説明

情報処理装置、コンテンツ処理方法及びプログラム

【課題】複数のコンテンツ素材が入れ子状に構成された複合コンテンツデータにおいて、コンテンツ素材間の利用条件にかかる競合をより柔軟に解消し、コンテンツ提供者が意図した利用制御を行うことが可能な情報処理装置、コンテンツ処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】コンテンツ素材間の利用条件にかかる競合が発生した際に、各コンテンツ素材のユーセージルール中に定義された競合解消ポリシに基づいて、利用可能なコンテンツ素材の判定を行い、各コンテンツ素材についての個別的な許諾判定結果の組み合わせに応じて、利用可能なコンテンツ素材を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のコンテンツ素材から構成される複合コンテンツデータを、各コンテンツ素材の利用条件に基づいて利用制御を行う情報処理装置、コンテンツ処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年のコンテンツビジネスの多様化や、オンライン化等の流れを背景に、より柔軟なDRM(Digital Rights Management)への要望が強まりつつある。例えば、コンテンツ素材自体と、当該コンテンツ素材の利用条件を記述するユーセージルールとを分離することで、より細やかな利用制御を行うことを可能とするコンテンツ保護の仕組みが提供されている。また、様々な形態のデジタルコンテンツの流通・管理を目的としたISO/IEC 21000(MPEG-21)シリーズでは、より柔軟なユーセージルールの記述を可能とする権利記述言語REL(Right Expression Language:以下MPEG−21 RELと呼ぶ)が標準化されている。
【0003】
一方、ユーセージルールが各々規定された複数のコンテンツ素材から構成される編集著作物や引用著作物等の複合コンテンツデータにおいても、当該複合コンテンツデータ自体の利用は、各コンテンツ素材のユーセージルールに基づいて利用制御が行われている。しかし、コンテンツ素材が入れ子状の構造を有する場合、上位階層となるコンテンツ素材のユーセージルールと、このコンテンツ素材の構成要素となる下位階層のコンテンツ素材のユーセージルールとが異なると、各コンテンツ素材の利用可否の判定結果に競合が発生する可能性がある。
【0004】
例えば、複合コンテンツデータ全体を表す最上位階層のコンテンツ素材のユーセージルールが一般ユーザに閲覧を許可するのに対し、その構成要素となる下位階層のコンテンツ素材のユーセージルールが特定のユーザにのみ閲覧を限定するような場合、ユーザの権限によって利用可否の判定が異なることになる。また、最上位階層のコンテンツ素材のユーセージルールが印刷と閲覧を許可するのに対し、その構成要素となる下位階層のコンテンツ素材のユーセージルールが閲覧のみ許可するような場合、利用内容によって利用可否の判定が異なることになる。このような場合、複合コンテンツデータの作者が意図する利用制御を行うことができないという問題がある。
【0005】
そのため、上記の問題を解決するための種々の方法が提案されている。例えば、特許文献1には、「Strict Rule」と「More lenient Rule」との2種類の制御方法が開示されており、これらの制御方法を用いることで、上記した競合を解決することが図られている。ここで「Strict Rule」とは、あるコンテンツ素材の利用は、そのコンテンツ素材の上位階層のコンテンツ素材と、下位階層のコンテンツ素材との全てにおいて同等の利用条件が許可された場合にのみ許可とする制御方法である。つまり、コンテンツ素材の中に不許可なものが一つでもあれば、複合コンテンツデータ全体の利用を不許可とする制御方法である。また「More lenient Rule」とは、複合コンテンツデータを利用しようとした場合に、この複合コンテンツデータ中において、その利用条件を満足するコンテンツ素材のみ利用可能とする制御方法である。
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,638,443号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の技術では、上記の制御方法をユーセージルールとして明示的に指定できないため、ユーセージルールで規定した利用条件とは独立して適用されることになる。そのため、ユーザが享受する利用内容が上記の制御方法に依存して変化することになるため、複合コンテンツデータの作者や、各コンテンツ素材の作者等のコンテンツ提供者が本来意図した利用条件から逸脱する可能性がある。
【0008】
例えば、複合コンテンツデータを構成するコンテンツ素材のうち、何れかのコンテンツ素材については広く提供されることが希望されている一方で、それらの編集物(複合コンテンツデータ)に厳しい制限がある場合、Strict Ruleの制御方法で運用されているシステムでは、複合コンテンツデータ全体の利用条件が適用されるためコンテンツ素材の利用は非常に制限されることになる。これにより、素材の利用機会を逸することとなり、素材の作者の本来の意図が阻害される可能性がある。一方、同じ状況において、More lenient Ruleの制御方法で運用されているシステムでは、編集物として創作性を守りたいという複合コンテンツデータの作者の意図を守ることができない可能性がある。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複数のコンテンツ素材が入れ子状に構成された複合コンテンツデータにおいて、コンテンツ素材間の利用条件にかかる競合をより柔軟に解消し、コンテンツ提供者が意図した利用制御を行うことが可能な情報処理装置、コンテンツ処理方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、個別に利用可能な複数のコンテンツ素材が階層的に構成された複合コンテンツデータを記憶する第1記憶手段と、前記コンテンツ素材毎に利用可否の判定にかかる条件を夫々規定した利用条件と、当該利用条件毎に他の利用条件との間で前記利用可否の結果が競合した際の、前記利用可否の判定方法を規定した競合解消ポリシと、を対応付けて記憶する第2記憶手段と、前記複合コンテンツデータを構成する複数のコンテンツ素材から、特定のコンテンツ素材の指定を受け付ける第1受付手段と、前記利用条件と照合するための被照合利用条件の入力を受け付ける第2受付手段と、前記特定のコンテンツ素材及び当該コンテンツ素材とともに前記複合コンテンツデータを構成する他のコンテンツ素材の利用条件を前記第2記憶手段から夫々読み出し、前記被照合利用条件が当該各利用条件を満たすか否かを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段による判定結果が一様とならない場合に、前記各コンテンツ素材の利用条件に対応付けられた前記競合解消ポリシの判定方法に基づいて利用可能なコンテンツ素材を判定する第2判定手段と、前記第2判定手段によって利用可能と判定されたコンテンツ素材の構成を示した構成情報を生成する競合解決手段と、前記構成情報に基づいて、前記第1記憶手段から利用可能なコンテンツ素材を抽出した部分許可コンテンツデータを生成する生成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、情報処理装置で実行されるコンテンツ処理方法であって、情報処理装置で実行されるコンテンツ処理方法であって、前記情報処理装置は、個別に利用可能な複数のコンテンツ素材が階層的に構成された複合コンテンツデータを記憶する第1記憶手段と、前記コンテンツ素材毎に利用可否の判定にかかる条件を夫々規定した利用条件と、当該利用条件毎に他の利用条件との間で前記利用可否の結果が競合した際の、前記利用可否の判定方法を規定した競合解消ポリシと、を対応付けて記憶する第2記憶手段と、を備え、第1受付手段が、前記複合コンテンツデータを構成する複数のコンテンツ素材から、特定のコンテンツ素材の指定を受け付ける第1受付ステップと、第2受付手段が、前記利用条件と照合するための被照合利用条件の入力を受け付ける第2受付ステップと、第1判定手段が、前記特定のコンテンツ素材及び当該コンテンツ素材とともに前記複合コンテンツデータを構成する他のコンテンツ素材の利用条件を前記第2記憶手段から夫々読み出し、前記被照合利用条件が当該各利用条件を満たすか否かを判定する第1判定ステップと、第2判定手段が、前記第1判定ステップでの判定結果が一様とならない場合に、前記各コンテンツ素材の利用条件に対応付けられた前記競合解消ポリシの判定方法に基づいて利用可能なコンテンツ素材を判定する第2判定ステップと、競合解決手段が、前記第2判定ステップで利用可能と判定されたコンテンツ素材の構成を示した構成情報を生成する競合解決ステップと、生成手段が、前記構成情報に基づいて、前記第1記憶手段から利用可能なコンテンツ素材を抽出した部分許可コンテンツデータを生成する生成ステップと、を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、個別に利用可能な複数のコンテンツ素材が階層的に構成された複合コンテンツデータを記憶する第1記憶手段と、前記コンテンツ素材毎に利用可否の判定にかかる条件を夫々規定した利用条件と、当該利用条件毎に他の利用条件との間で前記利用可否の結果が競合した際の、前記利用可否の判定方法を規定した競合解消ポリシと、を対応付けて記憶する第2記憶手段と、を備えたコンピュータを、前記複合コンテンツデータを構成する複数のコンテンツ素材から、特定のコンテンツ素材の指定を受け付ける第1受付手段と、前記利用条件と照合するための被照合利用条件の入力を受け付ける第2受付手段と、前記特定のコンテンツ素材及び当該コンテンツ素材とともに前記複合コンテンツデータを構成する他のコンテンツ素材の利用条件を前記第2記憶手段から夫々読み出し、前記被照合利用条件が当該各利用条件を満たすか否かを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段による判定結果が一様とならない場合に、前記各コンテンツ素材の利用条件に対応付けられた前記競合解消ポリシの判定方法に基づいて利用可能なコンテンツ素材を判定する第2判定手段と、前記第2判定手段によって利用可能と判定されたコンテンツ素材の構成を示した構成情報を生成する競合解決手段と、前記構成情報に基づいて、前記第1記憶手段から利用可能なコンテンツ素材を抽出した部分許可コンテンツデータを生成する生成手段と、して機能させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、コンテンツ素材間の利用条件にかかる競合が発生した際に、各コンテンツ素材の利用条件毎に対応付けた競合解消ポリシに基づいて利用可能なコンテンツ素材を判定し、利用可能なコンテンツ素材からなる部分許可コンテンツデータを生成することができるため、コンテンツ素材間の利用条件にかかる競合をより柔軟に解消することが可能となり、コンテンツ提供者が意図した利用制御を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明にかかる情報処理装置、方法及びプログラムの最良な実施形態を詳細に説明する。なお、以下では本発明にかかる情報処理装置をPC(Personal Computer)等のコンテンツ処理装置に適用した例を示すが、これに限定されるものではなく、デジタルコンテンツを利用可能なプリンタ装置等にも適用することが可能である。
【0015】
図1は、コンテンツ処理装置100のハードウェア構成を示した図である。図1に示したように、コンテンツ処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)11と、操作部12と、表示部13と、ROM(Read Only Memory)14と、RAM(Read Only Memory)15と、通信部16と、記憶部17とを備え、各部はバス18により接続されている。
【0016】
CPU11は、RAM15の所定領域を作業領域として、ROM14又は記憶部17に予め記憶された各種制御プログラムとの協働により各種処理を実行し、コンテンツ処理装置100を構成する各部の動作を統括的に制御する。
【0017】
また、CPU11は、ROM14又は記憶部17に予め記憶された所定のプログラムとの協働により、後述する各機能部(コンテンツ表示・指定部21、操作・条件指定部22、コンテンツ構造解析部23、単体判定部24、競合解決部25、コンテンツ間競合解決部26、部分許可コンテンツデータ生成・提示部27、コンテンツ操作実行部28、原因提示部29)の機能を実現させる。なお、各機能部の動作については後述する。
【0018】
操作部12は、各種入力キーやポインティングデバイス等を備え、ユーザから操作入力された指示信号をCPU11に出力する。
【0019】
表示部13は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスにより構成され、CPU11からの表示信号に基づいて、各種情報を表示する。なお、表示部13は、操作部12と一体的にタッチパネルを構成する態様としてもよい。
【0020】
ROM14は、コンテンツ処理装置100の制御にかかるプログラムや各種設定情報等を書き換え不可能に記憶する。
【0021】
RAM15は、SDRAM等の揮発性の記憶デバイスであって、CPU11の作業エリアとして機能し、バッファ等の役割を果たす。
【0022】
通信部16は、外部の機器との間で通信を行うインタフェースであって、外部機器から送信された各種情報をCPU11に出力し、また、CPU11から出力される各種情報を外部機器へと送信する。
【0023】
記憶部17は、磁気的又は光学的に記録可能な不揮発性の記憶デバイスを有し、コンテンツ処理装置100の制御にかかるプログラムや各種設定情報等を書き換え可能に記憶する。また、記憶部17は、後述するコンテンツデータ31及びユーセージルール32を記憶するとともに、後述する全体処理で用いる設定情報としてポリシ優先順位を記憶している。
【0024】
図2は、コンテンツ処理装置100の機能的構成を示したブロック図である。図2に示したように、コンテンツ処理装置100は、コンテンツ表示・指定部21と、操作・条件指定部22と、コンテンツ構造解析部23と、単体判定部24と、競合解決部25と、コンテンツ間競合解決部26と、部分許可コンテンツデータ生成・提示部27と、コンテンツ操作実行部28と、原因提示部29とを備えている。
【0025】
また、コンテンツ処理装置100は、コンテンツデータ31及びユーセージルール32を入力データとして読み込み、部分許可コンテンツデータ42を出力データとして出力する。また、コンテンツ処理装置100は、中間データとしてツリー構造データ41、単体判定データ(図示せず)、構造リスト(図死せず)、原因リスト(図示せず)を生成する。
【0026】
ここで、コンテンツデータ31は、個別に利用可能な複数のコンテンツ素材が階層的に構成された複合コンテンツデータであって、記憶部17に予め記憶されている。なお、記憶部17に記憶されるコンテンツデータ31の個数や、コンテンツデータ31を構成するコンテンツ素材の個数は問わないものとする。
【0027】
また、ユーセージルール32は、コンテンツデータ31に含まれた各コンテンツ素材の利用条件を個別的に定めたデータ群であって、対応するコンテンツデータ31と一体的又は別体として記憶部17に予め記憶されている。以下、コンテンツデータ31及びユーセージルール32について説明する。
【0028】
図3は、コンテンツデータ31の一例として、コンテンツデータ200を示した概念図である。ここで、コンテンツ素材201(ContentA)は、コンテンツデータ200全体を表すコンテンツ素材となっており、その構成要素としてコンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)を包含している。即ち、コンテンツデータ200に対する各コンテンツ素材の関係を「全体−部分」で表すと、コンテンツ素材201が「全体」、コンテンツ素材202、203が「部分」となる。このように、複合コンテンツデータを構成する複数のコンテンツ素材は、入れ子状の階層構造を有している。
【0029】
以下、特定のコンテンツ素材に対し、上位階層となるコンテンツ素材を「先祖要素」と称し、この特定のコンテンツ素材の構成要素となる下位階層のコンテンツ素材を「子孫要素」という。なお、「全体−部分」の関係が多階層になる場合には、各上位階層となるコンテンツ素材は全て先祖要素となる。例えば、図3に示したコンテンツ素材201を基準とすると、コンテンツ素材202、203が「子孫要素」となる。また、コンテンツ素材202又は203を基準とすると、コンテンツ素材201が「先祖要素」となる。
【0030】
図4は、MPEG−21規格の形式を用いて、図3に示したコンテンツデータ200を記述した一例を示した図である。同図において、データ210は、図3におけるコンテンツ素材201を記述したものとなっている。また、同様にデータ212はコンテンツ素材202、データ214はコンテンツ素材203を記述したものとなっている。各データには、各自のコンテンツの利用条件を定めたユーセージルール(211、213、215)が含まれている。これらユーセージルール211、213、215が、ユーセージルール32に対応する。なお、図4では、ユーセージルール32をコンテンツ毎のデータ210、212及び214に包含された態様を示したが、これに限らないものとする。例えば、ユーセージルール32を、各データ210、212及び214の夫々と対応付けた、別ファイルとして保持する態様としてもよい。
【0031】
図5は、コンテンツデータ31の他の事例として、コンテンツデータ300を示した概念図である。ここで、コンテンツ素材301(ContentD)はコンテンツデータ300全体を表すコンテンツ素材となっており、その構成要素としてコンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)を包含している。また、コンテンツ素材302は、その構成要素としてコンテンツ素材303を包含している。即ち、コンテンツ素材301を基準とすると、コンテンツ素材302、303が「子孫要素」となる。また、コンテンツ素材302を基準とすると、コンテンツ素材301が「先祖要素」、コンテンツ素材303が「子孫要素」となる。また、コンテンツ素材303を基準とすると、コンテンツ素材301、302が「先祖要素」となる。
【0032】
図6は、MPEG−21規格の形式を用いて、図5に示したコンテンツデータ300を記述した一例を示した図である。同図において、データ310は図5におけるコンテンツ素材301を記述したものとなっている。また、同様にデータ312はコンテンツ素材302、データ314はコンテンツ素材303を記述したものとなっている。各データには、各自のコンテンツの利用権を定めたユーセージルール(311、313、315)が含まれている。これらユーセージルール311、313、315が、ユーセージルール32に対応する。
【0033】
以下、図7から図9を参照して、ユーセージルール32について説明する。図7は、ユーセージルール32の具体例として、図4におけるユーセージルール211をMPEG−21REL規格の形式で記述した一例を示した図である。ユーセージルール211には、コンテンツ素材201の利用種別毎に、その利用可否の判定にかかる利用条件が夫々規定されている。
【0034】
Grant2111には、コンテンツ素材201を再生(play)する際の利用条件が記述される。なお、図7では、Grant2111に具体的な利用条件を記述しないことで、無条件で再生を許可することを意味している。
【0035】
Grant2112には、コンテンツ素材201を印刷(print)する際の利用条件が記述される。ここで、Grant2112内に記述されたタグT1は、会員種別「SNS001」、会員番号「000001」を持つユーザに対し印刷を許可することを意味している。また、タグT2は、コンテンツ素材201の印刷を100回(枚)まで許可することを意味している。つまり、Grant2112には、利用条件として、会員種別「SNS001」、会員番号「000001」を持つユーザにのみ、100枚までの印刷を許可することが規定されている。
【0036】
Grant2113には、コンテンツ素材201を複製(adapt)する際の利用条件が記述される。ここで、Grant2113内に記述されたタグT3は、会員種別「SNS001」、会員番号「000001」を持つユーザに対し複製を許可することを意味している。また、タグT4は、コンテンツ素材201の複製を100回(枚)まで許可することを意味している。つまり、Grant2113には、利用条件として、会員種別「SNS001」、会員番号「000001」を持つユーザにのみ、100枚までの複製を許可することが規定されている。なお、図7では、利用種別として再生、印刷、複製を示したが、これらに限らず、公衆放送や改作等他の動作について利用条件を規定する態様としてもよい。
【0037】
さらに、ユーセージルール211には、他のコンテンツ素材との間で競合が発生した際でのコンテンツ素材の利用可否の判定方法(許諾判定方法)を規定した競合解消ポリシ2114(more lenient)が記述されている。なお、コンテンツ素材間の「競合」とは、各コンテンツ素材の利用条件で利用可否の判定結果が異なることを意味する。
【0038】
競合解消ポリシ2114としては、「全体一致(most strict)」、「直系一致(strict)」、「下位要素全体一致(less strict)」、「下位要素一致(more lenient)」等を設定することが可能である。
【0039】
「most strict」は、コンテンツ素材間の競合が発生した際の許諾判定方法として、ユーザが指定したコンテンツ素材を一部とする複合コンテンツデータにおいて、複合コンテンツデータを構成する全てのコンテンツ素材で利用条件が満たされなければ、コンテンツ素材の利用を一切許可しないこと指示するものである。
【0040】
「strict」は、コンテンツ素材間の競合が発生した際の許諾判定方法として、ユーザが指定したコンテンツ素材と、当該コンテンツ素材にかかる先祖要素および子孫要素との全てで利用条件が満たされなければ、コンテンツ素材の利用を一切許可しないことを指示するものである。
【0041】
「less strict」は、コンテンツ素材間の競合が発生した際の許諾判定方法として、ユーザが指定したコンテンツ素材と、当該コンテンツ素材にかかる子孫要素との全てで利用条件が満たされなければ、コンテンツ素材の利用を一切許可しないことを指示するものである。
【0042】
「more lenient」は、コンテンツ素材間の競合が発生した際の許諾判定方法として、ユーザが指定したコンテンツ素材と、当該コンテンツ素材にかかる子孫要素とにおいて、利用条件を満たしたコンテンツ素材のみ利用を許可することを指示するものである。
【0043】
図8は、ユーセージルール32の具体例として、図4におけるユーセージルール213をMPEG−21REL規格の形式で記述した一例を示したものである。図8に示したように、ユーセージルール213には、図7で説明した構成と同様、コンテンツ素材202の利用種別毎にその利用条件が夫々規定されている。
【0044】
Grant2131には、コンテンツ素材202を再生(play)する際の利用条件が記述される。なお、図8では、Grant2131に具体的な利用条件を記述しないことで、無条件で再生を許可することを意味している。
【0045】
Grant2132には、コンテンツ素材202を印刷(print)する際の利用条件が記述される。ここで、Grant2132内に記述されたタグT5は、コンテンツ素材202の印刷を100回(枚)まで許可することを意味している。つまり、Grant2132には、利用条件として、全てのユーザに対し、100枚までの印刷を許可することが規定されている。
【0046】
Grant2133には、コンテンツ素材202を複製(adapt)する際の利用条件が記述される。ここで、Grant2133内に記述されたタグT6は、会員種別「SNS001」、会員番号「112233」を持つユーザに対し複製を許可することを意味している。また、タグT7は、コンテンツ素材202の複製を100回(枚)まで許可することを意味している。つまり、Grant2133には、利用条件として、会員種別「SNS001」、会員番号「112233」を持つユーザにのみ、100枚までの複製を許可することが規定されている。
【0047】
また、図8に示したように、ユーセージルール213には、他のコンテンツ素材と間で競合が発生した場合の解消方法を指示した、競合解消ポリシ2134(more lenient)が記述されている。
【0048】
図9は、ユーセージルール32の具体例として、図4におけるユーセージルール215をMPEG−21REL規格の形式で記述した一例を示したものである。図9に示したように、ユーセージルール215には、図7で説明した構成と同様、コンテンツ素材203の利用種別毎に、その利用条件が夫々規定されている。
【0049】
Grant2151には、コンテンツ素材203を再生(play)する際の利用条件が記述される。なお、図9では、Grant2151に具体的な利用条件を記述しないことで、無条件で再生を許可することを定義している。
【0050】
Grant2152には、コンテンツ素材203を印刷(print)する際の利用条件が記述される。なお、図9では、Grant2152に具体的な利用条件を記述しないことで、無条件で印刷を許可することを定義している。
【0051】
Grant2153には、コンテンツ素材203を複製(adapt)する際の利用条件が記述される。なお、図9では、Grant2153に具体的な利用条件を記述しないことで、無条件で印刷を許可することを定義している。
【0052】
また、図9に示したように、ユーセージルール215には、他のコンテンツ素材と間で競合が発生した場合の解消方法を指示した、競合解消ポリシ2154(strict)が記述されている。
【0053】
このように、コンテンツデータ200を構成するコンテンツ素材毎に、競合解消ポリシが規定されている。ここで、上述した各Grantは、MPEG−21REL規格で規定されたlicenseエレメントにおけるGrantエレメントに準ずるものである。なお、コンテンツデータ300についての競合解消ポリシは図示しないが、上記したコンテンツデータ200の競合解消ポリシと同様、各コンテンツ素材の利用種別毎に用意されたユーセージルール内に夫々記述されているものとする。
【0054】
図10は、MPEG−21REL規格におけるユーセージルールのデータ構造を模式的に示した図である。図10において、ユーセージルールはlicenseエレメント401として表現されている。licenseエレメント401は実際の許諾内容を表現するGrantエレメント402を複数持つことができる。Grantエレメント402には、その許諾内容として、利用主体(principalエレメント403)、操作(rightエレメント404)、利用客体(resourceエレメント405)、そして条件(conditionエレメント406)を記述することが可能となっており、これらエレメントの組合せにより、「だれが、どの対象に対して、どんな操作をどんな条件で許可する」といったことを規定することができる。
【0055】
上述した図7のGrant2112を例に挙げると、タグT1に記述された内容が利用主体(principalエレメント403)に対応し、利用種別であるprintが操作(rightエレメント404)に対応し、タグT2に記述された内容が条件(conditionエレメント406)に対応している。なお、Grant2112内に利用客体(resourceエレメント405)に対応する表記はないが、Grant2112のユーセージルール211と対となるコンテンツ素材(ContentA)が利用客体に相当する。
【0056】
図2に戻り、コンテンツ表示・指定部21は、操作対象となるコンテンツデータ31の指定や、当該コンテンツデータ31を構成する特定のコンテンツ素材の指定に係る処理を実行する。
【0057】
具体的に、コンテンツ表示・指定部21は、ユーザから操作部12を介して入力された特定のコンテンツデータ31を指定する情報を受け付けると、このコンテンツデータ31を記憶部17から読み出し表示部13に表示する。
【0058】
また、コンテンツ表示・指定部21は、表示部13に表示したコンテンツデータ31を構成する複数のコンテンツ素材から、特定のコンテンツ素材の指定を支援する画面(GUI等)を表示部13に表示し、ユーザから操作部12を介して入力された特定のコンテンツ素材を指定する情報を受け付けると、このコンテンツ素材を操作対象に設定する。
【0059】
例えば、図3に示したコンテンツデータ200の場合、ユーザはContentA、B、Cの何れかを指定することが可能である。ここで、ContentAが指定された場合には、このContentAを操作対象に設定する。なお、ContentAが指定された場合には、このContentAに含まれるContentB及びC、即ちコンテンツデータ200全体が指定されたことを意味する。
【0060】
操作・条件指定部22は、操作対象のコンテンツ素材に対する種々の指示情報を受け付け、この指示情報を単体判定部24、部分許可コンテンツデータ生成・提示部27に引き渡す。
【0061】
具体的に、操作・条件指定部22は、操作対象のコンテンツ素材に対する操作の指定を支援する画面(GUI等)を表示部13に表示し、ユーザから操作部12を介して入力された特定の操作を指定する情報を受け付けると、指定された操作内容を一時的に保持する。ここで「操作」とは、コンテンツ素材の利用種別を意味し、例えば、再生、印刷、複製、公衆放送、改作等コンテンツ素材に対してユーザが実行する行為が挙げられる。
【0062】
また、操作・条件指定部22は、ユーセージルール32に規定された利用条件と照合するための会員種別、会員番号等の情報(以下、被照合利用条件という)の入力を支援する画面(GUI等)を表示部13に表示し、ユーザから操作部12を介して入力された被照合利用条件を受け付けると、この被照合利用条件を一時的に保持する。
【0063】
コンテンツ構造解析部23は、操作対象のコンテンツ素材に関係するコンテンツデータ31の構造を解析し、操作対象のコンテンツ素材と、当該コンテンツ素材に係る他のコンテンツ素材との構成を記述したツリー構造データ41を生成する。
【0064】
図11は、ツリー構造データ41の一例を示した図である。なお、図11は、図3に示したコンテンツデータ200全体、即ち、コンテンツ素材201(ContentA)が操作対象とされた場合に生成されるツリー構造データ41を示した図である。
【0065】
図11に示したように、コンテンツデータ200に含まれたContentA、B、Cの関係を、各コンテンツ素材を定義するタグ(図中、T8、T9、T10)の構造により表している。具体的には、ContentAを定義するタグT8内にContentB、Cを定義するタグT9、T10を記述することで、ContentAがContentB、Cを包含していることを表している。なお、図11では、ツリー構造データ41をXML形式で記述したが、ツリー構造データ41を表す形式はこの例に限らないものとする。
【0066】
コンテンツ構造解析部23は、ツリー構造データ41で表すコンテンツ素材の範囲として、操作対象のコンテンツ素材と、当該コンテンツ素材の子孫要素との関係を記述するものとするが、これに限らないものとする。例えば、コンテンツ素材の範囲として、操作対象のコンテンツ素材に関わらず、コンテンツデータ31を構成する全てのコンテンツ素材について記述する態様としてもよい。
【0067】
また、コンテンツ構造解析部23が、操作対象のコンテンツ素材に対応するユーセージルール32を読み出し、このユーセージルール32に含まれた競合解決ポリシに応じて、ツリー構造データ41の範囲を決定する態様としてもよい。
【0068】
具体的に、競合解決ポリシが「most strict」である場合、ツリー構造データ41は、コンテンツ素材の範囲として、コンテンツデータ31を構成する全てのコンテンツ素材間の関係を記述する。また、競合解決ポリシが「strict」である場合、ツリー構造データ41は、コンテンツ素材の範囲として、操作対象のコンテンツ素材の直系となる全てのコンテンツ素材、つまり、操作対象のコンテンツ素材と、操作対象のコンテンツ素材を構成要素に持つ全ての先祖要素と、当該コンテンツ素材の子孫要素との間の関係を記述する。また、競合解決ポリシが「less strict」又は「more lenient」である場合、ツリー構造データ41は、コンテンツ素材の範囲として、操作対象のコンテンツ素材と、操作対象のコンテンツ素材の子孫要素との間の関係を記述する。
【0069】
単体判定部24は、ツリー構造データ41に含まれたコンテンツ素材毎に、当該コンテンツ素材に対応するユーセージルール32を読み出し、操作・条件指定部22で受け付けられた操作内容及び被照合利用条件と、当該ユーセージルール32内に記述された利用条件とを照合することで、ツリー構造データ41に含まれた各コンテンツ素材の利用の可否を個別に判定する。
【0070】
また、単体判定部24は、ツリー構造データ41に含まれた各コンテンツ素材の利用の許諾の判定結果を表した単体判定データを生成する。なお、本実施形態では、利用許諾の判定結果をブール代数で表すものとする。例えば、図4に示したデータ210のユーセージルール211、213、215が、図7、図8、図9で示したユーセージルール211、213、215で規定されている場合、会員種別「SNS001」、会員番号「000001」を持つユーザがContentAの複製(adapt)を3枚要求すると、単体判定部24は、この操作に対する許諾判定結果として図12に示した単体判定データを生成する。ここで、Tureは許可されたことを意味し、Falseは不許可であることを意味する。つまり、図12の単体判定データは、ContentAについて許可(True)、ContentBについて不許可(False)、ContentCについて許可(True)であることを示している。
【0071】
また、単体判定部24は、単体判定データに含まれた各コンテンツ素材に係る許諾判定結果に基づいて、これらコンテンツ間に競合が発生しているか否かを判断する。
【0072】
具体的に、単体判定部24は、単体判定データに示された全ての許諾判定結果が肯定(True)である場合、コンテンツ間に競合は発生していないと判定し、操作対象のコンテンツ素材に対し、操作・条件指定部22で指定された操作をコンテンツ操作実行部28に実行させる。
【0073】
また、単体判定部24は、単体判定データに示された全ての許諾判定結果が否定(False)である場合、コンテンツ間に競合は発生していないと判定し、当該単体判定データに含まれた全てのコンテンツ素材を原因提示部29に提示させる。
【0074】
また、単体判定部24は、単体判定データに示された各コンテンツ素材の許諾判定結果が一様でない場合、即ちコンテンツ素材間で異なる場合、コンテンツ素材間に競合が発生したと判定し、このコンテンツ素材間の競合を競合解決部25に解消させる。なお、本実施形態では、単体判定データに示された各コンテンツ素材の許諾判定結果が一様でない場合を競合と判定したが、これに限らず、単体判定データに示されたコンテンツ素材のうち、上位階層のコンテンツ素材と、下位階層のコンテンツ素材との間で許諾判定結果が異なった場合を競合と判定する態様としてもよい。
【0075】
競合解決部25は、コンテンツ間競合解決部26との協働により後述する競合解決処理を実行し、ツリー構造データ41に含まれた各コンテンツ素材の競合解決ポリシに基づいて、コンテンツ素材間の競合を解消する。
【0076】
具体的に、競合解決部25は、ツリー構造データ41に基づいて、当該ツリー構造データ41に含まれた各コンテンツ素材の利用可否の状態を記録するための構造リストと、競合の原因となったコンテンツ素材を記録するための原因リストとを生成し、この構造リストに含まれた各コンテンツについて、コンテンツ間競合解決部26にコンテンツ間の競合解決のための処理(コンテンツ間競合解決処理)を順次実行させる。
【0077】
なお、構造リストには、初期状態において、ツリー構造データ41に含まれたコンテンツ素材のうち、操作対象のコンテンツ素材と、当該コンテンツ素材の子孫要素との関係が記述されているものとする。例えば、図11で示したツリー構造データ41の場合、競合解決部25は、「A(B、C)」と記述した構造リストを生成する。ここで「A(B、C)」は、括弧内のコンテンツ素材(ContentB、C)が、括弧該のコンテンツ素材(ContentA)の構成要素であることを示している。なお、構造リストの表現方式はこの例に限らないものとする。また、原因リストは初期状態において、何れの情報も記述されていない空の状態であるものとする。
【0078】
コンテンツ間競合解決部26は、処理の対象となったコンテンツ素材に対応するユーセージルール32を参照し、このユーセージルール32内に規定された競合解消ポリシを読み出す。また、コンテンツ間競合解決部26は、読み出した競合解消ポリシの種別に応じて、構造リストに含まれた各コンテンツ素材の利用の許可/不許可を判定し、その判定結果を構造リストに書き込む。また、コンテンツ素材間の競合を引き起こす原因となったコンテンツ素材を原因リストに追加する。各コンテンツ素材の許可/不許可の判定については後述する。
【0079】
また、競合解決部25は、後述する競合解決処理において、コンテンツ素材間の競合を解消に伴い、競合解決ポリシ間の競合(以下、ポリシ間競合という)が発生した場合には、予め定められたポリシ優先順位に応じて構造リスト及び原因リストの内容を更新することで、ポリシ間競合を解消する。
【0080】
ここで、「ポリシ間競合」とは、先祖要素となるコンテンツと、当該コンテンツの子孫要素となるコンテンツとで、異なる競合解消ポリシが設定されていた場合に、どの競合解消ポリシを優先的に使用するかによって最終的な判定結果が異なることを意味する。また、「ポリシ優先順位」とは、コンテンツ処理装置100のROM14、記憶部17等に予め記憶された設定情報であって、ポリシ間競合が発生した際における、構造リスト及び原因リストの生成方法(更新方法)を規定するものである。具体的には、全体として利用されるコンテンツ素材の競合解消ポリシを優先する「全体優先」、又は、部品として利用されるコンテンツ素材の競合解消ポリシを優先する「素材優先」が規定されている。
【0081】
「全体優先」は、ポリシ間競合が発生した場合に、構造リストに含まれたコンテンツ素材のうち、上位階層のコンテンツ素材、即ち、全体として利用されるコンテンツ素材の競合解消ポリシを優先して適用することで、構造リスト及び原因リストを更新する生成方法である。この方法は、例えば、百科事典等一般的にコンテンツデータ31全体により創作性が認められるような対象に適している。
【0082】
「素材優先」は、ポリシ間競合が発生した場合に、構造リストに含まれたコンテンツ素材のうち、下位階層のコンテンツ素材、即ち、素材として利用される操作対象のコンテンツ素材の競合解消ポリシを優先して適用することで、構造リスト及び原因リストを更新する生成方法である。この方法は、部品となるコンテンツ素材により創作性が認められるような対象に適している。
【0083】
また、競合解決部25は、構造リストに書き込まれた各コンテンツ素材の利用の可否の状態に基づいて、当該構造リストに含まれた各コンテンツ素材の一部分を利用することが可能か否かを判定する。この判定の結果、全てのコンテンツ素材が利用不可と判定した場合、競合解決部25は、原因リストに記述されたコンテンツ素材を原因提示部29に提示させる。
【0084】
また、競合解決部25は、ツリー構造データ41に含まれたコンテンツ素材の一部分又は全部を利用することが可能と判定した場合、生成した構造リスト及び原因リストを部分許可コンテンツデータ生成・提示部27に出力する。
【0085】
部分許可コンテンツデータ生成・提示部27は、コンテンツデータ31に含まれたコンテンツ素材から、構造リストで利用が許可されたコンテンツ素材を抽出し、新たなコンテンツデータ(部分許可コンテンツデータ42)を生成し、表示部13に表示する。
【0086】
また、部分許可コンテンツデータ生成・提示部27は、競合解決部25から入力される原因リストに基づいて、当該原因リストに記述されたコンテンツ素材名(コンテンツID)等を原因提示部29に提示させる。
【0087】
また、部分許可コンテンツデータ生成・提示部27は、操作・条件指定部22で操作の実行を指示する情報が受け付けられると、部分許可コンテンツデータ42に対し、操作・条件指定部22で指定された操作内容をコンテンツ操作実行部28に実行させる。
【0088】
コンテンツ操作実行部28は、単体判定部24の制御の下、コンテンツ表示・指定部21で指定されたコンテンツ素材に対し、操作・条件指定部22で指定された操作を実行する。また、コンテンツ操作実行部28は、部分許可コンテンツデータ生成・提示部27の制御の下、当該部分許可コンテンツデータ生成・提示部27で生成された部分許可コンテンツデータ42に対し、操作・条件指定部22で指定された操作を実行する。
【0089】
原因提示部29は、単体判定部24の制御の下、単体判定データに含まれた許諾判定結果が否定(False)のコンテンツ素材名(コンテンツID)等を表示部13に表示する。また、原因提示部29は、競合解決部25又は部分許可コンテンツデータ生成・提示部27の制御の下、原因リストに記述されたコンテンツ素材名等を表示部13に表示する。
【0090】
以下、コンテンツ処理装置100の動作について説明する。図13は、コンテンツ処理装置100の全体処理の手順を示したフローチャートである。まず、コンテンツ表示・指定部21は、ユーザから指定されたコンテンツデータ31を表示部13に表示すると、このコンテンツデータ31を構成するコンテンツ素材のうち、特定のコンテンツ素材を指定する情報を受け付ける(ステップS11)。以下、ステップS11で指定された操作対象のコンテンツ素材を「コンテンツ素材X」と表す。
【0091】
続いて、操作・条件指定部22は、ステップS11で指定されたコンテンツ素材Xに対する操作内容の指定を受け付けるとともに(ステップS12)、会員種別や会員番号等の被照合利用条件の入力を受け付ける(ステップS13)。
【0092】
コンテンツ構造解析部23は、コンテンツ素材Xに関するデータ構造を解析し、コンテンツ素材Xと当該コンテンツ素材Xの子孫要素との関係を表したツリー構造データ41を生成する(ステップS14)。
【0093】
単体判定部24は、ツリー構造データ41に含まれたコンテンツ素材毎に、当該コンテンツ素材に対応するユーセージルール32の利用条件と、ステップS12、S13で受け付けられた操作内容及び被照合利用条件とを照合し、各コンテンツ素材についての単体判定データを生成する(ステップS15)。
【0094】
続いて、単体判定部24は、単体判定データに含まれた各コンテンツ素材の許諾判定結果に基づいて、コンテンツ素材間に競合が発生したか否かを判定する(ステップS16)。ここで、全ての許諾判定結果が肯定(True)であった場合、単体判定部24は、コンテンツ素材間に競合は発生していないと判定し(ステップS16;全て許可)、コンテンツ素材Xに対し、ステップS12で指定された操作をコンテンツ操作実行部28に実行させ(ステップS17)、本処理を終了する。
【0095】
また、ステップS16において、全ての判定結果が否定(False)であった場合、単体判定部24は、コンテンツ素材間に競合は発生していないと判定し(ステップS16;全て不許可)、ツリー構造データ41に含まれた各コンテンツ素材名(コンテンツID)等を原因提示部29に提示させる(ステップS18)。
【0096】
ステップS18の処理の後、操作・条件指定部22は、コンテンツ素材X又は被照合利用条件の変更を指示する情報を受け付けると(ステップS19;Yes)、ステップS11の処理へと再び戻る。また、ステップS18の処理の後、操作・条件指定部22が、本処理の終了を指示する情報を受け付けた場合には(ステップS19;No)、本処理を終了する。
【0097】
また、ステップS16において、各コンテンツ素材で判定結果が異なった場合、単体判定部24は、コンテンツ素材間に競合が発生したと判定し(ステップS16;競合)、競合解決部25に、この競合を解消するため競合解決処理を実行させる(ステップS20)。以下、図14を参照して、ステップS20の競合解決処理について説明する。
【0098】
図14は、競合解決処理の手順を示したフローチャートである。まず、競合解決部25は、本処理の前処理としてステップS31からS35までの処理を実行する。ステップS31では、ステップS14で生成されたツリー構造データ41に基づいて、当該ツリー構造データ41に含まれた各コンテンツの利用可否の状態を記録するための構造リストを生成する。また、ステップS32では、構造リストの複製を生成する。以下、ステップS31で生成された構造リストを「構造リストL1」と表し、ステップS32で生成された構造リストを「構造リストL2」と表す。
【0099】
また、ステップS33では、後述するコンテンツ間競合解決処理のため、ステップS15で生成された単体判定データを読み込む。ステップS34では、ポリシ間競合の原因となったコンテンツ素材を記録するための原因リストを生成する。さらに、ステップS35では、原因リストの複製を生成する。以下、ステップS34で生成された原因リストを「原因リストM1」と表し、ステップS35で生成された原因リストを「原因リストM2」と表す。
【0100】
続いて、競合解決部25は、ツリー構造データ41に含まれたコンテンツ素材のうち、コンテンツ素材Xと、当該コンテンツ素材Xの子孫要素となる各コンテンツ素材とを順次処理の対象とし(ステップS36)、この処理対象のコンテンツ素材についてコンテンツ間競合解決部26にコンテンツ間競合解決処理を実行させる(ステップS37)。以下、ステップS36で処理対象とされたコンテンツ素材を「コンテンツ素材Y」と表す。なお、処理対象とするコンテンツ素材の順序は特に問わないものとするが、上位階層のコンテンツ素材から、下位階層のコンテンツ素材にかけて順次処理対象とすることが好ましい。
【0101】
図15は、ステップS37のコンテンツ間競合解決処理の手順を示したフローチャートである。まず、コンテンツ間競合解決部26は、処理対象のコンテンツ素材Yに対応するユーセージルール32から競合解決ポリシを読み出し(ステップS51)、その種別を判別する(ステップS52)。
【0102】
ステップS52において、競合解決ポリシが「most strict」であると判別した場合(ステップS53;Yes)、少なくとも1以上の否定的な許諾判定結果が単体判定データに存在しているため、コンテンツ間競合解決部26は、構造リストL2に記述された全てのコンテンツ素材に利用不可を意味するnilを上書きし、処理対象のコンテンツ素材Yを原因リストM2に追加する(ステップS54)。なお、競合解決ポリシが「most strict」でないと判別した場合(ステップS53;No)、又は、ステップS54の処理を実行した後、ステップS55の処理に移行する。
【0103】
ステップS52において、競合解決ポリシが「strict」であると判別した場合(ステップS55;Yes)、コンテンツ間競合解決部26は、ツリー構造データ41に基づいて、処理対象のコンテンツ素材Yと、コンテンツ素材Yに係る直系の先祖要素と、コンテンツ素材Yの子孫要素とに対応するコンテンツ素材を特定し、これらコンテンツ素材の許諾判定結果を単体判定データから読み出す(ステップS56)。
【0104】
続いて、コンテンツ間競合解決部26は、ステップS56で読み出した許諾判定結果のうち、「False」となるものが存在するか否かを判定する(ステップS57)。ここで、「False」が存在すると判定した場合には(ステップS57;Yes)、コンテンツ間競合解決部26は、構造リストL2に記述されたコンテンツ素材のうち、コンテンツ素材Yと、コンテンツ素材Yに係る直系の先祖要素と、コンテンツ素材Yの子孫要素とに対応するコンテンツ素材に利用不可を意味するnilを上書きし、許諾判定結果が「False」のコンテンツ素材を原因リストM2に追加する(ステップS58)。なお、競合解決ポリシが「strict」でないと判別した場合(ステップS55;No)、ステップS57で「False」となるコンテンツが存在しないと判定した場合(ステップS57;No)、又は、ステップS58の処理を実行した後、ステップS59の処理に移行する。
【0105】
ステップS52において、競合解決ポリシが「less strict」であると判別した場合(ステップS59;Yes)、コンテンツ間競合解決部26は、ツリー構造データ41に基づいて、コンテンツ素材Yと、コンテンツ素材Yの子孫要素とに対応するコンテンツ素材を特定し、これらコンテンツ素材の許諾判定結果を単体判定データから読み出す(ステップS60)。
【0106】
続いて、コンテンツ間競合解決部26は、ステップS60で読み出した許諾判定結果のうち、「False」となるものが存在するか否かを判定する(ステップS61)。ここで、「False」が存在すると判定した場合には(ステップS61;Yes)、コンテンツ間競合解決部26は、構造リストL2に記述されたコンテンツのうち、コンテンツ素材Yと、コンテンツ素材Yの子孫要素とに対応するコンテンツ素材に利用不可を意味するnilを上書きし、許諾判定結果が「False」のコンテンツ素材を原因リストM2に追加する(ステップS62)。なお、競合解決ポリシが「less strict」でないと判別した場合(ステップS59;No)、ステップS61で「False」となるコンテンツが存在しないと判定した場合(ステップS61;No)、又は、ステップS62の処理を実行した後、ステップS63の処理に移行する。
【0107】
ステップS52において、競合解決ポリシが「more lenient」であると判別した場合(ステップS63;Yes)、コンテンツ間競合解決部26は、ツリー構造データ41に基づいて、コンテンツ素材Yと、コンテンツ素材Yの子孫要素とを特定し、これらコンテンツ素材の許諾判定結果を単体判定データから読み出す(ステップS64)。
【0108】
続いて、コンテンツ間競合解決部26は、構造リストL2に含まれたコンテンツ素材のうち、ステップS64で読み出した許諾判定結果が「True」のコンテンツ素材については、そのコンテンツ素材名を上書きするとともに、「False」のコンテンツ素材については利用不可を意味するnilを上書きし、当該「False」のコンテンツ素材を原因リストM2に追加する(ステップS65)。競合解決ポリシが「more lenient」でないと判別した場合(ステップS63;No)、又は、ステップS65の処理を実行した後、ステップS66の処理に移行する。
【0109】
続くステップS66では、コンテンツ間競合解決部26が、原因リストM2に記録されたコンテンツ素材のうち、重複したコンテンツ素材を削除し(ステップS66)、構造リストL2及び原因リストM2を返値として競合解決部25に出力する。
【0110】
図14に戻り、競合解決部25は、ステップS37で実行されたコンテンツ間競合解決処理が1回目(初回)か否かを判定する(ステップS38)。ここで、ステップS37で実行されたコンテンツ間競合解決処理が1回目と判定した場合には(ステップS38;Yes)、構造リストL1に構造リストL2の内容を上書きするとともに、原因リストM1に原因リストM2の内容を上書きし(ステップS39)、ステップS44の処理に移行する。
【0111】
一方、ステップS38において、ステップS37で実行されたコンテンツ間競合解決処理が2回目以上と判定した場合には(ステップS38;No)、ポリシ間競合が起きている可能性があるため、競合解決部25は、構造リストL1と構造リストL2との内容を比較し、同一か否かを判定する(ステップS40)。
【0112】
ステップS40において、構造リストL1と構造リストL2とが同一と判定した場合(ステップS40;Yes)、競合解決部25はポリシ間競合が発生していないと判断し、ステップS44の処理に移行する。一方、ステップS40において、構造リストL1と構造リストL2とが異なると判定した場合(ステップS40;No)、競合解決部25は、記憶部17に記憶されたポリシ優先順位が「素材優先」か「全体優先」かを判定する(ステップS41)。
【0113】
ステップS41において、ポリシ優先順位が「素材優先」と判定した場合には(ステップS41、素材優先)、競合解決部25は、構造リストL1に構造リストL2の内容を上書きするとともに、原因リストM1に原因リストM2の内容を上書きし(ステップS42)、ステップS36の処理に再び戻る。
【0114】
また、ステップS41において、ポリシ優先順位が「全体優先」と判定した場合には(ステップS41、全体優先)、競合解決部25は、構造リストL2に構造リストL1の内容を上書きするとともに、原因リストM2に原因リストM1の内容を上書きし(ステップS43)、ステップS44の処理に移行する。
【0115】
続いて、競合解決部25はコンテンツ素材Xと、当該コンテンツ素材Xの子孫要素となる各コンテンツ素材との全てでステップS37からS43の処理を実行したか否かを判定する(ステップS44)。ここで、未処理のコンテンツ素材が存在すると判定した場合には(ステップS44;No)、ステップS45のループ端に移行することでステップS36の処理へと再び戻り、未処理のコンテンツ素材を処理の対象に設定する。
【0116】
一方、ステップS44において、コンテンツ素材X及び当該コンテンツ素材Xの子孫要素となるコンテンツ素材の全てを処理したと判定した場合には(ステップS44;Yes)、図13のステップS21の処理に移行する。
【0117】
ここで、図16−1から図16−24、図17−1から図17−24を参照して、競合解決処理(コンテンツ間競合解決処理)の動作を説明する。図16−1から図16−24は、図3の事例における競合解決処理での結果を示した図であり、図17−1から図17−24は、図5の事例における競合解決処理での結果を示した図である。なお、図16−1から図16−24、図17−1から図17−24では、ポリシ優先順位が「素材優先」である場合についての結果を示している。
【0118】
図16−1から図16−24、図17−1から図17−24において、「r」はステップS12、S13でユーザから指定された操作内容と利用条件を表している。また、「R(x)」は、コンテンツ素材Xに対応するユーセージルール32に記述されたGrantの集合を表している。また、「R(x)@P」は、R(x)の競合解消ポリシを意味しており、「P=s」は「strict」を、「P=l」は「more lenient」を夫々表している。また、「r∈R(x)」は、R(x)が操作内容及び被照合利用条件を表すrの条件を満たすか否かを判定した結果(許諾判定結果)を意味しており、満たしている場合をT(True)、満たさない場合をF(False)で表している。
【0119】
図16−1は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=s、R(B)@P=s、R(C)@P=sの場合に、ユーザからSelect(A、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。なお、Select(A、r)とは、ステップS11においてユーザからコンテンツ素材201(ContentA)が指定され、ステップS12、S13で「r」が指定されたことを意味している。
【0120】
図16−1において、フィールドF1はr∈R(A)の許諾判定結果を、フィールドF2はr∈R(B)の許諾判定結果を、フィールドF3はr∈R(C)の許諾判定結果を夫々示している。なお、r∈R(A)=T、r∈R(B)=T、r∈R(C)=Tは、ステップS16の判定処理での「全て許可」に相当する。また、r∈R(A)=F、r∈R(B)=F、r∈R(C)=Fは、ステップS16の判定処理での「全て不許可」に相当する。
【0121】
フィールドF4は、競合解決処理での最終的な生成物である構造リストL2を示している。ここで「A(B、C)」は、部分許可コンテンツデータ42としてContentA、B、Cが利用可能であることを意味しており、また、ContentB、CはContentAの構成要素であることを意味している。また、「Deny」は何れのコンテンツ素材も利用不可であることを意味しており、「nil(nil、nil)」の状態と同義である。つまり、構造リストL2には、競合解決処理の結果、最終的に利用可能となったコンテンツ素材の構成に関する情報(構成情報)が示されていることになる。なお、コンテンツ素材の構成情報は、構造リストL2の態様に限らず、各コンテンツ素材の利用可否の状態と、各コンテンツ素材の構成とが対応付けられた情報であればよい。例えば、ツリー構造データ41に含まれた各コンテンツ素材に対し、利用可否の状態を記録したものを構成情報としてもよい。
【0122】
フィールドF5は、競合解決処理での最終的な生成物である原因リストM2を示している。なお、フィールドF5が「nil」とは、原因リストM2が空であることを意味している。
【0123】
図16−1に示したように、競合解決処理では、r∈R(A)、r∈R(B)、r∈R(C)の許諾判定結果の組み合わせ毎に、最終的な判定結果が夫々導出されることになる。なお、フィールドF1からF5は、図16−2から図16−24においても同様である。
【0124】
図16−2は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=s、R(B)@P=s、R(C)@P=lの場合に、ユーザからSelect(A、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0125】
図16−3は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=s、R(B)@P=l、R(C)@P=sの場合に、ユーザからSelect(A、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0126】
図16−4は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=s、R(B)@P=l、R(C)@P=lの場合に、ユーザからSelect(A、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0127】
図16−5は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=l、R(B)@P=s、R(C)@P=sの場合に、ユーザからSelect(A、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。ここで、フィールドF4の「nil(B、nil)」は、部分許可コンテンツデータ42として、ContentBのみが利用可能であることを意味している。また、「nil(nil、C)」は、部分許可コンテンツデータ42として、ContentCのみが利用可能であることを意味している。
【0128】
図16−6は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=l、R(B)@P=s、R(C)@P=lの場合に、ユーザからSelect(A、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。ここで、フィールドF4の「A(B、nil)」は、部分許可コンテンツデータ42として、ContentA、Bが利用可能であることを意味しており、また、ContentBがContentAの構成要素であることを意味している。
【0129】
図16−7は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=l、R(B)@P=l、R(C)@P=sの場合に、ユーザからSelect(A、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。ここで、フィールドF4の「A(nil、C)」は、部分許可コンテンツデータ42として、ContentA、Cが利用可能であることを意味しており、また、ContentCがContentAの構成要素であることを意味している。
【0130】
図16−8は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=l、R(B)@P=l、R(C)@P=lの場合に、ユーザからSelect(A、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。ここで、フィールドF4の「A(nil、nil)」は、部分許可コンテンツデータ42として、ContentAのみが利用可能であることを意味している。
【0131】
図16−9は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=s、R(B)@P=s、R(C)@P=sの場合に、ユーザからSelect(B、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。なお、図16−9において、フィールドF4の「B」は、部分許可コンテンツデータ42として、ContentBが利用可能であることを意味している。
【0132】
図16−10は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=s、R(B)@P=s、R(C)@P=lの場合に、ユーザからSelect(B、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0133】
図16−11は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=s、R(B)@P=l、R(C)@P=sの場合に、ユーザからSelect(B、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0134】
図16−12は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=s、R(B)@P=l、R(C)@P=lの場合に、ユーザからSelect(B、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0135】
図16−13は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=l、R(B)@P=s、R(C)@P=sの場合に、ユーザからSelect(B、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0136】
図16−14は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=l、R(B)@P=s、R(C)@P=lの場合に、ユーザからSelect(B、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0137】
図16−15は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=l、R(B)@P=l、R(C)@P=sの場合に、ユーザからSelect(B、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0138】
図16−16は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=l、R(B)@P=l、R(C)@P=lの場合に、ユーザからSelect(B、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0139】
図16−17は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=s、R(B)@P=s、R(C)@P=sの場合に、ユーザからSelect(C、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。なお、図16−17において、フィールドF4の「C」は、部分許可コンテンツデータ42として、ContentCが利用可能であることを意味している。
【0140】
図16−18は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=s、R(B)@P=s、R(C)@P=lの場合に、ユーザからSelect(C、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0141】
図16−19は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=s、R(B)@P=l、R(C)@P=sの場合に、ユーザからSelect(C、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0142】
図16−20は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=s、R(B)@P=l、R(C)@P=lの場合に、ユーザからSelect(C、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0143】
図16−21は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=l、R(B)@P=s、R(C)@P=sの場合に、ユーザからSelect(C、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0144】
図16−22は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=l、R(B)@P=s、R(C)@P=lの場合に、ユーザからSelect(C、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0145】
図16−23は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=l、R(B)@P=l、R(C)@P=sの場合に、ユーザからSelect(C、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0146】
図16−24は、図3におけるコンテンツ素材201(ContentA)、コンテンツ素材202(ContentB)、コンテンツ素材203(ContentC)が夫々、R(A)@P=l、R(B)@P=l、R(C)@P=lの場合に、ユーザからSelect(C、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0147】
また、図17−1は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=s、R(E)@P=s、R(F)@P=sの場合に、ユーザからSelect(D、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。ここで、Select(D、r)は、ステップS11においてユーザからコンテンツDが指定され、ステップS12、S13で「r」が指定されたことを意味している。
【0148】
図17−1において、フィールドF1〜F3は、r∈R(D)、r∈R(E)、r∈R(F)の許諾判定結果を夫々示している。なお、r∈R(D)=T、r∈R(E)=T、r∈R(F)=Tは、ステップS16の判定処理での「全て許可」に相当する。また、r∈R(D)=F、r∈R(E)=F、r∈R(F)=Fは、ステップS16の判定処理での「全て不許可」に相当する。
【0149】
フィールドF4は、競合解決処理での最終的な生成物である構造リストL2を示している。ここで、「D(E、(F))」は、部分許可コンテンツデータ42としてContentD、E、Fが利用可能であることを意味しており、また、ContentEはContentDの構成要素であり、ContentFはContentEの構成要素であることを意味している。また、「Deny」は利用するこが不可能であることを意味しており、「nil(nil(nil))」の状態と同義である。
【0150】
フィールドF5は、競合解決処理での最終的な生成物である原因リストM2を示している。なお、フィールドF5が「nil」とは、原因リストM2が空であることを意味している。
【0151】
図17−1に示したように、r∈R(D)、r∈R(E)、r∈R(F)の判定結果の種別毎に、最終的な判定結果が夫々導出されることになる。なお、フィールドF1からF5は、図17−2から図17−24においても同様である。
【0152】
図17−2は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=s、R(E)@P=s、R(F)@P=lの場合に、ユーザからSelect(D、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0153】
図17−3は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=s、R(E)@P=l、R(F)@P=sの場合に、ユーザからSelect(D、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0154】
図17−4は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=s、R(E)@P=l、R(F)@P=lの場合に、ユーザからSelect(D、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0155】
図17−5は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=l、R(E)@P=s、R(F)@P=sの場合に、ユーザからSelect(D、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0156】
図17−6は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=l、R(E)@P=s、R(F)@P=lの場合に、ユーザからSelect(D、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0157】
図17−7は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=l、R(E)@P=l、R(F)@P=sの場合に、ユーザからSelect(D、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0158】
図17−8は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=l、R(E)@P=l、R(F)@P=lの場合に、ユーザからSelect(D、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0159】
ここで、フィールドF4の「D(E(nil))」は、部分許可コンテンツデータ42として、ContentD、Eが利用可能であることを意味しており、また、ContentEはContentDの構成要素であることを意味している。「D(nil(F))」は、部分許可コンテンツデータ42として、ContentD、Fが利用可能であることを意味しており、また、ContentFはContentDの構成要素であることを意味している。「D(nil(nil))」は、部分許可コンテンツデータ42として、ContentDのみが利用可能であることを意味している。「nil(E(F))」は、部分許可コンテンツデータ42として、ContentE、Fが利用可能であることを意味しており、また、ContentFはContentEの構成要素であることを意味している。「nil(E(nil))」は、部分許可コンテンツデータ42として、ContentEのみが利用可能であることを意味している。「nil(nil(F))」は、部分許可コンテンツデータ42として、ContentFのみが利用可能であることを意味している。
【0160】
図17−9は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=s、R(E)@P=s、R(F)@P=sの場合に、ユーザからSelect(E、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。ここで、フィールドF4の「E(F)」は、部分許可コンテンツデータ42として、ContentB、Cが利用可能であることを意味しており、また、ContentFはContentEの構成要素であることを意味している。
【0161】
図17−10は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=s、R(E)@P=s、R(F)@P=lの場合に、ユーザからSelect(E、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0162】
図17−11は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=s、R(E)@P=l、R(F)@P=sの場合に、ユーザからSelect(E、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0163】
図17−12は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=s、R(E)@P=l、R(F)@P=lの場合に、ユーザからSelect(E、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。ここで、フィールドF4の「E(nil)」は、部分許可コンテンツデータ42として、ContentEのみが利用可能であることを意味している。また、「nil(F)」は、部分許可コンテンツデータ42として、ContentCのみが利用可能であることを意味している。
【0164】
図17−13は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=l、R(E)@P=s、R(F)@P=sの場合に、ユーザからSelect(E、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0165】
図17−14は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=l、R(E)@P=s、R(F)@P=lの場合に、ユーザからSelect(E、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0166】
図17−15は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=l、R(E)@P=l、R(F)@P=sの場合に、ユーザからSelect(E、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0167】
図17−16は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=l、R(E)@P=l、R(F)@P=lの場合に、ユーザからSelect(E、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0168】
図17−17は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=s、R(E)@P=s、R(F)@P=sの場合に、ユーザからSelect(F、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。なお、図17−17において、フィールドF4の「F」は、部分許可コンテンツデータ42として、ContentFが利用可能であることを意味している。
【0169】
図17−18は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=s、R(E)@P=s、R(F)@P=lの場合に、ユーザからSelect(F、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0170】
図17−19は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=s、R(E)@P=l、R(F)@P=sの場合に、ユーザからSelect(F、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0171】
図17−20は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=s、R(E)@P=l、R(F)@P=lの場合に、ユーザからSelect(F、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0172】
図17−21は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=l、R(E)@P=s、R(F)@P=sの場合に、ユーザからSelect(F、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0173】
図17−22は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=l、R(E)@P=s、R(F)@P=lの場合に、ユーザからSelect(F、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0174】
図17−23は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=l、R(E)@P=l、R(F)@P=sの場合に、ユーザからSelect(F、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0175】
図17−24は、図5におけるコンテンツ素材301(ContentD)、コンテンツ素材302(ContentE)、コンテンツ素材303(ContentF)が夫々、R(D)@P=l、R(E)@P=l、R(F)@P=lの場合に、ユーザからSelect(F、r)が要求された場合の利用可否の結果を示したものである。
【0176】
このように、コンテンツ素材間の利用条件に競合が発生した際に、各コンテンツ素材のユーセージルール中に定義された競合解消ポリシに基づいて、利用可能なコンテンツ素材の判定を行うため、各コンテンツ素材についての個別的な許諾判定結果の組み合わせ毎に、部分許可コンテンツデータ42の構成要素を夫々導出することができる。また、競合解消ポリシ間の競合が発生した際には、ポリシ優先順位に規定された全体優先又は部分優先に基づいて構造リストを生成するため、利用環境に応じた部分許可コンテンツデータ42を生成することができる。
【0177】
なお、上記した図16−1から図16−24、図17−1から図17−24では、ポリシ優先順位が「素材優先」である場合についての結果を示したが、「全体優先」である場合においても各コンテンツ素材についての個別的な許諾判定結果の組み合わせ毎に、部分許可コンテンツデータ42の構成要素が夫々導出されることになる。また、競合解消ポリシとして、「strict」及び「more lenient」を用いた例を示したが、「most strict」又は「less strict」を用いた場合おいても、各コンテンツ素材についての許諾判定結果の組み合わせ毎に、部分許可コンテンツデータ42の構成要素が夫々導出されることになる。
【0178】
図13に戻り、競合解決部25は、ステップS20の処理で生成された構造リストL2に基づいて、ツリー構造データ41に含まれた各コンテンツ素材の利用の可否を判定する(ステップS21)。具体的には、構造リストL2に含まれるコンテンツ素材のうち、nilが書き込まれたコンテンツ素材の利用を不許可と判定する。
【0179】
ステップS21において、全てのコンテンツの利用が不許可であると判定した場合、即ち、全てのコンテンツ素材に対しnilが書き込まれていると判定した場合(ステップS21;不許可)、原因提示部29は、原因リストM2に記録されたコンテンツ素材名を、不許可の原因となったコンテンツ素材として表示部13に表示する(ステップS22)。
【0180】
ステップS22の処理の後、操作・条件指定部22が、操作対象コンテンツ又は利用条件の変更を指示する情報を受け付けると(ステップS23;Yes)、ステップS11に再び戻る。また、ステップS22の処理の後、操作・条件指定部22が、本処理の終了を指示する情報を受け付けた場合には(ステップS23;No)、本処理を終了する。
【0181】
一方、ステップS21において、一部又は全てのコンテンツの利用が許可されていると判定した場合、即ち、一部のコンテンツにnilが書き込まれていると判定した場合、又は、何れのコンテンツにもnilが書き込まれていないと判定した場合には(ステップS21;許可)、部分許可コンテンツデータ生成・提示部27は、ステップS20の処理で生成された構造リストL2に基づいて、利用可能なコンテンツから構成されるコンテンツデータ(部分許可コンテンツデータ42)をコンテンツデータ31から生成した後、この部分許可コンテンツデータを表示部13に表示する(ステップS24)。
【0182】
続いて、コンテンツを原因提示部29は、部分許可コンテンツデータ生成・提示部27の制御の下、ステップS20の処理で生成された原因リストM2に基づいて、利用不可能となったコンテンツを表示部13に表示する(ステップS25)。このとき、生成した部分許可コンテンツデータを利用するか否かの確認をユーザに促す情報を、表示部13に表示することとしてもよい。
【0183】
ステップS25の処理の後、操作・条件指定部22が、部分許可コンテンツの利用を指示する情報を受け付けると(ステップS26;Yes)、コンテンツ操作実行部28は、部分許可コンテンツデータ生成・提示部27の制御の下、ステップS24で生成された部分許可コンテンツデータに対し、ステップS26で指定された操作内容を実行し(ステップS27)、本処理を終了する。
【0184】
また、ステップS26において、操作・条件指定部22が、操作対象コンテンツ又は利用条件の変更を指示する情報を受け付けると(ステップS26;No→ステップS28;Yes)、ステップS11に再び戻る。また、ステップS26において、操作・条件指定部22が、本処理の終了を指示する情報を受け付けた場合には(ステップS28;No)、本処理を終了する。
【0185】
以下、図18から図22を参照し、上述した全体処理の具体的な実行例について説明する。なお、図18から図22では、コンテンツデータ31として図3に示したコンテンツデータ200を例に説明を行うが、これに限定されるものではない。
【0186】
図18は、コンテンツ表示・指定部21が、ステップS11の処理を実行した際の表示画面の一例を示した図である。コンテンツ表示・指定部21は、表示部13に表示したコンテンツデータ200から、ユーザが利用を希望するコンテンツを指定し、その結果コンテンツへの操作内容を指定するための画面G1を表示する。ここで、ユーザから操作部12を介し、利用を希望するコンテンツとしてコンテンツ素材201(ContentA)が指定されると、コンテンツ表示・指定部21は、操作対象のコンテンツ(ContentX)としてContentX=ContentAとすることで、ContentAを操作対象に設定する。
【0187】
図19は、操作・条件指定部22が、ステップS12の処理を実行した際の表示画面の一例を示した図である。図19において、コンテンツ素材201に対する画面G1から「Adapt」が指定されると、操作・条件指定部22はContentXに対する操作内容として、r.right=adaptを受け付ける。
【0188】
図20は、操作・条件指定部22が、ステップS13の処理を実行している画面例を示した図である。図20において、操作・条件指定部22は、被照合利用条件の入力を支援するための画面G2を表示している。なお、図20では、画面G2内に、「会員種別」、「会員番号」、Adapt(コピー)を行う「回数」を入力するフィールドを設けた例を示している。
【0189】
ここで、ユーザから画面G2の各フィールド内に必要事項が入力されると、操作・条件指定部22は、入力された各フィールドの文字列を被照合利用条件として受け付ける。例えば、図20に示したように、会員種別:SNS001、会員番号:000001、回数:3が入力された場合には、r.Principal=(SNS001、000001)、r.Condition.exerciseLimit=3としてRAM15等に保持する。
【0190】
図21は、ステップS14からステップS24の処理までの実行結果に基づき、部分許可コンテンツデータ生成・提示部27がステップS25の処理を実行している際の表示画面の一例を示した図である。同図の表示に際して、各機能部では、図18から図20で示した過程で記憶された各データと各コンテンツのユーセージルールに基づいて、以下の処理が実行される。
1.コンテンツ構造解析部23によりステップS14の処理が実行され、図11で示したツリー構造データ41が生成される。
2.単体判定部24によりステップS15、S16の処理が実行され、ツリー構造データ41に含まれる各コンテンツ素材の利用に係る許諾判定を行う。その結果、ContentA:False、ContentB:True、ContentC:Trueと判定され、この結果を記述した単体判定データが生成される(図16−7における判定結果R1のフィールドF1からF3を参照)。
3.競合解決部25及びコンテンツ間競合解決部26によりステップS20の処理が実行され、図16−7における判定結果R1のフィールドF4に示した構造リストL2と、フィールドF5に示した原因リストM2とが生成される。
【0191】
続いて、部分許可コンテンツデータ生成・提示部27は、ステップS24の処理を実行し、構造リストL2に基づいて、コンテンツデータ31から部分許可コンテンツデータ42を生成し、その結果を表示部13に表示する。図21では、その結果部分許可コンテンツデータ42として、部分許可コンテンツデータ200’が表示された例を示している。なお、部分許可コンテンツデータ200’のうち、ContentBが表示されるはずの領域には、ContentBが利用できない旨が表示されている。
【0192】
図22は、図21における部分許可コンテンツデータ200’をMPEG−21規格の形式を用いて記述した例を示した図である。ここで、ContentBについては利用ができないため、その内容は空となっており、ContentA、Cの部分はそのまま継承(抽出)されている(図中、210’、214参照)。
【0193】
また、部分許可コンテンツデータ生成・提示部27は、図21に示したように、部分許可コンテンツデータ200’を利用するか否かの確認をユーザに促すための画面G3を表示する。ここで、コンテンツを原因提示部29は、部分許可コンテンツデータ生成・提示部27の制御の下、原因リストM2に記録されたコンテンツ素材名を画面G3内に提示している(ステップS25)。
【0194】
画面G3において、「OK」ボタンが操作部12を介して押下され、その情報を操作・条件指定部22が受け付けると(ステップS26;Yes)、コンテンツ操作実行部28は、部分許可コンテンツデータ生成・提示部27の制御の下、部分許可コンテンツデータ200’に対し、ユーザから指定された操作「コピー(adapt)」を実行する(ステップS27)。
【0195】
また、画面G3において、「条件変更」ボタンが操作部12を介して押下され、その情報を操作・条件指定部22が受け付けると(ステップS26;No→ステップS28;Yes)、ステップS11の処理に再び戻り、コンテンツ表示・指定部21は、図17に示した画面を再度表示する。
【0196】
また、画面G3において、「Cancel」ボタンが操作部12を介して押下され、その情報を操作・条件指定部22が受け付けると(ステップS26;Yes→ステップS27)、本処理は終了する。
【0197】
以上のように、本実施形態のコンテンツ処理装置100によれば、コンテンツ素材間の利用条件にかかる競合が発生した際に、各コンテンツ素材の利用条件毎に対応付けた競合解消ポリシに基づいて利用可能なコンテンツ素材を判定し、利用可能なコンテンツ素材からなる部分許可コンテンツデータを生成することができるため、コンテンツ素材間の利用条件にかかる競合をより柔軟に解消すること可能となり、コンテンツ提供者が意図した利用制御を行うことができる。
【0198】
また、不許可の原因となったコンテンツ素材名を提示することで、不許可の原因となったコンテンツ素材をユーザに認識させることができるため、操作内容の変更や被照合利用条件の変更に係る支援を行うことができる。
【0199】
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、これに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲での種々の変更、置換、追加等が可能である。
【0200】
例えば、上記実施形態の処理にかかるプログラムを、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体として提供することも可能である。記憶媒体としては、磁気ディスク、光ディスク(CD−ROM、CD−R、DVD等)、光磁気ディスク(MO等)、半導体メモリ等、プログラムを記憶でき、且つ、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であってもよい。
【0201】
また、上記実施形態の処理にかかるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0202】
【図1】コンテンツ処理装置のハードウェア構成を示した図である。
【図2】コンテンツ処理装置の機能的構成を示した図である。
【図3】複合コンテンツデータの一例を示した図である。
【図4】図3の複合コンテンツデータをMPEG−21規格の形式で記述した一例を示した図である。
【図5】複合コンテンツデータの一例を示した図である。
【図6】図5の複合コンテンツデータをMPEG−21規格の形式で記述した一例を示した図である。
【図7】ユーセージルールの一例を示した図である。
【図8】ユーセージルールの一例を示した図である。
【図9】ユーセージルールの一例を示した図である。
【図10】MPEG−21RELの概略構成図である。
【図11】ツリー構造データの一例を示した図である。
【図12】単体判定データの一例を示した図である。
【図13】全体処理の手順を示したフローチャートである。
【図14】競合解決処理の手順を示したフローチャートである。
【図15】コンテンツ間競合解決処理の手順を示したフローチャートである。
【図16−1】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−2】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−3】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−4】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−5】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−6】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−7】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−8】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−9】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−10】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−11】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−12】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−13】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−14】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−15】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−16】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−17】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−18】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−19】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−20】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−21】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−22】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−23】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図16−24】図3の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−1】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−2】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−3】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−4】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−5】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−6】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−7】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−8】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−9】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−10】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−11】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−12】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−13】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−14】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−15】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−16】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−17】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−18】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−19】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−20】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−21】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−22】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−23】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図17−24】図5の複合コンテンツデータに対する、競合解決処理の判定結果を示した図である。
【図18】表示部に表示された画面の一例を示した図である。
【図19】表示部に表示された画面の一例を示した図である。
【図20】表示部に表示された画面の一例を示した図である。
【図21】表示部に表示される画面の一例を示した図である。
【図22】部分許可コンテンツデータをMPEG−21規格の形式で記述した一例を示した図である。
【符号の説明】
【0203】
100 コンテンツ処理装置
11 CPU
12 操作部
13 表示部
14 ROM
15 RAM
16 通信部
17 記憶部
18 バス
21 コンテンツ表示・指定部
22 操作・条件指定部
23 コンテンツ構造解析部
24 単体判定部
25 競合解決部
26 コンテンツ間競合解決部
27 部分許可コンテンツデータ生成・提示部
28 コンテンツ操作実行部
31 コンテンツデータ
32 ユーセージルール
41 ツリー構造データ
42 部分許可コンテンツデータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
個別に利用可能な複数のコンテンツ素材が階層的に構成された複合コンテンツデータを記憶する第1記憶手段と、
前記コンテンツ素材毎に利用可否の判定にかかる条件を夫々規定した利用条件と、当該利用条件毎に他の利用条件との間で前記利用可否の結果が競合した際の、前記利用可否の判定方法を規定した競合解消ポリシと、を対応付けて記憶する第2記憶手段と、
前記複合コンテンツデータを構成する複数のコンテンツ素材から、特定のコンテンツ素材の指定を受け付ける第1受付手段と、
前記利用条件と照合するための被照合利用条件の入力を受け付ける第2受付手段と、
前記特定のコンテンツ素材及び当該コンテンツ素材とともに前記複合コンテンツデータを構成する他のコンテンツ素材の利用条件を前記第2記憶手段から夫々読み出し、前記被照合利用条件が当該各利用条件を満たすか否かを判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段による判定結果が一様とならない場合に、前記各コンテンツ素材の利用条件に対応付けられた前記競合解消ポリシの判定方法に基づいて利用可能なコンテンツ素材を判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段によって利用可能と判定されたコンテンツ素材の構成を示した構成情報を生成する競合解決手段と、
前記構成情報に基づいて、前記第1記憶手段から利用可能なコンテンツ素材を抽出した部分許可コンテンツデータを生成する生成手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記競合解消ポリシによる判定結果が競合した際の、前記構成情報の生成方法を規定したポリシ優先順位を記憶する第3記憶手段を更に備え、
前記競合解決手段は、前記第2判定手段により利用可能と判定されるコンテンツ素材の構成が前記競合解消ポリシ間で異なる場合に、前記ポリシ優先順位で規定された生成方法に基づいて、前記構成情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ポリシ優先順位には、前記各コンテンツ素材の利用条件に対応付けられた競合解消ポリシのうち、最も上位階層にあるコンテンツ素材の競合解消ポリシを優先して、前記構成情報を生成することが規定されていることを特徴する請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ポリシ優先順位には、前記各コンテンツ素材の利用条件に対応付けられた競合解消ポリシのうち、下位階層にあるコンテンツ素材の競合解消ポリシを優先して、前記構成情報を生成することが規定されていることを特徴する請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記競合解消ポリシには、前記利用可否の判定方法として、前記複合コンテンツデータを構成するコンテンツ素材の全てで前記利用条件を満たすことを要請する全体一致、前記第2受付手段により受け付けられたコンテンツ素材と当該コンテンツ素材の上位階層および下位階層のコンテンツ素材との全てで前記利用条件を満たすことを要請する直系一致、前記第2受付手段により受け付けられたコンテンツ素材と当該コンテンツ素材の下位階層のコンテンツ素材との全てで前記利用条件を満たすことを要請する下位要素全体一致、前記第2受付手段により受け付けられたコンテンツ素材と当該コンテンツ素材の下位階層のコンテンツ素材とのうち前記利用条件を満たすコンテンツ素材の利用を許可する下位要素一致、のうち何れか一つの方法が規定されていることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記コンテンツ素材に対する操作の指定を受け付ける第3受付手段を更に備え、
前記第2記憶手段は、前記コンテンツ素材に対する操作の種別毎に前記利用条件を記憶し、
前記第1判定手段は、前記特定のコンテンツ素材及び当該コンテンツ素材に係る他のコンテンツ素材の利用条件のうち、前記第3受付手段で受け付けられた操作の種別に対応する前記利用条件を前記第2記憶手段から夫々読み出すことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第2判定手段は、前記第1判定手段による判定結果が上位階層のコンテンツ素材と、下位階層のコンテンツ素材との間で異なる場合に、当該各コンテンツ素材の利用条件に対応付けられた前記競合解消ポリシの判定方法に基づいて利用可能なコンテンツ素材を判定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第1判定手段による判定の結果、利用条件を満たさないと判定されたコンテンツ素材を提示する提示手段を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第2判定手段による判定毎に、利用不可の原因となったコンテンツ素材を原因リストに記録する記録手段と、
前記原因リストに記録されたコンテンツ素材を提示する提示手段と、
を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
情報処理装置で実行されるコンテンツ処理方法であって、
前記情報処理装置は、個別に利用可能な複数のコンテンツ素材が階層的に構成された複合コンテンツデータを記憶する第1記憶手段と、前記コンテンツ素材毎に利用可否の判定にかかる条件を夫々規定した利用条件と、当該利用条件毎に他の利用条件との間で前記利用可否の結果が競合した際の、前記利用可否の判定方法を規定した競合解消ポリシと、を対応付けて記憶する第2記憶手段と、を備え、
第1受付手段が、前記複合コンテンツデータを構成する複数のコンテンツ素材から、特定のコンテンツ素材の指定を受け付ける第1受付ステップと、
第2受付手段が、前記利用条件と照合するための被照合利用条件の入力を受け付ける第2受付ステップと、
第1判定手段が、前記特定のコンテンツ素材及び当該コンテンツ素材とともに前記複合コンテンツデータを構成する他のコンテンツ素材の利用条件を前記第2記憶手段から夫々読み出し、前記被照合利用条件が当該各利用条件を満たすか否かを判定する第1判定ステップと、
第2判定手段が、前記第1判定ステップでの判定結果が一様とならない場合に、前記各コンテンツ素材の利用条件に対応付けられた前記競合解消ポリシの判定方法に基づいて利用可能なコンテンツ素材を判定する第2判定ステップと、
競合解決手段が、前記第2判定ステップで利用可能と判定されたコンテンツ素材の構成を示した構成情報を生成する競合解決ステップと、
生成手段が、前記構成情報に基づいて、前記第1記憶手段から利用可能なコンテンツ素材を抽出した部分許可コンテンツデータを生成する生成ステップと、
を含むことを特徴とするコンテンツ処理方法。
【請求項11】
個別に利用可能な複数のコンテンツ素材が階層的に構成された複合コンテンツデータを記憶する第1記憶手段と、前記コンテンツ素材毎に利用可否の判定にかかる条件を夫々規定した利用条件と、当該利用条件毎に他の利用条件との間で前記利用可否の結果が競合した際の、前記利用可否の判定方法を規定した競合解消ポリシと、を対応付けて記憶する第2記憶手段と、を備えたコンピュータを、
前記複合コンテンツデータを構成する複数のコンテンツ素材から、特定のコンテンツ素材の指定を受け付ける第1受付手段と、
前記利用条件と照合するための被照合利用条件の入力を受け付ける第2受付手段と、
前記特定のコンテンツ素材及び当該コンテンツ素材とともに前記複合コンテンツデータを構成する他のコンテンツ素材の利用条件を前記第2記憶手段から夫々読み出し、前記被照合利用条件が当該各利用条件を満たすか否かを判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段による判定結果が一様とならない場合に、前記各コンテンツ素材の利用条件に対応付けられた前記競合解消ポリシの判定方法に基づいて利用可能なコンテンツ素材を判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段によって利用可能と判定されたコンテンツ素材の構成を示した構成情報を生成する競合解決手段と、
前記構成情報に基づいて、前記第1記憶手段から利用可能なコンテンツ素材を抽出した部分許可コンテンツデータを生成する生成手段と、
して機能させるためのコンテンツ処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16−1】
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【図16−2】
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【図16−3】
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【図16−4】
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【図16−5】
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【図16−6】
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【図16−7】
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【図16−8】
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【図16−9】
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【図16−10】
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【図16−11】
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【図16−12】
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【図16−13】
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【図16−14】
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【図16−15】
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【図16−16】
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【図16−17】
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【図16−18】
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【図16−19】
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【図16−20】
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【図16−21】
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【図16−22】
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【図16−23】
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【図16−24】
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【図17−1】
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【図17−2】
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【図17−3】
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【図17−4】
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【図17−5】
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【図17−6】
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【図17−7】
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【図17−8】
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【図17−9】
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【図17−10】
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【図17−11】
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【図17−12】
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【図17−13】
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【図17−14】
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【図17−15】
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【図17−16】
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【図17−17】
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【図17−18】
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【図17−19】
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【図17−20】
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【図17−21】
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【図17−22】
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【図17−23】
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【図17−24】
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【図22】
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【図3】
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【図5】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2009−116866(P2009−116866A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−267781(P2008−267781)
【出願日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】