説明

必殺技機能を兼ねた記憶媒体を利用可能なゲーム装置

【課題】記憶媒体自体に特別な技発動の機能を与え、プレイヤがゲーム筐体に記憶媒体を装着することにより、プレイヤが選択したプレイヤキャラクタの通常の技を必殺技に変えて発動することにより、従来のゲーム機に比較し直感的なプレイを行えるとともに一層の爽快感を得ることができるゲーム装置を提供する。
【解決手段】ペンダント装着機構7にペンダント10を装着し、ゲームを開始する。プレイヤキャラクタが特定の条件(例えば必殺技を掛けることができるエネルギーを蓄えゲージが満タンになる)になると、ペンダント10は発光する。プレイヤが手をかざすと、プレイヤキャラクタは必殺技を繰り出し、相手キャラクタに多大なダメージを与える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプレイヤデータを記憶したり、ゲームの戦績を記憶したりするカードではなく、記憶媒体の記憶内容以外に記憶媒体の装着により記憶媒体をゲーム中に特別な武器として発動することができる必殺技機能を兼ねた記憶媒体を利用可能なゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
筐体にカードを装着してカード記憶内容を読み取り、ゲームに用いるアイテムやキャラクタを特定してバトルゲームなどを行うことができるゲーム装置が実施されている。
例えば、NESYSというゲームのライセンスカードはカードを筐体に入れてゲームのプレイヤデータを記憶させ、記憶内容を読み出しゲームデータとして使用できるものである(非特許文献1)。また、ドライブゲーム機ではライセンスキーを筐体に差し込むことによりゲームのプレイヤカーの所持と、ゲームの戦績を記憶することができるものである(特許文献1)。
【非特許文献1】NESYS(ネシス)ネットエントリーシステム、インターネット http://www.taito.co.jp/news/2002/details/020919 _03.html 2002/9/19
【特許文献1】特開2003−311021号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このように非特許文献1のカードのように従来のゲーム装置では記憶媒体として使用するものが多く存在し、カード本体だけでプレイヤのゲームルールに係わるものは存在しない。カードにゲームルールを直結する内容は、当然ゲーム単体を考慮した場合、プレイヤに不利になる条件にしかならないからである。
【0004】
本発明の目的は、記憶媒体自体に特別な技発動の機能を与え、プレイヤがゲーム筐体に記憶媒体を装着することにより、プレイヤが選択したプレイヤキャラクタの通常の技を必殺技に変えて発動することにより、従来のゲーム機に比較し直感的なプレイを行えるとともに一層の爽快感を得ることができ、自分だけの技を持ち歩いて使用できるゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するために本発明の請求項1は、携帯が可能であって、読み出し可能なID情報を格納したID情報格納部を内蔵した記憶媒体およびゲーム機とから構成され、前記ゲーム機は、前記記憶媒体を装着する記憶媒体収容部を有し、該装着された記憶媒体のID情報を読み取るID情報読取手段および該記憶媒体の装着を検出する記憶媒体検出手段ならびに前記記憶媒体に向けて光を発射する発光部を備え、プレイ中に行うプレイヤの所定の操作を検出する操作検出手段を有する記憶媒体装着機構と、前記ID情報で認証されたプレイヤのキャラクタがゲーム中に所定の条件になったとき、前記発光部を発光させる発光制御手段と、前記発光部の発光中にプレイヤが所定の操作を行ったとき、プレイヤキャラクタの通常の能力より相手キャラクタに大きいダメージを与える特別攻撃を行う特別攻撃手段とを備えたことを特徴とする。
本発明の請求項2は請求項1記載の発明において前記記憶媒体は、一面から入射する光を透過して他面に出射させる半透明材質で形成されたペンダント形状であることを特徴とする。
本発明の請求項3は請求項1または2記載の発明において前記ID情報読取手段は、アンテナより前記装着された記憶媒体に対し電波を送出して、前記記憶媒体に電力を供給し、前記記憶媒体のアンテナより送出される前記ID情報を受信するリードライタであることを特徴とする。
本発明の請求項4は請求項1,2または3記載の発明において前記記憶媒体検出手段は、記憶媒体検出用発光素子と記憶媒体検出用受光素子とを前記記憶媒体の装着する凹部の両側に設置し、前記記憶媒体検出用受光素子から出射する光が前記記憶媒体が遮ることにより記憶媒体を検出することを特徴とする。
本発明の請求項5は請求項1,2,3または4記載の発明において前記ゲーム中になる所定の条件は、前記プレイヤキャラクタのエネルギを示すゲージが一杯になったときであることを特徴とする。
本発明の請求項6は請求項1,2,3,4または5記載の発明において前記発光部は前記記憶媒体収容部の下部に設置され、前記発光部から発し記憶媒体を透過した光を反射する面を有するカバーを有するとともに前記カバーの面で反射した光を検出するセンサを設け、前記発光部の発光中に行うプレイヤの所定の操作は、前記記憶媒体と前記カバーの間にプレイヤの手などを挿入して前記記憶媒体を透過する光を遮ることを特徴とする。
本発明の請求項7は請求項1乃至6記載の発明において前記記憶媒体装着機構の中に押すことによりオンオフ動作するスイッチボタン装置を設け、前記発光部の発光中に行うプレイヤの所定の操作は、前記押しボタンを押してスイッチを動作させることである。
本発明の請求項8は請求項1乃至7記載の発明において前記特別攻撃とは、魔法の力により敵キャラクタにダメージを与える必殺魔法技であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
上記構成によれば、記憶媒体からキャラクタのID情報を読み出すことによりプレイヤキャラクタをゲームで登場させ、そのキャラクタがゲーム中に記憶媒体対応の武器を使用が可能となる。また、記憶媒体をペンダントの形状で半透明にすれば、ペンダントが発光する機能を追加することができる。
ペンダントを持っているプレイヤのみが必殺技の武器を用いることができ戦闘を有利に展開することができる。また、必殺技をカスタマイズすることが可能で、自分だけの技を常に持ち歩くことが可能である。
さらにペンダントに手をかざす,直接ボタンを押すなどの所定の操作による必殺技発動により直感的なプレイと爽快感を得ることができる。
ペンダントを購入して所持していれば、所持していないプレイヤよりゲームをより有利に遊ぶことが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面等を参照して本発明の実施の形態を詳しく説明する。
図1は、本発明による必殺技機能を兼ねた記憶媒体を利用可能なゲーム装置の外観を示す斜視図およびペンダントの外観図である。
このゲーム装置はプレイヤキャラクタはプレイヤが操縦するロボットであり、ゲームに出現する敵キャラクタと武器を用いてバトルを繰り広げるものである。
ゲーム機1の筐体中央にはモニタ5が設置され、その前面に操作パネルが配置されている。操作パネルの上部中央にはペンダント装着機構7が設けられている。さらにその手前には、上部にボタン(決定機能などに使用)を持つ左側操縦コントローラ8と右側操縦コントローラ9が配置され、それぞれ上下左右および斜めの8方向にプレイヤは動かすことができる。操縦コントローラ8は前進後退を行い、操縦コントローラ9は左右にステップを踏んだり、方向転換したりすることを操縦するものである。また、左側操縦コントローラ8と右側操縦コントローラ9を握ったとき、人指し指で操作するためのレバー状のスイッチ(図示されていない)も設けられている。
【0008】
モニタ5の隣にはペンダント販売機(ペンダントベンダ)3が取り付けられ、その手前にコイン投入部15が設けられている。モニタ5の上部には照明表示するための装飾部が、その左右にはスピーカ2がそれぞれ配置されている。
プレイヤは操縦コントローラ8,9の手前に設置されている椅子4に座り、左右の操縦コントローラ8,9を操作してゲームを行うことができる。
【0009】
図1(a)のペンダント10は半透明10aの材質であり、前面には装飾部10bが設けられている。後面から光を当てると、その内部を通過して前面の装飾部10bで種々の色で明るく表示される。内部にはID情報を記憶したRFID認証チップ搭載基板10cを有し、この搭載基板10cによって一部の光は遮られるが、他の半透明10aを通過するため、光の大部分は装飾部10bの部分に達する。なお、側面からペンダント検出用発光ダイオード(後述する)の光が当たった場合には、RFID認証チップ搭載基板10cなどにより大半の光は遮られ反対側の側面にはほとんど透過しないようになっている。
ペンダント10はこのような構造であり、プレイヤはゲーム使用を希望する場合にはペンダント装着機構7に装着する。
【0010】
図2は、ペンダント販売機の詳細を説明するための図である。
コイン投入部12に所定金額のコインを投入すると、ペンダント箱排出口13からペンダント箱14を購入できる。ペンダント箱14には上記のようなペンダント10が入っている。購入したペンダントのRFID認証チップにはそのペンダントを識別するためのID情報が記憶されている。
【0011】
図3Aはペンダント装着機構の実施の形態を示す斜視図および一部断面で示した側面図で、手かざしセンサ形式の例である。
センサ基台21にペンダント形状相似の溝で形成されたペンダント収容部22が設けられている。ペンダント収容部22の底部には中央部に矩形孔23aを有する矩形形状のアンテナ23が設置され、矩形孔23aの下部にはゲーム中に光を発するためのLED24が配置されている。
また、ペンダント収容部22の側面にはペンダント検出用発光ダイオード25とペンダント検出用受光素子26が対面する位置関係で取り付けられている。ペンダント検出用発光ダイオード25が発した光はペンダント収容部22を通過し、ペンダント検出用受光素子26に入射するようになっている。
【0012】
さらにペンダント検出用発光ダイオード25とペンダント検出用受光素子26を取り付け位置の外側には手かざし認識用センサ27,28が上向きに設けられた入射導入孔27a,28aの底部に配置されている。図3Aでは手かざし認識用センサは2個記載しているが、実際には前後に2個(図示されていない)配置されており、全部で4個の手かざし認識用センサが設けられている。
ペンダント収容部22の上部を覆うようにセンサ認識用カバー20が設置されている。センサ認識用カバー20の上部はおわん型形状の覆い部20aを有し、覆い部20aの円周部分の一部に支持足20bが取り付けられている。支持足20bはセンサ基台21の周囲半分を取り囲むようにゲーム機筐体に固定されている。支持足20bが存在しない側からペンダントを挿入してペンダント収容部22に装脱着することができる。また、センサ認識用カバー20とペンダント収容部22の間にプレイヤの手を挿入することができる。
【0013】
図3Bはペンダントの装着検出および必殺技を発動させるための手かざし検出の詳細を説明するための図である。
ペンダント検出用発光ダイオード25から発する光はペンダント検出用受光素子26に減衰することなく入射するが、ペンダント10を装着した場合には半透明の中に光は進入するが、ペンダントのIC搭載基板11の付近で遮られ、ペンダント検出用受光素子26に達する光は極端に減衰するため、この減衰によりペンダント装着を検出する。
また、発光制御部からの制御によってLED24が発光すると、その光はアンテナ23の矩形孔23aを通過し、さらにIC搭載基板11が埋め込まれた部分を除くペンダント10の半透明部分を通過してペンダント10の上面の装飾部10bを照らしながらペンダント上部に抜ける。このためプレイヤはペンダント10が輝いているように見ることができる。
センサ認識用カバー20の下面は反射処理が施されており、この下面に達した光は反射し下方に光の進行方向が変更させられる。この光の一部は手かざし認識用センサ27,28に入射し、所定レベルの信号を発生することができる。
プレイヤが手19をセンサ認識用カバー20とペンダント10の間に挿入すると、LED24からの光は遮られ、その結果、手かざし認識用センサ27,28に入射する光のレベルは所定値以下となり、この信号が必殺技発動のトリガとなる。
【0014】
図3Cはペンダントの使用方法を説明するための図である。
ペンダントをゲーム開始時にペンダント収容部に装着してゲームを始めることができる。これによりゲームのデータ認証を行い、ゲーム毎にサーバ装置(後述する)にゲーム履歴情報などを記憶することが可能となる。図3C(a)にプレイヤがペンダントを差し込む直前の状態が示されている。
ペンダント収容機構のカバーとペンダント収容部の間は平手が1本入る程の隙間があり、この隙間からペンダントをペンダント収容部に装着することができる。
ペンダントはゲームの進行に合わせてペンダント収容部の下部に設けられたLEDによりゲーム進行に基づき様々な色で発光する。図3C(b)にペンダントが様々に発光する状態が示されている。
ペンダントはゲーム中、ある条件(例えば、敵にダメージを与えてゲージが満タンになる)で発光する。プレイヤはこのようなタイミングで発した光を手をかざして遮ると、それが検出されて必殺技が発動する。図3C(c)に手をかざし、その攻撃を行ったモニタの状態が示されている。
【0015】
図4Aはペンダント装着機構の他の実施の形態を示す斜視図,センサカバーを開いた状態の斜視図および一部断面で示した側面図で、収納ボタン形式の例である。
この実施の形態は図3Aとは異なり、手をかざして必殺技を発動するのではなく、ペンダント装着機構の押しボタンを押して必殺技を発動するものである。
センサ基台31にペンダント形状相似の溝で形成されたペンダント収容部32が設けられている。ペンダント収容部32の底部には中央部に矩形孔33aを有する矩形形状のアンテナ33が設置され、矩形孔33aの下部にはゲーム中に光を発するためのLED34が配置されている構成およびペンダント収容部32の側面にペンダント検出用発光ダイオード38とペンダント検出用受光素子39が対面する位置関係で取り付けられ構成は手かざしセンサ形式と同じ構成である。ただし、アンテナ33およびLED34が設置される位置は後述する円筒部37eの内部である。
【0016】
ペンダント収容部32の上部を覆うための半球形状のセンサカバー30が設置されている。センサカバー30は光を透過する材質で形成され、枢着部30aにより図4A(b)に示す開いた状態や図4A(a)に示す被せた状態にすることができ、ペンダントを装脱着することかできる。この半球状のセンサカバー30が押ボタン部37のボタンとなる。
センサ基台31の底面は押しボタンの軸の役割を果たす円筒部37eの上端に取り付けられ、円筒部37eの下点はマイクロスイッチ押圧板37bに固定されている。
円筒部37e下部はゲーム筐体に固定された押しボタン基部37dに嵌挿されている。円筒部37e上部はコイルバネ37aが嵌入され、コイルバネ37aの反発力により円筒部37eは常に上方向に付勢されている。
マイクロスイッチ押圧板37bの下部にはマイクロスイッチ36が配置されている。
【0017】
図4Bはペンダントの装着検出および必殺技を発動させるための押しボタンの動作の詳細を説明するための図である。
ペンダント収容部32の側面に設けたペンダント検出用発光ダイオード38からの光をペンダント10が遮ったことをペンダント検出用受光素子39で検知することによりペンダント装着を検出する。
発光制御部からの制御によってLED34が発光すると、その光はアンテナ33の矩形孔33aを通過し、さらにIC搭載基板が埋め込まれた部分を除く半透明のペンダント10を通過してペンダント10の上面の装飾部10bを照らしながペンダント上部に抜ける。ペンダントを通過した光はさらにセンサカバー30を透過してプレイヤの目に達する。プレイヤはペンダント10が輝いているように見ることができる。
プレイヤが指16でセンサカバー30を押すと、コイルバネ37aの反発力に抗してセンサ基台37c,円筒部37eおよびマイクロスイッチ押圧板37bは押し下げられ、マイクロスイッチ36がオンまたはオフ状態となり必殺技発動のトリガとなる。
【0018】
図5Aは本発明による必殺技機能を兼ねた記憶媒体を利用可能なゲーム装置の回路の実施の形態を示すブロック図である。この実施の形態は手かざしセンサ形式のペンダント装着機構を設けた例である。
コイン投入部15からコインが投入されると、コイン関連装置41は入出力制御装置43を介してCPU40に伝達される。バックアップメモリ42はコイン数・プレイ数などの設定値が格納される。操縦コントローラ8,9などの操作部からの操作信号も入出力制御装置43を介してCPU40に送られる。
各センサ25〜28はセンサ制御部48に接続され、センサ制御部48により各センサ25〜28は発光や受光の制御が行われる。アンテナ23はリードライタ49に接続され、リードライタ49はアンテナ23を介してペンダントの間でID情報の読み出し制御を行う。すなわちペンダントに対し発した電波により電力をペンダントのICに供給し、読み出されたID情報で変調された電波を受信して復調しID情報を抽出する。
書き込み情報がある場合には書き込み情報で変調した電波をペンダントに発射し、復調されて抽出された書き込み情報をペンダントのメモリ部に記憶させることもできる。
【0019】
LED(発光部)24は発光制御部50に接続され、発光制御部50はゲーム中に所定の条件になったときCPUから指令されるコマンドによりLEDの発光を制御する。
すなわちゲームの進行に伴い様々な色で発光させたり、プレイヤがゲーム内でダメージを受け、ピンチになった時は赤く点滅して危機を知らせたりできる。LED(発光部)24の主な役割は必殺技を発するための条件が整った場合に発することである。必殺技を発する条件とは、敵にダメージを与えてエネルギが十分溜まり、必殺技で消費できるだけのエルギーを蓄えた場合である。このような場合にはゲージレベル表示が満タン状態となる。
サウンド処理部47はCPUから送られた指令に基づきゲーム中やゲーム待ち受け時のサウンドや音声などをスピーカ2から出力させる。
【0020】
ROM45にはこのゲーム機全体の制御を司る制御プログラム45a,プレイヤが操縦するロボットと敵との間でバトルを行うためのゲームプログラム45bおよびゲームに必要なデータが格納されている。RAM46はCPU40が演算する場合の作業エリアであり、一時的なデータ格納領域として使用される。
CPU40は制御プログラム45aの実行によりゲーム制御部40aの機能を有するとともにゲームプログラムを読み出し実行することにより次のような各機能を有する。
ゲーム制御部40aは待ち受け状態からゲームが開始するまでの待ち受け画面表示制御や選択画面の表示制御を行い、さらにゲームプログラム起動によりプレイヤロボットの使用する武器や防御内容のデータをROMから読み出し、ゲーム進行に伴いプレイヤの操作により敵キャラクタに攻撃を加えたり、敵からの攻撃により防御を行ったりする。
ペンダント検出部40bはペンダントの装着を検出するものである。すなわち、センサ制御部48に対し、ペンダント検出用発光ダイオード25に発光するように指示し、ペンダント検出用受光素子26からの信号レベルを検知することにより、ペンダントの装着を検出するものである。
【0021】
発光タイミング部40cは、プレイヤロボットがゲーム内でダメージを受け、ピンチになった時、危機を知らせたため赤く色の点滅させることを発光制御部50に指示する。また必殺技を発するための条件が整った場合、必殺技で消費するエネルギ以上のエネルギが溜まった場合に、必殺技を使用できる光の発生を発光制御部50に指示する。
操作検出部40dはプレイ中に所定の操作を行ったとき、その操作を検出するものである。すなわち、LED24から必殺技使用可能の光を発した場合に、手かざし認識用センサ27,28からの信号レベルを検知することにより、手かざしを検出するものである。
特別攻撃部40eは発光部の発光中に手かざしを検出したときにプレイヤキャラクタの通常の能力より相手キャラクタに大きいダメージを与える必殺技を与えるものである。
【0022】
画像処理部44はCPU40からの画像形成指示に従い、送られるデータより表示画像を作成しモニタ5に表示させる。
通信部57はネットワークを介して示すサーバ装置に接続されている。
図5Bはサーバ装置の詳細を示す回路ブロック図である。
サーバ装置61は通信部58,ネットワークを介してゲーム機と接続されている。制御部59はゲーム機からペンダントのID情報対応のデータ読み出し要求があると、データベース60よりID情報対応のデータを読み出し、ゲーム機に送信する。また、書き込み要求があれば、ID情報対応のデータベース60の領域にプレイヤのアイテムや戦績のデータなどを書き込むことが可能である。ゲーム機はプレイヤがぺンダントを用いた場合にサーバ装置61にアクセス可能である。
【0023】
図5Cは本発明に用いられるペンダント内蔵ICチップ回路の詳細を示すブロック図である。
メモリ部54にはRFID情報が記憶されている。
アンテナ52は電力誘起機能を有しており、ゲーム機側のアンテナ23から電波を受信すると、電力がメモリ部54,送受信部53,制御部55に供給される(電磁誘導供給方式)。制御部55はメモリ部54のID情報を読み出し、送受信部53で変調してアンテナ52より発信する。アンテナ23は電波を受信すると、リードライタ49は受信波を復調しID情報を抽出する。送受信部53はゲーム機から情報が送られてきた場合、その情報をメモリ部54に格納することもできる。
【0024】
図6は本発明による必殺技機能を兼ねた記憶媒体を利用可能なゲーム装置の動作の流れを説明するためのフローチャートである。
待ち受け画面としてタイトル画面が表示され、「ペンダントをスロットにはめ込んで下さい」という表示がなされている(ステップ(以下「S」という)001)。そして、「クレジットを入れて下さい」というクレジット促進処理画面が表示される(S002)。
まず、ペンダントを使用しない場合のゲームの流れについて説明する。
プレイヤはゲーム筐体のコイン投入口よりクレジットを必要枚数分投入する(S005)と、その情報はコイン関連装置41,入出力制御装置43を介してCPU40に送られる。CPUのゲーム制御部40aは必要枚数コインが投入されたことを検出する(S006)。これによりゲーム制御部40aはスタートボタンを押して下さいという指示をモニタ5の画面に表示する(S007)。
【0025】
ついでスタートボタンが押されたか否かを判定し(S008)、スタートボタンが押された場合にはつぎにペンダントを使用しているか否かを判定する(S009)。ペンダントを使用している場合には、ペンダント検出部40bがペンダント検出を行っているので、その出力より知ることができる。この説明はペンダントを使用していない場合であるので、ゲーム制御部40aはゲームメニュー画面を表示し、ゲームスタートデモを行う(S015)。プレイヤは操作部の操作によりゲームメニュー画面よりプレイヤロボットに関する選択を行って、ゲームプレイ画面に入る(S016)。プレイヤはプレイヤロボットで対戦相手と戦い与えられた時間内で対戦相手を倒すこととなる。そのとき攻撃をかけることができる武器は予め設定されている能力の通常の武器であり、その武器対応の破壊力で対戦相手にダメージを与える。
結果は戦いに勝利してゴールドを手に入れるか、または戦いに敗北してゴールドを手に入れることができなかったこととなる。いずれの場合でもリザルト画面が表示され、クリア情報戦績が表示される(S017)。
【0026】
負けた場合にはゲーム制御部40aはつぎに「コンティニューしますか」という画面を表示させる(S021)。プレイヤはコンティニューを選択した場合にはS015に戻り、再度ゲームを行うことができる。勝った場合にはゲーム制御部40aは全ラウンドを終了したか否かを判定し(S018)、終了していない場合には「つぎのラウンドへ進むか」という画面を表示させ(S019)、プレイヤがつぎのラウンドを選択した場合にはS015に戻って、つぎのゲームラウンドに進む。つぎのラウンドを選択しない場合にはゲームエンド画面を表示し、ゲームオーバ画面すなわちタイトル画面を表示する(S022)。S017では1つのラウンドをクリアした毎にサーバ装置61のデータベース60にデータが書き込まれる。
【0027】
つぎにペンダントを使用した場合のゲームの流れについて説明する。
プレイヤがペンダント収容部にペンダントを装着する(S003)。ゲーム制御部40aはペンダント検出部40bがペンダントの装着を検出し、かつコインが投入されたか否かを判定する(S004)。ペンダントが装着され、コインが投入されると、ゲーム制御部40aはスタートボタンを押して下さいという指示をモニタ5の画面に表示する(S007)。ついでスタートボタンが押されたか否かを判定し(S008)、スタートボタンが押された場合にはつぎにペンダントを使用しているか否かを判定する(S009)。ペンダントを使用している場合であるので、リードライタ49でペンダントよりID情報を読み出し、通信部57によりこのゲームシステム専用のサーバ装置61にアクセスし、ID情報対応のデータをサーバ装置のデータベース60から読み出すこととなる(S010)。
【0028】
サーバ装置61ではデータベース60にゲーム機から送られたID情報対応にペンダントの情報が格納されている場合にはデータ認証を行う。送られたID情報対応にペンダントの情報が設定されていなければ、ゲーム機に対し、その旨の情報を送信する(S014)。
ゲーム制御部40aはサーバ装置61でデータ認証が行われると送られるプレイヤ情報をモニタ5に表示する(S014)。そしてゲームメニュー画面に移行する(S015)。一方、ペンダントの情報が設定されていない旨の情報が送られてくると、プレイヤデータを作成するための新規登録画面をモニタ5に表示する(S012)。
プレイヤはこの新規登録画面により操作部8,9を操作して個人データを入力する(S013)。個人データは名前,生年月日,所属国家,搭乗機体セレクなどである。所定の時間内に個人データを入力できれば、登録されS015のゲームメニュー画面へと移行する。所定の時間内に個人データを入力できずタイムアウトになると、S007に戻る。
【0029】
ゲームメニュー画面ではプレイヤは操作部の操作によりプレイヤロボットに関する選択を行って、ゲームプレイ画面に入る(S016)。プレイヤロボットは与えられた時間内に対戦相手を倒すこととなる。そのとき攻撃をかけることができる武器は魔法の力を与えられることができ、対戦相手に多大なダメージを与えることができる(なお、S015,S016の流れの詳細については後述する)。
プレイヤは戦った結果、勝利してゴールドを手に入れるか、または戦いに敗北してゴールドを手に入れることができなかったこととなる。いずれの場合でもリザルト画面が表示され、クリア情報戦績が表示される(S017)。
負けた場合にはゲーム制御部40aはS021に進み,S022またはS015に移行する。勝った場合にはS018に進み、全ラウンドを終了している場合にはS020に移行し、全ラウンドを終了していない場合はS019に進み、プレイヤがつぎのラウンドを選択した場合にはS015に戻り、つぎのランドを選択しない場合にはS020でゲームエンド画面を表示し、ゲームオーバ画面を表示する(S022)。そして、「ペンダントに無事記録されました。ペンダントを忘れずにお持ち帰り下さい」という表示を行う。(S023)
以上によりペンダント不使用,使用の場合のゲームは終了する。
【0030】
つぎに図7〜図10を用いS014,S015を中心にゲーム処理の流れについて説明する。
図7は、本発明によるゲーム装置のモニタに表示される、ゲーム時におけるゲーム画面例を説明するための図であり、図7(a)はペンダント使用時、(b)はペンダント不使用時の流れについてのゲーム画面例を示している。
ペンダント使用時のゲームでは、ゲームメニュー表示画面(1)にはプレイヤの情報が表示される。すなわち、・使用機体表示・プレイヤ名表示・プレイヤ所属国家・プレイヤ階級名表示・プレイヤ使用機体表示・使用機体の名称表示・使用機体の武器表示・使用機体の所持するアイテム表示・使用機体が使える魔法表示・使用機体ステータス表示・経験値や獲得ゴールド表示がそれぞれ行われる。
対戦画面表示画面(2)ではプレイヤと戦う相手の情報画面が表示される。すなわち、・プレイヤ名表示・プレイヤ階級名表示・プレイヤ所属国家・プレイヤ使用機体表示・対戦者名・対戦者所属国家表示・対戦者階級名表示・対戦者使用機体表示・ラウンド(数字)表示がそれぞれ行われる。
【0031】
一方、ペンダント不使用時のゲームでは、ゲームメニュー表示画面(1)には用意された数種類の中からセレクトされたプレイヤの使用機体表示が行われる。
対戦画面表示画面(2)ではプレイヤの使用機体表示・対戦者名・対戦者所属国家表示・対戦者階級名表示・対戦者使用機体表示・ラウンド(数字)表示がそれぞれ行われる。
このようにして対戦画面が表示された後は、ゲームプレイ画面が表示されゲームを進行させることができる。
【0032】
上記画面に表示される対象や使用される対象についての定義付けは以下の通りである。
「プレイヤ名」はプレイヤが「ペンダント」を使って、専用サーバ装置に「個人情報」を「登録」する際に個人を特定するための「名前登録」であり、ゲーム中のプレイヤの個人を特定する名称である。ペンダントで新規登録する際に、プレイヤが任意でゲーム機の操作部のレバーとボタンを使って登録することが可能である。
「プレイヤ所属国家名」はプレイヤがゲームの中で所属する国のことであり、プレイヤは選択した国家の兵隊になり、敵対する敵国家の兵隊の操るロボット騎士と戦い、勝利するのが国家に所属したプレイヤの目的となる。プレイヤがゲーム内で敵国家のロボット騎士を倒し、ゲームクリアすると、国家より褒美のゴールドが毎回授与される。
所属国家選択はプレイヤがペンダントを使用し専用サーバ装置に新規登録をする際に、登録を要求される。国家は数個存在し、プレイヤが初期登録の際に、ゲーム機の操作部のレバーとボタンを使用して任意に選択できる。一度ひとつの国家に登録すると、変更はできない。
【0033】
「プレイヤ階級名」はプレイヤが所属する国の中でのプレイヤの階級をあらわす表示であり、ペンダントを使用し、新規登録をすることによりその国家に所属し、一番下の階級から始まり、ゲームに勝利し経験を積むと、階級も上がる。階級が上がることにより、手に入るアイテムや他のプレイヤに対して身分を誇示できる。
「プレイヤ使用機体」はプレイヤがゲームの中で使用する機体ロボットのことであり、全長15M弱、機械仕掛けの二足歩行のボディに、鎧をまとった騎士風ロボットである。機械仕掛けだが、プレイヤがペンダントを筐体にはめ込み使用することによって魔法力でパワーアップして使用できる。ペンダントを登録しないと魔法によるパワーアップはできない。プレイヤ使用機体は、あらかじめ最初のゲーム開始時に用意された数種類の騎士風ロボットの中から1体だけをプレイヤが新規登録の際に選び、サーバ装置に登録されたものが、ゲーム毎に表示される。
「使用機体の名称」はプレイヤが操縦する騎士風ロボットの名称であり、最初からタイプ別に名前が用意してあるが、プレイヤが任意に機体名の変更が出来ることにより、より自分だけの感情移入できる機体を所有できる。機体名の変更は専用のWEBコンテンツで任意に変更することが可能である。
【0034】
「使用機体の武器」はプレイヤが操縦する騎士風ロボットの所持する武器であり、ゲーム内で戦闘する為に必要な武器である。剣,槍,銃,盾等様々な種類が存在し、ゲーム中に敵を倒すと獲得できたり、ラウンドクリア時に入手できる。武器はロボットの両手に装備することが可能でゲーム機の二本の操縦レバーで動かすことが可能である。ペンダントを使用していると、武器を更に強力なものに交換し変更させた状態を保存することが可能である。武器はカスタマイズベンダや、WEBコンテンツの「ショップ」で所有ゴールドで購入することが可能である。ゲームメニュー画面では、あらかじめ両手に登録してある現状の武器が表示される。
「使用機体の所持するアイテム」はゲーム中または、WEBコンテンツのショップで入手したプレイヤに有利な効果をもたらすアイテムの数々である。ゲームメニュー画面では、ペンダントを介してサーバ装置に記憶されたアイテムを使用機体に装備させたゲームにおいて使用可能なものが表示される。
【0035】
「使用機体が使える魔法」はペンダントに秘められた魔法の力であり、ゲームでは、単なる機械じかけのロボットに各種魔法力を授けて魔法ロボットにする機能がある。ペンダントを使用することにより通常との違いは、ゲーム中に魔法による必殺技が使えることと、魔法ロボットの外見の変化や背面に羽根が生えて飛行できる機能がつく等、専用の機能の操作が可能になる。魔法の使用は、筐体にはめ込んだペンダントで行う。魔法にはバリエーションが存在しプレイヤは任意で魔法をカスタマイズすることができる。魔法のカスタマイズは、ゲーム中に入手したアイテムや薬で行うことができる。魔法のカスタマイズは専用のWEBコンテンツや専用のカスタマイズベンダの専門の項目でカスタマイズができる。ゲームメニューにおいてペンダントを介してサーバ装置に記憶された魔法を使用機体に装備させてゲームにおいて使用可能なものが表示される。
以上説明した「プレイヤ名」〜「使用機体が使える魔法」はペンダントをゲーム機に装着していないと、これら情報はゲーム毎に残すことができない。これら情報はペンダントを介して、専用サーバ装置のデータベースに記録されている。
【0036】
「使用機体ステータス」はペンダントを使用してゲームをプレイすると、プレイヤが戦って勝利したり敗退したりするゲーム毎の結果がステータスとして記録される。このステータスは数字で表示される。このステータスの数字が戦績を積むことで上昇すると、プレイヤの経験値が上がりレベルアップする。ステータスの表示は、現在のプレイヤの戦績や経験値の表示であることと共に次のレベルへの目安にもなる。
「経験値」はペンダントを使用してゲームをプレイすると、プレイヤが騎士風ロボを操作して戦って勝利した時にプレイヤに蓄積するポイントであり、経験値は数字で表示される。この経験値が一定の値に達するとレベルアップしてプレイヤの騎士風ロボが強くなっていく。レベルが上がると「魔法」の使える種類が増えたり、「機体」の「強度」が上昇したりして、よりプレイヤを幅広く奥の深い遊びへと誘う。上記「使用機体ステータス」「経験値」はペンダントをゲーム機に装着していないと、これら情報はゲーム毎に残すことができない上にその画面で表示もされない。
【0037】
「獲得ゴールド」はゲーム中に敵を倒したり、拾得したりして入手できるゲーム内で通貨の役割を示すもので、これを獲得することによりゲームの専用コンテンツ内にあるショップにて、プレイヤの戦闘中の攻撃の有利になる武器や、防御が有利になる防具,戦闘中に体力が回復する薬やその他、ゲームの進行が有利になるアイテムが入手できる。また、ショップにおいて、既にプレイヤが所有しているアイテムを売却することも可能で、売却するとゴールドがプレイヤの獲得ゴールドにカウントされる。
「カスタマイズベンダ」はゲーム機以外に、ペンダントを所有しているプレイヤが、ペンダントによって専用のサーバ装置に保管されているゲームのデータを、ペンダントを使用して閲覧できる専用の筐体装置である。
アップライト型の筐体で専用のモニタをタッチパネルで操作する。正面にペンダントをはめ込むスロットが存在し、ペンダントをスロットにはめ込み画面の指示に従い、情報を閲覧することが可能である。カスタマイズベンダは、ゲームの本体である「筐体」が設置されている店内に必ず設置されている。上記「獲得ゴールド」「カスタマイズベンダ」はペンダントをゲーム機または筐体に装着しないと、これら情報はゲーム毎に残すことができない。
【0038】
「WEBコンテンツ」はゲームを運営する会社が専用にインターネット上で経営しているプロバイダ内のこのゲームの為の専用のコンテンツである。プレイヤはペンダントに登録することにより、このコンテンツを閲覧する権利が与えられる。コンテンツ内ではプレイヤの所有するペンダントを介してサーバ装置に記憶した個人情報を閲覧することができる。このWEBコンテンツにより以下のことが可能である。
・ステータス確認プレイヤのつよさや経験値の確認が可能。
・カスタマイズ
プレイヤの使用機体のドレスアップや、専用武器の換装、アイテムの装備が可能。
・ショップ機能
プレイヤが所持するゴールドで買い物が出来る。主に道具,武器,薬等のアイテムが規定額に達していれば購入が可能。また、不必要なアイテムは売却し、ゴールドに変えることが可能。
「道具」は主に機体の防御力を上げたり機体の外見を変化させる為のものである。
「武器」は主に機体の攻撃力を上げる為や攻撃方法を変える為のものである。
「薬」は主に機体のダメージを軽減したり、魔法攻撃を変化させたりする為のものである。プレイヤの操作する騎士ロボは体力が目盛りによるゲージ制で、ゲージの中の体力が敵から攻撃されてダメージを受けるとゲージが減ってゆく。このゲージがゼロになると動けなくなる。
WEBコンテンツはペンダントを持っていないと閲覧することができない。WEBコンテンツは、主にPCや携帯電話のコンテンツで行われる。
【0039】
図9にペンダント使用時,不使用時のゲームプレイ画面例を示す。
ゲームプレイ画面の上部にはプレイヤと対戦相手のロボットの位置を知らせるレーダ表示70,敵ロボットの勝敗を示す敵ロボット勝敗ゲージ表示71,敵ロボットのエネルギーを示す敵ロボットエネルギーゲージ表示72,プレイヤロボットの勝敗を示すプレイヤロボット勝敗ゲージ表示74,プレイヤロボットのエネルギーを示すプレイヤロボットエネルギーゲージ表示73,プレイヤ得点表示75およびゲームのプレイ時間を示すタイム表示77が行われる。画面の手前と奥にはそれぞれプレイヤロボットと敵ロボットが登場している。
【0040】
図7のペンダント使用時(a)において、ゲームプレイでプレイヤが勝ったときのラウンドクリア画面(3)の例が示されている。この画面(3)ではWIN表示,スコア表示,獲得ゴールド数,獲得経験値数,獲得アイテム表示がそれぞれ行われている。レベルが上がれば、レベルアップ表示も行われる。また、ゲームプレイでプレイヤが負けたときのラウンドクリア画面(4)の例が示されている。この画面(4)ではLOSE表示,スコア表示,獲得ゴード数,獲得経験値数,獲得アイテム表示がそれぞれ行われる。
一方、図7のペンダント不使用時(b)において、ゲームプレイでプレイヤが勝ったときのラウンドクリア画面(3)の例が示されている。この画面(3)ではWIN表示,スコア表示がなされている。さらに,ゲームプレイでプレイヤが負けたときのラウンドクリア画面(4)の例が示されている。この画面(4)ではLOSE表示,スコア表示がそれぞれ行われる。
【0041】
図8は、必殺魔法を繰り出すゲーム例の流れを説明するためのフローチャートで、(a)の流れは魔法ゲージ表示の変化を示すものである。(b)は筐体に装着されたペンダントの発光,停止の状態を示すものであり、(c)はプレイヤの操作および状態を示すものである。
ペンダント使用のときゲーム制御部40aはサーバ装置からデータを受信し、図7(a)に示すような各表示のゲームメニュー画面を表示し、さらに図7(b)に示すような対戦画面を表示する。そしてゲームプレイ画面では図9(a)に示すような画像を表示する。図9(a)において、前述したようにレーダ表示70,敵ロボット勝敗ゲージ表示71,敵ロボットエネルギーゲージ表示72,プレイヤロボット勝敗ゲージ表示74,プレイヤロボットエネルギーゲージ表示73,プレイヤ得点表示75およびタイム表示77の他にプレイヤロボット79と敵ロボット78が登場し、さらに魔法ゲージ表示81が表示される。魔法ゲージは水晶玉のようなもので、ゲージの周囲にある魔法メータの目盛りが一杯になると輝きだし、必殺技魔法を発動するチャンスをプレイヤに教えるものである。
【0042】
ペンダント底面に仕掛けられた照明(LED)は停止状態であり、ペンダントは光っていない(S101)。このときペンダント挿入時のみ画面に表示される魔法ゲージは「0」である(S201)。
プレイヤロボットが敵ロボットにダメージを与えると、ゲーム制御部40aはプレイヤのゲージ表示73を増加させる。そしてプレイヤのゲージ表示73が満タンになったとする(S202)。発光タイミング部40cは、ゲージが満タンになって、必殺技で消費するエネルギ以上のエネルギが溜まったことを検出すると、発光制御部50に指示を出しゲーム機のペンダントの底面に仕掛けられた照明(LED)を点滅させる(S102)。
プレイヤが手をペンダントにかざし(S301)、操作検出部40dが手かざし認識用センサ27,28からの信号を検知すると、さらに激しくペンダントの照明(LED)を発光させる(S103)。
このとき、魔法ゲージ表示80の魔法メータの目盛りが一杯になってゲーム制御部40aは、水晶玉を輝くように制御する(S203)。
この状態で特別攻撃部40eは敵ロボットに魔法必殺技の攻撃を行って多大なダメージを与える。
【0043】
図10にペンダント使用時,不使用時のプレイヤキャラクタの装備の例および相手キャラクタに与えるダメージの例を示す。
プレイヤがペンダントを使用すると、図10(b)に示すようにペンダントが持つ魔法の力で、その外観がパワーアップし、各種「移動」「攻撃」の性能が向上する。ロボットの額にはクリスタルが輝き出し、魔法力でパワーアップした羽根が背中に生え、刀が魔法で輝く「魔法剣」になる。羽根が生えた状態ではジャンプで「滑空」が可能となり、「魔法剣」は攻撃範囲が向上する。図10(a)はペンダント不使用ときの機械制御ロボットの外観で、ペンダントなしのクレジットのみのプレイの際の使用機体を示してある。基本操縦は、移動と剣による「攻撃」と「ジャンプ」と「急制動」のみであり、地面を歩いて相手と戦う。
【0044】
ペンダントを使用しないロボットの剣攻撃は敵ロボットに「50」のダメージを与えることができるが、必殺の魔法攻撃で敵ロボットにダメージを与えた場合、「1000」のダメージを与えて相手に多大なダメージを与えることが可能である。
図10(c)に通常与えるダメージ「50」の攻撃例を、図10(d)に魔法発動で与えるダメージ「1000」の攻撃例をそれぞれ示している。
【0045】
図8において、上記のように魔法効果が発動している状態で敵ロボットを攻撃している最中は照明(LED)は点滅を続ける(S104)。敵ロボット攻撃では魔法が画面手前から奥の敵ロボットに向けて放射される(S204)。これにより敵ロボットに大きなダメージか与えられる。溜められたエネルギーを消費すると照明の発光は停止する(S105)。そして魔法ゲージも「0」に戻る。
なお、S103からS105の間はプレイヤが手をかざしても必殺技魔法は発動しない期間である。
【0046】
図11はゲーム機以外のペンダントの使用用途を説明するための図である。
ゲーム終了後はプレイヤのアイテムや戦績などのデータをサーバ装置にペンダントを介して記憶することが可能である。
サーバ装置と直結されている専用のデータカスタマイズ筐体に装着することによりサーバ装置のデータを読み出すことが可能であり、カスタマイズや各種情報を閲覧することができる(図11(a))。
また、図11(b)に示すようにペンダントはアクセサリとして日常携行することができ、首から紐を通して下げたり、携帯電話に付けたりすることができ、用途は自由である。
【0047】
以上のようにペンダント装着を検出する実施の形態として、窪みのペンダント収容部の両側に発光ダイオードと受光素子とを設置して、その光の遮蔽で検出する例を示したが、ペンダント装着検出は光学的に検出しなくてもペンダントを装着したときにスイッチ機構をオンさせる機械的機構などを用いてもよい。
ペンダント装着機構として手かざし形式および収納ボタン形式の実施の形態について説明したが、ペンダント装着機構の構造は他の形式であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0048】
アーケードセンタやイベント会場に設置される、ゲーム装置である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明による必殺技機能を兼ねた記憶媒体を利用可能なゲーム装置の外観を示す斜視図およびペンダントの正面図である。
【図2】ペンダント販売機の詳細を説明するための図である。
【図3A】ペンダント装着機構の実施の形態を示す斜視図および一部断面で示した側面図で、手かざしセンサ形式の例である。
【図3B】必殺技を発動させるために手で発する光を遮断する状態を説明するための図である。
【図3C】ペンダントの使用方法を説明するための図である。
【図4A】ペンダント装着機構の他の実施の形態を示す斜視図,センサカバーを開いた状態の斜視図および一部断面で示した側面図で、収納ボタン形式の例である。
【図4B】必殺技を発動させるためにボタンを押す状態を説明するための図である。
【図5A】本発明による必殺技機能を兼ねた記憶媒体を利用可能なゲーム装置の回路の実施の形態を示すブロック図である。
【図5B】サーバ装置の詳細を説明するためのブロック図である。
【図5C】本発明に用いられるペンダント内蔵ICチップ回路の詳細を示すブロック図である。
【図6】本発明による必殺技機能を兼ねた記憶媒体を利用可能なゲーム装置の動作の流れを説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明によるゲーム装置のモニタに表示される、ゲーム時におけるゲーム画面例を説明するための図である。
【図8】必殺魔法を繰り出すゲーム例の流れを説明するためのフローチャートである。
【図9】ペンダント使用時,不使用時のゲームプレイ画面例を説明するための図である。
【図10】ペンダント使用時,不使用時のプレイヤキャラクタの装備の例および相手キャラクタに与えるダメージの一例を説明するための図である。
【図11】ペンダントの使用用途を説明するための図である。
【符号の説明】
【0050】
1 ゲーム機
2 スピーカ
3 ペンダント販売機
4 椅子
5 モニタ
6 装飾部
7 ペンダント装着機構
8 左コントローラ
9 右コントローラ
12,15 コイン投入部
13 ペンダント箱排出部
14 ペンダント箱
20 センサ認識用カバー
21 センサ基台
22 ペンダント収容部
23,33,52 アンテナ
24,34 LED
25,38 ペンダント検出用発光ダイオード
26 39 ペンダント検出用受光素子
27,28 手かざし認識用センサ
30 センサカバー
36 マイクロスイッチ
37 押ボタン部
40 CPU
41 コイン関連装置
42 バックアップメモリ
43 入出力制御装置
44 画像処理部
45 ROM
46 RAM
47 サウンド処理部
48 センサ制御部
49 リードライタ
53 送受信部
54 メモリ部
55 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯が可能であって、読み出し可能なID情報を格納したID情報格納部を内蔵した記憶媒体およびゲーム機とから構成され、
前記ゲーム機は、
前記記憶媒体を装着する記憶媒体収容部を有し、該装着された記憶媒体のID情報を読み取るID情報読取手段および該記憶媒体の装着を検出する記憶媒体検出手段ならびに前記記憶媒体に向けて光を発射する発光部を備え、プレイ中に行うプレイヤの所定の操作を検出する操作検出手段を有する記憶媒体装着機構と、
前記ID情報で認証されたプレイヤのキャラクタがゲーム中に所定の条件になったとき、前記発光部を発光させる発光制御手段と、
前記発光部の発光中にプレイヤが所定の操作を行ったとき、プレイヤキャラクタの通常の能力より相手キャラクタに大きいダメージを与える特別攻撃を行う特別攻撃手段とを備えたことを特徴とする必殺技機能を兼ねた記憶媒体を利用可能なゲーム装置。
【請求項2】
前記記憶媒体は、一面から入射する光を透過して他面に出射させる半透明材質で形成されたペンダント形状であることを特徴とする請求項1記載の必殺技機能を兼ねた記憶媒体を利用可能なゲーム装置。
【請求項3】
前記ID情報読取手段は、
アンテナより前記装着された記憶媒体に対し電波を送出して、前記記憶媒体に電力を供給し、前記記憶媒体のアンテナより送出される前記ID情報を受信するリードライタであることを特徴とする請求項1または2記載の必殺技機能を兼ねた記憶媒体を利用可能なゲーム装置。
【請求項4】
前記記憶媒体検出手段は、
記憶媒体検出用発光素子と記憶媒体検出用受光素子とを前記記憶媒体の装着する凹部の両側に設置し、前記記憶媒体検出用受光素子から出射する光が前記記憶媒体が遮ることにより記憶媒体を検出することを特徴とする請求項1,2または3記載の必殺技機能を兼ねた記憶媒体を利用可能なゲーム装置。
【請求項5】
前記ゲーム中になる所定の条件は、前記プレイヤキャラクタのエネルギを示すゲージが一杯になったときであることを特徴とする請求項1,2,3または4記載の必殺技機能を兼ねた記憶媒体を利用可能なゲーム装置。
【請求項6】
前記発光部は前記記憶媒体収容部の下部に設置され、
前記発光部から発し記憶媒体を透過した光を反射する面を有するカバーを有するとともに前記カバーの面で反射した光を検出するセンサを設け、
前記発光部の発光中に行うプレイヤの所定の操作は、前記記憶媒体と前記カバーの間にプレイヤの手などを挿入して前記記憶媒体を透過する光を遮ることを特徴とする請求項1,2,3,4または5記載の必殺技機能を兼ねた記憶媒体を利用可能なゲーム装置。
【請求項7】
前記記憶媒体装着機構の中に、押すことによりオンオフ動作するスイッチボタン装置を設け、
前記発光部の発光中に行うプレイヤの所定の操作は、前記押しボタンを押してスイッチを動作させることであることを特徴とする請求項1乃至6記載の必殺技機能を兼ねた記憶媒体を利用可能なゲーム装置。
【請求項8】
前記特別攻撃とは、魔法の力により敵キャラクタにダメージを与える必殺魔法技であることを特徴とする請求項1乃至7記載の必殺技機能を兼ねた記憶媒体を利用可能なゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−5763(P2009−5763A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−167924(P2007−167924)
【出願日】平成19年6月26日(2007.6.26)
【出願人】(306019111)株式会社タイトー (475)
【Fターム(参考)】