説明

微生物活性化方法および微生物活性化装置

【課題】微生物の活性を効率よくかつ確実に高めることができる微生物活性化装置を提供する。
【解決手段】ひも状ポリ塩化ビニリデン充填材14を収容する活性化槽1に、微生物を含有する微生物含有液を、導入し、上記活性化槽1内で、上記微生物含有液に、上記マイクロナノバブル発生機3によってマイクロナノバブルを含有させると共に、助剤槽11からマイクロナノバブル発生助剤を添加し、栄養剤槽13から栄養剤を添加して、上記微生物含有液中の微生物を活性化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、廃水処理で用いられる微生物を活性化する微生物活性化方法および微生物活性化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、微生物は、水中の化合物を有機的に分解するために利用されている。このうち、特に廃水処理施設では、古くから微生物の脱窒活性を廃水処理に利用している(特開平7−108294号公報:特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平7−108294号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、微生物による化合物の分解活性は、微生物の能力に依るところが大きく、処理能力を向上させるために、有用な微生物の新種を探索することが行われているが、新種の探索には限界がある。また、処理能力活性を高めるために、遺伝子組換え技術を利用することもあるが、工業的な要請に応える程度まで能力を向上させることは困難である。
【0004】
そこで、この発明の課題は、微生物の活性を効率よくかつ確実に高めることができる微生物活性化方法および微生物活性化装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、この発明の微生物活性化方法は、
充填材を収容する活性化槽に、微生物を含有する微生物含有液を、導入し、
上記活性化槽内で、上記微生物含有液に、マイクロナノバブルを含有させると共に、マイクロナノバブル発生助剤および栄養剤を添加して、
上記微生物含有液中の微生物を活性化させることを特徴としている。
【0006】
ここで、マイクロナノバブルとは、10μmから数百nm前後の直径を有する気泡をいう。上記充填材とは、微生物を繁殖させる媒体をいう。上記マイクロナノバブル発生助剤とは、マイクロナノバブルの発生状態を安定して維持できるものをいう。上記栄養剤とは、微生物が活性化する際に必要な栄養素をいう。
【0007】
この発明の微生物活性化方法によれば、充填材を収容する活性化槽に、微生物を含有する微生物含有液を、導入し、上記活性化槽内で、上記微生物含有液に、マイクロナノバブルを含有させると共に、マイクロナノバブル発生助剤および栄養剤を添加して、上記微生物含有液中の微生物を活性化させるので、微生物の活性を効率よくかつ確実に高めることができる。
【0008】
また、この発明の微生物活性化装置は、
マイクロナノバブル発生機および充填材を収容する活性化槽と、
マイクロナノバブル発生助剤を収容する助剤槽と、
栄養剤を収容する栄養剤槽と
を備え、
微生物を含有する微生物含有液は、上記活性化槽に導入されて、上記マイクロナノバブル発生機によってマイクロナノバブルを含有され、上記助剤槽から上記マイクロナノバブル発生助剤を添加され、上記栄養剤槽から上記栄養剤を添加されて、上記微生物含有液中の微生物が、活性化されることを特徴としている。
【0009】
ここで、マイクロナノバブルとは、10μmから数百nm前後の直径を有する気泡をいう。上記充填材とは、微生物を繁殖させる媒体をいう。上記マイクロナノバブル発生助剤とは、マイクロナノバブルの発生状態を安定して維持できるものをいう。上記栄養剤とは、微生物が活性化する際に必要な栄養素をいう。
【0010】
この発明の微生物活性化装置によれば、マイクロナノバブル発生機および充填材を収容する活性化槽と、マイクロナノバブル発生助剤を収容する助剤槽と、栄養剤を収容する栄養剤槽とを備え、微生物を含有する微生物含有液は、上記活性化槽に導入されて、上記マイクロナノバブル発生機によってマイクロナノバブルを含有され、上記助剤槽から上記マイクロナノバブル発生助剤を添加され、上記栄養剤槽から上記栄養剤を添加されて、上記微生物含有液中の微生物が、活性化されるので、微生物の活性を効率よくかつ確実に高めることができる。
【0011】
また、一実施形態の微生物活性化方法では、上記活性化された微生物を、植物栽培利用工程に用いる。
【0012】
この実施形態の微生物活性化方法によれば、上記活性化された微生物を、植物栽培利用工程に用いるので、特に、植物栽培の成長速度を高め、例えば、植物工場のようなケースでの植物栽培の生産効率を高める効果がある。
【0013】
また、一実施形態の微生物活性化方法では、上記活性化された微生物を、微生物利用工程に用いる。
【0014】
この実施形態の微生物活性化方法によれば、上記活性化された微生物を、微生物利用工程に用いるので、各種バイオリアクターにおける広い範囲の微生物を活性化して、反応効率、反応時間の短縮、反応物の品質などに効果を出すことができる。
【0015】
また、一実施形態の微生物活性化方法では、上記活性化された微生物を、水産養殖利用工程に用いる。
【0016】
この実施形態の微生物活性化方法によれば、上記活性化された微生物を、水産養殖利用工程に用いるので、水産養殖分野での、対象水産物の養殖における生産効率の改善が可能となる。すなわち、生産性の効率向上および飼育水の浄化に有効となり、水の入れ替え回数を減少させることができる。
【0017】
また、一実施形態の微生物活性化方法では、上記活性化された微生物を、水処理利用工程に用いる。
【0018】
この実施形態の微生物活性化方法によれば、上記活性化された微生物を、水処理利用工程に用いるので、水処理利用工程に利用されている微生物を活性化でき、水処理における効率を改善できる。代表例として、排水処理における活性汚泥法や接触酸化法における微生物を格段に活性化でき、処理能力の向上ができる。
【0019】
また、一実施形態の微生物活性化方法では、上記活性化された微生物を、化学処理利用工程に用いる。
【0020】
この実施形態の微生物活性化方法によれば、上記活性化された微生物を、化学処理利用工程に用いるので、化学反応および微生物反応の両方により、処理効率を改善できる。
【0021】
また、一実施形態の微生物活性化方法では、上記活性化された微生物を、物理処理利用工程に用いる。
【0022】
この実施形態の微生物活性化方法によれば、上記活性化された微生物を、物理処理利用工程に用いるので、物理処理および微生物処理の両方により、処理効率を改善できる。例えば、活性炭吸着は物理処理であるが、活性炭に繁殖する活性化微生物が、活性炭が吸着した有機物を、分解するので、再生が不必要となり、再生作業がなくなるので、ランニングコストを低減できる。
【0023】
また、一実施形態の微生物活性化装置では、
上記活性化槽に収容されて上記微生物含有液の濁度を計測する濁度計と、
上記助剤槽に接続されて上記マイクロナノバブル発生助剤を上記活性化槽に送出する助剤槽用ポンプと、
上記助剤槽用ポンプの運転を制御する濁度調節計と、
上記栄養剤槽に接続されて上記栄養剤を上記活性化槽に送出する栄養剤槽用ポンプと
を備える。
【0024】
ここで、上記濁度計とは、上記微生物含有液中のマイクロナノバブルの発生状況を確認するものである。
【0025】
この実施形態の微生物活性化装置によれば、上記濁度計と上記助剤槽用ポンプと上記濁度調節計と上記栄養剤槽用ポンプとを有するので、上記微生物活性化装置を簡単に製造できる。
【0026】
また、一実施形態の微生物活性化装置では、上記濁度調節計は、上記濁度計からの信号に基づいて、上記助剤槽用ポンプの運転を制御する。
【0027】
この実施形態の微生物活性化装置によれば、上記濁度調節計は、上記濁度計からの信号に基づいて、上記助剤槽用ポンプの運転を制御するので、マイクロナノバブルの発生状態を上記濁度計で管理できて、常時、最適なマイクロナノバブルの発生量を維持できる。
【0028】
また、一実施形態の微生物活性化装置では、上記充填材は、ポリ塩化ビニリデン充填材である。
【0029】
ここで、上記ポリ塩化ビニリデン充填材の形状は、例えば、ひも状やリング状である。
【0030】
この実施形態の微生物活性化装置によれば、上記充填材は、ポリ塩化ビニリデン充填材であるので、上記ポリ塩化ビニリデン充填材に活性化した微生物を安定的に多量に繁殖できる。
【0031】
また、一実施形態の微生物活性化装置では、上記充填材は、活性炭である。
【0032】
ここで、上記活性炭は、例えば、網袋に収容されている。
【0033】
この実施形態の微生物活性化装置によれば、上記充填材は、活性炭であるので、上記活性炭に活性化した微生物を安定的に多量に繁殖できる。
【0034】
また、一実施形態の微生物活性化装置では、上記マイクロナノバブル発生助剤は、界面活性剤である。
【0035】
この実施形態の微生物活性化装置によれば、上記マイクロナノバブル発生助剤は、界面活性剤であるので、この界面活性剤を、容易にかつ安価に調達することができる。
【0036】
また、一実施形態の微生物活性化装置では、上記界面活性剤は、微生物によって、分解される。
【0037】
この実施形態の微生物活性化装置によれば、上記界面活性剤は、微生物により分解されるので、マイクロナノバブルの発生後に、上記界面活性剤が不必要になった時点で、上記界面活性剤は微生物によって分解され、環境に対する負荷をなくすことができる。
【0038】
また、一実施形態の微生物活性化装置では、上記栄養剤は、窒素やリンを主成分として、カリウム、マグネシウムやカルシウムを含む。
【0039】
この実施形態の微生物活性化装置によれば、上記栄養剤は、窒素やリンを主成分として、カリウム、マグネシウムやカルシウムを含むので、上記栄養剤は、各種微生物にとって必要な栄養素を含むことになって、微生物の活性化の一つの要因となる。
【発明の効果】
【0040】
この発明の微生物活性化方法によれば、充填材を収容する活性化槽に、微生物を含有する微生物含有液を、導入し、上記活性化槽内で、上記微生物含有液に、マイクロナノバブルを含有させると共に、マイクロナノバブル発生助剤および栄養剤を添加して、上記微生物含有液中の微生物を活性化させるので、微生物の活性を効率よくかつ確実に高めることができる。
【0041】
また、この発明の微生物活性化装置によれば、マイクロナノバブル発生機および充填材を収容する活性化槽と、マイクロナノバブル発生助剤を収容する助剤槽と、栄養剤を収容する栄養剤槽とを備え、微生物を含有する微生物含有液は、上記活性化槽に導入されて、上記マイクロナノバブル発生機によってマイクロナノバブルを含有され、上記助剤槽から上記マイクロナノバブル発生助剤を添加され、上記栄養剤槽から上記栄養剤を添加されて、上記微生物含有液中の微生物が、活性化されるので、微生物の活性を効率よくかつ確実に高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0043】
(第1の実施形態)
図1は、この発明の微生物活性化装置の第1の実施形態である模式図を示している。この微生物活性化装置は、マイクロナノバブル発生機3および充填材としてのひも状ポリ塩化ビニリデン充填材14を収容する活性化槽1と、マイクロナノバブル発生助剤を収容する助剤槽11と、栄養剤を収容する栄養剤槽13とを有する。
【0044】
微生物を含有する微生物含有液は、上記活性化槽1に導入されて、上記マイクロナノバブル発生機3によってマイクロナノバブルを含有され、上記助剤槽11から上記マイクロナノバブル発生助剤を添加され、上記栄養剤槽13から上記栄養剤を添加されて、上記微生物含有液中の微生物が、活性化される。
【0045】
そして、この活性化された微生物を、大量に培養し繁殖した後に、次工程利用工程15に用いる。ここで、上記微生物含有液とは、各種業種における微生物を含有する液をいう。
【0046】
上記活性化槽1には、上記微生物含有液の濁度を計測する濁度計2が収容されている。上記微生物含有液中のマイクロナノバブルの発生量が適正の場合、上記微生物含有液は牛乳の様に白濁するが、上記微生物含有液中のマイクロナノバブルの発生量が適正でない場合、上記微生物含有液の透明度が増して、上記微生物含有液の濁度が低い状態となる。つまり、上記濁度計2とは、上記微生物含有液中のマイクロナノバブルの発生状況を確認するものである。
【0047】
上記ひも状ポリ塩化ビニリデン充填材14は、微生物を繁殖させる媒体をいい、活性化した微生物を固定化し繁殖させる為の固定化担体としての役割を担う。
【0048】
上記マイクロナノバブル発生機3には、空気吸い込み管6が接続され、この空気吸い込み管6には、空気吸い込み量を調整するバルブ5が接続されている。上記マイクロナノバブル発生機3には、上記活性化槽1内の水を上記マイクロナノバブル発生機3に供給する循環ポンプ7が接続されている。
【0049】
そして、上記マイクロナノバブル発生機3は、上記循環ポンプ7から水を供給され、かつ、上記空気吸い込み管6から空気を吸い込んで、水と空気が超高速で旋回流を起こして、結果的にマイクロナノバブルを発生する。そして、上記マイクロナノバブル発生機3は、矢印にて示す水流4を起こす。
【0050】
上記バルブ5は、マイクロナノバブルの発生状態により、その開度が調節される。上記バルブ5を絞って、上記バルブ5の開度を少なくすると、マイクロナノバブルが発生しやすくなる。逆に、上記バルブ5の開度を大きくすると、マイクロナノバブルは発生せずに、一般の大きなバブルが発生する。この大きなバブルは、水面の上部に泡となって貯まる一方、マイクロナノバブルは、水面上に貯まっていくが、その量は少ない。
【0051】
上記マイクロナノバブル発生機3としては、市販されているものならば、メーカーを限定するものではなく、具体的には、株式会社ナノプラネット研究所のものがある。他の商品としては、一例として、西華産業株式会社のマイクロバブル水製造装置や資源開発株式会社のマイクロバブル水製造装置があるが、目的に従って選定すれば良い。
【0052】
ここで、マイクロナノバブルとは、10μmから数百nm前後の直径を有する気泡をいう。なお、通常のバブル(気泡)は、水の中を上昇して、ついには表面でパンとはじけて消滅する。また、マイクロバブルとは、10μm〜数十μmの気泡径を有する気泡をいい、水中で縮小していき、ついには消滅(完全溶解)してしまう。また、ナノバブルとは、数百nm以下の直径を有する気泡をいい、いつまでも水の中に存在できる。そして、マイクロナノバブルは、マイクロバブルとナノバブルとが混合したバブルであるといえる。
【0053】
上記助剤槽11には、上記マイクロナノバブル発生助剤を上記活性化槽1に送出する助剤槽用ポンプ10が接続されている。上記マイクロナノバブル発生助剤とは、マイクロナノバブルの発生状態を安定して維持できるものをいう。上記マイクロナノバブル発生助剤は、界面活性剤である。上記界面活性剤は、微生物によって、例えば数時間で、分解される。
【0054】
上記助剤槽用ポンプ10には、この運転を制御する濁度調節計9が接続されている。上記濁度調節計9は、上記濁度計2からの信号に基づいて、上記助剤槽用ポンプ10の運転を制御する。つまり、上記濁度計2の信号を、上記濁度調節計9を介して、信号線8により、上記助剤槽用ポンプ10を自動運転している。したがって、常にマイクロナノバブルの発生状態を安定的にベストの状態に維持できる。
【0055】
上記栄養剤槽13には、上記栄養剤を上記活性化槽1に送出する栄養剤槽用ポンプ12が接続されている。そして、上記活性化槽1には、上記栄養剤槽13から、上記栄養剤が、上記栄養剤槽用ポンプ12によって、定量的に添加される。上記栄養剤は、例えば、窒素やリンを主成分として、カリウム、マグネシウムやカルシウムを微量に含み、微生物が活性化する際に必要な栄養素をいう。
【0056】
次に、上記微生物活性化装置を用いて微生物を活性化する方法を説明する。
【0057】
上記ひも状ポリ塩化ビニリデン充填材14を収容する上記活性化槽1に、上記微生物含有液を、導入する。そして、上記活性化槽1内で、上記微生物含有液に、マイクロナノバブルを含有させると共に、マイクロナノバブル発生助剤および栄養剤を添加して、上記微生物含有液中の微生物を活性化させる。
【0058】
上記微生物は、上記ひも状ポリ塩化ビニリデン充填材14の表面に、安定的にかつ多量に繁殖する。これは、上記ひも状ポリ塩化ビニリデン充填材14は、繊維状であり、しかも、上記ひも状ポリ塩化ビニリデン充填材14の表面積は、多いからである。
【0059】
そして、活性化した多量の微生物は、目的に応じて、次工程利用工程15に導入されて、利用されることとなる。
【0060】
上記構成の微生物活性化装置によれば、上記マイクロナノバブル発生機3および上記ひも状ポリ塩化ビニリデン充填材14を収容する上記活性化槽1と、上記マイクロナノバブル発生助剤を収容する上記助剤槽11と、上記栄養剤を収容する状k栄養剤槽13とを有し、上記微生物含有液は、上記活性化槽1に導入されて、上記マイクロナノバブル発生機3によってマイクロナノバブルを含有され、上記助剤槽11から上記マイクロナノバブル発生助剤を添加され、上記栄養剤槽13から上記栄養剤を添加されて、上記微生物含有液中の微生物が、活性化されるので、微生物の活性を効率よくかつ確実に高めることができる。
【0061】
また、上記濁度計2と上記助剤槽用ポンプ10と上記濁度調節計9と上記栄養剤槽用ポンプ12とを有するので、上記微生物活性化装置を簡単に製造できる。
【0062】
また、上記濁度調節計9は、上記濁度計2からの信号に基づいて、上記助剤槽用ポンプ10の運転を制御するので、マイクロナノバブルの発生状態を上記濁度計2で管理できて、常時、最適なマイクロナノバブルの発生量を維持できる。つまり、マイクロナノバブルの発生状況は、上記微生物含有液の濁度と比例関係にある。
【0063】
具体的に述べると、上記濁度調節計9は、マイクロナノバブルの発生状態を上記濁度計2で確認し、発生状態が悪い場合、すなわち、マイクロナノバブルが不足している場合は、上記濁度計2からの信号に基づいて、上記マイクロナノバブル発生助剤を、上記助剤槽用ポンプ10との連動により、増加させる。
【0064】
また、上記充填材として、上記ひも状ポリ塩化ビニリデン充填材14を用いているので、上記ひも状ポリ塩化ビニリデン充填材14に活性化した微生物を安定的に多量に繁殖できる。
【0065】
また、上記マイクロナノバブル発生助剤は、界面活性剤であるので、この界面活性剤を、容易にかつ安価に調達することができる。
【0066】
また、上記界面活性剤は、微生物により分解されるので、マイクロナノバブルの発生後に、上記界面活性剤が不必要になった時点で、上記界面活性剤は微生物によって分解され、環境にする負荷をなくすことができる。
【0067】
また、上記栄養剤は、窒素やリンを主成分として、カリウム、マグネシウムやカルシウムを含むので、上記栄養剤は、各種微生物にとって必要な栄養素を含むことになって、微生物の活性化の一つの要因となる。
【0068】
(第2の実施形態)
図2は、この発明の微生物活性化装置の第2の実施形態を示している。図1に示す上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、この第2の実施形態では、上記第1の実施形態の上記次工程利用工程15を、植物栽培利用工程16に置き換えている。なお、この第2の実施形態において、上記第1の実施形態と同一の部分には、同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0069】
具体的に述べると、上記微生物含有液に、上記マイクロナノバブル発生助剤と、上記栄養剤として植物の栄養剤である肥料を添加すると、従来には、存在しない植物の為の液体肥料を調合作成できた。
【0070】
そして、上記液体肥料を、上記植物栽培利用工程16としての(図示しない)水耕栽培装置に導入して、植物を栽培すると、従来の露地栽培よりも成長が早く品質の良い植物を栽培することができた。植物としては、セロリ、レタス、ほうれん草等の各種野菜のみならず商品価値のある朝鮮人参、ミシマサイコなどの薬用植物も該当した。
【0071】
したがって、上記活性化された微生物を、上記植物栽培利用工程16に用いるので、特に、植物栽培の成長速度を高め、例えば、植物工場のようなケースでの植物栽培の生産効率を高める効果がある。
【0072】
(第3の実施形態)
図3は、この発明の微生物活性化装置の第3の実施形態を示している。図1に示す上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、この第3の実施形態では、上記第1の実施形態の上記次工程利用工程15を、微生物利用工程17に置き換えている。なお、この第3の実施形態において、上記第1の実施形態と同一の部分には、同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0073】
上記活性化槽1には、種(たね)微生物含有液が導入される。微生物としては、発酵分野、醸造分野や医薬品分野における全ての微生物が該当する。上記微生物利用工程17は、具体的には発酵分野、醸造分野、医薬品分野におけるバイオリアクターの全てを意味する。
【0074】
したがって、上記活性化された微生物を、上記微生物利用工程17に用いるので、発酵分野、醸造分野や医薬品分野の各種バイオリアクターにおける広い範囲の微生物を活性化して、反応効率、反応時間の短縮、反応物の品質などに効果を出すことができる。
【0075】
(第4の実施形態)
図4は、この発明の微生物活性化装置の第4の実施形態を示している。図1に示す上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、この第4の実施形態では、上記第1の実施形態の上記次工程利用工程15を、水産養殖利用工程18に置き換えている。なお、この第4の実施形態において、上記第1の実施形態と同一の部分には、同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0076】
したがって、上記活性化された微生物を、上記水産養殖利用工程18に用いるので、水産養殖分野での、対象水産物の養殖における生産効率の改善が可能となる。すなわち、生産性の効率向上および飼育水の浄化に有効となり、水の入れ替え回数を減少させることができる。
【0077】
具体的に述べると、水産養殖分野、特にカキ、アコヤガイ、タイラギの養殖において、マイクロナノバブルの効果が確認されている。
【0078】
活性化した微生物を、水産養殖における生簀(す)に投入して、対象養殖物の単位時間当たりの生産量を増産することができた。ここで、対象養殖物とは、うなぎ、ワタリガニ、ヒラメ、ブラックタイガーや海老などである。
【0079】
そして、陸上養殖での飼育水を循環ろ過している養殖システムに効果があった。また、飼育ろ過水の交換頻度も少なくなり経費も削減できた。その理由としては、飼育ろ過槽におけるアンモニア酸化細菌や亜硝酸酸化細菌の活性化による、飼育水中のアンモニア性窒素や亜硝酸性窒素の酸化処理が考えられる。なお、水族館やレジャーランドにおける展示水槽やプールにおいても同様の効果がある。
【0080】
(第5の実施形態)
図5は、この発明の微生物活性化装置の第5の実施形態を示している。図1に示す上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、この第5の実施形態では、上記第1の実施形態の上記次工程利用工程15を、水処理利用工程19に置き換えている。なお、この第5の実施形態において、上記第1の実施形態と同一の部分には、同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0081】
上記水処理利用工程19において、微生物は多く使用されている。例えば、活性汚泥を利用した排水処理における処理水中には、多くの微生物を含有しているが、処理水であるが故、水質が良くなっているので、マイクロナノバブルが発生しにくい。処理前の原水である流入水は、処理されていないので、マイクロナノバブルは発生しやすいが、浮遊物質が含まれている場合が多く、その浮遊物質がマイクロナノバブル発生機の発生ノズル部分を閉塞させることがある。
【0082】
よって、浮遊物質を含有していない処理水を微生物含有液とし、マイクロナノバブル発生助剤を添加して、マイクロナノバブルを発生させて、微生物を活性化して、その微生物含有液を、排水処理システムの微生物槽である(図示しない)曝気槽に導入して、排水処理に再度利用する内容である。この結果、曝気槽の有機物処理能力は改善されて、性能は向上することになる。
【0083】
したがって、上記活性化された微生物を、上記水処理利用工程19に用いるので、上記水処理利用工程19に利用されている微生物を活性化でき、水処理における効率を改善できる。代表例として、排水処理における活性汚泥法や接触酸化法における微生物を格段に活性化でき、処理能力の向上ができる。
【0084】
(第6の実施形態)
図6は、この発明の微生物活性化装置の第6の実施形態を示している。図1に示す上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、この第6の実施形態では、上記第1の実施形態の上記次工程利用工程15を、化学処理利用工程20に置き換えている。なお、この第6の実施形態において、上記第1の実施形態と同一の部分には、同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0085】
そして、上記化学処理利用工程20に上記微生物含有液を導入すると、化学処理が中性での処理の場合、化学処理における触媒的役割を上記微生物含有液が果たし、処理の効率が改善される。また、処理効率の改善のみならず、化学処理と微生物処理の両方が期待できる。
【0086】
(第7の実施形態)
図7は、この発明の微生物活性化装置の第7の実施形態を示している。図1に示す上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、この第7の実施形態では、上記第1の実施形態の上記次工程利用工程15を、物理処理利用工程21に置き換えている。なお、この第7の実施形態において、上記第1の実施形態と同一の部分には、同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0087】
そして、上記物理処理利用工程21に上記微生物含有液を導入すると、物理処理における触媒的役割を上記微生物含有液が果たし、処理の効率が改善される。また、処理効率の改善のみならず、物理処理と微生物処理の両方が期待できる。
【0088】
具体例として、物理処理である活性炭吸着があるが、上記微生物含有液を導入すると、活性炭は、吸着作用ばかりでなく、吸着した成分を微生物分解することができる。つまり、活性炭に活性化した微生物が繁殖して、活性炭が吸着した吸着成分を、活性炭に繁殖した活性化微生物が分解する。
【0089】
したがって、活性炭吸着は物理処理であるが、活性炭に繁殖する活性化微生物が、活性炭が吸着した有機物を、分解するので、再生が不必要となり、再生作業がなくなるので、ランニングコストを低減できる。
【0090】
(第8の実施形態)
図8は、この発明の微生物活性化装置の第8の実施形態を示している。図1に示す上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、この第8の実施形態では、上記第1の実施形態の上記ひも状ポリ塩化ビニリデン充填材14を、網袋29に収容された活性炭30に置き換えている。なお、この第8の実施形態において、上記第1の実施形態と同一の部分には、同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0091】
したがって、上記充填材として、上記活性炭30を用いているので、上記活性炭30に活性化した微生物を安定的に多量に繁殖できる。
【0092】
(第9の実施形態)
図9は、この発明の微生物活性化装置の第9の実施形態を示している。図2に示す上記第2の実施形態と相違する点を説明すると、この第9の実施形態では、上記第2の実施形態の上記ひも状ポリ塩化ビニリデン充填材14を、網袋29に収容された活性炭30に置き換えている。なお、この第9の実施形態において、上記第2の実施形態と同一の部分には、同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0093】
したがって、上記充填材として、上記活性炭30を用いているので、上記活性炭30に活性化した微生物を安定的に多量に繁殖できる。
【0094】
(第10の実施形態)
図10は、この発明の微生物活性化装置の第10の実施形態を示している。図3に示す上記第3の実施形態と相違する点を説明すると、この第10の実施形態では、上記第3の実施形態の上記ひも状ポリ塩化ビニリデン充填材14を、網袋29に収容された活性炭30に置き換えている。なお、この第10の実施形態において、上記第3の実施形態と同一の部分には、同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0095】
したがって、上記充填材として、上記活性炭30を用いているので、上記活性炭30に活性化した微生物を安定的に多量に繁殖できる。
【0096】
(第11の実施形態)
図11は、この発明の微生物活性化装置の第11の実施形態を示している。図4に示す上記第4の実施形態と相違する点を説明すると、この第11の実施形態では、上記第4の実施形態の上記ひも状ポリ塩化ビニリデン充填材14を、網袋29に収容された活性炭30に置き換えている。なお、この第11の実施形態において、上記第4の実施形態と同一の部分には、同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0097】
したがって、上記充填材として、上記活性炭30を用いているので、上記活性炭30に活性化した微生物を安定的に多量に繁殖できる。
【0098】
(第12の実施形態)
図12は、この発明の微生物活性化装置の第12の実施形態を示している。図5に示す上記第5の実施形態と相違する点を説明すると、この第12の実施形態では、上記第5の実施形態の上記ひも状ポリ塩化ビニリデン充填材14を、網袋29に収容された活性炭30に置き換えている。なお、この第12の実施形態において、上記第5の実施形態と同一の部分には、同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0099】
したがって、上記充填材として、上記活性炭30を用いているので、上記活性炭30に活性化した微生物を安定的に多量に繁殖できる。
【0100】
(第13の実施形態)
図13は、この発明の微生物活性化装置の第13の実施形態を示している。図6に示す上記第6の実施形態と相違する点を説明すると、この第13の実施形態では、上記第6の実施形態の上記ひも状ポリ塩化ビニリデン充填材14を、網袋29に収容された活性炭30に置き換えている。なお、この第13の実施形態において、上記第6の実施形態と同一の部分には、同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0101】
したがって、上記充填材として、上記活性炭30を用いているので、上記活性炭30に活性化した微生物を安定的に多量に繁殖できる。
【0102】
(第14の実施形態)
図14は、この発明の微生物活性化装置の第14の実施形態を示している。図7に示す上記第7の実施形態と相違する点を説明すると、この第14の実施形態では、上記第7の実施形態の上記ひも状ポリ塩化ビニリデン充填材14を、網袋29に収容された活性炭30に置き換えている。なお、この第14の実施形態において、上記第7の実施形態と同一の部分には、同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0103】
したがって、上記充填材として、上記活性炭30を用いているので、上記活性炭30に活性化した微生物を安定的に多量に繁殖できる。
【0104】
(実験例)
図1の第1の実施形態に対応する実験装置を製作した。この実験装置において、上記活性化槽1の容量を1000リットルとし、上記助剤槽11の容量を300リットルとし、上記栄養剤槽13の容量を200リットルとして、約20日間、試運転をおこなった。
【0105】
試運転後、上記実験装置に微生物含有液を導入して、導入前の微生物含有液と導入後の微生物含有液とに関して微生物の状態を顕微鏡で観察したところ、導入後の微生物含有液は、導入前の微生物含有液に比べて、単位面積当りの微生物の数が約3倍になり、かつ、微生物の動きが約2倍になった。
【0106】
なお、この発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、上記第1〜上記第7の実施形態において、上記ひも状ポリ塩化ビニリデン充填材14の代わりに、上記リング状ポリ塩化ビニリデン充填材を用いても良い。また、上記第1〜上記第14の実施形態において、上記ひも状ポリ塩化ビニリデン充填材14と上記活性炭30とを併用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本発明の微生物活性化装置の第1実施形態を示す模式図である。
【図2】本発明の微生物活性化装置の第2実施形態を示す模式図である。
【図3】本発明の微生物活性化装置の第3実施形態を示す模式図である。
【図4】本発明の微生物活性化装置の第4実施形態を示す模式図である。
【図5】本発明の微生物活性化装置の第5実施形態を示す模式図である。
【図6】本発明の微生物活性化装置の第6実施形態を示す模式図である。
【図7】本発明の微生物活性化装置の第7実施形態を示す模式図である。
【図8】本発明の微生物活性化装置の第8実施形態を示す模式図である。
【図9】本発明の微生物活性化装置の第9実施形態を示す模式図である。
【図10】本発明の微生物活性化装置の第10実施形態を示す模式図である。
【図11】本発明の微生物活性化装置の第11実施形態を示す模式図である。
【図12】本発明の微生物活性化装置の第12実施形態を示す模式図である。
【図13】本発明の微生物活性化装置の第13実施形態を示す模式図である。
【図14】本発明の微生物活性化装置の第14実施形態を示す模式図である。
【符号の説明】
【0108】
1 活性化槽
2 濁度計
3 マイクロナノバブル発生機
4 水流
5 バルブ
6 空気吸い込み管
7 循環ポンプ
8 信号線
9 濁度調節計
10 助剤槽用ポンプ
11 助剤槽
12 栄養剤槽用ポンプ
13 栄養剤槽
14 ひも状ポリ塩化ビニリデン充填材
15 次工程利用工程
16 植物利用工程
17 微生物利用工程
18 水産養殖利用工程
19 水処理利用工程
20 化学処理利用工程
21 物理処理利用工程
29 網袋
30 活性炭

【特許請求の範囲】
【請求項1】
充填材を収容する活性化槽に、微生物を含有する微生物含有液を、導入し、
上記活性化槽内で、上記微生物含有液に、マイクロナノバブルを含有させると共に、マイクロナノバブル発生助剤および栄養剤を添加して、
上記微生物含有液中の微生物を活性化させることを特徴とする微生物活性化方法。
【請求項2】
マイクロナノバブル発生機および充填材を収容する活性化槽と、
マイクロナノバブル発生助剤を収容する助剤槽と、
栄養剤を収容する栄養剤槽と
を備え、
微生物を含有する微生物含有液は、上記活性化槽に導入されて、上記マイクロナノバブル発生機によってマイクロナノバブルを含有され、上記助剤槽から上記マイクロナノバブル発生助剤を添加され、上記栄養剤槽から上記栄養剤を添加されて、上記微生物含有液中の微生物が、活性化されることを特徴とする微生物活性化装置。
【請求項3】
請求項1に記載の微生物活性化方法において、
上記活性化された微生物を、植物栽培利用工程に用いることを特徴とする微生物活性化方法。
【請求項4】
請求項1に記載の微生物活性化方法において、
上記活性化された微生物を、微生物利用工程に用いることを特徴とする微生物活性化方法。
【請求項5】
請求項1に記載の微生物活性化方法において、
上記活性化された微生物を、水産養殖利用工程に用いることを特徴とする微生物活性化方法。
【請求項6】
請求項1に記載の微生物活性化方法において、
上記活性化された微生物を、水処理利用工程に用いることを特徴とする微生物活性化方法。
【請求項7】
請求項1に記載の微生物活性化方法において、
上記活性化された微生物を、化学処理利用工程に用いることを特徴とする微生物活性化方法。
【請求項8】
請求項1に記載の微生物活性化方法において、
上記活性化された微生物を、物理処理利用工程に用いることを特徴とする微生物活性化方法。
【請求項9】
請求項2に記載の微生物活性化装置において、
上記活性化槽に収容されて上記微生物含有液の濁度を計測する濁度計と、
上記助剤槽に接続されて上記マイクロナノバブル発生助剤を上記活性化槽に送出する助剤槽用ポンプと、
上記助剤槽用ポンプの運転を制御する濁度調節計と、
上記栄養剤槽に接続されて上記栄養剤を上記活性化槽に送出する栄養剤槽用ポンプと
を備えることを特徴とする微生物活性化装置。
【請求項10】
請求項9に記載の微生物活性化装置において、
上記濁度調節計は、上記濁度計からの信号に基づいて、上記助剤槽用ポンプの運転を制御することを特徴とする微生物活性化装置。
【請求項11】
請求項2に記載の微生物活性化装置において、
上記充填材は、ポリ塩化ビニリデン充填材であることを特徴とする微生物活性化装置。
【請求項12】
請求項2に記載の微生物活性化装置において、
上記充填材は、活性炭であることを特徴とする微生物活性化装置。
【請求項13】
請求項2に記載の微生物活性化装置において、
上記マイクロナノバブル発生助剤は、界面活性剤であることを特徴とする微生物活性化装置。
【請求項14】
請求項13に記載の微生物活性化装置において、
上記界面活性剤は、微生物によって、分解されることを特徴とする微生物活性化装置。
【請求項15】
請求項2に記載の微生物活性化装置において、
上記栄養剤は、窒素やリンを主成分として、カリウム、マグネシウムやカルシウムを含むことを特徴とする微生物活性化装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−312690(P2007−312690A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−146248(P2006−146248)
【出願日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】