説明

情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラム

【課題】手書き文字の記入時の状況を容易に把握しつつ、手書き文字の活用を行うこと。
【解決手段】PC300は、共有フォルダ200に記憶された文書データを印刷した記録媒体にスキャン処理を施すことにより得られた画像データと、前記文書データの画像データとを比較して差分の画像を取得する比較部305と、取得した差分の画像データに文字認識処理を施すOCR処理部306と、文字認識処理により得られた文字データである手書き文字データと、差分の画像データである手書き画像データとを、文書データに対応付けて共有フォルダ200に保存する登録部307とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、紙文書等に手書きで文字を記入し、この手書き文字をスキャナ装置でスキャンして文字認識処理を施すことにより、手書き文字をデジタルデータとして保存する技術は一般的に知られている(例えば、特許文献1参照)。例えば、会議の配付資料に、会議中に手書きで文字を記入し、後日この手書き文字をスキャン処理および文字認識処理により文字データとして活用することが考えられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、手書き文字を紙文書に記入した時点から長時間が経過してまった後に、デジタルデータで保存された文字を確認したとしても、会議中にその手書き文字をどのような意図で記入したものなのか等を把握することが困難である。
【0004】
一方、手書き文字が記入された紙文書をスキャンしてイメージとして保存しておけば、実際に記入された手書き文字をみることができるので、記入した意図等を容易に思い出すことができるが、手書き文字の検索等手書き文字の活用を行うことはできない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、手書き文字の記入時の状況を容易に把握しつつ、手書き文字の活用を行うことができる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる情報処理装置は、記憶手段に記憶された文書データを印刷した記録媒体にスキャン処理を施すことにより得られた画像データと、前記文書データの画像データとを比較して差分の画像を取得する比較手段と、取得した差分の画像データに文字認識処理を施す文字認識処理手段と、文字認識処理により得られた文字データである手書き文字データと、前記差分の画像データである手書き画像データとを、前記文書データに対応付けて記憶手段に保存する登録手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明にかかる情報処理システムは、記憶装置と、前記記憶装置にネットワークで接続された情報処理装置とを備えた情報処理システムであって、前記記憶装置は、文書データと、前記文書データの画像である画像データと、手書き文字の文字データである手書き文字データと、手書き文字の画像である手書き画像データとを対応付けて記憶可能であり、前記情報処理装置は、前記記憶装置に記憶された文書データを印刷した記録媒体にスキャン処理を施すことにより得られた画像データと、前記文書データの画像データとを比較して差分の画像を取得する比較手段と、取得した差分の画像データに文字認識処理を施す文字認識処理手段と、前記文字認識処理により得られた文字データを前記手書き文字データとし、前記差分の画像データを前記手書き画像データとして、前記手書き文字データと前記手書き画像データとを前記文書データに対応付けて前記記憶装置に保存する登録手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、上記情報処理装置で実行される方法およびコンピュータを機能させるプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、手書き文字の記入時の状況を容易に把握しつつ、手書き文字の活用を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本実施の情報処理システムのネットワーク構成図である。
【図2】図2は、共有フォルダ200に保存されるデータの例を示す説明図である。
【図3】図3は、PC300の機能的構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、管理テーブル205のデータ構造の一例を示す説明図である。
【図5】図5は、手書き文字登録処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】図6は、オリジナルの文書データの例を示す模式図である。
【図7】図7は、手書き文字が追記された文書データの紙媒体の例を示す模式図である。
【図8】図8は、文書更新処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】図9は、文書データと手書き文字イメージの表示例を示す模式図である。
【図10】図10は、ドラッグアンドドロップ操作により文書データ中に手書き文字テキストデータがコピーされた例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
図1は、本実施の情報処理システムのネットワーク構成図である。本実施の形態の情報処理システムは、ハードディスクドライブ装置(HDD)等の記憶媒体に格納された共有フォルダ200を管理するファイルサーバ100と、ファイルサーバ100に対するクライアント端末としての複数のPC(Personal Computer)300と、スキャナ機能を有する複合機400とが、インターネット等のネットワークに接続された構成となっている。なお、本実施の形態では、複合機400を備えた構成となっているが、スキャナ装置を用いても良い。また、複合機400(あるいはスキャナ装置)がインターネットに接続された構成となっているが、これに限定されるものではなく、PC300に接続された構成としてもよい。
【0013】
図2は、共有フォルダ200に保存されるデータの例を示す説明図である。共有フォルダは、PC300の複数のユーザからアクセス可能なフォルダであり、会議等の資料となる文書データ201(オリジナルの文書データ)、このオリジナルの文書データ201をスキャンした画像である文書イメージデータ202、管理テーブル205が予め保存されている。ここで、文書イメージデータ202は、文書データの1ページごとに複数存在する。ただし、これに限定されるものではなく、一つの文書イメージデータ202に文書データを構成する全ページの画像データを含むように構成してもよい。
【0014】
また、この共有フォルダ200には、後述するように、文書データ201を印刷した紙媒体にユーザが手書きで追記した手書き文字の画像である手書き文字イメージデータ203、この手書き文字イメージデータに文字認識処理を施して得られる文字データである手書き文字テキストデータ204が保存される。
【0015】
手書き文字イメージデータ203と手書き文字テキストデータは、文書データの上記紙媒体に追記された手書き文字を単位として存在し、複数の手書き文字が追記された場合には、それに対応して複数の手書き文字イメージデータ203および複数の手書き文字テキストデータが共有フォルダ200に保存される。
【0016】
管理テーブル205は、文書データ201と、文書イメージデータ202と、この文書データの紙媒体に追記された手書き文字の手書き文字イメージデータ203と、当該手書き文字イメージデータ203を文字認識処理した結果として得られる手書き文字テキストデータ204とを対応付けたテーブルである。
【0017】
図3は、PC300の機能的構成を示すブロック図である。図3に示すように、本実施の形態のPC300は、入力装置301と、表示装置302と、入力制御部303と、表示制御部304と、比較部305と、文字認識処理部306(以下、「OCR処理部306」という。)と、登録部307と、データ取得部308と、保存処理部310と、通信部311とを主に備えている。
【0018】
本実施の形態では、文書データの紙媒体に、会議等に参加するユーザが会議等に任意に手書き文字を追記する。会議等の終了後、各ユーザは、その手書き文字が追記された文書データの紙媒体に対して複合機400でスキャン処理を施し、これにより得られた文書イメージデータを共有フォルダ200に保存する。そして、各ユーザによりPC300は、その文書イメージデータから手書き文字イメージデータの抽出、手書き文字テキストデータへの変換、およびこれにより得られた手書き文字イメージデータと手書き文字テキストデータをオリジナルの文書データに対応付けて共有フォルダ200に保存する手書き文字登録処理を行う。
【0019】
また、各ユーザにより、PC300は、共有フォルダ200に保存されたこの文書データを、文書データと対応付けて保存されている手書き文字イメージとともに表示し、ユーザによるドラッグアンドドロップ操作により指定した手書き文字イメージを文書データにコピーして文書データを更新する文書更新処理を行う。
【0020】
表示装置302は、文字や画像や、それらを表示する表示画面を表示するディスプレイ装置である。
【0021】
入力装置301は、マウス、トラックボールやトラックパッドなどのポインティングデバイスやキーボード等であり、利用者がドラッグアンドドロップ操作や、表示装置302に表示された表示画面やウィンドウに対する操作を行うものである。ここで、ドラッグアンドドロップ操作とは、マウス等の操作法で、ドラッグとドロップを連続的に行う操作である。また、マウス等のボタンを押したまま(クリック操作したまま)ポインタを移動させることを「ドラッグ」、そしてドラッグの移動先でマウス等のボタンを離す操作を「ドロップ」という。
【0022】
通信部311は、ネットワークを介する共有フォルダ200内のデータの読み出しや保存の際の通信を制御する。
【0023】
データ取得部308は、手書き文字登録処理時において、ユーザにより入力装置301で指定された文書データ(オリジナル)、およびこの文書データの文書イメージデータを、ネットワークを介して共有フォルダ200から取得する。
【0024】
また、データ取得部308は、文書更新処理時において、共有フォルダ200の管理テーブル205を参照して、ユーザにより指定された文書データに対応付けらたすべてのユーザによる手書きイメージデータを、共有フォルダ200からネットワークを介して取得する。また、データ取得部308は、文書更新処理時において、共有フォルダ200の管理テーブル205を参照して、ユーザによりドラッグアンドドロップ操作で指定された手書き文字イメージデータに対応する手書き文字テキストデータを、共有フォルダ200からネットワークを介して取得する。
【0025】
比較部305は、手書き文字登録処理時において、文書データの紙文書から複合機400でスキャンされたイメージデータを取得して、このイメージデータと、データ取得部308で共有フォルダ200から取得した文書イメージデータ(オリジナルの文書データのイメージデータ)とを比較して差分を検出し、この差分のイメージを手書き文字イメージデータとする。
【0026】
OCR処理部306は、手書き文字登録処理時において、比較部305で得られた差分のイメージを手書き文字イメージデータに対し公知の手法の文字認識処理を施し、文字認識処理結果として手書き文字テキストデータを出力する。
【0027】
登録部307は、手書き文字登録処理時において、OCR処理部306から出力される手書き文字テキストデータと、手書きイメージデータとを、共有フォルダの該当文書データに対応付けて共有フォルダ200に登録する。具体的には、登録部307は、手書き文字テキストデータと、手書きイメージデータとを共有フォルダ200に保存するとともに、管理テーブル205に、対象の文書データの文書番号に、手書き文字が存在するページを単位に保存した手書き文字テキストデータのファイル名と、保存した手書きイメージデータのファイル名とを対応付けて登録する。このような登録処理は、ユーザごと行われる。
【0028】
ここで、管理テーブル205について説明する。管理テーブル205は、文書データのページ単位に、当該文書データのページと、文書データの紙媒体に追記された手書き文字イメージデータと、この手書き文字イメージデータに文字認識処理を施して得られる手書き文字テキストデータとを対応付けたテーブルである。図4は、管理テーブル205のデータ構造の一例を示す説明図である。図4に示すように、管理テーブル205は、文書データの識別情報である文書番号と、文書データの文書名と、文書データのファイル名と、ページごとの文書イメージデータのファイル名と、手書き文字イメージデータのファイル名と、手書き文字テキストデータのファイル名とが対応付けられている。この管理テーブル205は、ユーザごとに記憶されている。
【0029】
図3に戻り、入力制御部303は、入力装置301からのドラッグアンドドロップ操作を含む各種操作の入力イベントを受け付ける。本実施の形態では、入力制御部303は、手書き表示領域902に表示された手書き文字イメージデータの中からユーザによる手書き文字イメージデータの文書表示領域901に表示されている文書データへのドラッグアンドドロップ操作の入力を受け付ける。
【0030】
表示制御部304は、表示装置302に対する各種画面の表示を制御する。本実施の形態では、表示制御部304は、ユーザから指定された文書データと、すべてのユーザの手書きイメージデータとを、表示装置302に表示する。具体的には、表示制御部304は、文書データを文書表示領域901に表示し、すべてのユーザの手書きイメージデータを手書き表示領域902に表示する。また、表示制御部304は、データ取得部308により共有フォルダ200から取得した手書き文字テキストデータを、文書表示領域上に表示された文書データに貼り付ける、すなわち、重畳させて表示する。
【0031】
保存処理部310は、データ取得部308により取得した手書き文字テキストデータが表示装置302の文書表示領域に貼り付けられた(表示された)文書データを、手書き文字テキストデータを含めてネットワークを介して共有フォルダ200に保存する。
【0032】
次に、以上のように構成された本実施の形態の手書き文字登録処理について説明する。図5は、手書き文字登録処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、各ユーザごと、文書データごとに行われる。
【0033】
図6は、オリジナルの文書データの例を示す模式図である。図7は、手書き文字が追記された文書データの紙媒体の例を示す模式図である。図7に示す例では、文書データの紙媒体に、符号701、702に示す手書き文字が追記されている。
【0034】
まず、ユーザは複合機400により手書き文字が追記された文書データの紙媒体のスキャンを行い(ステップS11)、このスキャンにより得られたスキャンイメージデータをユーザのPC300に保存する。
【0035】
次いで、PC300では、データ取得部308がオリジナルの文書データの文書イメージデータを共有フォルダから取得し、比較部305がこのオリジナルの文書イメージデータとステップS12で得られたスキャンイメージデータと比較する(ステップS12)。
【0036】
そして、比較部305は、比較の結果、両イメージデータに差分があるか否かを判断する(ステップS13)。そして、差分がある場合には(ステップS13:Yes)、差分のイメージを手書き文字イメージとして判断し、OCR処理部306はこの手書き文字イメージデータに文字認識処理を施す(ステップS14)。
【0037】
そして、登録部307は、この文字認識処理により出力されたテキストデータを手書き文字テキストデータとして、手書き文字テキストデータのファイル名と差分として得られた手書き文字イメージデータのファイル名を、文書データの文書番号の現在処理中のページに対応付けて登録する(ステップS15)。
【0038】
次いで、登録部307は、この手書き文字テキストデータと手書き文字イメージデータを共有フォルダ200にネットワークを介して保存する(ステップS16)。
【0039】
以上のステップS14からS16まで処理は、文書データの1ページに存在する全ての手書き文字イメージに対して繰り返し行われる(ステップS16)。
【0040】
なお、ステップS13で差分がない場合には(ステップS13:No)、手書き文字が追記されていないため、ステップS14からS17までの処理は行われない。
【0041】
そして、このような1ページごとのステップS12からS17までの処理を文書データの全てのページに対して実行する(ステップS18)。
【0042】
次に、文書更新処理について説明する。図8は、文書更新処理の手順を示すフローチャートである。ユーザは、文書データを表示して更新する場合、PC300を利用する。文書更新プログラムを起動し、表示および更新対象の文書データを共有フォルダ200から指定する。
【0043】
データ取得部308は、共有フォルダ200の管理テーブル205を参照して、指定されたオリジナルの文書データと指定ページに対応付けられた全てのユーザによって登録された手書き文字イメージデータを共有フォルダ200からネットワークを介して取得する(ステップS31)。
【0044】
そして、表示制御部304は、文書データの指定ページと、指定ページに追記され、データ取得部308で取得した全ての手書き文字イメージデータを表示装置302に表示する(ステップS32)。図9は、文書データと手書き文字イメージの表示例を示す模式図である。図9に示すように、文書表示領域901にオリジナルの文書データが表示され、手書き表示領域902に、文書表示領域901に表示されたページにすべてのユーザによって追記された全ての手書き文字の手書き文字イメージデータが表示される。
【0045】
次に、ユーザがこれらの手書き文字イメージデータの中から所望の手書き文字イメージデータを入力装置301のマウス等のポインティングデバイスよりクリックして、文書表示領域901の文書データ中にドラッグアンドドロップする。図9では、手書き文字イメージ203である「後で確認」を文書表示領域901上の文書データにドラッグアンドドロップ操作903でコピーする例を示している。
【0046】
入力制御部303は、このドラッグアンドドロップ操作を受け付けると(ステップS33:Yes)、データ取得部308は、共有フォルダ200の管理テーブル205を参照して、ドラッグアンドドロップ操作を受け付けた手書き文字イメージデータに対応する手書き文字テキストデータを共有フォルダ200からネットワークを介して取得する(ステップS34)。
【0047】
そして、表示制御部304は、データ取得部308が取得した手書き文字テキストデータを、ドラッグアンドドロップ操作で指定された文書データ中の位置に貼り付けてコピーする(ステップS35)。図10は、ドラッグアンドドロップ操作903により文書データ中に「後で確認」の手書き文字テキストデータ904が貼り付け(コピー)された例を示す説明図である。
【0048】
そして、入力制御部303は、ユーザからの保存操作の入力待ちとなり(ステップS36)、保存操作の入力を受け付けるまで(ステップS36:No)、ステップS33からS35までの処理を繰り返し実行する。これにより、他のユーザにより追記された手書き文字を含む全ての手書き文字の手書き文字テキストデータを文書データ中にコピーすることが可能となる。
【0049】
そして、ステップS36でユーザから保存操作を受け付けた場合には(ステップS36:Yes)、手書き文字テキストデータがコピーされた文書データを共有フォルダ200(あるいはPC300の任意のフォルダ)に保存して更新を行う(ステップS37)。
【0050】
このように本実施の形態では、オリジナルの文書データの紙媒体に追記された手書き文字の手書き文字イメージデータ、これを文字認識処理した手書き文字テキストデータとをオリジナルの文書データに対応付けて共有フォルダ200に保存し、文書データを表示する際には、オリジナルの文書データとともに、手書き文字イメージデータを表示するので、手書き文字の記入時の状況を容易に把握することができる。
【0051】
また、本実施の形態では、共有フォルダ200は、オリジナルの文書データに、手書き文字テキストデータも対応付けて保存されるので、追記した手書き文字の検索も容易に行うことができ、手書き文字の活用を容易に行うことができる。
【0052】
また、本実施の形態では、文書データに追記した手書き文字のデジタルデータである手書き文字テキストデータをコピーして文書データを更新することができるので、会議等により追記した手書き文字の活用をより多様に行うことができる。
【0053】
さらに、本実施の形態では、共有フォルダ200にオリジナルの文書データに、自分が追記した手書き文字だけでなく、他のユーザが追記した手書き文字の手書き文字イメージデータおよび手書き文字テキストデータが対応づけて保存され、PC300上で他のユーザが追記した手書き文字イメージデータを表示でき、かつ他のユーザの手書き文字テキストデータも文書データにコピーして保存することができるので、会議等に参加したユーザの考えを容易に把握し保存でき、手書き文字の活用の幅を広げることが可能となる。
【0054】
本実施の形態のPC300は、CPUなどの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶装置と、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0055】
本実施の形態のPC300で実行される手書き文字登録処理プログラムおよび文書更新処理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0056】
また、本実施の形態のPC300で実行される手書き文字登録処理プログラムおよび文書更新処理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態のPC300で実行される手書き文字登録処理プログラムおよび文書更新処理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0057】
また、本実施の形態のPC300で実行される手書き文字登録処理プログラムおよび文書更新処理プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0058】
本実施の形態のPC300で実行される手書き文字登録処理プログラムおよび文書更新処理プログラムは、上述した各部(入力制御部303、表示制御部304、比較部305、OCR処理部306、登録部307、データ取得部308、保存処理部310、通信部311)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体から手書き文字登録処理プログラムおよび文書更新処理プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、入力制御部303、表示制御部304、比較部305、OCR処理部306、登録部307、データ取得部308、保存処理部310、通信部311が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【符号の説明】
【0059】
100 ファイルサーバ
200 共有フォルダ
201 文書データ
202 文書イメージデータ
203 手書き文字イメージデータ
204 手書き文字テキストデータ
205 管理テーブル
301 入力装置
302 表示装置
303 入力制御部
304 表示制御部
305 比較部
306 OCR処理部
308 データ取得部
310 保存処理部
311 通信部
400 複合機
901 文書表示領域
902 手書き表示領域
903 ドラッグアンドドロップ操作
【先行技術文献】
【特許文献】
【0060】
【特許文献1】特開2007−193409号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶手段に記憶された文書データを印刷した記録媒体にスキャン処理を施すことにより得られた画像データと、前記文書データの画像データとを比較して差分の画像を取得する比較手段と、
取得した差分の画像データに文字認識処理を施す文字認識処理手段と、
文字認識処理により得られた文字データである手書き文字データと、前記差分の画像データである手書き画像データとを、前記文書データに対応付けて記憶手段に保存する登録手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
指定された文書データに対応付けらた手書き画像データを前記記憶手段から取得する手書き画像データ取得手段と、
前記指定された文書データと、取得した手書き画像データとを、表示装置の表示領域に表示する表示制御手段と、
前記表示領域上で、表示された手書き画像データの前記文書データへの移動操作を受け付ける入力制御手段と、
移動操作の対象となる手書き画像データに対応する手書き文字データを前記記憶手段から取得する手書き文字データ取得手段と、を備え、
前記表示制御手段は、取得した手書き文字データを、前記表示領域における前記文書データ上に表示することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
取得した手書き文字データが表示された前記文書データを、前記記憶手段に保存する保存処理手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記登録手段は、前記手書き文字データと前記手書き画像データとを、前記文書データのページ単位で対応付けて前記記憶手段に保存することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記登録手段は、前記手書き文字データと、前記差分の画像データである手書き画像データとを、利用者ごとに前記文書データに対応付けて前記記憶手段に保存し、
前記画像データ取得手段は、指定された文書データに対応付けられた、すべての利用者の手書き画像データを前記記憶手段から取得し、
前記表示制御手段は、前記指定された文書データと、取得したすべての利用者の手書き画像データとを、前記表示領域に表示することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記登録手段は、前記手書き文字データと、前記書き画像データとを、前記文書データに対応付けて、ネットワークに接続された前記記憶手段に保存し、
前記手書き画像データ取得手段は、指定された文書データに対応付けらた手書き画像データを前記ネットワークに接続された前記記憶手段から取得することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
記憶装置と、前記記憶装置にネットワークで接続された情報処理装置とを備えた情報処理システムであって、
前記記憶装置は、文書データと、前記文書データの画像である画像データと、手書き文字の文字データである手書き文字データと、手書き文字の画像である手書き画像データとを対応付けて記憶可能であり、
前記情報処理装置は、
前記記憶装置に記憶された文書データを印刷した記録媒体にスキャン処理を施すことにより得られた画像データと、前記文書データの画像データとを比較して差分の画像を取得する比較手段と、
取得した差分の画像データに文字認識処理を施す文字認識処理手段と、
前記文字認識処理により得られた文字データを前記手書き文字データとし、前記差分の画像データを前記手書き画像データとして、前記手書き文字データと前記手書き画像データとを前記文書データに対応付けて前記記憶装置に保存する登録手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理システム。
【請求項8】
情報処理装置で実行される情報処理方法であって、
記憶手段に記憶された文書データを印刷した記録媒体にスキャン処理を施すことにより得られた画像データと、前記文書データの画像データとを比較して差分の画像を取得する比較ステップと、
取得した差分の画像データに文字認識処理を施す文字認識処理ステップと、
文字認識処理により得られた文字データである手書き文字データと、前記差分の画像データである手書き画像データとを、前記文書データに対応付けて記憶手段に保存する登録ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータを、
記憶手段に記憶された文書データを印刷した記録媒体にスキャン処理を施すことにより得られた画像データと、前記文書データの画像データとを比較して差分の画像を取得する比較手段と、
取得した差分の画像データに文字認識処理を施す文字認識処理手段と、
文字認識処理により得られた文字データである手書き文字データと、前記差分の画像データである手書き画像データとを、前記文書データに対応付けて記憶手段に保存する登録手段と、
をして機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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