説明

情報添付方法及び装置

本発明は、添付されるべき情報のパラメータと対応する特定コンテンツのパラメータをマーク言語を用いて同期再生ファイルに編集する情報を添付する方法及び装置を提供する。以降における再生時に、再生装置は、特定コンテンツと添付された情報を同期的にマルチメディア再生する効果を実現するため、同期再生ファイルからの指示に従って添付された情報と特定コンテンツを再生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ストレージの技術分野に関し、より詳細には、情報を添付するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
CD、VCD、DVDからBlue−Rayディスクまで、また読み出し専用ディスク、記録可能ディスク、書き換え可能ディスクからハイブリッドディスクまで、光ストレージ技術は、各種フォーマット及び機能を有する開発途上の光ディスクの世界を与える。ネットワーク技術と共に、光ストレージ技術は、光ディスクが大規模な情報データベースだけでなくより多くの情報を取得するための手段となるように、ネットワーク情報により光ディスク情報を通信可能である。マルチメディア技術と組み合わせて、光ストレージ技術は、現実の世界よりカラフルな仮想世界を描くことができる。
【0003】
光ディスクマルチメディア技術に通常利用されているマークアップ言語は、HTML言語(Hyper Text Markup Language)、Java(登録商標)Script言語、XML言語(Extensible Markup Language)などを含む。SMIL言語(Syncronized Multimedia Integration Language)は、XML言語のアプリケーション言語であり、World Wide Web Consortium(W3C)により勧告され、マルチメディアの豊富かつカラフルな特性を示すのに大変適している。
【0004】
ネットワーク光ディスクマルチメディア技術の開発は、人々の情報通信のやり方のさらに多く、さらに高い要求を刺激する。光ディスクに格納されているコンテンツに加えて、人々は、ディスクのコンテンツに関する見解及び意見をディスク上に記録することを期待し、またアネクドート(anecdote)又は他のインタスパーション(interspersion)情報のセグメントを再生注のサッカーの試合や映画番組に追加し、またある画像にコマーシャル広告や音声又は映像セグメントなどを追加することを所望し、より重要なことには、人々は、以降における光ディスクの再生中に追加された情報が同期して再生することができることを期待する。
【0005】
追加された情報を対応する特定のコンテンツと同期させる光ディスクを製造することは困難ではない。人々は、すべてのコンテンツを編集し、その後、それらを光ディスクに格納することができる。しかしながら、情報(説明、エンハンスされた効果又は広告など)がディスクに格納されている特定のコンテンツに追加され、追加された情報が光ディスクの以降の再生中に特定コンテンツと同期して再生することが要求されるとき、場合は異なってくる。すなわち、光ディスク上の特定コンテンツは、すでに光ディスクに格納されており、追加される情報は、即座に生成され、又はネットワークや他の記憶媒体などの他の場所に格納されるかもしれない。同期再生の効果はまた、同期的なマルチメディア光ディスクを制作する現在のプロセスに従って、異なる生成時点におけるコンテンツ、格納位置及びフォーマットが、編集後にディスクに格納される。しかしながら、ユーザが光ディスクを再生する毎に、あるコンテンツセグメント又はシーンに情報を追加することを所望する場合、ユーザは、各時点においてすべてのコンテンツをディスク上に再編集及び再記録することが必要であり、このことがユーザにとって煩わしいことは疑いもない。
【0006】
従って、追加された情報及び特定のコンテンツの同期的再生を実現するための情報を添付する方法及び装置を提供する必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、従来技術の問題点を解決するため、情報を添付する方法及び装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、情報を添付するための方法であって、予め格納されているコンテンツの特定コンテンツに対応する添付されるべき情報のパラメータを取得するステップと、前記添付されるべき情報の取得されたパラメータを、前記特定コンテンツの対応するパラメータを有する同期再生ファイルに編集するステップとを有することを特徴とする方法を提供する。
【0009】
本発明は、情報を添付するための装置であって、特定コンテンツのパラメータと、前記特定コンテンツに対応する添付されるべき情報のパラメータとを取得する取得装置と、前記添付されるべき情報の取得されたパラメータと、前記特定コンテンツの取得されたパラメータとを同期配信ファイルに編集する編集装置とを有することを特徴とする装置を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明により提供されるような情報を添付する方法及び装置は、添付された情報と特定コンテンツを以降の光ディスク再生において同期的に再生することができる。
【0011】
添付された図面及び請求項を参照してなされる本発明の以下の説明から、本発明の他の課題及び実現が明らかとなり、本発明の包括的な理解を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は、光ディスクの特定コンテンツに情報を添付する概略図である。図1に示されるように、光ディスク再生装置120は、光ディスク110の再生処理中に即座に生成された情報を受取り、またネットワークに格納されている情報と、他のメディアに格納されている情報を受け取ることができ、これらすべての情報は、ユーザにより光ディスクコンテンツの特定シーン又は特定セグメントに添付されたものである。
【0013】
装置120は、ユーザにより添付された情報のパラメータと、対応する光ディスク上の特定コンテンツの対応するパラメータを同期再生ファイルに編集し、同期再生ファイルは、添付された情報と対応する特定コンテンツを同期的に再生させることができる。
【0014】
図2は、本発明の情報を添付するための装置200による実施例のブロック図である。装置200は、ユーザにより添付されるような情報のパラメータだけでなく、添付された情報の時間パラメータ、アドレスパラメータ、開始時間、終了時間、データタイプ、表示効果パラメータなど、対応する光ディスクの特定コンテンツのパラメータをも含むパラメータを取得する取得装置210を有する。これらのパラメータは、ユーザにより添付された情報と対応する光ディスクの特定コンテンツとの間の相対的な時間関係、位置関係及び表示関係などの特徴を反映している。
【0015】
装置200はさらに、取得装置210により取得されたパラメータをマークアップ言語を用いて同期再生ファイルに編集する編集装置220を有する。採用されるマークアップ言語としては、例えば、XML、SMILなどがあげられる。マークアップ言語を用いることにより編集される同期再生ファイルは、ユーザにより添付される情報及び対応する特定コンテンツの表示効果及び再生時間に関する明確な相対関係を含む。従って、ユーザにより添付された情報と、光ディスクの特定コンテンツは、同期再生ファイルを介し同期的に再生することができる。
【0016】
光ディスクの以降の再生において、光ディスクを再生する装置は、まず同期再生ファイルを実行し、同期的再生の効果を実現するためのファイルの指示に従う決定された時間及び位置関係に従って、ユーザにより添付される情報及び光ディスクのコンテンツを再生する。
【0017】
図3は、本発明の情報を添付するための方法による実施例のフローチャートである。まず、光ディスクコンテンツのパラメータが取得される(ステップS310)。通常、光ディスクの添付された情報と特定コンテンツとの間の同期関係を確定するため、アドレスパラメータ、時間パラメータなどの光ディスクの特定コンテンツのパラメータが、光ディスクコンテンツのパラメータから決定することができる。通常の場合、光ディスクコンテンツのパラメータは固定化され、例えば、光ディスクコンテンツの再生開始時間が、他の時間の基準としてゼロに設定することが可能であるなど、予め決定することができる。
【0018】
その後、ユーザにより添付される情報のパラメータが取得される(ステップS320)。光ディスクの再生中、ユーザはある情報をディスクの特定コンテンツに添付し、これらの情報は記述用に用いられる対応するパラメータを有し、例えば、アドレスパラメータは当該情報のアドレスを記述することができ、時間パラメータは、情報を添付する時間、光ディスクの再生時間及び特定コンテンツの間の相対的な時間関係を記述することができ、表示パラメータはこれらの情報の表示効果を記述することができる。上記パラメータは、ユーザに添付される情報と光ディスクの対応する特定コンテンツ及び情報の間の時間、位置及び表示関係を反映させることができる。
【0019】
その後、取得されたパラメータは、同期再生ファイルに編集される(ステップS330)。当該パラメータを同期再生ファイルに編集する方法は、採用されるマークアップ言語のシンタックスに従って実行することができ、以下の具体的な実施例がさらなる説明のため与えられる。
【0020】
その後、他の情報が対応する光ディスクの特定コンテンツに同期的に添付される必要があるか判断され(ステップS340)、そうである場合には、ステップS320とS330が繰り返される。情報の一部を添付する前に、すでに同期再生ファイルが存在する場合、光ディスクコンテンツの対応するパラメータがファイルに編集され、光ディスクコンテンツの各セグメント又はシーン(すなわち、特定コンテンツ)のパラメータが、対応するパラメータにより相対的に決定することができ、このため、光ディスクコンテンツのパラメータを再び取得する必要はない。しかしながら、同期再生ファイルをまず編集及び生成するとき、光ディスクコンテンツを同期再生ファイルに編集する必要があり、このため、光ディスクコンテンツのパラメータを取得する必要がある。
【0021】
本発明により与えられる方法は、光ディスクの以降の再生中に都合よく呼び出すことができる限り、編集された同期再生ファイル及び添付されるような情報のアドレスに対する制限を有しない。なぜなら、同期再生効果を実現するため、まず同期再生ファイルを再生し、その後、再生対象となる添付された情報と対応する光ディスクコンテンツをファイルを介し呼び出すことが必要である。
【0022】
添付された情報、同期再生ファイル及び光ディスクのコンテンツを同一のディスクに格納することは大変便利であるが、当該ディスクが書き込み可能な格納スペースであるかに関する制約を受けるかもしれない。また、添付された情報又は同期再生ファイルをネットワークに格納することは大変便利であり、複数のユーザがネットワークを介し情報を共有することができ、例えば、多数の人々がサッカーの試合、広告のオリジナリティ及び映画の編集に関する自らの意見及びコメントを通信することができる。
【0023】
以下は、本発明の情報を添付するための方法により構成されるSMIL同期再生ファイルである。
【0024】
【表1】

そこでは、DVDMasterは、再生対象となる光ディスクコンテンツを決定するための光ディスクコンテンツのパラメータであり、annotationは、再生対象となる添付された情報の表示位置を決定するための添付された情報の位置識別情報であり、comment001は、テキスト情報である添付された情報の識別情報であり、comment002は、画像情報である他の添付された情報の識別情報であり、comment003は、映像情報である第3の添付された情報の識別情報であり、PAUSE1は、添付された情報comment001の開始時間であり、PAUSE1−DURは、添付された情報comment001の再生時間であり、c001.text、c002.png及びc003.mpegは、それぞれ3つの添付された情報のコンテンツファイルである。
【0025】
本発明が上記実施例について説明されたが、上述されるようなコンテンツに従って行われる明らかな各種代替、改良及び変更は、当業者に自明であり、これらすべての代替、改良及び変更は、本発明の請求項及び趣旨の範囲内に属する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、光ディスクの特定コンテンツに情報を添付する概略図である。
【図2】図2は、本発明の情報を添付する装置による実施例のブロック図である。
【図3】図3は、本発明の情報を添付する方法による実施例のフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を添付するための方法であって、
予め格納されているコンテンツの特定コンテンツのパラメータを取得するステップと、
前記特定コンテンツに対応する添付されるべき情報のパラメータを取得するステップと、
前記特定コンテンツの取得されたパラメータと前記情報の取得されたパラメータとを同期再生ファイルに添付するため編集するステップと、
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法であって、
前記添付されるべき情報は、ユーザにより与えられる情報を有することを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法であって、
前記パラメータは、時間パラメータとアドレスパラメータの少なくとも1つを有することを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項3記載の方法であって、
前記時間パラメータは、前記添付されるべき情報と前記特定コンテンツの間の相対的な時間関係を表すことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1記載の方法であって、
前記添付されるべき情報のパラメータは、表示効果パラメータとデータタイプパラメータの少なくとも1つを有することを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法であって、
前記表示効果パラメータは、表示位置パラメータを有することを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1記載の方法であって、
前記予め格納されているコンテンツは、光ディスクに格納されているコンテンツを有することを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1記載の方法であって、
前記同期再生ファイルは、XML(Extensible Markup Language)ファイルを有することを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1記載の方法であって、
前記同期再生ファイルは、SMIL(Synchronous Multimedia Integrated Language)ファイルを有することを特徴とする方法。
【請求項10】
情報を添付するための方法であって、
予め格納されているコンテンツの特定コンテンツに対応する添付されるべき情報のパラメータを取得するステップと、
前記添付されるべき情報の取得されたパラメータを、前記特定コンテンツの対応するパラメータを有する同期再生ファイルに編集するステップと、
を有することを特徴とする方法。
【請求項11】
情報を添付するための装置であって、
特定コンテンツのパラメータと、前記特定コンテンツに対応する添付されるべき情報のパラメータとを取得する取得装置と、
前記添付されるべき情報の取得されたパラメータと、前記特定コンテンツの取得されたパラメータとを同期配信ファイルに編集する編集装置と、
を有することを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項10記載の装置であって、
前記編集装置は、XML(Extensible Markup Language)ファイル編集装置を有することを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項10記載の装置であって、
前記編集装置は、SMIL(Synchronous Multimedia Integrated Language)ファイル編集装置を有することを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項10記載の装置であって、さらに、
前記特定コンテンツと前記添付された情報とを再生する再生装置を有することを特徴とする装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−517346(P2007−517346A)
【公表日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−542085(P2006−542085)
【出願日】平成16年11月29日(2004.11.29)
【国際出願番号】PCT/IB2004/052582
【国際公開番号】WO2005/055239
【国際公開日】平成17年6月16日(2005.6.16)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】