説明

情報記録媒体、記録再生方法及び記録再生装置

ユーザデータを記録するためのユーザデータ領域と、ユーザデータ領域に発生した欠陥を代替するためのスペアブロックを含むスペア領域と、ユーザデータ領域に発生した欠陥についての情報が記録される欠陥管理領域と、を含み、スペア領域のスペアブロックは、スペア領域の使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在する使用可能スペアブロックと、使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない使用可能スペアブロックと、を含み、欠陥管理領域には、スペア領域の次に利用可能な位置ポインタが記録され、スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない使用可能スペアブロックのうち、最初の使用可能スペアブロックを指す情報記録媒体である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報記録媒体、記録再生方法及び記録再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
欠陥管理(defect management)を支援する情報記録媒体は、一般的に、ユーザ領域に発生した欠陥を代替するためのスペア領域を有する。ユーザ領域に発生した欠陥ブロックは、スペア領域の使用可能なスペアブロックに代替され、その代替に関連した情報は、欠陥情報として管理される。また、欠陥情報を介して、ユーザ領域だけではなく、スペア領域(spare area)に発生した欠陥情報も、共に管理される。欠陥情報及びディスク管理に必要な情報は、欠陥管理領域に保存されて管理されるが、欠陥管理領域は、ディスク型媒体において、内周あるいは外周に少なくとも一つ以上設けられている。前記欠陥情報と、ディスク管理に必要な情報とを欠陥管理情報と呼び、欠陥管理情報は、欠陥管理領域に保存される。欠陥管理領域は、ディスク管理領域と呼ばれもする。
【0003】
図1A及び図1Bは、欠陥管理を行うディスクで、スペア領域について説明するための参考図である。
【0004】
図1Aは、シングルレイヤ・ディスクの一般的なレイアウトを示している。図1Aを参照すれば、シングルレイヤ・ディスク100は、リード領域110、スペア領域120、ユーザデータ領域130、リードアウト領域140を含む。
【0005】
リード領域110とリードアウト領域140は、ディスク関連情報と、ユーザデータ領域に発生した欠陥に関連した情報とを含む。
【0006】
ユーザデータ領域130には、ユーザデータが記録され、スペア領域120は、ユーザデータ領域130に記録されたデータに欠陥が生じれば、このような欠陥が発生したブロックを代替するためのデータを記録するためのスペアブロックを含む。
【0007】
スペア領域は、通常、1つの使用順序(usage order)が決まれば、その使用順序によって、スペア領域のスペアブロックが順次に使われる。図1Aは、リード領域110があるディスクの内周側から、リードアウト領域140のある外周側にスペア領域が使われるとするとき、スペアブロック1,2,3,4,5,6,7は、すでにユーザデータ領域の欠陥ブロックを代替するための代替ブロックとして使われている状態を示している。図1Aでスペアブロック1,2,3,4,5,6,7は、代替されたスペアブロックとして表示されており、残りのスペアブロック8,9,10,11,12は、使用可能なスペアブロックとして表示されている。
【0008】
ところで、スペア領域で、すでに欠陥ブロックを代替するためのブロックとして使われた代替ブロックでも、さまざまな原因によって、かような代替ブロックが、再び使用可能なスペアブロックに変更されることがある。
【0009】
すなわち、図1Aに図示されているように、スペア領域のスペアブロック1,2,3,4,5,6,7は、すでにユーザデータ領域の欠陥ブロックを代替するための代替ブロックとして使われるとしても、さまざまな原因によって、図1Bに図示されているように、スペアブロック3,4,5が、再び使用可能なスペアブロックに変更されることがある。
【0010】
かような原因としては、欠陥管理を具現するドライブの政策によって、多様に発生しうるが、例えば、ドライブがディスクを使用する最中に、ディスクを検証するのである。ディスク検証を行いつつ、ある原因によって、代替ブロック3,4,5に係わる代替エントリがそれ以上不要であると判断された場合、ドライブは、代替ブロック3,4,5に関連した代替エントリを欠陥リストから削除し、代替ブロック3,4,5に係わる代替エントリが削除されれば、代替ブロック3,4,5が代替ブロックであるという情報が除去されるために、代替ブロック3,4,5は、代替ブロックではなく、使用可能なスペアブロックとして使用できることになるのである。
【0011】
従って、結局、スペア領域を順次に使用するとしても、図1Bに図示されているように、代替されたスペアブロックと使用可能なスペアブロックとがランダムに配列される状況が発生しうる。図1Bでのようなスペア領域の状態で、ドライブが、スペア領域の使用可能なスペアブロックのうち、どの使用可能なスペアブロックを使用するのが効果的であるかということなど、スペア領域についての情報を管理する必要性が叫ばれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、欠陥管理を行う情報記録媒体で、スペア領域の情報を効率的に管理し、欠陥管理にかかる時間を効果的に短縮させるための情報記録媒体、記録再生装置及び記録再生方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記のような課題を解決するための本発明の1つの特徴は、情報記録媒体において、ユーザデータを記録するためのユーザデータ領域と、各スペアブロックが、前記ユーザデータ領域に発生した欠陥(defect)ブロックを代替する(replace)ために構成される複数のスペアブロックを含むスペア領域(spare area)と、前記ユーザデータ領域に発生した前記各欠陥ブロックについての情報が記録される欠陥管理領域(defect management area)と、を含み、前記スペア領域の前記複数のスペアブロックは、前記スペア領域の使用順序(usage order)上で当該スペアブロックのフォワード部分(forward part)に、代替ブロック(replacement block)が存在する使用可能スペアブロック(usable spare block)と、使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない使用可能スペアブロックと、を含み、前記欠陥管理領域には、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタが記録され、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、前記使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない複数の使用可能スペアブロックのうち、最初の使用可能スペアブロックを指すものである。
【0014】
本発明の他の特徴は、情報記録媒体にデータを記録する記録装置において、ユーザデータを記録するためのユーザデータ領域と、各スペアブロックが、前記ユーザデータ領域に発生した欠陥ブロックを代替するために構成される複数のスペアブロックを含むスペア領域と、各前記ユーザデータ領域に発生した前記各欠陥ブロックについての情報が記録される欠陥管理領域と、を含み、前記スペア領域の前記複数のスペアブロックは、前記スペア領域の使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在する使用可能スペアブロックと、使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない使用可能スペアブロックと、を含む前記情報記録媒体にデータを記録するピックアップ;前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタを、前記欠陥管理領域に記録するように、前記ピックアップを制御する制御部;を含み、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、前記使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない複数の使用可能スペアブロックのうち、最初の使用可能スペアブロックを指すものである。
【0015】
本発明のさらに他の特徴は、情報記録媒体にデータを再生する再生装置において、ユーザデータを記録するためのユーザデータ領域と、各スペアブロックが、前記ユーザデータ領域に発生した欠陥ブロックを代替するために構成される複数のスペアブロックを含むスペア領域と、前記ユーザデータ領域に発生した前記各欠陥ブロックについての情報が記録される欠陥管理領域と、を含み、前記スペア領域の前記スペアブロックは、前記スペア領域の使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在する使用可能スペアブロックと、使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない使用可能スペアブロックと、を含む前記情報記録媒体からデータを再生するピックアップ;前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタを、前記欠陥管理領域から再生するように、前記ピックアップを制御する制御部;を含み、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、前記使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない複数の使用可能スペアブロックのうち、最初の使用可能スペアブロックを指すものである。
【0016】
本発明のさらに他の特徴は、情報記録媒体にデータを記録する記録方法において、ユーザデータを記録するためのユーザデータ領域と、各スペアブロックが、前記ユーザデータ領域に発生した欠陥ブロックを代替するために構成される複数のスペアブロックを含むスペア領域と、前記ユーザデータ領域に発生した前記各欠陥ブロックについての情報が記録される欠陥管理領域と、を含み、前記スペア領域の前記複数のスペアブロックは、前記スペア領域の使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在する使用可能スペアブロックと、使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない使用可能スペアブロックと、を含む前記情報記録媒体にデータを記録する段階と、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタを、前記欠陥管理領域に記録する段階と、を含み、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、前記使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない複数の使用可能スペアブロックのうち、最初の使用可能スペアブロックを指すものである。
【0017】
本発明のさらに他の特徴は、情報記録媒体にデータを再生する再生方法において、ユーザデータを記録するためのユーザデータ領域と、各スペアブロックが、前記ユーザデータ領域に発生した欠陥ブロックを代替するために構成される複数のスペアブロックを含むスペア領域と、前記ユーザデータ領域に発生した前記各欠陥ブロックについての情報が記録される欠陥管理領域と、を含み、前記スペア領域の前記複数のスペアブロックは、前記スペア領域の使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在する使用可能スペアブロックと、使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない使用可能スペアブロックと、を含む前記情報記録媒体からデータを再生する段階と、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタを、前記欠陥管理領域から再生する段階と、を含み、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、前記使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない複数の使用可能スペアブロックのうち、最初の使用可能スペアブロックを指すものである。
【0018】
本発明のさらに他の特徴は、情報記録媒体において、ユーザデータを記録するためのユーザデータ領域と、各スペアブロックが、前記ユーザデータ領域に発生した欠陥を代替するために構成される複数のスペアブロックを含むスペア領域と、前記ユーザデータ領域に発生した前記各欠陥ブロックについての情報が記録される欠陥管理領域と、を含み、前記情報記録媒体の再初期化(reinitialization)によって、前記スペア領域の代替ブロックについての情報を含む欠陥情報が除去され、前記欠陥管理領域には、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタが記録され、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、前記使用順序上で最初の利用可能なスペアブロックを指すものである。
【0019】
本発明のさらに他の特徴は、情報記録媒体にデータを記録する記録装置において、ユーザデータを記録するためのユーザデータ領域と、各スペアブロックが、前記ユーザデータ領域に発生した欠陥ブロックを代替するために構成される複数のスペアブロックを含むスペア領域と、前記ユーザデータ領域に発生した前記各欠陥ブロックについての情報が記録される欠陥管理領域と、を含む前記情報記録媒体にデータを記録するピックアップ;前記情報記録媒体の再初期化時、前記スペア領域の代替ブロックについての情報を含む欠陥情報を、前記欠陥管理領域から除去し、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタを、前記欠陥管理領域に記録するように制御する制御部;を含み、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、前記使用順序上で最初の利用可能なスペアブロックを指すものである。
【0020】
本発明のさらに他の特徴は、情報記録媒体からデータを再生する再生装置において、ユーザデータを記録するためのユーザデータ領域と、各スペアブロックが、前記ユーザデータ領域に発生した欠陥ブロックを代替するために構成される複数のスペアブロックを含むスペア領域と、前記ユーザデータ領域に発生した前記各欠陥ブロックについての情報が記録される欠陥管理領域と、を含み、再初期化によって、前記スペア領域の代替ブロックについての情報を含む欠陥情報が、前記欠陥管理領域から除去された前記情報記録媒体からデータを再生するピックアップ;前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタを、前記欠陥管理領域から読み取るように制御する制御部;を含み、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、前記使用順序上で最初の利用可能なスペアブロックを指すものである。
【0021】
本発明のさらに他の特徴は、ユーザデータを記録するためのユーザデータ領域と、前記ユーザデータ領域に発生した欠陥を代替するためのスペアブロックを含むスペア領域と、前記ユーザデータ領域に発生した前記欠陥についての情報が記録される欠陥管理領域と、を含む情報記録媒体にデータを記録する記録方法において、前記情報記録媒体の再初期化時、前記スペア領域の代替ブロックについての情報を含む欠陥情報を、前記欠陥管理領域から除去する段階と、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタを、前記欠陥管理領域に記録する段階と、を含み、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、前記使用順序上で最初の利用可能なスペアブロックを指すものである。
【0022】
本発明のさらに他の特徴は、ユーザデータを記録するためのユーザデータ領域と、前記ユーザデータ領域に発生した欠陥を代替するためのスペアブロックを含むスペア領域と、前記ユーザデータ領域に発生した前記欠陥についての情報が記録される欠陥管理領域と、を含み、再初期化によって、前記スペア領域の代替ブロックについての情報を含む欠陥情報が、前記欠陥管理領域から除去された情報記録媒体からデータを再生する再生方法において、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタを、前記欠陥管理領域から再生する段階を含み、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、前記使用順序上で最初の利用可能なスペアブロックを指すものである。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、欠陥管理を行う情報記録媒体で、スペア領域の情報を効率的に管理し、欠陥管理にかかる時間を効果的に節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1A】欠陥管理を行うディスクで、スペア領域について説明するための参考図である。
【図1B】欠陥管理を行うディスクで、スペア領域について説明するための参考図である。
【図2】本発明が適用される情報記録媒体の一例を示す図である。
【図3】欠陥リストの構造を示す図である。
【図4A】次に使用可能なスペアブロックの位置の後に、代替ブロックが存在してはならないということを説明する参考図である。
【図4B】次に使用可能なスペアブロックの位置の後に、代替ブロックが存在してはならないということを説明する参考図である。
【図4C】次に使用可能なスペアブロックの位置の後に、代替ブロックが存在してはならないということを説明する参考図である。
【図5A】再初期化前のディスク・レイアウトの一例である。
【図5B】再初期化後のディスク・レイアウトの一例である。
【図6A】再初期化前のディスク・レイアウトの他例である。
【図6B】再初期化後のディスク・レイアウトの他例である。
【図7】本発明による記録再生装置の概略的なブロック図である。
【図8】図7に図示された本発明による記録再生装置が具現されたドライブのブロック図である。
【図9】本発明による記録方法の一例を示すフローチャートである。
【図10】本発明による再生方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下の詳細な説明は、方法、装置および/または本明細書に記載するシステムの包括的な理解を得るにおいて支援するために提供される。それによって、さまざまな変更、修正、並びにシステム、装置および/または本明細書に記載の方法の同等物は、当業者に示唆される。処理段階及び/または説明する操作の進行は、一例であるが、手順及び/または一連の操作は、必ず特定の順序で発生する段階及び/または操作を除いては、後述のところに限定されるものではなく、当技術分野において知られているように変更可能である。また、周知の機能と構造の説明は、さらなる明快さ及び簡潔さのために省略されていることがある。
【0026】
図2は、本発明が適用される情報記録媒体200の一例を示している。図2を参照すれば、情報記録媒体200は、第0記録層、第1記録層、第2記録層の3層から構成され、各記録層は、内周領域(inner area)210、データ領域220、外周領域(outer area)230を含む。図2には、3層情報記録媒体が図示されているが、本発明は、1層や2層の情報記録媒体にも適用され、記録層が何層であっても、差し支えなく適用可能である。
【0027】
第0記録層は、内周領域210に欠陥管理領域0 211を含み、データ領域220に、スペア領域0 221、ユーザデータ領域222、スペア領域1 223を含み、外周領域230に、欠陥管理領域1 231を含む。第1記録層は、内周領域210に、欠陥管理領域0 212を含み、データ領域220に、スペア領域0 224、ユーザデータ領域225、スペア領域1 226を含み、外周領域230に、欠陥管理領域1 232を含む。第2記録層は、内周領域210に、欠陥管理領域0 213を含み、データ領域220に、スペア領域0 227、ユーザデータ領域228、スペア領域1 229を含み、外周領域230に、欠陥管理領域1 233を含む。
【0028】
各記録層のユーザデータ領域は、ユーザデータを記録するための領域である。
【0029】
各記録層のスペア領域は、ユーザデータ領域で検出された欠陥ブロック(defective block)を代替するための代替データを記録するためのスペアブロックを含む。
【0030】
各記録層の欠陥管理領域は、ユーザデータ領域で検出された欠陥ブロックについての情報を記録するための領域である。欠陥ブロックについての情報は、通常、欠陥リスト(defect list)と呼ばれる。
【0031】
図3は、欠陥リストの構造を示す図である。図3を参照すれば、欠陥リスト300は、一つ以上の欠陥リストエントリ310を含む。各欠陥リストエントリは、欠陥ブロックの位置情報、前記欠陥ブロックを代替するスペア領域にある代替ブロックの位置情報、欠陥ブロックや代替ブロックの状態情報を含む。
【0032】
特に、本発明によって、欠陥管理領域には、スペア領域の次に利用可能な位置ポインタを記録しておく。前記図1Bを参照して説明したように、スペア領域を順次に使用するとしても、代替されたスペアブロックと、使用可能なスペアブロックとがランダムに配列される状況があり、その場合、スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、スペア領域の使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分(forward part)に代替ブロックが存在しない使用可能スペアブロックを指すようにすることが望ましい。
【0033】
すなわち、図1Bを参照すれば、スペア領域120には、代替されたブロック1,2,6,7と、使用可能なスペアブロック3,4,5,8,9,10,11,12とが混在する。スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、それら使用可能なスペアブロックのうち一つを指すのが望ましいが、それら使用可能なスペアブロックを見れば、2種に分類することができる。一つは、使用順序上でフォワード部分に、すなわち、これから使用する方向に代替ブロック6,7が存在する使用可能スペアブロック3,4,5であり、他の一つは、これから使用する方向に、いかなる代替ブロックも存在しない使用可能スペアブロック8,9,10,11,12である。例えば、使用可能スペアブロック3を基準にして、使用可能スペアブロック3の使用順序上でフォワード部分というのは、使用可能スペアブロック4から使用可能スペアブロック12までの部分を言い、使用可能スペアブロック8を基準にして、使用可能スペアブロック8の使用順序上でフォワード部分というのは、使用可能スペアブロック9から使用可能スペアブロック12までの部分を言うのである。
【0034】
本発明によるスペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、それら使用可能なスペアブロックのうち、使用順序上でフォワード部分に代替ブロックが存在しない使用可能スペアブロックのうち、最初の使用可能スペアブロックを指すようにすることが望ましい。図1Bでの例の場合、本発明によるスペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、使用可能スペアブロック8を指すものである。もしスペア領域の次に利用可能な位置ポインタが、スペアブロック3を指すものであるならば、そのスペアブロック3のフォワード部分に、すでに代替されたブロック6,7が存在するために、スペア領域のスペアブロックを利用するたびに、スペアブロックが利用可能なスペアブロックであるか否かを確認せねばならないのである。すなわち、代替ブロック6,7は、すでに欠陥ブロックを代替するために使われたブロックであり、代替データが記録されたブロックであるために、この代替ブロック6,7は、他の欠陥のために使われてはならないブロックである。従って、今後使用するスペアブロック内に、かような代替ブロックが入っていることを許容するならば、ドライブは、毎度スペアブロック使用のために、当該スペアブロックが、代替ブロックであるか否かを確認する動作を経ることになる。しかし、かような動作にかかる時間は、ドライブに相当な負担に与えるために、結局、使用順序上で今後使用するスペアブロック内には、代替ブロックを含めないようにすることが望ましい。このために、図1Bでのように、そのフォワード部分に代替ブロックのある使用可能スペアブロックと、そのフォワード部分に代替ブロックのない使用可能スペアブロックとのうち、スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、当該スペアブロックのフォワード部分に、代替ブロックが存在しない使用可能スペアブロックを指すようにすることが望ましく、また、当該スペアブロックのフォワード部分に、代替ブロックが存在しない使用可能スペアブロックのうちでも、最初の使用可能スペアブロックを指すようにすることが望ましい。
【0035】
換言すれば、一般的に、欠陥リストの欠陥リストエントリは、欠陥ブロックのアドレス順に、その次の代替ブロックアドレス順に整列されて保存されているために、代替エントリ内に登録されている代替ブロックは、かなりランダムに保存されており、代替エントリに保存されている代替ブロックを知るためには、代替エントリをいずれも調べなければならない。これにより、もし次に使用可能なスペアブロック後のブロックが、代替エントリの代替ブロックとして登録されていれば、前記次に使用可能なスペアブロックを、代替ブロックとして使用し、次に使用するためのスペアブロックを見つけるとき、代替エントリをいずれも検索しなければならないので、欠陥管理に必要な時間が多くかかるという問題点がある。従って、本発明による情報記録媒体には、次に使用可能なスペアブロック以後には、代替ブロックを存在させないことが望ましい。
【0036】
図4Aないし図4Cは、次に使用可能なスペアブロックの位置以後、代替ブロックが存在してはならないということを説明する参考図である。
【0037】
図4Aないし図4Cで、ディスク・レイアウト中で、スペア領域0 221と、ユーザデータ領域222とが図示されており、スペア領域0 221は、14個のスペアクラスタからなっている。スペアブロックもスペアクラスタも、いずれもスペア領域にデータを記録する単位を示すものであり、意味上の違いは特になく、通常混用して使われる。図4Aないし図4Cについて説明するために、スペアクラスタという用語を使用することにする。
【0038】
図4Aを参照すれば、スペアクラスタ1,2,3,4,5,8,9は、代替クラスタであり、スペアクラスタ7,10,11,12,13,14は、使用可能なクラスタであり、スペアクラスタ6は、スペア領域の次に利用可能な物理的セクタ番号(next available physical sector number of spare area)によって指定されたスペアクラスタである。
【0039】
スペア領域の使用順序で見たとき、次に使用可能なスペアブロック、すなわち、スペアクラスタ6のフォワード部分に、代替クラスタ8,9が存在するために、本発明によれば、かようなケースは、許容されない。
【0040】
図4Bを参照すれば、スペアクラスタ1,2,4,7,8は、代替クラスタであり、スペアクラスタ3,12は、使用することができないスペアクラスタであり、スペアクラスタ5,6,10,11,13,14は、使用可能なスペアクラスタであり、スペアクラスタ9が、スペア領域の次に利用可能な物理的セクタ番号によって指定されたスペアクラスタである。
【0041】
使用可能なスペアクラスタ5,6があっても、使用順序上でフォワード部分に代替クラスタが存在しないスペアクラスタ9を、次に利用可能なスペアクラスタとして指定することによって、スペア領域のスペアブロック使用時に、時間浪費などの問題がなくなる。従って、図4Bに図示されたケースは、本発明によって許容されるケースである。スペアクラスタ9のフォワード部分にあるスペアクラスタ12は、使用することができないクラスタであるが、代替クラスタとは異なり、かような使用することができないスペアクラスタは、問題にならない。なぜならば、欠陥情報は、欠陥リスト上に整列(sorting)されて保存されるが、一般的に、欠陥種類を示す状態情報に優先し、そして欠陥クラスタの物理アドレスに優先し、その次の代替クラスタの物理アドレス順でもって保存される。代替クラスタを有する欠陥情報の場合、その欠陥種類内に、欠陥クラスタの物理アドレス順に保存されるために、代替クラスタは、ランダムに配されると見ることができる。どのスペアクラスタが代替されているか否かを知るためには、代替クラスタを有する欠陥情報をいずれも検索せねばならない。一方、使用することができないクラスタの場合、欠陥クラスタの物理アドレスがないために、欠陥クラスタの物理アドレスフィールドには、同一の値(例えば、0)で設定されており、代替クラスタの欠陥アドレス順に保存されており、どのスペアクラスタが使用不可であるクラスタであるかを容易に区分することができる。
【0042】
図4Cを参照すれば、スペアクラスタ1,2,3,5,6,7は、代替クラスタであり、スペアクラスタ4,10は、使用することができないクラスタであり、スペアクラスタ9,11,12,13,14は、使用可能なクラスタであり、スペアクラスタ8が、スペア領域の次に利用可能な物理的セクタ番号によって指定されたスペアクラスタである。
【0043】
使用順序上でフォワード部分に代替クラスタが存在しないスペアクラスタ8を、次に利用可能なスペアクラスタとして指定することによって、スペア領域のスペアブロック使用時に、時間浪費などの問題がなくなる。従って、図4Cに図示されたケースは、本発明によって許容されるケースである。
【0044】
本発明によって、そのフォワード部分に代替ブロックのある使用可能スペアブロックと、そのフォワード部分に代替ブロックのない使用可能スペアブロックとのうち、スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、当該スペアブロックのフォワード部分に、代替ブロックが存在しない使用可能スペアブロックを指すように構成しなければならないことは、ディスク使用の全体期間の間、維持されねばならないということが望ましい。すなわち、最初にディスクを初期化して使用する中で、スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、当該スペアブロックのフォワード部分に、代替ブロックが存在しない使用可能スペアブロックを指すように構成されねばならならず、これは、ディスクが再初期化(reinitialization)された後でも、スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、当該スペアブロックのフォワード部分に、代替ブロックが存在しない使用可能スペアブロックを指すように構成されることが望ましい。再初期化の場合における本発明の適用について、図5Aないし図6Bを参照して説明する。
【0045】
図5Aについて説明する前に、欠陥リストエントリについて説明する。前述のように、欠陥管理情報領域は、欠陥リストを含み、欠陥リストは、欠陥リストエントリを含む。欠陥リストエントリ310は一例であり、欠陥状態(defect state information)情報、欠陥ブロックアドレス(defective block address)情報、連続状態(consecutive state information)情報、代替ブロックアドレス(replacement block address)情報を含む。
【0046】
欠陥状態情報は、次のような情報を含むことができる。
【0047】
Type1−1(代替エントリ1):欠陥ブロックが代替ブロックに代替されており、そのコンテンツも、代替ブロックに保存されている状態を示す。
【0048】
Type1−2(代替エントリ2):欠陥ブロックが代替ブロックに代替されているが、そのコンテンツは、代替ブロックに保存されていない状態を示す。かようなタイプ1−1と1−2とが代替エントリを示す。
【0049】
Type2(単純欠陥エントリ):代替ブロックを有さない欠陥ブロックを示す。この場合、代替ブロックアドレスには、0のように、ディスクのアドレス領域で示すアドレス情報と区分される情報を設定する。かようなタイプ2は、単純欠陥エントリを示す。
【0050】
Type3:使用することができるスペアブロックであることを示す。この場合、欠陥ブロックのアドレス230には、0のように、ディスクのアドレス領域で示すアドレス情報と区分される情報を設定する。かようなタイプ3は、使用することができるスペアエントリを示す。
【0051】
Type4:使用することができないスペアブロックであることを示す。この場合、欠陥ブロックのアドレス230には、0のように、ディスクのアドレス領域で示すアドレス情報と区分される情報を設定する。かようなタイプ4は、使用することができないスペアエントリを示す。
【0052】
欠陥ブロックアドレスは、欠陥ブロックのアドレス情報を示す。
【0053】
連続状態情報は、次のような情報を含むことができる。
【0054】
情報1:連続欠陥エントリではない単一欠陥エントリを示す。
【0055】
情報2−1:連続欠陥の開始エントリを示す。この場合、欠陥ブロックアドレスは、連続的な欠陥ブロックの開始アドレスを示し、代替ブロックアドレスは、連続的に代替されたブロックの開始アドレスを示す。
【0056】
情報2−2:連続欠陥の終了エントリを示す。この場合、欠陥ブロックアドレス230は、連続的な欠陥ブロックの終了アドレスを示し、代替ブロックアドレスは、連続的に代替されたブロックの終了アドレスを示す。
【0057】
代替ブロックアドレスは、代替ブロックのアドレス情報を示す。すなわち、スペア領域の代替ブロックアドレスまたは欠陥ブロックのアドレスを示す。
【0058】
前記欠陥リストエントリのうち使用することができるスペアブロック・エントリは、欠陥管理情報に保存されないこともある。これは、すでに欠陥管理情報によって、データ領域に割り当てられたスペア領域の大きさと位置とを知っているために、使用することができないスペアブロック・エントリ及び代替エントリ情報だけで、使用することができるスペアブロックを見出すことができるためである。もちろん、使用することができるスペアブロック・エントリが、欠陥情報に保存されない場合には、使用することができるスペアブロックを見つけるために、使用することができないスペアブロック・エントリと、代替エントリとを欠陥情報内で検索する時間が必要である。かような検索時間を短くするために、それぞれのスペア領域の使用順序に立脚し、次に使用可能なスペアブロックについての情報を、欠陥管理情報として管理することができる。言い換えれば、スペア領域で、次に使用可能なスペアブロックについての情報を、欠陥管理情報に保存することによって、スペア領域で使用することができるスペアブロックを見出すのにかかる時間を節約することができる。
【0059】
一方、欠陥管理を具備した情報記録媒体の再初期化は、再初期化状況に合うように再生成された欠陥管理情報を欠陥管理領域に記録するによってなされるが、欠陥管理情報の再生成は、検定(certification)を介した欠陥情報のアップデートを含むことができる。
【0060】
検定の種類としては、全体データ領域を検査する全体検定(full certification)と、欠陥情報に登録されているブロックだけを検査する部分検定(quick certification)とがある。
【0061】
情報記録媒体の再初期化によって、欠陥管理情報は、新たに形成されるが、このとき、欠陥情報上の欠陥リストエントリは、再初期化によって、その状態が変更される。例えば、スペア領域とユーザデータ領域とを含む全体データ領域を検定した後、その結果によって、欠陥情報をアップデートし、または欠陥情報に登録されているブロックだけを検定し、その結果によって、欠陥情報をアップデートすることができる。
【0062】
本発明によって、再初期化後に生成された欠陥管理情報の欠陥情報は、「欠陥ブロックが代替ブロックに代替されている状態を示す欠陥エントリ」(以下、代替エントリ)を含まない。すなわち、既存欠陥情報に代替エントリがあるならば、その欠陥ブロックと代替ブロックとの連結関係を切ったり、あるいは全く代替エントリを削除したりして、最終的に再初期化後に、欠陥情報上で代替エントリが存在しないようにする。このようにすることにより、再初期化によって新たに割り当てられたそれぞれのスペア領域のブロックは、使用することができるスペアブロックと、欠陥によって使用することができないスペアブロックとから構成され、代替エントリに含まれているブロックは、存在しなくなる。
【0063】
このように、再初期化後、欠陥情報上に代替エントリを存在させない1つの方法は、検定を介してなすことができる。検定を介して、既存の欠陥情報上に存在する代替エントリは除去し、かつ新たに生成しない。すなわち、検定を介して、前記代替エントリの欠陥ブロックを検査した後、欠陥ではないと判断されれば、前記代替エントリを欠陥情報から削除し、前記代替エントリの欠陥ブロックを検査した後、依然として欠陥であると確認されれば、単に前記欠陥ブロックが欠陥であるということのみを示すための単純欠陥エントリに変更する。また、全体検定を介して、ユーザデータ領域で発見された欠陥ブロックは、スペア領域のスペアブロックに代替させなずに、そのまま単純欠陥エントリと示す。
【0064】
結論として、全体検定後または部分検定後、欠陥情報上に代替エントリは、存在しなくなる。これは、検定前に欠陥情報上で、代替エントリに登録されていた代替ブロックは、検定後、再び使用することができるスペアブロックになるということを意味し、スペア領域のあらゆるブロックのうち、欠陥であるブロックを除いて残りのブロックは、いずれも使用することができるスペアブロックになるということを意味する。
【0065】
ここで、代替エントリは、連続的な欠陥ブロックが連続的な代替ブロックに代替されている状態を示す連続代替エントリも含み、単純欠陥エントリは、連続的な欠陥ブロックを示す連続単純欠陥エントリも含む。
【0066】
図5Aは、再初期化前のディスク・レイアウトの一例であり、図5Bは、再初期化後のディスク・レイアウトの一例である。
【0067】
図5Aを参照すれば、再初期化前に、ユーザデータ領域に存在する欠陥ブロック1ないし8が、スペア領域に代替された状態を示している。欠陥ブロック1ないし4は、それぞれスペア領域221の代替ブロック9,10,12,13に代替され、欠陥ブロック5ないし8は、スペア領域223の代替ブロック15,16,18,19に代替されている。スペア領域221でブロック11は、欠陥ブロックであり、ブロック14は、次に利用可能なスペアブロックとして指定される。スペア領域223で、ブロック17は、欠陥ブロックであり、ブロック20は、次に利用可能なスペアブロックとして指定される。図5Aに図示された状態の場合、各欠陥ブロックについての8個の代替エントリが欠陥情報として保存される。
【0068】
図5Bを参照すれば、再初期化を介して、あらゆる代替エントリが、欠陥情報から削除または変更され、再初期化を介して、前記欠陥ブロック1ないし8が、単純欠陥エントリとして登録された状態を示したものである。すなわち、欠陥ブロックが代替ブロックに代替されたことを示す代替エントリは削除され、代替ブロックについての情報はなくなり、結局、欠陥ブロック1ないし8について欠陥があるということを示す欠陥エントリだけ存在する。従って、代替ブロック9,10,12,13,15,16,18,19は、使用可能なスペアブロックになる。従って、図5Bで、次に利用可能なスペアブロックは、それぞれのスペア領域の与えられた使用順序に立脚し、まず最初に使用可能なスペアブロックに変更されている。すなわち、スペア領域221では、スペアブロック9が、スペア領域223では、スペアブロック15が、それぞれ次に使用可能なスペアブロックとして指定される。
【0069】
図6Aは、再初期化前のディスク・レイアウトの一例であり、図6Bは、再初期化後のディスク・レイアウトの一例である。
【0070】
図6Aのディスク状態は、図5Aの状態と同じである。
【0071】
図6Bを参照すれば、再初期化を介して、欠陥ブロック1,7は、検定などを介した検査結果、依然として欠陥ブロックと判定され、その状態を維持するが、既存の欠陥ブロック3,8は、検定などを介した検査の結果、欠陥ブロックではないと判定され、欠陥情報から削除し、それによって、既存の欠陥ブロック3,8が代替されていたスペアブロックは、再び使用することができるスペアブロックになる。欠陥ブロック2,4,5,6のための代替エントリは、単純欠陥エントリに変更された状態を示したものである。また、次に使用可能なスペアブロックは、それぞれのスペア領域の与えられた使用順序に立脚し、まず最初に使用可能なスペアブロックに変更されている。すなわち、スペア領域221では、スペアブロック10が、スペア領域223では、スペアブロック16が、次に使用可能なスペアブロックとして指定されている。
【0072】
図7は、本発明による記録再生装置の概略的なブロック図である。図7を参照すれば、本実施形態による装置は、記録/読み取り部710、制御部720を含む。
【0073】
記録/読み取り部710は、制御部720の制御によって、本実施形態による情報記録媒体の記録媒体200に、データを記録し、記録されたデータを読み取る。
【0074】
制御部720は、記録媒体200にデータを記録したり読み取るように、記録/読み取り部710を制御する。
【0075】
記録側面の装置と、再生側面の装置は、別個の装置として具現されもし、図6に図示されているように,1つのシステムでもって具現されもする。
【0076】
図8は、図7に図示された本発明による記録再生装置が具現されたドライブのブロック図である。図8を参照すれば、ドライブは、記録/読み取り部710としてピックアップを具備する。記録媒体200は、ピックアップに装着される。また、ドライブは、制御部720として、ホストI/F(interface)101、デジタル信号処理部(DSP)102、RF(radio frequency)AMP(amplifier)103、サーボ104及びシステム制御器105を具備する。
【0077】
記録時、ホストI/F 101は、ホスト3から記録するデータと共に、記録命令を受ける。システム制御器105は、記録に必要な初期化を行う。DSP 102は、ホストI/F 101から受けた記録するデータに対し、エラー訂正のためにパリティなどを添加してECC(error correcting code)エンコーディングを遂行した後、ECCエンコーディングされたデータを既定の方式で変調する。RF AMP 103は、DSP 102から出力されたデータをRF信号に変える。ピックアップは、RF AMP 103から出力されたRF信号を記録媒体100に記録する。サーボ104は、システム制御器105からサーボ制御に必要な命令を入力され、ピックアップをサーボ制御する。
【0078】
図9を参照すれば、特に、本発明によって、システム制御器105は、使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない使用可能スペアブロックのうち、最初の使用可能スペアブロックを指す、スペア領域の次に利用可能な位置ポインタを、欠陥管理領域に記録するように、ピックアップを制御する(910)。また、図9には図示されていないが、情報記録媒体の再初期化時には、前記スペア領域の代替ブロックについての情報を含む欠陥情報を、前記欠陥管理領域から除去し、前記スペア領域の使用順序上で最初の利用可能なスペアブロックを指す、スペア領域の次に利用可能な位置ポインタを、欠陥管理領域に記録するように制御する。
【0079】
再生時、ホストI/F 101は、ホスト3から再生命令を受ける。システム制御器105は、再生に必要な初期化を行う。ピックアップは、追記型記録媒体100に、レーザビームを照射し、記録媒体100から反射されたレーザビームを受光して得られた光信号を出力する。RF AMP 103は、ピックアップから出力された光信号をRF信号に変え、RF信号から得られた変調されたデータをDSP 102に提供する一方、RF信号から得られた制御のためのサーボ信号を、サーボ104に提供する。DSP 102は、変調されたデータを復調し、ECCエラー訂正を経て得られたデータを出力する。一方、サーボ104は、RF AMP 103から受けたサーボ信号と、システム制御器105から受けたサーボ制御に必要な命令とによって、ピックアップに対するサーボ制御を行う。ホストI/F 101は、DSP 102から受けたデータをホストに送る。
【0080】
図10を参照すれば、特に、本発明によって、システム制御器105は、使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない使用可能スペアブロックのうち、最初の使用可能スペアブロックを指す、スペア領域の次に利用可能な位置ポインタを、欠陥管理領域から読み取るようにピックアップを制御する(1010)。
【0081】
また、図10には図示されていないが、再初期化によって、前記スペア領域の代替ブロックについての情報を含む欠陥情報が、前記欠陥管理領域から除去された情報記録媒体からシステム制御器105は、前記スペア領域の使用順序上で最初の利用可能なスペアブロックを指す、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタを欠陥管理領域から読み取るようにピックアップを制御する。
【0082】
かような本発明によれば、欠陥管理を行う情報記録媒体で、スペア領域の情報を効果的に管理することによって、欠陥管理にかかる時間を効果的に短縮することができる。
【0083】
以上で説明したような記録再生方法はまた、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に、コンピュータで読み取り可能なコードとして具現することが可能である。コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムによって読み取り可能なデータが保存されるあらゆる種類の記録装置を含む。コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例としては、ROM(read-only memory)、RAM(random-access memory)、CD−ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ保存装置などがあって、またキャリアウェーブ(例えば、インターネットを介した伝送)の形態で具現されるものも含む。また、コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、ネットワークに連結されたコンピュータシステムに分散され、分散方式で、コンピュータで読み取り可能なコードが保存されて実行されてもよい。そして、前記記録再生方法を具現するための機能的な(function)プログラム、コード及びコード・セグメントは、本発明が属する技術分野のプログラマによって、容易に推論されるのである。
【0084】
以上、本発明について、その望ましい実施形態を中心に説明した。本発明が属する技術分野で当業者であるならば、本発明が、本発明の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態で具現されるということを理解することができるであろう。従って、開示された実施形態は、限定的な観点ではなくして、説明的な観点から考慮されねばならない。本発明の範囲は、前述の説明ではなくして、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にあるあらゆる差異点は、本発明に含まれたものであると解釈されねばならない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報記録媒体において、
ユーザデータを記録するためのユーザデータ領域と、
各スペアブロックが、前記ユーザデータ領域に発生した欠陥ブロックを代替するために構成される複数のスペアブロックを含むスペア領域と、
前記ユーザデータ領域に発生した前記各欠陥ブロックについての情報が記録される欠陥管理領域と、を含み、
前記スペア領域の前記複数のスペアブロックは、前記スペア領域の使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在する使用可能スペアブロックと、使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない使用可能スペアブロックと、を含み、
前記欠陥管理領域には、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタが記録され、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、前記使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない複数の使用可能スペアブロックのうち、最初の使用可能スペアブロックを指すことを特徴とする情報記録媒体。
【請求項2】
情報記録媒体にデータを記録する記録装置において、
ユーザデータを記録するためのユーザデータ領域と、各スペアブロックが、前記ユーザデータ領域に発生した欠陥ブロックを代替するために構成される複数のスペアブロックを含むスペア領域と、各前記ユーザデータ領域に発生した前記各欠陥ブロックについての情報が記録される欠陥管理領域と、を含み、前記スペア領域の前記複数のスペアブロックは、前記スペア領域の使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在する使用可能スペアブロックと、使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない使用可能スペアブロックと、を含む前記情報記録媒体にデータを記録するピックアップと、
前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタを、前記欠陥管理領域に記録するように、前記ピックアップを制御する制御部と、を含み、
前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、前記使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない複数の使用可能スペアブロックのうち、最初の使用可能スペアブロックを指すことを特徴とする記録装置。
【請求項3】
情報記録媒体にデータを再生する再生装置において、
ユーザデータを記録するためのユーザデータ領域と、各スペアブロックが、前記ユーザデータ領域に発生した欠陥ブロックを代替するために構成される複数のスペアブロックを含むスペア領域と、前記ユーザデータ領域に発生した前記各欠陥ブロックについての情報が記録される欠陥管理領域と、を含み、前記スペア領域の前記スペアブロックは、前記スペア領域の使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在する使用可能スペアブロックと、使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない使用可能スペアブロックと、を含む前記情報記録媒体からデータを再生するピックアップと、
前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタを、前記欠陥管理領域から再生するように、前記ピックアップを制御する制御部と、を含み、
前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、前記使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない複数の使用可能スペアブロックのうち、最初の使用可能スペアブロックを指すことを特徴とする再生装置。
【請求項4】
情報記録媒体にデータを記録する記録方法において、
ユーザデータを記録するためのユーザデータ領域と、各スペアブロックが、前記ユーザデータ領域に発生した欠陥ブロックを代替するために構成される複数のスペアブロックを含むスペア領域と、前記ユーザデータ領域に発生した前記各欠陥ブロックについての情報が記録される欠陥管理領域と、を含み、前記スペア領域の前記複数のスペアブロックは、前記スペア領域の使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在する使用可能スペアブロックと、使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない使用可能スペアブロックと、を含む前記情報記録媒体にデータを記録する段階と、
前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタを、前記欠陥管理領域に記録する段階と、を含み、
前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、前記使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない複数の使用可能スペアブロックのうち、最初の使用可能スペアブロックを指すことを特徴とする記録方法。
【請求項5】
情報記録媒体にデータを再生する再生方法において、
ユーザデータを記録するためのユーザデータ領域と、各スペアブロックが、前記ユーザデータ領域に発生した欠陥ブロックを代替するために構成される複数のスペアブロックを含むスペア領域と、前記ユーザデータ領域に発生した前記各欠陥ブロックについての情報が記録される欠陥管理領域と、を含み、前記スペア領域の前記複数のスペアブロックは、前記スペア領域の使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在する使用可能スペアブロックと、使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない使用可能スペアブロックと、を含む前記情報記録媒体からデータを再生する段階と、
前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタを、前記欠陥管理領域から再生する段階と、を含み、
前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、前記使用順序上で当該スペアブロックのフォワード部分に代替ブロックが存在しない複数の使用可能スペアブロックのうち、最初の使用可能スペアブロックを指すことを特徴とする再生方法。
【請求項6】
情報記録媒体において、
ユーザデータを記録するためのユーザデータ領域と、
各スペアブロックが、前記ユーザデータ領域に発生した欠陥を代替するために構成される複数のスペアブロックを含むスペア領域と、
前記ユーザデータ領域に発生した前記各欠陥ブロックについての情報が記録される欠陥管理領域と、を含み、
前記情報記録媒体の再初期化によって、前記スペア領域の代替ブロックについての情報を含む欠陥情報が除去され、前記欠陥管理領域には、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタが記録され、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、前記使用順序上で最初の利用可能なスペアブロックを指すことを特徴とする情報記録媒体。
【請求項7】
情報記録媒体にデータを記録する記録装置において、
ユーザデータを記録するためのユーザデータ領域と、各スペアブロックが、前記ユーザデータ領域に発生した欠陥ブロックを代替するために構成される複数のスペアブロックを含むスペア領域と、前記ユーザデータ領域に発生した前記各欠陥ブロックについての情報が記録される欠陥管理領域と、を含む前記情報記録媒体にデータを記録するピックアップと、
前記情報記録媒体の再初期化時、前記スペア領域の代替ブロックについての情報を含む欠陥情報を、前記欠陥管理領域から除去し、前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタを、前記欠陥管理領域に記録するように制御する制御部と、を含み、
前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、前記使用順序上で最初の利用可能なスペアブロックを指すことを特徴とする記録装置。
【請求項8】
情報記録媒体からデータを再生する再生装置において、
ユーザデータを記録するためのユーザデータ領域と、各スペアブロックが、前記ユーザデータ領域に発生した欠陥ブロックを代替するために構成される複数のスペアブロックを含むスペア領域と、前記ユーザデータ領域に発生した前記各欠陥ブロックについての情報が記録される欠陥管理領域と、を含み、再初期化によって、前記スペア領域の代替ブロックについての情報を含む欠陥情報が、前記欠陥管理領域から除去された前記情報記録媒体からデータを再生するピックアップと、
前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタを、前記欠陥管理領域から読み取るように制御する制御部と、を含み、
前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、前記使用順序上で最初の利用可能なスペアブロックを指すことを特徴とする再生装置。
【請求項9】
ユーザデータを記録するためのユーザデータ領域と、前記ユーザデータ領域に発生した欠陥を代替するためのスペアブロックを含むスペア領域と、前記ユーザデータ領域に発生した前記欠陥についての情報が記録される欠陥管理領域と、を含む情報記録媒体にデータを記録する記録方法において、
前記情報記録媒体の再初期化時、前記スペア領域の代替ブロックについての情報を含む欠陥情報を、前記欠陥管理領域から除去する段階と、
前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタを、前記欠陥管理領域に記録する段階と、を含み、
前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、前記使用順序上で最初の利用可能なスペアブロックを指すことを特徴とする記録方法。
【請求項10】
ユーザデータを記録するためのユーザデータ領域と、前記ユーザデータ領域に発生した欠陥を代替するためのスペアブロックを含むスペア領域と、前記ユーザデータ領域に発生した前記欠陥についての情報が記録される欠陥管理領域と、を含み、再初期化によって、前記スペア領域の代替ブロックについての情報を含む欠陥情報が、前記欠陥管理領域から除去された情報記録媒体からデータを再生する再生方法において、
前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタを、前記欠陥管理領域から再生する段階を含み、
前記スペア領域の次に利用可能な位置ポインタは、前記使用順序上で最初の利用可能なスペアブロックを指すことを特徴とする再生方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2012−528420(P2012−528420A)
【公表日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−512968(P2012−512968)
【出願日】平成22年5月26日(2010.5.26)
【国際出願番号】PCT/KR2010/003334
【国際公開番号】WO2010/137874
【国際公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】