説明

情報発信システム、情報発信方法およびプログラム

【課題】発信側端末が通話呼び出し中に、着信側端末の表示装置に所定の情報を表示させ、かつ、着信画面に着信情報とともに所定の情報を表示させ、広告用ホームページにアクセスを促す。
【解決手段】ユーザが予め通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に表示させる情報を複数登録し、登録された複数の情報のうち、ユーザが予め通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に表示させる情報を選択する。アプリケーションサーバは、発信側端末からの発呼があったときに、選択された情報を着信側端末に送信し、着信側端末は、着信画面に着信情報とともに、情報を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発信側端末が通話呼び出し中に、着信側端末の表示装置に所定の情報を表示させる情報発信システム、情報発信方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば、広告に関しては、新聞広告、チラシ、吊り広告等のように印刷媒体によるものや、TVやラジオのコマーシャルのように映像や音声によるものなどがある。また、その広告の到達範囲は、全国的なもの(全国紙や全国放送等)から極めて限られた範囲のもの(店頭でのチラシ配布等)まで様々なものがある。
【0003】
一方で、携帯端末の目覚しい普及によって、インターネットと同様に、携帯端末自体が有望な広告媒体と認識され、広告効果を最大限のものとするために、様々な技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−359166号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の技術のように、広告効果を高めるために、ユーザの趣味・趣向に関する情報を取得、分析して、ユーザが興味を持つような広告コンテンツを配信する技術がいくつか提案されているが、発信側端末が通話呼び出し中に、着信側端末の表示装置に所定の情報を表示させ、かつ、着信画面に着信情報とともに所定の情報を表示させ、広告用ホームページにアクセスを促すような技術は、従来なかった。
【0006】
そこで、本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、発信側端末が通話呼び出し中に、着信側端末の表示装置に所定の情報を表示させ、かつ、着信画面に着信情報とともに所定の情報を表示させ、広告用ホームページにアクセスを促す情報発信システム、情報発信方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の事項を提案している。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
【0008】
(1)本発明は、発信側端末(例えば、図1の発信側端末100に相当)と、着信側端末(例えば、図1の着信側端末300に相当)と、アプリケーションサーバ(例えば、図1のアプリケーションサーバ200に相当)とからなる情報発信システムであって、前記発信側端末が、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を前記アプリケーションサーバを介して複数登録する登録手段(例えば、図2の情報登録部130に相当)と、該登録手段に登録された複数の情報のうち、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を前記アプリケーションサーバを介して選択する選択手段(例えば、図2の情報選択部140に相当)と、を備え、前記アプリケーションサーバが、前記発信側端末からの発呼があったときに、前記選択手段により選択された情報を前記着信側端末に送信する送信手段(例えば、図3の送信部230に相当)を備え、前記着信側端末が、着信画面に着信情報とともに、前記情報を表示することを特徴とする情報発信システムを提案している。
【0009】
この発明によれば、発信側端末の登録手段は、ユーザが予め通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に表示させる情報をアプリケーションサーバを介して複数登録する。選択手段は、登録手段に登録された複数の情報のうち、ユーザが予め通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に表示させる情報をアプリケーションサーバを介して選択する。アプリケーションサーバの送信手段は、発信側端末からの発呼があったときに、選択手段により選択された情報を着信側端末に送信する。そして、着信側端末が、着信画面に着信情報とともに、情報を表示する。したがって、発信側端末からの着信側端末に対する通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に着信情報以外の情報を表示させることができる。
【0010】
(2)本発明は、発信側端末(例えば、図6の発信側端末100に相当)と、着信側端末(例えば、図6の着信側端末300に相当)と、変換器(例えば、図6の変換器600に相当)と、アプリケーションサーバ(例えば、図6のアプリケーションサーバ200に相当)とからなる情報発信システムであって、前記発信側端末が、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を前記アプリケーションサーバを介して複数登録する登録手段(例えば、図2の情報登録部130に相当)と、該登録手段に登録された複数の情報のうち、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を前記アプリケーションサーバを介して選択する選択手段(例えば、図2の情報選択部140に相当)と、を備え、前記変換器が、インターネットプロトコルのバージョンの変換を行う変換手段を備え、前記アプリケーションサーバが、前記発信側端末からの発呼があったときに、前記選択手段により選択された情報を前記着信側端末に送信する送信手段(例えば、図3の送信部230に相当)を備え、前記着信側端末が、着信画面に着信情報とともに、前記情報を表示することを特徴とする情報発信システムを提案している。
【0011】
この発明によれば、発信側端末の登録手段は、ユーザが予め通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に表示させる情報をアプリケーションサーバを介して複数登録する。選択手段は、登録手段に登録された複数の情報のうち、ユーザが予め通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に表示させる情報をアプリケーションサーバを介して選択する。変換器の変換手段は、インターネットプロトコルのバージョンの変換を行う。アプリケーションサーバの送信手段は、発信側端末からの発呼があったときに、選択手段により選択された情報を着信側端末に送信する。そして、着信側端末が、着信画面に着信情報とともに、情報を表示する。したがって、発信側端末と着信側端末とにおける通信事業者が異なる場合においても、変換器を用いることにより、発信側端末からの着信側端末に対する通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に着信情報以外の情報を表示させることができる。
【0012】
(3)本発明は、(1)または(2)の情報発信システムについて、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報は、専用のウェブサイト(例えば、図1の専用Webサイト500に相当)に登録されることを特徴とする情報発信システムを提案している。
【0013】
この発明によれば、着信側端末の表示手段に表示させる情報は、専用のウェブサイトに登録される。したがって、ユーザは、専用のウェブサイトにアクセスを行うことにより、着信側端末の表示手段に表示させる情報を容易に登録あるいは、選択することができる。
【0014】
(4)本発明は、(3)の情報発信システムについて、前記専用ウェブサイトは、情報を電話番号と関連付けて管理することを特徴とする情報発信システムを提案している。
【0015】
この発明によれば、専用ウェブサイトは、情報を電話番号と関連付けて管理する。したがって、ユーザの固有情報である電話番号と情報を関連付けて管理することにより、的確に各ユーザの情報を管理することができる。
【0016】
(5)本発明は、(1)または(2)の情報発信システムについて、前記情報が企業広告に関するアイコンであることを特徴とする情報発信システムを提案している。
【0017】
この発明によれば、情報が企業広告に関するアイコンである。したがって、発信側端末からの着信側端末に対する通話呼び出し中に、情報として企業広告を表示することにより、企業にとっては、新たな広告の機会が与えられるとともに、顧客層のニーズを訴求できる。
【0018】
(6)本発明は、(1)または(2)または(4)の情報発信システムについて、前記情報の中身に動画像を含むことを特徴とする情報発信システムを提案している。
【0019】
この発明によれば、情報の中身に動画像を含む。つまり、情報の中身は、テキスト情報でも、動画像でも、音楽でもよく、また、これらを適宜結合した情報でもよい。したがって、企業側は、企業側の判断および顧客層のニーズに合わせた的確な情報を配信することができる。
【0020】
(7)本発明は、(1)または(2)の情報発信システムについて、前記着信側端末において、ユーザが、前記表示手段に表示された情報をクリックすると所定のURLにアクセスするアクセス手段(例えば、図4のアクセス部340に相当)を備え、前記アプリケーションサーバが前記ユーザによる所定のURLへのアクセスを管理する管理手段(例えば、図3のアクセス管理部240に相当)を備えたことを特徴とする情報発信システムを提案している。
【0021】
この発明によれば、着信側端末のアクセス手段は、ユーザが、表示手段に表示された情報をクリックすると所定のURLにアクセスする。アプリケーションサーバの管理手段は、ユーザによる所定のURLへのアクセスを管理する。したがって、ユーザが、表示手段に表示された情報をクリックすると所定のURLにアクセスすると、アプリケーションサーバの管理手段を介して、例えば、表示された企業のホームページを見ることができるため、新製品情報やキャンペーン情報等を閲覧することにより、さらに、広告効果を高めることができる。
【0022】
(8)本発明は、(7)の情報発信システムについて、前記管理手段は、前記ユーザによる所定のURLへのアクセスがあったときに、前記ユーザにポイントを付与することを特徴とする情報発信システムを提案している。
【0023】
この発明によれば、管理手段は、ユーザによる所定のURLへのアクセスがあったときに、ユーザにポイントを付与する。したがって、所定のURLへのアクセスがあったユーザに対して、付加価値が与えられるため、所定のURLへのアクセスを繰り返し行う動機づけを与えることができる。
【0024】
(9)本発明は、(7)の情報発信システムについて、前記管理手段は、前記ユーザによる所定のURLへのアクセスがあったときに、前記ユーザに通話料の減額処理を行うことを特徴とする情報発信システムを提案している。
【0025】
この発明によれば、管理手段は、ユーザによる所定のURLへのアクセスがあったときに、ユーザに通話料の減額処理を行う。したがって、所定のURLへのアクセスがあったユーザに対して、付加価値が与えられるため、所定のURLへのアクセスを繰り返し行う動機づけを与えることができる。
【0026】
(10)本発明は、(2)の情報発信システムについて、前記アプリケーションサーバが、前記情報の送信中に、その旨を前記発信側端末に報知する報知手段を備えたことを特徴とする情報発信システムを提案している。
【0027】
この発明によれば、アプリケーションサーバの報知手段は、情報の送信中に、その旨を発信側端末に報知する。つまり、発信側端末と着信側端末とで通信事業者が異なる場合には、情報を着信側端末の表示手段に表示するまでにある程度の時間が必要である。そのため、情報の送信中に、その旨を発信側端末に報知することによって、着信側端末が画像を取り込んでいる旨を知らせ、現在の動作状況を告知する。
【0028】
(11)本発明は、発信側端末と、着信側端末と、アプリケーションサーバとからなる情報発信システムにおける情報発信方法であって、前記発信側端末を用いて、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を複数登録する第1のステップ(例えば、図5のステップS101に相当)と、前記発信側端末を用いて、該登録手段に登録された複数の情報のうち、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を選択する第2のステップ(例えば、図5のステップS102に相当)と、前記アプリケーションサーバが、前記発信側端末からの発呼があったときに、選択された情報を前記着信側端末に送信する第3のステップ(例えば、図5のステップS103に相当)と、前記着信側端末が、着信画面に着信情報とともに、前記情報を表示する第4のステップ(例えば、図5のステップS104に相当)と、を備えたことを特徴とする情報発信方法を提案している。
【0029】
この発明によれば、ユーザが予め通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に表示させる情報を複数登録し、登録された複数の情報のうち、ユーザが予め通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に表示させる情報を選択する。アプリケーションサーバは、発信側端末からの発呼があったときに、選択された情報を着信側端末に送信し、着信側端末は、着信画面に着信情報とともに、情報を表示する。したがって、発信側端末からの着信側端末に対する通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に着信情報以外の情報を表示させることができる。
【0030】
(12)本発明は、発信側端末と、着信側端末と、変換器と、アプリケーションサーバとからなる情報発信システムにおける情報発信方法であって、前記発信側端末を用いて、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を複数登録する第1のステップ(例えば、図7のステップS101に相当)と、前記発信側端末を用いて、登録された複数の情報のうち、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を選択する第2のステップ(例えば、図7のステップS102に相当)と、前記変換器が、インターネットプロトコルのバージョンの変換を行う第3のステップ(例えば、図7のステップS103に相当)と、前記アプリケーションサーバが、前記発信側端末からの発呼があったときに、選択された情報を前記着信側端末に送信する第4のステップ(例えば、図7のステップS104に相当)と、前記着信側端末が、着信画面に着信情報とともに、前記情報を表示する第5のステップ(例えば、図7のステップS105に相当)と、を備えたことを特徴とする情報発信方法を提案している。
【0031】
この発明によれば、ユーザが予め通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に表示させる情報を複数登録し、登録された複数の情報のうち、ユーザが予め通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に表示させる情報を選択する。変換器は、インターネットプロトコルのバージョンの変換を行う。アプリケーションサーバは、発信側端末からの発呼があったときに、選択された情報を着信側端末に送信し、着信側端末は、着信画面に着信情報とともに、情報を表示する。したがって、発信側端末と着信側端末とにおける通信事業者が異なる場合においても、変換器を用いることにより、発信側端末からの着信側端末に対する通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に着信情報以外の情報を表示させることができる。
【0032】
(13)本発明は、発信側端末と、着信側端末と、アプリケーションサーバとからなる情報発信システムにおける情報発信方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記発信側端末を用いて、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を複数登録する第1のステップ(例えば、図5のステップS101に相当)と、前記発信側端末を用いて、該登録手段に登録された複数の情報のうち、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を選択する第2のステップ(例えば、図5のステップS102に相当)と、前記アプリケーションサーバが、前記発信側端末からの発呼があったときに、選択された情報を前記着信側端末に送信する第3のステップ(例えば、図5のステップS103に相当)と、前記着信側端末が、着信画面に着信情報とともに、前記情報を表示する第4のステップ(例えば、図5のステップS104に相当)と、をコンピュータに実行させるためのプログラムを提案している。
【0033】
この発明によれば、ユーザが予め通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に表示させる情報を複数登録し、登録された複数の情報のうち、ユーザが予め通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に表示させる情報を選択する。アプリケーションサーバは、発信側端末からの発呼があったときに、選択された情報を着信側端末に送信し、着信側端末は、着信画面に着信情報とともに、情報を表示する。したがって、発信側端末からの着信側端末に対する通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に着信情報以外の情報を表示させることができる。
【0034】
(14)本発明は、発信側端末と、着信側端末と、変換器と、アプリケーションサーバとからなる情報発信システムにおける情報発信方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記発信側端末を用いて、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を複数登録する第1のステップ(例えば、図7のステップS101に相当)と、前記発信側端末を用いて、登録された複数の情報のうち、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を選択する第2のステップ(例えば、図7のステップS102に相当)と、前記変換器が、インターネットプロトコルのバージョンの変換を行う第3のステップ(例えば、図7のステップS103に相当)と、前記アプリケーションサーバが、前記発信側端末からの発呼があったときに、選択された情報を前記着信側端末に送信する第4のステップ(例えば、図7のステップS104に相当)と、前記着信側端末が、着信画面に着信情報とともに、前記情報を表示する第5のステップ(例えば、図7のステップS105に相当)と、をコンピュータに実行させるためのプログラムを提案している。
【0035】
この発明によれば、ユーザが予め通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に表示させる情報を複数登録し、登録された複数の情報のうち、ユーザが予め通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に表示させる情報を選択する。変換器は、インターネットプロトコルのバージョンの変換を行う。アプリケーションサーバは、発信側端末からの発呼があったときに、選択された情報を着信側端末に送信し、着信側端末は、着信画面に着信情報とともに、情報を表示する。したがって、発信側端末と着信側端末とにおける通信事業者が異なる場合においても、変換器を用いることにより、発信側端末からの着信側端末に対する通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に着信情報以外の情報を表示させることができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、発信側端末が通話呼び出し中に、着信側端末の表示装置に所定の情報を表示させ、かつ、着信画面に着信情報とともに所定の情報を表示させ、広告用ホームページにアクセスを促す。したがって、例えば、企業に情報提示の新たな機会を提供して、顧客層ニーズの訴求を行えるという効果がある。また、広告用ホームページへのアクセスによって、ポイントの付与や通話料の減額を行う等付加価値を付与することによって、広告用ホームページへのアクセスを繰り返し行う動機づけを与えることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るシステム構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る発信側端末の構成を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るアプリケーションサーバの構成を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る着信側端末の構成を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る処理フローを示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係るシステム構成を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る処理フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて、詳細に説明する。
なお、本実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、また、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、本実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
【0039】
<第1の実施形態>
図1から図5を用いて、本実施形態に係る情報発信システムについて説明する。
【0040】
<情報発信システムの構成>
本実施形態に係る情報発信システムは、図1に示すように、発信側端末100と、アプリケーションサーバ200と、着信側端末300と、ネットワーク400と、専用ウェブサイト500とから構成されている。
【0041】
発信側端末100から着信側端末300への発呼における呼び出し中に、アプリケーションサーバ200を介して、専用ウェブサイト500に発信側端末100のユーザが予め登録し、選択した情報を着信側端末300に表示するものである。
【0042】
ここで、専用ウェブサイトは、情報を電話番号と関連付けて管理する。そのため、ユーザの固有情報である電話番号と情報を関連付けて管理することにより、的確に各ユーザの情報を管理することができる。
【0043】
また、情報としては、例えば、企業広告に関するアイコン等が好適である。つまり、発信側端末からの着信側端末に対する通話呼び出し中に、情報として企業広告に関するアイコン等を表示することにより、企業にとっては、新たな広告の機会が与えられるとともに、顧客層のニーズを訴求できる。
【0044】
また、通話履歴表示には、発信者情報や発信番号と併せて、例えば、企業広告に関するアイコン等が表示され、ユーザが、このアイコンをクリックすることにより、企業の広告用ウェブページにアクセスするようになっていてもよい。
【0045】
この場合、情報の中身は、動画像を含む。つまり、情報の中身は、テキスト情報でも、動画像でも、音楽でもよく、また、これらを適宜結合した情報でもよい。これにより、企業側は、企業側の判断および顧客層のニーズに合わせた的確な情報を配信することができる。
【0046】
なお、本実施形態においては、発信側端末100と着信側端末300とが同一の通信事業者による場合を想定している。
【0047】
<発信側端末の構成>
図2を用いて、本実施形態に係る発信側端末の構成について説明する。本実施形態に係る発信側端末100は、図2に示すように、番号入力部110と、通話処理部120と、情報登録部130と、情報選択部140とから構成されている。
【0048】
番号入力部110は、着信側端末300の電話番号を入力するための入力装置であり、ボタンにより構成されてもよいし、タッチパネル等であってもよい。通話処理部120は、番号入力部110から入力された電話番号に基づいて、回線交換等の通話処理を行う。
【0049】
情報登録部130は、インターネット網であるネットワーク400を介して、専用ウェブサイト500にアクセスを行い、情報の事前登録を行う。情報選択部140は、専用ウェブサイト500に事前登録された情報の中から適切な情報を選択する。
【0050】
<アプリケーションサーバの構成>
図3を用いて、本実施形態に係るアプリケーションサーバの構成について説明する。本実施形態に係るアプリケーションサーバ200は、図3に示すように、通話処理検知部210と、情報取得部220と、送信部230と、アクセス管理部240とから構成されている。
【0051】
通話処理検知部210は、発信側端末100の通話処理部120におけるリングバックコールを検出する。情報取得部220は、通話処理検知部210においてリングバックコールを検出したときに、専用ウェブサイト500にアクセスを行い、発信側端末100の電話番号に関連付けられた情報を取得する。
【0052】
送信部230は、情報取得部220が取得した情報を着信側端末300に送信する。アクセス管理部240は、着信側端末300のユーザによる広告URLへのアクセスを管理する。なお、着信側端末300のユーザによる広告URLへのアクセスがあったときに、ユーザにポイントを付与したり、通話料金を減額する等のサービスを行ってもよい。これにより、アクセスがあったユーザに対して、付加価値が与えられるため、広告URLへのアクセスを繰り返し行う動機づけを与えることができる。
【0053】
<着信側端末の構成>
図4を用いて、本実施形態に係る着信側端末の構成について説明する。本実施形態に係る着信側端末300は、図4に示すように、通話処理部310と、情報受信部320と、アクセス部340と、表示部330とから構成されている。
【0054】
通話処理部310は、発信側端末100からの発呼があった場合に、リングバックコールを行い、ユーザに着信を知らせるとともに、着信側端末300のアドレス情報に基づいて、発信側端末100の電話番号とユーザ名等の着信情報を表示部330に出力する。
【0055】
情報受信部320は、アプリケーションサーバ200から情報を受信し、表示部330に出力する。アクセス部340は、表示部330に表示されたアイコン等の情報をユーザがクリックしたときに、指定されたウェブページにアクセスする。
【0056】
表示部330は、着信時の呼び出し中に、発信側端末100の電話番号とユーザ名等の着信情報を表示するとともに、情報受信部320が、アプリケーションサーバ200から受信した情報を表示する。また、情報が企業広告に関するアイコンである場合に、ユーザがアイコンをクリックした場合に、指定されたウェブページを表示する。
【0057】
<情報発信システムの処理>
図5を用いて、本実施形態に係る情報発信システムの処理について説明する。
【0058】
まず、ユーザが予め通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に表示させる情報を複数登録し(ステップS101)、登録された複数の情報のうち、ユーザが予め通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に表示させる情報を選択する(ステップS102)。
【0059】
アプリケーションサーバは、発信側端末からの発呼があったときに、選択された情報を着信側端末に送信し(ステップS103)、着信側端末は、着信画面に着信情報とともに、情報を表示する(ステップS104)。
【0060】
なお、情報が企業広告に関するアイコンである場合には、通話履歴表示には、発信者情報や発信番号と併せて、企業広告に関するアイコン等が表示され、ユーザが、このアイコンをクリックすると、企業の広告用ウェブページが表示される。さらに、企業の広告用ウェブページにアクセスした場合には、ユーザにポイントを付与する処理や通話料金を減額する処理が行われる。
【0061】
以上、説明したように、本実施形態によれば、発信側端末からの着信側端末に対する通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に着信情報以外の情報を表示させることができる。
【0062】
<第2の実施形態>
図6および図7を用いて、本実施形態に係る情報発信システムについて説明する。
【0063】
<情報発信システムの構成>
本実施形態に係る情報発信システムは、図6に示すように、発信側端末100と、アプリケーションサーバ200と、着信側端末300と、ネットワーク400と、専用ウェブサイト500と、変換器600とから構成されている。なお、第1の実施形態と同一の符号を付す構成要素については、同一の機能を有することから、その詳細な説明は、省略する。
【0064】
変換器600は、インターネットプロトコルのバージョンの変換を行う。つまり、本実施形態は、発信側端末100と着信側端末300とが異なる通信事業者による場合を想定している。なお、この場合、情報を着信側端末300の表示手段330に表示するまでにある程度の時間が必要である。そのため、情報の送信中に、その旨を発信側端末100に報知することによって、着信側端末300が画像を取り込んでいる旨を知らせ、現在の動作状況を告知する。
【0065】
<情報発信システムの処理>
図7を用いて、本実施形態に係る情報発信システムの処理について説明する。
【0066】
まず、ユーザが予め通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に表示させる情報を複数登録し(ステップS201)、登録された複数の情報のうち、ユーザが予め通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に表示させる情報を選択する(ステップS202)。
【0067】
変換器は、インターネットプロトコルのバージョンの変換を行う(ステップS203)。アプリケーションサーバは、発信側端末からの発呼があったときに、選択された情報を着信側端末に送信し(ステップS204)、着信側端末は、着信画面に着信情報とともに、情報を表示する(ステップS205)。
【0068】
なお、情報が企業広告に関するアイコンである場合には、通話履歴表示には、発信者情報や発信番号と併せて、企業広告に関するアイコン等が表示され、ユーザが、このアイコンをクリックすると、企業の広告用ウェブページが表示される。さらに、企業の広告用ウェブページにアクセスした場合には、ユーザにポイントを付与する処理や通話料金を減額する処理が行われる。
【0069】
以上、説明したように、本実施形態によれば、発信側端末と着信側端末とにおける通信事業者が異なる場合においても、変換器を用いることにより、発信側端末からの着信側端末に対する通話呼び出し中に、着信側端末の表示手段に着信情報以外の情報を表示させることができる。
【0070】
なお、情報発信システムの処理をコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを摂動化装置に読み込ませ、実行することによって本発明の情報発信システムを実現することができる。ここでいうコンピュータシステムとは、OSや周辺装置等のハードウェアを含む。
【0071】
また、「コンピュータシステム」は、WWW(World Wide Web)システムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されても良い。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
【0072】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組合せで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0073】
以上、この発明の実施形態につき、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0074】
100;発信側端末
110;番号入力部
120;通話処理部
130;情報登録部
140;情報選択部
200;アプリケーションサーバ
210;通話処理検知部
220;情報取得部
230;送信部
240;アクセス管理部
300;着信側端末
310;通話処理部
320;情報受信部
340;アクセス部
330;表示部
400;ネットワーク
500;専用ウェブサイト
600;変換器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発信側端末と、着信側端末と、アプリケーションサーバとからなる情報発信システムであって、
前記発信側端末が、
ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を前記アプリケーションサーバを介して複数登録する登録手段と、
該登録手段に登録された複数の情報のうち、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を前記アプリケーションサーバを介して選択する選択手段と、
を備え、
前記アプリケーションサーバが、
前記発信側端末からの発呼があったときに、前記選択手段により選択された情報を前記着信側端末に送信する送信手段を備え、
前記着信側端末が、着信画面に着信情報とともに、前記情報を表示することを特徴とする情報発信システム。
【請求項2】
発信側端末と、着信側端末と、変換器と、アプリケーションサーバとからなる情報発信システムであって、
前記発信側端末が、
ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を前記アプリケーションサーバを介して複数登録する登録手段と、
該登録手段に登録された複数の情報のうち、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を前記アプリケーションサーバを介して選択する選択手段と、
を備え、
前記変換器が、
インターネットプロトコルのバージョンの変換を行う変換手段を備え、
前記アプリケーションサーバが、
前記発信側端末からの発呼があったときに、前記選択手段により選択された情報を前記着信側端末に送信する送信手段を備え、
前記着信側端末が、着信画面に着信情報とともに、前記情報を表示することを特徴とする情報発信システム。
【請求項3】
前記着信側端末の表示手段に表示させる情報は、専用のウェブサイトに登録されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報発信システム。
【請求項4】
前記専用ウェブサイトは、情報を電話番号と関連付けて管理することを特徴とする請求項3に記載の情報発信システム。
【請求項5】
前記情報が企業広告に関するアイコンであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報発信システム。
【請求項6】
前記情報の中身が動画像を含むことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項4に記載の情報発信システム。
【請求項7】
前記着信側端末において、ユーザが、前記表示手段に表示された情報をクリックすると所定のURLにアクセスするアクセス手段を備え、
前記アプリケーションサーバが前記ユーザによる所定のURLへのアクセスを管理する管理手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報発信システム。
【請求項8】
前記管理手段は、前記ユーザによる所定のURLへのアクセスがあったときに、前記ユーザにポイントを付与することを特徴とする請求項7に記載の情報発信システム。
【請求項9】
前記管理手段は、前記ユーザによる所定のURLへのアクセスがあったときに、前記ユーザに通話料の減額処理を行うことを特徴とする請求項7に記載の情報発信システム。
【請求項10】
前記アプリケーションサーバが、前記情報の送信中に、その旨を前記発信側端末に報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の情報発信システム。
【請求項11】
発信側端末と、着信側端末と、アプリケーションサーバとからなる情報発信システムにおける情報発信方法であって、
前記発信側端末を用いて、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を複数登録する第1のステップと、
前記発信側端末を用いて、登録された複数の情報のうち、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を選択する第2のステップと、
前記アプリケーションサーバが、前記発信側端末からの発呼があったときに、選択された情報を前記着信側端末に送信する第3のステップと、
前記着信側端末が、着信画面に着信情報とともに、前記情報を表示する第4のステップと、
を備えたことを特徴とする情報発信方法。
【請求項12】
発信側端末と、着信側端末と、変換器と、アプリケーションサーバとからなる情報発信システムにおける情報発信方法であって、
前記発信側端末を用いて、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を複数登録する第1のステップと、
前記発信側端末を用いて、登録された複数の情報のうち、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を選択する第2のステップと、
前記変換器が、インターネットプロトコルのバージョンの変換を行う第3のステップと、
前記アプリケーションサーバが、前記発信側端末からの発呼があったときに、選択された情報を前記着信側端末に送信する第4のステップと、
前記着信側端末が、着信画面に着信情報とともに、前記情報を表示する第5のステップと、
を備えたことを特徴とする情報発信方法。
【請求項13】
発信側端末と、着信側端末と、アプリケーションサーバとからなる情報発信システムにおける情報発信方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記発信側端末を用いて、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を前記アプリケーションサーバを介して複数登録する第1のステップと、
前記発信側端末を用いて、登録された複数の情報のうち、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を前記アプリケーションサーバを介して選択する第2のステップと、
前記アプリケーションサーバが、前記発信側端末からの発呼があったときに、選択された情報を前記着信側端末に送信する第3のステップと、
前記着信側端末が、着信画面に着信情報とともに、前記情報を表示する第4のステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項14】
発信側端末と、着信側端末と、変換器と、アプリケーションサーバとからなる情報発信システムにおける情報発信方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記発信側端末を用いて、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を前記アプリケーションサーバを介して複数登録する第1のステップと、
前記発信側端末を用いて、登録された複数の情報のうち、ユーザが予め通話呼び出し中に、前記着信側端末の表示手段に表示させる情報を前記アプリケーションサーバを介して選択する第2のステップと、
前記変換器が、インターネットプロトコルのバージョンの変換を行う第3のステップと、
前記アプリケーションサーバが、前記発信側端末からの発呼があったときに、選択された情報を前記着信側端末に送信する第4のステップと、
前記着信側端末が、着信画面に着信情報とともに、前記情報を表示する第5のステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−95072(P2012−95072A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−240402(P2010−240402)
【出願日】平成22年10月27日(2010.10.27)
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】