作動によってフィルタの目詰まりを検出するように構成されたことを特徴とする請求項1記載の建設機械のフィルタ目詰まり検出装置。
【請求項3】
設定圧で開くバイパスチェック弁が上記フィルタに並列に接続され、上記目詰まり基準値が上記バイパスチェック弁の設定圧よりも低い値に設定されたことを特徴とする請求項1または2記載の建設機械のフィルタ目詰まり検出装置。
【請求項4】
上記制御手段は、上記油圧ポンプの最大吐出流量以下の流量範囲で油温と基準流量の関係を記憶しておくことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の建設機械のフィルタ目詰まり検出装置。
【請求項5】
上記制御手段は、粘度が異なる複数種類の作動油についての油温/流量特性に基づいて作動油の種類ごとの基準流量を算出するように構成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の建設機械のフィルタ目詰まり検出装置。
【請求項6】
上記制御手段は、油温/流量特性が異なる複数種類のフィルタについての油温/流量特性に基づいてフィルタの種類ごとの基準流量を算出するように構成されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の建設機械のフィルタ目詰まり検出装置。
【請求項7】
上記制御手段は、上記フィルタの目詰まり度合いに応じた複数の油温/流量特性を記憶しておき、選択された油温/流量特性に基づいて基準流量を算出するように構成されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の建設機械のフィルタ目詰まり検出装置。
【請求項8】
上記制御手段は、上記フィルタの目詰まり度合いに応じた複数の油温/流量特性を記憶しておき、基準流量を、上記フィルタの目詰まり度合いに応じた複数の油温/流量特性での基準流量間で変化させ、この変化する基準流量下で上記圧力検出手段によって検出される圧力に基づいて現在の目詰まり度合いを検出するように構成されたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の建設機械のフィルタ目詰まり検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−240541(P2010−240541A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−90606(P2009−90606)
【出願日】平成21年4月3日(2009.4.3)
【出願人】(000246273)コベルコ建機株式会社 (644)
【Fターム(参考)】