情報処理装置
【課題】遊技ホールにおいて開催される営業施策の効果を各営業施策毎に測定し、その結果を数値化することができる情報処理装置を提供する。
【解決手段】管理装置13は、台間機3、4、6、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発行機20、データ表示機21、データ公開機22などの機器とネットワーク8を介して接続され、各機器からの情報に基づいて、各営業施策の効果測定を行い、各営業施策の効果を数値化して示し、例えば、営業施策を行わない場合と行った場合の売上や損益などの差異を数値化して出力することができる。
【解決手段】管理装置13は、台間機3、4、6、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発行機20、データ表示機21、データ公開機22などの機器とネットワーク8を介して接続され、各機器からの情報に基づいて、各営業施策の効果測定を行い、各営業施策の効果を数値化して示し、例えば、営業施策を行わない場合と行った場合の売上や損益などの差異を数値化して出力することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技ホールで開催されるイベントなどの営業施策の効果を測定する情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技ホールでは、例えば、パチンコ機における、アウト(発射玉)、セーフ(遊技機への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉:遊技者の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、貸玉数、入金などの情報を管理装置で管理および集計し、その集計データに基づいて、遊技ホールの収支状況などを把握している。また、集計データは、各パチンコ機やスロットマシンなどの遊技機毎に遊技データとして集計することもできる。例えば、パチンコ機において釘調整を行った場合に、遊技データの各項目の所定期間における平均データを出力し、釘調整の効果を判断することができる管理装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第2749638号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した従来の管理装置では、釘調整における効果が遊技データとして確認できるものの、釘調整に基づく効果として、例えばどの程度の収益変化があったかなどの結果は、人為的に集計しなければならないものであった。
【0005】
また、従来の管理装置においては、例えば、遊技ホールにおいて開催される、新型カードシステムの導入、ラッキーナンバー制から無制限制への転換、玉買取価格の変更、新聞折込広告、新台入れ換え、特定台の大開放(釘幅UPやスロット設定UP)、レディースデイの設定、ポイント賞品一新などのイベントなどの営業施策の効果を測定できるものではなかった。さらに、例えば、店員の客接待教育、他店の新装開店による影響などの効果も測定できるものではなかった。また、複数のイベントを同時に開催した場合には、それぞれのイベントの効果を判定することができなかった。
【0006】
そこで、本発明では、上記課題を解決するためになされたものであり、遊技ホールにおいて開催される営業施策の効果を各営業施策毎に測定し、その結果を数値化することができる情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、遊技ホールにおいて施された営業施策の効果を測定する情報処理装置であって、遊技ホールに設置された各種機器に関連した遊技情報を入力して記憶する遊技情報管理手段と、前記遊技情報または前記遊技情報によって演算された内部データの変動を検知する変動検知手段と、前記変動検知手段によって変動を検知した際において、当該変動の要因が営業施策として設定されていない場合に、当該変動における効果を未知の営業施策の効果として演算する効果演算手段と、前記効果演算手段によって演算された効果を出力する演算結果出力手段とを具備することを特徴とする。
【0008】
この情報処理装置によれば、変動検知手段において、遊技情報または遊技情報によって演算された内部データの変動を検知した際において、当該変動の要因が営業施策として設定されていない場合に、当該変動における効果を未知の営業施策の効果として演算することがきる。また、変動した内部データの項目から、変動の要因を検討することもできる。
【0009】
また、遊技ホールに設置された各種機器として、例えば、パチンコ機やスロットマシンなどの遊技機、この遊技機の台間に設置され遊技媒体を直接貸し出すか遊技機に対し貸し出し指示を行う台間機、獲得した遊技媒体を計数する計数機、台間機に挿入され有価情報(度数等)を有したカード等の記憶媒体の度数を返金する精算機、計数結果に基づき景品を払い出す景品管理機(POS)、計数結果である貯玉分を再び遊技機にて貸し出す許可を与える再プレー受付機、入金額に応じた有価価値を有した記憶媒体を発行する発行機などが挙げられるが、これらに限られるものではなく、効果測定の演算に必要な情報を有する機器や、遊技ホールに設定されるものならばこれに含まれる。
【0010】
また、遊技情報には、前記記憶媒体の識別情報であるID、度数、貸玉、アウト(発射玉)、セーフ(遊技機への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉:遊技者の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、入金、追加入金、貸玉数、貯玉数、再プレー用貯玉数、再プレー手数料、ポイント、遊技台種別、スロットマシンの出メダル率の設定情報やパチンコ台の釘幅及び釘の開け閉め情報などの情報が含まれるが、これらに限られるものではなく、遊技ホールに設置された各種機器に関連した情報であればこれに含まれる。
【0011】
また、効果演算手段においての効果として、例えば、営業施策の入力前後の来店数、売上、損益などの差や比、あるいはこれらを指数化したものの変動成分など例示できるがこれに限定されない。さらに、効果演算手段によって演算された効果は、例えば、変動した内部データの項目に対応させて演算結果記憶手段などに記憶され、必要に応じて演算結果記憶手段などから読み出すようにしてもよい。また、変動検知手段は、例えば、効果演算手段の一部に構成されてもよい。
【0012】
また、演算結果出力手段は、他の表示機器への情報の出力が行われるが、これに限らず、情報処理装置に接続された表示装置に情報を表示させてもよい。
【0013】
また、内部データとしては、例えば、パチンコ遊技台の1分間の発射玉数である100発中何発遊技者に返すかのベースデータ、スロット設定平均、店員が調査した結果を入力した競合店の稼動データ、会員区分毎の該当人数などが例示でき、予め設定されない任意のデータを用いてもよい。予め設定されない任意のデータについて複数に当分に5段階程度に区分し、所定期間毎に該区分毎の平均値を求め、この平均値を内部データとしてもよい。これら内部データの変動を検出し、その変動に起因した効果を演算できるので、予期せぬ変動に起因した効果を演算できる。
【0014】
また、本発明の情報処理装置は、前記効果演算手段が、前記遊技情報または前記遊技情報によって演算された内部データの平均値を演算し、当該平均値に基づいて、前記未知の営業施策の効果を演算することを特徴とする。
【0015】
この情報処理装置によれば、遊技情報またはこの遊技情報によって演算された内部データの値の平均値を演算し、この通常時のデータとしての平均値に基づいて、未知の営業施策の効果を演算している。これによって、平均値は、瞬間値などの変動に対し鈍化し、この鈍化した平均値を内部データの変動を検知しないときの値とし、その変動成分を未知の営業施策を施したときの効果として演算することができる。
【0016】
なお、この演算では、種々の演算式を用いた演算が採用でき、限定することはできないが、演算として、平均値と瞬間値の差、比、差の積分などや、「今回の移動平均値」=P×「前回の移動平均値」+(1−P)×「今回値」として、異なるPを設定したときに算出される2種の「今回の移動平均値」における差、比、差の積分、比の積分などを例示することができる。さらに、3つ以上の異なるPを設定したときに算出される2種毎の「今回の移動平均値」における差、比、差の積分、比の積分などの演算を例示することもできる。
【0017】
即ち、例えば、遊技情報の瞬間値と、内部データの変動を検知しないときの遊技情報の平均値とを比較することで、何らかの営業施策を施したことに相当する効果を捉えることができ、さらに、その差を数値化して算出することができる。
【0018】
さらに、本発明の情報処理装置では、前記効果演算手段が、変動が検知されていない所定期間における所定期間の所定の遊技情報または遊技情報によって演算された内部データの値の平均値を演算し、その平均した所定の遊技情報の値に基づいて、未知の営業施策の効果を演算するようにしてもよい。このようにすると、変動結果が平均値演算に含まれないので効果測定の演算が精度よくできる。
【0019】
また、本発明の情報処理装置は、前記効果演算手段によって演算される前記未知の営業施策の効果が、前記内部データの変動における売上の変動、損益の変動、利益効率のうちの少なくとも1つであることを特徴とする。
【0020】
この情報処理装置によれば、売上の変動、損益の変動、利益効率のうち少なくとも1つを効果とするので、未知の営業施策として演算される効果を測定することができる。
【0021】
さらに、本発明の情報処理装置は、前記効果演算手段が、前記未知の営業施策を含む、複数の営業施策からなる営業施策全体に対する各営業施策の効果を演算することを特徴とする。
【0022】
また、本発明の情報処理装置は、前記効果演算手段が、前記営業施策全体に対する各営業施策の寄与する割合を算出することを特徴とする。
【0023】
また、本発明の情報処理装置は、前記効果演算手段が、前記営業施策における効果を演算する際、1つまたは複数の時期要因を演算因子に備えていることを特徴とする。
【0024】
この情報処理装置によれば、時期要因を演算因子に備えて営業施策における効果を演算するので、例えば、営業施策とは別の曜日の効果、ボーナス時期や盆、暮、天候などの時期要因など効果に対する影響を除去して、営業施策に対する純粋な効果を測定することができる。
【0025】
なお、時期要因を演算因子に備えるとは、例えば、演算する効果が売上増加額の場合において、暮には仕事が休みとなるため朝から遊技ホールに訪れる遊技者が通常より80%増えたとすると、売上に対し、100/180を乗じて補正をしたり、その80%に相当する売上増加分を減じて補正することが本発明に含まれる。この売上に100/180を乗じて通常時相当に補正して、その暮れの通常時相当に補正した売上と、通常時の売上を比較した差を効果として演算するようにしてもよい。
【0026】
さらに、本発明の情報処理装置は、前記時期要因は、経過期間の増加に伴い、新たに算出する時期要因が前回算出した時期要因に対しての影響を鈍化させるように平均化演算することを特徴とする。
【0027】
この情報処理装置によれば、新たに算出する時期要因が前回算出した時期要因に対しての影響を鈍化させるように平均化演算しているので、例えば、突発的な変化に影響されずに的確な演算を行うことができる。
【0028】
なお、通常、平均値の演算は、該当時期のデータの数が増える程、経過期間が増加する程、新たに算出する時期要因は、前回算出した時期要因に対しての影響を鈍化して演算されるので、通常の平均値演算も本発明に含まれる。
【0029】
本発明における平均化演算では、通常の平均値演算におけるメモリ容量の増加を防止するため、例えば、「今回の移動平均値」=P×「前回の移動平均値」+(1−P)×「今回値」、ただしP<1とし、経過機関の増加に伴い、Pを大きくして、通常の平均値演算に近似させてもよい。さらに、高精度にかつメモリ要領を増やさず行うためには、「今回の移動平均値」={(該当日数−1日)×「前回の移動平均値」+(1日)×「今回値」}/該当日数とするとよい。
【0030】
また、例えば、演算する効果が売上増加額の場合において、暮には仕事が休みとなるため朝から遊技ホールに訪れる遊技者が通常より80%増えたとすると、売上に対し、100/180を乗じて補正をして、前回算出した時期要因に対しての影響を鈍化させるように平均化演算するようにしてもよい。
【0031】
また、本発明の情報処理装置は、前記効果演算手段が、前記時期要因を所定期間で平均して演算することを特徴とする。
【0032】
また、本発明の情報処理装置は、前記時期要因を所定期間で平均する演算が、前記時期要因を加重平均して演算することを特徴とする。
【0033】
さらに、本発明の情報処理装置は、前記効果演算手段が、前記営業施策における効果を演算する際、天候要因を演算因子に備えていることを特徴とする。
【0034】
また、本発明の情報処理装置は、前記効果演算手段が、前記天候要因を所定期間で平均して演算することを特徴とする。
【0035】
また、本発明の情報処理装置は、前記天候要因を所定期間で平均する演算が、前記天候要因を加重平均して演算することを特徴とする。
【0036】
また、本発明の情報処理装置は、前記効果演算手段において前記営業施策における効果を演算する際、演算する期間を任意に設定可能であることを特徴とする。
【0037】
この情報処理装置によれば、営業施策における効果を演算する際、演算する期間を任意に設定可能であるので、必要な期間のみの情報を得ることができ、営業施策を検討する場合に有益な情報を得ることができる。例えば、4ヶ月前より所定の従業員教育を行った場合において、その効果をその4ヶ月前と後の所定期間で比較するときなどに、演算する期間を任意に設定し、その間の演算結果を得ることができる。
【0038】
また、本発明の情報処理装置は、前記効果演算手段が、売上を算出する売上算出式および損益を算出する損益算出式の少なくとも一方に基づいて、前記営業施策の効果を演算することを特徴とする。
【発明の効果】
【0039】
本発明の情報処理装置によれば、遊技ホールにおいて開催される営業施策の効果を各施策毎に測定し、その結果を数値化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施の形態の管理装置を備えた情報処理システムの概要図である。
【図2】各遊技ホールの管理装置が外部ネットワークを介して統括情報センタに接続された概要を示す図である。
【図3】会員用ICカードおよび非会員用ICカードの斜視図である。
【図4】台間機(ユニット)の平面図である。
【図5】台間機(サンド)の平面図である。
【図6】台間機(台間メダル貸し機)の平面図である。
【図7】台間機の表示部の一部拡大正面図である。
【図8】台間機の内部構成図である。
【図9】台間機の構成部を示す図である。
【図10】台間機における動作の流れを示す図である。
【図11】台間機における動作の流れを示す図である。
【図12】配布される広告の一例を示す図である。
【図13】管理装置の構成部を示す図である。
【図14】管理装置における動作の流れを示す図である。
【図15】情報管理一覧表の一例を示す図である。
【図16】情報管理一覧表の一例を示す図である。
【図17】効果測定演算における動作の流れを示す図である。
【図18】効果測定演算における動作の流れを示す図である。
【図19】効果測定演算における動作の流れを示す図である。
【図20】表示されるグラフの一例を示す図である。
【図21】表示されるグラフの一例を示す図である。
【図22】表示されるグラフの一例を示す図である。
【図23】統括管理装置の構成部を示す図である。
【図24】統括管理装置における動作の流れを示す図である。
【図25】広告用地域戦略策定を行う際の動作の流れを示す図である。
【図26】表示画面の一例を示す図である。
【図27】表示画面の一例を示す図である。
【図28】指定演算式に基づく演算を行う際の動作の流れを示す図である。
【図29】表示画面の一例を示す図である。
【図30】表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0042】
図1に、本発明の一実施の形態の情報処理装置として機能する管理装置13を備えた情報処理システム1の概要図を示す。また、図2には、各遊技ホールの管理装置13が外部ネットワーク23を介して統括情報センタ24の統括管理装置25に接続された概要を示す概要図を示している。
【0043】
この管理装置13を備えた情報処理システム1では、複数のパチンコ機2および複数のパチンコ機2のそれぞれに接続された台間機3、4、複数のスロットマシン5およびスロットマシン5間に接続された台間機6が島コンピュータ7を介してネットワーク8に接続されている。
【0044】
また、ネットワーク8には、例えば、遊技媒体であるパチンコ玉やメダルの数量を計数して貯玉数とする計数機9、受け入れた会員用ICカード30または非会員用ICカード31(記憶媒体)の度数(有価価値)残高を現金で返却する精算機10、受け入れた会員用ICカード30や貯玉数の情報が記録されたレシートから貯玉数を参照し、貯玉数とその貯玉数により交換される景品種別と数量の表示を行い、景品払出機18が併設される場合、景品払出機18へ払い出す景品の種別と数量を指示する景品管理機(POS)11、会員用ICカード30に記憶されたIDに基づいて管理装置13の再プレーFLG、貯玉数および再プレー用貯玉数の情報を書き換えるための要求信号を、ネットワーク8を介して管理装置13に送信し、再プレーを行える状態にする再プレー受付機12、受け入れた紙幣額に対して購入度数ボタンで選択された金額に対応する度数を、会員用ICカード30に更新したり、その金額に対応する度数が記憶された非会員用ICカード31の発行を行う発行機20、各遊技機の上部に取り付けられ、各遊技機における、例えば、スランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報を表示するデータ表示機21、各遊技機の、例えば、スランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報を検索可能であり、その検索情報を表示部に表示して遊技者に提供するデータ公開機22などが接続されている。
【0045】
ここで、会員の遊技者とは、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの属性情報が会員の遊技者を互いに識別するIDに基づいて管理装置に登録され、会員用ICカード30を有する遊技者をいう。また、非会員の遊技者とは、会員登録されていない一般の遊技者をいう。
【0046】
これらの機器からの情報は、ネットワーク8を介して管理装置13に出力され、さらに、図2に示すように、プロトコルコンバータ14、モデム15、外部ネットワーク23を介して統括情報センタ24の統括管理装置25に送信される。この統括管理装置25には、他の遊技ホールからの情報も送信され、統括管理装置25では、例えば、各遊技ホール毎の集計やグループ遊技ホール全体における集計などを行う。また、統括管理装置25において集計された情報を各遊技ホールの管理装置13に備えられたパーソナルコンピュータ17などで見ることができる。一方、管理装置13からの情報は、ネットワーク8を介して各機器に出力することもできる。
【0047】
以下に、本発明の一実施の形態の情報処理システム1において用いられる会員用ICカード30または非会員用ICカード31、また、情報処理システム1に備えられる台間機3、4、6、さらに情報処理装置として機能する管理装置13について説明する。
【0048】
(会員用ICカード30および非会員用ICカード31)
まず、会員用ICカード30および非会員用ICカード31について、図3を参照して説明する。
【0049】
図3の(a)は、会員の遊技者が使用するカード形状記憶媒体である会員用ICカード30の斜視図であり、(b)は、非会員の遊技者が使用するカード形状記憶媒体である非会員用ICカード31の斜視図である。
【0050】
会員用ICカード30および非会員用ICカード31は、従来から遊技システムで使用されていたICチップを有する記憶媒体であり、カード形状を有している。非会員用ICカード31は、会員用ICカード30よりもカードの縦および横の長さが短く、さらに、厚さが薄く構成されている。
【0051】
これらの会員用ICカード30や非会員用ICカード31は、ICチップ30a、31aと、そのICチップ30a、31aを取り巻くアンテナ部30b、31bとを有する非接触型の記憶媒体であり、アンテナ部30b、31bを介してICチップ30a、31aに情報の読み書きをすることができる。
【0052】
会員用ICカード30または非会員用ICカード31を用いた管理システムにおいては、それぞれについて、次に示した管理システムの内のいずれか1つを採用することができる。
【0053】
会員用ICカード30は、(1)IDだけの記憶情報を有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステム、または、(2)ID以外に度数などの有価情報などの情報を有し、さらに、その情報は管理装置13においても管理されるシステムを採用することができる。
【0054】
ここで、会員用ICカード30を用いた場合の情報とは、ID、度数、貸玉、アウト(発射玉)、セーフ(遊技機への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉:遊技者の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、入金、追加入金、貸玉数、貯玉数、再プレー用貯玉数、再プレー手数料、ポイント、遊技台種別などの情報、これらの情報の履歴情報、日毎情報、週毎情報とした情報、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの会員情報などをいう。
【0055】
また、上記ポイントには、来店ポイント(台間機に会員用ICカードを差し込むと付与されるポイント)、貸玉ポイント(貸し玉数に応じて付与されるポイント)、勝敗ポイント(アウト数からセーフ数の差に応じて、負けた客に付与されるポイント)、稼動ポイント(アウト数に応じて付与されるポイント)などがある。
【0056】
また、会員用ICカード30を用いた場合の管理装置13によって管理される情報は、これらに限るものではなく、遊技管理を行う上で必要な情報であれば管理することができる。
【0057】
非会員用ICカード31は、(3)IDだけの記憶情報を有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステム、(4)度数などの有価情報などの情報を有し、管理装置13においてはその情報を管理しないシステム、(5)ID以外に度数などの有価情報などの情報を有し、さらに、その情報は管理装置13においても管理されるシステムを採用することができる。(4)は、管理装置13において情報の管理をする必要がある会員用ICカード30には採用されない。
【0058】
ここで、非会員用ICカード31を用いた場合の情報とは、度数、貸玉、入金、追加入金、貸玉数、暗証番号などの情報、これらの情報を所定の期間に限って管理する情報などをいう。また、非会員用ICカード31を用いた場合の管理装置13によって管理されている情報は、これらに限るものではなく、遊技管理を行う上で必要な情報であれば管理することができる。
【0059】
なお、ここでは、記憶媒体としてカード形状のICカードを用いる場合について述べたが、この形状に限られるものではなく、コイン形状のICコインを使用することもできる。
【0060】
(台間機3、4、6)
次に、台間機3、4、6について、図4〜8を参照して説明する。
【0061】
ここで、図4〜6には、台間機3、4、6の平面図、図7には、台間機3の表示部3eの一部拡大正面図を示す。また、図8には、台間機3、4、6の内部構成図を示す。
【0062】
図4〜6には、3種類の台間機3、4、6を正面から見た図が示されており、図4に示した台間機3(ユニット)および図5に示した台間機4(サンド)はパチンコ用であり、図6に示した台間機6(台間メダル貸し機)はスロットマシン用である。
【0063】
台間機3(ユニット)は、パチンコ機2と情報通信ができるので、パチンコ機2の貸玉ボタン3bが押されると、パチンコ機2内部からパチンコ機2の上皿へ直接パチンコ玉を供給することができる。一方、台間機4(サンド)は、パチンコ機2と情報通信ができないので、パチンコ玉は、台間機4(サンド)のノズルよりパチンコ機2の上皿へ供給される。
【0064】
また、台間機6(台間メダル貸し機)は、台間機4(サンド)と同様に遊技機と情報通信ができないので、メダルは、台間機6(台間メダル貸し機)のメダル払出口6mに供給され、遊技者によってスロットマシン5に移動される。なお、台間機6(台間メダル貸し機)のメダル払出口312にノズルを取り付け、自動的にメダルがスロットマシン5のメダル払出口312に供給されるようにしてもよい。
【0065】
また、各台間機3、4、6の正面には、カード挿入口3a、4a、6a、貸玉ボタン3b、4b(遊技機に貸玉ボタンを有しているので台間機3(ユニット)にはない場合もある)、再プレー用貸玉ボタン3c、4c、貸メダルボタン6b、再プレー用貸メダルボタン6c、返却ボタン3d、4d、6d、表示部3e、4e、6e、状態表示ランプ3f、4f、6f、カード回収部3g、4g、6g、リモコン受光部3h、4h、6h、カード種別表示ランプ3i、4i、6i、紙幣挿入口3j、4j、6j、テンキー3k、4k、6kなどが設けられている。また、図8に示すように、台間機3、4、6内には、制御部35、カード処理機37、電源回路36、貯留機構付き紙幣識別装置(ビルバリ)19などが設置されている。
【0066】
カード処理機37は、カード挿入口3a、4a、6aから挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31を搬送手段によって所定の位置に移動し、会員用ICカード30または非会員用ICカード31からIDなどの情報を読み取るものであり、例えば、リーダライタなどで構成される。また、カード処理機37は、カード処理機37内に設けられた度数が0となった非会員用カードを貯留するカード貯留部から非会員用カードを取り出し、例えば、IDなどを記憶させてカード挿入口3a、4a、6aから再発行することもできる。
【0067】
ここで、1枚の会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口3a、4a、6aから挿入されると、例えば、ソレノイドなどの機械的なカード挿入防止手段(図示しない)によって、カード挿入口3a、4a、6aが封鎖されるので、他の会員用ICカード30または非会員用ICカード31を挿入することはできなくなる。これによって、複数の会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口3a、4a、6aに挿入されることで生じるカード詰りなどを防止することができる。また、ソレノイドなどの機械的なカード挿入防止手段を用いずに、他の方法でカード詰りなどを防止してもよい。
【0068】
貸玉ボタン3b、4bは、遊技者がパチンコ玉の貸し出しを要求するときに、押されるボタンである。例えば、貸玉ボタン3b、4bが1回押されると500円分のパチンコ玉が貸し出しされる。なお、パチンコ玉の貸し出しは、標準的には500円単位で行われ、100円分(25玉)ずつ5回に分けて貸し出される。
【0069】
貸メダルボタン6bは、遊技者がメダルの貸し出しを要求するときに押されるボタンである。例えば、貸メダルボタン6bが1回押されると1000円分のメダルが貸し出しされる。なお、メダルの貸し出しは、1000円単位で行われる。
【0070】
再プレー用貸玉ボタン3c、4cおよび再プレー用貸メダルボタン6cは、再プレー受付機12において再プレー手続が行われた会員用ICカード使用時にのみ利用され、再プレー用に利用することができるパチンコ玉またはメダルを貸し出しするときに押される。
【0071】
返却ボタン3d、4d、6dは、カード挿入口3a、4a、6aから挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31を排出させるための操作ボタンで、特に、遊技終了時などに押されるものである。
【0072】
表示部3e、4e、6eには、例えば、図7に示した台間機3の表示部3eの一部拡大正面図に示されるように、入金可能でありことを示す「入金可」表示、地域番号の入力を促す「地域番号入力」表示、会員用ICカード30が使用されていることを示す「会員」表示、再プレーが行われていることを示す「再プレー」表示などの台間機3、4、6の使用状況を示す表示項目が設けられている。また、表示部3e、4e、6eには、残度数を示す2桁の7セグメントLED表示部、暗証番号の入力などに用いられる4桁の7セグメントLED表示部などが設けられている。なお、表示部3e、4e、6eに表示される項目は、これらに限られるものではなく、必要に応じて適宜に所定の項目を設定することができる。
【0073】
状態表示ランプ3f、4f、6fは、台間機3、4、6の状態を視覚的に識別するためのもので、例えば、エラー発生時は赤色点滅、正常動作時には緑色点灯する。電源がOFF状態とされ、オフライン動作中は消灯される。
【0074】
カード回収部3g、4g、6gは、カード処理機37の非会員用カード31を貯留するカード貯留部において、非会員用カード31の貯留限度量に達した場合に、非会員用カード31を回収するものである。例えば、カード貯留部に貯留された非会員用ICカード31が満杯となった際に、貯留された非会員用ICカード31の一部をカード貯留部に設けられたカード排出部に導いて落下させ、カード回収部3g、4g、6gに回収する。カード回収部3g、4g、6gに回収された非会員用カード31は、店員などによって、例えば、営業終了後などに回収される。
【0075】
リモコン受光部3h、4h、6hは、遊技ホールの店員が使用するリモコンを受光する部分である。
【0076】
カード種別表示ランプ3i、4i、6iは、例えば、緑点灯、赤点灯、青点灯の3種類の点灯が可能である。例えば、緑点灯では、キャッシュオン、すなわち直接紙幣が使用されカードが挿入されていないことを示し、赤点灯では、会員用ICカード30が使用されていることを示し、青点灯では、非会員用ICカード31が使用されていることを示す。
【0077】
テンキー3k、4k、6kは、例えば、遊技者が地域番号や暗証番号などを入力するために用いられ、0〜9のボタンやアルファベットのボタンなどを備えている。
【0078】
制御部35は、台間機3、4、6内の各構成機器の制御、台間機3、4、6以外の、例えば、島コンピュータ7などとの情報通信を行うものであり、インターフェース回路35a、CPU35b、ROM35c、RAM35dから主に構成される。
【0079】
電源回路は、台間機3、4、6内の各構成機器を駆動するための電力を各構成機器に供給するものである。
【0080】
貯留機構付き紙幣識別装置(ビルバリ)19は、紙幣挿入口3j、4j、6jから挿入される4種類の紙幣に対応できるコンパクトサイズの紙幣識別機であり、台間機3、4、6および島コンピュータ7と情報通信ができるように接続されている。なお、貯留機構付き紙幣識別装置(ビルバリ)19は、所定の紙幣のみ、例えば千円札のみを受け付けるようにすることもできる。
【0081】
この貯留機構付き紙幣識別装置(ビルバリ)19は、例えば、図1に示すように、2台の台間機3、4、6に対し1台の割合で、台間機3、4、6の上部の固定されたランプ板部に、貯留機構付き紙幣識別装置(ビルバリ)19が設置することができる。また、図4〜6、8に示すように、貯留機構付き紙幣識別装置19は、台間機3、4、6の本体に一体的に構成することもできる。
【0082】
図1に示すように、2台の台間機3、4、6に対し1台の割合で貯留機構付き紙幣識別装置19を設置した場合において、貯留機構付き紙幣識別装置19の紙幣挿入口19aに入金されたときに、2台のパチンコ機2またはスロットマシン5の内どちらのパチンコ機2またはスロットマシン5への入金かを判定する必要がある。そこで、貯留機構付き紙幣識別装置19に2個の遊技機指定ボタン19bを設け、入金された側の遊技機指定ボタン19bを押すことによって、入金された側のパチンコ機2またはスロットマシン5の指定を行う。
【0083】
次に、台間機3、4、6の動作について、図9〜11を参照して説明する。
【0084】
各台間機3、4、6における基本的な動作は同じであるので、ここでは、一例として台間機3(ユニット)における動作について説明する。図9は、台間機3の構成部を示す図、図10および11は、台間機3における動作の流れを示す図である。
【0085】
また、ここでは、会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、IDだけを有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステムにおける動作の説明をする。さらに、この説明では、会員用ICカード30を利用する場合には、再プレー受付機12で再プレー受付された後においては、再プレーFLGが1、再プレーに利用可能な玉数を再プレー用貯玉数として管理装置13が有しているシステムであることを前提とする。
【0086】
図9に示すように、台間機3は、制御手段100、カード処理手段101、紙幣識別手段102、選択ボタン検知手段103から主に構成されている。
【0087】
制御手段100は、制御部35で構成され、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて、各種の演算処理を実行する。この制御手段100では、カード処理手段101、紙幣識別手段102、選択ボタン検知手段103の各手段間の情報の出入力、および、島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13との間の情報の出入力を制御している。ここで、島コンピュータ7は、パチンコ機2、スロットマシン5および台間機3と、ネットワーク8との間の情報の通信を行うもので、データロガなどで構成されている。
【0088】
カード処理手段101は、カード挿入口3aから挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31に記憶された、例えば、IDやそのIDで管理されている有価情報などの読み取り、その読み取った情報の制御手段100への出力、制御手段100からの更新された有価情報などの会員用ICカード30または非会員用ICカード31への書き込みなどを行うもので、例えば、カード処理機37などで構成される。なお、ここでは、カード処理手段101としてカード処理機37を用いた構成とする。
【0089】
また、カード処理手段101は、非会員用ICカード31を発行する場合に、非会員用ICカード31にIDなどを記憶させる。さらに、カード処理手段101は、カード搬送ベルトなどによるカード搬送手段を有し、カード搬送手段は、例えば、カード挿入口3aから挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31をリーダライタ部と通信可能な位置に移動することなどを行う。
【0090】
紙幣識別手段102は、貯留機構付き紙幣識別装置19で構成され、4種類の紙幣を識別し、識別した紙幣の情報を制御手段100に出力するものである。ここでは、紙幣識別手段102として機能する貯留機構付き紙幣識別装置19は、台間機3に一体的に構成されている。
【0091】
選択ボタン検知手段103は、例えば、貸玉ボタン3b、再プレー用貸玉ボタン3c、返却ボタン3d、テンキー3kが押されたことを検知し、その押された信号に基づいて、制御手段100に信号を出力するものである。また、選択ボタン検知手段103は、リモコン受光部3hからの情報を入力し、制御手段100にその情報を出力するものである。
【0092】
そして、制御手段100によって制御される、カード処理手段101、紙幣識別手段102、選択ボタン検知手段103の各手段は、次のように動作する(図10および11)。
【0093】
カード処理手段101は、カード挿入口3aからの会員用ICカード30または非会員用ICカード31の挿入を待機しており、会員用ICカード30または非会員用ICカード31の挿入を検知すると、それに応じた処理を実行する。また、紙幣識別手段102は、紙幣挿入口3jからの紙幣の挿入を待機しており、紙幣の挿入を検知すると、それに応じた処理を実行する。
【0094】
紙幣識別手段102は、紙幣の受け入れがされたか否かを判定する(ステップS110)。
【0095】
ステップS110の判定で、Yesの場合、紙幣識別手段102は、その情報を制御手段100に出力し、制御手段100は、続いて、制御手段100は、カード処理手段101からの情報に基づいて、カード挿入口3aに会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されたか否かを判定する(ステップS111)。
【0096】
ステップS111の判定で、Noの場合には、制御手段100は、カード処理手段101のカード貯留部に貯留されている非会員用ICカード31を取り出し、その非会員用ICカード31をリーダライタ部に移動させるための情報をカード処理手段101に出力する。そして、リーダライタ部と交信可能な位置に移動された非会員用ICカード31にIDが記憶される。制御手段100は、この付与されたIDに基づいて、入金された入金額に対応する情報を管理装置13に出力する。管理装置13は、その情報をIDに基づいて、入金額に対応する情報を記憶する(ステップS112)。なお、カード処理手段101のカード貯留部に非会員用ICカード31が貯留されていない場合には、キャッシュオンカードにIDを付与し、そのIDに基づいて、管理装置13は入金額に対応する情報を記憶する。このキャッシュオンカードは、非会員用ICカード31と同様に、ICチップと、そのICチップを取り巻くアンテナ部とを有する非接触型の記憶媒体であり、アンテナ部を介してICチップに情報の読み書きをすることができるものであるが、台間機3から発行することはできないものである。キャッシュオンカードが用いられるのは、例えば、カード貯留部に貯留されている非会員用ICカード31の枚数が「0」となったときに、現金を受け入れてカード貯留部から非会員用ICカード31を発行すべく要求があった場合などが挙げられる。
【0097】
一方、ステップS111の判定で、会員用ICカード30または非会員用ICカード31の挿入があると判定された場合(ステップS111のYes)には、制御手段100は、会員用ICカード30または非会員用ICカード31のIDに基づいて、入金された入金額に対応する情報を管理装置13に出力する。管理装置13は、その情報をIDに基づいて、入金額に対応する情報を記憶する(ステップS113)。
ステップS112またはステップS113の後、ステップS116へ進む。
【0098】
また、ステップS110の判定で、制御手段100が紙幣識別手段102からの情報に基づいて、紙幣が受け入れられていないことを判定した場合(ステップS110のNo)には、制御手段100は、カード処理手段101からの情報に基づいて、カード処理手段101に会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されているか否かを判定する(ステップS114)。
【0099】
ステップS114の判定で、会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されていないと判定された場合(ステップS114のNo)には、制御手段100は、表示部3eに設けられた「入金可」のランプを点灯させ、入金が可能であることを遊技者に示す(ステップS115)。そして、リターンし、スタートに戻る。
【0100】
一方、ステップS114の判定で、会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されていると判定された場合(ステップS114のYes)には、制御手段100は、その情報に基づいて、挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31をリーダライタ部に移動させるための情報をカード処理手段101に出力する。そして、カード処理手段101のカード搬送手段であるカード搬送ベルトが駆動され、挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、リーダライタ部と通信可能な所定の位置に移動される(ステップS116)。
【0101】
続いて、制御手段100は、例えば、ソレノイドなどの機械的なカード挿入防止手段を作動させ、カード挿入口3aから会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されるのを防止する(ステップS117)。
【0102】
続いて、制御手段100は、カード処理手段101からの情報に基づいて、カード処理手段101に挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31の情報の読み取りおよび/または書き込みが可能であるか否かを判定する(ステップS118)。
【0103】
ステップS118の判定で、挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31の情報の読み取りおよび/または書き込みが不可能であると判定した場合(ステップS118のNo)には、制御手段100は、カード処理手段101にその不良カードを返却させる情報を出力し、カード処理手段101では、カード搬送ベルトを駆動し、不良カードをカード挿入口3aから返却し(ステップS119)、スタートにリターンする。
【0104】
続いて、制御手段100は、カード処理手段101からの情報に基づいて、カード処理手段101に挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31が搬送不良となっているか否かを判定する(ステップS120)。
【0105】
ステップS120の判定で、搬送不良となっていることを判定した場合(ステップS120のYes)には、制御手段100は、例えば、その搬送不良に基づく情報を管理装置13に出力し、管理装置13から遊技ホールに備えられている景品管理機(POS)11などに搬送不良が発生に基づく情報を出力し、搬送不良が改善されるまでここで待機する。また、制御手段100からの搬送不良の情報に基づいて、例えば、台間機3に設けられたブザーを鳴らしたり、場内放送などで搬送不良が発生したことを報知することもできる(ステップS121)。
【0106】
続いて、遊技者に地域番号を入力させることにより、地域番号の情報を得る地域番号情報入力の動作について説明する(ステップS122〜ステップS128)。
【0107】
ここで、例えば、新聞のチラシなどにより、図12に示すような広告が配布され、遊技者に自分の居住地の地域番号が知らされる。なお、このチラシでは、特別に高いポイントを付与して、1000円相当の商品と交換することが記載されているが、この特典は適宜に設定することができ、例えば、カード返却時に、表示部に「ATARI」が点灯したら、そのカードをフロントに持参すれば、特別な遊技台の情報を提供するなどの特典を与えることもできる。また、地域番号は、居住区域で区分する以外に、例えば、新聞の販売店毎、新聞配達人の配達区域毎などで区分してもよい。
【0108】
まず、制御手段100は、カード処理手段101からの情報に基づいて、カード処理手段101に挿入されているカードが会員用ICカード30であるか否かを判定する(ステップS122)。
【0109】
ステップS122の判定で、カード処理手段101に挿入されているカードが会員用ICカード30であると判定した場合(ステップS122のYes)には、ステップS129に進む。ここで、会員用ICカード30を使用する会員の遊技者については、すでに住所などの個人情報が登録されているので、地域番号の入力の動作は行わなくてもよい。
【0110】
一方、ステップS122の判定で、カード処理手段101に挿入されているカードが会員用ICカード30でないと判定した場合(ステップS122のNo)には、制御手段100は、表示部3eに設けられた「地域番号入力」のランプを点灯させ、例えば、図12に示す広告に示された地域番号の入力要求を遊技者に示す(ステップS123)。
【0111】
続いて、制御手段100は、表示部3eに設けられた4桁の7セグメントLED表示部に「0000」を点灯させる(ステップS124)。
【0112】
続いて、制御手段100は、地域番号の入力を受け付ける状態になり(ステップS125)、選択ボタン検知手段103からの情報に基づいて、テンキー3kによって地域番号が入力されたか否かを判定する(ステップS126)。
【0113】
ステップS126の判定で、地域番号が入力されていないと判定した場合(ステップS126のNo)には、ステップS125の動作に戻る。
【0114】
一方、ステップS126の判定で、地域番号が入力されたことを判定した場合(ステップS126のYes)には、制御手段100は、選択ボタン検知手段103からの情報に基づいて、地域番号に対応する情報を管理装置13に出力する(ステップS127)。そして、管理装置13は、その情報をIDに基づいて記憶し管理する(ステップS127)。
【0115】
続いて、制御手段100は、表示部3eに設けられた「地域番号入力」のランプを消灯させ、地域番号の入力完了を遊技者に示す(ステップS128)。
【0116】
地域番号の情報を得る地域番号情報入力の動作の完了後、または、ステップS123の判定で会員用ICカード30であると判定した場合(ステップS123Yes)には、制御手段100は、表示部3eに設けられた「入金可」のランプを点灯させ、入金が可能であることを遊技者に示す(ステップS129)。
【0117】
また、制御手段100は、表示部3eに設けられた2桁の7セグメントLED表示部に、貸玉可能な度数の表示をさせる(ステップS130)。
【0118】
続いて、図11に示すステップS131に進む。
制御手段100は、選択ボタン検知手段103からの情報に基づいて、貸玉ボタン3bが押されたか否かを判定する(ステップS131)。
【0119】
ステップS131の判定で、貸玉ボタン3bが押されたと判定した場合(ステップS131のYes)には、制御手段100は、貸玉を行わせるための情報を遊技媒体貸出手段(図示しない)に出力し、貸玉処理を行わせる。そして、制御手段100では、会員用ICカード30または非会員用ICカード31のIDと、貸玉に基づいて減算された度数残高を管理装置13へ送信する。そして、管理装置13は、これらの情報をID毎に記憶する(ステップS132)。
【0120】
さらに、会員用ICカード30が利用されている場合には、管理装置13では、貸玉要求信号に相当する度数に応じて付与されるポイントをIDに基づいて加算する(ステップS133)。
【0121】
ステップS131の判定で、貸玉ボタン3bが押されていないと判定した場合(ステップS131のNo)には、制御手段100は、選択ボタン検知手段103からの情報に基づいて、再プレー用貸玉ボタン3cが押されたか否かを判定する(ステップS134)。
【0122】
ステップS134の判定で、再プレー用貸玉ボタン3cが押されたことを判定した場合(ステップS134のYes)には、制御手段100は、再プレー用貸玉要求信号をIDに基づいて、管理装置13に送信する。管理装置13は、IDに基づいて管理されている再プレーFLGの値を制御手段100に出力する。制御手段100では、管理装置13からの再プレーFLGの値を判定する(ステップS135)。ここで、再プレー受付機12で受付されたときには、管理装置13内の記憶値である再プレーFLGが「1」となり、受付されていないときには、再プレーFLGが「0」となっている。
【0123】
ステップS135の判定で、再プレーFLGが「1」であることを判定した場合(ステップS135の「1」)には、制御手段100は、表示部3eに設けられた2桁の7セグメントLED表示部に、再プレー可能貯玉数に対応する度数の表示をさせ、さらに「再プレー」表示を点灯させる(ステップS136)。
【0124】
また、制御手段100は、再プレー用貸玉ボタン3cが押されることによる再プレー用貸玉要求信号に基づいて、貸玉を行わせるための情報を遊技媒体貸出手段(図示しない)に出力し、貸玉処理を行わせる。そして、制御手段100では、会員用ICカード30のIDと、再プレー用の貸玉に基づいて減算された再プレー可能貯玉数に対応する度数残高を管理装置13へ送信する。管理装置13は、これらの情報をID毎に記憶する(ステップS137)。
【0125】
一方、ステップS135の判定で、再プレーFLGが「0」であることを判定した場合(ステップS135の「0」)には、パチンコ玉の貸し出しは行われず、ステップS140へ進む。
【0126】
また、ステップS134の判定で、再プレー用貸玉ボタン3cが押されていないと判定した場合(ステップS134のNo)には、ステップS138へ進む。
【0127】
続いて、制御手段100は、管理装置13から再プレー用貯玉数の情報を受信し、その情報に基づいて再プレー用貯玉数が「0」か否かを判定する(ステップS138)。
【0128】
ステップS138の判定で、再プレー用貯玉数が「0」であると判定した場合(ステップS138のYes)には、制御手段100は、再プレーFLGの数値を「0」に書き換える情報を管理装置13に出力する。そして、管理装置13では、IDに基づいて再プレーFLGの数値が「0」に書き換えられる(ステップS139)。
【0129】
続いて、ステップS139の動作後、または、ステップS138の判定で、再プレー用貯玉数が「0」でないと判定した場合(ステップS138のNo)には、制御手段100は、選択ボタン検知手段103からの情報に基づいて、返却ボタン3dが押されたか否かを判定する(ステップS140)。
【0130】
ステップS140の判定で、返却ボタン3dが押されていないと判定した場合(ステップS140のNo)には、ステップS146へ進む。
【0131】
一方、ステップS140の判定で、返却ボタン3dが押されたと判定した場合(ステップS140のYes)には、続いて、制御手段100は、カード処理手段101からの情報に基づいて、非会員用ICカード31がカード処理手段101に挿入されているか否かを判定する(ステップS141)。
【0132】
ステップS141の判定で、非会員用ICカード31がカード処理手段101に挿入されていないと判定した場合(ステップS141のNo)には、制御手段100は、カード処理手段101に、カード挿入口3aより会員用ICカード30を返却する情報を出力する。カード処理手段101は、その情報に基づいて会員用ICカード30を返却する(ステップS142)。
【0133】
一方、ステップS141の判定で、非会員用ICカード31がカード処理手段101に挿入されていると判定した場合(ステップS141のYes)には、続いて、制御手段100は、カード処理手段101からの情報に基づいて、非会員用ICカード31に度数残高があるか否かを判定する(ステップS143)。
【0134】
ステップS143の判定で、非会員用ICカード31に度数残高があると判定した場合(ステップS143のYes)には、制御手段100は、カード処理手段101にカード挿入口3aより非会員用ICカード31を返却する情報を出力する。そして、カード処理手段101は、その情報に基づいて非会員用ICカード31を返却する(ステップS144)。
【0135】
一方、ステップS143の判定で、非会員用ICカード31に度数残高がないと判定した場合(ステップS143のNo)には、制御手段100は、カード処理手段101に非会員用ICカード31のカード貯留部への貯留動作を行わせる情報を出力する。そして、カード処理手段101は、非会員用ICカード31をカード貯留部に貯留する(ステップS145)。
【0136】
続いて、制御手段100は、カード処理手段101からの情報に基づいて、カード処理手段101に会員用ICカード30が挿入されているか否かを判定する(ステップS146)。
【0137】
ステップS146の判定で、会員用ICカード30が挿入されていると判定した場合(ステップS146のYes)には、制御手段100は、カード種別表示ランプ3iに赤色を点灯させる(ステップS147)。
【0138】
また、制御手段100は、ソレノイドなどの機械的なカード挿入防止手段にカード挿入口3aを封鎖させる情報を出力し、カード挿入防止手段は、その情報に基づいてカード挿入口3aを封鎖する(ステップS148)。
【0139】
一方、ステップS146の判定で、会員用ICカード30が挿入されていないと判定した場合(ステップS146のNo)には、続いて、制御手段100は、カード処理手段101からの情報に基づいて、カード処理手段101に非会員用ICカード31が挿入されているか否かを判定する(ステップS149)。
【0140】
ステップS149の判定で、非会員用ICカード31が挿入されていると判定した場合(ステップS149のYes)には、制御手段100は、カード種別表示ランプ3iに青色を点灯させる(ステップS150)。
【0141】
また、制御手段100は、ソレノイドなどの機械的なカード挿入防止手段にカード挿入口3aを封鎖させる情報を出力し、カード挿入防止手段は、その情報に基づいてカード挿入口3aを封鎖する(ステップS148)。
【0142】
一方、ステップS149の判定で、非会員用ICカード31が挿入されていないと判定した場合(ステップS149のNo)には、制御手段100は、カード種別表示ランプ3iに緑色を点灯させる(ステップS151)。カード種別表示ランプ3iに緑色が点灯される状態の一例として、キャッシュオンカードが使用される場合がある。
【0143】
続いて、制御手段100は、例えば、その情報を管理装置13に出力し、管理装置13から遊技ホールに備えられている景品管理機(POS)11などに情報を出力し、例えば、キャッシュオンカードが使用されることを表示して店員に報知する。また、例えば、台間機3に設けられたブザーを鳴らしたり、場内放送などで店員に報知することもできる(ステップS152)。
【0144】
なお、上記した台間機3の動作は一例を示すもので、台間機3の動作が上記した動作に限られるものではない。
【0145】
また、遊技者に地域番号を入力させることにより、地域番号の情報を得る地域番号情報入力の動作(ステップS122〜ステップS128)は、台間機3の処理動作に備えられるのみならず、例えば、発行機20の処理動作に備えられてもよい。この場合には、発行機20には、台間機3と同様に、地域番号を入力するためのテンキーなどが設けられる。
【0146】
(管理装置13)
次に、管理装置13について図を参照して説明する。
【0147】
図13は、管理装置13の構成部を示す図、図14は、管理装置13における動作の流れを示す図である。
【0148】
図1に示すように、管理装置13は、複数のパチンコ機2、複数のパチンコ機2のそれぞれに接続された台間機3、4、複数のスロットマシン5、スロットマシン5間に接続された台間機6と島コンピュータ7およびネットワーク8を介して接続されている。また、管理装置13は、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発行機20、データ表示機21、データ公開機22などともネットワーク8を介して接続されている。
【0149】
さらに、ネットワーク8を介して管理装置13に入力された情報は、図2に示すように、プロトコルコンバータ14、モデム15、外部ネットワーク23を介して統括情報センタ24の統括管理装置25に送信される。一方、管理装置13からの情報は、ネットワーク8を介して各機器に出力することもできる。
【0150】
また、管理装置13は、例えば、パーソナルコンピュータ17などとも接続され、パーソナルコンピュータ17で管理装置13の情報や統括管理装置25からの情報など見ることができる。また、パーソナルコンピュータ17では、例えば、各営業施策の効果測定を行うための設定、再プレー手数料の設定などの管理装置13の種々の設定や会員登録などを行うこともできる。また、パーソナルコンピュータ17を、例えばプリンタなどに接続することで、各情報の印刷をすることができる。
【0151】
管理装置13は、台間機3、4、6、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発行機20、データ表示機21、データ公開機22などの機器からの情報を管理するものである。前述した各機器毎の管理装置13との情報の通信に基づいて、管理装置13には後述するような様々な情報が記憶されている。
【0152】
また、管理装置13は、各遊技機における、例えば、スランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報を各遊技機の上部に取り付けられたデータ表示機21に出力することもできる。データ表示機21では、こられの情報を表示部に表示して、遊技台の情報を遊技者に提供する。
【0153】
さらに、管理装置13は、例えば、各遊技機におけるスランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報、遊技台ランキング、遊技台毎の勝敗などの情報をデータ公開機22に出力することもできる。データ公開機22では、こられの情報を表示部に表示して、遊技台の情報を遊技者に提供する。
【0154】
また、管理装置13は、各営業施策の効果測定を行い、各営業施策の効果を数値化して示し、例えば、営業施策を行わない場合と行った場合の売上や損益などの差異を数値化して出力することができる。また、管理装置13は、例えば、各営業施策効果の情報を蓄積して解析し、各営業施策の好ましい設定条件などを算出することもできる。
【0155】
図13に示すように、管理装置13は、制御手段200、会員カード情報管理手段201、非会員カード情報管理手段202、入出力情報処理手段203、効果測定情報管理手段204から構成されている。
【0156】
制御手段200は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスク(HD)から主に構成され、CPUでは、ハードディスク(HD)、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御手段200では、会員カード情報管理手段201、非会員カード情報管理手段202、入出力情報処理手段203、効果測定情報管理手段204の各手段間の情報の出入力、および、ネットワーク8を介して各機器との間の情報の出入力を制御している。また、制御手段200は、管理装置13とネットワーク8を介して各機器の制御手段と通信できるように接続されている。さらに、制御手段200は、プロトコルコンバータ14、モデム15、外部ネットワーク23を介して統括情報センタ24の統括管理装置25との間の情報の出入力を制御している。
【0157】
なお、ここで管理装置13は役割分担した同一ネットワーク上の複数のコンピュータシステムで構成することもできる。例えば、カード管理用、顧客管理用、遊技台管理用、データ表示機管理用などの複数のコンピュータシステムを用いれば、それだけ各役割を高速に実行することができる。
【0158】
会員カード情報管理手段201は、各機器に会員用ICカード30が用いられたときの情報を管理するもので、図15に情報管理一覧表250の一例を示す。図15に示された情報管理一覧表250は、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などで見ることができる。
【0159】
会員用ICカード30が用いられた場合には、会員用ICカード30のIDに基づき、情報管理一覧表250に記載されているような、例えば、貯玉数、度数残高、再プレー用貯玉数、ポイント、台間機または発行機に挿入した金額、精算金額、会員が居住する地域番号などを管理している。これらのデータは、会員用ICカード30のID毎に管理され、さらに、履歴情報、日毎情報、週毎情報などとしても管理されている。なお、図15に示された情報管理一覧表250は、日毎情報の一例である。
【0160】
また、会員用ICカード30を用いた会員の遊技者用の管理項目は、図15の情報管理一覧表250に記載された管理項目に限るものではなく、例えば、遊技した遊技台種毎のアウト(発射玉)、セーフ(遊技の上皿への供給玉、つまり遊技者の獲得玉)、勝敗情報(セーフからアウトを減じたもの)、大当たり回数、CR機売上などの情報や、会員の遊技者の住所、氏名、年齢、好きな台、連絡先なども管理項目とすることもでき、必要に応じて適宜に設定することができる。
【0161】
非会員カード情報管理手段202は、各機器に非会員用ICカード31が用いられたときの情報を管理するもので、図16に情報管理一覧表251の一例を示す。図16に示された情報管理一覧表251は、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などで見ることができる。
【0162】
非会員用ICカード31が用いられた場合には、非会員用ICカード31のIDに基づき、情報管理一覧表251に記載されているような、例えば、度数残高、台間機または発行機に挿入した金額、精算金額、非会員が居住する地域番号などを管理している。これらのデータは、非会員用ICカード31のID毎に管理される。また、非会員用ICカード31を用いる場合には、度数残高を保持できる期間が、例えば、1日などのように、所定期間と限られているので、情報管理一覧表251には示していないが、その度数残高を保持できる残日数などを情報管理一覧表251に示してもよい。
【0163】
図16に示された情報管理一覧表251は、その度数残高を保持できる管理期間における情報の一例である。ここで、情報管理一覧表251に示された、簡易管理IDおよび玉数(計数機9で計数されたもの)の情報は、計数機9でレシートを発券した時の情報であり、偽造されたレシートが使用されるのを防ぐために、一時的に管理されている。したがって、景品管理機(POS)11における景品交換時において、レシートの適正を確認した後には、簡易管理IDおよび玉数の情報は、管理装置13から消去される。
【0164】
また、非会員用ICカード31を用いた非会員の遊技者用の管理項目は、図16の情報管理一覧表251に記載された管理項目に限るものではなく、必要に応じて適宜に設定することができる。
【0165】
入出力情報処理手段203は、統括情報センタ24に送信する、例えば、一日の営業結果や営業施策における効果の演算結果などの情報を、会員カード情報管理手段201、非会員カード情報管理手段202および効果測定情報管理手段204に管理されている情報に基づいて管理している。例えば、パーソナルコンピュータ17などから終業処理の情報が管理装置13に入力されると、統括情報センタ24に送信する情報を制御手段200を介してプロトコルコンバータ14に出力する。プロトコルコンバータ14に出力された情報は、モデム15、外部ネットワーク23を介して統括情報センタ24に送信される。また、入出力情報処理手段203は、統括情報センタ24からの情報などが入力される。
【0166】
効果測定情報管理手段204は、設定された営業施策の情報、各営業施策の効果測定を演算する際に用いる演算パラメータ、各営業施策毎の効果測定情報やそれに基づいて解析、集計された情報などを管理している。
【0167】
そして、制御手段200によって制御される、会員カード情報管理手段201、非会員カード情報管理手段202、入出力情報処理手段203、効果測定情報管理手段204の各手段部は、次のように動作する(図14)。ここでは、管理装置13に入力された情報の管理動作について主に説明する。
【0168】
以下に、図14を参照して、その動作を説明する。
【0169】
管理装置13の制御手段200に、発行機20、再プレー受付機12、台間機3、4、6、計数機9、景品管理機(POS)11、精算機10などからの情報は、入出力情報処理手段203に入力される(ステップS210)。
【0170】
制御手段200は、ステップS210で入力した入出力情報処理手段203の各情報について、会員用ICカード30を用いた場合の情報か否かを判定する(ステップS211)。
【0171】
ステップS211の判定で、会員用ICカード30を用いた場合の情報であると判定した場合(ステップS211のYes)には、入力された情報は、会員カード情報管理手段201に出力される。会員カード情報管理手段201では、その入力された情報に基づいて、例えば、図15に示すように、IDおよび項目毎に入力情報が管理される(ステップS212)。
【0172】
一方、ステップS211の判定で、会員用ICカード30を用いた場合の情報ではないと判定した場合(ステップS211のNo)には、入力された情報は、非会員カード情報管理手段202に出力される。非会員カード情報管理手段202では、その入力された情報に基づいて、例えば、図16に示すように、IDおよび項目毎に入力情報が管理される(ステップS213)。
【0173】
続いて、制御手段200は、会員カード情報管理手段201および非会員カード情報管理手段202に管理された情報に基づいて、会員の年齢層毎、性別毎、地域区分毎、遊技機の種別毎に、例えば、アウト(発射玉)、セーフ(遊技の上皿への供給玉、つまり遊技者の獲得玉)、勝敗情報(セーフからアウトを減じたもの)、貸玉数、入金額などの情報を集計する。集計した情報は、集計した種別に応じて、会員カード情報管理手段201、非会員カード情報管理手段202、入出力情報処理手段に出力される(ステップS214)。
【0174】
また、制御手段200は、ステップS214にて集計した情報や会員カード情報管理手段201および非会員カード情報管理手段202に管理された情報から効果測定の演算に必要な情報を効果測定情報管理手段204に出力する。また、制御手段200は、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17で入力された営業施策名、各演算パラメータなどの営業施策演算情報を効果測定情報管理手段204に出力する(ステップS215)。
【0175】
続いて、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に入力された営業施策演算情報に基づいて、後述する設定された営業施策に対する効果測定の演算を行う(ステップS216)。
【0176】
続いて、制御手段200は、ステップS216にて演算された営業施策に対する効果、効果測定情報管理手段204に入力された情報、ステップS214にて集計した情報、会員カード情報管理手段201や非会員カード情報管理手段202に管理された情報、地域番号情報などに基づいて、後述する広告用地域戦略策定を行う(ステップS217)。
【0177】
また、制御手段200は、入出力情報処理手段203からの情報に基づいて、パーソナルコンピュータ17などから終業処理信号が管理装置13に入力されたか否かを判定する(ステップS218)。
【0178】
ステップS218の判定で、終業処理信号が入力されていないと判定した場合(ステップS218のNo)には、制御手段200は待機状態となる。
【0179】
一方、ステップS218の判定で、終業処理信号が入力されたと判定した場合(ステップS218のYes)には、入出力情報処理手段203から、例えば、会員カード情報管理手段201、非会員カード情報管理手段202および効果測定情報管理手段204で管理されている情報に基づいて、集計された一日の営業結果や各営業施策の効果測定の結果などの各情報が、制御手段200、外部ネットワーク23を介して統括情報センタ24の統括管理装置25へ送信される(ステップS219)。
【0180】
また、制御手段200は、入出力情報処理手段203からの情報に基づいて、パーソナルコンピュータ17などから情報送信要求信号が管理装置13に入力されたか否かを判定する(ステップS220)。
【0181】
ステップS220の判定で、情報送信要求信号が入力されていないと判定した場合(ステップS220のNo)には、制御手段200はリターンされスタートに戻る。
【0182】
一方、ステップS220の判定で、情報送信要求信号が入力されたと判定した場合(ステップS220のYes)には、会員カード情報管理手段201、非会員カード情報管理手段202および効果測定情報管理手段204に管理されている情報に基づいて、例えば、図15や図16に示すような情報を、パーソナルコンピュータ17などに出力され、パーソナルコンピュータ17の画面に表示される(ステップS221)。
【0183】
(営業施策に対する効果測定演算)
ここで、図14に示したステップS216で行われる設定された営業施策に対する効果測定の演算について、図17〜19を参照して説明する。
【0184】
図17〜19は、効果測定演算における動作の流れを示す図である。ここで、ステップS301〜ステップS311の動作は、営業施策に対する効果に与える、例えば、曜日の効果、ボーナス時期や盆、暮などの時期要因による効果、天候の効果などを演算するものであり、営業施策における効果を演算する際、1つまたは複数の時期要因を演算因子に備えているものとして下記に例示する。また、時期要因は、経過期間の増加に伴い、新たに算出する時期要因が前回算出した時期要因に対しての影響を鈍化させるように平均化演算するものを下記に例示する。
【0185】
まず、制御手段200は、すでにその日における効果測定が完了しているか否かを判定する(ステップS300)。
【0186】
ステップS300の判定で、すでに効果測定が完了していると判定した場合(ステップS300のYes)には、図19の「2」へ進む。
【0187】
ステップS300の判定で、効果測定が完了していないと判定した場合(ステップS300のNo)には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204から売上情報を入力する(ステップS301)。ここで、売上は、遊技ホールに設置された各機器においてその日に入金された入金総額であるが、「売上=貸玉数×4円」で算出してもよいし、その貸玉数=アウト(発射玉数)+計数玉数−セーフ(遊技台供給玉数)で算出してもよい。また、「売上=貸玉数×4円+再プレー手数料+ジュースなどの自動販売機売上」としてもよい。ここで、パチンコ玉の場合、1玉を4円と売上を算出している。
【0188】
続いて、制御手段200は、次の式(1)により日毎に重み付けして算出される全売上平均を算出する(ステップS302)。
本日の全売上平均=(1−V)×前日の全売上平均+V×売上 …式(1)
【0189】
ここで、前日の全売上平均とは、すでに式(1)で前日に算出された全売上平均ある。また、売上は、実際に本日売り上げた売上である。Vは、所定の期間に対応する重み付けの加重平均係数であり、例えば、V=1/(営業日数)としてもよいし、所定の期間を1年間(365日)とした場合には、V=1/365となる。なお、加重平均係数Vは、任意に設定することができる。V=1/(営業日数)とした場合には、営業日数の増加に伴いVが小さくなる。
【0190】
続いて、各曜日毎に異なる売上平均値を求めるため、制御手段200は、次の式(2)〜(8)により各曜日毎の全売上平均値を算出する。次いで、本日売上に関して、各曜日毎による影響を補正すべく、式(9)により補正係数(K11)を算出する(ステップS303)。ここで、K11は、本日売上に乗じて補正する係数であり、例えば日曜日などは、平日に比べて遊技者が増えるので、本日の売上を少なく補正(K11は1.0より小さい値)し、月曜日は、他の平日より更に遊技者が減るので本日売上を多く補正(1.0より大きい値)する。
【0191】
本日曜日の全売上平均=(1−X)×前日曜日の全売上平均+X×売上 …式(2)
本月曜日の全売上平均=(1−X)×前月曜日の全売上平均+X×売上 …式(3)
本火曜日の全売上平均=(1−X)×前火曜日の全売上平均+X×売上 …式(4)
本水曜日の全売上平均=(1−X)×前水曜日の全売上平均+X×売上 …式(5)
本木曜日の全売上平均=(1−X)×前木曜日の全売上平均+X×売上 …式(6)
本金曜日の全売上平均=(1−X)×前金曜日の全売上平均+X×売上 …式(7)
本土曜日の全売上平均=(1−X)×前土曜日の全売上平均+X×売上 …式(8)
K11=本日の全売上平均(式(1))/本曜日の全売上平均(式(2)〜(8)) …式(9)
ここで、前各曜日の全売上平均とは、すでに式(2)〜(8)で前各曜日に算出された全売上平均である。また、売上は、実際に本日売り上げた売上である。Xは、各曜日の経験日数に対応して加重平均するための重み付け係数であり、例えば、X=1/(営業週数)とする。また、Xは、「X=1/100」に固定してもよい。なお、加重平均係数Xは、任意に設定することができる。「X=1/(営業週数)」とした場合には、営業週数の増加に伴いXが小さくなる。
【0192】
続いて、各季節毎に異なる売上平均を求めるため、制御手段200は、次の式(10)〜(16)により、冬、夏のボーナス時期、盆、暮、正月などの各季節毎の売上平均値を算出する。次いで、本日売上を各季節毎による影響を補正すべく、式(16)により補正係数(K12)を算出する(ステップS304)。ここで、K12は、本日売上に乗じて補正する係数であり、例えば、冬、夏のボーナス時期、盆、暮、正月などは、平常に比べて遊技者が増えるので、本日の売上を少なく補正(K12は1.0より小さい値)する(ステップS304)。
【0193】
本通常時の全売上平均=(1−Y1)×前通常時の全売上平均+Y1×売上 …式(10)
本冬ボーナス時の全売上平均=(1−Y2)×前冬ボーナス時の全売上平均+Y2×売上 …式(11)
本夏ボーナス時の全売上平均=(1−Y3)×前夏ボーナス時の全売上平均+Y3×売上 …式(12)
本盆時の全売上平均=(1−Y4)×前盆時の全売上平均+Y4×売上 …式(13)
本暮時の全売上平均=(1−Y5)×前暮時の全売上平均+Y5×売上 …式(14)
本正月時の全売上平均=(1−Y6)×前正月時の全売上平均+Y6×売上 …式(15)
K12=本日の全売上平均(式(1))/季節毎の全売上平均(式(10)〜式(15)) …式(16)
ここで、前各季節毎の全売上平均とは、すでに式(10)〜(15)で前各季節毎に算出された全売上平均である。また、売上は、実際に本日売り上げた売上である。Yは、各季節の経験日数に対応する加重平均するための重み付け係数であり、例えば、「Y1、Y2、・・・、Y6=1/(営業日数)」とする場合には、式(10)〜式(15)のそれぞれに異なるY1〜Y6を設ける。また、Y1〜Y6をYのみを変数とし、「Y=1/100」に固定してもよい。このように加重平均係数Yは、任意に設定することができる。「Y1〜Y6=1/(営業日数)」とした場合には、営業日数の増加に伴いY1〜Y6が小さくなる。
【0194】
続いて、制御手段200は、次の式(17)〜(24)により、晴れ、曇り、雨、小雨、中大雨、嵐、雪、霧などの天候の要因による効果を算出すべく、天候の要因毎に重み付けして算出される天候の要因毎売上平均および各天候の要因における補正係数(K13)を算出する(ステップS305)。
【0195】
続いて、各天候毎に異なる売上平均を求めるため、制御手段200は、次の式(17)〜(23)により、晴れ、曇り、雨、小雨、中大雨、嵐、雪、霧などの各天候毎の売上平均値を算出する。次いで本日売上を各天候毎による影響を補正すべく、式(24)により補正係数(K13)を算出する(ステップS305)。K13は、本日売上に乗じて補正する係数であり、例えば雨、小雨、中大雨、嵐、雪、霧などの平常に比べて客が減るので本日の売上を大きく補正(K13は1.0より大きい値)する。
【0196】
本晴れ時の全売上平均=(1−Z1)×前晴れ時の全売上平均+Z×売上 …式(17)
本曇り時の全売上平均=(1−Z2)×前曇り時の全売上平均+Z×売上 …式(18)
本小雨時の全売上平均=(1−Z3)×前小雨時の全売上平均+Z×売上 …式(19)
本中大雨時の全売上平均=(1−Z4)×前中大雨時の全売上平均+Z×売上 …式(20)
本嵐時の全売上平均=(1−Z5)×前嵐時の全売上平均+Z×売上 …式(21)
本雪時の全売上平均=(1−Z6)×前雪時の全売上平均+Z×売上 …式(22)
本霧時の全売上平均=(1−Z7)×前霧時の全売上平均+Z×売上 …式(23)
K13=本日の全売上平均/天候の要因毎の全売上平均 …式(24)
ここで、前各天候毎の全売上平均とは、すでに式(17)〜(23)で前各天候毎に算出された全売上平均である。また、売上は、実際に本日売り上げた売上である。Zは、各天候の経験日数に対応する加重平均するための重み付け係数であり、例えば、Z1、Z2、・・・、Z7=1/(営業日数)とする場合には、式(17)〜式(23)のそれぞれに異なるZ1〜Z7を設けるようにする。また、Z1〜Z7をZのみの変数とし、「Z=1/100」に固定してもよい。このように加重平均係数Zは、任意に設定することができる。Z1〜Z7=1/(営業日数)とした場合には、営業日数の増加に伴いZ1〜Z7が小さくなる。
【0197】
なお、X、Y(Y1〜Y6)、Z(Z1〜Z7)を「1/(営業日数)」とした場合には、営業を開始してから現在までの営業日数が増えれば、最近の変化が反映しにくくなる。例えば、1年前より営業方針の大転換を行い、業績が向上した場合、過去のデータを重く反映させることとなる。このような場合において、1年前から行った営業施策の成果を最近1年間をベースに効果があったかどうかを測定したいときには、X,Y(Y1〜Y6)、Z(Z1〜Z7)の計算開始日を任意に設けて各売上平均の計算をやり直してもよい。また、X、Y(Y1〜Y6)、Z(Z1〜Z7)のそれぞれの適応日数の割合で、固定した値に設定してもよい。
【0198】
続いて、制御手段200は、上記した売上を用いて、次の式(25)により日当たりの粗利、次の式(26)により日当たりの損益を算出する(ステップS306)。また、上述した各式で算出された、各曜日における補正係数(K11)、各季節における補正係数(K12)、各天候における補正係数(K13)を用いて、式(27)によって、曜日の補正、季節の補正、天候の補正を加味した修正売上を算出する。また、式(28)によって、日毎に払い出した景品原価の総額について、払出景品原価平均値が算出される。
【0199】
ここで、払出景品原価とは、パチンコ玉やメダルなどの遊技媒体と交換された特殊景品や一般景品の原価を合計したものである。また、前日の払出景品原価とは、すでに式(28)で前日に算出された払出景品原価平均である。また、本日の払出景品原価は、実際に本日払い出した景品原価の総額である。Vは、(1)式で用いられている所定の期間に対応する重み付けの加重平均係数であり、例えば、V=1/(営業日数)としてもよいし、所定の期間を1年間(365日)とした場合には、V=1/365となる。なお、加重平均係数Vは、任意に設定することができる。V=1/(営業日数)とした場合には、営業日数の増加に伴いVが小さくなる。
さらに、この修正売上を用いて、次の式(29)により日当たりの修正粗利、次の式(30)により日当たりの修正損益を算出する(ステップS306)。
【0200】
日当たりの粗利=売上−払い出した景品原価+再プレー手数料 …式(25)
日当たりの損益=日当たりの粗利−各諸経費 …式(26)
日当たりの修正売上=売上×K11×K12×K13 …式(27)
払出景品原価平均=(1−V)×前日の払出景品原価平均+V×本日の払出景品原価 …式(28)
日当たりの修正粗利=日当たりの修正売上−払出景品原価平均+再プレー手数料 …式(29)
日当たりの修正損益=日当たりの修正粗利−日当たりの各諸経費 …式(30)
ここで、再プレー手数料は、日当たりの再プレーされたパチンコ玉数またはメダル数に所定の手数料金を乗じたものである。また、日当たりの修正売上を算出する際、補正係数「K11」、「K12」、「K13」は、すべて用いることが好ましいが、1つまたは複数の補正係数を組み合わせて使用してもよい。
【0201】
続いて、制御手段200は、上記算出された日当たりの売上および日当たりの修正売上における5日間の平均、25日間の平均、5週間の平均、13週間の平均、25週間の平均、1年間の平均、2年間の平均、3年間の平均などの平均売上を算出し、その情報を効果測定情報管理手段204に出力し、効果測定情報管理手段204では、それらの情報を記憶して管理する(ステップS307)。
【0202】
また、制御手段200は、上記算出された日当たりの損益および日当たりの修正損益における5日間の平均、25日間の平均、5週間の平均、13週間の平均、25週間の平均、1年間の平均、2年間の平均、3年間の平均などの平均売上を算出し、その情報を効果測定情報管理手段204に出力し、効果測定情報管理手段204では、それらの情報を記憶して管理する(ステップS308)。
【0203】
また、平均される期間は上記した所定の期間に限らず、制御手段200は、例えば、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17で入力された、平均算出期間の初日および終日を入力し(ステップS309)、その期間における売上の平均、損益の平均を算出することができる(ステップS310)。また、その期間における修正売上の平均、修正損益の平均などを算出することができる(ステップS311)。
【0204】
続いて、制御手段200は、入出力情報処理手段203の情報について、入力された営業施策情報を効果測定情報管理手段204に出力する(ステップS312)。
【0205】
なお、営業施策情報には、営業施策名称、複数の営業施策ジャンル、営業施策担当者、複数の営業施策担当者が存在する場合の担当者毎の寄与率、営業施策の実施期間、営業施策における各諸経費などの情報が含まれるが、これらに限られるものではなく、営業施策情報として必要な情報ならばこれに含まれる。ここで、複数の営業施策ジャンルとは、例えば、遊技ホールが任意に定めるジャンルに所属すると登録されるもので、ジャンル毎にそのジャンルの定義を自由に店員が記入してそのジャンルを定める。例えば、今回の釘あけが、釘調整ジャンルと、新装開店ジャンルと、釘調整ジャンルのうち釘の開け幅が0.75ミリとしたジャンルであるなど、任意に複数の営業施策ジャンルを登録できる。そして後程詳述するが、これらジャンル毎に効果の平均値を計算しておき、同時に複数の営業施策を打ち出す営業施策(例えば新装開店)の場合に、それぞれの営業施策毎の効果を、平均値から差し引いて求めるてもよい。
【0206】
営業施策ジャンルとして次の(A1)〜(A10)を予め営業施策ジャンルとして設定しておいてもよく、これらの中から営業施策を選択することができる。
また、営業施策ジャンル以外に、売上、損益に日毎に関連する要因として、通常何も営業施策を施さない時にも発生する固定費や立地条件などを通常時における売上や損益を構成する要素として例示する。なお、この通常何も営業施策を施さない時にも発生する固定費や立地条件などの通常時における売上や損益を構成する要素を(A0)とする。
【0207】
(A1)パチンコ台の釘調整による出玉率の変更や、特殊景品の買取価格の変更を営業施策ジャンルとし、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する。
【0208】
この営業施策ジャンルの効果を測定することで、例えば、釘調整をいかなる周期でどの程度開け閉めを行えば最も高い効果(利益効率、売上変化、利益変化など)が得られるかを検討可能である。また、同様に、例えば特殊景品買取価格設定についてどの設定が最も高い効果が得られるか検討可能である。例えば、ある営業思想の基に行われた複数の釘調整の組合せについて、複数の特殊景品買取価格設定毎に効果測定してもよい。ここで営業思想には、例えば土曜日および日曜日に、パチンコ機4台のうち1台の割合で、所定幅に釘を閉めて、月曜日にもとに戻し、木曜日および金曜日には、土曜日および日曜日の呼び水としてパチンコ機3台のうち1台の割合で、所定幅に釘を広げることを1週間の間に行うことなどが含まれる。また、他の営業思想として、ベースを全台共通に常に25とするために、ベースの高いパチンコ機があれば釘を閉め、ベースの低いパチンコ機があれば釘を広げるようなことも挙げられる。
【0209】
ここで、ベースとは、1分間のアウト(発射玉)数100個に対して、遊技者側に戻されるセーフ(遊技機への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉:遊技者の獲得玉)数の割合である。ベースは、例えば、貸玉1玉4円あたり2.5円買取の場合には42個、4円買取(等価交換)の場合には19個となるようパチンコ機の釘幅を調整するなどの指標が機種毎に設けられる。ここで、この営業施策ジャンルにおける日当たりの売上を日出玉政策変更売上、日当たりの損益を日出玉政策変更損益と称することとする。
【0210】
(A2)スロットマシンの出メダル率(設定)の変更や、特殊景品の買取価格の変更を営業施策とし、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する。
【0211】
この営業施策ジャンルの効果を測定することで、例えばスロットマシンの出メダル率を決定する「設定」をどの周期でどの程度変更すれば最も高い効果(利益効率、売上変化、利益変化など)が得られるかを検討可能である。また、同様に、例えば特殊景品買取価格設定についてもどの設定が最も高い効果が得られるかを検討する。例えば、ある営業思想の基に行われた複数の「設定」の組合せについて、複数の特殊景品買取価格設定毎に効果測定してもよい。ここで営業思想の1つには、例えば給料日前の20〜25日には、設定が「2」または「4」のスロットマシンのみとし、その他の日には、設定「1」または「3」の台のみとするようなことも含まれる。
【0212】
ここで、「設定」とは、所定のイン(投入メダル数)に対して、遊技者側に戻されるOUT(遊技者への払出メダル数)の割合であり、設定6(最も遊技者が有利な設定であり、120%程度の出メダル率)から、設定1(最も遊技者が不利な設定であり、90%程度の出メダル率)まで6段階に設定できる。これらの営業施策によって出メダル還元政策全体として赤字になったのか、黒字になったのかを明確にする。ここで、この営業施策ジャンルにおける日当たりの売上を日出メダル政策変更売上、日当たりの損益を日出メダル政策変更損益と称することとする。
【0213】
(A3)ポイント付与量の変更を営業施策ジャンルとし、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する。
【0214】
この営業施策ジャンルを設けることで、ポイント付与の効果(利益効率、売上変化、利益変化など)を明確にする。
ここで、この営業施策ジャンルにおける日当たりの売上を日ポイント効果売上、日当たりの損益を日ポイント効果損益と称することとする。
【0215】
(A4)新規設備導入を営業施策ジャンルとし、売上や損益の効果要素として例示する。
【0216】
この営業施策ジャンルを設けることによって、遊技機、台間機、カードシステム、景品管理機(POS)などの設備を新規に導入したことによる効果(利益効率、売上変化、利益変化など)を明確にする。ここで、この営業施策ジャンルにおける日当たりの売上を日新規設備導入売上、日当たりの損益を日新規設備導入損益と称することとする。
【0217】
(A5)広告の配布を営業施策ジャンルとし、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する。
【0218】
この営業施策ジャンルを設けることによって、新規な広告の配布の効果(利益効率、売上変化、利益変化など)を明確にする。ここで、この営業施策ジャンルにおける日当たりの売上を日新規広告効果売上、日当たりの損益を日新規広告効果損益と称することとする。
【0219】
(A6)店員の新規雇用または解雇を営業施策ジャンルとし、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する。
【0220】
この営業施策ジャンルを設けることによって、店員を新規に雇用または解雇したことによる効果(利益効率、売上変化、利益変化など)を明確にする。ここで、この営業施策ジャンルにおける日当たりの売上を日新規雇用解雇効果売上、日当たりの損益を日新規雇用解雇効果損益と称することとする。
【0221】
(A7)店員に行う教育を営業施策ジャンルとし、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する。
【0222】
この営業施策ジャンルを設けることによって、店員に行った教育の効果(利益効率、売上変化、利益変化など)を明確にする。ここで、この営業施策ジャンルにおける日当たりの売上を日教育効果売上、日当たりの損益を日教育効果損益と称することとする。
【0223】
(A8)営業方式変更を営業施策ジャンルとし、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する。
【0224】
営業方式としては、例えば、1回交換制から無制限制にした場合などが挙げられる。この場合、遊技者1人当りの売上および利益は下がるものの、遊技機の稼動が上がる。この営業施策を設けることによって、効果(利益効率、売上変化、利益変化など)を明確にする。ここで、この営業施策ジャンルにおける日当たりの売上を日営業方式変更効果売上、日当たりの損益を日営業方式変更効果損益と称することとする。
【0225】
(A9)他社の遊技ホールの新装開店、新規オープンなどのイベントを営業施策ジャンルとし、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する。
【0226】
この営業施策ジャンルを設けることによって、他社の行ったイベントの影響を負の効果(利益効率、売上変化、利益変化など)を明確にする。ここで、この営業施策ジャンルによって、この営業施策ジャンルにおける日当たりの売上を日他社イベント開催時売上、日当たりの損益を日他社イベント開催時損益と称することとする。
【0227】
(A10)再プレー手数料の変更を営業施策ジャンルとし、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する。
【0228】
再プレー手数料を下げると再プレー手数料の分は売上が減少するが、遊技機の稼動率が向上する。この営業施策ジャンルを設けることによって、再プレー手数料を変更したことによる効果(利益効率、売上変化、利益変化など)を明確にする。ここで、この営業施策ジャンルにおける日当たりの売上を再プレー手数料変更売上、日当たりの損益を日再プレー手数料変更損益と称することとする。
【0229】
また、上記した(A1)〜(A10)の営業施策以外にも、例えば、ジュースや弁当などのワゴン販売、トイレの清掃の徹底、遊技台の配置換えなどを任意の営業施策ジャンルとして、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する(A11)。これら任意の営業施策ジャンルを設け、登録することでその任意の営業施策ジャンルの効果(利益効率、売上変化、損益変化など)を明確にする。ここで、この営業施策における日当たりの売上を日任意施策売上、日当たりの損益を日任意施策損益と称することとする。
【0230】
さらに、上記した(A1)〜(A11)の営業施策ジャンルおよび任意の営業施策ジャンルによるものではなく、予期せぬ未知の要因によって売上、損益が影響されることがある。この未知要因を営業施策ジャンルとし、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する(A12)。この未知要因営業施策ジャンルを設けることで、この未知の要因による効果(利益効率、売上変化、損益変化など)を明確にする。ここで、この未知の要因による日当たりの売上を日未知要因売上、日当たりの損益を日未知要因損益と称することとする。
【0231】
ここで、予め設定された(A1)〜(A10)の営業施策ジャンルは、これらの項目に限られるものではなく、(A11)、(A12)において、任意に設定することができる。
【0232】
営業施策情報を効果測定情報管理手段204に出力する(ステップS312)と、制御手段200は、次に、図18に示すように、ステップS306で算出した修正売上について、ステップS307で算出した各平均値どうしを比較する。例えば、5日間の平均と25日間の平均とを比較して、その平均値の差の絶対値が所定の値より大きいか否かを判定する(ステップS313)。ここで、所定の値とは、例えば、平均値の差の絶対値が、どちらか一方の平均値から3%以上の値となるような場合をいうが、この限度は、適宜に設定することができる。なお、ここでは、5日間の平均と25日間の平均とを比較した場合を示したが、この比較は、ステップS306で算出した平均値や瞬間値をそれぞれ組み合わせて、後程詳述するステップS319およびステップS320の動作により、すべての組み合わせについて行う。これは、ある営業施策を施したことにより、その効果の現われ方が遅速効果性の営業施策から、その効果の現われ方が即効性の営業施策までもれなくピックアップできるようにするためである。遅速効果性の営業施策は、その効果が現れるまで時間がかかりかつその効果が継続的であるので、長期間の平均値どうしを比較する。一方、即効性の営業施策は、その効果が現われるまでの時間が短く短期で終了しやすいので、短期間の平均値どうしを比較する。
【0233】
ステップS313の判定で、平均値の差の絶対値が所定の値より大きいと判定した場合(ステップS313のYes)には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204の情報に基づいて、変動要因が設定済みか、つまり、営業施策の名称が入力されているか否かを判定する(ステップS314)。
【0234】
ステップS314の判定で、変動要因が設定されていないと判定した場合(ステップS314のNo)には、制御手段200は、遊技機の勝敗情報、入金総額情報、会員各レベル(例えば所定期間毎の投資金額により層別されたレベル)毎の該当人数などの各遊技情報の変動データなどとともに、値が変動した情報を入出力情報処理手段203に出力する(ステップS315)。
【0235】
また、この場合には、営業施策の名称に仮の名称が付けられる、営業施策としてステップS312においての営業施策情報入力と同様に、営業施策情報として仮の名称や上記した変動データを効果測定情報管理手段204に出力して、効果測定情報管理手段204が記憶する(ステップS316)。なお、付与された仮の営業施策の名称は、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17などによって変更可能となっており、始業時や終業時に適宜に営業施策の本名称の入力が促される。
【0236】
また、店員などは、ステップS315で入出力情報処理手段203に出力された情報を、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17に出力させて見ることができ、これらの情報に基づいて、平均値の差の絶対値が所定の値より大きくなったことについて検討することができる。
【0237】
一方、ステップS314の判定で、変動要因が設定されていると判定した場合(ステップS314のYes)には、ステップS319に進む。
【0238】
また、ステップS313の判定で、平均値の差の絶対値が所定の値以下と判定した場合(ステップS313のNo)には、制御手段200は、続いて、ステップS308で算出した修正損益についても、ステップS313と同様に、5日間の平均と25日間の平均や、後程詳述するステップS319およびステップS320の動作により、その他の所定期日間の平均どうしや瞬間値を全ての組合せについて比較して、その平均値の差の絶対値が所定の値より大きいか否かを判定する(ステップS317)。ここで、所定の値とは、例えば、平均値の差の絶対値が、どちらか一方の平均値から3%以上の値となるような場合をいうが、この限度は、適宜に設定することができる。
【0239】
ステップS317の判定で、平均値の差の絶対値が所定の値より大きいと判定した場合(ステップS317のYes)には、上述したステップS314に進む。
【0240】
ステップS317の判定で、平均値の差の絶対値が所定の値以下であると判定した場合(ステップS317のNo)には、制御手段200は、その他の情報として、効果測定情報管理手段204の情報、および会員カード情報管理手段201の情報に基づいて、例えば、会員各レベル(例えば所定期間毎の投資金額により層別されたレベル)毎の該当人数、勝敗情報、入金情報、来店回数情報、貯玉数情報、アウト数情報、再プレー用貯玉数情報などについて、ステップS307、308で算出したように平均値を算出し、その算出した各平均値や瞬間値をステップS313、ステップS317と同様に比較して、その平均値の差の絶対値が所定の値より大きいか否かを判定することができる(ステップS318)。なお、その他の情報は、会員の遊技者に関する情報に限らず、非会員の遊技者に関する情報について、会員の遊技者の場合と同様に、各項目毎にステップS307、308で算出したように平均値を算出し、その算出した各平均値を比較してもよい。また、その他の情報は、周囲店の稼動情報なども採用することができる。これらのその他の情報は、任意に設定可能であり、これ以外の情報も設定することができる。ここで、所定の値とは、例えば、平均値の差の絶対値が、どちらか一方の平均値から3%以上の値となるような場合をいうが、この限度は、適宜に設定することができる。
【0241】
ステップS318の判定で、平均値の差の絶対値が所定の値より大きいと判定した場合(ステップS318のYes)には、上述したステップS314に進む。
【0242】
一方、ステップS318の判定で、平均値の差の絶対値が所定の値以下と判定した場合(ステップS318のNo)には、制御手段200は、確認すべき全情報における値の変動について比較確認が終了したか否かを判定する(ステップS319)。
【0243】
ステップS319の判定で、確認すべき全情報における値の変動について比較確認が終了していないと判定した場合(ステップS319のNo)には、制御手段200は、比較すべき修正売上平均、修正損益平均、その他の情報の平均を特定し(ステップS320)、ステップS313に進む。
【0244】
また、ステップS319の判定で、確認すべき全情報における値の変動について比較確認が終了したと判定した場合(ステップS319のYes)には、続いて、制御手段200は、新たな営業施策が設定されているか否かを判定する(ステップS321)。
【0245】
この実施例においては、ステップS321〜ステップS326における動作を効果測定の第1の実施例として説明し、ステップS327の動作を効果測定の第2の実施例、第3の実施例として説明する。
【0246】
ステップS321の判定で、新たな営業施策が設定されていないと判定した場合(ステップS321のNo)には、ステップS327へ進む。
【0247】
ステップS321の判定で、新たな営業施策が設定されていると判定した場合(ステップS321のYes)には、制御手段200は、営業施策が終了しているか否かを判定する(ステップS322)。ここで、営業施策の終了は、例えば、営業施策の設定の際にその営業施策を施す期日が設定されている場合には、その期日に基づいて判定する。また、例えば、修正損益や修正売上、その他の情報において、変化量がステップS313、S317、S318同様、全ての平均値や瞬間値の差、または、ステップS313、S317、S318でYesとした場合にはそのYesの判定に起因する平均値の差全てに対して、例えば2%以下になったときを営業施策の終了と判定してもよい。なお、ステップS313、ステップS317、ステップS318の判定では、比較する平均値の差が3%以上とし、本ステップS322の判定では、その差が2%以下とするのは、ステップS313、ステップS317、ステップS318にてYesと判定した直後に再びNoとなり、その直後に再びYesとなるようなデータの微小な変化に基づくチャタリングによる誤判定を防止するためである。
【0248】
ステップS322の判定で、営業施策が終了していると判定した場合(ステップS322のYes)には、ステップS327へ進む。
【0249】
ステップS322の判定で、営業施策が終了していないと判定した場合(ステップS322のNo)には、制御手段200は、次の式(31)により、営業施策を施した所定期間の本日までの営業施策による売上積算値を算出する(ステップS323)。
本日までの営業施策による売上積算値=前日までの営業施策による売上積算値+(修正売上−修正売上の平均) …式(31)
【0250】
式(31)は、営業施策の施された実績である本日の「修正売上」に対し通常営業での実績である「修正売上の平均」を差し引いて営業施策の効果としたものである。ここで、修正売上は式(27)で算出された日当たりの修正売上の値であり、修正売上の平均は、式(32)により算出された値である。
本日までの修正売上平均=(1−V)×前日までの修正売上平均+V×修正売上 …式(32)
ここで、Vは、式(1)で示したものと同じであり、所定の期間に対応する重み付けの加重平均係数である。
【0251】
また、制御手段200は、次の式(33)により、営業施策を施した所定期間の日当たりの営業施策による売上を算出する(ステップS324)。
日当たりの営業施策による売上=本日までの営業施策による売上積算値/営業施策期間の日数 …式(33)
【0252】
さらに、制御手段200は、次の式(34)により、営業施策を施した所定期間の営業施策による本日までの損益積算値を算出する(ステップS325)。
本日までの営業施策による損益積算値=前日までの営業施策による損益積算値+(修正損益−修正損益の平均) …式(34)
【0253】
式(34)は、営業施策の施された実績である本日の「修正損益」に対し通常営業での実績である「修正損益の平均」を差し引いて営業施策の効果としたものである。ここで、修正損益は、式(30)によって算出した日当たりの修正損益の値であり、修正損益平均は、式(35)により算出された値である。
本日までの修正損益平均=(1−V)×前日までの修正損益平均+V×修正売上 …式(35)
ここで、Vは、式(1)で示したものと同じであり、所定の期間に対応する重み付けの加重平均係数である。
【0254】
また、制御手段200は、次の式(36)により、営業施策を施した所定期間の日当たりの営業施策による損益を算出する(ステップS326)。
日当たりの営業施策による損益=本日までの営業施策による損益積算値/営業施策期間の日数 …式(36)
【0255】
ここで、上述したステップS321〜ステップS326までの動作は、修正売上、修正損益などの値の変動に基づいて、直接的に営業施策の効果測定を行うものであり、即ち、遊技情報または遊技情報によって演算された内部データの値として式(32)や式(35)によりそれぞれ修正売上平均や修正損益平均を演算し、これら平均値に基づいて、営業施策を施した際の効果を式(31)と式(33)や、式(34)と式(37)によってそれぞれ営業施策による売上積算値と日当たりの営業施策による売上や、営業施策による損益積算値と日当たりの営業施策による損益を演算する。
【0256】
なお、ステップS312において営業施策情報の入力があり、その際、複数の営業施策が重複して設定された場合には、上記した営業施策の効果測定方法では、複数の営業施策を一つの営業施策としてまとめた状態で測定される。
【0257】
また、上記した効果測定の演算動作において、営業施策情報などの設定動作を行わずに、効果測定の演算動作を構成することもできる。この場合には、上記した修正売上、修正損益などの情報に基づく値の変動を検知したとき(ステップS313、ステップS317、ステップS318でそれぞれYesの場合)は、修正売上、修正損益などを変動させる何らかの要因が寄与していると判定し、その値が変動した情報を効果測定情報管理手段204に記憶させるとともに、会員カード情報管理手段201、非会員カード情報管理手段202、効果測定情報管理手段204などの情報からその値の変動の要因を検索することもできる(ステップS316)。
【0258】
この場合における値の変動の要因としては、例えば、遊技ホール全体または各遊技機毎におけるベース設定の変更やスロットマシンにおけるスロット設定の変更による場合、会員の遊技者数の変動による場合などが挙げられるが、これらに限られるものではない。なお、周囲競合店におけるイベントなどもその変動の要因に含まれることもある。
【0259】
次に、ステップS327を実施する。ステップS327は、終業時に一回動作されるものである。
【0260】
ここでまず、ステップS327の動作における効果測定の第2実施例を説明する。
【0261】
式(27)で算出した日当たりの修正売上および式(30)で算出した日当たりの修正損益を、次の式(36)と式(37)からなる連立方程式に代入して、各営業施策の経費Xiおよび各営業施策の投資効率Wiを算出する方法について説明する。
【0262】
日当たりの修正売上=Σ(Xi×Wi) …式(36)
日当たりの修正損益=Σ(Xi×Wi−Xi) …式(37)
ここで、「i」は、営業施策毎に区分可能な1または複数の番号セットである。その一例として、A0〜A12の計13グループにグループ区分可能に登録されている(ステップS312)。詳細には、例えば「i」は、[G][N][D]とし、C言語の配列であるX[G][N][D]、W[G][N][D]とする。そして、GがA0〜A12のジャンル区分可能な数値を表し、Nが同一ジャンル毎(Gが同じ)の営業施策がなされる毎に+1インクリメントされる通しナンバーであり、Dは同じ営業施策(G、Nが同じ)で1日目、2日目を表す日付とし、RAMやHDに[G]、[N]、[D]で示される個別のアドレスに別個に記憶される。なお、[G]のA0〜A12ジャンル以外に、[G1][G2][G3]・・・など[G1]、[G2]、[G3]の親ジャンル、子ジャンル、孫ジャンルなどをステップS312において必要に応じて設定し登録してもよい。このようにすることで、例えば広告ジャンルのうち、広告額、広告エリア、広告内容等毎に[G1]、[G2]、[G3]により区分することもできる。[G1][G2][G3]で区分する場合において、区分されるジャンル毎に、効果の平均値を算出し、算出した効果の平均値は、例えば新装開店時などの同時に施行される複数の営業施策の効果から減じてもよい。
【0263】
また、「i」は、営業施策についての区分が可能であり、営業施策ジャンル区分と日付区分が可能なプログラムは、他にもC言語における構造体メンバーや、3桁の50進数として各桁毎に区分するようにしてもよく、多数の仕様が適用できる。また、Xiは、日当たりの各営業施策のための投資経費を意味し、Wiは、その日当たりの経費を生み出すための利益効率を意味するものとする。この利益効率が1より大きい場合には、その営業施策は有益であることを示す。また、この利益効率が1より小さい場合には、その営業施策は無益(損失)であることを示し、利益効率が1の場合が損益分岐点となる。
【0264】
日当たりの修正売上および日当たりの修正損益は、それぞれ式(27)、式(30)にて算出可能であり、管理装置13において集計される既知の情報であるので、式(36)および式(37)の連立方程式を解くことにより、「Xi」および「Wi」を算出する(ステップS327)。
【0265】
なお、式(36)および式(37)を解く際、一つずつの営業施策に対して演算を行うことによって、営業施策に対する「Xi」および「Wi」が式(36)および式(37)に複数構成されても、各「Xi」、「Wi」を算出することができる。この際、他の営業施策における「Xi」、「Wi」の少なくとも一方、または「Xi×Wi」は「0」として解く。例えば、営業施策に対する「Xi」および「Wi」が複数構成(例えば、iが1、2、3で3つ営業施策に対して式が構成)されても、実際には、「i=1」に対応する営業施策を施した場合のみの情報を用いて、「X2」、「W2」、「X3」、「W3」を「0」として、「X1」および「W1」を算出する。次に、「i=2」に対応する営業施策を施した場合のみの情報を用いて、「X1」、「W1」、「X3」、「W3」を「0」として、「X2」および「W2」を算出する。さらに、「i=3」に対応する営業施策を施した場合のみの情報を用いて、「X1」、「W1」、「X2」、「W2」を「0」として、「X3」および「W3」を算出する。このように解くことによって、各「連立式からのXi」、「連立式からのWi」を算出することができる(ステップS327)。
【0266】
また、日当たりの各営業施策のための投資経費「Xi」は、実際にかかった営業施策のための投資経費をステップS312にて入力し、その入力した投資経費と、式(27)より算出した日当たり修正売上を式(36)に代入し、「売上用Wi」を算出することができる。さらに、式(30)より算出した日当たり修正損益を式(37)に代入し、「損益用Wi」を算出することができる。
【0267】
ここで、上記したように、式(36)と式(37)との連立方程式を解くことによって算出される「連立式からのWi」、「連立式からのXi」、「売上用Wi」、「損益用Wi」や、「入力したXi」は、各営業施策毎に効果測定情報管理手段204に出力され、効果測定情報管理手段204でその情報は管理される(ステップS328)。また、「連立式からのWi」、「連立式からのXi」、「売上用Wi」、「損益用Wi」、「入力したXi」は、例えば、比較できるようにリスト表示してもよい。
【0268】
また、「連立式からのXi」は、理論上の投資経費と言え、立地や環境条件により目減りすることも増加することもある。また、「連立式からのWi」は、その理論上の投資経費に基づく利益効率と言え、例えば、広告費を100万円かけても、隣接店が同様の広告を同時期に配布すればその投資経費は無効化される。
【0269】
これに対し、「売上用Wi」、「損益用Wi」は、実際のコスト「入力したXi」においての利益効率となる。「連立式からのWi」に対し「売上用Wi」、「損益用Wi」が異なる場合や、「連立式からのXi」と「入力したXi」が異なる場合などには、例えば他店営業施策などの影響としてその原因究明することもできる。
【0270】
なお、「入力したXi」に基づいて「売上用Wi」「損益用Wi」を求める場合において、営業施策が、例えば(A4)、(A5)、(A7)に示した営業施策ジャンルに含まれるような先払投資経費を要する場合や、その期間でかかる経費が明確な場合、その先払投資経費を営業施策期間(ステップS312で入力)の日数で割り、日当たり先払投資経費を「Xi」とする。営業施策期間の入力がなされていない場合には、先払投資経費を該当する営業施策ジャンルの平均営業施策期間で割り、その営業施策期間が終了したところで真の営業施策期間に基づいて日当たりの先払投資経費を「Xi」としてもよい。
【0271】
また、営業施策が、例えば(A1)、(A2)に示した営業施策ジャンルに含まれるような毎日の投資経費が明確な場合、その日の払出景品原価のような日毎経費を自動的に計算して「Xi」とし、ステップS312では入力しなくてもよい。
【0272】
さらに、営業施策が、(A3)、(A6)、(A9)、(A10)に示した営業施策ジャンルに含まれるような営業施策実行後に投資経費がわかる場合や、営業施策実行後においてもでも投資経費をはっきりと把握できない場合、該当する営業施策ジャンルにおける日当たりの先払投資経費の平均値を「Xi」としてもよいし、任意の値を入力してもよい。
【0273】
上記したように、「連立式からのXi」「連立式からのWi」は算出することができるので、「Xi」が不明確の場合には、必ずしも「入力したXi」を代入して「売上用Wi」、「損益用Wi」を求める必要はない。
【0274】
また、1つの営業施策が複数の営業日にまたがってなされる場合、「連立式からのXi」「入力したXi」「連立式からのWi」「売上用Wi」「損益用Wi」は、日々異なる日毎の値であるので、後程詳述するステップS330において1つの営業施策の該当期間における「連立式からのXi」「入力したXi」「連立式からのWi」「売上用Wi」「損益用Wi」が計算されることになる。
【0275】
また、式(36)は、式(1)で算出した「本日の全売上平均」、式(10)で算出した「通常時の売上平均」、または既算出の(A0)における「W0×X0」を含んだ日当たりの修正売上が示されているが、「Σ(Xi×Wi)」がこれらの要素を含まない、単なる「日当たりの修正売上」の変化分を示す場合には、日当たりの修正売上は、次に示す式(36−1)で求めることができる。なお、「通常時売上」には、上記した式(1)で算出した「本日の全売上平均」、式(10)で算出した「通常時の売上平均」、または既算出の(A0)における「W0×X0」が代入される。
【0276】
また、式(37)は、式(30)で算出した「日当たりの修正損益」の平均値または「(通常時売上)−払出景品原価平均+再プレー手数料−日当たりの各諸経費」を含んだ日当たりの修正損益が示されているが、「Σ(Xi×Wi−Xi)」がこれらの要素を含まない、単なる「日当たりの修正損益」の変化分を示す場合には、日当たりの修正損益は、次に示す式(37−1)で求めることができる。なお、「通常時損益」には、上記した式(30)で算出した「日当たりの修正損益」の平均値または「(通常時売上)−払出景品原価平均+再プレー手数料−日当たりの各諸経費」が代入される。
日当たりの修正売上=Σ(Xi×Wi)+「通常時売上」 …式(36−1)
日当たりの修正損益=Σ(Xi×Wi−Xi)+「通常時損益」 …式(37−1)
【0277】
また、1つの営業施策において、例えば、その条件を変えることで、その条件を変えた分に対応して「Xi」、「Wi」を算出することができる。例えば、(5)のポイント付与量の変更を営業施策とした場合、ポイント付与量の3つの条件(例えば、5ポイント付与、10ポイント付与、15ポイント付与)について、それぞれ異なる日に営業施策を実施すると、それぞれの条件に対して「Xi」、「Wi」が算出できる。このように、1つの営業施策において、複数の「Xi」、「Wi」の情報を有することができる。
【0278】
また、このように、1つの営業施策において複数の「Xi」、「Wi」の情報を有することで、営業施策を施すための最適な条件を検討することができる。また、複数の営業施策を同時に行う場合でも、各営業施策において複数の「Xi」、「Wi」の情報を有しているので、それぞれの条件に一致する「Xi」、「Wi」の値を用いることで、的確にそれぞれの営業施策について重み付けして効果測定を行うことができる。
【0279】
制御手段200は、算出された「Xi」および「Wi」の値を効果測定情報管理手段204に出力し、効果測定情報管理手段204において、それらの情報を営業施策毎に記憶する。
【0280】
次に、ステップS327における効果測定の第3実施例を説明する。
【0281】
指定された所定期間における修正売上および修正損益に基づいて、連立多関数多項方程式をニューラルネットの解法にて解くことにより、各営業施策の投資経費「Xi」および各営業施策の投資効率「Wi」を算出する方法について説明する。
【0282】
この連立方程式は、次の式(38)および式(39)で示される。
所定期間の修正売上=Σ∫Fi(t、Xi、Wi) …式(38)
所定期間の修正損益=Σ∫Gi(t、Xi、Wi)…式(39)
ここで、i、Xi、Wi、「通常時売上」、「通常時損益」は、既述の式(36−1)、式(37−1)におけるものと同じである。また、tは、営業施策が施される日あたりの時間を示す。例えば、開店から閉店(営業時間13時間の場合)まで営業施策が施された場合には、「t=0〜13」となり、Fi(t、Xi、Wi)および Gi(t、Xi、Wi)の「t=0〜13」間の積分値が求められる。なお、ニューラルネットにおける解法については従来既知であるので説明を省略する。
【0283】
所定期間の修正売上および所定期間の修正損益は、それぞれ指定された期間における式(27)で算出した「日当たりの修正売上」の積算値、式(30)で算出された「日当たりの修正損益」の積算値である。所定期間は、ステップS312で入力された営業施策毎の営業施策が施される該当期間や、ステップS313、ステップS317、ステップS318でYesと判断されてからステップS322でその営業施策が終了したと検知されるまでの期間であってもよいし、企業の決算期毎の1年間、6ヶ月、3ヶ月などの所定周期毎でもよく、任意に指定するものとする。
【0284】
Fi(t、Xi、Wi)は、時間(t)に応じて変化する売上に関する関数で、売上実測値に基づいてエラーを最小減となるように自動的に設定される任意の売上近似式で表わされ、所定期間になされた営業施策毎に存在する項である。なお、通常時売上を示す「F0(t、X0、W0)」は、「X0×W0×t」として1つの項として計算する。「∫Fi(t、Xi、Wi)」は、上述したように、営業施策毎に起因した売上近似式を、例えば、1日における営業施策を施した時間で積分した積算値である。また、「Σ∫Fi(t、Xi、Wi)」は、売上近似式を1日における営業施策を施した時間で積分した積算値を、営業施策を施した所定期間にわたって積算した総積算値である。
【0285】
同様に、Gi(t、Xi、Wi)は、時間(t)に応じて変化する損益に関する関数で、損益実測値に基づいてエラーを最小減となるように自動的に設定される任意の損益近似式で表わされ、所定期間になされた営業施策毎に存在する項である。なお、通常時売上を示す「G0(t、X0、W0)」は、「(X0×W0−X0)×t」として1つの項として計算する。「∫Gi(t、Xi、Wi)」は、上述したように、営業施策毎に起因した損益近似式を、例えば、1日における営業施策を施した時間で積分した積算値である。また、「Σ∫Gi(t、Xi、Wi)」は、損益近似式を1日における営業施策を施した時間で積分した積算値を、営業施策を施した所定期間にわたって積算した総積算値である(ステップS327)。
【0286】
なお、式(38)、式(39)のように時間の要素を組み込むことにより、各営業施策を施行して各効果(売上の変動、損益の変動、利益効率)の変動時定数を明確にできるので、各営業施策を段階分けされた変動時時定数毎に分類したり、未知の営業施策について時定数の近いものを列挙することで未知の営業施策などを推定しやすくなる。
【0287】
ここで、式(38)、式(39)において時間の要素を組み込むとは、例えば売上に関して言えば、営業施策施行後売上変動が安定するまで、オーバーシュートする微分成分を有するもの、ゆっくりと変動し徐々に安定する積分成分を有するものに分類することができる。そして、n次微分、m次積分の項からなる方程式の形態にニューラルネットにより実測値の修正売上、修正損益となるようにエラーを最小減とするべく新しい項とその係数を自動的に生成してマッチングされる。
【0288】
マッチングされた方程式の備える項の形態により、営業施策の種別が何かを、判断して表示できる。また、同時に複数の営業施策を行っても、同時に施行された複数の営業施策のそれぞれの変動に仕方によって、それぞれの効果を分離して計算することができる。つまり、例えば、新装開店の場合、(A1)のパチンコ台釘開けと、(A4)の新規設備導入である新型パチンコ機と、(A5)の広告とのそれぞれの営業施策が同時になされた場合でも、それぞれの効果を分離して計算することができる。
【0289】
(A1)のパチンコ台釘開けによる効果は、最初の出玉で得をした遊技者が、繰り返し来店することで、最初の出玉分が回収されるので3ヶ月程度で安定する。また、(A4)新型パチンコ機の導入の効果は、そのパチンコ機における遊技を、その遊技ホールの遊技者が1順して経験するまでの1ヶ月間程度で安定(おもしろいパチンコ機の場合には、稼動が高水準で安定、つまらないパチンコ機の場合には、稼動が低水準で安定)する。さらに、(A5)の広告における効果は、広告の内容が最初の3日程度で忘れられることが多く、ほぼ3日程度で安定する。このように、効果の変動する期間は、催される営業施策によって異なる。つまり、ニューラルネットでマッチングされた方程式のうち、明らかに異なる変動成分毎の項毎に効果を演算すれば、それぞれの営業施策毎の効果を算出することができる。
【0290】
次に、ステップS327によって算出する「Xi」および「Wi」について、営業施策ジャンル毎に説明する。なお、「i」については、前述の説明の通りであるが、「Xi」および「Wi」について営業施策ジャンル毎の説明するために以下に示すように、営業施策ジャンルである(A0)、(A1)、(A2)、(A3)、・・・、(A12)に対応して、X0、X1、X2、X3、・・・、X12やW0、W1、W2、W3、・・・、W12と記載するものとする。
【0291】
(A0)通常何も営業施策を施さない時にも発生する固定費や立地条件などによる日固定費分売上、日固定費分損益において、日固定費分売上を「X0×W0」と、日固定費分損益を「X0×W0−X0」と等しいとして表わす。ここで、「X0」は日当たりの固定経費総額を意味し、「W0」は日当たりの固定経費の生む利益効率を意味する。
【0292】
また、固定経費総額には、人件費、土地や建物についての固定資産税やローン、光熱費、遊技機、台間機、カードシステム、景品管理機(POS)などの各設備についての固定資産税、ローン、カード関連経費、原価償却費などが含まれている。
【0293】
また、上述した(A1)〜(A12)の営業施策、任意の営業施策、未知の要因についても、売上を「Xi×Wi」と、損益を「Xi×Wi−Xi」と等しいとして表わすことができる。次に、これらについて具体的に示す。
【0294】
(A1)パチンコ機における釘調整による出玉率の変更や、パチンコ1玉に対する特殊景品の買取価格の変更などの出玉政策に関する営業施策ジャンルであり、日出玉政策変更売上を「X1×W1」と、日出玉政策変更損益を「X1×W1−X1」と等しいとして表わす。
ここで、「X1」は、日当たりの出玉政策における経費を意味し、「W1」は、その日当たりの経費の生む利益効率を意味する。なお、前述の「入力したX1」は、日当たりのパチンコ賞玉に対する払出景品原価の総額とすることができ、ステップS312において入力される。
【0295】
また、例えば、遊技ホール全体または各遊技機について、縦軸に「W1」、横軸に、ベース平均、出玉率設定平均、スタート率平均(発射数16に対し1回スタート)などの評価指標値を示してグラフに表示することで、最適な設定条件を検討することができる。
【0296】
さらに、ある営業思想の基に行われる複数の釘調整の組合せの効果を測定する場合には、例えば、土曜日および日曜日にパチンコ機4台に1台の割合で所定幅に釘を閉めた際の評価指標値、月曜日に釘の幅をもとに戻した際の評価指標値、木曜日および金曜日に、土曜日および日曜日の呼び水としてパチンコ機3台に1台の割合で所定幅に釘を広げた際の評価指標値などの平均値、最大値と最小値の差や比、差/(土〜金までの7日間)など任意の関数値をグラフの横軸としてグラフに表示することで最適な設定条件を検討することができる。
【0297】
(A2)スロットマシンにおける出メダル率の変更や、メダル1枚に対する特殊景品の買取価格の変更などの出メダル政策に関する営業施策ジャンルであり、日出メダル政策変更売上を「X2×W2」と、日出メダル政策変更損益を「X2×W2−X2」と等しいとして表わす。
ここで、「X2」は、日当たりの出メダル政策における経費を意味し、「W2」は、その日当たりの経費の生む利益効率を意味する。なお、前述の「入力したX2」は、日当たりの賞メダルに対する払出景品原価の総額とすることができ、ステップS312において入力される。
【0298】
また、例えば、遊技ホール全体または各遊技機について、縦軸に「W2」、横軸に、スロット「設定」平均などの評価指標値を示してグラフに表示することで、最適な設定条件を検討することができる。
また、ある営業思想の基に行われる複数の「設定」の組合せの効果を測定する場合には、例えば、設定2の評価指標値、月曜日に設定をもとに戻し設定3とした際の評価指標値、木曜日および金曜日に、土曜日および日曜日の呼び水としてスロットマシン3台に1台の割合で設定4とした際の評価指標値などの平均値、最大値と最小値の差や比、差/(土〜金までの7日間)など任意の関数値をグラフの横軸としてグラフに表示することで最適な設定条件を検討することができる。
【0299】
(A3)ポイント付与量の変更などのポイントに係る営業施策ジャンルであり、日ポイント効果売上を「X3×W3」と、日ポイント効果損益を「X3×W3−X3」と等しいとして表わす。
ここで、「X3」は、日当たりのポイント付与における経費を意味し、「W3」は、その日当たり経費の生む利益効率を意味する。
【0300】
なお、「X3」は、上記において営業施策実行後でないと投資経費がわからいないものとしたが、その際手計算で賞品原価総額などを計算するのは手間である。そのため、玉還元(パチンコ1玉4円やメダル1枚20円で還元)の場合、玉還元量×4円、メダル還元量×20円をポイントに係る営業施策終了時に算出するように設定することができ、賞品原価総額などを計算するのは手間を省くことができる。
【0301】
また、営業施策期間中も、式(40)によってX3を算出して入力することもできる。
X3=「日当たりの修正売上」×「ポイント還元率」×「通常ポイント交換率」・・・式(40)
ここで、式(40)における「日当たりの修正売上」は、式(27)より算出したものである。また、「ポイント還元率」は、売上に対して遊技者に還元される特典総額の比率であり、「通常ポイント交換率」は、付与したポイント総量のうち遊技者が還元したポイント量の比率である。
【0302】
また、例えば、来店ポイント、貸玉比例ポイント、勝敗ポイントなどのポイントについて、縦軸に「W5」、横軸に各ポイント付与量などを示してグラフに表示することで、最適な設定条件を検討することができる。
【0303】
(A4)新規設備導入に係る営業施策ジャンルであり、日新規設備導入売上を「X4×W4」と、日新規設備導入損益を「X4×W4−X4」と等しいとして表わす。
ここで、「X4」は、日当たりの新規設備導入における経費を意味し、「W4」は、その日当たり経費の生む利益効率を意味する。
【0304】
なお、「X4」は、前述したように、先払投資経費であり、ステップS312において入力される導入設備費である。但し、導入設備費は、設備費が高額であり使用期間が長いので、長期にわたって効果測定する必要がある。そこで、式(36−1)における「通常時売上」、式(37−1)における「通常時損益」、式(31)における「修正売上の平均」、式(34)における「修正損益の平均」は、設備の新規導入の直前までの平均値とすると、長期にわたって効果測定することができる。これらの平均値を設備導入後に更新するといずれ平均値がそれまでの通常分に新規設備導入効果分を加えた値に追いつくので長期にわたって効果測定することができなくなる。また、新規設備導入においては、導入後の効果は長期にわたって不安定ということはなく、初期の段階で固定される。従って、設備導入後1ヶ月間においての日々の効果を固定して以後修正しない仕様としてもよい。上記したように効果測定することで、設備導入における効果測定精度を向上することができる。
【0305】
また、新規設備導入における経費には、例えば、遊技機、景品管理機(POS)、カードシステム、台間機の購入費、およびそれらの購入に伴う保証金、消費税、契約金などが含まれる。また、各機器において、固有の情報番号を有しているので、各機器毎、遊技機種別毎などの集計も可能であり、例えば、各遊技機毎や遊技機種別毎などの「X6」、「W6」の算出も可能である。
【0306】
(A5)広告の配布に係る営業施策ジャンルであり、日新規広告効果売上を「X5×W5」と、日新規設備導入損益を「X5×W5−X5」と等しいとして表わす。
ここで、「X5」は、日当たりの新規広告における経費を意味し、「W5」は、その日当たり経費の生む利益効率を意味する。
【0307】
なお、「X5」は、前述したように、ちらしなどの場合における先払投資経費であり、ステップS312において入力される広告費である。インターネット関連費や駅ポスターなどは常時広告であるので、所定期間毎の広告経費をステップS312で入力し、定常的に施行するのであれば、広告経費の平均値を営業施策後に更新させて(A0)固定費に組み入れ、その効果のW0に含んでもよいし、広告経費の平均値を営業施策前の値を用いて長期的に1つの効果として固定させてもよい。
【0308】
なお、新規広告における経費には、例えば、DM費、ちらし費、インターネット関連費(メール広告を含む)、ポスター広告費などが含まれる。また、各新規広告において、固有の情報番号を有しているので、各新規広告毎の集計も可能であり、例えば、各新規広告毎に「X7」、「W7」の算出も可能である。
【0309】
(A6)店員の新規雇用または解雇に係る営業施策ジャンルであり、日新規雇用解雇効果売上を「X6×W6」と、日新規雇用解雇効果損益を「X6×W6−X6」と等しいとして表わす。
ここで、「X6」は、日当たりの新規雇用解雇における経費を意味し、「W6」は、その日当たり経費の生む利益効率を意味する。
【0310】
なお、「X6」は、前述したように、人を雇用し、実際に労働させ、または店員を解雇した後に明らかになる経費である。従って、ステップS312においては、予測できる人件費をとりあえず入力して、W6を算出してもよい。また、1月たってかかった人件費を改めて入力し直して正確なW6を算出してもよい。
例えば、店員を新規雇用して、「W6」が1より大きい場合には、その採用の効果を測定することができ、1より小さい場合には、新規雇用によってサービスなどが行き届かないために生じたものであるなどの検討をすることができる。また、0より小さいマイナスである場合には、ある店員の態度が悪く遊技者がその遊技ホールから離れたと解釈できる。また、各店員に情報番号を付与して、例えば、ある店員が新規雇用された場合のその店員の雇用による効果や、ある店員が解雇された場合のその店員の解雇による効果などを測定することができる。
【0311】
(A7)店員に行う教育に係る営業施策ジャンルであり、日教育効果売上を「X7×W7」と、日教育効果損益を「X7×W7−X7」と等しいとして表わす。
ここで、「X7」は、日当たりの店員教育における経費を意味し、「W7」は、その日当たり経費の生む利益効率を意味する。
【0312】
なお、「X7」は、前述したように、先払投資経費としてステップS312において入力してもよい。社内教育であれば、その教育に参加した人毎の時給に教育に費やした時間を乗じたものが先払投資経費となり、外部講習会であれば、その教育に参加した人毎の時給に外部講習会に費やした時間を乗じ、それに外部講習会費を加えた額が先払投資経費となる。つまり、店員教育における経費は、例えば、「参加店員人数×平均時給×所要時間」や、「参加店員人数×平均時給×所要時間+外部講習会費」などで算出することができ、各教育事項毎に、縦軸に「W7」、横軸に店員教育における経費や教育内容などを示してグラフに表示することで、最適な教育条件を検討することができる。
【0313】
(A8)営業方式変更に係る営業施策ジャンルであり、日営業方式変更効果売上を「X8×W8」と、日営業方式変更効果損益を「X8×W8−X8」と等しいとして表わす。
ここで、「X8」は、日当たりの営業方式変更における経費を意味し、「W8」は、その日当たり経費の生む利益効率を意味する。
【0314】
なお、「X8」は、ステップS312において入力せずに、「連立式からのXi」、「連立式からのWi」として算出するとよい。
【0315】
(A9)他社の遊技ホールの新装開店、新規オープンの影響度に係る営業施策ジャンルであり、日他社イベント開催時売上を「X9×W9」と、日他社イベント開催時損益を「X9×W9−X9」と等しいとして表わす。
ここで、「X9」は、他社の遊技ホールの新装開店、新規オープンの影響によって、日当たりの一時的に失われた損失費に対応する経費を意味し、「W9」は、その日当たり経費の生む利益効率を意味する。
【0316】
なお、「X9」は、ステップS312において入力せずに、「連立式からのXi」、「連立式からのWi」として算出するとよい。
【0317】
(A10)再プレー手数料の変更に係る営業施策ジャンルであり、再プレー手数料変更売上を「X10×W10」と、日再プレー手数料変更損益を「X10×W10−X10」と等しいとして表わす。
ここで、「X10」は、日当たりの再プレー手数料変更における経費を意味し、「W10」は、その日当たり経費の生む利益効率を意味する。
【0318】
なお、「X10」は、ステップS312において入力せずに、「連立式からのXi」、「連立式からのWi」として算出するとよい。また、縦軸に「W10」、横軸に再プレー手数料の値などを示してグラフに表示することで、最適な設定条件を検討することができる。
【0319】
(A11)上記(A0)〜(A10)の営業施策以外の、例えば、ジュースや弁当などのワゴン販売、トイレの清掃の徹底、遊技ホールにおける遊技機の配置などにおける任意の営業施策ジャンルであり、日任意施策売上を「X11×W11」と、日任意施策損益を「X11×W11−X11」と等しいとして表わす。
【0320】
なお、縦軸に「W11」、横軸に各任意の営業施策における徹底の度合いなどを示してグラフに表示することで、最適な任意の営業施策を検討することができる。
【0321】
(A12)上記(A0)〜(A11)の営業施策および任意の営業施策によるものではない、未知の要因に係る営業施策ジャンルであり、日未知要因売上を「X12×W12」と、日未知要因損益を「X12×W12−X12」と等しいとして表わす。
【0322】
続いて、制御手段200は、ステップS321〜ステップS326までの動作によって、修正売上、修正損益などの値の変動に基づいての効果測定の結果、および/または連立方程式を解くことにより算出された営業施策の効果測定の結果を効果測定情報管理手段204に出力する(ステップS328)。効果測定情報管理手段204では、入力した各営業施策毎に測定結果を記憶する。
【0323】
なお、効果測定情報管理手段204に入力される測定結果の情報において、修正売上、修正損益などの値の変動に基づいての効果測定の結果とは、遊技情報または遊技情報によって演算された内部データの値として式(32)や式(35)により、それぞれ修正売上平均や修正損益平均を演算し、これら平均値に基づいて、営業施策を施した際の効果を式(31)と式(33)や、式(34)と式(37)によってそれぞれ営業施策による売上積算値と日当たりの営業施策による売上や、営業施策による損益積算値と日当たりの営業施策による損益を演算したものを指す。
【0324】
また、効果測定情報管理手段204に入力される測定結果の情報として、連立方程式を解くことにより算出された営業施策の効果測定の結果とは、式(36)、式(37)による「連立式からのWi」、「売上用Wi」「損益用Wi」や、式(38)式(39)による「連立式からのWi」、「売上用Wi」、「損益用Wi」である。
【0325】
続いて、図19に示すように、制御手段200は、営業施策が終了しているか否かを判定する(ステップS329)。ここで、営業施策の終了は、例えば、営業施策の設定の際にその営業施策を施す期日が設定されている場合には、その期日に基づいて判定する。また、例えば、修正損益や修正売上において、変化量が平均値に対して、例えば2%以下になったときを営業施策の終了と判定してもよい。
【0326】
ステップS329の判定で、営業施策が終了していると判定した場合(ステップS329のYes)には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶された情報に基づいて、営業施策期間における各測定された結果を、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などに出力し、例えば、図20に示すようなグラフとして表示する(ステップS330)。ここで、図20には、各営業施策における利益効率「Wi」を円グラフとして示した一例である。
【0327】
このように、効果測定情報管理手段204に記憶された情報に基づいて、所定の条件における測定結果を見ることができる。なお、効果測定情報管理手段204に記憶された情報に基づいて、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などに出力される情報は、例えば、「各営業施策における利益効率」、「ポイント付与における利益効率」、「来店ポイントにおけるポイント付与量と利益効率」などのように、予め設定された条件を設定し、店員が見たい情報を選択するようにしてもよい。また、店員が見たい情報を任意に入力し、その情報に基づいて、効果測定情報管理手段204から制御手段200を介してパーソナルコンピュータ17に情報を出力し、グラフなどに表示させてもい。
【0328】
一方、ステップS329の判定で、営業施策が終了していないと判定した場合(ステップS329のNo)には、制御手段200は、入出力情報処理手段203の情報に基づいて、任意の期間についての効果測定の指示があったか否かを判定する(ステップS331)。
【0329】
ステップS331の判定で、任意の期間についての効果測定の指示があったと判定した場合(ステップS331のYes)には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶された情報に基づいて、指示された任意の期間における各測定された結果を、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などに出力し、例えば、図20に示すようなグラフとして表示する(ステップS332)。図20は、1年間の利益を構成する(A1)〜(A12)のジャンル毎の構成比を示している。
【0330】
このように、効果測定情報管理手段204に記憶された情報に基づいて、所定の条件における測定結果を見ることができる。なお、効果測定情報管理手段204に記憶された情報に基づいて、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などに出力される情報は、例えば、「各営業施策における利益効率」、「ポイント付与における利益効率」、「来店ポイントにおけるポイント付与量と利益効率」などのように、予め設定された条件を設定し、店員が見たい情報を選択するようにしてもよい。また、店員が見たい情報を任意に入力し、その情報に基づいて、効果測定情報管理手段204から制御手段200を介してパーソナルコンピュータ17に情報を出力し、グラフなどに表示させてもよい。
【0331】
また、制御手段200は、入出力情報処理手段203の情報に基づいて、所定の営業施策において指定された「Wi」に対して表示するパラメータの受付を行う。なお、受け付けるパラメータとしては、管理装置13で処理する全ての遊技情報、この遊技情報に基づいて計算された全ての内部データの中から任意に選択された情報などが挙げられる。さらにその選択した情報を任意の演算式としてHDなどに記憶し、その記憶した演算式の算出結果をパラメータに用いてもよい(ステップS333)。このようにすることで遊技ホール独自の効果測定の方法を開発できるので好ましい。
【0332】
制御手段200は、ステップS333において「Wi」に対して表示するパラメータを受付けると、縦軸に「Wi」、横軸に受け付けられたパラメータを表示し、例えば、受け付けられたパラメータと「Wi」との関係を最小2乗法によって(パラメータ、Wi)の特異点の誤差を吸収し、3点以上の(X=パラメータ、Y=Wi)データを2次式Y=aX2+bX+cの近似式に代入し、a、b、cをコンピュータの演算に適した吐き出し法によって算出して、この2次式をパーソナルコンピュータ17に出力する。パーソナルコンピュータ17では、その出力された情報に基づいて、図21および22に示すようなグラフを、画面に表示する(ステップS334)。
【0333】
なお、図21、図22に示すように、売上や利益が極大値をとる場合、適合すべきベスト売上点、ベスト利益点となるパラメータを参照して営業施策を施すことができる。また、売上や利益が単調に増加するときは、例えば、増台した遊技機が流行にのって遊技者から指示され、さらに稼動の増加が見込まれる場合であり、この場合には、遊技機の台数をさらに増加させて、さらにより多くの売上や利益が得られると判断することができる。
【0334】
ここで、図21には、来店ポイント付与量と利益効率「Wi」との関係が示され、図22には、所定のアウト(発射玉)数に対して、遊技者側に戻されるセーフ(遊技機への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉:遊技者の獲得玉)数の割合であるベースと、利益効率「Wi」との関係が示されている。例えば、図21に示された来店ポイント付与量と利益効率「Wi」との関係から、例えば、高い利益を得るためには、来店ポイント付与量を2〜3の範囲にすることが望ましいことがわかる。また、図22に示されたベースと利益効率「Wi」との関係から、例えば、高い売上を得るためには、ベースを50程度に設定することが望ましいことがわかる。
【0335】
また、制御手段200は、入出力情報処理手段203の情報に基づいて、営業施策販売禁止地域の情報を入力し、その情報に基づいて営業施策販売禁止地域を設定する(ステップS335)。この営業施策販売禁止地域の情報は、プロトコルコンバータ14、モデム15、外部ネットワーク23を介して統括情報センタ24の統括管理装置25に送信され、統括管理装置25に記憶される。この営業施策販売禁止地域の情報とは、上記した営業施策に対する効果測定の処理を行うソフトを販売する際の販売禁止地域または販売禁止遊技ホールの情報を含む。営業施策販売禁止地域を設定することで、系列店ではない他の遊技ホールへの情報の流出を防止するのは勿論であるが、例えば、系列店でも情報の開示をしない遊技ホールをも設定できる。
【0336】
続いて、例えば、外部ネットワーク23を介して統括情報センタ24の統括管理装置25に接続された各遊技ホールの管理装置との間で、営業施策販売を行う(ステップS336)。この営業施策販売では、他の遊技ホールなどの各種情報や、系列遊技ホール全体に対して集計された各種情報を得ることができる。この情報を得ることによって、例えば、系列遊技ホール全体に対してランキング付けして集計された各種情報など得ることができ、系列遊技ホールにおける自遊技ホールの位置付けなどを情報として得ることができる。また、営業施策情報として、営業施策の担当者の登録も可能であるので、系列遊技ホール全体に対する各営業施策の担当者の売上ランキングなども情報として得ることができる。さらに、各担当者の売上と給与とをグラフ化することができるので、各担当者の実績と給与との相対比較などを行うこともできる。この営業施策販売についての動作は次に述べる。
【0337】
(営業施策販売)
次に、営業施策販売の動作について、図23および24を参照して説明する。
【0338】
図23は、統括管理装置25の構成部を示す図、図24は、統括管理装置25における動作の流れを示す図である。この営業施策販売の動作は、外部ネットワーク23を介して統括情報センタ24の統括管理装置25に接続された各遊技ホールの管理装置との間で行われる。
【0339】
図2に示すように、統括管理装置25は、各遊技ホールの管理システムと外部ネットワーク23を介して接続されている。この統括管理装置25には、各遊技ホールからの情報が送信され、統括管理装置25では、例えば、各遊技ホール毎の集計やグループ遊技ホール全体における集計などを行う。また、統括管理装置25において集計された情報を各遊技ホールにおいてダウンロードすることもできる。
【0340】
図23に示すように、統括管理装置25は、制御手段400、入出力情報処理手段401、情報管理手段402から構成されている。
【0341】
制御手段400は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスク(HD)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御手段400では、入出力情報処理手段401、情報管理手段402の各手段間の情報の出入力、および、外部ネットワーク23を介して各遊技ホールの管理装置との間の情報の出入力を制御している。
【0342】
会員カード情報管理手段201は、各遊技ホールから送信された各種情報やグループ遊技ホール全体における集計された各種情報を記憶するものである。
【0343】
そして、制御手段400によって制御される、入出力情報処理手段401、情報管理手段402の各手段は、次のように動作する(図24)。
【0344】
制御手段400は、入出力情報処理手段401への情報の入力を待機しており、入出力情報処理手段401への情報の入力を検知すると、それに応じた処理を実行する。
【0345】
制御手段400は、入出力情報処理手段401からの情報に基づいて、認証情報に関する情報を検知した場合には、その認証情報が正しいか否かを判定する(ステップS410)。
【0346】
ステップS410の判定で、認証情報が正しくないと判定した場合(ステップS410のNo)には、制御手段400は、待機状態となる。
【0347】
一方、ステップS410の判定で、認証情報が正しいと判定した場合(ステップS410のYes)には、続いて、入出力情報処理手段401からの情報に基づいて、指示情報が、「アップロード」、「画面表示」、「ダウンロード」のいずれであるかを判定する(ステップS410)。
【0348】
ステップS410の判定で、指示情報が「アップロード」であると判定した場合(ステップS410の「アップロード」)には、制御手段400は、アップロードの指示をした遊技ホールからの営業施策情報、効果測定情報、広告用地域戦略情報などの各種情報を、外部ネットワーク23を介してアップロードする。このアップロードされた各種情報は、入出力情報処理手段401から情報管理手段402に出力され、情報管理手段402において遊技ホール毎にハードディスク(HD)などに記憶される(ステップS412)。
【0349】
ステップS410の判定で、指示情報が「画面表示」であると判定した場合(ステップS410の「画面表示」)には、制御手段400は、アップロードの指示をした遊技ホールに、入出力情報処理手段401、外部ネットワーク23を介して、各種集計情報を出力する(ステップS413)。遊技ホールに外部ネットワーク23を介して出力された情報は、遊技ホールの管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17などの画面に表示される。
【0350】
ここで、統括管理装置25から出力される各種集計情報には、例えば、複数の系列遊技ホールの営業施策ジャンル毎の比較情報、各遊技ホール毎の全体損益や全体売上の情報、各遊技機の機種毎の損益や売上の情報、各営業施策毎の損益や売上の情報などが含まれるが、これらに限られるものではなく、各遊技ホール毎に処理された情報であればこれに含まれる。
【0351】
そして、制御手段400は、遊技ホールに提供された情報に基づいて、情報提供料金を算出し、その金額を情報を提供した遊技ホールに、入出力情報処理手段401、外部ネットワーク23を介して出力する(ステップS414)。
【0352】
ステップS410の判定で、指示情報が「ダウンロード」であると判定した場合(ステップS410の「ダウンロード」)には、制御手段400は、入出力情報処理手段401からの情報に基づいて、アップロードの指示をした遊技ホールから出力された、営業施策ジャンル、遊技ホール規模、遊技ホール立地、営業施策名、効果などの情報に基づいて、その遊技ホールに有効な営業施策条件の検索を行う(ステップS415)。
【0353】
そして、制御手段400は、営業施策条件の検索結果において有効であるとされた、例えば営業施策リストを、入出力情報処理手段401、外部ネットワーク23を介して遊技ホールに出力する(ステップS416)。なお、情報の出力を行うのは、この遊技ホールが、図19のステップS335で設定された営業施策販売禁止地域でない場合に限る。
【0354】
続いて、制御手段400は、入出力情報処理手段401からの情報に基づいて、遊技ホールがダウンロードすべく、営業施策リストから選択した項目を入力する(ステップS417)。
【0355】
制御手段400は、選択された営業施策の項目に対応する情報を、入出力情報処理手段401、外部ネットワーク23を介して、ダウンロードの指示をした遊技ホールの管理装置13に出力する(ステップS418)。なお、選択された営業施策の項目に対応する情報は、演算した数値データなどを含まずに、単に画像データとして遊技ホールの管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17などの画面に表示するのみでもよい。
【0356】
続いて、制御手段400は、選択された営業施策の項目に対応する情報の提供料金の情報を入出力情報処理手段401、外部ネットワーク23を介して、ダウンロードの指示をした遊技ホールの管理装置13に出力する(ステップS419)。なお、情報の提供料金には、営業施策情報提供料、手数料などが含まれる。これらの営業施策情報提供料、手数料などは、例えば、営業施策効果の高いものほど高価に設定されている。
【0357】
(広告用地域戦略策定)
広告用地域戦略策定について、図25〜30を参照して説明する。
【0358】
図25は、広告用地域戦略策定を行う際の動作の流れを示す図である。図28は、指定演算式に基づく演算を行う際の動作の流れを示す図である。また、図26、27、29、30は、パーソナルコンピュータ17に表示される表示画面の一例を示す図である。
【0359】
この広告用地域戦略策定は、各営業施策情報や各営業施策における効果測定情報などに基づいて、宣伝広告などの営業施策を行う場合に、各地域毎の営業施策の効果測定における特性や、効果的な宣伝広告の配布方法などを検討するときなどに用いられる。
【0360】
制御手段200は、例えば、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などから地域番号などの登録に関する情報または検索情報などが入力されるまで待機状態であり、いずれかの入力を検知するとそれに応じた処理を実行する。
【0361】
制御手段200は、入出力情報処理手段203からの情報に基づいて、地域番号などの登録に関する情報が入力されたか否かを判定する(ステップS500)。
【0362】
ステップS500の判定で、地域番号などの登録に関する情報が入力されたと判定した場合(ステップS500のYes)には、その入力された情報である、営業施策名称、広告配布日、営業施策適用期間、広告担当者、広告ジャンル名、新聞配達員名、地域番号などの営業施策情報を、効果測定情報管理手段204に記憶させる(ステップS501)。
【0363】
なお、これらの情報は、例えば、営業施策設定を行う店員などが、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17などで行う。また、入力される項目は、これらに限られるものではなく、適宜に設定することができる。
【0364】
続いて、店員などの操作に基づいて、制御手段200は、例えば、インターネットなどにより地域番号を設定すべく地域の地図画像を、例えばスキャナで入力し、パーソナルコンピュータ17に出力する。店員は、図26に示すようなパーソナルコンピュータ17の画面に示された地図画像に基づき、その入力され画像に座標位置決めをして、地図画像を所定の地域毎に区分し、所定の地域毎に区分した各地域毎に地域番号を入力する。制御手段200は、この所定の地域毎に区分され、地域番号が入力された情報を効果測定情報管理手段204に記憶させる(ステップS502)。
そして、ステップS500へ戻る。
【0365】
ステップS500の判定で、地域番号などの登録に関する情報が入力されていないと判定した場合(ステップS500のNo)には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶されている情報に基づいて、営業施策名称、営業施策ジャンル、営業施策担当者、営業施策実施期間、営業施策における損益、広告費などの営業施策に関する情報をパーソナルコンピュータ17に出力する(ステップS503)。出力された営業施策に関する情報は、パーソナルコンピュータ17の画面に、図27に示すような営業施策の実施結果リストとして表示される(ステップS503)。
【0366】
ここで、制御手段200は、入出力情報処理手段203からの情報に基づいて、パーソナルコンピュータ17の画面の下部に設定された「検索」のアイコンが選択されたか否かを判定する(ステップS504)。
【0367】
ステップS504の判定で、「検索」のアイコンが選択されたと判定した場合(ステップS504のYes)には、ステップS503へ進む。
【0368】
一方、ステップS504の判定で、「検索」のアイコンが選択されていないと判定した場合(ステップS504のNo)には、続いて、制御手段200は、入出力情報処理手段203からの情報に基づいて、また、例えば、図27に示す各営業施策の実施結果リストから1つまたは2つ以上の項目が選択され、パーソナルコンピュータ17の画面の下部に設定された「選択MAP表示」のアイコンが選択されたか否かを判定する(ステップS505)。
【0369】
ステップS505の判定で、各営業施策の実施結果リストからの項目の選択、「選択MAP表示」のアイコンの選択がされていないと判定した場合(ステップS505のNo)には、制御手段200は待機状態となる。
【0370】
ステップS505の判定で、各営業施策の実施結果リストからの項目の選択、「選択MAP表示」のアイコンの選択がされたと判定した場合(ステップS505のYes)には、続いて、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶されている情報に基づいて、指定演算式に基づく演算を行う(ステップS506)。
【0371】
ここで、指定演算式に基づく演算では、設定された各指定演算式に基づいて、各地域番号によって区分された領域毎に、地域毎粗利合計、地域毎広告費などを算出する。
【0372】
次に、この指定演算式に基づく演算について、図28を参照して説明する。
【0373】
まず、制御手段200は、各地域番号によって区分された領域の全領域について演算が完了したか否かを判定する(ステップS600)。
【0374】
ステップS600の判定で、各地域番号によって区分された領域の全領域について演算が完了したと判定した場合(ステップS600のYes)には、図25のステップS507(「P」)に進む。
【0375】
ステップS600の判定で、各地域番号によって区分された領域の全領域について演算が完了していないと判定した場合(ステップS600のNo)には、制御手段200は、入出力情報処理手段203からの情報に基づいて、指定演算式(1)〜(8)のいずれが選択されたを判定する(ステップS601)。この指定演算式の選択は、例えば、図29および30に示すパーソナルコンピュータ17の画面の下部に設定された「指定演算式変更」のアイコンなどによって指定することができる。また、当初に表示される画面には、例えば、指定演算式(1)で演算された結果が表示される。
【0376】
続いて、ステップS601の判定で、「指定演算式(1)」が選択されたことを判定した場合には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶されている情報に基づいて、次に示す指定演算式(1)による演算を行う(ステップS602)。
地域番号毎効果1=地域毎粗利合計−地域毎広告費 …指定演算式(1)
ここで、地域毎粗利合計は、例えば、営業施策期間などの所定期間における地域番号毎の粗利である。
【0377】
また、地域毎広告費は、次に示す指定演算式(1−1)によって算出される。
地域毎広告費=今回の広告費×1つの地域番号の領域に配布されたちらし枚数/今回配布されたちらし枚数 …指定演算式(1−1)
【0378】
また、ステップS601の判定で、「指定演算式(2)」が選択されたことを判定した場合には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶されている情報に基づいて、次に示す指定演算式(2)による演算を行う(ステップS603)。
地域番号毎効果2=地域毎粗利合計/地域毎広告費 …指定演算式(2)
【0379】
また、ステップS601の判定で、「指定演算式(3)」が選択されたことを判定した場合には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶されている情報に基づいて、次に示す指定演算式(3)による演算を行う(ステップS604)。
地域番号毎効果3=地域毎粗利合計−地域毎広告費−固定経費の広告費割 …指定演算式(3)
【0380】
ここで、固定経費の広告費割は、次に示す指定演算式(3−1)によって算出される。
固定経費の広告費割=年間固定経費×1つの地域番号における年間来店売上/遊技ホールの年間来店売上 …指定演算式(3−1)
【0381】
また、ステップS601の判定で、「指定演算式(4)」が選択されたことを判定した場合には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶されている情報に基づいて、次に示す指定演算式(4)による演算を行う(ステップS605)。
地域番号毎効果4=地域毎粗利合計/(地域毎広告費+固定経費の広告費割) …指定演算式(4)
【0382】
また、ステップS601の判定で、「指定演算式(5)」が選択されたことを判定した場合には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶されている情報に基づいて、次に示す指定演算式(5)による演算を行う(ステップS606)。
地域番号毎効果5=地域毎粗利合計−地域毎広告費−期間新会員の粗利合計 …指定演算式(5)
ここで、期間新会員の粗利合計は、例えば、営業施策期間などの所定期間中に新会員となった会員における所定期間およびその後の粗利の合計である。
【0383】
また、ステップS601の判定で、「指定演算式(6)」が選択されたことを判定した場合には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶されている情報に基づいて、次に示す指定演算式(6)による演算を行う(ステップS607)。
地域番号毎効果6=地域毎粗利合計/(地域毎広告費+期間新会員の粗利合計) …指定演算式(6)
【0384】
また、ステップS601の判定で、「指定演算式(7)」が選択されたことを判定した場合には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶されている情報に基づいて、次に示す指定演算式(7)による演算を行う(ステップS608)。
地域番号毎効果7=地域毎粗利合計−地域毎広告費−期間新会員の粗利合計−固定経費の広告費割 …指定演算式(7)
【0385】
また、ステップS601の判定で、「指定演算式(8)」が選択されたことを判定した場合には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶されている情報に基づいて、次に示す指定演算式(8)による演算を行う(ステップS609)。
地域番号毎効果8=地域毎粗利合計/(地域毎広告費+期間新会員の粗利合計+固定経費の広告費割) …指定演算式(8)
【0386】
続いて、図25に示すように、制御手段200は、選択された指定演算式で算出された各地域番号毎の値について等高線の演算を行う(ステップS507)。なお、等高線を表示させるか否かは、例えば、図29および30に示すパーソナルコンピュータ17の画面の下部に設定された「等高線ON」のアイコンなどによって指定することができる。例えば、等高線が表示された状態で、「等高線ON」のアイコンが選択された場合には、等高線の表示を消すようにしてもよい。また、当初に表示される画面には、例えば、等高線を記載した結果を表示してもよい。図29および30に、等高線が記載された画面の一例を示す。
【0387】
上記した指定演算式に基づく演算および等高線の演算の終了とともに、制御手段200は、演算結果をパーソナルコンピュータ17に出力し、パーソナルコンピュータ17の画面が図27に示した営業施策の実施結果リストの表示から、図29および30に示す地図表示に切り替わる(ステップS508)。なお、図29および30には、図27に示す営業施策の実施結果リストから2項目を選択した場合における画面が示されている。ここで、実施結果リストから3項目を選択した場合には、それぞれの項目に対する図29および30に示すような画面が表示される。
【0388】
続いて、制御手段200は、入出力情報処理手段203からの情報に基づいて、図29および30に示すようなパーソナルコンピュータ17の画面の下部に設定された、「終了」、「戻る」、「全体」、「非会員のみ」、「会員のみ」、「指定演算式変更」、「等高線ON」のいずれのアイコンが選択されたか否かを判定する(ステップS509)。ここで、「全体」とは、非会員の遊技者および会員の遊技者双方の情報を表示する場合である。
【0389】
ステップS509の判定で、「戻る」のアイコンが選択されたと判定した場合(ステップS509の「戻る」)には、ステップS503へ進む。
【0390】
また、ステップS509の判定で、「指定演算式変更」のアイコンが選択されたと判定した場合(ステップS509の「指定演算式変更」)には、ステップS506へ進み、表示されている指定演算式で算出された以外の他の指定演算式で算出された結果を表示する。なお、アイコンが選択されるとともに、順次、異なる指定演算式で算出された結果が表示される6。
【0391】
ステップS509の判定で、「等高線ON」のアイコンが選択されたと判定した場合(ステップS509の「等高線ON」)には、ステップS507へ進む。
【0392】
さらに、「全体」、「非会員のみ」、「会員のみ」のアイコンが選択された場合には、選択された条件の演算結果が表示される。
【0393】
上記したように、本発明の情報処理装置、情報処理方法および情報処理システムによれば、遊技ホールに設置された各機器からの遊技情報に基づいて、営業施策における効果を演算し、遊技ホールにおいて開催される営業施策の効果を各営業施策毎に測定し、その結果を数値化することができる。これによって、数値化された情報に基づいて、最適な営業施策やその営業施策における最適な設定条件などを検討することができる。また、これらの情報は、選択された所定の条件毎に演算および集計され、グラフなどに示すことができる。
【0394】
また、会員カードのIDなどに基づいて管理されている会員の遊技者の住所の情報や、台間機3、4、6などのテンキー3k、4k、6kなどから遊技者によって入力された地域番号に基づいて居住地域の特定を行い、地域毎に営業施策における効果を演算することができる。また、この地域毎に演算された営業施策における効果の結果を地域毎にリスト表示、地図上表示することができる。
【0395】
さらに、統括管理装置25が、複数の遊技ホールに設置された管理装置13のそれぞれと通信可能に接続され、各遊技ホールの遊技情報および営業施策に関する情報を入力することができる。そして、各遊技ホールの遊技情報および営業施策に関する情報に基づいて、各情報について演算および集計をすることができる。また、これらの演算および集計された情報は、統括管理装置25と通信可能に接続された各遊技ホールに設置された管理装置13に出力することができる。
【符号の説明】
【0396】
1…情報処理システム、2…パチンコ機、3,4,6…台間機、5…スロットマシン、7…島コンピュータ、8…ネットワーク、9…計数機、10…精算機、11…景品管理機(POS)、12…再プレー受付機、13…管理装置、14…プロトコルコンバータ、15…モデム、16…カードセンタ、17…パーソナルコンピュータ、18…景品払出機、19…貯留機構付き紙幣識別装置、19a…紙幣挿入口、19b…台間機指定ボタン、20…発行機、21…データ表示機、22…データ公開機、24…統括情報センタ、25…統括管理装置。
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技ホールで開催されるイベントなどの営業施策の効果を測定する情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技ホールでは、例えば、パチンコ機における、アウト(発射玉)、セーフ(遊技機への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉:遊技者の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、貸玉数、入金などの情報を管理装置で管理および集計し、その集計データに基づいて、遊技ホールの収支状況などを把握している。また、集計データは、各パチンコ機やスロットマシンなどの遊技機毎に遊技データとして集計することもできる。例えば、パチンコ機において釘調整を行った場合に、遊技データの各項目の所定期間における平均データを出力し、釘調整の効果を判断することができる管理装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第2749638号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した従来の管理装置では、釘調整における効果が遊技データとして確認できるものの、釘調整に基づく効果として、例えばどの程度の収益変化があったかなどの結果は、人為的に集計しなければならないものであった。
【0005】
また、従来の管理装置においては、例えば、遊技ホールにおいて開催される、新型カードシステムの導入、ラッキーナンバー制から無制限制への転換、玉買取価格の変更、新聞折込広告、新台入れ換え、特定台の大開放(釘幅UPやスロット設定UP)、レディースデイの設定、ポイント賞品一新などのイベントなどの営業施策の効果を測定できるものではなかった。さらに、例えば、店員の客接待教育、他店の新装開店による影響などの効果も測定できるものではなかった。また、複数のイベントを同時に開催した場合には、それぞれのイベントの効果を判定することができなかった。
【0006】
そこで、本発明では、上記課題を解決するためになされたものであり、遊技ホールにおいて開催される営業施策の効果を各営業施策毎に測定し、その結果を数値化することができる情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、遊技ホールにおいて施された営業施策の効果を測定する情報処理装置であって、遊技ホールに設置された各種機器に関連した遊技情報を入力して記憶する遊技情報管理手段と、前記遊技情報または前記遊技情報によって演算された内部データの変動を検知する変動検知手段と、前記変動検知手段によって変動を検知した際において、当該変動の要因が営業施策として設定されていない場合に、当該変動における効果を未知の営業施策の効果として演算する効果演算手段と、前記効果演算手段によって演算された効果を出力する演算結果出力手段とを具備することを特徴とする。
【0008】
この情報処理装置によれば、変動検知手段において、遊技情報または遊技情報によって演算された内部データの変動を検知した際において、当該変動の要因が営業施策として設定されていない場合に、当該変動における効果を未知の営業施策の効果として演算することがきる。また、変動した内部データの項目から、変動の要因を検討することもできる。
【0009】
また、遊技ホールに設置された各種機器として、例えば、パチンコ機やスロットマシンなどの遊技機、この遊技機の台間に設置され遊技媒体を直接貸し出すか遊技機に対し貸し出し指示を行う台間機、獲得した遊技媒体を計数する計数機、台間機に挿入され有価情報(度数等)を有したカード等の記憶媒体の度数を返金する精算機、計数結果に基づき景品を払い出す景品管理機(POS)、計数結果である貯玉分を再び遊技機にて貸し出す許可を与える再プレー受付機、入金額に応じた有価価値を有した記憶媒体を発行する発行機などが挙げられるが、これらに限られるものではなく、効果測定の演算に必要な情報を有する機器や、遊技ホールに設定されるものならばこれに含まれる。
【0010】
また、遊技情報には、前記記憶媒体の識別情報であるID、度数、貸玉、アウト(発射玉)、セーフ(遊技機への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉:遊技者の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、入金、追加入金、貸玉数、貯玉数、再プレー用貯玉数、再プレー手数料、ポイント、遊技台種別、スロットマシンの出メダル率の設定情報やパチンコ台の釘幅及び釘の開け閉め情報などの情報が含まれるが、これらに限られるものではなく、遊技ホールに設置された各種機器に関連した情報であればこれに含まれる。
【0011】
また、効果演算手段においての効果として、例えば、営業施策の入力前後の来店数、売上、損益などの差や比、あるいはこれらを指数化したものの変動成分など例示できるがこれに限定されない。さらに、効果演算手段によって演算された効果は、例えば、変動した内部データの項目に対応させて演算結果記憶手段などに記憶され、必要に応じて演算結果記憶手段などから読み出すようにしてもよい。また、変動検知手段は、例えば、効果演算手段の一部に構成されてもよい。
【0012】
また、演算結果出力手段は、他の表示機器への情報の出力が行われるが、これに限らず、情報処理装置に接続された表示装置に情報を表示させてもよい。
【0013】
また、内部データとしては、例えば、パチンコ遊技台の1分間の発射玉数である100発中何発遊技者に返すかのベースデータ、スロット設定平均、店員が調査した結果を入力した競合店の稼動データ、会員区分毎の該当人数などが例示でき、予め設定されない任意のデータを用いてもよい。予め設定されない任意のデータについて複数に当分に5段階程度に区分し、所定期間毎に該区分毎の平均値を求め、この平均値を内部データとしてもよい。これら内部データの変動を検出し、その変動に起因した効果を演算できるので、予期せぬ変動に起因した効果を演算できる。
【0014】
また、本発明の情報処理装置は、前記効果演算手段が、前記遊技情報または前記遊技情報によって演算された内部データの平均値を演算し、当該平均値に基づいて、前記未知の営業施策の効果を演算することを特徴とする。
【0015】
この情報処理装置によれば、遊技情報またはこの遊技情報によって演算された内部データの値の平均値を演算し、この通常時のデータとしての平均値に基づいて、未知の営業施策の効果を演算している。これによって、平均値は、瞬間値などの変動に対し鈍化し、この鈍化した平均値を内部データの変動を検知しないときの値とし、その変動成分を未知の営業施策を施したときの効果として演算することができる。
【0016】
なお、この演算では、種々の演算式を用いた演算が採用でき、限定することはできないが、演算として、平均値と瞬間値の差、比、差の積分などや、「今回の移動平均値」=P×「前回の移動平均値」+(1−P)×「今回値」として、異なるPを設定したときに算出される2種の「今回の移動平均値」における差、比、差の積分、比の積分などを例示することができる。さらに、3つ以上の異なるPを設定したときに算出される2種毎の「今回の移動平均値」における差、比、差の積分、比の積分などの演算を例示することもできる。
【0017】
即ち、例えば、遊技情報の瞬間値と、内部データの変動を検知しないときの遊技情報の平均値とを比較することで、何らかの営業施策を施したことに相当する効果を捉えることができ、さらに、その差を数値化して算出することができる。
【0018】
さらに、本発明の情報処理装置では、前記効果演算手段が、変動が検知されていない所定期間における所定期間の所定の遊技情報または遊技情報によって演算された内部データの値の平均値を演算し、その平均した所定の遊技情報の値に基づいて、未知の営業施策の効果を演算するようにしてもよい。このようにすると、変動結果が平均値演算に含まれないので効果測定の演算が精度よくできる。
【0019】
また、本発明の情報処理装置は、前記効果演算手段によって演算される前記未知の営業施策の効果が、前記内部データの変動における売上の変動、損益の変動、利益効率のうちの少なくとも1つであることを特徴とする。
【0020】
この情報処理装置によれば、売上の変動、損益の変動、利益効率のうち少なくとも1つを効果とするので、未知の営業施策として演算される効果を測定することができる。
【0021】
さらに、本発明の情報処理装置は、前記効果演算手段が、前記未知の営業施策を含む、複数の営業施策からなる営業施策全体に対する各営業施策の効果を演算することを特徴とする。
【0022】
また、本発明の情報処理装置は、前記効果演算手段が、前記営業施策全体に対する各営業施策の寄与する割合を算出することを特徴とする。
【0023】
また、本発明の情報処理装置は、前記効果演算手段が、前記営業施策における効果を演算する際、1つまたは複数の時期要因を演算因子に備えていることを特徴とする。
【0024】
この情報処理装置によれば、時期要因を演算因子に備えて営業施策における効果を演算するので、例えば、営業施策とは別の曜日の効果、ボーナス時期や盆、暮、天候などの時期要因など効果に対する影響を除去して、営業施策に対する純粋な効果を測定することができる。
【0025】
なお、時期要因を演算因子に備えるとは、例えば、演算する効果が売上増加額の場合において、暮には仕事が休みとなるため朝から遊技ホールに訪れる遊技者が通常より80%増えたとすると、売上に対し、100/180を乗じて補正をしたり、その80%に相当する売上増加分を減じて補正することが本発明に含まれる。この売上に100/180を乗じて通常時相当に補正して、その暮れの通常時相当に補正した売上と、通常時の売上を比較した差を効果として演算するようにしてもよい。
【0026】
さらに、本発明の情報処理装置は、前記時期要因は、経過期間の増加に伴い、新たに算出する時期要因が前回算出した時期要因に対しての影響を鈍化させるように平均化演算することを特徴とする。
【0027】
この情報処理装置によれば、新たに算出する時期要因が前回算出した時期要因に対しての影響を鈍化させるように平均化演算しているので、例えば、突発的な変化に影響されずに的確な演算を行うことができる。
【0028】
なお、通常、平均値の演算は、該当時期のデータの数が増える程、経過期間が増加する程、新たに算出する時期要因は、前回算出した時期要因に対しての影響を鈍化して演算されるので、通常の平均値演算も本発明に含まれる。
【0029】
本発明における平均化演算では、通常の平均値演算におけるメモリ容量の増加を防止するため、例えば、「今回の移動平均値」=P×「前回の移動平均値」+(1−P)×「今回値」、ただしP<1とし、経過機関の増加に伴い、Pを大きくして、通常の平均値演算に近似させてもよい。さらに、高精度にかつメモリ要領を増やさず行うためには、「今回の移動平均値」={(該当日数−1日)×「前回の移動平均値」+(1日)×「今回値」}/該当日数とするとよい。
【0030】
また、例えば、演算する効果が売上増加額の場合において、暮には仕事が休みとなるため朝から遊技ホールに訪れる遊技者が通常より80%増えたとすると、売上に対し、100/180を乗じて補正をして、前回算出した時期要因に対しての影響を鈍化させるように平均化演算するようにしてもよい。
【0031】
また、本発明の情報処理装置は、前記効果演算手段が、前記時期要因を所定期間で平均して演算することを特徴とする。
【0032】
また、本発明の情報処理装置は、前記時期要因を所定期間で平均する演算が、前記時期要因を加重平均して演算することを特徴とする。
【0033】
さらに、本発明の情報処理装置は、前記効果演算手段が、前記営業施策における効果を演算する際、天候要因を演算因子に備えていることを特徴とする。
【0034】
また、本発明の情報処理装置は、前記効果演算手段が、前記天候要因を所定期間で平均して演算することを特徴とする。
【0035】
また、本発明の情報処理装置は、前記天候要因を所定期間で平均する演算が、前記天候要因を加重平均して演算することを特徴とする。
【0036】
また、本発明の情報処理装置は、前記効果演算手段において前記営業施策における効果を演算する際、演算する期間を任意に設定可能であることを特徴とする。
【0037】
この情報処理装置によれば、営業施策における効果を演算する際、演算する期間を任意に設定可能であるので、必要な期間のみの情報を得ることができ、営業施策を検討する場合に有益な情報を得ることができる。例えば、4ヶ月前より所定の従業員教育を行った場合において、その効果をその4ヶ月前と後の所定期間で比較するときなどに、演算する期間を任意に設定し、その間の演算結果を得ることができる。
【0038】
また、本発明の情報処理装置は、前記効果演算手段が、売上を算出する売上算出式および損益を算出する損益算出式の少なくとも一方に基づいて、前記営業施策の効果を演算することを特徴とする。
【発明の効果】
【0039】
本発明の情報処理装置によれば、遊技ホールにおいて開催される営業施策の効果を各施策毎に測定し、その結果を数値化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施の形態の管理装置を備えた情報処理システムの概要図である。
【図2】各遊技ホールの管理装置が外部ネットワークを介して統括情報センタに接続された概要を示す図である。
【図3】会員用ICカードおよび非会員用ICカードの斜視図である。
【図4】台間機(ユニット)の平面図である。
【図5】台間機(サンド)の平面図である。
【図6】台間機(台間メダル貸し機)の平面図である。
【図7】台間機の表示部の一部拡大正面図である。
【図8】台間機の内部構成図である。
【図9】台間機の構成部を示す図である。
【図10】台間機における動作の流れを示す図である。
【図11】台間機における動作の流れを示す図である。
【図12】配布される広告の一例を示す図である。
【図13】管理装置の構成部を示す図である。
【図14】管理装置における動作の流れを示す図である。
【図15】情報管理一覧表の一例を示す図である。
【図16】情報管理一覧表の一例を示す図である。
【図17】効果測定演算における動作の流れを示す図である。
【図18】効果測定演算における動作の流れを示す図である。
【図19】効果測定演算における動作の流れを示す図である。
【図20】表示されるグラフの一例を示す図である。
【図21】表示されるグラフの一例を示す図である。
【図22】表示されるグラフの一例を示す図である。
【図23】統括管理装置の構成部を示す図である。
【図24】統括管理装置における動作の流れを示す図である。
【図25】広告用地域戦略策定を行う際の動作の流れを示す図である。
【図26】表示画面の一例を示す図である。
【図27】表示画面の一例を示す図である。
【図28】指定演算式に基づく演算を行う際の動作の流れを示す図である。
【図29】表示画面の一例を示す図である。
【図30】表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0042】
図1に、本発明の一実施の形態の情報処理装置として機能する管理装置13を備えた情報処理システム1の概要図を示す。また、図2には、各遊技ホールの管理装置13が外部ネットワーク23を介して統括情報センタ24の統括管理装置25に接続された概要を示す概要図を示している。
【0043】
この管理装置13を備えた情報処理システム1では、複数のパチンコ機2および複数のパチンコ機2のそれぞれに接続された台間機3、4、複数のスロットマシン5およびスロットマシン5間に接続された台間機6が島コンピュータ7を介してネットワーク8に接続されている。
【0044】
また、ネットワーク8には、例えば、遊技媒体であるパチンコ玉やメダルの数量を計数して貯玉数とする計数機9、受け入れた会員用ICカード30または非会員用ICカード31(記憶媒体)の度数(有価価値)残高を現金で返却する精算機10、受け入れた会員用ICカード30や貯玉数の情報が記録されたレシートから貯玉数を参照し、貯玉数とその貯玉数により交換される景品種別と数量の表示を行い、景品払出機18が併設される場合、景品払出機18へ払い出す景品の種別と数量を指示する景品管理機(POS)11、会員用ICカード30に記憶されたIDに基づいて管理装置13の再プレーFLG、貯玉数および再プレー用貯玉数の情報を書き換えるための要求信号を、ネットワーク8を介して管理装置13に送信し、再プレーを行える状態にする再プレー受付機12、受け入れた紙幣額に対して購入度数ボタンで選択された金額に対応する度数を、会員用ICカード30に更新したり、その金額に対応する度数が記憶された非会員用ICカード31の発行を行う発行機20、各遊技機の上部に取り付けられ、各遊技機における、例えば、スランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報を表示するデータ表示機21、各遊技機の、例えば、スランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報を検索可能であり、その検索情報を表示部に表示して遊技者に提供するデータ公開機22などが接続されている。
【0045】
ここで、会員の遊技者とは、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの属性情報が会員の遊技者を互いに識別するIDに基づいて管理装置に登録され、会員用ICカード30を有する遊技者をいう。また、非会員の遊技者とは、会員登録されていない一般の遊技者をいう。
【0046】
これらの機器からの情報は、ネットワーク8を介して管理装置13に出力され、さらに、図2に示すように、プロトコルコンバータ14、モデム15、外部ネットワーク23を介して統括情報センタ24の統括管理装置25に送信される。この統括管理装置25には、他の遊技ホールからの情報も送信され、統括管理装置25では、例えば、各遊技ホール毎の集計やグループ遊技ホール全体における集計などを行う。また、統括管理装置25において集計された情報を各遊技ホールの管理装置13に備えられたパーソナルコンピュータ17などで見ることができる。一方、管理装置13からの情報は、ネットワーク8を介して各機器に出力することもできる。
【0047】
以下に、本発明の一実施の形態の情報処理システム1において用いられる会員用ICカード30または非会員用ICカード31、また、情報処理システム1に備えられる台間機3、4、6、さらに情報処理装置として機能する管理装置13について説明する。
【0048】
(会員用ICカード30および非会員用ICカード31)
まず、会員用ICカード30および非会員用ICカード31について、図3を参照して説明する。
【0049】
図3の(a)は、会員の遊技者が使用するカード形状記憶媒体である会員用ICカード30の斜視図であり、(b)は、非会員の遊技者が使用するカード形状記憶媒体である非会員用ICカード31の斜視図である。
【0050】
会員用ICカード30および非会員用ICカード31は、従来から遊技システムで使用されていたICチップを有する記憶媒体であり、カード形状を有している。非会員用ICカード31は、会員用ICカード30よりもカードの縦および横の長さが短く、さらに、厚さが薄く構成されている。
【0051】
これらの会員用ICカード30や非会員用ICカード31は、ICチップ30a、31aと、そのICチップ30a、31aを取り巻くアンテナ部30b、31bとを有する非接触型の記憶媒体であり、アンテナ部30b、31bを介してICチップ30a、31aに情報の読み書きをすることができる。
【0052】
会員用ICカード30または非会員用ICカード31を用いた管理システムにおいては、それぞれについて、次に示した管理システムの内のいずれか1つを採用することができる。
【0053】
会員用ICカード30は、(1)IDだけの記憶情報を有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステム、または、(2)ID以外に度数などの有価情報などの情報を有し、さらに、その情報は管理装置13においても管理されるシステムを採用することができる。
【0054】
ここで、会員用ICカード30を用いた場合の情報とは、ID、度数、貸玉、アウト(発射玉)、セーフ(遊技機への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉:遊技者の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、入金、追加入金、貸玉数、貯玉数、再プレー用貯玉数、再プレー手数料、ポイント、遊技台種別などの情報、これらの情報の履歴情報、日毎情報、週毎情報とした情報、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの会員情報などをいう。
【0055】
また、上記ポイントには、来店ポイント(台間機に会員用ICカードを差し込むと付与されるポイント)、貸玉ポイント(貸し玉数に応じて付与されるポイント)、勝敗ポイント(アウト数からセーフ数の差に応じて、負けた客に付与されるポイント)、稼動ポイント(アウト数に応じて付与されるポイント)などがある。
【0056】
また、会員用ICカード30を用いた場合の管理装置13によって管理される情報は、これらに限るものではなく、遊技管理を行う上で必要な情報であれば管理することができる。
【0057】
非会員用ICカード31は、(3)IDだけの記憶情報を有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステム、(4)度数などの有価情報などの情報を有し、管理装置13においてはその情報を管理しないシステム、(5)ID以外に度数などの有価情報などの情報を有し、さらに、その情報は管理装置13においても管理されるシステムを採用することができる。(4)は、管理装置13において情報の管理をする必要がある会員用ICカード30には採用されない。
【0058】
ここで、非会員用ICカード31を用いた場合の情報とは、度数、貸玉、入金、追加入金、貸玉数、暗証番号などの情報、これらの情報を所定の期間に限って管理する情報などをいう。また、非会員用ICカード31を用いた場合の管理装置13によって管理されている情報は、これらに限るものではなく、遊技管理を行う上で必要な情報であれば管理することができる。
【0059】
なお、ここでは、記憶媒体としてカード形状のICカードを用いる場合について述べたが、この形状に限られるものではなく、コイン形状のICコインを使用することもできる。
【0060】
(台間機3、4、6)
次に、台間機3、4、6について、図4〜8を参照して説明する。
【0061】
ここで、図4〜6には、台間機3、4、6の平面図、図7には、台間機3の表示部3eの一部拡大正面図を示す。また、図8には、台間機3、4、6の内部構成図を示す。
【0062】
図4〜6には、3種類の台間機3、4、6を正面から見た図が示されており、図4に示した台間機3(ユニット)および図5に示した台間機4(サンド)はパチンコ用であり、図6に示した台間機6(台間メダル貸し機)はスロットマシン用である。
【0063】
台間機3(ユニット)は、パチンコ機2と情報通信ができるので、パチンコ機2の貸玉ボタン3bが押されると、パチンコ機2内部からパチンコ機2の上皿へ直接パチンコ玉を供給することができる。一方、台間機4(サンド)は、パチンコ機2と情報通信ができないので、パチンコ玉は、台間機4(サンド)のノズルよりパチンコ機2の上皿へ供給される。
【0064】
また、台間機6(台間メダル貸し機)は、台間機4(サンド)と同様に遊技機と情報通信ができないので、メダルは、台間機6(台間メダル貸し機)のメダル払出口6mに供給され、遊技者によってスロットマシン5に移動される。なお、台間機6(台間メダル貸し機)のメダル払出口312にノズルを取り付け、自動的にメダルがスロットマシン5のメダル払出口312に供給されるようにしてもよい。
【0065】
また、各台間機3、4、6の正面には、カード挿入口3a、4a、6a、貸玉ボタン3b、4b(遊技機に貸玉ボタンを有しているので台間機3(ユニット)にはない場合もある)、再プレー用貸玉ボタン3c、4c、貸メダルボタン6b、再プレー用貸メダルボタン6c、返却ボタン3d、4d、6d、表示部3e、4e、6e、状態表示ランプ3f、4f、6f、カード回収部3g、4g、6g、リモコン受光部3h、4h、6h、カード種別表示ランプ3i、4i、6i、紙幣挿入口3j、4j、6j、テンキー3k、4k、6kなどが設けられている。また、図8に示すように、台間機3、4、6内には、制御部35、カード処理機37、電源回路36、貯留機構付き紙幣識別装置(ビルバリ)19などが設置されている。
【0066】
カード処理機37は、カード挿入口3a、4a、6aから挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31を搬送手段によって所定の位置に移動し、会員用ICカード30または非会員用ICカード31からIDなどの情報を読み取るものであり、例えば、リーダライタなどで構成される。また、カード処理機37は、カード処理機37内に設けられた度数が0となった非会員用カードを貯留するカード貯留部から非会員用カードを取り出し、例えば、IDなどを記憶させてカード挿入口3a、4a、6aから再発行することもできる。
【0067】
ここで、1枚の会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口3a、4a、6aから挿入されると、例えば、ソレノイドなどの機械的なカード挿入防止手段(図示しない)によって、カード挿入口3a、4a、6aが封鎖されるので、他の会員用ICカード30または非会員用ICカード31を挿入することはできなくなる。これによって、複数の会員用ICカード30または非会員用ICカード31がカード挿入口3a、4a、6aに挿入されることで生じるカード詰りなどを防止することができる。また、ソレノイドなどの機械的なカード挿入防止手段を用いずに、他の方法でカード詰りなどを防止してもよい。
【0068】
貸玉ボタン3b、4bは、遊技者がパチンコ玉の貸し出しを要求するときに、押されるボタンである。例えば、貸玉ボタン3b、4bが1回押されると500円分のパチンコ玉が貸し出しされる。なお、パチンコ玉の貸し出しは、標準的には500円単位で行われ、100円分(25玉)ずつ5回に分けて貸し出される。
【0069】
貸メダルボタン6bは、遊技者がメダルの貸し出しを要求するときに押されるボタンである。例えば、貸メダルボタン6bが1回押されると1000円分のメダルが貸し出しされる。なお、メダルの貸し出しは、1000円単位で行われる。
【0070】
再プレー用貸玉ボタン3c、4cおよび再プレー用貸メダルボタン6cは、再プレー受付機12において再プレー手続が行われた会員用ICカード使用時にのみ利用され、再プレー用に利用することができるパチンコ玉またはメダルを貸し出しするときに押される。
【0071】
返却ボタン3d、4d、6dは、カード挿入口3a、4a、6aから挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31を排出させるための操作ボタンで、特に、遊技終了時などに押されるものである。
【0072】
表示部3e、4e、6eには、例えば、図7に示した台間機3の表示部3eの一部拡大正面図に示されるように、入金可能でありことを示す「入金可」表示、地域番号の入力を促す「地域番号入力」表示、会員用ICカード30が使用されていることを示す「会員」表示、再プレーが行われていることを示す「再プレー」表示などの台間機3、4、6の使用状況を示す表示項目が設けられている。また、表示部3e、4e、6eには、残度数を示す2桁の7セグメントLED表示部、暗証番号の入力などに用いられる4桁の7セグメントLED表示部などが設けられている。なお、表示部3e、4e、6eに表示される項目は、これらに限られるものではなく、必要に応じて適宜に所定の項目を設定することができる。
【0073】
状態表示ランプ3f、4f、6fは、台間機3、4、6の状態を視覚的に識別するためのもので、例えば、エラー発生時は赤色点滅、正常動作時には緑色点灯する。電源がOFF状態とされ、オフライン動作中は消灯される。
【0074】
カード回収部3g、4g、6gは、カード処理機37の非会員用カード31を貯留するカード貯留部において、非会員用カード31の貯留限度量に達した場合に、非会員用カード31を回収するものである。例えば、カード貯留部に貯留された非会員用ICカード31が満杯となった際に、貯留された非会員用ICカード31の一部をカード貯留部に設けられたカード排出部に導いて落下させ、カード回収部3g、4g、6gに回収する。カード回収部3g、4g、6gに回収された非会員用カード31は、店員などによって、例えば、営業終了後などに回収される。
【0075】
リモコン受光部3h、4h、6hは、遊技ホールの店員が使用するリモコンを受光する部分である。
【0076】
カード種別表示ランプ3i、4i、6iは、例えば、緑点灯、赤点灯、青点灯の3種類の点灯が可能である。例えば、緑点灯では、キャッシュオン、すなわち直接紙幣が使用されカードが挿入されていないことを示し、赤点灯では、会員用ICカード30が使用されていることを示し、青点灯では、非会員用ICカード31が使用されていることを示す。
【0077】
テンキー3k、4k、6kは、例えば、遊技者が地域番号や暗証番号などを入力するために用いられ、0〜9のボタンやアルファベットのボタンなどを備えている。
【0078】
制御部35は、台間機3、4、6内の各構成機器の制御、台間機3、4、6以外の、例えば、島コンピュータ7などとの情報通信を行うものであり、インターフェース回路35a、CPU35b、ROM35c、RAM35dから主に構成される。
【0079】
電源回路は、台間機3、4、6内の各構成機器を駆動するための電力を各構成機器に供給するものである。
【0080】
貯留機構付き紙幣識別装置(ビルバリ)19は、紙幣挿入口3j、4j、6jから挿入される4種類の紙幣に対応できるコンパクトサイズの紙幣識別機であり、台間機3、4、6および島コンピュータ7と情報通信ができるように接続されている。なお、貯留機構付き紙幣識別装置(ビルバリ)19は、所定の紙幣のみ、例えば千円札のみを受け付けるようにすることもできる。
【0081】
この貯留機構付き紙幣識別装置(ビルバリ)19は、例えば、図1に示すように、2台の台間機3、4、6に対し1台の割合で、台間機3、4、6の上部の固定されたランプ板部に、貯留機構付き紙幣識別装置(ビルバリ)19が設置することができる。また、図4〜6、8に示すように、貯留機構付き紙幣識別装置19は、台間機3、4、6の本体に一体的に構成することもできる。
【0082】
図1に示すように、2台の台間機3、4、6に対し1台の割合で貯留機構付き紙幣識別装置19を設置した場合において、貯留機構付き紙幣識別装置19の紙幣挿入口19aに入金されたときに、2台のパチンコ機2またはスロットマシン5の内どちらのパチンコ機2またはスロットマシン5への入金かを判定する必要がある。そこで、貯留機構付き紙幣識別装置19に2個の遊技機指定ボタン19bを設け、入金された側の遊技機指定ボタン19bを押すことによって、入金された側のパチンコ機2またはスロットマシン5の指定を行う。
【0083】
次に、台間機3、4、6の動作について、図9〜11を参照して説明する。
【0084】
各台間機3、4、6における基本的な動作は同じであるので、ここでは、一例として台間機3(ユニット)における動作について説明する。図9は、台間機3の構成部を示す図、図10および11は、台間機3における動作の流れを示す図である。
【0085】
また、ここでは、会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、IDだけを有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステムにおける動作の説明をする。さらに、この説明では、会員用ICカード30を利用する場合には、再プレー受付機12で再プレー受付された後においては、再プレーFLGが1、再プレーに利用可能な玉数を再プレー用貯玉数として管理装置13が有しているシステムであることを前提とする。
【0086】
図9に示すように、台間機3は、制御手段100、カード処理手段101、紙幣識別手段102、選択ボタン検知手段103から主に構成されている。
【0087】
制御手段100は、制御部35で構成され、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて、各種の演算処理を実行する。この制御手段100では、カード処理手段101、紙幣識別手段102、選択ボタン検知手段103の各手段間の情報の出入力、および、島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13との間の情報の出入力を制御している。ここで、島コンピュータ7は、パチンコ機2、スロットマシン5および台間機3と、ネットワーク8との間の情報の通信を行うもので、データロガなどで構成されている。
【0088】
カード処理手段101は、カード挿入口3aから挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31に記憶された、例えば、IDやそのIDで管理されている有価情報などの読み取り、その読み取った情報の制御手段100への出力、制御手段100からの更新された有価情報などの会員用ICカード30または非会員用ICカード31への書き込みなどを行うもので、例えば、カード処理機37などで構成される。なお、ここでは、カード処理手段101としてカード処理機37を用いた構成とする。
【0089】
また、カード処理手段101は、非会員用ICカード31を発行する場合に、非会員用ICカード31にIDなどを記憶させる。さらに、カード処理手段101は、カード搬送ベルトなどによるカード搬送手段を有し、カード搬送手段は、例えば、カード挿入口3aから挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31をリーダライタ部と通信可能な位置に移動することなどを行う。
【0090】
紙幣識別手段102は、貯留機構付き紙幣識別装置19で構成され、4種類の紙幣を識別し、識別した紙幣の情報を制御手段100に出力するものである。ここでは、紙幣識別手段102として機能する貯留機構付き紙幣識別装置19は、台間機3に一体的に構成されている。
【0091】
選択ボタン検知手段103は、例えば、貸玉ボタン3b、再プレー用貸玉ボタン3c、返却ボタン3d、テンキー3kが押されたことを検知し、その押された信号に基づいて、制御手段100に信号を出力するものである。また、選択ボタン検知手段103は、リモコン受光部3hからの情報を入力し、制御手段100にその情報を出力するものである。
【0092】
そして、制御手段100によって制御される、カード処理手段101、紙幣識別手段102、選択ボタン検知手段103の各手段は、次のように動作する(図10および11)。
【0093】
カード処理手段101は、カード挿入口3aからの会員用ICカード30または非会員用ICカード31の挿入を待機しており、会員用ICカード30または非会員用ICカード31の挿入を検知すると、それに応じた処理を実行する。また、紙幣識別手段102は、紙幣挿入口3jからの紙幣の挿入を待機しており、紙幣の挿入を検知すると、それに応じた処理を実行する。
【0094】
紙幣識別手段102は、紙幣の受け入れがされたか否かを判定する(ステップS110)。
【0095】
ステップS110の判定で、Yesの場合、紙幣識別手段102は、その情報を制御手段100に出力し、制御手段100は、続いて、制御手段100は、カード処理手段101からの情報に基づいて、カード挿入口3aに会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されたか否かを判定する(ステップS111)。
【0096】
ステップS111の判定で、Noの場合には、制御手段100は、カード処理手段101のカード貯留部に貯留されている非会員用ICカード31を取り出し、その非会員用ICカード31をリーダライタ部に移動させるための情報をカード処理手段101に出力する。そして、リーダライタ部と交信可能な位置に移動された非会員用ICカード31にIDが記憶される。制御手段100は、この付与されたIDに基づいて、入金された入金額に対応する情報を管理装置13に出力する。管理装置13は、その情報をIDに基づいて、入金額に対応する情報を記憶する(ステップS112)。なお、カード処理手段101のカード貯留部に非会員用ICカード31が貯留されていない場合には、キャッシュオンカードにIDを付与し、そのIDに基づいて、管理装置13は入金額に対応する情報を記憶する。このキャッシュオンカードは、非会員用ICカード31と同様に、ICチップと、そのICチップを取り巻くアンテナ部とを有する非接触型の記憶媒体であり、アンテナ部を介してICチップに情報の読み書きをすることができるものであるが、台間機3から発行することはできないものである。キャッシュオンカードが用いられるのは、例えば、カード貯留部に貯留されている非会員用ICカード31の枚数が「0」となったときに、現金を受け入れてカード貯留部から非会員用ICカード31を発行すべく要求があった場合などが挙げられる。
【0097】
一方、ステップS111の判定で、会員用ICカード30または非会員用ICカード31の挿入があると判定された場合(ステップS111のYes)には、制御手段100は、会員用ICカード30または非会員用ICカード31のIDに基づいて、入金された入金額に対応する情報を管理装置13に出力する。管理装置13は、その情報をIDに基づいて、入金額に対応する情報を記憶する(ステップS113)。
ステップS112またはステップS113の後、ステップS116へ進む。
【0098】
また、ステップS110の判定で、制御手段100が紙幣識別手段102からの情報に基づいて、紙幣が受け入れられていないことを判定した場合(ステップS110のNo)には、制御手段100は、カード処理手段101からの情報に基づいて、カード処理手段101に会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されているか否かを判定する(ステップS114)。
【0099】
ステップS114の判定で、会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されていないと判定された場合(ステップS114のNo)には、制御手段100は、表示部3eに設けられた「入金可」のランプを点灯させ、入金が可能であることを遊技者に示す(ステップS115)。そして、リターンし、スタートに戻る。
【0100】
一方、ステップS114の判定で、会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されていると判定された場合(ステップS114のYes)には、制御手段100は、その情報に基づいて、挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31をリーダライタ部に移動させるための情報をカード処理手段101に出力する。そして、カード処理手段101のカード搬送手段であるカード搬送ベルトが駆動され、挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31は、リーダライタ部と通信可能な所定の位置に移動される(ステップS116)。
【0101】
続いて、制御手段100は、例えば、ソレノイドなどの機械的なカード挿入防止手段を作動させ、カード挿入口3aから会員用ICカード30または非会員用ICカード31が挿入されるのを防止する(ステップS117)。
【0102】
続いて、制御手段100は、カード処理手段101からの情報に基づいて、カード処理手段101に挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31の情報の読み取りおよび/または書き込みが可能であるか否かを判定する(ステップS118)。
【0103】
ステップS118の判定で、挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31の情報の読み取りおよび/または書き込みが不可能であると判定した場合(ステップS118のNo)には、制御手段100は、カード処理手段101にその不良カードを返却させる情報を出力し、カード処理手段101では、カード搬送ベルトを駆動し、不良カードをカード挿入口3aから返却し(ステップS119)、スタートにリターンする。
【0104】
続いて、制御手段100は、カード処理手段101からの情報に基づいて、カード処理手段101に挿入された会員用ICカード30または非会員用ICカード31が搬送不良となっているか否かを判定する(ステップS120)。
【0105】
ステップS120の判定で、搬送不良となっていることを判定した場合(ステップS120のYes)には、制御手段100は、例えば、その搬送不良に基づく情報を管理装置13に出力し、管理装置13から遊技ホールに備えられている景品管理機(POS)11などに搬送不良が発生に基づく情報を出力し、搬送不良が改善されるまでここで待機する。また、制御手段100からの搬送不良の情報に基づいて、例えば、台間機3に設けられたブザーを鳴らしたり、場内放送などで搬送不良が発生したことを報知することもできる(ステップS121)。
【0106】
続いて、遊技者に地域番号を入力させることにより、地域番号の情報を得る地域番号情報入力の動作について説明する(ステップS122〜ステップS128)。
【0107】
ここで、例えば、新聞のチラシなどにより、図12に示すような広告が配布され、遊技者に自分の居住地の地域番号が知らされる。なお、このチラシでは、特別に高いポイントを付与して、1000円相当の商品と交換することが記載されているが、この特典は適宜に設定することができ、例えば、カード返却時に、表示部に「ATARI」が点灯したら、そのカードをフロントに持参すれば、特別な遊技台の情報を提供するなどの特典を与えることもできる。また、地域番号は、居住区域で区分する以外に、例えば、新聞の販売店毎、新聞配達人の配達区域毎などで区分してもよい。
【0108】
まず、制御手段100は、カード処理手段101からの情報に基づいて、カード処理手段101に挿入されているカードが会員用ICカード30であるか否かを判定する(ステップS122)。
【0109】
ステップS122の判定で、カード処理手段101に挿入されているカードが会員用ICカード30であると判定した場合(ステップS122のYes)には、ステップS129に進む。ここで、会員用ICカード30を使用する会員の遊技者については、すでに住所などの個人情報が登録されているので、地域番号の入力の動作は行わなくてもよい。
【0110】
一方、ステップS122の判定で、カード処理手段101に挿入されているカードが会員用ICカード30でないと判定した場合(ステップS122のNo)には、制御手段100は、表示部3eに設けられた「地域番号入力」のランプを点灯させ、例えば、図12に示す広告に示された地域番号の入力要求を遊技者に示す(ステップS123)。
【0111】
続いて、制御手段100は、表示部3eに設けられた4桁の7セグメントLED表示部に「0000」を点灯させる(ステップS124)。
【0112】
続いて、制御手段100は、地域番号の入力を受け付ける状態になり(ステップS125)、選択ボタン検知手段103からの情報に基づいて、テンキー3kによって地域番号が入力されたか否かを判定する(ステップS126)。
【0113】
ステップS126の判定で、地域番号が入力されていないと判定した場合(ステップS126のNo)には、ステップS125の動作に戻る。
【0114】
一方、ステップS126の判定で、地域番号が入力されたことを判定した場合(ステップS126のYes)には、制御手段100は、選択ボタン検知手段103からの情報に基づいて、地域番号に対応する情報を管理装置13に出力する(ステップS127)。そして、管理装置13は、その情報をIDに基づいて記憶し管理する(ステップS127)。
【0115】
続いて、制御手段100は、表示部3eに設けられた「地域番号入力」のランプを消灯させ、地域番号の入力完了を遊技者に示す(ステップS128)。
【0116】
地域番号の情報を得る地域番号情報入力の動作の完了後、または、ステップS123の判定で会員用ICカード30であると判定した場合(ステップS123Yes)には、制御手段100は、表示部3eに設けられた「入金可」のランプを点灯させ、入金が可能であることを遊技者に示す(ステップS129)。
【0117】
また、制御手段100は、表示部3eに設けられた2桁の7セグメントLED表示部に、貸玉可能な度数の表示をさせる(ステップS130)。
【0118】
続いて、図11に示すステップS131に進む。
制御手段100は、選択ボタン検知手段103からの情報に基づいて、貸玉ボタン3bが押されたか否かを判定する(ステップS131)。
【0119】
ステップS131の判定で、貸玉ボタン3bが押されたと判定した場合(ステップS131のYes)には、制御手段100は、貸玉を行わせるための情報を遊技媒体貸出手段(図示しない)に出力し、貸玉処理を行わせる。そして、制御手段100では、会員用ICカード30または非会員用ICカード31のIDと、貸玉に基づいて減算された度数残高を管理装置13へ送信する。そして、管理装置13は、これらの情報をID毎に記憶する(ステップS132)。
【0120】
さらに、会員用ICカード30が利用されている場合には、管理装置13では、貸玉要求信号に相当する度数に応じて付与されるポイントをIDに基づいて加算する(ステップS133)。
【0121】
ステップS131の判定で、貸玉ボタン3bが押されていないと判定した場合(ステップS131のNo)には、制御手段100は、選択ボタン検知手段103からの情報に基づいて、再プレー用貸玉ボタン3cが押されたか否かを判定する(ステップS134)。
【0122】
ステップS134の判定で、再プレー用貸玉ボタン3cが押されたことを判定した場合(ステップS134のYes)には、制御手段100は、再プレー用貸玉要求信号をIDに基づいて、管理装置13に送信する。管理装置13は、IDに基づいて管理されている再プレーFLGの値を制御手段100に出力する。制御手段100では、管理装置13からの再プレーFLGの値を判定する(ステップS135)。ここで、再プレー受付機12で受付されたときには、管理装置13内の記憶値である再プレーFLGが「1」となり、受付されていないときには、再プレーFLGが「0」となっている。
【0123】
ステップS135の判定で、再プレーFLGが「1」であることを判定した場合(ステップS135の「1」)には、制御手段100は、表示部3eに設けられた2桁の7セグメントLED表示部に、再プレー可能貯玉数に対応する度数の表示をさせ、さらに「再プレー」表示を点灯させる(ステップS136)。
【0124】
また、制御手段100は、再プレー用貸玉ボタン3cが押されることによる再プレー用貸玉要求信号に基づいて、貸玉を行わせるための情報を遊技媒体貸出手段(図示しない)に出力し、貸玉処理を行わせる。そして、制御手段100では、会員用ICカード30のIDと、再プレー用の貸玉に基づいて減算された再プレー可能貯玉数に対応する度数残高を管理装置13へ送信する。管理装置13は、これらの情報をID毎に記憶する(ステップS137)。
【0125】
一方、ステップS135の判定で、再プレーFLGが「0」であることを判定した場合(ステップS135の「0」)には、パチンコ玉の貸し出しは行われず、ステップS140へ進む。
【0126】
また、ステップS134の判定で、再プレー用貸玉ボタン3cが押されていないと判定した場合(ステップS134のNo)には、ステップS138へ進む。
【0127】
続いて、制御手段100は、管理装置13から再プレー用貯玉数の情報を受信し、その情報に基づいて再プレー用貯玉数が「0」か否かを判定する(ステップS138)。
【0128】
ステップS138の判定で、再プレー用貯玉数が「0」であると判定した場合(ステップS138のYes)には、制御手段100は、再プレーFLGの数値を「0」に書き換える情報を管理装置13に出力する。そして、管理装置13では、IDに基づいて再プレーFLGの数値が「0」に書き換えられる(ステップS139)。
【0129】
続いて、ステップS139の動作後、または、ステップS138の判定で、再プレー用貯玉数が「0」でないと判定した場合(ステップS138のNo)には、制御手段100は、選択ボタン検知手段103からの情報に基づいて、返却ボタン3dが押されたか否かを判定する(ステップS140)。
【0130】
ステップS140の判定で、返却ボタン3dが押されていないと判定した場合(ステップS140のNo)には、ステップS146へ進む。
【0131】
一方、ステップS140の判定で、返却ボタン3dが押されたと判定した場合(ステップS140のYes)には、続いて、制御手段100は、カード処理手段101からの情報に基づいて、非会員用ICカード31がカード処理手段101に挿入されているか否かを判定する(ステップS141)。
【0132】
ステップS141の判定で、非会員用ICカード31がカード処理手段101に挿入されていないと判定した場合(ステップS141のNo)には、制御手段100は、カード処理手段101に、カード挿入口3aより会員用ICカード30を返却する情報を出力する。カード処理手段101は、その情報に基づいて会員用ICカード30を返却する(ステップS142)。
【0133】
一方、ステップS141の判定で、非会員用ICカード31がカード処理手段101に挿入されていると判定した場合(ステップS141のYes)には、続いて、制御手段100は、カード処理手段101からの情報に基づいて、非会員用ICカード31に度数残高があるか否かを判定する(ステップS143)。
【0134】
ステップS143の判定で、非会員用ICカード31に度数残高があると判定した場合(ステップS143のYes)には、制御手段100は、カード処理手段101にカード挿入口3aより非会員用ICカード31を返却する情報を出力する。そして、カード処理手段101は、その情報に基づいて非会員用ICカード31を返却する(ステップS144)。
【0135】
一方、ステップS143の判定で、非会員用ICカード31に度数残高がないと判定した場合(ステップS143のNo)には、制御手段100は、カード処理手段101に非会員用ICカード31のカード貯留部への貯留動作を行わせる情報を出力する。そして、カード処理手段101は、非会員用ICカード31をカード貯留部に貯留する(ステップS145)。
【0136】
続いて、制御手段100は、カード処理手段101からの情報に基づいて、カード処理手段101に会員用ICカード30が挿入されているか否かを判定する(ステップS146)。
【0137】
ステップS146の判定で、会員用ICカード30が挿入されていると判定した場合(ステップS146のYes)には、制御手段100は、カード種別表示ランプ3iに赤色を点灯させる(ステップS147)。
【0138】
また、制御手段100は、ソレノイドなどの機械的なカード挿入防止手段にカード挿入口3aを封鎖させる情報を出力し、カード挿入防止手段は、その情報に基づいてカード挿入口3aを封鎖する(ステップS148)。
【0139】
一方、ステップS146の判定で、会員用ICカード30が挿入されていないと判定した場合(ステップS146のNo)には、続いて、制御手段100は、カード処理手段101からの情報に基づいて、カード処理手段101に非会員用ICカード31が挿入されているか否かを判定する(ステップS149)。
【0140】
ステップS149の判定で、非会員用ICカード31が挿入されていると判定した場合(ステップS149のYes)には、制御手段100は、カード種別表示ランプ3iに青色を点灯させる(ステップS150)。
【0141】
また、制御手段100は、ソレノイドなどの機械的なカード挿入防止手段にカード挿入口3aを封鎖させる情報を出力し、カード挿入防止手段は、その情報に基づいてカード挿入口3aを封鎖する(ステップS148)。
【0142】
一方、ステップS149の判定で、非会員用ICカード31が挿入されていないと判定した場合(ステップS149のNo)には、制御手段100は、カード種別表示ランプ3iに緑色を点灯させる(ステップS151)。カード種別表示ランプ3iに緑色が点灯される状態の一例として、キャッシュオンカードが使用される場合がある。
【0143】
続いて、制御手段100は、例えば、その情報を管理装置13に出力し、管理装置13から遊技ホールに備えられている景品管理機(POS)11などに情報を出力し、例えば、キャッシュオンカードが使用されることを表示して店員に報知する。また、例えば、台間機3に設けられたブザーを鳴らしたり、場内放送などで店員に報知することもできる(ステップS152)。
【0144】
なお、上記した台間機3の動作は一例を示すもので、台間機3の動作が上記した動作に限られるものではない。
【0145】
また、遊技者に地域番号を入力させることにより、地域番号の情報を得る地域番号情報入力の動作(ステップS122〜ステップS128)は、台間機3の処理動作に備えられるのみならず、例えば、発行機20の処理動作に備えられてもよい。この場合には、発行機20には、台間機3と同様に、地域番号を入力するためのテンキーなどが設けられる。
【0146】
(管理装置13)
次に、管理装置13について図を参照して説明する。
【0147】
図13は、管理装置13の構成部を示す図、図14は、管理装置13における動作の流れを示す図である。
【0148】
図1に示すように、管理装置13は、複数のパチンコ機2、複数のパチンコ機2のそれぞれに接続された台間機3、4、複数のスロットマシン5、スロットマシン5間に接続された台間機6と島コンピュータ7およびネットワーク8を介して接続されている。また、管理装置13は、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発行機20、データ表示機21、データ公開機22などともネットワーク8を介して接続されている。
【0149】
さらに、ネットワーク8を介して管理装置13に入力された情報は、図2に示すように、プロトコルコンバータ14、モデム15、外部ネットワーク23を介して統括情報センタ24の統括管理装置25に送信される。一方、管理装置13からの情報は、ネットワーク8を介して各機器に出力することもできる。
【0150】
また、管理装置13は、例えば、パーソナルコンピュータ17などとも接続され、パーソナルコンピュータ17で管理装置13の情報や統括管理装置25からの情報など見ることができる。また、パーソナルコンピュータ17では、例えば、各営業施策の効果測定を行うための設定、再プレー手数料の設定などの管理装置13の種々の設定や会員登録などを行うこともできる。また、パーソナルコンピュータ17を、例えばプリンタなどに接続することで、各情報の印刷をすることができる。
【0151】
管理装置13は、台間機3、4、6、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発行機20、データ表示機21、データ公開機22などの機器からの情報を管理するものである。前述した各機器毎の管理装置13との情報の通信に基づいて、管理装置13には後述するような様々な情報が記憶されている。
【0152】
また、管理装置13は、各遊技機における、例えば、スランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報を各遊技機の上部に取り付けられたデータ表示機21に出力することもできる。データ表示機21では、こられの情報を表示部に表示して、遊技台の情報を遊技者に提供する。
【0153】
さらに、管理装置13は、例えば、各遊技機におけるスランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報、遊技台ランキング、遊技台毎の勝敗などの情報をデータ公開機22に出力することもできる。データ公開機22では、こられの情報を表示部に表示して、遊技台の情報を遊技者に提供する。
【0154】
また、管理装置13は、各営業施策の効果測定を行い、各営業施策の効果を数値化して示し、例えば、営業施策を行わない場合と行った場合の売上や損益などの差異を数値化して出力することができる。また、管理装置13は、例えば、各営業施策効果の情報を蓄積して解析し、各営業施策の好ましい設定条件などを算出することもできる。
【0155】
図13に示すように、管理装置13は、制御手段200、会員カード情報管理手段201、非会員カード情報管理手段202、入出力情報処理手段203、効果測定情報管理手段204から構成されている。
【0156】
制御手段200は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスク(HD)から主に構成され、CPUでは、ハードディスク(HD)、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御手段200では、会員カード情報管理手段201、非会員カード情報管理手段202、入出力情報処理手段203、効果測定情報管理手段204の各手段間の情報の出入力、および、ネットワーク8を介して各機器との間の情報の出入力を制御している。また、制御手段200は、管理装置13とネットワーク8を介して各機器の制御手段と通信できるように接続されている。さらに、制御手段200は、プロトコルコンバータ14、モデム15、外部ネットワーク23を介して統括情報センタ24の統括管理装置25との間の情報の出入力を制御している。
【0157】
なお、ここで管理装置13は役割分担した同一ネットワーク上の複数のコンピュータシステムで構成することもできる。例えば、カード管理用、顧客管理用、遊技台管理用、データ表示機管理用などの複数のコンピュータシステムを用いれば、それだけ各役割を高速に実行することができる。
【0158】
会員カード情報管理手段201は、各機器に会員用ICカード30が用いられたときの情報を管理するもので、図15に情報管理一覧表250の一例を示す。図15に示された情報管理一覧表250は、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などで見ることができる。
【0159】
会員用ICカード30が用いられた場合には、会員用ICカード30のIDに基づき、情報管理一覧表250に記載されているような、例えば、貯玉数、度数残高、再プレー用貯玉数、ポイント、台間機または発行機に挿入した金額、精算金額、会員が居住する地域番号などを管理している。これらのデータは、会員用ICカード30のID毎に管理され、さらに、履歴情報、日毎情報、週毎情報などとしても管理されている。なお、図15に示された情報管理一覧表250は、日毎情報の一例である。
【0160】
また、会員用ICカード30を用いた会員の遊技者用の管理項目は、図15の情報管理一覧表250に記載された管理項目に限るものではなく、例えば、遊技した遊技台種毎のアウト(発射玉)、セーフ(遊技の上皿への供給玉、つまり遊技者の獲得玉)、勝敗情報(セーフからアウトを減じたもの)、大当たり回数、CR機売上などの情報や、会員の遊技者の住所、氏名、年齢、好きな台、連絡先なども管理項目とすることもでき、必要に応じて適宜に設定することができる。
【0161】
非会員カード情報管理手段202は、各機器に非会員用ICカード31が用いられたときの情報を管理するもので、図16に情報管理一覧表251の一例を示す。図16に示された情報管理一覧表251は、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などで見ることができる。
【0162】
非会員用ICカード31が用いられた場合には、非会員用ICカード31のIDに基づき、情報管理一覧表251に記載されているような、例えば、度数残高、台間機または発行機に挿入した金額、精算金額、非会員が居住する地域番号などを管理している。これらのデータは、非会員用ICカード31のID毎に管理される。また、非会員用ICカード31を用いる場合には、度数残高を保持できる期間が、例えば、1日などのように、所定期間と限られているので、情報管理一覧表251には示していないが、その度数残高を保持できる残日数などを情報管理一覧表251に示してもよい。
【0163】
図16に示された情報管理一覧表251は、その度数残高を保持できる管理期間における情報の一例である。ここで、情報管理一覧表251に示された、簡易管理IDおよび玉数(計数機9で計数されたもの)の情報は、計数機9でレシートを発券した時の情報であり、偽造されたレシートが使用されるのを防ぐために、一時的に管理されている。したがって、景品管理機(POS)11における景品交換時において、レシートの適正を確認した後には、簡易管理IDおよび玉数の情報は、管理装置13から消去される。
【0164】
また、非会員用ICカード31を用いた非会員の遊技者用の管理項目は、図16の情報管理一覧表251に記載された管理項目に限るものではなく、必要に応じて適宜に設定することができる。
【0165】
入出力情報処理手段203は、統括情報センタ24に送信する、例えば、一日の営業結果や営業施策における効果の演算結果などの情報を、会員カード情報管理手段201、非会員カード情報管理手段202および効果測定情報管理手段204に管理されている情報に基づいて管理している。例えば、パーソナルコンピュータ17などから終業処理の情報が管理装置13に入力されると、統括情報センタ24に送信する情報を制御手段200を介してプロトコルコンバータ14に出力する。プロトコルコンバータ14に出力された情報は、モデム15、外部ネットワーク23を介して統括情報センタ24に送信される。また、入出力情報処理手段203は、統括情報センタ24からの情報などが入力される。
【0166】
効果測定情報管理手段204は、設定された営業施策の情報、各営業施策の効果測定を演算する際に用いる演算パラメータ、各営業施策毎の効果測定情報やそれに基づいて解析、集計された情報などを管理している。
【0167】
そして、制御手段200によって制御される、会員カード情報管理手段201、非会員カード情報管理手段202、入出力情報処理手段203、効果測定情報管理手段204の各手段部は、次のように動作する(図14)。ここでは、管理装置13に入力された情報の管理動作について主に説明する。
【0168】
以下に、図14を参照して、その動作を説明する。
【0169】
管理装置13の制御手段200に、発行機20、再プレー受付機12、台間機3、4、6、計数機9、景品管理機(POS)11、精算機10などからの情報は、入出力情報処理手段203に入力される(ステップS210)。
【0170】
制御手段200は、ステップS210で入力した入出力情報処理手段203の各情報について、会員用ICカード30を用いた場合の情報か否かを判定する(ステップS211)。
【0171】
ステップS211の判定で、会員用ICカード30を用いた場合の情報であると判定した場合(ステップS211のYes)には、入力された情報は、会員カード情報管理手段201に出力される。会員カード情報管理手段201では、その入力された情報に基づいて、例えば、図15に示すように、IDおよび項目毎に入力情報が管理される(ステップS212)。
【0172】
一方、ステップS211の判定で、会員用ICカード30を用いた場合の情報ではないと判定した場合(ステップS211のNo)には、入力された情報は、非会員カード情報管理手段202に出力される。非会員カード情報管理手段202では、その入力された情報に基づいて、例えば、図16に示すように、IDおよび項目毎に入力情報が管理される(ステップS213)。
【0173】
続いて、制御手段200は、会員カード情報管理手段201および非会員カード情報管理手段202に管理された情報に基づいて、会員の年齢層毎、性別毎、地域区分毎、遊技機の種別毎に、例えば、アウト(発射玉)、セーフ(遊技の上皿への供給玉、つまり遊技者の獲得玉)、勝敗情報(セーフからアウトを減じたもの)、貸玉数、入金額などの情報を集計する。集計した情報は、集計した種別に応じて、会員カード情報管理手段201、非会員カード情報管理手段202、入出力情報処理手段に出力される(ステップS214)。
【0174】
また、制御手段200は、ステップS214にて集計した情報や会員カード情報管理手段201および非会員カード情報管理手段202に管理された情報から効果測定の演算に必要な情報を効果測定情報管理手段204に出力する。また、制御手段200は、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17で入力された営業施策名、各演算パラメータなどの営業施策演算情報を効果測定情報管理手段204に出力する(ステップS215)。
【0175】
続いて、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に入力された営業施策演算情報に基づいて、後述する設定された営業施策に対する効果測定の演算を行う(ステップS216)。
【0176】
続いて、制御手段200は、ステップS216にて演算された営業施策に対する効果、効果測定情報管理手段204に入力された情報、ステップS214にて集計した情報、会員カード情報管理手段201や非会員カード情報管理手段202に管理された情報、地域番号情報などに基づいて、後述する広告用地域戦略策定を行う(ステップS217)。
【0177】
また、制御手段200は、入出力情報処理手段203からの情報に基づいて、パーソナルコンピュータ17などから終業処理信号が管理装置13に入力されたか否かを判定する(ステップS218)。
【0178】
ステップS218の判定で、終業処理信号が入力されていないと判定した場合(ステップS218のNo)には、制御手段200は待機状態となる。
【0179】
一方、ステップS218の判定で、終業処理信号が入力されたと判定した場合(ステップS218のYes)には、入出力情報処理手段203から、例えば、会員カード情報管理手段201、非会員カード情報管理手段202および効果測定情報管理手段204で管理されている情報に基づいて、集計された一日の営業結果や各営業施策の効果測定の結果などの各情報が、制御手段200、外部ネットワーク23を介して統括情報センタ24の統括管理装置25へ送信される(ステップS219)。
【0180】
また、制御手段200は、入出力情報処理手段203からの情報に基づいて、パーソナルコンピュータ17などから情報送信要求信号が管理装置13に入力されたか否かを判定する(ステップS220)。
【0181】
ステップS220の判定で、情報送信要求信号が入力されていないと判定した場合(ステップS220のNo)には、制御手段200はリターンされスタートに戻る。
【0182】
一方、ステップS220の判定で、情報送信要求信号が入力されたと判定した場合(ステップS220のYes)には、会員カード情報管理手段201、非会員カード情報管理手段202および効果測定情報管理手段204に管理されている情報に基づいて、例えば、図15や図16に示すような情報を、パーソナルコンピュータ17などに出力され、パーソナルコンピュータ17の画面に表示される(ステップS221)。
【0183】
(営業施策に対する効果測定演算)
ここで、図14に示したステップS216で行われる設定された営業施策に対する効果測定の演算について、図17〜19を参照して説明する。
【0184】
図17〜19は、効果測定演算における動作の流れを示す図である。ここで、ステップS301〜ステップS311の動作は、営業施策に対する効果に与える、例えば、曜日の効果、ボーナス時期や盆、暮などの時期要因による効果、天候の効果などを演算するものであり、営業施策における効果を演算する際、1つまたは複数の時期要因を演算因子に備えているものとして下記に例示する。また、時期要因は、経過期間の増加に伴い、新たに算出する時期要因が前回算出した時期要因に対しての影響を鈍化させるように平均化演算するものを下記に例示する。
【0185】
まず、制御手段200は、すでにその日における効果測定が完了しているか否かを判定する(ステップS300)。
【0186】
ステップS300の判定で、すでに効果測定が完了していると判定した場合(ステップS300のYes)には、図19の「2」へ進む。
【0187】
ステップS300の判定で、効果測定が完了していないと判定した場合(ステップS300のNo)には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204から売上情報を入力する(ステップS301)。ここで、売上は、遊技ホールに設置された各機器においてその日に入金された入金総額であるが、「売上=貸玉数×4円」で算出してもよいし、その貸玉数=アウト(発射玉数)+計数玉数−セーフ(遊技台供給玉数)で算出してもよい。また、「売上=貸玉数×4円+再プレー手数料+ジュースなどの自動販売機売上」としてもよい。ここで、パチンコ玉の場合、1玉を4円と売上を算出している。
【0188】
続いて、制御手段200は、次の式(1)により日毎に重み付けして算出される全売上平均を算出する(ステップS302)。
本日の全売上平均=(1−V)×前日の全売上平均+V×売上 …式(1)
【0189】
ここで、前日の全売上平均とは、すでに式(1)で前日に算出された全売上平均ある。また、売上は、実際に本日売り上げた売上である。Vは、所定の期間に対応する重み付けの加重平均係数であり、例えば、V=1/(営業日数)としてもよいし、所定の期間を1年間(365日)とした場合には、V=1/365となる。なお、加重平均係数Vは、任意に設定することができる。V=1/(営業日数)とした場合には、営業日数の増加に伴いVが小さくなる。
【0190】
続いて、各曜日毎に異なる売上平均値を求めるため、制御手段200は、次の式(2)〜(8)により各曜日毎の全売上平均値を算出する。次いで、本日売上に関して、各曜日毎による影響を補正すべく、式(9)により補正係数(K11)を算出する(ステップS303)。ここで、K11は、本日売上に乗じて補正する係数であり、例えば日曜日などは、平日に比べて遊技者が増えるので、本日の売上を少なく補正(K11は1.0より小さい値)し、月曜日は、他の平日より更に遊技者が減るので本日売上を多く補正(1.0より大きい値)する。
【0191】
本日曜日の全売上平均=(1−X)×前日曜日の全売上平均+X×売上 …式(2)
本月曜日の全売上平均=(1−X)×前月曜日の全売上平均+X×売上 …式(3)
本火曜日の全売上平均=(1−X)×前火曜日の全売上平均+X×売上 …式(4)
本水曜日の全売上平均=(1−X)×前水曜日の全売上平均+X×売上 …式(5)
本木曜日の全売上平均=(1−X)×前木曜日の全売上平均+X×売上 …式(6)
本金曜日の全売上平均=(1−X)×前金曜日の全売上平均+X×売上 …式(7)
本土曜日の全売上平均=(1−X)×前土曜日の全売上平均+X×売上 …式(8)
K11=本日の全売上平均(式(1))/本曜日の全売上平均(式(2)〜(8)) …式(9)
ここで、前各曜日の全売上平均とは、すでに式(2)〜(8)で前各曜日に算出された全売上平均である。また、売上は、実際に本日売り上げた売上である。Xは、各曜日の経験日数に対応して加重平均するための重み付け係数であり、例えば、X=1/(営業週数)とする。また、Xは、「X=1/100」に固定してもよい。なお、加重平均係数Xは、任意に設定することができる。「X=1/(営業週数)」とした場合には、営業週数の増加に伴いXが小さくなる。
【0192】
続いて、各季節毎に異なる売上平均を求めるため、制御手段200は、次の式(10)〜(16)により、冬、夏のボーナス時期、盆、暮、正月などの各季節毎の売上平均値を算出する。次いで、本日売上を各季節毎による影響を補正すべく、式(16)により補正係数(K12)を算出する(ステップS304)。ここで、K12は、本日売上に乗じて補正する係数であり、例えば、冬、夏のボーナス時期、盆、暮、正月などは、平常に比べて遊技者が増えるので、本日の売上を少なく補正(K12は1.0より小さい値)する(ステップS304)。
【0193】
本通常時の全売上平均=(1−Y1)×前通常時の全売上平均+Y1×売上 …式(10)
本冬ボーナス時の全売上平均=(1−Y2)×前冬ボーナス時の全売上平均+Y2×売上 …式(11)
本夏ボーナス時の全売上平均=(1−Y3)×前夏ボーナス時の全売上平均+Y3×売上 …式(12)
本盆時の全売上平均=(1−Y4)×前盆時の全売上平均+Y4×売上 …式(13)
本暮時の全売上平均=(1−Y5)×前暮時の全売上平均+Y5×売上 …式(14)
本正月時の全売上平均=(1−Y6)×前正月時の全売上平均+Y6×売上 …式(15)
K12=本日の全売上平均(式(1))/季節毎の全売上平均(式(10)〜式(15)) …式(16)
ここで、前各季節毎の全売上平均とは、すでに式(10)〜(15)で前各季節毎に算出された全売上平均である。また、売上は、実際に本日売り上げた売上である。Yは、各季節の経験日数に対応する加重平均するための重み付け係数であり、例えば、「Y1、Y2、・・・、Y6=1/(営業日数)」とする場合には、式(10)〜式(15)のそれぞれに異なるY1〜Y6を設ける。また、Y1〜Y6をYのみを変数とし、「Y=1/100」に固定してもよい。このように加重平均係数Yは、任意に設定することができる。「Y1〜Y6=1/(営業日数)」とした場合には、営業日数の増加に伴いY1〜Y6が小さくなる。
【0194】
続いて、制御手段200は、次の式(17)〜(24)により、晴れ、曇り、雨、小雨、中大雨、嵐、雪、霧などの天候の要因による効果を算出すべく、天候の要因毎に重み付けして算出される天候の要因毎売上平均および各天候の要因における補正係数(K13)を算出する(ステップS305)。
【0195】
続いて、各天候毎に異なる売上平均を求めるため、制御手段200は、次の式(17)〜(23)により、晴れ、曇り、雨、小雨、中大雨、嵐、雪、霧などの各天候毎の売上平均値を算出する。次いで本日売上を各天候毎による影響を補正すべく、式(24)により補正係数(K13)を算出する(ステップS305)。K13は、本日売上に乗じて補正する係数であり、例えば雨、小雨、中大雨、嵐、雪、霧などの平常に比べて客が減るので本日の売上を大きく補正(K13は1.0より大きい値)する。
【0196】
本晴れ時の全売上平均=(1−Z1)×前晴れ時の全売上平均+Z×売上 …式(17)
本曇り時の全売上平均=(1−Z2)×前曇り時の全売上平均+Z×売上 …式(18)
本小雨時の全売上平均=(1−Z3)×前小雨時の全売上平均+Z×売上 …式(19)
本中大雨時の全売上平均=(1−Z4)×前中大雨時の全売上平均+Z×売上 …式(20)
本嵐時の全売上平均=(1−Z5)×前嵐時の全売上平均+Z×売上 …式(21)
本雪時の全売上平均=(1−Z6)×前雪時の全売上平均+Z×売上 …式(22)
本霧時の全売上平均=(1−Z7)×前霧時の全売上平均+Z×売上 …式(23)
K13=本日の全売上平均/天候の要因毎の全売上平均 …式(24)
ここで、前各天候毎の全売上平均とは、すでに式(17)〜(23)で前各天候毎に算出された全売上平均である。また、売上は、実際に本日売り上げた売上である。Zは、各天候の経験日数に対応する加重平均するための重み付け係数であり、例えば、Z1、Z2、・・・、Z7=1/(営業日数)とする場合には、式(17)〜式(23)のそれぞれに異なるZ1〜Z7を設けるようにする。また、Z1〜Z7をZのみの変数とし、「Z=1/100」に固定してもよい。このように加重平均係数Zは、任意に設定することができる。Z1〜Z7=1/(営業日数)とした場合には、営業日数の増加に伴いZ1〜Z7が小さくなる。
【0197】
なお、X、Y(Y1〜Y6)、Z(Z1〜Z7)を「1/(営業日数)」とした場合には、営業を開始してから現在までの営業日数が増えれば、最近の変化が反映しにくくなる。例えば、1年前より営業方針の大転換を行い、業績が向上した場合、過去のデータを重く反映させることとなる。このような場合において、1年前から行った営業施策の成果を最近1年間をベースに効果があったかどうかを測定したいときには、X,Y(Y1〜Y6)、Z(Z1〜Z7)の計算開始日を任意に設けて各売上平均の計算をやり直してもよい。また、X、Y(Y1〜Y6)、Z(Z1〜Z7)のそれぞれの適応日数の割合で、固定した値に設定してもよい。
【0198】
続いて、制御手段200は、上記した売上を用いて、次の式(25)により日当たりの粗利、次の式(26)により日当たりの損益を算出する(ステップS306)。また、上述した各式で算出された、各曜日における補正係数(K11)、各季節における補正係数(K12)、各天候における補正係数(K13)を用いて、式(27)によって、曜日の補正、季節の補正、天候の補正を加味した修正売上を算出する。また、式(28)によって、日毎に払い出した景品原価の総額について、払出景品原価平均値が算出される。
【0199】
ここで、払出景品原価とは、パチンコ玉やメダルなどの遊技媒体と交換された特殊景品や一般景品の原価を合計したものである。また、前日の払出景品原価とは、すでに式(28)で前日に算出された払出景品原価平均である。また、本日の払出景品原価は、実際に本日払い出した景品原価の総額である。Vは、(1)式で用いられている所定の期間に対応する重み付けの加重平均係数であり、例えば、V=1/(営業日数)としてもよいし、所定の期間を1年間(365日)とした場合には、V=1/365となる。なお、加重平均係数Vは、任意に設定することができる。V=1/(営業日数)とした場合には、営業日数の増加に伴いVが小さくなる。
さらに、この修正売上を用いて、次の式(29)により日当たりの修正粗利、次の式(30)により日当たりの修正損益を算出する(ステップS306)。
【0200】
日当たりの粗利=売上−払い出した景品原価+再プレー手数料 …式(25)
日当たりの損益=日当たりの粗利−各諸経費 …式(26)
日当たりの修正売上=売上×K11×K12×K13 …式(27)
払出景品原価平均=(1−V)×前日の払出景品原価平均+V×本日の払出景品原価 …式(28)
日当たりの修正粗利=日当たりの修正売上−払出景品原価平均+再プレー手数料 …式(29)
日当たりの修正損益=日当たりの修正粗利−日当たりの各諸経費 …式(30)
ここで、再プレー手数料は、日当たりの再プレーされたパチンコ玉数またはメダル数に所定の手数料金を乗じたものである。また、日当たりの修正売上を算出する際、補正係数「K11」、「K12」、「K13」は、すべて用いることが好ましいが、1つまたは複数の補正係数を組み合わせて使用してもよい。
【0201】
続いて、制御手段200は、上記算出された日当たりの売上および日当たりの修正売上における5日間の平均、25日間の平均、5週間の平均、13週間の平均、25週間の平均、1年間の平均、2年間の平均、3年間の平均などの平均売上を算出し、その情報を効果測定情報管理手段204に出力し、効果測定情報管理手段204では、それらの情報を記憶して管理する(ステップS307)。
【0202】
また、制御手段200は、上記算出された日当たりの損益および日当たりの修正損益における5日間の平均、25日間の平均、5週間の平均、13週間の平均、25週間の平均、1年間の平均、2年間の平均、3年間の平均などの平均売上を算出し、その情報を効果測定情報管理手段204に出力し、効果測定情報管理手段204では、それらの情報を記憶して管理する(ステップS308)。
【0203】
また、平均される期間は上記した所定の期間に限らず、制御手段200は、例えば、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17で入力された、平均算出期間の初日および終日を入力し(ステップS309)、その期間における売上の平均、損益の平均を算出することができる(ステップS310)。また、その期間における修正売上の平均、修正損益の平均などを算出することができる(ステップS311)。
【0204】
続いて、制御手段200は、入出力情報処理手段203の情報について、入力された営業施策情報を効果測定情報管理手段204に出力する(ステップS312)。
【0205】
なお、営業施策情報には、営業施策名称、複数の営業施策ジャンル、営業施策担当者、複数の営業施策担当者が存在する場合の担当者毎の寄与率、営業施策の実施期間、営業施策における各諸経費などの情報が含まれるが、これらに限られるものではなく、営業施策情報として必要な情報ならばこれに含まれる。ここで、複数の営業施策ジャンルとは、例えば、遊技ホールが任意に定めるジャンルに所属すると登録されるもので、ジャンル毎にそのジャンルの定義を自由に店員が記入してそのジャンルを定める。例えば、今回の釘あけが、釘調整ジャンルと、新装開店ジャンルと、釘調整ジャンルのうち釘の開け幅が0.75ミリとしたジャンルであるなど、任意に複数の営業施策ジャンルを登録できる。そして後程詳述するが、これらジャンル毎に効果の平均値を計算しておき、同時に複数の営業施策を打ち出す営業施策(例えば新装開店)の場合に、それぞれの営業施策毎の効果を、平均値から差し引いて求めるてもよい。
【0206】
営業施策ジャンルとして次の(A1)〜(A10)を予め営業施策ジャンルとして設定しておいてもよく、これらの中から営業施策を選択することができる。
また、営業施策ジャンル以外に、売上、損益に日毎に関連する要因として、通常何も営業施策を施さない時にも発生する固定費や立地条件などを通常時における売上や損益を構成する要素として例示する。なお、この通常何も営業施策を施さない時にも発生する固定費や立地条件などの通常時における売上や損益を構成する要素を(A0)とする。
【0207】
(A1)パチンコ台の釘調整による出玉率の変更や、特殊景品の買取価格の変更を営業施策ジャンルとし、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する。
【0208】
この営業施策ジャンルの効果を測定することで、例えば、釘調整をいかなる周期でどの程度開け閉めを行えば最も高い効果(利益効率、売上変化、利益変化など)が得られるかを検討可能である。また、同様に、例えば特殊景品買取価格設定についてどの設定が最も高い効果が得られるか検討可能である。例えば、ある営業思想の基に行われた複数の釘調整の組合せについて、複数の特殊景品買取価格設定毎に効果測定してもよい。ここで営業思想には、例えば土曜日および日曜日に、パチンコ機4台のうち1台の割合で、所定幅に釘を閉めて、月曜日にもとに戻し、木曜日および金曜日には、土曜日および日曜日の呼び水としてパチンコ機3台のうち1台の割合で、所定幅に釘を広げることを1週間の間に行うことなどが含まれる。また、他の営業思想として、ベースを全台共通に常に25とするために、ベースの高いパチンコ機があれば釘を閉め、ベースの低いパチンコ機があれば釘を広げるようなことも挙げられる。
【0209】
ここで、ベースとは、1分間のアウト(発射玉)数100個に対して、遊技者側に戻されるセーフ(遊技機への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉:遊技者の獲得玉)数の割合である。ベースは、例えば、貸玉1玉4円あたり2.5円買取の場合には42個、4円買取(等価交換)の場合には19個となるようパチンコ機の釘幅を調整するなどの指標が機種毎に設けられる。ここで、この営業施策ジャンルにおける日当たりの売上を日出玉政策変更売上、日当たりの損益を日出玉政策変更損益と称することとする。
【0210】
(A2)スロットマシンの出メダル率(設定)の変更や、特殊景品の買取価格の変更を営業施策とし、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する。
【0211】
この営業施策ジャンルの効果を測定することで、例えばスロットマシンの出メダル率を決定する「設定」をどの周期でどの程度変更すれば最も高い効果(利益効率、売上変化、利益変化など)が得られるかを検討可能である。また、同様に、例えば特殊景品買取価格設定についてもどの設定が最も高い効果が得られるかを検討する。例えば、ある営業思想の基に行われた複数の「設定」の組合せについて、複数の特殊景品買取価格設定毎に効果測定してもよい。ここで営業思想の1つには、例えば給料日前の20〜25日には、設定が「2」または「4」のスロットマシンのみとし、その他の日には、設定「1」または「3」の台のみとするようなことも含まれる。
【0212】
ここで、「設定」とは、所定のイン(投入メダル数)に対して、遊技者側に戻されるOUT(遊技者への払出メダル数)の割合であり、設定6(最も遊技者が有利な設定であり、120%程度の出メダル率)から、設定1(最も遊技者が不利な設定であり、90%程度の出メダル率)まで6段階に設定できる。これらの営業施策によって出メダル還元政策全体として赤字になったのか、黒字になったのかを明確にする。ここで、この営業施策ジャンルにおける日当たりの売上を日出メダル政策変更売上、日当たりの損益を日出メダル政策変更損益と称することとする。
【0213】
(A3)ポイント付与量の変更を営業施策ジャンルとし、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する。
【0214】
この営業施策ジャンルを設けることで、ポイント付与の効果(利益効率、売上変化、利益変化など)を明確にする。
ここで、この営業施策ジャンルにおける日当たりの売上を日ポイント効果売上、日当たりの損益を日ポイント効果損益と称することとする。
【0215】
(A4)新規設備導入を営業施策ジャンルとし、売上や損益の効果要素として例示する。
【0216】
この営業施策ジャンルを設けることによって、遊技機、台間機、カードシステム、景品管理機(POS)などの設備を新規に導入したことによる効果(利益効率、売上変化、利益変化など)を明確にする。ここで、この営業施策ジャンルにおける日当たりの売上を日新規設備導入売上、日当たりの損益を日新規設備導入損益と称することとする。
【0217】
(A5)広告の配布を営業施策ジャンルとし、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する。
【0218】
この営業施策ジャンルを設けることによって、新規な広告の配布の効果(利益効率、売上変化、利益変化など)を明確にする。ここで、この営業施策ジャンルにおける日当たりの売上を日新規広告効果売上、日当たりの損益を日新規広告効果損益と称することとする。
【0219】
(A6)店員の新規雇用または解雇を営業施策ジャンルとし、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する。
【0220】
この営業施策ジャンルを設けることによって、店員を新規に雇用または解雇したことによる効果(利益効率、売上変化、利益変化など)を明確にする。ここで、この営業施策ジャンルにおける日当たりの売上を日新規雇用解雇効果売上、日当たりの損益を日新規雇用解雇効果損益と称することとする。
【0221】
(A7)店員に行う教育を営業施策ジャンルとし、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する。
【0222】
この営業施策ジャンルを設けることによって、店員に行った教育の効果(利益効率、売上変化、利益変化など)を明確にする。ここで、この営業施策ジャンルにおける日当たりの売上を日教育効果売上、日当たりの損益を日教育効果損益と称することとする。
【0223】
(A8)営業方式変更を営業施策ジャンルとし、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する。
【0224】
営業方式としては、例えば、1回交換制から無制限制にした場合などが挙げられる。この場合、遊技者1人当りの売上および利益は下がるものの、遊技機の稼動が上がる。この営業施策を設けることによって、効果(利益効率、売上変化、利益変化など)を明確にする。ここで、この営業施策ジャンルにおける日当たりの売上を日営業方式変更効果売上、日当たりの損益を日営業方式変更効果損益と称することとする。
【0225】
(A9)他社の遊技ホールの新装開店、新規オープンなどのイベントを営業施策ジャンルとし、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する。
【0226】
この営業施策ジャンルを設けることによって、他社の行ったイベントの影響を負の効果(利益効率、売上変化、利益変化など)を明確にする。ここで、この営業施策ジャンルによって、この営業施策ジャンルにおける日当たりの売上を日他社イベント開催時売上、日当たりの損益を日他社イベント開催時損益と称することとする。
【0227】
(A10)再プレー手数料の変更を営業施策ジャンルとし、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する。
【0228】
再プレー手数料を下げると再プレー手数料の分は売上が減少するが、遊技機の稼動率が向上する。この営業施策ジャンルを設けることによって、再プレー手数料を変更したことによる効果(利益効率、売上変化、利益変化など)を明確にする。ここで、この営業施策ジャンルにおける日当たりの売上を再プレー手数料変更売上、日当たりの損益を日再プレー手数料変更損益と称することとする。
【0229】
また、上記した(A1)〜(A10)の営業施策以外にも、例えば、ジュースや弁当などのワゴン販売、トイレの清掃の徹底、遊技台の配置換えなどを任意の営業施策ジャンルとして、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する(A11)。これら任意の営業施策ジャンルを設け、登録することでその任意の営業施策ジャンルの効果(利益効率、売上変化、損益変化など)を明確にする。ここで、この営業施策における日当たりの売上を日任意施策売上、日当たりの損益を日任意施策損益と称することとする。
【0230】
さらに、上記した(A1)〜(A11)の営業施策ジャンルおよび任意の営業施策ジャンルによるものではなく、予期せぬ未知の要因によって売上、損益が影響されることがある。この未知要因を営業施策ジャンルとし、売上や損益に対する1つの効果要素として例示する(A12)。この未知要因営業施策ジャンルを設けることで、この未知の要因による効果(利益効率、売上変化、損益変化など)を明確にする。ここで、この未知の要因による日当たりの売上を日未知要因売上、日当たりの損益を日未知要因損益と称することとする。
【0231】
ここで、予め設定された(A1)〜(A10)の営業施策ジャンルは、これらの項目に限られるものではなく、(A11)、(A12)において、任意に設定することができる。
【0232】
営業施策情報を効果測定情報管理手段204に出力する(ステップS312)と、制御手段200は、次に、図18に示すように、ステップS306で算出した修正売上について、ステップS307で算出した各平均値どうしを比較する。例えば、5日間の平均と25日間の平均とを比較して、その平均値の差の絶対値が所定の値より大きいか否かを判定する(ステップS313)。ここで、所定の値とは、例えば、平均値の差の絶対値が、どちらか一方の平均値から3%以上の値となるような場合をいうが、この限度は、適宜に設定することができる。なお、ここでは、5日間の平均と25日間の平均とを比較した場合を示したが、この比較は、ステップS306で算出した平均値や瞬間値をそれぞれ組み合わせて、後程詳述するステップS319およびステップS320の動作により、すべての組み合わせについて行う。これは、ある営業施策を施したことにより、その効果の現われ方が遅速効果性の営業施策から、その効果の現われ方が即効性の営業施策までもれなくピックアップできるようにするためである。遅速効果性の営業施策は、その効果が現れるまで時間がかかりかつその効果が継続的であるので、長期間の平均値どうしを比較する。一方、即効性の営業施策は、その効果が現われるまでの時間が短く短期で終了しやすいので、短期間の平均値どうしを比較する。
【0233】
ステップS313の判定で、平均値の差の絶対値が所定の値より大きいと判定した場合(ステップS313のYes)には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204の情報に基づいて、変動要因が設定済みか、つまり、営業施策の名称が入力されているか否かを判定する(ステップS314)。
【0234】
ステップS314の判定で、変動要因が設定されていないと判定した場合(ステップS314のNo)には、制御手段200は、遊技機の勝敗情報、入金総額情報、会員各レベル(例えば所定期間毎の投資金額により層別されたレベル)毎の該当人数などの各遊技情報の変動データなどとともに、値が変動した情報を入出力情報処理手段203に出力する(ステップS315)。
【0235】
また、この場合には、営業施策の名称に仮の名称が付けられる、営業施策としてステップS312においての営業施策情報入力と同様に、営業施策情報として仮の名称や上記した変動データを効果測定情報管理手段204に出力して、効果測定情報管理手段204が記憶する(ステップS316)。なお、付与された仮の営業施策の名称は、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17などによって変更可能となっており、始業時や終業時に適宜に営業施策の本名称の入力が促される。
【0236】
また、店員などは、ステップS315で入出力情報処理手段203に出力された情報を、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17に出力させて見ることができ、これらの情報に基づいて、平均値の差の絶対値が所定の値より大きくなったことについて検討することができる。
【0237】
一方、ステップS314の判定で、変動要因が設定されていると判定した場合(ステップS314のYes)には、ステップS319に進む。
【0238】
また、ステップS313の判定で、平均値の差の絶対値が所定の値以下と判定した場合(ステップS313のNo)には、制御手段200は、続いて、ステップS308で算出した修正損益についても、ステップS313と同様に、5日間の平均と25日間の平均や、後程詳述するステップS319およびステップS320の動作により、その他の所定期日間の平均どうしや瞬間値を全ての組合せについて比較して、その平均値の差の絶対値が所定の値より大きいか否かを判定する(ステップS317)。ここで、所定の値とは、例えば、平均値の差の絶対値が、どちらか一方の平均値から3%以上の値となるような場合をいうが、この限度は、適宜に設定することができる。
【0239】
ステップS317の判定で、平均値の差の絶対値が所定の値より大きいと判定した場合(ステップS317のYes)には、上述したステップS314に進む。
【0240】
ステップS317の判定で、平均値の差の絶対値が所定の値以下であると判定した場合(ステップS317のNo)には、制御手段200は、その他の情報として、効果測定情報管理手段204の情報、および会員カード情報管理手段201の情報に基づいて、例えば、会員各レベル(例えば所定期間毎の投資金額により層別されたレベル)毎の該当人数、勝敗情報、入金情報、来店回数情報、貯玉数情報、アウト数情報、再プレー用貯玉数情報などについて、ステップS307、308で算出したように平均値を算出し、その算出した各平均値や瞬間値をステップS313、ステップS317と同様に比較して、その平均値の差の絶対値が所定の値より大きいか否かを判定することができる(ステップS318)。なお、その他の情報は、会員の遊技者に関する情報に限らず、非会員の遊技者に関する情報について、会員の遊技者の場合と同様に、各項目毎にステップS307、308で算出したように平均値を算出し、その算出した各平均値を比較してもよい。また、その他の情報は、周囲店の稼動情報なども採用することができる。これらのその他の情報は、任意に設定可能であり、これ以外の情報も設定することができる。ここで、所定の値とは、例えば、平均値の差の絶対値が、どちらか一方の平均値から3%以上の値となるような場合をいうが、この限度は、適宜に設定することができる。
【0241】
ステップS318の判定で、平均値の差の絶対値が所定の値より大きいと判定した場合(ステップS318のYes)には、上述したステップS314に進む。
【0242】
一方、ステップS318の判定で、平均値の差の絶対値が所定の値以下と判定した場合(ステップS318のNo)には、制御手段200は、確認すべき全情報における値の変動について比較確認が終了したか否かを判定する(ステップS319)。
【0243】
ステップS319の判定で、確認すべき全情報における値の変動について比較確認が終了していないと判定した場合(ステップS319のNo)には、制御手段200は、比較すべき修正売上平均、修正損益平均、その他の情報の平均を特定し(ステップS320)、ステップS313に進む。
【0244】
また、ステップS319の判定で、確認すべき全情報における値の変動について比較確認が終了したと判定した場合(ステップS319のYes)には、続いて、制御手段200は、新たな営業施策が設定されているか否かを判定する(ステップS321)。
【0245】
この実施例においては、ステップS321〜ステップS326における動作を効果測定の第1の実施例として説明し、ステップS327の動作を効果測定の第2の実施例、第3の実施例として説明する。
【0246】
ステップS321の判定で、新たな営業施策が設定されていないと判定した場合(ステップS321のNo)には、ステップS327へ進む。
【0247】
ステップS321の判定で、新たな営業施策が設定されていると判定した場合(ステップS321のYes)には、制御手段200は、営業施策が終了しているか否かを判定する(ステップS322)。ここで、営業施策の終了は、例えば、営業施策の設定の際にその営業施策を施す期日が設定されている場合には、その期日に基づいて判定する。また、例えば、修正損益や修正売上、その他の情報において、変化量がステップS313、S317、S318同様、全ての平均値や瞬間値の差、または、ステップS313、S317、S318でYesとした場合にはそのYesの判定に起因する平均値の差全てに対して、例えば2%以下になったときを営業施策の終了と判定してもよい。なお、ステップS313、ステップS317、ステップS318の判定では、比較する平均値の差が3%以上とし、本ステップS322の判定では、その差が2%以下とするのは、ステップS313、ステップS317、ステップS318にてYesと判定した直後に再びNoとなり、その直後に再びYesとなるようなデータの微小な変化に基づくチャタリングによる誤判定を防止するためである。
【0248】
ステップS322の判定で、営業施策が終了していると判定した場合(ステップS322のYes)には、ステップS327へ進む。
【0249】
ステップS322の判定で、営業施策が終了していないと判定した場合(ステップS322のNo)には、制御手段200は、次の式(31)により、営業施策を施した所定期間の本日までの営業施策による売上積算値を算出する(ステップS323)。
本日までの営業施策による売上積算値=前日までの営業施策による売上積算値+(修正売上−修正売上の平均) …式(31)
【0250】
式(31)は、営業施策の施された実績である本日の「修正売上」に対し通常営業での実績である「修正売上の平均」を差し引いて営業施策の効果としたものである。ここで、修正売上は式(27)で算出された日当たりの修正売上の値であり、修正売上の平均は、式(32)により算出された値である。
本日までの修正売上平均=(1−V)×前日までの修正売上平均+V×修正売上 …式(32)
ここで、Vは、式(1)で示したものと同じであり、所定の期間に対応する重み付けの加重平均係数である。
【0251】
また、制御手段200は、次の式(33)により、営業施策を施した所定期間の日当たりの営業施策による売上を算出する(ステップS324)。
日当たりの営業施策による売上=本日までの営業施策による売上積算値/営業施策期間の日数 …式(33)
【0252】
さらに、制御手段200は、次の式(34)により、営業施策を施した所定期間の営業施策による本日までの損益積算値を算出する(ステップS325)。
本日までの営業施策による損益積算値=前日までの営業施策による損益積算値+(修正損益−修正損益の平均) …式(34)
【0253】
式(34)は、営業施策の施された実績である本日の「修正損益」に対し通常営業での実績である「修正損益の平均」を差し引いて営業施策の効果としたものである。ここで、修正損益は、式(30)によって算出した日当たりの修正損益の値であり、修正損益平均は、式(35)により算出された値である。
本日までの修正損益平均=(1−V)×前日までの修正損益平均+V×修正売上 …式(35)
ここで、Vは、式(1)で示したものと同じであり、所定の期間に対応する重み付けの加重平均係数である。
【0254】
また、制御手段200は、次の式(36)により、営業施策を施した所定期間の日当たりの営業施策による損益を算出する(ステップS326)。
日当たりの営業施策による損益=本日までの営業施策による損益積算値/営業施策期間の日数 …式(36)
【0255】
ここで、上述したステップS321〜ステップS326までの動作は、修正売上、修正損益などの値の変動に基づいて、直接的に営業施策の効果測定を行うものであり、即ち、遊技情報または遊技情報によって演算された内部データの値として式(32)や式(35)によりそれぞれ修正売上平均や修正損益平均を演算し、これら平均値に基づいて、営業施策を施した際の効果を式(31)と式(33)や、式(34)と式(37)によってそれぞれ営業施策による売上積算値と日当たりの営業施策による売上や、営業施策による損益積算値と日当たりの営業施策による損益を演算する。
【0256】
なお、ステップS312において営業施策情報の入力があり、その際、複数の営業施策が重複して設定された場合には、上記した営業施策の効果測定方法では、複数の営業施策を一つの営業施策としてまとめた状態で測定される。
【0257】
また、上記した効果測定の演算動作において、営業施策情報などの設定動作を行わずに、効果測定の演算動作を構成することもできる。この場合には、上記した修正売上、修正損益などの情報に基づく値の変動を検知したとき(ステップS313、ステップS317、ステップS318でそれぞれYesの場合)は、修正売上、修正損益などを変動させる何らかの要因が寄与していると判定し、その値が変動した情報を効果測定情報管理手段204に記憶させるとともに、会員カード情報管理手段201、非会員カード情報管理手段202、効果測定情報管理手段204などの情報からその値の変動の要因を検索することもできる(ステップS316)。
【0258】
この場合における値の変動の要因としては、例えば、遊技ホール全体または各遊技機毎におけるベース設定の変更やスロットマシンにおけるスロット設定の変更による場合、会員の遊技者数の変動による場合などが挙げられるが、これらに限られるものではない。なお、周囲競合店におけるイベントなどもその変動の要因に含まれることもある。
【0259】
次に、ステップS327を実施する。ステップS327は、終業時に一回動作されるものである。
【0260】
ここでまず、ステップS327の動作における効果測定の第2実施例を説明する。
【0261】
式(27)で算出した日当たりの修正売上および式(30)で算出した日当たりの修正損益を、次の式(36)と式(37)からなる連立方程式に代入して、各営業施策の経費Xiおよび各営業施策の投資効率Wiを算出する方法について説明する。
【0262】
日当たりの修正売上=Σ(Xi×Wi) …式(36)
日当たりの修正損益=Σ(Xi×Wi−Xi) …式(37)
ここで、「i」は、営業施策毎に区分可能な1または複数の番号セットである。その一例として、A0〜A12の計13グループにグループ区分可能に登録されている(ステップS312)。詳細には、例えば「i」は、[G][N][D]とし、C言語の配列であるX[G][N][D]、W[G][N][D]とする。そして、GがA0〜A12のジャンル区分可能な数値を表し、Nが同一ジャンル毎(Gが同じ)の営業施策がなされる毎に+1インクリメントされる通しナンバーであり、Dは同じ営業施策(G、Nが同じ)で1日目、2日目を表す日付とし、RAMやHDに[G]、[N]、[D]で示される個別のアドレスに別個に記憶される。なお、[G]のA0〜A12ジャンル以外に、[G1][G2][G3]・・・など[G1]、[G2]、[G3]の親ジャンル、子ジャンル、孫ジャンルなどをステップS312において必要に応じて設定し登録してもよい。このようにすることで、例えば広告ジャンルのうち、広告額、広告エリア、広告内容等毎に[G1]、[G2]、[G3]により区分することもできる。[G1][G2][G3]で区分する場合において、区分されるジャンル毎に、効果の平均値を算出し、算出した効果の平均値は、例えば新装開店時などの同時に施行される複数の営業施策の効果から減じてもよい。
【0263】
また、「i」は、営業施策についての区分が可能であり、営業施策ジャンル区分と日付区分が可能なプログラムは、他にもC言語における構造体メンバーや、3桁の50進数として各桁毎に区分するようにしてもよく、多数の仕様が適用できる。また、Xiは、日当たりの各営業施策のための投資経費を意味し、Wiは、その日当たりの経費を生み出すための利益効率を意味するものとする。この利益効率が1より大きい場合には、その営業施策は有益であることを示す。また、この利益効率が1より小さい場合には、その営業施策は無益(損失)であることを示し、利益効率が1の場合が損益分岐点となる。
【0264】
日当たりの修正売上および日当たりの修正損益は、それぞれ式(27)、式(30)にて算出可能であり、管理装置13において集計される既知の情報であるので、式(36)および式(37)の連立方程式を解くことにより、「Xi」および「Wi」を算出する(ステップS327)。
【0265】
なお、式(36)および式(37)を解く際、一つずつの営業施策に対して演算を行うことによって、営業施策に対する「Xi」および「Wi」が式(36)および式(37)に複数構成されても、各「Xi」、「Wi」を算出することができる。この際、他の営業施策における「Xi」、「Wi」の少なくとも一方、または「Xi×Wi」は「0」として解く。例えば、営業施策に対する「Xi」および「Wi」が複数構成(例えば、iが1、2、3で3つ営業施策に対して式が構成)されても、実際には、「i=1」に対応する営業施策を施した場合のみの情報を用いて、「X2」、「W2」、「X3」、「W3」を「0」として、「X1」および「W1」を算出する。次に、「i=2」に対応する営業施策を施した場合のみの情報を用いて、「X1」、「W1」、「X3」、「W3」を「0」として、「X2」および「W2」を算出する。さらに、「i=3」に対応する営業施策を施した場合のみの情報を用いて、「X1」、「W1」、「X2」、「W2」を「0」として、「X3」および「W3」を算出する。このように解くことによって、各「連立式からのXi」、「連立式からのWi」を算出することができる(ステップS327)。
【0266】
また、日当たりの各営業施策のための投資経費「Xi」は、実際にかかった営業施策のための投資経費をステップS312にて入力し、その入力した投資経費と、式(27)より算出した日当たり修正売上を式(36)に代入し、「売上用Wi」を算出することができる。さらに、式(30)より算出した日当たり修正損益を式(37)に代入し、「損益用Wi」を算出することができる。
【0267】
ここで、上記したように、式(36)と式(37)との連立方程式を解くことによって算出される「連立式からのWi」、「連立式からのXi」、「売上用Wi」、「損益用Wi」や、「入力したXi」は、各営業施策毎に効果測定情報管理手段204に出力され、効果測定情報管理手段204でその情報は管理される(ステップS328)。また、「連立式からのWi」、「連立式からのXi」、「売上用Wi」、「損益用Wi」、「入力したXi」は、例えば、比較できるようにリスト表示してもよい。
【0268】
また、「連立式からのXi」は、理論上の投資経費と言え、立地や環境条件により目減りすることも増加することもある。また、「連立式からのWi」は、その理論上の投資経費に基づく利益効率と言え、例えば、広告費を100万円かけても、隣接店が同様の広告を同時期に配布すればその投資経費は無効化される。
【0269】
これに対し、「売上用Wi」、「損益用Wi」は、実際のコスト「入力したXi」においての利益効率となる。「連立式からのWi」に対し「売上用Wi」、「損益用Wi」が異なる場合や、「連立式からのXi」と「入力したXi」が異なる場合などには、例えば他店営業施策などの影響としてその原因究明することもできる。
【0270】
なお、「入力したXi」に基づいて「売上用Wi」「損益用Wi」を求める場合において、営業施策が、例えば(A4)、(A5)、(A7)に示した営業施策ジャンルに含まれるような先払投資経費を要する場合や、その期間でかかる経費が明確な場合、その先払投資経費を営業施策期間(ステップS312で入力)の日数で割り、日当たり先払投資経費を「Xi」とする。営業施策期間の入力がなされていない場合には、先払投資経費を該当する営業施策ジャンルの平均営業施策期間で割り、その営業施策期間が終了したところで真の営業施策期間に基づいて日当たりの先払投資経費を「Xi」としてもよい。
【0271】
また、営業施策が、例えば(A1)、(A2)に示した営業施策ジャンルに含まれるような毎日の投資経費が明確な場合、その日の払出景品原価のような日毎経費を自動的に計算して「Xi」とし、ステップS312では入力しなくてもよい。
【0272】
さらに、営業施策が、(A3)、(A6)、(A9)、(A10)に示した営業施策ジャンルに含まれるような営業施策実行後に投資経費がわかる場合や、営業施策実行後においてもでも投資経費をはっきりと把握できない場合、該当する営業施策ジャンルにおける日当たりの先払投資経費の平均値を「Xi」としてもよいし、任意の値を入力してもよい。
【0273】
上記したように、「連立式からのXi」「連立式からのWi」は算出することができるので、「Xi」が不明確の場合には、必ずしも「入力したXi」を代入して「売上用Wi」、「損益用Wi」を求める必要はない。
【0274】
また、1つの営業施策が複数の営業日にまたがってなされる場合、「連立式からのXi」「入力したXi」「連立式からのWi」「売上用Wi」「損益用Wi」は、日々異なる日毎の値であるので、後程詳述するステップS330において1つの営業施策の該当期間における「連立式からのXi」「入力したXi」「連立式からのWi」「売上用Wi」「損益用Wi」が計算されることになる。
【0275】
また、式(36)は、式(1)で算出した「本日の全売上平均」、式(10)で算出した「通常時の売上平均」、または既算出の(A0)における「W0×X0」を含んだ日当たりの修正売上が示されているが、「Σ(Xi×Wi)」がこれらの要素を含まない、単なる「日当たりの修正売上」の変化分を示す場合には、日当たりの修正売上は、次に示す式(36−1)で求めることができる。なお、「通常時売上」には、上記した式(1)で算出した「本日の全売上平均」、式(10)で算出した「通常時の売上平均」、または既算出の(A0)における「W0×X0」が代入される。
【0276】
また、式(37)は、式(30)で算出した「日当たりの修正損益」の平均値または「(通常時売上)−払出景品原価平均+再プレー手数料−日当たりの各諸経費」を含んだ日当たりの修正損益が示されているが、「Σ(Xi×Wi−Xi)」がこれらの要素を含まない、単なる「日当たりの修正損益」の変化分を示す場合には、日当たりの修正損益は、次に示す式(37−1)で求めることができる。なお、「通常時損益」には、上記した式(30)で算出した「日当たりの修正損益」の平均値または「(通常時売上)−払出景品原価平均+再プレー手数料−日当たりの各諸経費」が代入される。
日当たりの修正売上=Σ(Xi×Wi)+「通常時売上」 …式(36−1)
日当たりの修正損益=Σ(Xi×Wi−Xi)+「通常時損益」 …式(37−1)
【0277】
また、1つの営業施策において、例えば、その条件を変えることで、その条件を変えた分に対応して「Xi」、「Wi」を算出することができる。例えば、(5)のポイント付与量の変更を営業施策とした場合、ポイント付与量の3つの条件(例えば、5ポイント付与、10ポイント付与、15ポイント付与)について、それぞれ異なる日に営業施策を実施すると、それぞれの条件に対して「Xi」、「Wi」が算出できる。このように、1つの営業施策において、複数の「Xi」、「Wi」の情報を有することができる。
【0278】
また、このように、1つの営業施策において複数の「Xi」、「Wi」の情報を有することで、営業施策を施すための最適な条件を検討することができる。また、複数の営業施策を同時に行う場合でも、各営業施策において複数の「Xi」、「Wi」の情報を有しているので、それぞれの条件に一致する「Xi」、「Wi」の値を用いることで、的確にそれぞれの営業施策について重み付けして効果測定を行うことができる。
【0279】
制御手段200は、算出された「Xi」および「Wi」の値を効果測定情報管理手段204に出力し、効果測定情報管理手段204において、それらの情報を営業施策毎に記憶する。
【0280】
次に、ステップS327における効果測定の第3実施例を説明する。
【0281】
指定された所定期間における修正売上および修正損益に基づいて、連立多関数多項方程式をニューラルネットの解法にて解くことにより、各営業施策の投資経費「Xi」および各営業施策の投資効率「Wi」を算出する方法について説明する。
【0282】
この連立方程式は、次の式(38)および式(39)で示される。
所定期間の修正売上=Σ∫Fi(t、Xi、Wi) …式(38)
所定期間の修正損益=Σ∫Gi(t、Xi、Wi)…式(39)
ここで、i、Xi、Wi、「通常時売上」、「通常時損益」は、既述の式(36−1)、式(37−1)におけるものと同じである。また、tは、営業施策が施される日あたりの時間を示す。例えば、開店から閉店(営業時間13時間の場合)まで営業施策が施された場合には、「t=0〜13」となり、Fi(t、Xi、Wi)および Gi(t、Xi、Wi)の「t=0〜13」間の積分値が求められる。なお、ニューラルネットにおける解法については従来既知であるので説明を省略する。
【0283】
所定期間の修正売上および所定期間の修正損益は、それぞれ指定された期間における式(27)で算出した「日当たりの修正売上」の積算値、式(30)で算出された「日当たりの修正損益」の積算値である。所定期間は、ステップS312で入力された営業施策毎の営業施策が施される該当期間や、ステップS313、ステップS317、ステップS318でYesと判断されてからステップS322でその営業施策が終了したと検知されるまでの期間であってもよいし、企業の決算期毎の1年間、6ヶ月、3ヶ月などの所定周期毎でもよく、任意に指定するものとする。
【0284】
Fi(t、Xi、Wi)は、時間(t)に応じて変化する売上に関する関数で、売上実測値に基づいてエラーを最小減となるように自動的に設定される任意の売上近似式で表わされ、所定期間になされた営業施策毎に存在する項である。なお、通常時売上を示す「F0(t、X0、W0)」は、「X0×W0×t」として1つの項として計算する。「∫Fi(t、Xi、Wi)」は、上述したように、営業施策毎に起因した売上近似式を、例えば、1日における営業施策を施した時間で積分した積算値である。また、「Σ∫Fi(t、Xi、Wi)」は、売上近似式を1日における営業施策を施した時間で積分した積算値を、営業施策を施した所定期間にわたって積算した総積算値である。
【0285】
同様に、Gi(t、Xi、Wi)は、時間(t)に応じて変化する損益に関する関数で、損益実測値に基づいてエラーを最小減となるように自動的に設定される任意の損益近似式で表わされ、所定期間になされた営業施策毎に存在する項である。なお、通常時売上を示す「G0(t、X0、W0)」は、「(X0×W0−X0)×t」として1つの項として計算する。「∫Gi(t、Xi、Wi)」は、上述したように、営業施策毎に起因した損益近似式を、例えば、1日における営業施策を施した時間で積分した積算値である。また、「Σ∫Gi(t、Xi、Wi)」は、損益近似式を1日における営業施策を施した時間で積分した積算値を、営業施策を施した所定期間にわたって積算した総積算値である(ステップS327)。
【0286】
なお、式(38)、式(39)のように時間の要素を組み込むことにより、各営業施策を施行して各効果(売上の変動、損益の変動、利益効率)の変動時定数を明確にできるので、各営業施策を段階分けされた変動時時定数毎に分類したり、未知の営業施策について時定数の近いものを列挙することで未知の営業施策などを推定しやすくなる。
【0287】
ここで、式(38)、式(39)において時間の要素を組み込むとは、例えば売上に関して言えば、営業施策施行後売上変動が安定するまで、オーバーシュートする微分成分を有するもの、ゆっくりと変動し徐々に安定する積分成分を有するものに分類することができる。そして、n次微分、m次積分の項からなる方程式の形態にニューラルネットにより実測値の修正売上、修正損益となるようにエラーを最小減とするべく新しい項とその係数を自動的に生成してマッチングされる。
【0288】
マッチングされた方程式の備える項の形態により、営業施策の種別が何かを、判断して表示できる。また、同時に複数の営業施策を行っても、同時に施行された複数の営業施策のそれぞれの変動に仕方によって、それぞれの効果を分離して計算することができる。つまり、例えば、新装開店の場合、(A1)のパチンコ台釘開けと、(A4)の新規設備導入である新型パチンコ機と、(A5)の広告とのそれぞれの営業施策が同時になされた場合でも、それぞれの効果を分離して計算することができる。
【0289】
(A1)のパチンコ台釘開けによる効果は、最初の出玉で得をした遊技者が、繰り返し来店することで、最初の出玉分が回収されるので3ヶ月程度で安定する。また、(A4)新型パチンコ機の導入の効果は、そのパチンコ機における遊技を、その遊技ホールの遊技者が1順して経験するまでの1ヶ月間程度で安定(おもしろいパチンコ機の場合には、稼動が高水準で安定、つまらないパチンコ機の場合には、稼動が低水準で安定)する。さらに、(A5)の広告における効果は、広告の内容が最初の3日程度で忘れられることが多く、ほぼ3日程度で安定する。このように、効果の変動する期間は、催される営業施策によって異なる。つまり、ニューラルネットでマッチングされた方程式のうち、明らかに異なる変動成分毎の項毎に効果を演算すれば、それぞれの営業施策毎の効果を算出することができる。
【0290】
次に、ステップS327によって算出する「Xi」および「Wi」について、営業施策ジャンル毎に説明する。なお、「i」については、前述の説明の通りであるが、「Xi」および「Wi」について営業施策ジャンル毎の説明するために以下に示すように、営業施策ジャンルである(A0)、(A1)、(A2)、(A3)、・・・、(A12)に対応して、X0、X1、X2、X3、・・・、X12やW0、W1、W2、W3、・・・、W12と記載するものとする。
【0291】
(A0)通常何も営業施策を施さない時にも発生する固定費や立地条件などによる日固定費分売上、日固定費分損益において、日固定費分売上を「X0×W0」と、日固定費分損益を「X0×W0−X0」と等しいとして表わす。ここで、「X0」は日当たりの固定経費総額を意味し、「W0」は日当たりの固定経費の生む利益効率を意味する。
【0292】
また、固定経費総額には、人件費、土地や建物についての固定資産税やローン、光熱費、遊技機、台間機、カードシステム、景品管理機(POS)などの各設備についての固定資産税、ローン、カード関連経費、原価償却費などが含まれている。
【0293】
また、上述した(A1)〜(A12)の営業施策、任意の営業施策、未知の要因についても、売上を「Xi×Wi」と、損益を「Xi×Wi−Xi」と等しいとして表わすことができる。次に、これらについて具体的に示す。
【0294】
(A1)パチンコ機における釘調整による出玉率の変更や、パチンコ1玉に対する特殊景品の買取価格の変更などの出玉政策に関する営業施策ジャンルであり、日出玉政策変更売上を「X1×W1」と、日出玉政策変更損益を「X1×W1−X1」と等しいとして表わす。
ここで、「X1」は、日当たりの出玉政策における経費を意味し、「W1」は、その日当たりの経費の生む利益効率を意味する。なお、前述の「入力したX1」は、日当たりのパチンコ賞玉に対する払出景品原価の総額とすることができ、ステップS312において入力される。
【0295】
また、例えば、遊技ホール全体または各遊技機について、縦軸に「W1」、横軸に、ベース平均、出玉率設定平均、スタート率平均(発射数16に対し1回スタート)などの評価指標値を示してグラフに表示することで、最適な設定条件を検討することができる。
【0296】
さらに、ある営業思想の基に行われる複数の釘調整の組合せの効果を測定する場合には、例えば、土曜日および日曜日にパチンコ機4台に1台の割合で所定幅に釘を閉めた際の評価指標値、月曜日に釘の幅をもとに戻した際の評価指標値、木曜日および金曜日に、土曜日および日曜日の呼び水としてパチンコ機3台に1台の割合で所定幅に釘を広げた際の評価指標値などの平均値、最大値と最小値の差や比、差/(土〜金までの7日間)など任意の関数値をグラフの横軸としてグラフに表示することで最適な設定条件を検討することができる。
【0297】
(A2)スロットマシンにおける出メダル率の変更や、メダル1枚に対する特殊景品の買取価格の変更などの出メダル政策に関する営業施策ジャンルであり、日出メダル政策変更売上を「X2×W2」と、日出メダル政策変更損益を「X2×W2−X2」と等しいとして表わす。
ここで、「X2」は、日当たりの出メダル政策における経費を意味し、「W2」は、その日当たりの経費の生む利益効率を意味する。なお、前述の「入力したX2」は、日当たりの賞メダルに対する払出景品原価の総額とすることができ、ステップS312において入力される。
【0298】
また、例えば、遊技ホール全体または各遊技機について、縦軸に「W2」、横軸に、スロット「設定」平均などの評価指標値を示してグラフに表示することで、最適な設定条件を検討することができる。
また、ある営業思想の基に行われる複数の「設定」の組合せの効果を測定する場合には、例えば、設定2の評価指標値、月曜日に設定をもとに戻し設定3とした際の評価指標値、木曜日および金曜日に、土曜日および日曜日の呼び水としてスロットマシン3台に1台の割合で設定4とした際の評価指標値などの平均値、最大値と最小値の差や比、差/(土〜金までの7日間)など任意の関数値をグラフの横軸としてグラフに表示することで最適な設定条件を検討することができる。
【0299】
(A3)ポイント付与量の変更などのポイントに係る営業施策ジャンルであり、日ポイント効果売上を「X3×W3」と、日ポイント効果損益を「X3×W3−X3」と等しいとして表わす。
ここで、「X3」は、日当たりのポイント付与における経費を意味し、「W3」は、その日当たり経費の生む利益効率を意味する。
【0300】
なお、「X3」は、上記において営業施策実行後でないと投資経費がわからいないものとしたが、その際手計算で賞品原価総額などを計算するのは手間である。そのため、玉還元(パチンコ1玉4円やメダル1枚20円で還元)の場合、玉還元量×4円、メダル還元量×20円をポイントに係る営業施策終了時に算出するように設定することができ、賞品原価総額などを計算するのは手間を省くことができる。
【0301】
また、営業施策期間中も、式(40)によってX3を算出して入力することもできる。
X3=「日当たりの修正売上」×「ポイント還元率」×「通常ポイント交換率」・・・式(40)
ここで、式(40)における「日当たりの修正売上」は、式(27)より算出したものである。また、「ポイント還元率」は、売上に対して遊技者に還元される特典総額の比率であり、「通常ポイント交換率」は、付与したポイント総量のうち遊技者が還元したポイント量の比率である。
【0302】
また、例えば、来店ポイント、貸玉比例ポイント、勝敗ポイントなどのポイントについて、縦軸に「W5」、横軸に各ポイント付与量などを示してグラフに表示することで、最適な設定条件を検討することができる。
【0303】
(A4)新規設備導入に係る営業施策ジャンルであり、日新規設備導入売上を「X4×W4」と、日新規設備導入損益を「X4×W4−X4」と等しいとして表わす。
ここで、「X4」は、日当たりの新規設備導入における経費を意味し、「W4」は、その日当たり経費の生む利益効率を意味する。
【0304】
なお、「X4」は、前述したように、先払投資経費であり、ステップS312において入力される導入設備費である。但し、導入設備費は、設備費が高額であり使用期間が長いので、長期にわたって効果測定する必要がある。そこで、式(36−1)における「通常時売上」、式(37−1)における「通常時損益」、式(31)における「修正売上の平均」、式(34)における「修正損益の平均」は、設備の新規導入の直前までの平均値とすると、長期にわたって効果測定することができる。これらの平均値を設備導入後に更新するといずれ平均値がそれまでの通常分に新規設備導入効果分を加えた値に追いつくので長期にわたって効果測定することができなくなる。また、新規設備導入においては、導入後の効果は長期にわたって不安定ということはなく、初期の段階で固定される。従って、設備導入後1ヶ月間においての日々の効果を固定して以後修正しない仕様としてもよい。上記したように効果測定することで、設備導入における効果測定精度を向上することができる。
【0305】
また、新規設備導入における経費には、例えば、遊技機、景品管理機(POS)、カードシステム、台間機の購入費、およびそれらの購入に伴う保証金、消費税、契約金などが含まれる。また、各機器において、固有の情報番号を有しているので、各機器毎、遊技機種別毎などの集計も可能であり、例えば、各遊技機毎や遊技機種別毎などの「X6」、「W6」の算出も可能である。
【0306】
(A5)広告の配布に係る営業施策ジャンルであり、日新規広告効果売上を「X5×W5」と、日新規設備導入損益を「X5×W5−X5」と等しいとして表わす。
ここで、「X5」は、日当たりの新規広告における経費を意味し、「W5」は、その日当たり経費の生む利益効率を意味する。
【0307】
なお、「X5」は、前述したように、ちらしなどの場合における先払投資経費であり、ステップS312において入力される広告費である。インターネット関連費や駅ポスターなどは常時広告であるので、所定期間毎の広告経費をステップS312で入力し、定常的に施行するのであれば、広告経費の平均値を営業施策後に更新させて(A0)固定費に組み入れ、その効果のW0に含んでもよいし、広告経費の平均値を営業施策前の値を用いて長期的に1つの効果として固定させてもよい。
【0308】
なお、新規広告における経費には、例えば、DM費、ちらし費、インターネット関連費(メール広告を含む)、ポスター広告費などが含まれる。また、各新規広告において、固有の情報番号を有しているので、各新規広告毎の集計も可能であり、例えば、各新規広告毎に「X7」、「W7」の算出も可能である。
【0309】
(A6)店員の新規雇用または解雇に係る営業施策ジャンルであり、日新規雇用解雇効果売上を「X6×W6」と、日新規雇用解雇効果損益を「X6×W6−X6」と等しいとして表わす。
ここで、「X6」は、日当たりの新規雇用解雇における経費を意味し、「W6」は、その日当たり経費の生む利益効率を意味する。
【0310】
なお、「X6」は、前述したように、人を雇用し、実際に労働させ、または店員を解雇した後に明らかになる経費である。従って、ステップS312においては、予測できる人件費をとりあえず入力して、W6を算出してもよい。また、1月たってかかった人件費を改めて入力し直して正確なW6を算出してもよい。
例えば、店員を新規雇用して、「W6」が1より大きい場合には、その採用の効果を測定することができ、1より小さい場合には、新規雇用によってサービスなどが行き届かないために生じたものであるなどの検討をすることができる。また、0より小さいマイナスである場合には、ある店員の態度が悪く遊技者がその遊技ホールから離れたと解釈できる。また、各店員に情報番号を付与して、例えば、ある店員が新規雇用された場合のその店員の雇用による効果や、ある店員が解雇された場合のその店員の解雇による効果などを測定することができる。
【0311】
(A7)店員に行う教育に係る営業施策ジャンルであり、日教育効果売上を「X7×W7」と、日教育効果損益を「X7×W7−X7」と等しいとして表わす。
ここで、「X7」は、日当たりの店員教育における経費を意味し、「W7」は、その日当たり経費の生む利益効率を意味する。
【0312】
なお、「X7」は、前述したように、先払投資経費としてステップS312において入力してもよい。社内教育であれば、その教育に参加した人毎の時給に教育に費やした時間を乗じたものが先払投資経費となり、外部講習会であれば、その教育に参加した人毎の時給に外部講習会に費やした時間を乗じ、それに外部講習会費を加えた額が先払投資経費となる。つまり、店員教育における経費は、例えば、「参加店員人数×平均時給×所要時間」や、「参加店員人数×平均時給×所要時間+外部講習会費」などで算出することができ、各教育事項毎に、縦軸に「W7」、横軸に店員教育における経費や教育内容などを示してグラフに表示することで、最適な教育条件を検討することができる。
【0313】
(A8)営業方式変更に係る営業施策ジャンルであり、日営業方式変更効果売上を「X8×W8」と、日営業方式変更効果損益を「X8×W8−X8」と等しいとして表わす。
ここで、「X8」は、日当たりの営業方式変更における経費を意味し、「W8」は、その日当たり経費の生む利益効率を意味する。
【0314】
なお、「X8」は、ステップS312において入力せずに、「連立式からのXi」、「連立式からのWi」として算出するとよい。
【0315】
(A9)他社の遊技ホールの新装開店、新規オープンの影響度に係る営業施策ジャンルであり、日他社イベント開催時売上を「X9×W9」と、日他社イベント開催時損益を「X9×W9−X9」と等しいとして表わす。
ここで、「X9」は、他社の遊技ホールの新装開店、新規オープンの影響によって、日当たりの一時的に失われた損失費に対応する経費を意味し、「W9」は、その日当たり経費の生む利益効率を意味する。
【0316】
なお、「X9」は、ステップS312において入力せずに、「連立式からのXi」、「連立式からのWi」として算出するとよい。
【0317】
(A10)再プレー手数料の変更に係る営業施策ジャンルであり、再プレー手数料変更売上を「X10×W10」と、日再プレー手数料変更損益を「X10×W10−X10」と等しいとして表わす。
ここで、「X10」は、日当たりの再プレー手数料変更における経費を意味し、「W10」は、その日当たり経費の生む利益効率を意味する。
【0318】
なお、「X10」は、ステップS312において入力せずに、「連立式からのXi」、「連立式からのWi」として算出するとよい。また、縦軸に「W10」、横軸に再プレー手数料の値などを示してグラフに表示することで、最適な設定条件を検討することができる。
【0319】
(A11)上記(A0)〜(A10)の営業施策以外の、例えば、ジュースや弁当などのワゴン販売、トイレの清掃の徹底、遊技ホールにおける遊技機の配置などにおける任意の営業施策ジャンルであり、日任意施策売上を「X11×W11」と、日任意施策損益を「X11×W11−X11」と等しいとして表わす。
【0320】
なお、縦軸に「W11」、横軸に各任意の営業施策における徹底の度合いなどを示してグラフに表示することで、最適な任意の営業施策を検討することができる。
【0321】
(A12)上記(A0)〜(A11)の営業施策および任意の営業施策によるものではない、未知の要因に係る営業施策ジャンルであり、日未知要因売上を「X12×W12」と、日未知要因損益を「X12×W12−X12」と等しいとして表わす。
【0322】
続いて、制御手段200は、ステップS321〜ステップS326までの動作によって、修正売上、修正損益などの値の変動に基づいての効果測定の結果、および/または連立方程式を解くことにより算出された営業施策の効果測定の結果を効果測定情報管理手段204に出力する(ステップS328)。効果測定情報管理手段204では、入力した各営業施策毎に測定結果を記憶する。
【0323】
なお、効果測定情報管理手段204に入力される測定結果の情報において、修正売上、修正損益などの値の変動に基づいての効果測定の結果とは、遊技情報または遊技情報によって演算された内部データの値として式(32)や式(35)により、それぞれ修正売上平均や修正損益平均を演算し、これら平均値に基づいて、営業施策を施した際の効果を式(31)と式(33)や、式(34)と式(37)によってそれぞれ営業施策による売上積算値と日当たりの営業施策による売上や、営業施策による損益積算値と日当たりの営業施策による損益を演算したものを指す。
【0324】
また、効果測定情報管理手段204に入力される測定結果の情報として、連立方程式を解くことにより算出された営業施策の効果測定の結果とは、式(36)、式(37)による「連立式からのWi」、「売上用Wi」「損益用Wi」や、式(38)式(39)による「連立式からのWi」、「売上用Wi」、「損益用Wi」である。
【0325】
続いて、図19に示すように、制御手段200は、営業施策が終了しているか否かを判定する(ステップS329)。ここで、営業施策の終了は、例えば、営業施策の設定の際にその営業施策を施す期日が設定されている場合には、その期日に基づいて判定する。また、例えば、修正損益や修正売上において、変化量が平均値に対して、例えば2%以下になったときを営業施策の終了と判定してもよい。
【0326】
ステップS329の判定で、営業施策が終了していると判定した場合(ステップS329のYes)には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶された情報に基づいて、営業施策期間における各測定された結果を、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などに出力し、例えば、図20に示すようなグラフとして表示する(ステップS330)。ここで、図20には、各営業施策における利益効率「Wi」を円グラフとして示した一例である。
【0327】
このように、効果測定情報管理手段204に記憶された情報に基づいて、所定の条件における測定結果を見ることができる。なお、効果測定情報管理手段204に記憶された情報に基づいて、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などに出力される情報は、例えば、「各営業施策における利益効率」、「ポイント付与における利益効率」、「来店ポイントにおけるポイント付与量と利益効率」などのように、予め設定された条件を設定し、店員が見たい情報を選択するようにしてもよい。また、店員が見たい情報を任意に入力し、その情報に基づいて、効果測定情報管理手段204から制御手段200を介してパーソナルコンピュータ17に情報を出力し、グラフなどに表示させてもい。
【0328】
一方、ステップS329の判定で、営業施策が終了していないと判定した場合(ステップS329のNo)には、制御手段200は、入出力情報処理手段203の情報に基づいて、任意の期間についての効果測定の指示があったか否かを判定する(ステップS331)。
【0329】
ステップS331の判定で、任意の期間についての効果測定の指示があったと判定した場合(ステップS331のYes)には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶された情報に基づいて、指示された任意の期間における各測定された結果を、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などに出力し、例えば、図20に示すようなグラフとして表示する(ステップS332)。図20は、1年間の利益を構成する(A1)〜(A12)のジャンル毎の構成比を示している。
【0330】
このように、効果測定情報管理手段204に記憶された情報に基づいて、所定の条件における測定結果を見ることができる。なお、効果測定情報管理手段204に記憶された情報に基づいて、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などに出力される情報は、例えば、「各営業施策における利益効率」、「ポイント付与における利益効率」、「来店ポイントにおけるポイント付与量と利益効率」などのように、予め設定された条件を設定し、店員が見たい情報を選択するようにしてもよい。また、店員が見たい情報を任意に入力し、その情報に基づいて、効果測定情報管理手段204から制御手段200を介してパーソナルコンピュータ17に情報を出力し、グラフなどに表示させてもよい。
【0331】
また、制御手段200は、入出力情報処理手段203の情報に基づいて、所定の営業施策において指定された「Wi」に対して表示するパラメータの受付を行う。なお、受け付けるパラメータとしては、管理装置13で処理する全ての遊技情報、この遊技情報に基づいて計算された全ての内部データの中から任意に選択された情報などが挙げられる。さらにその選択した情報を任意の演算式としてHDなどに記憶し、その記憶した演算式の算出結果をパラメータに用いてもよい(ステップS333)。このようにすることで遊技ホール独自の効果測定の方法を開発できるので好ましい。
【0332】
制御手段200は、ステップS333において「Wi」に対して表示するパラメータを受付けると、縦軸に「Wi」、横軸に受け付けられたパラメータを表示し、例えば、受け付けられたパラメータと「Wi」との関係を最小2乗法によって(パラメータ、Wi)の特異点の誤差を吸収し、3点以上の(X=パラメータ、Y=Wi)データを2次式Y=aX2+bX+cの近似式に代入し、a、b、cをコンピュータの演算に適した吐き出し法によって算出して、この2次式をパーソナルコンピュータ17に出力する。パーソナルコンピュータ17では、その出力された情報に基づいて、図21および22に示すようなグラフを、画面に表示する(ステップS334)。
【0333】
なお、図21、図22に示すように、売上や利益が極大値をとる場合、適合すべきベスト売上点、ベスト利益点となるパラメータを参照して営業施策を施すことができる。また、売上や利益が単調に増加するときは、例えば、増台した遊技機が流行にのって遊技者から指示され、さらに稼動の増加が見込まれる場合であり、この場合には、遊技機の台数をさらに増加させて、さらにより多くの売上や利益が得られると判断することができる。
【0334】
ここで、図21には、来店ポイント付与量と利益効率「Wi」との関係が示され、図22には、所定のアウト(発射玉)数に対して、遊技者側に戻されるセーフ(遊技機への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉:遊技者の獲得玉)数の割合であるベースと、利益効率「Wi」との関係が示されている。例えば、図21に示された来店ポイント付与量と利益効率「Wi」との関係から、例えば、高い利益を得るためには、来店ポイント付与量を2〜3の範囲にすることが望ましいことがわかる。また、図22に示されたベースと利益効率「Wi」との関係から、例えば、高い売上を得るためには、ベースを50程度に設定することが望ましいことがわかる。
【0335】
また、制御手段200は、入出力情報処理手段203の情報に基づいて、営業施策販売禁止地域の情報を入力し、その情報に基づいて営業施策販売禁止地域を設定する(ステップS335)。この営業施策販売禁止地域の情報は、プロトコルコンバータ14、モデム15、外部ネットワーク23を介して統括情報センタ24の統括管理装置25に送信され、統括管理装置25に記憶される。この営業施策販売禁止地域の情報とは、上記した営業施策に対する効果測定の処理を行うソフトを販売する際の販売禁止地域または販売禁止遊技ホールの情報を含む。営業施策販売禁止地域を設定することで、系列店ではない他の遊技ホールへの情報の流出を防止するのは勿論であるが、例えば、系列店でも情報の開示をしない遊技ホールをも設定できる。
【0336】
続いて、例えば、外部ネットワーク23を介して統括情報センタ24の統括管理装置25に接続された各遊技ホールの管理装置との間で、営業施策販売を行う(ステップS336)。この営業施策販売では、他の遊技ホールなどの各種情報や、系列遊技ホール全体に対して集計された各種情報を得ることができる。この情報を得ることによって、例えば、系列遊技ホール全体に対してランキング付けして集計された各種情報など得ることができ、系列遊技ホールにおける自遊技ホールの位置付けなどを情報として得ることができる。また、営業施策情報として、営業施策の担当者の登録も可能であるので、系列遊技ホール全体に対する各営業施策の担当者の売上ランキングなども情報として得ることができる。さらに、各担当者の売上と給与とをグラフ化することができるので、各担当者の実績と給与との相対比較などを行うこともできる。この営業施策販売についての動作は次に述べる。
【0337】
(営業施策販売)
次に、営業施策販売の動作について、図23および24を参照して説明する。
【0338】
図23は、統括管理装置25の構成部を示す図、図24は、統括管理装置25における動作の流れを示す図である。この営業施策販売の動作は、外部ネットワーク23を介して統括情報センタ24の統括管理装置25に接続された各遊技ホールの管理装置との間で行われる。
【0339】
図2に示すように、統括管理装置25は、各遊技ホールの管理システムと外部ネットワーク23を介して接続されている。この統括管理装置25には、各遊技ホールからの情報が送信され、統括管理装置25では、例えば、各遊技ホール毎の集計やグループ遊技ホール全体における集計などを行う。また、統括管理装置25において集計された情報を各遊技ホールにおいてダウンロードすることもできる。
【0340】
図23に示すように、統括管理装置25は、制御手段400、入出力情報処理手段401、情報管理手段402から構成されている。
【0341】
制御手段400は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスク(HD)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御手段400では、入出力情報処理手段401、情報管理手段402の各手段間の情報の出入力、および、外部ネットワーク23を介して各遊技ホールの管理装置との間の情報の出入力を制御している。
【0342】
会員カード情報管理手段201は、各遊技ホールから送信された各種情報やグループ遊技ホール全体における集計された各種情報を記憶するものである。
【0343】
そして、制御手段400によって制御される、入出力情報処理手段401、情報管理手段402の各手段は、次のように動作する(図24)。
【0344】
制御手段400は、入出力情報処理手段401への情報の入力を待機しており、入出力情報処理手段401への情報の入力を検知すると、それに応じた処理を実行する。
【0345】
制御手段400は、入出力情報処理手段401からの情報に基づいて、認証情報に関する情報を検知した場合には、その認証情報が正しいか否かを判定する(ステップS410)。
【0346】
ステップS410の判定で、認証情報が正しくないと判定した場合(ステップS410のNo)には、制御手段400は、待機状態となる。
【0347】
一方、ステップS410の判定で、認証情報が正しいと判定した場合(ステップS410のYes)には、続いて、入出力情報処理手段401からの情報に基づいて、指示情報が、「アップロード」、「画面表示」、「ダウンロード」のいずれであるかを判定する(ステップS410)。
【0348】
ステップS410の判定で、指示情報が「アップロード」であると判定した場合(ステップS410の「アップロード」)には、制御手段400は、アップロードの指示をした遊技ホールからの営業施策情報、効果測定情報、広告用地域戦略情報などの各種情報を、外部ネットワーク23を介してアップロードする。このアップロードされた各種情報は、入出力情報処理手段401から情報管理手段402に出力され、情報管理手段402において遊技ホール毎にハードディスク(HD)などに記憶される(ステップS412)。
【0349】
ステップS410の判定で、指示情報が「画面表示」であると判定した場合(ステップS410の「画面表示」)には、制御手段400は、アップロードの指示をした遊技ホールに、入出力情報処理手段401、外部ネットワーク23を介して、各種集計情報を出力する(ステップS413)。遊技ホールに外部ネットワーク23を介して出力された情報は、遊技ホールの管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17などの画面に表示される。
【0350】
ここで、統括管理装置25から出力される各種集計情報には、例えば、複数の系列遊技ホールの営業施策ジャンル毎の比較情報、各遊技ホール毎の全体損益や全体売上の情報、各遊技機の機種毎の損益や売上の情報、各営業施策毎の損益や売上の情報などが含まれるが、これらに限られるものではなく、各遊技ホール毎に処理された情報であればこれに含まれる。
【0351】
そして、制御手段400は、遊技ホールに提供された情報に基づいて、情報提供料金を算出し、その金額を情報を提供した遊技ホールに、入出力情報処理手段401、外部ネットワーク23を介して出力する(ステップS414)。
【0352】
ステップS410の判定で、指示情報が「ダウンロード」であると判定した場合(ステップS410の「ダウンロード」)には、制御手段400は、入出力情報処理手段401からの情報に基づいて、アップロードの指示をした遊技ホールから出力された、営業施策ジャンル、遊技ホール規模、遊技ホール立地、営業施策名、効果などの情報に基づいて、その遊技ホールに有効な営業施策条件の検索を行う(ステップS415)。
【0353】
そして、制御手段400は、営業施策条件の検索結果において有効であるとされた、例えば営業施策リストを、入出力情報処理手段401、外部ネットワーク23を介して遊技ホールに出力する(ステップS416)。なお、情報の出力を行うのは、この遊技ホールが、図19のステップS335で設定された営業施策販売禁止地域でない場合に限る。
【0354】
続いて、制御手段400は、入出力情報処理手段401からの情報に基づいて、遊技ホールがダウンロードすべく、営業施策リストから選択した項目を入力する(ステップS417)。
【0355】
制御手段400は、選択された営業施策の項目に対応する情報を、入出力情報処理手段401、外部ネットワーク23を介して、ダウンロードの指示をした遊技ホールの管理装置13に出力する(ステップS418)。なお、選択された営業施策の項目に対応する情報は、演算した数値データなどを含まずに、単に画像データとして遊技ホールの管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17などの画面に表示するのみでもよい。
【0356】
続いて、制御手段400は、選択された営業施策の項目に対応する情報の提供料金の情報を入出力情報処理手段401、外部ネットワーク23を介して、ダウンロードの指示をした遊技ホールの管理装置13に出力する(ステップS419)。なお、情報の提供料金には、営業施策情報提供料、手数料などが含まれる。これらの営業施策情報提供料、手数料などは、例えば、営業施策効果の高いものほど高価に設定されている。
【0357】
(広告用地域戦略策定)
広告用地域戦略策定について、図25〜30を参照して説明する。
【0358】
図25は、広告用地域戦略策定を行う際の動作の流れを示す図である。図28は、指定演算式に基づく演算を行う際の動作の流れを示す図である。また、図26、27、29、30は、パーソナルコンピュータ17に表示される表示画面の一例を示す図である。
【0359】
この広告用地域戦略策定は、各営業施策情報や各営業施策における効果測定情報などに基づいて、宣伝広告などの営業施策を行う場合に、各地域毎の営業施策の効果測定における特性や、効果的な宣伝広告の配布方法などを検討するときなどに用いられる。
【0360】
制御手段200は、例えば、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などから地域番号などの登録に関する情報または検索情報などが入力されるまで待機状態であり、いずれかの入力を検知するとそれに応じた処理を実行する。
【0361】
制御手段200は、入出力情報処理手段203からの情報に基づいて、地域番号などの登録に関する情報が入力されたか否かを判定する(ステップS500)。
【0362】
ステップS500の判定で、地域番号などの登録に関する情報が入力されたと判定した場合(ステップS500のYes)には、その入力された情報である、営業施策名称、広告配布日、営業施策適用期間、広告担当者、広告ジャンル名、新聞配達員名、地域番号などの営業施策情報を、効果測定情報管理手段204に記憶させる(ステップS501)。
【0363】
なお、これらの情報は、例えば、営業施策設定を行う店員などが、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17などで行う。また、入力される項目は、これらに限られるものではなく、適宜に設定することができる。
【0364】
続いて、店員などの操作に基づいて、制御手段200は、例えば、インターネットなどにより地域番号を設定すべく地域の地図画像を、例えばスキャナで入力し、パーソナルコンピュータ17に出力する。店員は、図26に示すようなパーソナルコンピュータ17の画面に示された地図画像に基づき、その入力され画像に座標位置決めをして、地図画像を所定の地域毎に区分し、所定の地域毎に区分した各地域毎に地域番号を入力する。制御手段200は、この所定の地域毎に区分され、地域番号が入力された情報を効果測定情報管理手段204に記憶させる(ステップS502)。
そして、ステップS500へ戻る。
【0365】
ステップS500の判定で、地域番号などの登録に関する情報が入力されていないと判定した場合(ステップS500のNo)には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶されている情報に基づいて、営業施策名称、営業施策ジャンル、営業施策担当者、営業施策実施期間、営業施策における損益、広告費などの営業施策に関する情報をパーソナルコンピュータ17に出力する(ステップS503)。出力された営業施策に関する情報は、パーソナルコンピュータ17の画面に、図27に示すような営業施策の実施結果リストとして表示される(ステップS503)。
【0366】
ここで、制御手段200は、入出力情報処理手段203からの情報に基づいて、パーソナルコンピュータ17の画面の下部に設定された「検索」のアイコンが選択されたか否かを判定する(ステップS504)。
【0367】
ステップS504の判定で、「検索」のアイコンが選択されたと判定した場合(ステップS504のYes)には、ステップS503へ進む。
【0368】
一方、ステップS504の判定で、「検索」のアイコンが選択されていないと判定した場合(ステップS504のNo)には、続いて、制御手段200は、入出力情報処理手段203からの情報に基づいて、また、例えば、図27に示す各営業施策の実施結果リストから1つまたは2つ以上の項目が選択され、パーソナルコンピュータ17の画面の下部に設定された「選択MAP表示」のアイコンが選択されたか否かを判定する(ステップS505)。
【0369】
ステップS505の判定で、各営業施策の実施結果リストからの項目の選択、「選択MAP表示」のアイコンの選択がされていないと判定した場合(ステップS505のNo)には、制御手段200は待機状態となる。
【0370】
ステップS505の判定で、各営業施策の実施結果リストからの項目の選択、「選択MAP表示」のアイコンの選択がされたと判定した場合(ステップS505のYes)には、続いて、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶されている情報に基づいて、指定演算式に基づく演算を行う(ステップS506)。
【0371】
ここで、指定演算式に基づく演算では、設定された各指定演算式に基づいて、各地域番号によって区分された領域毎に、地域毎粗利合計、地域毎広告費などを算出する。
【0372】
次に、この指定演算式に基づく演算について、図28を参照して説明する。
【0373】
まず、制御手段200は、各地域番号によって区分された領域の全領域について演算が完了したか否かを判定する(ステップS600)。
【0374】
ステップS600の判定で、各地域番号によって区分された領域の全領域について演算が完了したと判定した場合(ステップS600のYes)には、図25のステップS507(「P」)に進む。
【0375】
ステップS600の判定で、各地域番号によって区分された領域の全領域について演算が完了していないと判定した場合(ステップS600のNo)には、制御手段200は、入出力情報処理手段203からの情報に基づいて、指定演算式(1)〜(8)のいずれが選択されたを判定する(ステップS601)。この指定演算式の選択は、例えば、図29および30に示すパーソナルコンピュータ17の画面の下部に設定された「指定演算式変更」のアイコンなどによって指定することができる。また、当初に表示される画面には、例えば、指定演算式(1)で演算された結果が表示される。
【0376】
続いて、ステップS601の判定で、「指定演算式(1)」が選択されたことを判定した場合には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶されている情報に基づいて、次に示す指定演算式(1)による演算を行う(ステップS602)。
地域番号毎効果1=地域毎粗利合計−地域毎広告費 …指定演算式(1)
ここで、地域毎粗利合計は、例えば、営業施策期間などの所定期間における地域番号毎の粗利である。
【0377】
また、地域毎広告費は、次に示す指定演算式(1−1)によって算出される。
地域毎広告費=今回の広告費×1つの地域番号の領域に配布されたちらし枚数/今回配布されたちらし枚数 …指定演算式(1−1)
【0378】
また、ステップS601の判定で、「指定演算式(2)」が選択されたことを判定した場合には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶されている情報に基づいて、次に示す指定演算式(2)による演算を行う(ステップS603)。
地域番号毎効果2=地域毎粗利合計/地域毎広告費 …指定演算式(2)
【0379】
また、ステップS601の判定で、「指定演算式(3)」が選択されたことを判定した場合には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶されている情報に基づいて、次に示す指定演算式(3)による演算を行う(ステップS604)。
地域番号毎効果3=地域毎粗利合計−地域毎広告費−固定経費の広告費割 …指定演算式(3)
【0380】
ここで、固定経費の広告費割は、次に示す指定演算式(3−1)によって算出される。
固定経費の広告費割=年間固定経費×1つの地域番号における年間来店売上/遊技ホールの年間来店売上 …指定演算式(3−1)
【0381】
また、ステップS601の判定で、「指定演算式(4)」が選択されたことを判定した場合には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶されている情報に基づいて、次に示す指定演算式(4)による演算を行う(ステップS605)。
地域番号毎効果4=地域毎粗利合計/(地域毎広告費+固定経費の広告費割) …指定演算式(4)
【0382】
また、ステップS601の判定で、「指定演算式(5)」が選択されたことを判定した場合には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶されている情報に基づいて、次に示す指定演算式(5)による演算を行う(ステップS606)。
地域番号毎効果5=地域毎粗利合計−地域毎広告費−期間新会員の粗利合計 …指定演算式(5)
ここで、期間新会員の粗利合計は、例えば、営業施策期間などの所定期間中に新会員となった会員における所定期間およびその後の粗利の合計である。
【0383】
また、ステップS601の判定で、「指定演算式(6)」が選択されたことを判定した場合には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶されている情報に基づいて、次に示す指定演算式(6)による演算を行う(ステップS607)。
地域番号毎効果6=地域毎粗利合計/(地域毎広告費+期間新会員の粗利合計) …指定演算式(6)
【0384】
また、ステップS601の判定で、「指定演算式(7)」が選択されたことを判定した場合には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶されている情報に基づいて、次に示す指定演算式(7)による演算を行う(ステップS608)。
地域番号毎効果7=地域毎粗利合計−地域毎広告費−期間新会員の粗利合計−固定経費の広告費割 …指定演算式(7)
【0385】
また、ステップS601の判定で、「指定演算式(8)」が選択されたことを判定した場合には、制御手段200は、効果測定情報管理手段204に記憶されている情報に基づいて、次に示す指定演算式(8)による演算を行う(ステップS609)。
地域番号毎効果8=地域毎粗利合計/(地域毎広告費+期間新会員の粗利合計+固定経費の広告費割) …指定演算式(8)
【0386】
続いて、図25に示すように、制御手段200は、選択された指定演算式で算出された各地域番号毎の値について等高線の演算を行う(ステップS507)。なお、等高線を表示させるか否かは、例えば、図29および30に示すパーソナルコンピュータ17の画面の下部に設定された「等高線ON」のアイコンなどによって指定することができる。例えば、等高線が表示された状態で、「等高線ON」のアイコンが選択された場合には、等高線の表示を消すようにしてもよい。また、当初に表示される画面には、例えば、等高線を記載した結果を表示してもよい。図29および30に、等高線が記載された画面の一例を示す。
【0387】
上記した指定演算式に基づく演算および等高線の演算の終了とともに、制御手段200は、演算結果をパーソナルコンピュータ17に出力し、パーソナルコンピュータ17の画面が図27に示した営業施策の実施結果リストの表示から、図29および30に示す地図表示に切り替わる(ステップS508)。なお、図29および30には、図27に示す営業施策の実施結果リストから2項目を選択した場合における画面が示されている。ここで、実施結果リストから3項目を選択した場合には、それぞれの項目に対する図29および30に示すような画面が表示される。
【0388】
続いて、制御手段200は、入出力情報処理手段203からの情報に基づいて、図29および30に示すようなパーソナルコンピュータ17の画面の下部に設定された、「終了」、「戻る」、「全体」、「非会員のみ」、「会員のみ」、「指定演算式変更」、「等高線ON」のいずれのアイコンが選択されたか否かを判定する(ステップS509)。ここで、「全体」とは、非会員の遊技者および会員の遊技者双方の情報を表示する場合である。
【0389】
ステップS509の判定で、「戻る」のアイコンが選択されたと判定した場合(ステップS509の「戻る」)には、ステップS503へ進む。
【0390】
また、ステップS509の判定で、「指定演算式変更」のアイコンが選択されたと判定した場合(ステップS509の「指定演算式変更」)には、ステップS506へ進み、表示されている指定演算式で算出された以外の他の指定演算式で算出された結果を表示する。なお、アイコンが選択されるとともに、順次、異なる指定演算式で算出された結果が表示される6。
【0391】
ステップS509の判定で、「等高線ON」のアイコンが選択されたと判定した場合(ステップS509の「等高線ON」)には、ステップS507へ進む。
【0392】
さらに、「全体」、「非会員のみ」、「会員のみ」のアイコンが選択された場合には、選択された条件の演算結果が表示される。
【0393】
上記したように、本発明の情報処理装置、情報処理方法および情報処理システムによれば、遊技ホールに設置された各機器からの遊技情報に基づいて、営業施策における効果を演算し、遊技ホールにおいて開催される営業施策の効果を各営業施策毎に測定し、その結果を数値化することができる。これによって、数値化された情報に基づいて、最適な営業施策やその営業施策における最適な設定条件などを検討することができる。また、これらの情報は、選択された所定の条件毎に演算および集計され、グラフなどに示すことができる。
【0394】
また、会員カードのIDなどに基づいて管理されている会員の遊技者の住所の情報や、台間機3、4、6などのテンキー3k、4k、6kなどから遊技者によって入力された地域番号に基づいて居住地域の特定を行い、地域毎に営業施策における効果を演算することができる。また、この地域毎に演算された営業施策における効果の結果を地域毎にリスト表示、地図上表示することができる。
【0395】
さらに、統括管理装置25が、複数の遊技ホールに設置された管理装置13のそれぞれと通信可能に接続され、各遊技ホールの遊技情報および営業施策に関する情報を入力することができる。そして、各遊技ホールの遊技情報および営業施策に関する情報に基づいて、各情報について演算および集計をすることができる。また、これらの演算および集計された情報は、統括管理装置25と通信可能に接続された各遊技ホールに設置された管理装置13に出力することができる。
【符号の説明】
【0396】
1…情報処理システム、2…パチンコ機、3,4,6…台間機、5…スロットマシン、7…島コンピュータ、8…ネットワーク、9…計数機、10…精算機、11…景品管理機(POS)、12…再プレー受付機、13…管理装置、14…プロトコルコンバータ、15…モデム、16…カードセンタ、17…パーソナルコンピュータ、18…景品払出機、19…貯留機構付き紙幣識別装置、19a…紙幣挿入口、19b…台間機指定ボタン、20…発行機、21…データ表示機、22…データ公開機、24…統括情報センタ、25…統括管理装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技ホールにおいて施された営業施策の効果を測定する情報処理装置であって、
遊技ホールに設置された各種機器に関連した遊技情報を入力して記憶する遊技情報管理手段と、
前記遊技情報または前記遊技情報によって演算された内部データの変動を検知する変動検知手段と、
前記変動検知手段によって変動を検知した際において、当該変動の要因が営業施策として設定されていない場合に、当該変動における効果を未知の営業施策の効果として演算する効果演算手段と、
前記効果演算手段によって演算された効果を出力する演算結果出力手段と
を具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記効果演算手段が、前記遊技情報または前記遊技情報によって演算された内部データの平均値を演算し、当該平均値に基づいて、前記未知の営業施策の効果を演算することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記効果演算手段によって演算される前記未知の営業施策の効果が、前記内部データの変動における売上の変動、損益の変動、利益効率のうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1または2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記効果演算手段が、前記未知の営業施策を含む、複数の営業施策からなる営業施策全体に対する各営業施策の効果を演算することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記効果演算手段が、前記営業施策全体に対する各営業施策の寄与する割合を算出することを特徴とする請求項4記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記効果演算手段が、前記営業施策における効果を演算する際、1つまたは複数の時期要因を演算因子に備えていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記時期要因は、経過期間の増加に伴い、新たに算出する時期要因が前回算出した時期要因に対しての影響を鈍化させるように平均化演算することを特徴とする請求項6記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記効果演算手段が、前記時期要因を所定期間で平均して演算することを特徴とする請求項6および7記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記時期要因を所定期間で平均する演算が、前記時期要因を加重平均して演算することを特徴とする請求項8記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記効果演算手段が、前記営業施策における効果を演算する際、天候要因を演算因子に備えていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記効果演算手段が、前記天候要因を所定期間で平均して演算することを特徴とする請求項10記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記天候要因を所定期間で平均する演算が、前記天候要因を加重平均して演算することを特徴とする請求項11記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記効果演算手段において前記営業施策における効果を演算する際、演算する期間を任意に設定可能であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記効果演算手段が、売上を算出する売上算出式および損益を算出する損益算出式の少なくとも一方に基づいて、前記営業施策の効果を演算することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項記載の情報処理装置。
【請求項1】
遊技ホールにおいて施された営業施策の効果を測定する情報処理装置であって、
遊技ホールに設置された各種機器に関連した遊技情報を入力して記憶する遊技情報管理手段と、
前記遊技情報または前記遊技情報によって演算された内部データの変動を検知する変動検知手段と、
前記変動検知手段によって変動を検知した際において、当該変動の要因が営業施策として設定されていない場合に、当該変動における効果を未知の営業施策の効果として演算する効果演算手段と、
前記効果演算手段によって演算された効果を出力する演算結果出力手段と
を具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記効果演算手段が、前記遊技情報または前記遊技情報によって演算された内部データの平均値を演算し、当該平均値に基づいて、前記未知の営業施策の効果を演算することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記効果演算手段によって演算される前記未知の営業施策の効果が、前記内部データの変動における売上の変動、損益の変動、利益効率のうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1または2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記効果演算手段が、前記未知の営業施策を含む、複数の営業施策からなる営業施策全体に対する各営業施策の効果を演算することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記効果演算手段が、前記営業施策全体に対する各営業施策の寄与する割合を算出することを特徴とする請求項4記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記効果演算手段が、前記営業施策における効果を演算する際、1つまたは複数の時期要因を演算因子に備えていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記時期要因は、経過期間の増加に伴い、新たに算出する時期要因が前回算出した時期要因に対しての影響を鈍化させるように平均化演算することを特徴とする請求項6記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記効果演算手段が、前記時期要因を所定期間で平均して演算することを特徴とする請求項6および7記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記時期要因を所定期間で平均する演算が、前記時期要因を加重平均して演算することを特徴とする請求項8記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記効果演算手段が、前記営業施策における効果を演算する際、天候要因を演算因子に備えていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記効果演算手段が、前記天候要因を所定期間で平均して演算することを特徴とする請求項10記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記天候要因を所定期間で平均する演算が、前記天候要因を加重平均して演算することを特徴とする請求項11記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記効果演算手段において前記営業施策における効果を演算する際、演算する期間を任意に設定可能であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記効果演算手段が、売上を算出する売上算出式および損益を算出する損益算出式の少なくとも一方に基づいて、前記営業施策の効果を演算することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項記載の情報処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【公開番号】特開2010−162398(P2010−162398A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−104336(P2010−104336)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【分割の表示】特願2004−172398(P2004−172398)の分割
【原出願日】平成16年6月10日(2004.6.10)
【出願人】(000137203)株式会社マースエンジニアリング (218)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【分割の表示】特願2004−172398(P2004−172398)の分割
【原出願日】平成16年6月10日(2004.6.10)
【出願人】(000137203)株式会社マースエンジニアリング (218)
【Fターム(参考)】
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