説明

後付け窓シャッターの取付構造

【課題】
コーキングのためのマスキング作業を無くすと共に、コーキングの仕上がりの出来が外観に影響を与えることを防止する。
【解決手段】
後付け窓シャッターの取付構造は、先端側に窓シャッターのガイドレール2が装着され、基端側の取付辺52を外壁Wに当接させて螺子8を用いて当該取付辺52を外壁Wに固定してなるガイドレール下地枠5と、取付辺52と外壁Wとの隙間に設けたコーキングCと、取付辺52、螺子8の頭部、コーキングCを覆うように下地枠5の基端側に嵌合された化粧カバー6と、からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、後付け窓シャッターの取付構造に係り、詳しくは、後付け窓シャッターのガイドレール下地枠の壁面への取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
窓シャッターを窓開口部に設置する場合には、ガイドレール下地枠を含む取付枠を螺子を用いて壁体に固定した後で、その上から外壁仕上げが行われるため、螺子頭部は外壁に埋設されて外部に露出することがない。しかしながら、窓シャッターを外壁に後付けする場合には、窓シャッターを取り付けるための下地枠5´を建物外壁Wに螺子8´で固定するため、螺子頭部が外壁Wに露出して意匠性を損ねてしまう。そこで、螺子8´を隠すための化粧カバー6´を取付ベース7´を介して下地枠5´に装着することが行われている(図10参照)。
【0003】
さらに、下地枠5´と外壁Wとの隙間からの浸水を防止するため、化粧カバー6´と外壁Wとの間にコーキングC´が施される(図10参照)。すなわち、化粧カバー6´は螺子頭部を隠す機能に加えて、コーキング材を充填するシーリングポケットとしての機能を有する。しかしながら、コーキング処理を行うには、通常マスキングテープ等を用いてマスキングを行う必要があることから手間がかかり、また、コーキングの仕上がりの見栄えは作業者の技量に左右され易く(マスキングを行ったとしても)、現場によっては、コーキングの仕上がりが悪く、外観を損ねてしまうといった課題がある。
【0004】
特許文献1には、ネジ隠し化粧カバーを備えた後付けシャッターの取付構造が開示されているが、化粧カバーがコーキング材を充填するシーリングポケットを形成しており、コーキングが化粧カバーからはみ出して露出することから、同様の課題が生じ得る。
【特許文献1】特開2009−91898
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、コーキングのためのマスキング作業を無くすと共に、コーキングの仕上がりの出来が外観に影響を与えることがないような、後付け窓シャッターの取付構造を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明が採用した技術手段は、
先端側に窓シャッターのガイドレールが装着され、基端側の取付辺を外壁に当接させて螺子を用いて当該取付辺を外壁に固定してなるガイドレール下地枠と、
前記取付辺と前記外壁との隙間に設けたコーキングと、
前記取付辺、前記螺子の頭部、前記コーキングを覆うように前記ガイドレール下地枠の基端側に嵌合された化粧カバーと、
からなる後付け窓シャッターの取付構造、である。
【0007】
化粧カバーは、当該化粧カバーに形成した係合部が、ガイドレール下地枠の基端側に設けた被係合部に係合することで、ガイドレール下地枠の基端側に嵌合されるが、被係合部としては、ガイドレール下地枠の基端側に固定された別部材(取付ベース)から形成される場合(後述する実施形態1、3)、ガイドレール下地枠の基端側に一体形成される場合(後述する実施形態2)がある。
前者の1つの態様では、前記下地枠の取付辺には、高さ方向に亘って複数の取付ベースが前記螺子によって固定されており、
前記化粧カバーは、前記取付辺、前記螺子の頭部、前記コーキングを覆うように前記取付ベースに嵌合されている。
【0008】
より具体的な態様(図4に示す第1の実施形態)では、前記取付ベースは、底辺と、左右の側辺とから断面視コ字状に形成されており、前記左右の側辺の先端側には被係合部が形成されており、底辺を前記取付辺の正面に当接させた状態で螺子で当該取付辺に固定されており、取付辺の先端、外壁、取付ベースの底辺の外側端、に亘ってコーキングが施されており、
前記化粧カバーは、取付ベースを正面から覆う見付辺(第1見付辺60)と、取付ベースの左右の被係合部に係合する係合部を備えた左右の係合辺(第3見込辺65、第1見込辺62)と、前記左右の係合辺のうちの外側の係合辺よりも外側に向かって、前記コーキングを越えて延びる延出見付辺(第2見付辺61、あるいは第1見付辺60をそのまま延長して延出見付辺を形成してもよい)と、延出見付辺の外側端から外壁に向かって延びる外側見込辺(第2見込辺63)と、を備えており、
化粧カバーの係合部が、取付ベースの被係合部に係合して、化粧カバーが取付ベースに嵌合固定された状態において、化粧カバーの前記見付辺が螺子の頭部、取付ベース、取付辺を覆い隠し、化粧カバーの前記延出見付辺及び前記外側見込辺がコーキングを覆い隠す。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、螺子の頭部を隠す化粧カバーがコーキングも隠すので、コーキングが外部に露出することがなく、コーキングの出来の良し悪しが外観に影響を与えることがない。
【0010】
したがって、作業者の技量からコーキングの仕上がりが悪くなって、外観を損ねてしまうといった問題も生じることがなく、また、必ずしもコーキングの仕上げに精度が要求されないため、コーキングのためのマスキング作業を無くすことができ、もって施工時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】窓シャッター装置の概略正面図及び側面図である。
【図2】窓シャッター装置の構成要素の詳細を示す縦断面図である。
【図3】窓シャッター装置の構成要素の詳細を示す横断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態を示す横断面図である。
【図5】取付ベースを示す図である。
【図6】下地枠に対する取付ベースの位置合わせを説明する図である。
【図7】化粧カバーを示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態を示す横断面図である。第1の実施形態の構成要素に対応する構成要素については、同一の参照番号が付してある。
【図9】本発明の第3の実施形態を示す横断面図である。第1の実施形態の構成要素に対応する構成要素については、同一の参照番号が付してある。
【図10】従来の取付構造を示す横断面図である。本発明の構成要素に対応する構成要素については、参照番号に「´」を付してある。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、窓シャッター装置の概略正面図及び側面図であり、図2は、窓シャッター装置の構成要素の詳細を示す縦断面図、図3は、窓シャッター装置の構成要素の詳細を示す横断面図である。窓シャッター装置は、窓開口部の上方に位置して、建物の外壁Wに取り付けられたシャッターケース1と、窓開口部の幅方向両側で建物外壁Wに対して持ち出し状に取り付けられた左右のガイドレール2と、シャッターケース1内に設けた巻取シャフト(図示せず)と、上端が巻取シャフトに連結されており、巻取シャフトに巻き取られ/繰り出されることで、窓開口部を開閉するシャッターカーテン3と、を備えている。窓開口部は窓障子4によって開閉されるようになっており、窓シャッター装置は窓障子の屋外側に位置して設けられている。
【0013】
ガイドレール2は窓開口部の高さ方向に垂直に延びる長尺部材であり、離間対向して延びる側辺20、21と、底辺22と、からシャッターカーテン3の幅方向端部を受け入れるガイド溝部が形成されている。ガイドレール2の外壁Wに近い側の側辺20の基端側は底辺22を越えて延出しており、側辺20の基端側には、外壁Wに対向するように装着辺23A、23Bが形成されている。ガイドレール2は、外壁Wに対して持ち出し状に取り付けられた左右のガイドレール下地枠5の先端側に取り付けられている。
【0014】
ガイドレール下地枠5は、ガイドレール2と同様に、窓開口部の高さ方向に垂直に延びる長尺部材であり、外壁Wに対して垂直状に延びる側辺50を有し、側辺50の先端側には、装着辺51A、51Bと、装着辺51A、51Bを連結する前辺51Cが形成されている。ガイドレール2の装着辺23A、23Bをそれぞれガイドレール下地枠5の装着辺51A、51Bに連結することで、ガイドレール下地枠5の先端側にガイドレール2が取り付けられる。ガイドレール下地枠5は、1つの態様では、四方状の取付枠の左右の竪枠である。四方状の取付枠については、例えば、特許文献1を参照することができる。
【0015】
側辺50の基端側には、取付辺52と、底辺53が形成されている。取付辺52と底辺53は、側辺50に対して略垂直状に互いに反対方向に延びている。取付辺52は、側辺50の基端において、外側(窓開口部から離間する側)に向かって延びている。底辺53は、側辺50の基端側に余端部を存して、外壁Wと対向離間して内側(窓開口部に近づく側)に向かって延びている。なお、本明細書において、「外側」とは窓開口部から離れる側を指し、「内側」とは窓開口部に近づく側を指す。図4に示す態様では、前辺51Cと底辺53は、側辺50に対して平行して延びる第2側辺54によって連結されている。第2側辺54は任意要素であり、図8、図9に示す態様では、ガイドレール下地枠5は第2側辺54を備えていない。
【0016】
ガイドレール下地枠5は、側辺50の基端の取付辺52を外壁Wに当接させて螺子8を用いて外壁Wに取り付けられる。図4に示す態様では、取付辺52の底面に形成した複数の脚部520が外壁Wに当接するようになっている(図6参照)。取付辺52が外壁Wに当接固定された状態で、底辺53と外壁Wの隙間には、当該隙間を塞ぐように水密材9が設けられる。
【0017】
取付辺52の先端(外側端)と外壁Wとの間を覆うようにコーキングCが施される。後述するように、本発明では、コーキングCは化粧カバー6によって覆い隠されるため、コーキングCに精度が要求されない。すなわち、コーキングCを行うに際しては、必ずしも従来のようにマスキングを行う必要がない。本発明において、コーキング施工時にマスキングを行うことを必ずしも排除するものではないが、マスキング工程を省略できれば施工時間を短縮することができる。
【0018】
ガイドレール下地枠5の側辺50の基端側には、外側(窓開口部から離間する側)面に位置して、取付辺52およびコーキングCを覆うように化粧カバー6が装着される。化粧カバー6は、取付辺52およびコーキングCを覆うような形状・寸法を備えている。化粧カバー6は、窓開口部の高さ方向に延びる長尺部材(図7参照)であり、取付辺52及び螺子8の頭部、コーキングCを正面から覆う見付辺と、コーキングCの外側に位置する見込辺と、を備えている。図示の態様では、見付辺は、段差状に形成された第1見付辺60と第2見付辺61とからなり、見込辺は、段差状に形成された第1見込辺62と第2見込辺63とからなる。
【0019】
化粧カバー6の構成を図4、図7に基づいて詳細に説明すると、第1見付辺60は、側辺50の外側面に近接する内側端と反対側の外側端を備え、第1見付辺60の外側端から外壁Wに向かって第1見込辺62が延びており、第1見込辺62の先端から外側に向かって第2見付辺61が延びており、第2見付辺61の外側端から外壁Wに向かって第2見込辺63が延びており、第2見込辺63の先端は外壁Wに近接しており、第2見込辺の先端には内側に向かって折曲辺64が形成されている。さらに、第1見付辺60の内側端近傍から取付辺52に向かって第3見込辺65が延びており、第3見込辺65の見込方向中間部位の外側面には係合突部66が形成されている。第2見付辺61の内側端は第1見込辺62を越えて内側に突出しており、第1見込辺62の先端から内側に突出する係合突部67が形成されている。すなわち、第3見込辺65、第1見込辺62が左右の係合辺を形成している。
【0020】
化粧カバー6は、取付辺52に固定された取付ベース7に対して装着される。取付ベース7は、図5に示すように、底辺70と、左右の側辺71、72とから断面視コ字状に形成された短尺部材であって、底辺70の中央には螺子8の挿通孔73が形成されている。側辺71、72の先端側には被係合部710、720が形成されている。底辺70の幅方向中央には取付ベース7の高さ方向に延びる位置決め突条(条溝でもよい)74が形成されている。取付辺52の正面には、高さ方向に延びる位置決め条溝521(突条でもよい)が形成されており、図6に示すように、取付ベース7の底辺70の位置決め条74を取付辺52の位置決め条溝521に嵌め合わせて取付辺52に対する取付ベース7の左右方向(幅方向)の位置を決定し、螺子8を用いて取付辺52を外壁Wに固定すると同時に、取付ベース7を取付辺52に固定する。位置決め条74は任意要素であり、図5左図に示すように、取付ベース7の底辺70の外面を平面状としてもよい。取付ベース7の底辺70の内面の幅方向中央には取付ベース7の高さ方向に延びる位置合わせ溝75が形成されており、取付ベース7の底辺70の位置合わせ溝75を取付辺52の位置決め条溝521に一致させることで、取付辺52に対する取付ベース7の左右方向(幅方向)の位置を決定できる。ガイドレール下地枠5は、複数本の螺子8を高さ方向に間隔を存して螺入させることで外壁Wに取り付けられる。1つの態様では、ガイドレール下地枠5の取付辺52には予め螺子孔(図示せず)が形成されている。螺子8の本数≧取付ベース7の数であり、1つの態様では、螺子8の本数と同数の取付ベース7が用いられる。取付ベース7の底辺70を取付辺52の正面に当接させた状態で螺子8で当該取付辺52に固定した状態では、取付辺52の先端と取付ベース7の底辺70の外側端(外側の側辺71)は一致している。取付ベース7の内側の側辺72は取付辺52の側辺50の外側面と隙間を存して対向しており、当該隙間に化粧カバー6の第3見込辺65が受け入れられる。
【0021】
下地枠5を螺子8を用いて外壁Wに取り付けた後に、下地枠5の取付辺52の外側の先端部位と外壁Wとの間にコーキングCが施される。より詳しくは、取付ベース7の底辺70の外側端、取付辺52の先端、外壁Wに亘ってコーキングが施される。コーキング処理は、外壁Wにマスキング処理を行うことなく施される。次いで、化粧カバー6を正面から取付ベース7に対して押し込むことで、化粧カバー6の左右の係合辺(第3見込辺65、第1見込辺62)の係合突部66、67が、取付ベース7の被係合部720、710に係合して、化粧カバー6が取付ベース7に嵌合固定される。化粧カバー6が取付ベース7に固定された状態で、化粧カバー6の第1見付辺60が螺子8の頭部、取付ベース7、取付辺52を覆い隠し、化粧カバー6の第2見付辺61及び第2見込辺63がコーキングCを覆い隠す。第2見付辺61はコーキングCの外端から余裕を持たせて外側に延びており、コーキングCの仕上がりの出来が悪くても、コーキングCが化粧カバー6の外側に露出することがなく、したがってマスキング工程を省略することができる。図7左図に示すように、化粧カバー6の上下端部にはキャップ600が装着されている。
【0022】
化粧カバー6の第2見込辺63の先端及び折曲辺64は外壁Wに近接しており、化粧カバー6内部に雨水が浸入することを可及的に防止している。仮に、第2見込辺63の先端と外壁Wとの隙間から雨水が浸入したとしても、取付辺52の先端と外壁Wとの隙間にはコーキングCが施されており、また、浸入した雨水は重力によって、第2見付辺61と第2見込辺63とで形成される内部空間内を落下するので、螺子8にまで雨水が到達することがない。全ての螺子8を取付ベース7を介して取付辺52、外壁Wに止着したものでは、螺子8の頭部の外側には取付ベース7の側辺71が位置するため、側辺71によって雨水の浸入が防止される。
【0023】
本発明の第2の実施形態が図8に示してある。第2の実施形態において、化粧カバー6の形状は図4に示す態様と類似するが、取付ベース7に相当する要素が下地枠5の基端側部位に一体形成されている。具体的に説明すると、図8に示すように、第1見付辺60の外側端から外壁Wに向かって第1見込辺62が延びており、第1見込辺62の先端から外側に向かって第2見付辺61が延びており、第2見付辺61の外側端から外壁Wに向かって第2見込辺63が延びており、第2見込辺63の先端は外壁Wに近接しており、第2見込辺の先端には折曲辺64が内側に向かって形成されている。
【0024】
第1見付辺60の内側端から取付辺52に向かって第3見込辺65が延びており、第3見込辺65の先端側には係合部66Aが形成されている。第2見付辺61の内側端は第1見込辺62を越えて内側に延びており、第1見込辺62の先端から内側に突出する係合部67Aが形成されている。取付辺52の先端には立ち上がり辺55が形成されており、立ち上がり辺55の先端には被係合部710Aが突成されている。1つの態様では、立ち上がり辺55は下地枠5の高さ方向に延びている。側辺50の外側面には、被係合部710Aに対向して被係合部720Aが突成されている。
【0025】
下地枠5を螺子8を用いて外壁Wに取り付けた後に、下地枠5の取付辺52の外側の先端部位(立ち上がり辺55の基端部位)と外壁Wとの間にコーキングCが施される。コーキング処理は、外壁Wにマスキング処理を行うことなく施される。次いで、化粧カバー6を正面から下地枠5に対して押し込むことで、化粧カバー6の係合突部66A、67Aが、下地枠5に一体形成された被係合部720A、710Aに係合して、化粧カバー6が下地枠5に嵌合固定される。化粧カバー6が下地枠5に固定された状態で、化粧カバー6の第1見付辺60が螺子8の頭部、取付辺52を覆い隠し、化粧カバー6の第2見付辺61及び第2見込辺63がコーキングCを覆い隠す。第2見付辺61はコーキングCの外端から余裕を持たせて外側に延びており、コーキングCの仕上がりの出来が悪くても、コーキングCが化粧カバー6の外側に露出することがなく、したがってマスキング工程を省略することができる。
【0026】
化粧カバー6の第2見込辺63の先端及び折曲辺64は外壁Wに近接しており、化粧カバー6内部に雨水が浸入することを可及的に防止している。仮に、第2見込辺63の先端と外壁Wとの隙間から雨水が浸入したとしても、取付辺52の先端と外壁Wとの隙間にはコーキングCが施されており、また、浸入した雨水は重力によって、第2見付辺61と第2見込辺63とで形成される内部空間内を落下すると共に、螺子8の頭部の外側には立ち上がり辺55が位置するため、雨水の浸入が防止される。
【0027】
本発明の第3の実施形態が図9に示してある。第3の実施形態では、取付ベース7の取付部位、及び、化粧カバー6の取付方向が異なる。図9に示すように、取付ベース7は、底辺70を、下地枠5の側辺50の外側面に当接させて連結(例えば、ブラインドリベットを用いて)されている。1つの態様では、取付ベース7は、下地枠5に予め取付られた状態で現場に搬入される。取付ベース7の側辺71、72は下地枠5の側辺50に対して垂直方向、すなわち、外壁Wに平行して延びている。
【0028】
図9に示すように、第1見付辺60の外側端から外壁Wに向かって第1見込辺62が延びており、第1見込辺62の先端から外側に向かって第2見付辺61が延びており、第2見付辺61の外側端から外壁Wに向かって第2見込辺63が延びており、第2見込辺63の先端は外壁Wに近接しており、第2見込辺の先端には折曲辺64が形成されている。
【0029】
第1見付辺60の外壁W側の面の中間部位には係合突部66Bが形成されている。図示の態様では、第1見付辺60を段部状に形成することで係合突部が形成されているが、係合突部66Bを備えているものであれば、段部状でなくてもよい。第2見付辺61の内側端は第1見込辺62を越えて側辺50に向かって内側に延出しており、延出部には、係合突部66Bと対向するように係合突部67Bが形成されている。
【0030】
下地枠5を螺子8を用いて外壁Wに取り付けた後に、下地枠5の取付辺52の外側の先端部位と外壁Wとの間にコーキングCが施される。コーキング処理は、外壁Wにマスキング処理を行うことなく施される。次いで、化粧カバー6を側方から取付ベース7に対して押し込むことで、化粧カバー6の係合突部66B、67Bが、取付ベース7の被係合部720、710に係合して、化粧カバー6が取付ベース7に固定される。化粧カバー6が取付ベース7に固定された状態で、化粧カバー6の第1見付辺60、第1見込辺62、第2見付辺61、第2見込辺63が、螺子8の頭部、取付ベース7、取付辺52、コーキングCを覆い隠す。第2見付辺61はコーキングCの外端から余裕を持たせて外側に延びており、コーキングCの仕上がりの出来が悪くても、コーキングCが化粧カバー6の外側にはみ出ることがない。化粧カバー6の第2見込辺63の先端は外壁Wに近接しており、化粧カバー6内部に雨水が浸入することを可及的に防止している。
【符号の説明】
【0031】
2 ガイドレール
5 下地枠
52 取付辺
6 化粧カバー
7 取付ベース
8 螺子
C コーキング


【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端側に窓シャッターのガイドレールが装着され、基端側の取付辺を外壁に当接させて螺子を用いて当該取付辺を外壁に固定してなるガイドレール下地枠と、
前記取付辺と前記外壁との隙間に設けたコーキングと、
前記取付辺、前記螺子の頭部、前記コーキングを覆うように前記ガイドレール下地枠の基端側に嵌合された化粧カバーと、
からなる後付け窓シャッターの取付構造。
【請求項2】
前記下地枠の取付辺には、高さ方向に亘って複数の取付ベースが前記螺子によって固定されており、
前記化粧カバーは、前記取付辺、前記螺子の頭部、前記コーキングを覆うように前記取付ベースに嵌合されている、
請求項1に記載の後付け窓シャッターの取付構造。
【請求項3】
前記取付ベースは、底辺と、左右の側辺とから断面視コ字状に形成されており、前記左右の側辺の先端側には被係合部が形成されており、底辺を前記取付辺の正面に当接させた状態で螺子で当該取付辺に固定されており、取付辺の先端、外壁、取付ベースの底辺の外側端、に亘ってコーキングが施されており、
前記化粧カバーは、取付ベースを正面から覆う見付辺と、取付ベースの左右の被係合部に係合する係合部を備えた左右の係合辺と、前記左右の係合辺のうちの外側の係合辺よりも外側に向かって、前記コーキングを越えて延びる延出見付辺と、延出見付辺の外側端から外壁に向かって延びる外側見込辺と、を備えており、
化粧カバーの係合部が、取付ベースの被係合部に係合して、化粧カバーが取付ベースに嵌合固定された状態において、化粧カバーの前記見付辺が螺子の頭部、取付ベース、取付辺を覆い隠し、化粧カバーの前記延出見付辺及び前記外側見込辺がコーキングを覆い隠す、請求項2に記載の後付け窓シャッターの取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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