説明

情報処理装置、情報処理方法及びプログラム

【課題】アプリケーションに付随する操作ガイドを見たユーザが、アプリケーションの操作画面の操作方法を瞬時に理解できるようにする。
【解決手段】本開示に係る情報処理装置は、入力された操作情報に応じて遷移する操作画面を表示するための処理を行う操作画面表示処理部と、前記操作画面の少なくとも一部をキャプチャーしてキャプチャー画面を生成する操作画面キャプチャー部と、前記キャプチャー画面を含み、前記操作画面を操作するための操作案内を表示するための処理を行う操作案内表示処理部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば下記の特許文献1に記載されているように、ユーザが希望する静止画を背景画像として自由に利用できることを想定した背景画像取り込みシステムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−332006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置には、各種のアプリケーションがインストールされる。これらのアプリケーションは、その種類毎に操作方法が異なるため、アプリケーションに操作ガイドを付随させて、ユーザに操作方法を認識させる方法が想定されている。
【0005】
しかしながら、アプリケーションに付随する操作ガイドは、その表示内容が汎用的なものとなる。一方、アプリケーションの実際の操作画面は、ユーザ毎にカスタマイズされている場合が多いため、操作ガイドに表示される画面サンプルと異なる場合が多い。このため、操作ガイドを見たユーザが、操作画面の操作方法を早期に理解できない場合も想定される。
【0006】
そこで、アプリケーションに付随する操作ガイドを見たユーザが、アプリケーションの操作画面の操作方法を瞬時に理解できるような仕組みが求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示によれば、入力された操作情報に応じて遷移する操作画面を表示するための処理を行う操作画面表示処理部と、前記操作画面の少なくとも一部をキャプチャーしてキャプチャー画面を生成する操作画面キャプチャー部と、前記キャプチャー画面を含み、前記操作画面を操作するための操作案内を表示するための処理を行う操作案内表示処理部と、を備える、情報処理装置が提供される。
【0008】
本開示によれば、入力された操作情報に応じて遷移する操作画面の少なくとも一部をキャプチャーしたキャプチャー画面が生成され、操作画面を操作するための操作案内にキャプチャー画面が含まれるため、ユーザは、実際の操作画面に従って操作案内を見ることができる。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、アプリケーションに付随する操作ガイドを見たユーザが、アプリケーションの操作画面の操作方法を瞬時に理解することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本開示の一実施形態に係る情報処理装置の構成を示す模式図である。
【図2】操作ガイドの一例を示す模式図である。
【図3】操作ガイドの一例を示す模式図である。
【図4】操作ガイドに表示される画面のサンプルと、実際にユーザが操作する画面とが一致しない状態を示す模式図である。
【図5】本実施形態の情報処理装置における表示画面を示す模式図である。
【図6】操作画面の画面全体をキャプチャーし、キャプチャーした画面からサムネイルを生成する様子を示す模式図である。
【図7】操作画面に示された各コントロール部分1〜6を示す模式図である。
【図8】操作対象のコントロール部分にズームする例を示す模式図である。
【図9】補足情報付加部により吹き出しを付加する処理を示す模式図である。
【図10】情報処理装置における処理を示すフローチャートである。
【図11】図10に対応する処理を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0012】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.前提となる技術
2.本実施形態の概要
3.情報処理装置の構成
4.情報処理装置における処理
【0013】
1.前提となる技術
図1は、本開示の一実施形態に係る情報処理装置100の構成を示す模式図である。情報処理装置100は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)等の機器である。
【0014】
先ず、本実施形態の前提となる技術について説明する。パーソナルコンピュータ等の機器では、各種のPCアプリケーションがインストールされる。また、パーソナルコンピュータには、各種のデバイスが接続され、これらのデバイスを制御するため、対応するアプリケーション(ソフトウェア)がインストールされる。
【0015】
例えばPCに接続されるデバイスがデジタルカメラ、録音機(ICレコーダ)、プリンター等の場合、ユーザがこれらのデバイスをPC上で取り扱うために、これらのデバイスに関連するソフトウェアがPCにインストールされる。PCに接続されるデバイスがデジタルカメラの場合、ユーザは、このデジタルカメラに関連するソフトウェアをPCにインストールにすることによって、デジタルカメラで撮影した画像をPCに転送することができる。そして、デジタルカメラで撮影した画像の編集、印刷、メール転送等の所望の操作を行うことができる。同様に、PCに接続されるデバイスが録音機の場合、ユーザは、この録音機に関連するソフトウェアをPCにインストールにすることによって、録音機で録音した音声ファイルをPCに転送することができる。そして、録音した音声ファイルの編集、メール転送等の所望の操作を行うことができる。なお、以下では、PC(情報処理装置100)に接続されるデバイスが録音機であり、PCに録音機に関連するアプリケーション(ソフトウェア)をインストールする場合を例に挙げて説明する。
【0016】
ユーザは、これらのアプリケーションを操作するため、マウス、キーボード、タッチパネル等の操作入力部を用いて、PCの画面上で操作を行う。画面上での操作方法は、アプリケーション、デバイスの種類に応じて異なるため、操作方法を案内(ガイダンス)するために、「画面のサンプル(静止画または動画)」と「解説文」で構成される操作ガイドがアプリケーションに含まれている。
【0017】
図2及び図3は、操作ガイドの一例を示す模式図である。図2は、パーソナルコンピュータ等の表示画面に操作ガイドを表示した状態を示している。図2に示すように、表示画面の枠W01で囲まれた領域には、インストールしたソフトウェアの表示画面のサンプルが静止画の状態で表示される。そして、表示画面の枠W02で囲まれた領域には、枠W01で示される表示画面の解説文が表示される。ユーザは、解説文を読むことで、対応する操作画面の操作方法を認識することができる。
【0018】
また、図3は、アプリケーションの操作画面と操作ガイドとが同じ画面上に表示される例を示している。図3に示す表示画面の上部には、操作ガイド300が表示されている。また、操作ガイド300よりも下の領域には、実際にユーザが操作する操作画面310が表示されている。このような構成により、ユーザは、操作ガイド300に従って、操作画面310内で所望の操作(例えば、クリック、ドラッグ等の操作)を行うことで、録音機から転送した音声ファイルを編集したり、音声ファイルをCD等の記憶メディアに記憶させたり、音声ファイルをメール転送する等の所望の処理を行うことができる。
【0019】
具体的に説明すると、図3に示す例では、操作ガイド300内の枠W10で示す領域に「機器から取り込む」と表示されており、音声ファイルを機器(録音機)からPCへ取り込む際の操作ガイドが表示されている。また、この領域には、「取り込みたいファイルを選択してください」、「選択したら「次へ」ボタンで進んでください」と記載されており、音声ファイルを機器(録音機)からPCへ転送する際の解説文が記載されている。また、操作ガイド300の左側の枠W11で囲んだ領域には、操作画面310内の画面サンプルが表示され、この画面サンプル内にユーザが行うべき操作内容が指示される。従って、ユーザは、枠W11で囲んだ領域の画面サンプルを参照しながら、枠10で囲んだ領域の解説文に従って実際の操作画面310を操作することで、操作ガイド300の指示通りに操作を行うことができる。
【0020】
しかしながら、図2及び図3に示す操作ガイドは、予めソフトウェアに組み込まれた静的な画像または動画を表示するだけなので、操作ガイドに表示される画面のサンプルと、実際にユーザが操作する画面とが一致しないという問題がある。
【0021】
図4は、図3の例において、操作ガイドに表示される画面のサンプルと、実際にユーザが操作する画面とが一致しない状態を示す模式図である。図4では、説明のため、図3の枠W11で囲んだ領域を枠W12の領域に拡大して示しており、枠W11(枠W12)で示される画面サンプル内に、複数のファイルの中からPCに転送するファイルを「選択」する操作が指示されている様子を示している。画面サンプル内の表示内容は、操作画面310内の表示内容に対応し、操作画面310内でユーザが操作すべき領域が表示される。図4に示す例では、画面サンプル内に操作画面310の右上の枠W13で囲んだ領域に対応する画面が示され、画面サンプル内に所望のファイルを「選択」するようにガイドが出されている。また、枠W14で囲んだ領域は、枠W13で囲んだ領域を拡大して示している。
【0022】
操作画面310は、実際にユーザが操作する画面であるため、操作画面310内の枠W13(枠W14)で囲んだ領域に示される音声ファイルは、ユーザ毎に異なるものである。一方、操作ガイド300は、全てのユーザに提供されるため、画面サンプル内の表示内容は汎用的なものとなる。このため、操作画面310内の枠W13で囲んだ領域に示される音声ファイルのファイル名は、「議事録」、「おけいこ」等のユーザに応じて個別に設定されたものであるのに対し、操作ガイド300の画面サンプルに表示される音声ファイルのファイル名は、「Z0000001」、「Z0000002」、・・・等となっており、見た目の表示内容に相違が生じてしまう。同様に、操作画面310に表示される他の情報についても、ユーザが編集した音声ファイルのファイル名、転送先のメールアドレス等、ユーザに関係する個別な情報が含まれており、ユーザが他の操作について操作ガイド300からガイダンスを受ける場合においても、操作ガイド300の画面サンプルの表示と操作画面310の表示とが相違してしまう問題が生じる。
【0023】
このため、ユーザは、操作ガイド300の画面サンプルと実際の操作画面310とが相違している状態で、操作ガイド300によるガイド内容に従って操作画面310上での操作を行わなければならず、ユーザの操作に不便が生じるとともに、誤操作を引き起こすことも考えられる。
【0024】
以上のように、画面のリサイズや設定変更、音楽・画像コンテンツなど、ユーザ固有の情報を表示する場合などは、ユーザごとに画面の表示が異なるため、実際にユーザが見ている操作画面210と、操作ガイド200上に表示されたサンプル画像の見た目が異なり、操作対象がわかりにくくなるという問題点がある。
【0025】
同様に、図2に示す例においても、操作ガイドに表示される画面サンプルは、予め用意された汎用的なものであり、ユーザが実際に操作する操作画面と一致するものではない。
【0026】
また、操作ガイド200を作成するソフトウェアの提供側にとっても、操作ガイド200用の画面サンプルの画像がデザイン変更されたり、バージョン変更が行われる度に操作ガイド200を差し替える必要がある。また、操作ガイド200の対応言語が増えるたびに操作ガイド200差し替える必要がある。このため、ソフトウェアの作成、及び管理のためのコストが上昇するという問題が生じていた。
【0027】
このため、以下に説明する本実施形態では、操作ガイド300内の画面サンプルと操作画面310とが同一となるように処理を行う。以下、本実施形態について詳細に説明する。
【0028】
2.本実施形態の概要
図5は、本実施形態の情報処理装置100における表示画面を説明するための模式図である。図5は、図3と同様に、パーソナルコンピュータ(情報処理装置100)にインストールしたソフトウェアの操作画面を表示部に表示した状態を示している。ここで、図5の下側の図は、情報処理装置100の表示部140における表示を示している。また、図5の上側の図は、下側の図の操作ガイド200のキャプチャー画面を拡大した図を示している。
【0029】
図5の下側の図に示すように、表示画面の上部には、操作ガイド200が表示されている。また、操作ガイド200よりも下の領域には、実際にユーザが操作する操作画面210が表示されている。操作ガイド200の左側の枠W20で囲んだ領域には、操作画面210内をキャプチャーしたキャプチャー画面が表示される。操作ガイド200の右側の枠W21で囲んだ領域には、キャプチャー画像に対応する解説文が表示されている。図5の上側の図は、枠W20で囲んだ領域のキャプチャー画面を拡大して示している。
【0030】
図5に示す操作ガイド200のキャプチャー画面は、図3、図4とは異なり、全てのユーザに共通の汎用的なものではなく、操作画面210を動的にリアルタイムでキャプチャーしたものとされている。このため、キャプチャー画面の表示内容は、操作画面210の一部または全部の領域の表示内容と基本的に同一である。なお、図5では、キャプチャー画面を操作画面210の全部の領域に対応する画面として表示しているが、後述するように、ズーミングにより操作画面210の所望の領域を拡大してキャプチャー画面に表示することができる。
【0031】
このため、ユーザは、キャプチャー画面に表示された、操作画面210と同一の表示内容の画面上でのガイダンスに従って、操作画面210を操作することがでる。従って、ユーザは、誤操作を生じさせることなく、キャプチャー画面に従って操作画面210を確実に操作することができる。
【0032】
具体的な処理として、図6に示すように、情報処理装置100は、操作画面210の画面全体をキャプチャーし、キャプチャーした画面からサムネイル(縮小画像)を生成する。そして、生成したサムネイルを操作ガイド200のキャプチャー画面としてリアルタイムで表示する。これにより、操作画面210の表示がリアルタイムで操作ガイド200の画面に反映されるため、ユーザは、操作ガイド200のキャプチャー画面に表示された指示通りに操作することで、所望の操作を実現することができる。
【0033】
3.情報処理装置の構成
次に、図1に基づいて、本実施形態に係る情報処理装置100について詳細に説明する。図1に示すように、情報処理装置100は、制御部110、操作ガイド表示処理部120、操作画面表示処理部122、記憶部130、表示部140、ネットワークインターフェース部150、記憶メディア挿入部155、機器接続インターフェース部160、操作入力部170を備える。
【0034】
制御部110は、一例として中央演算処理装置(CPU)から構成され、情報処理装置100の全体を制御する。記憶部140は、ハードディスク、ROM、RAM等から構成され、各種情報及び制御部110を機能させるプログラムを格納する。表示部140は、液晶表示ディスプレイ(LCD)等から構成され、図5、図6及び後述するような表示画面を表示する。ネットワークインターフェース部150は、インターネットなどのネットワークと接続する際のインターフェースであり、情報処理装置100は、ネットワークから各種情報をダウンロードしたり、ソフトウェアをインストールすることができる。記憶メディア挿入部155は、例えばCDなどの記憶媒体が挿入され、情報処理装置100は、CDなどの記憶媒体から各種情報をダウンロードしたり、ソフトウェアをインストールすることができる。機器接続インターフェース部160は、上述した録音機などのデバイスを接続する際のインターフェースである。操作入力部170は、マウス、キーボード、タッチセンサ等の入力部である。ユーザは、マウス、キーボード、タッチパネル等の操作入力部を用いて、表示部140の画面を参照しながら操作を行うことができる。なお、操作入力部170がタッチセンサの場合、タッチセンサは表示部140の表示画面上に配置することができる。
【0035】
図1に示すように、制御部110は、操作位置取得部112、操作画面キャプチャー部114、補足情報付加部116、サムネイル生成部118、表示処理部120を有して構成される。これらの構成要素は、制御部110と、これを機能させるためのプログラム(ソフトウェア)によって実現されることができる。この場合に、そのプログラムは、記憶部130に格納されることができる。また、そのプログラムはCDなどの記憶メディアに記録されていても良く、記憶メディア挿入部155がそのプログラムを取得して記憶部130に記憶させるものであっても良い。本実施形態では、上述したように、情報処理装置100に接続されるデバイスが録音機である場合を例に挙げて説明する。この場合、ユーザは、録音機に関連するソフトウェアを、ネットワークを介してインストールするか、またはCDなどの記憶メディアからインストールする。そして、制御部110は、インストールしたソフトウェアを記憶部130に格納する。これにより、制御部110を図1に示す各構成要素として機能させることができる。なお、制御部110の各構成要素は、ハードウェア(回路)から構成されるものであっても良い。
【0036】
記憶部110は、ソフトウェアをインストールすることによって、ガイド対象である操作画面210内の各コントロール部分の位置情報を格納する。図7は、操作画面210に示された各コントロール部分1〜6を示す模式図である。なお、ユーザが通常の画面表示に設定した場合、操作ガイド200は画面内に表示されない。ユーザが操作ガイド200によるガイダンスが必要な場合は、所定のボタンを操作することによって、図7のように操作ガイド200が操作画面210の上部に表示される。操作ガイド200が表示されると、ユーザは、操作ガイド200のキャプチャー画面及び解説文に従って操作画面210を操作する。なお、解説文には、キャプチャー画面に従って操作を行うための文章が記載されるが、解説文の中にキャプチャー画像に表示される操作ボタン等を表示することもできる。この際、キャプチャー画像の中の操作ボタン等を解説文に取り込むように設定しておくことで、ソフトウェアのバージョンが変更等により操作ボタンのデザイン等が変更された場合等においても、その変更を解説文に反映させることができる。
【0037】
図7に示す各コントロール部分1〜6は、ユーザによって選択操作等が可能な領域を示している。操作ガイド200に示されるガイダンスは、各コントロール部分に対応して行われる。例えば、操作ガイド200によるガイダンスがコントロール部分6の操作に関係する場合、コントロール部分6のキャプチャー画面が操作ガイド200の枠W20で示す領域に表示される。
【0038】
また、キャプチャー画面の右側の枠W21で示す領域には、操作の解説文が表示される。ユーザが操作ガイド200に従って操作画面210を操作した後、ユーザが枠W21内の「次へ」のボタンをクリックすると、次の操作に対応する解説文が表示され、次の操作に対応するコントロール部分がキャプチャー画面としてW21の領域に表示される。このように、操作ガイド200における表示内容は、操作画面210の操作に対応しており、操作画面の操作の1ステップ毎に変化する。
【0039】
なお、図5〜図7に示す例では、解説文にユーザが録音機から音声ファイルを情報処理装置100へ「転送」する場合の解説が表示されている。ユーザは、「ディスク作成」、「ファイル分割」、「メール転送」などの他の操作についても、これらの操作を指定することにより、操作ガイド200に案内を表示させることができる。
【0040】
記憶部130にソフトウェアがインストールされると、コントロール部分1〜6のそれぞれについて、基点Cの座標(x,y)、横方向及び縦方向の長さ(dx,dy)が記憶部130に保持される。ここで、基点Cの位置は、一例として各コントロール部分1〜6の左上の頂点である。これにより、各コントロール部分1〜6のそれぞれは、基点Cの座標(x,y)と横方向及び縦方向の長さ(dx,dy)によって画定されることになる。
【0041】
コントロール部分の位置は、表示される操作画面210に応じて異なるため、記憶部130は、表示される操作画面210に応じて、各コントロール部分の位置を示す基点Cの座標(x,y)と横方向及び縦方向の長さ(dx,dy)を記憶している。同様にして、記憶部130は、コントロール部分内に表示される各種操作ボタン等の位置を記憶している。
【0042】
ユーザが操作ガイド200によるガイダンスを要求すると、操作位置取得部112は、操作ガイド200のガイダンスに従って、ガイドされるコントロール部分の位置を記憶部130から取得する。より詳細には、操作位置取得部112は、キャプチャー画面を生成する領域の位置情報を取得する。
【0043】
操作画面キャプチャー部114は、ガイド対象の画面を特定し、ガイド対象の画面全体のキャプチャー画像を取得する。また、操作画面キャプチャー部114は、ガイド対象の画面内の各コントロール部分の位置情報(座標)に基づいて、操作対象のコントロール部分の位置を取得し、取得した位置情報に基づいて、操作対象のコントロール部分にフォーカスするように、複数のキャプチャー画像を取得する。図8は、操作対象のコントロール部分にズームするため、複数のキャプチャー画像を取得した例を示す模式図である。操作ガイド200内では、図8中に領域15で示す範囲が最終的にキャプチャー画面の枠W20内に表示されるが、その過程において、領域11→領域12→領域13→領域14→領域15の順で順次ズーミングし、操作画面210内のより広い領域から操作対象の領域15へズーミングしながらキャプチャー画面を表示する。これにより、操作ガイド200内において、操作対象部分にズームするようなアニメーションを表示することができる。そして、ユーザは、操作ガイド200のキャプチャー画面に表示される内容が操作画面210内のどの領域に対応するのかを瞬時に判断することができる。なお、キャプチャー画面は、ズーミングによる動画として表示するものに限定されるものではなく、最初から領域15に対応する画面を静止画で表示しても良い。
【0044】
また、キャプチャー画面は操作画面210をリアルタイムでキャプチャーした画面であるため、操作画面210上のキャプチャーした領域にカーソル、ツールチップ等が含まれる場合は、操作ガイド200内に表示されるキャプチャー画面内にもカーソル、ツールチップ等が表示される。一方、カーソル、ツールチップ等を操作ガイド200内に表示する必要がない場合は、これらを削除して操作ガイド内200に表示しても良い。
【0045】
補足情報付加部116は、キャプチャー画面に対して操作を案内するための吹き出し、アニメーション等の補足情報を付加する。補足情報付加部116は、操作位置取得部102が取得した位置情報に基づいて、操作対象のコントロール部分のキャプチャー画像に対して、吹き出し、アニメーション等を付加する加工を行う。これにより、ユーザによる操作を補助するための画像を挿入することができる。
【0046】
図9は、補足情報付加部116により吹き出しを付加する処理を示す模式図である。図9に示す例では、コントロール部分6のキャプチャー画面に対して、「選択」という吹き出しを付加する様子を示している。吹き出しが付加されたキャプチャー画像は、操作ガイド200内にキャプチャー画面W20として表示される。
【0047】
補足情報付加部116は、操作ガイド200が対応する言語(ソフトウェアの仕向け地)、または操作ガイド200のバージョン情報に応じて、キャプチャー画面の異なる位置に補足情報を付加する。例えば、図9に示すように、コントロール部分6に補足情報として吹き出し「選択」を付加する場合に、操作ガイド200に表記される言語が日本語の場合と英語の場合とでは同じ表記に対して文字数、行数が異なるため、一律に同じ位置に補足情報を付加すると、吹き出しの位置が適正とならない場合が想定される。このため、操作ガイド200の言語に応じて、補足情報を付加する位置を変更することで、補足情報を適正な位置に付加することができる。同様に、アプリケーションのバージョンに応じて、補足情報を付加する位置を変更することで、アプリケーションのバージョンが変更された場合に、補足情報を適正な位置に付加することができる。この場合、記憶部130には、ソフトウェアがインストールされた際に、言語またはバージョン情報に応じた補足情報の付加位置が記憶されている。従って、補足情報付加部116は、記憶部130に記憶された位置情報に応じて補足情報を付加することで、言語またはバージョンが変わった場合においても、適正な位置に補足情報を付加することができる。
【0048】
サムネイル生成部118は、補足情報が付加されたキャプチャー画像から、操作ガイド200に表示するためのサムネイルを生成する。なお、本実施形態では、操作ガイド200にサムネイルを表示することとしているが、操作ガイド200に表示される画像はサムネイルに限定されるものではなく、より大きな画像を表示することも可能である。
【0049】
操作ガイド表示処理部122は、補足情報が付加されたキャプチャー画像を操作ガイド200に表示する処理を行う。サムネイル生成部118によりサムネイルが生成された場合、操作ガイド表示処理部122は、サムネイル生成部118が生成したサムネイルを操作ガイド200に表示する処理を行う。また、操作ガイド表示処理部122は、操作ガイド200の解説文を表示する処理を表示するための処理を行う。操作ガイド表示処理部122は、操作ガイド200における表示内容を、操作画面210の操作に対応させて、操作画面210の操作の1ステップ毎に変化させて表示する。操作画面表示処理部120は、操作画面210を表示するための処理を行い、操作入力部170入力された操作情報に応じて操作画面210が遷移するように表示処理を行う。
【0050】
4.情報処理装置における処理
次に、上述した情報処理装置100における処理について、図10のフローチャートと図11に基づいて説明する。先ず、ステップS10では、アプリケーションの画面をキャプチャーする。ここでは、操作画面210の全域をキャプチャーする。次のステップS12では、画面内の各コントロール部分の位置情報を読み込む。
【0051】
次のステップS14では、画面内の特定の部分を操作ガイド200内に表示するか否かを判定する。画面内の特定の部分を操作ガイド200内に表示する場合は、ステップS16へ進む。ステップS16では、位置情報に基づいて。キャプチャー画像として表示するコントロール部分を残し、キャプチャー画像上の不要な領域を削除する。これにより、コントロール部分の特定の領域へズーミングが行われる。ステップS16の後はステップS18へ進む。
【0052】
一方、ステップS14において、画面内の特定の部分を操作ガイド200内に表示しない場合は、ステップS16に進むことなく、ステップS18へ進む。この場合、キャプチャー画面として操作画面210の全体が画定される。
【0053】
ステップS18では、キャプチャー画面に補足情報を付けて表示するか否かを判定し、補足情報を付けて表示する場合は、ステップS20へ進み、キャプチャー画面上の指定された位置に補足情報を追加し、ステップS22へ進む。一方、ステップS18において、補足情報を付けないで表示する場合は、ステップS20へ進むことなく、ステップS22へ進む。
【0054】
ステップS22では、補足情報が付加されたキャプチャー画面、または補足情報が付加されていないキャプチャー画面からサムネイルを生成する。次のステップS24では、サムネイルを操作ガイド200内に表示する。次のステップS26では、操作ガイド210の表示を終了するか否かを判定し、終了する場合は、表示を終了する(END)。一方、表示を終了しない場合は、ステップS14へ戻り、以降の処理を再度行う。
【0055】
図11は、図10に対応する処理を示す模式図である。最初に、キャプチャー画面として操作画面210の全体がキャプチャーされる。その後、図8で説明したように、コントロール部分6に対応する位置がズーミングされる。そして、補足情報として「選択」の吹き出しが付加されて、操作ガイド200内の枠W20で示す領域にキャプチャー画面が表示される。
【0056】
以上説明したように本実施形態によれば、操作画面210をキャプチャーした画面を操作ガイド200に表示することによって、操作画面210がユーザによりデフォルト状態からカスタマイズされていた場合であっても、操作ガイド210内にユーザが見ている操作画面210と同じ画像を表示することができる。従って、ユーザは、操作画面210と同一の画面を参照しながら操作ガイド200に従って操作をすることができ、操作ガイド200に従った操作を確実に行うことが可能となる。また、画像内の操作対象部分を特定することができるので、操作対象をズーム表示したり、アイコン、吹き出しなどを付加するなどの画像の加工を行うことができる。更に、操作ガイド200の作成者が操作ガイド200内の画像作成にかける時間を短縮することができる。
【0057】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本技術はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0058】
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)入力された操作情報に応じて遷移する操作画面を表示するための処理を行う操作画面表示処理部と、
前記操作画面の少なくとも一部をキャプチャーしてキャプチャー画面を生成する操作画面キャプチャー部と、
前記キャプチャー画面を含み、前記操作画面を操作するための操作案内を表示するための処理を行う操作案内表示処理部と、
を備える、情報処理装置。
【0059】
(2)前記操作画面の中からキャプチャーする領域を示す位置情報を記憶する記憶部を備え、
前記操作画面キャプチャー部は、前記位置情報に基づいて前記操作画面の少なくとも一部をキャプチャーする、(1)に記載の情報処理装置。
【0060】
(3)前記キャプチャー画面に補足情報を付加する捕捉情報付加部を備え、
前記操作案内表示処理部は、前記補足情報が付加された前記キャプチャー画面を含む前記案内を表示するための処理を行う、(1)に記載の情報処理装置。
【0061】
(4)前記操作画面キャプチャー部は、前記操作案内に表示される最終的なキャプチャー画面を生成する過程で、前記操作画面の少なくとも一部をズーミングして拡大しながら前記キャプチャー画面を生成する、(1)に記載の情報処理装置。
【0062】
(5)前記補足情報が付加された前記キャプチャー画面を含むサムネイルを生成するサムネイル生成部を備え、
前記操作画面表示処理部は、前記サムネイルを表示するための処理を行う、(1)に記載の情報処理装置。
【0063】
(6)前記捕捉情報付加部は、前記操作ガイドが対応する言語、または前記操作ガイドのバージョン情報に応じて、前記操作案内の異なる位置に前記補足情報を付加する、(3)に記載の情報処理装置。
【0064】
(7)操作案内表示処理部は、前記入力された操作情報に応じて遷移する前記操作画面に応じて、前記操作案内を遷移させて表示する処理を行う、(1)に記載の情報処理装置。
【0065】
(8)入力された操作情報に応じて遷移する操作画面を表示するための処理を行うことと、
前記操作画面の少なくとも一部をキャプチャーしてキャプチャー画面を生成することと、
前記キャプチャー画面を含み、前記操作画面を操作するための操作案内を表示するための処理を行うことと、
を備える、情報処理方法。
【0066】
(9)入力された操作情報に応じて遷移する操作画面を表示するための処理を行う手段、
前記操作画面の少なくとも一部をキャプチャーしてキャプチャー画面を生成する手段、
前記キャプチャー画面を含み、前記操作画面を操作するための操作案内を表示するための処理を行う手段、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0067】
100 情報処理装置
114 操作画面キャプチャー部
116 補足情報付加部
118 サムネイル生成部
120 操作画面表示処理部
122 操作ガイド表示処理部
130 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された操作情報に応じて遷移する操作画面を表示するための処理を行う操作画面表示処理部と、
前記操作画面の少なくとも一部をキャプチャーしてキャプチャー画面を生成する操作画面キャプチャー部と、
前記キャプチャー画面を含み、前記操作画面を操作するための操作案内を表示するための処理を行う操作案内表示処理部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記操作画面の中からキャプチャーする領域を示す位置情報を記憶する記憶部を備え、
前記操作画面キャプチャー部は、前記位置情報に基づいて前記操作画面の少なくとも一部をキャプチャーする、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記キャプチャー画面に補足情報を付加する捕捉情報付加部を備え、
前記操作案内表示処理部は、前記補足情報が付加された前記キャプチャー画面を含む前記案内を表示するための処理を行う、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記操作画面キャプチャー部は、前記操作案内に表示される最終的なキャプチャー画面を生成する過程で、前記操作画面の少なくとも一部をズーミングして拡大しながら前記キャプチャー画面を生成する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記補足情報が付加された前記キャプチャー画面を含むサムネイルを生成するサムネイル生成部を備え、
前記操作画面表示処理部は、前記サムネイルを表示するための処理を行う、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記捕捉情報付加部は、前記操作ガイドが対応する言語、または前記操作ガイドのバージョン情報に応じて、前記操作案内の異なる位置に前記補足情報を付加する、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
操作案内表示処理部は、前記入力された操作情報に応じて遷移する前記操作画面に応じて、前記操作案内を遷移させて表示する処理を行う、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
入力された操作情報に応じて遷移する操作画面を表示するための処理を行うことと、
前記操作画面の少なくとも一部をキャプチャーしてキャプチャー画面を生成することと、
前記キャプチャー画面を含み、前記操作画面を操作するための操作案内を表示するための処理を行うことと、
を備える、情報処理方法。
【請求項9】
入力された操作情報に応じて遷移する操作画面を表示するための処理を行う手段、
前記操作画面の少なくとも一部をキャプチャーしてキャプチャー画面を生成する手段、
前記キャプチャー画面を含み、前記操作画面を操作するための操作案内を表示するための処理を行う手段、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2012−252370(P2012−252370A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−122049(P2011−122049)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】