説明

情報処理機器、画像形成装置、画像形成システム、画像処理プログラム

【課題】印刷プレビュー画像にかかわる所定の処理の処理速度の向上を図ることのできる画像形成システムを提供する。
【解決手段】画像形成システムは、情報処理機器と画像形成装置とが通信回線を介して接続される。情報処理機器は、画像形成装置との通信を行う通信手段と、印刷プレビュー画像に関する展開処理内容に応じた確認レベルを指定する確認レベル指定手段と、確認レベル指定手段によって指定された確認レベルを示す情報と印刷ジョブとを画像形成装置に向けて送信するように制御する制御手段と、を備える。画像形成装置は、情報処理機器からの確認レベルを示す情報および印刷ジョブを基に印刷プレビュー画像を生成する印刷プレビュー画像生成手段と、印刷プレビュー画像生成手段によって生成された印刷プレビュー画像を情報処理機器へ提供するように制御する印刷プレビュー画像提供手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理機器、画像形成装置、画像形成システム、画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷プレビューによって確認できる内容と実際に印刷装置によって印刷した結果とが異なる場合がある。そのため、印刷内容が意図しない結果となり、印刷媒体を無駄に消費する、あるいは再度印刷を行うことによる時間の浪費が発生することになる。
【0003】
このような問題を解決するものとして、印刷装置が、ネットワークを介して接続される複数の外部機器(パソコンなど)の中の印刷プレビュー表示を行う依頼元の外部機器の表示機能に応じた印刷プレビュー画像を生成するとともに、作成した印刷プレビュー画像を依頼元の外部機器へ提供する印刷システムがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
このような印刷システムにおいては、印刷データに基づき生成され、印刷装置から外部機器へ提供される印刷プレビュー画像のデータ量が多くなる場合がある。特に、印刷プレビュー画像にイメージや図形が含まれる場合は、より一層、印刷プレビュー画像のデータ量が多くなることになる。
【特許文献1】特開2004−192162号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、印刷プレビュー画像にかかわる所定の処理の処理速度の向上を図ることのできる情報処理機器、画像形成装置、画像形成システム、画像処理プログラムを提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、印刷プレビュー画像の通信のときのトラフィックを抑制することのできる情報処理機器、画像形成装置、画像形成システム、画像処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明の情報処理機器は、画像形成装置と通信回線を介して接続され、該画像形成装置との通信を行う通信手段と、印刷対象の印刷ジョブに対応する印刷プレビュー画像に関する展開処理内容に応じた確認レベルを指定する確認レベル指定手段と、前記通信手段に対し、前記確認レベル指定手段によって指定された確認レベルを示す情報と前記印刷ジョブとを前記画像形成装置に向けて送信するように制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、前記印刷プレビュー画像に関する展開処理内容に応じた確認レベルは、前記印刷ジョブに含まれる1つ以上の描画オブジェクトのうち、少なくとも一部の描画オブジェクトに対応し、当該描画オブジェクトの展開処理を簡略化して得られる画像を印刷プレビュー画像として確認できるレベルである、ことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、上記請求項2に記載の発明において、前記印刷プレビュー画像に関する展開処理内容に応じた確認レベルは、前記少なくとも一部の描画オブジェクトに対応し、当該描画オブジェクトの描画される領域の位置および大きさを示す配置画像を印刷プレビュー画像として確認できるレベルである、ことを特徴とする。
【0010】
上記課題を解決するため、請求項4に記載の本発明の画像形成装置は、請求項1〜3の何れか一項に記載の情報処理機器と通信回線を介して接続され、該情報処理機器との通信を行う通信手段と、前記通信手段が受信した前記情報処理機器からの確認レベルを示す情報および印刷ジョブを基に印刷プレビュー画像を生成する印刷プレビュー画像生成手段と、前記通信手段に対し、前記印刷プレビュー画像生成手段によって生成された印刷プレビュー画像を前記情報処理機器へ提供するように制御する印刷プレビュー画像提供手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
上記課題を解決するため、請求項5に記載の本発明の画像形成システムは、請求項1〜3の何れか一項に記載の情報処理機器と請求項4に記載の画像形成装置とを有し、前記画像形成装置は、受信した前記情報処理機器からの確認レベルを示す情報および印刷ジョブを基に印刷プレビュー画像を生成するとともに該生成した印刷プレビュー画像を前記情報処理機器へ送信する、ことを特徴とする。
【0012】
上記課題を解決するため、請求項6に記載の本発明の画像形成システムは、情報処理機器と画像形成装置とが通信回線を介して接続され、前記情報処理機器は、前記通信回線を介して前記画像形成装置との通信を行う第1の通信手段と、印刷対象の印刷ジョブに対応する印刷プレビュー画像に関する展開処理内容に応じた確認レベルを指定する確認レベル指定手段と、前記印刷プレビュー画像のデータ形式を指定するデータ形式指定手段と、前記第1の通信手段に対し、前記確認レベル指定手段によって指定された確認レベルを示す情報と前記データ形式指定手段によって指定されたデータ形式を示す情報と前記印刷ジョブとを前記画像形成装置に向けて送信するように制御する制御手段と、を有し、前記画像形成装置は、前記通信回線を介して前記情報処理機器との通信を行う第2の通信手段と、前記第2の通信手段が受信した前記情報処理機器からの確認レベルを示す情報、データ形式を示す情報および印刷ジョブを基に印刷プレビュー画像を生成する印刷プレビュー画像生成手段と、前記第2の通信手段に対し、前記印刷プレビュー画像生成手段によって生成された印刷プレビュー画像を前記情報処理機器へ提供するように制御する印刷プレビュー画像提供手段と、を有する、ことを特徴とする。
【0013】
上記課題を解決するため、請求項7に記載の本発明の画像処理プログラムは、依頼元の情報処理機器から送信され印刷対象の印刷ジョブに対応する印刷プレビュー画像に関する展開処理内容に応じた確認レベルを示す情報および当該印刷ジョブを基に印刷プレビュー画像を生成する印刷プレビュー画像生成処理過程と、前記印刷プレビュー画像生成処理過程により生成された印刷プレビュー画像を前記情報処理機器へ提供する印刷プレビュー画像提供処理過程と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、印刷プレビュー画像にかかわる所定の処理の処理速度の向上を図ることができる。また、請求項1記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、印刷プレビュー画像の通信のときのトラフィックを抑制することができる。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、印刷ジョブに含まれる一部のオブジェクトについては展開処理内容が簡略化された画像となるので、印刷プレビュー画像にかかわる所定の処理の処理速度の向上を図ることができるとともに、印刷プレビュー画像の通信のときのトラフィックを抑制することができる。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、印刷ジョブに含まれる一部のオブジェクトについては描画される領域の位置および大きさを示す配置画像となるので、印刷プレビュー画像にかかわる所定の処理の処理速度の向上を図ることができるとともに、印刷プレビュー画像の通信のときのトラフィックを抑制することができる。
【0017】
請求項4記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、印刷プレビュー画像にかかわる所定の処理の処理速度の向上を図ることができる。また、請求項4記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、印刷プレビュー画像の通信のときのトラフィックを抑制することができる。
【0018】
請求項5記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、印刷プレビュー画像にかかわる所定の処理の処理速度の向上を図ることができる。また、請求項5記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、印刷プレビュー画像の通信のときのトラフィックを抑制することができる。
【0019】
請求項6記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、印刷プレビュー画像にかかわる所定の処理の処理速度の向上を図ることができる。また、請求項6記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、印刷プレビュー画像の通信のときのトラフィックを抑制することができる。
【0020】
請求項7記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、印刷プレビュー画像にかかわる所定の処理の処理速度を向上させるソフトウェアを提供することができる。また、請求項7記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、印刷プレビュー画像の通信のときのトラフィックを抑制させるソフトウェアを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0022】
図1は、実施の形態に係る画像形成システムの機能構成を示している。
【0023】
画像形成システム1は、図1に示すように、情報処理機器10と画像形成装置20とが通信回線30に接続されている。情報処理機器10としては、例えば、コンピュータ、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistants)などの情報端末、ファクシミリ装置などが挙げられる。本実施の形態では、情報処理機器10はコンピュータであるとして説明する。また、本実施の形態では、画像形成装置20は印刷装置を想定しているので、これ以降の説明では画像形成装置20を印刷装置20と表記する。
【0024】
情報処理機器10は、入力部110、表示部120、ユーザインタフェース130、記憶部140、印刷プレビュー画像生成指示部150、制御部160、および通信部170を有している。
【0025】
入力部110は、印刷対象の文書データに関する印刷設定のための画面(印刷設定画面)を表示部120に表示させる指示、該印刷設定画面に含まれる「印刷プレビュー表示の有無」の属性の値の設定、表示部120に表示される印刷プレビュー表示方法に関する選択画面(図2参照)の中から所望の項目の選択、印刷指示など所定の入力情報を入力するものである。
【0026】
なお、印刷設定の内容には、印刷プレビュー表示の有無、印刷指示したユーザのユーザ名、印刷文書名(ファイル名)、印刷枚数、印刷部数、用紙サイズ、カラー印刷の有無等の各種パラメータを含む属性情報が含まれる。
【0027】
そのため、上記印刷設定画面(図示せず)には、このような属性情報を設定するための設定欄が含まれている。
【0028】
表示部120は、図2に示すような印刷プレビュー表示方法に関する選択画面1200、印刷プレビュー画像など所定の表示情報を表示する。
【0029】
ユーザインタフェース130は、入力部110からの印刷設定情報(印刷設定内容)を制御部160へ出力するとともに、印刷設定内容において「印刷プレビュー表示の有無」の属性に関して印刷プレビュー表示有つまり「印刷プレビュー表示を実施する旨」となっている場合は、その印刷プレビュー表示を実施する旨を印刷プレビュー画像生成指示部150へ出力する。
【0030】
記憶部140には、1つ以上の文書データが記憶されている。
【0031】
印刷プレビュー画像生成指示部150は、確認レベル指定部151とデータ形式指定部152とを有し、印刷装置(画像形成装置)20に対し印刷プレビュー画像の生成を指示するものである。
【0032】
印刷プレビュー画像生成指示部150は、ユーザインタフェース130からの「印刷プレビュー表示を実施する旨」を受け付けた場合に、図2に示す印刷プレビュー表示方法に関する選択画面1200をユーザインタフェース130に出力して表示部120に表示させるとともに、表示部120に表示された選択画面1200中の入力部110によって選択された項目に基づき印刷プレビュー画像の生成を指示する情報(以下「印刷プレビュー画像生成指示情報」という。)を生成する。この印刷プレビュー画像生成指示情報は制御部160に与えられる。
【0033】
ここで、選択画面1200は、図2に示すように、確認レベルを指定するための確認レベル指定欄1210と、データ形成を指定するためのデータ形式指定欄1220と、指定された項目を確定するための「OK」ボタン1230と、確定された項目を取り消すための「キャンセル」ボタン1240とを含んでいる。
【0034】
確認レベル指定欄1210には、「全体配置確認」、「文字位置確認」、「イメージ位置確認」、「図形位置確認」、「印刷境界確認」、「色確認」の各確認レベルに対応する項目(以下「確認レベル項目」という。)が含まれている。
【0035】
また、確認レベル指定欄1210には、これらの確認レベル項目に対応して当該確認レベル項目を選択(指定)するための選択欄(図2中記号□で表示)が設けられており、この選択欄をチェック(図2中記号■で表示)することにより、当該確認レベル項目が選択されることになる。
【0036】
データ形式指定欄1220には、「指定しない(自動判定)」、「JPEG形式」、「BMF形式」、「PDF形式」、「DocuWorks形式」の各データ形式に対応する項目(以下「データ形式項目」という。)が含まれている。
【0037】
また、データ形式指定欄1220には、これらのデータ形式項目に対応して当該データ形式項目を選択(指定)するための選択欄(図2中記号○で表示)が設けられており、この選択欄をチェック(図2中記号●で表示)することにより、当該データ形式項目が選択されることになる。
【0038】
確認レベル指定部151は、上記確認レベル指定手段の機能を有し、印刷対象の印刷ジョブに対応する印刷プレビュー画像に関する展開処理内容に応じた確認レベルを指定する。確認レベル指定部151は、選択画面1200の確認レベル指定欄1210中の上記各確認レベル項目(各確認レベルに対応)の中の選択された確認レベル項目に対応する確認レベルを示す情報(以下「確認レベル情報」という。)を生成する。この確認レベル情報は、当該確認レベルに対応する展開処理に関するコマンドを意味する。
【0039】
データ形式指定部152は、上記データ形式指定手の機能を有し、上記印刷プレビュー画像のデータ形式を指定する。データ形式指定部152は、選択画面1200のデータ形式指定欄1220中の上記各データ形式項目(各データ形式に対応)の中の選択されたデータ形式項目に対応するデータ形式を示す情報(以下「データ形式情報」という。)を生成する。このデータ形式情報は、当該データ形式に対応するデータ生成に関するコマンドを意味する。
【0040】
印刷プレビュー画像生成指示部150が生成する印刷プレビュー画像生成指示情報とは、確認レベル指定部151によって生成された確認レベル情報およびデータ形式指定部152によって生成されたデータ形式情報を意味する。
【0041】
実施の形態において、印刷プレビュー画像に関する展開処理内容に応じた確認レベルとは、印刷ジョブに含まれる1つ以上の描画オブジェクトのうち、少なくとも一部の描画オブジェクトに対応し、当該描画オブジェクトの展開処理を簡略化して得られる画像を印刷プレビュー画像として確認できるレベルのことである。
【0042】
具体的には、印刷プレビュー画像に関する展開処理内容に応じた確認レベルは、上記少なくとも一部の描画オブジェクトに対応し、当該描画オブジェクトの描画される領域の位置および大きさを示す配置画像を印刷プレビュー画像として確認できるレベルである。
【0043】
ここで、描画オブジェクトとは、例えば、文字オブジェクト、イメージオブジェクト、および図形オブジェクトの3種類の描画オブジェクトのうち1種類以上の描画オブジェクトのことである。また、少なくとも一部の描画オブジェクトとは、前記1種類以上の描画オブジェクトのうち少なくとも1種類の描画オブジェクトのことである。
【0044】
なお、印刷プレビュー画像に関する展開処理内容については後述する。
【0045】
制御部160は、上記送信制御手段の機能とプリンタドライバの機能とを有し、ユーザインタフェース130からの印刷設定情報における「印刷プレビュー表示の有無」の属性の値が「印刷プレビュー表示を実施する旨」のときは、印刷プレビュー画像生成指示部150から出力される印刷プレビュー画像生成指示情報を取得するまで待機し、当該印刷プレビュー画像生成指示情報を取得した場合は、前記印刷設定情報内の印刷文書名(ファイル名)に基づき、記憶部140から文書データを読み出して印刷ジョブを生成する。
【0046】
次に制御部160は、通信部(第1の通信手段)170に対し、上記取得した印刷プレビュー画像生成指示情報とともに上記生成した印刷ジョブを出力し、印刷装置20に向けて送信するように制御する。
【0047】
すなわち、制御部160は、通信部(第1の通信手段)170に対し、確認レベル指定部(確認レベル指定手段)151によって指定された確認レベルを示す情報(確認レベル情報)と、データ形式指定部(データ形式指定手段)152によって指定されたデータ形式を示す情報(データ形式情報)と、生成した印刷ジョブとを印刷装置20に向けて送信するように制御する。
【0048】
実施の形態では、印刷プレビュー画像生成指示情報(確認レベル情報およびデータ形式情報)が付加された印刷ジョブが印刷装置20に向けて送信されるようになっている。
【0049】
また、制御部160は、上記印刷設定情報内の「印刷プレビュー表示の有無」の属性の値が「印刷プレビュー表示を実施しない旨」のときは、前記印刷設定情報内の印刷文書名(ファイル名)に基づき、記憶部140から文書データを読み出して印刷ジョブを生成するとともに、通信部170に対し、前記生成した印刷ジョブを出力し、印刷装置20に向けて送信するように制御する。
【0050】
さらに、制御部160は、通信部170を介して取得した印刷装置20からの印刷プレビュー画像をユーザインタフェース130へ出力する。
【0051】
ところで、印刷ジョブには、文書データ等の印刷すべきデータ(印刷データ)の他、例えば印刷指示したユーザ名、印刷文書名、印刷日時、印刷枚数、印刷部数、用紙サイズ、カラー印刷の有無などの各種パラメータを含む属性情報と、印刷プレビュー画像生成指示情報(確認レベル情報およびデータ形式情報)とが含まれる。
【0052】
また、印刷データは、制御部160のプリンタドライバの機能により、印刷対象の文書データがページ記述言語(Page Description Language:PDL)により記述されたデータ(PDLデータ)に変換されたものである。
【0053】
通信部170は、上記通信手段(第1の通信手段)の機能を有し、通信回線30を介して印刷装置20との通信を行うものであり、例えば印刷プレビュー画像生成指示情報を含む印刷ジョブを印刷装置20に向けて送信するとともに、印刷装置20からの印刷プレビュー画像を受信する。
【0054】
印刷装置(画像形成装置)20は、図1に示すように、通信部210、データ解釈部220、印刷プレビュー画像生成部230、プレビュー画像提供部240、画像処理部250、プリンタエンジン260、および記憶部270を有している。
【0055】
通信部210は、上記通信手段(第2の通信手段)の機能を有し、通信回線30を介して情報処理機器10との通信を行うものであり、情報処理機器10からの例えば印刷プレビュー画像生成指示情報を含む印刷ジョブを受信し、この受信情報をデータ解釈部220に出力するとともに、印刷プレビュー画像提供部240から渡された印刷プレビュー画像を情報処理機器10に向けて送信する。
【0056】
また、通信部210は、情報処理機器10からの例えば印刷プレビュー画像生成指示情報が含まれない印刷ジョブを受信した場合も、この印刷ジョブをデータ解釈部220へ出力する。
【0057】
データ解釈部220は、通信部210からの受信情報が印刷プレビュー画像生成指示情報を含む印刷ジョブの場合は、当該印刷ジョブの印刷データ(PDLデータ)を解釈し、この解釈した結果と当該印刷プレビュー画像生成指示情報とを画像プレビュー画像生成部230へ出力する。一方、データ解釈部220は、通信部210からの受信情報が印刷プレビュー画像生成指示情報を含まない印刷ジョブの場合は、当該印刷ジョブの印刷データ(PDLデータ)を解釈し、この解釈した結果を画像処理部250へ出力する。
【0058】
印刷プレビュー画像生成部230は、上記印刷プレビュー画像生成手段の機能を有し、通信部(第2の通信手段)210が受信した情報処理機器10からの印刷プレビュー画像生成指示情報(確認レベル情報およびデータ形式情報)を含む印刷ジョブを基に印刷プレビュー画像を生成する。
【0059】
具体的には、印刷プレビュー画像生成部230は、データ解釈部220からの印刷ジョブの印刷データ(PDLデータ)の解釈結果および印刷プレビュー画像生成指示情報を基に印刷プレビュー画像を生成する。
【0060】
印刷プレビュー画像提供部240は、上記印刷プレビュー画像提供手段の機能を有し、通信部(第2の通信手段)210に対し、印刷プレビュー画像生成部(印刷プレビュー画像生成手段)230によって生成された印刷プレビュー画像を依頼元の情報処理機器10へ提供するように制御する。
【0061】
画像処理部250は、データ解釈部220からの印刷ジョブの印刷データ(PDLデータ)の解釈結果を基に画像(描画オブジェクト)の展開処理(描画処理)を実施するとともに、該展開処理の結果(ラスタデータ)に対する色変換、階調補正、スクリーン処理(網点生成処理)などの画像処理を実施する。また画像処理部250は、前記画像処理後の画像データをプリンタエンジン260へ出力し、印刷制御を実施する。
【0062】
プリンタエンジン260は、画像処理部250からの画像データを基に画像形成処理(印刷処理)を実施し、この画像形成処理の結果である印刷物(記録媒体例えば用紙)を印刷装置20の外部へ出力する。
【0063】
記憶部270には、通信部210が受信した受信情報、データ解釈部220による解釈処理の結果(PDLデータの解釈結果)、印刷プレビュー画像生成部230による生成処理の結果(印刷プレビュー画像)、画像処理部250による展開処理の結果(ラスタデータ)および画像処理の結果(ラスタデータである画像データ)、および通信部210が送信すべき送信情報を、それぞれ記憶する領域が割り当てられている。
【0064】
従って、通信部210、データ解釈部220、印刷プレビュー画像生成部230、印刷プレビュー画像提供部240、および画像処理部250は、記憶部270にアクセスして所定のデータの読み書きを実行することになる。
【0065】
通信回線30としては、LAN(Local Area Network:ローカルエリアネットワーク)や電話回線などの有線通信回線、無線LANなどの無線通信回線、さらには、これらの通信回線を組み合わせたもの、などが挙げられる。
【0066】
次に、印刷プレビュー画像に関する展開処理内容について説明する。
【0067】
「全体配置確認」に対応する上記展開処理内容とは、文字、イメージ、図形などを枠や線で表し、その枠や線の領域の位置および大きさを示す配置画像(全体の配置画像)を展開する処理のことである。この場合、文字(文字描画オブジェクト)、イメージ(イメージ描画オブジェクト)、図形(図形描画オブジェクト)の展開は詳細に実施されない(図6参照)。ここで、文字描画オブジェクトは文字を描画するためのオブジェクトを示し、イメージ描画オブジェクトはイメージを描画するためのオブジェクトを示し、図形描画オブジェクトは図形を描画するためのオブジェクトを示す。
【0068】
「文字位置確認」に対応する上記展開処理内容とは、文字データ(文字描画オブジェクト)の展開を忠実に行いつつも、イメージデータ(イメージ描画オブジェクト)や図形データ(図形描画オブジェクト)の展開処理を簡略化する処理のことである。この場合、例えばイメージデータにかかわる色、図形データにかかわる塗り潰しなどの展開は実施されない(図7参照)。
【0069】
「イメージ位置確認」に対応する上記展開処理内容とは、イメージデータ(イメージ描画オブジェクト)の展開を忠実に行いつつも、文字データ(文字描画オブジェクト)や図形データ(図形描画オブジェクト)の展開処理を簡略化する処理のことである。この場合、例えば文字データにかかわる文字、図形データにかかわる塗り潰しなどの展開は実施されない(図8および図10参照)。
【0070】
「図形位置確認」に対応する上記展開処理内容とは、図形データ(図形描画オブジェクト)の展開を忠実に行いつつも、文字データ(文字描画オブジェクト)やイメージデータ(イメージ描画オブジェクト)の展開処理を簡略化する処理のことである。この場合、例えば文字データにかかわる文字、イメージデータにかかわる色などの展開は実施されない(図9参照)。
【0071】
「印刷境界確認」に対応する上記展開処理内容とは、記録媒体例えば用紙の周囲の辺(4つの辺)または当該用紙の周囲に設定される印刷境界を示す印刷境界線(4つの辺)に対応する4つの辺のデータと、当該4つの辺から所定の距離だけ当該用紙の内側(中心部)に位置する4つの辺のデータとで形成される描画領域に、文字(文字描画オブジェクト)、イメージ(イメージ描画オブジェクト)、図形(図形描画オブジェクト)が描画(展開)される描画内容が存在する場合に、当該描画領域に当該描画内容を展開(描画)する処理のことである(図11参照)。この展開処理内容に対応する確認レベルは、用紙周囲の印刷境界付近の文字、イメージ、図形が印刷境界をオーバーしていないかのチェックを簡易的に行う場合に指定される。
【0072】
「色確認」に対応する上記展開処理内容とは、文字、イメージ、図形などを枠や線で表し、その枠や線の領域の位置および大きさを示す配置画像(全体の配置画像)を展開するとともに、これら全体の配置画像(文字、イメージ、図形などを枠や線)に関して描画オブジェクト(文字描画オブジェクト、イメージ描画オブジェクト、図形描画オブジェクト)の色を配色する処理のことである(図12参照)。この展開処理内容に対応する確認レベルは、色の配置を確認する場合に指定される。
【0073】
上述した各展開処理に対応して確認レベル情報(展開処理に関するコマンド)が、確認レベル指定部151によって生成される。
【0074】
そして、ユーザは、印刷対象の印刷ジョブに対応する印刷結果(印刷プレビュー画像)を確認するに際し、上述した各展開処理内容の中の所望の展開処理内容に基づく印刷プレビュー画像で確認したいときは、選択画面1200の確認レベル指定欄1210内の各確認レベル項目の中から、当該所望の展開処理内容に対応する確認レベル項目を選択することになる。
【0075】
次に、情報処理機器10による印刷プレビュー画像生成指示処理について、図3を参照して説明する。
【0076】
図3は、その印刷プレビュー画像生成指示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0077】
まず、ユーザは、印刷対象の印刷ジョブの印刷実行に際して、印刷プレビュー画像の確認が必要な場合、情報処理機器10の入力部110を操作して、印刷対象の文書データに関する印刷設定のための印刷設定画面(図示せず)を表示部120に表示させる。
【0078】
次にユーザは、表示部120に表示された印刷設定画面において、印刷対象の文書データを示すファイル名、「印刷プレビュー表示の有無」の属性の属性値としての「印刷プレビュー表示を実施する旨」など、印刷設定に関する属性の属性値を設定する。
【0079】
さらにユーザは、上述したようにして印刷設定に関する属性の属性値の設定が完了したら、印刷実行の指示を行う。
【0080】
情報処理機器10において、ユーザインタフェース130は、上記印刷設定画面に対しての印刷設定の際に、「印刷プレビュー表示の有無」の属性の属性値が「印刷プレビュー表示を実施する旨」であるか否か、すなわち印刷プレビュー指示があるか否かを判断する(ステップS101)。
【0081】
ユーザインタフェース130は、ステップS101において、「印刷プレビュー表示を実施する旨」の属性値が設定されているので印刷プレビュー指示があると判断した場合には、その印刷プレビュー指示がある旨をプレビュー画像生成指示部150へ出力するとともに印刷設定情報を制御部160へ出力し、一方、「印刷プレビュー表示を実施しない旨」の属性値が設定されているので印刷プレビュー指示がないと判断した場合は、印刷設定情報を制御部160へ出力する。
【0082】
ユーザインタフェース130から印刷プレビュー指示がある旨を受け取ったプレビュー画像生成指示部150は、図2に示す印刷プレビュー表示方法に関する選択画面1200を、ユーザインタフェース130へ出力して表示部120に表示させる(ステップS102)。
【0083】
選択画面1200が表示部120に表示された場合、ユーザは、入力部110を操作することにより、その選択画面1200において、確認レベル指定欄1210内の複数の確認レベル項目から所望の確認レベル項目を選択(チェック)するとともに、データ形式指定欄1220内の複数のデータ形式項目から所望のデータ形式項目を選択(チェック)し、さらに「OK」ボタン1230を押下(クリック)する。
【0084】
ユーザインタフェース130が、選択画面1200に対して入力された入力情報(確認レベル項目およびデータ形式項目)を詳細設定項目として印刷プレビュー画像生成指示部150へ出力すると、印刷プレビュー画像生成指示部150は、ユーザインタフェース130からの詳細設定項目(確認レベル項目およびデータ形式項目)を取得し(ステップS103)、この取得した詳細設定項目(確認レベル項目およびデータ形式項目)に基づき印刷プレビュー画像生成指示情報を生成する(ステップS104)。
【0085】
具体的には、詳細設定項目(確認レベル項目およびデータ形式項目)を取得した印刷プレビュー画像生成指示部150では、確認レベル指定部151が確認レベル項目に基づき確認レベル情報(展開処理に関するコマンド)を生成し、データ形式指定部152がデータ形式項目に基づきデータ形式情報(データ生成に関するコマンド)を生成する。
【0086】
そして、印刷プレビュー画像生成指示部150は、上述したようにして生成された確認レベル情報およびデータ形式情報を印刷プレビュー画像生成指示情報(コマンド)として制御部160へ出力する(ステップS105)。
【0087】
印刷プレビュー画像生成指示部150からの印刷プレビュー画像生成指示情報を受け取った制御部160は、ユーザインタフェース130から既に受け取っている印刷設定情報の中のファイル名を基に記憶部140から文書データを読み出すとともに、この文書データに対応する印刷データ(PDLデータ)を生成し、印刷ジョブを生成する。
【0088】
次に、制御部160は、上記受け取った印刷プレビュー画像生成指示情報(確認レベル情報およびデータ形式情報)を上記生成した印刷ジョブに付加し、この印刷ジョブを印刷装置20に向けて送信するように通信部170を制御する(ステップS106)。
【0089】
通信部170は、印刷プレビュー画像生成指示情報(確認レベル情報およびデータ形式情報)が付加された印刷ジョブを、通信回線30を介して印刷装置20へ送信する。
【0090】
ステップS106を終了した制御部160は、通信部170を介して印刷装置20からの印刷プレビュー画像を受信したか否かを判断し(ステップS107)、この判断した結果、その印刷プレビュー画像を受信しない場合には印刷プレビュー画像を受信するまで待機し、一方、その印刷プレビュー画像を受信した場合は、受信した印刷プレビュー画像をユーザインタフェース130へ出力し、表示部120に表示させる(ステップS108)。
【0091】
そして、ユーザは、表示部120に表示された印刷プレビュー画像を確認し、印刷プレビュー画像の内容でよいと判断した場合、上述したようにして設定した印刷設定(印刷設定情報)において、印刷プレビュー表示を実施する旨」の属性値を「印刷プレビュー表示を実施しない旨」の属性値に変更した後、印刷実行の指示を行うことになる。
【0092】
ステップS101において「印刷プレビュー表示を実施しない旨」の属性値が設定されているので印刷プレビュー指示がないと判断された場合、印刷設定情報がユーザインタフェース130から制御部160に与えられるので、制御部160は、受け取った印刷設定情報の中のファイル名を基に記憶部140から文書データを読み出すとともに、この文書データに対応する印刷データ(PDLデータ)を生成し、印刷ジョブを生成し、さらにこの印刷ジョブ(印刷プレビュー画像生成指示情報が付加されない印刷ジョブ)を、通信部170を介して印刷装置20に向けて送信する(ステップS109)。
【0093】
次に、印刷装置20による印刷プレビュー画像の生成処理および供給処理について、図4を参照して説明する。
【0094】
図4は、その印刷プレビュー画像の生成処理および供給処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0095】
印刷装置20では、通信部210が情報処理機器10からの印刷ジョブを受信してデータ解釈部220へ出力すると、データ解釈部220は、受け取った印刷ジョブに印刷プレビュー画像生成指示情報が付加されているか否か、つまり印刷プレビュー指示があるか否かを判断する(ステップS201)。
【0096】
データ解釈部220は、ステップS201において、印刷プレビュー画像生成指示情報が付加されているので印刷プレビュー指示があると判断した場合は、受け取った印刷ジョブを基に印刷データ(PDLデータ)を解釈し、この解釈した結果と前記印刷プレビュー画像生成指示情報とを印刷プレビュー画像生成部230へ出力する。
【0097】
これらの情報を受け取った印刷プレビュー画像生成部230は、印刷データ(PDLデータ)の解釈結果と印刷プレビュー画像生成指示情報(確認レベル情報およびデータ形式情報)とを基に印刷プレビュー画像を生成し(ステップS202)、この生成した印刷プレビュー画像を印刷プレビュー画像供給部240へ出力する
【0098】
印刷プレビュー画像供給部240は、通信部210に対し、印刷プレビュー画像生成部230からの印刷プレビュー画像を、印刷ジョブの依頼元の情報処理機器10へ提供するように制御する(ステップS203)。
【0099】
これにより、印刷プレビュー画像は、通信部210および通信回線30を介して、依頼元の情報処理機器10に向けて送信される。
【0100】
ステップS201において印刷プレビュー画像生成指示情報が付加されていないので印刷プレビュー指示がないと判断したデータ解釈部220は、受け取った印刷ジョブを基に印刷データ(PDLデータ)を解釈し、この解釈した結果を画像処理部250へ出力する。この場合は、印刷プレビュー画像の生成処理は実施されない。
【0101】
画像処理部250が、データ解釈部220からの印刷データ(PDLデータ)の解釈結果を基に、画像(描画オブジェクト)の展開処理(描画処理)を実施するとともに、該展開処理の結果(ラスタデータ)に対する色変換、階調補正、スクリーン処理(網点生成処理)などの画像処理を実施し、さらに画像処理後の画像データをプリンタエンジン260へ出力し、印刷制御を実施する。これにより、プリンタエンジン260によって印刷処理が実行される(ステップS204)。
【0102】
次に、確認レベルに応じた印刷プレビュー画像の表示(印刷プレビュー画像表示)の一例について、図5から図12を参照して説明する。
【0103】
この例では、印刷すべき文書(文書データ)は、図5に示す文書(印刷文書)2300であるとする。
【0104】
印刷文書2300は、「サンプル文書」の文字2310、「・ データ1」〜「・ データ4」までの各文字2321〜2324、イメージ2330、および図形2340の各構成要素(描画オブジェクト)を有している。
【0105】
なお、文字2310、文字2321、文字2322および文字2324は黒色の文字であり、文字2323は赤色の文字である。イメージ2330はカラーのイメージである。図形2340はハーフトーンの塗り潰しが施された図形である。背景色は白色である。
【0106】
上述した文書の構成要素を整理した内容を以下に示す。
文字2310=「サンプル文書」で黒色の文字
文字2321=「・ データ1」で黒色の文字
文字2322=「・ データ2」で黒色の文字
文字2323=「・ データ3」で赤色の文字
文字2324=「・ データ4」で黒色の文字
イメージ2330=四角形の領域を有するイメージで、かつカラーのイメージ
図形2340=星形の形状で、かつ内部がハーフトーン
【0107】
これらの各構成要素は、所定のサイズの印刷媒体例えば用紙に対応する用紙領域2350に、図5に示すような配置関係をもって配置されている。
【0108】
このような印刷文書2300について「全体配置確認」、「文字位置確認」、「イメージ位置確認」、「図形位置確認」、「印刷境界確認」および「色確認」の各確認レベルで印刷プレビュー画像が生成された場合の印刷プレビュー画像の表示(印刷プレビュー画像表示)の一例を説明する。
【0109】
全体配置確認の確認レベルによる印刷プレビュー画像表示とは、図6に示すように、文字、イメージ、図形などを枠や線で表し、その位置と大きさで全体の配置(配置画像)を印刷プレビュー画像として確認できるものである。
【0110】
図6において、符号2310A,符号2321A〜2324A、符号2330A、および符号2340Aはそれぞれ文字2310、文字2321〜2324、イメージ2330、および図形2340に対応する配置画像を示している。
【0111】
文字に対応する配置画像2310A,2321A〜2324A、イメージに対応する配置画像2330A、図形に対応する配置画像2340はそれぞれ黒色で描画されている。イメージの配置画像と図形の配置画像とを区別するために、イメージの配置画像は二重線で描画し、図形の配置画像は一重線で描画するようになっている。
【0112】
上述したように全体配置確認の確認レベルによる印刷プレビュー画像表示のときは、印刷プレビュー画像にかかわる文字(文字描画データ=文字描画オブジェクト)、イメージ(イメージ描画データ=イメージ描画オブジェクト)、図形(図形描画データ=図形描画オブジェクト)の展開を詳細に行わないことにより、印刷プレビュー画像のデータサイズの軽量化を図ることができるとともに、印刷装置20での印刷プレビュー画像の生成処理、情報処理機器10での印刷プレビュー画像の表示処理など所定の処理の処理速度の向上を図ることができる。さらに、印刷プレビュー画像のデータサイズが軽量化されるので、通信回線30に伝送される印刷プレビュー画像の伝送速度(転送速度)の向上を図ることができる。
【0113】
文字位置確認の確認レベルによる印刷プレビュー画像表示とは、図7に示すように、文字データ(文字描画データ=文字描画オブジェクト)に関して、印刷プレビュー表示を行いたい印刷文書(この例では印刷文書2300)に忠実な画像を印刷プレビュー画像として確認することができるものである。
【0114】
図7において、符号2310、符号2321,2322,2323B,2324はそれぞれ文字2310、文字2321,2322,2323,2324に対応する文字を示し、符号2330Aおよび符号2340Aはそれぞれイメージ2330および図形2340に対応する配置画像を示している。
【0115】
すなわち、図7に示す印刷プレビュー画像は、図6に示す印刷プレビュー画像において、配置画像2310Aおよび配置画像2321A,2322A,2323A,2324Aがそれぞれ文字2310および文字2321,2322,2323B,2324に変更された内容になっている。
【0116】
文字2321,2322,2323B,2324は図5に示す印刷文書2300の文字2321,2322,2323,2324に対応する文字データ(文字描画データ=文字描画オブジェクト)の展開が忠実に実施されている。なお、文字2323Bについては、赤色ではなく黒色で描画されている。
【0117】
上述したように文字位置確認の確認レベルによる印刷プレビュー画像表示のときは、印刷プレビュー画像にかかわる文字データ(文字描画データ=文字描画オブジェクト)の展開を忠実に行いつつも、イメージデータ(イメージ描画データ=イメージ描画オブジェクト)や図形データ(図形描画データ=図形描画オブジェクト)の展開処理を簡略化することにより、印刷プレビュー画像のデータサイズの軽量化を図ることができるとともに、印刷装置20での印刷プレビュー画像の生成処理、情報処理機器10での印刷プレビュー画像の表示処理など所定の処理の処理速度の向上を図ることができる。さらに、印刷プレビュー画像のデータサイズが軽量化されるので、通信回線30に伝送される印刷プレビュー画像の伝送速度(転送速度)の向上を図ることができる。
【0118】
イメージ位置確認の確認レベルによる印刷プレビュー画像表示は、図8に示すように、イメージデータ(イメージ描画データ=イメージ描画オブジェクト)に関して、印刷プレビュー表示を行いたい印刷文書(この例では印刷文書2300)に忠実な画像を印刷プレビュー画像として確認することができるものである。図8に示す印刷プレビュー画像は、図6に示す印刷プレビュー画像において、配置画像2330Aがイメージ2330に変更された内容になっている。ちなみに、図8のイメージ2330は図6のイメージ2330と同様にカラーのイメージである。
【0119】
図形位置確認の確認レベルによる印刷プレビュー画像表示は、図9に示すように、図形データ(図形描画データ=図形描画オブジェクト)に関して、印刷プレビュー表示を行いたい印刷文書(この例では印刷文書2300)に忠実な画像を印刷プレビュー画像として確認することができるものである。図9に示す印刷プレビュー画像は、図6に示す印刷プレビュー画像において、配置画像2340Aが図形2340に変更された内容になっている。ちなみに、図9の図形2340は図6の図形2340と同様にハーフトーンの塗り潰しが施された図形である。
【0120】
上述したように図8および図9に示す印刷プレビュー画像では、文字位置確認の確認レベルによる印刷プレビュー画像表示と同様に、印刷プレビュー画像にかかわるイメージ描画データ(イメージ描画オブジェクト)や図形描画データ(図形描画オブジェクト)など、ある特定の種類の描画データ(描画オブジェクト)に特化して印刷プレビュー表示を行いたい印刷文書に忠実に描画したものである。
【0121】
そのため、イメージ位置確認あるいは図形位置確認の確認レベルによる印刷プレビュー画像表示のときは、文字位置確認の場合と同様に、印刷プレビュー画像のデータサイズの軽量化を図ることができるとともに、印刷装置20での印刷プレビュー画像の生成処理、情報処理機器10での印刷プレビュー画像の表示処理など所定の処理の処理速度の向上を図ることができる。さらに、印刷プレビュー画像のデータサイズが軽量化されるので、通信回線30に伝送される印刷プレビュー画像の伝送速度(転送速度)の向上を図ることができる。
【0122】
なお、イメージや図形の印刷プレビュー画像表示においては、カラーであるものをモノクロで表示するようにしてもよい。例えば、図5に示す印刷文書2300に対応する、イメージをモノクロ表示する場合のイメージ位置確認の確認レベルによる印刷プレビュー画像表示では、図10に示す印刷プレビュー画像のように描画されるものである。図10に示す印刷プレビュー画像は、図8に示す印刷プレビュー画像において、イメージ2330がモノクロのイメージ2330Bに変更された内容になっている。
【0123】
このようにカラー画像をモノクロ画像による確認で行うことにより、図10の印刷プレビュー画像は、図8の印刷プレビュー画像の場合と比較して、印刷プレビュー画像のデータサイズの軽量化を図ることができる。
【0124】
印刷境界確認の確認レベルによる印刷プレビュー画像表示とは、図11に示すように、記録媒体例えば用紙の周囲の辺(4つの辺)または当該用紙の周囲に設定される印刷境界を示す印刷境界線(4つの辺)に対応する4つの辺のデータと、当該4つの辺から所定の距離だけ当該用紙の内側(中心部)に位置する4つの辺のデータとで形成される描画領域に、文字(文字描画オブジェクト)、イメージ(イメージ描画オブジェクト)、図形(図形描画オブジェクト)が描画(展開)される描画内容が存在する場合に、当該描画領域内の当該描画内容を印刷プレビュー画像として確認することができるものである。
【0125】
図11において、用紙に対応する用紙領域2350にかかわる4つの辺(線分)2351A,2352A,2353A,2354Aと、当該4つの辺から所定の距離だけ当該用紙の内側(中心部)に位置する4つの辺(線分)2351B,2352B,2353B,2354Bとで形成される描画領域2350A内に、図5に示す印刷文書2300の「サンプル文書」の文字2310、「・ データ1」〜「・ データ4」までの各文字2321〜2324、イメージ2330、および図形2340の描画対象のオブジェクト(文字、イメージ、図形)の少なくとも一部分が存在する場合に、該当する描画内容が描画される。なお、点線で示す4つの辺(線分)2351B,2352B,2353B,2354Bは説明用であり、実際には描画されない。
【0126】
すなわち、用紙周囲(描画領域2350A)の印刷境界付近の文字やイメージが印刷境界をオーバーしていないかのチェックを簡易的に行うことを可能とする。
【0127】
上述したように印刷境界確認の確認レベルによる印刷プレビュー画像表示のときは、印刷プレビュー画像として描画する量(データ量)が最小限となるため、印刷プレビュー画像のデータサイズの軽量化を図ることができるとともに、印刷装置20での印刷プレビュー画像の生成処理、情報処理機器10での印刷プレビュー画像の表示処理など所定の処理の処理速度の向上を図ることができる。さらに、印刷プレビュー画像のデータサイズが軽量化されるので、通信回線30に伝送される印刷プレビュー画像の伝送速度(転送速度)の向上を図ることができる。
【0128】
色確認の確認レベルによる印刷プレビュー画像表示とは、図12に示すように、文字、イメージ、図形などを枠や線で表し、その枠や線の領域の位置および大きさを示す配置画像(全体の配置画像)を展開するとともに、これら全体の配置画像(文字、イメージ、図形などを枠や線)に関して描画オブジェクト(文字描画オブジェクト、イメージ描画オブジェクト、図形描画オブジェクト)の色を配色することで色の配置を確認することができるものである。
【0129】
図12に示す印刷プレビュー画像は、図6に示す印刷プレビュー画像(全体配置確認の場合)において文字に対応する配置画像2323Aが配置画像2323Cに変更され、またイメージに対応する配置画像2330Aが配置画像2330Cに変更された内容になっている。文字に対応する配置画像2323Cは文字2323と同様の赤色であり、またイメージに対応する配置画像2330Cはイメージ2330と同様の青色(イメージの主な色)である。
【0130】
実施の形態では、確認レベル指定部(確認レベル指定手段)151によって指定された確認レベルを示す情報(確認レベル情報)と、データ形式指定部(データ形式指定手段)152によって指定されたデータ形式を示す情報(データ形式情報)とを、印刷プレビュー画像生成指示情報として印刷装置20へ送信するようにしているが、確認レベル指定部(確認レベル指定手段)151によって指定された確認レベル情報のみを刷プレビュー画像生成指示情報として印刷装置20へ送信するようにしてもよい。
【0131】
すなわち、印刷装置は、情報処理機器から送信される確認レベル情報および印刷ジョブを基に印刷プレビュー画像を生成し、この生成した印刷プレビュー画像を印刷ジョブの依頼元の情報処理機器へ送信するようにする。
【0132】
また、実施の形態において、確認レベルの指定は、確認レベル指定欄1210内の複数の確認レベル項目(に対応する複数の確認レベル)それぞれを単独で指定するようにしてもよいし、確認レベル指定欄1210内の複数の確認レベル項目のうち任意の複数の確認レベル項目(に対応する複数の確認レベル)を指定するようにしてもよい。
【0133】
次に、印刷装置(画像形成装置)20のハードウェア構成について、図13を参照して説明する。
【0134】
印刷装置20は、図13に示すように、CPU21、ハードディスクなどの記憶装置22、ROM23、RAM24、通信インタフェース(通信I/F)25、およびプリンタエンジン26を有している。
【0135】
記憶装置22は、上述した印刷プレビュー画像生成部230(図1参照)の機能および印刷プレビュー画像提供部240(図1参照)の機能を実現するためのプログラム、上述したデータ解釈部220(図1参照)の機能および画像処理部250(図1参照)の機能を実現するためのプログラム、上述した処理手順(図4参照)に対応するプログラムなど、所定のプログラムを記憶している。
【0136】
ここで、上述した印刷プレビュー画像生成部230および印刷プレビュー画像提供部240の各機能を実現するためのプログラム、および上述した処理手順に対応するプログラムを、画像処理プログラム22Aと定義する。
【0137】
なお、この画像処理プログラム22Aには、少なくとも次の(1)、(2)の処理過程が含まれている。
【0138】
(1)依頼元の情報処理機器から送信され印刷対象の印刷ジョブに対応する印刷プレビュー画像に関する展開処理内容に応じた確認レベルを示す情報および当該印刷ジョブを基に印刷プレビュー画像を生成する印刷プレビュー画像生成処理過程。
【0139】
(2)上記印刷プレビュー画像生成処理過程により生成された印刷プレビュー画像を上記情報処理機器へ提供する印刷プレビュー画像提供処理過程。
【0140】
ROM23は、読み出し専用メモリであり、画像処理部250(CPU21)による画像処理を実施するのに必要なパラメータ(色変換パラメータ、階調補正パラメータなど)やデータなどを記憶している。
【0141】
RAM240は、随時書き込み読み出しメモリであり、記憶装置22から読み込まれた所定のプログラム(上記画像処理プログラム22Aなど)を記憶するとともに、ROM23から読み込まれたパラメータやデータを記憶する。
【0142】
また、RAM240、上述した記憶部270(図1参照)の機能を果たし、例えば次の(a)〜(d)の情報、データを記憶する。
【0143】
(a)通信部210(通信I/F27)が受信した受信情報、例えば印刷プレビュー画像生成指示情報が付加された印刷ジョブ、通信部210(通信I/F27)が送信すべき送信情報、例えば印刷プレビュー画像。
【0144】
(b)データ解釈部220(CPU21)による解釈処理の結果。
【0145】
(c)印刷プレビュー画像生成部230(CPU21)による生成処理の結果(印刷プレビュー画像)。
【0146】
(d)画像処理部250(CPU21)による展開処理(描画処理)の結果(ラスタデータ)および画像処理の結果(ラスタデータである画像データ)。
【0147】
通信I/F25は、情報処理機器10との通信を行うものであり、例えば情報処理機器10から送信された印刷ジョブを受信するとともに、印刷プレビュー画像を情報処理機器10へ送信する。
【0148】
CPU21は、中央演算処理装置であり、記憶装置22からRAM24へ上記所定のプログラムを読み込んで実行することにより、データ解釈部220、印刷プレビュー画像生成部230、印刷プレビュー画像提供部240、および画像処理部250の各機能を実現する。
【0149】
プリンタエンジン26は、上述したプリンタエンジン260(図1参照)の機能を果たすものである。
【0150】
本願明細書において、画像処理プログラムを含む上記所定のプログラムを記録媒体としてのハードディスク等の記憶装置に記録する実施形態として説明したが、当該所定のプログラムを次のようにして提供することも可能である。
【0151】
すなわち、上記所定のプログラムをROMに格納しておき、CPUが、この所定のプログラムをこのROMから主記憶装置へローディングして実行するようにしてもよい。
【0152】
また、上記所定のプログラムを、DVD−ROM、CD−ROM、MO(光磁気ディスク)、フレキシブルディスク、などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布するようにしてもよい。この場合、その記録媒体に記録された所定のプログラムを印刷装置がインストールした後、この所定のプログラムをCPUが実行するようにする。この所定のプログラムのインストール先としては、RAM等のメモリやハードディスクなどの記憶装置がある。そして、印刷装置は、必要に応じてこの記憶装置に記憶した所定のプログラムを主記憶装置にローディングして実行する。
【0153】
さらには、印刷装置を通信回線(例えばインターネット)を介してサーバ装置あるいはホストコンピュータと接続するようにし、当該印刷装置が、サーバ装置あるいはホストコンピュータから上記所定のプログラムをダウンロードした後、この所定のプログラムを実行するようにしてもよい。この場合、この所定のプログラムのダウンロード先としては、RAM等のメモリやハードディスクなどの記憶装置(記録媒体)がある。そして、当該印刷装置が、必要に応じてこの記憶装置に記憶された上記所定のプログラムを主記憶装置にローディングして実行するようにする。
【0154】
以上説明したように、本実施の形態によれば、次の(1)〜(8)の作用効果を奏することができる。
【0155】
(1)情報処理機器より印刷プレビュー画像生成を指示する際に、印刷プレビュー画像に関する確認レベルを指定して当該印刷プレビュー画像に関する確認対象を限定することで、印刷プレビュー画像のデータ量を必要分のみに抑制する(印刷プレビュー画像のデータ量の軽量化を図る)ようにしているので、印刷プレビュー画像にかかわる所定の処理、例えば印刷プレビュー画像の生成処理や転送処理に要する処理時間を短縮することができる。すなわち、印刷プレビュー画像にかかわる所定の処理(印刷装置での生成処理、転送処理、情報処理機器での表示処理)の処理速度の向上を図ることができる。
【0156】
(2)印刷プレビュー画像のデータ量を軽減することができるので、当該印刷プレビュー画像の通信のときのトラフィックを抑制することができる。
【0157】
(3)情報処理機器より印刷プレビュー画像のデータ形式を指定することで、ユーザの意図に確実に従った印刷プレビュー画像を提供することができる。
【0158】
すなわち、例えばデータ形式の指定が無い場合は、印刷プレビュー画像のデータ形式は固定のものか、または何らかの手段により自動判別されたものになる。その画像形式が、ユーザにとって、開くことの出来ないデータ形式(表示処理など処理することのできないデータ形式)や、使い慣れないデータ形式であるときは、ユーザの使い勝手が低下する要因となる。これに対し、ユーザからデータ形式の指定をすることで、ストレスの無いスムーズな印刷プレビュー画像の確認が行えることになる。
【0159】
(4)印刷装置側では印刷プレビュー画像の確認レベル指定を受けることにより、印刷プレビュー画像の生成処理の簡易化を図ることができるとともに、印刷プレビュー画像のデータ量の軽量化を図ることができる。
【0160】
(5)イメージデータ(イメージ描画データ)の印刷プレビューの簡易化を行う場合、イメージデータの位置、大きさを算出し、イメージの位置を枠線により表すことにより、イメージデータの回転、拡大、縮小等の処理が不要となり、印刷プレビュー画像にかかわる所定の処理つまり印刷プレビュー画像の生成処理の処理速度の向上を図ることができる。また、描画データ(描画オブジェクト)が枠線のみとなることから、通信回線で転送(伝送)される印刷プレビュー画像の画像転送速度の向上を図ることができる。ちなみに、画像形式をJPEG画像とし、その画像のイメージデータサイズがA4用紙の1/4程度のデータサイズである場合、当該画像(イメージ画像)に対応する枠線の配置画像で描画するときは、当該画像(イメージ画像)の場合と比較して、1MB(メガバイト)程度のデータ容量を減らすことが可能である。
【0161】
(6)文字データ(文字描画データ)の印刷プレビューの簡易化を行う場合、文字データの位置、大きさを算出し、文字の位置を枠線により表すことにより、文字フォントの展開処理や修飾処理が不要となり、印刷プレビュー画像にかかわる所定の処理つまり印刷プレビュー画像の生成処理の処理速度の向上を図ることができる。
【0162】
(7)図形データ(図形描画データ)の印刷プレビューの簡易化を行う場合、図形データの位置、大きさを算出し、輪郭または枠線のみで表すことにより、図形データの塗りつぶし処理や、先端処理が不要となり、印刷プレビュー画像にかかわる所定の処理つまり印刷プレビュー画像の生成処理の処理速度の向上を図ることができる。
【0163】
(8)情報処理機器側では、データ量が軽減された印刷プレビュー画像を印刷プレビューすることになるので、印刷プレビュー画像にかかわる所定の処理つまり印刷プレビュー画像の表示処理の処理速度の向上を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0164】
本発明は、印刷機能、複写機能、スキャン機能など、少なくとも印刷機能を含む複数種類の画像形成処理機能を有する画像形成装置(いわゆる複合機)に適用することができる。
【0165】
また、本発明は、上記画像形成装置(いわゆる複合機)と情報処理機器とが通信回線を介して接続される画像形成システムに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0166】
【図1】実施の形態に係る画像形成システムの機能構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態に係る印刷プレビュー表示方法に関する選択画面の一例を示す図である。
【図3】実施の形態に係る情報処理機器による印刷プレビュー画像生成指示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】実施の形態に係る印刷装置による印刷プレビュー画像の生成処理および供給処理を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態に係る印刷すべき文書(文書データ)の一例を示す図である。
【図6】実施の形態に係る全体配置確認の確認レベルによる印刷プレビュー画像の表示の一例を示す図である。
【図7】実施の形態に係る文字位置確認の確認レベルによる印刷プレビュー画像の表示の一例を示す図である。
【図8】実施の形態に係るイメージ位置確認の確認レベルによる印刷プレビュー画像の表示の一例を示す図である。
【図9】実施の形態に係る図形位置確認の確認レベルによる印刷プレビュー画像の表示の一例を示す図である。
【図10】実施の形態に係るイメージ位置確認の確認レベルによる印刷プレビュー画像の表示の他の例を示す図である。
【図11】実施の形態に係る印刷境界確認の確認レベルによる印刷プレビュー画像の表示の一例を示す図である。
【図12】実施の形態に係る色確認の確認レベルによる印刷プレビュー画像の表示の一例を示す図である。
【図13】実施の形態に係る印刷装置のハードウェア構成を示す構成図である。
【符号の説明】
【0167】
1 画像形成システム
10 情報処理機器
20 画像形成装置(印刷装置)
21 CPU
22 記憶装置
22A 画像処理プログラム
23 ROM
24 RAM
25 通信I/F
26 プリンタエンジン
30 通信回線
110 入力部
120 表示部
130 ユーザインタフェース
140 記憶部
150 印刷プレビュー画像生成指示部
151 確認レベル指定部
152 データ形式指定部
160 制御部
170 通信部
210 通信部
220 データ解釈部
230 印刷プレビュー画像生成部
240 印刷プレビュー画像供給部
250 画像処理部
260 プリンタエンジン
270 記憶部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置と通信回線を介して接続され、該画像形成装置との通信を行う通信手段と、
印刷対象の印刷ジョブに対応する印刷プレビュー画像に関する展開処理内容に応じた確認レベルを指定する確認レベル指定手段と、
前記通信手段に対し、前記確認レベル指定手段によって指定された確認レベルを示す情報と前記印刷ジョブとを前記画像形成装置に向けて送信するように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする情報処理機器。
【請求項2】
前記印刷プレビュー画像に関する展開処理内容に応じた確認レベルは、
前記印刷ジョブに含まれる1つ以上の描画オブジェクトのうち、少なくとも一部の描画オブジェクトに対応し、当該描画オブジェクトの展開処理を簡略化して得られる画像を印刷プレビュー画像として確認できるレベルである、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理機器。
【請求項3】
前記印刷プレビュー画像に関する展開処理内容に応じた確認レベルは、
前記少なくとも一部の描画オブジェクトに対応し、当該描画オブジェクトの描画される領域の位置および大きさを示す配置画像を印刷プレビュー画像として確認できるレベルである、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理機器。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか一項に記載の情報処理機器と通信回線を介して接続され、該情報処理機器との通信を行う通信手段と、
前記通信手段が受信した前記情報処理機器からの確認レベルを示す情報および印刷ジョブを基に印刷プレビュー画像を生成する印刷プレビュー画像生成手段と、
前記通信手段に対し、前記印刷プレビュー画像生成手段によって生成された印刷プレビュー画像を前記情報処理機器へ提供するように制御する印刷プレビュー画像提供手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1〜3の何れか一項に記載の情報処理機器と請求項4に記載の画像形成装置とを有し、
前記画像形成装置は、
受信した前記情報処理機器からの確認レベルを示す情報および印刷ジョブを基に印刷プレビュー画像を生成するとともに該生成した印刷プレビュー画像を前記情報処理機器へ送信する、
ことを特徴とする画像形成システム。
【請求項6】
情報処理機器と画像形成装置とが通信回線を介して接続され、
前記情報処理機器は、
前記通信回線を介して前記画像形成装置との通信を行う第1の通信手段と、
印刷対象の印刷ジョブに対応する印刷プレビュー画像に関する展開処理内容に応じた確認レベルを指定する確認レベル指定手段と、
前記印刷プレビュー画像のデータ形式を指定するデータ形式指定手段と、
前記第1の通信手段に対し、前記確認レベル指定手段によって指定された確認レベルを示す情報と前記データ形式指定手段によって指定されたデータ形式を示す情報と前記印刷ジョブとを前記画像形成装置に向けて送信するように制御する制御手段と、
を有し、
前記画像形成装置は、
前記通信回線を介して前記情報処理機器との通信を行う第2の通信手段と、
前記第2の通信手段が受信した前記情報処理機器からの確認レベルを示す情報、データ形式を示す情報および印刷ジョブを基に印刷プレビュー画像を生成する印刷プレビュー画像生成手段と、
前記第2の通信手段に対し、前記印刷プレビュー画像生成手段によって生成された印刷プレビュー画像を前記情報処理機器へ提供するように制御する印刷プレビュー画像提供手段と、
を有する、
ことを特徴とする画像形成システム。
【請求項7】
依頼元の情報処理機器から送信され印刷対象の印刷ジョブに対応する印刷プレビュー画像に関する展開処理内容に応じた確認レベルを示す情報および当該印刷ジョブを基に印刷プレビュー画像を生成する印刷プレビュー画像生成処理過程と、
前記印刷プレビュー画像生成処理過程により生成された印刷プレビュー画像を前記情報処理機器へ提供する印刷プレビュー画像提供処理過程と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図13】
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【図5】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−20545(P2010−20545A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−180475(P2008−180475)
【出願日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】