情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび情報処理システム
【課題】検索の結果得られた画像コンテンツと、当該画像コンテンツの検索に用いられたキーワードとの対応関係が明確となるように当該画像コンテンツを表示すること。
【解決手段】本発明に係る情報処理装置は、表示制御に関する情報が記述された複数の構造単位を含む表示制御データを解析し、表示制御データに含まれる構造単位を抽出する構造解析部と、構造解析部により抽出された構造単位に基づいて、表示制御データを表示画面に表示する際のレイアウト情報を設定するレイアウト設定部と、構造単位に対応する表示内容の中からキーワードを抽出するキーワード抽出部と、キーワード抽出部により抽出されたキーワードに対応する画像コンテンツを検索するコンテンツ検索部と、を備え、レイアウト設定部は、画像コンテンツに対応するキーワードを含む構造単位が表示される表示領域に、コンテンツ検索部により検索された画像コンテンツを配置する。
【解決手段】本発明に係る情報処理装置は、表示制御に関する情報が記述された複数の構造単位を含む表示制御データを解析し、表示制御データに含まれる構造単位を抽出する構造解析部と、構造解析部により抽出された構造単位に基づいて、表示制御データを表示画面に表示する際のレイアウト情報を設定するレイアウト設定部と、構造単位に対応する表示内容の中からキーワードを抽出するキーワード抽出部と、キーワード抽出部により抽出されたキーワードに対応する画像コンテンツを検索するコンテンツ検索部と、を備え、レイアウト設定部は、画像コンテンツに対応するキーワードを含む構造単位が表示される表示領域に、コンテンツ検索部により検索された画像コンテンツを配置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
動画サイトの普及により、キーワードを入力するだけで簡単に動画コンテンツを検索することができるようになり、インターネットで動画コンテンツを視聴することが一般的になってきている。これに伴い、動画コンテンツの中からキーワードを抽出し、抽出したキーワードに関連するコンテンツを取得する方法も提案されている(例えば、以下の特許文献1および特許文献2を参照。)。
【0003】
また、ウェブサイトやブログ等に動画コンテンツを埋め込むことが容易になり、ユーザは、ウェブサイトを閲覧している際に、自身が興味のある動画コンテンツを見つけやすくなってきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−10797号公報
【特許文献2】特開2009−157460号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ユーザが、動画コンテンツ等の画像コンテンツが埋め込まれていないウェブサイトにおいて、記載された情報と関連する画像コンテンツを探そうと考える場合もある。かかる場合においては、ユーザは、画像コンテンツに関連しそうなキーワードを記載情報の中から手動で抽出し、検索エンジンを利用して関連する画像コンテンツを検出する必要があった。このため、キーワードを自動的に抽出し、ユーザが求める画像コンテンツを精度高く検索可能な方法が希求されていた。
【0006】
また、あるウェブサイト中からキーワードが抽出され、対応する画像コンテンツが検出された場合であっても、例えば抽出されたキーワードが複数存在した場合には、検索の結果得られた画像コンテンツがどのキーワードに関連したものであるかを把握することは、容易ではなかった。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、検索の結果得られた画像コンテンツと、当該画像コンテンツの検索に用いられたキーワードとの対応関係が明確となるように当該画像コンテンツを表示することが可能な、情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび情報処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、表示制御に関する情報が記述された複数の構造単位を含む表示制御データを解析し、前記表示制御データに含まれる前記構造単位を抽出する構造解析部と、前記構造解析部により抽出された前記構造単位に基づいて、前記表示制御データを表示画面に表示する際のレイアウト情報を設定するレイアウト設定部と、前記構造単位に対応する表示内容の中からキーワードを抽出するキーワード抽出部と、前記キーワード抽出部により抽出されたキーワードに対応する画像コンテンツを検索するコンテンツ検索部と、を備え、前記レイアウト設定部は、画像コンテンツに対応するキーワードを含む構造単位が表示される表示領域に、前記コンテンツ検索部により検索された前記画像コンテンツを配置する、情報処理装置が提供される。
【0009】
前記情報処理装置は、ユーザ操作により選択された表示画面中の選択領域に含まれる表示内容を特定する被選択内容特定部を更に備え、前記レイアウト設定部は、前記レイアウト情報として、それぞれの前記構造単位に対応する表示内容が表示画面に表示される位置を表す座標を含む位置情報を生成し、前記被選択内容特定部は、前記レイアウト設定部により生成された前記位置情報を参照して、前記構造単位に対応する表示内容が表示される領域の少なくとも一部が前記選択領域に含まれる場合、当該構造単位が選択されたと特定してもよい。
【0010】
前記レイアウト設定部は、生成した前記位置情報に基づき、前記画像コンテンツの前記表示領域内での配置位置を、前記表示画面内での位置を表す座標を用いて設定してもよい。
【0011】
前記レイアウト設定部は、前記画像コンテンツに関する情報および当該画像コンテンツの前記表示領域内での配置位置を表す情報を、対応する前記構造単位中に追記してもよい。
【0012】
前記キーワード抽出部は、キーワードの抽出を行う前記構造単位の種別を当該構造単位に含まれるタグの種別に基づいて解析し、前記タグが表示画面における所定の構造を規定するタグであった場合、当該タグを含む前記構造単位の中から少なくとも1つのキーワードを抽出してもよい。
【0013】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、表示制御に関する情報が記述された複数の構造単位を含む表示制御データを解析し、前記表示制御データに含まれる前記構造単位を抽出するステップと、抽出された前記構造単位に基づいて、前記表示制御データを表示画面に表示する際のレイアウト情報を設定するステップと、前記構造単位に対応する表示内容の中からキーワードを抽出するステップと、抽出された前記キーワードに対応する画像コンテンツを検索するステップと、画像コンテンツに対応するキーワードを含む構造単位が表示される表示領域に、検索された前記画像コンテンツを配置するステップと、を含む情報処理方法が提供される。
【0014】
また、上記課題を解決するために、本発明の更に別の観点によれば、コンピュータに、表示制御に関する情報が記述された複数の構造単位を含む表示制御データを解析し、前記表示制御データに含まれる前記構造単位を抽出する構造解析機能と、前記構造解析機能により抽出された前記構造単位に基づいて、前記表示制御データを表示画面に表示する際のレイアウト情報を設定するレイアウト設定機能と、前記構造単位に対応する表示内容の中からキーワードを抽出するキーワード抽出機能と、前記キーワード抽出機能により抽出されたキーワードに対応する画像コンテンツを検索するコンテンツ検索機能と、画像コンテンツに対応するキーワードを含む構造単位が表示される表示領域に、前記コンテンツ検索機能により検索された前記画像コンテンツを配置する画像コンテンツ配置機能と、を実現させるためのプログラムが提供される。
【0015】
また、上記課題を解決するために、本発明の更に別の観点によれば、表示制御に関する情報が記述された複数の構造単位を含む表示制御データを解析し、前記表示制御データに含まれる前記構造単位を抽出する構造解析部と、前記構造解析部により抽出された前記構造単位に基づいて、前記表示制御データを表示画面に表示する際のレイアウト情報を設定するレイアウト設定部と、を有する情報処理装置と;前記情報処理装置から送信された前記構造単位の抽出結果に基づいて、前記抽出された構造単位に対応する表示内容の中からキーワードを抽出するキーワード抽出部と、前記キーワード抽出部により抽出されたキーワードに対応する画像コンテンツを検索するコンテンツ検索部と、を有するコンテンツ管理サーバと;を含み、前記レイアウト設定部は、前記コンテンツ管理サーバにより検索された前記画像コンテンツに対応するキーワードを含む前記構造単位が表示される表示領域に、前記検索された前記画像コンテンツを配置する、情報処理システムが提供される。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように本発明によれば、画像コンテンツに対応するキーワードを含む表示領域に、検索の結果得られた画像コンテンツが配置されるため、検索の結果得られた画像コンテンツと、当該画像コンテンツの検索に用いられたキーワードとの対応関係が明確となる。その結果、本発明によれば、ユーザの利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る情報処理システムを説明するための説明図である。
【図2】同実施形態に係る情報処理装置の構成を説明するためのブロック図である。
【図3A】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図3B】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図4】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図5】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図6】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図7A】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図7B】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図8】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図9】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図10A】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図10B】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図11A】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図11B】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図12A】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図12B】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図13】同実施形態に係る情報処理方法を説明するための流れ図である。
【図14】同実施形態に係る情報処理方法を説明するための流れ図である。
【図15】同実施形態に係る情報処理方法を説明するための流れ図である。
【図16】同実施形態に係る情報処理方法を説明するための流れ図である。
【図17】同実施形態に係る情報処理方法を説明するための流れ図である。
【図18】同実施形態に係る情報処理方法の第1変形例を説明するための説明図である。
【図19】本発明の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0019】
なお、説明は、以下の順序で行うものとする。
(1)第1の実施形態
(1−1)情報処理システムについて
(1−2)情報処理装置の構成について
(1−3)表示画面の一例について
(1−4)情報処理方法について
(1−5)変形例について
(2)本発明の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成について
(3)まとめ
【0020】
(第1の実施形態)
<情報処理システムについて>
まず、図1を参照しながら、本発明の第1の実施形態に係る情報処理システムについて、詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る情報処理システムを説明するための説明図である。
【0021】
本実施形態に係る情報処理システム1は、例えば図1に示したように、コンテンツ管理サーバ3と、情報処理装置10A、10B、10C・・・(以下、単に情報処理装置10と略記する。)と、を含む。コンテンツ管理サーバ3および情報処理装置10は、図1に例示したように、通信網5に接続されている。コンテンツ管理サーバ3および情報処理装置10は、この通信網5を介して、相互に各種の情報を送信したり受信したりすることができる。
【0022】
コンテンツ管理サーバ3は、ビデオコンテンツのような動画コンテンツやフォトコンテンツのような静止画コンテンツなどの画像コンテンツと、これら画像コンテンツに関連付けられている各種の情報とを管理しているサーバである。コンテンツ管理サーバ3は、情報処理装置10からの要求に応じて、管理しているコンテンツそのものや、コンテンツのメタデータ等を、情報処理装置10に提供する。
【0023】
通信網5は、コンテンツ管理サーバ3と情報処理装置10を双方向通信可能に接続する通信回線網である。この通信網は、例えば、インターネット、電話回線網、衛星通信網、同報通信路等の公衆回線網や、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、IP−VPN(Internet Protocol−Virtual Private Network)、Ethernet(登録商標)、ワイヤレスLAN等の専用回線網などで構成されており、有線/無線を問わない。すなわち、本実施形態に係るコンテンツ視聴システム1は、インターネット等の公衆回線網を用いた公共のサービスの一部であってもよく、LAN等を用いたホームネットワークを利用した第三者に公開しないプライベートなものであってもよい。
【0024】
情報処理装置10は、通信網5を介してコンテンツ管理サーバ3と通信可能な装置である。また、情報処理装置10は、通信網5に接続されている各種のサーバ(図示せず。)から各種のデータを取得して、各種のサーバが管理するウェブサイトを閲覧することができる。また、情報処理装置10は、通信網5に接続されているコンテンツ管理サーバ3に対して画像コンテンツおよび画像コンテンツに関連する各種情報の開示を要求したり、コンテンツ管理サーバ3からコンテンツや各種情報を取得したりする。この際、以下で説明するように、情報処理装置10は、ウェブサイトの記載から自動的にキーワードを抽出し、抽出したキーワードに関連する画像コンテンツを検索して取得することが可能である。
【0025】
かかる情報処理装置10は、ネットワークを介した通信機能を有する機器であればよく、かかる装置の例として、各種のコンピュータ装置、テレビジョン受像器、DVD/HDD/Bru−layレコーダ、携帯電話、PDA、デジタルカメラ等を挙げることができる。また、情報処理装置10は、家庭用ゲーム機やデジタルビデオカメラ等の情報家電、テレビジョン放送用のチューナやデコーダなどであってもよい。また、情報処理装置10は、契約者が持ち運び可能な、携帯型ゲーム機、PHS、携帯型映像/音声プレーヤ等のポータブルデバイスであってもよい。
【0026】
また、図1では、情報処理装置10は、通信網5を介してコンテンツ管理サーバ3に接続されているが、情報処理装置10は、通信網5を介さずに、コンテンツ管理サーバ3に直接接続されていてもよい。
【0027】
さらに、図1では、通信網5に接続されているコンテンツ管理サーバ3は、1つのみであるが、本実施形態は、上記の場合に限定されるわけではなく、コンテンツ管理サーバ3は、通信網5上に複数接続されていてもよい。同様に、図1では、通信網5に接続されている情報処理装置10は3つのみであるが、本実施形態は、上記の場合に限定されるわけではなく、通信網5に接続された情報処理装置10は、1台であってもよく、4台以上であってもよい。
【0028】
<情報処理装置の構成について>
続いて、図2〜図12Bを参照しながら、本実施形態に係る情報処理装置の構成について、詳細に説明する。図2は、本実施形態に係る情報処理装置の構成を説明するためのブロック図である。また、図3A〜図12Bは、本実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【0029】
なお、以下の説明では、「表示制御に関する情報が記述された複数の構造単位を含む表示制御データ」の一例として、ウェブページの内容を規定するHTMLデータを例にとって説明を行う。しかしながら、本発明に係る表示制御データは、かかる例に限定されるわけではない。
【0030】
本実施形態に係る情報処理装置10は、例えば図2に示したように、アプリケーション制御部101と、表示制御部107と、被選択内容判定部109と、キーワード抽出部111と、コンテンツ検索部113と、通信部115と、記憶部117と、を主に備える。
【0031】
アプリケーション制御部101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により実現される。アプリケーション制御部101は、HTMLデータの内容を情報処理装置10の表示部(図示せず。)に表示させるウェブブラウザ等のアプリケーションを制御する制御部である。
【0032】
アプリケーション制御部101は、HTMLデータを管理しているサーバ(ウェブサーバ)に対して、後述する通信部115を介してHTMLデータをリクエストし、リクエストに応じてサーバにより送信されたHTMLデータを取得する。取得したHTMLデータは、アプリケーション制御部101が備える構造解析部103およびレイアウト設定部105によって処理され、後述する表示制御部107を介して表示部(図示せず。)に表示されることとなる。
【0033】
アプリケーション制御部101が備える構造解析部103は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現される。構造解析部103は、アプリケーション制御部101がウェブサーバから取得したHTMLデータを解析する処理部である。
【0034】
このとき構造解析部103は、HTMLパーサと呼ばれるパーサ・プログラムを用いてHTMLの構造を解析する。先に述べた通り、HTMLデータは、構造単位を定義する所定のタグを用いて記述されている。そのため、パーサ・プログラムにより、タグで囲まれた構造単位を抽出したり、構造単位間の関係を解析したりすることができる。構造解析部103は、HTMLデータを解析し、必要に応じて外部リソースをウェブサーバにリクエストすることも可能である。ここで言う外部リソースとは、例えば、レイアウト情報が記述されたスタイルシートファイルやスクリプト情報が記述されたスクリプトファイル等である。
【0035】
リクエストに応じてウェブサーバにより上述のような外部リソースが送信されると、アプリケーション制御部101は、ウェブサーバにより送信された外部リソースを取得する。取得された外部リソースがCSSファイルである場合、アプリケーション制御部101は、CSSを適用する。また、取得された外部リソースがスクリプトファイルである場合、アプリケーション制御部101は、スクリプトエンジンによりスクリプト処理を実行する。
【0036】
これらの処理がアプリケーション制御部101により実行された後、構造解析部103は、解析の結果得られた構造単位の情報を利用して、DOM(Document Object Model)を構築する。
【0037】
DOMは、HTMLパーサにより抽出されたHTMLデータの各構造単位を紐付けて構築されたツリー構造のことである。より正確には、DOMは、HTML(または、XML)の構造や内容を扱うためのAPI(Application Program Interface)である。例えば、HTMLデータにウェブページの表示構成を規定するための複数の構造単位が含まれているものとする。これらの構造単位は、構造解析部103による解析処理において抽出され、相互に紐付けされてDOMの形に構築される。
【0038】
ただし、DOMのツリー構造は、ウェブブラウザが内部で認識している構造の概念的な表現である。実際にユーザが見るウェブページは、DOMのツリー構造に基づいてウェブブラウザ等アプリケーションのレンダリングエンジンが生成したものである。ウェブページの表示処理は、構造解析部103がDOMを構築した後、後述するレイアウト設定部105がDOMのツリー構造に基づいて表示レイアウトを整え、表示レイアウトの所定位置に画像データやテキストデータ等のコンテンツを埋め込んで完了する。
【0039】
ここで、本実施形態に係る構造解析部103は、例えば図3Aに示したように、HTMLファイルの「div」タグや「span」タグなどのような、タグに挟まれた情報を一まとまりとして規定するキーワードに着目しながら、解析処理を行う。
【0040】
例えば、図3Aに示した例では、<div>と</div>によって挟まれた「本文1」という部分が、一つのブロックとして扱われる。このようなブロックは、例えば図3Bに示したように、表示画面上において、ひとつの大きな括りの領域(部分領域)を規定するデータ上の範囲となる。本実施形態では、上述のような所定のタグによって規定される部分領域のことを、トップレベルブロック(TLブロック)と称することとする。
【0041】
さらに、構造解析部103は、トップレベルブロック中に含まれるより詳細なブロックに着目しながら解析を行い、トップレベルブロックを親ブロックとする子ブロックの有無を判断していく。例えば、構造解析部103は、図3Aに示したようなHTMLデータを解析し、HTMLデータ中に4つのTLブロックが存在することを把握できる。また、構造解析部103は、TLブロック1,3,4には、子ブロックが1つだけ存在すること、TLブロック2に2つの子ブロックが存在することを把握できる。構造解析部103は、このようにして、HTMLデータに含まれる表示内容を表すブロック(ドキュメントブロック)の有無を判断する。
【0042】
構造解析部103は、HTMLデータの解析の結果得られた構造単位(特に、ドキュメントブロック)に関する情報を、レイアウト設定部105に出力する。また、かかる構造単位に関する情報は、後述する被選択内容判定部109に対しても出力される。
【0043】
レイアウト設定部105は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現される。レイアウト設定部105は、構造解析部103が行ったHTMLデータの解析処理の解析結果を利用して、HTMLデータに対応する内容を表示画面に表示する際のレイアウトを設定する。このレイアウトは、先に述べたように、DOMのツリー構造に基づいて整えられ、レイアウト設定部105は、決定したレイアウトに関するレイアウト情報を生成する。レイアウト設定部105が生成したレイアウト情報に基づいてアプリケーション制御部101がHTMLデータを実行し、表示制御部107に対して表示部の制御を要請することで、表示画面には、HTMLデータに対応するウェブページが表示されることとなる。
【0044】
レイアウト設定部105は、HTMLデータのレイアウトを設定する際に、表示画面を構成する各ブロックが表示画面に表示される位置が判明すると、かかる位置を表す情報を位置情報として生成する。例えば、図3Aに示したような構造を有するHTMLデータが表示画面に表示される際のレイアウトが図3Bのように決定した場合、レイアウト設定部105は、表示画面上における各ブロックの四隅の位置を特定し、位置情報とする。
【0045】
各ブロックの四隅の位置は、アプリケーション制御部101が制御を行っているアプリケーションにおける各ブロックの表示位置である。かかる表示位置は、情報処理装置10ごと、さらには、アプリケーションごとに異なる可能性があるため、HTMLデータの実行環境に特有のものとなる。具体的には、レイアウト設定部105は、図3Bに示したように、任意の点(例えば、表示画面の左上の端点)を原点とした座標系を考え、四隅の位置を表す座標を位置情報として記録する。その結果、例えば図3Bに示したレイアウトに関する位置情報として、図4上段に示したようなものが生成されることとなる。図4上段に示した表では、各ブロック(本文1〜本文5)の四隅の位置を表す情報(上端、下端、左端、右端の座標)が、それぞれ記載されている。例えば図3Bに示した「本文1」というブロックの上端は、図3BにおけるB.TYに対応し、下端は、図3BにおけるB.BYに対応する。また、図3Bに示した「本文1」というブロックの左端は、図3BにおけるB.LXに対応し、右端は、図3BにおけるB.RXに対応する。
【0046】
また、レイアウト設定部105は、図4上段に示したような位置情報を、ある位置(上端、下端など)に着目して並べ替え、図4下段に示したような新たな位置情報としてもよい。図4下段に示したような位置情報は、ある特定の方向に沿って表示画面を眺めた場合に、各ブロックに対応する表示内容が出現する順番を表したものとなる。例えば、「上端」という行に着目した場合、表示画面を上から下へ順に眺めた際に、本文1と本文4が同じ高さ(例えば図3Bにおける同じY座標の値)に出現し、続いて、本文2、本文3、本文5のブロックが出現することを表している。
【0047】
図4下段に示したような位置情報が生成されることで、後述する被選択内容判定部109等の各処理部は、表示画面上における各ブロックの相対的な位置関係を、容易に把握することが可能となる。
【0048】
以上、本実施形態に係るアプリケーション制御部101について、詳細に説明した。
続いて、本実施形態に係る表示制御部107について、詳細に説明する。
【0049】
表示制御部107は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現される。表示制御部107は、本実施形態に係る情報処理装置10が備える表示部(図示せず。)の表示制御を行う処理部である。この表示制御部107は、アプリケーション制御部101から通知される要請に応じて、表示部にHTMLデータに対応するウェブページを表示させる。
【0050】
被選択内容判定部109は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現させる。被選択内容判定部109は、ユーザ操作によって表示画面に表示されているウェブページの一部が選択されると、ウェブページの内容のうち、どのドキュメントブロックが選択されたかを判定する。具体的には、ユーザ操作によって選択された表示画面上の領域(以下、選択領域Sと称する。)が確定すると、被選択内容判定部109は、選択領域Sの四隅の位置を表す情報を特定する。続いて、被選択内容判定部109は、選択領域Sの四隅の位置を表す情報と、レイアウト設定部107が生成した位置情報とを利用して、少なくとも一部が選択領域S内に含まれるドキュメントブロックが存在するか否かを判定する。少なくとも一部が選択領域S内に含まれるドキュメントブロックが存在した場合には、かかるドキュメントブロックを被選択ブロックとして判定し、被選択ブロック内に記載されている内容を、ユーザ操作によって選択された被選択内容であると判定する。
【0051】
図3Aに例示したHTMLデータにより規定される図3Bに示したようなレイアウトのウェブページがあり、ユーザが、本文1、本文2および本文4のドキュメントブロックを選択しようとした場合を考える。従来の方法では、ユーザが本文1、本文3および本文4を選択しようとして、本文1の上部付近から本文4の下部付近までをドラッグアンドドロップ操作した場合、本文1〜本文4の4つのドキュメントブロックが選択されてしまうという問題があった。これは、図3AのTLブロック2に示したように、1つのTLブロック内に複数のドキュメントブロックが存在しているために生じるものである。このような問題は、例えば図3Bに示した本文3および本文5のドキュメントブロックを選択しようとした際にも生じる問題である。
【0052】
しかしながら、本実施形態に係る被選択内容判定部109は、上で説明したように、各ドキュメントブロックの表示位置を表す情報と、選択領域Sの位置を表す情報との双方を利用することで、ユーザが意図したドキュメントブロックのみを適切に選択できる。なお、この被選択内容の判定処理については、以下で改めて詳細に説明する。
【0053】
被選択内容判定部109は、このようにして判定された被選択内容に対応するドキュメントブロックの情報を、後述するキーワード抽出部111に通知する。
【0054】
キーワード抽出部111は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現される。キーワード抽出部111は、被選択内容判定部109から通知された、選択されたドキュメントブロックの情報と、アプリケーション制御部101から取得した、該当するドキュメントブロックの内容(データ)とを利用して、ドキュメントブロックに記載されている言葉の中からキーワードを抽出する。ここで、キーワード抽出部111がキーワードの抽出の際に利用する方法としては、任意の方法が利用可能であるが、例えば、形態素解析等の手法を利用することができる。また、どのようなキーワードを抽出するかについては、ユーザにより予め設定される抽出条件等を規定した情報を利用することで、適宜設定することが可能である。
【0055】
キーワード抽出部111は、ドキュメントブロックからのキーワードの抽出に際して、ドキュメントブロックの構造に着目して、キーワードの抽出範囲を決定する。例えば、図6上段に示したように、ドキュメントブロック内に特定の構造を規定するタグが存在しない場合には、キーワード抽出部111は、ドキュメントブロック内の文章の中から、自由にキーワードを抽出する。例えば、図6上段に示したような文章が存在した場合に、キーワード抽出部111は、「日本」、「ヨーロッパ」、「島国」、「北海道」、「沖縄」といったキーワードを抽出する。このような特定の構造を規定するタグが存在しないHTMLデータの例として、例えば、ニュースサイトのようなウェブページの内容を挙げることができる。
【0056】
また、被選択ブロックが、図7Aに示したランキング情報を表示する内容である場合などのように、特定の構造を有するブロックとなっている場合も生じうる。このようなドキュメントブロックは、例えば図7Bの上段に示したように、<TABLE>タグ、<li>タグ(リストタグ)、<OL>タグなどのような表示画面における所定の構造を規定するタグを含むものである。そこで、キーワード抽出部111は、このような特定のタグが被選択ブロック内に記載されている場合には、このようなタグで規定される更に小さな範囲の構造単位の中から、それぞれキーワードを抽出する。
【0057】
例えば、図7Aおよび図7Bに示した例では、ランキングを規定する構造として、ドキュメントブロック内に<li>タグで規定される3つの小さな構造単位が構築されている。そこで、キーワード抽出部111は、各<li>タグで規定される更に小さな構造単位の中から、それぞれキーワードを抽出する。このようにキーワードを抽出することで、ある特定の構造内のみに偏ったキーワードの抽出が行われることを防止することができる。
【0058】
例えば、図7Aおよび図7Bに示した例では、ランク1、ランク2およびランク3に対応する構造単位それぞれの中から、図7B下段に示したようなキーワードがまんべんなく抽出されることとなる。
【0059】
被選択ブロックが、上述のような所定の構造を規定するタグを含むか否かの解析は、例えば、HTMLパーサにより行うことが可能である。従って、キーワード抽出部111は、当該キーワード抽出部111が実行可能なHTMLパーサを利用して被選択ブロックの構造解析を行っても良く、アプリケーション制御部101の構造解析部103に被選択ブロックの構造解析を要請してもよい。
【0060】
なお、特定のタグが被選択ブロック内に記載されている場合、キーワード抽出部111は、抽出したキーワードと、当該キーワードが記載されていたブロック(特定のタグにより規定されるブロック)との対応関係を把握しておくことが重要となる。そこで、キーワード抽出部111は、例えば図8に示したように、抽出したキーワードと、キーワードが存在するブロックを特定するためのIDとを互いに関連づけたデータを生成する。かかるデータを生成した場合には、キーワード抽出部111は、このような対応関係を示すデータを、後述する記憶部117のようなアプリケーション制御部101が参照可能な場所に記録しておく。これにより、アプリケーション制御部101は、以下で説明するような画像コンテンツを表示画面に追加表示する際に、キーワードを適切な部分に表示することが可能となる。
【0061】
キーワード抽出部111は、以上説明したような方法で抽出したキーワードを、後述するコンテンツ検索部113に通知する。
【0062】
コンテンツ検索部113は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現される。コンテンツ検索部113は、キーワード抽出部111から通知されたキーワードを利用して、コンテンツ管理サーバ3の中から、キーワードに関連する画像コンテンツ(静止画コンテンツや動画コンテンツなど)を検索する。コンテンツ検索部113は、該当するコンテンツを検出すると、検出した画像コンテンツに対応するメタデータをコンテンツ管理サーバ3から取得する。このメタデータには、例えば、検出した画像コンテンツのデータ本体の所在位置を表す情報や、画像コンテンツのサムネイル画像等が含まれている。コンテンツ検索部113は、コンテンツの検索結果および取得したサムネイル画像を含むメタデータを、アプリケーション制御部101に伝送する。
【0063】
コンテンツの検索結果およびサムネイル画像を含むメタデータを取得したアプリケーション制御部101は、取得したこれらの情報に基づいて、検索結果を表示画面に表示するための処理を開始する。
【0064】
アプリケーション制御部101のレイアウト設定部105は、画像コンテンツに対応するキーワードが存在するブロック内に検索の結果得られた画像コンテンツのサムネイル画像が配置されるように、レイアウトの再設定を行う。例えば図9に示した例では、ランク1に対応するブロック内に、ランク1に関する記事の中から抽出されたキーワードに対応するコンテンツのサムネイル画像P1が配置されるように、レイアウトが再設定される。同様に、ランク2に対応するブロック内には、対応するコンテンツのサムネイル画像P2が配置され、ランク3に対応するブロック内には、対応するコンテンツのサムネイル画像P3が配置されるように、レイアウトが再設定される。
【0065】
なお、表示されるサムネイル画像は、その少なくとも一部が該当するブロック内に存在して、どのブロックに関連するコンテンツであるかが明確であるように表示されていればよく、サムネイル画像の全ての部分が該当するブロック内に存在していなくともよい。
【0066】
レイアウト設定部105は、サムネイル画像の表示位置を、図4に示したような位置情報を利用して設定することができる。すなわち、レイアウト設定部105は、サムネイル画像を表示すべきドキュメントブロックの位置情報を参照し、ドキュメントブロックの表示領域内の適切な箇所の座標をサムネイル画像の中心とすることで、サムネイル画像のレイアウトを設定してもよい。図10Aに示した例では、レイアウト設定部105は、サムネイル画像の中心の座標を、(X=ドキュメントブロックの中心のX座標、Y=0)に設定している。どの座標にサムネイル画像の中心座標を合わせるかについては、レイアウト設定部105が任意に設定可能である。
【0067】
また、アプリケーション制御部101は、HTMLデータそのものを書き換えて、検索結果を適切なブロックに表示するようにしてもよい。この場合、構造解析部103は、例えば、対応するキーワードの位置をXPath形式で判別し、該当するHTMLデータやDOMに、適切なタグを用いた構造単位を挿入する。レイアウト設定部105は、所定の構造単位が挿入されたHTMLデータや、このHTMLデータに基づいて再生成されたDOMを参照して、新たなレイアウトを再設定することができる。
【0068】
例えば図10Bに示した例では、構造解析部103は、<body>タグ→<div>タグ→<ul>タグ→<li>タグを指定して、検索結果に対応するサムネイル画像の表示位置等を規定する構造単位を埋め込んでいる(図中の太字の部分)。
【0069】
サムネイル画像の配置する際に座標を指定するか、HTMLデータの書き換えを行うかについては、ウェブページの構造、該当するブロックの構造、ウェブページのデザイン等に応じて、アプリケーション制御部101が自由に選択することが可能である。
【0070】
なお、図10Bに示した例では、構造解析部103は、HTMLデータに対して所定の構造単位を挿入しているが、構造解析部103は、HTMLデータ以外にも、例えばCSSファイルなど適切なファイルやデータに対して、構造単位を挿入することができる。
【0071】
また、抽出された一つのキーワードに対して、複数の画像コンテンツが検索される場合も生じうる。そのような際に、アプリケーション制御部101は、例えば図11Aに示したように、「前へ」ボタンや「次へ」ボタン等の操作ボタンとともにサムネイル画像を表示して、複数のサムネイル画像の中からユーザがサムネイル画像を選択するようにしてもよい。また、アプリケーション制御部101は、図11Bに示したように、複数のサムネイル画像を少しずつずらしながら画面上に表示させ、ユーザに所望の画像を選択させてもよい。また、アプリケーション制御部101は、予め設定された優先順位や、ユーザの視聴履歴・検索履歴等の情報を利用して、表示するサムネイル画像を更に選択してもよい。
【0072】
このような表示を行うことで、ユーザは、検索されたコンテンツが、どのブロックに記載されている表示内容に対応するものであるのかを、容易に判断することが可能となる。その結果、本実施形態に係る情報処理装置10では、ユーザの利便性を向上させることが可能となる。
【0073】
続いて、通信部115について説明する。
通信部115は、例えば、CPU、ROM、RAM、通信装置等により実現される。通信部115は、本実施形態に係る情報処理装置10と、この情報処理装置10の外部に設けられた他の装置(例えば、コンテンツ管理サーバ3や他の各種サーバ)との間で行われる通信を制御する処理部である。通信相手となる他の装置は、情報処理装置10とローカルエリアネットワークで接続された装置であってもよく、インターネット等のように公共のネットワークに接続された装置であってもよい。通信部115における通信制御は、通信相手となる装置との間で予め設定された所定のプロトコルに則して行われる。
【0074】
記憶部117は、本実施形態に係る情報処理装置10が有するストレージ装置の一例である。この記憶部117には、情報処理装置10が何らかの処理を行う際に保存する必要が生じた様々なパラメータや処理の途中経過等、または、各種のデータベース等が適宜格納される。この記憶部117は、本実施形態に係る情報処理装置10が備える各処理部が、自由に読み書きを行うことが可能である。
【0075】
以上、本実施形態に係る情報処理装置10の機能の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材や回路を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。また、各構成要素の機能を、CPU等が全て行ってもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用する構成を変更することが可能である。
【0076】
なお、上述のような本実施形態に係る情報処理装置の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作製し、パーソナルコンピュータ等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどである。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信してもよい。
【0077】
<表示画面の一例について>
続いて、図12Aおよび図12Bを参照しながら、本実施形態に係る情報処理装置10の表示画面の一例について、簡単に説明する。
【0078】
図12Aは、情報処理装置10が、ユーザによって指定されたウェブページを、アプリケーション制御部101が実行制御しているウェブブラウザによって表示画面に表示している例を示したものである。ここで、ユーザがマウス等の入力装置を操作して、図中に示したような選択領域Sを指定したとする。すると、被選択内容判定部109が、選択領域Sと各ドキュメントブロックの位置情報とに基づいて、選択されたブロックがどれであるかを判定し、ブロックB1、B2、B3が選択されたことを特定する。続いて、キーワード抽出部111が、各ブロックの中からキーワードを抽出し、抽出したキーワードについて、表示画面上にダイアログボックス301を表示することでユーザに通知する。ユーザによって、コンテンツの検索開始を要請する処理がなされると、コンテンツ検索部113は該当するキーワードを利用して、静止画コンテンツや動画コンテンツ等の検索を開始する。
【0079】
検索の結果該当するコンテンツが特定されると、コンテンツ検索部113は、検索結果および取得したメタデータを、アプリケーション制御部101に伝送する。アプリケーション制御部101は、取得したこれらの情報に基づいてレイアウトの再設定を行い、図12Bに示したような表示画面を、表示部に表示させる。この際、ブロックB1から抽出されたキーワードに対応するサムネイル画像303は、ブロックB1の近傍に配置され、ブロックB2から抽出されたキーワードに対応するサムネイル画像305は、ブロックB2の近傍に配置される。また、ブロックB3から抽出されたキーワードに対応するサムネイル画像307は、ブロックB3の近傍に配置される。
【0080】
本実施形態に係る情報処理装置10は、このような表示画面を構成してユーザに提供することにより、ブロック内に記載された情報に連動した画像コンテンツをユーザに提供することが可能となる。これにより、本実施形態に係る情報処理装置10は、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0081】
<情報処理方法について>
次に、図13〜図17を参照しながら、本実施形態に係る情報処理装置10が実施する情報処理方法について、詳細に説明する。図13〜図17は、本実施形態に係る情報処理方法を説明するための流れ図である。
【0082】
まず、図13を参照しながら、全体的な流れについて説明する。
情報処理装置10のアプリケーション制御部101は、ユーザによってあるウェブページが指定されると、該当するウェブページを管理するウェブサーバから、該当するウェブページに対応する表示制御データ(HTMLデータ)を取得する。その後、アプリケーション制御部101の構造解析部103は、取得したHTMLデータを解析することで、ウェブページの構造の解析を行う(ステップS101)。構造解析部103は、解析結果を利用してDOMを構築し、構築したDOMをレイアウト設定部105に出力する。レイアウト設定部105は、入力されたDOMに基づいてページレイアウトの設定を行い、表示制御部107を介して、ウェブページを表示部に表示する(ステップS103)。
【0083】
ここで、情報処理装置10は、ウェブページを表示しながら、ユーザにより表示画面中の表示内容を選択する操作がなされるまで待ち受けを行い、コンテンツの検索処理を開始するかを判断している(ステップS105)。
【0084】
ユーザ操作がなされコンテンツの検索処理を開始する場合、被選択内容判定部109は、ユーザによって選択された選択領域Sの位置情報と、レイアウト設定部105により生成された位置情報とを利用して、被選択ブロックを特定する(ステップS107)。
【0085】
被選択内容判定部109によりユーザによって選択されたドキュメントブロックが被選択ブロックとして特定されると、キーワード抽出部111は、被選択ブロック中に記載されている内容に対して形態素解析を行い、キーワードを抽出する(ステップS109)。
【0086】
続いて、コンテンツ検索部113は、キーワード抽出部111により抽出されたキーワードを利用して、コンテンツ管理サーバ3の中から、キーワードに関連する画像コンテンツを検索する(ステップS111)。検索結果が得られると、コンテンツ検索部113は、得られた検索結果および画像コンテンツに関連づけられたメタデータを、アプリケーション制御部101に出力する。
【0087】
アプリケーション制御部101は、コンテンツの検索結果がコンテンツ検索部113から通知されると、通知された情報を利用して、ページの再レイアウトを行う(ステップS113)。ページのレイアウトが再設定されると、表示制御部107により、サムネイル画像が配置されたウェブページが、表示部に再表示される(ステップS115)。
【0088】
本実施形態に係る情報処理方法では、上で説明したような流れで、表示内容の中から抽出されたキーワードに対応する画像コンテンツのサムネイル画像を表示画面に表示する。
【0089】
[被選択ブロックの特定処理について]
次に、図14を参照しながら、アプリケーション制御部101および被選択内容判定部109が連携して実施する被選択ブロックの特定処理について、説明する。
【0090】
まず、アプリケーション制御部101の構造解析部103は、表示画面に表示するウェブページに対応するHTMLデータを解析し、HTMLデータに含まれる情報を、トップレベルブロックに区分する(ステップS201)。続いて、構造解析部103は、各トップレベルブロックの構造を解析して、トップレベルブロックに含まれるドキュメントブロックを抽出する(ステップS203)。次に、アプリケーション制御部101のレイアウト設定部105は、各ドキュメントブロックが表示される位置を特定して、各ドキュメントブロックの表示位置を表す位置情報を生成し、この位置情報を座標に応じて並び替える(ステップS205)。かかる位置情報を参照することで、アプリケーション制御部101および被選択内容判定部109は、各ドキュメントブロックの互いの位置関係を容易に把握できるようになる。
【0091】
ユーザによって表示画面上の表示内容が選択されると、被選択内容判定部109は、ユーザ操作によって規定された選択領域Sの範囲を特定する(ステップS207)。続いて、被選択内容判定部109は、特定した選択領域Sの位置情報と、ドキュメントブロックの位置情報とを比較する処理を行う(ステップS209)。比較処理を行うことで、被選択内容判定部109は、ユーザ操作によって選択された被選択ブロックを特定する(ステップS211)。なお、この比較処理については、以下で図15を参照しながら別途説明する。
【0092】
[位置情報の比較処理について]
続いて、図15を参照しながら、被選択内容判定部109により実施される位置情報の比較処理について説明する。
【0093】
まず、被選択内容判定部109は、ウェブページ中に存在する全てのドキュメントブロックを、被選択ブロックの候補(以下、被選択候補と称する。)として登録する(ステップS301)。続いて、被選択内容判定部109は、以下に説明するステップS303を実施する。
【0094】
ステップS303は、被選択候補として登録されているドキュメントブロックが存在しているか否かを判断するステップである。被選択候補として登録されているドキュメントブロックが存在していない場合(すなわち、全てのドキュメントブロックに対して、判定が終了した場合)には、被選択内容判定部109は、位置情報の比較処理を終了する。また、被選択候補として登録されているドキュメントブロックが存在している場合には、被選択内容判定部109は、後述するステップS305を実施する。
【0095】
被選択内容判定部109は、被選択候補が残存している場合、以下で実施される評価の対象となる被選択候補を一つ選択する(ステップS305)。
【0096】
続いて、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補の上端のY座標(B.TY)の値が、ユーザによって選択された選択領域Sの下端のY座標(S.BY)の値以上であるか否かを判断する(ステップS307)。S.BY≦B.TYが成立しなかった場合、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補に対して、以下のステップS317を実施する。また、S.BY≦B.TYが成立した場合、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補に対して、以下のステップS309を実施する。
【0097】
次に、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補の下端のY座標(B.BY)の値が、ユーザによって選択された選択領域Sの上端のY座標(S.TY)の値以下であるか否かを判断する(ステップS309)。S.TY≧B.BYが成立しなかった場合、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補に対して、以下のステップS317を実施する。また、S.TY≧B.BYが成立した場合、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補に対して、以下のステップS311を実施する。
【0098】
続いて、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補の右端のX座標(B.RX)の値が、ユーザによって選択された選択領域Sの左端のX座標(S.LX)の値以上であるか否かを判断する(ステップS311)。S.LX≦B.RXが成立しなかった場合、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補に対して、以下のステップS317を実施する。また、S.LX≦B.RXが成立した場合、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補に対して、以下のステップS313を実施する。
【0099】
次に、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補の左端のX座標(B.LX)の値が、ユーザによって選択された選択領域Sの右端のX座標(S.RX)の値以下であるか否かを判断する(ステップS313)。S.RX≧B.LXが成立しなかった場合、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補に対して、以下のステップS317を実施する。また、S.RX≧B.LXが成立した場合、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補に対して、以下のステップS315を実施する。
【0100】
被選択内容判定部109は、ステップS313での判断条件が成立した場合、評価対象とした被選択候補を、ユーザ操作によって選択された被選択ブロックに切り替える(ステップS315)。すなわち、被選択候補が被選択ブロックとして選択されるということは、ステップS307〜ステップS313の4つの判断条件が全て成立することを意味する。また、これら4つの判断条件が全て成立するということは、判断条件から明らかなように、被選択候補の少なくとも一部が、選択領域Sの含まれることを意味している。これにより、被選択候補の中から、評価対象となっていた被選択候補が一つ除かれることとなる。切り替えが終了すると、被選択内容判定部109は、ステップS303に戻って処理を続行する。
【0101】
他方、ステップS307〜ステップS313の何れかの条件が成立しなかった場合、被選択内容判定部109は、評価対象となっていた被選択候補は、ユーザによって選択されたブロックではないと判断する。被選択内容判定部109は、このような評価対象を、被選択候補の中から除外する。これにより、被選択候補の中から、評価対象となっていた被選択候補が一つ除かれることとなる。除外が終了すると、被選択内容判定部109は、ステップS303に戻って処理を続行する。
【0102】
以上説明したように、本実施形態に係る被選択ブロックの特定処理では、各ドキュメントブロックの位置情報を利用して、ドキュメントブロックごとに、被選択ブロックであるか否かの判断を行う。そのため、ユーザによってトップレベルブロックを跨いだブロックの選択が行われたとしても、従来のように意図していないブロックまでもが選択されることは発生しなくなる。そのため、本実施形態に係る被選択ブロックでは、ユーザが容易かつ快適に意図したドキュメントブロックを選択することが可能なインターフェースを、提供することが可能となる。
【0103】
[キーワードの抽出処理について]
続いて、図16を参照しながら、キーワード抽出部111により実施されるキーワードの抽出処理について説明する。
【0104】
まず、キーワード抽出部111は、被選択内容判定部109により特定された被選択ブロックについて、当該被選択ブロックの有する構造を解析し(ステップS401)、どのようなタグを用いてドキュメントブロックが規定されているか把握する。
【0105】
続いて、キーワード抽出部111は、解析結果を参照して、被選択ブロックが、リストタグ等の特定の構造を規定するタグを用いて記述されているか否か(すなわち、構造化されたブロックであるか否か)を判断する(ステップS403)。
【0106】
被選択ブロックが構造化されていない場合には、キーワード抽出部111は、形態素解析を利用してブロック中に記載されている文章を解析し、キーワードを抽出する(ステップS405)。
【0107】
他方、被選択ブロックが構造化されている場合には、キーワード抽出部111は、HTMLパーサにより、被選択ブロックの構造を分類し(ステップS407)、分類された文章を、形態素解析を利用して解析して、キーワードを抽出する(ステップS409)。また、キーワード抽出部111は、抽出したキーワードを被選択ブロックの構造と関連づけて(ステップS411)、どのキーワードがどの構造の中から抽出されたものかを把握できるようにしておく。
【0108】
これにより、キーワード抽出部111は、被構造ブロックの中から適切なキーワードを適切に抽出することが可能となる。
【0109】
[再レイアウト処理について]
続いて、図17を参照しながら、アプリケーション制御部101により実施される再レイアウト処理について説明する。
【0110】
アプリケーション制御部101は、まず、コンテンツ検索部113から伝送されたコンテンツの検索結果と、コンテンツに関連づけられたメタデータとを取得する(ステップS501)。続いて、アプリケーション制御部101は、ウェブページの構造、被選択ブロックの構造、ウェブページのデザイン等に応じて、取得した画像コンテンツのサムネイル画像の表示方法を選択する(ステップS503)。
【0111】
サムネイル画像に関する情報をHTMLデータ等に直接追記する場合には、アプリケーション制御部101の構造解析部103は、ドキュメントツリーを編集して所定の箇所に適切な構造単位を挿入する。レイアウト設定部105が、新たなHTMLデータ等に応じてレイアウトの再設定を行ことで、抽出したキーワードに対応するブロック内に、検索したコンテンツのサムネイル画像を表示することができる(ステップS505)。
【0112】
他方、表示位置の座標を指定してサムネイル画像を表示する場合には、レイアウト設定部105は、ドキュメントブロックの位置情報を参照しながら、サムネイル画像の中心が位置すべき場所を、座標を用いて指定する。これにより、抽出したキーワードに対応するブロック内に、検索したコンテンツのサムネイル画像を表示することができる(ステップS507)。
【0113】
以上、本実施形態に係る情報処理装置10が実施する情報処理方法について、詳細に説明した。
【0114】
<変形例について>
次に、図18を参照しながら、本実施形態に係る情報処理装置10の変形例について、簡単に説明する。
【0115】
先に示した第1の実施形態では、情報処理装置10がHTMLデータ等の表示制御データの構造を解析し、その後、選択されたドキュメントブロックの中からキーワードを抽出する場合について説明した。しかしながら、情報処理装置10は、表示制御データの構造を解析して、被選択内容の判定を行うまでの処理を実施し、判定の結果特定された被選択内容の中からキーワードを抽出する処理は、コンテンツ管理サーバ3に要請するようにしてもよい。
【0116】
図18は、本変形例に係る情報処理装置10が備える処理部の一部と、コンテンツ管理サーバ3が備える処理部の一部を示したものである。本変形例では、情報処理装置10のアプリケーション制御部101および被選択内容判定部109により、ユーザ操作によって選択された被選択ブロックが特定される。その後、情報処理装置10は、被選択ブロックに関する情報を、コンテンツ管理サーバ3に送信して、キーワードの抽出処理と、抽出したキーワードに関連するコンテンツの検索処理を、コンテンツ管理サーバ3に要請する。
【0117】
他方、要請を受けたコンテンツ管理サーバ3のキーワード抽出部151は、第1の実施形態に係るキーワード抽出部111と同様にして、情報処理装置10から要請された被選択ブロックに対応するドキュメントの内容の中から、キーワードを抽出する。その後、キーワード抽出部151は、抽出したキーワードを、コンテンツ検索部153に通知する。コンテンツ検索部153は、記憶部155に格納されている様々なコンテンツの中から、通知されたキーワードに関連するものを、メタデータ等を利用しながら検索する。コンテンツの検索に成功すると、コンテンツ検索部153は、検出したコンテンツを、情報処理装置10に通知する。
【0118】
情報処理装置10のアプリケーション制御部101は、コンテンツ管理サーバ3から通知された検索結果に応じて、第1の実施形態に係るアプリケーション制御部101と同様にして、サムネイル画像を適切なブロックに表示する。
【0119】
先だって説明したように、HTMLデータ中に含まれるドキュメントブロックの表示位置等は、ウェブブラウザ等のアプリケーション毎、ひいては、情報処理装置毎に異なるものである。従って、情報処理装置10は、自装置におけるドキュメントの表示位置から、ユーザによって選択された内容を特定する処理を行うことが求められる。しかしながら、それ以降の処理については、コンテンツを管理しているサーバに要請することで、情報処理装置10が搭載すべきリソースを削減することが可能となる。
【0120】
また、本発明の第1の実施形態では、ユーザ操作によって選択された選択領域Sが矩形である場合について説明したが、選択領域Sの形状は、かかる例に限定されるわけではなく、選択領域の形状は、円形であってもよく、四角形以外の多角形であってもよい。また、選択領域Sの形状は、ユーザがスタイラス等を利用してフリーハンドで指定した、任意の形状を有する領域であってもよい。かかる場合であっても、選択領域Sを規定する座標値と、ドキュメントブロックの位置座標とを利用して、被選択ブロックを特定することが可能である。
【0121】
(ハードウェア構成について)
次に、図19を参照しながら、本発明の実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成について、詳細に説明する。図19は、本発明の実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【0122】
情報処理装置10は、主に、CPU901と、ROM903と、RAM905と、を備える。また、情報処理装置10は、更に、ホストバス907と、ブリッジ909と、外部バス911と、インターフェース913と、入力装置915と、出力装置917と、ストレージ装置919と、ドライブ921と、接続ポート923と、通信装置925とを備える。
【0123】
CPU901は、演算処理装置および制御装置として機能し、ROM903、RAM905、ストレージ装置919、またはリムーバブル記録媒体927に記録された各種プログラムに従って、情報処理装置10内の動作全般またはその一部を制御する。ROM903は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM905は、CPU901の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらはCPUバス等の内部バスにより構成されるホストバス907により相互に接続されている。
【0124】
ホストバス907は、ブリッジ909を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス911に接続されている。
【0125】
入力装置915は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチおよびレバーなどユーザが操作する操作手段である。また、入力装置915は、例えば、赤外線やその他の電波を利用したリモートコントロール手段(いわゆる、リモコン)であってもよいし、情報処理装置10の操作に対応した携帯電話やPDA等の外部接続機器929であってもよい。さらに、入力装置915は、例えば、上記の操作手段を用いてユーザにより入力された情報に基づいて入力信号を生成し、CPU901に出力する入力制御回路などから構成されている。情報処理装置10のユーザは、この入力装置915を操作することにより、情報処理装置10に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0126】
出力装置917は、取得した情報をユーザに対して視覚的または聴覚的に通知することが可能な装置で構成される。このような装置として、CRTディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置、ELディスプレイ装置およびランプなどの表示装置や、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置や、プリンタ装置、携帯電話、ファクシミリなどがある。出力装置917は、例えば、情報処理装置10が行った各種処理により得られた結果を出力する。具体的には、表示装置は、情報処理装置10が行った各種処理により得られた結果を、テキストまたはイメージで表示する。他方、音声出力装置は、再生された音声データや音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して出力する。
【0127】
ストレージ装置919は、情報処理装置10の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置919は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記憶部デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイス等により構成される。このストレージ装置919は、CPU901が実行するプログラムや各種データ、および外部から取得した各種のデータなどを格納する。
【0128】
ドライブ921は、記録媒体用リーダライタであり、情報処理装置10に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ921は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体927に記録されている情報を読み出して、RAM905に出力する。また、ドライブ921は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体927に記録を書き込むことも可能である。リムーバブル記録媒体927は、例えば、DVDメディア、HD−DVDメディア、Blu−rayメディア等である。また、リムーバブル記録媒体927は、コンパクトフラッシュ(登録商標)(CompactFlash:CF)、フラッシュメモリ、または、SDメモリカード(Secure Digital memory card)等であってもよい。また、リムーバブル記録媒体927は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード(Integrated Circuit card)または電子機器等であってもよい。
【0129】
接続ポート923は、機器を情報処理装置10に直接接続するためのポートである。接続ポート923の一例として、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)ポート等がある。接続ポート923の別の例として、RS−232Cポート、光オーディオ端子、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)ポート等がある。この接続ポート923に外部接続機器929を接続することで、情報処理装置10は、外部接続機器929から直接各種のデータを取得したり、外部接続機器929に各種のデータを提供したりする。
【0130】
通信装置925は、例えば、通信網931に接続するための通信デバイス等で構成された通信インターフェースである。通信装置925は、例えば、有線または無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、またはWUSB(Wireless USB)用の通信カード等である。また、通信装置925は、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、または、各種通信用のモデム等であってもよい。この通信装置925は、例えば、インターネットや他の通信機器との間で、例えばTCP/IP等の所定のプロトコルに則して信号等を送受信することができる。また、通信装置925に接続される通信網931は、有線または無線によって接続されたネットワーク等により構成され、例えば、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信、ラジオ波通信または衛星通信等であってもよい。
【0131】
以上、本発明の実施形態に係る情報処理装置10の機能を実現可能なハードウェア構成の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用するハードウェア構成を変更することが可能である。
【0132】
(まとめ)
以上説明したように、本発明の実施形態に係る情報処理装置によれば、ウェブページなどに含まれる表示制御データを解析し、データを構成するブロック内に記載された情報に関連する画像コンテンツのリストを表示画面に自動的に表示することができる。
【0133】
これにより、ユーザが、ウェブページの閲覧時に、「ウェブページの記載内容に関連する動画を見たい」と希望した際、ユーザは、表示内容をドラッグアンドドロップにより選択することで、簡単に画像コンテンツを検索することができる。
【0134】
また、検索結果は、検出されたコンテンツに対応するキーワードが存在しているブロックの近傍に表示されるため、ユーザは、どの情報に関連するコンテンツであるかを容易に判断することが可能となる。
【0135】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0136】
3 コンテンツ管理サーバ
10 情報処理装置
101 アプリケーション制御部
103 構造解析部
105 レイアウト設定部
107 表示制御部
109 非選択内容判定部
111,151 キーワード抽出部
113,153 コンテンツ検索部
115 通信部
117,155 記憶部
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
動画サイトの普及により、キーワードを入力するだけで簡単に動画コンテンツを検索することができるようになり、インターネットで動画コンテンツを視聴することが一般的になってきている。これに伴い、動画コンテンツの中からキーワードを抽出し、抽出したキーワードに関連するコンテンツを取得する方法も提案されている(例えば、以下の特許文献1および特許文献2を参照。)。
【0003】
また、ウェブサイトやブログ等に動画コンテンツを埋め込むことが容易になり、ユーザは、ウェブサイトを閲覧している際に、自身が興味のある動画コンテンツを見つけやすくなってきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−10797号公報
【特許文献2】特開2009−157460号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ユーザが、動画コンテンツ等の画像コンテンツが埋め込まれていないウェブサイトにおいて、記載された情報と関連する画像コンテンツを探そうと考える場合もある。かかる場合においては、ユーザは、画像コンテンツに関連しそうなキーワードを記載情報の中から手動で抽出し、検索エンジンを利用して関連する画像コンテンツを検出する必要があった。このため、キーワードを自動的に抽出し、ユーザが求める画像コンテンツを精度高く検索可能な方法が希求されていた。
【0006】
また、あるウェブサイト中からキーワードが抽出され、対応する画像コンテンツが検出された場合であっても、例えば抽出されたキーワードが複数存在した場合には、検索の結果得られた画像コンテンツがどのキーワードに関連したものであるかを把握することは、容易ではなかった。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、検索の結果得られた画像コンテンツと、当該画像コンテンツの検索に用いられたキーワードとの対応関係が明確となるように当該画像コンテンツを表示することが可能な、情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび情報処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、表示制御に関する情報が記述された複数の構造単位を含む表示制御データを解析し、前記表示制御データに含まれる前記構造単位を抽出する構造解析部と、前記構造解析部により抽出された前記構造単位に基づいて、前記表示制御データを表示画面に表示する際のレイアウト情報を設定するレイアウト設定部と、前記構造単位に対応する表示内容の中からキーワードを抽出するキーワード抽出部と、前記キーワード抽出部により抽出されたキーワードに対応する画像コンテンツを検索するコンテンツ検索部と、を備え、前記レイアウト設定部は、画像コンテンツに対応するキーワードを含む構造単位が表示される表示領域に、前記コンテンツ検索部により検索された前記画像コンテンツを配置する、情報処理装置が提供される。
【0009】
前記情報処理装置は、ユーザ操作により選択された表示画面中の選択領域に含まれる表示内容を特定する被選択内容特定部を更に備え、前記レイアウト設定部は、前記レイアウト情報として、それぞれの前記構造単位に対応する表示内容が表示画面に表示される位置を表す座標を含む位置情報を生成し、前記被選択内容特定部は、前記レイアウト設定部により生成された前記位置情報を参照して、前記構造単位に対応する表示内容が表示される領域の少なくとも一部が前記選択領域に含まれる場合、当該構造単位が選択されたと特定してもよい。
【0010】
前記レイアウト設定部は、生成した前記位置情報に基づき、前記画像コンテンツの前記表示領域内での配置位置を、前記表示画面内での位置を表す座標を用いて設定してもよい。
【0011】
前記レイアウト設定部は、前記画像コンテンツに関する情報および当該画像コンテンツの前記表示領域内での配置位置を表す情報を、対応する前記構造単位中に追記してもよい。
【0012】
前記キーワード抽出部は、キーワードの抽出を行う前記構造単位の種別を当該構造単位に含まれるタグの種別に基づいて解析し、前記タグが表示画面における所定の構造を規定するタグであった場合、当該タグを含む前記構造単位の中から少なくとも1つのキーワードを抽出してもよい。
【0013】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、表示制御に関する情報が記述された複数の構造単位を含む表示制御データを解析し、前記表示制御データに含まれる前記構造単位を抽出するステップと、抽出された前記構造単位に基づいて、前記表示制御データを表示画面に表示する際のレイアウト情報を設定するステップと、前記構造単位に対応する表示内容の中からキーワードを抽出するステップと、抽出された前記キーワードに対応する画像コンテンツを検索するステップと、画像コンテンツに対応するキーワードを含む構造単位が表示される表示領域に、検索された前記画像コンテンツを配置するステップと、を含む情報処理方法が提供される。
【0014】
また、上記課題を解決するために、本発明の更に別の観点によれば、コンピュータに、表示制御に関する情報が記述された複数の構造単位を含む表示制御データを解析し、前記表示制御データに含まれる前記構造単位を抽出する構造解析機能と、前記構造解析機能により抽出された前記構造単位に基づいて、前記表示制御データを表示画面に表示する際のレイアウト情報を設定するレイアウト設定機能と、前記構造単位に対応する表示内容の中からキーワードを抽出するキーワード抽出機能と、前記キーワード抽出機能により抽出されたキーワードに対応する画像コンテンツを検索するコンテンツ検索機能と、画像コンテンツに対応するキーワードを含む構造単位が表示される表示領域に、前記コンテンツ検索機能により検索された前記画像コンテンツを配置する画像コンテンツ配置機能と、を実現させるためのプログラムが提供される。
【0015】
また、上記課題を解決するために、本発明の更に別の観点によれば、表示制御に関する情報が記述された複数の構造単位を含む表示制御データを解析し、前記表示制御データに含まれる前記構造単位を抽出する構造解析部と、前記構造解析部により抽出された前記構造単位に基づいて、前記表示制御データを表示画面に表示する際のレイアウト情報を設定するレイアウト設定部と、を有する情報処理装置と;前記情報処理装置から送信された前記構造単位の抽出結果に基づいて、前記抽出された構造単位に対応する表示内容の中からキーワードを抽出するキーワード抽出部と、前記キーワード抽出部により抽出されたキーワードに対応する画像コンテンツを検索するコンテンツ検索部と、を有するコンテンツ管理サーバと;を含み、前記レイアウト設定部は、前記コンテンツ管理サーバにより検索された前記画像コンテンツに対応するキーワードを含む前記構造単位が表示される表示領域に、前記検索された前記画像コンテンツを配置する、情報処理システムが提供される。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように本発明によれば、画像コンテンツに対応するキーワードを含む表示領域に、検索の結果得られた画像コンテンツが配置されるため、検索の結果得られた画像コンテンツと、当該画像コンテンツの検索に用いられたキーワードとの対応関係が明確となる。その結果、本発明によれば、ユーザの利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る情報処理システムを説明するための説明図である。
【図2】同実施形態に係る情報処理装置の構成を説明するためのブロック図である。
【図3A】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図3B】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図4】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図5】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図6】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図7A】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図7B】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図8】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図9】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図10A】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図10B】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図11A】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図11B】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図12A】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図12B】同実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【図13】同実施形態に係る情報処理方法を説明するための流れ図である。
【図14】同実施形態に係る情報処理方法を説明するための流れ図である。
【図15】同実施形態に係る情報処理方法を説明するための流れ図である。
【図16】同実施形態に係る情報処理方法を説明するための流れ図である。
【図17】同実施形態に係る情報処理方法を説明するための流れ図である。
【図18】同実施形態に係る情報処理方法の第1変形例を説明するための説明図である。
【図19】本発明の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0019】
なお、説明は、以下の順序で行うものとする。
(1)第1の実施形態
(1−1)情報処理システムについて
(1−2)情報処理装置の構成について
(1−3)表示画面の一例について
(1−4)情報処理方法について
(1−5)変形例について
(2)本発明の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成について
(3)まとめ
【0020】
(第1の実施形態)
<情報処理システムについて>
まず、図1を参照しながら、本発明の第1の実施形態に係る情報処理システムについて、詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る情報処理システムを説明するための説明図である。
【0021】
本実施形態に係る情報処理システム1は、例えば図1に示したように、コンテンツ管理サーバ3と、情報処理装置10A、10B、10C・・・(以下、単に情報処理装置10と略記する。)と、を含む。コンテンツ管理サーバ3および情報処理装置10は、図1に例示したように、通信網5に接続されている。コンテンツ管理サーバ3および情報処理装置10は、この通信網5を介して、相互に各種の情報を送信したり受信したりすることができる。
【0022】
コンテンツ管理サーバ3は、ビデオコンテンツのような動画コンテンツやフォトコンテンツのような静止画コンテンツなどの画像コンテンツと、これら画像コンテンツに関連付けられている各種の情報とを管理しているサーバである。コンテンツ管理サーバ3は、情報処理装置10からの要求に応じて、管理しているコンテンツそのものや、コンテンツのメタデータ等を、情報処理装置10に提供する。
【0023】
通信網5は、コンテンツ管理サーバ3と情報処理装置10を双方向通信可能に接続する通信回線網である。この通信網は、例えば、インターネット、電話回線網、衛星通信網、同報通信路等の公衆回線網や、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、IP−VPN(Internet Protocol−Virtual Private Network)、Ethernet(登録商標)、ワイヤレスLAN等の専用回線網などで構成されており、有線/無線を問わない。すなわち、本実施形態に係るコンテンツ視聴システム1は、インターネット等の公衆回線網を用いた公共のサービスの一部であってもよく、LAN等を用いたホームネットワークを利用した第三者に公開しないプライベートなものであってもよい。
【0024】
情報処理装置10は、通信網5を介してコンテンツ管理サーバ3と通信可能な装置である。また、情報処理装置10は、通信網5に接続されている各種のサーバ(図示せず。)から各種のデータを取得して、各種のサーバが管理するウェブサイトを閲覧することができる。また、情報処理装置10は、通信網5に接続されているコンテンツ管理サーバ3に対して画像コンテンツおよび画像コンテンツに関連する各種情報の開示を要求したり、コンテンツ管理サーバ3からコンテンツや各種情報を取得したりする。この際、以下で説明するように、情報処理装置10は、ウェブサイトの記載から自動的にキーワードを抽出し、抽出したキーワードに関連する画像コンテンツを検索して取得することが可能である。
【0025】
かかる情報処理装置10は、ネットワークを介した通信機能を有する機器であればよく、かかる装置の例として、各種のコンピュータ装置、テレビジョン受像器、DVD/HDD/Bru−layレコーダ、携帯電話、PDA、デジタルカメラ等を挙げることができる。また、情報処理装置10は、家庭用ゲーム機やデジタルビデオカメラ等の情報家電、テレビジョン放送用のチューナやデコーダなどであってもよい。また、情報処理装置10は、契約者が持ち運び可能な、携帯型ゲーム機、PHS、携帯型映像/音声プレーヤ等のポータブルデバイスであってもよい。
【0026】
また、図1では、情報処理装置10は、通信網5を介してコンテンツ管理サーバ3に接続されているが、情報処理装置10は、通信網5を介さずに、コンテンツ管理サーバ3に直接接続されていてもよい。
【0027】
さらに、図1では、通信網5に接続されているコンテンツ管理サーバ3は、1つのみであるが、本実施形態は、上記の場合に限定されるわけではなく、コンテンツ管理サーバ3は、通信網5上に複数接続されていてもよい。同様に、図1では、通信網5に接続されている情報処理装置10は3つのみであるが、本実施形態は、上記の場合に限定されるわけではなく、通信網5に接続された情報処理装置10は、1台であってもよく、4台以上であってもよい。
【0028】
<情報処理装置の構成について>
続いて、図2〜図12Bを参照しながら、本実施形態に係る情報処理装置の構成について、詳細に説明する。図2は、本実施形態に係る情報処理装置の構成を説明するためのブロック図である。また、図3A〜図12Bは、本実施形態に係る情報処理装置を説明するための説明図である。
【0029】
なお、以下の説明では、「表示制御に関する情報が記述された複数の構造単位を含む表示制御データ」の一例として、ウェブページの内容を規定するHTMLデータを例にとって説明を行う。しかしながら、本発明に係る表示制御データは、かかる例に限定されるわけではない。
【0030】
本実施形態に係る情報処理装置10は、例えば図2に示したように、アプリケーション制御部101と、表示制御部107と、被選択内容判定部109と、キーワード抽出部111と、コンテンツ検索部113と、通信部115と、記憶部117と、を主に備える。
【0031】
アプリケーション制御部101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により実現される。アプリケーション制御部101は、HTMLデータの内容を情報処理装置10の表示部(図示せず。)に表示させるウェブブラウザ等のアプリケーションを制御する制御部である。
【0032】
アプリケーション制御部101は、HTMLデータを管理しているサーバ(ウェブサーバ)に対して、後述する通信部115を介してHTMLデータをリクエストし、リクエストに応じてサーバにより送信されたHTMLデータを取得する。取得したHTMLデータは、アプリケーション制御部101が備える構造解析部103およびレイアウト設定部105によって処理され、後述する表示制御部107を介して表示部(図示せず。)に表示されることとなる。
【0033】
アプリケーション制御部101が備える構造解析部103は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現される。構造解析部103は、アプリケーション制御部101がウェブサーバから取得したHTMLデータを解析する処理部である。
【0034】
このとき構造解析部103は、HTMLパーサと呼ばれるパーサ・プログラムを用いてHTMLの構造を解析する。先に述べた通り、HTMLデータは、構造単位を定義する所定のタグを用いて記述されている。そのため、パーサ・プログラムにより、タグで囲まれた構造単位を抽出したり、構造単位間の関係を解析したりすることができる。構造解析部103は、HTMLデータを解析し、必要に応じて外部リソースをウェブサーバにリクエストすることも可能である。ここで言う外部リソースとは、例えば、レイアウト情報が記述されたスタイルシートファイルやスクリプト情報が記述されたスクリプトファイル等である。
【0035】
リクエストに応じてウェブサーバにより上述のような外部リソースが送信されると、アプリケーション制御部101は、ウェブサーバにより送信された外部リソースを取得する。取得された外部リソースがCSSファイルである場合、アプリケーション制御部101は、CSSを適用する。また、取得された外部リソースがスクリプトファイルである場合、アプリケーション制御部101は、スクリプトエンジンによりスクリプト処理を実行する。
【0036】
これらの処理がアプリケーション制御部101により実行された後、構造解析部103は、解析の結果得られた構造単位の情報を利用して、DOM(Document Object Model)を構築する。
【0037】
DOMは、HTMLパーサにより抽出されたHTMLデータの各構造単位を紐付けて構築されたツリー構造のことである。より正確には、DOMは、HTML(または、XML)の構造や内容を扱うためのAPI(Application Program Interface)である。例えば、HTMLデータにウェブページの表示構成を規定するための複数の構造単位が含まれているものとする。これらの構造単位は、構造解析部103による解析処理において抽出され、相互に紐付けされてDOMの形に構築される。
【0038】
ただし、DOMのツリー構造は、ウェブブラウザが内部で認識している構造の概念的な表現である。実際にユーザが見るウェブページは、DOMのツリー構造に基づいてウェブブラウザ等アプリケーションのレンダリングエンジンが生成したものである。ウェブページの表示処理は、構造解析部103がDOMを構築した後、後述するレイアウト設定部105がDOMのツリー構造に基づいて表示レイアウトを整え、表示レイアウトの所定位置に画像データやテキストデータ等のコンテンツを埋め込んで完了する。
【0039】
ここで、本実施形態に係る構造解析部103は、例えば図3Aに示したように、HTMLファイルの「div」タグや「span」タグなどのような、タグに挟まれた情報を一まとまりとして規定するキーワードに着目しながら、解析処理を行う。
【0040】
例えば、図3Aに示した例では、<div>と</div>によって挟まれた「本文1」という部分が、一つのブロックとして扱われる。このようなブロックは、例えば図3Bに示したように、表示画面上において、ひとつの大きな括りの領域(部分領域)を規定するデータ上の範囲となる。本実施形態では、上述のような所定のタグによって規定される部分領域のことを、トップレベルブロック(TLブロック)と称することとする。
【0041】
さらに、構造解析部103は、トップレベルブロック中に含まれるより詳細なブロックに着目しながら解析を行い、トップレベルブロックを親ブロックとする子ブロックの有無を判断していく。例えば、構造解析部103は、図3Aに示したようなHTMLデータを解析し、HTMLデータ中に4つのTLブロックが存在することを把握できる。また、構造解析部103は、TLブロック1,3,4には、子ブロックが1つだけ存在すること、TLブロック2に2つの子ブロックが存在することを把握できる。構造解析部103は、このようにして、HTMLデータに含まれる表示内容を表すブロック(ドキュメントブロック)の有無を判断する。
【0042】
構造解析部103は、HTMLデータの解析の結果得られた構造単位(特に、ドキュメントブロック)に関する情報を、レイアウト設定部105に出力する。また、かかる構造単位に関する情報は、後述する被選択内容判定部109に対しても出力される。
【0043】
レイアウト設定部105は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現される。レイアウト設定部105は、構造解析部103が行ったHTMLデータの解析処理の解析結果を利用して、HTMLデータに対応する内容を表示画面に表示する際のレイアウトを設定する。このレイアウトは、先に述べたように、DOMのツリー構造に基づいて整えられ、レイアウト設定部105は、決定したレイアウトに関するレイアウト情報を生成する。レイアウト設定部105が生成したレイアウト情報に基づいてアプリケーション制御部101がHTMLデータを実行し、表示制御部107に対して表示部の制御を要請することで、表示画面には、HTMLデータに対応するウェブページが表示されることとなる。
【0044】
レイアウト設定部105は、HTMLデータのレイアウトを設定する際に、表示画面を構成する各ブロックが表示画面に表示される位置が判明すると、かかる位置を表す情報を位置情報として生成する。例えば、図3Aに示したような構造を有するHTMLデータが表示画面に表示される際のレイアウトが図3Bのように決定した場合、レイアウト設定部105は、表示画面上における各ブロックの四隅の位置を特定し、位置情報とする。
【0045】
各ブロックの四隅の位置は、アプリケーション制御部101が制御を行っているアプリケーションにおける各ブロックの表示位置である。かかる表示位置は、情報処理装置10ごと、さらには、アプリケーションごとに異なる可能性があるため、HTMLデータの実行環境に特有のものとなる。具体的には、レイアウト設定部105は、図3Bに示したように、任意の点(例えば、表示画面の左上の端点)を原点とした座標系を考え、四隅の位置を表す座標を位置情報として記録する。その結果、例えば図3Bに示したレイアウトに関する位置情報として、図4上段に示したようなものが生成されることとなる。図4上段に示した表では、各ブロック(本文1〜本文5)の四隅の位置を表す情報(上端、下端、左端、右端の座標)が、それぞれ記載されている。例えば図3Bに示した「本文1」というブロックの上端は、図3BにおけるB.TYに対応し、下端は、図3BにおけるB.BYに対応する。また、図3Bに示した「本文1」というブロックの左端は、図3BにおけるB.LXに対応し、右端は、図3BにおけるB.RXに対応する。
【0046】
また、レイアウト設定部105は、図4上段に示したような位置情報を、ある位置(上端、下端など)に着目して並べ替え、図4下段に示したような新たな位置情報としてもよい。図4下段に示したような位置情報は、ある特定の方向に沿って表示画面を眺めた場合に、各ブロックに対応する表示内容が出現する順番を表したものとなる。例えば、「上端」という行に着目した場合、表示画面を上から下へ順に眺めた際に、本文1と本文4が同じ高さ(例えば図3Bにおける同じY座標の値)に出現し、続いて、本文2、本文3、本文5のブロックが出現することを表している。
【0047】
図4下段に示したような位置情報が生成されることで、後述する被選択内容判定部109等の各処理部は、表示画面上における各ブロックの相対的な位置関係を、容易に把握することが可能となる。
【0048】
以上、本実施形態に係るアプリケーション制御部101について、詳細に説明した。
続いて、本実施形態に係る表示制御部107について、詳細に説明する。
【0049】
表示制御部107は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現される。表示制御部107は、本実施形態に係る情報処理装置10が備える表示部(図示せず。)の表示制御を行う処理部である。この表示制御部107は、アプリケーション制御部101から通知される要請に応じて、表示部にHTMLデータに対応するウェブページを表示させる。
【0050】
被選択内容判定部109は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現させる。被選択内容判定部109は、ユーザ操作によって表示画面に表示されているウェブページの一部が選択されると、ウェブページの内容のうち、どのドキュメントブロックが選択されたかを判定する。具体的には、ユーザ操作によって選択された表示画面上の領域(以下、選択領域Sと称する。)が確定すると、被選択内容判定部109は、選択領域Sの四隅の位置を表す情報を特定する。続いて、被選択内容判定部109は、選択領域Sの四隅の位置を表す情報と、レイアウト設定部107が生成した位置情報とを利用して、少なくとも一部が選択領域S内に含まれるドキュメントブロックが存在するか否かを判定する。少なくとも一部が選択領域S内に含まれるドキュメントブロックが存在した場合には、かかるドキュメントブロックを被選択ブロックとして判定し、被選択ブロック内に記載されている内容を、ユーザ操作によって選択された被選択内容であると判定する。
【0051】
図3Aに例示したHTMLデータにより規定される図3Bに示したようなレイアウトのウェブページがあり、ユーザが、本文1、本文2および本文4のドキュメントブロックを選択しようとした場合を考える。従来の方法では、ユーザが本文1、本文3および本文4を選択しようとして、本文1の上部付近から本文4の下部付近までをドラッグアンドドロップ操作した場合、本文1〜本文4の4つのドキュメントブロックが選択されてしまうという問題があった。これは、図3AのTLブロック2に示したように、1つのTLブロック内に複数のドキュメントブロックが存在しているために生じるものである。このような問題は、例えば図3Bに示した本文3および本文5のドキュメントブロックを選択しようとした際にも生じる問題である。
【0052】
しかしながら、本実施形態に係る被選択内容判定部109は、上で説明したように、各ドキュメントブロックの表示位置を表す情報と、選択領域Sの位置を表す情報との双方を利用することで、ユーザが意図したドキュメントブロックのみを適切に選択できる。なお、この被選択内容の判定処理については、以下で改めて詳細に説明する。
【0053】
被選択内容判定部109は、このようにして判定された被選択内容に対応するドキュメントブロックの情報を、後述するキーワード抽出部111に通知する。
【0054】
キーワード抽出部111は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現される。キーワード抽出部111は、被選択内容判定部109から通知された、選択されたドキュメントブロックの情報と、アプリケーション制御部101から取得した、該当するドキュメントブロックの内容(データ)とを利用して、ドキュメントブロックに記載されている言葉の中からキーワードを抽出する。ここで、キーワード抽出部111がキーワードの抽出の際に利用する方法としては、任意の方法が利用可能であるが、例えば、形態素解析等の手法を利用することができる。また、どのようなキーワードを抽出するかについては、ユーザにより予め設定される抽出条件等を規定した情報を利用することで、適宜設定することが可能である。
【0055】
キーワード抽出部111は、ドキュメントブロックからのキーワードの抽出に際して、ドキュメントブロックの構造に着目して、キーワードの抽出範囲を決定する。例えば、図6上段に示したように、ドキュメントブロック内に特定の構造を規定するタグが存在しない場合には、キーワード抽出部111は、ドキュメントブロック内の文章の中から、自由にキーワードを抽出する。例えば、図6上段に示したような文章が存在した場合に、キーワード抽出部111は、「日本」、「ヨーロッパ」、「島国」、「北海道」、「沖縄」といったキーワードを抽出する。このような特定の構造を規定するタグが存在しないHTMLデータの例として、例えば、ニュースサイトのようなウェブページの内容を挙げることができる。
【0056】
また、被選択ブロックが、図7Aに示したランキング情報を表示する内容である場合などのように、特定の構造を有するブロックとなっている場合も生じうる。このようなドキュメントブロックは、例えば図7Bの上段に示したように、<TABLE>タグ、<li>タグ(リストタグ)、<OL>タグなどのような表示画面における所定の構造を規定するタグを含むものである。そこで、キーワード抽出部111は、このような特定のタグが被選択ブロック内に記載されている場合には、このようなタグで規定される更に小さな範囲の構造単位の中から、それぞれキーワードを抽出する。
【0057】
例えば、図7Aおよび図7Bに示した例では、ランキングを規定する構造として、ドキュメントブロック内に<li>タグで規定される3つの小さな構造単位が構築されている。そこで、キーワード抽出部111は、各<li>タグで規定される更に小さな構造単位の中から、それぞれキーワードを抽出する。このようにキーワードを抽出することで、ある特定の構造内のみに偏ったキーワードの抽出が行われることを防止することができる。
【0058】
例えば、図7Aおよび図7Bに示した例では、ランク1、ランク2およびランク3に対応する構造単位それぞれの中から、図7B下段に示したようなキーワードがまんべんなく抽出されることとなる。
【0059】
被選択ブロックが、上述のような所定の構造を規定するタグを含むか否かの解析は、例えば、HTMLパーサにより行うことが可能である。従って、キーワード抽出部111は、当該キーワード抽出部111が実行可能なHTMLパーサを利用して被選択ブロックの構造解析を行っても良く、アプリケーション制御部101の構造解析部103に被選択ブロックの構造解析を要請してもよい。
【0060】
なお、特定のタグが被選択ブロック内に記載されている場合、キーワード抽出部111は、抽出したキーワードと、当該キーワードが記載されていたブロック(特定のタグにより規定されるブロック)との対応関係を把握しておくことが重要となる。そこで、キーワード抽出部111は、例えば図8に示したように、抽出したキーワードと、キーワードが存在するブロックを特定するためのIDとを互いに関連づけたデータを生成する。かかるデータを生成した場合には、キーワード抽出部111は、このような対応関係を示すデータを、後述する記憶部117のようなアプリケーション制御部101が参照可能な場所に記録しておく。これにより、アプリケーション制御部101は、以下で説明するような画像コンテンツを表示画面に追加表示する際に、キーワードを適切な部分に表示することが可能となる。
【0061】
キーワード抽出部111は、以上説明したような方法で抽出したキーワードを、後述するコンテンツ検索部113に通知する。
【0062】
コンテンツ検索部113は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現される。コンテンツ検索部113は、キーワード抽出部111から通知されたキーワードを利用して、コンテンツ管理サーバ3の中から、キーワードに関連する画像コンテンツ(静止画コンテンツや動画コンテンツなど)を検索する。コンテンツ検索部113は、該当するコンテンツを検出すると、検出した画像コンテンツに対応するメタデータをコンテンツ管理サーバ3から取得する。このメタデータには、例えば、検出した画像コンテンツのデータ本体の所在位置を表す情報や、画像コンテンツのサムネイル画像等が含まれている。コンテンツ検索部113は、コンテンツの検索結果および取得したサムネイル画像を含むメタデータを、アプリケーション制御部101に伝送する。
【0063】
コンテンツの検索結果およびサムネイル画像を含むメタデータを取得したアプリケーション制御部101は、取得したこれらの情報に基づいて、検索結果を表示画面に表示するための処理を開始する。
【0064】
アプリケーション制御部101のレイアウト設定部105は、画像コンテンツに対応するキーワードが存在するブロック内に検索の結果得られた画像コンテンツのサムネイル画像が配置されるように、レイアウトの再設定を行う。例えば図9に示した例では、ランク1に対応するブロック内に、ランク1に関する記事の中から抽出されたキーワードに対応するコンテンツのサムネイル画像P1が配置されるように、レイアウトが再設定される。同様に、ランク2に対応するブロック内には、対応するコンテンツのサムネイル画像P2が配置され、ランク3に対応するブロック内には、対応するコンテンツのサムネイル画像P3が配置されるように、レイアウトが再設定される。
【0065】
なお、表示されるサムネイル画像は、その少なくとも一部が該当するブロック内に存在して、どのブロックに関連するコンテンツであるかが明確であるように表示されていればよく、サムネイル画像の全ての部分が該当するブロック内に存在していなくともよい。
【0066】
レイアウト設定部105は、サムネイル画像の表示位置を、図4に示したような位置情報を利用して設定することができる。すなわち、レイアウト設定部105は、サムネイル画像を表示すべきドキュメントブロックの位置情報を参照し、ドキュメントブロックの表示領域内の適切な箇所の座標をサムネイル画像の中心とすることで、サムネイル画像のレイアウトを設定してもよい。図10Aに示した例では、レイアウト設定部105は、サムネイル画像の中心の座標を、(X=ドキュメントブロックの中心のX座標、Y=0)に設定している。どの座標にサムネイル画像の中心座標を合わせるかについては、レイアウト設定部105が任意に設定可能である。
【0067】
また、アプリケーション制御部101は、HTMLデータそのものを書き換えて、検索結果を適切なブロックに表示するようにしてもよい。この場合、構造解析部103は、例えば、対応するキーワードの位置をXPath形式で判別し、該当するHTMLデータやDOMに、適切なタグを用いた構造単位を挿入する。レイアウト設定部105は、所定の構造単位が挿入されたHTMLデータや、このHTMLデータに基づいて再生成されたDOMを参照して、新たなレイアウトを再設定することができる。
【0068】
例えば図10Bに示した例では、構造解析部103は、<body>タグ→<div>タグ→<ul>タグ→<li>タグを指定して、検索結果に対応するサムネイル画像の表示位置等を規定する構造単位を埋め込んでいる(図中の太字の部分)。
【0069】
サムネイル画像の配置する際に座標を指定するか、HTMLデータの書き換えを行うかについては、ウェブページの構造、該当するブロックの構造、ウェブページのデザイン等に応じて、アプリケーション制御部101が自由に選択することが可能である。
【0070】
なお、図10Bに示した例では、構造解析部103は、HTMLデータに対して所定の構造単位を挿入しているが、構造解析部103は、HTMLデータ以外にも、例えばCSSファイルなど適切なファイルやデータに対して、構造単位を挿入することができる。
【0071】
また、抽出された一つのキーワードに対して、複数の画像コンテンツが検索される場合も生じうる。そのような際に、アプリケーション制御部101は、例えば図11Aに示したように、「前へ」ボタンや「次へ」ボタン等の操作ボタンとともにサムネイル画像を表示して、複数のサムネイル画像の中からユーザがサムネイル画像を選択するようにしてもよい。また、アプリケーション制御部101は、図11Bに示したように、複数のサムネイル画像を少しずつずらしながら画面上に表示させ、ユーザに所望の画像を選択させてもよい。また、アプリケーション制御部101は、予め設定された優先順位や、ユーザの視聴履歴・検索履歴等の情報を利用して、表示するサムネイル画像を更に選択してもよい。
【0072】
このような表示を行うことで、ユーザは、検索されたコンテンツが、どのブロックに記載されている表示内容に対応するものであるのかを、容易に判断することが可能となる。その結果、本実施形態に係る情報処理装置10では、ユーザの利便性を向上させることが可能となる。
【0073】
続いて、通信部115について説明する。
通信部115は、例えば、CPU、ROM、RAM、通信装置等により実現される。通信部115は、本実施形態に係る情報処理装置10と、この情報処理装置10の外部に設けられた他の装置(例えば、コンテンツ管理サーバ3や他の各種サーバ)との間で行われる通信を制御する処理部である。通信相手となる他の装置は、情報処理装置10とローカルエリアネットワークで接続された装置であってもよく、インターネット等のように公共のネットワークに接続された装置であってもよい。通信部115における通信制御は、通信相手となる装置との間で予め設定された所定のプロトコルに則して行われる。
【0074】
記憶部117は、本実施形態に係る情報処理装置10が有するストレージ装置の一例である。この記憶部117には、情報処理装置10が何らかの処理を行う際に保存する必要が生じた様々なパラメータや処理の途中経過等、または、各種のデータベース等が適宜格納される。この記憶部117は、本実施形態に係る情報処理装置10が備える各処理部が、自由に読み書きを行うことが可能である。
【0075】
以上、本実施形態に係る情報処理装置10の機能の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材や回路を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。また、各構成要素の機能を、CPU等が全て行ってもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用する構成を変更することが可能である。
【0076】
なお、上述のような本実施形態に係る情報処理装置の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作製し、パーソナルコンピュータ等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどである。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信してもよい。
【0077】
<表示画面の一例について>
続いて、図12Aおよび図12Bを参照しながら、本実施形態に係る情報処理装置10の表示画面の一例について、簡単に説明する。
【0078】
図12Aは、情報処理装置10が、ユーザによって指定されたウェブページを、アプリケーション制御部101が実行制御しているウェブブラウザによって表示画面に表示している例を示したものである。ここで、ユーザがマウス等の入力装置を操作して、図中に示したような選択領域Sを指定したとする。すると、被選択内容判定部109が、選択領域Sと各ドキュメントブロックの位置情報とに基づいて、選択されたブロックがどれであるかを判定し、ブロックB1、B2、B3が選択されたことを特定する。続いて、キーワード抽出部111が、各ブロックの中からキーワードを抽出し、抽出したキーワードについて、表示画面上にダイアログボックス301を表示することでユーザに通知する。ユーザによって、コンテンツの検索開始を要請する処理がなされると、コンテンツ検索部113は該当するキーワードを利用して、静止画コンテンツや動画コンテンツ等の検索を開始する。
【0079】
検索の結果該当するコンテンツが特定されると、コンテンツ検索部113は、検索結果および取得したメタデータを、アプリケーション制御部101に伝送する。アプリケーション制御部101は、取得したこれらの情報に基づいてレイアウトの再設定を行い、図12Bに示したような表示画面を、表示部に表示させる。この際、ブロックB1から抽出されたキーワードに対応するサムネイル画像303は、ブロックB1の近傍に配置され、ブロックB2から抽出されたキーワードに対応するサムネイル画像305は、ブロックB2の近傍に配置される。また、ブロックB3から抽出されたキーワードに対応するサムネイル画像307は、ブロックB3の近傍に配置される。
【0080】
本実施形態に係る情報処理装置10は、このような表示画面を構成してユーザに提供することにより、ブロック内に記載された情報に連動した画像コンテンツをユーザに提供することが可能となる。これにより、本実施形態に係る情報処理装置10は、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0081】
<情報処理方法について>
次に、図13〜図17を参照しながら、本実施形態に係る情報処理装置10が実施する情報処理方法について、詳細に説明する。図13〜図17は、本実施形態に係る情報処理方法を説明するための流れ図である。
【0082】
まず、図13を参照しながら、全体的な流れについて説明する。
情報処理装置10のアプリケーション制御部101は、ユーザによってあるウェブページが指定されると、該当するウェブページを管理するウェブサーバから、該当するウェブページに対応する表示制御データ(HTMLデータ)を取得する。その後、アプリケーション制御部101の構造解析部103は、取得したHTMLデータを解析することで、ウェブページの構造の解析を行う(ステップS101)。構造解析部103は、解析結果を利用してDOMを構築し、構築したDOMをレイアウト設定部105に出力する。レイアウト設定部105は、入力されたDOMに基づいてページレイアウトの設定を行い、表示制御部107を介して、ウェブページを表示部に表示する(ステップS103)。
【0083】
ここで、情報処理装置10は、ウェブページを表示しながら、ユーザにより表示画面中の表示内容を選択する操作がなされるまで待ち受けを行い、コンテンツの検索処理を開始するかを判断している(ステップS105)。
【0084】
ユーザ操作がなされコンテンツの検索処理を開始する場合、被選択内容判定部109は、ユーザによって選択された選択領域Sの位置情報と、レイアウト設定部105により生成された位置情報とを利用して、被選択ブロックを特定する(ステップS107)。
【0085】
被選択内容判定部109によりユーザによって選択されたドキュメントブロックが被選択ブロックとして特定されると、キーワード抽出部111は、被選択ブロック中に記載されている内容に対して形態素解析を行い、キーワードを抽出する(ステップS109)。
【0086】
続いて、コンテンツ検索部113は、キーワード抽出部111により抽出されたキーワードを利用して、コンテンツ管理サーバ3の中から、キーワードに関連する画像コンテンツを検索する(ステップS111)。検索結果が得られると、コンテンツ検索部113は、得られた検索結果および画像コンテンツに関連づけられたメタデータを、アプリケーション制御部101に出力する。
【0087】
アプリケーション制御部101は、コンテンツの検索結果がコンテンツ検索部113から通知されると、通知された情報を利用して、ページの再レイアウトを行う(ステップS113)。ページのレイアウトが再設定されると、表示制御部107により、サムネイル画像が配置されたウェブページが、表示部に再表示される(ステップS115)。
【0088】
本実施形態に係る情報処理方法では、上で説明したような流れで、表示内容の中から抽出されたキーワードに対応する画像コンテンツのサムネイル画像を表示画面に表示する。
【0089】
[被選択ブロックの特定処理について]
次に、図14を参照しながら、アプリケーション制御部101および被選択内容判定部109が連携して実施する被選択ブロックの特定処理について、説明する。
【0090】
まず、アプリケーション制御部101の構造解析部103は、表示画面に表示するウェブページに対応するHTMLデータを解析し、HTMLデータに含まれる情報を、トップレベルブロックに区分する(ステップS201)。続いて、構造解析部103は、各トップレベルブロックの構造を解析して、トップレベルブロックに含まれるドキュメントブロックを抽出する(ステップS203)。次に、アプリケーション制御部101のレイアウト設定部105は、各ドキュメントブロックが表示される位置を特定して、各ドキュメントブロックの表示位置を表す位置情報を生成し、この位置情報を座標に応じて並び替える(ステップS205)。かかる位置情報を参照することで、アプリケーション制御部101および被選択内容判定部109は、各ドキュメントブロックの互いの位置関係を容易に把握できるようになる。
【0091】
ユーザによって表示画面上の表示内容が選択されると、被選択内容判定部109は、ユーザ操作によって規定された選択領域Sの範囲を特定する(ステップS207)。続いて、被選択内容判定部109は、特定した選択領域Sの位置情報と、ドキュメントブロックの位置情報とを比較する処理を行う(ステップS209)。比較処理を行うことで、被選択内容判定部109は、ユーザ操作によって選択された被選択ブロックを特定する(ステップS211)。なお、この比較処理については、以下で図15を参照しながら別途説明する。
【0092】
[位置情報の比較処理について]
続いて、図15を参照しながら、被選択内容判定部109により実施される位置情報の比較処理について説明する。
【0093】
まず、被選択内容判定部109は、ウェブページ中に存在する全てのドキュメントブロックを、被選択ブロックの候補(以下、被選択候補と称する。)として登録する(ステップS301)。続いて、被選択内容判定部109は、以下に説明するステップS303を実施する。
【0094】
ステップS303は、被選択候補として登録されているドキュメントブロックが存在しているか否かを判断するステップである。被選択候補として登録されているドキュメントブロックが存在していない場合(すなわち、全てのドキュメントブロックに対して、判定が終了した場合)には、被選択内容判定部109は、位置情報の比較処理を終了する。また、被選択候補として登録されているドキュメントブロックが存在している場合には、被選択内容判定部109は、後述するステップS305を実施する。
【0095】
被選択内容判定部109は、被選択候補が残存している場合、以下で実施される評価の対象となる被選択候補を一つ選択する(ステップS305)。
【0096】
続いて、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補の上端のY座標(B.TY)の値が、ユーザによって選択された選択領域Sの下端のY座標(S.BY)の値以上であるか否かを判断する(ステップS307)。S.BY≦B.TYが成立しなかった場合、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補に対して、以下のステップS317を実施する。また、S.BY≦B.TYが成立した場合、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補に対して、以下のステップS309を実施する。
【0097】
次に、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補の下端のY座標(B.BY)の値が、ユーザによって選択された選択領域Sの上端のY座標(S.TY)の値以下であるか否かを判断する(ステップS309)。S.TY≧B.BYが成立しなかった場合、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補に対して、以下のステップS317を実施する。また、S.TY≧B.BYが成立した場合、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補に対して、以下のステップS311を実施する。
【0098】
続いて、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補の右端のX座標(B.RX)の値が、ユーザによって選択された選択領域Sの左端のX座標(S.LX)の値以上であるか否かを判断する(ステップS311)。S.LX≦B.RXが成立しなかった場合、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補に対して、以下のステップS317を実施する。また、S.LX≦B.RXが成立した場合、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補に対して、以下のステップS313を実施する。
【0099】
次に、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補の左端のX座標(B.LX)の値が、ユーザによって選択された選択領域Sの右端のX座標(S.RX)の値以下であるか否かを判断する(ステップS313)。S.RX≧B.LXが成立しなかった場合、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補に対して、以下のステップS317を実施する。また、S.RX≧B.LXが成立した場合、被選択内容判定部109は、評価対象とした被選択候補に対して、以下のステップS315を実施する。
【0100】
被選択内容判定部109は、ステップS313での判断条件が成立した場合、評価対象とした被選択候補を、ユーザ操作によって選択された被選択ブロックに切り替える(ステップS315)。すなわち、被選択候補が被選択ブロックとして選択されるということは、ステップS307〜ステップS313の4つの判断条件が全て成立することを意味する。また、これら4つの判断条件が全て成立するということは、判断条件から明らかなように、被選択候補の少なくとも一部が、選択領域Sの含まれることを意味している。これにより、被選択候補の中から、評価対象となっていた被選択候補が一つ除かれることとなる。切り替えが終了すると、被選択内容判定部109は、ステップS303に戻って処理を続行する。
【0101】
他方、ステップS307〜ステップS313の何れかの条件が成立しなかった場合、被選択内容判定部109は、評価対象となっていた被選択候補は、ユーザによって選択されたブロックではないと判断する。被選択内容判定部109は、このような評価対象を、被選択候補の中から除外する。これにより、被選択候補の中から、評価対象となっていた被選択候補が一つ除かれることとなる。除外が終了すると、被選択内容判定部109は、ステップS303に戻って処理を続行する。
【0102】
以上説明したように、本実施形態に係る被選択ブロックの特定処理では、各ドキュメントブロックの位置情報を利用して、ドキュメントブロックごとに、被選択ブロックであるか否かの判断を行う。そのため、ユーザによってトップレベルブロックを跨いだブロックの選択が行われたとしても、従来のように意図していないブロックまでもが選択されることは発生しなくなる。そのため、本実施形態に係る被選択ブロックでは、ユーザが容易かつ快適に意図したドキュメントブロックを選択することが可能なインターフェースを、提供することが可能となる。
【0103】
[キーワードの抽出処理について]
続いて、図16を参照しながら、キーワード抽出部111により実施されるキーワードの抽出処理について説明する。
【0104】
まず、キーワード抽出部111は、被選択内容判定部109により特定された被選択ブロックについて、当該被選択ブロックの有する構造を解析し(ステップS401)、どのようなタグを用いてドキュメントブロックが規定されているか把握する。
【0105】
続いて、キーワード抽出部111は、解析結果を参照して、被選択ブロックが、リストタグ等の特定の構造を規定するタグを用いて記述されているか否か(すなわち、構造化されたブロックであるか否か)を判断する(ステップS403)。
【0106】
被選択ブロックが構造化されていない場合には、キーワード抽出部111は、形態素解析を利用してブロック中に記載されている文章を解析し、キーワードを抽出する(ステップS405)。
【0107】
他方、被選択ブロックが構造化されている場合には、キーワード抽出部111は、HTMLパーサにより、被選択ブロックの構造を分類し(ステップS407)、分類された文章を、形態素解析を利用して解析して、キーワードを抽出する(ステップS409)。また、キーワード抽出部111は、抽出したキーワードを被選択ブロックの構造と関連づけて(ステップS411)、どのキーワードがどの構造の中から抽出されたものかを把握できるようにしておく。
【0108】
これにより、キーワード抽出部111は、被構造ブロックの中から適切なキーワードを適切に抽出することが可能となる。
【0109】
[再レイアウト処理について]
続いて、図17を参照しながら、アプリケーション制御部101により実施される再レイアウト処理について説明する。
【0110】
アプリケーション制御部101は、まず、コンテンツ検索部113から伝送されたコンテンツの検索結果と、コンテンツに関連づけられたメタデータとを取得する(ステップS501)。続いて、アプリケーション制御部101は、ウェブページの構造、被選択ブロックの構造、ウェブページのデザイン等に応じて、取得した画像コンテンツのサムネイル画像の表示方法を選択する(ステップS503)。
【0111】
サムネイル画像に関する情報をHTMLデータ等に直接追記する場合には、アプリケーション制御部101の構造解析部103は、ドキュメントツリーを編集して所定の箇所に適切な構造単位を挿入する。レイアウト設定部105が、新たなHTMLデータ等に応じてレイアウトの再設定を行ことで、抽出したキーワードに対応するブロック内に、検索したコンテンツのサムネイル画像を表示することができる(ステップS505)。
【0112】
他方、表示位置の座標を指定してサムネイル画像を表示する場合には、レイアウト設定部105は、ドキュメントブロックの位置情報を参照しながら、サムネイル画像の中心が位置すべき場所を、座標を用いて指定する。これにより、抽出したキーワードに対応するブロック内に、検索したコンテンツのサムネイル画像を表示することができる(ステップS507)。
【0113】
以上、本実施形態に係る情報処理装置10が実施する情報処理方法について、詳細に説明した。
【0114】
<変形例について>
次に、図18を参照しながら、本実施形態に係る情報処理装置10の変形例について、簡単に説明する。
【0115】
先に示した第1の実施形態では、情報処理装置10がHTMLデータ等の表示制御データの構造を解析し、その後、選択されたドキュメントブロックの中からキーワードを抽出する場合について説明した。しかしながら、情報処理装置10は、表示制御データの構造を解析して、被選択内容の判定を行うまでの処理を実施し、判定の結果特定された被選択内容の中からキーワードを抽出する処理は、コンテンツ管理サーバ3に要請するようにしてもよい。
【0116】
図18は、本変形例に係る情報処理装置10が備える処理部の一部と、コンテンツ管理サーバ3が備える処理部の一部を示したものである。本変形例では、情報処理装置10のアプリケーション制御部101および被選択内容判定部109により、ユーザ操作によって選択された被選択ブロックが特定される。その後、情報処理装置10は、被選択ブロックに関する情報を、コンテンツ管理サーバ3に送信して、キーワードの抽出処理と、抽出したキーワードに関連するコンテンツの検索処理を、コンテンツ管理サーバ3に要請する。
【0117】
他方、要請を受けたコンテンツ管理サーバ3のキーワード抽出部151は、第1の実施形態に係るキーワード抽出部111と同様にして、情報処理装置10から要請された被選択ブロックに対応するドキュメントの内容の中から、キーワードを抽出する。その後、キーワード抽出部151は、抽出したキーワードを、コンテンツ検索部153に通知する。コンテンツ検索部153は、記憶部155に格納されている様々なコンテンツの中から、通知されたキーワードに関連するものを、メタデータ等を利用しながら検索する。コンテンツの検索に成功すると、コンテンツ検索部153は、検出したコンテンツを、情報処理装置10に通知する。
【0118】
情報処理装置10のアプリケーション制御部101は、コンテンツ管理サーバ3から通知された検索結果に応じて、第1の実施形態に係るアプリケーション制御部101と同様にして、サムネイル画像を適切なブロックに表示する。
【0119】
先だって説明したように、HTMLデータ中に含まれるドキュメントブロックの表示位置等は、ウェブブラウザ等のアプリケーション毎、ひいては、情報処理装置毎に異なるものである。従って、情報処理装置10は、自装置におけるドキュメントの表示位置から、ユーザによって選択された内容を特定する処理を行うことが求められる。しかしながら、それ以降の処理については、コンテンツを管理しているサーバに要請することで、情報処理装置10が搭載すべきリソースを削減することが可能となる。
【0120】
また、本発明の第1の実施形態では、ユーザ操作によって選択された選択領域Sが矩形である場合について説明したが、選択領域Sの形状は、かかる例に限定されるわけではなく、選択領域の形状は、円形であってもよく、四角形以外の多角形であってもよい。また、選択領域Sの形状は、ユーザがスタイラス等を利用してフリーハンドで指定した、任意の形状を有する領域であってもよい。かかる場合であっても、選択領域Sを規定する座標値と、ドキュメントブロックの位置座標とを利用して、被選択ブロックを特定することが可能である。
【0121】
(ハードウェア構成について)
次に、図19を参照しながら、本発明の実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成について、詳細に説明する。図19は、本発明の実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【0122】
情報処理装置10は、主に、CPU901と、ROM903と、RAM905と、を備える。また、情報処理装置10は、更に、ホストバス907と、ブリッジ909と、外部バス911と、インターフェース913と、入力装置915と、出力装置917と、ストレージ装置919と、ドライブ921と、接続ポート923と、通信装置925とを備える。
【0123】
CPU901は、演算処理装置および制御装置として機能し、ROM903、RAM905、ストレージ装置919、またはリムーバブル記録媒体927に記録された各種プログラムに従って、情報処理装置10内の動作全般またはその一部を制御する。ROM903は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM905は、CPU901の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらはCPUバス等の内部バスにより構成されるホストバス907により相互に接続されている。
【0124】
ホストバス907は、ブリッジ909を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス911に接続されている。
【0125】
入力装置915は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチおよびレバーなどユーザが操作する操作手段である。また、入力装置915は、例えば、赤外線やその他の電波を利用したリモートコントロール手段(いわゆる、リモコン)であってもよいし、情報処理装置10の操作に対応した携帯電話やPDA等の外部接続機器929であってもよい。さらに、入力装置915は、例えば、上記の操作手段を用いてユーザにより入力された情報に基づいて入力信号を生成し、CPU901に出力する入力制御回路などから構成されている。情報処理装置10のユーザは、この入力装置915を操作することにより、情報処理装置10に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0126】
出力装置917は、取得した情報をユーザに対して視覚的または聴覚的に通知することが可能な装置で構成される。このような装置として、CRTディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置、ELディスプレイ装置およびランプなどの表示装置や、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置や、プリンタ装置、携帯電話、ファクシミリなどがある。出力装置917は、例えば、情報処理装置10が行った各種処理により得られた結果を出力する。具体的には、表示装置は、情報処理装置10が行った各種処理により得られた結果を、テキストまたはイメージで表示する。他方、音声出力装置は、再生された音声データや音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して出力する。
【0127】
ストレージ装置919は、情報処理装置10の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置919は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記憶部デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイス等により構成される。このストレージ装置919は、CPU901が実行するプログラムや各種データ、および外部から取得した各種のデータなどを格納する。
【0128】
ドライブ921は、記録媒体用リーダライタであり、情報処理装置10に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ921は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体927に記録されている情報を読み出して、RAM905に出力する。また、ドライブ921は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体927に記録を書き込むことも可能である。リムーバブル記録媒体927は、例えば、DVDメディア、HD−DVDメディア、Blu−rayメディア等である。また、リムーバブル記録媒体927は、コンパクトフラッシュ(登録商標)(CompactFlash:CF)、フラッシュメモリ、または、SDメモリカード(Secure Digital memory card)等であってもよい。また、リムーバブル記録媒体927は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード(Integrated Circuit card)または電子機器等であってもよい。
【0129】
接続ポート923は、機器を情報処理装置10に直接接続するためのポートである。接続ポート923の一例として、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)ポート等がある。接続ポート923の別の例として、RS−232Cポート、光オーディオ端子、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)ポート等がある。この接続ポート923に外部接続機器929を接続することで、情報処理装置10は、外部接続機器929から直接各種のデータを取得したり、外部接続機器929に各種のデータを提供したりする。
【0130】
通信装置925は、例えば、通信網931に接続するための通信デバイス等で構成された通信インターフェースである。通信装置925は、例えば、有線または無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、またはWUSB(Wireless USB)用の通信カード等である。また、通信装置925は、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、または、各種通信用のモデム等であってもよい。この通信装置925は、例えば、インターネットや他の通信機器との間で、例えばTCP/IP等の所定のプロトコルに則して信号等を送受信することができる。また、通信装置925に接続される通信網931は、有線または無線によって接続されたネットワーク等により構成され、例えば、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信、ラジオ波通信または衛星通信等であってもよい。
【0131】
以上、本発明の実施形態に係る情報処理装置10の機能を実現可能なハードウェア構成の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用するハードウェア構成を変更することが可能である。
【0132】
(まとめ)
以上説明したように、本発明の実施形態に係る情報処理装置によれば、ウェブページなどに含まれる表示制御データを解析し、データを構成するブロック内に記載された情報に関連する画像コンテンツのリストを表示画面に自動的に表示することができる。
【0133】
これにより、ユーザが、ウェブページの閲覧時に、「ウェブページの記載内容に関連する動画を見たい」と希望した際、ユーザは、表示内容をドラッグアンドドロップにより選択することで、簡単に画像コンテンツを検索することができる。
【0134】
また、検索結果は、検出されたコンテンツに対応するキーワードが存在しているブロックの近傍に表示されるため、ユーザは、どの情報に関連するコンテンツであるかを容易に判断することが可能となる。
【0135】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0136】
3 コンテンツ管理サーバ
10 情報処理装置
101 アプリケーション制御部
103 構造解析部
105 レイアウト設定部
107 表示制御部
109 非選択内容判定部
111,151 キーワード抽出部
113,153 コンテンツ検索部
115 通信部
117,155 記憶部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示制御に関する情報が記述された複数の構造単位を含む表示制御データを解析し、前記表示制御データに含まれる前記構造単位を抽出する構造解析部と、
前記構造解析部により抽出された前記構造単位に基づいて、前記表示制御データを表示画面に表示する際のレイアウト情報を設定するレイアウト設定部と、
前記構造単位に対応する表示内容の中からキーワードを抽出するキーワード抽出部と、
前記キーワード抽出部により抽出されたキーワードに対応する画像コンテンツを検索するコンテンツ検索部と、
を備え、
前記レイアウト設定部は、画像コンテンツに対応するキーワードを含む構造単位が表示される表示領域に、前記コンテンツ検索部により検索された前記画像コンテンツを配置する、情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理装置は、ユーザ操作により選択された表示画面中の選択領域に含まれる表示内容を特定する被選択内容特定部を更に備え、
前記レイアウト設定部は、前記レイアウト情報として、それぞれの前記構造単位に対応する表示内容が表示画面に表示される位置を表す座標を含む位置情報を生成し、
前記被選択内容特定部は、前記レイアウト設定部により生成された前記位置情報を参照して、前記構造単位に対応する表示内容が表示される領域の少なくとも一部が前記選択領域に含まれる場合、当該構造単位が選択されたと特定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記レイアウト設定部は、生成した前記位置情報に基づき、前記画像コンテンツの前記表示領域内での配置位置を、前記表示画面内での位置を表す座標を用いて設定する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記レイアウト設定部は、前記画像コンテンツに関する情報および当該画像コンテンツの前記表示領域内での配置位置を表す情報を、対応する前記構造単位中に追記する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記キーワード抽出部は、
キーワードの抽出を行う前記構造単位の種別を当該構造単位に含まれるタグの種別に基づいて解析し、
前記タグが表示画面における所定の構造を規定するタグであった場合、当該タグを含む前記構造単位の中から少なくとも1つのキーワードを抽出する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
表示制御に関する情報が記述された複数の構造単位を含む表示制御データを解析し、前記表示制御データに含まれる前記構造単位を抽出するステップと、
抽出された前記構造単位に基づいて、前記表示制御データを表示画面に表示する際のレイアウト情報を設定するステップと、
前記構造単位に対応する表示内容の中からキーワードを抽出するステップと、
抽出された前記キーワードに対応する画像コンテンツを検索するステップと、
画像コンテンツに対応するキーワードを含む構造単位が表示される表示領域に、検索された前記画像コンテンツを配置するステップと、
を含む、情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータに、
表示制御に関する情報が記述された複数の構造単位を含む表示制御データを解析し、前記表示制御データに含まれる前記構造単位を抽出する構造解析機能と、
前記構造解析機能により抽出された前記構造単位に基づいて、前記表示制御データを表示画面に表示する際のレイアウト情報を設定するレイアウト設定機能と、
前記構造単位に対応する表示内容の中からキーワードを抽出するキーワード抽出機能と、
前記キーワード抽出機能により抽出されたキーワードに対応する画像コンテンツを検索するコンテンツ検索機能と、
画像コンテンツに対応するキーワードを含む構造単位が表示される表示領域に、前記コンテンツ検索機能により検索された前記画像コンテンツを配置する画像コンテンツ配置機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項8】
表示制御に関する情報が記述された複数の構造単位を含む表示制御データを解析し、前記表示制御データに含まれる前記構造単位を抽出する構造解析部と、
前記構造解析部により抽出された前記構造単位に基づいて、前記表示制御データを表示画面に表示する際のレイアウト情報を設定するレイアウト設定部と、
を有する情報処理装置と、
前記情報処理装置から送信された前記構造単位の抽出結果に基づいて、前記抽出された構造単位に対応する表示内容の中からキーワードを抽出するキーワード抽出部と、
前記キーワード抽出部により抽出されたキーワードに対応する画像コンテンツを検索するコンテンツ検索部と、
を有するコンテンツ管理サーバと、
を含み、
前記レイアウト設定部は、前記コンテンツ管理サーバにより検索された前記画像コンテンツに対応するキーワードを含む前記構造単位が表示される表示領域に、前記検索された前記画像コンテンツを配置する、情報処理システム。
【請求項1】
表示制御に関する情報が記述された複数の構造単位を含む表示制御データを解析し、前記表示制御データに含まれる前記構造単位を抽出する構造解析部と、
前記構造解析部により抽出された前記構造単位に基づいて、前記表示制御データを表示画面に表示する際のレイアウト情報を設定するレイアウト設定部と、
前記構造単位に対応する表示内容の中からキーワードを抽出するキーワード抽出部と、
前記キーワード抽出部により抽出されたキーワードに対応する画像コンテンツを検索するコンテンツ検索部と、
を備え、
前記レイアウト設定部は、画像コンテンツに対応するキーワードを含む構造単位が表示される表示領域に、前記コンテンツ検索部により検索された前記画像コンテンツを配置する、情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理装置は、ユーザ操作により選択された表示画面中の選択領域に含まれる表示内容を特定する被選択内容特定部を更に備え、
前記レイアウト設定部は、前記レイアウト情報として、それぞれの前記構造単位に対応する表示内容が表示画面に表示される位置を表す座標を含む位置情報を生成し、
前記被選択内容特定部は、前記レイアウト設定部により生成された前記位置情報を参照して、前記構造単位に対応する表示内容が表示される領域の少なくとも一部が前記選択領域に含まれる場合、当該構造単位が選択されたと特定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記レイアウト設定部は、生成した前記位置情報に基づき、前記画像コンテンツの前記表示領域内での配置位置を、前記表示画面内での位置を表す座標を用いて設定する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記レイアウト設定部は、前記画像コンテンツに関する情報および当該画像コンテンツの前記表示領域内での配置位置を表す情報を、対応する前記構造単位中に追記する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記キーワード抽出部は、
キーワードの抽出を行う前記構造単位の種別を当該構造単位に含まれるタグの種別に基づいて解析し、
前記タグが表示画面における所定の構造を規定するタグであった場合、当該タグを含む前記構造単位の中から少なくとも1つのキーワードを抽出する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
表示制御に関する情報が記述された複数の構造単位を含む表示制御データを解析し、前記表示制御データに含まれる前記構造単位を抽出するステップと、
抽出された前記構造単位に基づいて、前記表示制御データを表示画面に表示する際のレイアウト情報を設定するステップと、
前記構造単位に対応する表示内容の中からキーワードを抽出するステップと、
抽出された前記キーワードに対応する画像コンテンツを検索するステップと、
画像コンテンツに対応するキーワードを含む構造単位が表示される表示領域に、検索された前記画像コンテンツを配置するステップと、
を含む、情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータに、
表示制御に関する情報が記述された複数の構造単位を含む表示制御データを解析し、前記表示制御データに含まれる前記構造単位を抽出する構造解析機能と、
前記構造解析機能により抽出された前記構造単位に基づいて、前記表示制御データを表示画面に表示する際のレイアウト情報を設定するレイアウト設定機能と、
前記構造単位に対応する表示内容の中からキーワードを抽出するキーワード抽出機能と、
前記キーワード抽出機能により抽出されたキーワードに対応する画像コンテンツを検索するコンテンツ検索機能と、
画像コンテンツに対応するキーワードを含む構造単位が表示される表示領域に、前記コンテンツ検索機能により検索された前記画像コンテンツを配置する画像コンテンツ配置機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項8】
表示制御に関する情報が記述された複数の構造単位を含む表示制御データを解析し、前記表示制御データに含まれる前記構造単位を抽出する構造解析部と、
前記構造解析部により抽出された前記構造単位に基づいて、前記表示制御データを表示画面に表示する際のレイアウト情報を設定するレイアウト設定部と、
を有する情報処理装置と、
前記情報処理装置から送信された前記構造単位の抽出結果に基づいて、前記抽出された構造単位に対応する表示内容の中からキーワードを抽出するキーワード抽出部と、
前記キーワード抽出部により抽出されたキーワードに対応する画像コンテンツを検索するコンテンツ検索部と、
を有するコンテンツ管理サーバと、
を含み、
前記レイアウト設定部は、前記コンテンツ管理サーバにより検索された前記画像コンテンツに対応するキーワードを含む前記構造単位が表示される表示領域に、前記検索された前記画像コンテンツを配置する、情報処理システム。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11A】
【図11B】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11A】
【図11B】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2011−108146(P2011−108146A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−264819(P2009−264819)
【出願日】平成21年11月20日(2009.11.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.COMPACTFLASH
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月20日(2009.11.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.COMPACTFLASH
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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