情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
【課題】従来、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方等にとって、画面遷移の操作が容易ではなかった。
【解決手段】画面を構成する情報である画面情報を、2以上格納し得る画面情報格納部と、画面遷移を行うためのユーザインターフェイスを構成する情報であるUI情報を格納し得るUI情報格納部と、同時に指示された2以上のタッチであるマルチタッチを受け付けるマルチタッチ受付部と、受付部がマルチタッチを受け付けた場合、UI情報を出力するUI出力部と、UI出力部が出力したUI情報に対する指示である画面遷移指示を受け付ける画面遷移指示受付部と、画面遷移指示受付部が画面遷移指示を受け付けた場合、画面遷移指示に対応する画面に遷移する画面遷移部とを具備する情報処理装置により、画面遷移の操作が容易になる。
【解決手段】画面を構成する情報である画面情報を、2以上格納し得る画面情報格納部と、画面遷移を行うためのユーザインターフェイスを構成する情報であるUI情報を格納し得るUI情報格納部と、同時に指示された2以上のタッチであるマルチタッチを受け付けるマルチタッチ受付部と、受付部がマルチタッチを受け付けた場合、UI情報を出力するUI出力部と、UI出力部が出力したUI情報に対する指示である画面遷移指示を受け付ける画面遷移指示受付部と、画面遷移指示受付部が画面遷移指示を受け付けた場合、画面遷移指示に対応する画面に遷移する画面遷移部とを具備する情報処理装置により、画面遷移の操作が容易になる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチタッチを検出した際に画面遷移を行うためのユーザインターフェイスを出力する情報処理装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車内に配置されたタッチパネルに表示される操作ボタンの操作性を低下させることなく、並べて表示された各画面の境界の位置を変更可能にする情報処理装置、画像処理装置、及び画像処理プログラムを提供する情報処理装置があった(例えば、特許文献1参照)。本情報処理装置は、タッチパネルと、ナビゲーション画面と所定画面とを並べた画面にナビ操作ボタンが配置された画像を生成する画像生成部と、タッチパネルでナビゲーション画面が占める表示範囲の変更要求を受け付けると、タッチパネルに表示されるナビゲーション画面と所定画面との境界の位置が変更されるように、画像生成部を制御する境界制御部とを備え、画像生成部は、ナビ操作ボタンがタッチパネルの表示面の一部を画定する所定領域に表示されるように画像を生成すると共に、変更要求を受け付けると、所定画面が所定領域に侵入しない範囲で境界の位置が変更されるように画像を生成する情報処理装置である。
【0003】
また、タッチパネルを装着したカーナビゲーション端末やカーオーディオ等がある。かかるカーナビゲーション端末等は、多機能化に伴い、画面数や画面階層が飛躍的に増加している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−67139号公報(第1頁、第1図等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の情報処理装置においては、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとって、タッチパネルを装着した情報処理装置でも操作し難い。
【0006】
また、タッチパネルを装着したカーナビゲーション端末等は、画面数や画面階層が飛躍的に増加している状況において、画面遷移のための操作が煩雑である。特に、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとって、画面遷移のための操作が煩雑である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本第一の発明の情報処理装置は、タッチパネルと、画面を構成する情報である画面情報を、2以上格納し得る画面情報格納部と、画面遷移を行うためのユーザインターフェイスを構成する情報であるUI情報を格納し得るUI情報格納部と、タッチパネルに対して、同時に指示された2以上のタッチであるマルチタッチを受け付けるマルチタッチ受付部と、マルチタッチ受付部がマルチタッチを受け付けた場合、UI情報を出力するUI出力部と、UI出力部が出力したUI情報に対する指示である画面遷移指示を受け付ける画面遷移指示受付部と、画面遷移指示受付部が画面遷移指示を受け付けた場合、画面遷移指示に対応する画面情報を画面情報格納部から読み出し、画面情報に対応する画面に遷移する画面遷移部とを具備する情報処理装置である。
【0008】
かかる構成により、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとっても、簡易に画面遷移を行える。
【0009】
また、本第二の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、UI情報は、画面上の方向を識別する情報である方向識別子と画面情報とを対応付ける情報を有し、画面遷移指示受付部は、連続したマルチタッチを受け付け、画面遷移部は、連続したマルチタッチの方向を示す方向識別子を取得し、方向識別子に対応する画面情報を画面情報格納部から読み出し、出力する情報処理装置である。
【0010】
かかる構成により、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとっても、簡易に画面遷移を行える。
【0011】
また、本第三の発明の情報処理装置は、第二の発明に対して、UI出力部は、連続したマルチタッチの方向に対応する画面上の領域に、UI情報を出力する情報処理装置である。
【0012】
かかる構成により、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとっても、簡易に画面遷移を行える。
【0013】
また、本第四の発明の情報処理装置は、第二または第三の発明に対して、連続したマルチタッチの方向は、上下左右の4つの方向のうちの2以上の方向である情報処理装置である。
【0014】
かかる構成により、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとっても、簡易に画面遷移を行える。
【0015】
また、本第五の発明の情報処理装置は、第四の発明に対して、上下左右方向のうちの一の方向を示す方向識別子に対応する画面情報は常に同じ画面情報である情報処理装置である。
【0016】
かかる構成により、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとっても、簡易に画面遷移を行える。
【0017】
また、本第六の発明の情報処理装置は、画面を遷移するモードである画面遷移モードと、画面遷移モードではないモードである通常モードを有するユーザインターフェイスを有する情報処理装置であって、タッチパネルと、画面を構成する情報である画面情報を、2以上格納し得る画面情報格納部と、タッチパネルに対して、同時に指示された2以上のタッチであるマルチタッチを受け付けるマルチタッチ受付部と、画面遷移指示を受け付ける画面遷移指示受付部と、マルチタッチ受付部がマルチタッチを受け付けた場合に、ユーザインターフェイスのモードを通常モードから画面遷移モードに変更し、ユーザインターフェイスのモードが画面遷移モードの場合に、画面遷移指示受付部が画面遷移指示を受け付けた場合、画面遷移指示に対応する画面に遷移する画面遷移部とを具備する情報処理装置である。
【0018】
かかる構成により、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとっても、簡易に画面遷移を行える。
【0019】
また、本第七の発明の情報処理装置は、第一から第六いずれかの発明に対して、情報処理装置は、ナビゲーション端末であり、一のポイントの指示であるシングルタッチを受け付けるシングルタッチ受付部と、シングルタッチ受付部がシングルタッチを受け付けた場合、シングルタッチにより特定される画面上の位置に応じた動作を行う動作部とをさらに具備する情報処理装置である。
【0020】
かかる構成により、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境にある運転者でも、ナビゲーション端末の画面遷移を簡易に行える。
【発明の効果】
【0021】
本発明による情報処理装置によれば、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとっても、使い易いユーザインターフェイスを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】実施の形態1における情報処理装置1のブロック図
【図2】同情報処理装置の動作について説明するフローチャート
【図3】同方向取得処理の動作について説明するフローチャート
【図4】同画面情報管理表を示す図
【図5】同UI情報管理表を示す図
【図6】同情報処理装置の出力画面を示す図
【図7】同情報処理装置の出力画面を示す図
【図8】同情報処理装置の出力画面を示す図
【図9】同情報処理装置の出力画面を示す図
【図10】同メニュー情報を示す図
【図11】同情報処理装置の出力画面を示す図
【図12】同コンピュータシステムの概観図
【図13】同コンピュータシステムのブロック図
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
【0024】
本実施の形態において、マルチタッチを検出した際に、画面遷移を行うためのユーザインターフェイスを出力する情報処理装置1について説明する。
【0025】
図1は、本実施の形態における情報処理装置1のブロック図である。情報処理装置1は、タッチパネル10、画面情報格納部11、UI情報格納部12、受付部13、動作部14、UI出力部15、画面遷移部16を具備する。
【0026】
受付部13は、シングルタッチ受付部131、マルチタッチ受付部132、画面遷移指示受付部133を具備する。
【0027】
タッチパネル10は、ここでは、マルチタッチを認識可能なタッチパネルである。マルチタッチとは、同時に指示された2以上のタッチである。
【0028】
画面情報格納部11は、2以上の画面情報を格納し得る。画面情報とは、画面を構成する情報である。画面情報は、HTML、ビットマップとオブジェクトの集合、4GLなどの言語で記載されたプログラム等、その構造は問わない。
【0029】
画面情報格納部11は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。画面情報格納部11に画面情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して画面情報が画面情報格納部11で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された画面情報が画面情報格納部11で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された画面情報が画面情報格納部11で記憶されるようになってもよい。
【0030】
UI情報格納部12は、UI情報を格納し得る。UI情報とは、画面遷移を行うためのユーザインターフェイスを構成する情報である。ここで、画面遷移とは、異なる機能やアプリケーションを実現する画面への遷移と考えても良いし、表示されている画面がページの概念を有するページである場合、ページの移動と考えても良い。なお、画面遷移は、ページの移動やページスクロールは含まれない、と考えることは好適である。また、ユーザインターフェイスとは、ボタンの集合、メニューなど、画面遷移を実現するUIであれば何でも良い。UI情報とは、ボタン情報の集合、メニュー項目の集合等、何でも良い。
【0031】
UI情報格納部12は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。UI情報格納部12にUI情報が記憶される過程は問わない。
【0032】
受付部13は、指示、または指示とデータを受け付ける。指示等の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。受付部13は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0033】
シングルタッチ受付部131は、一のポイントの指示であるシングルタッチを受け付ける。ここでの受け付けとは、タッチパネル10から入力されたシングルタッチの受け付けである。
【0034】
マルチタッチ受付部132は、マルチタッチを受け付ける。ここでの受け付けとは、タッチパネル10から入力されたマルチタッチの受け付けである。
【0035】
画面遷移指示受付部133は、UI出力部15が出力したUI情報に対する指示である画面遷移指示を受け付ける。UI情報に対する指示は、例えば、連続したマルチタッチである。但し、UI情報に対する指示は、UI情報が構成する一部の領域へのシングルタッチでも良い。UI情報に対する指示の入力手段は、タッチパネル10が好適である。
【0036】
動作部14は、シングルタッチ受付部131がシングルタッチを受け付けた場合、シングルタッチにより特定される画面上の位置に応じた動作を行う。動作部14は、シングルタッチにより特定される画面上の位置に応じた動作を行うためのプログラムやデータを予め保持している、とする。また、動作は、何でも良い。
【0037】
動作部14は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。動作部14の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0038】
UI出力部15は、受付部13がマルチタッチを受け付けた場合、UI情報を出力する。ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、外部の装置への送信などを含む概念である。また、UI出力部15は、連続したマルチタッチの方向に対応する画面上の領域に、UI情報を出力することは好適である。連続したマルチタッチの方向とは、上下左右の4つの方向のうちの2以上の方向である。
【0039】
UI出力部15は、ディスプレイ等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。UI出力部15は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0040】
画面遷移部16は、画面遷移指示受付部133が画面遷移指示を受け付けた場合、画面遷移指示に対応する画面に遷移する。画面への遷移とは、画面が切り替わることが好適であるが、切り替わることは必須ではない。画面への遷移は、新しい画面が出力されれば良く、元の画面の表示が残っていても良い。
【0041】
また、画面遷移部16は、連続したマルチタッチの方向を示す方向識別子を取得し、方向識別子に対応する画面情報を画面情報格納部11から読み出し、出力することは好適である。
【0042】
画面遷移部16は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。画面遷移部16の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
次に、情報処理装置1の動作について図2のフローチャートを用いて説明する。なお、本フローチャートにおいて、情報処理装置1のユーザインターフェイスは、通常モードと画面遷移モードの2つのモードを持つ、とする。そして、ユーザインターフェイスのモードの初期値は通常モードとする。
【0043】
(ステップS201)受付部13は、指示またはデータ等を受け付けたか否かを判断する。指示等を受け付ければステップS202に行き、受け付けなければステップS201に戻る。
【0044】
(ステップS202)マルチタッチ受付部132は、ステップS201で受け付けた指示等がマルチタッチであるか否かを判断する。マルチタッチ受付部132は、通常、同時の2点以上の座標情報がキュー(タッチパネルのドライバが書き込む座標情報が格納されるキュー)に格納されている場合に、受け付けた指示等がマルチタッチであると判断する。マルチタッチであればステップS203に行き、マルチタッチでなければステップS214に行く。
【0045】
(ステップS203)UI出力部15は、現在のモードが通常モードであるか否かを判断する。通常モードであればステップS204に行き、通常モードでなければステップS207に行く。
【0046】
(ステップS204)UI出力部15は、現在のモードを画面遷移モードにする。
【0047】
(ステップS205)UI出力部15は、UI情報格納部12からUI情報を読み出す。
【0048】
(ステップS206)UI出力部15は、ステップS205で読み出したUI情報を出力する。ステップS201に戻る。
【0049】
(ステップS207)画面遷移部16は、方向取得処理を行う。方向取得処理とは、マルチタッチが遷移した方向を示す方向識別子を取得する処理である。方向取得処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0050】
(ステップS208)画面遷移部16は、ステップS207で方向識別子が取得できたか否かを判断する。方向識別子が取得できればステップS209に行き、取得できなければステップS213に行く。
【0051】
(ステップS209)画面遷移部16は、取得された方向識別子に対応する画面情報を、画面情報格納部11から読み出す。なお、読み出す画面情報は、方向識別子が決まれば一意に決っても良いし、現在の画面である現在出力中の画面情報と方向識別子の2つの情報が決まれば一意に決っても良い。
【0052】
(ステップS210)画面遷移部16は、ステップS209で読み出した画面情報を出力する。
【0053】
(ステップS211)画面遷移部16は、出力されているUI情報を画面上から消去する。
【0054】
(ステップS212)画面遷移部16は、現在のモードを通常モードにする。ステップS201に戻る。
【0055】
(ステップS213)画面遷移部16は、UI情報が出力されてから、予め決められた時間以上が経過したか否か(タイムアウトか否か)を判断する。タイムアウトであればステップS211に行き、タイムアウトでなければステップS207に戻る。
【0056】
(ステップS214)シングルタッチ受付部131は、ステップS201で受け付けた指示等がマルチタッチであるか否かを判断する。シングルタッチ受付部131は、通常、同時の1点のみの座標情報がキューに格納されている場合に、受け付けた指示等がシングルタッチであると判断する。シングルタッチであればステップS215に行き、シングルタッチでなければステップS217に行く。ここで、シングルタッチでない場合は、その他の指示やデータ等が入力されたことを意味する。
【0057】
(ステップS215)画面遷移部16は、現在のモードが画面遷移モードであるか否かを判断する。画面遷移モードであればステップS216に行き、画面遷移モードでなければステップS211に行く。
【0058】
(ステップS216)動作部14は、シングルタッチの指示に応じた動作を行う。シングルタッチの指示に応じた動作とは、シングルタッチされた画面上の位置(座標値)を検出し、当該位置の指示に応じた動作である。
【0059】
(ステップS217)動作部14は、その他の指示やデータ等に応じた動作を行う。
【0060】
なお、図2のフローチャートにおいて、UI情報を出力する処理(ステップS205、s06)は行わなくても良い。かかる場合、通常モードの際に、マルチタッチされると、モードが画面遷移モードに変更されるのみである。また、かかる場合、UI情報を消去する処理(ステップS211)は不要である。
【0061】
また、図2のフローチャートにおいて、モードの管理、変更は行わなくても良い。かかる場合、UI情報が出力された状況において、方向識別子が取得されれば、当該方向識別子が示す方向に応じた画面に遷移する。
【0062】
さらに、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0063】
次に、ステップS207の方向取得処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0064】
(ステップS301)画面遷移部16は、2以上のマルチタッチ情報を、キューから取得したか否かを判断する。2以上のマルチタッチ情報を取得すればステップS302に行き、取得しなければステップS310に行く。
【0065】
(ステップS302)画面遷移部16は、時間的に推移する2点以上(マルチタッチ)の座標値のx座標が、時間の経過とともに増加し、かつy座標値の変化が閾値以下であるか否かを判断する。かかる条件に合致すればステップS303に行き、合致しなければステップS304に行く。今、時刻t1のマルチタッチの座標値が(x1,y1)(x2,y2)であり、時刻t2(t1<t2)のマルチタッチの座標値が(x3,y3)(x4,y4)である場合であり、指1で指示した点が(x1,y1)(x3,y3)であり、指2で指示した点が(x2,y2)(x4,y4)である場合を考える。かかる場合、x1<x3(かつ/またはx2<x4)であり、(y1―y3)<=閾値(かつ/または(y2―y4)<=閾値)である場合は、かかる条件を満たす。なお、x1<x3の条件は、x3−x1>=閾値、としても良い。なお、本ステップにおける判断は、マルチタッチ(2点以上の指)が、画面上の左から右(右方向)に移動したか否かの判断である。
【0066】
(ステップS303)画面遷移部16は、方向識別子に「右」を代入する。上位処理にリターンする。
【0067】
(ステップS304)画面遷移部16は、時間的に推移する2点以上(マルチタッチ)の座標値のx座標が、時間の経過とともに減少し、かつy座標値の変化が閾値以下であるか否かを判断する。かかる条件に合致すればステップS305に行き、合致しなければステップS306に行く。なお、本ステップにおける判断は、マルチタッチ(2点以上の指)が、画面上の右から左(左方向)に移動したか否かの判断である。
【0068】
(ステップS305)画面遷移部16は、方向識別子に「左」を代入する。上位処理にリターンする。
【0069】
(ステップS306)画面遷移部16は、時間的に推移する2点以上(マルチタッチ)の座標値のy座標が、時間の経過とともに増加し、かつx座標値の変化が閾値以下であるか否かを判断する。かかる条件に合致すればステップS307に行き、合致しなければステップS308に行く。なお、本ステップにおける判断は、マルチタッチ(2点以上の指)が、画面上の下から上(上方向)に移動したか否かの判断である。
【0070】
(ステップS307)画面遷移部16は、方向識別子に「上」を代入する。上位処理にリターンする。
【0071】
(ステップS308)画面遷移部16は、時間的に推移する2点以上(マルチタッチ)の座標値のy座標が、時間の経過とともに減少し、かつx座標値の変化が閾値以下であるか否かを判断する。かかる条件に合致すればステップS309に行き、合致しなければステップS310に行く。なお、本ステップにおける判断は、マルチタッチ(2点以上の指)が、画面上の上から下(下方向)に移動したか否かの判断である。
【0072】
(ステップS309)画面遷移部16は、方向識別子に「下」を代入する。上位処理にリターンする。
【0073】
(ステップS310)画面遷移部16は、方向識別子にNULLを代入する。上位処理にリターンする。
【0074】
なお、図3のフローチャートにおいて、マルチタッチしている2本以上の指が動いた方向を示す方向識別子を取得できれば良く、2本以上の指がタッチした座標値の遷移をどのように利用しても良い。上記の座標値の遷移の利用方法は一例である。
【0075】
以下、本実施の形態における情報処理装置1の具体的な動作について説明する。ここでは、情報処理装置1は、ナビゲーション端末である、とする。
【0076】
今、画面情報格納部11は、図4に示す画面情報管理表を保持している。画面情報管理表は、「ID」「画面識別子」「画面情報」を有するレコードを1以上保持している。また、説明のため、各レコードには、画面情報の出力イメージである「画面」が出力されている。画面情報は、例えば、HTMLで記述されており、当該HTMLを解釈実行した場合に、「画面」の属性値である画面が出力される、とする。図4の「画面情報」のファイルの図柄は、HTMLが記述されているファイルであることを示す。また、「ID」はレコードを識別する情報である。「画面識別子」は、画面の名称である。
【0077】
また、UI情報格納部12は、図5に示すUI情報管理表を保持している。UI情報管理表は、「ID」「カレント画面識別子」「方向識別子」「出力位置」「出力図形」「遷移画面識別子」を有するレコードを1以上保持している。「ID」はレコードを識別する情報である。「カレント画面識別子」は、表示中の画面を識別する情報である。「方向識別子」は、方向を示す情報である。「出力位置」は、「出力図形」で示される図形が出力される画面上の位置を示す。ここでは、「出力位置」は、「出力図形」の左上の座標値である。ここでは、画面の左上の点が原点(0,0)であり、右に行くほどにx座標値が増加し、下に行くほどにy座標値が減少する、とする。「出力図形」は、画面遷移モードの際に、画面上に出力される図形である。「出力図形」は、いわゆるメニューを構成する情報である、と考えても良い。「遷移画面識別子」は、対応する方向識別子が取得できた場合に、遷移する画面を特定する情報である。図5において、画面識別子「HOME」で識別される画面が表示中に、画面遷移モードになると、方向識別子「下」「左」「右」に対応する出力図形が、出力位置の場所に出力される。そして、例えば、方向識別子「左」が取得された場合、方向識別子「左」に対応する画面識別子「周辺検索」の画面に遷移することを示す。
【0078】
かかる場合、ナビゲーション端末である情報処理装置1は、現在、図6に示すように画面「HOME」を表示している、とする。つまり、カレント画面識別子は「HOME」である。また、現在の画面のモードは、初期値である通常モードである、とする。なお、情報処理装置1は、図示しない地図情報格納手段、または画面情報格納部11に、地図情報を保持している、とする。なお、地図情報のデータ構造は問わない。また、ナビゲーション装置の地図情報については、公知技術であるので、説明は省略する。なお、図6において、「HOME」の画面と、当該画面上に地図情報が表示されている。
【0079】
かかる状況で、ユーザ(例えば、自動車の運転者)は、利き手ではない左手の2本以上の指で、情報処理装置1の画面にタッチした、とする。つまり、ユーザは、情報処理装置1の画面にマルチタッチをした、とする。そして、タッチパネル10のドライバは、タッチの座標値の集合(x1,y1)(x2,y2)をキューに格納する。
【0080】
次に、マルチタッチ受付部132は、キューに格納されているタッチの座標値の集合であるマルチタッチ((x1,y1)(x2,y2))を受け付ける。そして、UI出力部15は、現在のモードが通常モードである、と判断する。
【0081】
次に、UI出力部15は、現在のモードを画面遷移モードにする。そして、UI出力部15は、図5のUI情報管理表からカレント画面識別子「HOME」に対応するUI情報(図5の「ID=1」の3レコード)を読み出す。
【0082】
次に、UI出力部15は、読み出した3つの出力図形を、出力図形に対応する出力位置が示す位置に出力する。つまり、UI出力部15は、図7の画面を出力する。
【0083】
次に、かかる状況で、ユーザは、マルチタッチした指を、画面にタッチしながら、左側に移動させた、とする。そして、タッチパネル10のドライバは、タッチの座標値の集合「(x31,y31)(x41,y41),(x32,y32)(x42,y42),(x33,y33)(x43,y43),(x34,y34)(x44,y44),(x35,y35)(x45,y45)」をキューに格納する。
【0084】
次に、マルチタッチ受付部132は、マルチタッチ「(x31,y31)(x41,y41),(x32,y32)(x42,y42),(x33,y33)(x43,y43),(x34,y34)(x44,y44),(x35,y35)(x45,y45)」を受け付ける。そして、UI出力部15は、現在のモードが画面遷移モードである(通常モードでない)、と判断する。
【0085】
次に、画面遷移部16は、2以上のマルチタッチ情報(ここでは、5のマルチタッチ情報)を、キューから取得した、と判断する。
【0086】
次に、画面遷移部16は、時間的に推移するマルチタッチ「(x31,y31)(x41,y41),(x32,y32)(x42,y42),(x33,y33)(x43,y43),(x34,y34)(x44,y44),(x35,y35)(x45,y45)」の座標値のx座標が、時間の経過とともに減少し、かつy座標値の変化が閾値以下である、と判断した、とする。
【0087】
そして、画面遷移部16は、方向識別子に「左」を代入する。
【0088】
次に、画面遷移部16は、カレント画面識別子「HOME」、方向識別子「左」に対応する遷移画面識別子「周辺検索」を、図5のUI情報管理表から読み出す。そして、画面遷移部16は、遷移画面識別子「周辺検索」の画面情報を、画面情報管理表(図4)から読み出す。
【0089】
次に、画面遷移部16は、読み出した「周辺検索」の画面情報を出力する。次に、画面遷移部16は、出力されているUI情報を画面上から消去する。そして、画面遷移部16は、図8に示す画面の出力を得る。
【0090】
次に、画面遷移部16は、現在のモードを通常モードにする。次に、ユーザは、周辺検索画面の「ガソリンスタンド」の領域を、シングルタッチにより押下した、とする。
【0091】
次に、画面遷移部16は、現在のモードが画面遷移モードでない(通常モードである)と判断する。
【0092】
次に、動作部14は、シングルタッチの指示に応じた動作を行う。つまり、周辺検索画面の「ガソリンスタンド」の押下にしたがって、動作部14は、現在地点の周辺に存在するガソリンスタンドを地図情報から検索して、出力する。
【0093】
なお、図8の画面が表示されている状態において、ユーザがマルチタッチを行った、とする。すると、情報処理装置1は、以下のように動作する。
【0094】
つまり、上述した動作と同様の動作により、マルチタッチ受付部132は、マルチタッチを受け付ける。そして、UI出力部15は、現在のモードが通常モードである、と判断する。
【0095】
次に、UI出力部15は、現在のモードを画面遷移モードにする。そして、UI出力部15は、図5のUI情報管理表からカレント画面識別子「周辺検索」に対応するUI情報(図5の「ID=3」の3レコード)を読み出す。
【0096】
次に、UI出力部15は、3つの出力図形を、対応する出力位置が示す位置に出力する。つまり、UI出力部15は、図9の画面を出力する。
【0097】
次に、ユーザは、図9の画面に対して、シングルタッチした、とする。そして、画面遷移部16は、現在のモードが画面遷移モードである、と判断する。そして、次に、画面遷移部16は、出力されているUI情報を画面上から消去する。次に、画面遷移部16は、現在のモードを通常モードにする。そして、情報処理装置1の画面は、図8に戻る。
【0098】
以上、本実施の形態によれば、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとっても、使い易いユーザインターフェイスを提供できる。さらに具体的には、画面遷移を行う場合に、非常に使い易いユーザインターフェイスを提供できる。
【0099】
また、本実施の形態において、マルチタッチは画面遷移のための操作、シングルタッチは画面上の機能を選択したり、実行したりするための操作と、区別することにより、非常に使い易いユーザインターフェイスを実現できる。特に、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとっても、使い易いユーザインターフェイスを提供できる。
【0100】
なお、本実施の形態の具体例によれば、UI情報は1以上の図形であった。しかし、図10に示すようなメニューを構成するメニュー情報でも良い。かかる場合、UI出力部15は、UI情報を出力する場合に、メニュー情報からカレント画面識別子で識別される画面に対応するメニュー項目を除いたメニュー項目を出力する。つまり、例えば、カレント画面識別子が「HOME」であり、通常モードである場合に、ユーザがマルチタッチを入力すると、情報処理装置1は、以下のように動作する。つまり、マルチタッチ受付部132がマルチタッチを受け付ける。次に、UI出力部15は、UI情報格納部12からメニュー情報を読み出し、当該メニュー情報からカレント画面識別子に対応するメニュー項目の「HOME」を削除する。そして、図11に示すようにメニューを画面「HOME」上に出力する。なお、図11のメニューからメニュー項目を選択する場合に、マルチタッチのみを有効にしても良いし、シングルタッチを有効にしても良い。
【0101】
なお、本実施の形態の具体例によれば、UI情報が出力されている場合に、方向識別子を取得することにより、次の画面に遷移した。しかし、UI情報が出力されている場合に、出力されている図形やメニュー項目に対して、マルチタッチされたことを検知した場合、まあはシングルタッチされたことを検知した場合に、次の画面を遷移しても良い。
【0102】
また、本実施の形態において、連続したマルチタッチの方向は、上下左右の4つの方向のうちの2以上の方向であることは好適である。また、前記上下左右方向のうちの一の方向を示す方向識別子に対応する画面情報は常に同じ画面情報であることは好適である。例えば、上方向を示す方向識別子に対応する画面情報は常に「HOME」の画面情報であることは好適である。
【0103】
また、本実施の形態において、画面のモードは存在しなくても良い。そして、マルチタッチにより、UI情報が出力され、当該UI情報が出力された後、UI情報に含まれる一の項目(図7で言えば、「地点検索」「周辺検索」または「OPTION MENU」)が選択されれば、当該選択された項目に対応する画面に遷移しても良い。かかる場合の情報処理装置1は、タッチパネルと、画面を構成する情報である画面情報を、2以上格納し得る画面情報格納部と、画面遷移を行うためのユーザインターフェイスを構成する情報であるUI情報を格納し得るUI情報格納部と、前記タッチパネルに対して、同時に指示された2以上のタッチであるマルチタッチを受け付けるマルチタッチ受付部と、前記マルチタッチ受付部がマルチタッチを受け付けた場合、前記UI情報を出力するUI出力部と、前記UI出力部が出力したUI情報に対する指示である画面遷移指示を受け付ける画面遷移指示受付部と、前記画面遷移指示受付部が画面遷移指示を受け付けた場合、前記画面遷移指示に対応する画面に遷移する画面遷移部とを具備する情報処理装置である。
【0104】
また、本実施の形態において、マルチタッチにより、通常モードから画面遷移モードになるだけで、UI情報を出力しなくても良い。かかる場合、情報処理装置1において、UI情報格納部12、UI出力部15は不要となる。そして、情報処理装置1は、画面を遷移するモードである画面遷移モードと、前記画面遷移モードではないモードである通常モードを有するユーザインターフェイスを有する情報処理装置であって、タッチパネルと、画面を構成する情報である画面情報を、2以上格納し得る画面情報格納部と、前記タッチパネルに対して、同時に指示された2以上のタッチであるマルチタッチを受け付けるマルチタッチ受付部と、画面遷移指示を受け付ける画面遷移指示受付部と、前記マルチタッチ受付部がマルチタッチを受け付けた場合に、ユーザインターフェイスのモードを通常モードから画面遷移モードに変更し、ユーザインターフェイスのモードが画面遷移モードの場合に、前記画面遷移指示受付部が画面遷移指示を受け付けた場合、前記画面遷移指示に対応する画面に遷移する画面遷移部とを具備する情報処理装置である。
【0105】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、記憶媒体に、画面を構成する情報である2以上の画面情報を格納しており、画面遷移を行うためのユーザインターフェイスを構成する情報であるUI情報を格納しており、コンピュータを、タッチパネルに対して、同時に指示された2以上のタッチであるマルチタッチを受け付けるマルチタッチ受付部と、前記マルチタッチ受付部がマルチタッチを受け付けた場合、前記UI情報を出力するUI出力部と、前記UI出力部が出力したUI情報に対する指示である画面遷移指示を受け付ける画面遷移指示受付部と、前記画面遷移指示受付部が画面遷移指示を受け付けた場合、前記画面遷移指示に対応する画面情報を読み出し、当該画面情報に対応する画面に遷移する画面遷移部として機能させるためのプログラム、である。
【0106】
また、上記プログラムにおいて、前記UI情報は、画面上の方向を識別する情報である方向識別子と画面情報とを対応付ける情報を有し、前記画面遷移指示受付部は、連続したマルチタッチを受け付け、前記画面遷移部は、前記連続したマルチタッチの方向を示す方向識別子を取得し、当該方向識別子に対応する画面情報を前記画面情報格納部から読み出し、出力するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
【0107】
また、上記プログラムにおいて、前記UI出力部は、前記連続したマルチタッチの方向に対応する画面上の領域に、前記UI情報を出力するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
【0108】
また、上記プログラムにおいて、前記連続したマルチタッチの方向は、上下左右の4つの方向のうちの2以上の方向であることは好適である。
【0109】
また、上記プログラムにおいて、前記上下左右方向のうちの一の方向を示す方向識別子に対応する画面情報は常に同じ画面情報であることは好適である。
【0110】
また、上記プログラムにおいて、一のポイントの指示であるシングルタッチを受け付けるシングルタッチ受付部と、前記シングルタッチ受付部がシングルタッチを受け付けた場合、当該シングルタッチにより特定される画面上の位置に応じた動作を行う動作部とをさらに具備するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
【0111】
また、図12は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した実施の形態の情報処理装置等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。図12は、このコンピュータシステム340の概観図であり、図13は、コンピュータシステム340の内部構成を示す図である。
【0112】
図13において、コンピュータシステム340は、FDドライブ3411、CD−ROMドライブ3412を含むコンピュータ341と、キーボード342と、マウス343と、モニタ344とを含む。
【0113】
図14において、コンピュータ341は、FDドライブ3411、CD−ROMドライブ3412に加えて、MPU3413と、CD−ROMドライブ3412及びFDドライブ3411に接続されたバス3414と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3415とに接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3416と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3417とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ341は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0114】
コンピュータシステム340に、上述した実施の形態の情報処理装置等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM3501、またはFD3502に記憶されて、CD−ROMドライブ3412またはFDドライブ3411に挿入され、さらにハードディスク3417に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ341に送信され、ハードディスク3417に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3416にロードされる。プログラムは、CD−ROM3501、FD3502またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0115】
プログラムは、コンピュータ341に、上述した実施の形態の情報処理装置等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム340がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0116】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0117】
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0118】
以上のように、本発明にかかる情報処理装置は、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとっても、使い易いユーザインターフェイスを提供できるという効果を有し、ナビゲーション端末等として有用である。
【符号の説明】
【0119】
1 情報処理装置
10 タッチパネル
11 画面情報格納部
12 UI情報格納部
13 受付部
14 動作部
15 UI出力部
16 画面遷移部
131 シングルタッチ受付部
132 マルチタッチ受付部
133 画面遷移指示受付部
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチタッチを検出した際に画面遷移を行うためのユーザインターフェイスを出力する情報処理装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車内に配置されたタッチパネルに表示される操作ボタンの操作性を低下させることなく、並べて表示された各画面の境界の位置を変更可能にする情報処理装置、画像処理装置、及び画像処理プログラムを提供する情報処理装置があった(例えば、特許文献1参照)。本情報処理装置は、タッチパネルと、ナビゲーション画面と所定画面とを並べた画面にナビ操作ボタンが配置された画像を生成する画像生成部と、タッチパネルでナビゲーション画面が占める表示範囲の変更要求を受け付けると、タッチパネルに表示されるナビゲーション画面と所定画面との境界の位置が変更されるように、画像生成部を制御する境界制御部とを備え、画像生成部は、ナビ操作ボタンがタッチパネルの表示面の一部を画定する所定領域に表示されるように画像を生成すると共に、変更要求を受け付けると、所定画面が所定領域に侵入しない範囲で境界の位置が変更されるように画像を生成する情報処理装置である。
【0003】
また、タッチパネルを装着したカーナビゲーション端末やカーオーディオ等がある。かかるカーナビゲーション端末等は、多機能化に伴い、画面数や画面階層が飛躍的に増加している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−67139号公報(第1頁、第1図等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の情報処理装置においては、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとって、タッチパネルを装着した情報処理装置でも操作し難い。
【0006】
また、タッチパネルを装着したカーナビゲーション端末等は、画面数や画面階層が飛躍的に増加している状況において、画面遷移のための操作が煩雑である。特に、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとって、画面遷移のための操作が煩雑である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本第一の発明の情報処理装置は、タッチパネルと、画面を構成する情報である画面情報を、2以上格納し得る画面情報格納部と、画面遷移を行うためのユーザインターフェイスを構成する情報であるUI情報を格納し得るUI情報格納部と、タッチパネルに対して、同時に指示された2以上のタッチであるマルチタッチを受け付けるマルチタッチ受付部と、マルチタッチ受付部がマルチタッチを受け付けた場合、UI情報を出力するUI出力部と、UI出力部が出力したUI情報に対する指示である画面遷移指示を受け付ける画面遷移指示受付部と、画面遷移指示受付部が画面遷移指示を受け付けた場合、画面遷移指示に対応する画面情報を画面情報格納部から読み出し、画面情報に対応する画面に遷移する画面遷移部とを具備する情報処理装置である。
【0008】
かかる構成により、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとっても、簡易に画面遷移を行える。
【0009】
また、本第二の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、UI情報は、画面上の方向を識別する情報である方向識別子と画面情報とを対応付ける情報を有し、画面遷移指示受付部は、連続したマルチタッチを受け付け、画面遷移部は、連続したマルチタッチの方向を示す方向識別子を取得し、方向識別子に対応する画面情報を画面情報格納部から読み出し、出力する情報処理装置である。
【0010】
かかる構成により、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとっても、簡易に画面遷移を行える。
【0011】
また、本第三の発明の情報処理装置は、第二の発明に対して、UI出力部は、連続したマルチタッチの方向に対応する画面上の領域に、UI情報を出力する情報処理装置である。
【0012】
かかる構成により、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとっても、簡易に画面遷移を行える。
【0013】
また、本第四の発明の情報処理装置は、第二または第三の発明に対して、連続したマルチタッチの方向は、上下左右の4つの方向のうちの2以上の方向である情報処理装置である。
【0014】
かかる構成により、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとっても、簡易に画面遷移を行える。
【0015】
また、本第五の発明の情報処理装置は、第四の発明に対して、上下左右方向のうちの一の方向を示す方向識別子に対応する画面情報は常に同じ画面情報である情報処理装置である。
【0016】
かかる構成により、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとっても、簡易に画面遷移を行える。
【0017】
また、本第六の発明の情報処理装置は、画面を遷移するモードである画面遷移モードと、画面遷移モードではないモードである通常モードを有するユーザインターフェイスを有する情報処理装置であって、タッチパネルと、画面を構成する情報である画面情報を、2以上格納し得る画面情報格納部と、タッチパネルに対して、同時に指示された2以上のタッチであるマルチタッチを受け付けるマルチタッチ受付部と、画面遷移指示を受け付ける画面遷移指示受付部と、マルチタッチ受付部がマルチタッチを受け付けた場合に、ユーザインターフェイスのモードを通常モードから画面遷移モードに変更し、ユーザインターフェイスのモードが画面遷移モードの場合に、画面遷移指示受付部が画面遷移指示を受け付けた場合、画面遷移指示に対応する画面に遷移する画面遷移部とを具備する情報処理装置である。
【0018】
かかる構成により、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとっても、簡易に画面遷移を行える。
【0019】
また、本第七の発明の情報処理装置は、第一から第六いずれかの発明に対して、情報処理装置は、ナビゲーション端末であり、一のポイントの指示であるシングルタッチを受け付けるシングルタッチ受付部と、シングルタッチ受付部がシングルタッチを受け付けた場合、シングルタッチにより特定される画面上の位置に応じた動作を行う動作部とをさらに具備する情報処理装置である。
【0020】
かかる構成により、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境にある運転者でも、ナビゲーション端末の画面遷移を簡易に行える。
【発明の効果】
【0021】
本発明による情報処理装置によれば、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとっても、使い易いユーザインターフェイスを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】実施の形態1における情報処理装置1のブロック図
【図2】同情報処理装置の動作について説明するフローチャート
【図3】同方向取得処理の動作について説明するフローチャート
【図4】同画面情報管理表を示す図
【図5】同UI情報管理表を示す図
【図6】同情報処理装置の出力画面を示す図
【図7】同情報処理装置の出力画面を示す図
【図8】同情報処理装置の出力画面を示す図
【図9】同情報処理装置の出力画面を示す図
【図10】同メニュー情報を示す図
【図11】同情報処理装置の出力画面を示す図
【図12】同コンピュータシステムの概観図
【図13】同コンピュータシステムのブロック図
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
【0024】
本実施の形態において、マルチタッチを検出した際に、画面遷移を行うためのユーザインターフェイスを出力する情報処理装置1について説明する。
【0025】
図1は、本実施の形態における情報処理装置1のブロック図である。情報処理装置1は、タッチパネル10、画面情報格納部11、UI情報格納部12、受付部13、動作部14、UI出力部15、画面遷移部16を具備する。
【0026】
受付部13は、シングルタッチ受付部131、マルチタッチ受付部132、画面遷移指示受付部133を具備する。
【0027】
タッチパネル10は、ここでは、マルチタッチを認識可能なタッチパネルである。マルチタッチとは、同時に指示された2以上のタッチである。
【0028】
画面情報格納部11は、2以上の画面情報を格納し得る。画面情報とは、画面を構成する情報である。画面情報は、HTML、ビットマップとオブジェクトの集合、4GLなどの言語で記載されたプログラム等、その構造は問わない。
【0029】
画面情報格納部11は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。画面情報格納部11に画面情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して画面情報が画面情報格納部11で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された画面情報が画面情報格納部11で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された画面情報が画面情報格納部11で記憶されるようになってもよい。
【0030】
UI情報格納部12は、UI情報を格納し得る。UI情報とは、画面遷移を行うためのユーザインターフェイスを構成する情報である。ここで、画面遷移とは、異なる機能やアプリケーションを実現する画面への遷移と考えても良いし、表示されている画面がページの概念を有するページである場合、ページの移動と考えても良い。なお、画面遷移は、ページの移動やページスクロールは含まれない、と考えることは好適である。また、ユーザインターフェイスとは、ボタンの集合、メニューなど、画面遷移を実現するUIであれば何でも良い。UI情報とは、ボタン情報の集合、メニュー項目の集合等、何でも良い。
【0031】
UI情報格納部12は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。UI情報格納部12にUI情報が記憶される過程は問わない。
【0032】
受付部13は、指示、または指示とデータを受け付ける。指示等の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。受付部13は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0033】
シングルタッチ受付部131は、一のポイントの指示であるシングルタッチを受け付ける。ここでの受け付けとは、タッチパネル10から入力されたシングルタッチの受け付けである。
【0034】
マルチタッチ受付部132は、マルチタッチを受け付ける。ここでの受け付けとは、タッチパネル10から入力されたマルチタッチの受け付けである。
【0035】
画面遷移指示受付部133は、UI出力部15が出力したUI情報に対する指示である画面遷移指示を受け付ける。UI情報に対する指示は、例えば、連続したマルチタッチである。但し、UI情報に対する指示は、UI情報が構成する一部の領域へのシングルタッチでも良い。UI情報に対する指示の入力手段は、タッチパネル10が好適である。
【0036】
動作部14は、シングルタッチ受付部131がシングルタッチを受け付けた場合、シングルタッチにより特定される画面上の位置に応じた動作を行う。動作部14は、シングルタッチにより特定される画面上の位置に応じた動作を行うためのプログラムやデータを予め保持している、とする。また、動作は、何でも良い。
【0037】
動作部14は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。動作部14の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0038】
UI出力部15は、受付部13がマルチタッチを受け付けた場合、UI情報を出力する。ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、外部の装置への送信などを含む概念である。また、UI出力部15は、連続したマルチタッチの方向に対応する画面上の領域に、UI情報を出力することは好適である。連続したマルチタッチの方向とは、上下左右の4つの方向のうちの2以上の方向である。
【0039】
UI出力部15は、ディスプレイ等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。UI出力部15は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0040】
画面遷移部16は、画面遷移指示受付部133が画面遷移指示を受け付けた場合、画面遷移指示に対応する画面に遷移する。画面への遷移とは、画面が切り替わることが好適であるが、切り替わることは必須ではない。画面への遷移は、新しい画面が出力されれば良く、元の画面の表示が残っていても良い。
【0041】
また、画面遷移部16は、連続したマルチタッチの方向を示す方向識別子を取得し、方向識別子に対応する画面情報を画面情報格納部11から読み出し、出力することは好適である。
【0042】
画面遷移部16は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。画面遷移部16の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
次に、情報処理装置1の動作について図2のフローチャートを用いて説明する。なお、本フローチャートにおいて、情報処理装置1のユーザインターフェイスは、通常モードと画面遷移モードの2つのモードを持つ、とする。そして、ユーザインターフェイスのモードの初期値は通常モードとする。
【0043】
(ステップS201)受付部13は、指示またはデータ等を受け付けたか否かを判断する。指示等を受け付ければステップS202に行き、受け付けなければステップS201に戻る。
【0044】
(ステップS202)マルチタッチ受付部132は、ステップS201で受け付けた指示等がマルチタッチであるか否かを判断する。マルチタッチ受付部132は、通常、同時の2点以上の座標情報がキュー(タッチパネルのドライバが書き込む座標情報が格納されるキュー)に格納されている場合に、受け付けた指示等がマルチタッチであると判断する。マルチタッチであればステップS203に行き、マルチタッチでなければステップS214に行く。
【0045】
(ステップS203)UI出力部15は、現在のモードが通常モードであるか否かを判断する。通常モードであればステップS204に行き、通常モードでなければステップS207に行く。
【0046】
(ステップS204)UI出力部15は、現在のモードを画面遷移モードにする。
【0047】
(ステップS205)UI出力部15は、UI情報格納部12からUI情報を読み出す。
【0048】
(ステップS206)UI出力部15は、ステップS205で読み出したUI情報を出力する。ステップS201に戻る。
【0049】
(ステップS207)画面遷移部16は、方向取得処理を行う。方向取得処理とは、マルチタッチが遷移した方向を示す方向識別子を取得する処理である。方向取得処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0050】
(ステップS208)画面遷移部16は、ステップS207で方向識別子が取得できたか否かを判断する。方向識別子が取得できればステップS209に行き、取得できなければステップS213に行く。
【0051】
(ステップS209)画面遷移部16は、取得された方向識別子に対応する画面情報を、画面情報格納部11から読み出す。なお、読み出す画面情報は、方向識別子が決まれば一意に決っても良いし、現在の画面である現在出力中の画面情報と方向識別子の2つの情報が決まれば一意に決っても良い。
【0052】
(ステップS210)画面遷移部16は、ステップS209で読み出した画面情報を出力する。
【0053】
(ステップS211)画面遷移部16は、出力されているUI情報を画面上から消去する。
【0054】
(ステップS212)画面遷移部16は、現在のモードを通常モードにする。ステップS201に戻る。
【0055】
(ステップS213)画面遷移部16は、UI情報が出力されてから、予め決められた時間以上が経過したか否か(タイムアウトか否か)を判断する。タイムアウトであればステップS211に行き、タイムアウトでなければステップS207に戻る。
【0056】
(ステップS214)シングルタッチ受付部131は、ステップS201で受け付けた指示等がマルチタッチであるか否かを判断する。シングルタッチ受付部131は、通常、同時の1点のみの座標情報がキューに格納されている場合に、受け付けた指示等がシングルタッチであると判断する。シングルタッチであればステップS215に行き、シングルタッチでなければステップS217に行く。ここで、シングルタッチでない場合は、その他の指示やデータ等が入力されたことを意味する。
【0057】
(ステップS215)画面遷移部16は、現在のモードが画面遷移モードであるか否かを判断する。画面遷移モードであればステップS216に行き、画面遷移モードでなければステップS211に行く。
【0058】
(ステップS216)動作部14は、シングルタッチの指示に応じた動作を行う。シングルタッチの指示に応じた動作とは、シングルタッチされた画面上の位置(座標値)を検出し、当該位置の指示に応じた動作である。
【0059】
(ステップS217)動作部14は、その他の指示やデータ等に応じた動作を行う。
【0060】
なお、図2のフローチャートにおいて、UI情報を出力する処理(ステップS205、s06)は行わなくても良い。かかる場合、通常モードの際に、マルチタッチされると、モードが画面遷移モードに変更されるのみである。また、かかる場合、UI情報を消去する処理(ステップS211)は不要である。
【0061】
また、図2のフローチャートにおいて、モードの管理、変更は行わなくても良い。かかる場合、UI情報が出力された状況において、方向識別子が取得されれば、当該方向識別子が示す方向に応じた画面に遷移する。
【0062】
さらに、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0063】
次に、ステップS207の方向取得処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0064】
(ステップS301)画面遷移部16は、2以上のマルチタッチ情報を、キューから取得したか否かを判断する。2以上のマルチタッチ情報を取得すればステップS302に行き、取得しなければステップS310に行く。
【0065】
(ステップS302)画面遷移部16は、時間的に推移する2点以上(マルチタッチ)の座標値のx座標が、時間の経過とともに増加し、かつy座標値の変化が閾値以下であるか否かを判断する。かかる条件に合致すればステップS303に行き、合致しなければステップS304に行く。今、時刻t1のマルチタッチの座標値が(x1,y1)(x2,y2)であり、時刻t2(t1<t2)のマルチタッチの座標値が(x3,y3)(x4,y4)である場合であり、指1で指示した点が(x1,y1)(x3,y3)であり、指2で指示した点が(x2,y2)(x4,y4)である場合を考える。かかる場合、x1<x3(かつ/またはx2<x4)であり、(y1―y3)<=閾値(かつ/または(y2―y4)<=閾値)である場合は、かかる条件を満たす。なお、x1<x3の条件は、x3−x1>=閾値、としても良い。なお、本ステップにおける判断は、マルチタッチ(2点以上の指)が、画面上の左から右(右方向)に移動したか否かの判断である。
【0066】
(ステップS303)画面遷移部16は、方向識別子に「右」を代入する。上位処理にリターンする。
【0067】
(ステップS304)画面遷移部16は、時間的に推移する2点以上(マルチタッチ)の座標値のx座標が、時間の経過とともに減少し、かつy座標値の変化が閾値以下であるか否かを判断する。かかる条件に合致すればステップS305に行き、合致しなければステップS306に行く。なお、本ステップにおける判断は、マルチタッチ(2点以上の指)が、画面上の右から左(左方向)に移動したか否かの判断である。
【0068】
(ステップS305)画面遷移部16は、方向識別子に「左」を代入する。上位処理にリターンする。
【0069】
(ステップS306)画面遷移部16は、時間的に推移する2点以上(マルチタッチ)の座標値のy座標が、時間の経過とともに増加し、かつx座標値の変化が閾値以下であるか否かを判断する。かかる条件に合致すればステップS307に行き、合致しなければステップS308に行く。なお、本ステップにおける判断は、マルチタッチ(2点以上の指)が、画面上の下から上(上方向)に移動したか否かの判断である。
【0070】
(ステップS307)画面遷移部16は、方向識別子に「上」を代入する。上位処理にリターンする。
【0071】
(ステップS308)画面遷移部16は、時間的に推移する2点以上(マルチタッチ)の座標値のy座標が、時間の経過とともに減少し、かつx座標値の変化が閾値以下であるか否かを判断する。かかる条件に合致すればステップS309に行き、合致しなければステップS310に行く。なお、本ステップにおける判断は、マルチタッチ(2点以上の指)が、画面上の上から下(下方向)に移動したか否かの判断である。
【0072】
(ステップS309)画面遷移部16は、方向識別子に「下」を代入する。上位処理にリターンする。
【0073】
(ステップS310)画面遷移部16は、方向識別子にNULLを代入する。上位処理にリターンする。
【0074】
なお、図3のフローチャートにおいて、マルチタッチしている2本以上の指が動いた方向を示す方向識別子を取得できれば良く、2本以上の指がタッチした座標値の遷移をどのように利用しても良い。上記の座標値の遷移の利用方法は一例である。
【0075】
以下、本実施の形態における情報処理装置1の具体的な動作について説明する。ここでは、情報処理装置1は、ナビゲーション端末である、とする。
【0076】
今、画面情報格納部11は、図4に示す画面情報管理表を保持している。画面情報管理表は、「ID」「画面識別子」「画面情報」を有するレコードを1以上保持している。また、説明のため、各レコードには、画面情報の出力イメージである「画面」が出力されている。画面情報は、例えば、HTMLで記述されており、当該HTMLを解釈実行した場合に、「画面」の属性値である画面が出力される、とする。図4の「画面情報」のファイルの図柄は、HTMLが記述されているファイルであることを示す。また、「ID」はレコードを識別する情報である。「画面識別子」は、画面の名称である。
【0077】
また、UI情報格納部12は、図5に示すUI情報管理表を保持している。UI情報管理表は、「ID」「カレント画面識別子」「方向識別子」「出力位置」「出力図形」「遷移画面識別子」を有するレコードを1以上保持している。「ID」はレコードを識別する情報である。「カレント画面識別子」は、表示中の画面を識別する情報である。「方向識別子」は、方向を示す情報である。「出力位置」は、「出力図形」で示される図形が出力される画面上の位置を示す。ここでは、「出力位置」は、「出力図形」の左上の座標値である。ここでは、画面の左上の点が原点(0,0)であり、右に行くほどにx座標値が増加し、下に行くほどにy座標値が減少する、とする。「出力図形」は、画面遷移モードの際に、画面上に出力される図形である。「出力図形」は、いわゆるメニューを構成する情報である、と考えても良い。「遷移画面識別子」は、対応する方向識別子が取得できた場合に、遷移する画面を特定する情報である。図5において、画面識別子「HOME」で識別される画面が表示中に、画面遷移モードになると、方向識別子「下」「左」「右」に対応する出力図形が、出力位置の場所に出力される。そして、例えば、方向識別子「左」が取得された場合、方向識別子「左」に対応する画面識別子「周辺検索」の画面に遷移することを示す。
【0078】
かかる場合、ナビゲーション端末である情報処理装置1は、現在、図6に示すように画面「HOME」を表示している、とする。つまり、カレント画面識別子は「HOME」である。また、現在の画面のモードは、初期値である通常モードである、とする。なお、情報処理装置1は、図示しない地図情報格納手段、または画面情報格納部11に、地図情報を保持している、とする。なお、地図情報のデータ構造は問わない。また、ナビゲーション装置の地図情報については、公知技術であるので、説明は省略する。なお、図6において、「HOME」の画面と、当該画面上に地図情報が表示されている。
【0079】
かかる状況で、ユーザ(例えば、自動車の運転者)は、利き手ではない左手の2本以上の指で、情報処理装置1の画面にタッチした、とする。つまり、ユーザは、情報処理装置1の画面にマルチタッチをした、とする。そして、タッチパネル10のドライバは、タッチの座標値の集合(x1,y1)(x2,y2)をキューに格納する。
【0080】
次に、マルチタッチ受付部132は、キューに格納されているタッチの座標値の集合であるマルチタッチ((x1,y1)(x2,y2))を受け付ける。そして、UI出力部15は、現在のモードが通常モードである、と判断する。
【0081】
次に、UI出力部15は、現在のモードを画面遷移モードにする。そして、UI出力部15は、図5のUI情報管理表からカレント画面識別子「HOME」に対応するUI情報(図5の「ID=1」の3レコード)を読み出す。
【0082】
次に、UI出力部15は、読み出した3つの出力図形を、出力図形に対応する出力位置が示す位置に出力する。つまり、UI出力部15は、図7の画面を出力する。
【0083】
次に、かかる状況で、ユーザは、マルチタッチした指を、画面にタッチしながら、左側に移動させた、とする。そして、タッチパネル10のドライバは、タッチの座標値の集合「(x31,y31)(x41,y41),(x32,y32)(x42,y42),(x33,y33)(x43,y43),(x34,y34)(x44,y44),(x35,y35)(x45,y45)」をキューに格納する。
【0084】
次に、マルチタッチ受付部132は、マルチタッチ「(x31,y31)(x41,y41),(x32,y32)(x42,y42),(x33,y33)(x43,y43),(x34,y34)(x44,y44),(x35,y35)(x45,y45)」を受け付ける。そして、UI出力部15は、現在のモードが画面遷移モードである(通常モードでない)、と判断する。
【0085】
次に、画面遷移部16は、2以上のマルチタッチ情報(ここでは、5のマルチタッチ情報)を、キューから取得した、と判断する。
【0086】
次に、画面遷移部16は、時間的に推移するマルチタッチ「(x31,y31)(x41,y41),(x32,y32)(x42,y42),(x33,y33)(x43,y43),(x34,y34)(x44,y44),(x35,y35)(x45,y45)」の座標値のx座標が、時間の経過とともに減少し、かつy座標値の変化が閾値以下である、と判断した、とする。
【0087】
そして、画面遷移部16は、方向識別子に「左」を代入する。
【0088】
次に、画面遷移部16は、カレント画面識別子「HOME」、方向識別子「左」に対応する遷移画面識別子「周辺検索」を、図5のUI情報管理表から読み出す。そして、画面遷移部16は、遷移画面識別子「周辺検索」の画面情報を、画面情報管理表(図4)から読み出す。
【0089】
次に、画面遷移部16は、読み出した「周辺検索」の画面情報を出力する。次に、画面遷移部16は、出力されているUI情報を画面上から消去する。そして、画面遷移部16は、図8に示す画面の出力を得る。
【0090】
次に、画面遷移部16は、現在のモードを通常モードにする。次に、ユーザは、周辺検索画面の「ガソリンスタンド」の領域を、シングルタッチにより押下した、とする。
【0091】
次に、画面遷移部16は、現在のモードが画面遷移モードでない(通常モードである)と判断する。
【0092】
次に、動作部14は、シングルタッチの指示に応じた動作を行う。つまり、周辺検索画面の「ガソリンスタンド」の押下にしたがって、動作部14は、現在地点の周辺に存在するガソリンスタンドを地図情報から検索して、出力する。
【0093】
なお、図8の画面が表示されている状態において、ユーザがマルチタッチを行った、とする。すると、情報処理装置1は、以下のように動作する。
【0094】
つまり、上述した動作と同様の動作により、マルチタッチ受付部132は、マルチタッチを受け付ける。そして、UI出力部15は、現在のモードが通常モードである、と判断する。
【0095】
次に、UI出力部15は、現在のモードを画面遷移モードにする。そして、UI出力部15は、図5のUI情報管理表からカレント画面識別子「周辺検索」に対応するUI情報(図5の「ID=3」の3レコード)を読み出す。
【0096】
次に、UI出力部15は、3つの出力図形を、対応する出力位置が示す位置に出力する。つまり、UI出力部15は、図9の画面を出力する。
【0097】
次に、ユーザは、図9の画面に対して、シングルタッチした、とする。そして、画面遷移部16は、現在のモードが画面遷移モードである、と判断する。そして、次に、画面遷移部16は、出力されているUI情報を画面上から消去する。次に、画面遷移部16は、現在のモードを通常モードにする。そして、情報処理装置1の画面は、図8に戻る。
【0098】
以上、本実施の形態によれば、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとっても、使い易いユーザインターフェイスを提供できる。さらに具体的には、画面遷移を行う場合に、非常に使い易いユーザインターフェイスを提供できる。
【0099】
また、本実施の形態において、マルチタッチは画面遷移のための操作、シングルタッチは画面上の機能を選択したり、実行したりするための操作と、区別することにより、非常に使い易いユーザインターフェイスを実現できる。特に、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとっても、使い易いユーザインターフェイスを提供できる。
【0100】
なお、本実施の形態の具体例によれば、UI情報は1以上の図形であった。しかし、図10に示すようなメニューを構成するメニュー情報でも良い。かかる場合、UI出力部15は、UI情報を出力する場合に、メニュー情報からカレント画面識別子で識別される画面に対応するメニュー項目を除いたメニュー項目を出力する。つまり、例えば、カレント画面識別子が「HOME」であり、通常モードである場合に、ユーザがマルチタッチを入力すると、情報処理装置1は、以下のように動作する。つまり、マルチタッチ受付部132がマルチタッチを受け付ける。次に、UI出力部15は、UI情報格納部12からメニュー情報を読み出し、当該メニュー情報からカレント画面識別子に対応するメニュー項目の「HOME」を削除する。そして、図11に示すようにメニューを画面「HOME」上に出力する。なお、図11のメニューからメニュー項目を選択する場合に、マルチタッチのみを有効にしても良いし、シングルタッチを有効にしても良い。
【0101】
なお、本実施の形態の具体例によれば、UI情報が出力されている場合に、方向識別子を取得することにより、次の画面に遷移した。しかし、UI情報が出力されている場合に、出力されている図形やメニュー項目に対して、マルチタッチされたことを検知した場合、まあはシングルタッチされたことを検知した場合に、次の画面を遷移しても良い。
【0102】
また、本実施の形態において、連続したマルチタッチの方向は、上下左右の4つの方向のうちの2以上の方向であることは好適である。また、前記上下左右方向のうちの一の方向を示す方向識別子に対応する画面情報は常に同じ画面情報であることは好適である。例えば、上方向を示す方向識別子に対応する画面情報は常に「HOME」の画面情報であることは好適である。
【0103】
また、本実施の形態において、画面のモードは存在しなくても良い。そして、マルチタッチにより、UI情報が出力され、当該UI情報が出力された後、UI情報に含まれる一の項目(図7で言えば、「地点検索」「周辺検索」または「OPTION MENU」)が選択されれば、当該選択された項目に対応する画面に遷移しても良い。かかる場合の情報処理装置1は、タッチパネルと、画面を構成する情報である画面情報を、2以上格納し得る画面情報格納部と、画面遷移を行うためのユーザインターフェイスを構成する情報であるUI情報を格納し得るUI情報格納部と、前記タッチパネルに対して、同時に指示された2以上のタッチであるマルチタッチを受け付けるマルチタッチ受付部と、前記マルチタッチ受付部がマルチタッチを受け付けた場合、前記UI情報を出力するUI出力部と、前記UI出力部が出力したUI情報に対する指示である画面遷移指示を受け付ける画面遷移指示受付部と、前記画面遷移指示受付部が画面遷移指示を受け付けた場合、前記画面遷移指示に対応する画面に遷移する画面遷移部とを具備する情報処理装置である。
【0104】
また、本実施の形態において、マルチタッチにより、通常モードから画面遷移モードになるだけで、UI情報を出力しなくても良い。かかる場合、情報処理装置1において、UI情報格納部12、UI出力部15は不要となる。そして、情報処理装置1は、画面を遷移するモードである画面遷移モードと、前記画面遷移モードではないモードである通常モードを有するユーザインターフェイスを有する情報処理装置であって、タッチパネルと、画面を構成する情報である画面情報を、2以上格納し得る画面情報格納部と、前記タッチパネルに対して、同時に指示された2以上のタッチであるマルチタッチを受け付けるマルチタッチ受付部と、画面遷移指示を受け付ける画面遷移指示受付部と、前記マルチタッチ受付部がマルチタッチを受け付けた場合に、ユーザインターフェイスのモードを通常モードから画面遷移モードに変更し、ユーザインターフェイスのモードが画面遷移モードの場合に、前記画面遷移指示受付部が画面遷移指示を受け付けた場合、前記画面遷移指示に対応する画面に遷移する画面遷移部とを具備する情報処理装置である。
【0105】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、記憶媒体に、画面を構成する情報である2以上の画面情報を格納しており、画面遷移を行うためのユーザインターフェイスを構成する情報であるUI情報を格納しており、コンピュータを、タッチパネルに対して、同時に指示された2以上のタッチであるマルチタッチを受け付けるマルチタッチ受付部と、前記マルチタッチ受付部がマルチタッチを受け付けた場合、前記UI情報を出力するUI出力部と、前記UI出力部が出力したUI情報に対する指示である画面遷移指示を受け付ける画面遷移指示受付部と、前記画面遷移指示受付部が画面遷移指示を受け付けた場合、前記画面遷移指示に対応する画面情報を読み出し、当該画面情報に対応する画面に遷移する画面遷移部として機能させるためのプログラム、である。
【0106】
また、上記プログラムにおいて、前記UI情報は、画面上の方向を識別する情報である方向識別子と画面情報とを対応付ける情報を有し、前記画面遷移指示受付部は、連続したマルチタッチを受け付け、前記画面遷移部は、前記連続したマルチタッチの方向を示す方向識別子を取得し、当該方向識別子に対応する画面情報を前記画面情報格納部から読み出し、出力するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
【0107】
また、上記プログラムにおいて、前記UI出力部は、前記連続したマルチタッチの方向に対応する画面上の領域に、前記UI情報を出力するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
【0108】
また、上記プログラムにおいて、前記連続したマルチタッチの方向は、上下左右の4つの方向のうちの2以上の方向であることは好適である。
【0109】
また、上記プログラムにおいて、前記上下左右方向のうちの一の方向を示す方向識別子に対応する画面情報は常に同じ画面情報であることは好適である。
【0110】
また、上記プログラムにおいて、一のポイントの指示であるシングルタッチを受け付けるシングルタッチ受付部と、前記シングルタッチ受付部がシングルタッチを受け付けた場合、当該シングルタッチにより特定される画面上の位置に応じた動作を行う動作部とをさらに具備するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
【0111】
また、図12は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した実施の形態の情報処理装置等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。図12は、このコンピュータシステム340の概観図であり、図13は、コンピュータシステム340の内部構成を示す図である。
【0112】
図13において、コンピュータシステム340は、FDドライブ3411、CD−ROMドライブ3412を含むコンピュータ341と、キーボード342と、マウス343と、モニタ344とを含む。
【0113】
図14において、コンピュータ341は、FDドライブ3411、CD−ROMドライブ3412に加えて、MPU3413と、CD−ROMドライブ3412及びFDドライブ3411に接続されたバス3414と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3415とに接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3416と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3417とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ341は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0114】
コンピュータシステム340に、上述した実施の形態の情報処理装置等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM3501、またはFD3502に記憶されて、CD−ROMドライブ3412またはFDドライブ3411に挿入され、さらにハードディスク3417に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ341に送信され、ハードディスク3417に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3416にロードされる。プログラムは、CD−ROM3501、FD3502またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0115】
プログラムは、コンピュータ341に、上述した実施の形態の情報処理装置等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム340がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0116】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0117】
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0118】
以上のように、本発明にかかる情報処理装置は、利き手でない方の手で操作せざるを得ない環境、手の不自由な方などにとっても、使い易いユーザインターフェイスを提供できるという効果を有し、ナビゲーション端末等として有用である。
【符号の説明】
【0119】
1 情報処理装置
10 タッチパネル
11 画面情報格納部
12 UI情報格納部
13 受付部
14 動作部
15 UI出力部
16 画面遷移部
131 シングルタッチ受付部
132 マルチタッチ受付部
133 画面遷移指示受付部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルと、
画面を構成する情報である画面情報を、2以上格納し得る画面情報格納部と、
画面遷移を行うためのユーザインターフェイスを構成する情報であるUI情報を格納し得るUI情報格納部と、
前記タッチパネルに対して、同時に指示された2以上のタッチであるマルチタッチを受け付けるマルチタッチ受付部と、
前記マルチタッチ受付部がマルチタッチを受け付けた場合、前記UI情報を出力するUI出力部と、
前記UI出力部が出力したUI情報に対する指示である画面遷移指示を受け付ける画面遷移指示受付部と、
前記画面遷移指示受付部が画面遷移指示を受け付けた場合、前記画面遷移指示に対応する画面情報を前記画面情報格納部から読み出し、当該画面情報に対応する画面に遷移する画面遷移部とを具備する情報処理装置。
【請求項2】
前記UI情報は、
画面上の方向を識別する情報である方向識別子と画面情報とを対応付ける情報を有し、
前記画面遷移指示受付部は、
連続したマルチタッチを受け付け、
前記画面遷移部は、
前記連続したマルチタッチの方向を示す方向識別子を取得し、当該方向識別子に対応する画面情報を前記画面情報格納部から読み出し、出力する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記UI出力部は、
前記連続したマルチタッチの方向に対応する画面上の領域に、前記UI情報を出力する請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記連続したマルチタッチの方向は、上下左右の4つの方向のうちの2以上の方向である請求項2または請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記上下左右方向のうちの一の方向を示す方向識別子に対応する画面情報は常に同じ画面情報である請求項4記載の情報処理装置。
【請求項6】
画面を遷移するモードである画面遷移モードと、前記画面遷移モードではないモードである通常モードを有するユーザインターフェイスを有する情報処理装置であって、
タッチパネルと、
画面を構成する情報である画面情報を、2以上格納し得る画面情報格納部と、
前記タッチパネルに対して、同時に指示された2以上のタッチであるマルチタッチを受け付けるマルチタッチ受付部と、
画面遷移指示を受け付ける画面遷移指示受付部と、
前記マルチタッチ受付部がマルチタッチを受け付けた場合に、ユーザインターフェイスのモードを通常モードから画面遷移モードに変更し、ユーザインターフェイスのモードが画面遷移モードの場合に、前記画面遷移指示受付部が画面遷移指示を受け付けた場合、前記画面遷移指示に対応する画面に遷移する画面遷移部とを具備する情報処理装置。
【請求項7】
前記情報処理装置は、
ナビゲーション端末であり、
一のポイントの指示であるシングルタッチを受け付けるシングルタッチ受付部と、
前記シングルタッチ受付部がシングルタッチを受け付けた場合、当該シングルタッチにより特定される画面上の位置に応じた動作を行う動作部とをさらに具備する情報処理装置。
【請求項8】
記憶媒体に、
画面を構成する情報である2以上の画面情報を格納しており、かつ、
画面遷移を行うためのユーザインターフェイスを構成する情報であるUI情報を格納しており、
マルチタッチ受付部、UI出力部、画面遷移指示受付部、および画面遷移部により実現される情報処理方法であって、
前記マルチタッチ受付部が、タッチパネルに対して、同時に指示された2以上のタッチであるマルチタッチを受け付けるマルチタッチ受付ステップと、
前記UI出力部が、前記マルチタッチ受付ステップでマルチタッチを受け付けた場合、前記UI情報を出力するUI出力ステップと、
前記画面遷移指示受付部が、前記UI出力ステップで出力したUI情報に対する指示である画面遷移指示を受け付ける画面遷移指示受付ステップと、
前記画面遷移部が、前記画面遷移指示受付ステップで画面遷移指示を受け付けた場合、前記画面遷移指示に対応する画面情報を読み出し、当該画面情報に対応する画面に遷移する画面遷移ステップとを具備する情報処理方法。
【請求項9】
記憶媒体に、
画面を構成する情報である2以上の画面情報を格納しており、かつ、
画面遷移を行うためのユーザインターフェイスを構成する情報であるUI情報を格納しており、
コンピュータを、
タッチパネルに対して、同時に指示された2以上のタッチであるマルチタッチを受け付けるマルチタッチ受付部と、
前記マルチタッチ受付部がマルチタッチを受け付けた場合、前記UI情報を出力するUI出力部と、
前記UI出力部が出力したUI情報に対する指示である画面遷移指示を受け付ける画面遷移指示受付部と、
前記画面遷移指示受付部が画面遷移指示を受け付けた場合、前記画面遷移指示に対応する画面情報を前記記憶媒体から読み出し、当該画面情報に対応する画面に遷移する画面遷移部として機能させるためのプログラム。
【請求項1】
タッチパネルと、
画面を構成する情報である画面情報を、2以上格納し得る画面情報格納部と、
画面遷移を行うためのユーザインターフェイスを構成する情報であるUI情報を格納し得るUI情報格納部と、
前記タッチパネルに対して、同時に指示された2以上のタッチであるマルチタッチを受け付けるマルチタッチ受付部と、
前記マルチタッチ受付部がマルチタッチを受け付けた場合、前記UI情報を出力するUI出力部と、
前記UI出力部が出力したUI情報に対する指示である画面遷移指示を受け付ける画面遷移指示受付部と、
前記画面遷移指示受付部が画面遷移指示を受け付けた場合、前記画面遷移指示に対応する画面情報を前記画面情報格納部から読み出し、当該画面情報に対応する画面に遷移する画面遷移部とを具備する情報処理装置。
【請求項2】
前記UI情報は、
画面上の方向を識別する情報である方向識別子と画面情報とを対応付ける情報を有し、
前記画面遷移指示受付部は、
連続したマルチタッチを受け付け、
前記画面遷移部は、
前記連続したマルチタッチの方向を示す方向識別子を取得し、当該方向識別子に対応する画面情報を前記画面情報格納部から読み出し、出力する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記UI出力部は、
前記連続したマルチタッチの方向に対応する画面上の領域に、前記UI情報を出力する請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記連続したマルチタッチの方向は、上下左右の4つの方向のうちの2以上の方向である請求項2または請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記上下左右方向のうちの一の方向を示す方向識別子に対応する画面情報は常に同じ画面情報である請求項4記載の情報処理装置。
【請求項6】
画面を遷移するモードである画面遷移モードと、前記画面遷移モードではないモードである通常モードを有するユーザインターフェイスを有する情報処理装置であって、
タッチパネルと、
画面を構成する情報である画面情報を、2以上格納し得る画面情報格納部と、
前記タッチパネルに対して、同時に指示された2以上のタッチであるマルチタッチを受け付けるマルチタッチ受付部と、
画面遷移指示を受け付ける画面遷移指示受付部と、
前記マルチタッチ受付部がマルチタッチを受け付けた場合に、ユーザインターフェイスのモードを通常モードから画面遷移モードに変更し、ユーザインターフェイスのモードが画面遷移モードの場合に、前記画面遷移指示受付部が画面遷移指示を受け付けた場合、前記画面遷移指示に対応する画面に遷移する画面遷移部とを具備する情報処理装置。
【請求項7】
前記情報処理装置は、
ナビゲーション端末であり、
一のポイントの指示であるシングルタッチを受け付けるシングルタッチ受付部と、
前記シングルタッチ受付部がシングルタッチを受け付けた場合、当該シングルタッチにより特定される画面上の位置に応じた動作を行う動作部とをさらに具備する情報処理装置。
【請求項8】
記憶媒体に、
画面を構成する情報である2以上の画面情報を格納しており、かつ、
画面遷移を行うためのユーザインターフェイスを構成する情報であるUI情報を格納しており、
マルチタッチ受付部、UI出力部、画面遷移指示受付部、および画面遷移部により実現される情報処理方法であって、
前記マルチタッチ受付部が、タッチパネルに対して、同時に指示された2以上のタッチであるマルチタッチを受け付けるマルチタッチ受付ステップと、
前記UI出力部が、前記マルチタッチ受付ステップでマルチタッチを受け付けた場合、前記UI情報を出力するUI出力ステップと、
前記画面遷移指示受付部が、前記UI出力ステップで出力したUI情報に対する指示である画面遷移指示を受け付ける画面遷移指示受付ステップと、
前記画面遷移部が、前記画面遷移指示受付ステップで画面遷移指示を受け付けた場合、前記画面遷移指示に対応する画面情報を読み出し、当該画面情報に対応する画面に遷移する画面遷移ステップとを具備する情報処理方法。
【請求項9】
記憶媒体に、
画面を構成する情報である2以上の画面情報を格納しており、かつ、
画面遷移を行うためのユーザインターフェイスを構成する情報であるUI情報を格納しており、
コンピュータを、
タッチパネルに対して、同時に指示された2以上のタッチであるマルチタッチを受け付けるマルチタッチ受付部と、
前記マルチタッチ受付部がマルチタッチを受け付けた場合、前記UI情報を出力するUI出力部と、
前記UI出力部が出力したUI情報に対する指示である画面遷移指示を受け付ける画面遷移指示受付部と、
前記画面遷移指示受付部が画面遷移指示を受け付けた場合、前記画面遷移指示に対応する画面情報を前記記憶媒体から読み出し、当該画面情報に対応する画面に遷移する画面遷移部として機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図5】
【図10】
【図12】
【図13】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図11】
【図2】
【図3】
【図5】
【図10】
【図12】
【図13】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図11】
【公開番号】特開2011−237963(P2011−237963A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−108028(P2010−108028)
【出願日】平成22年5月10日(2010.5.10)
【出願人】(504050275)株式会社 ミックウェア (42)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月10日(2010.5.10)
【出願人】(504050275)株式会社 ミックウェア (42)
【Fターム(参考)】
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