説明

心臓の安静及び負荷の撮像における心臓の分割

安静状態の患者14に第1の同位体トレーサーが注入される。第1の摂取期間の後、患者は、負荷がかけられ、第2の同位体トレーサーが注入される。第2の同位体トレーサーの摂取期間の後、第1及び第2の同位体画像データは、データ取得装置16により同時に取得される。これら第1及び第2の同位体画像データは、第1又は安静状態の画像、第2又は負荷がかかった状態の画像、及び任意で、結合した第1及び第2の同位体画像に再構成される。良好な画像統計を持つ画像は、分割パラメタを生成するために分割され、この分割パラメタは、前記第1又は安静状態の、及び前記第2又は負荷がかかった状態の画像の両方に適用される。このように、その画像統計が正確な分割には不十分である画像は、2つの本質的に整列した画像を生成し、同じ分割パラメタを両方に適用することにより、正確に分割される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、二核種(dual isotope)及び/又は二重トレーサー(dual tracer)の撮像に関する。本出願は、心臓の二核種SPECT撮像と共に特に応用され、それらを特に参照して開示されるだろう。しかしながら、本概念は他の撮像モダリティ及び生体構造の他の部分にも応用可能であることが理解されるべきである。
【背景技術】
【0002】
心臓の安静及び負荷画像は通例、別々のSPECT画像取得ステップで得られる。通例は心臓の画像を自動分割した後に、これら2つの画像を比較することで診断が行われる。
【0003】
テクネチウム(Tc)ベースのトレーサーは、良好な画像統計を持つと共に、分割操作に適している。あるプロトコルにおいて、Tc画像は、前記安静及び負荷状態のどちらか一方で生成され、第2のTc画像は、もう一方で生成される。しかしながら、Tcは比較的ゆっくり除去されるので、安静の撮像セッションと負荷の撮像セッションとの間を4時間以上待つのが一般的である。これは、患者スループットを遅くするだけでなく、負荷及び安静画像のアライメント問題も引き起こす。
【0004】
他のプロトコルでは、タリウム(Tl)画像が安静状態で生成されてから、テクネチウム(Tc)画像が負荷状態で生成される。これは、各々が約15から25分のスキャンが2回行われ、前記患者スループットを減少させる欠点である。さらに、TI画像は、低い統計であり、分割を難しくさせ、場合によって不正確にさせ、これが画像解析に悪影響を及ぼすことがあり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
他のプロトコルでは、最初にTcが生成され、Tl画像が続く。このプロトコルは、最初にTl画像が生成され、Tc画像が続く前記プロトコルと同様の欠点を持つ。加えて、Tcはゆっくり除去されるので、Tlデータを取得する間、患者に残留Tcが存在する。高いエネルギーを持つTcは、このTcが散乱するとき、そのエネルギーの一部を放出する。これは、下方散乱(downscatter)するTcの電位をTlと同じエネルギーまで引き上げて、これら2つの区別を難しくさせる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願は、上述した問題及びその他を克服する新規及び改善したシステム並びに方法を考えている。
【0007】
ある態様によれば、画像診断方法が提供される。第1及び第2の同位体画像データは、第1の状態の被験者に摂取される第1の同位体トレーサー及び第2の状態の被験者に摂取される第2の同位体トレーサーから同時に取得される。これら取得した同位体画像データは再構成され、前記第1の同位体画像データから第1の状態画像を、及び前記第2の同位体画像データから第2の状態画像を生成する。前記第1及び第2の状態画像は共に、これら第1及び第2の状態画像の一方、若しくは良好な画像統計を持つ結合した第1及び第2の同位体画像に基づいて分割される。これら分割された第1及び第2の状態画像が同時に表示される。
【0008】
他の態様によれば、コンピュータ読み取り可能媒体が供給され、この媒体は以下のステップを行うように前記コンピュータを制御するためのソフトウェアを含んでいる。同時に取得した第1の同位体画像データ及び第2の同位体画像データは夫々、被験者に注入された第1の同位体トレーサーの摂取を表す第1の同位体画像に、並びに前記第1の同位体トレーサーを注入した後の第1の同位体トレーサーの摂取期間と、前記第1及び第2の同位体画像データを同時に取得する前の第2の同位体トレーサーの摂取期間との後、前記被験者に注入される第2の同位体トレーサーの摂取を表す第2の同位体画像に再構成される。良好な画像統計を持つ第1及び第2の同位体画像の1つ、又は第1及び第2の同位体画像データの両方から再構成される画像は、分割パラメタを生成するために分割される。これら分割パラメタは、第1の同位体画像及び第2の同位体画像の各々に適用される。
【0009】
他の態様によれば、画像診断システムが供給される。再構成処理器は、同時に取得した第1の同位体画像データを被験者に注入された第1の同位体トレーサーの摂取を表す第1の同位体画像に、並びに第2の同位体画像データを前記第1の同位体トレーサーを注入した後の第1の同位体トレーサーの摂取期間と、前記第1及び第2の同位体画像データを同時に取得する前の第2の同位体トレーサーの摂取期間との後、前記被験者に注入される第2の同位体トレーサーの摂取を表す第2の同位体画像に再構成する。分割処理器は、分割パラメタを生成するために、良好な画像統計を持つ第1及び第2の同位体画像の1つ、又は第1及び第2の同位体画像データの両方から再構成される画像を分割する。画像調整処理器は、分割した第1の同位体画像及び分割した第2の同位体画像を生成するために、前記第1及び第2の同位体画像の各々に分割パラメタを適用する。表示装置は、これら分割した第1及び第2の同位体画像を同時に表示する。
【0010】
ある利点は、異なる同位体/トレーサーからのデータの本質的な整列にある。
【0011】
他の利点は、改善される患者スループットにある。
【0012】
さらに他の利点及び恩恵は、以下の詳細な説明を読み、理解することで当業者に明白となるであろう。
【0013】
この新しい方法は、様々な構成要素及びこれら構成要素の組み合わせ、並びに様々なステップ及びこれらステップの組み合わせの形式をとってもよい。図面は単に好ましい実施例の説明を目的とするものであり、本発明を限定すると考えるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本概念に従う画像診断システムの概略図。
【図2】使用方法を説明する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1を参照すると、画像診断装置10、例えばSPECT撮像システムは、撮像される被験者14の一部を受け入れるように構成される撮像領域12を持つ。画像データ取得装置16は、同位体画像データを取得するためにガントリ上に搭載されている。説明される実施例において、画像診断システムは、前記画像データ取得装置が1つ以上のSPECT又は核カメラ16を含むSPECTシステムであり、これらカメラは被験者14の周りを回転するためにガントリ18に搭載されている。他の撮像システム、例えばPET、一体型のPET又はSPECT CT、一体型のPET又はSPECT MR等も考えられる。
【0016】
図2を参照すると、心筋における虚血領域を視覚化することにより冠状動脈疾患(CAD)を検出するための心筋灌流撮像(MPI)の実施例において、安静状態の被験者にTc同位体トレーサーが注入される(20)。以下に述べられるように、他の同位体も考えられる。患者は、安静又は第1の同位体の摂取期間、例えば30から60分の間、安静のままでいる(22)。被験者は次いで、負荷がかけられ(24)、Tl同位体トレーサーが注入される(26)。以下に述べられるように、第2のトレーサーは他の同位体を含んでもよい。負荷又は第2の同位体の摂取期間、一般に約15から30分を待った後(28)、スキャナ10は、両方の同位体から画像データ30の同時取得を開始する。
【0017】
同時取得した第1及び第2の同位体画像データ、並びに任意でゲーティング情報(gating information)が画像データバッファ40に記憶される。補正処理器42は、補正ステップ(43)を行い、減衰、散乱、空間分解能、相互汚染等の1つ以上を任意に補正する。任意で心臓又は生理的ゲーティング処理器アルゴリズムプログラム又は他の手段44は、被験者の心臓又は生理的位相により前記データをゲーティング又はソートする(45)。エネルギー弁別器46は、エネルギーウィンドウ操作(48)を行い、多数のエネルギーウィンドウに対応する画像データを分類する。他のエネルギーウィンドウも、被験者の減衰特性を測定、後方散乱を測定する等に使用されてもよい。このエネルギーウィンドウのデータは別々のエネルギーウィンドウメモリーに記憶される。
【0018】
1つ以上の再構成処理器56は、1つ以上のエネルギーウィンドウのメモリーから画像データを再構成する(58)。結果生じる再構成画像は夫々、第1の画像/同位体のメモリー60、第2の画像/同位体のメモリー60及び結合した同位体画像メモリー60に記憶される。この再構成処理器は、減衰、散乱及びコリメータ応答補正を行うことができる。ある実施例において、多数の又は全てのエネルギーウィンドウからのデータは同時に再構成され、前記減衰、散乱及びコリメータ応答補正を本質的に行う。他の実施例において、各同位体画像は、前記減衰、散乱及びコリメータ応答補正を行う別々のステップにおいて、エネルギーの同位体に特定的なサブセットから繰り返し再構成される。さらに他の実施例において、前記エネルギーウィンドウの同位体に特定的なサブセットにおける各同位体画像に対し別々のステップで再構成が行われる。
【0019】
1つ以上の処理器70は、再構成した画像内において被験者の心臓を見つける(74)ための心臓発見処理器、アルゴリズム、プログラム又は他の手段72を含む。処理器70は、最も有力な統計を持つ画像上で動作する。前記第1及び第2の同位体がTc及びTlであるとき、Tcは一般に最良の統計を持つ。結合した画像が生成される代替実施例において、処理器70は、この結合した画像上で動作することができる。全ての同位体に対するデータが同時に取得されるので、全ての画像は本質的に、整列される、普通に変倍される等である。再配向処理器、プログラム、アルゴリズム又は他の手段76は、心臓の主軸を再配向して、事前に選択した方向又は軸と整列させる最良のノイズ統計の再配向パラメタ78を持つ画像から計算する。例えば、左心室は、垂直軸に対し配向される。処理器70はさらに、最良のノイズ統計を持つ再配向した心臓画像を分割する(82)処理器、プログラム、アルゴリズム又は他の手段80を含む。1つ以上の画像調整処理器、アルゴリズム、プログラム又は他の手段84は、分割パラメタ、再配向パラメタ等をTc及びTl画像の各々に適用し(86)、第1の画像メモリー88及び第2の画像メモリー88に夫々言記憶される、整列且つ普通に分割されるTc及びT画像を生成する。
【0020】
特に、前記最良のノイズ統計を持つ画像を分割することは、自動的に若しくは手動で、又はそれら2つを組み合わせて行われることができる。分割している間、選択した構造体、例えば心臓、左心室、大動脈、肝臓等に対応する画像の領域が分割される、例えば各々の心臓の生理的構造又は領域に対応する画像の領域を規定するために輪郭が描かれる。一旦、最良のノイズ統計を持つ画像が分割されたら、その分割パラメタ、例えば規定した領域は、これら領域を分割するために他の画像上に重畳される、またそうでなければ適用される。このように、一旦、分割処置が行われ、分割パラメタは全ての対応する画像に適用される。
【0021】
モニター90は、整列且つ普通に分割されるTc並びにTl画像、又は他の第1及び第2の同位体画像を同時に表示する。任意で、重畳処理器92は、モニター90が例えば異なる色符号化で重ね合わした2つの画像を表示する(96)ように、前記分割されるTc及びTl画像を重畳する(94)。
【0022】
データをゲートモードで取得する場合、ゲート再構成(gated reconstruction)は、最良の画像統計を持つ同位体画像データ、又は結合したデータ上で行われる。ゲートモードにおいて、取得したデータは、心拍位相又は生理的運動の位置により分割される。例えば、心周期は、10個の位相に分割されることができる。各位相からのデータは再構成されることができ、減衰、散乱及びコリメータ応答補正は、対応する心拍位相における心臓の画像を生成する。各位相にはデータのほんの一部があるだけなので、悪いノイズ統計を持つ同位体又はエネルギーレベルに対する上述した分割問題が悪化する。最良のノイズ統計を持つ選択した位相画像又は結合したデータからの選択した位相画像が再び分割され、分割パラメタは、他の同位体から前記選択した位相画像に適用される。
【0023】
処理器70はさらに、前記ゲート位相間における動き又は位置の変化を推定する、動き推定処理器、プログラム、アルゴリズム又は他の手段100を含む。動き補正処理器、プログラム、アルゴリズム又は他の手段102は、前記第1及び第2の同位体画像上で動き補正動作104を同時に行うために、画像調整処理86において使用される、又は本質的な動き補正のために動きパラメタを利用して、再構成を再び実施するために、再構成処理器56にフィードバックされることができる、動き補正パラメタを生成する。例えば、動き推定パラメタは、画像をある心臓又は生理的位相から他の位相に変換するための空間変換を引き起こすのに使用されることができる。例えば、呼吸ゲート画像は、最後の吐き出す位相(end exhale phase)に空間変換される。これら動き補正パラメタは、各位相において、最良のノイズ統計を持つ画像又は結合した画像から決定される。これら動き補正パラメタ、例えば空間変換は次いで、同じ位相にある他の同位体画像に適用される。一旦、所与の位相に対する位相画像が変換されると、所与の同位体に対する全ての位相画像が同じ位相に変換され、結合される。前記動きパラメタも再構成する間、本質的に動きを補正するために、前記再構成処理器にフィードバックされることができる。
【0024】
図2において心臓を配向した後が示されていたとしても、動き補正は、この処理において、他の時点、特にそれ以前の時点で行われることができることを理解すべきである。このように、良好なノイズ統計を持つ、個々の又は結合した画像ウィンドウからのゲート同位体データは、その統計がゲーティング及び動き補正するには不十分である同位体からの画像データをゲーティング及び動き補正するのに使用される。このゲーティング及び動き補正も再構成中する間に行われることが可能である。
【0025】
前記動き推定又は空間補正変換は、ある位相から他の位相までの分割パラメタ又は規定した領域を変換するのにも使用されることができる。このように、最良なノイズ統計を持つエネルギーウィンドウから構成される位相画像が分割されることができ、これら分割パラメタは、変換され、並びに同じ同位体の他の位相画像に及び他の同位体の他の位相画像に適用される。
【0026】
単一の処理器70が幾つかの機能又は処理を行うと示されていたとしても、各々の機能又は処理が専用の処理器、ASIC等により行われることができることを理解すべきである。さらに、これら機能又は処理は、複数の処理器間において、様々な方法及び組み合わせで分担されることができる。
【0027】
他の実施例において、Tl−201は安静灌流に使用された後、Tc−99mが負荷試験に使用される。他の実施例において、Tc−99mの安静灌流試験に続いて、Tl−201の負荷試験が行われる。他の実施例において、慢性虚血又は心筋梗塞、並びに組織生存に関する情報を得るために、共に安静状態においてTc−99mは灌流に使用され、I−123−BMIPPは代謝測定に使用される。他の実施例において、Tc−99ベースの負荷灌流試験に続き、短時間内(例えば4時間未満)に、再配分するためのTc−99mの再注入及び虚血の記憶(ischemic memory)測定のためのI−123−BMIPPを組み合わせる安静試験が行われる。他の実施例において、灌流欠損を判断するためのTc−99m−ECDGの負荷測定に続き、前記短時間内において、虚血の記憶に対するI−123−BMIPPの安静測定が行われる。他の実施例において、Tc−99mの灌流及びI−123−BMIPPの合成神経支配(synthetic innervations)の測定の組み合わせが行われる。これら技術は心臓SPECTに限定されない。これら技術は、分割又は動き補正がPET、機能MRI及び他の"撮像モダリティ"と同様に行われるべき、如何なる多数の同位体のSPECT撮像プロトコル/アプリケーションにも適用されることができる。
【0028】
本発明は好ましい実施例を参照して説明されている。上記詳細な説明を読み、理解すると修正及び代替案が思い浮かぶことがある。本発明は、そのような修正及び代替案全てが付随する特許請求の範囲又はそれに同等なものの範囲内にあるかぎり、これら全てを含んでいると考えられることを意図している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の状態の被験者に摂取される第1の同位体トレーサー及び第2の状態の被験者に摂取される第2の同位体トレーサーから第1及び第2のエネルギー画像データを同時に取得するステップ、
第1の同位体画像データから第1の状態画像を、及び第2の同位体画像データから第2の状態画像を生成するために、前記取得したエネルギー画像データを再構成するステップ、
分割パラメタを生成するために、良好な画像統計を持つ前記第1及び第2の状態画像の一方、又は前記第1及び第2の同位体画像データの両方から再構成される結合した画像を分割するステップ、
前記第1の状態画像及び前記第2の状態画像の各々に前記分割パラメタを適用するステップ、並びに
分割した前記第1及び第2の状態画像を同時に表示するステップ
を有する撮像方法。
【請求項2】
前記同時に取得するステップの前に、
前記第1の同位体トレーサーを撮像すべき被験者に注入するステップ、
第1の同位体トレーサーの摂取期間を待つステップ、
前記第2の同位体トレーサーを前記被験者に注入するステップ、及び
第2の同位体トレーサーの摂取期間を待つステップ
をさらに有する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の同位体トレーサーの摂取期間を待つステップは、安静状態の前記被験者に行われ、及び
前記第2の同位体トレーサーの摂取期間を待つステップは、前記被験者が負荷状態にある間に行われる
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
表示装置において前記分割した第1及び第2の同位体画像を重畳するステップをさらに有する請求項1、2又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1及び第2の同位体トレーサーの一方はテクネチウムを含み、前記第1及び第2の同位体トレーサーの他方はタリウムを含んでいる、請求項1乃至4の何れか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1及び第2のエネルギー画像データを同時に取得している間、生理的又は心臓ゲーティングを利用するステップ、並びに
前記ゲーティングに従って前記第1のエネルギー画像データ及び前記第2のエネルギー画像データの各々を動き補正するステップ
をさらに有する請求項1乃至5の何れか一項に記載の方法。
【請求項7】
良好な画像統計を持つ静止画像の1つ又は結合した画像において前記被験者の心臓を見つけるステップ、並びに
良好な画像統計を持つ前記画像に基づいて、前記心臓の主軸が事前に選択した方向に配向されるように、前記第1及び第2の静止画像を再配向するステップ
をさらに有する請求項1乃至6の何れか一項に記載の方法。
【請求項8】
撮像領域を規定するガントリ、
前記第1及び第2の同位体画像データを取得するために、前記撮像領域の周りに置かれる1つ以上の画像データ取得装置、
請求項1乃至7の何れか一項に記載の方法を行うようにプログラムされた1つ以上の処理器、並びに
前記第1及び第2の静止画像を同時に表示する表示装置
を有する撮像システム。
【請求項9】
請求項1乃至7の何れか一項に記載の方法を行うようにコンピュータを制御するためのソフトウェアを含んでいるコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項10】
同時に取得した第1のエネルギー画像データを、被験者に注入された第1の同位体トレーサーの摂取を表す第1の画像に、並びに同時に取得した第2のエネルギー画像データを、前記第1の同位体トレーサーを注入した後の第1の同位体トレーサーの摂取期間と、前記第1及び第2のエネルギー画像データを同時に取得する前の第2の同位体トレーサーの摂取期間との後、前記被験者に注入される第2の同位体トレーサーの摂取を表す第2の画像に再構成するステップ、
分割パラメタを生成するために、良好な画像統計を持つ前記第1及び第2の画像の一方、又は前記第1及び第2のエネルギー画像データの両方から再構成される画像を分割するステップ、並びに
前記第1及び第2の同位体画像の各々に前記分割パラメタを適用するステップ
を行うようにコンピュータを制御するためのソフトウェアを含んでいるコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項11】
同時に取得した第1のエネルギー画像データを、被験者に注入された第1の同位体トレーサーの摂取を表す第1の画像に、並びに同時に取得した第2のエネルギー画像データを、前記第1の同位体トレーサーを注入した後の第1の同位体トレーサーの摂取期間と、前記第1及び第2のエネルギー画像データを同時に取得する前の第2の同位体トレーサーの摂取期間との後、前記被験者に注入される第2の同位体トレーサーの摂取を表す第2の画像に再構成する再構成処理器、
分割パラメタを生成するために、良好な画像統計を持つ前記第1及び第2の画像の一方、又は前記第1及び第2のエネルギー画像データの両方から再構成される画像を分割する分割処理器、
分割した前記第1の同位体画像及び分割した前記第2の同位体画像を生成するために、前記第1の同位体画像及び第2の同位体画像の各々に前記分割パラメタを適用する画像調整処理器、並びに
前記分割した第1及び第2の画像を同時に表示する表示装置
を有する画像診断システム。
【請求項12】
前記分割した第1及び第2の画像を重畳する画像処理器をさらに有する請求項11に記載の画像診断システム。
【請求項13】
前記第1及び第2の同位体の一方はテクネチウムであり、前記第1及び第2の同位体の他方はタリウムである請求項11又は12に記載の画像診断システム。
【請求項14】
前記第1及び第2のエネルギー画像データを同時に取得している間に利用される心臓又は生理的ゲーティングに従って、前記第1のエネルギー画像データ及び前記第2のエネルギー画像データの各々において動きを補正するのに動き推定を利用する動き補正処理器又は前記再構成処理器をさらに有する請求項11、12又は13に記載の画像診断システム。
【請求項15】
前記良好な画像統計を持つ前記同位体画像の1つ又は前記結合した同位体画像において心臓を見つける処理器、並びに
前記心臓の主軸が事前に選択した方向に配向されるように、前記第1及び第2の同位体画像を同時に再配向する再配向処理器
をさらに有する、請求項11乃至14の何れか一項に記載の画像診断システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2012−521553(P2012−521553A)
【公表日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−501416(P2012−501416)
【出願日】平成22年2月9日(2010.2.9)
【国際出願番号】PCT/IB2010/050582
【国際公開番号】WO2010/109343
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】