説明

弾性体シートの貼付装置およびその方法

【課題】歩留りや生産性を向上させ、貼付工程の効率化とコストダウンが図れる弾性体シートの貼付装置およびその方法を提供することを目的とするものである。
【解決手段】被加工体のフレーム1に対し、ゴム系の素材でなるシートの片面に接着剤あるいは接着テープが付加された短冊状の弾性体シート2を円周状に貼付するために、幅ガイド板5、回転ローラ6、固定ガイド板7などでなる弾性体シート2の貼付角度規制部と、フレーム1の治具の回転盤3と、弾性体シート2の押えローラ部11で構成してなる弾性体シートの貼付装置とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、産業機器や民生機器などに用いられる電気音響変換器などの製造装置に関するものであり、特に防音、吸音および気密の用途として用いられる各種ゴム系の発泡体である弾性体シート(クッション材)を、機器を構成するフレームなどに貼付する弾性体シートの貼付装置およびその方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電気音響変換器、例えばスピーカなどにおける弾性体シート(クッション材)を貼付する方法としては、使用する材料自身の柔軟伸縮性が高く、かつ各種の品種に対応する必要があるため、治具などを用いずに作業者自身により貼付する方法がよく行われている。
【0003】
被加工体であるスピーカのフレームに対し、弾性体シート(クッション材)を貼付する際には、スピーカのフレームを回転させながら作業者自身の指により押え込むあるいは押圧する方法で貼付していた。
【0004】
なお、この出願に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭63−183089号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来の技術および方式では、貼付の品質および生産性ともに作業者の習熟に依存し頼ることが多く、品質や歩留りの変動、生産性のバラツキが発生するという課題を有していた。
【0007】
本発明は、前記課題を解決しようとするものであり、作業者の指による作業と同等な貼付機構をローコストで実現し、弾性体シートであるクッション材をバラツキなく高精度に貼付できる装置およびその方法により、歩留りや生産性を向上させ貼付工程の効率化とコストダウンが図れる弾性体シートの貼付装置およびその方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
【0009】
本願に記載の発明は、特に、被加工体に対し、ゴム系の素材でなるシートの片面に接着剤あるいは接着テープが付加された短冊状の弾性体シートを円周状に貼付するために、前記弾性体シートの貼付角度規制部と、前記被加工体の回転部と、弾性体シートの押えローラ部でなる構成を有しており、これにより、柔軟伸縮性の弾性体シートを短冊状にすることで取扱いが容易となり、弾性体シートの貼付をバラツキのある手作業から機械装置化することにより、貼付品質を確保できるという作用効果を有する。
【0010】
本願に記載の発明は、特に、弾性体シートの貼付幅方向に対し、前記弾性体シートの厚みより大きいガイドを有する被加工体に弾性体シートを貼付するという構成を有しており、これにより、あらかじめ被加工体が規制しガイドされるのであり、貼付装置の機構を簡素化でき貼付品質を確保できるという作用効果を有する。
【0011】
本願に記載の発明は、特に、弾性体シートの貼付位置および貼付角度規制部として、被加工体の貼付位置に対して接線方向に配置された前記弾性体シートの幅を規制し、非粘着性の材質でなる幅ガイドと、そこに弾性体シートの接着部の面を受けるために、接触面積の少ない回転ローラを設けてなる固定ガイド部と、前記固定ガイド部と被加工体との中間に配置され弾性体シートの接着部の面と反対側であるゴム系部の面をガイドする固定ガイド板を設置してなる構成を有しており、これにより、弾性体シートの位置決め精度を確保かつ保証でき、弾性体シートの接着部の面における接触を可能な限り少なくできるものであり、被加工体との接着強度を確保できるという作用効果を有する。
【0012】
本願に記載の発明は、特に、被加工体の回転部として回転軸受け機構を有する回転盤と、前記回転盤上に配置された被加工体のX,YおよびZ方向を規制するために、回転周縁部の位置で比重の異なる材質を用いてなる複数箇所に設けたガイドと、回転盤を筐体における重力方向に対して傾斜して配置した面に設置してなる構成を有しており、これにより、回転盤が静止した状態において、その回転盤の自重により、被加工体と弾性体シートの貼付開始位置が自動的に設定でき、被加工体を所定箇所に容易にセットできるという作用効果を有する。
【0013】
本願に記載の発明は、特に、弾性体シートの押えローラ部として、貼付接触箇所に配置され、弾性体シートの幅方向に対して外周方向を規制するガイドと、前記弾性体シートのゴム系面である上方から押え込む回転ローラを設置してなり、被加工体の回転駆動と同期して前記回転ローラを回転させることにより、前記弾性体シートを被加工体の貼付箇所に貼付する構成を有しており、これにより、貼付をバラツキのある手作業から機械装置化することで貼付品質を確保できるとともに、貼付動作として回転盤を回転させるだけで、押えローラが自動的に回転する複合動作が可能で、貼付の作業性が向上するという作用効果を有する。
【0014】
本願に記載の発明は、特に、弾性体シートの押えローラ部を構成する押えローラの形状として、押え面である外周部が一定ピッチの凹凸形状を有した2枚の回転ローラ板を凹凸の位相を変えて2枚組み合わせ、被加工体の貼付箇所において弾性体シートの幅方向に対し、外周および内周を間欠にかつ交互に押える回転ローラを設置してなる構成を有しており、これにより、弾性体シートの貼付箇所において、上方からの押え方すなわち押圧を弾性体シートの曲率方向に対し外周および内周を個々にタイミングをずらしながら貼付することができ、円周状に対して高精度かつ確実に貼付できるという作用効果を有する。
【0015】
本願に記載の発明は、特に、被加工体の回転部としての回転盤が静止した状態で、前記被加工体と弾性体シートの貼付開始位置が回転盤の自重により決定され、前記回転盤を回転させることにより押えローラが回転し、前記弾性体シートを貼付するという構成を有しており、これにより、貼付をバラツキのある手作業から機械装置化することで貼付品質を確保できるとともに、簡単な構成で駆動源が不要あるいは少なくてよく、かつ確実に貼付開始の位置決めができるという作用効果を有する。
【0016】
本願に記載の発明は、特に、貼付装置における各機構の自重や、作業を駆動源としてなるという構成を有しており、これにより、駆動動力が不要あるいは少なくてすみ、貼付装置の低コスト化が図れるという作用効果を有する。
【0017】
本願に記載の発明は、特に、弾性体シートとしてスピーカ用のクッション材、被加工体としてスピーカフレームであるという構成を有しており、これにより、各種のスピーカにおける品種切替が頻繁に行われる生産システムや、作業者によるセル生産などに活用できるという作用効果を有する。
【0018】
本願に記載の発明は、特に、弾性体シートの幅方向に対して、外周方向をガイドで規制し、前記弾性体シートのゴム系面である上方から回転ローラ構造の押えローラで押え込み、被加工体の回転駆動と同期させて前記押えローラを回転させることにより、前記弾性体シートを被加工体の貼付箇所に貼付するという貼付方法であり、これにより、貼付をバラツキのある手作業から機械化することで貼付品質を確保でき、貼付作業として回転盤を回転させるだけで、押えローラが自動的に回転する複合作業が可能で貼付の作業性が向上するという作用効果を有する。
【0019】
本願に記載の発明は、特に、押え面である外周部が一定ピッチの凹凸形状を有した2枚の回転ローラ板を凹凸の位相を変えて2枚組み合わせた回転ローラ構造で、被加工体の貼付箇所において弾性体シートの幅方向に対し、外周および内周を間欠に、かつ交互に押えることにより弾性体シートを被加工体に貼付するという貼付方法であり、これにより、弾性体シートの貼付箇所において、上方からの押え方すなわち押圧を弾性体シートの曲率方向に対し外周および内周を個々にタイミングをずらしながら貼付することができ、円周状に対して高精度かつ確実に貼付できるという作用効果を有する。
【0020】
本願に記載の発明は、特に、貼付装置における各機構の自重や、作業による駆動で動作させてなるという貼付方法であり、これにより、駆動動力が不要あるいは少なくてすみ、貼付装置の低コスト化および作業の簡素化が図れるという作用効果を有する。
【0021】
本願に記載の発明は、特に、弾性体シートとしてスピーカ用のクッション材、被加工体としてスピーカフレームである弾性体シートの貼付方法であり、これにより、各種のスピーカにおける品種切替が頻繁に行われる生産作業や、作業者によるセル生産作業などに活用できるという作用効果を有する。
【発明の効果】
【0022】
本発明の弾性体シートの貼付装置およびその方法は、被加工体に対し、ゴム系の素材でなるシートの片面に接着剤あるいは接着テープが付加された短冊状の弾性体シートを円周状に貼付するために、弾性体シートの貼付角度規制部と、被加工体の回転部と、弾性体シートの押えローラ部でなる構成であり、簡単な構成の装置と作業により弾性体シートをバラツキなく円周状に貼付することが可能となり、歩留りや生産性が向上し、貼付工程の効率およびコストダウンが図れるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態における弾性体シート貼付前の被加工体の概要斜視図
【図2】同弾性体シート貼付後の被加工体の概要斜視図
【図3】同弾性体シートの概要斜視図および側断面図
【図4】同弾性体シート貼付装置の要部構成平面図
【図5】同弾性体シート貼付装置の要部構成側面部分断面図
【図6】同弾性体シートの移送概要経路側面図
【図7】同押えローラの概要平面図および正面図
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、実施の形態を用いて、本発明の内容を図面を参照しながら説明する。
【0025】
なお、本発明の実施の形態はスピーカにおける弾性体シートすなわちクッション材をスピーカのフレームへ貼付する工程を例にして説明する。
【0026】
図1は本発明の実施の形態における弾性体シート貼付前の被加工体の概要斜視図、図2は同弾性体シート貼付後の被加工体の概要斜視図、図3は同弾性体シートの概要斜視図および側断面図、図4は同弾性体シート貼付装置の要部構成平面図、図5は同弾性体シート貼付装置の要部構成側面部分断面図、図6は同弾性体シートの移送概要経路側面図、そして図7は同押えローラの概要平面図および正面図である。
【0027】
図1〜図7において、1はスピーカを構成するベースとなる被加工体の金属材加工や樹脂成形されたフレームであり、あらかじめクッション材である弾性体シート2の貼付内周縁部すなわち貼付幅方向をガイドするために、切欠き部を有する帯リング状で弾性体シート2の厚みより大きい(厚い)片側ガイド1aが設けられている。
【0028】
1bおよび1cは貼付作業のための位置決め孔であり、スピーカ本来の組立て形成あるいは取付用などのために、フレーム1の外周縁および中心部に設けられた孔を活用する。
【0029】
弾性体シート2は、本体となる柔軟伸縮自在な弾性体のゴム系部2aとゴム系部2aの片面に接着材の塗布あるいは接着テープを付加してなる接着部2bの積層構造の短冊形状であり、例えば幅14mm、厚み4mm、そして長さ540mmのサイズで複数個が整列して準備保管され、1個(1シート)毎に供給される。
【0030】
3は金属材でなり本体ベースとなる筐体10における、重力に対して所定の傾斜角度に設定された上面に回転自在に設置され、硬質樹脂材でなる治具の回転盤であり、被加工体であるフレーム1の回転部を構成する。
【0031】
4aは位置決め孔1bに対応し、他のガイドや治具の回転盤3とは異なる比重の材質、例えば黄銅やステンレス材などでなり、重し(荷重)の機能も付加する位置決めガイドである。そして4bは位置決め孔1cに対応し、硬質樹脂や黄銅あるいはステンレス材などでなりセンターガイドとなる位置決めガイドであり、治具の回転盤3の上面の外周縁と中心部に設置され、被加工体のフレーム1の載置に対してX,YおよびZ方向を規制している。
【0032】
5は弾性体シート2の移送時にその両側面を規制しガイドするフッ素樹脂などの非粘着性の材質を用いた対の幅ガイド板であり、被加工体のフレーム1における貼付位置(貼付箇所)に対して接線方向に配置されている。
【0033】
6は同じくフッ素樹脂などの非粘着性の材質を用い、接触面積を少なくするため外円周に溝加工を施し、回転自在で弾性体シート2の移送時にその接着部2bの面を載置し規制かつガイドする回転ローラであり、前記幅ガイド板5とともに固定ガイド部を構成している。
【0034】
7は固定ガイド板であり、同じくフッ素樹脂などの非粘着性の材質を用い下端面が曲線加工され、対の幅ガイド板5の対向内面に取付けられ、一部曲線加工された下端面で、弾性体シート2のゴム系部2aを規制しガイドする。そして、前記幅ガイド板5、回転ローラ6とともに、弾性体シート2の貼付角度を規制する貼付角度規制部を構成する。
【0035】
8は外幅ガイドであり、黄銅やステンレス材あるいはフッ素樹脂などの非粘着性の材質を用い、固定ガイド板7および幅ガイド板5の弾性体シート2の移送方向先に設置され、弾性体シート2の両幅方向を規制しガイドする。
【0036】
9は回転ローラである押えローラであり、黄銅やステンレス材あるいはフッ素樹脂などの非粘着性の材質を用い、外幅ガイド8の直近に回転自在に配設され、弾性体シート2のゴム系部2aを上面より押圧するものであり、治具の回転盤3と同期回転する。そして、外幅ガイド8とともに、弾性体シート2の押えローラ部11を構成する。
【0037】
押えローラ9の構造形状は図7に示すように、外周押え回転ローラ板9aと同類似形状の内周押え回転ローラ板9bの2枚を重ねる構成となっており、例えば押え面であるローラの外円周部(周縁部)を8分割された凹凸形状とし、その2枚の押え回転ローラ板の凹凸の位相を半ピッチずらして2枚を組み合わせ、被加工体であるフレーム1における弾性体シート2の貼付箇所において、弾性体シート2の貼付外周、貼付内周を間欠に、かつ交互に押える(押圧する)機構構成となっているものであり、弾性体シート2のフレーム1への円周状の貼付における内外周長の誤差を吸収し、フレーム1に弾性体シート2を円周状に精度良く貼付することを可能としている。
【0038】
なお、図4に示すように、押えローラ9および外幅ガイド8を一体化した押えローラ部11を、フレーム1を作業者が所定箇所にセットし易いように回動自在で開閉式の機構とすることにより、より作業性を向上させている。
【0039】
なおまた、押えローラ9を2枚の回転ローラ板を重ねる構成としたが、必要に応じて3枚あるいはそれ以上としても良く、より幅広の弾性体シート2に対してもより高精度に円周状に貼付することができる。
【0040】
次に貼付動作について図面を参照しながら説明する。まずフレーム1を基準となる位置決め孔1b,1cを治具の回転盤3における位置決めガイド4a,4cに挿入し、X,YおよびZ方向を規制して治具の回転盤3にセットする。
【0041】
続いて図3に示すような複数個が整列して準備保管されたものから、1個(1シート)の弾性体シート2のクッション材を図4〜図6に示す経路を経て移送し、弾性体シート2をフレーム1における片側ガイド1aに沿いながら、弾性体シート2における接着部2bにてフレーム1における円周状の貼付箇所に貼付する。
【0042】
この際、前記で説明した貼付角度規制部において、すなわち、幅ガイド板5で弾性体シート2の幅を規制し、回転ローラ6により弾性体シート2の接着部2bの面を受けるとともに、固定ガイド板7により弾性体シート2の接着部2bと反対側であるゴム系部2aの面をガイドすることにより貼付角度を規制し最適な角度とするものである。
【0043】
さて、フレーム1を載置し保持している治具の回転盤3を回転させて、短冊状の弾性体シート2は円周状に貼付するのであるが、その際に、弾性体シート2の接着部2bの面とフレーム1における貼付箇所を上方から押圧するにあたっては、前記で説明した押えローラ部において、すなわち、外幅ガイド8で弾性体シート2の外幅方向を規制し、押えローラ9により弾性体シート2のゴム系部2aの面を上方より押圧し、かつ同時にフレーム1を載置し保持した治具の回転盤3と同期回転(回転)させることにより最適かつ確実に押圧し貼付するものである。
【0044】
さらに、押えローラ9の構成は前記で説明し、かつ図7に示すような構成であり、被加工体のフレーム1における円周状の貼付箇所において弾性体シート2の外側周縁(円周)と内側周縁(円周)を、間欠かつ交互に順次押圧していくものであり、その結果、弾性体シート2の内外周縁長の誤差すなわち相違を、押えローラ9で押圧していない部分の弾性体シート2の伸張と収縮により吸収し、フレーム1の貼付箇所に弾性体シート2を精度良く円周状に貼付するものである。
【0045】
尚、本実施の形態では、押えローラ9で交互に押圧するとしたが、外側または内側のどちらかを間欠的に押圧しても同様な効果が得られる。また、弾性体シート2の材料特性により、外側と内側の押圧比率を適当に設定することで、さらに確実で高精度に貼付することができる。
【0046】
以上のような動作あるいは作業を行う上で、弾性体シート2のフレーム1における貼付箇所の位置を設定あるいは規制する必要がある場合、前記で説明したが治具の回転盤3の材質と位置決めガイド4aの材質とを相違させ、かつ治具の回転盤3を設置した筐体10における搭載面を重力方向に対し傾斜させることにより、治具の回転盤3が静止状態では重力すなわち自重により回転方向および停止箇所が決まり、別途の駆動源なしあるいは作業者の作業にて貼付開始位置の規制あるいは設定、そして貼付作業を行うことができるのである。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明にかかる弾性体シートの貼付装置およびその方法は、簡単な装置と作業で弾性体シートをバラツキなく円周状に貼付することが可能で、結果的に歩留りや生産性を向上させ貼付工程のコストダウンが可能になるという効果を有し、本装置は貼付部のみを機械装置化した簡単な機構であることから、品種切替が多いスピーカを含む貼付生産システムなどの用途として有用である。
【符号の説明】
【0048】
1 フレーム
1a 片側ガイド
1b,1c 位置決め孔
2 弾性体シート(クッション材)
2a ゴム系部
2b 接着部
3 回転盤
4a 位置決めガイド(荷重)
4b 位置決めガイド(センターガイド)
5 幅ガイド板
6 回転ローラ
7 固定ガイド板
8 外幅ガイド
9 押えローラ
9a 外周押え回転ローラ板
9b 内周押え回転ローラ板
10 筐体
11 押えローラ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スピーカフレームである被加工体に対し、ゴム系の素材でなるシートの片面に接着剤あるいは接着テープが付加されたスピーカ用クッション材である短冊状の弾性体シートを円周状に貼付するためのものであって、前記弾性体シートの貼付角度規制部と、前記被加工体の回転部と、前記弾性体シートの押えローラ部で構成した弾性体シートの貼付装置。
【請求項2】
弾性体シートの押えローラ部として、貼付接触箇所に配置され、前記弾性体シートの幅方向に対して外周方向を規制するガイドと、前記弾性体シートのゴム系面である上方から押え込む回転ローラを設置してなり、被加工体の回転駆動と同期して前記回転ローラを回転させることにより、前記弾性体シートを被加工体の貼付箇所に貼付する請求項1に記載の弾性体シートの貼付装置。
【請求項3】
弾性体シートの押えローラ部を構成する押えローラの形状として、押え面である外周部が一定ピッチの凹凸形状を有した2枚の回転ローラ板を凹凸の位相を変えて2枚組み合わせ、被加工体の貼付箇所において前記弾性体シートの幅方向に対し、外周および内周を間欠にかつ交互に押える回転ローラを設置してなる請求項2に記載の弾性体シートの貼付装置。
【請求項4】
スピーカ用クッション材である弾性体シートの幅方向に対して、外周方向をガイドで規制し、前記弾性体シートのゴム系面である上方から回転ローラ構造の押えローラで押え込み、スピーカフレームである被加工体の回転駆動と同期させて前記押えローラを回転させることにより、前記弾性体シートを被加工体の貼付箇所に貼付する弾性体シートの貼付方法。
【請求項5】
押え面である外周部が一定ピッチの凹凸形状を有した2枚の回転ローラ板を凹凸の位相を変えて2枚組み合わせた回転ローラ構造の押えローラで押え込み、被加工体の回転駆動と同期させて前記押えローラを回転させることにより、弾性体シートを前記被加工体に貼付する請求項4に記載の弾性体シートの貼付方法。
【請求項6】
貼付装置における各機構の自重や、作業による駆動で動作させてなる請求項4または請求項5に記載の弾性体シートの貼付方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−50109(P2012−50109A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−216334(P2011−216334)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【分割の表示】特願2005−257294(P2005−257294)の分割
【原出願日】平成17年9月6日(2005.9.6)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】