説明

情報処理装置、ユーザインタフェース方法及びプログラム

【課題】プログラムにより処理対象データが処理されうることをユーザに事前に認識させること。
【解決手段】プログラムのデータに関連するデータ関連位置及び前記プログラムの処理対象である処理対象データに関連するデータ関連位置を含む複数のデータ関連位置が設定されるとともに、各データ関連位置が単独で又は他のデータ関連位置とともに閉領域(メタボール)で囲まれた空間の画像を、各閉領域が識別可能なよう表示する表示手段と、各データ関連位置の移動に応じて、各閉領域を更新する閉領域更新手段と、前記プログラムのデータに関連するデータ関連位置と前記処理対象データに関連するデータ関連位置が共通の閉領域に囲まれる場合に、前記プログラムにより前記処理対象データを処理するプログラム実行手段と、を含み、各データ関連位置までの距離の減少関数の値の総和が所定閾値以上となる位置の集合である領域が、前記閉領域として設定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理装置、ユーザインタフェース方法及びプログラムに関し、特にプログラムによるデータの処理を実行する際に用いるユーザインタフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
グラフィックユーザインターフェース(GUI)により、各種情報処理装置の使い勝手は飛躍的に向上した。一般的なGUIでは、プログラムのデータを示すアイコンがモニタに表示されるとともに、その処理対象のデータ(処理対象データ)を示すアイコンもモニタに表示される。そして、処理対象データのアイコンの表示位置を、いわゆるドラッグアンドドロップ操作によって、プログラムのアイコンの表示位置に重ね合わせることで、任意の処理対象データを任意のプログラムにより処理することができる。このとき、処理対象データのアイコン位置がプログラムのアイコンの表示位置に重なると、プログラムのアイコンの色調を変更するなどして、両アイコンが重なったことがユーザに分かるようにしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のGUIでは、2つのアイコンが重なるまでは、いずれのアイコンの表示にも変化が現れなかったため、プログラムにより処理対象データが処理されうることをユーザに認識させることができないという問題があった。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ユーザによる操作に従ってプログラムにより処理対象データが処理されうることをユーザに事前に認識させることができる情報処理装置、ユーザインタフェース方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係る情報処理装置は、プログラムのデータに関連するデータ関連位置及び前記プログラムの処理対象である処理対象データに関連するデータ関連位置を含む複数のデータ関連位置が設定されるとともに、各データ関連位置が単独で又は他のデータ関連位置とともに閉領域で囲まれた空間の画像を、各閉領域が識別可能なよう表示する表示手段と、前記空間において各データ関連位置をユーザが任意に移動させる操作を行うための操作手段と、各データ関連位置の前記空間における移動に応じて、前記空間中の各閉領域を更新する閉領域更新手段と、前記プログラムのデータに関連するデータ関連位置と前記処理対象データに関連するデータ関連位置が共通の閉領域に囲まれる場合に、所与のタイミングにて、前記プログラムにより前記処理対象データを処理するプログラム実行手段と、を含み、前記閉領域更新手段は、各データ関連位置までの距離の減少関数の値の総和が所定の閾値以上となる位置の集合である前記空間中の領域を、前記閉領域として設定する、ことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るユーザインタフェース方法は、プログラムのデータに関連するデータ関連位置及び前記プログラムの処理対象である処理対象データに関連するデータ関連位置を含む複数のデータ関連位置が設定されるとともに、各データ関連位置が単独で又は他のデータ関連位置とともに閉領域で囲まれた空間の画像を、各閉領域が識別可能なよう表示する空間画像表示ステップと、前記空間において各データ関連位置をユーザが任意に移動させる操作を受け付ける移動操作受付ステップと、各データ関連位置の前記空間における移動に応じて、前記空間中の各閉領域を更新する閉領域更新ステップと、前記プログラムのデータに関連するデータ関連位置と前記処理対象データに関連するデータ関連位置が共通の閉領域に囲まれる場合に、所与のタイミングにて、前記プログラムにより前記処理対象データを処理するプログラム実行ステップと、を含み、前記閉領域更新ステップは、各データ関連位置までの距離の減少関数の値の総和が所定の閾値以上となる位置の集合である前記空間中の領域を、前記閉領域として設定する。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、プログラムのデータに関連するデータ関連位置及び前記プログラムの処理対象である処理対象データに関連するデータ関連位置を含む複数のデータ関連位置が設定されるとともに、各データ関連位置が単独で又は他のデータ関連位置とともに閉領域で囲まれた空間の画像を、各閉領域が識別可能なよう表示する表示手段、前記空間において各データ関連位置をユーザが任意に移動させる操作を行うための操作手段、各データ関連位置の前記空間における移動に応じて、前記空間中の各閉領域を更新する閉領域更新手段、及び前記プログラムのデータに関連するデータ関連位置と前記処理対象データに関連するデータ関連位置が共通の閉領域に囲まれる場合に、所与のタイミングにて、前記プログラムにより前記処理対象データを処理するプログラム実行手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記閉領域更新手段は、各データ関連位置までの距離の減少関数の値の総和が所定の閾値以上となる位置の集合である前記空間中の領域を、前記閉領域として設定する、ことを特徴とする。コンピュータは、例えばパーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末等である。また、プログラムは、CD−ROMやDVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に格納されてよい。
【0008】
本発明によると、各データ関連位置までの距離の減少関数の値の総和が所定の閾値以上となる位置の集合である前記空間中の領域である閉領域が識別表示される。このため、ユーザによる操作に従って、プログラムのデータに関連するデータ関連位置を囲む閉領域と、処理対象データに関連するデータ関連位置を囲む閉領域と、が近づくと、両閉領域が一体化する以前においても、両閉領域は変形する。このため、プログラムにより処理対象データが処理されうることをユーザに事前に認識させることができる。そして、両閉領域が一体化して、プログラムのデータに関連するデータ関連位置と処理対象データに関連するデータ関連位置とが共通の閉領域に囲まれることとなると、所与のタイミングでプログラムにより処理対象データが処理される。
【0009】
なお、「所与のタイミング」は、両閉領域が一体化したタイミングであってもよいし、両閉領域が一体化した後、ユーザがプログラムによる処理対象データの処理を指示したタイミングであってもよい。また、「空間」は、3次元空間であってよいし、2次元空間、すなわち平面であってもよい。
【0010】
また、本発明の一態様では、複数のデータ関連位置が共通の閉領域に囲まれる場合に、それらデータ関連位置に関連するデータをグループ化するグループ化手段をさらに含む。こうすれば、空間におけるデータ関連位置を移動させるだけで、簡単に複数のデータをグループ化することができる。
【0011】
なお、前記グループ化手段は、前記操作手段により行われる操作に応じて、前記共通の閉領域に囲まれるデータ関連位置を前記空間において連動させるようにしてもよい。こうすれば、グループ化されたデータに関連するデータ関連位置を一纏めにして空間を移動させることができるようになる。
【0012】
また、前記所与の閾値を変更する閾値変更手段をさらに含むようにしてもよい。こうすれば、前記所与の閾値を変更することで、隣接するデータ関連位置が共通の閉領域に囲まれたり、或いは別々の閉領域に囲まれたりするようになる。
【0013】
また、各データの属性情報に基づいてデータ間の関連度を算出するとともに、該関連度に応じて、それらデータに関連するデータ関連位置を前記空間において接近させ又は離間させるデータ関連位置接離手段と、をさらに含んでよい。こうすれば、データ間の関連度に応じてグループ化を促進したり、或いはグループ化を抑制したりできるようになり、ユーザの利便性が向上する。
【0014】
また、前記操作手段は、前記画像により識別表示される前記各閉領域を前記ユーザが任意に移動させる手段であってよい。そして、前記各閉領域が移動する場合には、該閉領域により囲まれる1又は複数のデータ関連位置を移動させてよい。こうすれば、操作手段を用いて、任意の閉領域を移動させることにより、それにより囲まれるデータ関連位置を移動させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0016】
本実施形態に係る情報処理装置はコンピュータを含んで構成され、該コンピュータの記憶装置上に仮想空間が構築される。そして、コンピュータに記憶され、或いは該コンピュータとネットワークを介して接続された他のコンピュータに記憶された各種のデータのデータ関連位置が該仮想空間に設定されている。データは、例えば静止画像、動画像、音楽等のデータ(処理対象データ)や、それらのデータを再生したり編集したりして処理するプログラムのデータである。そして、この仮想空間を示す画像(空間画像)が同情報処理装置を構成する表示装置に表示されるようになっている。この空間画像は、データのグループ化並びにその解除をユーザが指示するためのグラフィックユーザインターフェースを構成する。また、各種処理対象データのプログラムによる処理をユーザが指示するためのグラフィックユーザインタフェースを構成する。
【0017】
図1は、かかる仮想空間の一例を示す図である。同図に示すように、コンピュータの記憶装置上には3次元の仮想空間10が構築されており、この仮想空間10にそれぞれ電子データに関連づけられたデータ関連位置12a〜12cが設定されている。同図では、仮想空間10の各データ関連位置12a〜12cは、3次元の閉領域14a〜14cにより、それぞれ囲まれている。
【0018】
これらの閉領域14a〜14cは、いわゆるメタボールとよばれるコンピュータグラフィックスの手法により、後述する領域画像として表示装置に表示されるものである。すなわち、各データ関連位置14a〜14cには、メタボールの関数が関連づけられており、それらの関数の値(メタボールの濃度値)を加算した値が所与の閾値(表面指示値)以上となる仮想空間10における位置の集合、すなわち領域が閉領域(メタボールの占める領域)14a〜14cとして決定される。図2は、メタボールの関数の例を示しており、同図において実線で示されるように、メタボールの関数は、各データ関連位置からの距離に関する減少関数であって、所定距離LM以上は零の値を有している。例えば仮想空間10に1つのデータ関連位置が配置されている場合や、複数のデータ関連位置が互いに距離2LM以上離れて配置されている場合には、各データ関連位置に関連づけられたメタボールの関数の値が所与の表面指示値となる位置、すなわち各データ関連位置から距離L0の位置に該データ関連位置を囲む閉領域の表面が設けられることになる。換言すれば、各データ関連位置を中心とする半径L0の球面が該データ関連位置を囲む閉領域の表面となる。また、例えば仮想空間10に2つのデータ関連位置が距離2LM未満に設定されている場合、これらのデータ関連位置に関連づけられたメタボールの関数の値を足し合わせた値が所与の表面指示値となる位置に、1又は2の閉領域の表面が設けられる。すなわち、1の閉領域の表面が設けられる場合、該閉領域は2つのデータ関連位置を囲む。また、2つの閉領域の表面が設けられる場合、それらはそれぞれのデータ関連位置を囲む。そして、一方の閉領域により囲まれたデータ関連位置に対して、他方の閉領域により囲まれた別のデータ関連位置が接近し、両位置が距離2LM未満となると、両閉領域の他方の閉領域に近い部分が膨らむことになる。そして、そのままデータ関連位置を近づけると、両閉領域は一体化し、1つの閉領域により2つのデータ関連位置が囲まれることとなる。
【0019】
図3は、本実施形態に係る情報処理装置を構成する表示装置に表示される、仮想空間10を示す画像(空間画像)の一例を示す図である。同図に示す空間画像は、図1に示す仮想空間10を可視化したものであり、データ関連位置12a及びそれを囲む閉領域14aに対応する領域画像18a、データ関連位置12b及びそれを囲む閉領域14bに対応する領域画像18b、データ関連位置12c及びそれを囲む閉領域14cに対応する領域画像18cが含まれている。この空間画像は、仮想空間10に視点及び視線方向を設定するとともに、視点から視線方向を見た様子を画像化することにより得られるものである。また、領域画像18には、対応するデータ関連位置12が関連づけられたデータに関する画像が含まれる。例えば、データに関連するサムネイル画像が領域画像18に表されてもよいし、データ名(ファイル名)の文字列が領域画像18に表されてもよい。
【0020】
空間画像にはカーソル画像16も含まれており、このカーソル画像16は、情報処理装置を構成するマウス等のポインティングデバイス、タッチパッド等の座標入力手段を含む入力装置に対する操作に従って、空間画像内を移動するようになっている。入力装置によりカーソル画像16をいずれかの領域画像18内に位置させ、その状態で入力装置の所定ボタンを押しながらカーソル画像16を移動させることで(いわゆるドラッグアンドドロップ操作を行うことで)、その領域画像18を空間画像において移動させることができる。また、これに伴って該領域画像18に対応するデータ関連位置が仮想空間10において移動するようになっている。なお、情報処理装置にカメラ(撮像手段)を備えるようにして、該カメラにより撮像されるユーザの動きに従って、領域画像18を空間画像において移動させるようにしてもよい。
【0021】
こうした操作による、いずれかのデータ関連位置の移動に応じて、仮想空間10内の閉領域14a〜14cが変形し、場合によりそのうち一部又は全部が一体化することになる。図4は、データ関連位置12bをデータ関連位置12aに接近させる操作を行った後の仮想空間10を示す図である。同図に示すように、データ関連位置12bをデータ関連位置12aに接近させると、データ関連位置12bに対応する閉領域14bは、データ関連位置12aに対応する閉領域14aと一体化し、データ関連位置12a及びデータ関連位置12bの双方を囲む閉領域14abが仮想空間10に現れる。図5は、図4に示される状態の仮想空間10を可視化してなる空間画像を示している。同図に示すように、この空間画像は、閉領域14aと閉領域14bとを一体化してなる閉領域14abを示す領域画像18abを含んでいる。この領域画像18abには、対応する閉領域14abにより囲まれるデータ関連位置12a及び12bに関連づけられたデータのそれぞれに関連するサムネイル画像等が含まれる。また、図6は、図5に示される、データ関連位置12a〜12cを通る線15上における関数値の総和の分布を示している。同図に示すように、データ関連位置12aとデータ12bとが接近した結果、両者の間の位置において各データ関連位置12a,12bに対応する関数値の和が表面指示値dを上回っており、これにより一体化した閉領域14abが生成されている。
【0022】
このように、本実施形態に係る情報処理装置では、入力装置によりカーソル画像16を空間画像において移動させ、該移動に従ってデータ関連位置を仮想空間10において移動させることができる。そして、あるデータのデータ関連位置が別のデータのデータ関連位置に近づくと、各データ関連位置を囲む閉領域は変形し、その後、両閉領域は一体化するようになっている。このとき、一体化した閉領域により囲まれる複数のデータ関連位置のそれぞれに関連づけられたデータがプログラムの処理対象であれば、それらはグループ化される。そして、一体化した閉領域に係る領域画像には、該閉領域により囲まれるデータ関連位置に関連づけられた処理対象データに関するサムネイル画像等が含まれるようになっている。こうして複数の閉領域14が一体化すると、その後、該一体化した閉領域14に囲まれるデータ関連位置の一部を移動させる場合、該閉領域に囲まれる残りのデータ関連位置も仮想空間10において連動するようになっている。このように、本実施形態によれば、任意の処理対象データに関するデータ関連位置を他の処理対象データに関するデータ関連位置に接近させるだけで、簡単にそれら処理対象データをグループ化することができる。また、グループ化した処理対象データ群に係る領域画像には、それら処理対象データ群に関するサムネイル画像等が含まれるので、グループ化した処理対象データ群がどのような内容のものであるかをユーザは直感的に把握することができる。
【0023】
さらに、本実施形態では、一体化した閉領域により囲まれる複数のデータ関連位置のそれぞれに関連づけられたデータに、プログラムのデータ及びそのプログラムの処理対象であるデータ、すなわち処理対象データが含まれていれば、同プログラムによる同処理対象データの処理が実行される。すなわち、ユーザが、プログラムに関連する閉領域と、その処理対象データに関連する閉領域と、を接近させる操作を行うと、両者は変形し、その後一体化する。そして、そのようにして閉領域を一体化させることにより、プログラムによる処理対象データの処理を指示することができる。プログラムによる処理対象データの処理が開始されると、直ちに、あるいは処理が終了するのを待って、プログラムに関連づけられたデータ関連位置と、処理対象データに関連づけられたデータ関連位置との間隔が強制的に広げられ、これにより一体化していた閉領域は、プログラムに係る閉領域と、処理対象データに係る閉領域に分離する。データ関連位置を強制的に分離するには、例えば両データ関連位置が、それらの間の距離又はそのべき乗の値に反比例する反発力により引き離される様子を物理シミュレーションにより再現してもよい。
【0024】
本実施形態では、このようにプログラムの閉領域又は処理対象データの閉領域の少なくとも一方を移動させ、両閉領域を近づけると、それら閉領域が変形する。このため、ユーザによる操作に従ってプログラムにより処理対象データが処理されることをユーザに事前に認識させることができる。
【0025】
なお、プログラムの処理後、両閉領域を一体化したままにしておいてもよいのはもちろんである。この場合には、プログラムの処理履歴を示すテクスチャを一体化したままの閉領域に貼付してもよい。この処理履歴を示すテクスチャとしては、例えば閉領域内に処理済みの処理対象データの数に応じた量の液体が溜まった様子を示す画像、処理対象データのサムネイル画像を合成してなる画像等が利用できる。
【0026】
また、本実施形態では上述した表面指示値をユーザが任意に変更できるようになっている。上述のように各閉領域14の表面の位置は表面指示値によって決まる。本実施形態では、この表面指示値をユーザが入力装置を用いて任意に変更できるようにして、各閉領域14の表面の位置を変更できるようにしている。すなわち、図7(a)に示すように、例えば2つのデータ関連位置を囲む閉領域を示す領域画像18abが表示装置に表示されている場合に、該領域画像18abをカーソル画像16により指示しながら、表面指示値を大きな値に変更する操作(例えばマウスのダブルクリック等)を行うと、表面指示値が大きな値に変更される。そして、同図(b)に示すように、領域画像18abが2つの領域画像18a及び18bに分離するようになっている。すなわち、図6に示すように、表面指示値dをそれよりも大きな表面指示値d'に変更することにより、該表面指示値d'を上回る関数値の和を有する領域が狭まり、これにより領域画像18abが領域画像18a及び18bに分離する。このとき、カーソル画像16により指示された仮想空間10における位置を中心に拡大して表示する空間画像が表示装置に表示される。また、領域画像18abが2つの領域画像18a及び18bに分離する場合、それに応じて領域画像18aに係るデータと領域画像18bに係るデータとのグループ化を解除するようにしてもよい。このように表面指示値をユーザが変更できるようにすると、領域画像が幾つのデータに関連するものであるかを、ユーザは直ちに把握できるようになり、利便性が向上する。なお、表面指示値を小さな値に変更する操作を行うと(例えば、図6における表面指示値d'を表面指示値dに変更する操作を行うと)、表面指示値が小さな値に変更される。この場合、領域画像18a及び18bは再び一体化して領域画像18abに変化する。
【0027】
また、本実施形態では、各データの属性(例えばデータの種類)に基づいてデータ間の関連度を算出するとともに、該関連度に従ってそれらデータのデータ関連位置を仮想空間10において接近させ、或いは離間させるようにしている。これにより、関連度が所定閾値以上のデータのデータ関連位置が仮想空間10において所定距離内に位置している場合に、それらのデータ関連位置を移動させ、接近させることができる。また、関連度が所定閾値未満のデータのデータ関連位置が仮想空間10において所定距離内に位置している場合に、それらのデータ関連位置を移動させ、離間させることができる。こうして、関連するデータをグループ化しやすくし、また関連しないデータのグループ化をし難くし、利便性を向上させるようにしている。
【0028】
以下、本実施形態に係る情報処理装置の構成について説明する。図8は、本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。同図に示すように、本情報処理装置は、表示装置20とコンピュータ22と入力装置24とを含んで構成されており、表示装置20はCRTやLCD等により構成されている。また、コンピュータはプロセッサやメモリを中心に構成されており、例えばパーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム機、ホームサーバ等を用いて実現される。入力装置24は、マウス等のポインティングデバイス、キーボード、リモコン等を含んでいる。
【0029】
図9は、本実施形態に係る情報処理装置の機能ブロック図である。同図に示すように、本情報処理装置のコンピュータ22は、機能的には空間画像生成部32、表面指示値変更部34、データ関連位置更新部38、データ情報データベース40、グループ連動部42、データ関連位置接離部44、グループ管理部46、プログラム実行部47及びグループデータベース48を含んで構成されている。これらの機能は、コンピュータ22において本実施形態に係るプログラムが実行されることにより実現されるものである。
【0030】
まず、データ情報データベース40は、コンピュータ22に備えられたハードディスク等の記憶装置に設けられるものであって、図10に示すように、データID、パス、データ関連位置、サムネイルデータ、属性1及び属性2を関連づけて記憶するものである。データIDは、コンピュータ22又はコンピュータ22と通信接続された他のコンピュータ(不図示)に記憶されているデータの識別情報である。パスは、データIDにより識別されるデータの所在を特定するデータである。データ関連位置は、データIDにより識別されるデータに関連づけられた仮想空間10における位置座標である。サムネイルデータは、データIDにより識別されるデータに関するサムネイル画像の所在を特定するデータである。属性1は、データIDにより識別されるデータの属性を示すデータであり、ここでは該データに関連する1又は複数のキーワードである。属性2は、データIDにより識別されるデータが処理対象データであれば、その処理対象データを処理するためのプログラムを特定するデータである。また、データIDにより識別されるデータがプログラムのデータであれば、そのプログラムの処理対象となるデータの種類を特定するデータ(例えばデータのファイル拡張子)である。
【0031】
グループデータベース48も、コンピュータ22に備えられた記憶装置に設けられるものであって、図11に示すように、グループID及びデータIDを関連づけて記憶するものである。上述のように本実施形態に係る情報処理装置では、複数のデータによりグループが形成されるようになっており、グループIDはこのデータのグループを識別するデータである。また、データIDは、グループIDにより識別されるグループに属する各データのデータIDである。
【0032】
データ関連位置更新部38は、入力装置24により操作されるカーソル画像16の位置に応じて操作対象となるデータ関連位置を選択し、該データ関連位置をカーソル画像16の移動に応じて仮想空間10内を移動させるものである。例えば、カーソル画像16の先端部がいずれかの領域画像18内に位置する場合に、該領域画像18内のデータ関連位置に対応する空間画像内の位置のうち、カーソル画像16の先端部に最も近いものを移動対象として選択する。そして、ドラッグアンドドロップ時のカーソル画像16の移動方向及び移動量を取得するとともに、それらに従って、移動対象として選択されたデータ関連位置を移動させる。そして、データ関連位置更新部38は、データ情報データベース40に既に記憶されている、移動対象として選択されたデータ関連位置を移動後のものに更新する。また、データ関連位置更新部38は、いずれかのデータ関連位置を移動させる場合に、該データ関連位置に関連づけられたデータのデータID、移動方向及び移動量を、グループ連動部42に通知する。なお、入力装置24により操作されるカーソル画像16がいずれかの領域画像18内に位置する場合に、該領域画像18内のデータ関連位置に対応する空間画像内の位置のすべてを移動対象として選択してよい。この場合、ドラッグアンドドロップ時のカーソル画像16の移動方向及び移動量を取得して、それらに従って、移動対象として選択されたデータ関連位置を移動させるとともに、領域画像18自体もそれらに従って移動させればよい。
【0033】
グループ連動部42は、グループデータベース48を参照して、いずれかのグループに属するデータのデータ関連位置が移動した場合に、同じグループに属する他のデータのデータ関連位置を連動させるものである。すなわち、いずれかのデータ関連位置が更新される場合、データ関連位置更新部38から通知されるデータID、移動方向及び移動量を取得する。そして、取得したデータIDがグループデータベース48に既に記憶されているかどうかを調べる。そして、記憶されていれば、同じグループIDに関連づけて記憶された、他のデータIDを読み出す。そして、読み出されたデータIDに関連するデータ関連位置をデータ情報データベース40から読み出すとともに、その値を、データ関連位置更新部38から通知される移動方向及び移動量に従って更新する。
【0034】
データ関連位置接離部44は、データ情報データベース40に記憶された各属性1のデータを読み出し、データ間の関連度を算出し、該関連度に従ってデータ情報データベース40のデータ関連位置のデータを更新する。例えば、ある2つのデータの関連度を算出する場合、それらのデータに関する属性1のデータをデータ情報データベース40から読み出すとともに、それらデータの中に含まれる共通のキーワードの数に基づいて、それらデータの関連度を算出すればよい。さらに、それらのデータのデータ関連位置をデータ情報データベース40から読み出し、関連度に従って両者を接近させたり、離間させたりする。
【0035】
例えば、データ関連位置Pとデータ関連位置P間の距離をdijとし、これらのデータ関連位置に関連するデータ属性に基づいて算出された関連度sijとしたとき、距離dijが、関連度sijの増加関数、例えばk1×sijにより決まる拘束距離lc以下となったときに、仮想的なばねにより両データ関連位置P,Pを拘束する。すなわち、この仮想的なばねの自然長を関連度sijの減少関数、例えばkl×(1/sij)とし、ばね定数kを関連度sijの増加関数、例えばkd×sijとするのが好適である(kl,kdはいずれも定数)。こうすれば、関連度sijが高いほどデータ関連位置Pとデータ関連位置Pとが近い位置を基準にして、互いに接近したり離間したりするようになる。また、関連度sijが高いほどデータ関連位置Pとデータ関連位置Pとが強く(速く)接近したり離間したりする。さらに、関連度sijが高いほど拘束距離lcが大きくなり、遠くに位置するデータ関連位置P,Pがばね拘束されるようになる。
【0036】
また、後述するように、プログラムにより処理対象データの処理が実行された後は、該プログラムに関連づけられたデータ関連位置と、処理対象データに関連づけられたデータ関連位置と、を強制的に離間させ、閉領域の一体化を解除する。
【0037】
空間画像生成部32は、データ情報データベース40に記憶された情報に基づいて、仮想空間10を示す画像、すなわち空間画像を生成し、表示部20にそれを表示させるものである。具体的には、仮想空間10に設定された視点位置及び視線方向に従って、データ情報データベース40から一部又は全部のデータ関連位置を読み出す。そして、それらデータ関連位置、及びメタボールの関数に従って、仮想空間10内の閉領域14の表面の位置を決定する。すなわち、各データ関連位置に関連づけられたメタボールの関数の値を足し合わせた値が所与の表面指示値となる位置を、これらのデータ関連位置のうち1又は複数を囲む閉領域の表面の位置として決定する。そして、こうして表面の位置が決定された各閉領域14により囲まれるデータ関連位置に関連づけられたサムネイルデータを、データ情報データベース40から読み出し、該サムネイルデータによって特定されるサムネイル画像を、各閉領域14の表面に配置する。そして、このようにして各閉領域14の表面にサムネイル画像が配置された仮想空間10の画像を、前記視点位置及び視線方向に従って生成し、それを表示装置20により表示させる。
【0038】
グループ管理部46は、上記のようにして各閉領域の表面の位置を決定する際に、新たにいずれかの閉領域の表面が他の閉領域と一体化したか否か、一体化が解除されたか否かを判定する。
【0039】
例えば、ある閉領域に囲まれるデータ関連位置のそれぞれと、他の閉領域に囲まれるデータ関連位置のそれぞれと、を結ぶ線上の各位置における、仮想空間10に配置されたすべてのデータ関連位置に関連づけられたメタボールの関数の値の総和を計算する。そして、その値が表面指示値未満となる位置が前記線上に存在しなければ、両閉領域は新たに一体化したと判断する。また、メタボールの関数の値の総和が表面指示値未満となる位置が前記線上に1つでも存在すれば、選択された2つのデータ関連位置にそれぞれ関連する2つの閉領域は未だ一体化されていないと判断する。また、グループ管理部46は、ある閉領域に囲まれるデータ関連位置のうち1つと、他のそれぞれとを結ぶ線上の各位置における、仮想空間10に配置されたすべてのデータ関連位置に関連づけられたメタボールの関数の値の総和を計算する。そして、その値が表面指示値未満となる位置が前記線上に存在しなければ、それらデータ関連位置はいまだ共通の閉領域により囲まれている(一体化が維持されている)と判断する。また、メタボールの関数の値の総和が表面指示値未満となる位置が前記線上に1つでも存在すれば、一体化が解除され、当該1つのデータ関連位置は別の閉領域により囲まれていると判断する。
【0040】
また、他の態様として、データ関連位置ごとに固定サイズのバウンディングボックス(ポリゴンにより構成される)を該データ関連位置を囲むように配置しておき、このバウンディングボックス同士が干渉するか否かを判定して、バウンディングボックス同士が干渉する場合にだけ、上述した詳細な一体化の判断を行うようにしてもよい。或いは、より簡易に、バウンディングボックス同士が干渉するか否かにより、各閉領域が一体化したか、該一体化が解除されたかを判断するようにしてもよい。
【0041】
また、さらに他の態様として、データ関連位置間の距離が所定距離未満であるか否かを判定して、所定距離未満の場合にだけ、上述した詳細な一体化の判断を行うようにしてもよい。或いは、より簡易に、データ関連位置間の距離が所定距離未満であるか否かにより、各閉領域が一体化したか、該一体化が解除されたかを判断するようにしてもよい。
【0042】
そして、閉領域が一体化した場合には、グループ管理部46は、それら一体化した閉領域により囲まれたデータ関連位置に関連づけられたデータのデータIDを、共通のグループIDに関連づけてグループデータベース48に記憶させる。こうして、閉領域が一体化する場合に、それに応じてデータのグループ化を行うようにしている。また、一体化が解除された場合には、分離した各閉領域により囲まれるデータ関連位置に関連づけられたデータのデータIDを、それぞれ別のグループIDに関連づけてグループデータベース48に記憶させる。分離した閉領域のうち一方又は双方が、1つのデータ関連位置のみを囲む場合には、そのデータ関連位置に関連づけられたデータのデータIDをグループデータベース48から削除する。
【0043】
また、特にプログラムのデータに関連づけられたデータ関連位置を囲む閉領域と、該プログラムの処理対象データに関連づけられたデータ関連位置を囲む閉領域と、が新たに一体化した場合には、後者の閉領域により囲まれるデータ関連位置に関連づけられた処理対象データの中から一部又は全部を、前者により囲まれるデータ関連位置に関連づけられたプログラムにより処理する。すなわち、データ情報データベース40の属性2の欄を参照して、プログラムに係るデータ関連位置とその処理対象データに係るデータ関連位置とが共通の閉領域により囲まれることとなったかどうかを判断して、そのようになった場合には、プログラムを起動するとともに、その引数として処理対象データを指定する。この場合、一体化した閉領域により囲まれた処理対象データのデータ関連位置の数を、グループデータベース48を参照することによって調べて、それが一つであれば、プログラムにより同処理データを直ちに処理する。また、複数であれば、メニュー画面を表示してユーザにより一部又は全部を指示させた後、指示された一部又は全部を処理させる。あるいは、全部又は事前に定められた基準により選択された一部を順次処理してもよい。
【0044】
プログラムによる処理対象データの処理後は、プログラム実行部47は、データ関連位置接離部44に対して、プログラムに係るデータ関連位置と処理対象データに係るデータ関連位置とを離間させるよう指示する。
【0045】
表面指示値変更部34は、入力装置24に対する操作に応じて、上述した表面指示値を変更するものである。これにより、各閉領域12の大きさが大小する。
【0046】
以上説明した情報処理装置によれば、仮想空間10におけるデータ関連位置12をマウス等の入力装置24を用いて移動させるだけで、簡単に複数のデータをグループ化することができ、大変利便性が向上する。
【0047】
なお、上述した情報処理装置は種々の変形実施が可能であり、例えば空間画像には他の画像を含めるようにしてもよい。例えば、空間画像にビューワ画像17を含めるようにして、このビューワ画像17の位置に領域画像18をドラッグアンドドロップすると、該領域画像に関連する画像がビューワ画像17の内部に表示されるようにしてもよい。例えば、図12(a)に示すように、2つのデータに関連する領域画像18abをカーソル画像16を用いてビューワ画像17の位置にドラッグアンドドロップした場合には、同図(b)に示すように、領域画像18abに関連する2つのデータのそれぞれのサムネイル画像を離間してビューワ画像17に表示するようにしてもよい。こうすれば、領域画像18に関連するデータの情報を、直感的な操作により出力させることができるようになる。
【0048】
また、以上の説明では、プログラムに係る閉領域と、1又は複数の処理対象データに係る閉領域と、が一体化した場合に、速やかにプログラムにより一部又は全部の処理対象データの処理を開始するようにしたが、ユーザによる明示の指示があってから、同処理を行うようにしてもよい。この場合には、一体化した閉領域により囲まれるデータ関連位置に関連づけられたプログラムや処理対象データを識別するデータIDをグループデータベース48に一旦登録しておき、後に、一体化した閉領域、すなわちグループを指定したプログラム実行の指示があれば、上記と同様にしてプログラムによる処理対象データの処理を行えばよい。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施形態に係る情報処理装置において管理される仮想空間(閉領域の移動前)を示す図である。
【図2】メタボールの関数の一例を示す図である。
【図3】表示装置に表示される空間画像を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る情報処理装置において管理される仮想空間(閉領域の移動後)を示す図である。
【図5】表示装置に表示される空間画像を示す図である。
【図6】仮想空間内の関数値の和の分布を示す図である。
【図7】空間拡大表示時の空間画像を示す図である。
【図8】情報処理装置のハードウェア構成図である。
【図9】情報処理装置の機能ブロック図である。
【図10】データ情報データベースの構成図である。
【図11】グループデータベースの構成図である。
【図12】空間画像の他の例を示す図である。
【符号の説明】
【0050】
10 仮想空間、12 データ関連位置、14 閉領域、16 カーソル画像、17 ビューワ画像、18 領域画像、20 表示装置、22 コンピュータ、24 入力装置、32 空間画像生成部、34 表面指示値変更部、38 データ関連位置更新部、40 データ情報データベース、42 グループ連動部、44 データ関連位置接離部、46 グループ管理部、47 プログラム実行部、48 グループデータベース。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プログラムのデータに関連するデータ関連位置及び前記プログラムの処理対象である処理対象データに関連するデータ関連位置を含む複数のデータ関連位置が設定されるとともに、各データ関連位置が単独で又は他のデータ関連位置とともに閉領域で囲まれた空間の画像を、各閉領域が識別可能なよう表示する表示手段と、
前記空間において各データ関連位置をユーザが任意に移動させる操作を行うための操作手段と、
各データ関連位置の前記空間における移動に応じて、前記空間中の各閉領域を更新する閉領域更新手段と、
前記プログラムのデータに関連するデータ関連位置と前記処理対象データに関連するデータ関連位置が共通の閉領域に囲まれる場合に、所与のタイミングにて、前記プログラムにより前記処理対象データを処理するプログラム実行手段と、を含み、
前記閉領域更新手段は、各データ関連位置までの距離の減少関数の値の総和が所定の閾値以上となる位置の集合である前記空間中の領域を、前記閉領域として設定する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
複数のデータ関連位置が共通の閉領域に囲まれる場合に、それらデータ関連位置に関連するデータをグループ化するグループ化手段をさらに含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記グループ化手段は、前記操作手段により行われる操作に応じて、前記共通の閉領域に囲まれるデータ関連位置を前記空間において連動させる、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の情報処理装置において、
前記所定の閾値を変更する閾値変更手段をさらに含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の情報処理装置において、
各データの属性情報に基づいてデータ間の関連度を算出するとともに、該関連度に応じて、それらデータに関連するデータ関連位置を前記空間において接近させ又は離間させるデータ関連位置接離手段をさらに含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の情報処理装置において、
前記操作手段は、前記画像により識別表示される前記各閉領域を前記ユーザが任意に移動させる手段であって、前記各閉領域が移動する場合に、該閉領域により囲まれる1又は複数のデータ関連位置を移動させる、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
プログラムのデータに関連するデータ関連位置及び前記プログラムの処理対象である処理対象データに関連するデータ関連位置を含む複数のデータ関連位置が設定されるとともに、各データ関連位置が単独で又は他のデータ関連位置とともに閉領域で囲まれた空間の画像を、各閉領域が識別可能なよう表示する空間画像表示ステップと、
前記空間において各データ関連位置をユーザが任意に移動させる操作を受け付ける移動操作受付ステップと、
各データ関連位置の前記空間における移動に応じて、前記空間中の各閉領域を更新する閉領域更新ステップと、
前記プログラムのデータに関連するデータ関連位置と前記処理対象データに関連するデータ関連位置が共通の閉領域に囲まれる場合に、所与のタイミングにて、前記プログラムにより前記処理対象データを処理するプログラム実行ステップと、を含み、
前記閉領域更新ステップは、各データ関連位置までの距離の減少関数の値の総和が所定の閾値以上となる位置の集合である前記空間中の領域を、前記閉領域として設定する、
ことを特徴とするユーザインタフェース方法。
【請求項8】
プログラムのデータに関連するデータ関連位置及び前記プログラムの処理対象である処理対象データに関連するデータ関連位置を含む複数のデータ関連位置が設定されるとともに、各データ関連位置が単独で又は他のデータ関連位置とともに閉領域で囲まれた空間の画像を、各閉領域が識別可能なよう表示する表示手段、
前記空間において各データ関連位置をユーザが任意に移動させる操作を行うための操作手段、
各データ関連位置の前記空間における移動に応じて、前記空間中の各閉領域を更新する閉領域更新手段、及び
前記プログラムのデータに関連するデータ関連位置と前記処理対象データに関連するデータ関連位置が共通の閉領域に囲まれる場合に、所与のタイミングにて、前記プログラムにより前記処理対象データを処理するプログラム実行手段
としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記閉領域更新手段は、各データ関連位置までの距離の減少関数の値の総和が所定の閾値以上となる位置の集合である前記空間中の領域を、前記閉領域として設定する、
ことを特徴とするプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2008−27398(P2008−27398A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−202591(P2006−202591)
【出願日】平成18年7月25日(2006.7.25)
【出願人】(395015319)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (871)
【Fターム(参考)】