説明

弁装置

【課題】改良された止血弁またはその他の逆止弁を提供する。
【解決手段】流体の流れの中に配置されるシール26と、少なくとも特定の穿孔領域における又は各穿孔領域における前記シール材料に該穿孔を閉塞させる手段56とからなり、前記シール内に存在する少なくとも1つの開口により前記流体が該シールを通過して流れることができる医療用装置内を通過する流体の流量を制御する弁装置10。シール材料が圧縮可能な材料であり、圧縮手段が、穿孔を閉塞するために、少なくとも特定の穿孔又は各穿孔の領域におけるシール材料を圧縮するように設計されている。シールが、1つの状態と別の状態との間で変化できるよう装着され、シールが1つの状態にある場合は、開口が開いて流体が流れることができ、他の状態にある場合は、開口が閉じて流体の流れを止め、圧縮手段はシールをこの2つの状態間で移動させるように機能する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概ね外科用装置に関する。更に詳細には、本発明は、カテーテル誘導針および他の鞘、カニューレ、カテーテル、套管針、検査鏡などを通る流体の流れを制御する医療用装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在では、介入装置を身体の例えば動脈血管または静脈血管へ、または体内で人工的に維持された腹腔鏡または他の腔へと導入することによって、種々の外科的措置を実行することがよく知られている。以前のタイプの典型的な措置は、冠動脈造影法(X線造影液を冠動脈に挿入する)および経皮経管冠動脈形成(PTCA)である。これらおよび他の措置は、カテーテル(開または閉端)、線ガイド、バルーン、ステント、関節切除装置などの介入装置を問題の血管または腔に導入する。単数の一般的な用語「カテーテル」は、本明細書では文脈によって用語の意味が限定されない限り、このような介入装置を全て含むと理解されたい。
【0003】
カテーテルを血管に導入する処置には、切開法とセルディンガー法とがある。セルディンガー法はよく知られ、最初に針で血管を開き、針の内腔を通して誘導線を血管に挿入し、針を抜き取り、誘導線上に拡張器を挿入する。拡張器を、これも血管に挿入されている関連の鞘の内部に配置し、止血により、または拡張器を通した止血弁によって拡張器を鞘に密封する。拡張器を取り出し、鞘および止血弁を通してカテーテルを血管に挿入する。
【0004】
セルディンガー法および他の処置を実行中に、血管への望ましくない空気の導入(空気塞栓)および(患者ばかりでなく医療従事者も保護するため)患者からの血液、他の流体または腔加圧気体の望ましくない漏出を回避するため、注意しなければならない。カテーテルおよび他の介入装置を導入する処置が、より広く受容されるようになるにつれ、処置もさらに多様になり、使用する装置のサイズおよびタイプも劇的に多様化した。したがって、体内または体外漏出の危険が増大している。
【0005】
扱うべきカテーテルおよび他の装置のサイズおよびタイプがこのように多様なので、シールまたは弁をまたぐカテーテルまたは他の介入装置がない場合に、極めて有効に誘導針の鞘または他の装置を密封し、広範囲の直径を有するカテーテルおよび他の介入装置に許容可能なシールを提供することもできる止血シールまたは他の逆止弁があることが、非常に望ましい。直径の大きいカテーテルおよび他の介入装置による穿孔時に、引裂きに対する高い抵抗力があることも、非常に望ましい。カテーテルまたは他の介入装置からの触覚によるフィードバックを妨害せずに、非常に広範囲の直径を有する装置のシールまたは弁を簡単に通すことができる止血シールまたは他の逆止弁があることも、貴重である。このような触覚によるフィードバックは、単に「感触」として知られている。シールまたは弁の性能特性が、特に漏出および「感触」に関して相当低下せず、カテーテルまたは他の介入装置を繰り返し挿入し、抜き取ることができる止血シールまたは他の逆止弁があることも望ましい。
【0006】
止血または逆止弁として作用する種々の従来技術の装置が知られている。例えば、米国特許第5,273,546号(McLaughlinその他、1993年12月28日)は、エラストマー製ガスケットを含み、ガスケットが少なくとも1つの凹面およびガスケットの中心領域を通る1つの穴またはスリットを有する止血弁を開示している。ガスケットは、ポリイソプレンで構成することが好ましいが、シリコン・ゴム、天然ゴム、または射出成形可能な合成ゴム化合物などの熱可塑性エラストマーで構成してもよい。ガスケット材料は、30〜50ショアーA、好ましくは35〜45ショアーAの硬度を有する。シリコン・ゴムおよび同様の硬度を有する他の材料の一つの欠点は、このような材料が不適当なほど軟らかく、従順な組織を提供し、したがってカテーテルまたは他の介入装置の回転または前進時にカテーテルまたは装置の「感触」が不十分なことである。硬度が比較的低いシリコン・ゴムを選択することも不適切である。というのは、ジュロメータが非常に低いシリコン材料(硬度30ショアーA未満)は、現在、弁が外科的使用に十分耐えられる程度の耐引裂性を提供しないからである。
【0007】
米国特許第5,141,498号(Christian、1992年8月25日)は、中心ボアのある円筒壁と、中心壁に隣接した少なくとも3つの軟質リーフレットを有する本体を含む軟質弁を指向する。弁体は、例えば20〜50ショアーA、好ましくは35ショアーAの硬度を有するウレタン化合物など、エラストマー材料で構成される。この特許では、「Krayton」と識別される「ゴム様」化合物も使用できるとしている。この特許公報に記載された弁は、このようなリーフレットが2つしかない、いわゆる「カモノハシ」タイプの弁に伴う特定の欠点を矯正することを意図する。カモノハシ弁は、幾つかの欠点があることがよく知られ、その全てが特許公報で言及されているわけではない。最初に、カモノハシ弁は、比較的大きい直径のカテーテルまたは他の介入装置を挿入してから抜き取ると、反転することがある。さらに、背後に空気または血液を捕捉することができる大きい溜めを有することがあり、この溜めは、従来通りの方法で、つまり止血弁を組み込んだ装置に通常存在するサイド・アーム(または延長チューブ)を通して排出することによって流し出すことができない。最後に、カモノハシ弁は、通常、負圧または真空時に密封を維持することができない。これは、例えば医療従事者がサイド・アームに接続したシリンジを使用する場合に見られ、空気が弁を通してシリンジおよび弁を含む身体に引き込まれるので望ましくない。したがって、米国特許第5,141,498号は、(追加のリーフレットとともに)特定タイプの化合物を使用することにより特定の弁構造にともなう問題を解決する。このため、他のタイプの弁に適用されるこのような化合物に関する一般的な教示は存在しない。さらに、該特許は、指示された化合物の全てが実際には指定された硬度の全範囲に有用であるとは開示または示唆していない。
【0008】
米国特許第5,025,829号(Edwardsその他、1991年6月25日)は、35から100ショアーAの硬度を有する熱可塑性エラストマー、エラストマー材料または熱可塑性材料で作成し、予め装填した有孔ディスクを含む非経口逆止弁を指向する。このような材料の一例は、「KRATON」ブランドの熱可塑性エラストマーである。(「KRATON」は、Shell Chemical Companyの登録商標と考えられる。)ディスクは弁の有孔座上にある円形フランジまたはリングに封止され、流体圧がディスクをフランジから離して、流体がディスクの孔を通って流れられるようにする。
【0009】
最後に、米国特許第5,342,315号(Roweら、1994年8月30日、1996年8月13日のStephensらの米国特許第5,545,142号につながる出願を参照文献として合体する)は、シリコン、ラテックス、ゴム、ポリウレタン、「Kraton」(特にA−B−Aタイプの熱可塑性エラストマー、特にスチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体)などから作成した種々の套管針シールを開示している。S−I−Sタイプのブロック共重合体は、通常、30から40ショアーAの硬度を有すると考えられ、これは他に識別されているエラストマーに匹敵し、それは全て、止血弁および他の逆止弁に望まれる裂けに対する耐久性および抵抗がない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第5,273,546号
【特許文献2】米国特許第5,141,498号
【特許文献3】米国特許第5,025,829号
【特許文献4】米国特許第5,342,315号
【特許文献5】米国特許第5,545,142号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従って、本発明の目的は、前記のような、これらおよび他の装置に伴う種々の欠点を克服する止血弁またはその他の逆止弁を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題は、医療用装置を通る流体の流量を制御する本発明の弁装置により解決される。前記弁装置は、流体の流れの中に配置されるシールと、少なくとも特定の穿孔領域における又は各穿孔領域における前記シール材料に該穿孔を閉塞させる手段とからなり、前記シール内に存在する少なくとも1つの開口により前記流体が該シールを通過して流れることができる。前記シール材料は圧縮可能であり、前記圧縮手段は、穿孔を閉塞するために、少なくとも特定の穿孔または各穿孔の領域で前記シール材料を圧縮するよう設計することができる。シールは1つの状態と別の状態との間で変化するよう装着することができ、したがってシールが前記1つの位置にある場合は、開口が開いて流体が流れることができ、別の状態の場合は、開口が閉じて流体の流れを防止し、前記圧縮手段は前記状態間でシールを移動させるように機能する。前記シール材料は、ジュロメータが低い熱可塑性物質から形成することができる。別法として、シール材料には弾性材料を使用することができ、それによってシールは凹形状態と凸形状態との間で移動することができ、特定の開口または各開口を、開口が一方の状態で開き、他方の状態で閉じるように形成する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の好ましい実施例の側面図である。
【図2】本発明の好ましい実施例の一部の組立分解図である。
【図3】キャップを弁体に取り付けた状態で、分かりやすいようシールを省略し、図2の面で切り取った断面図である。
【図4】図3の図の一部の詳細を示す部分拡大断面図である。
【図5A】本発明の好ましい実施例で使用するシールを示し、(A)は該シールの背面遠位図である。
【図5B】本発明の好ましい実施例で使用するシールを示し、(B)は(A)における5B−5B線に沿って切り取った断面図である。
【図5C】本発明の好ましい実施例で使用するシールを示し、(C)は(A)における5C−5C線に沿って切り取った断面図である。
【図6A】本発明の好ましい実施例で使用するシールを示し、(A)は該シールの前面近位図である。
【図6B】本発明の好ましい実施例で使用するシールを示し、(B)は(A)における6B−6B線に沿って切り取った断面図である。
【図6C】本発明の好ましい実施例で使用するシールを示し、(C)は(A)における6C−6C線に沿って切り取った断面図である。
【図7】図3と同様であるが、シールをキャップと弁体との間の位置で示す断面図である。
【図8】本発明の別の好ましい実施例の一部の断面図である。
【図9A】本発明の好ましい実施例で使用する別のシールを示し、(A)は該シールの前面近位図である。
【図9B】本発明の好ましい実施例で使用する別のシールを示し、(B)は(A)における9B−9B線に沿って切り取った断面図である。
【図10】本発明の好ましい実施例で使用する他のシールの前面近位図である。
【図11】本発明の好ましい実施例で使用する更に別のシールの断面図である。
【図12】本発明の別の実施例における、特にシールが凹状位置にある場合に、これを通って延在する穿孔34がある可撓性シールの断面図である。
【図13】凸状位置へと屈曲させ、それによってシールを通って延在する穿孔34を閉じた時の図12のシールを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
各開口は長方形の形状でよく、器具を通した場合にも開口の完全な封鎖を確保するため、より硬度が低い材料で裏打ちすることができる。
【0015】
本発明の或る実施態様では、例示的な流体流れ逆止弁、またはカテーテル誘導針などを密封する弁で、上記の問題を解決し、技術的進歩が達成される。本発明の弁は、近位または上流方向に凹面を有するよう圧縮される有孔ディスク・シールを含む。ディスク・シールは、ジュロメータが低く約30ショアーA以下の硬度を有する熱可塑性材料、好ましくはスチレン・エチレン/ブチレン・スチレンのブロック共重合体で構成される。本発明のシールは、シリコンまたは同様の硬度の他のゴム・シールが役に立たなくなるよう、カテーテルまたは他の介入装置で繰り返し穿孔されると、思いがけず引裂きまたは裂けに対する高い抵抗力がある。本発明のシールは、このような引裂きに対して抵抗力があるばかりでなく、シールは、カテーテルまたは他の挿入装置の周囲に対する非常に良好な液体シールも維持する。本発明は、これらの機能を達成しながら、同時に医療従事者がシールを通して導入されるカテーテルまたは他の装置の非常に良好な「感触」を得られるという点で、従来技術に対して特に優れている。
【0016】
本発明の別の実施態様では、本発明は医療装置の流体流路の弁で、流体の流路に配置されたシールを備え、シールは、約30ショアーA以下の硬度を有しジュロメータが非常に低い熱可塑性スチレンエラストマーで構成され、シールは、シールが概ねディスクの形状であり、対向する第1および第2面と、第1面から第2面へとシールを通して延在する少なくとも1つの穿孔とを有する非圧縮状態を有し、さらにシールの少なくとも1つの穿孔を閉じるようシールを圧縮するため、流体の流路に接続された手段とを備える弁を提供する。
【0017】
シールの第1および第2面は、シールを通る少なくとも1つの穿孔を通る動作の遠位または下流の好ましい方向を画定する。このような動作は、本発明の弁を誘導針の鞘に組み込んだ場合、カテーテルまたは他の介入装置の動作であるか、弁が流体のフロー逆止弁である場合、流体の動作である。
【0018】
シールは、約2ショアーAと30ショアーAとの間の硬度、より好ましくは約13ショアーAと15ショアーAとの間の硬度を有する熱可塑性スチレン・エチレン/ブチレン・スチレン(SEBS)ブロック共重合体で構成される。このような熱可塑性エラストマーのブロック共重合体は、多種多様なサイズのカテーテルおよび他の介入装置による繰り返しの穿孔に、引裂きまたは漏出することなく耐えることが分かっている。「KRATON」Gポリマーを組み込んだ材料は、この目的に特に有用なことが分かっている。(上述したように、「KRATON」はポリマーに対するShell Chemical Companyの商標と考えられる。)
【0019】
また、圧縮手段はシールの第1面に凹状の形状を与える、つまり弁から外側に面し、カテーテルまたは他の介入装置に最初に穿孔される面であることが好ましい。このような形状は、カテーテルまたは他の装置の回転または遠位運動の最中またはその後に、シールの反転を防止し、それによって誘導針の鞘からの望ましくない漏出を回避するのに非常に重要であることが分かっている。この方法でシールを形成する都合の良い圧縮手段は、流路の少なくとも一部を画成する弁体と、弁体中に形成された弁座と、弁座に隣接して弁体と嵌合可能なキャップとを備える。シールは、キャップと弁体との間、好ましくはキャップと弁座との間に収容され、それらの間で圧縮される。
【0020】
シールの凹状形状は、キャップと弁座とにそれぞれ1個配置され対面する環状フランジの対によって維持または増大することができ、フランジはそれぞれシールの面に突き当たる。キャップのフランジは、一体形成できる、つまりキャップの残りの部分と一体として形成することができる。しかし、フランジを、キャップで受ける別個のリング上に形成すると都合がよい。リングをキャップの開口に配置し、それを通してカテーテルまたは他の介入装置を流路に挿入する。
【0021】
弁座は、弁体内に一連の階段として形成し、階段は遠位または下流方向で半径を減少させることが非常に好ましい。
【0022】
また、シールが非圧縮状態にある場合、シールを通る少なくとも1つの穿孔が、シールの第1面(近位または上流面)より第2面(遠位または下流面)で広くなることが、非常に好ましい。少なくとも1つの穿孔は、断面がY字形であってよいが、断面を横断してかなりの長さを有することができる。このような穿孔を「Y字形」と呼ぶ。あるいは、少なくとも1つの穿孔は円形または楕円の形状でよい。
【0023】
別の実施態様では、本発明は上記で開示したタイプの装置で、上述した幾つかの別個の要素を備える装置を提供する。特に、本発明は、この実施態様では流体の流路の弁で、流体の流路に配置されたシールを備え、シールは、約30ショアーA以下の硬度を有してジュロメータが非常に低い熱可塑性エラストマー、スチレン・エチレン/ブチレン・スチレンブロック共重合体で構成され、シールは、シールが概ねディスクの形状であり、対向する第1および第2面と、第1面から第2面へとシールを通して延在する少なくとも1つの穿孔とを有する非圧縮状態を有し、さらにシールの少なくとも1つの穿孔を閉塞するようにシールを圧縮するため、流体の流路に接続された手段とを備え、圧縮手段が、流路の少なくとも一部を画成する弁体と、弁体内に形成された弁座と、弁体と嵌合可能なキャップとを備え、シールは、キャップと弁座との間で圧縮され、キャップと弁座とがそれぞれ、個々の環状キャップ、および互いに対面してシールの第1および第2面に当接する弁座フランジとを含んで、シールの第1面に凹状の形状を与え、シールの第1および第2面が、少なくとも1つの穿孔を通る好ましい移動方向を規定し、圧縮手段は、少なくとも1つの穿孔を通る好ましい移動方向とは反対方向に面してシールの第1面に凹状の形状を付与し、シールが非圧縮状態にある場合、少なくとも1つの穿孔がシールの第1面よりシールの第2面で広くなる弁を提供する。
【0024】
さらに別の実施態様では、本発明は、流体の流路の弁で、流路を閉じる有孔エラストマー・ディスクを含む弁を改良する。この改良は、ディスクが約30ショアーA以下の硬度を有する熱可塑性スチレン・エチレン/ブチレン・スチレン・ブロック共重合体で構成されていることである。
【0025】
さらに別の実施態様では、本発明はカテーテルまたは他の介入装置の誘導針の自己密閉式で、貫入可能な止血弁を改良する。この改良は、カテーテルまたは他の介入装置は近端を有し、弁は、誘導針に挿入時にカテーテルまたは他の介入装置の周囲を受け、これを密閉する概ねディスク形のシールを含み、シールが約30ショアーA以下の硬度を有する熱可塑性スチレン・エチレン/ブチレン・スチレンブロック共重合体で構成され、シールがカテーテルまたは他の介入装置の近端に向かって凹面を提供するよう圧縮されることである。
【0026】
本発明の弁は、シールまたは弁をまたぐカテーテルまたは他の介入装置がない場合に高度の有効性を有し、同時に広範囲の直径を有するカテーテルおよび他の介入装置に許容可能なシールを提供する点で、従来技術のシールより特に優れている。本発明の弁は、直径が大きいカテーテルまたは他の介入装置で貫入した場合に、引裂きに対する高い抵抗力も有する。本発明の弁により、触覚によるフィードバックを妨害せずに、非常に広範囲の直径の装置を容易に通すことができる。本発明の弁は、真空または負圧に対して良好に密封する。本発明の弁により、シールまたは弁の性能特性が、特に漏出および「感触」に関して相当低下せず、カテーテルまたは他の介入装置を繰り返し挿入し、抜き取ることができる。最後に、本発明の弁は、シールを圧縮すると、弁をまたぐ装置を繰り返し取り出し、操作しても、シール表面の不適当な反転を防止する点で有利である。
【実施例】
【0027】
最初に本発明の好ましい実施例を示す図1を参照する。図1には、医療装置の流体流路の逆止弁として、またはカテーテルまたは他の介入装置の誘導針の止血弁として有用な弁10が図示されている。特に、弁10は、カテーテル誘導針12に組み込まれ、自己密閉式で貫入可能な止血弁として特定の実用性があるような状態で図示されている。弁10は、従来通りの方法で使用される。例えば、誘導線18を、最初に矢印36で示す遠位または下流方向に、弁10を通して前進させ、誘導針12に組み込まれた従来通りの鞘46に入れ、これに通す。誘導線18を適切に配置したら、カテーテル20の遠端24を誘導線18の近端上に取り付けることにより、介入装置(カテーテル20で例示)を誘導線18上で遠位方向に前進させる。カテーテル20は、適宜、他の医療用治療装置に接続するようになっている近端22を含むと都合がよい。誘導針12を患者または患者のベッドに固定するための縫合穴82のように、通常の機能のためにサイド・アーム16を設ける。
【0028】
次に図2および図3を参照する。本発明の弁10は、最初に流体の流路14に配置されたシール26を備える。シール26は、約30ショアーA以下の硬度を有する、ジュロメータの低い熱可塑性スチレンエラストマーで構成することが好ましい。同等の特性を呈する他の材料も想定される。スチレンエラストマーは、約30ショアーA以下の硬度を有する熱可塑性スチレン・エチレン/ブチレン・スチレンブロック共重合体エラストマーが有するのと同等の引裂きに対する抵抗力を有するよう、選択することが好ましい。エラストマーの硬度は、約30ショアーAから2ショアーAの範囲であることも好ましい。エラストマーの硬度は、約13ショアーAから約15ショアーAであることが、より好ましい。エラストマーは、スチレン・エチレン/ブチレン・スチレンブロック共重合体であることが最も好ましい。「KRATON」Gと、例えば「DYNAFLEX」Gなどこれを含む材料が、本発明のシール26のエラストマーとして、特に好ましい。(「DYNAFLEX」は、イリノイ州CaryのGLS Corporationの商標と考えられる。)
【0029】
シール26は、熱可塑性成形で形成すると都合がよく、熱可塑性成形のプロセスの詳細は、当業者にはよく知られているはずであり、したがってシール26の製造について、ここで詳細に記述する必要はない。シール26は、シール26が対向する第1面30および第2面32を有する、概ねディスク28として形成された初期非圧縮状態を有する。しかし、医療装置の流体流路の形状に適合するよう、ディスク以外の他の幾何学的形状も明瞭に企図される。シール26は、これを通って第1面30から第2面32へと延在する少なくとも1つの(そして弁10を止血弁として使用する場合は、1つのみであることが好ましい)穿孔34も有する。
【0030】
本発明の弁10は、流体の流路14に接続され、少なくとも1つの孔34を閉塞するようにシール26を圧縮する手段38も備える。圧縮手段38は、まず、例えば弁体40内に形成された流体内腔42などによって流路14の少なくとも一部を画成する弁体40を備える。弁体40は、適切な医療品級の合成物または他の材料で構成する。圧縮手段38は、弁体40と嵌合可能で、同じ、または異なる医療等級の合成物または他の材料で構成されたキャップ56も備える。シール26は、キャップ56と弁体40との間に配置され、したがってキャップ56が弁体40と嵌合すると、シール26はキャップ56と弁体40との間で圧縮される。キャップ56は、キャップ56内部の内側に垂下した環状ビーズ58と、弁体40の外側にある環状溝60との、かみ合い嵌合によって弁体40上に保持される。圧縮手段38は、弁体40に形成された弁座48も備えることが好ましい。シール26は、キャップ56が弁体40と嵌合すると、弁座48に突き当たる。
【0031】
本発明の別の実施例では、弁10は、医療装置を通る流体の流れを阻止する弁装置として特徴付けることができる。該装置は、流体の流れの中に配置されるシール26を備える。シールには少なくとも1つの開口が存在し、これによって流体はシールを通って流れることができる。該装置は、シールの材料が少なくとも特定の穿孔または各穿孔の領域で穿孔を閉じる手段38、58も含む。
【0032】
シール26の第1面30および第2面32は、矢印36と同じ方向である遠位、下流または挿入方向を画定し、これは、誘導針12の挿入中に、シール26(弁10を逆止弁として使用するよう構成した場合)、またはカテーテル20または他の介入装置の少なくとも1つの穿孔を通して流体のいずれかが移動するのに好ましい方向である。圧縮手段38は、シール26の第1面30に凹形状を与え(図7)、これは少なくとも1つの穿孔34を通る好ましい移動方向に対して反対方向に(つまり矢印36と反対に)面する形状である。したがって、この反対方向は、弁10が逆止弁として構成された場合は上流方向であり、弁10をカテーテルの誘導針12に組み込む場合は近位方向である。
【0033】
このシール26の第1面30に付与された凹形状は、本発明の利点の幾つかを達成するために重要である。したがって、圧縮手段38は、シール26の第1面30の凹形状を維持するため、さらなる特徴を幾つか備えることが好ましい。例えば、キャップ56は、弁体40に向かって延在する環状フランジ62を含むことが好ましい。キャップのフランジ62がシール26の第1面30に当接し、シール26の第1面30に凹形状を付与する。同様に、弁座48も、弁体40から離れるように延在し、シール26の第2面32と当接する環状フランジ50を含む。弁座フランジ50は、シール26の第1面30に凹形状を付与し、さらにシール26の第2面32に凸形状を付与する働きをする。シール26の上流側の近位第1面30が凹状の形状であることをさらに確実にするため、弁座48は、弁体40内に窪む一連の環状の階段54として形成することが好ましく、階段54は、少なくとも1つのシールの穿孔34を通して好ましい移動方向で半径が減少する(図4)。これらの畝状階段54は、シール26がカテーテル20または別の介入装置の導入、前進または弁10からの除去中に変位するの防止する働きをする。
【0034】
図5(A)〜図5(C)で(さらに図6(A)〜図6(C)で)さらに明白に示すように、シール26が非圧縮状態にある場合、つまりキャップ56と弁体40との間で圧縮されていない場合、少なくとも1つの穿孔34は、第1面30(結局は上流または近位面)より第2面32(結局は下流または遠位面)で広くなる。これは、シール26が圧縮手段38によって圧縮された場合に、少なくとも1つの穿孔が実際には閉塞することを保証する。シールの少なくとも1つの穿孔34は、シール26が非圧縮状態にある場合にY字形であることが好ましい。「Y」とは、言うまでもなく、図5(C)に示す少なくとも1つの穿孔34の断面形状であるが、図5(B)で示すように、少なくとも1つの穿孔34は有意の幅を有する。あるいは、図6(A)〜図6(C)で示すように、少なくとも1つの穿孔34は、楕円の形状で、第1シール面30から第2シール面32へと増加する断面を有することができる。
【0035】
図12は、可撓性シール28が凹状位置にあり、穿孔34がそれを通過して延在する状態で、本発明の代替実施例の断面図を示す。この代替実施例のシールの材料は、前述したものとは異なってよい。これは剛性であるが弾性でもあり、しかし穿孔34は軟質の裏打ちを有することができる。その結果、この代替実施例のシールは、図3と同様に、弁装置に組み込むことができ、弁装置には2つの対面する弁シール48および排除フランジ62がある。キャップ56を2つの位置に押し込むことができる。第1の位置はシールの凹状位置または状態であり、第2の状態は図13に示すシールの凸状位置を表す。
【0036】
図13は、シールが図示のような第2状態または凸状位置に配置された、図12のシール28を示す。この第2状態または凸状位置では、34の穿孔が閉塞され、したがってそれを通る流体の流れを防止する。この代替実施例のシールでは、シールが少なくとも2つの異なる位置または形状の間で作動し、シールを異なる位置または形状間で変化させる結果、穿孔34は開位置と閉位置との間で形状が変化する。
【0037】
本発明の弁10を使用するのは、驚くほど単純である。弁10を含む誘導針の鞘12を、患者に対して適切に配置する。誘導線18、カテーテル20または他の介入装置を、それがキャップ56の中心開口57を通過するまで、矢印36の方向で遠位方向に前進させると、これがシール26の少なくとも1つの穿孔34と勘合し、それを通過する。シール26の第1面30が凹状の形状であるので、このような嵌合および通過が補助される。凹状の形状は、誘導線18、カテーテル20または他の介入装置を弁10内で回転させるか、操作する、あるいは矢印36と反対に近位方向に移動させた場合、シール26の形状が反転するのを防止するか、ほぼ防止する。
【0038】
キャップ56および弁体40の特に開示した構成は、使用中に、比較的直径が大きいカテーテル20または他の装置を挿入した場合、シール26の材料が変位する多少のスペースを提供するという利点を有する。シール26は、このような挿入中に拡張する。シール2は単一のサイズで、9.5Frから16Frまでのサイズのカテーテルに有用である。シール26のディスク28は、例示により、直径が約0.535インチ(13.6mm)、厚さ0.110インチ(2.8mm)で、少なくとも1つの孔が図類に示す割合のサイズであることが好ましい。このような場合、止血(密封)は、0.020インチ(0.51mm)の直径の誘導線ばかりでなく、最大16Frの直径のカテーテル、バルーン、拡張器、ステント誘導針および他の装置でも維持される。幾つかの先行技術の装置とは異なり、フレンチ・サイズが異なるたびに異なるサイズの弁を必要としない。
【0039】
キャップ56、弁体40または弁座48、およびシール26の代替構造が、弁10の製造または使用を容易にすることがある。例えば、図8で示すように、キャップ56のフランジ62は、シール26の第1面30に当接するが、キャップ56と一体形成する必要はない。代わりに、キャップ・フランジ62を、例えばキャップ56の開口56に圧入するなど、キャップ56に受ける別個のリングとして形成することができる。キャップ・フランジ62の頂部は、リング64の内径に配置できると都合がよい。キャップ・フランジ62の内径は、座のフランジ50の内径より大きいか、それと等しくてもよいが、図7に示すように、座のフランジ50の内径より小さいことが好ましい。追加のリング(図示せず)を、シール26がキャップ56および/または弁体40または弁座48と合う環状の隅に追加することができる。このようなリングは、シール26をさらに支持するか、さらに成形する働きをする。
【0040】
図9(A)から図11で示すように、圧縮手段38は、それ自体がジュロメータが低いシール26で担持された部分66を含むことができる。例えば、図9(A)および図9(B)で示すように、シール26は、より硬度が高い材料で構成された外部リング70で囲まれ、ジュロメータが低い中心部分68を備えることができる。実際、外部リング70は、熱可塑性エラストマーで構成すると都合がよいが、必ずしもそうである必要はない。あるいは、シールはジュロメータが低い中心部分68と、中心部分68の面に埋め込むか、それに取り付けた1対の金属の形状またはウィング72を備えることができる(図10)。ウィング72は、ステンレス鋼、ニチノール合金、またはジュロメータが低い中心部分68より剛性が高い別の医療等級の材料で構成することができる。
【0041】
図11は、シール26と同じ機能を果たし、少なくとも1つの穿孔34が通る中心本体67と、中心本体67から間隔をあけるが、それを囲む環状の外部折り返し縁76とを有するT字形シール74を示す。本体78および縁76は、シール26と同じエラストマーで構成される。しかし、図9(A)から図10の実施形態のように、シール74は、その上に圧縮手段38の部分66を含む。特に、部分66は、中心本体78を囲むが、シール74の外縁76より半径方向内側に配置された外帯またはリング80である。外リング80は、中心本体78より大きい硬度を有する熱可塑性エラストマーで構成する(例えば、約30から50ショアーAの硬度を有するシリコン・バンド)か、ステンレス鋼、ニチノール合金、または別の医療等級の材料で構成されたワイヤ・ラップまたはコイルとして構成することができる。リング80は、少なくとも1つの穿孔34を単独で閉じるのに十分な半径方向の圧縮力を提供するのに十分な強さである。使用時には、シール74の外縁76が、キャップ56によって弁体40に当てて捕捉され、外リング80より下(遠位側)の中心本体78の部分は、弁体40の流体内腔42に直接突き当たることができる。これで、弁座48を削除するか、適切な位置へと移動させることができる。
【0042】
本発明の弁10は、カテーテルまたは他の介入装置の誘導針の鞘内にある止血弁として特定の実用性を有するよう開示したが、これは、医療用流体の流路にあるインライン逆止弁としても有用である。シール26を圧迫して、シール26の近位面30に凹状の形状を与えると、穿孔34を通る流体の逆流が防止される。流体がシール26の近位側にある場合でも、このように流れが阻止される。弁10は、キャップ56を単に継手またはコネクタで置換し、これを流体の供給源と接続することにより、インライン逆止弁として働くようにすることが、最も簡単にできる。(サイド・アーム16の流体内腔52は、言うまでもなく、密封するか、適切な装置または流体継手に接続しなければならない。)弁10を他の構造の逆止弁として適用する他の方法は、以上の弁の記述から、当業者には即座に明白となるはずである。さらに、開示されたような弁10は、腹腔鏡検査用誘導針、神経内視鏡口、または経胸腔的外科措置の誘導針、その他種々の措置に適切な用途を見出すことができる。
【0043】
以上説明したように、本発明の弁10は、シールまたは弁にまたがるカテーテルまたは他の介入装置がない場合に、高度の有効性を有し、広範囲の直径を有するカテーテルおよび他の介入装置に許容可能なシールを提供するという点で、従来技術の逆止弁または誘導針の鞘のシールよりも特に優れている。本発明の弁は、直径が大きいカテーテルまたは他の介入装置で穿孔した場合に、引裂きに対する高い抵抗力も有する。単一のシールを使用すると、カモノハシまたはディスク/カモノハシを組み合わせた構成で遭遇する捕捉空気または血液の問題がなくなり、本発明の弁は、真空または負圧を非常に良好に維持することができる。本発明の弁によって、非常に広範囲の直径を有する装置を、装置からの触覚によるフィードバックを妨害せずに、簡単に通すことができる。本発明の弁によって、シールまたは弁の性能特性を、特に漏出および「感触」に関して、かなり低下させることなく、カテーテルまたは他の介入装置を繰り返し挿入および引き抜くことが十分できる。最後に、本発明の弁は、シールを圧迫すると、弁をまたがる装置の繰り返し外し、操作しても、シール表面の不適切な反転を防止するという点で有利である。
【0044】
弁10の種々の要素の構成または組成の詳細は、他に開示しなければ、要素が開示通りに実行するのに必要な強度または可撓性を有する限り、本発明の利点を達成するのに必ずしも必須ではない。このような構成の詳細を選択することは、当業者には明らかである。
【0045】
以上の説明は、本発明の一実施例に関するもので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。特許請求の範囲の構成要素の後に記載した括弧内の番号は、図面の部品番号に対応し、発明の容易なる理解の為に付したものであり、発明を限定的に解釈するために用いてはならない。また、同一番号でも明細書と特許請求の範囲の部品名は必ずしも同一ではない。これは上記した理由による。
【符号の説明】
【0046】
10 本発明の弁
12 誘導針
14 流体流路
26 シール
34 穿孔
38 圧縮(変形)手段
40 弁体
48 弁座




【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用介入装置用の誘導針(12)のための、自動密閉式で医療用介入装置を挿通可能な止血弁(10)であって、医療用介入装置が誘導針(12)内に挿入されたときに、前記医療用介入装置を通し、該医療用介入装置の周囲を密閉する円板形状のシール(26)を有する止血弁(10)において、
前記シール(26)は、約30ショアーA以下の硬度を有する熱可塑性スチレン・エチレン/ブチレン・スチレンブロック共重合体で構成され、前記医療用介入装置の近端(22)方向に向かって凹面を有するように変形された状態で当該止血弁内に設定されていることを特徴とする止血弁(10)。
【請求項2】
熱可塑性スチレン・エチレン/ブチレン・スチレンブロック共重合体が、2ショアAから30ショアAの間の硬度を有する請求項1に記載の止血弁。
【請求項3】
熱可塑性スチレン・エチレン/ブチレン・スチレンブロック共重合体が、13ショアAから15ショアAの間の硬度を有する請求項1に記載の止血弁。
【請求項4】
誘導針に挿入される医療用介入装置を通す通路を有し該誘導針の端部に取り付けられる弁体(40)と、該弁体に係合されるキャップ(56)とを有し、該シールが該弁体とキャップとの間で圧力をかけられて保持されている請求項1に記載の止血弁。
【請求項5】
該キャップが、該医療用介入装置の近端(22)方向に面する面に係合し該シールの周縁部分より内側を該誘導針の方向に押し込んで、前記凹面を形成する環状のフランジを有する請求項4に記載の止血弁。
【請求項6】
該弁体が、該通路を囲むようにされ且つ該環状のフランジと対向するようにされて、該シールの周縁部が係合される弁座を有し、該弁座がその半径方向内側に向かうに従って該誘導針方向に傾斜している請求項5に記載の止血弁。
【請求項7】
該弁座が階段状にされている請求項8に記載の止血弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−142665(P2009−142665A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−24710(P2009−24710)
【出願日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【分割の表示】特願2000−504908(P2000−504908)の分割
【原出願日】平成10年7月30日(1998.7.30)
【出願人】(502274071)クック インコーポレイテッド (50)
【Fターム(参考)】