説明

感覚運動刺激衣服および方法

着用者の感覚運動系を刺激するための衣服。衣服は、前部および後部を備える本体部と、本体部に関連付けられる少なくとも1つの感覚運動刺激部材と、を含む。衣服は、着用者の胴体の少なくとも一部に着用されるよう構成され、着用者が着用すると密着する。少なくとも1つの感覚運動刺激部材は、衣服が着用されたときに着用者の皮膚に接触する。衣服は、エラストマー素材から製造されるので、少なくとも1つの感覚運動刺激部材が、少なくとも1つの感覚運動刺激部材が接触する着用者の皮膚における皮神経受容体を刺激する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は概して、身体力学に関し、特に、ユーザの上半身に着用されるように構成されて感覚運動系刺激を促進する姿勢改善衣服に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 良い姿勢が重要であることは医療従事者の間で周知である。姿勢とは、一般に身体の配置をいい、具体的には、胴体とその四肢との静的および動的な相対的位置をいう。理想的には、良い姿勢を呈する身体では背骨に側湾がなく、脚には膝および足首においてわずかな角形成がある。さらに、横から見る場合、背骨はわずかにS字形を描き、S字形の2つのカーブは、頭から下向きに体の中心を通って延びる仮想線の両側に均等に配置される。このような配列により、背骨および下半身の関節への体重の均一な分配が可能になり、その結果、背骨の椎間板にかかる圧力が相対的に均一になる。
【0003】
[0003] 悪い姿勢による影響は、多く報告されており、および、上半身の猫背の姿勢のせいで胸部の胸筋などの筋肉が永久的に縮むといった運動範囲の制限を含む。悪い姿勢によるその他の影響は、頭蓋骨の基部における頭痛や、肩、腕および手の痛みといった形態の不快症状を含む。さらに、悪い姿勢は、頭部前方位姿勢による顎の痛みに加えて、胸腔および肺の体積減少による肺活量の減少を引き起こしうる。悪い姿勢による最も典型的な影響の1つは、腰痛の発症であり、これは加齢とともに増加しうる。最後に、上半身が猫背の悪い姿勢はその見た目を老け込ませうる。姿勢改善の多くの試みはストラップの使用を包含する。例えば、その全てが参照により本明細書に組み込まれる2004年3月8日出願の米国特許出願第10/795,656を参照されたい。
【0004】
[0004] しかしながら、良い姿勢をとることによって、体の骨、靭帯および筋肉に重力がより均等に分配されうる。良い姿勢を維持することは、座っているときや立っているときなどの受動的(静的)な活動の間も、歩く、走る、および持ち上げるなどの動的な活動の間も等しく重要である。理論上は、良い姿勢の特徴である背骨のわずかなS字形は、静的および動的活動のどちらの間でも維持されることが好ましい。残念なことに、何時間もコンピュータの前に座ったり、車を運転したり、テレビを見たりする、増加する座りがちなライフスタイルは姿勢に悪影響を与える。このような静的活動は、頭および首の前方突出を引き起こし、胸椎および腰椎が丸まり、脊椎靭帯が伸びる。このような伸びはやがて首および上背部に痛みを生じさせ、体の筋肉および靭帯の疲労を引き起こす。走る、持ち上げるなどの動的活動の間に姿勢が悪いと、筋肉および靭帯へのストレスが増大し、身体運動が非効率になる。
【0005】
[0005] 静的および動的活動の間に適切な姿勢の意識を保つことで、筋肉および靭帯に過度のストレスをかけることを防ぐことができることがある。さらに、適切な姿勢の意識を保つことで、筋肉記憶を介して特定の筋肉をトレーニングすることができ、適切な姿勢はやがて習慣になる。しかしながら、コンピュータでの作業などの精神的に困難な活動や、アグレッシブなスポーツへの参加などの身体的に困難な活動の間に、適切な姿勢の意識を保つことは難しいことが多い。理学療法士は、患者の姿勢を改善するために体位療法を利用しうる。このような体位療法は、肩のテーピングおよび呼吸訓練といった技法を含みうる。従来のカイロプラクティック技法は、患者の背骨をまっすぐに維持するように身体手技および療法を使用しうる。しかしながら、患者は、必要となる体位療法および/またはカイロプラクティック手技を受けるためには理学療法士のオフィスまたはカイロプラクターを尋ねるための時間およびエネルギを割かなくてはならない。さらには、皮神経刺激のような代替的な療法は、患者の姿勢を改善するための方法としては見落とされていることが多い。
【0006】
[0006] 好ましい実施形態では、本発明は、ユーザの静的および動的な姿勢が改善されるよう、特定の体の筋肉、ひいては最適な運動パターンを連続的にトレーニングし、発達させる。さらに、本発明は、立っているときや座っているときといった静的活動の間にこのような筋肉トレーニングを展開させることが好ましい。さらに本発明は、歩く、走るなどの動的な活動およびその他の日常的な活動の間にそのような筋肉トレーニングを不連続的に展開させることが好ましい。また、本発明は、ユーザの姿勢および筋肉組織の経時的な変化または改善に応じて、漸次調整できるような態様で、ユーザの姿勢および筋肉組織を改善するのを助けることが好ましい。最後に、本発明は、ユーザの年齢、体格、筋肉の発達および潜在する病態生理学的状態の差異を含む、ユーザ間の多様な生理学的パラメータに応じてユーザの姿勢を改善し調整することを助けるのが好ましい。
【発明の概要】
【0007】
[0007] 本発明は、筋肉記憶を介して適切な姿勢を体の筋肉にトレーニングするために、ユーザに同時に加えられる皮膚の把持、圧力、トルクおよび角度の組合せを使用して、神経筋刺激または固有受容性の治療を提供する姿勢改善または感覚運動刺激装置である。装置は、ユーザによって着用されるように設計された衣服であって、ユーザの胴体の少なくとも一部と、少なくとも1つの実施形態ではユーザの上腕の少なくとも一部を包む衣服を備える。この衣服は、半そでのアンダーシャツやTシャツのように構成されることが好ましい。しかし、タンクトップ、長袖シャツ、ノースリーブシャツなどのように構成されることもできる。衣服は、本明細書において総称してシャツと呼ぶこともある。これはユーザの胴体に着用される衣服の全ての実施形態を対象とすることが理解されるだろう。
【0008】
[0008] 皮神経受容体を刺激するために皮膚に特定の圧力を加えるようユーザの皮膚に圧力が加えられ、それにより、固有受容が強化され、かつ着用者が体の配置および姿勢を自ら正すことが可能になる。機械的受容器は、筋肉、腱、関節のライニングなどへの圧力、伸び、トルクを感受する。これらは、着用者が調整し適応するのを助ける受容体である。侵害受容器はまた、衣服の設計により刺激され、神経伝達物質の頻度の減少により反応し、痛みを即時に低減させる。これは衣服を相対的にきつく、密着シャツ(form-fitting shirt)として構成することによってなされることが好ましい。衣服は、ユーザの胴体の少なくとも一部およびユーザの上腕の少なくとも一部を包む。衣服は、内面と、外面と、前側と、後側と、相対する側面と、一対の部分的な袖と、を有する。前側は、胸部および腹部を有しており、一方で後側は後部を有している。衣服はまた、相対する肩部と、衣服の下端の周りに延在するウエスト部と、を画定する。半そでバージョンの衣服は、ユーザの胸に位置する大胸筋の効果的なトレーニングを可能にする。さらに、半そで構成の衣服は、特に肩関節におけるユーザの運動範囲を強化し、さらには、ユーザの回旋腱板のコンディショニングをもたらす。この半そでバージョンは、酷使されて伸ばされていない小胸筋、大胸筋、鋸筋および肩甲下筋の効果的なトレーニングを可能にする。これは、胸、首、脇の下、上背部、肩甲骨間部の筋肉の3次元的なバランスを保つ。これはまた背骨および上肢の関節を同時に整合させ、それにより運動範囲の改善および生体力学の最適化が可能になり、かつ全体的な機能および回復を改善する。
【0009】
[0009] 衣服は、神経筋刺激のための特定の解剖学的ランドマークを介して皮膚表面に特定の圧力が容易に加えられるよう、所望の密着する特徴を提供するため伸縮可能であるが張りのある素材から製造される。この点で、衣服は、通気性があることが好ましいエラストマー素材から製造されることが好ましく、かつ/またLYCRA(登録商標)と、スパンデックス、FABRIFOAM(登録商標)、ナイロンなどとの組合せからなる素材によって可能となる放湿能力を有する。
【0010】
[0010] より具体的には、前部と、前部に接合された後部と、を備える、着用者の感覚運動刺激/再トレーニングのための衣服が提供される。前部および後部のそれぞれは、着用者の皮膚への神経筋刺激を強化するように着用者の皮膚表面に圧力を加えるために密着する薄いエラストマー素材から製造される。固有受容性パネルが衣服後部に一体化されており、着用者の上背部または肩甲骨間の領域にかけて延在するよう配置される。固有受容性パネルは、エラストマー素材から製造され、衣服に最適な肩甲骨の位置を刺激させる特徴を有する。一実施形態では、固有受容性パネルは、後部と同じエラストマー素材から形成される。代替的な実施形態では、固有受容性パネルは、後部の残りの部分の素材よりも重く、より高密度のエラストマー素材からなる。
【0011】
[0011] 本発明のいくつかの実施形態では、本発明の衣服は、固有受容性パネルに配置される弾性バンドをさらに備える。弾性バンドは、固有受容性パネルの素材よりもより強いエラストマー素材から製造され、着用者の肩甲骨の下内側縁に実質的に一致するよう配置される。
【0012】
[0012] 本発明の現在好ましい実施形態では、固有受容性パネルは、着用者の背骨の実質的全長に沿って延在するよう配置される。
【0013】
[0013] 本発明の衣服は、固有受容性パネルから上方に、着用者の肩にかけて衣服の前部へ延在するよう配置される少なくとも1つの、かつ好ましくは複数の肩ストラップ部をさらに備えることが好ましい。肩ストラップ部は、衣服の後部に一体化され、エラストマー素材から形成される。
【0014】
[0014] 一実施形態では、固有受容性パネルは、概して三角形であり、着用者の肩部から下方に、着用者の背中の腰部近傍に位置するよう配置された先端に向かって延在する。
【0015】
[0015] 本発明の好ましい実施形態は、固有受容性パネルから延在し、かつ衣服の前部に向かって着用者の腕周りを前部へ進むよう配置される、少なくとも1つの、かつ好ましくは複数の腕ストラップ部をさらに備える。腕ストラップ部は、衣服の後部と一体化され、エラストマー素材から形成される。衣服が着用されたときに着用者の皮膚に接触し、更なる固有受容性刺激を生むための神経受容体刺激装置が、衣服の内面に配置されることが好ましい。これら神経受容体刺激装置は、柔軟で粘着性のあるバンプを備え、かつ衣服の内面から内側に延在する、戦略的に配置された複数の神経突起を備えることが好ましい。代替的には、神経受容体刺激装置は固有受容粘弾性パッドを備えてよい。
【0016】
[0016] 好ましい実施形態では、前部および後部の各々を備える素材は、放湿素材も備える。固有受容性パネルは、後部に縫合されるが、代替的な方法で接合されてもよい。一つの可能性としては、単一の縫い目のない複合層を形成する高度な製造技術を使用して、後部を形成する基礎素材にパネルをブレンドすることによって、衣服の後部に一体化することである。
【0017】
[0017] 本発明の他の態様では、着用者を固有受容的に治療するための衣服を製造する方法が開示される。本方法は、衣服の後部を前部に接合するステップを備え、接合された後部および前部が、シャツに似た衣服を形成するように、後部および前部のそれぞれが薄いエラストマー素材から形成される。本方法は、衣服がユーザによって着用されたときにユーザの背骨および肩甲骨間領域の少なくとも一部にかけて固有受容性パネルが配置される位置で、エラストマー素材から形成される固有受容性パネルを後部に接合するステップをさらに備える。これらのステップは、順序に依存しないので、相互交換可能に実行されてよい。現在好ましい一実施形態では、接合ステップは、後部および前部を縫合すること、および、固有受容パネルを後部に縫合することによって実行される。いくつかの実施形態では、固有受容性パネルは、後部を形成する基礎素材上に第2の素材層を備える。他の実施形態では、固有受容性パネルは、単一の素材層のみが得られるような態様で後部に一体化される。
【0018】
[0018] シャツは、酷使されて伸ばされていない特定の筋肉を即座に弛緩させて伸ばすよう脳に伝え、一方で同時に脳が、反対(前後および/または左右)に、弱く、引き締まっていない(under toned)、サポートが弱い(under supportive)筋肉を収縮させ、引き締め、かつ着用者のコアおよび胴体をサポートするように命令するような態様で、かつそのような方向に、皮膚の神経受容体(筋肉、腱、関節ライニングにおいて、末梢神経系は、皮膚の平方インチあたり20〜80の神経終末を有する)が引っ張られるように、特に屈曲させ、圧縮し、導く設計を介して、皮膚に感覚/きっかけを生成する。この自然な反射反応は、逆制止として知られ、この自然にバランスをとる筋肉刺激システムは、衣服が着用される度に着用者の筋肉を再トレーニングし、筋肉および関節の痛みを軽減し、トレーニング、旅行および怪我からの回復を改善し、今日の筋骨格の怪我の主要因である筋肉の不均衡を生み出す異常な生体力学を改善する着用可能な、治療用ショーツ/パンツを創出する。好ましい実施形態では、所望のきっかけおよび反応は、着用者の体、組織および筋肉をらせん状にねじるストラップまたはバンドによって提供される。らせん、およびらせん状の生理機能は、人体および自然全体において自然に発生し、すべてフィボナッチ数またはフィボナッチ構造を介して関連付けられる。フィボナッチ数は、自然の数体系である。植物の葉の配置から花の小筒花のパターン、松かさの苞葉、パイナップルの芽鱗に至るまで、自然においてどこにでも見られる。フィボナッチ数は、それゆえ、単細胞、小麦一粒、蜂の群れ、および人間さえも含むあらゆる生命体の成長に適用できる。
【0019】
[0019] フィボナッチ数列は、1、1、2、3、5、8、13、21、34、55などである。数1から始まり、それ以降の項は前の2つの和である。項間のリミット比は、.618034...であり、「黄金比」および/または「黄金分割」と様々に呼ばれ、今世紀ではパルテノン神殿を設計した建築家ペイディアスにちなんで「PHI」(f)とより簡潔に呼ばれる無理数である。換言すると、任意の隣り合う2つの数は、より大きな次の数に等しい。例えば、5+8=13である。任意の数をより大きな次の数で割ると、.618の比になる。例えば、8/13=.618である。任意の数をより小さな次の数で割ると逆数の1.618になる。
【0020】
[0020] 小さな数では、比はぴったり同じではないが、実質的な目的においては十分に近似である。フィボナッチ数列および黄金比のどちらも、DNA分子(および人体)の配列から植物および動物の生理学まで自然の形態において現れる。近年では、科学においてフィボナッチ数学の普遍的出現および根本的重要性に関する知識の飛躍的進歩がなされた。ピタゴラスからアイザック・ニュートンまで歴史上の偉人の何人かはファイ(φ)およびフィボナッチ数列を最も尊重し崇拝した。
【0021】
[0021] 聴覚、触覚、味覚、視覚および痛覚受容体を含む人間の全ての感覚は、らせん状の生理機能だけでなく、(フィボナッチ構造を有する)対数の対応曲線を有する。筋肉および神経系に重要な細胞活動膜電位は、細胞外のイオン濃度の、細胞内イオン濃度に対する比のログに等しい電圧を有する。脳および神経系は、同様の細胞構成単位から形成され、顕微鏡で見ると類似しているので、中央神経系の対応曲線もおそらく対数である。このらせん状/ヘリカル状の生理機能は、本発明の衣服の設計に利用されている。ストラップは、着用者の胴体の軸周りに延在する。
【0022】
[0022] この設計は、感覚運動系(感覚は、(運動性)筋骨格系と組み合わされた神経系を含む)を刺激し、即座に着用者の上半身が筋肉的バランスを保ち、かつ理想的な身体構造上の配置に整列するようきっかけを出す。これは、ユーザの骨格を意識的および無意識的なレベルで刺激する。これにより即座に、生体力学的により効率よく着用者が運動することが可能になり、これは、身体の力学を強化し、最適化する際により少ないエネルギを使用することを意味する。関節の通常の摩損を軽減し、健全な血行を強化し、かつトレーニング、移動および怪我から回復する効果を有する。
【0023】
[0023] 実質的にユーザが衣服を着用する度に、ユーザはトレーニングをしていることが理解されるだろう。衣服は、弱い筋肉を運動させる。弱い筋肉が運動すると、筋肉のバランスを保つので、体は、より効果的でより滑らかに、かつより少ない努力で体を動かせるリズムおよび同調性で全ての側面を使用する。衣服は、体の動的な拘束システムを強化することで関節構造をサポートし保護する。
【0024】
[0024] 本発明の他の実施形態では、感覚運動系刺激機構は衣服の内部に配置される。この実施形態は、機能的なヒトの生理学、健康状態および動作、骨格および感覚運動系についての最新の科学研究と組み合わされた最新技術の布地と宇宙時代の素材との融合体であることが好ましい。衣服またはシャツは、不均衡で機能不全であることが多い筋肉への感覚運動刺激を増加し、人間の感覚運動系と整合することが好ましい。使用中、シャツは、一定のフィードフォワードおよびフィードバックシステムを強化するので、シャツを着用した際に着用者の体は、感覚運動系へ提供された固有受容情報を、意識的および無意識的により効果的に適応することができる。シャツの内側は、異なる圧力および指向性の引っ張りを加える特別に設計された角度、長さおよび密度を用いて、皮膚の皮神経受容体に接触する特別な熱弾性プラスティックまたはゴムバンドもしくはストラップで裏打ちされている。この実施形態は、シャツを着用中に非常に活発な着用者に起きるシャツのずれを軽減する助けにもなる。
【0025】
[0025] 好ましい実施形態では、バンドまたはストラップをシャツの以下の領域に配置することができる。1.コア強度の完全な機能に重要である腹横筋の刺激およびサポート。2.コアの安定性および機能に重要である内腹斜筋の刺激およびサポート。3.胸部の伸張の刺激およびサポート。これは第1胸椎から始まり、胸椎12番までのそれぞれの脊椎分節を連結し、着用者が前かがみに自らの頭および背骨を倒したとき、脊柱起立筋が収縮するようきっかけが出される/刺激されるので、好ましくは跳ね返り効果をもたらす。換言すると、胸椎にかけて位置する衣服中のゴムが、頭が前に下がったときの通常の皮膚の伸びを防ぐ。これが皮神経受容体を刺激して筋肉に適切に反応させる。4.腹直筋下部の刺激およびサポート。腹直筋下部を圧迫し刺激するバンドは、腰仙椎および腰仙コアを引き締めかつサポートし、下腹部に張りを加える一方で、現代社会では一般的な股関節屈筋緊張(優勢)および脊柱前弯過度(太鼓腹でお尻が突き出る)を同時に軽減する。5.腰仙椎の自然なサポートおよび可動性を強化するために圧迫と固有受容刺激を提供する、柔軟な腰椎の可動性サポート。6.シャツの肩甲骨間領域は、姿勢、健康状態、怪我、健康目的などに応じて最も所望のレベルの肩甲骨間サポートを提供するためサイズ、弾性および密度が増大または減少することができる水平バー(自然な骨格にフィットするようわずかに角度が付けられてよい)を使用する。7.好ましい実施形態ではシャツの内側は、特定の、かつ神経が豊富に分布する鍼療法の経絡に配置される神経突起センサまたは神経突起で裏打ちされる。神経突起は、着用者が筋肉(突起に隣接した)を動かすたびにこれらの経絡を曲げ、かつマッサージする。これにより、バランスが崩れ、気が制限され、滞りがちな領域への血行および中国医療が気と呼ぶ生命エネルギが、増大する。
【0026】
[0026] シャツの本実施形態は、硬くて酷使されがちな部分の筋肉をストレッチするよう設計される一方で、同時に、使用されていない、引き締まっていない筋肉に、収縮し、引き締め、サポートするため筋肉を引き締めるきっかけを出す。シャツは、体の細部のカーブや形状に一致するように縫い目がない態様で製造されることが望ましく、これにより着用者がトレーニング、競争または回復のいずれのために着用しているかにかかわらずシャツが快適になる。時間と共に、体がネガティブな情報(コンピュータに向かい前かがみで座ることなど)に適応するように、新しい「ポジティブな」情報に適応し再モデルする。
【0027】
[0027] 本発明の好ましい一実施形態によると、着用者によって着用される衣服であって、着用者の胴体の少なくとも一部に着用される外層を有する衣服が提供される。外層は、前部と、後部と、内面と、外面と、を有する。衣服は、外層の内面に固定された少なくとも1つの感覚運動刺激部材も有する。衣服を着用者が着用すると、少なくとも1つの感覚運動刺激部材が、着用者の皮膚の部分に接触し、着用者が動くと、少なくとも1つの感覚運動刺激部材が接触する皮膚の部分の通常の伸びを変更し、それにより着用者の皮神経受容体を刺激し、着用者の筋肉を適切に反応させる。
【0028】
[0028] 本発明の好ましい他の実施形態によると、着用者の感覚運動系の刺激のための衣服が提供される。衣服は、本体部を含み、本体部は前部と、後部と、本体部に結合される少なくとも1つの感覚運動刺激部材と、を有する。衣服は、着用者の胴体の少なくとも一部に着用され、着用者が着用すると密着する。少なくとも1つの感覚運動刺激部材は、衣服が着用されると、着用者の皮膚の部分に接触し、エラストマー素材から製造されるため、衣服が、少なくとも1つの感覚運動刺激部材が接触する着用者の皮膚の部分における皮神経受容体を刺激する。好ましい実施形態では、少なくも1つの感覚運動刺激部材は、肩ストラップ、上腕ストラップ、鋸筋ストラップ、ダイヤモンド型プレート、下腹部バンド、胸椎パッチ、肩甲骨バンドおよび腰椎バンドのうち少なくとも1つを含む。他の好ましい実施形態では、本体部は、略垂直に延在する軸を画定し、少なくとも1つの感覚運動神経部材は、本体部の軸の周りにらせん状に延在するように配置される。
【0029】
[0029] 本発明の他の好ましい実施形態によると、着用者の胴体の少なくとも一部を覆う衣服を着用することと、衣服を着たまま運動することとを含む方法が提供される。衣服は、本体部と、本体部に関連付けられた少なくとも1つの感覚運動刺激部材と、を有し、密着する。少なくとも1つの感覚運動刺激部材は、着用者の皮膚の部分に接触する。本方法は、少なくとも1つの感覚運動刺激部材が接触する着用者の皮膚の部分における皮神経受容体を刺激することも含む。好ましい実施形態では、本方法はまた、ある期間の間に複数回、衣服を脱ぎかつ着用するステップも含む。期間の終了時に、少なくとも1つの感覚運動刺激部材の下に位置する筋肉は、期間の開始時よりも最適に配置されている。最適とは、主動筋と拮抗筋が、重力の一般的な影響に対して身体構造を支える際にバランスが取れていることを意味する。換言すると、当業者が考える完璧な姿勢である。
【0030】
[0030] 本発明のさらに別の好ましい実施形態によると、着用者によって着用されるデバイスが提供される。デバイスは、着用者の胴体の少なくとも一部に着用される本体部と、着用者がデバイスを着用しているときに胴体を動かした際、着用者の複数の皮神経受容体を刺激するための、本体部に結合された手段とを有する。本体部は、前部と、後部と、内面と、外面と、を有する。好ましい実施形態では、デバイスが着用者によって着用され、着用者が動くとき、着用者の複数の皮神経受容体を刺激するための手段が、着用者の複数の皮神経受容体を刺激するための手段が接触する皮膚の部分の通常の伸びを変更する。
【0031】
[0031] いくつかの実施形態によると、着用者の感覚運動系を刺激するための衣服は密着シャツを含む。密着シャツは、前部および後部を有し、シャツはエラストマー素材から製造される。衣服はまた、シャツの後部に取り付けられた、エラストマー素材から製造される脊椎バンドも含む。脊椎バンドは、シャツの首領域からシャツのウエスト部分に向かって、シャツの後部を縦方向に延在する。使用中、脊椎バンドは、脊椎バンドの下にある着用者の皮膚の部分における皮神経受容体を刺激する。
【0032】
[0032] いくつかの実施形態によると、着用者の感覚運動系を刺激するための衣服は、密着シャツを含む。密着シャツは、前部および後部を有し、シャツはエラストマー素材から製造される。衣服はまた、シャツの後部に取り付けられた、エラストマー素材から製造される脊椎バンドも含む。脊椎バンドは、シャツの首領域からシャツのウエスト部分に向かって、シャツの後部を縦方向に延在する。使用中、脊椎バンドは、脊椎バンドの下にある着用者の皮膚の部分における皮神経受容体を刺激する。衣服はまた、シャツに取り付けられた少なくとも1つの追加バンドも含む。少なくとも1つの追加バンドは、第1および第2エラストマー素材とは異なる第3エラストマー素材から製造される。使用中、少なくとも1つの追加バンドは、少なくとも1つの追加バンドの下にある着用者の皮膚の1または複数の部分における皮神経受容体を刺激する。少なくとも1つの追加バンドは、4つ以上の肩バンドを含む。肩バンドのそれぞれは、脊椎バンドから放射状に広がり、シャツのそれぞれの肩領域にかけてシャツの前部に向かって延在する。4つ以上の肩バンドは、少なくとも2つの内肩バンドと、少なくとも2つの外肩バンドとを含む。少なくとも2つの内肩バンドは、少なくとも2つの外肩バンドの間に位置する。少なくとも1つの追加バンドは、2つ以上の斜めバンドも含む。斜めバンドのそれぞれは、シャツの後部からシャツのウエスト部および前部に向かって、シャツのそれぞれの側面の周りに延在する。2つの肩バンドおよび2つの斜めバンドは、2セットのバンドを形成し、各セットは、肩バンドおよびシャツの中心を通って形成される縦方向軸を中心としてヘリカル状に配置される斜めバンドを含む。少なくとも1つの追加的バンドはまた、鋸筋バンドを含む。鋸筋バンドのそれぞれは、シャツの後部からシャツの前部に向かってシャツのそれぞれの側面の周りに延在する。鋸筋バンドは、シャツのウエスト部の相対する側を向く複数の指状突起を含む。少なくとも1つの追加バンドは、回旋腱板バンドを含む。回旋腱板バンドのそれぞれは、シャツの後部からシャツの上腕部にかけてシャツの前部に向かって延在する。少なくとも1つの追加バンドは、シャツのウエスト部に向かって前部に位置する少なくとも1つの下腹部バンドも含む。少なくとも1つの追加バンドは、シャツの前部の首領域からシャツの前部の胸部へ向かって延在する胸筋固定バンドも含み、それにより肩バンドがそれぞれ、脊椎バンドの一端と、他端とにおいて、それぞれの胸筋固定バンドに接続される。さらに、衣服は、着用者の自然な動きが可能なように構成され、一方で、少なくとも1つの追加バンドの縦方向に沿って粘弾性抵抗を提供する。さらに、少なくとも1つの追加バンドは、シャツに取り付けられて、使用時に、少なくとも1つの追加バンドは、筋肉記憶を介して適切な姿勢を体の筋肉にトレーニングするため、着用者がニュートラルな姿勢であるとき、少なくとも1つの追加バンドの縦方向に沿って矯正力を加える。
【0033】
[0033] いくつかの実施形態によると、着用者の感覚運動系を刺激するための方法は、着用者の胴体の少なくとも一部を覆う衣服を着用することを含む。衣服は密着シャツを含む。密着シャツは、前部および後部を有し、シャツはエラストマー素材から製造される。衣服はまた、シャツの後部に取り付けられた、エラストマー素材から製造される脊椎バンドも含む。脊椎バンドは、シャツの首領域からシャツのウエスト部分に向かって、シャツの後部を縦方向に延在する。衣服はさらに、シャツに取り付けられた、エラストマー素材から製造される少なくとも1つの追加バンドを含む。方法はまた、衣服を着用している間に運動することと、少なくとも1つの追加バンドの縦方向に沿って力を与えることによって、少なくとも1つの追加バンドの下にある着用者の皮膚の1または複数の部分における皮神経受容体を刺激することとを含む。
【0034】
[0034] 本発明ならびにその追加の特徴および利点は、以下の記述と添付する図面を参照して理解されるだろう。添付する図面において、図における同様の符号は、同様の部品を指す。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】[0035] ユーザによって着用された本発明の衣服の実施形態の前面図である。
【図2】[0036] 図1の衣服の後面図である。
【図2A】[0037] 本発明の衣服に使用される神経突起の部分の側面図である。
【図3】[0038] 本発明の衣服の他の実施形態の図であり、本発明の有利な姿勢改善機構を含む衣服の製造過程を示す図である。
【図4】本発明の衣服の他の実施形態の図であり、本発明の有利な姿勢改善機構を含む衣服の製造過程を示す図である。
【図5】本発明の衣服の他の実施形態の図であり、本発明の有利な姿勢改善機構を含む衣服の製造過程を示す図である。
【図6】[0039] 図3〜図5の衣服の製造に使用される特定の緊張弾性姿勢パッチを単独で示す図である。
【図7】[0040] 本発明の衣服のさらに別の実施形態の前面図である。
【図8】[0041] 図7の実施形態の後面図である。
【図9】[0042] 本発明の他の実施形態による衣服の正面図である。
【図10】[0043] 図9の衣服の内部の機構を示すために裏返しにして示す正面図である。
【図11】[0044] 図9の衣服の内部の機構を示すために裏返しにして示す左側面図である。
【図12】[0045] 図9の衣服の内部の機構を示すために裏返しにして示す背面図である。
【図13】[0046] 図9の衣服の変形の内部の機構を示すために裏返しにして示す正面図である。
【図14】[0047] 図9の衣服の変形の内部の機構を示すために裏返しにして示す背面図である。
【図15】[0048] 本発明の他の実施形態による衣服の正面図である。
【図16A】[0049] 図15の衣服の背面図である。
【図16B】[0050] 図16Aの詳細図である。
【図17】[0051] 図15の衣服の右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
[0052] 図面の図において同様の符号は同様の構成または機構を示す。
【0037】
[0053] 図面に示すとおり、姿勢改善衣服の好ましい実施形態は説明の目的で示され記述される。本明細書において使用する「前」、「後」、「上」、「底」、「側」、「短い」、「長い」、「上」、「下」および「下方」などの語は、単に記述を容易にするためであり、図に示す構成要素の向きを指す。本明細書に記載される衣服および構成要素のいかなる向きも本発明の範囲内にあることを理解されたい。
【0038】
[0054] 本発明を説明することが目的であり、制限することが目的でない図面を参照すると、図1および図2は、姿勢改善衣服10の第1の実施形態の図であり、姿勢改善衣服10は、ユーザ12によって着用されるよう構成され、かつ、ユーザの胴体の少なくとも一部およびユーザの上腕の少なくとも一部を包むように構成されている。この点で、衣服10は、半そでアンダーシャツ、Tシャツまたはポロシャツに類似するよう概して構成される。図示する衣服10は、「かぶる」スタイルで設計されているが、衣服は、ジッパー、ボタン、スナップなどの知られた衣服の開閉システムを使用して選択的に開閉可能な、開口または部分的に開口するフロント部またはバック部が設けられてもよい。そのようなスタイルは、衣服を頭からかぶることなく脱ぎ着ができるので、衣服の着用を楽にする。
【0039】
[0055] 上述の’656出願に示される実施形態は、実質的に着用者の姿勢を改善し、悪い姿勢に関連する痛みおよび関連する筋肉痛を軽減する、着用者に顕著な固有受容治療効果を有することを示している。しかしながら、その出願の説明された実施形態は、カジュアルなレクリエーションや社会的な場面での使用または消費者への通常の小売りには特に適していない。外部のストラップのせいで、そのような場面で着用する場合、審美的な観点から、外側の衣服の下に着用することになり、治療用衣服を適切に覆うには比較的かさばり、重くなってしまう。従って、本発明は、’656出願に開示された先行する実施形態と同様の機能の多くを、外部のストラップを使用せずに実行する。衣服の製造に使用される素材に直接一体化された、戦略的に配置された伸縮性パネルおよび固有受容性パッドの使用によって、同様の固有受容効果が達成される。結果として、本発明の衣服は、見た目もよく快適なので消費者市場に特に適する。
【0040】
[0056] 衣服10が製造されうる素材については、ユーザの皮膚の表面への神経筋の刺激を強化するために、ユーザの皮膚の表面へ容易に圧力が加えられるような、所望の密着する機構を提供するために、薄くて、ユーザの体と共に伸縮するか、または動く弾性の性質を有することが好ましい。素材は、ポリエステル、スパンデックス、伸縮素材、ナイロンなどを含みうるがこれらに限定されない。素材には、金属イオンが編み込まれるか、または、当業者に知られ、かつ温度調節および放湿機能と同様に機能する、その他の機械的な放汗、温度調節素材を有しうる。その通気性および/または放湿能力は、デバイス10の定期的な着用の間のユーザの快適度を向上させるよう機能する。
【0041】
[0057] 特に図2を参照すると、弾性伸縮性パネルまたは固有受容性姿勢パッチ14が示されている。図示するとおり、パッチ14は、略三角の形状であり(図面において境界は、点線で表されている)、上背部または肩甲骨間領域に接合されるか縫合され、ユーザ12の両肩からユーザの背中の腰部分に位置する点16に向かって下方に延在する。固有受容性パッチ14は、衣服10が製造される素材と同じ弾性素材から製造されるか、または代替的には、比較的弱い中部僧帽筋または下部僧帽筋、大菱形筋、小菱形筋、鋸筋筋肉組織をそれぞれサポートすることを助けるためより重く、より高密度の弾性素材であってもよい。パッチ14の目的は、最適な肩甲骨位置および背骨の整合を刺激することである。これは最適な姿勢および肩甲骨運動学の機能的基準である。パッチは、衣服の基層の上に第2の層として配置されてもよく、または代替的には、単一の複合層を形成するよう適切な製造技術を使用して衣服素材にブレンド(一体化)されてもよい。
【0042】
[0058] 好ましい実施形態では、弾性バンド18が、パッチ14のおよそ中間点において採用され、パッチ14に使用される素材よりも強い弾性素材から製造される。バンド18は、肩甲骨内側縁の下側と実質的に一致するよう配置される。
【0043】
[0059] 矢印20が示すように、衣服10の基層は、ユーザ12の体に対して、後ろ(後退する)方向の影響を有する。
【0044】
[0060] 図1および図2を参照すると、2つの上腕ストラップ22および2つの肩ストラップ24が、図2に示すように、衣服10(図1)の前側から始まり、後側に継続する。ストラップ22および24は、パッチ14と同じような態様で衣服10に組み込まれている。腕ストラップ22は、棘下筋および小円筋に特定の指向性の引っ張りを与えるように設計されている。肩ストラップ24は、部分的に、烏口突起に隣接する小胸筋に影響することによって、肩甲骨が後方へ傾くことに関連する問題に影響するよう設計される。
【0045】
[0061] ダーツ26(図2)は、肩甲骨が最適な位置を得ることを助けるための後方への引っ張り/きっかけを強化するために使用されうる。
【0046】
[0062] 図1および図2において見られるように、衣服のずれを防ぐ目的で、粘弾性テープ28が衣服10の裾に沿って配置されうる。ユーザの皮膚に接触するため粘着性表面を提供するための代替的な手段がかわりに使用されてもよい。
【0047】
[0063] 図2に示す矢印の特定の角度が、衣服10の多様なエラストマー要素が引き起こす、肩甲骨の軸上の連成運動の影響を示すことに留意されたい。
【0048】
[0064] 図1および図2に示す多数の点30は神経突起である。この神経突起は、図2Aにより詳細に示される。神経突起3は、ユーザが動いたときにマッサージ効果、刺激効果を与えるよう設計された柔らかく粘着性を有するバンプまたは皮神経受容体刺激装置を含むことが好ましい。図示するとおり、突起30は、ストラップ22および24のそれぞれに配置され、上腕骨における回旋腱板筋の付着点に隣接する体の部分ならびに烏口突起の周辺の小胸筋を刺激する。一般的には、発明者らは、このような神経突起30のパターンが固有受容刺激を発生させるのに役に立ち、また、運動領域の全範囲にわたって体が動く際に、衣服10のずれを軽減する機能も果たすことを発見した。筋肉バランス、身体位置認識、姿勢、機能および動作を強化する脳へのきっかけを生成する「ノイズ」を強化するよう皮膚の皮神経受容体および軟部組織構造を刺激するために衣服の内面における特定の領域に、神経突起は配置される。
【0049】
[0065] 神経突起30の所望の位置は、周知の鍼療法のツボである。これは、これらの特定のエネルギ経絡への刺激が、血流を高め、かつ最適な健康および機能を追求する人々にとって重要な運動、サポートおよび情報を供給する臓器および軟部組織への通常の生理機能を刺激するからである。
【0050】
[0066] 図1および図2の実施形態においては1つの弾性パネル18および4つの弾性ストラップ22、24のみが示されているが、多様な形状およびサイズの複数のパネル18および/またはストラップ22,24が必要に応じて使用されてよい。記述したとおり、伸縮性パネル18および/またはストラップ22、24は、衣服10またはパッチ14と同一または類似の素材から構成されてよい。代替的には、衣服10またはパッチ14の素材とは異なるエラストマー素材から構成される。パネル18およびストラップ22、24は、硬くなりすぎた筋肉(パネル/ストラップはこの筋肉をストレッチする)または緩みすぎた、引き締まっていない筋肉(パネル/ストラップはこの筋肉に張りを加え、運動するよう促進/刺激する)を刺激するよう機能する。これまでの従来のアプローチは、機械的サポートシステムに重点を置き、発明者らが最適な健康および効果的な回復および動作に有害であると信じる依存のシステムを長期的には生み出す、萎縮およびブレースへの依存が発生することが示されている。一方、弾性または伸縮性パネル/ストラップおよびパッチ14は、皮膚の皮神経の特定の牽引刺激と触覚刺激を生成する。このような神経は、皮膚1平方インチあたり最低でも20000あり、これは、筋肉、腱、靭帯、関節の表面に数千/百万の単位で存在する受容体(機械的受容器/侵害受容器)に特定の情報を伝達し、全身の関節のストレスおよび怪我を引き起こし継続させる特定の予測可能かつ一般的な筋肉の不均衡を予測可能に軽減する。
【0051】
[0067] 図3〜図6を参照すると、本発明の衣服10の幾分変形された実施形態が示される。衣服の後側が示されている。図3〜図5における図は、連続しており、図3に示すとおり、シャツからV32が切り取られている。本発明の本実施形態では、任意選択的なベルトまたはストラップ34が衣服10の下部に備えられている。図4に示すとおり、V32のエッジは、縫い目36に沿って縫合されている。ついで追加的なサポートのために、図示されるとおり弾性姿勢パッチ38が縫い目36に取り付けられる。上述した通り、弾性パッチ38は、ユーザの姿勢を援助するために矢印40に沿って特定の緊張を加えるよう適合される。
【0052】
[0068] 本発明の衣服10のさらに別の現在好ましい実施形態が図7および図8に示されている。本実施形態は、先の実施形態と多くの点で類似するが、図8に示すとおり、着用者の背骨の全長に実質的に沿って延在する弾性または伸縮性バンドまたはパネル42を採用する。図示されるとおり、パネル42からユーザのそれぞれの肩にかけて延在するストラップ44も設けられている。図7に示すとおり、ストラップ44は、肩にかけて衣服の前側に延在することが好ましい。パネル42および44は、ステッチ46によって衣服10の残りの部分に一体化されている。この構成は、ユーザの脳および体を矯正された姿勢へ固有受容的に刺激するきっかけを増大させ強化することが分かっている。
【0053】
[0069] 重要なことに、記述する全ての実施形態において、シャツの後部パネルは、(共に縫合される)前部パネルよりも小さく、好ましくはおよそ2インチほど小さい。これにより、シャツの収縮性の引っ張りが増加し、それゆえユーザの皮膚に圧迫が加わる。
【0054】
[0070] 記述する実施形態のそれぞれにおいて、固有受容粘弾性パッドが、任意選択的に採用されることができ、衣服の固有受容効果を増大させるために戦略的な配置においてユーザの皮膚に接触するために、永久的にまたは着脱可能に衣服の内面に搭載される。パッドは、好ましくはシリコーンから作られ、鍼治療のアプローチを使用して、触覚反応を向上させるために溝付のまたはその他変形された皮膚接触面を有する。衣服10によって生成される圧力は、指圧療法の効果を生成する。一実施形態では、これらのパッド2つが、ユーザの胸領域に配置され、一方、別の2つが肩甲骨縁に配置されるが、もちろん、パッドの戦略的配置およびパッドの数は、特定の治療目的に応じて変化しうる。
【0055】
[0071] 要約すると、本発明は、固有受容アプローチにより以下の症状を対処するよう独自に機能する。
【0056】
[0072] a)上部大菱形骨の痛み。
【0057】
[0073] b)回旋腱板の脆弱。肩甲骨の位置を最適にすることによって回旋腱板筋を改善する。
【0058】
[0074] c)中部胸椎の痛み。肩甲骨周囲筋における緊張の軽減による。
【0059】
[0075] d)肩甲骨運動障害。
【0060】
[0076] e)二等筋腱炎。
【0061】
[0077] f)胸郭出口症候群。
【0062】
[0078] g)衝突症候群。
【0063】
[0079] h)関節窩上腕骨不安定状態。
【0064】
[0080] 図9〜14は、姿勢矯正または感覚運動系刺激衣服またはシャツ50の別の実施形態を示す。図9に示すとおり、好ましい実施形態では、衣服50は、外見は通常のシャツのようであるが、図10〜12に示すとおり、感覚運動系を刺激するための機構を内側に含む。しかしながら、これは本発明を限定しない。好ましい実施形態では、衣服50の本体部、基部または外層52は、シャツとして形成されかつポリプロピレン、LYCRA(登録商標)、スパンデックス、ナイロンなどから製造される。シャツ50が密着するようになる、いかなる素材も本発明の範囲内にある。以下に記述するとおり、固有受容または感覚運動刺激機構は、本体部52の内面に固定されている。好ましい実施形態では、全ての固有受容または感覚運動刺激部材(ストラップ22、24および54、バンド18、42、58、62および64、パッチ14、38および60、プレート56、神経突起30、ダーツ26、粘弾性テープ28、を含むがこれらに限定されず、これらを総称して本明細書では「感覚運動刺激部材」と呼ぶ)は、衣服50の基礎生地(本体部52を含む)における伸縮の量を変更し制御する素材からなり、着用者が動いたとき(感覚運動刺激部材と接触する)皮膚の通常の伸びを防ぎ、それにより、着用者の皮神経受容体を刺激して着用者の筋肉に適切に反応させる。例えば、任意のエラストマー素材、熱弾性プラスティック、ゴムまたはFABRIFOAM(登録商標)といった素材が使用できる。皮膚の通常の伸びとは、衣服を着用していない人が動くときに皮膚が行う移動の量である。本発明の別の実施形態では、皮膚は、感覚運動刺激素材(グリップ素材)の層全体を外層として備え、内側に複数の「非グリップパッチ」を備えることができる。これは、本明細書に記載する実施形態とは本質的に逆である。「非グリップ」部とは、感覚運動刺激が望まれない衣服の部分である。
【0065】
[0081] 図10に示すとおり、衣服50は、少なくとも1つの上腕ストラップ22と、少なくとも1つの肩ストラップ24と、少なくとも1つの鋸筋ストラップ54と、を有することが好ましい。これらのストラップ22、24および54は、上述したものに類似する。好ましい実施形態では、ストラップ22、24および54は、筋付着部にかけて位置する点で終結する。例えば、肩ストラップ24の端部は、小胸筋にかけて位置し、上腕ストラップ22は、棘下筋小円筋にかけて位置する。好ましい実施形態では、鋸筋ストラップ54の端部は、胸郭の端部に位置する。上部鋸筋ストラップ54は、鋸筋付着部にかけて位置し、下部ストラップ54は、肋骨間にかけて位置する。図13に示すとおり、本発明の別の実施形態では、ストラップ22、24(または本明細書に記載される他のストラップ)は、複数の点または触手で終結することができる。
【0066】
[0082] ストラップ22、24および54は本体部52の内面に配置されるので、ストラップ22、24および54は皮膚の神経受容体と直接接触する。上述したとおり、肩ストラップ24は、肩甲骨の烏口突起上の皮膚およびその下の皮膚に接触し(小胸筋および上腕二頭筋短頭の筋付着部には、鍼治療のツボが多数ある)、前後に皮膚を牽引して烏口突起に付着する筋肉を長くしかつ開かせる一方で、同時に逆制止と呼ばれる自然な反射を直ちに引き起こす。使用中、これにより反対の筋肉に肩甲骨を後ろ向きに傾かせ、自然な位置に戻すので関節腔が増大する。また、首、上部脊椎および中部脊椎を伸ばす筋肉が、背骨の自然な線状のS字カーブを収縮し、引き締め、最適化するので、人に痛みと病気を引き起こすことが多い、一般的な「頭が前に突き出た前かがみの悪い姿勢」が軽減される。
【0067】
[0083] 図10に示すとおり、上腕ストラップ22は、回旋腱板に隣接し、関節窩内の上腕骨の外旋を刺激することが好ましい。また、水平な肩甲骨安定化筋肉の収縮も刺激する。肩は、内旋しがちで、肩が内側に回るのに抵抗する筋肉に張りを欠く。弱った筋肉に上腕ストラップ22を配置することで、ストラップ22が筋肉に収縮させ、引き締め、サポートさせる。使用中、これは関節窩の上腕骨が整列するのを助け、筋肉強度、運動領域、固有受容を改善し、それゆえ肩関節の機能を改善する。
【0068】
[0084] 図10〜図14に示すとおり、シャツ50は、ダイヤモンド形プレート56も含む、好ましい実施形態では、プレート56は、輪郭線である前部56aと、中実の後部56bとを有する。輪郭線であるとは、プレートの部分が切り出されて、それによりダイヤモンド形を境界するか、または輪郭を描く、素材の細いバンドを形成することを意味する。図11に見られるとおり、素材の細いバンドによりプレート56の前部56aにおいて三角形が画定されている。これは本発明の限定ではない。他の実施形態では、プレート56全体が中実であることができ、またプレート56全体が輪郭線であることもできる。固有受容または感覚運動刺激部材(ストラップ22、24および54、バンド58、62および64、パッチ60、プレート56、神経突起30を含むがこれらに限定されない)のいずれもが、中実であるかまたは輪郭線でありうることが理解できるであろう。例えば、鋸筋ストラップ54が輪郭線形式である図13を参照されたい。輪郭線の感覚運動刺激部材は、より運動を提供しかつ促進し、中実の感覚運動刺激部材は、安定性および圧迫を促進し、筋肉の張りを活性化させるということが理解できよう。
【0069】
[0085] (シャツの左側と右側にある)プレート56のそれぞれが、コア安定に重要な役割を果たす腹横筋および内腹斜筋にかけて延在することが理解されるだろう。
【0070】
[0086] シャツ50はまた、少なくとも1つの、好ましくは複数の下腹部バンド58も含むことが好ましい。図10に示すとおり、腹部バンドは中実である。しかしながら、他の実施形態では、輪郭線でありうる。バンド58は、下腹部筋または腹直筋の下部にかけて、かつ臍の真下に位置する。使用中、バンド58は、下腹部筋に収縮するようきっっかけを出し、その結果、通常の過度に緊張した股関節屈筋(下肢帯交差性症候群の一部)および背下部の筋肉を緩ませる反射作用が得られる。これにより、腰仙椎が適切な配置になり、コア(ヒップ、骨盤および腰仙椎)を最適に機能させることを助ける。
【0071】
[0087] 図12に示すとおり、好ましい実施形態では、シャツ50は、複数の脊椎パッチ60を含む。パッチ60は、胸椎および腰椎のそれぞれの脊椎に配置され、互いに接続されていることが好ましい。他の実施形態では、パッチは、胸椎および/または腰椎の選択された脊椎のみに配置されうる。さらに別の実施形態では、パッチは、頸部椎および/または腰椎/腰仙部の脊椎に配置されることができる。図14に示すとおり、他の実施形態では、パッチ60は、肩甲骨バンド62(後述)にも結合されることができる。使用中、パッチ60は、左右の肩甲胸郭関節と共に頸椎および胸椎の関節に、安定性および通常の運動パターンを提供するために伸筋の機能を強化するよう引き締めのきっかけを出すことによって、胸椎の伸張を援助し、かつ連成運動を統合する。換言すると、胸椎にかけて配置された衣服のパッチが、頭が前方に倒れているときの皮膚の通常の伸びを防ぐ。これが、筋肉に適切に反応させるよう皮神経固有受容体を刺激する。
【0072】
[0088] 図12に示すとおり、シャツ50はまた、少なくとも1つの、かつ好ましくは複数の肩甲骨バンド62も含む。肩甲骨バンド62は、肩甲骨間の筋肉(中部僧帽筋、下部僧帽筋、大菱形筋、小菱形筋)にかけて延在し、これらの筋肉に継続的にきっかけを提供し、静的および動的な運動活動の間、肩甲骨を理想的な自然な運動面に保つことを援助する。
【0073】
[0089] 図12に最も良く示されているとおり、シャツ50はまた、筋肉の張りおよび腰椎の配置の固有受容的認識並びに腰椎構造の特定の圧迫のために少なくとも1つの、かつ好ましくは複数の腰椎バンド64を含む。好ましくは中実である下腹部バンド58と共に、好ましくは輪郭線である(しかし、中実でもありうる)腰椎バンド64は、コアマッスルの腹部にリンクし、かつ配置サポートおよび機能のために感覚運動フィードバックを提供する。
【0074】
[0090] シャツ50はまた、上述のとおり、神経突起30も含む。神経突起30は、緊張し、酷使され、機能不全に陥り易い領域への血行、エネルギおよび「気」を刺激するのを助ける特定の鍼治療のツボに応答する神経が分布する組織を有する特定の領域に配置されることが好ましい。突起30はまた、着用者が通常の運動領域で自由に動く際に、衣服のずれを軽減するのを助ける。
【0075】
[0091] 図11および図12に最も良く見られるように、感覚運動刺激部材(例えば、ストラップ22、24および54)の多くは、シャツの軸周りにらせん状またはヘリカル状に延在する。これにより、ストラップ22、24および54の下にある皮膚、筋肉および/または組織が、着用時にらせん状の方向に運動または刺激される。発明の概要に記載したとおり、このらせん状の運動は生理学的に有益である。このらせんまたはヘリカルは、任意の角度に延在しうる。上述したとおり、フィボナッチ数、ひいては、ヘリカル/らせん形状は、自然界(例えば、人体)におけるエネルギの円滑な流れに重要であり、人間の生理機能および機能を高める。図10〜図15に示すとおり、好ましい実施形態では、らせん/ヘリカルの概念を維持する場合、ストラップ22、24および54は全て、着用者の腰の相対する側に向かって概して延在するか、またはその方向を指す。換言すると、右のストラップ22、24および54の全てが下方に進むと、着用者の腰の左側で交わる。そして、左のストラップ22、24および54の全てが下方に進むと、着用者の腰の右側で交わる。これはシャツの後部および前部におけるストラップ22、24および54の部分にとって好ましい。これは本発明を限定しない。他の実施形態では、ストラップは異なる角度で延在することができる。ストラップ22、24および54の配向は、配置およびエネルギの流れの自然規則(すなわち、上述のフィボナッチ数体系)に従う。これは、体の自然な斜めおよびらせん状の配置および運動の角度を使用して、改善されたより局所的な刺激で骨格の配置を達成するのを助ける。この配向の角度および、下腹部引き締めのきっかけ(下腹部バンド58を介する)、骨格的に特定の胸郭腰椎仙骨サポート(脊椎パッチ60および腰椎バンド64を介する)などの他の特徴は、胸郭脊椎伸張筋肉を刺激し、胸郭腰椎仙骨脊椎に固有受容フィードバックを提供する。腹横筋および内腹斜筋プレート56を追加することで、これらの重要なコア安定化筋肉を刺激する。「輪郭線である」水平バンド64は、好ましくは「中実な」水平下腹部バンド58に接続/リンクする腹横筋および内腹斜筋プレート56に接続/リンクすることによって、特定の、適度な圧迫を腰椎および上部コアにかけて加えることが好ましい。
【0076】
[0092] 衣服50を製造する際に、多様な感覚運動刺激部材は、個別の素材片であってもよく、または互いに接続されるかまたは単一の素材片であってもよいことが理解されるであろう。例えば、図12は、パッチ60、肩甲骨バンド62、ストラップ22、24および54が全ての個別の素材片であることを示す。しかし、図14は、それらが全て単一の素材片であることを示す。
【0077】
[0093] 図15〜17は、姿勢矯正または感覚運動系刺激衣服70の他の実施形態を示す。いくつかの実施形態では、衣服70は、エラストマー素材からなり、着用者の胴体の輪郭に適合する、密着シャツを含む。衣服70は、上述の多様な実施形態で教示した構成を組合せ、特に、シャツの周りに(かつ、シャツの本体部の軸の周りに)、及び従って、着用者の胴体の周りに、らせん状またはヘリカル状に延在するバンドを含む(図15〜図17において矢印S1を参照のこと)。そのため、衣服/シャツの多様な部分および構成要素、ストラップおよび/またはバンドの配置、および筋肉ならびにこれが影響する他の部分の骨格に関する上述した記載が、全て適用可能である。シャツが、シャツに縫合されているか(図8に示す実施形態と同様)、または内部に固定されている(図10に示す実施形態と同様)、ストラップ、バンド、パッチなどのいずれも含むことができることを本実施形態が示すことが理解されるだろう。例えば、回旋腱板バンド22は、隠れ線で示されており、その他のバンドとは違って、縫合されておらず、シャツの内側に固定されていることを示す。縫合と、内側への固定との任意の組合せが、本発明の範囲内にあることが理解されるだろう。代替的には、いくつかの実施形態では、回旋腱板バンド22は、シャツの外側に固定されており、その他のバンドは、シャツの内側に固定される。いくつかの実施形態では、全てのバンドはシャツの外側に固定される。いくつかの実施形態では、全てのバンドはシャツの内側に固定される。
【0078】
[0094] 本実施形態は、先の実施形態に多くの点で類似し、図8に示すとおり、シャツの後部を縦方向にシャツの首領域からシャツのウエスト部(着用者が着用した場合、着用者のウエストに相当する)に向かって延在する弾性または伸縮性バンドまたは脊椎バンド、ストラップもしくはパネル42を採用する。脊椎バンド42は、シャツの後部に取り付けられ、かつ、エラストマー素材から製造される。脊椎バンド42は、その他のバンド(例えば、24、22、76、78など)が引っ張る基部を提供する(図15〜図17における矢印S1を参照のこと)。衣服70が使用(例えば、着用者による着用)されるとき、脊椎バンド42は、脊椎バンド42の下の着用者の皮膚の部分における皮神経受容体(例えば、機械的受容器および/または侵害受容器)を刺激する。衣服70は、着用者の自然な動きを可能にする一方で、脊椎バンド42に沿って縦方向に粘弾性抵抗を提供する(例えば、脊椎バンド42は、着用者が前かがみになるときに抵抗を与える)。いくつかの実施形態では、衣服は、複数の方向に粘弾性抵抗を与えるが、主に、脊椎バンド42に沿った縦方向である。この構成は、筋肉記憶を介して適切な姿勢を体の筋肉にトレーニングする効果がある。一般に、悪い運動パターンは、機能不全の筋肉記憶パターンを徐々に引き起こす。衣服70の使用は、運動パターンを改善することによって、この病的な傾向を覆すことができる。
【0079】
[0095] いくつかの実施形態では、衣服70はまた、少なくとも1つの追加バンドを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの追加バンドは、脊椎バンド42から延在する。衣服70が使用(例えば、着用者による着用)されるとき、少なくとも1つの追加バンドは、少なくとも1つの追加バンドの下の着用者の皮膚の部分における皮神経受容体を刺激する。いくつかの実施形態では、衣服70は、着用者の自然な動きを可能にする一方で、少なくとも1つの追加バンドに沿って縦方向に粘弾性抵抗を提供するよう構成されている。いくつかの実施形態では、衣服は、複数の方向に粘弾性抵抗を与えるが、主に、少なくとも1つの追加バンドに沿った縦方向である。この構成は、筋肉記憶を介して適切な姿勢を体の筋肉にトレーニングする効果がある。
【0080】
[0096] いくつかの実施形態では、脊椎バンド42は、シャツに取り付けられて、使用時(例えば、着用者による着用)に、着用者がニュートラルな姿勢であるとき、脊椎バンド42は、バンドの縦方向に沿って矯正力を加える。このような効果は、例えば、脊椎バンド42が細長い場合には、脊椎バンド42をシャツに取り付けること(例えば、縫合による)で達成される。代替的には、脊椎バンド42の部分が、シャツのそれぞれの部分に取り付けられる(例えば、縫合による)ことができ、それにより脊椎バンド42はシャツが着用者によって着用されると伸縮する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの追加バンド42が、シャツに取り付けられて、使用時(例えば、着用者による着用)に、着用者がニュートラルな姿勢であるとき、少なくとも1つの追加バンド42は、少なくとも1つの追加バンドの縦方向に沿って矯正力を加える。この構成は、筋肉記憶を介して適切な姿勢を体の筋肉にトレーニングする効果がある。徐々に、この構成は、筋肉と神経系との間の協調を促進し、筋肉記憶を作る質のよい運動の繰り返しにより静的および動的に人の姿勢を改善する。
【0081】
[0097] いくつかの実施形態では、少なくとも1つの追加バンドは、図示するとおり脊椎バンド42からシャツのそれぞれの肩領域(着用者が着用すると、着用者の肩に相当する)にかけて、シャツの前部へ向かって延在する肩バンド42を含む。いくつかの実施形態では、肩バンド24は、内部肩バンドおよび外部肩バンドを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの追加バンドが、図示するとおり脊椎バンド42からシャツのそれぞれの上腕領域(着用者が着用すると、着用者の上腕に相当する)にかけて延在する回旋腱板バンド22を含む。バンド22および24は、図12に示すとおり、肩および上腕領域にかけて衣服70の前部に延在することできる。いくつかの実施形態では、使用中、肩バンド24は、着用者の肩が下および後ろに動くように影響する連動した方向への引っ張りを提供し、それにより肩甲骨が最適な機能的、かつ骨格的な位置に移動することを可能にする。いくつかの実施形態では、バンド42、22および24は、縫合46によって衣服70の残りの部分に一体化される。例示的な実施形態では、縫い目46は、へん平縫で取り付けられる。伸縮素材も、例えば、袖およびウエストなどの裾において含まれうる。好ましい実施形態では、縫合46は、弾性素材46aを含むことができる(図16Bに示すとおり)。弾性素材は、衣服70のずれを軽減し、固有受容影響を加える。いくつかの実施形態では、バンドの特定の配置および角度は、解剖学的起源、筋肉および腱の付着点、並びに神経的な受容体および/または構造が密集する、周知の鍼治療的経絡に基づく。
【0082】
[0098] いくつかの実施形態では、シャツは、第1エラストマー素材から製造され、脊椎バンド42は、第1エラストマー素材とは異なる第2エラストマー素材から製造される。いくつかの実施形態では、シャツは、第1エラストマー素材から製造され、脊椎バンド42および少なくとも1つの追加バンドは、第1エラストマー素材とは異なる第2エラストマー素材から製造される。いくつかの実施形態では、シャツは、第1エラストマー素材から製造され、脊椎バンド42は、第1エラストマー素材とは異なる第2エラストマー素材から製造され、少なくとも1つの追加バンドは、第1および第2エラストマー素材とは異なる第3エラストマー素材から製造される。いくつかの実施形態では、シャツ、脊椎バンド42および少なくとも1つの追加的バンドは、同じエラストマー素材から製造される。
【0083】
[0099] いくつかの実施形態では、少なくとも1つの追加バンドは、胸筋固定バンド72を含み、これは、衣服70のフロント(前部)を保持し安定化させるために提供され、シャツが着用者によって着用されると、肩バンド24が固定されることが可能になり、それにより肩バンド24がシャツの後部に向かってらせん状の動きで引っ張ることができる(図15〜17のける矢印S1を参照のこと)。胸筋固定バンド72は、通常、シャツの前部における首領域からシャツの胸部分(着用者によって着用されると、着用者の胸に相当する)に向かって延在する。胸筋固定バンド72は、大胸筋および小胸筋に影響するので、本明細書では胸筋固定バンド72と呼ばれている。胸筋固定バンド72は、FABRIFOAM(登録商標)、ポリプロピレンなどから作ることができる。いくつかの実施形態では、回旋腱板バンド22は、胸筋固定バンド72に接続されることができる。いくつかの実施形態では、肩バンド24のそれぞれは、一端で脊椎バンド42に接続され、他端でそれぞれの胸筋固定バンド72に接続される。
【0084】
[0100] いくつかの実施形態では、図15に示すとおり、少なくとも1つの追加バンドは、上述のとおり、シャツのウエスト部に向かって前部に配置される少なくとも1つの腹部バンド58を含む。
【0085】
[0101] いくつかの実施形態では、少なくとも1つの追加バンドは、シャツのウエスト部に向かってシャツの後部に配置される腰方形筋パネル74を含む。腰方形筋パネル74は、それぞれ胸腰椎、腰椎、腰仙椎においてサポートし、可動性、安定性および耐久性並びに強度を提供する傍脊椎を受動的および動的なサポートを刺激するよう設計されている。例示的な実施形態では、パネル74は、FABRIFOAM(登録商標)から作ることができる。いくつかの実施形態では、腰方形筋パネルは、脊椎の線状の配置をサポートするよう構成され、傍脊椎胸郭伸筋の張りおよび健康状態を刺激し増大させるよう設計される。
【0086】
[0102] いくつかの実施形態では、少なくとも1つの追加バンドは、鋸筋バンド76を含む。鋸筋バンド76は、上述の鋸筋ストラップと類似する。本実施形態では、バンド76は、好ましくはシャツのウエスト部の相対する側、またはシャツのウエスト部を指す、複数の指状突起または指状突起バンド76aを含む。指状突起76aは、腹筋にわたって延在し、また腹横筋および腹斜筋に影響する。
【0087】
[0103] いくつかの実施形態では、少なくとも1つの追加バンドは、斜めバンド78を含む。斜めバンド78は、上述のプレート56と同様に配置される。例えば、斜めバンド78のそれぞれは、シャツの後部からシャツのウエスト部および前部に向かってヘリカル状のパターンでシャツのそれぞれの側に延在するように配置されることができる。斜めバンド78は、コア安定に重要な役割を果たす腹横筋および内腹斜筋に影響する。図15〜図17の図からわかるように、好ましい実施形態では、斜めバンド78と肩バンド24は共に、着用者の右肩から腰の左側へ、左肩から腰の右側へ、らせんを形成する。斜めバンド78のらせん状またはヘリカル状の経路、ならびに相当する肩バンドは、シャツの垂直軸周りに延在する。換言すると、いくつかの実施形態では、衣服は、2セットのバンドを含み、各セットは肩バンドおよび斜めバンドを含み、各セットはシャツの中心を通って形成される縦方向軸の周りにヘリカル状のパターンに配置される。
【0088】
[0104] いくつかの実施形態では、少なくとも1つの追加バンド(特に、脊椎バンド42に接続された少なくとも1つの追加バンド)は、少なくとも1つの追加バンドの下の着用者の皮膚の部分において、脊椎バンドの中部に向かってせん断力を加える。脊椎バンド42が、上部、中部および下部の3つの部分を有することに留意されたい。脊椎バンド42のこの3つの部分は、等しい長さである必要がない。脊椎バンド42の中部は、脊椎バンド42のちょうど中心に位置する必要がない。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの追加バンドは、着用者の皮膚を、脊椎に向かって引っ張り、傍脊柱、肩甲骨間、およびコアマッスルの活性化、機能、バランスおよび配置を刺激する。
【0089】
[0105] 上述のとおり、記述されたそれぞれの実施形態において、衣服70の固有受容効果(または感覚運動刺激効果)を増加させるために、ユーザの皮膚に接触するため、内面において永久にまたは着脱可能に戦略的な位置に取り付けられた固有受容粘弾性パッドを任意選択的に採用してもよい。
【0090】
[0106] 本質的には、本発明の衣服は、ユーザの体のための外骨格を生成するよう機能し、それにより、固有受容認識の感覚運動刺激および戦略的な領域の治療が可能になる。増加した圧力が戦略的な体の領域に加えられ、有利な固有受容治療が行われる。従来技術のアプローチは、機械的な治療、すなわち、所望の構成のために体の部分を物理的に操作することを含む。代わりにこの現代的で創意に富むアプローチは、戦略的な固有受容圧迫の適用を介して神経系反応を誘発する。これは、体の大部分を物理的に動かす試みではない。その代わり、衣服は、着用者を動かさず、筋肉が自然に行わせるように感覚運動系を刺激する。
【0091】
[0107] よって、本発明の例示的な実施形態が示され記述されたが、本明細書において使用した用語が、説明的であり、限定的でないこと、および多くの変更、変形および代替が本発明の精神および範囲から逸脱することなく当業者によりなされうることが理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用者の感覚運動系を刺激するための衣服であって、
前部および後部を備え、エラストマー素材から製造される密着シャツと、
前記シャツの前記前部に取り付けられ、エラストマー素材から製造される脊椎バンドであって、使用中、当該脊椎バンドの下にある前記着用者の皮膚の部分における皮神経受容体を当該脊椎バンドが刺激するように、前記シャツの首領域から前記シャツのウエスト部分に向かって前記シャツの前記後部を縦方向に延在する脊椎バンドと、
少なくとも1つの追加バンドであって、使用中、当該少なくとも1つの追加バンドの下にある前記着用者の皮膚の1以上の部分における皮神経受容体を刺激するように前記シャツに取り付けられ、エラストマー素材から製造される少なくとも1つの追加バンドと、を備え、
前記少なくとも1つの追加バンドが、それぞれが前記シャツの前記後部から前記シャツの前記ウエスト部分および前記前部に向かって、前記シャツのそれぞれの側面の周りにヘリカル状のパターンで延在する斜めバンドを有する、衣服。
【請求項2】
前記少なくとも1つの追加バンドが、前記脊椎バンドから延在する、請求項1に記載の衣服。
【請求項3】
前記密着シャツが、第1エラストマー素材から製造され、前記脊椎バンドが前記第1エラストマー素材とは異なる第2エラストマー素材から製造され、および、前記少なくとも1つの追加バンドが、前記第1および前記第2エラストマー素材とは異なる第3エラストマー素材から製造される、請求項1に記載の衣服。
【請求項4】
前記密着シャツが、第1エラストマー素材から製造され、前記脊椎バンドおよび前記少なくとも1つの追加バンドが、前記第1エラストマー素材とは異なる第2エラストマー素材から製造される、請求項1に記載の衣服。
【請求項5】
当該衣服は、前記着用者の自然な動きを可能にするように構成され、一方で、筋肉記憶を介して適切な姿勢を体の筋肉にトレーニングするために前記脊椎バンドの縦方向に沿って粘弾性抵抗を提供する、請求項1に記載の衣服。
【請求項6】
当該衣服は、前記着用者の自然な動きを可能にするように構成され、一方で、筋肉記憶を介して適切な姿勢を体の筋肉にトレーニングするために前記少なくとも1つの追加バンドの縦方向に沿って粘弾性抵抗を提供する、請求項1に記載の衣服。
【請求項7】
前記脊椎バンドは、前記シャツに取り付けられ、かつ使用時に、筋肉記憶を介して適切な姿勢を体の筋肉にトレーニングするために、前記着用者がニュートラルな姿勢であるとき、前記脊椎バンドが、前記脊椎バンドの縦方向に沿って矯正力を加えるように構成される、請求項1に記載の衣服。
【請求項8】
前記少なくとも1つの追加バンドは、前記シャツに取り付けられ、かつ使用時に、筋肉記憶を介して適切な姿勢を体の筋肉にトレーニングするため、前記着用者がニュートラルな姿勢であるとき、前記少なくとも1つの追加バンドが、前記少なくとも1つの追加バンドの縦方向に沿って矯正力を加えるように構成される、請求項1に記載の衣服。
【請求項9】
前記少なくとも1つの追加バンドは、それぞれが前記脊椎バンドから放射状に広がり、前記シャツのそれぞれの肩領域にかけて前記シャツの前記前部に向かって延在する少なくとも2つの肩バンドを有する、請求項1に記載の衣服。
【請求項10】
前記肩バンドは内肩バンドおよび外肩バンドを有し、前記内肩バンドは前記外肩バンドの間に配置される、請求項9に記載の衣服。
【請求項11】
前記少なくとも1つの追加バンドは、肩バンド及び斜めバンドを有する2セットのバンドを有しており、各セットは、前記シャツの中心を通って形成される縦方向軸を中心としてヘリカル状のパターンで配置される、請求項1に記載の衣服。
【請求項12】
前記少なくとも1つの追加バンドが、
それぞれが前記脊椎バンドから放射状に広がり、前記シャツのそれぞれの肩領域にかけて前記シャツの前記前部に向かって延在する肩バンドと、
それぞれが前記シャツの前記後部から前記シャツの前記前部に向かって前記シャツのそれぞれの側面の周りに延在する鋸筋バンドと、
それぞれが前記シャツの前記後部から前記シャツの上腕部にかけて前記シャツの前記前部に向かって延在する回旋腱板バンドと、
のうちの2以上を有する、請求項1に記載の衣服。
【請求項13】
前記少なくとも1つの追加バンドは、使用中、前記少なくとも1つの追加バンドの下の前記着用者の皮膚に、前記脊椎バンドの中部に向かってせん断力を加えるように前記シャツに取り付けられる、請求項12に記載の衣服。
【請求項14】
前記少なくとも1つの追加バンドは、前記シャツのウエスト部分に向かって前記前部に配置される少なくとも1つの下腹部バンドを有する、請求項1に記載の衣服。
【請求項15】
前記少なくとも1つの追加バンドは、前記シャツの前記前部における首領域から前記シャツの胸部分に向かって延在する胸筋固定バンドを含む、請求項1に記載の衣服。
【請求項16】
前記少なくとも1つのバンドは、左および右の肩バンドと、左および右の胸筋固定バンドと、を有し、前記左および右の肩バンドはそれぞれ、一端で前記脊椎バンドに接続され、他端でそれぞれ前記左または右の胸筋固定バンドに接続される、請求項1に記載の衣服。
【請求項17】
前記少なくとも1つのバンドは、鋸筋バンドを有し、前記鋸筋バンドのそれぞれが前記シャツの前記後部から前記シャツの前記前部まで前記シャツのそれぞれの側面の周りに延在し、かつ複数の指状突起を有する、請求項1に記載の衣服。
【請求項18】
前記複数の指状突起は、前記シャツの前記ウエスト部分の相対する側に向いている、請求項17に記載の衣服。
【請求項19】
着用者の感覚運動系を刺激するための衣服であって、
前部および後部を備え、第1エラストマー素材から製造される密着シャツと、
前記シャツの前記後部に取り付けられ、前記第1エラストマー素材とは異なる第2エラストマー素材から製造される脊椎バンドであって、使用中、脊椎バンドの下にある前記着用者の皮膚の部分における皮神経受容体を刺激するように前記シャツの首領域から前記シャツのウエスト部分に向かって前記シャツの前記後部に縦方向に延在する脊椎バンドと、
少なくとも1つの追加バンドであって、使用中、少なくとも1つの追加バンドの下にある前記着用者の皮膚の1または複数の部分における皮神経受容体を刺激するように前記シャツに取り付けられ、前記第1エラストマー素材および前記第2エラストマー素材とは異なる第3エラストマー素材から製造される少なくとも1つの追加バンドと、
それぞれ前記シャツの前記後部から前記シャツの前記前部に向かって前記シャツのそれぞれの側面の周りに延在する鋸筋バンドであって、前記シャツの前記ウエスト部の相対する側を向く複数の指状突起を含む、鋸筋バンドと、
それぞれが前記シャツの前記後部から前記シャツの上腕部にかけて前記シャツの前記前部に向かって延在する回旋腱板バンドと、
前記シャツのウエスト部に向かって前記前部に配置される少なくとも1つの下腹部バンドと、
胸筋固定バンドであって、前記肩バンドがそれぞれ、前記脊椎バンドの一端および他端においてそれぞれ胸筋固定バンドに接続されるよう、前記シャツの前記前部における首領域から前記シャツの前記前部の胸部分に向かって延在する胸筋固定バンドと、
前記シャツの前記ウエスト部に向かって前記シャツの前記後部に配置され、それぞれが前記脊椎バンドに接続される腰方形筋パネルと、を備え、
前記少なくとも1つの追加バンドが、
それぞれが前記脊椎バンドから放射状に広がり、前記シャツのそれぞれの肩領域にかけて前記シャツの前記前部に向かって延在する4以上の肩バンドであって、少なくとも2つの内肩バンドと、少なくとも2つの外肩バンドと、を有し、前記少なくとも2つの内肩バンドは前記少なくとも2つの外肩バンドの間に位置する、4以上の肩バンドと、
それぞれが前記シャツの前記後部から前記シャツの前記ウエスト部および前記前部に向かって、前記シャツのそれぞれの側面の周りに延在する2以上の斜めバンドと、を有し、
2つの肩バンドと2つの斜めバンドが、2セットのバンドを形成し、各セットは、肩バンドおよび斜めバンドを有し、および、前記シャツの中心を通って形成される縦方向軸を中心としてヘリカル状パターンで配置され、
前記衣服は、前記着用者の自然な動きを可能にするように構成され、一方で、前記少なくとも1つの追加バンドの縦方向に沿って粘弾性抵抗を提供し、前記少なくとも1つの追加バンドは、前記シャツに取り付けられて、かつ使用時に、筋肉記憶を介して適切な姿勢を体の筋肉にトレーニングするため、前記着用者がニュートラルな姿勢であるとき、前記少なくとも1つの追加バンドが、前記少なくとも1つの追加バンドの縦方向に沿って矯正力を加えるように構成される、衣服。
【請求項20】
着用者の感覚運動系を刺激するための方法であって、
前部および後部を備え、エラストマー素材から製造される密着シャツと、
前記シャツの前記後部に取り付けられ、エラストマー素材から製造される脊椎バンドであって、前記シャツの首領域から前記シャツのウエスト部分に向かって、前記シャツの前記後部を縦方向に延在する、脊椎バンドと、
前記シャツに取り付けられ、エラストマー素材から製造される少なくとも1つの追加バンドであって、それぞれが前記シャツの前記後部から前記シャツの前記ウエスト部および前記前部に向かって、前記シャツのそれぞれの側面の周りにヘリカル状のパターンで延在する斜めバンドを有する、少なくとも1つの追加バンドと、
を備える、着用者の胴体の少なくとも一部を覆う衣服を着用することと、
前記衣服を着用したまま運動することと、
前記少なくとも1つの追加バンドの縦方向に沿って力を提供することによって、前記少なくとも1つの追加バンドの下にある前記着用者の皮膚の1以上の部分における皮神経受容体を刺激することと、
を備える、方法。

【図1】
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【図2】
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【図2A】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17】
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【公表番号】特表2013−503268(P2013−503268A)
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−526827(P2012−526827)
【出願日】平成22年8月13日(2010.8.13)
【国際出願番号】PCT/US2010/045427
【国際公開番号】WO2011/025675
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(512048620)インテリスキン ユーエスエー,エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】