説明

情報処理装置

【課題】第1の記録媒体と第2の記録媒体のファイル命名規則が異なる場合でも、ファイル名の変換を含めて適正なファイル管理情報を作成することのできる情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置は、第1の記録媒体に格納されているファイルのファイル名が第2の記録媒体に適合している場合には、前記第1のファイル名を第2のファイル名とし、前記第1のファイル名が前記第2の記録媒体に適合していない時には、前記第2の記録媒体に適した第2のファイル名を作成する第2のファイル名作成手段と、前記第1の記録媒体に前記第1のファイル名で格納されているファイルを、前記第2のファイル名で、前記第2の記録媒体に書き出す、ファイル書き出し手段と、前記第2の記録媒体に書き出されるファイルを管理するファイル管理情報作成手段と、前記ファイル管理情報を、前記第2の記録媒体に書き出す、ファイル管理情報書き出し手段とから構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関し、特に、第1の記録媒体から第2の記録媒体にファイルの書き出し処理を行うことができる情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ここ数年、デジタルカメラやデジタル音楽配信等の普及により、個人レベルで様々なコンテンツのファイル管理を行う機会が増えている。また、CD−RやDVDをはじめとした大容量のリムーバブル記録媒体も増加し、一般のユーザでも、非常に多数のファイルを気軽に取り扱うようになっている。そこで、コンテンツファイルを扱う様々な情報処理装置の間で互換性を高め、且つ、管理がしやすいようなファイル管理情報のフォーマットの規格も制定されている。このような規格の代表的な例として、OSTA(Optical Storage Technology Association)が提唱した規格であるMPV(Music Photo/Video(登録商標))がある。
【0003】
こういった規格を用いてファイル管理を効率的に行い、利便性を向上させることが、例えば、特開2005−327257号公報(特許文献1)に開示されている。
【0004】
一方、ある記録媒体に多くのファイルを記録した結果、この記録媒体の空き容量が不十分になった場合には、この記録媒体に記録されているファイルを、別の記録媒体に書き出す必要が生じることがある。例えば、デジタルカメラにメモリカードを挿入して、撮像した画像をメモリカードに順次記録していったような場合には、ある程度の枚数の画像を撮像すると、このメモリカードの空き容量が少なくなるため、ユーザは、このメモリカードに記録された画像のファイルを、CD−Rのような別の記録媒体に書き出し、メモリカードを再利用できるようにする必要がある。この書き出しの際に、特許文献1にも開示されているMPVを用いて、CR−R等に書き出した画像のファイルが効率的に管理できれば、ユーザの利便性がより向上する。
【0005】
しかし、この書き出しの際に、書き出し元の記録媒体のフォーマットは、半角128文字までのロングファイル名に対応しているが、書き出し先の記録媒体のフォーマットはロングファイル名に対応しておらず、半角8文字までのショートファイル名しか対応していない場合もある。この場合、書き出す際に、ロングファイル名をショートファイル名に変換して、書き出し先の記録媒体に書き出さなければならない。
【0006】
例えば、図1に示すように、書き込み元の記録媒体に、「12345678910.JPG」というファイル名で格納されているファイルは、書き出す際に、「EPN00001.JPG」という8文字以下のファイル名に変換しなければならない。また、例えば、図2に示すように、書き込み元の記録媒体に「ABCDEFGHI」というディレクトリが作成され、「ABCDEFGHI¥001.JPG」というファイル名のファイルが格納されている場合には、書き出す際に、「EPDIR001¥001.JPG」という8文字以下のディレクトリ名を含むファイル名に変換されなければならない。なお、以下では、ディレクトリ名を含むフルパスのファイル名でファイルを指定する場合でも、単に、ファイル名と表現するものとする。
【0007】
このようなファイル名の変換を行った場合、書き出す先の記録媒体に記録するMPV等のファイル管理情報も、この変換後のファイル名に対応して作成されなければならない。もし、変換前のファイル名でファイル管理情報を作成すると、このファイル管理情報に基づいてファイルにアクセスすることができなくなってしまう。
【特許文献1】特開2005−327257号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、第1の記録媒体から第2の記録媒体にファイルを書き出す際にファイル名の変換を行った場合でも、適正なファイル管理情報を作成することのできる情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明に係る情報処理装置は、
第1の記録媒体に格納されているファイルのファイル名を取得する、第1のファイル名取得手段と、
前記第1のファイル名が第2の記録媒体に適合している場合には、前記第1のファイル名を第2のファイル名とし、前記第1のファイル名が前記第2の記録媒体に適合していない場合には、前記第2の記録媒体に適合した第2のファイル名を作成する、第2のファイル名作成手段と、
前記第1の記録媒体に前記第1のファイル名で格納されているファイルを、前記第2のファイル名作成手段で作成した前記第2のファイル名で、前記第2の記録媒体に書き出す、ファイル書き出し手段と、
前記第2の記録媒体に書き出されるファイルの情報を管理するためのファイル管理情報を作成するファイル管理情報作成手段であって、前記第2のファイル名作成手段で作成した前記第2のファイル名に対応したファイル管理情報を作成する、ファイル管理情報作成手段と、
前記ファイル管理情報作成手段で作成した前記ファイル管理情報を、前記第2の記録媒体に書き出す、ファイル管理情報書き出し手段と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
この場合、前記第2のファイル名作成手段は、前記第1のファイル名が前記第2の記録媒体に適合していない場合には、予め定められたルールに従って、前記第2の記録媒体に適合した第2のファイル名を作成するようにしてもよい。
【0011】
また、前記第1のファイル名取得手段で取得したファイル名に基づいて、ファイル名をリスト化した書き込みリストを作成する、書き込みリスト作成手段を、さらに備えており、
前記第2のファイル名作成手段は、前記第1のファイル名が前記第2の記録媒体に適合していない場合には、作成した前記第2のファイル名に、前記書き込みリストのファイル名を変更し、
前記ファイル書き出し手段は、前記書き込みリストに基づいてファイルの書き出しを行い、前記ファイル管理情報作成手段は、前記書き込みリストに基づいてファイル管理情報の作成を行うようにしてもよい。
【0012】
また、前記ファイル管理情報は、MPV(Music Photo/Video)形式で記述されているようにしてもよい。
【0013】
また、前記第2のファイル名作成手段は、前記第1の記録媒体に格納されているファイルのファイル名がロングファイル名であり、前記第2の記録媒体がロングファイル名に対応していない場合には、前記第1のファイル名が第2の記録媒体に適合していないと判断するようにしてもよい。
【0014】
この場合、前記第2のファイル名作成手段は、前記第2の記録媒体がロングファイル名に対応していない場合には、ショートファイル名で、前記第2のファイル名を作成するようにしてもよい。
【0015】
また、前記第2のファイル名作成手段は、前記第2の記録媒体がISO9660に対応している場合、又は、前記第2の記録媒体がVFATファイルシステムに対応していない場合には、ロングファイル名の第1のファイル名が第2の記録媒体に適合していないと判断するようにしてもよい。
【0016】
本発明に係る情報処理装置の制御方法は、
第1の記録媒体に格納されているファイルのファイル名を取得するステップと、
前記第1のファイル名が第2の記録媒体に適合している場合には、前記第1のファイル名を第2のファイル名とし、前記第1のファイル名が前記第2の記録媒体に適合していない場合には、前記第2の記録媒体に適合した第2のファイル名を作成するステップと、
前記第1の記録媒体に前記第1のファイル名で格納されているファイルを、前記第2のファイル名で、前記第2の記録媒体に書き出すステップと、
前記第2の記録媒体に書き出されるファイルの情報を管理するためのファイル管理情報を作成するステップであって、前記第2のファイル名に対応したファイル管理情報を作成するステップと、
作成した前記ファイル管理情報を、前記第2の記録媒体に書き出すステップと、
を備えることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0018】
図3は、本実施形態に係る情報処理装置10の内部構成の一例を説明するブロック図である。この図3に示すように、本実施形態に係る情報処理装置10は、CPU(Central Processing Unit)20と、RAM(Random Access Memory)22と、ROM(Read Only Memory)24と、メモリカードインターフェース26と、外部ストレージ28と、CDドライブ30と、印刷実行部32と、表示画面34と、入力部36とを備えて構成されており、これらは互いに内部バスを介して接続されている。本実施形態においては、この情報処理装置10は、例えば、インクジェットプリンタやレーザプリンタなどのプリンタにより構成されている。
【0019】
CPU20は、この情報処理装置10の制御部を構成しており、例えば、ROM24に格納されている各種のプログラムを読み出して実行することにより、この情報処理装置10の全体的な制御を行う。RAM22は、CPU20が各種の処理をする場合のデータが揮発的に格納されるメモリである。
【0020】
メモリカードインターフェース26は、この情報処理装置10のメモリカードスロットにメモリカード40が挿入された場合に、メモリカード40と情報処理装置10との間でデータをやり取りするためのインターフェースである。外部ストレージ28は、例えば、大容量のハードディスクドライブなどにより構成されている。CDドライブ30は、CD−R42が装着された場合に、CD−R42に格納されているデータを読み出したり、CD−R42にデータを書き込んだりするためドライブである。メモリカード40やCD−R42は、いずれも、本実施形態における記録媒体の一例である。
【0021】
表示画面34は、例えば、小型の液晶表示画面により構成されている。入力部36は、例えば、カーソルボタンや決定ボタンを有する操作パネルにより構成されていてもよいし、或いは、表示画面34がタッチパネルにより構成されている場合には、表示画面34と一体に構成されていてもよい。印刷実行部32は、インクジェット式やレーザー式などのプリントエンジンにより構成されており、CPU20の制御に従って印刷媒体に印刷を行う。
【0022】
本実施形態では、メモリカード40に格納されている画像データのファイルを読み出して、CD−R42に書き出す処理を行う場合を例にして、本発明の一例を説明する。
【0023】
図4は、本実施形態に係る情報処理装置10で実行される書き出し処理の内容を説明するフローチャートを示す図であり、メモリカード40に格納されているファイルをCD−R42に書き出す場合を想定している。この書き出し処理は、ROM24に格納されている書き出し処理プログラムをCPU20が読み込んで実行することにより、実現される処理である。また、この書き出し処理は、例えば、ユーザが情報処理装置10に、メモリカード40からファイルのデータを読み込んで、CD−R42に書き出すように指示をした場合に起動される処理である。
【0024】
図4に示すように、まず、情報処理装置10は、ホストコンピュータからのアクセスや、他のインターフェースを介したアクセスを禁止する(ステップS10)。続いて、情報処理装置10は、メモリカード40に格納されているファイルのファイル名を、メモリカード40から読み込む(ステップS12)。本実施形態では、情報処理装置10がプリンタであることを想定しているので、メモリカード40には、デジタルカメラ等で撮像した画像データのファイルが格納されていることが想定されている。したがって、情報処理装置10は、メモリカード40から画像データのファイルのファイル名を読み込む。但し、情報処理装置10が読み込むファイルは、画像データのファイルに限るものではない。
【0025】
次に、情報処理装置10は、ステップS12で読み込んだファイル名に基づいて、書き込みリストを作成する(ステップS14)。図5は、このステップS12で作成される書き込みリスト50の一例を示す図である。この図5に示す例では、メモリカード40に、「20060810−0001.JPG」、「20060810−0002.JPG」、「20060810−0003.JPG」という3つのファイルが格納されていた場合を仮定している。この書き込みリスト50からも分かるように、このメモリカード40のフォーマットは、ロングファイル名に対応しており、このため、書き込みリスト50もロングファイル名で作成される。
【0026】
次に、図4に示すように、情報処理装置10は、書き込み先がロングファイル名に対応しているかどうかを判断する(ステップS16)。本実施形態では、CDドライブ30で書き込みがなされるCD−R42のフォーマットが、ロングファイル名に対応しているかどうかを判断する。具体的には、CD−R42のフォーマットタイプが、ISO9660である場合や、VFATファイルシステムに対応していない場合には、情報処理装置10は、CD−R42がロングファイル名に対応していないと判断する。
【0027】
書き込み先がロングファイル名に対応していない場合(ステップS16:NO)には、情報処理装置10は、書き込みリスト50のファイル名をショートファイル名に変更する(ステップS18)。図6は、このステップS18で変更された書き込みリスト50の一例を示す図である。この図6に示すように、この例では、「20060810−0001.JPG」、「20060810−0002.JPG」、「20060810−0003.JPG」という3つのロングファイル名が、「EPN00001.JPG」、「EPN00002.JPG」、「EPN00003.JPG」という3つのショートファイル名に変更されている。どのようなルールに基づいてファイル名を変換するかは任意である。なお、書き込みリストのファイル名が、例えば半角8文字以下であれば、ファイル名を変換する必要はない。
【0028】
一方、書き込み先がロングファイル名に対応している場合(ステップS16:YES)には、情報処理装置10は、このステップS18をスキップする。
【0029】
次に、情報処理装置10は、このCD−R42に格納するマニフェストを作成する(ステップS20)。すなわち、本実施形態では、メモリカード40には、ファイルは格納されているが、ファイル管理情報であるマニフェストは格納されていない。このため、ステップS20では、書き込みリスト50に基づいて、ファイル管理情報であるマニフェストを作成する。このマニフェスト作成にあたっては、ステップS18で書き込みリスト50が変更されている場合には、この変更後の書き込みリスト50に基づいて、マニフェストを作成する。これにより、変更後のショートファイル名に対応したマニフェストが作成されることになる。
【0030】
なお、本実施形態では、このマニフェストは、書き込みリスト50にリスト化されているファイル名を1つのアルバムとして定義するように作成される。すなわち、メモリカード40に格納されているファイルが、1つのアルバムとしてCD−R42に格納されるようにしている。また、このマニフェストでは、例えば、メモリカード40のファイル名の昇順にファイルが再生されるように、プレイリストとしてのアルバムが定義される。
【0031】
次に、情報処理装置10は、CD−R42への書き込みを実行する(ステップS22)。すなわち、メモリカード40からファイルのデータを読み出して、書き込みリスト50のファイル名に対応するファイル名で、CD−R42に書き込みを行う。また、ステップS20で作成したマニフェストをCD−R42に書き込む。
【0032】
メモリカード40からファイルのデータを読み出してCD−R42に書き込む際のファイル名の決定方法は、種々のものが考えられる。例えば、ファイルを書き出す際に書き込みリスト50を1つ1つ参照しながらファイル名を決定し、CD−R42に書き出すようにしてもよい。
【0033】
或いは、ファイル名の決定方法は予めルール化されているので、そのルールに基づいて、メモリカード40のファイル名を変換してCD−R42に格納するようにしてもよい。すなわち、ステップS18で用いたルールと同じルールでショートファイル名を作成すれば、自動的にステップS18で作成された書き込みリスト50のファイル名と同一のファイル名で、CD−R42にファイルが格納される。
【0034】
或いは、書き込み先がロングファイル名に対応していない場合には、フラグを立てておき、このフラグが立っている場合に、情報処理装置10は、ステップS18で作成した書き込みリスト50を1つ1つ参照しながら、CD−R42に格納するファイルのファイル名を決定し、書き込みを行うようにしてもよい。この場合、フラグが立っていなければ、情報処理装置10は、書き込みリスト50を参照することなく、CD−R42へのファイルの書き出しを行うことができる。
【0035】
次に、情報処理装置10は、ステップS10で禁止した、ホストコンピュータからのアクセスや、他のインターフェースを介したアクセスを許可する(ステップS24)。これにより、本実施形態に係る情報処理装置10における書き出し処理が終了する。
【0036】
図7は、この書き出し処理が終了した後のCD−R42のディレクトリ構成の一例を示す図である。この図7に示すように、メモリカード40から読み出されたファイルのデータは、自動的に作成されたディレクトリ「EP001」の下に格納される。この場合、ファイル名は、書き込みリスト50に対応したファイル名で格納される。また、ステップS20で作成したMPV形式のマニフェストは、ルートディレクトリの下に、「index.pvm」として格納される。MPV形式のマニフェストを作成すると、実際には、ルートマニフェストである「index.pvm」以外のファイルも作成されるが、ここでは割愛している。
【0037】
以上のように、本実施形態に係る情報処理装置10によれば、メモリカード40からCD−R42にファイルの書き出しを行う際に、CD−R42がロングファイル名に対応していない場合には、メモリカード40に格納されているファイルのロングファイル名を、ショートファイル名に変換した上で、CD−R42に格納することとした。また、この書き出しの際に作成するMPV形式のマニフェストについても、変換したショートファイル名に対応して作成し、CD−R42に格納することとした。このため、CD−R42に書き出されたファイル名とマニフェストで用いられているファイル名との整合性が確保され、適正なマニフェストを作成することができる。
【0038】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず種々に変形可能である。例えば、上述した実施形態では、情報処理装置10をプリンタで実現した場合を例に説明したが、この情報処理装置10は、パーソナルコンピュータや携帯電話、PDA(Personal Digital Assistance)などで実現することもできる。
【0039】
また、上述した実施形態では、情報処理装置10がプリンタであるため、書き出すファイルが画像ファイルである場合を例に本発明を説明したが、情報処理装置10が扱うデータに応じて、様々な種類のファイルに対して本発明を適用することができる。
【0040】
また、上述した実施形態では、ファイル管理情報の記述形式としてMPVを用いた場合を例に、本発明の実施形態を説明したが、他の記述形式を用いてファイル管理情報を作成する場合でも、本発明は同様に適用することができる。
【0041】
また、上述した実施形態では、書き込み元の記録媒体がメモリカード40であり、書き出し先の記録媒体がCD−R42である場合を例に本発明を説明したが、書き込み元の記録媒体や書き込み先の記録媒体は、これらの記録媒体に限定されるものではなく、様々なものが考えられる。
【0042】
さらに、上述の実施形態で説明した書き出し処理については、この書き出し処理を実行するためのプログラムをCD−ROM、CR−R、DVD、コンパクトフラッシュ(登録商標)、SDメモリカード等の記録媒体に記録して、記録媒体の形で頒布することが可能である。この場合、この記録媒体に記録されたプログラムを情報処理装置10に読み込ませ、実行させることにより、上述した実施形態を実現することができる。
【0043】
また、情報処理装置10は、オペレーティングシステムや別のアプリケーションプログラム等の他のプログラムを備える場合がある。この場合、情報処理装置10の備える他のプログラムを活用するために、その情報処理装置10が備えるプログラムの中から、上述した実施形態と同等の処理を実現するプログラムを呼び出すような命令を含むプログラムを、記録媒体に記録するようにしてもよい。
【0044】
さらに、このようなプログラムは、記録媒体の形ではなく、ネットワークを通じて搬送波として頒布することも可能である。ネットワーク上を搬送波の形で伝送されたプログラムは、情報処理装置10に取り込まれて、このプログラムを実行することにより上述した実施形態を実現することができる。
【0045】
また、記録媒体にプログラムを記録する際や、ネットワーク上を搬送波として伝送される際に、プログラムの暗号化や圧縮化がなされている場合がある。この場合には、これら記録媒体や搬送波からプログラムを読み込んだ情報処理装置10は、そのプログラムの復号や伸張を行った上で、実行する必要がある。
【0046】
また、上述した実施形態では、各処理をソフトウェアにより実現する場合を例に説明したが、これらの各処理をASIC(Application Specific IC)などのハードウェアにより実現するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】ロングファイル名からショートファイル名への変換の一例を説明する図。
【図2】ロングファイル名からショートファイル名への変換の別の例を説明する図。
【図3】本実施形態に係る情報処理装置の内部構成の一例を説明するためのブロック図。
【図4】本実施形態に係る情報処理装置で実行される書き出し処理の一例を説明するためのフローチャートを示す図。
【図5】読み出し元の記録媒体からファイル名を読み出してリスト化した書き込みリストの一例を示す図。
【図6】図5の書き込みリストをショートファイル名に変換した後の書き込みリストの一例を示す図。
【図7】書き込み処理実行後の書き出し先のディレクトリ構成の一例を示す図。
【符号の説明】
【0048】
10 情報処理装置
20 CPU
22 RAM
24 ROM
26 メモリカードインターフェース
28 外部ストレージ
30 CDドライブ
32 印刷実行部
34 表示画面
36 入力部
40 メモリカード
42 CD−R

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の記録媒体に格納されているファイルのファイル名を取得する、第1のファイル名取得手段と、
前記第1のファイル名が第2の記録媒体に適合している場合には、前記第1のファイル名を第2のファイル名とし、前記第1のファイル名が前記第2の記録媒体に適合していない場合には、前記第2の記録媒体に適合した第2のファイル名を作成する、第2のファイル名作成手段と、
前記第1の記録媒体に前記第1のファイル名で格納されているファイルを、前記第2のファイル名作成手段で作成した前記第2のファイル名で、前記第2の記録媒体に書き出す、ファイル書き出し手段と、
前記第2の記録媒体に書き出されるファイルの情報を管理するためのファイル管理情報を作成するファイル管理情報作成手段であって、前記第2のファイル名作成手段で作成した前記第2のファイル名に対応したファイル管理情報を作成する、ファイル管理情報作成手段と、
前記ファイル管理情報作成手段で作成した前記ファイル管理情報を、前記第2の記録媒体に書き出す、ファイル管理情報書き出し手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記第2のファイル名作成手段は、前記第1のファイル名が前記第2の記録媒体に適合していない場合には、予め定められたルールに従って、前記第2の記録媒体に適合した第2のファイル名を作成する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1のファイル名取得手段で取得したファイル名に基づいて、ファイル名をリスト化した書き込みリストを作成する、書き込みリスト作成手段を、さらに備えており、
前記第2のファイル名作成手段は、前記第1のファイル名が前記第2の記録媒体に適合していない場合には、作成した前記第2のファイル名に、前記書き込みリストのファイル名を変更し、
前記ファイル書き出し手段は、前記書き込みリストに基づいてファイルの書き出しを行い、前記ファイル管理情報作成手段は、前記書き込みリストに基づいてファイル管理情報の作成を行う、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ファイル管理情報は、MPV(Music Photo/Video)形式で記述されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第2のファイル名作成手段は、前記第1の記録媒体に格納されているファイルのファイル名がロングファイル名であり、前記第2の記録媒体がロングファイル名に対応していない場合には、前記第1のファイル名が第2の記録媒体に適合していないと判断する、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第2のファイル名作成手段は、前記第2の記録媒体がロングファイル名に対応していない場合には、ショートファイル名で、前記第2のファイル名を作成する、ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第2のファイル名作成手段は、前記第2の記録媒体がISO9660に対応している場合、又は、前記第2の記録媒体がVFATファイルシステムに対応していない場合には、ロングファイル名の第1のファイル名が第2の記録媒体に適合していないと判断する、ことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
第1の記録媒体に格納されているファイルのファイル名を取得するステップと、
前記第1のファイル名が第2の記録媒体に適合している場合には、前記第1のファイル名を第2のファイル名とし、前記第1のファイル名が前記第2の記録媒体に適合していない場合には、前記第2の記録媒体に適合した第2のファイル名を作成するステップと、
前記第1の記録媒体に前記第1のファイル名で格納されているファイルを、前記第2のファイル名で、前記第2の記録媒体に書き出すステップと、
前記第2の記録媒体に書き出されるファイルの情報を管理するためのファイル管理情報を作成するステップであって、前記第2のファイル名に対応したファイル管理情報を作成するステップと、
作成した前記ファイル管理情報を、前記第2の記録媒体に書き出すステップと、
を備えることを特徴とする情報処理装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−59186(P2008−59186A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−234257(P2006−234257)
【出願日】平成18年8月30日(2006.8.30)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】