説明

情報記録媒体、情報記録装置及び方法

【課題】情報記録媒体上に記録された管理情報に信頼性がないと判定された場合であっても、これを最新の管理情報に更新する時間を大幅に短縮することを可能にする。
【解決手段】複数の部分領域に分割された記録領域と、複数の部分領域の状態を少なくとも部分領域別に管理するための管理情報と複数の部分領域の夫々に対する前記管理情報の信頼性を示す信頼性情報とを記録するための情報領域と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスクやハードディスク等の情報記録媒体、並びにこのような情報記録媒体にデータを記録するための情報記録装置及び方法の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
光ディスク等の記録媒体に、記録領域におけるデータの記録状態、即ち、記録済みであるか否かを示した管理情報を記録する技術が知られている。
【0003】
また、前述の管理情報が、例えば、電源の遮断等の原因により、記録媒体へ記録されなかった場合でも、管理情報の更新の有無を検知し、管理情報と実際の記録状態との不整合を防止し、信頼性を向上させる技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】特開平7−44431号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した技術によれば、管理情報の更新の有無を検知することで、記録領域全体についての管理情報が最新の情報に更新されたか否かしか判別することができない。即ち、どの物理又は論理アドレスで指定される物理又は論理ブロックの管理情報が、更新されないため実際の記録状態と整合性がなく一対一に対応していないかを判別することができない。このため、例えば、電源の遮断等の原因により、情報記録媒体上に管理情報が記録されなかった、即ち情報記録媒体上の管理情報が更新されなかった場合、これを更新するためには、例えば記録領域の全体を検証或いはスキャンする必要性が生じる場合もあり非常に時間がかかりかねないという問題点がある。
【0006】
本発明は、例えば上述の問題点に鑑みなされたものであり、例えば仮に情報記録媒体上に記録された管理情報に信頼性がないと判定された場合であっても、これを最新の管理情報に更新する時間を大幅に短縮することを可能ならしめる情報記録媒体、情報記録装置及び方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1記載の情報記録媒体は上記課題を解決するために、複数の部分領域に分割された記録領域と、前記複数の部分領域の状態を少なくとも前記部分領域別に管理するための管理情報と前記複数の部分領域の夫々に対する前記管理情報の信頼性を示す信頼性情報とを記録するための情報領域と、を備える。
【0008】
本発明の請求項6記載の情報記録装置は上記課題を解決するために、請求項1に記載の情報記録媒体にデータを記録するための情報記録装置であって、前記管理情報を前記情報領域から読み出す読出手段と、前記複数の部分領域のうち前記読出手段により読み出された管理情報により管理される部分領域の少なくとも一つを、データ記録用領域として決定する決定手段と、前記決定されたデータ記録用領域を管理する管理情報に対応する信頼性情報を、暫定的に信頼性がない旨に更新する第1更新手段と、前記決定されたデータ記録用領域に前記データを記録する記録手段と、前記データの記録完了後、前記管理情報を更新すると共に、当該更新された管理情報に対応する前記信頼性情報を信頼性がある旨に確定的に更新する第2更新手段とを備える。
【0009】
本発明の請求項7記載の情報記録方法は上記課題を解決するために、請求項1に記載の情報記録媒体にデータを記録するための情報記録方法であって、前記管理情報を前記情報領域から読み出す読出工程と、前記複数の部分領域のうち前記読出工程により読み出された管理情報により管理される部分領域の少なくとも一つを、データ記録用領域として決定する決定工程と、前記決定されたデータ記録用領域を管理する管理情報に対応する信頼性情報を、暫定的に信頼性がない旨に更新する第1更新工程と、前記決定されたデータ記録用領域に前記データを記録する記録工程と、前記データの記録完了後、前記管理情報を更新すると共に、当該更新された管理情報に対応する前記信頼性情報を信頼性がある旨に確定的に更新する第2更新工程とを備える。
【0010】
本発明の作用及び利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態に係る情報記録媒体、情報記録装置及び方法について順に説明する。
【0012】
(情報記録媒体の実施形態)
本発明の情報記録媒体に係る実施形態は、複数の部分領域(例えば、ユーザデータエリア等)に分割された記録領域(例えば、リードインエリア、データゾーン又はリードアウトエリア等)と、前記複数の部分領域の状態を少なくとも前記部分領域別に管理するための管理情報(例えば、スペースビットマップ情報又はディフェクトリスト情報等)と、前記複数の部分領域の夫々に対する前記管理情報の信頼性を示す信頼性情報(例えば、信頼性マップ情報等)と、を記録するための情報領域(例えば、リードインエリア、或いはそのうちの管理情報記録エリア等)とを備える。
【0013】
本発明の情報記録媒体に係る実施形態によれば、記録領域は、複数の部分領域に分割され、これら複数の部分領域の夫々に対してデータが記録可能である。ここに、本発明に係る「データ」とは、再生又は実行の主たる対象となるデータをいい、例えば、画像データ、音声データ、文書データなどのコンテンツデータや、コンピュータプログラム用のデータなどである。
【0014】
情報領域には、管理情報が記録される。ここに、本発明に係る「管理情報」とは、上述したデータを適切に記録するために、複数の部分領域の夫々のデータの記録の状態を少なくとも部分領域別に管理するための情報一般を意味する。例えば、管理情報とは、複数の部分領域の夫々にデータが記録済みであるか否かを示す情報や、複数の部分領域の夫々にディフェクトが在るか否かを示す情報などを含む。更に、管理情報は、情報記録媒体に対して記録を行う機会がある度に更新又は作成されてもよいし、一連の記録が全て完了してから情報記録媒体の排出等の操作が行われる時等に更新又は作成されてもよい。また、管理情報は、記録領域、即ち、情報領域を含めた情報記録媒体の記録領域全体についての情報でもよいし、例えば、情報領域だけについての情報でもよい。
【0015】
また、情報領域には、例えば複数のブロックを含んでなるエリア別など、部分領域別に管理情報の信頼性を示す信頼性情報が記録される。信頼性情報は、例えば記録媒体の記録領域全体が例えば16個に分割されていれば、これらの分割された部分領域の夫々に対応する管理情報が、最新の情報に更新されているか否かの信頼性を示すフラグ情報を含んでなる。更に、信頼性情報は、情報記録媒体に対して管理情報が記録される度に更新又は作成されてもよいし、一連の記録についての管理情報の記録が全て完了してから情報記録媒体の排出等の操作が行われる時等に更新又は作成されてもよい。
【0016】
以上のように構成されているので、本実施形態に係る情報記録媒体に対してデータを記録する際には、実際の記録動作に先立って読み出された管理情報に基づいて、例えば空いている部分領域を特定して、ここにデータを記録できる。或いは例えばディフェクトの場所を特定して、これを避けてデータを記録できる。そして、例えば仮に電源の遮断等の原因により、情報記録媒体上に管理情報が記録されなかった、即ち情報記録媒体上の管理情報が更新されなかった場合であっても、後に信頼性情報に従って信頼性の低いとされる部分領域を特定できる。従って、この特定された部分領域について最新の管理情報に更新すればよい。即ち、記録領域の全体に対して検証或いはスキャン、即ち読み込みを行う必要はなく、管理情報の信頼性が低いと特定された部分領域のみに対して検証或いはスキャンを行えば足りる。従って、管理情報を更新するのに要する時間を大幅に短縮することが可能となる。
【0017】
例えば、本実施形態の情報記録媒体は、分割された部分領域の夫々に対応する信頼性情報を、分割数だけ、例えば、16個、より詳細には16ビット(2バイト)のデータ量だけ備えている。このように、本実施形態の情報記録媒体では、従来の技術と比較して、“分割数”倍のデータ量の信頼性情報を必要とするが、最新の管理情報に更新されるための時間を“1/分割数”倍、例えば“1/16”倍に短縮することが可能である。尚、“分割数”倍のデータ量も後述される1セクタに十分に記録可能である。
【0018】
本発明の情報記録媒体に係る実施形態の一の態様では、前記情報領域は、前記記録領域のリードインエリア内に配置されている。
【0019】
この態様によれば、情報領域記録された管理情報は、例えば、情報記録媒体の装着時、即ち、マウント時に取得されることが可能となる。
【0020】
本発明の情報記録媒体に係る実施形態の他の態様では、前記管理情報は、前記複数の部分領域を更に分割した小領域別にデータが記録済みであるか否かを示す情報からなる。
【0021】
この態様によれば、管理情報は、情報記録媒体の記録領域の各部分領域が更に分割された小領域において「記録済み」又は「未記録」等の記録の状態を示すフラグ情報がまとめられた情報を含む。より具体的には、小領域は、情報記録媒体の記録領域のセクタの論理アドレス又は物理アドレス(以下適宜、これを「アドレス」と称す。)で指定される論理ブロック又は物理ブロック(以下適宜、これを「ブロック」と称す。)である。これら小領域、即ちブロックの夫々に対して「記録済み」であるか又は「未記録」であるかの記録状態を識別することができるフラグ情報が付与される。管理情報は、これらのフラグ情報がまとめられた情報を含む。従って、データを記録する際には、実際の記録動作に先立って読み出された管理情報に基づいて、例えば未記録の小領域を相対的に多く持つ部分領域が特定され、この特定された部分領域にデータが記録可能である。
【0022】
特にこの管理情報として、フラグ情報を用いれば、例えば情報記録媒体の装着時に読み出された未記録の状態の小領域の分布の把握及び記録済みとなった小領域に対応するフラグ情報の更新を容易且つ迅速に行うことができる。また、一種類のフラグ情報で済ませることにより、データ量の削減が可能である。
【0023】
更に、管理情報の一具体例であるスペースビットマップ情報においては、「記録済み」の小領域、即ち、ブロックには、“1”のフラグが立てられ、「未記録」の小領域、即ち、ブロックには、“0”のフラグが立てられる。
【0024】
但し、管理情報は、記録済みか否かを示す情報に限らず、例えば、ディフェクト個所を示すディフェクトリストを含んでもよい。
【0025】
本発明の情報記録媒体に係る実施形態の他の態様では、前記記録領域は、記録されるデータの属性に応じて前記複数の部分領域に分割されている。
【0026】
この態様によれば、記録領域は、複数の部分領域の夫々に記録されるデータの属性に応じて、複数の部分領域に分割されると大変有効である。ここに本発明に係る「属性」とは、上述したデータの使用目的又は方法に応じた性質を意味する。例えば、部分領域を、後述されるリードインエリア、スペアエリア、ユーザデータエリア並びにリードアウトエリア等で機能的に分割してもよい。更にまた、リードインエリアの中でも、後述される管理情報記録エリアや、OPCエリア等の境界で分割してもよい。何故ならば、これらの部分領域において、記録されるデータは、使用又は記録される期間やタイミングが類似しているので、管理情報の信頼性が低いとして特定される部分領域の範囲を最小限とすることが可能である。より具体的には、これら複数の部分領域夫々に対して、信頼性情報が設定された場合、仮に、電源の遮断等が発生しても、空間的局所性及び時間的局所性によって、空間的に近くのブロック等に短時間に記録される可能性が高いと言える。よって、管理情報の信頼性が低いとして特定される部分領域の範囲を最小限とすることが可能である。但し、属性とは無関係に、部分領域で記録できるデータ量に基づいて均等に分割してもよい。
【0027】
本発明の情報記録媒体に係る実施形態の他の態様では、前記管理情報及び前記信頼性情報は、前記部分領域別のテーブル形式で記述されている。
【0028】
この態様によれば、部分領域に対応する管理情報と、その部分領域の実際の記録状態とが整合性が無く、最新の管理情報に更新されていない場合には、例えば、テーブル内のフラグ情報等の部分領域に対応する信頼性情報によって、最新の管理情報に更新されていない部分領域を迅速且つ容易に特定することができる。
【0029】
(情報記録装置及び方法の実施形態)
本発明の情報記録装置に係る実施形態は、上述した実施形態に係る情報記録媒体にデータを記録するための情報記録装置であって、前記管理情報を前記情報領域から読み出す読出手段と、前記複数の部分領域のうち前記読出手段により読み出された管理情報により管理される部分領域の少なくとも一つを、データ記録用領域として決定する決定手段と、前記決定されたデータ記録用領域を管理する管理情報に対応する信頼性情報を、暫定的に信頼性がない旨に更新する第1更新手段と、前記決定されたデータ記録用領域に前記データを記録する記録手段と、前記データの記録完了後、前記管理情報を更新すると共に、当該更新された管理情報に対応する前記信頼性情報を信頼性がある旨に確定的に更新する第2更新手段とを備える。
【0030】
情報記録装置の実施形態によれば、その動作時には、例えばプロセッサ、復調器、光ピックアップ等の読出手段により、実際の記録動作に先立って管理情報が情報記録媒体の情報領域から読み出される。この際、管理情報と共に信頼性情報が読み出されてもよい。そして好ましくは、読み出された管理情報若しくは管理情報及び信頼性情報は、例えばプロセッサ、メモリ等により記憶されてもよい。次に、プロセッサ等の決定手段により、複数の部分領域のうち、読み出された管理情報により管理される部分領域の少なくとも一つ(例えば、未記録のブロック、ディフェクトのない未記録のブロック等)が、データ記録用領域として決定される。次に、例えばプロセッサ、エンコーダ、光ピックアップ等の第1更新手段により、このデータ記録用領域に対応する信頼性情報は、暫定的に信頼性がない旨に更新される。次に、例えばプロセッサ、エンコーダ、光ピックアップ等の記録手段により、記録領域のうちデータ記録用領域に対して、実際のデータの記録が行われる。次に、記録手段によるデータのデータ記録用領域への記録完了後に、例えばプロセッサ、エンコーダ、光ピックアップ等の第2更新手段により、管理情報が更新される。これと同時に又は相前後して、更新された管理情報に対応する信頼性情報、即ち暫定的に信頼性がない旨に更新されていた一の部分領域に係る信頼性情報が、確定的に信頼性がある旨に更新される。
【0031】
尚、記録手段が情報記録媒体に対して記録を行う度に、第2更新手段は、適当なタイミングで、即ち、記録を行う度に分割して又は一連の記録完了後に一括して、管理情報を更新してもよい。
【0032】
従って情報記録装置の実施形態によれば、例えば仮に電源の遮断等の原因により、処理時に情報記録媒体上の管理情報が更新されなかった場合であっても、後に信頼性情報に従って信頼性の低いとされる部分領域を特定できるので、管理情報を更新するのに要する時間を大幅に短縮することが可能となる。
【0033】
本発明の情報記録方法に係る実施形態は、上述した実施形態に係る情報記録媒体にデータを記録するための情報記録方法であって、前記管理情報を前記情報領域から読み出す読出工程と、前記複数の部分領域のうち前記読出工程により読み出された管理情報により管理される部分領域の少なくとも一つを、データ記録用領域として決定する決定工程と、前記決定されたデータ記録用領域を管理する管理情報に対応する信頼性情報を、暫定的に信頼性がない旨に更新する第1更新工程と、前記決定されたデータ記録用領域に前記データを記録する記録工程と、前記データの記録完了後、前記管理情報を更新すると共に、当該更新された管理情報に対応する前記信頼性情報を信頼性がある旨に確定的に更新する第2更新工程とを備える。
【0034】
情報記録方法の実施形態によれば、情報記録装置の実施形態の場合と同様に、例えば仮に電源の遮断等の原因により、処理時に情報記録媒体上の管理情報が更新されなかった場合であっても、後に信頼性情報に従って信頼性の低いとされる部分領域を特定できるので、管理情報を更新するのに要する時間を大幅に短縮することが可能となる。
【0035】
本実施形態のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施例から明らかにされる。
【0036】
以上説明したように、本発明の情報記録媒体に係る実施形態によれば、記録領域は複数の部分領域に分割されると共に、情報領域には、管理情報及び管理情報の信頼性を示す信頼性情報が記録されているので、例えば仮に電源の遮断等の原因により、処理時に情報記録媒体上に管理情報が記録されなかった場合であっても、管理情報を更新するのに要する時間を大幅に短縮することが可能となる。本発明の情報記録装置若しくは方法に係る実施形態によれば、読出手段又は読出工程、決定手段又は決定工程、記録手段又は記録工程、若しくは各種更新手段又は各種更新工程などを備えるので、例えば仮に電源の遮断等の原因により、情報記録媒体上に管理情報が記録されなかった場合であっても、管理情報を更新するのに要する時間を大幅に短縮することが可能となる。
【実施例】
【0037】
(情報記録媒体)
以下、本発明の情報記録媒体の実施例について図1から図4を参照して説明する。
【0038】
先ず図1を参照して、本実施例の光ディスクの基本構造について説明する。尚、本実施例の光ディスクの一例は書き換え可能型光ディスクである。但し、光ディスクは、追記型光ディスクであってもよい。ここに図1は、本発明の情報記録媒体の一実施例である光ディスクの基本構造を示し、上側部分は複数の記録領域を有する光ディスクの概略平面図であり、これに対応付けられる下側部分は、その径方向における記録領域構造の図式的概念図である。本発明に係る「記録領域」は、本発明に係る「情報領域」を含む。
【0039】
図1に示すように、光ディスク100は、例えば、書き換え可能とされており、DVDと同じく直径12cm程度のディスク本体上の記録面に、センターホール1を中心として内周側から外周側に向けて、本発明に係る「複数の部分領域に分割された記録領域」を備え、かかる記録領域はリードインエリア101、データゾーン102及びリードアウトエリア103からなる。リードインエリア101は、本発明にかかる「情報領域」を含む。そして、各記録領域には、例えば、センターホール1を中心にスパイラル状或いは同心円状に、例えば、グルーブトラック及びランドトラック等のトラック10が交互に設けられており、このグルーブトラックはウオブリングされてもよいし、これらのうち一方又は両方のトラックにプレピットが形成されていてもよい。トラック10上には、データがセクタ11という単位で分割されて記録される。尚、本発明は、このような三つの記録領域を有する光ディスク100には特に限定されない。
【0040】
次に、図2を参照して、本発明の実施例の光ディスクの記録領域の構造並びにその光ディスクに記録された情報及びデータについて説明する。ここに、図2は、本発明の情報記録媒体の一実施例である光ディスクの記録領域の構造図である。尚、図2中の左側が光ディスク100の内周側であり、図2中の右側が光ディスク100の外周側である。尚、図2では、光ディスクの記録領域が分割され、例えば16分割されている。本発明に係る「部分領域」の一例が、例えば、“LI−2”、“LI−3”又は“LI−4”等の16分割された記録領域、即ち「エリア」から構成されている。
【0041】
図2に示すように、光ディスク100の記録領域には、その内周側にリードインエリア101が存在し、リードインエリア101の外周側にデータゾーン102が存在し、データゾーン102の外周側にリードアウトエリア103が存在する。
【0042】
リードインエリア101及びリードアウトエリア103には、データの記録再生を制御又は管理するための各種情報が記録される。制御情報は、データゾーン102への記録及び読取を制御する情報であり、例えば、情報記録媒体の属性や種類などを示す情報、データのアドレス管理をするための情報、例えばディスクドライブ等の情報記録再生装置の記録動作及び読取動作を制御するための情報などである。
【0043】
リードインエリア101内の内周側及び外周側には、制御情報記録エリアLI−1及びLI−4が設けられている。尚、制御情報記録エリアLI−1及びLI−4は、データゾーン102への記録及び読取を制御する制御情報を記録するための領域である。
【0044】
更に、リードインエリア101内の中央部には、本発明に係る「情報領域」の一例を構成する管理情報記録エリアLI−2及びOPCエリアLI−3が設けられている。ここに、OPC(Optimized Power Control)とは、情報記録媒体への記録データの書き込み時に、最適なパワーのレーザー出力を行うための機能である。管理情報記録エリアLI−2には、例えば、後述するようにスペースビットマップ情報、信頼性マップ情報等が記録される(図3参照)。リードアウトエリア103内には、制御情報記録エリアLO−1及びLO−2が設けられている。
【0045】
データゾーン102には、前述したデータ或いはユーザデータが記録される。データゾーン102内には、複数のユーザデータエリアUD−1〜UD−8が設けられ、その内周側と外周側に、それぞれスペアエリアSA−1及びSA−2が設けられている。ユーザデータエリアUD−1〜UD−8はデータを記録するための主たる領域である。スペアエリアSA−1及びSA−2は、ユーザデータエリアUD−1〜UD−8内のディフェクトからデータを退避させるための代替記録領域である。ここに、ディフェクトとは、記録媒体上に存在する傷又は塵埃、若しくは記録媒体の劣化等により正確に再生可能な程度に記録できない領域或いは個所である。すなわち、ユーザデータエリアUD−1〜UD−8にディフェクトが存在するときに、そのディフェクトが存在する場所に記録すべきであったデータ又はその場所に記録されていたデータは、スペアエリアSA−1又はSA−2に代替的に記録され、その後の再生に供される。
【0046】
以上説明した、情報記録媒体に記録される制御情報及び管理情報とデータとはそれらの内容に応じて常に明確に区別できるものではない。しかし、制御情報及び管理情報は主として例えばディスクドライブ等の情報記録再生装置の動作制御に直接的に用いられる情報であるのに対し、データは情報記録再生装置では主として単なる記録又は読取の対象となるだけのデータであり、主として例えばバックエンド又はホストコンピュータのデータ再生処理ないしプログラム実行処理において用いられるデータである。このような性質の違い等に応じて、データはデータゾーン102に記録され、制御情報及び管理情報は、リードインエリア101内の制御情報記録エリアLI−1又はLI−4、管理情報記録エリアLI−2、OPCエリアLI−3、並びにリードインエリア103内の制御情報記録エリアLO−1及びLO−2に記録される。
【0047】
次に、図3を参照して、本実施例の光ディスクの記録領域の構造並びにその光ディスクに記録済みの記録領域及びアドレスの一具体例について説明する。ここに、図3は、本発明の情報記録媒体の一実施例である光ディスクにおいて記録済みの情報を付加した記録領域の分割構造図である。尚、光ディスクの記録領域の構造については、前述した図2の説明と同様である。
【0048】
図3に示した、管理情報記録エリアLI−2には、本発明に係る「管理情報」の一例を構成するスペースビットマップ情報120が記録される。
【0049】
ここに、スペースビットマップ情報120は、各ブロックについて「記録済み」又は「未記録」等の記録状態を示すフラグ情報を、光ディスク100の全体についてまとめた情報である。具体的には、スペースビットマップ情報120は、情報記録媒体の記録領域のセクタのアドレスで指定されるブロックの夫々に対して「記録済み」であるか又は「未記録」であるかの記録状態を識別することができるフラグ情報を、光ディスク100の全体(全ブロック)についてまとめた情報である。特に、スペースビットマップ情報120は、光ディスク100に対してデータを記録する情報記録装置によって、実際の記録動作に先立って先ず読み出された後に、情報記録装置に内蔵されたメモリ内で、情報記録媒体に対して記録を行う機会がある度に更新又は作成される。更にその後、しかるべきタイミング、例えば記録が終了するたびに、又は、EJECT等の操作が行われる時等に一括して、このように更新又は作成された最新のスペースマップ情報が、管理情報記録アリアLI−2内に書き込まれることになる。これにより、正常終了している限りは、有効なスペースビットマップ情報120が、光ディスク100上に書き込まれていることになる。尚、本実施例では、「記録済み」の記録領域に対しては、スペースビットマップ情報120中に、“1”のフラグ情報が立てられ、「未記録」の記録領域に対しては、スペースビットマップ情報120中に、“0”のフラグ情報が立てられる。
【0050】
図3に示すように、本実施例の一具体例では、アドレスは16進数で表現され、例えば、アドレスが、「20000〜9FFFF」、「F0000〜17FFFF」、「1C0000〜1CFFFF」、「260000〜2BFFFF」、「3F0000〜3FFFFF」及び「480000〜51FFFF」で指定されるブロック(即ち、図3中で灰色に塗潰した領域)は、記録済みの記録領域である。他方、上記アドレスで指定されなかったブロックは、未記録の記録領域である。また、より詳細には、4.7ギガバイトの記録容量を有するDVD−RWは、1セクタが2048バイト、1つのブロックが16セクタ(約32.8キロバイト)である。よって、このブロックの単位で記録されたスペースビットマップ情報120のデータ量は、4.7ギガバイト/(2048×16)バイト/8=約17.9キロバイトとなり、1つのブロックに十分に入りきる程度のデータ量である。尚、スペースビットマップ情報120は、光ディスク100の記録領域全体についての情報ではなく、例えば、ユーザデータエリアUD又はリードインエリア101だけについての情報でもよい。
【0051】
また、管理情報記録エリアLI−2には、本発明に係る「信頼性情報」の一例を構成する信頼性マップ情報130が記録される。ここに、信頼性マップ情報130とは、記録媒体の記録領域全体が、例えば16個に分割され、この分割された部分領域、即ちエリアの夫々に対応するスペースビットマップ情報120が最新の情報に更新されているか否かの信頼性を示すフラグ情報が光ディスク100の全体(全エリア)についてまとめられた情報である。具体的には、エリアに対応するスペースビットマップ情報120が、そのエリアの実際の記録状態と整合性が無く、最新の情報に更新されていない場合には、信頼性フラグ131には、“1”のフラグ情報が立てられる。他方、そのエリアの実際の記録状態と整合性がとれ、最新の情報に更新されている場合には、“0”のフラグ情報が立てられる。信頼性マップ情報130は、この信頼性フラグ131が光ディスク100の全体についてまとめられた情報である。より詳細には、本実施例では、信頼性マップ情報は、16個のエリア夫々に対応したフラグ情報がまとめられているので16ビット(2バイト)のデータ量を有する。最新のスペースビットマップ情報が管理情報記録エリアLI−2内に書き込まれれば、係るスペースビットマップ情報が有効である旨の信頼性マップ情報130が、制御情報記録領域LI−2に書き込まれることになる。本実施例では特に、次に説明するように、信頼性マップ情報130には、複数のブロックからなるエリア単位でこのような信頼性フラグが立てられる。
【0052】
次に、図4を参照して、記録領域全体のブロック単位における先頭及び後尾セクタのアドレス、スペースビットマップ情報120、分割された部分領域、即ちエリアの名前並びにこのエリアに対する信頼性フラグ131の一具体例について説明する。ここに、図4は、本発明の情報記録媒体の一実施例である光ディスク100においてアドレス、スペースビットマップ情報120及び信頼性フラグ131の一具体例を示したデータテーブルの構成図である。
【0053】
図4に示すように、前回記録時の処理によって、書き換え型光ディスク等の情報記録媒体の記録領域のアドレスで指定されるブロックの全てに対して、「記録済み」のブロックには、スペースビットマップ情報120のフィールドに“1”のフラグ情報が立てられ、「未記録」のブロックには、“0”のフラグ情報が立てられる。エリア名のフィールドには、16個に分割された部分領域、即ちエリアの夫々の名前が記載されている。その後、今回の記録の際に、先ずこのようなデータテーブルが情報記録再生装置に取り込まれる。そして、今回の記録によって、例えば、記録領域のアドレスが“100000”から“10FFFF”までのブロックに対してデータが正常に記録されたにも関わらず、光ディスク100上の管理情報記録エリアLI−2に記録されている管理情報や信頼性情報が更新されていないタイミングで、情報記録再生装置の本体の電源が遮断された場合、光ディスク100上ではこのブロックに対応するスペースビットマップ情報120が更新されない。即ち、光ディスク100上におけるデータの記録が実際に終了しているにも拘わらず、光ディスク100上における、記録されたデータのブロックに対応するスペースビットマップ情報120は「未記録」を示す“0”のフラグ情報の状態のままで、最新の情報に更新されていない(図4のアドレスが“100000”から“10FFFF”における済フラグ121のフィールドにおける“×”マーク参照)。この場合には、同じく光ディスク100上では、エリアLI−3に対応する信頼性フラグ131のフィールドだけに、データ記録に先立って実行される暫定的な更新処理により“1”のフラグ情報が立てられたままであるので、このようにスペースビットマップ情報が最新情報に更新されていない事実を認識することができる。他方、例えば、アドレスが“20000”から“6FFFF”までのブロックに対してデータが正常に記録され、スペースビットマップ情報120も正常に更新された場合、スペースビットマップ情報120のフィールドにおいて、「記録済み」を示す“1”のフラグ情報が立てられ、最新の情報に更新されている。この場合には、これらのブロックを含むエリア“LI−1”に対応する信頼性フラグ131のフィールドには、“0”のフラグ情報が立てられる、即ち、“0”のフラグ情報にリセットされる。
【0054】
以上のように、本実施例の構成が、後述する比較例と異なる点の一つは、例えば仮に電源の遮断等の原因により、情報記録媒体上にスペースビットマップ情報120が記録されなかった場合であっても、後にスペースビットマップ情報120の信頼性を示す信頼性フラグ131に従って信頼性の低いとされるエリアを特定できるので、スペースビットマップ情報120を更新するのに要する時間を大幅に短縮することが可能となる点にある。
【0055】
具体的には、前述のように、あるエリアに対してデータが正常に記録されたにも関わらず、情報記録再生装置の本体の電源が遮断された場合、あるエリアに対応するスペースビットマップ情報120が最新の情報に更新されていない場合がある。この場合には、信頼性フラグ131のフィールドに、“1”のフラグ情報が立てられ信頼性の低いとされるエリア“LI−3”を特定できるので、この特定されたエリアについて最新のスペースビットマップ情報120に更新すればよい。即ち、記録領域全体に対して検証或いはスキャンを行う必要はなく、スペースビットマップ情報120の信頼性が低いと特定されたエリア“LI−3”のみに対して検証或いはスキャンを行えば足りる。従って、スペースビットマップ情報120を更新するのに要する時間を大幅に短縮することが可能となる。
【0056】
より詳細には、本実施例は、エリアに分割され、このエリアの夫々に対応する信頼性フラグ131を、分割数だけ、例えば、16ビット(2バイト)分のデータ量だけ備えている。他方、後述する比較例は、記録領域全体のスペースビットマップ情報120が最新の情報を示しているかどうかの信頼性を示す情報として、信頼性フラグ132を、1個、即ち1ビット分のデータ量だけ備えている。このように、本実施例では、後述する比較例に対して、“分割数”倍のデータ量の管理情報信頼性フラグを必要とするが、最新のスペースビットマップ情報120に更新されるための時間を“1/分割数”倍、例えば“1/16”倍に短縮することが可能である。尚、“分割数”倍のデータ量も前述した1セクタに十分に記録可能である。
【0057】
特に、また、本実施例において、記録領域全体をエリアに分割するに際して、このエリアの使用方法に応じた境界で分割すると大変有効である。例えば、リードインエリア101、スペアエリアSA−1又はSA−2、ユーザデータエリアUD並びにリードアウトエリア103で分割してもよい。更にまた、リードインエリア101の中でも、管理情報記録エリアLI−2や、OPCエリアLI−3等の境界で分割してもよい。何故ならば、これらのエリアは、使用又は記録される時期やタイミングが類似している。よって、これらのエリア夫々に対して、信頼性フラグ131が設定された場合、仮に、電源の遮断等が発生しても、空間的局所性及び時間的局所性によって、空間的に近くのブロック等に短時間に記録される可能性が高いので、スペースビットマップ情報120の信頼性が低いとして特定されるエリアの範囲を最小限とすることが可能であり、スキャンする時間及び最新のスペースビットマップ情報120に更新する時間の更なる短縮化、効率化を実現することが可能である。
【0058】
次に、図5及び図6を参照して、本実施例の作用効果について検討を加える。ここに、図5は、比較例である光ディスクにおいて記録済みの情報を付加した記録領域の構造図であり、図6は、そのデータテーブル構成図である。尚、光ディスクの記録領域の構造については、前述した図2及び図3の説明と同様である。
【0059】
図5に示した、管理情報記録エリアLI−2には、前述のように、本発明に係る「管理情報」の一例を構成するスペースビットマップ情報120が記録される。
【0060】
また、管理情報記録エリアLI−2には、比較例に係る管理情報の信頼性を示す信頼性情報の一例を構成する信頼性フラグ132が記録される。
【0061】
この比較例では、本実施例のように信頼性フラグを設ける単位として記録領域は分割されない。そして、記録領域全体のスペースビットマップ情報120が正常に更新されたかどうかを示す情報として、信頼性フラグ132を1個だけ備えている。具体的には、光ディスク100が、後述する情報記録再生装置に挿入された時に、信頼性フラグ132には“1”のフラグ情報が立てられ、最新のスペースビットマップ情報120に正常に更新された場合には、光ディスク100が排出される時に“0”のフラグ情報にリセットされる。他方、データが正常に光ディスク100に記録されたにも関わらず、後述される情報記録再生装置の本体の電源が遮断され、このブロックに対応する最新のスペースビットマップ情報120に更新されていない場合には、信頼性フラグ132のフィールドに、“1”のフラグ情報が立てられたままである。このように信頼性フラグ132によって、いずれかのブロックに対応するスペースビットマップ情報120に信頼性がないと判定された場合でも、このスペースビットマップ情報120を正常に更新するためには、例えば記録領域の全体を検証或いはスキャンする必要性が生じる。
【0062】
これに対して図1から図5を参照して説明した本実施例の光ディスク100によれば、仮にスペースビットマップ情報120が更新されなかったとしても、信頼性フラグ131を参照することで、スペースビットマップ情報120を正規に更新するために検証或いはスキャンする領域を顕著に小さくできるので、比較例と比べて各段に有利である。
【0063】
(情報記録再生装置)
次に図7から図13を参照して、本発明の実施例に係る情報記録再生装置300の構成及び動作について説明する。特に、本実施例は、本発明の情報記録装置を前述した光ディスク用の情報記録再生装置に適用した例である。
【0064】
先ず、図7を参照して、本発明の実施例である情報記録再生装置300の構成について説明する。ここに、図7は、本発明の実施例に係る情報記録再生装置300のブロック図である。尚、情報記録再生装置300は、光ディスク100に記録データを記録する機能と、光ディスク100に記録された記録データを再生する機能とを備える。
【0065】
図7を参照して情報記録再生装置300の内部構成を説明する。情報記録再生装置300は、プロセッサ354の制御下で、光ディスク100に情報を記録すると共に、光ディスク100に記録された情報を読み取る装置である。
【0066】
情報記録再生装置300は、光ディスク100、スピンドルモータ351、光ピックアップ352、信号記録再生手段353、プロセッサ(ドライブ制御手段)354、メモリ355、データ入出力制御手段306、電源制御手段308、操作ボタン310、表示パネル311、及びバス357により構成されている。
【0067】
スピンドルモータ351は光ディスク100を回転及び停止させるもので、光ディスクへのアクセス時に動作する。より詳細には、スピンドルモータ351は、図示しないサーボユニット等によりスピンドルサーボを受けつつ所定速度で光ディスク100を回転及び停止させるように構成されている。
【0068】
光ピックアップ352は光ディスク100への記録再生を行うもので、レーザー装置とレンズから構成される。より詳細には、光ピックアップ352は、光ディスク100に対してレーザービーム等の光ビームを、再生時には読み取り光として第1のパワーで照射し、記録時には書き込み光として第2のパワーで且つ変調させながら照射する。
【0069】
信号記録再生手段353は、スピンドルモータ351と光ピックアップ352を制御することで光ディスク100に対して記録再生を行う。
【0070】
メモリ355は、記録再生データのバッファ領域や、信号記録再生手段353で使用出来るデータに変換する時の中間バッファとして使用される領域などディスクドライブ300におけるデータ処理全般において使用される。
【0071】
特に、メモリ355はこれらレコーダ機器としての動作を行うためのプログラムが格納されるROM領域と、映像データの圧縮伸張で用いるバッファやプログラム動作に必要な変数が格納されるRAM領域などから構成される。特に、本実施例では、電源が遮断されても、メモリ355に格納された信頼性フラグ131の情報により効率的にスペースビットマップ情報120を更新することができる。
【0072】
プロセッサ(ドライブ制御手段)354は、信号記録再生手段353、メモリ355と、バス357を介して接続され、各制御手段に指示を行うことで、情報記録再生装置300全体の制御を行う。通常、プロセッサ354が動作するためのソフトウェアは、メモリ355に格納されている。
【0073】
データ入出力制御手段306は、情報記録再生装置300に対する外部からデータ入出力を制御し、メモリ355上のデータバッファへの格納及び取り出しを行う。データの入出力が映像信号である場合には、データ入力時には外部から受け取ったデータをMPEGフォーマットに圧縮(エンコード)してからメモリ355へ出力し、データ出力時には、メモリ355から受け取ったMPEGフォーマットのデータを伸張(デコード)してから外部へ出力する。
【0074】
操作制御手段307は情報記録再生装置300に対する動作指示受付と表示を行うもので、記録又は再生といった操作ボタン310による指示をプロセッサ354に伝え、記録中や再生中といった情報記録再生装置300の動作状態を蛍光管などの表示パネル311に出力する。
【0075】
このように、情報記録再生装置300の一例である、家庭用機器では映像を記録再生するレコーダ機器である。このレコーダ機器は放送受信チューナや外部接続端子からの映像信号をディスクに記録し、テレビなど外部表示機器にディスクから再生した映像信号を出力する機器である。メモリ355に格納されたプログラムをプロセッサ354で実行させることでレコーダ機器としての動作を行っている。
【0076】
次に、図8から図10を参照して、図7において構成を説明した本実施例の情報記録再生装置300によって、信頼性マップ情報130に基づいて、スペースビットマップ情報120が光ディスク100上で更新される動作及び記録動作について詳細に説明する。ここに、図8は、本実施例における情報記録再生装置300において信頼性マップ情報130を構成する信頼性フラグ131に基づいて、スペースビットマップ情報120が光ディスク100上で更新される動作を示すフローチャートである。図9は、本実施例における情報記録再生装置300において電源が遮断された場合の記録動作を示すフローチャートである。図10は、本実施例における情報記録再生装置300において通常時の記録動作を示すフローチャートである。
【0077】
尚、それぞれの処理における動作は、基本的には、操作ボタン310から情報記録再生装置300に対するコマンドが発行されることにより指示され、光ディスク100へのデータの記録及び光ディスク100からのデータの再生は情報記録再生装置300が実行する。
【0078】
先ず、図8を参照して、情報記録再生装置300において信頼性マップ情報130を構成する信頼性フラグ131に基づいて、スペースビットマップ情報120が光ディスク100上で更新される動作について説明する。
【0079】
本実施例における情報記録再生装置300に電源が投入され、起動される(ステップS101)。尚、ここでは、光ディスク100は装着されていると仮定する。
【0080】
データ記録を行うための記録領域設定の前に、プロセッサ354は情報記録再生装置300に対してディスク装着状態であるかどうかを確認した後、ディスク記録情報読み出しコマンドを発行し、光ピックアップ352は光ディスク100上の管理情報記録エリアLI−2から最新の信頼性マップ情報130の読み出しを行い、プロセッサ354の制御下で、バス357を通じて、信頼性マップ情報130を、メモリ355のRAM領域に、信頼性マップ情報130を格納する(ステップS102)。
【0081】
スペースビットマップ情報120は、ステップS102aの信頼性マップ情報130と同様にして、情報記録再生装置300のメモリ355のRAM領域に格納される(ステップS103)。
【0082】
情報記録再生装置300は、メモリ355に格納された信頼性マップ情報130の信頼性フラグ131が全て“0”であるか否かの判定を行う(ステップS104)。ここで、あるエリアに対応する信頼性フラグ131に“1”が立っている場合は(ステップS104:No)、このエリアに対応するスペースビットマップ情報120の信頼性が低いので、このスペースビットマップ情報120は光ディスク100上で最新の情報に更新される。具体的には、信頼性フラグ131に“1”が立っている、幾つかのエリアにおいて、スキャン、即ち読み込みが行われ、記録領域と未記録領域が判別され、光ディスク100上の管理情報記録エリアLI−2に記録されていたスペースビットマップ情報120が最新の情報に更新される(ステップS105a)。尚、記録領域のスキャンに際しては、更新前のスペースビットマップ情報120に示された未記録領域を優先的にスキャンすると効率的である。同時に更新した信頼性フラグ情報を、光ディスク100上の管理情報記録エリアLI−2に記録する。
【0083】
他方、ステップS104の判定の結果、信頼性マップ情報130の信頼性フラグ131が全て“0”である場合は(ステップS104:Yes)、スペースビットマップ情報120は最新の情報を示しているので、光ディスク100上での更新は行われない。
【0084】
次に、図9を参照して、情報記録再生装置300においてアプリケーション動作中に電源が遮断された場合の記録動作及び光ディスク100上での更新動作について説明する。
【0085】
図8で説明した信頼性マップ情報130及びスペースビットマップ情報120等の取得若しくは取得に加えた更新以降、情報記録再生装置300は記録開始指示、即ち書き込みコマンドの発行を待つ(ステップS200)。
【0086】
ここで、例えば、操作ボタン310で録画ボタンが押されると、プロセッサ354がこれを検知し、データ入出力制御手段306からのデータがメモリ355に格納されると、プロセッサ354は、記録開始指示、即ち書き込みコマンドの発行があったと判断する(ステップS200:Yes)。
【0087】
他方、例えば、操作ボタン310で録画ボタンが押されない場合、情報記録再生装置300は記録開始指示、即ち書き込みコマンドの発行を引き続き待つ(ステップS200:No)。
【0088】
次に、プロセッサ354は、メモリ355に格納されたスペースビットマップ情報120に基づいて、今から記録する、即ち書き込む記録領域の設定を行い、この記録領域のアドレスと記録データ長を決定する。このように決定された記録領域に属するエリアに対応する信頼性フラグ131に“1”が暫定的に光ディスク100上の管理情報記録エリアLI−2に立てられる(ステップS210a)。
【0089】
次に、プロセッサ354の制御下で、前述のように決定された記録領域のアドレスと記録データ長に基づいて、データ記録コマンドが発行され、データが光ディスク100上の記録領域へ実際に記録されていく(ステップS220−1)。コマンド完了ステータスを受領したプロッサ354は、記録済みの記録領域を識別し、メモリ355及び光ディスク100上の管理情報記録エリアLI−2に格納されたスペースビットマップ情報120の更新を行う(ステップS230a)。スペースビットマップ情報120の更新完了後、該当エリアに対応する信頼性フラグ131に“0”が確定的に光ディスク100上の管理情報記録エリアLI−2で立てられる(ステップS240a)。
【0090】
以降、ステップS210aからステップS240aまでの一連の記録動作が繰り返される。尚、“n”回目における光ディスク上の記録領域への実際の記録を、“ステップS220−n”とする。
【0091】
次に、“n”回目の記録動作において、エリアに対応する信頼性フラグ131に“1”が暫定的に立てられ(ステップS210a)、“n”回目における光ディスク上の記録領域へ記録(ステップS220−n)が完了される。この記録完了後、まだアプリケーションの動作中において、電源が遮断された場合(ステップS900)、“n”回目における光ディスク上の記録領域への実際の記録がメモリ355及び光ディスク100の管理情報記録エリアLI−2上のスペースビットマップ情報120に反映されず、且つ、信頼性フラグ131に“1”が立てられたままである。よって、情報記録装置300の再スタート後、前述した図8のステップS102及びS103を経て、ステップS104でNoと判定され、ステップS105aにおいて、信頼性フラグ131に“1”が立てられたままのエリアに対応するスペースビットマップ情報120だけが光ディスク100上の管理情報記録エリアLI−2上で最新の情報に更新される。尚、情報記録再生装置300の電源が遮断される以前のスペースビットマップ情報120及び信頼性マップ情報130の正常な更新は当然に有効となっている。
【0092】
次に、図10を参照して、情報記録再生装置300の正常時の記録動作及び光ディスク100上での更新動作について説明する。尚、ステップS200からステップS220−nまでの記録動作は図9の電源が遮断された場合と同様である。
【0093】
正常時においては、“n”回目における光ディスク上の記録領域へ記録(ステップS220−n)の完了後、前述のステップS230aの更新が行われ、前述のステップS240aにおいて、該当エリアの信頼性フラグ131に“0”が立てられる。
【0094】
次に、情報記録再生装置300は、操作ボタン310からの光ディスク100の排出指示、即ちEJECTコマンドの発行を待つ(ステップS300)。この排出指示又はコマンドが発行された場合(ステップS300:Yes)、光ディスク100の管理情報記録エリアLI−2に、メモリ355上で最新の情報に更新されたスペースビットマップ情報120が書き換え又は追記される(ステップS400)。
【0095】
次に、同様にして信頼性マップ情報130が確認の意味で書き換え又は追記される(ステップS500)。
【0096】
次に、情報記録再生装置300は、ステップS300の操作ボタン310からの光ディスク100の排出指示又はコマンドの発行を受けて、実際に光ディスク100を排出する(ステップS600)。
【0097】
他方、ステップS300の判定の結果、排出指示又はコマンドが発行されない場合(ステップS300:No)、情報記録再生装置300は記録開始指示、即ち書き込みコマンドの発行を待つ(ステップS200)。
【0098】
次に、不揮発性メモリを備えている場合について、図11から図13を参照して、信頼性マップ情報130に基づいて、スペースビットマップ情報120が不揮発性のメモリ355上で更新される動作及び記録動作について詳細に説明する。ここに、図11は、本実施例における情報記録再生装置300において信頼性マップ情報130を構成する信頼性フラグ131に基づいて、スペースビットマップ情報120が不揮発性のメモリ355上で更新される動作を示すフローチャートである。図12は、本実施例における情報記録再生装置300において電源が遮断された場合の記録動作を示すフローチャートである。図13は、本実施例における情報記録再生装置300において通常時の記録動作を示すフローチャートである。
【0099】
先ず、図11を参照して、情報記録再生装置300において信頼性マップ情報130を構成する信頼性フラグ131に基づいて、スペースビットマップ情報120が不揮発性のメモリ355上で更新される動作について説明する。尚、図11において、光ディスク100上で更新される動作を示した図8と同様のステップには同様のステップ番号を付し、それらの説明は適宜省略する。
【0100】
情報記録再生装置300は、不揮発性のメモリ355に格納された信頼性マップ情報130の信頼性フラグ131が全て“0”であるか否かの判定を行う(ステップS104)。ここで、あるエリアに対応する信頼性フラグ131に“1”が立っている場合は(ステップS104:No)、このエリアに対応するスペースビットマップ情報120の信頼性が低いので、このスペースビットマップ情報120はメモリ355上で最新の情報に更新される。具体的には、信頼性フラグ131に“1”が立っている、幾つかのエリアにおいて、スキャン、即ち読み込みが行われ、記録領域と未記録領域が判別され、不揮発性のメモリ355上に記録されていたスペースビットマップ情報120が最新の情報に更新される(ステップS105b)。尚、前述のように、記録領域のスキャンに際しては、更新前のスペースビットマップ情報120に示された未記録領域を優先的にスキャンすると効率的である。
【0101】
次に、図12を参照して、情報記録再生装置300においてアプリケーション動作中に電源が遮断された場合の記録動作及び不揮発性のメモリ355上での更新動作について説明する。尚、図12において、光ディスク100上で更新される動作を示した図9と同様のステップには同様のステップ番号を付し、それらの説明は適宜省略する。
【0102】
プロセッサ354は、不揮発性のメモリ355に格納されたスペースビットマップ情報120に基づいて、今から記録する、即ち書き込む記録領域の設定を行い、この記録領域のアドレスと記録データ長を決定する。このように決定された記録領域に属するエリアに対応する信頼性フラグ131に“1”が不揮発性のメモリ355上で暫定的に立てられる(ステップS210b)。
【0103】
次に、前述したステップS220−1でデータ記録動作が行われる。
【0104】
次に、コマンド完了ステータスを受領したプロッサ354は、記録済みの記録領域を識別し、メモリ355上のスペースビットマップ情報120の更新を行う(ステップS230b)。スペースビットマップ情報120の更新完了後、該当エリアに対応する信頼性フラグ131に“0”が確定的に不揮発性のメモリ355上で立てられる(ステップS240b)。
【0105】
次に、“n”回目の記録動作において、エリアに対応する信頼性フラグ131に“1”が暫定的に不揮発性のメモリ355上で立てられ(ステップS210b)、“n”回目における光ディスク上の記録領域へ記録(ステップS220−n)が完了される。この記録完了後、まだアプリケーションの動作中において、電源が遮断された場合(ステップS900)、“n”回目における光ディスク上の記録領域への実際の記録がメモリ355上のスペースビットマップ情報120に反映されず、且つ、信頼性フラグ131に“1”が立てられたままである。よって、情報記録装置300の再スタート後、前述した図11のステップS102及びS103を経て、ステップS104でNoと判定され、ステップS105bにおいて、信頼性フラグ131に“1”が立てられたままのエリアに対応するスペースビットマップ情報120だけが不揮発性のメモリ355上で最新の情報に更新される。尚、情報記録再生装置300の電源が遮断される以前のスペースビットマップ情報120及び信頼性マップ情報130の正常な更新は当然に有効となっている。
【0106】
次に、図13を参照して、情報記録再生装置300の正常時の記録動作及び不揮発性のメモリ355上での更新動作について説明する。尚、ステップS200からステップS220−nまでの記録動作は図12の電源が遮断された場合と同様である。
【0107】
正常時においては、“n”回目における光ディスク上の記録領域へ記録(ステップS220−n)の完了後、前述のステップS230bのメモリ355上での更新が行われ、前述のステップS240bにおいて、該当エリアの信頼性フラグ131に“0”が不揮発性のメモリ355上で確定的に立てられる。
【0108】
次に、ステップS300、ステップS400、ステップS500及びステップS600については図10と同様である。
【0109】
本実施例では、管理情報として、スペースビットマップ情報120を例に説明したが、管理情報としては、ディフェクトリスト情報など他の管理情報でもよいし、それらを一括して含んでいる情報としてもよい。従って、ディフェクトリスト情報等が最新の情報に更新されていなく、信頼性が無いとして判定された場合、スペースビットマップ情報120と同様に、そのディフェクトリスト情報等が記録されたエリアのスキャンが必要となり、しかもそのスキャンが必要なエリアが特定される。よって、ディフェクトリスト情報等が最新の情報に更新される時間を短縮することが可能である。
【0110】
加えて、本実施例では、管理情報の一例であるスペースビットマップ情報120及び信頼性マップ情報130は、管理情報記録エリアLI−2に記録され、プロセッサ354の制御下で、ディスクドライブ300によって管理されるように示したが、これらの管理情報は、ユーザデータエリアUDに記録され、ファイルシステム又はアプリケーション等によって管理されるようにしてもよい。
【0111】
尚、前半の図8乃至図10の実施例では、情報記録媒体の一例として書き換え型の光ディスク100並びに情報再生記録装置の一例として書き換え型の光ディスク100に係るレコーダ又はプレーヤについて説明したが、本発明は、書き換え型の光ディスク並びにそのレコーダ又はプレーヤに限られるものではなく、後半の図11乃至図13の実施例を応用して、追記型の光ディスク等の追記型の情報記録媒体、ハードディスク等の大容量記録装置、他の高密度記録或いは高転送レート対応の各種情報記録媒体並びにそのレコーダ又はプレーヤにも適用可能である。
【0112】
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう情報記録媒体、情報記録装置及び方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明の情報記録媒体の一実施例である光ディスクの基本構造を示し、上側部分は複数の記録領域を有する光ディスクの概略平面図であり、これに対応付けられる下側部分は、その径方向における記録領域構造の図式的概念図である。
【図2】本発明の情報記録媒体の一実施例である光ディスクの記録領域の構造図である。
【図3】本発明の情報記録媒体の一実施例である光ディスクにおいて記録済みの情報を付加した記録領域の分割構造図である。
【図4】本発明の情報記録媒体の一実施例である光ディスクにおいてアドレス、スペースビットマップ情報120及び信頼性フラグの一具体例を示したデータテーブルの構成図である。
【図5】比較例である光ディスクにおいて記録済みの情報を付加した記録領域の構造図である。
【図6】比較例である光ディスクにおいてアドレス、スペースビットマップ情報及び信頼性フラグの一具体例を示したデータテーブルの構成図である。
【図7】本発明の実施例に係る情報記録再生装置のブロック図である。
【図8】本実施例における情報記録再生装置において信頼性マップ情報に基づいて、スペースビットマップ情報が書き換え型の光ディスク上で更新される動作を示すフローチャートである。
【図9】図8において電源が遮断された場合の記録動作を示すフローチャートである。
【図10】図8において通常時の記録動作を示すフローチャートである。
【図11】本実施例における情報記録再生装置において信頼性マップ情報に基づいて、スペースビットマップ情報が不揮発性のメモリ上で更新される動作を示すフローチャートである。
【図12】図11において電源が遮断された場合の記録動作を示すフローチャートである。
【図13】図11において通常時の記録動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0114】
1 センターホール
10 トラック
11 セクタ
100 光ディスク
101 リードインエリア
102 データゾーン
103 リードアウトエリア
LI−1 制御情報記録エリア
LI−2 管理情報記録エリア
LI−3 OPCエリア
LI−4 制御情報記録エリア
SA−1 スペアエリア
UD ユーザデータエリア
UD−1 ユーザデータエリア
UD−2 ユーザデータエリア
UD−3 ユーザデータエリア
UD−4 ユーザデータエリア
UD−5 ユーザデータエリア
UD−6 ユーザデータエリア
UD−7 ユーザデータエリア
UD−8 ユーザデータエリア
SA−2 スペアエリア
LO−1 制御情報記録エリア
LO−2 制御情報記録エリア
120 スペースビットマップ情報
121 済フラグ
130 信頼性マップ情報
131 信頼性フラグ
132 信頼性フラグ
300 情報記録再生装置
306 データ入出力制御手段
307 操作制御手段
310 操作ボタン
311 表示パネル
351 スピンドルモータ
352 光ピックアップ
353 信号記録再生手段
354 プロセッサ(ドライブ制御手段)
355 メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の部分領域に分割された記録領域と、
前記複数の部分領域の状態を少なくとも前記部分領域別に管理するための管理情報と、前記複数の部分領域の夫々に対する前記管理情報の信頼性を示す信頼性情報と、を記録するための情報領域と
を備えたことを特徴とする情報記録媒体。
【請求項2】
前記情報領域は、前記記録領域のリードインエリア内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
【請求項3】
前記管理情報は、前記複数の部分領域を更に分割した小領域別にデータが記録済みであるか否かを示す情報からなることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
【請求項4】
前記記録領域は、記録されるデータの属性に応じて前記複数の部分領域に分割されていることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
【請求項5】
前記管理情報及び前記信頼性情報は、前記部分領域別のテーブル形式で記述されていることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
【請求項6】
請求項1に記載の情報記録媒体にデータを記録するための情報記録装置であって、
前記管理情報を前記情報領域から読み出す読出手段と、
前記複数の部分領域のうち前記読出手段により読み出された管理情報により管理される部分領域の少なくとも一つを、データ記録用領域として決定する決定手段と、
前記決定されたデータ記録用領域を管理する管理情報に対応する信頼性情報を、暫定的に信頼性がない旨に更新する第1更新手段と、
前記決定されたデータ記録用領域に前記データを記録する記録手段と、
前記データの記録完了後、前記管理情報を更新すると共に、当該更新された管理情報に対応する前記信頼性情報を信頼性がある旨に確定的に更新する第2更新手段と
を備えたことを特徴とする情報記録装置。
【請求項7】
請求項1に記載の情報記録媒体にデータを記録するための情報記録方法であって、
前記管理情報を前記情報領域から読み出す読出工程と、
前記複数の部分領域のうち前記読出工程により読み出された管理情報により管理される部分領域の少なくとも一つを、データ記録用領域として決定する決定工程と、
前記決定されたデータ記録用領域を管理する管理情報に対応する信頼性情報を、暫定的に信頼性がない旨に更新する第1更新工程と、
前記決定されたデータ記録用領域に前記データを記録する記録工程と、
前記データの記録完了後、前記管理情報を更新すると共に、当該更新された管理情報に対応する前記信頼性情報を信頼性がある旨に確定的に更新する第2更新工程と
を備えたことを特徴とする情報記録方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録情報を記録するための記録領域と、
前記記録領域を管理する複数の管理情報を記録するための管理情報領域と、
前記管理情報毎の信頼性を示す信頼性情報を記録するための信頼性情報領域と
を備えたことを特徴とする情報記録媒体。
【請求項2】
前記複数の管理情報に管理される複数の前記記録情報の属性は、夫々異なることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
【請求項3】
前記信頼性情報領域は、前記記録領域のリードインエリア内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
【請求項4】
記録情報を記録するための記録領域と、前記記録領域を管理する複数の管理情報を記録するための管理情報領域と、前記管理情報毎の信頼性を示す信頼性情報を記録するための信頼性情報領域とを備えた情報記録媒体に前記記録情報を記録するための情報記録装置であって、
前記信頼性情報を前記信頼性情報領域から読み出す読出手段と、
前記記録情報に対応する前記管理情報の信頼性情報を暫定的に信頼性がない旨に更新する第1更新手段と、
前記記録情報を前記記録領域に記録する記録手段と、
前記記録手段の記録完了後、前記信頼性情報を信頼性がある旨に確定的に更新する第2更新手段と
を備えたことを特徴とする情報記録装置。
【請求項5】
記録情報を記録するための記録領域と、前記記録領域を管理する複数の管理情報を記録するための管理情報領域と、前記管理情報毎の信頼性を示す信頼性情報を記録するための信頼性情報領域とを備えた情報記録媒体に記録された前記記録情報を再生するための情報再生装置であって、
前記信頼性情報を前記信頼性情報領域から読み出す読出手段と、
読み出された前記信頼性情報に基づいて、信頼性の無い前記管理情報を検出する検出手段と
を備えたことを特徴とする情報再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−196171(P2006−196171A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−56309(P2006−56309)
【出願日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【分割の表示】特願2003−197334(P2003−197334)の分割
【原出願日】平成15年7月15日(2003.7.15)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】