説明

成分等を強化したそばとその製造方法。

【課題】成分を強化したそばの製造方法を提供する。
【解決手段】そば粉65〜70%に小麦粉15〜20%、ハイルチン(登録商標登録済み)、紅麹菌又は神麹、乳酸菌生成物質、抹茶微粉末、細胞膜破砕虫媒花粉、キノコ類微粉末またはエキス粉末又は菌糸体粉末、キノコ類由来新規物質、ローズヒップス微粉末又はジャガイモ由来ビタミンC、食物繊維又は難消化性デキストリン、シナモン微粉末、杏仁霜又はビワ仁微粉末、有機ゲルマニウム又は還元水他、水溶性カルシウム又は遠赤焙煎桜海老微粉末、海藻類微粉末、発芽玄米微粉末、鰹ペプチド又は鰹節微粉末、ゴマ又はナッツ類微粉末、麩の粉、黄な粉又は豆乳微粉末、イカ墨、薬用炭、ガジュツ、塩、糖類、はと麦エキス、二酸化珪素、二酸化チタン、食用増粘剤又は食用接着剤、民間薬成分のうち6種類から10種類ぐらいをめどに互いの成分の相乗効果を発揮させる配合をもちいて、10〜15%添加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成分等を強化したそばとその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として、菊芋のイヌリン成分を利用することでそばの腰が強く歯ごたえがよく、そばを細切りにしても食感の良いものにする技術は知られている。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
従来の技術として、火山口(オヤマボクチ)の食物繊維から灰汁を抜きしたものを、そばに加えることによりそば粉の比率が多くても腰が強く、細麺にしても食感が低下しない技術も知られている(例えば、特許文献2参照)
【0004】
従来の技術として、通常の食生活においてそば粉の脂肪分を低減し,筋肉増強効果のあるものにする製造方法も知られている。(例えば、特許文献3参照)
【0005】
従来の技術として、モズクをつなぎとして利用する製造方法も知られている。(例えば、特許文献4参照)
【特許文献1】特開平7−1515131号公報
【特許文献2】特開2002−354999号公報
【特許文献3】特開2004−166666号公報
【特許文献4】特開2004−321005号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の特許文献1における技術は、菊芋のイヌリン成分をそばに添加することにより、食感の向上と新規成分による健康効果は上がるものの、そば粉のもっている特性を出し切れてはいないという課題がある。
【0007】
従来の特許文献2における技術は、火山口における食物繊維を添加することにより、そば粉の配合比率を上げることができ、そばを細くしても歯ごたえのあるそばに仕上げるものであり、本発明の意図している成分強化による生活習慣病の予防とは基本的に異なるのであるという課題がある。
【0008】
従来の特許文献3における技術は、そば粉の脂肪分の減少や、筋肉増強効果が大きいと考えられるものであるが、抗肥満と、カロリーの抑制で多くの生活習慣病は予防できるが、もっと広範囲な効果が期待されているという課題がある。
【0009】
従来の特許文献4における技術は、モズクをつなぎ成分として利用することで、海草のもつミネラル、食物繊維等の成分の利用と、モズクのもつフコイダンの利用が考えられるが、つなぎに使用した量でどこまで生活習慣病の予防効果があるのかという課題がある。
【0010】
そばのもつ基本的な成分のうちのビタミンC及びP(ルチン)はどちらも水溶性成分であり、機能的な大部分をむだにしているという課題がある。
【0011】
そば本来の食べ方においては体を冷やす性格があり、冷え性等にとっては適した食材ではないという課題がある。
【課題を解決する手段】
【0012】
そば粉(種類は特に限定しない。)65〜70%に小麦粉15〜20%、ハイルチン(登録商標登録済み)、紅麹菌又は神麹、(ギャバ、モナコリンの使い分け、混ぜてもよい。)乳酸菌生成物質(乳酸菌12種類、酵母菌4種類以上共棲培養したもので、耐熱、耐酸性をもったもので粉剤及び水剤がある。)抹茶微粉末、細胞膜破砕虫媒花粉、キノコ類微粉末又はエキス粉末又は菌糸体粉末、キノコ類由来新規物質(AHCC、アラビキノシラン等)、ローズヒップス微粉末又はジャガイモ由来ビタミンC、食物繊維又は難消化性デキストリン、シナモン微粉末、杏仁霜又はビワ仁微粉末(ビワ仁を使用する場合は少々工程が必要である。)有機ゲルマニウム又は還元水他、水溶性カルシウム又は遠赤焙煎桜海老微粉末、海藻類微粉末、発芽玄米微粉末、鰹ペプチド又は鰹節微粉末、ゴマ及びナッツ類微粉末、薬用炭、ガジュツ、麩の粉、塩、糖類、はと麦エキス、黄な粉又は豆乳微粉末、イカ墨、自然塩、二酸化珪素、二酸化チタン、食用増粘剤又は食用接着剤(フードバンド)、民間薬成分のうちの6種類から10種類ぐらいをめどに互いの成分の相乗効果を発揮させる配合で、本来のそばの形態にする場合で10〜15%配合することで課題を解決する手段として提供する。
【0013】
基本的な配合はそば粉400g(約3〜4人分)に対してつなぎの小麦粉80〜100g、紅麹菌(濃淡どちらでもよいし、混ぜてもよい。)10〜30g、水又は有機ゲルマニウム含有水他(実施例7、参照)215g、乳酸菌生成物質(水の重量の5%〜8%で夏冬配合比率を変える。)、麩の粉2〜5%、そば粉の種類、状態(酸化の程度及び産地)によりハイルチン2〜3g、水溶性カルシウム1〜2g、他(抹茶微粉末、C等の抗酸化剤)を配合して本来のそば切り(生そば)の状態に仕上げるものとする。(この配合に請求項1記載他の成分強化素材を添加する方法は実施例で示す。)
【0014】
そば粉を遠赤焙煎したものに、上記の成分等強化素材を添加する場合は、そば粉の比率を落とすことで対応できるし、小麦粉は添加していなくてもよいことになるので、成分強化素材の配合比率を上げることで、食品添加物として、多くの粉物に添加できるので利用範囲が格段に広がるだけでなく、そのまま粉剤の形で健康食品的に利用してもよいし、顆粒、粒に加工し日常的に摂取することで生活習慣病を予防することをもって課題を解決する手段として提供する。
【発明の効果】
【0015】
そばの代表的な成分のルチンは毛細血管の弾力性を高め、高血圧症に伴う眼底出血や打ち身などによる出血を抑えることと、ビタミンCの働きを助けてコラーゲンの生成や抗酸化作用を高めるのに寄与しているが、どちらの成分も水溶性であるということでゆでる際に水に溶け出してしまうという欠点がある。そば湯を飲むか、そばがきで食べない限りはその多くをむだにしているなどの理由から[0013]のそば粉を遠赤焙煎して成分等強化素材を配合することで健康機能性食品並びに食品添加物的な利用がベターであるが、そば切りとして薬膳そばの感覚で利用できるものも用意する。
【0016】
紅麹菌はギャバを多く含む赤いものと、モナコリンを多く含むものがあるが、使い分けてもよいし、混ぜて使用することもできる。紅麹菌を使用する量によっては赤いそばができる。(紅麹菌は特定保健用食品認定成分に指定されているのでその効能は周知の事柄であるので省略する。紅麹菌は神麹に代えてもよいし、混ぜてもよいものとする。)
【0017】
発芽玄米はギャバの成分のほかにもイノシトール、IP6、フエチェン酸、フェラル酸等を含み、ギャバは健脳成分であり紅麹菌のギャバと相乗効果があり、他の成分は抗酸化作用が認められている成分であり、ビタミンCと相乗作用が見込める。
【0018】
乳酸菌生成物質は腸管のフローラバランスを整える働きと、ビオチン(保健機能成分)は成分等強化素材の消化・吸収にかかわると同時にそばの食感並びに生の状態でも日もちのよいにする。
【0019】
細胞膜破砕虫媒花粉は、酵素類も含めて現在96種類分析されている。花粉のアミノ酸は18種類におよびその多くが単離アミノ酸でありそのまま腸管から吸収されるタイプのものである。ミネラル16種類、ビタミン16種類(ビタミンC、E、Aは微量)含まれていて完全食品といわれている。そば粉のもつ成分的なばらつきを補完することが可能となる。
【0020】
キノコ類の微粉末、エキス、菌糸体の成分は食物繊維、ベーターグルカン(糖鎖)、核酸などの成分を含むので、生活習慣病の予防効果に寄与する。
【0021】
杏仁霜及びビワ仁はビタミンB17(アミグダリン及びリートリール)といわれ、カルシウムの吸収及び代謝にかかわるとともに退行性障害を阻止しうる。この成分は、そばにも含まれていてニトリロサイドを含む食品として注目されている。(参考文献、ガンニュースジャーナル1970年版、ガン細胞の持つ電子的特性は実施例10参照)
【0022】
抹茶微粉末はカテキン、テアニンの成分が抗酸化剤であり、緊張等の緩和成分である。
シナモンの成分と相乗的に働く。
【0023】
食物繊維及び難消化性デキストリンは血糖関係の予防効果があり、キノコ類微粉末をヤマブシダケとした場合は紅麹菌と相乗効果が期待できる。
【0024】
麩の微粉末は、多孔質であり、そば及び添加した素材の成分を吸着保持し、特に水溶性成分を逃がさないことと、食べるときにたれがよくからみ、そばをおいしくする等の効果がある。(麩そのもののグルテン、グルタミン酸、コラーゲン等の健康効果も加味されたものになる。)
【0025】
ビタミンCは保健機能認定成分であり周知の事柄であるので説明を省略する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
生そば、そばがき、そば茶、乾麺、食品添加物、健康食品、そば菓子、パン、もち及び餅菓子、うどん、そば饅頭等に利用できるようにそば粉を遠赤焙煎したものに成分等強化素材を混ぜて粉状にしたもの数種類と、そば粉に成分等強化素材を混ぜてそば切りとして、従来のそばの形態にしたもの数種類を用意することで生活習慣病の予防が簡単にできることが発明を実施するための最良の形態である。
【0027】
ゆで湯の中に溶け出した成分の利用方法として、くず粉、寒天粉末、シナモン、生姜エキス、蜂蜜、抹茶、そばつゆ、山葵、唐辛子、酸化防止剤等を添加して飲料とすることが、発明を実施するための最良の形態である。
【実施例1】
【0028】
基本的な配合又はそば粉を遠赤焙煎したものに、遠赤焙煎発芽玄米微粉末,虫媒花粉、黄な粉、抹茶粉末、シナモンを配合すれば完全食品となり、そばのもつ体を冷やす性格は緩和される。(遠赤焙煎したことにより温感食品に変化している。)
【実施例2】
【0029】
基本的な配合又はそば粉を遠赤焙煎したものに、鰹ペプチド又は鰹節微粉末、山伏茸エキス、シナモン、黄な粉又は豆乳微粉末等を配合したものは認知症等の予防効果が期待できる。
【実施例3】
【0030】
基本的な配合又はそば粉を遠赤焙煎したものに、杏仁又はビワ仁、発芽玄米微粉末、シイタケ菌糸体、ローズヒップスビタミンC、有機ゲルマニウム配合したものはがん等のリスクを低減することができる。(参考文献、ガンの栄養療法入門、ブレンダ・キッドマン著、英国ブリストル病院の軌跡他多数の文献。配合の仕方までは記していない。有機ゲルマニウムに関しては、ゲルマニウムと私 浅井一彦著、ゲルマニウムの神秘 山崎敏子著、ルルドの泉に関する新聞及びテレビ報道等。)
【実施例4】
【0031】
紅麹菌又は神麹を意識的に多くすれば赤いそばができる。(神麹の中にはすでに杏仁は含まれている。)
【実施例5】
【0032】
基本的な配合又はそば粉を遠赤焙煎したものに、シイタケエキス又はシイタケ微粉末、水溶性カルシウム又は遠赤焙煎桜海老微粉末、黄な粉(豆乳粉末、凍み豆腐粉末、納豆及びテンペ菌粉末のいずれでもよい。)、ビタミンC等を添加したものは骨粗しょう症等の予防効果が期待できる。(カルシウムはグルコサミンでも代用が効く。)
【実施例6】
【0033】
基本的な配合又はそば粉を遠赤焙煎したものに、イカ墨、薬用炭微粉末、抹茶微粉末、乳酸菌生成物質、民間薬成分を配合したものは広い範囲の生活習慣病の予防効果が期待できる。
【実施例7】
【0034】
そばを練る水を有機ゲルマニウム含有の水又はパイウォター、H3O2−(還元水又は活性水素水)、太陽石(医薬部外品の石、登録商標登録済み)、モンモリロナイト系岩石(石英斑岩、麦飯石、活性石等)、北投石等で浄水した水はそばがおいしく、日もちのよいものになる。抗菌作用もある。(つゆに利用することもできる。)
【実施例8】
【0035】
遠赤焙煎そば粉に有機ゲルマニウムを添加する場合は粉剤を利用することで解決がつく。(乳酸菌生成物質も同じである。)
【実施例9】
【0036】
【表1】

【実施例10】
【0037】
一般的に医学関係者の間でも、白血球ががん征圧に関与することは定説となっているが、がん細胞は負の電荷を帯びた薄い蛋白質の膜で覆われており,攻撃する白血球もまた負の電荷を帯びているので、反発しあって近づくことが出来ないでいる。そば粉、杏仁、びわ仁、はと麦エキスなどに含まれているニトリロサイドはがん細胞の蛋白質のコートを脱がすのではないかとする幾つかの学説がある。(この件に関しては後の研究成果を待つものとする。参考文献、びわの葉療法、ゲルソン療法、メガビタミン・ミネラル栄養療法入門とその実際、他)
【実施例11】
【0038】
生そばとする時、健康効果が期待できるが粘着力を阻害する素材(キノコ類微粉末、ナッツ類微粉末、一部海藻類微粉末、虫媒花粉、はと麦エキス等)を添加する場合は、食用増粘剤、食用接着剤(フードバンド)を用いることで、そばが切れるということが少なくなる。(増粘剤、接着剤の種類によってはそれらの素材と相乗的に働き健康効果が期待できるものもある。)
【産業上の利用可能性】
【0039】
そば及びそば粉は健康食品として長く食卓を飾ってきたが、もっと健康面に寄与する為の配合及び製造方法があってもよい。さまざまな生活習慣病が若い世代にも広がっているので、早い時期に何らかの対策が立てられなければならないという課題を解決して、病気を未然に予防することでその汎用性は十分見込める。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
そば粉に小麦粉、紅麹菌(ギャバ、モナコリンの使い分け、混ぜてもよい。)又は神麹、乳酸菌生成物質、キノコ類微粉末又はエキス粉末又は菌糸体微粉末、キノコ類由来新規物質(AHCC,アラビキノシラン等)、抹茶微粉末、細胞膜破砕虫媒花粉、発芽玄米微粉末、海草微粉末、鰹ペプチド又は鰹節、シナモン、黄な粉又は豆乳の粉、ハイルチン(登録商標登録済み)、イカ墨、ローズヒップス微粉末又はジャガイモ由来ビタミンC、食物繊維又は難消化性デキストリン、水溶性カルシウム又は遠赤焙煎桜海老微粉末、杏仁霜又はビワ仁、ゴマおよびナッツ類微粉末、薬用炭、ガジュツ、麩の粉、塩、糖類、はと麦エキス、二酸化珪素、二酸化チタン、食用増粘剤、民間薬成分の6種類以上から10種類ぐらいを合目的的に配合することを特徴とした成分等を強化したそばとその製造方法。
【請求項2】
そば粉を土鍋又はバイオセラミカ(登録商標登録済み)等で遠赤焙煎し請求項1記載の6種類以上から10種類ぐらいを混ぜて粉剤として、そのまま飲めるもの、そば茶、そばがき、粉物に添加できることを特徴とした成分等を強化したそばとその製造方法。
【請求項3】
そばのゆで湯に、くず粉、寒天粉末、蜂蜜、酒粕、梅果肉をペースト状にしたもの、生姜エキス、そばつゆ、山葵、唐辛子、酸化防止剤等を添加し請求項1記載の6種類以上から10種類ぐらいを含み、飲料及び液体であることを特徴とした成分等を強化したそばとその製造方法。
【請求項4】
そばの打ち粉にそば粉、遠赤焙煎そば粉及び細胞膜破砕酵素処理ずみ虫媒花粉を混ぜ、請求項1、3記載の6種類以上から10種類ぐらいを含むことを特徴とした成分等を強化したそばとその製造方法。
【請求項5】
生そば、乾麺、そば湯、そば茶、そばがき、そばふりかけ、そばスナック、もち及び餅菓子、パン、うどん、そば饅頭等に食品添加物のように利用可能な請求項1,3記載の6種類以上から10種類ぐらいを含むことを特徴とする成分等を強化したそばとその製造方法。
【請求項6】
有機ゲルマニウム含有水、パイウォター、H3O2−、太陽石(医薬部外品の石)、モンモリロナイト系の石(例えば、石英斑岩、麦飯石、活性石)又は北投石等で浄水した水、乳酸菌生成物質のいずれかを利用することで抗菌作用があり、日もちがよく、食感のよいことを特徴とした成分等を強化したそばとその製造方法。