情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、情報処理端末、プログラム及び記録媒体
【課題】情報処理端末のおかれた環境の変化に応じて、ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を動的に変化させることができるようにする。
【解決手段】環境情報取得部38は、ユーザ端末14のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する。監視部40は、環境情報取得部38により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザ端末14のユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる。ページ変化部42は、変化後の開示可能範囲内に制限されるよう、ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する。
【解決手段】環境情報取得部38は、ユーザ端末14のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する。監視部40は、環境情報取得部38により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザ端末14のユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる。ページ変化部42は、変化後の開示可能範囲内に制限されるよう、ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、情報処理端末、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
購入履歴、閲覧履歴、性別、年齢などに応じてユーザ毎にカスタマイズされた画面を提供するショッピングサイトその他のウェブサイトが存在する。
【0003】
こうしたウェブサイトにおけるプライバシー保護技術として、特許文献1には、情報の秘匿性などから情報の利用を行うか制限するかを評価し、利用を制限すべきと判断した場合には、情報の利用を制限することができる情報処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−203139号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術では、カスタマイズされた画面がユーザに提供されてからは、その画面の基礎となる情報を動的に変化されることができなかった。そのため、ユーザが利用している情報処理端末のおかれた環境に変化が生じて、カスタマイズされた画面の基礎となる情報の範囲を変化させたい状況となっても、ユーザは即座に対応することができなかった。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的の1つは、情報処理端末のおかれた環境の変化に応じて、ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を動的に変化させることができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る情報処理システムは、情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する環境情報取得手段と、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する制限手段と、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る情報処理方法は、情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する環境情報取得ステップと、前記環境情報取得ステップにより順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化ステップと、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する制限ステップと、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る情報処理装置は、情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段と、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段と、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る情報処理端末は、情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段と、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を変化させる指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段と、を含む情報処理装置に、自装置のおかれた環境を表す環境情報を送信する環境情報送信手段と、前記指示出力手段から出力される指示に応じて、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する制限手段と、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る別の情報処理端末は、自装置のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する環境情報取得手段と、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、前記ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、情報処理装置から受信した前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲が、前記開示可能範囲に制限されるよう画面に表示される情報を制限する制限手段と、を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係るプログラムは、情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る別のプログラムは、情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段と、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を変化させる指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段と、を含む情報処理装置に、自装置のおかれた環境を表す環境情報を送信する環境情報送信手段、前記指示出力手段から出力される指示に応じて、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する制限手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係るさらに別のプログラムは、自装置のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する環境情報取得手段、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、前記ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段、情報処理装置から受信した前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を、前記開示可能範囲に制限する制限手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る記録媒体は、情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムを記録した記録媒体である。
【0016】
また、本発明に係る別の記録媒体は、情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段と、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段と、を含む情報処理装置に、自装置のおかれた環境を表す環境情報を送信する環境情報送信手段、前記指示出力手段から出力される指示に応じて、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する制限手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムを記録した記録媒体である。
【0017】
また、本発明に係るさらに別の記録媒体は、自装置のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する環境情報取得手段、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、前記ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段、情報処理装置から受信した前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を、前記開示可能範囲に制限する制限手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムを記録した記録媒体である。
【0018】
本発明では、環境情報の変化に応じてユーザに関する情報の開示可能範囲が変化する。そして、ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲が変化後の開示可能範囲内に制限される。このようにして、本発明によれば、情報処理端末のおかれた環境の変化に応じて、ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を動的に変化させることができることとなる。
【0019】
本発明の一態様では、前記開示可能範囲変化手段は、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する1又は複数の情報要素のうちから特定される情報要素を変化させ、前記制限手段は、前記特定される情報要素に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限することを特徴とする。
【0020】
また、本発明の一態様では、前記1又は複数の情報要素のそれぞれには、情報の機密性の高低を表す機密度が設定されており、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、前記機密度の閾値を変化させる機密度閾値変化手段、をさらに含み、前記開示可能範囲変化手段は、前記情報要素に設定されている機密度と前記機密度の閾値とに基づいて、前記特定される情報要素を変化させることを特徴とする。
【0021】
また、本発明の一態様では、前記機密度の閾値を機密性が高くなるよう変化させる場合の前記機密度の閾値の変化量が、前記機密度の閾値を機密性が低くなるよう変化させる場合の前記機密度の閾値の変化量よりも大きいことを特徴とする。
【0022】
また、本発明の一態様では、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて当該変化から前記機密度の閾値を機密性が低くなるよう変化させるまでの期間が、前記環境情報の変化に応じて当該変化から前記機密度の閾値を機密性が高くなるよう変化させるまでの期間よりも長いことを特徴とする。
【0023】
また、本発明の一態様では、前記機密度の閾値を機密性が高くなるよう変化させる際の基準となる環境情報と、前記機密度の閾値を機密性が低くなるよう変化させる際の環境情報と、が異なることを特徴とする。
【0024】
また、本発明の一態様では、前記制限手段は、前記ユーザに提供される画面に表示される情報の範囲を制限する、ことを特徴とする。
【0025】
また、本発明の一態様では、画面に含まれないよう制限された情報の代わりに代替情報が配置されるよう、ユーザに提供される画面に含まれる情報を制御する制御手段、をさらに含むことを特徴とする。
【0026】
また、本発明の一態様では、前記環境情報取得手段は、前記情報処理端末の位置を示す情報を順次取得し、前記開示可能範囲変化手段は、前記環境情報取得手段により順次取得される位置の変化に応じて、前記ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させることを特徴とする。
【0027】
また、本発明の一態様では、前記環境情報取得手段は、前記情報処理端末の移動量を示す情報を順次取得し、前記開示可能範囲変化手段は、前記環境情報取得手段により順次取得される移動量の変化に応じて、前記ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態に係るコンピュータネットワークの全体構成図である。
【図2】プライベートモードのポータルページの一例を示す図である。
【図3】パブリックモードのポータルページの一例を示す図である。
【図4】アクセス履歴データの一例を示す図である。
【図5】購入履歴データの一例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るサーバ及びユーザ端末で実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。
【図7】アカウントデータの一例を示す図である。
【図8】商品マスタデータの一例を示す図である。
【図9】機密度設定データの一例を示す図である。
【図10】パブリックモードのポータルページの別の一例を示す図である。
【図11】本発明の別の実施形態に係るサーバ及びユーザ端末で実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の一実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0030】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システム10の全体構成図である。図1に示すように、情報処理システム10は、いずれもコンピュータを中心に構成されたサーバ12とユーザ端末14(14−1〜14−n)とを含んでいる。そして、サーバ12とユーザ端末14は、インターネットなどのコンピュータネットワーク16を介して互いに通信可能になっている。
【0031】
本実施形態に係るサーバ12は、サーバ12にインストールされるプログラムに従って動作するCPU等のプログラム制御デバイスである制御部、ROMやRAM等の記憶素子やハードディスクドライブなどである記憶部、ネットワークボードなどの通信インタフェースである通信部、を含んで構成されている。これらの要素は、バスを介して接続される。サーバ12の記憶部には、サーバ12の制御部によって実行されるプログラムが記憶される。また、サーバ12の記憶部は、サーバ12のワークメモリとしても動作する。そして、本実施形態に係るサーバ12は、ウェブ技術を用いて、商品やサービスの購入をオンラインで行うことができるショッピングサイトなどのサービスをユーザに提供することができるようになっている。
【0032】
ユーザ端末14は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、スマートフォンなどの情報処理装置である。ユーザ端末14は、例えば、CPU等の制御部、ROMやRAM等の記憶素子やハードディスクドライブ等の記憶部、ディスプレイ等の出力部、マウス、キーボード、タッチパッド、ボタン等の入力部、ネットワークボード等の通信部、マイク、カメラ、照度計、GPS、加速度センサ等のセンサ部、を備えている。また、本実施形態に係るユーザ端末14には、ウェブブラウザが予めインストールされており、ウェブブラウザのプログラムが実行される。ユーザ端末14は、ウェブブラウザを通じてサーバ12が提供するサービスを受ける。
【0033】
本実施形態では、ユーザ端末14が、ウェブブラウザを通じてサーバ12に配置されているWebページにアクセスすると、ユーザ端末14のディスプレイにそのWebページが表示される。また、サーバ12がユーザの認証処理を実行した後については、サーバ12は、ユーザ端末14を利用するユーザの識別子(ユーザID)を特定することができるようになっている。
【0034】
そして、本実施形態では、本実施形態に係るサーバ12により提供される、ユーザID入力欄、パスワード入力欄、及び、ログインボタンが配置されたログインページ(図示せず)がユーザ端末14のディスプレイにWebブラウザを介して表示される。そして、ユーザは、ユーザID入力欄をクリックするなどして、ユーザID入力欄にプロンプトが表示される状態とした上で、キーボードなどの入力装置を用いて、ユーザID入力欄にユーザIDを入力する。そして、ユーザは、パスワード入力欄をクリックするなどして、パスワード入力欄にプロンプトが表示される状態とした上で、キーボードなどの入力装置を用いて、パスワード入力欄にパスワードを入力する。そして、ユーザが、ログインボタンをクリックすると、入力されたユーザIDとパスワードとがサーバ12に送信される。そして、サーバ12は、ユーザ端末14から送信されたユーザIDとパスワードとに基づいて認証処理を実行する。
【0035】
そして、認証に成功した場合には、サーバ12は、ショッピングサイトのポータルページを生成し、ユーザ端末14に送信する。本実施形態では、ユーザ端末14のWebブラウザによって、図2に示すプライベートモードのポータルページ20をディスプレイに表示するか、図3に示すパブリックモードのポータルページ22をディスプレイに表示するかを制御可能なポータルページをサーバ12はユーザ端末14に送信する。そして、ユーザ端末14は、ユーザ端末14のおかれた環境の変化に応じて、プライベートモードのポータルページ20をWebブラウザを介してディスプレイに表示するか、パブリックモードのポータルページ22をWebブラウザを介してディスプレイに表示するかを変化させる。
【0036】
また、本実施形態では、ユーザが、ショッピングサイトにおいて販売されている商品やサービスを紹介するページにアクセスすると、サーバ12は、そのページにアクセスしたユーザのユーザID、そのページにおいて紹介されている商品やサービスの識別子(商品ID)、そのページにアクセスした日時を示すアクセス日時情報などが含まれる、図4に例示するアクセス履歴データ24を生成して、サーバ12が備える記憶部に記憶させる。また、ユーザが、ショッピングサイトにおいて販売されている商品やサービスを購入した際には、サーバ12は、その商品やサービスを購入したユーザのユーザID、その商品やサービスの商品ID、商品やサービスの購入日時を示す情報などが含まれる、図5に例示する購入履歴データ26を生成して、サーバ12が備える記憶部に記憶させる。
【0037】
図6は、本実施形態に係るサーバ12及びユーザ端末14で実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るサーバ12は、機能的には、データ記憶部30、ページ生成部32、ページ送信部34、を含んで構成される。データ記憶部30は、サーバ12の記憶部を主として実現される。ページ送信部34は、サーバ12の制御部及び通信部を主として実現される。その他の要素は、サーバ12の制御部を主として実現される。本実施形態に係るユーザ端末14は、機能的には、ページ出力部36、環境情報取得部38、監視部40、ページ変化部42、を含んで構成される。ページ出力部36は、ユーザ端末14の制御部、通信部及び出力部を主として実現される。環境情報取得部38は、ユーザ端末14のセンサ部を主として実現される。その他の要素は、ユーザ端末14の制御部を主として実現される。
【0038】
これらの要素は、コンピュータであるサーバ12やユーザ端末14にインストールされたプログラムを、サーバ12やユーザ端末14の制御部で実行することにより実現されている。なお、このプログラムは、例えば、CD−ROM、DVD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体を介して、あるいは、インターネットなどの通信ネットワークを介してサーバ12やユーザ端末14に供給される。
【0039】
なお、本実施形態に係るサーバ12やユーザ端末14では、図6に示す機能以外の機能(例えば、オンラインショッピングに関する機能やユーザの認証機能など)も実現されている。
【0040】
本実施形態では、予め、データ記憶部30に、上述のアクセス履歴データ24、購入履歴データ26、図7に例示するアカウントデータ50、図8に例示する商品マスタデータ52、図9に例示する機密度設定データ54、などが記憶されている。
【0041】
アカウントデータ50は、ショッピングサイトを利用するユーザを管理するためのデータであり、例えば、ユーザの識別子(ユーザID)、ユーザにより設定されたパスワード、ユーザの氏名を表す氏名データ、性別を示す性別データ、年齢を示す年齢データ、住所を示す住所データなどの、ユーザに関する情報(ユーザの属性を表す情報)が含まれている。
【0042】
商品マスタデータ52は、サーバ12において実現されているショッピングサイトにおいて販売されている商品やサービスを管理するためのデータであり、例えば、販売されている商品やサービスの識別子である商品ID、商品やサービスの名称、商品やサービスの種別、商品やサービスの価格、などを示す情報が含まれている。
【0043】
機密度設定データ54は、データ記憶部30に記憶されているデータや、データに含まれる属性に設定される機密度を管理するためのデータであり、例えば、機密度設定データ54の識別子である機密度設定ID、機密度を設定する対象となるデータや属性を表す設定属性データ、機密度を表す機密度データ、を示す情報が含まれている。本実施形態では、機密度は、1から5までの間のいずれかの整数によって表現されており、数字が大きいほど機密性が高い。
【0044】
機密度データの値は、ユーザにより任意に設定可能であってもよい。また、機密度データの値は、予め商品種別毎に設定された機密度と、ユーザにより新たに閲覧されたページで紹介されている商品やサービスの種別とに基づいて設定されてもよい。
【0045】
また、商品種別とユーザの属性との組合せと機密度データの値との対応関係が予め設定されていてもよい。そして、ユーザが新たに閲覧したページで紹介されている商品やサービスの種別とユーザの属性とに基づいて機密度データの値が設定されてもよい。例えば、ユーザが閲覧したページで紹介されている商品の商品種別が「化粧品」、「男性用靴」、「飲料水」であることとする。この場合、閲覧したユーザの性別が「男」である場合は、機密度データの値は高いものから順に、「化粧品」、「飲料水」、「男性用靴」となるよう設定され、閲覧したユーザの性別が「女」である場合は、機密度データの値は高いものから順に、「男性用靴」、「飲料水」、「化粧品」となるよう設定されるようにしてもよい。
【0046】
また、例えば、ユーザが新たにページを閲覧した際に、そのページで紹介されている商品等と同一の商品等又は関連する商品等が特定されてもよい。そして、特定された商品等にこのユーザによって新たなページの閲覧以前に設定されていた機密度データの値が、ユーザが新たに閲覧したページで紹介されている商品等の機密度データの値として設定されるようにしてもよい。
【0047】
本実施形態では、アクセス履歴データ24のすべての属性については値「4」が機密度データの値として設定されており、購入履歴データ26のすべての属性について値が「5」が機密度データの値として設定されている。また、アカウントデータ50に含まれる属性については、ユーザIDに値「1」、氏名データ、性別データ、及び、年齢データに値「2」、住所データに値「3」が、機密度データの値として設定されている。
【0048】
ページ生成部32は、本実施形態では、Webブラウザによって、図2に示すプライベートモードのポータルページ20をディスプレイに表示するか、図3に示すパブリックモードのポータルページ22をディスプレイに表示するかを制御することが可能なポータルページを生成する。
【0049】
本実施形態では、プライベートモードのポータルページ20の生成の基礎となる情報は制限されない。すなわち、ページ生成部32は、機密度データの値が、機密度データの値の最大値である「5」以下である情報を特定し、特定された情報に基づいて、プライベートモードのポータルページ20を生成する。一方、パブリックモードのポータルページ22の生成の基礎となる情報は、ユーザに入力されたパスワードの種類に基づいて決定される機密性よりも低い機密性を表す機密度が設定されている情報に制限されることとなる。例えば、ページ生成部32は、機密度データの値が「3」以下である情報を特定し、特定された情報に基づいて、パブリックモードのポータルページ22を生成する。
【0050】
図2及び図3には、ユーザIDが「a001」であるユーザ(以下、ユーザAと呼ぶ)がログインした際に生成されるポータルページが示されている。図2に示すプライベートモードのポータルページ20には、アクセス履歴データ24において、ユーザAのユーザIDに対応付けられている商品IDにより識別される商品やサービスを紹介するページへのリンクが、「最近チェックした商品」が示される領域に配置される。また、プライベートモードのポータルページ20には、購入履歴データ26において、ユーザAのユーザIDに対応付けらていれる商品IDにより識別される商品やサービスを紹介するページへのリンクが、「最近購入した商品」が示される領域に配置される。また、プライベートモードのポータルページ20には、ユーザAにリコメンドされる商品やサービスを紹介するページへのリンクが、「おすすめ商品」が示される領域に配置される。ここで、ユーザAにリコメンドされる商品やサービスは、本実施形態では、アクセス履歴データ24及び購入履歴データ26において、ユーザAのユーザIDに対応付けられている商品IDに基づいて特定される。「おすすめ商品」が示される領域には、例えば、商品種別が同じであるにも関わらず、ユーザAが未購入である商品やサービスを紹介するページへのリンクが配置される。本実施形態では、図2に示すように、プライベートモードのポータルページ20には、商品種別が「ゴルフ用品」である商品を紹介するページへのリンクが配置されている。一方、パブリックモードのポータルページ22には「最近チェックした商品」が示される領域や「最近購入した商品」が示される領域が存在しない。また、パブリックモードのポータルページ22には、「おすすめ商品」が示される領域に、例えば、ユーザAの購入履歴やアクセス履歴とは無関係に特定される商品やサービス(例えば、最近一週間以内に最も売れている商品群やサービス群)を紹介するページへのリンクが配置される。なお、例えば、パブリックモードのポータルページ22において、「最近チェックした商品」が示される領域や「最近購入した商品」が示される領域に配置される情報が、隠しデータとして設定されていてもよい。すなわち、「最近チェックした商品」が示される領域や「最近購入した商品」が示される領域に配置される情報は、サーバ12からユーザ端末14に送信されるが、ユーザ端末14に表示されないようにしてもよい。具体的には、例えば、パブリックモードのポータルページ22における「最近チェックした商品」が示される領域や「最近購入した商品」が示される領域に配置される情報が、<div style="visibility:hidden">タグと</div>タグとで囲まれるようにしてもよい。
【0051】
ページ送信部34は、本実施形態では、ユーザ端末14に、ページ生成部32により生成されるポータルページを送信する。
【0052】
ページ出力部36は、本実施形態では、サーバ12のページ送信部34から送信されるページを受信して、Webブラウザを介してディスプレイに表示出力する。
【0053】
環境情報取得部38は、本実施形態では、ユーザ端末14がおかれた環境を表す環境情報を順次取得する。環境情報取得部38は、例えば、所定時間間隔で環境情報を取得する。環境情報取得部38が取得する環境情報としては、例えば、ユーザ端末14のマイクから入力される音、ユーザ端末14のカメラにより撮影される画像、ユーザ端末14の照度計により計測されるユーザ端末14付近の照度を示す情報、ユーザ端末14と接続された外部機器(プロジェクタなど)の種別を示す情報、ユーザ端末14の位置を示す情報、ユーザ端末14の移動量を示す情報、などが挙げられる。ユーザ端末14の位置は、例えば、GPSの測定結果や、ユーザ端末14に設定されているIPアドレスやユーザ端末14がアクセスしているアクセスポイントに基づいて、特定可能である。また、ユーザ端末14の移動量は、例えば、GPSにより測定される位置の変化、ユーザ端末14に設定されているIPアドレスの変化、ユーザ端末14がアクセスしているアクセスポイントの変化、加速度センサの測定結果に基づいて特定可能である。
【0054】
監視部40は、本実施形態では、環境情報取得部38により取得される環境情報の値を監視する。そして、監視結果に基づいて特定される機密度の閾値が変化した際に、機密度の閾値を変化させる旨をページ変化部42に通知する。
【0055】
ページ変化部42は、本実施形態では、監視部40から受け付ける情報に基づいて特定される値が機密度データの値として設定されている情報を、変化後のポータルページの生成の基礎となる情報として特定する。そして、ページ変化部42は、ディスプレイに表示出力されるポータルページを、特定される情報に基づいて生成されるポータルページに更新する。このようにして、本実施形態では、変化後のポータルページの生成の基礎となる情報は、監視部40から受け付ける情報に基づいて特定される値が機密度データの値として設定されている情報に制限される。
【0056】
このように、本実施形態では、監視部40は、ポータルページの生成の基礎となる情報の範囲となるユーザに関する要素の特定を行い、ページ変化部42は、ポータルページの生成の基礎となる情報の範囲が、監視部40によって特定された要素に制限されるようディスプレイに表示出力されるポータルページを変化させる。
【0057】
以上で説明した、ポータルページの変化の具体例としては、以下に挙げるように様々なものが考えられる。
【0058】
例えば、環境情報取得部38が、ユーザ端末14の位置を示す情報を順次取得している際に、監視部40が、ユーザ端末14の位置が、自宅に対応付けられる領域として予め設定されている領域内の位置から会社に対応付けられる領域として予め設定されている領域に変化した際に、機密度の閾値を「5」から「3」にすることをページ変化部42に通知するようにしてもよい。そして、ページ変化部42は、この通知に応じて、ディスプレイに表示出力されるポータルページをプライベートモードのポータルページ20からパブリックモードのポータルページ22に変化させるようにしてもよい。逆に、ユーザ端末14の位置が、会社に対応付けられる領域として予め設定されている領域内の位置から自宅に対応付けられる領域として予め設定されている領域に変化した際に、監視部40は、機密度の閾値を「3」から「5」にすることをページ変化部42に通知するようにしてもよい。そして、ページ変化部42は、この通知に応じて、ディスプレイに表示出力されるポータルページをパブリックモードのポータルページ22からプライベートモードのポータルページ20に変化させるようにしてもよい。なお、この例において、自宅にも会社にも対応付けられない領域(以下、移動中領域と呼ぶ。)が存在していてもよい。そして、例えば、ユーザ端末14の位置が、自宅に対応付けられる領域内から移動中領域内に変化した際に、監視部40は、機密度の閾値を「5」から「1」にすることをページ変化部42に通知するようにしてもよい。そして、ページ変化部42は、この通知に応じて、ディスプレイに表示出力されるポータルページをパブリックモードのポータルページ22から、機密度データの値が「1」である情報に基づいて生成されるポータルページに変化させるようにしてもよい。さらに、ユーザ端末14の位置が、移動中領域内から会社に対応付けられる領域内に変化した際に、監視部40は、機密度の閾値を「1」から「3」にすることをページ変化部42に通知するようにしてもよい。そして、ページ変化部42は、この通知に応じて、ディスプレイに表示出力されるポータルページを、機密度データの値が「1」である情報に基づいて生成されるポータルページから、パブリックモードのポータルページ22に変化させるようにしてもよい。
【0059】
また、例えば、ユーザ端末14の位置がビルの6階から他の階に変化した際に、機密度の閾値を「5」から「3」にすることをページ変化部42に通知し、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをプライベートモードのポータルページ20からパブリックモードのポータルページ22に変化させるようにしてもよい。また、ユーザ端末14の位置がビルの6階以外の階から6階に変化した際に、機密度の閾値を「3」から「5」にすることをページ変化部42に通知し、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをパブリックモードのポータルページ22からプライベートモードのポータルページ20に変化させるようにしてもよい。
【0060】
また、例えば、環境情報取得部38が、ユーザ端末14の移動量を示す情報を順次取得している際に、ユーザ端末14の移動速度が所定速度未満から所定速度以上に変化した際に、機密度の閾値を「5」から「3」にすることをページ変化部42に通知し、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをプライベートモードのポータルページ20からパブリックモードのポータルページ22に変化させるようにしてもよい。また、ユーザ端末14の移動速度が所定速度に変化した際に、機密度の閾値を「3」から「5」にすることをページ変化部42に通知し、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをパブリックモードのポータルページ22からプライベートモードのポータルページ20に変化させるようにしてもよい。
【0061】
また、例えば、環境情報取得部38が、ユーザ端末14のマイクから入力される音量を表す情報を順次取得している際に、所定音量未満から所定音量以上に変化した際に、上述と同様にして、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをプライベートモードのポータルページ20からパブリックモードのポータルページ22に変化させるようにしてもよい。また、所定音量以上から所定音量未満に変化した際に、上述と同様にして、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをパブリックモードのポータルページ22からプライベートモードのポータルページ20に変化させるようにしてもよい。
【0062】
また、例えば、環境情報取得部38が、ユーザ端末14のマイクから入力される音に基づいて公知の音声認識技術等により推定されるユーザ端末14付近に存在する人の数(以下、推定存在人数と呼ぶ。)を表す情報を順次取得してもよい。そして、推定存在人数が所定数未満から所定数以上に変化した際に、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをプライベートモードのポータルページ20からパブリックモードのポータルページ22に変化させるようにしてもよい。また、推定存在人数が所定数以上から所定数未満に変化した際に、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをパブリックモードのポータルページ22からプライベートモードのポータルページ20に変化させるようにしてもよい。この例において、ユーザ端末14付近に存在する人の数を、ユーザ端末14のカメラにより撮影される画像に基づいて推定するようにしてもよい。
【0063】
また、例えば、ユーザ端末14のカメラにより撮影される画像に含まれる人の数を、主成分分析を使った固有顔、線形判別分析、弾性バンチグラフマッチング、隠れマルコフモデル、ニューロン動機づけによるダイナミックリンク照合顔認識技術などといった公知の顔認識アルゴリズム等を用いて推定するようにしてもよい。そして、推定される人の数が、所定数未満から所定数以上に変化した際に、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをプライベートモードのポータルページ20からパブリックモードのポータルページ22に変化させるようにしてもよい。また、推定される人の数が、所定数以上から所定数未満に変化した際に、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをパブリックモードのポータルページ22からプライベートモードのポータルページ20に変化させるようにしてもよい。また、例えば、ユーザ端末14のカメラにより撮影される画像に基づいて推定される、撮影されている物体の移動速度が所定速度未満から所定速度以上に変化した際に、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをプライベートモードのポータルページ20からパブリックモードのポータルページ22に変化させるようにしてもよい。また、移動速度が所定速度以上から所定速度未満に変化した際に、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをパブリックモードのポータルページ22からプライベートモードのポータルページ20に変化させるようにしてもよい。
【0064】
また、例えば、ユーザ端末14の照度計によって計測される照度の値が所定値未満から所定値以上に変化した際に、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをプライベートモードのポータルページ20からパブリックモードのポータルページ22に変化させるようにしてもよい。また、照度の値が所定値以上から所定値未満に変化した際に、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをパブリックモードのポータルページ22からプライベートモードのポータルページ20に変化させるようにしてもよい。
【0065】
また、例えば、ユーザ端末14にプロジェクトが接続された際に、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをプライベートモードのポータルページ20からパブリックモードのポータルページ22に変化させるようにしてもよい。また、ユーザ端末14からプロジェクトが外された際に、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをパブリックモードのポータルページ22からプライベートモードのポータルページ20に変化させるようにしてもよい。
【0066】
このようにして、本実施形態では、ユーザ端末14のおかれた環境の変化に応じてユーザ端末14のディスプレイに表示出力されるポータルページが動的に変化することとなる。
【0067】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
【0068】
例えば、環境情報取得部38が互いに異なる複数種類の環境情報(例えば、音量と位置)を取得するようにしてもよい。そして、監視部40は、それぞれの環境情報について、環境情報の値の監視結果に基づいて機密度の閾値を特定するようにしてもよい。そして、特定された機密度の閾値が異なる場合には、監視部40は、小さい方の機密度に閾値に変化させる旨をページ変化部42に通知するようにしてもよい。
【0069】
また、例えば、図10に例示するように、ページ生成部32が、パブリックモードのポータルページ22を生成する際に、「最近チェックした商品」が示される領域や「最近購入した商品」が示される領域に代替情報を配置するようにしてもよい。ページ生成部32は、例えば、これらの領域に、ポータルページに含まれないよう制限された情報の代わりに、予め定められたダミーの商品やサービスなどに関する情報を配置するようにしてもよい。
【0070】
また、例えば、機密度が、商品の属性(例えば、商品の種別等)とユーザの属性(例えば、性別等)との組合せに対応付けて設定されていてもよい。具体的には、例えば、商品種別「女性用バッグ」と性別「男」との組合せに対して、機密度の値として「5」が設定されていてもよい。そして、この場合に、ログインを行ったユーザのアカウントデータ50に含まれる性別データの値が「男」であり、このユーザの購入履歴データ26に女性用バッグに対応する商品IDが含まれていたら、この商品を紹介するリンクが、パブリックモードのポータルページ22内に配置されないようにしてもよい。
【0071】
また、例えば、表示出力の制御の対象となるポータルページ、及び、そのポータルページに対応付けられる機密度の閾値の組合せが3つ以上存在してもよい。例えば、機密度が「5」以下の情報に基づいて生成されるポータルページ、機密度が「3」以下の情報に基づいて生成されるポータルページ、又は、機密度が「1」である情報に基づいて生成されるポータルページ、のいずれのポータルページをディスプレイに表示出力するかをページ変化部42が制御するようにしてもよい。
【0072】
また、例えば、機密度の閾値を上げる際の基準となる環境情報の値と、機密度の閾値を下げる際の基準となる環境情報の値と、が異なっていてもよい。より具体的には、例えば、推定存在人数が2から3に変化した際に、監視部40が機密度の閾値を「5」から「3」にすることを通知し、推定存在人数が2から1に変化した際に、監視部40が機密度の閾値を「3」から「5」にすることを通知するようにしてもよい。あるいは、例えば、推定存在人数が2から3に変化した際に、監視部40が機密度の閾値を「5」から「3」にすることを通知する一方で、推定存在人数が3から2に変化した際には、監視部40が機密度の閾値として機密度の閾値を「3」から「4」にすることを通知し、そこからさらに、推定存在人数が1に変化した際に、監視部40が機密度の閾値を「4」から「5」にすることを通知するようにしてもよい。このように、機密度の閾値を機密性が高くなるよう変化させる場合の機密度の変化量が、機密度の閾値を機密性が低くなるよう変化させる場合の機密度の変化量よりも大きくするようにしてもよい。
【0073】
また、例えば、環境情報の変化に応じてその変化から機密度の閾値を機密性が低くなるよう変化させるまでの期間が、環境情報の変化に応じてその変化から機密度の閾値を機密性が高くなるよう変化させるまでの期間よりも長くなるようにしてもよい。具体的には、例えば、推定存在人数が2から3に変化した際に、監視部40が機密度の閾値を「5」から「3」にすることを通知する一方で、推定存在人数が3から2に変化した際には、監視部40が機密度の閾値として機密度の閾値を「3」から「4」にすることを通知し、そこからさらに所定時間が経過しても推定存在人数が2以下である状態が継続している(例えば、所定回数連続して推定存在人数が2以下である環境情報を環境情報取得部38が取得する)場合には、監視部40が機密度の閾値を「4」から「5」にすることを通知するようにしてもよい。あるいは、例えば、推定存在人数が2から3に変化し、環境情報取得部38が、推定存在人数が3であることを示す環境情報を1回取得したらそのタイミングで、監視部40が機密度の閾値を「5」から「3」にすることを通知する一方で、推定存在人数が3から2に変化した際には、環境情報取得部38が、推定存在人数が2以下であることを示す環境情報を所定回連続(例えば、3回連続)で取得したら、監視部40が機密度の閾値を「5」から「3」にすることを通知するようにしてもよい。
【0074】
また、例えば、情報処理システム10が、ユーザから受け付ける変更要求に応じて、機密度の閾値を変更したり、表示出力されるポータルページを変化させるようにしてもよい。この場合、サーバ12が、変更後の機密度の閾値を環境情報取得部38が取得した最新の環境情報の値に関連付けてデータ記憶部30に記憶させるようにしてもよい。そして、監視部40が、このようにしてデータ記憶部30に記憶されていくデータに基づいて、環境情報と機密度の閾値との関係を随時更新する学習機能を備えていてもよい。
【0075】
また、例えば、サーバ12が、アクセス履歴データ24に、ページにアクセスした日時における最新の環境情報の値を関連付けてデータ記憶部30に記憶させるようにしてもよい。あるいは、例えば、サーバ12が、購入履歴データ26に、商品やサービスの購入日時における最新の環境情報の値を関連付けてデータ記憶部30に記憶させるようにしてもよい。監視部40が、このようにしてデータ記憶部30に記憶されていくデータに基づいて、環境情報と商品やサービスとの関係を学習するようにしてもよい。そして、監視部40が、学習結果と環境情報取得部38が取得する最新の環境情報の値とに基づいて特定される機密度の閾値をページ変化部42に通知するようにしてもよい。
【0076】
また、例えば、環境情報に所定の変化が発生した(例えば、推定存在人数が所定値を超えた)際には、その変化に応じた第1のパブリックモードのポータルページ22がディスプレイに表示され、その変化とは異なる所定の変化が環境情報に発生した(例えば、ユーザ端末14の位置が変化した)際には、第1のパブリックモードのポータルページ22とは異なる、第2のパブリックモードのポータルページ22がディスプレイに表示されるようにしてもよい。
【0077】
また、サーバ12とユーザ端末14との役割分担は上述の実施形態には限定されない。図11は、別の実施形態に係るサーバ12及びユーザ端末14で実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。この実施形態に係るサーバ12は、機能的には、データ記憶部30、ページ生成部32、ページ送信部34、環境情報取得部38、監視部40,ページ変化部42を含んで構成される。データ記憶部30は、サーバ12の記憶部を主として実現される。ページ送信部34は、サーバ12の制御部及び通信部を主として実現される。環境情報取得部38は、サーバ12の制御部及び通信部を主として実現される。その他の要素は、サーバ12の制御部を主として実現される。この実施形態に係るユーザ端末14は、機能的には、ページ出力部36、環境情報取得送信部60、を含んで構成される。ページ出力部36は、ユーザ端末14の制御部、通信部及び出力部を主として実現される。環境情報取得送信部60は、ユーザ端末14のセンサ部及び通信部を主として実現される。
【0078】
データ記憶部30には、上述の実施形態と同様のデータが記憶されている。ページ生成部32は、上述の実施形態とポータルページを生成し、ページ送信部34は、ページ生成部32により生成されたポータルページをユーザ端末14に送信する。ページ出力部36は、サーバ12から受信したポータルページをディスプレイに表示出力する。
【0079】
この実施形態では、環境情報取得送信部60が、ユーザ端末14がおかれた環境を表す環境情報を順次取得するとともにサーバ12に送信する。そして、サーバ12の環境情報取得部38がユーザ端末14から送信される環境情報を順次受信する。そして、監視部40は、環境情報取得部38が受信する環境情報の値を監視する。そして、監視結果に基づいて特定される機密度の閾値が変化した際に、変化後の閾値をページ変化部42に通知する。
【0080】
この実施形態では、ページ送信部34は、ユーザのログインが成功した際に、そのときのユーザ端末14のおかれた環境に応じて選択される、図2に示すプライベートモードのポータルページ20、又は、図3に示すパブリックモードのポータルページ22の一方をユーザ端末14に送信する。そして、ユーザ端末14は、サーバ12から受信したポータルページをディスプレイに表示出力する。そして、監視結果に基づいて特定される機密度の閾値が変化して、ページ変化部42が、変化後の閾値を監視部40から受け付けた際に、変化後の閾値以下の機密度の情報に基づくポータルページのユーザ端末14への送信指示をページ送信部34に出力する。そして、ページ送信部34は、ページ変化部42からポータルページの送信指示を受け付けたら、変化後の閾値以下の機密度の情報に基づくポータルページ及びこのポータルページの出力指示をユーザ端末14に送信する。そして、ユーザ端末14は、サーバ12から変化後のポータルページ及び出力指示を受信すると、ディスプレイに表示出力されているポータルページを受信したポータルページに更新する。
【0081】
このようにして、この実施形態でも、ユーザ端末14のおかれた環境の変化に応じてユーザ端末14のディスプレイに表示出力されるポータルページが動的に変化することとなる。
【0082】
また、ポータルページの生成の基礎となる情報は、上述の情報に限定されず、例えば、ユーザの電話番号、ユーザにより設定されたブックマーク、電子メール、アドレス帳、スケジュールデータ、写真、プログラムなどであってもよい。また、ポータルページの生成の基礎となる情報は、サーバ12に保存された情報であっても、ユーザ端末14に保存された情報であってもよい。
【0083】
また、本実施形態を、ショッピングサイトとは異なるサービスを提供するサーバ12に応用しても構わない。また、上記の具体的な数値や文字列、及び、図面中の具体的な数値や文字列は例示であり、これらの数値や文字列には限定されない。
【符号の説明】
【0084】
10 情報処理システム、12 サーバ、14 ユーザ端末、16 コンピュータネットワーク、20 ポータルページ、22 ポータルページ、24 アクセス履歴データ、26 購入履歴データ、30 データ記憶部、32 ページ生成部、34 ページ送信部、36 ページ出力部、38 環境情報取得部、40 監視部、42 ページ変化部、50 アカウントデータ、52 商品マスタデータ、54 機密度設定データ、60 環境情報取得送信部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、情報処理端末、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
購入履歴、閲覧履歴、性別、年齢などに応じてユーザ毎にカスタマイズされた画面を提供するショッピングサイトその他のウェブサイトが存在する。
【0003】
こうしたウェブサイトにおけるプライバシー保護技術として、特許文献1には、情報の秘匿性などから情報の利用を行うか制限するかを評価し、利用を制限すべきと判断した場合には、情報の利用を制限することができる情報処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−203139号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術では、カスタマイズされた画面がユーザに提供されてからは、その画面の基礎となる情報を動的に変化されることができなかった。そのため、ユーザが利用している情報処理端末のおかれた環境に変化が生じて、カスタマイズされた画面の基礎となる情報の範囲を変化させたい状況となっても、ユーザは即座に対応することができなかった。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的の1つは、情報処理端末のおかれた環境の変化に応じて、ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を動的に変化させることができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る情報処理システムは、情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する環境情報取得手段と、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する制限手段と、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る情報処理方法は、情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する環境情報取得ステップと、前記環境情報取得ステップにより順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化ステップと、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する制限ステップと、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る情報処理装置は、情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段と、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段と、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る情報処理端末は、情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段と、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を変化させる指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段と、を含む情報処理装置に、自装置のおかれた環境を表す環境情報を送信する環境情報送信手段と、前記指示出力手段から出力される指示に応じて、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する制限手段と、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る別の情報処理端末は、自装置のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する環境情報取得手段と、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、前記ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、情報処理装置から受信した前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲が、前記開示可能範囲に制限されるよう画面に表示される情報を制限する制限手段と、を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係るプログラムは、情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る別のプログラムは、情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段と、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を変化させる指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段と、を含む情報処理装置に、自装置のおかれた環境を表す環境情報を送信する環境情報送信手段、前記指示出力手段から出力される指示に応じて、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する制限手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係るさらに別のプログラムは、自装置のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する環境情報取得手段、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、前記ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段、情報処理装置から受信した前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を、前記開示可能範囲に制限する制限手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る記録媒体は、情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムを記録した記録媒体である。
【0016】
また、本発明に係る別の記録媒体は、情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段と、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段と、を含む情報処理装置に、自装置のおかれた環境を表す環境情報を送信する環境情報送信手段、前記指示出力手段から出力される指示に応じて、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する制限手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムを記録した記録媒体である。
【0017】
また、本発明に係るさらに別の記録媒体は、自装置のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する環境情報取得手段、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、前記ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段、情報処理装置から受信した前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を、前記開示可能範囲に制限する制限手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムを記録した記録媒体である。
【0018】
本発明では、環境情報の変化に応じてユーザに関する情報の開示可能範囲が変化する。そして、ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲が変化後の開示可能範囲内に制限される。このようにして、本発明によれば、情報処理端末のおかれた環境の変化に応じて、ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を動的に変化させることができることとなる。
【0019】
本発明の一態様では、前記開示可能範囲変化手段は、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する1又は複数の情報要素のうちから特定される情報要素を変化させ、前記制限手段は、前記特定される情報要素に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限することを特徴とする。
【0020】
また、本発明の一態様では、前記1又は複数の情報要素のそれぞれには、情報の機密性の高低を表す機密度が設定されており、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、前記機密度の閾値を変化させる機密度閾値変化手段、をさらに含み、前記開示可能範囲変化手段は、前記情報要素に設定されている機密度と前記機密度の閾値とに基づいて、前記特定される情報要素を変化させることを特徴とする。
【0021】
また、本発明の一態様では、前記機密度の閾値を機密性が高くなるよう変化させる場合の前記機密度の閾値の変化量が、前記機密度の閾値を機密性が低くなるよう変化させる場合の前記機密度の閾値の変化量よりも大きいことを特徴とする。
【0022】
また、本発明の一態様では、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて当該変化から前記機密度の閾値を機密性が低くなるよう変化させるまでの期間が、前記環境情報の変化に応じて当該変化から前記機密度の閾値を機密性が高くなるよう変化させるまでの期間よりも長いことを特徴とする。
【0023】
また、本発明の一態様では、前記機密度の閾値を機密性が高くなるよう変化させる際の基準となる環境情報と、前記機密度の閾値を機密性が低くなるよう変化させる際の環境情報と、が異なることを特徴とする。
【0024】
また、本発明の一態様では、前記制限手段は、前記ユーザに提供される画面に表示される情報の範囲を制限する、ことを特徴とする。
【0025】
また、本発明の一態様では、画面に含まれないよう制限された情報の代わりに代替情報が配置されるよう、ユーザに提供される画面に含まれる情報を制御する制御手段、をさらに含むことを特徴とする。
【0026】
また、本発明の一態様では、前記環境情報取得手段は、前記情報処理端末の位置を示す情報を順次取得し、前記開示可能範囲変化手段は、前記環境情報取得手段により順次取得される位置の変化に応じて、前記ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させることを特徴とする。
【0027】
また、本発明の一態様では、前記環境情報取得手段は、前記情報処理端末の移動量を示す情報を順次取得し、前記開示可能範囲変化手段は、前記環境情報取得手段により順次取得される移動量の変化に応じて、前記ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態に係るコンピュータネットワークの全体構成図である。
【図2】プライベートモードのポータルページの一例を示す図である。
【図3】パブリックモードのポータルページの一例を示す図である。
【図4】アクセス履歴データの一例を示す図である。
【図5】購入履歴データの一例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るサーバ及びユーザ端末で実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。
【図7】アカウントデータの一例を示す図である。
【図8】商品マスタデータの一例を示す図である。
【図9】機密度設定データの一例を示す図である。
【図10】パブリックモードのポータルページの別の一例を示す図である。
【図11】本発明の別の実施形態に係るサーバ及びユーザ端末で実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の一実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0030】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システム10の全体構成図である。図1に示すように、情報処理システム10は、いずれもコンピュータを中心に構成されたサーバ12とユーザ端末14(14−1〜14−n)とを含んでいる。そして、サーバ12とユーザ端末14は、インターネットなどのコンピュータネットワーク16を介して互いに通信可能になっている。
【0031】
本実施形態に係るサーバ12は、サーバ12にインストールされるプログラムに従って動作するCPU等のプログラム制御デバイスである制御部、ROMやRAM等の記憶素子やハードディスクドライブなどである記憶部、ネットワークボードなどの通信インタフェースである通信部、を含んで構成されている。これらの要素は、バスを介して接続される。サーバ12の記憶部には、サーバ12の制御部によって実行されるプログラムが記憶される。また、サーバ12の記憶部は、サーバ12のワークメモリとしても動作する。そして、本実施形態に係るサーバ12は、ウェブ技術を用いて、商品やサービスの購入をオンラインで行うことができるショッピングサイトなどのサービスをユーザに提供することができるようになっている。
【0032】
ユーザ端末14は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、スマートフォンなどの情報処理装置である。ユーザ端末14は、例えば、CPU等の制御部、ROMやRAM等の記憶素子やハードディスクドライブ等の記憶部、ディスプレイ等の出力部、マウス、キーボード、タッチパッド、ボタン等の入力部、ネットワークボード等の通信部、マイク、カメラ、照度計、GPS、加速度センサ等のセンサ部、を備えている。また、本実施形態に係るユーザ端末14には、ウェブブラウザが予めインストールされており、ウェブブラウザのプログラムが実行される。ユーザ端末14は、ウェブブラウザを通じてサーバ12が提供するサービスを受ける。
【0033】
本実施形態では、ユーザ端末14が、ウェブブラウザを通じてサーバ12に配置されているWebページにアクセスすると、ユーザ端末14のディスプレイにそのWebページが表示される。また、サーバ12がユーザの認証処理を実行した後については、サーバ12は、ユーザ端末14を利用するユーザの識別子(ユーザID)を特定することができるようになっている。
【0034】
そして、本実施形態では、本実施形態に係るサーバ12により提供される、ユーザID入力欄、パスワード入力欄、及び、ログインボタンが配置されたログインページ(図示せず)がユーザ端末14のディスプレイにWebブラウザを介して表示される。そして、ユーザは、ユーザID入力欄をクリックするなどして、ユーザID入力欄にプロンプトが表示される状態とした上で、キーボードなどの入力装置を用いて、ユーザID入力欄にユーザIDを入力する。そして、ユーザは、パスワード入力欄をクリックするなどして、パスワード入力欄にプロンプトが表示される状態とした上で、キーボードなどの入力装置を用いて、パスワード入力欄にパスワードを入力する。そして、ユーザが、ログインボタンをクリックすると、入力されたユーザIDとパスワードとがサーバ12に送信される。そして、サーバ12は、ユーザ端末14から送信されたユーザIDとパスワードとに基づいて認証処理を実行する。
【0035】
そして、認証に成功した場合には、サーバ12は、ショッピングサイトのポータルページを生成し、ユーザ端末14に送信する。本実施形態では、ユーザ端末14のWebブラウザによって、図2に示すプライベートモードのポータルページ20をディスプレイに表示するか、図3に示すパブリックモードのポータルページ22をディスプレイに表示するかを制御可能なポータルページをサーバ12はユーザ端末14に送信する。そして、ユーザ端末14は、ユーザ端末14のおかれた環境の変化に応じて、プライベートモードのポータルページ20をWebブラウザを介してディスプレイに表示するか、パブリックモードのポータルページ22をWebブラウザを介してディスプレイに表示するかを変化させる。
【0036】
また、本実施形態では、ユーザが、ショッピングサイトにおいて販売されている商品やサービスを紹介するページにアクセスすると、サーバ12は、そのページにアクセスしたユーザのユーザID、そのページにおいて紹介されている商品やサービスの識別子(商品ID)、そのページにアクセスした日時を示すアクセス日時情報などが含まれる、図4に例示するアクセス履歴データ24を生成して、サーバ12が備える記憶部に記憶させる。また、ユーザが、ショッピングサイトにおいて販売されている商品やサービスを購入した際には、サーバ12は、その商品やサービスを購入したユーザのユーザID、その商品やサービスの商品ID、商品やサービスの購入日時を示す情報などが含まれる、図5に例示する購入履歴データ26を生成して、サーバ12が備える記憶部に記憶させる。
【0037】
図6は、本実施形態に係るサーバ12及びユーザ端末14で実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るサーバ12は、機能的には、データ記憶部30、ページ生成部32、ページ送信部34、を含んで構成される。データ記憶部30は、サーバ12の記憶部を主として実現される。ページ送信部34は、サーバ12の制御部及び通信部を主として実現される。その他の要素は、サーバ12の制御部を主として実現される。本実施形態に係るユーザ端末14は、機能的には、ページ出力部36、環境情報取得部38、監視部40、ページ変化部42、を含んで構成される。ページ出力部36は、ユーザ端末14の制御部、通信部及び出力部を主として実現される。環境情報取得部38は、ユーザ端末14のセンサ部を主として実現される。その他の要素は、ユーザ端末14の制御部を主として実現される。
【0038】
これらの要素は、コンピュータであるサーバ12やユーザ端末14にインストールされたプログラムを、サーバ12やユーザ端末14の制御部で実行することにより実現されている。なお、このプログラムは、例えば、CD−ROM、DVD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体を介して、あるいは、インターネットなどの通信ネットワークを介してサーバ12やユーザ端末14に供給される。
【0039】
なお、本実施形態に係るサーバ12やユーザ端末14では、図6に示す機能以外の機能(例えば、オンラインショッピングに関する機能やユーザの認証機能など)も実現されている。
【0040】
本実施形態では、予め、データ記憶部30に、上述のアクセス履歴データ24、購入履歴データ26、図7に例示するアカウントデータ50、図8に例示する商品マスタデータ52、図9に例示する機密度設定データ54、などが記憶されている。
【0041】
アカウントデータ50は、ショッピングサイトを利用するユーザを管理するためのデータであり、例えば、ユーザの識別子(ユーザID)、ユーザにより設定されたパスワード、ユーザの氏名を表す氏名データ、性別を示す性別データ、年齢を示す年齢データ、住所を示す住所データなどの、ユーザに関する情報(ユーザの属性を表す情報)が含まれている。
【0042】
商品マスタデータ52は、サーバ12において実現されているショッピングサイトにおいて販売されている商品やサービスを管理するためのデータであり、例えば、販売されている商品やサービスの識別子である商品ID、商品やサービスの名称、商品やサービスの種別、商品やサービスの価格、などを示す情報が含まれている。
【0043】
機密度設定データ54は、データ記憶部30に記憶されているデータや、データに含まれる属性に設定される機密度を管理するためのデータであり、例えば、機密度設定データ54の識別子である機密度設定ID、機密度を設定する対象となるデータや属性を表す設定属性データ、機密度を表す機密度データ、を示す情報が含まれている。本実施形態では、機密度は、1から5までの間のいずれかの整数によって表現されており、数字が大きいほど機密性が高い。
【0044】
機密度データの値は、ユーザにより任意に設定可能であってもよい。また、機密度データの値は、予め商品種別毎に設定された機密度と、ユーザにより新たに閲覧されたページで紹介されている商品やサービスの種別とに基づいて設定されてもよい。
【0045】
また、商品種別とユーザの属性との組合せと機密度データの値との対応関係が予め設定されていてもよい。そして、ユーザが新たに閲覧したページで紹介されている商品やサービスの種別とユーザの属性とに基づいて機密度データの値が設定されてもよい。例えば、ユーザが閲覧したページで紹介されている商品の商品種別が「化粧品」、「男性用靴」、「飲料水」であることとする。この場合、閲覧したユーザの性別が「男」である場合は、機密度データの値は高いものから順に、「化粧品」、「飲料水」、「男性用靴」となるよう設定され、閲覧したユーザの性別が「女」である場合は、機密度データの値は高いものから順に、「男性用靴」、「飲料水」、「化粧品」となるよう設定されるようにしてもよい。
【0046】
また、例えば、ユーザが新たにページを閲覧した際に、そのページで紹介されている商品等と同一の商品等又は関連する商品等が特定されてもよい。そして、特定された商品等にこのユーザによって新たなページの閲覧以前に設定されていた機密度データの値が、ユーザが新たに閲覧したページで紹介されている商品等の機密度データの値として設定されるようにしてもよい。
【0047】
本実施形態では、アクセス履歴データ24のすべての属性については値「4」が機密度データの値として設定されており、購入履歴データ26のすべての属性について値が「5」が機密度データの値として設定されている。また、アカウントデータ50に含まれる属性については、ユーザIDに値「1」、氏名データ、性別データ、及び、年齢データに値「2」、住所データに値「3」が、機密度データの値として設定されている。
【0048】
ページ生成部32は、本実施形態では、Webブラウザによって、図2に示すプライベートモードのポータルページ20をディスプレイに表示するか、図3に示すパブリックモードのポータルページ22をディスプレイに表示するかを制御することが可能なポータルページを生成する。
【0049】
本実施形態では、プライベートモードのポータルページ20の生成の基礎となる情報は制限されない。すなわち、ページ生成部32は、機密度データの値が、機密度データの値の最大値である「5」以下である情報を特定し、特定された情報に基づいて、プライベートモードのポータルページ20を生成する。一方、パブリックモードのポータルページ22の生成の基礎となる情報は、ユーザに入力されたパスワードの種類に基づいて決定される機密性よりも低い機密性を表す機密度が設定されている情報に制限されることとなる。例えば、ページ生成部32は、機密度データの値が「3」以下である情報を特定し、特定された情報に基づいて、パブリックモードのポータルページ22を生成する。
【0050】
図2及び図3には、ユーザIDが「a001」であるユーザ(以下、ユーザAと呼ぶ)がログインした際に生成されるポータルページが示されている。図2に示すプライベートモードのポータルページ20には、アクセス履歴データ24において、ユーザAのユーザIDに対応付けられている商品IDにより識別される商品やサービスを紹介するページへのリンクが、「最近チェックした商品」が示される領域に配置される。また、プライベートモードのポータルページ20には、購入履歴データ26において、ユーザAのユーザIDに対応付けらていれる商品IDにより識別される商品やサービスを紹介するページへのリンクが、「最近購入した商品」が示される領域に配置される。また、プライベートモードのポータルページ20には、ユーザAにリコメンドされる商品やサービスを紹介するページへのリンクが、「おすすめ商品」が示される領域に配置される。ここで、ユーザAにリコメンドされる商品やサービスは、本実施形態では、アクセス履歴データ24及び購入履歴データ26において、ユーザAのユーザIDに対応付けられている商品IDに基づいて特定される。「おすすめ商品」が示される領域には、例えば、商品種別が同じであるにも関わらず、ユーザAが未購入である商品やサービスを紹介するページへのリンクが配置される。本実施形態では、図2に示すように、プライベートモードのポータルページ20には、商品種別が「ゴルフ用品」である商品を紹介するページへのリンクが配置されている。一方、パブリックモードのポータルページ22には「最近チェックした商品」が示される領域や「最近購入した商品」が示される領域が存在しない。また、パブリックモードのポータルページ22には、「おすすめ商品」が示される領域に、例えば、ユーザAの購入履歴やアクセス履歴とは無関係に特定される商品やサービス(例えば、最近一週間以内に最も売れている商品群やサービス群)を紹介するページへのリンクが配置される。なお、例えば、パブリックモードのポータルページ22において、「最近チェックした商品」が示される領域や「最近購入した商品」が示される領域に配置される情報が、隠しデータとして設定されていてもよい。すなわち、「最近チェックした商品」が示される領域や「最近購入した商品」が示される領域に配置される情報は、サーバ12からユーザ端末14に送信されるが、ユーザ端末14に表示されないようにしてもよい。具体的には、例えば、パブリックモードのポータルページ22における「最近チェックした商品」が示される領域や「最近購入した商品」が示される領域に配置される情報が、<div style="visibility:hidden">タグと</div>タグとで囲まれるようにしてもよい。
【0051】
ページ送信部34は、本実施形態では、ユーザ端末14に、ページ生成部32により生成されるポータルページを送信する。
【0052】
ページ出力部36は、本実施形態では、サーバ12のページ送信部34から送信されるページを受信して、Webブラウザを介してディスプレイに表示出力する。
【0053】
環境情報取得部38は、本実施形態では、ユーザ端末14がおかれた環境を表す環境情報を順次取得する。環境情報取得部38は、例えば、所定時間間隔で環境情報を取得する。環境情報取得部38が取得する環境情報としては、例えば、ユーザ端末14のマイクから入力される音、ユーザ端末14のカメラにより撮影される画像、ユーザ端末14の照度計により計測されるユーザ端末14付近の照度を示す情報、ユーザ端末14と接続された外部機器(プロジェクタなど)の種別を示す情報、ユーザ端末14の位置を示す情報、ユーザ端末14の移動量を示す情報、などが挙げられる。ユーザ端末14の位置は、例えば、GPSの測定結果や、ユーザ端末14に設定されているIPアドレスやユーザ端末14がアクセスしているアクセスポイントに基づいて、特定可能である。また、ユーザ端末14の移動量は、例えば、GPSにより測定される位置の変化、ユーザ端末14に設定されているIPアドレスの変化、ユーザ端末14がアクセスしているアクセスポイントの変化、加速度センサの測定結果に基づいて特定可能である。
【0054】
監視部40は、本実施形態では、環境情報取得部38により取得される環境情報の値を監視する。そして、監視結果に基づいて特定される機密度の閾値が変化した際に、機密度の閾値を変化させる旨をページ変化部42に通知する。
【0055】
ページ変化部42は、本実施形態では、監視部40から受け付ける情報に基づいて特定される値が機密度データの値として設定されている情報を、変化後のポータルページの生成の基礎となる情報として特定する。そして、ページ変化部42は、ディスプレイに表示出力されるポータルページを、特定される情報に基づいて生成されるポータルページに更新する。このようにして、本実施形態では、変化後のポータルページの生成の基礎となる情報は、監視部40から受け付ける情報に基づいて特定される値が機密度データの値として設定されている情報に制限される。
【0056】
このように、本実施形態では、監視部40は、ポータルページの生成の基礎となる情報の範囲となるユーザに関する要素の特定を行い、ページ変化部42は、ポータルページの生成の基礎となる情報の範囲が、監視部40によって特定された要素に制限されるようディスプレイに表示出力されるポータルページを変化させる。
【0057】
以上で説明した、ポータルページの変化の具体例としては、以下に挙げるように様々なものが考えられる。
【0058】
例えば、環境情報取得部38が、ユーザ端末14の位置を示す情報を順次取得している際に、監視部40が、ユーザ端末14の位置が、自宅に対応付けられる領域として予め設定されている領域内の位置から会社に対応付けられる領域として予め設定されている領域に変化した際に、機密度の閾値を「5」から「3」にすることをページ変化部42に通知するようにしてもよい。そして、ページ変化部42は、この通知に応じて、ディスプレイに表示出力されるポータルページをプライベートモードのポータルページ20からパブリックモードのポータルページ22に変化させるようにしてもよい。逆に、ユーザ端末14の位置が、会社に対応付けられる領域として予め設定されている領域内の位置から自宅に対応付けられる領域として予め設定されている領域に変化した際に、監視部40は、機密度の閾値を「3」から「5」にすることをページ変化部42に通知するようにしてもよい。そして、ページ変化部42は、この通知に応じて、ディスプレイに表示出力されるポータルページをパブリックモードのポータルページ22からプライベートモードのポータルページ20に変化させるようにしてもよい。なお、この例において、自宅にも会社にも対応付けられない領域(以下、移動中領域と呼ぶ。)が存在していてもよい。そして、例えば、ユーザ端末14の位置が、自宅に対応付けられる領域内から移動中領域内に変化した際に、監視部40は、機密度の閾値を「5」から「1」にすることをページ変化部42に通知するようにしてもよい。そして、ページ変化部42は、この通知に応じて、ディスプレイに表示出力されるポータルページをパブリックモードのポータルページ22から、機密度データの値が「1」である情報に基づいて生成されるポータルページに変化させるようにしてもよい。さらに、ユーザ端末14の位置が、移動中領域内から会社に対応付けられる領域内に変化した際に、監視部40は、機密度の閾値を「1」から「3」にすることをページ変化部42に通知するようにしてもよい。そして、ページ変化部42は、この通知に応じて、ディスプレイに表示出力されるポータルページを、機密度データの値が「1」である情報に基づいて生成されるポータルページから、パブリックモードのポータルページ22に変化させるようにしてもよい。
【0059】
また、例えば、ユーザ端末14の位置がビルの6階から他の階に変化した際に、機密度の閾値を「5」から「3」にすることをページ変化部42に通知し、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをプライベートモードのポータルページ20からパブリックモードのポータルページ22に変化させるようにしてもよい。また、ユーザ端末14の位置がビルの6階以外の階から6階に変化した際に、機密度の閾値を「3」から「5」にすることをページ変化部42に通知し、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをパブリックモードのポータルページ22からプライベートモードのポータルページ20に変化させるようにしてもよい。
【0060】
また、例えば、環境情報取得部38が、ユーザ端末14の移動量を示す情報を順次取得している際に、ユーザ端末14の移動速度が所定速度未満から所定速度以上に変化した際に、機密度の閾値を「5」から「3」にすることをページ変化部42に通知し、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをプライベートモードのポータルページ20からパブリックモードのポータルページ22に変化させるようにしてもよい。また、ユーザ端末14の移動速度が所定速度に変化した際に、機密度の閾値を「3」から「5」にすることをページ変化部42に通知し、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをパブリックモードのポータルページ22からプライベートモードのポータルページ20に変化させるようにしてもよい。
【0061】
また、例えば、環境情報取得部38が、ユーザ端末14のマイクから入力される音量を表す情報を順次取得している際に、所定音量未満から所定音量以上に変化した際に、上述と同様にして、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをプライベートモードのポータルページ20からパブリックモードのポータルページ22に変化させるようにしてもよい。また、所定音量以上から所定音量未満に変化した際に、上述と同様にして、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをパブリックモードのポータルページ22からプライベートモードのポータルページ20に変化させるようにしてもよい。
【0062】
また、例えば、環境情報取得部38が、ユーザ端末14のマイクから入力される音に基づいて公知の音声認識技術等により推定されるユーザ端末14付近に存在する人の数(以下、推定存在人数と呼ぶ。)を表す情報を順次取得してもよい。そして、推定存在人数が所定数未満から所定数以上に変化した際に、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをプライベートモードのポータルページ20からパブリックモードのポータルページ22に変化させるようにしてもよい。また、推定存在人数が所定数以上から所定数未満に変化した際に、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをパブリックモードのポータルページ22からプライベートモードのポータルページ20に変化させるようにしてもよい。この例において、ユーザ端末14付近に存在する人の数を、ユーザ端末14のカメラにより撮影される画像に基づいて推定するようにしてもよい。
【0063】
また、例えば、ユーザ端末14のカメラにより撮影される画像に含まれる人の数を、主成分分析を使った固有顔、線形判別分析、弾性バンチグラフマッチング、隠れマルコフモデル、ニューロン動機づけによるダイナミックリンク照合顔認識技術などといった公知の顔認識アルゴリズム等を用いて推定するようにしてもよい。そして、推定される人の数が、所定数未満から所定数以上に変化した際に、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをプライベートモードのポータルページ20からパブリックモードのポータルページ22に変化させるようにしてもよい。また、推定される人の数が、所定数以上から所定数未満に変化した際に、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをパブリックモードのポータルページ22からプライベートモードのポータルページ20に変化させるようにしてもよい。また、例えば、ユーザ端末14のカメラにより撮影される画像に基づいて推定される、撮影されている物体の移動速度が所定速度未満から所定速度以上に変化した際に、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをプライベートモードのポータルページ20からパブリックモードのポータルページ22に変化させるようにしてもよい。また、移動速度が所定速度以上から所定速度未満に変化した際に、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをパブリックモードのポータルページ22からプライベートモードのポータルページ20に変化させるようにしてもよい。
【0064】
また、例えば、ユーザ端末14の照度計によって計測される照度の値が所定値未満から所定値以上に変化した際に、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをプライベートモードのポータルページ20からパブリックモードのポータルページ22に変化させるようにしてもよい。また、照度の値が所定値以上から所定値未満に変化した際に、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをパブリックモードのポータルページ22からプライベートモードのポータルページ20に変化させるようにしてもよい。
【0065】
また、例えば、ユーザ端末14にプロジェクトが接続された際に、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをプライベートモードのポータルページ20からパブリックモードのポータルページ22に変化させるようにしてもよい。また、ユーザ端末14からプロジェクトが外された際に、ページ変化部42がディスプレイに表示出力されるポータルページをパブリックモードのポータルページ22からプライベートモードのポータルページ20に変化させるようにしてもよい。
【0066】
このようにして、本実施形態では、ユーザ端末14のおかれた環境の変化に応じてユーザ端末14のディスプレイに表示出力されるポータルページが動的に変化することとなる。
【0067】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
【0068】
例えば、環境情報取得部38が互いに異なる複数種類の環境情報(例えば、音量と位置)を取得するようにしてもよい。そして、監視部40は、それぞれの環境情報について、環境情報の値の監視結果に基づいて機密度の閾値を特定するようにしてもよい。そして、特定された機密度の閾値が異なる場合には、監視部40は、小さい方の機密度に閾値に変化させる旨をページ変化部42に通知するようにしてもよい。
【0069】
また、例えば、図10に例示するように、ページ生成部32が、パブリックモードのポータルページ22を生成する際に、「最近チェックした商品」が示される領域や「最近購入した商品」が示される領域に代替情報を配置するようにしてもよい。ページ生成部32は、例えば、これらの領域に、ポータルページに含まれないよう制限された情報の代わりに、予め定められたダミーの商品やサービスなどに関する情報を配置するようにしてもよい。
【0070】
また、例えば、機密度が、商品の属性(例えば、商品の種別等)とユーザの属性(例えば、性別等)との組合せに対応付けて設定されていてもよい。具体的には、例えば、商品種別「女性用バッグ」と性別「男」との組合せに対して、機密度の値として「5」が設定されていてもよい。そして、この場合に、ログインを行ったユーザのアカウントデータ50に含まれる性別データの値が「男」であり、このユーザの購入履歴データ26に女性用バッグに対応する商品IDが含まれていたら、この商品を紹介するリンクが、パブリックモードのポータルページ22内に配置されないようにしてもよい。
【0071】
また、例えば、表示出力の制御の対象となるポータルページ、及び、そのポータルページに対応付けられる機密度の閾値の組合せが3つ以上存在してもよい。例えば、機密度が「5」以下の情報に基づいて生成されるポータルページ、機密度が「3」以下の情報に基づいて生成されるポータルページ、又は、機密度が「1」である情報に基づいて生成されるポータルページ、のいずれのポータルページをディスプレイに表示出力するかをページ変化部42が制御するようにしてもよい。
【0072】
また、例えば、機密度の閾値を上げる際の基準となる環境情報の値と、機密度の閾値を下げる際の基準となる環境情報の値と、が異なっていてもよい。より具体的には、例えば、推定存在人数が2から3に変化した際に、監視部40が機密度の閾値を「5」から「3」にすることを通知し、推定存在人数が2から1に変化した際に、監視部40が機密度の閾値を「3」から「5」にすることを通知するようにしてもよい。あるいは、例えば、推定存在人数が2から3に変化した際に、監視部40が機密度の閾値を「5」から「3」にすることを通知する一方で、推定存在人数が3から2に変化した際には、監視部40が機密度の閾値として機密度の閾値を「3」から「4」にすることを通知し、そこからさらに、推定存在人数が1に変化した際に、監視部40が機密度の閾値を「4」から「5」にすることを通知するようにしてもよい。このように、機密度の閾値を機密性が高くなるよう変化させる場合の機密度の変化量が、機密度の閾値を機密性が低くなるよう変化させる場合の機密度の変化量よりも大きくするようにしてもよい。
【0073】
また、例えば、環境情報の変化に応じてその変化から機密度の閾値を機密性が低くなるよう変化させるまでの期間が、環境情報の変化に応じてその変化から機密度の閾値を機密性が高くなるよう変化させるまでの期間よりも長くなるようにしてもよい。具体的には、例えば、推定存在人数が2から3に変化した際に、監視部40が機密度の閾値を「5」から「3」にすることを通知する一方で、推定存在人数が3から2に変化した際には、監視部40が機密度の閾値として機密度の閾値を「3」から「4」にすることを通知し、そこからさらに所定時間が経過しても推定存在人数が2以下である状態が継続している(例えば、所定回数連続して推定存在人数が2以下である環境情報を環境情報取得部38が取得する)場合には、監視部40が機密度の閾値を「4」から「5」にすることを通知するようにしてもよい。あるいは、例えば、推定存在人数が2から3に変化し、環境情報取得部38が、推定存在人数が3であることを示す環境情報を1回取得したらそのタイミングで、監視部40が機密度の閾値を「5」から「3」にすることを通知する一方で、推定存在人数が3から2に変化した際には、環境情報取得部38が、推定存在人数が2以下であることを示す環境情報を所定回連続(例えば、3回連続)で取得したら、監視部40が機密度の閾値を「5」から「3」にすることを通知するようにしてもよい。
【0074】
また、例えば、情報処理システム10が、ユーザから受け付ける変更要求に応じて、機密度の閾値を変更したり、表示出力されるポータルページを変化させるようにしてもよい。この場合、サーバ12が、変更後の機密度の閾値を環境情報取得部38が取得した最新の環境情報の値に関連付けてデータ記憶部30に記憶させるようにしてもよい。そして、監視部40が、このようにしてデータ記憶部30に記憶されていくデータに基づいて、環境情報と機密度の閾値との関係を随時更新する学習機能を備えていてもよい。
【0075】
また、例えば、サーバ12が、アクセス履歴データ24に、ページにアクセスした日時における最新の環境情報の値を関連付けてデータ記憶部30に記憶させるようにしてもよい。あるいは、例えば、サーバ12が、購入履歴データ26に、商品やサービスの購入日時における最新の環境情報の値を関連付けてデータ記憶部30に記憶させるようにしてもよい。監視部40が、このようにしてデータ記憶部30に記憶されていくデータに基づいて、環境情報と商品やサービスとの関係を学習するようにしてもよい。そして、監視部40が、学習結果と環境情報取得部38が取得する最新の環境情報の値とに基づいて特定される機密度の閾値をページ変化部42に通知するようにしてもよい。
【0076】
また、例えば、環境情報に所定の変化が発生した(例えば、推定存在人数が所定値を超えた)際には、その変化に応じた第1のパブリックモードのポータルページ22がディスプレイに表示され、その変化とは異なる所定の変化が環境情報に発生した(例えば、ユーザ端末14の位置が変化した)際には、第1のパブリックモードのポータルページ22とは異なる、第2のパブリックモードのポータルページ22がディスプレイに表示されるようにしてもよい。
【0077】
また、サーバ12とユーザ端末14との役割分担は上述の実施形態には限定されない。図11は、別の実施形態に係るサーバ12及びユーザ端末14で実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。この実施形態に係るサーバ12は、機能的には、データ記憶部30、ページ生成部32、ページ送信部34、環境情報取得部38、監視部40,ページ変化部42を含んで構成される。データ記憶部30は、サーバ12の記憶部を主として実現される。ページ送信部34は、サーバ12の制御部及び通信部を主として実現される。環境情報取得部38は、サーバ12の制御部及び通信部を主として実現される。その他の要素は、サーバ12の制御部を主として実現される。この実施形態に係るユーザ端末14は、機能的には、ページ出力部36、環境情報取得送信部60、を含んで構成される。ページ出力部36は、ユーザ端末14の制御部、通信部及び出力部を主として実現される。環境情報取得送信部60は、ユーザ端末14のセンサ部及び通信部を主として実現される。
【0078】
データ記憶部30には、上述の実施形態と同様のデータが記憶されている。ページ生成部32は、上述の実施形態とポータルページを生成し、ページ送信部34は、ページ生成部32により生成されたポータルページをユーザ端末14に送信する。ページ出力部36は、サーバ12から受信したポータルページをディスプレイに表示出力する。
【0079】
この実施形態では、環境情報取得送信部60が、ユーザ端末14がおかれた環境を表す環境情報を順次取得するとともにサーバ12に送信する。そして、サーバ12の環境情報取得部38がユーザ端末14から送信される環境情報を順次受信する。そして、監視部40は、環境情報取得部38が受信する環境情報の値を監視する。そして、監視結果に基づいて特定される機密度の閾値が変化した際に、変化後の閾値をページ変化部42に通知する。
【0080】
この実施形態では、ページ送信部34は、ユーザのログインが成功した際に、そのときのユーザ端末14のおかれた環境に応じて選択される、図2に示すプライベートモードのポータルページ20、又は、図3に示すパブリックモードのポータルページ22の一方をユーザ端末14に送信する。そして、ユーザ端末14は、サーバ12から受信したポータルページをディスプレイに表示出力する。そして、監視結果に基づいて特定される機密度の閾値が変化して、ページ変化部42が、変化後の閾値を監視部40から受け付けた際に、変化後の閾値以下の機密度の情報に基づくポータルページのユーザ端末14への送信指示をページ送信部34に出力する。そして、ページ送信部34は、ページ変化部42からポータルページの送信指示を受け付けたら、変化後の閾値以下の機密度の情報に基づくポータルページ及びこのポータルページの出力指示をユーザ端末14に送信する。そして、ユーザ端末14は、サーバ12から変化後のポータルページ及び出力指示を受信すると、ディスプレイに表示出力されているポータルページを受信したポータルページに更新する。
【0081】
このようにして、この実施形態でも、ユーザ端末14のおかれた環境の変化に応じてユーザ端末14のディスプレイに表示出力されるポータルページが動的に変化することとなる。
【0082】
また、ポータルページの生成の基礎となる情報は、上述の情報に限定されず、例えば、ユーザの電話番号、ユーザにより設定されたブックマーク、電子メール、アドレス帳、スケジュールデータ、写真、プログラムなどであってもよい。また、ポータルページの生成の基礎となる情報は、サーバ12に保存された情報であっても、ユーザ端末14に保存された情報であってもよい。
【0083】
また、本実施形態を、ショッピングサイトとは異なるサービスを提供するサーバ12に応用しても構わない。また、上記の具体的な数値や文字列、及び、図面中の具体的な数値や文字列は例示であり、これらの数値や文字列には限定されない。
【符号の説明】
【0084】
10 情報処理システム、12 サーバ、14 ユーザ端末、16 コンピュータネットワーク、20 ポータルページ、22 ポータルページ、24 アクセス履歴データ、26 購入履歴データ、30 データ記憶部、32 ページ生成部、34 ページ送信部、36 ページ出力部、38 環境情報取得部、40 監視部、42 ページ変化部、50 アカウントデータ、52 商品マスタデータ、54 機密度設定データ、60 環境情報取得送信部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する環境情報取得手段と、
前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、
変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する制限手段と、
を含むことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記開示可能範囲変化手段は、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する1又は複数の情報要素のうちから特定される情報要素を変化させ、
前記制限手段は、前記特定される情報要素に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記1又は複数の情報要素のそれぞれには、情報の機密性の高低を表す機密度が設定されており、
前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、前記機密度の閾値を変化させる機密度閾値変化手段、をさらに含み、
前記開示可能範囲変化手段は、前記情報要素に設定されている機密度と前記機密度の閾値とに基づいて、前記特定される情報要素を変化させる、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記機密度の閾値を機密性が高くなるよう変化させる場合の前記機密度の閾値の変化量が、前記機密度の閾値を機密性が低くなるよう変化させる場合の前記機密度の閾値の変化量よりも大きい、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて当該変化から前記機密度の閾値を機密性が低くなるよう変化させるまでの期間が、前記環境情報の変化に応じて当該変化から前記機密度の閾値を機密性が高くなるよう変化させるまでの期間よりも長い、
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記機密度の閾値を機密性が高くなるよう変化させる際の基準となる環境情報と、前記機密度の閾値を機密性が低くなるよう変化させる際の環境情報と、が異なる、
ことを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記制限手段は、前記ユーザに提供される画面に表示される情報の範囲を制限する、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
画面に含まれないよう制限された情報の代わりに代替情報が配置されるよう、ユーザに提供される画面に含まれる情報を制御する制御手段、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記環境情報取得手段は、前記情報処理端末の位置を示す情報を順次取得し、
前記開示可能範囲変化手段は、前記環境情報取得手段により順次取得される位置の変化に応じて、前記ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる、
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記環境情報取得手段は、前記情報処理端末の移動量を示す情報を順次取得し、
前記開示可能範囲変化手段は、前記環境情報取得手段により順次取得される移動量の変化に応じて、前記ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる、
ことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項11】
情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する環境情報取得ステップと、
前記環境情報取得ステップにより順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化ステップと、
変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する制限ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段と、
前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、
変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段と、
を含むことを特徴とする情報処理装置。
【請求項13】
情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段と、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を変化させる指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段と、を含む情報処理装置に、自装置のおかれた環境を表す環境情報を送信する環境情報送信手段と、
前記指示出力手段から出力される指示に応じて、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する制限手段と、
を含むことを特徴とする情報処理端末。
【請求項14】
自装置のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する環境情報取得手段と、
前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、前記ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、
情報処理装置から受信した前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲が、前記開示可能範囲に制限されるよう画面に表示される情報を制限する制限手段と、
を含むことを特徴とする情報処理端末。
【請求項15】
情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段、
前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段、
変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項16】
情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段と、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を変化させる指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段と、を含む情報処理装置に、自装置のおかれた環境を表す環境情報を送信する環境情報送信手段、
前記指示出力手段から出力される指示に応じて、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する制限手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項17】
自装置のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する環境情報取得手段、
前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、前記ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段、
情報処理装置から受信した前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を、前記開示可能範囲に制限する制限手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項18】
情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段、
前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段、
変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムを記録した記録媒体。
【請求項19】
情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段と、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段と、を含む情報処理装置に、自装置のおかれた環境を表す環境情報を送信する環境情報送信手段、
前記指示出力手段から出力される指示に応じて、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する制限手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムを記録した記録媒体。
【請求項20】
自装置のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する環境情報取得手段、
前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、前記ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段、
情報処理装置から受信した前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を、前記開示可能範囲に制限する制限手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムを記録した記録媒体。
【請求項1】
情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する環境情報取得手段と、
前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、
変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する制限手段と、
を含むことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記開示可能範囲変化手段は、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する1又は複数の情報要素のうちから特定される情報要素を変化させ、
前記制限手段は、前記特定される情報要素に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記1又は複数の情報要素のそれぞれには、情報の機密性の高低を表す機密度が設定されており、
前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、前記機密度の閾値を変化させる機密度閾値変化手段、をさらに含み、
前記開示可能範囲変化手段は、前記情報要素に設定されている機密度と前記機密度の閾値とに基づいて、前記特定される情報要素を変化させる、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記機密度の閾値を機密性が高くなるよう変化させる場合の前記機密度の閾値の変化量が、前記機密度の閾値を機密性が低くなるよう変化させる場合の前記機密度の閾値の変化量よりも大きい、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて当該変化から前記機密度の閾値を機密性が低くなるよう変化させるまでの期間が、前記環境情報の変化に応じて当該変化から前記機密度の閾値を機密性が高くなるよう変化させるまでの期間よりも長い、
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記機密度の閾値を機密性が高くなるよう変化させる際の基準となる環境情報と、前記機密度の閾値を機密性が低くなるよう変化させる際の環境情報と、が異なる、
ことを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記制限手段は、前記ユーザに提供される画面に表示される情報の範囲を制限する、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
画面に含まれないよう制限された情報の代わりに代替情報が配置されるよう、ユーザに提供される画面に含まれる情報を制御する制御手段、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記環境情報取得手段は、前記情報処理端末の位置を示す情報を順次取得し、
前記開示可能範囲変化手段は、前記環境情報取得手段により順次取得される位置の変化に応じて、前記ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる、
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記環境情報取得手段は、前記情報処理端末の移動量を示す情報を順次取得し、
前記開示可能範囲変化手段は、前記環境情報取得手段により順次取得される移動量の変化に応じて、前記ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる、
ことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項11】
情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する環境情報取得ステップと、
前記環境情報取得ステップにより順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化ステップと、
変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する制限ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段と、
前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、
変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段と、
を含むことを特徴とする情報処理装置。
【請求項13】
情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段と、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を変化させる指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段と、を含む情報処理装置に、自装置のおかれた環境を表す環境情報を送信する環境情報送信手段と、
前記指示出力手段から出力される指示に応じて、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する制限手段と、
を含むことを特徴とする情報処理端末。
【請求項14】
自装置のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する環境情報取得手段と、
前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、前記ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、
情報処理装置から受信した前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲が、前記開示可能範囲に制限されるよう画面に表示される情報を制限する制限手段と、
を含むことを特徴とする情報処理端末。
【請求項15】
情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段、
前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段、
変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項16】
情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段と、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を変化させる指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段と、を含む情報処理装置に、自装置のおかれた環境を表す環境情報を送信する環境情報送信手段、
前記指示出力手段から出力される指示に応じて、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する制限手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項17】
自装置のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する環境情報取得手段、
前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、前記ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段、
情報処理装置から受信した前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を、前記開示可能範囲に制限する制限手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項18】
情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段、
前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段、
変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムを記録した記録媒体。
【請求項19】
情報処理端末のおかれた環境を表す環境情報を前記情報処理端末から順次取得する環境情報取得手段と、前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段と、変化後の前記開示可能範囲内に制限されるよう、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する指示を前記情報処理端末に出力する指示出力手段と、を含む情報処理装置に、自装置のおかれた環境を表す環境情報を送信する環境情報送信手段、
前記指示出力手段から出力される指示に応じて、前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を制限する制限手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムを記録した記録媒体。
【請求項20】
自装置のおかれた環境を表す環境情報を順次取得する環境情報取得手段、
前記環境情報取得手段により順次取得される環境情報の変化に応じて、前記ユーザに関する情報の開示可能範囲を変化させる開示可能範囲変化手段、
情報処理装置から受信した前記ユーザに提供される画面の基礎となる情報の範囲を、前記開示可能範囲に制限する制限手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムを記録した記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−252426(P2012−252426A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−122969(P2011−122969)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(399037405)楽天株式会社 (416)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(399037405)楽天株式会社 (416)
【Fターム(参考)】
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