説明

情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び記録媒体

【課題】実際の印刷出力結果と一致する物理印刷プレビューイメージを作成できる情報処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】印刷対象物の印刷データを印刷装置に出力し、前記印刷装置に印刷させる情報処理装置であって、前記印刷対象物の初期印刷設定を取得する初期設定取得手段と、前記印刷対象物の実際に印刷される原稿様式情報を取得し、取得した前記原稿様式情報に基づいて、前記初期印刷設定を更新する設定更新手段と、前記設定更新手段で更新された印刷設定を反映した前記印刷対象物の印刷プレビューイメージを作成する印刷プレビュー作成手段と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷プレビュー機能を有する情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータなどの情報処理装置においてドキュメントを印刷する場合に、ユーザによる印刷指示の後、実際に印刷が行われる前に、印刷出力イメージをディスプレイ上に画像表示して印刷仕上がりを確認する機能である印刷プレビュー機能がよく用いられる。ユーザは、印刷プレビュー機能を利用することで、実際に印刷することなく、印刷仕上がりをイメージすることができる。
【0003】
従来の情報処理装置では、実際に印刷しなくとも、文書作成アプリケーションにて、印刷設定を考慮しない論理ページを視認可能にする論理印刷プレビューイメージの作成を実現することができたが、論理印刷プレビューイメージの視認結果は、実際の印刷結果と一致しないため、印刷プレビューの機能としては不十分であった。
【0004】
上記問題点を解決し、印刷プレビューの機能を向上させるため、実際の印刷処理を行うことで中間ファイルを作成し、実際の印刷結果と一致するような物理印刷プレビューイメージの作成する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
更に、中間ファイルの作成に時間がかかり、操作性が悪くなる点を改善するため、中間ファイルを作成せずに、物理印刷プレビューイメージを作成することで、印刷プレビューを表示するまでの時間を短縮する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2004−005241号公報
【特許文献2】特開2006−202112号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来から提案されている技術では、原稿サイズ、印刷方向はプリンタドライバで設定した値に基づいて物理印刷プレビューイメージを作成するため、使用する文書作成アプリケーションによっては、作成される物理印刷プレビューイメージが、実際の印刷出力結果と一致しないという問題があった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、実際の印刷出力結果と一致する物理印刷プレビューイメージを作成できる情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、第1の発明は、印刷対象物の印刷データを印刷装置に出力し、前記印刷装置に印刷させる情報処理装置であって、前記印刷対象物の初期印刷設定を取得する初期設定取得手段と、前記印刷対象物の実際に印刷される原稿様式情報を取得し、取得した前記原稿様式情報に基づいて、前記初期印刷設定を更新する設定更新手段と、前記設定更新手段で更新された印刷設定を反映した前記印刷対象物の印刷プレビューイメージを作成する印刷プレビュー作成手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
第2の発明は、第1の発明に係る情報処理装置において、更に、前記印刷対象物の前記印刷設定を印刷設定画面で入力する印刷設定入力手段と、前記印刷設定画面と前記印刷プレビューイメージとを同一画面上に表示する表示手段と、を有し、前記印刷プレビュー作成手段は、前記印刷設定入力手段で入力された前記印刷設定を反映した前記印刷対象物の印刷プレビューイメージを作成することを特徴とする。
【0010】
第3の発明は、第1又は第2の発明に係る情報処理装置において、前記印刷プレビュー作成手段は、同一画面に表示される複数の前記印刷対象物の前記印刷プレビューイメージを作成可能であることを特徴とする。
【0011】
第4の発明は、印刷対象物の印刷データを印刷装置に出力し、前記印刷装置に印刷させる情報処理方法であって、前記印刷対象物の初期印刷設定を取得する初期設定取得ステップと、前記印刷対象物の実際に印刷される原稿様式情報を取得し、取得した前記原稿様式情報に基づいて、前記初期印刷設定を更新する設定更新ステップと、前記設定更新ステップで更新された印刷設定を反映した前記印刷対象物の印刷プレビューイメージを作成する印刷プレビュー作成ステップと、を有することを特徴とする。
【0012】
第5の発明は、第4の発明に係る情報処理方法において、更に、前記印刷対象物の前記印刷設定を印刷設定画面で入力する印刷設定入力ステップと、前記印刷設定画面と前記印刷プレビューイメージとを同一画面上に表示する表示ステップと、を有し、前記印刷プレビュー作成ステップは、前記印刷設定入力ステップで入力された前記印刷設定を反映した前記印刷対象物の印刷プレビューイメージを作成することを特徴とする。
【0013】
第6の発明は、第4又は第5の発明に係る情報処理方法において、前記印刷プレビュー作成ステップは、同一画面に表示される複数の前記印刷対象物の前記印刷プレビューイメージを作成可能であることを特徴とする。
【0014】
第7の発明は、第4乃至第6の何れか一に記載の発明に係る情報処理方法を、コンピュータに実行させるプログラムであることを特徴とする。
【0015】
第8の発明は、第7の発明に係るプログラムを記録した、コンピュータが読み取り可能な記録媒体であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、実際の印刷出力結果と一致する物理印刷プレビューイメージを作成できる情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び記録媒体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
【0018】
〈第1の実施の形態〉
図1は本発明の第1の実施の形態に係る情報処理装置110の概略の構成例を示すブロック図である。また、図2は、本発明の第1の実施の形態に係る情報処理装置110及びプリンタ装置120から構成される印刷制御システム100の概略の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、情報処理装置110とプリンタ装置120とは、例えば、LANなどのネットワークで接続され、印刷制御システム100を構成する。情報処理装置110は、LANなどのネットワークを経由して、印刷対象物の印刷データをプリンタ装置120に出力し、プリンタ装置120に印刷させる機能を有する。
【0019】
図1に示す情報処理装置110は、図示しない中央演算装置(CPU)、一次記憶装置、二次記憶装置、内部バス、入出力制御装置、入力装置、出力装置等の一般的なコンピュータ構成要素により構成されている。また、情報処理装置110には、図示しないオペレーティングシステム(OS)がインストールされており、更に、プリンタドライバ111、プリンタドライバ拡張API112、文書作成アプリケーションソフトウェア113、文書管理アプリケーションソフトウェア114、及び、印刷設定UI115がインストールされている。また、情報処理装置110は表示部116を備えている。
【0020】
中央演算装置(CPU)は、印刷制御システム100全体の制御を司り、一次記憶装置及び/又は二次記憶装置は中央演算装置(CPU)が実行するプログラム、その他の固定データ等を格納する。本発明に係る情報処理装置110が実行するプログラムは、一次記憶装置及び/又は二次記憶装置等に予め組み込まれていても構わないし、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、本発明に係る情報修理装置110に内蔵された、又は、外付け可能なHDD、CD−ROM、FD、DVD等の記録装置(図示せず)で読み取り可能な記録媒体に記録して提供しても構わない。
【0021】
図1において、プリンタドライバ111は、図2に示すプリンタ装置120を制御するソフトウェアであり、アプリケーションから送られた印刷データは、プリンタドライバ111を経由してプリンタ装置120に送られる。プリンタドライバ111では、画質や用紙の選択などの印刷設定値の情報(印刷設定情報)の取得及び印刷設定値の設定が可能である。
【0022】
プリンタドライバ拡張API112は、アプリケーション・プログラム・インターフェースであり、通常、ベンダーが提供するプリンタドライバ111やそれに付随するインストールパッケージ、あるいはアプリケーションよりインストールされることが一般的である。ベンダー固有の設定値などプリンタドライバ111から取得できない設定値がある場合、プリンタドライバ拡張API112より印刷設定値の情報(印刷設定情報)の取得及び印刷設定値の設定をすることができる。
【0023】
文書作成アプリケーションソフトウェア113は、文書を作成するアプリケーションソフトウェアである。印刷する各ページの数、印刷プレビューイメージ、サイズ、方向といった情報を外部より取得することができる。文書管理アプリケーションソフトウェア114は、文書作成アプリケーションソフトウェア113で作成した文書ファイルや画像ファイルなどを統合管理するソフトウェアである。印刷設定UI115は、ユーザに対する情報の表示様式や、ユーザのデータ入力方式を規定する、印刷設定を行うためのユーザインターフェースである。表示部116は、例えば、印刷プレビューなどを表示するディスプレイである。
【0024】
本発明の第1の実施の形態は、図1に示す情報処理装置110において、文書管理アプリケーションソフトウェア114が、文書作成アプリケーションソフトウェア113から印刷対象物の論理印刷プレビューイメージ及び印刷対象物の実際に印刷される原稿様式情報を取得し、取得した原稿様式情報に基づいて、初期印刷設定を更新し、更新された印刷設定を論理印刷プレビューイメージに反映させた印刷対象物の物理印刷プレビューイメージを作成し、作成された物理印刷プレビューイメージが、表示部116に表示される処理の例である。
【0025】
図3は、対象文書を選択して印刷プレビュー実行の指示を受けた時の文書管理アプリケーションソフトウェア114のフローチャートの例を示す図である。ステップ100において、文書管理アプリケーションソフトウェア114は、文書作成アプリケーションソフトウェア113から総ページ数Pを取得する(S100)。
【0026】
ステップ110において、文書管理アプリケーションソフトウェア114は、文書作成アプリケーションソフトウェア113から文書作成アプリケーションソフトウェア113が作成した印刷対象物であるページpの印刷プレビューイメージを取得する(S110)。ここで取得できるものは、印刷設定が反映されていない論理印刷プレビューイメージである。ステップ120において、文書管理アプリケーションソフトウェア114は、文書作成アプリケーションソフトウェア113から印刷対象物であるページpのサイズ、方向などの原稿様式情報を取得する(S120)。
【0027】
ステップ130において、ページpが総ページ数P以下であるか否かを判定し(S130)、ページpが総ページ数P以下である場合には、ステップ110及びステップ120の処理を繰り返す。ページpが総ページ数P以下でない場合には、ステップ140の処理を実行する。ステップ140において、文書管理アプリケーションソフトウェア114は、プリンタドライバ111またはプリンタドライバ拡張API112に対してステップ120において取得したページpのサイズ、ページの方向などの原稿様式情報を設定する(S140)。
【0028】
ステップ150において、プリンタドライバ111は、印刷設定値に対して排他処理を行う(S150)。ここで排他処理とは、ページのサイズやページの方向によって設定可能な選択肢を制限することを意味する。例えば、ページの方向が縦の原稿に対して、2in1集約は通常左から右方向に配置し、上から下方向には配置しない。従って、この場合は、上から下方向の配置は設定できない。ステップ160において、文書管理アプリケーション114は、プリンタドライバ111またはプリンタドライバ拡張API112からステップ150において排他処理された印刷設定情報を取得する(S160)。
【0029】
ステップ170において、文書管理アプリケーション114は、ステップ110において取得した論理印刷プレビューイメージを利用してステップ160において取得した印刷設定情報を反映した物理印刷プレビューイメージを作成し、作成された物理印刷プレビューイメージは、表示部116に表示される(S170)。これで、図3に示すフローチャートの処理は終了する。
【0030】
ここで、物理印刷プレビューイメージの例について説明する。図4は、物理印刷プレビューイメージの例を示す図である。又、図5は、印刷設定情報の例を示す図である。図5に示す印刷設定情報は、文書管理アプリケーションソフトウェア114が、プリンタドライバ111又はプリンタドライバ拡張API112から取得できる。ステップ110において、文書管理アプリケーションソフトウェア114が、文書作成アプリケーションソフトウェア113から取得する論理印刷プレビューイメージは、論理印刷プレビューイメージ131及び論理印刷プレビューイメージ132から構成されているとする。
【0031】
この場合、ステップ170では、論理印刷プレビューイメージ131及び論理印刷プレビューイメージ132に、図5に示す「印刷用紙サイズ」、「余白」、「集約」、「集約仕切り線」、「両面/製本」、「ソート」、「パンチ」、「ステープル」、「カラー/白黒」、及び、「部数」の印刷設定情報を反映し、図4に示す物理印刷プレビューイメージ130を作成する。具体的には、A3の領域の右半分における5mm内側に論理印刷プレビューイメージ131を配置し、A3の領域の左半分における5mm内側に論理印刷プレビューイメージ132を配置する。A3の領域の左右中心部分に点線で仕切り線133を描画する。このようにして、論理印刷プレビューイメージ(図示せず)に印刷設定情報を反映させた、物理印刷プレビューイメージ130を作成する。
【0032】
図6は、印刷実行時のフローチャートの例を示す図である。ステップ200において、文書管理アプリケーションソフトウェア114は、プリンタドライバ111に対して中間ファイル作成モードを設定する(S200)。ステップ210において、文書管理アプリケーションソフトウェア114は、文書作成アプリケーションソフトウェア113に印刷要求を行う(S210)。
【0033】
ステップ220において、中間ファイルが作成される(S220)。ステップ230において、文書管理アプリケーションソフトウェア114は、プリンタドライバ111に対して、中間ファイルと図3に示すフローチャート(S160)で取得した印刷設定を送信する(S230)。ステップ240において、送信された印刷設定で印刷を実行する(S240)。これで、図6に示すフローチャートの処理は終了する。
【0034】
図6に示すフローチャートの処理により、図4に示す物理印刷プレビューイメージの印刷が実行できる。
【0035】
このように、本発明の第1の実施の形態によれば、文書管理アプリケーションソフトウェア114が、従来と異なり、印刷対象物の実際に印刷される原稿様式情報を取得し、取得した原稿様式情報に基づいて、初期印刷設定を更新し、更新された印刷設定を論理印刷プレビューイメージに反映させた印刷対象物の物理印刷プレビューイメージを作成することにより、実際の印刷出力結果と一致する物理印刷プレビューイメージを作成することができる。
【0036】
〈第2の実施の形態〉
本発明の第2の実施の形態は、図1に示す情報処理装置110において、物理印刷プレビューイメージと印刷設定画面とを表示部116に同時に表示させ、取得した情報に基づいて、表示部116に表示させた物理印刷プレビューイメージを更新することにより、印刷出力結果を確認しながら印刷設定を行うことができ、情報処理装置110の操作性を向上させるための処理の例である。
【0037】
図3に示すフローチャートの後、更に、文書管理アプリケーションソフトウェア114は、図7に示すフローチャートの処理を実行する。図7は、対象文書を選択して印刷プレビュー実行の指示を受けた時の文書管理アプリケーションソフトウェア114のフローチャートの他の例を示す図である。
【0038】
ステップ300において、文書管理アプリケーションソフトウェア114は、プリンタドライバ111、又は、プリンタドライバ拡張API112より印刷設定能力を取得する(S300)。ここで、印刷設定能力とは、原稿方向やサイズ、或いは、他の印刷設定を考慮した設定可能な選択肢のことをいう。例えば、あるプリンタドライバにて、ステープルの設定として、原稿方向を横に設定したときには"左上"、"右上"、"上2つ"、"左2つ"、"右2つ"の5種類が設定可能であり、原稿方向を縦に設定したときには機能上"上2つ"が設定できず、"左上"、"右上"、"左2つ"、"右2つ"の4種類が設定可能であるとする。この情報が、原稿方向を考慮したステープルの設定可能な選択肢であり印刷設定能力である。
【0039】
ステップ310において、文書管理アプリケーションソフトウェア114は、印刷設定UI115においてユーザに設定された印刷設定情報を取得する(S310)。ステップ320において、文書管理アプリケーションソフトウェア114は、ステップ310で取得した印刷設定情報のうちの、ステップ300で取得した印刷設定能力の範囲を超えない情報のみを図3に示すステップ170において作成した物理印刷プレビューイメージに反映させ、物理印刷プレビューイメージを更新し、表示部116に表示する。これで、図7に示すフローチャートの処理は終了する。
【0040】
図8は、表示部116に表示される印刷プレビューの画面表示の例を示す図である。図8において、物理印刷プレビューイメージと印刷設定画面が同一画面上に表示されている。左上側に表示されているのが物理印刷プレビューイメージであり、その周囲に表示されているのが印刷設定画面である。
【0041】
図9は、ジョブ管理リストの例を示す図である。図9に示すように、文書名、ページ数、ページ情報リスト、印刷設定、及び、ページごとの描画データリストの各情報は、文書管理アプリケーションソフトウェア114でジョブ(ジョブNo1〜3)ごとに管理される。ここで、文書名とは文書の名称、ページ数とは文書を構成するページ数、ページ情報リストとはページごとのサイズ・方向情報のリスト、印刷設定とは対象文書に対する印刷設定(例えば、図5に示す印刷設定)、ページ毎の描画データリストとは文書作成アプリケーションソフトウェア113が作成した論理印刷プレビューイメージリストである。このように、文書管理アプリケーションソフトウェア114は、図9に示す各情報をジョブごとに管理しているので、図8に示すように、物理印刷プレビューイメージと印刷設定画面を同一画面上に表示することができる。なお、図9に示す各情報は、XMLデータとして管理しても構わない。
【0042】
図8に示すように、物理印刷プレビューイメージと印刷設定画面を同一画面上に表示することにより、ユーザは、表示部116に表示される物理印刷プレビューイメージを確認しながら、印刷設定の変更をすることができ、その設定変更情報を反映した物理印刷プレビューイメージを確認することができる。
【0043】
このように、本発明の第2の実施の形態によれば、実際の印刷出力結果と一致する物理印刷プレビューイメージを作成し、更に、印刷設定能力及びユーザに設定された印刷設定情報を取得し、物理印刷プレビューイメージと印刷設定画面とを表示部116に同時に表示させ、取得した情報に基づいて、表示部116に表示させた物理印刷プレビューイメージを更新することにより、印刷出力結果を確認しながら印刷設定を行うことができ、情報処理装置110の操作性を向上させることができる。
【0044】
〈第3の実施の形態〉
本発明の第3の実施の形態は、図1に示す情報処理装置110において、対象文書として複数の文書を選択して印刷プレビュー実行の指示を受けた時の処理の例である。図10は、対象文書として複数の文書を選択して印刷プレビュー実行の指示を受けた時の文書管理アプリケーションソフトウェア114のフローチャートの例を示す図である。
【0045】
ステップ400において、文書管理アプリケーションソフトウェア114は、文書作成アプリケーションソフトウェア113から総文書数Nを取得する(S400)。ステップ410において、文書管理アプリケーションソフトウェア114は、図3に示すフローチャートにおける全処理、又は、図3及び図7に示すフローチャートにおける全処理を実行する(S410)。ステップ420において、文書nが総文書数N以下であるか否かを判定し(S420)、文書nが総文書数N以下である場合には、ステップ410の処理を繰り返す。文書nが総文書数N以下でない場合には、図10に示すフローチャートの処理は終了する。
【0046】
図11は、対象文書として複数の文書を選択した場合の、印刷実行時のフローチャートの例を示す図である。ステップ500において、文書管理アプリケーションソフトウェア114は、文書作成アプリケーションソフトウェア113から総文書数Nを取得する(S500)。ステップ510において、文書管理アプリケーションソフトウェア114は、図6に示すフローチャートにおける全処理を実行する(S510)。ステップ520において、文書nが総文書数N以下であるか否かを判定し(S520)、文書nが総文書数N以下である場合には、ステップ510の処理を繰り返す。文書nが総文書数N以下でない場合には、図11に示すフローチャートの処理は終了する。
【0047】
図12は、対象文書として複数の文書を選択した場合の物理印刷プレビューイメージの例を示す図である。複数文書を選択した場合は、選択した文書数を取得し、各文書に対して、図3に示すフローチャート又は図3及び図7に示すフローチャートにおける処理を行い、図12に示すように、作成された物理印刷プレビューを順番に配置する。また、印刷実行の際は、各文書に対して図6に示すフローチャートにおける処理を行うことで、複数文書を印刷することができる。
【0048】
このように、本発明の第3の実施の形態によれば、例えば異なるアプリケーションで作成した文書を一度に印刷したい場合などに、印刷プレビューで確認して印刷するという処理を文書数分行なうのではなく、一度の操作で実現できるため情報処理装置110の操作性を向上することができる。
【0049】
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳説したが、本発明は、上述した実施の形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る情報処理装置110の概略の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る情報処理装置110及びプリンタ装置120から構成される印刷制御システム100の概略の構成例を示すブロック図である。
【図3】対象文書を選択して印刷プレビュー実行の指示を受けた時の文書管理アプリケーションソフトウェア114のフローチャートの例を示す図である。
【図4】物理印刷プレビューイメージの例を示す図である。
【図5】デフォルトの印刷設定情報の例を示す図である。
【図6】印刷実行時のフローチャートの例を示す図である。
【図7】対象文書を選択して印刷プレビュー実行の指示を受けた時の文書管理アプリケーションソフトウェア114のフローチャートの他の例を示す図である。
【図8】表示部116に表示される印刷プレビューの画面表示の例を示す図である。
【図9】ジョブ管理リストの例を示す図である。
【図10】対象文書として複数の文書を選択して印刷プレビュー実行の指示を受けた時の文書管理アプリケーションソフトウェア114のフローチャートの例を示す図である。
【図11】対象文書として複数の文書を選択した場合の、印刷実行時のフローチャートの例を示す図である。
【図12】対象文書として複数の文書を選択した場合の物理印刷プレビューイメージの例を示す図である。
【符号の説明】
【0051】
100 印刷制御システム
110 情報処理装置
111 プリンタドライバ
112 プリンタドライバ拡張API
113 文書作成アプリケーションソフトウェア
114 文書管理アプリケーションソフトウェア
115 印刷設定UI
116 表示部
120 プリンタ装置
130 物理印刷プレビューイメージ
131 論理印刷プレビューイメージ
132 論理印刷プレビューイメージ
133 仕切り線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷対象物の印刷データを印刷装置に出力し、前記印刷装置に印刷させる情報処理装置であって、
前記印刷対象物の初期印刷設定を取得する初期設定取得手段と、
前記印刷対象物の実際に印刷される原稿様式情報を取得し、取得した前記原稿様式情報に基づいて、前記初期印刷設定を更新する設定更新手段と、
前記設定更新手段で更新された印刷設定を反映した前記印刷対象物の印刷プレビューイメージを作成する印刷プレビュー作成手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
更に、前記印刷対象物の前記印刷設定を印刷設定画面で入力する印刷設定入力手段と、
前記印刷設定画面と前記印刷プレビューイメージとを同一画面上に表示する表示手段と、を有し、
前記印刷プレビュー作成手段は、前記印刷設定入力手段で入力された前記印刷設定を反映した前記印刷対象物の印刷プレビューイメージを作成することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記印刷プレビュー作成手段は、同一画面に表示される複数の前記印刷対象物の前記印刷プレビューイメージを作成可能であることを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
印刷対象物の印刷データを印刷装置に出力し、前記印刷装置に印刷させる情報処理方法であって、
前記印刷対象物の初期印刷設定を取得する初期設定取得ステップと、
前記印刷対象物の実際に印刷される原稿様式情報を取得し、取得した前記原稿様式情報に基づいて、前記初期印刷設定を更新する設定更新ステップと、
前記設定更新ステップで更新された印刷設定を反映した前記印刷対象物の印刷プレビューイメージを作成する印刷プレビュー作成ステップと、を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項5】
更に、前記印刷対象物の前記印刷設定を印刷設定画面で入力する印刷設定入力ステップと、
前記印刷設定画面と前記印刷プレビューイメージとを同一画面上に表示する表示ステップと、を有し、
前記印刷プレビュー作成ステップは、前記印刷設定入力ステップで入力された前記印刷設定を反映した前記印刷対象物の印刷プレビューイメージを作成することを特徴とする請求項4記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記印刷プレビュー作成ステップは、同一画面に表示される複数の前記印刷対象物の前記印刷プレビューイメージを作成可能であることを特徴とする請求項4又は5記載の情報処理方法。
【請求項7】
請求項4乃至6の何れか一項記載の情報処理方法を、コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
請求項7記載のプログラムを記録した、コンピュータが読み取り可能な記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate