説明

復号システム

一般に復号システム、特に符号化用組成物、復号化用組成物、および任意で消去用組成物からなる復号システムに関して開示する。本発明は、符号化用組成物を流体連通する符号化用筆記部、復号化用組成物を流体連通する復号化用筆記部、および任意で消去用組成物を流体連通する消去用筆記部からなる復号筆記具を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2004年8月19日出願の米国仮特許出願第60/602,785号の優先権を主張し、そこに開示された発明すべてを本願に引用して援用する。
【0002】
本発明は、一般に復号システムに関して、特に符号化用組成物、復号化用組成物および任意で消去用組成物からなる復号システムに関して開示する。
【背景技術】
【0003】
従来、マーカー、ペン、プリンター、タイプライターおよびスタンプなどこれらに限定されないが、筆記および印刷器具は、単に情報の(好ましくは、少なくとも半永久的な)視覚的記録を作成するのに使用されるものであった。しかしながら、最近になって、ある器具は、情報を“符号化する”こと、すなわち、すぐに目では認識できない“符号化された”情報の記録を作成することに使用されている。一般に、情報が符号化されている場所を識別する感知器は、復号化手段を用いることによって符号化情報を顕出したりあるいは“復号する”。一般に、物理的または化学的手段からなる復号化手段は、概して、形成された符号化情報の可視の陽画像を生じさせる。
【0004】
例えば、米国特許第5,684,069号、同第6,149,719号および同第6,513,921号では、情報を符号化することが可能であって、その符号化情報がこれを対象としない読取り装置ではすぐに認識できないようなインキ組成物が記載されている。かかるインキ組成物を用いて記録される情報は、一般に文章の安全性を高めるために使用され、および/または在庫管理を目的とする非干渉のバーコード化を提供する。前述の各特許発明において、符号化情報は紫外線または赤外線によって現像してから更に処理されなければならない。符号化情報を作成するインキ組成物の照射により、インキ組成物は光を放射および/または吸収し、それによって符号化情報の陽画像が形成され、さまざまな市販の赤外および/または紫外分光測光装置を用いて情報を感知することができる。
【0005】
図面の簡単な説明
本発明に従った復号システムの具体例の外観および特徴は、図を用いてより詳細に記載または説明される。図1は本発明による復号システムを組み込んだ、具体例としての筆記具の断面図であり、図2は図1の筆記具の分解図である。
【特許文献1】米国特許第5,684,069号明細書
【特許文献2】米国特許第6,149,719号明細書
【特許文献3】米国特許第6,513,921号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の1つの具体例は、符号化用組成物、復号化用組成物および任意で消去用組成物からなる復号システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
符号化用組成物は、素地(基材)に塗布後、最初は目に見えているが、一定時間が経つと実質的に無色に(または実質的に目に見えなく)なる。このようにして、符号化用組成物は、情報を“符号化する”ため、すなわち、すぐに目では認識できない“符号化”情報の記録を作成するために使用され得る。符号化用組成物は、一般に、溶剤および揮発性酸または揮発性塩基のどちらかを含む溶剤系、溶剤系の蒸発により実質的に無色になる色変化染料(color change dye)および脱色剤(color-destroying agent)を含む。脱色剤は、復号化用組成物を実質的に無色にすることができなければならない。
【0008】
復号化用組成物は、符号化情報を顕出するため、すなわち“復号する”ために使用される。符号化情報を提供する(符号化情報になる)符号化用組成物が脱色剤を含むため、符号化情報の上および/または周りに塗布される復号化用組成物の色はすぐに実質的に無色になる。それゆえに、復号化用組成物が符号化情報の上および/または周りに塗布される時、符号化情報の反転画像が形成される。復号化用組成物は、一般に、溶剤と、符号化用組成物の脱色剤と接触した後では実質的に無色になるが他の方法では実質的に有色のままである消去可能染料とを含む。
【0009】
消去用組成物は、必要であれば、符号化情報を永久に削除するために使用され得る。消去用組成物は、一般に溶剤および脱色剤を含む。符号化用組成物の場合と同様に、脱色剤は復号化用組成物を実質的に無色にすることができなければならない。
【0010】
本発明のさらなる具体例は、符号化用組成物と流体連通する符号化用筆記部、復号化用組成物と流体連通する復号化用筆記部、および任意で消去用組成物と流体連通する消去用筆記部からなる復号筆記具を提供する。復号筆記具に使用される典型的な筆記具は、ボールペン、万年筆およびマーカーが挙げられるがこれに限定されない。
【0011】
使用者が符号化用筆記部でマークを付けると、筆跡は実質的に無色になり、それによって情報を符号化する。有利には、符号化用筆記部で付けられる筆跡は、実質的に無色になる(すなわち、符号化情報になる)前には最初は目で認識できる。したがって、使用者はマークをつけた後(筆跡が実質的に無色となり符号化情報が形成されるよりも前に)、一定時間、筆跡を目で認識することができる。符号化用組成物の色変化染料が実質的に無色になるまでこの一定時間は続き、その結果、使用者は完全な、一続きの言葉、模様および/または画像(最終的に符号化情報になるものすべて)を素地の上に形成することが有利に可能である。
【0012】
続いて、復号化インキ組成物からなる筆跡は、(もうすでに実質的に無色である)符号化情報の上および/または周りに形成される。符号化情報の上および/または周りに形成され、復号化インキ組成物から形成される筆跡は、ほぼ直ちに実質的に無色になる。しかしながら、(もうすでに透明な)符号化インキ組成物の筆跡上には形成されない復号化用組成物からなる筆跡は、実質的に無色にならず、実質的に有色のままである。このようにして、符号化情報の反転画像は、あらかじめ形成された符号化情報の上および/または周りへの復号化用組成物の塗布により形成される。
【0013】
本発明のさらなる具体例は、素地に符号化用組成物を塗布することにより符号化情報を形成し、符号化情報の周りに復号化用組成物を塗布することにより符号化情報の反転画像を形成し、および任意で、消去用組成物を復号化用組成物の上に塗布することにより反転画像を消す、ことからなる符号筆記方法を提供する。
【0014】
本発明のさらなる具体例は、符号化用組成物を素地に塗布することにより符号化情報を形成し、符号化用組成物の上に復号化用組成物を塗布することにより符号化情報の陽画像を形成し、および任意で、復号化用組成物の上に消去用組成物を塗布することによって陽画像を消去する、ことからなる符号筆記方法を提供する。上述の他の具体例と対照的に、符号化用組成物は脱色剤を含まないが、色変化染料やここに記載の溶剤系を含み;復号化用組成物は消去可能染料を含まないが、ここに記載の溶剤、および色変化染料の発色団系を再生させるために酸または塩基(最も一般的には、不揮発性酸または塩基)を含み(酸または塩基を符号化用組成物中で使用すべきか否かは色変化染料の選択による);そして任意の消去用組成物は脱色剤を含まないが、ここに記載の溶剤および塩基(酸が発色団を再生させるように働く場合)または酸(塩基が発色団を再生させるように働く場合)を含み、色変化染料を実質的に無色にする。
【0015】
本発明のさらなる具体例は、色変化染料ならびに溶剤および揮発性酸または揮発性塩基のいずれかを含む溶剤系を含む符号化用組成物と、溶剤(前述と同様)およびさらに揮発性酸(符号化用組成物が揮発性酸を含む場合)または揮発性塩基(符号化用組成物が揮発性塩基を含む場合)を含む溶剤系を含む復号化用組成物とからなる復号システムを提供する。(符号化情報を形成するために)この具体例に従い符号化用組成物を用いて筆跡が付けられると、符号化情報は概して約5〜約30秒以内に(たいてい約10秒以内で)消失するであろう。しかしながら、この具体例の復号化インキ組成物からなる筆跡が(もうすでに実質的に無色な)符号化情報の上および/または周りに付けられると、符号化情報の色は回復されて、符号化情報の陽画像が約10秒間見えるようになる(陽画像がとどまる)であろう。揮発性塩基の蒸発後に、符号化情報は実質的に無色になるであろう。さらに、この具体例では2つの筆記部を必要とするが、他の具体例では一般に3つの筆記部を利用する(すなわち、任意の消去用筆記部が復号筆記具に組み込まれる場合)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
復号筆記具
典型的な復号筆記具が図1および図2に示される。図1および図2は、符号化用筆記部、復号化用筆記部、および任意の消去用筆記部を含む単一のマーカーを図示している。代替的な形態として、符号化用筆記部、復号化用筆記部、および任意の消去用筆記部をそれぞれ収容するために、2または3の異なる筆記具が使用され得ることは勿論である。加えて、さまざまな筆記部を収容するため使用され得る筆記具には、マーカー、ボールペンおよび/または万年筆が挙げられるがこれに限定されない。
【0017】
図1は、3つの異なる、別個の筆記部を含むマーカー10を示す。2つの筆記部12A、12Bは、マーカー10の一方の端部14に配置され、第3の筆記部16は、第1の端部14のほぼ反対側に位置する端部18に配置される。例示された典型的な具体例において、マーカー10はほぼ直線状である筆記具ハウジング20を含む。しかしながら、筆記具ハウジング20は適当な形状を有してもよく、その形状は曲線状もの、角ばっているもの、または湾曲したものが挙げられるがこれに限定されない。例えば、3つの筆記部が三角形を作るように配置されるような筆記具ハウジング20を形作ることが可能である。
【0018】
マーカー10は、3つの別々の貯蔵部22A、22Bおよび24を含む。貯蔵部22A、22Bは、端部14から突き出している筆記部12A、12Bに供給されるためのインキ組成物を含む。第3の貯蔵部24は、端部18から突き出している筆記部16に供給されるためのインキ組成物を含む。3つの別々の筆記部12A、12Bおよび16が単一の筆記具10中に配置される時、互いに隣接して配置した貯蔵部22A、22Bは、一般にそれぞれ、復号化用組成物と消去用組成物とを含み、残りの貯蔵部24は符号化用組成物を含む。貯蔵部22A、22Bは、使用者が素地に(符号化用組成物の量に対して)より多くの量の復号化用および消去用組成物を塗布することが見込まれるため、貯蔵部24より大きな容量を有し得る。
【0019】
例示された具体例において、筆記部12A、12Bおよび16は従来のマーカーのペン先により提供される。かかるペン先は、図示された筆記具10において、貯蔵部22A、22Bまたは24のうち1つと一続きに連通して配置される供給棒部26A、26Bまたは28と、端部14または18のうち1つから突き出している筆記部30A、30Bまたは32とを含む。
【0020】
マーカー10は、第3貯蔵部24から貯蔵部22A、22Bを分離する間仕切壁34も含む。貯蔵部22A、22Bは、一般に、第1フェルール36とハウジング20間のスナップ式の結合によりハウジング20内の定位置に保持される。第1フェルール36は、貯蔵部22A、22Bを収納するための、そして筆記部12A、12Bを配置するための導管38A、38Bを含み、筆記部12A、12Bと貯蔵部22A、22Bとを流体連通するように保持する。貯蔵部24は、第2フェルール40とハウジング20間のスナップ式の結合により同様に定位置に保持される。第2フェルール40は、貯蔵部24を収納するための、そして筆記部16を配置するための導管42を含み、筆記部16と貯蔵部24とを流体連通するように保持する。マーカー10は、筆記部12A、12Bを覆ってそれらを実質的に密閉するための第1キャップ44も含む。マーカー10は、筆記部16を覆ってそれを実質的に密閉するための第2キャップ46をさらに含む。
【0021】
貯蔵部は、一般にさまざまな組成物に対して不活性でなければならない。適当な貯蔵部の例は、Filtrona Company(Colonial Height、ヴァージニア州)から販売されているメルトブローン繊維の貯蔵部が挙げられる。貯蔵部は、所定量の符号化用組成物、復号化用組成物または消去用組成物を貯蔵するのに充分な任意の長さにすることが可能であり、その貯蔵部を所望のマーカーまたは他の筆記具のハウジング内に嵌合することができる。本発明にしたがってマーカーに使用される貯蔵部は、好ましくは約0.10グラム/立方センチメートル(g/cc)〜約0.50g/ccの貯蔵部繊維密度を有する。貯蔵部繊維は、例えば、ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレンおよびそれらの混合物のような熱可塑性ポリマーから製造することができる。貯蔵部内部の繊維は、直線的に配向するかまたは絡み合った状態であり得る。攻撃性溶剤(aggressive solvent)に対してインキ貯蔵部の完全性を維持するために、貯蔵部はポリプロピレンまたはナイロンのシートで覆われることが可能である。
【0022】
ペン先は、貯蔵部に含まれる組成物の連続的な送り出しを可能にしなければならない。ペン先の繊維は、組成物のさまざまな溶剤系と相容性でなければならない。ペン先の具体例は、テイボー株式会社(浜松市、日本)より提供されるポリエステル/ウレタンペン先が挙げられる。適当なペン先繊維は、例えば、アクリル、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロンならびにそれらの混合物およびコポリマーのような熱可塑性ポリマーから製造され得る。ペン先繊維は、一般に、組成物の溶剤系に不溶性である別の樹脂により固められる。別の樹脂の具体例は、ポリアセタールやメラミンが挙げられる。
【0023】
符号化用組成物
素地への塗布後、符号化用組成物は最初は目に見えるが、一定時間後、実質的に無色になる(または実質的に不可視になる)。好ましくは、この時間は、約2秒以上約30秒未満、約5秒以上約20秒未満および/または約10秒未満である。
【0024】
符号化用組成物は、一般に、溶剤および揮発性酸または揮発性塩基のどちらかを含む溶剤系、溶剤系の蒸発により実質的に無色になる色変化染料ならびに脱色剤を含む。
【0025】
任意の溶剤が使用され得るが、本質的に水(すなわち、65重量%以上の符号化用組成物の溶剤系)を含んでいる水性溶剤が低毒性のため好ましい。もちろん、非水性溶剤もまた使用され得る。水とともに使用する溶剤の具体例は、グリコール、ポリエチレンオキシド、モノ−アルコキシル化ポリエチレンオキシド、ジ−アルコキシル化ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、モノ−アルコキシル化ポリプロピレンオキシド、ジ−アルコキシル化ポリプロピレンオキシド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、およびN−メチルピロリドンが挙げられるがこれに限定されない。符号化用組成物は、約60重量%〜約99.9重量%、約70重量%〜約95重量%および/または約65重量%〜約90重量%の溶剤を含む。
【0026】
一般に、溶剤系は、揮発性塩基または揮発性酸のどちらかを含む。任意の知られた揮発性塩基または揮発性酸が使用され得る。色変化染料が溶剤系の蒸発により実質的に無色になるため、溶剤系の揮発性(特に、揮発性塩基または揮発性酸の揮発性)は、符号化用組成物で記録された情報が判読可能または可視である持続時間に実質的に関連している。符号化用組成物は、少なくとも約0.0001重量%、少なくとも約0.01重量%および/または少なくとも約0.1重量%の揮発性塩基または揮発性酸のどちらかを含む。さらに、さまざまな具体例において、符号化用組成物は約0.0001重量%〜約20重量%、約0.01重量%〜約15重量%および/または約0.25重量%〜約10重量%の揮発性塩基または揮発性酸を含む。
【0027】
揮発性塩基の具体例は、ジメチルアミノ−2−プロパノール、アンモニアおよびアルキルアミン(例として、プロピルアミン、ブチルアミン、3,3−ジメチルプロピルアミンおよびシクロヘキシルアミンが挙げられるがこれに限定されない)が挙げられる。他の揮発性塩基物質もまた使用され得る。具体的な揮発性酸として、ギ酸、酢酸またはトリフルオロ酢酸が挙げられるがこれに限定されない。他の揮発性酸物質が使用され得る。
【0028】
適当な色変化染料は、酸性条件または塩基性条件のどちらかでの局所的な変化に準じて色が変化し、一般に酸または塩基のどちらかの存在下で有色である。酸性条件または塩基性条件のどちらかでの局所的な変化は、一般に(揮発性酸または揮発性塩基のどちらかを含む)符号化用組成物の溶剤系の蒸発により引き起こる。有色から実質的に無色になる色変化は、電子移動および/またはプロトン移動反応の結果として生じ得る。
【0029】
符号化用組成物は、一般に素地への符号化用組成物の塗布によって色を表示するのに充分な量の色変化染料を含む。代替的な具体例において、(上述のように)素地上に吸着させる適当な色変化染料を含む顔料が、色変化染料として使用され得る。一般に、符号化用組成物は、少なくとも約0.0001重量%、少なくとも約0.01重量%および/または少なくとも約0.1重量%の色変化染料を一般に含む。さらに、さまざまな具体例において、符号化用組成物は、約0.0001重量%〜約20重量%、約0.01重量%〜約15重量%および/または約0.05重量%〜約5重量%の色変化染料を含む。かかる色変化染料は、pH指示薬の色素などのpH感受性色素およびロイコ染料が挙げられるがこれに限定されない。
【0030】
符号化用組成物の色変化染料は、一般に塩基性または酸性のどちらかの条件下で有色であり、(揮発性酸または揮発性塩基を含んでいる)符号化用組成物の溶剤系の蒸発に起因するpHの局所的な変化により、有色から実質的に無色へと変化する。
塩基性条件下で有色である適当な色変化染料は、フタレイン型染料(o−クレゾールフタレイン、フェノールフタレインおよびチモールフタレインなど)、フェノール型染料(m−ニトロフェノールおよびp−ニトロフェノールなど)、シアニンおよびビス−(2,4−ジニトロ−フェニル)酢酸エチルエステルが挙げられるがこれに限定されない。
酸性条件下で有色である適当な色変化染料は、フタリド型発色(color−forming)染料(ジアリールフタリド染料およびインドリルフタリド染料など)、フルオラン染料、ロイコ染料(アシルロイコアジン染料およびロイコオーラミン染料など)、スピロピラン染料、ローダミンラクタム染料、トリアリールメタン染料およびクロメン染料が挙げられるがこれに限定されない。
酸性条件下で有色である適当な色変化染料は、PERGASCRIPT(登録商標)(Ciba−Geigy Corporation、グリーンズボロ、ノースカロライナ州)およびCOPIKEM(登録商標)(Hilton Davis Company、シンシナティ、オハイオ州)という商品名で市販されている。
好ましい色変化染料は、クリスタルバイオレットラクトン、マラカイトグリーンラクトン、PERGASCRIPT(登録商標)red I−6B(ビス−インドリルフタリド染料)、PERGASCRIPT(登録商標)black I−2R(ジアミノフルオラン染料)、PERGASCRIPT(登録商標)I−2G(キサンテン染料)、COPIKEM(登録商標)1 Blue CVL、Vermilion−DCF(Hodogaya Chemical(USA)Inc.)、Red−DCF(Hodogaya Chemical(USA)Inc.)およびOrange−DCF(Hodogaya Chemical(USA)Inc.)が挙げられる。
【0031】
符号化用組成物は、脱色剤もまた含む。符号化用組成物の脱色剤は、2つの組成物(または同組成物から生じる筆跡)が互いに接触したら復号化用組成物を実質的に無色にすることができなければならない。脱色剤は、一般に、亜硫酸塩、メタ亜硫酸塩、亜塩素酸塩および水酸化物など(これに限定されない)のさまざまな塩と関連した塩基性で求核性のアニオンである。一般に、対カチオンは、ナトリウム、カリウム、アンモニウムまたは選択した溶剤にこの塩の実質的な溶解が可能である他のカチオンである。復号化用組成物がトリフェニルメチン染料を含むならば、脱色剤は好ましくは亜硫酸塩またはメタ亜硫酸塩である。復号化用組成物が酸性染料を含むならば、脱色剤は好ましくは次亜塩素酸塩(例えば、CLOROX(登録商標)漂白剤)である。符号化用組成物は、少なくとも約0.001重量%、少なくとも約0.01重量%および/または少なくとも0.1重量%の脱色剤を含む。さらに、さまざまな具体例において、符号化用組成物は、約0.001重量%〜約20重量%、約0.5重量%〜約15重量%および/または約1.0重量%〜約10重量%の脱色剤を含む。
【0032】
符号化用組成物は、さらに界面活性剤、殺生物剤、粘度調整剤および消泡剤など(これに限定されない)の従来知られる添加剤を含むことができる。かかる添加剤は、符号化用組成物の物理的性質を高めるために添加され得る。添加剤の相対濃度は、符号化用組成物の他の性質に悪影響を及ぼさないように調整され得る。
【0033】
復号化用組成物
復号化用組成物は、一般に、符号化情報を復元、顕出、あるいは“復号”するのに使用される。符号化情報の反転画像は、一般に、復号化用組成物が(あらかじめ符号化用組成物で形成される)符号化情報の上および/または周りに塗布された時に形成される。また一方、ある具体例において、符号化情報の陽画像は、復号化用組成物が符号化情報の上および/または周りに塗布される場合に形成され得る。たいていの具体例において、復号化用組成物は、一般に、溶剤および符号化用組成物の脱色剤に接触した後に実質的に無色になる消去可能染料を含む。しかしながら、復号化用組成物は、溶剤および(陽画像が形成される具体例において)符号化用組成物の発色団を再生するために選択される酸または塩基のどちらかを含み得る。
【0034】
符号化用組成物の場合と同様に、溶剤は任意の溶剤でよいが、本質的に水を含んでいる水性溶剤が低毒性のため好ましい。もちろん、非水性溶剤もまた使用され得る。水とともに使用される溶剤の具体例は、グリコール、ポリエチレンオキシド、モノ−アルコキシル化ポリエチレンオキシド、ジ−アルコキシル化ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、モノ−アルコキシル化ポリプロピレンオキシド、ジ−アルコキシル化ポリプロピレンオキシド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドおよびN−メチルピロリドンが挙げられるがこれに限定されない。復号化用組成物は、約60重量%〜約99.9重量%、約70重量%〜約95重量%および/または約65重量%〜約90重量%の溶剤を含む。
【0035】
消去可能染料は、符号化用組成物(および/または以下で述べられる消去用組成物)の脱色剤と接触させた後に色が実質的に破壊される(すなわち、染料を実質的に無色にする)染料である。代替的に、消去可能染料は、有色から異なる色に変化することができる(例えば、組成物が塗布される素地の色に合わせる)。
【0036】
トリフェニルメタン成分またはメチン成分を含む消去可能染料が一般に使用される。
適当な消去可能染料の例としては、オーラミン O、Basic Yellow 2、Basic Yellow 11、Basic Yellow 13、Basic Yellow 21、Basic Yellow 28、Basic Yellow 29、Basic Yellow 40、Basic Yellow 49、Acid Blue 22、Acid Blue 83、Acid Blue 90、Acid Blue 93、Acid Fuchsin、Acid Green 3、Acid Green 5、Acid Green 9、Acid Magenta、Acid Roseine、Acid Rubin、Acid Violet 17、Acid Violet 19、Acid Violet 49、Alizarol Cyanin R、アルミノン、Aniline Blue Ws、Basic Blue 8、Basic Blue 15、Basic Blue 20、Basic Blue 26、Basic Fuchsin、Basic Green 4、Basic Red 9、Basic Red 13、Basic Red 14、Basic Red 15、Basic Red 29、Basic Red 46、Basic Violet 2、Basic Violet 3、Basic Violet 4、Basic Violet 14、Chrome Violet Cg、Chromoxane Cyanin R、Cotton Blue、Crystal Violet、Dahlia、Diamond Green B、Eriochrome Cyanin R、Ethyl Green、Ethyl Violet、Fast Green Fcf、Food Green 3、Gentian Violet、Helvetia Blue、Hoffman's Violet、Light Green、Lissamine Green Sf、Magenta 0、Magenta I、Magenta II、Magenta III、Malachite Green、Methyl Blue、Methyl Green、Methyl Violet、Methyl Violet 2b、Methyl Violet 10b、Mordant Blue 3、Mordant Violet 39、New Fuchsin、Night Blue、Acid Orange 10、Acid Orange 21、パラローザニリン、Primula、ローザニリン、Solochrome Cyanin R、Victoria Blue 4r、Victoria Blue B、Victoria Green B、Water Blue Iまたはそれらの組み合わせが挙げられるがこれに限定されない。好ましくは、染料は、Acid Green 3、Acid Blue 93、Acid Blue 90、Acid Violet 19、Acid Violet 17、Basic Red 13、Basic Red 14、Basic Yellow 49またはそれらの組み合わせである。復号化用組成物は、一般に、約0.05重量%〜約50重量%、約0.07重量%〜約30重量%および/または約0.1重量%〜約10重量%の消去可能染料を含む。
【0037】
復号化用組成物は、さらに界面活性剤、殺生物剤、粘度調整剤および消泡剤など(これに限定されない)の添加剤を含むことができる。かかる添加剤は、復号化用組成物の物理的性質を高めるために添加され得る。添加剤の相対濃度は、復号化用組成物の他の性質に悪影響を及ぼさないように調節され得る。
【0038】
消去用組成物
消去用組成物は、任意の構成要素であり、符号化情報を永久に消去するために使用される。消去用組成物は、一般に、溶剤および脱色剤を含む。符号化用組成物の場合と同様に、2つの組成物(またはこれらの組成物から生じる筆跡)が互いに接触したら、脱色剤は復号化用組成物を実質的に無色にすることができなければならない。
【0039】
他のインキ組成物の場合と同様に、溶剤は任意の溶剤でよいが、本質的に水を含んでいる水性溶剤が低毒性のため好ましい。もちろん、非水性溶剤もまた使用され得る。水とともに使用する溶剤として、グリコール、ポリエチレンオキシド、モノ−アルコキシル化ポリエチレンオキシド、ジ−アルコキシル化ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、モノ−アルコキシル化ポリプロピレンオキシド、ジ−アルコキシル化ポリプロピレンオキシド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドおよびN−メチルピロリドンが挙げられるがこれに限定されない。消去用組成物は、約60重量%〜約99.9重量%、約70重量%〜約95重量%および/または約65重量%〜約90重量%の溶剤を含む。
【0040】
消去用組成物は、脱色剤もまた含む。符号化用組成物の脱色剤のような消去用組成物の脱色剤は、復号化用および消去用組成物(またはこれらの組成物から生じた筆跡)が互いに接触したら、復号化用組成物の消去可能染料を実質的に無色にすることができなければならない。脱色剤は、一般に亜硫酸塩、メタ亜硫酸塩、亜塩素酸塩および水酸化物など(これに限定されない)のさまざまな塩と結合した塩基性で求核性のアニオンである。一般に、対カチオンはナトリウム、カリウム、アンモニウムまたは選択した溶剤にこの塩の実質的な溶解が可能である他のカチオンである。復号化用組成物がトリフェニルメチン染料を含むならば、脱色剤は好ましくは亜硫酸塩またはメタ亜硫酸塩である。復号化用組成物が酸性染料を含むならば、脱色剤は好ましくは亜塩素酸(例えば、clorox型漂白剤)である。消去用組成物は、少なくとも約0.01重量%、少なくとも約0.1重量%および/または少なくとも約1重量%の脱色剤を含む。消去用組成物は、約0.01重量%〜約20重量%、約0.5重量%〜約15重量%および/または約1.0重量%〜約10重量%の脱色剤を含む。
【0041】
脱色剤の塩基性で求核性のアニオンを安定化するため、エチレンジアミン四酢酸(通常、ナトリウム塩の形で存在する)のような安定剤が添加されるがこれに限定されない。かかる安定剤の使用量は、一般に全配合物の約0.1重量%〜約30重量%である。
【0042】
最後に、還元による消去可能染料の発色団の、後に起こる再形成を防止するために、尿素などの還元安定剤のような他の添加剤が添加され得るがこれに限定されない。還元安定剤は、一般に全配合物の約10重量%未満の量で含まれる。さらに、さまざまな具体例において、消去用組成物は、約0.01重量%〜約10重量%の還元安定剤を含む。
【0043】
消去用組成物はさらに添加剤を含むことができ、添加剤の例として界面活性剤、殺生剤、粘度調整剤および消泡剤が挙げられるがこれに限定されない。かかる添加剤は、他の望ましい消去用組成物の物理的性質に悪影響を及ぼすことなく、ある特定の物理的性質を高める量で添加され得る。
【0044】
本発明に従った復号システムは、以下の実施例に照らしてより良く理解され得る。これら実施例は本発明に従った復号システムの一例に過ぎず、決して特許請求の範囲を限定することを意味するものではない。
【実施例】
【0045】
復号システムを以下の表に従って作製した。この実施例の復号システムを、さまざまなマーカーに利用した。概して、各マーカーは、単一のマーカーのハウジング内に符号化用組成物と流体連通する符号化用筆記部、復号化用組成物と流体連通する復号化用筆記部、および消去用組成物と流体連通する消去用筆記部を含んだ。
【0046】
符号化用組成物、復号化用組成物および消去用組成物を、以下の表に規定されている成分の重さを慎重に量り、これらを適当な大きさの容器に加えて、混合して均質の溶液に調製した。その後、符号化用組成物、復号化用組成物および消去用組成物を、注入器を用いて3つの異なるインキ貯蔵部に注入した。次に貯蔵部をマーカーの胴軸部に差し込み、適当なペン先をインキ貯蔵部と流体連通するよう配置し、ペン先の筆記部をマーカーの端部から突き出し、ペン先の供給棒部を貯蔵部の1つに一続きに連通した。
【0047】
表の筆記用組成物を含む筆記部を用いて記された筆跡は、最初は有色(赤)であったが、約10〜約20秒内で実質的に無色になり、符号化情報を形成した。符号化情報の上および/または周りに形成された、表の復号化用組成物で記された筆跡は、符号化情報に接触した後ほぼ直ちに(すなわち、一般に1秒以内で)実質的に無色になった。一方、符号化情報の上に実質的に形成しなかった、復号化用組成物で記された筆跡は有色(青)のままであった。このようにして、符号化情報の反転画像を形成した。その後、反転画像を提供する有色の筆跡の上および周りに、消去用組成物で記された筆跡を形成した。有色の筆跡上に実質的に形成した、消去用組成物で記された筆跡が、有色の筆跡を消去し、その結果、反転画像を消去した。
【0048】
【表1】

【0049】
前述の本願明細書の記載は、復号システムの非常に多くの異なる具体例の詳細な説明ではあるが、詳細な説明は例示目的としてのみ挙げたものとして解釈され、本発明の開示にしたがって可能となるすべての復号システムの具体例が記載されているものではない。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明による復号システムを組み込んだ、具体例としての筆記具の断面図である。
【図2】図1の筆記具の分解図である。
【符号の説明】
【0051】
10 マーカー
12A、12B、16、30A、30B、32 筆記部
14、18 端部
20 筆記具ハウジング
22A、22B、24 インキ貯蔵部
26A、26B、28 供給棒部
34 間仕切壁
36、40 フェルール
38A、38B、42 導管
44、46 キャップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
・第1の溶剤および揮発性酸または揮発性塩基のどちらかを含む溶剤系、溶剤系の蒸発により実質的に無色になり得る色変化染料ならびに第1の脱色剤を含む符号化用組成物、および
・第2の溶剤、および前記脱色剤と接触させる時に実質的に無色になり得る消去可能染料を含む復号化用組成物、
の組み合わせよりなる復号システム。
【請求項2】
前記復号システムは、第3の溶剤および第2の脱色剤を含む消去用組成物をさらに含む請求項1の復号システム。
【請求項3】
前記符号化用組成物の溶剤系は揮発性塩基を含む、請求項1の復号システム。
【請求項4】
前記揮発性塩基は、ジメチルアミノ−2−プロパノール、アンモニアおよびアルキルアミンからなる群から選択される請求項3の復号システム。
【請求項5】
前記色変化染料は、フタレイン型染料、フェノール型染料、シアニンおよびビス−(2,4−ジニトロ−フェニル)酢酸エチルエステルからなる群から選択される請求項3の復号システム。
【請求項6】
前記符号化用組成物の溶剤系は揮発性酸を含む請求項1の復号システム。
【請求項7】
前記揮発性酸は、ギ酸、酢酸およびトリフルオロ酢酸からなる群から選択される請求項6の復号システム。
【請求項8】
前記色変化染料は、フタリド型発色染料、フルオラン染料、ロイコ染料、スピロピラン染料、ローダミンラクタム染料、トリアリールメタン染料およびクロメン染料からなる群から選択される請求項6の復号システム。
【請求項9】
前記消去可能染料は、トリフェニルメタン成分またはメチン成分を含む請求項1の復号システム。
【請求項10】
前記消去可能染料は、オーラミン O、Basic Yellow 2、Basic Yellow 11、Basic Yellow 13、Basic Yellow 21、Basic Yellow 28、Basic Yellow 29、Basic Yellow 40、Basic Yellow 49、Acid Blue 22、Acid Blue 83、Acid Blue 90、Acid Blue 93、Acid Fuchsin、Acid Green 3、Acid Green 5、Acid Green 9、Acid Magenta、Acid Roseine、Acid Rubin、Acid Violet 17、Acid Violet 19、Acid Violet 49、Alizarol Cyanin R、アルミノン、Aniline Blue Ws、Basic Blue 8、Basic Blue 15、Basic Blue 20、Basic Blue 26、Basic Fuchsin、Basic Green 4、Basic Red 9、Basic Red 13、Basic Red 14、Basic Red 15、Basic Red 29、Basic Red 46、Basic Violet 2、Basic Violet 3、Basic Violet 4、Basic Violet 14、Chrome Violet Cg、Chromoxane Cyanin R、Cotton Blue、Crystal Violet、Dahlia、Diamond Green B、Eriochrome Cyanin R、Ethyl Green、Ethyl Violet、Fast Green Fcf、Food Green 3、Gentian Violet、Helvetia Blue、Hoffman's Violet、Light Green、Lissamine Green Sf、Magenta 0、Magenta I、Magenta II、Magenta III、Malachite Green、Methyl Blue、Methyl Green、Methyl Violet、Methyl Violet 2b、Methyl Violet 10b、Mordant Blue 3、Mordant Violet 39、New Fuchsin、Night Blue、Acid Orange 10、Acid Orange 21、パラローザニリン、Primula、ローザニリン、Solochrome Cyanin R、Victoria Blue 4r、Victoria Blue B、Victoria Green BおよびWater Blue Iからなる群から選択される請求項1の復号システム。
【請求項11】
前記脱色剤は塩基性で求核性のアニオンである請求項1の復号システム。
【請求項12】
前記塩基性で求核性のアニオンは、亜硫酸塩、メタ亜硫酸塩、亜塩素酸塩および水酸化物からなる群から選択される請求項11の復号システム。
【請求項13】
・第1の溶剤および揮発性酸または揮発性塩基のどちらかを含む溶剤系、溶剤系の蒸発により実質的に無色になり得る色変化染料ならびに第1の脱色剤を含む符号化用組成物と流体連通する符号化用筆記部、および
・第2の溶剤、および脱色剤と接触させる時に実質的に無色になり得る消去可能染料を含む復号化用組成物と流体連通する復号化用筆記部、
からなる復号筆記具。
【請求項14】
前記復号筆記具がさらに第3の溶剤および第2の脱色剤を含む消去用組成物と流体連通する消去用筆記部を含む、請求項13の前記復号筆記具。
【請求項15】
符号化用筆記部、復号化用筆記部、消去用筆記部は単一の筆記具内に配列される、請求項14の復号筆記具。
【請求項16】
・溶剤および揮発性酸または揮発性塩基のどちらかを含む溶剤系、溶剤系の蒸発によって実質的に無色になり得る色変化染料ならびに脱色剤を含む符号化用組成物を素地に塗布することによって符号化情報を形成し、
・符号化情報の周りに復号化用組成物を塗布することによって符号化情報の反転画像か陽画像かのどちらかを形成する、
ことからなる符号筆記方法。
【請求項17】
復号化用組成物の上にさらに消去用組成物を塗布することによって反転画像または陽画像を消去することからなる請求項16の符号筆記方法。
【請求項18】
素地に符号化用組成物を塗布することにより符号化情報を形成し、前記符号化用組成物は塗布後に実質的に無色になり得る染料を含み、
符号化情報の周りに復号化用組成物を塗布することにより符号化情報が表れ、前記復号化用組成物は、染料の色を回復し得る量のpH調整成分、または消去可能染料を実質的に無色にするために符号化筆記組成物の成分と反応し得る消去可能染料のどちらかを含む、符号筆記方法。
【請求項19】
さらに符号化情報を消去することからなる請求項18の符号筆記方法。
【請求項20】
・実質的に無色になる染料を含む、最初は有色である符号化筆記組成物、
・前記染料の色を回復し得る量のpH調整成分、または消去可能染料を実質的に無色にするために符号化筆記組成物の成分と反応し得る消去可能染料のどちらかを含む復号化筆記組成物、および
・任意で、復号化筆記組成物の消去可能染料を実質的に無色にし得る脱色剤を含む消去筆記組成物、
の組み合わせよりなる復号システム。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−510842(P2008−510842A)
【公表日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−519702(P2006−519702)
【出願日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【国際出願番号】PCT/US2005/029786
【国際公開番号】WO2006/023854
【国際公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(501495318)サンフォード エル.ピー. (32)
【Fターム(参考)】