説明

形状記憶ポリマーを使用した物品及び方法

物品は、不織布繊維ウェブと、不織布繊維ウェブに接合される1つ以上のストリップと、を含む。ストリップは、歪んだ一時的形状と固有形状とを有する形状記憶ポリマーを含む。転移温度以上で加熱されると、ストリップは歪んだ一時的形状から固有形状へと少なくとも部分的に変換し、それによって、不織布繊維ウェブの折り畳み化、カップ状化、又は皺状化のうちの少なくとも1つが引き起こされる。物品を加熱して、折り畳まれた物品、カップ状物品、及び/又は皺状化した物品を提供する方法もまた開示される。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
形状記憶材料が最初に形成されるとき、固有形状をとる。形状記憶材料が、その後転移温度(Ttrans)以上で加熱されると、材料は軟化し、適用された外部応力に対応して変形する。形状記憶材料がこの状態で冷却されると、材料は、歪んだ一時的な形状を永久に維持する。歪んだ形状記憶材料が、転移温度よりも高い十分な高温まで再加熱されると、歪んだ形状記憶材料はその固有形状に戻る。
【0002】
一部のポリマー材料は、形状記憶材料である。便宜上、そのようなポリマー形状記憶材料を、以下形状記憶ポリマー(SMP)と呼ぶ。SMPの秘密は、典型的には物理的又は化学的架橋を含むその分子ネットワーク構造にある。
【0003】
場合によっては、物理的架橋は、少なくとも2つの分離相により形成される。最高温度遷移(Tupper)を有する一方の相は、固有形状に関与する物理的架橋を再構築するために超えなければならない温度を決定する。第2の相は、一定の転移温度(Ttrans)以上で軟化する能力を有するスイッチセグメントを含み、一時的形状に関与する。場合によっては、Ttransはガラス転移温度(T)に近く、別の場合では、SMPの融解温度(T)に近い。Ttransを超えると(Tupper未満を維持しながら)、スイッチセグメントは軟化して、SMPはその固有形状を再びとることが可能となる。Ttrans未満では、セグメントの可撓性は、少なくとも部分的に制限される。
【0004】
別の場合では、ポリマーは化学的に架橋される。このような化学的架橋は、共有結合である場合が多い。多くの場合、重合混合物中に多官能性モノマーを含ませることによって、ポリマーが最初に硬化されたときにこのような化学的架橋が形成され得る。あるいは、化学的架橋は、例えば、紫外線又は電子ビームなどの放射線による初期重合の後に形成され得る。化学的に架橋された形状記憶ポリマーの固有形状は、架橋が形成されたときに固定され、このような化学的に架橋されたポリマーのこの固有形状は、通常、極端な温度においてでさえ変化させることはできない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様において、本開示は、不織布繊維ウェブと、不織布繊維ウェブに接合されたストリップと、を含む物品を提供し、ストリップは形状記憶ポリマーを含み、ストリップは歪んだ一時的形状と固有形状とを有し、転移温度以上で加熱されると、ストリップは歪んだ一時的形状から固有形状へと少なくとも部分的に変換し、それによって、不織布繊維ウェブの折り畳み化(folding)、カップ状化(cupping)、又は皺状化(puckering)のうちの少なくとも1つが引き起こされる。
【0006】
別の態様において、本開示は、ストリップを不織布繊維ウェブに接合する工程を含む物品の製造方法を提供し、ストリップは形状記憶ポリマーを含み、ストリップは歪んだ一時的形状と固有形状とを有し、転移温度以上で加熱されると、ストリップは歪んだ一時的形状から固有形状へと少なくとも部分的に変換し、それによって、不織布繊維ウェブの折り畳み化又は皺状化の少なくとも一方が引き起こされる。
【0007】
いくつかの実施形態において、ストリップは、ストリップに沿った離散点において不織布繊維ウェブに接合される。いくつかの実施形態において、ストリップは、ストリップに沿って連続的に不織布繊維ウェブに接合される。いくつかの実施形態において、ストリップ及び不織布繊維ウェブは平坦である。いくつかの実施形態において、ストリップは湾曲している。
【0008】
別の態様において、本開示は、不織布繊維ウェブと、不織布繊維ウェブに接合されるストリップと、を含む物品を提供し、ストリップは形状記憶ポリマーを含み、ストリップのそれぞれは、歪んだ一時的形状と固有形状とをそれぞれ有し、転移温度以上で加熱されると、ストリップはそれらのそれぞれの歪んだ一時的形状からそれらのそれぞれの固有形状へと少なくとも部分的に変換し、それによって、不織布繊維ウェブの折り畳み化又は皺状化の少なくとも一方が引き起こされる。
【0009】
別の態様において、本開示は、ストリップを不織布繊維ウェブに接合する工程を含む物品の製造方法を提供し、ストリップは形状記憶ポリマーを含み、ストリップのそれぞれは、歪んだ一時的形状と固有形状とをそれぞれ有し、転移温度以上で加熱されると、ストリップは、それらのそれぞれの歪んだ一時的形状からそれらのそれぞれの固有形状へと少なくとも部分的に変換し、それによって、不織布繊維ウェブの折り畳み化又は皺状化の少なくとも一方が引き起こされる。
【0010】
いくつかの実施形態において、ストリップはそれぞれの長さを有し、ストリップの少なくとも1つは、離散点において不織布繊維ウェブに接合される。いくつかの実施形態において、ストリップはそれぞれの長さを有し、ストリップの少なくとも1つは、不織布繊維ウェブに連続的に接合される。いくつかの実施形態において、ストリップ及び不織布繊維ウェブは平坦である。いくつかの実施形態において、ストリップは線形である。いくつかの実施形態において、ストリップは、不織布繊維ウェブの1つの主表面上に全体的に配置される。いくつかの実施形態において、ストリップは、不織布繊維ウェブの反対側の主表面上に配置される。いくつかの実施形態において、ストリップの少なくともいくつかは、並列配置に並べられる。いくつかの実施形態において、ストリップの少なくともいくつかは相互接続される。いくつかの実施形態において、ストリップはメッシュを含む。
【0011】
いくつかの実施形態において、本開示による方法は、ストリップ(1つ又は複数)を転移温度以上で加熱する工程を更に含む。
【0012】
別の態様において、本開示は、本開示の方法に従って調製される物品を提供する。いくつかの実施形態において、物品は、呼吸マスク又はプリーツ状フィルタを含む。
【0013】
有利には、本開示による物品及び方法は、様々な三次元不織布物品を調製するのに有用であるが、存在形状(present form)では、物品は実質的に平坦であり、よって、例えば、積層シート又はロールとして、効率的にパッケージ化すること、保管すること、及び運搬することができる。
【0014】
本明細書で使用する場合、
用語「接合」とは、例えば、接着剤又は機械的締結具、溶接等によってしっかりと取り付けることを意味し、必ずしも直接接触を意味するものではないが、直接接触は許容される。
用語「カップ状化」とは、1種以上のカップ形状を形成することを意味する。
用語「皺状化」とは、ギャザー状にすること又は収縮すること及び皺が寄ることを意味する。
用語「ストリップ」は、直線部分及び/又は湾曲部分を含み得る細長い部分を指し、均一幅及び/又は厚さを有していてもよいし、有していなくてもよく、他のストリップから独立していてもよく、(メッシュの場合に見られるように)それらと相互接続していてもよい。
【0015】
本開示の特徴及び利点は、発明を実施するための形態、及び添付の特許請求の範囲を考慮することで理解される。本開示のこれら並びに他の特徴及び利点は、本開示の様々な例示的な実施形態に関連して以下で説明され得る。上記概要は、本発明の開示した各々の実施形態又はすべての実現形態を説明することを意図したものではない。以下の図面及び発明を実施するための形態は、実例となる実施形態をより具体的に例示するものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本開示の一実施形態による例示的物品の製造方法を示すプロセスフロー図。
【図2A】それぞれ、転移温度まで加熱する前の、本開示の一実施形態による例示的物品の概略上面図、概略底面図、及び概略側面図。
【図2B】それぞれ、転移温度まで加熱する前の、本開示の一実施形態による例示的物品の概略上面図、概略底面図、及び概略側面図。
【図2C】それぞれ、転移温度まで加熱する前の、本開示の一実施形態による例示的物品の概略上面図、概略底面図、及び概略側面図。
【図3A】それぞれ、転移温度まで加熱した後の、図2A〜図2Cに示される実施形態による例示的物品の概略上面図、概略底面図、及び概略側面図。
【図3B】それぞれ、転移温度まで加熱した後の、図2A〜図2Cに示される実施形態による例示的物品の概略上面図、概略底面図、及び概略側面図。
【図3C】それぞれ、転移温度まで加熱した後の、図2A〜図2Cに示される実施形態による例示的物品の概略上面図、概略底面図、及び概略側面図。
【図4A】それぞれ、転移温度まで加熱する前の、本開示の一実施形態による例示的物品の概略上面図、概略底面図、及び概略側面図。
【図4B】それぞれ、転移温度まで加熱する前の、本開示の一実施形態による例示的物品の概略上面図、概略底面図、及び概略側面図。
【図4C】それぞれ、転移温度まで加熱する前の、本開示の一実施形態による例示的物品の概略上面図、概略底面図、及び概略側面図。
【図5A】それぞれ、転移温度まで加熱した後の、図4A〜図4Cに示される実施形態による例示的物品の概略上面図、概略底面図、及び概略側面図。
【図5B】それぞれ、転移温度まで加熱した後の、図4A〜図4Cに示される実施形態による例示的物品の概略上面図、概略底面図、及び概略側面図。
【図5C】それぞれ、転移温度まで加熱した後の、図4A〜図4Cに示される実施形態による例示的物品の概略上面図、概略底面図、及び概略側面図。
【図6】本開示の一実施形態による例示的物品の製造方法を示すプロセスフロー図。
【図7A】それぞれ、転移温度まで加熱する前の、本開示の一実施形態による例示的物品の断面背面図及び断面側面図。
【図7B】それぞれ、転移温度まで加熱する前の、本開示の一実施形態による例示的物品の断面背面図及び断面側面図。
【図8A】それぞれ、転移温度まで加熱した後の、図7A〜図7Bに示される実施形態による例示的物品の切り欠き背面図及び断面側面図。
【図8B】それぞれ、転移温度まで加熱した後の、図7A〜図7Bに示される実施形態による例示的物品の切り欠き背面図及び断面側面図。
【図9A】それぞれ、転移温度まで加熱する前の、本開示の一実施形態による例示的物品の背面図及び断面側面図。
【図9B】それぞれ、転移温度まで加熱する前の、本開示の一実施形態による例示的物品の背面図及び断面側面図。
【図10A】それぞれ、転移温度まで加熱した後の、図9A〜図9Bに示される実施形態による例示的物品の背面図及び断面側面図。
【図10B】それぞれ、転移温度まで加熱した後の、図9A〜図9Bに示される実施形態による例示的物品の背面図及び断面側面図。
【図11A】それぞれ、転移温度まで加熱する前の、本開示の一実施形態によるによる例示的物品の背面図及び断面側面図。
【図11B】それぞれ、転移温度まで加熱する前の、本開示の一実施形態によるによる例示的物品の背面図及び断面側面図。
【図12A】それぞれ、転移温度まで加熱した後の、図11A〜図11Bに示される実施形態による例示的物品の背面図及び断面側面図。
【図12B】それぞれ、転移温度まで加熱した後の、図11A〜図11Bに示される実施形態による例示的物品の背面図及び断面側面図。
【0017】
上記の図面には本開示の複数の実施形態が記載されているが、考察の中で記述したとおり、その他の実施形態も考えられる。いかなる場合も、本開示は本開示を代表して提示するものであって、限定するものではない。多数の他の変更例及び実施形態が、当業者によって考案され得ることを理解すべきであり、それは、本開示の原理の範囲及び趣旨の範囲内に含まれる。図面は縮尺通りに描かれていない場合がある。同様の参照番号が、同様の部分を示すために複数の図を通じて使用されている場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本開示による不織布繊維ウェブは、任意の種類のもの、例えば、カード繊維ウェブ及びクロスラップされた繊維ウェブ、メルトブローンウェブ、メルトスパンウェブ、エアレイド繊維ウェブ、ウェットレイド繊維ウェブ、並びにこれらの組み合わせであってもよい。こうした不織布繊維ウェブの製造方法は、当該技術分野で周知であり、実施されている。不織布ウェブは、任意の厚さ、密度、又は坪量を有してもよい、典型的には、嵩高で目の粗い不織布繊維ウェブの形態である。不織布繊維ウェブは、長繊維及び/又は短繊維を含んでもよい。不織布繊維ウェブは、単一繊維タイプを含んでもよく、又は2種以上の繊維タイプのブレンドを含んでもよい。例えば、不織布繊維ウェブは、異なる長さ及び/又は組成を有する2種以上の繊維のブレンドであってもよい。個々の繊維は、単一成分繊維及び多成分(典型的には2成分)繊維(例えば、芯鞘繊維又は剥離型繊維)を含み得る。繊維の少なくとも一部は、けん縮されていてもよい。不織布繊維ウェブは、例えば、ニードルタッキング、ステッチボンディング、及び/又は繊維を結合させることができるホットカン(hot can)若しくはカレンダロールによって圧密されてもよく、及び他の様式で強化されてもよい。
【0019】
合成繊維材料の例には、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET))及びコポリエステル;ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチル−1−ペンテン));ポリアミド(例えば、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)、ポリカプロラクタム、及びアラミド);アクリル(アクリロニトリルのホモポリマー又はコポリマーから形成される);レーヨン;ポリ塩化ビニリデン−塩化ビニルコポリマー;セルロースエステル(例えば、セルロースアセテート);ポリカーボネート;ポリウレタン;ブロックコポリマー、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレン及びスチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー;並びにこれらの組み合わせが含まれる。好適な天然繊維の例には、綿、羊毛、黄麻、ココ、サイザル、亜麻、及び麻布が含まれる。これら繊維は、ガラス繊維、炭素繊維、及びセラミック繊維(例えば、3M Company(Saint Paul,MN)から商品名NEXTELで入手可能)などの無機繊維を含み得る。使用する繊維は、未使用繊維であってもよく、又は衣類の裁断、カーペット製造、繊維製造、又は繊維加工などから回収された廃物繊維であってもよい。使用する繊維の繊度又は線密度は、所望の結果によって大きく異なり得る。
【0020】
任意に、不織布繊維ウェブは、例えば、充填剤(例えば、活性炭又はバーミキュライト)、顔料、及び香料などの追加成分を含有してもよい。
【0021】
いくつかの実施形態では、補強ストリップが不織布繊維ウェブに接合される。かかる補強ストリップは、典型的には可撓性であるが、典型的には、Ttransまでの温度、及び典型的にはこれを実質的に超える温度で、実質的に寸法安定性である。補強ストリップ用の好適な材料の例としては、金属(例えば、アルミニウム)、プラスチック、木材、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0022】
有用なSMPは、物理的及び/又は化学的に架橋されてもよい。好適な物理的に架橋されたSMPには、ハードセグメント及びソフトスイッチセグメントを有する熱可塑性ポリウレタンエラストマーなどの直鎖ブロックコポリマーが含まれる。マルチブロックコポリマー、(例えば、ポリスチレン及びポリ(1,4−ブタジエン)のブロック)を有するポリウレタン、ポリ(テトラヒドロフラン)及びポリ(2−メチル−2−オキサゾリン)のABA型トリブロックコポリマー、多面体オリゴマシルセスキオキサン(POSS)修飾ポリノルボルネン、並びにポリエチレン/ナイロン−6グラフトコポリマーなどもまた、SMPとして機能することもできる。
【0023】
形状記憶ポリマーの他の例としては、ポリウレタン、ポリノルボルネン、ポリエーテル、ポリアクリレート、ポリアミド、ポリシロキサン、ポリエーテルアミド、ポリエーテルエステル、トランスポリイソプレン、ポリメタクリル酸メチル、架橋トランスポリオクチレン、架橋ポリエチレン、架橋ポリシクロオクテン、無機−有機ハイブリッドポリマー、ポリエチレン及びスチレン/ブタジエンコポリマーを含むコポリマーブレンド、ウレタン−ブタジエンコポリマー、ポリメチルメタクリレート、ポリカプロラクトン、並びにオリゴカプロラクトンコポリマー(oligocaprolactone copolymers)が挙げられる。
【0024】
好適な化学的に架橋された形状記憶ポリマーの例としては、架橋高密度ポリエチレン、架橋低密度ポリエチレン、並びにエチレン及びビニルアセテートの架橋コポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。
【0025】
好適な形状記憶ポリマーは、米国特許第5,506,300号(Wardら)、同第5,145,935号(Hayashi)、同第5,665,822(Bitlerら)号、同第6,160,084(Langer)号、同第6,388,043(Langer)、同第5,155,199号(Hayashi)、同第7,173,096号(Matherら)、同第4,436,858号(Klosiewicz)、同第6,423,421号(Banaszak)、及び米国特許出願公開第2005/244353号(Lendleinら)、同第2007/009465号(Lendleinら)、及び同第2006/041089号(Matherら)に記載されているものも含む。
【0026】
市販の熱可塑性SMPの例には、SMP Technologies,Inc.(Tokyo,Japan)から入手可能なMM、MP、MS、及びMB(マイクロビーズ粉末)タイプシリーズなどの、商品名DIARYで入手可能なポリウレタン;Composite Technology Development,Inc.(Lafayette,CO)から商品名EMCで入手可能な弾性記憶複合材料;Cornerstone Research Group,Inc.(Dayton,OH.)から商品名VERIFLEXで入手可能なポリマーが含まれる。アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)コポリマー、ポリカーボネート、及びポリエチレンテレフタレートの形状記憶特性もまた、Husseinらによって「New Technologies for Active Disassembly:Using the Shape Memory Effect in Engineering Polymers」、Int.J.Product Development、6:431〜449(2008)の中で開示されている。
【0027】
例えば、ストリップ及び/又はメッシュなどの様々な形状に変換され得る市販の形状記憶ポリマーフィルムの追加の例には、Sealed Air Inc.(Elmwood Park,NJ)から商品名CORTUFF、CRYOVAC、及びOPTIで入手可能な熱収縮フィルムが含まれる。
【0028】
ストリップ(1つ又は複数)(相互接続されていてもいなくてもよい)は、歪んだ(変形した)一時的形状の繊維ウェブに接合される。この一時的形状は、まず硬化性材料又は溶融材料から所望の固有形状のストリップを形成し、この材料を応力を加えずに硬化させることによって得られる。次に、ストリップのTtrans以上であるが、Tupper未満でこのストリップを加熱しながら、ストリップに応力を加える(典型的には長さ及び/又は幅を延伸する)。所望の程度まで歪んだ時点で、歪んだストリップは、Ttransを下回るまで(典型的には周囲温度まで)冷却される。これでこのストリップは一時的形状を有する。
【0029】
いくつかの実施形態では、形状記憶ポリマーのフィルムのTtrans温度以上であるが、Tupper未満で加熱しながら、形状記憶ポリマーのフィルムに応力を加える(典型的には長さ及び/又は幅を延伸する)ことができる。所望の程度まで歪んだ時点で、歪んだフィルムはTtransを下回るまで(典型的には周囲温度まで)冷却され、所望の寸法を有するストリップに切断される。
【0030】
場合によっては、十分な力が加えられる場合には、形状記憶ポリマーのフィルム又はストリップに、それらのTtrans温度未満の温度で応力を加える(典型的には長さ及び/又は幅を延伸する)ことができる。
【0031】
次いで、一時的形状を有するストリップが、不織布繊維ウェブに接合される。ストリップは、熱点接合、超音波点接合、例えば、熱硬化性接着剤及び/又はのりなどの接着手段を用いる接着剤接合、及び/又は、例えば、縫製、ステープル、フック、及び/又はリベットなどの機械的締結手段といった任意の好適な方法によって、不織布繊維ウェブに接合することができる。ストリップは、その長さに沿って、又は離散分離点において、不織布繊維ウェブに接合されてもよい。
【0032】
この時点では、不織布繊維ウェブは依然として本質的に平坦であり、保管、加工、及び出荷に都合のよい形状となるように積層すること又は芯に巻くことができる。ストリップに接合された不織布繊維ウェブは、この段階で又はストリップをその固有形状に戻すための熱加工の後に変換することができ、それによって、不織布繊維ウェブの折り畳み化、カップ状化、及び/又は皺状化が引き起こされる。
【0033】
ストリップの固有形状を復元するための熱加工(固有形状の完全な復元でなくてもよい)は、ストリップを少なくともそのTtrans温度まで加熱することによって達成される。典型的には、SMPは、それらのTtransが、SMP又はSMPを含む物品の著しい劣化が生じる任意の温度未満であるように、具体的用途で選択される。
【0034】
trans及びTupperの選択は、TupperがTtransより高い限りにおいて、一般的に重要でない。典型的には、Ttransは少なくとも40℃であり、典型的にはTupperとTtransとの差は少なくとも約20℃であるが、これは要件ではない。
【0035】
ストリップの固有形状を復元するための加熱は、例えば、ヒートガン、炉、誘導加熱、赤外線加熱、加熱ローラ、マイクロ波加熱、加熱プラテン、蒸気、及びこれらの組み合わせなどの任意の好適な手段によって達成されてもよい。
【0036】
本開示を図によって更に例示する。
【0037】
図1は、本開示の一実施形態による物品の例示的な製造方法を示すプロセスフロー図である。形状記憶ポリマーを含み、その固有形状に形成されたストリップ100pに、そのTtransを超えるがTupper未満の温度で応力を加え(110)、細長いストリップ100tを形成するように冷却する。ストリップ100tを、実質的に並列構成で、不織布繊維ウェブ130に(例えば、積層によって)接合し(120)、複合ウェブ140を形成する。次に、複合ウェブ140はTtransを超えて加熱され(170)、ストリップ100tはその固有形状へと少なくとも部分的に戻り、それによって、ウェブ150にひだが形成され、例えばフィルタで使用するのに適したプリーツ状繊維ウェブ160が提供される。
【0038】
図2A〜図2Cは、複合ウェブ140aの1つの例示的実施形態を示す。ストリップ100tは、接合点135において不織布繊維ウェブ130に接合される。図2Aは複合ウェブ140aの上面図であり、図2Bは底面図であり、図2Cは側面図である。複合ウェブ140aがTtransを超えて加熱されると、ストリップ100tは収縮してストリップ100pに戻る(これは図3A〜図3Cに示されている)。図3Aは得られたプリーツ状繊維ウェブ160aの概略上面図であり、図3Bは概略底面図であり、図3Cは概略側面図である。
【0039】
図4A〜図4Cは、複合ウェブ140の別の例示的実施形態を示しており、図4Aは複合ウェブ140bの概略上面図であり、図4Bは概略底面図であり、図4Cは概略側面図である。複合ウェブ140bがTtransを超えて加熱されると、図5A〜図5Cに示されるように、ストリップ100tは収縮してストリップ100pに戻る。図5Aは、カップ状の及び/又は皺状化した繊維ウェブ160bの概略上面図であり、図5Bは概略底面図であり、図5Cは概略側面図である。
【0040】
図6は、本開示の一実施形態による物品の別の例示的な製造方法のプロセスフロー図である。形状記憶ポリマーを含み、その固有形状に形成されたほぼ円形のストリップ600pに、そのTtransを超えるがTupper未満の温度で外方に応力を加え(110)、その寸法が拡張されてストリップ600tを形成するように冷却する。ストリップ600tを不織布繊維ウェブ130に(例えば、積層によって)接合し(120)、複合ウェブ640を形成する。次に、複合ウェブ640はTtransを超えて加熱され(170)、ストリップ600tはその固有形状へと少なくとも部分的に戻り、それによって、例えば、呼吸マスクの製造で使用するのに適したカップ状の及び/又は皺状化した繊維ウェブ660が提供される。
【0041】
図7A〜図7Bは、複合ウェブ740の別の例示的実施形態を示しており、図7Aは複合ウェブ740の断面背面図であり、図7Bは断面側面図である。この実施形態では、補強ストリップ780及びストリップ700tが、不織布繊維ウェブ730と732との間に接合されている。複合ウェブ740がTtransを超えて加熱されると、図8A〜図8Bに示されるように、ストリップ700tは収縮してストリップ700pに戻り、それによって、不織布繊維ウェブ730、732の中に皺が形成され、例えば、呼吸マスクの製造で使用するのに適したカップ状の及び/又は皺状化した繊維ウェブ760が提供される。図8Aは、皺状化した繊維ウェブ760の切り欠き背面図であり、図8Bは断面側面図である。
【0042】
図9A〜図9Bは、複合ウェブ940の別の例示的実施形態を示しており、図9Aは複合ウェブ940の背面図であり、図9Bは断面側面図である。この実施形態では、補強ストリップ980及び一時的形状のストリップ900tは、不織布繊維ウェブ930に接合されている。複合ウェブ940がTtransを超えて加熱されると、ストリップ900tの厚さは収縮し、長さ及び幅は拡張し、図10A〜図10Bに示されるような固有の形状のストリップ900pに戻る。これにより、例えば、呼吸マスクの製造で使用するのに適したカップ状の及び/又は皺状化した繊維ウェブ960が形成される。図10Aは繊維ウェブ960の背面図であり、図10Bは断面側面図である。
【0043】
図11A〜図11Bは、複合ウェブ1140の別の例示的実施形態を示しており、図11Aは複合ウェブ1140の背面図であり、図11Bは断面側面図である。この実施形態では、歪んだ一時的なストリップ1100tは、不織布繊維ウェブ1130に接合される。複合ウェブ1140がTtransを超えて加熱されると、一時的なストリップ1100tの幅は収縮し、長さは伸長し、図12A〜図12Bに示されるような固有の形状のストリップ1100pに戻り、それによって、不織布繊維ウェブ1130にカップ及び/又は皺が形成され、例えば、呼吸マスクの製造で使用するのに適したカップ状の及び/又は皺状化した繊維ウェブ1160が形成される。図12Aは、繊維ウェブ1160の背面図であり、図12Bは断面側面図である。
【0044】
以下の非限定的な実施例によって本開示の目的及び利点を更に例示するが、これら実施例で引用される特定の材料及びそれらの量、並びに他の条件及び詳細は、本開示を不当に制限するものと解釈されるべきではない。
【実施例】
【0045】
特に記載がない限り、実施例及びこれ以降の明細書における部、割合、比率などはいずれも重量基準である。使用される溶媒及び他の試薬は、特に断りのない限り、Sigma−Aldrich Chemical Company(Milwaukee,WI))から入手した。
【0046】
(実施例1)
Sealed Air Corp.(Elmwood,NJ)製の厚さ0.003インチ(0.08mm)のCORTUFF熱収縮フィルムを、幅0.5インチ(13mm)×長さ12インチ(300mm)のストリップに切断した。これらストリップの1つを、3M Company(Saint Paul,MN)の3M FILTRETE 9800フィルタから金属メッシュを除去することにより得た10インチ(250mm)×12インチ(300mm)片の一方の面の長い方の中心線の上に配置し、追加の2つのストリップを、第1のストリップに平行で、第1のストリップの両側から3インチ(76mm)離して配置した。これら3つのストリップは、各ストリップの末端部の位置で、及びストリップの長さにわたって2インチ(50mm)間隔で、ステープルを使用して、濾材に取り付けられた。次いで、追加の4つのストリップを、濾材の反対面上に、第1のストリップに平行に配置した。これらストリップのうちの2つは、中心線の各側から1.5インチ(38mm)の位置に配置され、他の2つのストリップは、濾材のより長い方の各末端部から0.5インチ(13mm)の位置に配置された。これらストリップを、ストリップの各末端部から1インチ(25.4mm)の位置に配置され、その点からストリップの長さにわたって2インチ(50mm)間隔のステープルを使用して、濾材に取り付けた。次に、この組立品を140℃の炉の中に2分間入れたが、この間にストリップは短くなり、濾材にプリーツを生じさせた。
【0047】
(実施例2)
Sealed Air Corp.製の厚さ0.003インチ(0.08mm)のCORTUFF熱収縮フィルムを、125℃の炉の中に15分入れたが、その間に、フィルムは元の長さ及び幅の30%まで収縮した。次に、Bruckner Inc.(Greenville,SC)製のKARO IV実験室用延伸機を使用して、フィルムを、幅を一定に維持した状態で長さをその元の長さの2倍まで120℃で延伸させた。この配向フィルムを、2つの9インチ×9インチ(230mm×230mm)片に切断した。フィルムは、0.5インチ×2.5インチ(13mm×64mm)の複数の矩形開口部を有してダイカットされ、各開口部の間には0.25インチ(6mm)の材料が残された。開口部は3×14の配列で配置され、矩形開口部の長い方の寸法は、フィルムが延伸された方向に対して平行であった。得られたフィルムの1つを、3M FILTRETE 9800フィルタから金属メッシュを除去することによって得た不織布濾材の9インチ×10.5インチ(23cm×26.7cm)片を覆って配置し、矩形開口部の長い方の寸法を、濾材の長い方の寸法と整列させた。フィルム及び濾材の4つの縁部のうちの3つを整列させた。フィルムは、不織布濾材に2.75インチ(69.9mm)間隔でステープルで留められ、そのため、ステープルは矩形開口部の両末端部においてのみフィルムを貫通した。同じフィルムの第2の片を濾材の反対面上に配置し、第1のフィルムに取り付けられていない縁部を含む4つの縁部のうちの3つに整列させた。これを同様に、矩形開口部の末端部の位置だけでステープルを使用して取り付けた。得られた平坦な組立品を、130℃の炉の中に10分間入れ、この間に、フィルムは4.5〜5.5インチ×8.0インチ〜8.5インチ(11〜14cm×20cm×22cm)まで収縮し、濾材はプリーツ状になった。
【0048】
(実施例3)
シクロオクテン(40ミリリットル(mL))及びジシクロペンタジエン(120mL)中のIRGANOX 1010酸化防止剤(1.6グラム(g)、Ciba Specialty Chemicals Corp.(Tarrytown,NY)より入手可能)からモノマー溶液を調製した。これに、(1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イミダゾリジニリデン)ジクロロ(フェニルメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム(Grubbs Second Generation Catalyst、96mg)のトルエン(1.6mL)溶液を加えた。触媒溶液を、6インチ×11インチ(150mm×280mm)の矩形開口部を有する厚さ0.015インチ(0.38mm)のスペーサーによって分離された2枚のアルミニウム板で構成された成形型に迅速に移した。1時間後、この成形型を60℃の炉の中に30分間入れた。得られたポリマーフィルムを成形型から取り外し、更に15分間炉に戻した。次に、フィルムを、Bruckner Inc.から入手可能なKARO IV実験室用延伸機を使用して、80℃で元の長さ及び幅の1.5倍に延伸させた。
【0049】
この延伸フィルムを、ストリップが配置されて、6.8インチ(170mm)及び5.4インチ(140mm)の外径及び内径を有する楕円と一致する310°の弧形を形成することができるように、幅0.25インチ(6mm)の2つの湾曲したストリップに切断した。弧形で覆われていない楕円の一部は、内径を中心とした。次に、これらのストリップを、外径及び内径が7.8インチ(200mm)及び6.4インチ(160mm)である楕円形状の不織布濾材の片に接着した。不織布濾材は三層積層構造体であり、最上層は、1平方メートルあたり50グラム(gsm)のポリプロピレンスパンボンドカバーウェブ(BBA Nonwovens Simpsonville,Inc.(Simpsonville,SC)より入手可能)で構成され、中間層は、有効繊維寸法(efd)が8マイクロメートルであり、坪量が50gsmであったこと以外は米国特許第5,496,507号(Angadjivandら)に記載のようにコロナ処理され、ハイドロ帯電されているポリプロピレンTOTAL 3960(Total Petrochemicals(Houston,TX)から入手)から製造されるブロー超極細繊維ウェブで構成され、最下層は、17gsmのポリプロピレンスパンボンドカバーウェブ(BBA Nonwovens)で構成されていた。(Plastics International(Eden Prairie,MN))製のポリプロピレンの2つのストリップ(0.03インチ×0.2インチ×4インチ(0.8mm×5mm×100mm))を、濾材の反対面の中心に十字に接着させた。次に、平坦な組立品を80℃の炉の中に5分間入れ、その間に、弧形のポリマーは収縮し、濾材をドーム形にさせた。
【0050】
(実施例4)
外径及び内径が8.5インチ(22cm)及び7.0インチ(18cm)である楕円形状を有する実施例3で使用した不織布濾材(三層積層構造体)の断片から最上層を除去した。Plastics International製のポリプロピレンストリップ(0.03インチ×0.25インチ×6.3インチ(0.76mm×6.4mm×16cm)及び0.03インチ×0.25インチ×5.2インチ(0.76mm×6.4mm×13cm))を、露出した中間層の中心に十字に設置した。厚さ0.003インチ(0.08mm)のCORTUFFブランドの熱収縮フィルムを、7.5インチ(19cm)及び6.0インチ(15cm)の外径及び内径を有する楕円と一致する310°の弧形の形状の幅0.25インチ(6.4mm)のストリップに切断した。弧形で覆われていない楕円の一部は、内径を中心とした。このストリップを、図7Aに概ね示されるように中間層の上に設置した。3M CompanyからSCOTCH MAXIMUM STRENGTH ADHESIVE 6047として入手可能な接着剤を、CORTUFFブランドの熱収縮フィルムストリップ、ポリプロピレンストリップ、及び濾材に塗布した後、濾材の最上層をこの組立品の上の元の位置に戻した。1時間後、得られた平坦な組立品を110℃の炉の中で2分間加熱し、その間に、CORTUFF熱収縮フィルムストリップは収縮し、濾材をドーム形にさせた。
【0051】
(実施例5)
幅1/8インチ(3.2mm)の溝を1.06インチ(2.69cm)の周期で図1の100pに概ね示されている形状を有するアルミニウム板全体に圧延することによって、厚さ1/2インチ(13mm)のアルミニウム板から成形型を作製した。圧延板の1つの面を厚さ1/8インチ(3.2mm)のアルミニウム板にボルトで固定して、開口成形型を形成した。
【0052】
シクロオクテン(12.8mL)及びジシクロペンタジエン(44.2mL)中のIRGANOX 1010酸化防止剤(1.7g)からモノマー溶液を調製した。このモノマー溶液に、10%トリシクロヘキシルホスフィンのトルエン(0.7mL)溶液を加えた。得られた溶液を氷浴の中で冷却し、真空下で脱気した。次に、(1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イミダゾリジニリデン)ジクロロ(フェニルメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム(Grubbs Second Generation Catalyst、30mg)のトルエン(0.6mL)溶液を加え、触媒溶液を成形型に迅速に移した。溶液がゲル状になった時点で、成形型を110℃の炉の中に置いて10分間、後硬化させた。成形ポリマーが得られた後、これを成形型の外へ押し出した。
【0053】
成形ポリマーをCarver press(Carver,Inc.(Wabash,IN))に100°F(38℃)で10分間圧入して、平坦な1/8インチ×1/2インチ×24インチ(3.2mm×13mm×61cm)のストリップを得た。次に、このストリップを切断し、1/8インチ×1/4インチ×12インチ(3.2mm×6.4mm×30cm)の4つのストリップを得た。SCOTCH MAXIMUM STRENGTH ADHESIVE 6047を使用して、これらを不織布材料(実施例1で使用したものと同じ)の12インチ×11インチ(30cm×28cm)片に接着剤で接着し、一晩硬化させた。得られた平坦な組立品を、次に65℃の炉で15分間加熱し、プリーツ状フィルタとなった。これを更に15分間110℃の炉の中で後硬化させ、プリーツは元の成形型のパターンと同じくらい狭くなった。
【0054】
本明細書で参照されているすべての特許及び刊行物は、参照として全体が本明細書に組み込まれている。特に指定されない限り、本明細書に記載した実施例はすべて非限定的であるとみなされる。本開示の範囲及び原理から逸脱することなく、本開示の様々な修正及び変更を当業者が行うことができ、本開示は上記で説明した例示的な実施形態に過度に限定して理解すべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
不織布繊維ウェブと、
前記不織布繊維ウェブに接合されたストリップと、を含む物品であって、前記ストリップが形状記憶ポリマーを含み、前記ストリップが歪んだ一時的形状と固有形状とを有し、転移温度以上で加熱されると、前記ストリップが前記歪んだ一時的形状から前記固有形状へと少なくとも部分的に変換し、それによって、前記不織布繊維ウェブの折り畳み化、カップ状化、又は皺状化のうちの少なくとも1つが引き起こされる、物品。
【請求項2】
前記ストリップが、前記ストリップの離散点において前記不織布繊維ウェブに接合される、請求項1に記載の物品。
【請求項3】
前記ストリップが、前記ストリップに沿って連続的に前記不織布繊維ウェブに接合される、請求項1に記載の物品。
【請求項4】
前記ストリップ及び前記不織布繊維ウェブが平坦である、請求項1に記載の物品。
【請求項5】
前記ストリップが湾曲している、請求項1に記載の物品。
【請求項6】
不織布繊維ウェブと、
前記不織布繊維ウェブに接合されるストリップと、を含む物品であって、前記ストリップが形状記憶ポリマーを含み、前記ストリップのそれぞれが、歪んだ一時的形状と固有形状とをそれぞれ有し、転移温度以上で加熱されると、前記ストリップが、それらのそれぞれの歪んだ一時的形状からそれらのそれぞれの固有形状へと少なくとも部分的に変換し、それによって、前記不織布繊維ウェブの折り畳み化又は皺状化の少なくとも一方が引き起こされる、物品。
【請求項7】
前記ストリップの少なくとも一部が相互接続される、請求項6に記載の物品。
【請求項8】
前記ストリップがメッシュを含む、請求項7に記載の物品。
【請求項9】
前記ストリップがそれぞれの長さを有し、前記ストリップの少なくとも1つが、離散点において前記不織布繊維ウェブに接合される、請求項6に記載の物品。
【請求項10】
前記ストリップがそれぞれの長さを有し、前記ストリップの少なくとも1つが、前記不織布繊維ウェブに連続的に接合される、請求項6に記載の物品。
【請求項11】
前記ストリップ及び前記不織布繊維ウェブが平坦である、請求項6に記載の物品。
【請求項12】
前記ストリップが線形である、請求項6に記載の物品。
【請求項13】
前記ストリップが、前記不織布繊維ウェブの1つの主表面上に全体的に配置される、請求項6に記載の物品。
【請求項14】
前記ストリップが、前記不織布繊維ウェブの反対側の主表面上に配置される、請求項6に記載の物品。
【請求項15】
前記ストリップの少なくともいくつかが、並列配置に並べられる、請求項6に記載の物品。
【請求項16】
ストリップを不織布繊維ウェブに接合する工程を含む物品の製造方法であって、前記ストリップが形状記憶ポリマーを含み、前記ストリップが歪んだ一時的形状と固有形状とを有し、転移温度以上で加熱されると、前記ストリップが前記歪んだ一時的形状から前記それぞれの固有形状へと少なくとも部分的に変換し、それによって、前記不織布繊維ウェブの折り畳み化、カップ状化、又は皺状化のうちの少なくとも1つが引き起こされる、物品の製造方法。
【請求項17】
前記ストリップを前記転移温度以上で加熱する工程を更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法に従って調製される物品。
【請求項19】
前記物品が呼吸マスクを含む、請求項18に記載の物品。
【請求項20】
ストリップを不織布繊維ウェブに接合する工程を含む物品の製造方法であって、前記ストリップが形状記憶ポリマーを含み、前記ストリップのそれぞれが、歪んだ一時的形状と固有形状とをそれぞれ有し、転移温度以上で加熱されると、前記ストリップが、それらのそれぞれの歪んだ一時的形状からそれらのそれぞれの固有形状へと少なくとも部分的に変換し、それによって、前記不織布繊維ウェブの折り畳み化、カップ状化、又は皺状化のうちの少なくとも1つが引き起こされる、物品の製造方法。
【請求項21】
前記ストリップを前記転移温度以上で加熱する工程を更に含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法に従って調製される物品。
【請求項23】
前記物品がプリーツ状フィルタを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記ストリップがそれぞれの長さを有し、前記ストリップの少なくとも1つが、離散点において前記不織布繊維ウェブに接合される、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記ストリップがそれぞれの長さを有し、前記ストリップの少なくとも1つが、前記不織布繊維ウェブに連続的に接合される、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記ストリップ及び前記不織布繊維ウェブが平坦である、請求項20に記載の方法。
【請求項27】
前記ストリップが線形である、請求項20に記載の方法。
【請求項28】
前記ストリップが、前記不織布繊維ウェブの1つの主表面上に全体的に配置される、請求項20に記載の方法。
【請求項29】
前記ストリップが、前記不織布繊維ウェブの反対側の主表面上に配置される、請求項20に記載の方法。
【請求項30】
前記ストリップの少なくともいくつかが、並列配置に並べられる、請求項20に記載の方法。
【請求項31】
前記ストリップの少なくともいくつかが相互接続される、請求項20に記載の方法。
【請求項32】
前記ストリップがメッシュを含む、請求項31に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12A】
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【図12B】
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【公表番号】特表2013−512119(P2013−512119A)
【公表日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−540130(P2012−540130)
【出願日】平成22年11月22日(2010.11.22)
【国際出願番号】PCT/US2010/057632
【国際公開番号】WO2011/066224
【国際公開日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】