説明

微細気泡発生用のノズル装置及び液体吐出装置

【課題】メンテナンスを容易に行うことができると共に異音の発生を極力抑制することができる微細気泡発生用のノズル装置及び液体吐出装置を提供する。
【解決手段】微細気泡発生用のノズル20には空気を加圧溶解した加圧溶解浴湯Wを通過させる流路が形成されている。その流路の途中には加圧溶解浴湯Wを絞り圧縮する狭流路部63,59と減圧するための広流路部66,60及び加圧溶解浴湯Wの流れ方向を滑らかに反転させる反転流路部69,61が設けられている。したがって、加圧溶解浴湯Wは、ノズル20内の沿面距離が長く確保された流路を通過する途中で、流れ方向を反転しつつ徐々に減圧され、ノズル20外へ流出口52から流出した段階で加圧溶解浴湯W中に溶解されている空気が微細気泡に生長し、吐出ユニット15の吐出口15aから白濁した微細気泡混じりの浴湯Xとなって浴槽内の浴湯U中に吐出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気体が加圧溶解された液体を減圧して微細気泡を発生させるために使用される微細気泡発生用のノズル装置、及び該ノズル装置が装着されて微細気泡混じりの液体を吐出する液体吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば浴湯循環システムの液体吐出装置において、該液体吐出装置の吐出口から浴槽内に吐出される浴湯(液体)中に微細気泡を発生させる場合には、液体吐出装置内に微細気泡発生用のノズル装置が装着される。こうしたノズル装置として、例えば特許文献1に記載の吐出弁(以下、「第1の従来ノズル装置」という。)及び特許文献2に記載の微細気泡発生用ノズル(以下、「第2の従来ノズル装置」という。)が知られている。
【0003】
まず、第1の従来ノズル装置は、軸方向に沿うテーパ孔が中心部に貫通形成された供給側ノズル部材と、軸方向に沿う複数の吐出孔が周方向へ所定間隔をおいて貫通形成された吐出側ノズル部材とが軸方向へ直列状をなすように一体組付けされた構成をしている。両ノズル部材の軸方向で互いに対向する端面間には、前記テーパ孔を通過した浴湯を前記各吐出孔側に向けて案内する1mm未満(例えば、0.65mm程度)の狭い隙間が形成されると共に、その狭い隙間よりも広い容積を有する円環状の溝部が前記隙間と前記各吐出孔との間に介在するように形成されている。
【0004】
そして、予め空気が加圧溶解された浴湯(すなわち、加圧溶解浴湯)を、供給側ノズル部材のテーパ孔からノズル装置内に流入させ、テーパ孔を通過した時点でその流れ方向を略直角に変更して前記隙間内を通過させることにより絞った後、前記溝部内への流入時に減圧するようにしている。そして、この溝部内での減圧によって、加圧溶解浴湯中に一気に微細気泡を発生させ、そうした微細気泡混じりの白濁した浴湯を吐出孔から液体吐出装置の吐出口を介して浴槽内へ吐出するようにしている。
【0005】
また、第2の従来ノズル装置は、内部に環状の弁座を備える円筒状のノズルケースと、このノズルケース内において前記弁座により画成される環状の入口の開度を狭い隙間となるように調節する円板状の弁体と、前記ノズルケースの出口側となる外周部を覆うノズルカバーとを備えた構成をしている。そして、予め空気が加圧溶解された浴湯(すなわち、加圧溶解浴湯)を狭い隙間の入口からノズルケース内に流入させることによりノズルケース内で減圧し、その減圧により加圧溶解浴湯中に一気に微細気泡を発生させた後、そうした微細気泡混じりの白濁した浴湯をノズルケースの出口から液体吐出装置の吐出口を介して吐出するようにしている。
【特許文献1】特開2005−118542号公報
【特許文献2】特開2001−259481号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、前記第1及び第2の各従来ノズル装置では、ノズル装置内において加圧溶解浴湯の流れ方向をノズル装置の軸方向から放射方向へ略直角に変更させつつ、1mm未満程度の狭い隙間を通過させて絞るようにしている。このため、これらの各従来ノズル装置では、そうした狭い隙間を厳密に作る必要があるとともに、その隙間を通過する浴湯中に髪の毛等の異物が混入しているような場合には、その隙間に異物が引っ掛かってノズルが目詰まりしやすく、ノズル装置のメンテナンスが大変であるという問題があった。
【0007】
また、各従来ノズル装置では、ノズル装置内において加圧溶解浴湯を流路途中の狭い隙間を通過させた直後に流路内の広い部分(溝部など)へ流入させることによって減圧し、ノズル装置内の流路途中で一気に微細気泡を発生させる構造となっている。そのため、この微細気泡の発生時に、ノズル装置内で例えばパチパチという異音が発生しやすいという問題があった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、メンテナンスを容易に行うことができると共に異音の発生を極力抑制することができる微細気泡発生用のノズル装置、及び該ノズル装置が装着されて微細気泡混じりの液体を吐出する液体吐出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、微細気泡発生用のノズル装置に係る請求項1に記載の発明は、気体が加圧溶解された液体を内部に形成された流路内を通過させる途中で絞り圧縮及び減圧することにより、前記流路外へ流出する前記液体中に微細気泡を発生させる微細気泡発生用のノズル装置であって、前記流路の途中に、前記液体に対する絞り機能を有する狭流路部と、前記液体に対する減圧機能を有する広流路部と、前記液体の流れ方向を滑らかに反転させる反転流路部とを設けたことを特徴とする。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の微細気泡発生用のノズル装置において、前記流路の途中に、前記狭流路部と広流路部及び反転流路部をそれぞれ複数設けたことを特徴とする。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の微細気体発生用のノズル装置において、前記流路内への液体の流入口により一つの狭流路部が構成されると共に前記流入口と対向するように内面形状が略半球面状をなす球面凹部により一つの広流路部及び反転流路部が構成されていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の微細気泡発生用のノズル装置において、前記流路内からの液体の流出口が形成されたノズル本体の外周面上に、該ノズル本体の軸線方向と交差する外側方向に向かって膨出するように笠部が形成されていることを特徴とする。
【0013】
一方、液体吐出装置に係る請求項5に記載の発明は、気体が加圧溶解された液体を該液体の貯留槽内に吐出する吐出口を備えた液体吐出装置であって、前記吐出口が請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の微細気泡発生用のノズル装置を着脱する際の着脱口を兼ねると共に、前記吐出口の内奥には前記ノズル装置を装着保持するための装着部を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、メンテナンスを容易に行うことができると共に異音の発生を極力抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を浴湯循環システムにおける液体吐出装置及び該装置内に装着される微細気泡発生用のノズル装置に具体化した実施形態を図1〜図6に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の浴湯循環システム10は、貯留槽としての浴槽11内から浴湯(液体)Uを吸引すると共に大気中から空気(気体)を前記浴湯Uに混合させた状態で吸引するためのポンプ12と、該ポンプ12から空気混じりの状態で供給された浴湯U中に空気を加圧溶解させるための溶解タンク13とを備えている。浴槽11の側壁11aの下部には浴槽11内から浴湯Uを吸引するための吸入口14aを備えた吸入ユニット14が設けられる一方、浴槽11の側壁11aの上部には浴槽11内へ白濁した微細気泡混じりの浴湯(液体)Xを吐出するための吐出口15aを備えた液体吐出装置としての吐出ユニット15が設けられている。
【0016】
吸入ユニット14とポンプ12との間は吸水管路16を介して接続され、この吸水管路16におけるポンプ12の直近部位には吸気管路17aを上方に向けて延設した空気吸引部17が設けられている。したがって、ポンプ12の駆動に基づき浴槽11内から吸引された浴湯Uが吸水管路16を介してポンプ12側に向けて流動した場合には、空気吸引部17内で負圧が発生することにより吸気管路17a及び空気吸引部17を介して大気中から空気が吸水管路16内に吸引される結果、空気混じりの浴湯Uがポンプ12内に流入することになる。
【0017】
また、ポンプ12と溶解タンク13との間は連結管路18を介して接続されると共に、溶解タンク13と吐出ユニット15との間は液体供給管としての供給管路19を介して接続されている。したがって、ポンプ12の駆動に基づきポンプ12側から連結管路18を介して空気混じりの浴湯Uが溶解タンク13内に流入した場合には、溶解タンク13内で空気を加圧溶解させた浴湯(以下、「加圧溶解浴湯」ともいう。)Wが生成され、その加圧溶解浴湯(液体)Wが供給管路19を介して吐出ユニット15内へ流入するようになっている。
【0018】
また、吐出ユニット15における吐出口15aの内奥には微細気泡発生用のノズル装置としてのノズル20が吐出口15aを着脱口として着脱自在に装着されている。このノズル20内には、後述するように、加圧溶解浴湯Wを減圧しつつ通過させる流路が形成されている。そして、このノズル20の流路内を加圧溶解浴湯Wが通過することにより、その浴湯W中に加圧溶解されていた空気が最終的には微細気泡となることで、吐出口15aから浴槽11内へ白濁した微細気泡混じりの浴湯Xが吐出されるようになっている。
【0019】
次に、液体吐出装置としての吐出ユニット15について図2に基づき説明する。
図2に示すように、吐出ユニット15は、継手ジョイント21、継手本体22、吐出ボルト23、及び化粧カバー24からなる各構成部材が、加圧溶解浴湯Wの流動方向の上流側から下流側(すなわち供給管路19側から浴槽11側)へ、順次直列に接続された構成をしている。以下、各構成部材について、上流側の構成部材から順に説明する。
【0020】
まず、継手ジョイント21は、前記継手本体22と共に吐出継手を構成する屈曲管状の部材であり、その上流側端部(図2では下端部)21aが供給管路19に嵌合接続される一方、その下流側端部(図2では左端部)21bが継手本体22の上流側端部(図2では右端部)22aに嵌合接続されるようになっている。継手ジョイント21における直管状をなす下流側端部21bの外周面上には環状溝25が形成されると共に、その環状溝25よりも上流側となる下流側端部21bの外周面上には鍔部26が形成されている。また、継手ジョイント21の下流側端部21bの内周面には前記ノズル20を吐出ユニット15内に装着する場合に装着部として機能する雌ねじ部27が形成されている。
【0021】
次に、継手本体22は、前記継手ジョイント21と共に吐出継手を構成する略円筒状をなす部材であり、その下流側端部(図2では左端部)22bの内周面には雌ねじ28が螺設されている。また、継手本体22の上流側端部22aの外周面上には上流側フランジ部F1が形成される一方、その下流側端部22bの外周面上には下流側フランジ部F2が形成されている。
【0022】
すなわち、継手本体22は、その上流側端部22aに継手ジョイント21の下流側端部21bが前記環状溝25内にOリング29を介在させた状態で嵌入された場合に、その上流側フランジ部F1と継手ジョイント21の鍔部26とが互いに当接するようになっている。そして、その当接状態において、金属板をクリップ状に曲げ加工した保持部材30が前記上流側フランジ部F1と鍔部26との当接状態を維持しつつ継手本体22の上流側端部22a及び継手ジョイント21の下流側端部21bの両外周面に弾性係止することにより、継手ジョイント21と継手本体22との接続状態が保持されるようになっている。
【0023】
また、継手本体22の外周面上の一箇所からは、この継手本体22をジェットバス用の液体吐出装置(吐出ユニット)における吐出継手として使用する場合に継手本体22内への空気吸入部として機能する筒部31が上方に向けて延設されている。すなわち、この継手本体22が、ジェットバス用の液体吐出装置(吐出ユニット)における吐出継手として使用される際には、この継手本体22内を上流側から下流側へ向けて浴湯Wが圧送されることで発生する負圧に基づき、筒部31を介して大気中から空気が継手本体22内に吸引され、空気混じりの浴湯が吐出口15aから吐出されることになる。しかし、本実施形態においては、予め空気を加圧溶解させた加圧溶解浴湯Wが継手本体22内のノズル20を通過する途中で減圧されることにより白濁した微細気泡混じりの浴湯Xとなって吐出口15aから吐出される構成であるため、筒部31は樹脂製詰め物31aにより封止されている。
【0024】
次に、吐出ボルト23は、浴槽11の側壁11aに形成された貫通孔11bに浴槽11の内側から挿入可能な略円筒状をなす部材であり、その下流端側(図2では左端側)には前記貫通孔11bへの挿入時に浴槽11内に位置することとなるフランジ部23aが形成されている。また、吐出ボルト23の下流端側の内周面には、雌ねじ32が螺設されると共に、その上流端側(図2では右端側)の外周面上には、前記継手本体22の内周面に螺設された雌ねじ28と螺合関係を有する雄ねじ33が螺設されている。
【0025】
すなわち、吐出ボルト23は、浴槽11の側壁11aと下流側フランジ部F2との間にパッキン34aを介在して配置された継手本体22内に、浴槽11の内側から貫通孔11bを介して雄ねじ33が形成された上流側端部を挿入し、その雄ねじ33を継手本体22の雌ねじ28に螺合させることにより、浴槽11の側壁11aに固定保持される。なお、その場合、吐出ボルト23において浴槽11の内側に位置することとなるフランジ部23aと浴槽11の側壁11aとの間にも同様にパッキン34bが介在される。
【0026】
次に、化粧カバー24は、吐出ボルト23内に挿入可能な略円筒状をなす部材であり、その下流端側(図2では左端側)には前記吐出ボルト23内への挿入時に吐出ボルト23のフランジ部23aを浴槽11の内側から覆い隠すことが可能なフランジ部24aが形成されている。また、化粧カバー24の上流端側(図2では右端側)の外周面上には、前記吐出ボルト23の内周面に螺設された雌ねじ32と螺合関係を有する雄ねじ35が螺設されている。すなわち、化粧カバー24は、浴槽11の側壁11aの貫通孔11b内に挿入されて固定保持された状態にある吐出ボルト23に対して浴槽11の内側から雄ねじ35が形成された上流側端部を挿入し、その雄ねじ35を吐出ボルト23の雌ねじ32に螺合させることにより、吐出ボルト23を介して浴槽11の側壁11aに固定保持される。
【0027】
次に、液体吐出装置としての吐出ユニット15内に装着されるノズル20の具体的構成について、図2〜図6を参照しながら説明する。
図2〜図6に示すように、ノズル20は、ノズル本体40、ノズルカップ41、及びノズルピース42からなる各構成部材が、一体的に組付けられた構成をしている。なお、ノズル本体40、ノズルカップ41、及びノズルピース42は、それぞれ合成樹脂製の非吸水性材料(例えば、ポリフェニレンエーテル)にて形成されている。以下、各構成部材について説明する。
【0028】
図2、図3、図4(a)(b)に示すように、ノズル本体40は、その中心を通る軸線P(図4参照)方向の中途から先端側(図3において左端側)が、断面六角形状の中実部43として形成されている。すなわち、中実部43は、その先端側から六角レンチ(図示略)にて嵌合可能な形状に形成されており、その先端面には、コイン等の円板状の操作ジグG(図3参照)を挿入係止可能な係合溝44が形成されている。
【0029】
一方、ノズル本体40の軸線P方向の中途から基端側(図3において右端側)はノズル本体40の基端面から円形凹部45を穿設することにより周壁部46aを有する有底筒部46として形成されている。有底筒部46における周壁部46aの外周面上には環状溝47が形成され、その環状溝47内にはOリング48が装着されている。また、前記周壁部46aの外周面上において環状溝47よりも基端側の外周面上には、前述した吐出ユニット15における継手ジョイント21の内周面に形成された雌ねじ部27と螺合関係を有する雄ねじ部49が形成されている。すなわち、ノズル本体40は、有底筒部46における周壁部46aの外周面上に形成された雄ねじ部49が継手ジョイント21の雌ねじ部27に螺合することにより、その軸線Pが継手ジョイント21の中心軸線と一致した状態で吐出ユニット15内に装着されるようになっている。
【0030】
また、ノズル本体40における円形凹部45の内底面50にはノズルカップ41を組付固定するときに使用されるねじ孔51が穿設されている。また、ノズル本体40の有底筒部46の周壁部46aにおいて環状溝47よりも先端側であって且つ円形凹部45の内底面50から基端側に所定距離だけ離間した位置には、有底筒部46の周壁部46aを径方向に貫通する複数(本実施形態では4つ)の流出口52が周壁部46aの周方向へ等角度間隔をおいて開口形成されている。
【0031】
そして、ノズル本体40の外周面上において流出口52の先端側(図3では左端側)の開口縁近傍にはノズル本体40の軸線Pと直交するように外側に向かって環状に膨出する笠部53が形成されている。なお、ノズル本体40は、笠部53の部分が最大外径となるように形成されているが、その笠部53の外径は吐出ユニット15における化粧カバー24の内径よりも小径に形成されている。これにより、ノズル本体40は、浴槽11の内側から吐出口15aを介して吐出ユニット15内の装着部(雌ねじ部27)への着脱操作が可能になっている。
【0032】
次に、図2、図3、図5(a)(b)に示すように、ノズルカップ41は、その中心を通る軸線P(図5参照)方向の中途から先端側(図3において左端側)が円柱状の小径部54として形成されると共に、その中途から基端側(図3において右端側)が小径部54よりも径の大きい大径部55として形成されている。小径部54と大径部55との間は、円錐台状をなす連結部56によって滑らかな外面形状を形成するように連結されている。そして、ノズルカップ41における基端面となる大径部55の端面55aには略半球面状をなす球面凹部57が形成されている。
【0033】
また、ノズルカップ41の小径部54は、前記ノズル本体40の円形凹部45の内底面50に穿設されたねじ孔51の内径と対応する外形に形成されており、その先端側(図3では左端側)の外周面上には前記ねじ孔51内への小径部54の螺入を可能とする雄ねじ58が螺設されている。すなわち、本実施形態の場合、ノズルカップ41は、雄ねじ58が螺設された小径部54の先端を前記ノズル本体40側のねじ孔51内に螺入させることにより、ノズル本体40内に組付固定されるようになっている。
【0034】
そして、ノズルカップ41をノズル本体40内に組付固定した状態(図3参照)では、ノズル本体40における有底筒部46の周壁部46aの内周面とノズルカップ41の大径部55の外周面との間に、絞り機能を有する流路断面積が小さな円環状の狭流路部59が形成される。なお、この場合、ノズル本体40の前記周壁部46aの内周面とノズルカップ41の大径部55の外周面との間の間隔は、1mm以上の間隔(例えば、2mm程度)に設定されている。
【0035】
また、同じくノズルカップ41をノズル本体40内に組付固定した状態において、ノズル本体40における有底筒部46の周壁部46aの内周面とノズルカップ41の小径部54の外周面との間には、前記狭流路部59よりも流路断面積が大きくされて減圧機能を有する円環状の広流路部60が形成される。なお、この広流路部60のうち円形凹部45の内底面50から流出口52の先端側開口縁に至るまでの抉られた部分は、浴湯Wが狭流路部59側から流出口52を通り過ぎて円形凹部45の内底面50側へ流れてきた場合に、その流れ方向を流出口52の位置する基端側へ滑らかに反転させる反転流路部61として機能する。
次に、図2、図3、図6(a)(b)に示すように、ノズルピース42は、略円板状をなす本体部62を有しており、その本体部62の中心には加圧溶解浴湯Wの通過を可能とする流入口63が貫通形成されている。なお、本実施形態の場合、流入口63の内径は、1mm以上の径寸法(例えば、4mm程度)に設定されている。また、この流入口63の内径と対応するように本体部62の内面側(図3では左端面側)には円環状をなす小筒部64が突設されている。そして、この小筒部64により囲み形成される流入口63の内部空間が、その流入口63内を通過する加圧溶解浴湯Wに対して絞り機能を発揮する狭流路部65として構成されている。
【0036】
なお、ノズルピース42における小筒部64は、その外径が前述したノズルカップ41の球面凹部57の開口縁の内径よりも小径となるように形成されている。つまり、ノズルピース42の流入口63を通過してノズル本体40の円形凹部45内に流入した加圧溶解浴湯Wが、ノズルカップ41の球面凹部57内へ向けて導かれるようになっている。その意味から、ノズルピース42において流入口63が形成される本体部62の中心はノズル本体40及びノズルカップ41の各軸線Pと一致するように組付固定される。
【0037】
そして、この場合、ノズルカップ41の球面凹部57内においては、ノズルピース42の流入口63(狭流路部65)を通過することで絞りをかけられた加圧溶解浴湯Wが流入口63よりも広い空間である球面凹部57内で減圧されるようになっている。その意味で、ノズルカップ41の球面凹部57内は加圧溶解浴湯Wに対して減圧機能を有する広流路部66として構成されると共に、その球面凹部57の内面に沿って加圧溶解浴湯Wの流れ方向をそれまでの先端側向きから基端側向きへと滑らかに反転させる反転流路部としても機能する構成とされている。
【0038】
また、ノズルピース42における本体部62の内面側には、ノズル本体40の有底筒部46の内径と等しい円環状をなす大筒部67が突設されている。すなわち、ノズルピース42は、この大筒部67がノズル本体40に対して有底筒部46の開口を封止するように嵌合されることで、ノズル本体40の基端に組付固定されるようになっている。そして、その組付固定状態では、本体部62の内面側で小筒部64と大筒部67との間に円環状に形成されるU字溝68が、ノズルカップ41の球面凹部57により流れ方向を先端側向きから基端側向きに反転させられた加圧溶解浴湯Wを、再び基端側向きから先端側向きの流れ方向となるように滑らかに反転させる反転流路部69として構成される。
【0039】
以上のように、本実施形態においては、ノズル本体40内にノズルカップ41を組付固定した状態で更にノズル本体40の基端にノズルピース42を組付固定した場合、ノズル20内には、流入口63からノズル20内に流入した加圧溶解浴湯Wを流出口52まで、絞りと減圧及び流れ方向の反転とを交えて通過させる流路が形成されることになる。すなわち、流入口63の狭流路部65、球面凹部57の広流路部(反転流路部)66、U字溝68の反転流路部69、ノズルカップ41の大径部55とノズル本体40の周壁部46aとの間の狭流路部59、及びノズルカップ41の小径部54とノズル本体40の周壁部46aとの間の広流路部60(反転流路部61を一部に含む)にて流路が形成される。
そこで次に、こうしたノズル20内の流路における加圧溶解浴湯Wの流れ状態と、その場合における微細気泡の成長について説明する。
【0040】
さて、図2及び図3に矢印にて示すように、吐出ユニット15の継手ジョイント21側から加圧溶解浴湯Wがノズル20に向けて供給されると、その加圧溶解浴湯Wは、ノズルピース42の流入口63を通過してノズル20内にその軸線P方向に沿って勢いよく流入する。ここで、ノズルピース42の流入口63内は絞り機能を有する狭流路部65として構成されているため、加圧溶解浴湯Wは流入口63を通過する時点で一回目の絞り圧縮を受ける。なお、この場合、加圧溶解浴湯Wは、圧力が0.2MPa程度で流量が13〜15リットル/分程度で供給される。因みに、微細気泡発生用のノズル20にではなく、ジェットバス用のノズルに対して浴湯を供給する場合は圧力が0.07MPa程度で流量が45リットル/分程度で供給される。
【0041】
そして次に、流入口63からノズルカップ41の球面凹部57内に向けて真っ直ぐ流入した加圧溶解浴湯Wは、球面凹部57の減圧機能を有する広流路部66内において一回目の減圧がなされる。この段階においては、加圧溶解浴湯W中に溶解されている空気も未だ微細気泡の核とでもいうべき状態であって、加圧溶解浴湯Wは未だ白濁することもなく透明のままである。これは、減圧前に加圧溶解浴湯Wを絞り圧縮する流入口63(狭流路部65)の径寸法が1mm以上の大きな径寸法(4mm程度)であり、絞り圧縮時点と減圧時点での圧力差が従来における1mm未満の狭い隙間を介して絞りを行った直後に減圧する場合に比して小さいことが影響しているものと推察される。
【0042】
そして次に、加圧溶解浴湯Wは、反転流路部としても機能する広流路部66内において流れ方向が球面凹部57の内面に沿うように滑らかに反転される。すなわち、加圧溶解浴湯Wはその流れ方向がそれまでの先端側向きから基端側向きに反転され、ノズルピース42のU字溝68へと導かれる。そして、加圧溶解浴湯Wは、U字溝68内の反転流路部69において再び流れ方向がそれまでの基端側向きから先端側向きへと滑らかに反転され、ノズルカップ41の大径部55とノズル本体40の前記周壁部46aとの間の狭流路部59へと導かれる。
【0043】
すると、この狭流路部59を通過する時点で、狭流路部59が絞り機能を有するため、加圧溶解浴湯Wは二回目の絞り圧縮を受ける。そして次には、ノズルカップ41の小径部54とノズル本体40の前記周壁部46aとの間の広流路部60へ導かれた時点で、広流路部60が減圧機能を有することから加圧溶解浴湯Wは二回目の減圧を受ける。なお、この段階においても、加圧溶解浴湯Wは未だ白濁せず透明のままである。これも、減圧前に加圧溶解浴湯Wを絞り圧縮する狭流路部59の流路幅(大径部55と周壁部46aとの間隔)が1mm以上の大きな間隔(2mm程度)であり、絞り圧縮時点と減圧時点での圧力差が従来における1mm未満の狭い隙間を介して絞りを行った直後に減圧する場合に比して小さいことが影響しているものと推察される。
【0044】
そして、この広流路部60内において二回目の減圧を受けた加圧溶解浴湯Wは流出口52からノズル20外へ流出する。なお、狭流路部59側から広流路部60側へ導かれた加圧溶解浴湯Wのうち、流出口52を通り過ぎて円形凹部45の内底面50付近まで至った加圧溶解浴湯Wについては、流出口52から円形凹部45の内底面50側へ抉るように形成された反転流路部61内で流れ方向が流出口52の位置する基端側向きに滑らかに反転される。そして、その反転後において流出口52の位置まで至った時点で、流出口52からノズル20外へ流出する。
【0045】
なお、流出口52からノズル20外に流出する時点で、加圧溶解浴湯Wは3回目の絞り圧縮を受ける。そして、ノズル20の外周面と吐出ユニット15における吐出口15aに連なる化粧カバー24等の内周面との間の広い流路部分70(図3参照)において3回目の減圧作用を受ける。そして、この段階になって、加圧溶解浴湯W中に溶解していた空気が微細気泡に生長し、白濁した微細気泡を含む浴湯Xとなって吐出ユニット15の吐出口15aから浴槽11内へ吐出される。
【0046】
以上のように、本実施形態の場合、加圧溶解浴湯Wは、ノズル20内の流路を通過する途中で、圧力差が比較的小さい緩やかな絞り圧縮と減圧、及び流れ方向の滑らかな反転が繰り返される。そのため、従来の急激な絞り圧縮の直後に減圧が行われる場合と異なり、加圧溶解浴湯W中に溶解している空気がノズル20内の流路を通過する途中で浴湯Wを白濁させる微細気泡にまで生長することはない。
【0047】
また、ノズル20内の流路の途中に、複数の反転流路部(反転機能を併有する広流路部66、反転流路部69、広流路部60の一部である反転流路部61)を備えており、流路がノズル20の軸線P方向において蛇行した流路形状となることで、流路内の沿面距離をノズル20の軸線P方向の全長よりも長くしている。そして、このことにより、加圧溶解浴湯Wが流路内を流入口63から流出口52に至るまでに受ける流路抵抗を僅かではあるが増やし、加圧溶解浴湯Wを絞り圧縮するための狭流路部65,59を流路径や流路幅が1mm以上の広い流路断面積にした場合でも、加圧溶解浴湯Wの流速を低下させることなく徐々に(すなわち、緩やかに)減圧するようにしている。
【0048】
したがって、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)このノズル20は、その内部に加圧溶解浴湯Wを通過させる流路が形成され、その流路の途中に加圧溶解浴湯Wの流れ方向を滑らかに反転させる反転流路部が設けられている。すなわち、その流路途中には、流路の上流側から下流側へ、球面凹部57の広流路部(反転流路部)66、U字溝68の反転流路部69、及びノズルカップ41の小径部54とノズル本体40の周壁部46aとの間の広流路部60の一部で構成される反転流路部61が設けられている。このため、ノズル20内の流路の沿面距離がノズル20の軸線P方向の全長よりも長くなり、加圧溶解浴湯Wが流路を通過する途中で受ける流路抵抗を、従来の流路途中を略直角に曲げただけの流路構成の場合よりも、僅かではあるが増大することができ、加圧溶解浴湯Wに対する減圧作用を補強できる。
【0049】
したがって、絞り圧縮時点と減圧時点での加圧溶解浴湯Wの圧力差を確保するべく絞り機能を有する狭流路部65,59を極めて狭い隙間にしなくてもよくなる。その結果、流路内を流れる加圧溶解浴湯Wを、その加圧溶解浴湯W中に加圧溶解している空気を微細気泡にまで生長させる前段階(微細気泡の核ともいうべき段階)で、その流速を落とすことなく徐々に減圧することができる。そのため、仮に加圧溶解浴湯W中に髪の毛等の異物が混ざっていても、その異物が狭流路部65,59に引っ掛かる可能性を格段に低くすることができ、ノズル20のメンテナンス性を向上することができる。
【0050】
(2)このノズル20のメンテナンス性の向上は、ノズル20が内部に装着される吐出ユニット15のメンテナンス性も同様に向上させることになる。
(3)また、絞り機能を有する狭流路部65,59を極めて狭い隙間にする必要がないため、ノズル20内に形成される流路構造を簡素化でき、ノズル20の製造効率を良好にすることができる。
【0051】
(4)さらに、ノズル20内で加圧溶解浴湯Wを急激に減圧して一気に微細気泡を発生させる構成ではないため、ノズル20内での異音の発生を抑制することができる。
(5)加えて、このノズル20では、加圧溶解浴湯Wの流入口63に対向するように略半球面状をなす球面凹部57が反転流路部を構成するように設けられている。このため、球面凹部57の中心に衝突した加圧溶解浴湯Wの一部が球面凹部57の内面に沿って滑らかに反転する際に、流入口63から勢いよくノズル20内に流入する後続の加圧溶解浴湯Wの勢いを相殺するように干渉する。その結果、この流れ方向が相反する加圧溶解浴湯W同士の干渉により、加圧溶解浴湯Wに対する減圧を促進できる。
【0052】
(6)このノズル20では、ノズル20の流出口52から流出した加圧溶解浴湯Wが、ノズル本体40の外周面上に形成された笠部53を乗り越えるようにして吐出口15aの位置する下流側へ流れるようになっている。このため、加圧溶解浴湯Wがノズル20の外部に流出した後にも、その加圧溶解浴湯Wが吐出口15aに至るまでの流路の沿面距離を更に延長することができ、これによりノズル20外の流路部分70での微細気泡の成長を促進することができる。
【0053】
(7)このノズル20では、ノズル本体40の中実部43が断面六角形状をなすように形成されている。このため、浴槽11の内側から吐出ユニット15の吐出口15aを介して六角レンチ等の操作ジグを中実部43に係合させて、ノズル20を容易に吐出ユニット15に対して脱着することができ、吐出ユニット15のメンテナンス性を向上することができる。
【0054】
(8)このノズル20では、ノズル本体40の中実部43の先端にコイン等の操作ジグGが係合する係合溝44が形成されている。このため、浴槽11の内側から吐出ユニット15の吐出口15aを介してコイン等の操作ジグGを係合溝44に係合させて、ノズル20を容易に吐出ユニット15に対して脱着することができ、吐出ユニット15のメンテナンスを手軽に行うことができる。
【0055】
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態(別例)に変更してもよい。
・継手本体22における外周面上の筒部31については、後処理で樹脂製詰め物31aにより封止される構成ではなく、継手本体22の成型時において筒部31の内部に吸引用の孔が形成されないように、すなわち、筒部ではなく略円柱部となるように形成されるものであってもよい。また、継手本体22の外周面上には筒部31が最初から形成されない構成であってもよい。
【0056】
・ノズルカップ41のノズル本体40内に対する組付固定方法は実施形態に記載の方法(ノズル本体40側に形成されたねじ孔51にノズルカップ41の小径部54の先端側に形成された雄ねじ58を螺合させる方法)に限定されない。
【0057】
例えば、ノズルカップ41の小径部54の端面中心部に軸線P方向に沿うねじ孔を形成する一方、ノズル本体40には中実部43の先端から円形凹部45の内底面50まで貫通する貫通孔を軸線P方向に沿って形成しておく。そして、その貫通孔に中実部43の先端側からねじ部材を挿通し、そのねじ部材の先端をノズルカップ41の小径部54の端面に形成されたねじ孔内に螺入させ、そのねじ部材をねじ締めすることにより、ノズルカップ41をノズル本体40内に締め付け保持するようにしてもよい。あるいは、ノズルカップ41は、ノズル本体40内に接着若しくは溶着などの方法で組付固定されるものであってもよい。
【0058】
・ノズル本体40における中実部43の形状は断面六角形状に限定されない。例えば、断面四角形状など他の断面多角形状であってもよい。また、ノズル本体40の中実部43が断面六角形状(断面多角形状)である場合、ノズル20は六角(多角)レンチ以外の他の操作ジグを用いて着脱操作される構成であってもよい。
【0059】
・または、ノズル本体40における中実部43の形状は、その先端にコイン等の操作ジグGを係合させる係合溝44が形成されているならば、断面円形状であってもよい。
・狭流路部65を形成する流入口63の内径は異物による目詰まりの虞が少ない1mm以上であって且つ狭流路部65に絞り機能を持たせることが可能な径寸法であれば、実施形態に記載の4mm程度以外の任意の径寸法に設定することも可能である。
【0060】
・狭流路部59を形成するノズル本体40の周壁部46aの内周面とノズルカップ41の小径部54の外周面との間隔は、異物による目詰まりの虞が少ない1mm以上であって且つ狭流路部59に絞り機能を持たせることが可能な間隔寸法であれば、実施形態に記載の2mm程度以外の任意の間隔寸法に設定することも可能である。
【0061】
・ノズル20の構成要素であるノズル本体40、ノズルカップ41、及びノズルピース42は、他の非吸水性の合成樹脂材料(例えば、ポリオレフィン)や、金属、セラミック材料等で形成してもよい。
【0062】
・ノズル本体40の周壁部46aに形成される流出口52は、周壁部46aの周方向へ等角度間隔をおいて形成される以外に、異なる角度間隔をおいて形成される構成であってもよい。
【0063】
・ノズル20の笠部53は、吐出ボルト23の内径よりも小径であれば、化粧カバー24の内径よりは大径であってもよい。この場合、吐出ユニット15における継手ジョイント21の雌ねじ部27に対してノズル20を浴槽11の内側から着脱操作するときには、化粧カバー24を吐出ボルト23から取り外しておけば良い。
【0064】
・ノズルカップ41の大径部55の端面55aには、球面凹部57ではなく、例えば、内面形状が略半楕円球面状や円錐面状等の他の内面形状をなす凹部を形成し、この凹部により広流路部66を構成してもよい。
【0065】
・加圧溶解浴湯Wは、浴槽11内から吸引して循環させる浴湯U中に空気を溶解させたものではなく、空気とは異なる気体、例えば二酸化炭素、香料等の精油成分等の気体を溶解させたものであってもよい。
【0066】
・ノズル20は、浴槽11に白濁した微細気泡混じりの浴湯Xを吐出する吐出ユニット15に装着される場合に限らず、例えばタンク、水槽、プール、汚水槽、河川、湖沼等における水の浄化や油水分離を行う吐出ユニット(液体吐出装置)に用いられる微細気泡発生用のノズル装置に具体化してもよい。
【0067】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記流路内からの液体の流出口が形成されたノズル本体を有し、該ノズル本体の中心を通る軸線方向において、前記流路内への液体の流入口とは軸線方向における反対側の端部に、操作ジグが係合する操作部(中実部43、又は係合溝44)を形成した請求項1〜5に記載の微細気泡発生用のノズル装置。
【0068】
(ロ)前記微細気泡発生用のノズル装置の最大外径が、前記吐出口の開口径よりも小さくなるように形成した請求項5に記載の液体吐出装置。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】浴湯循環システムの概略構成図。
【図2】微細気泡発生用のノズルを装着した吐出ユニットの断面図。
【図3】ノズルの正断面図。
【図4】(a)はノズル本体の正面図、(b)は図4(a)の4b−4b線断面図。
【図5】(a)はノズルカップの正面図、(b)はノズルカップの右側面図。
【図6】(a)はノズルピースの正面図、(b)はノズルピースの右側面図。
【符号の説明】
【0070】
11…浴槽(貯留槽)、15…吐出ユニット(液体吐出装置)、15a…吐出口(着脱口)、20…ノズル(微細気泡発生用のノズル装置)、27…雌ねじ部(装着部)、40…ノズル本体、52…流出口、53…笠部、57…球面凹部、59…流路を構成する狭流路部、60…流路を構成する広流路部、61…流路を構成する反転流路部、63…流入口、65…流路を構成する狭流路部、66…流路を構成する広流路部(反転流路部)、69…流路を構成する反転流路部、P…軸線、U,W,X…浴湯(液体)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体が加圧溶解された液体を内部に形成された流路内を通過させる途中で絞り圧縮及び減圧することにより、前記流路外へ流出する前記液体中に微細気泡を発生させる微細気泡発生用のノズル装置であって、
前記流路の途中に、前記液体に対する絞り機能を有する狭流路部と、前記液体に対する減圧機能を有する広流路部と、前記液体の流れ方向を滑らかに反転させる反転流路部とを設けた微細気泡発生用のノズル装置。
【請求項2】
前記流路の途中に、前記狭流路部と広流路部及び反転流路部をそれぞれ複数設けた請求項1に記載の微細気泡発生用のノズル装置。
【請求項3】
前記流路内への液体の流入口により一つの狭流路部が構成されると共に前記流入口と対向するように内面形状が略半球面状をなす球面凹部により一つの広流路部及び反転流路部が構成されている請求項1又は請求項2に記載の微細気泡発生用のノズル装置。
【請求項4】
前記流路内からの液体の流出口が形成されたノズル本体の外周面上に、該ノズル本体の軸線方向と交差する外側方向に向かって膨出するように笠部が形成されている請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の微細気泡発生用のノズル装置。
【請求項5】
気体が加圧溶解された液体を該液体の貯留槽内に吐出する吐出口を備えた液体吐出装置であって、前記吐出口が請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の微細気泡発生用のノズル装置を着脱する際の着脱口を兼ねると共に、前記吐出口の内奥には前記ノズル装置を装着保持するための装着部を備えた液体吐出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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