説明

打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シート及びその製造方法

【課題】例えば携帯電話フロントカバー等の分野において好適であり、優れた打ち抜き加工性を持つことにより生産性が高く、耐擦傷性の優れた打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シート及びその製造方法を提供する。
【解決手段】打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シート11において、ポリカーボネート系樹脂を主成分とする樹脂材料からなるポリカーボネート樹脂シート12の両面又は片面に厚さ10〜40μmのアクリル系樹脂を主成分とする樹脂材料からなるアクリル樹脂層13が積層され、該アクリル樹脂層13上にハードコート層14が積層されることにより、総厚さを0.2〜2.0mmとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば携帯電話フロントカバー等の分野に用いられ、優れた打ち抜き加工性を持つことにより生産性が高めた打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シート及びその製造方法に関する。より具体的には、所定厚みのポリカーボネート樹脂シートにアクリル樹脂を共押出し、その表面をハードコート処理することにより打ち抜き加工性を良好にすると同時にポリカーボネート樹脂シートの弱点である傷つき易さを補った打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シート及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ポリカーボネート樹脂は、透明性、耐衝撃性、耐熱性、加工の自由度、軽量性等に優れていることからガラスに代わる構造材料として広く使用されている。例えば、電気・電子・OA機器等のメーターカバーや液晶ディスプレーカバー、窓ガラス、サンルーフ、計器カバー等の自動車用途、採光用屋根材や窓ガラスのような建材用途等に広く用いられている。
【0003】
しかしながら、ポリカーボネート樹脂シートは、表面硬度が低く、さらに低反射性等の表面特性が不十分であることからその用途は制限されている。また、最近では、各種機器・装置の小型化・軽量化・高性能化・低価格化が進み、液晶ディスプレーカバーを初めとした樹脂成形品の使用条件は一段と厳しくなっており、低価格化や少量・多品種生産に対応するためには、打ち抜き加工性に優れ、生産性の高い樹脂シートが強く求められている。
【0004】
一方、例えば携帯電話用のフロントカバーは、透明性が高く及び表面硬度を高めたアクリル樹脂シートにハードコート処理されたシートが使用されていた。しかしながら、アクリル樹脂の加工方法は、切削加工が行われ決して生産性の高いものとはいえなかった。携帯電話の薄型化、低価格化が進んできている現状では、従来のアクリルシートを単に薄くするとういう対応では、強度の低下及び脆性の問題で実用化に達するものを得られなかった。
【0005】
そこで従来より特許文献1,2のような樹脂積層体が知られている。特許文献1は、ポリカーボネート樹脂層の一方の面に厚さ50〜120μmのアクリル樹脂層を共押出しによって積層し、総厚さが0.5〜1.2mmとした積層体について開示する。該アクリル樹脂層上にハードコート処理を施し、アクリル樹脂が共押出しされていない面が液晶側になる様に使用される液晶ディスプレーカバー用ポリカーボネートが提案されている。
【0006】
特許文献2は、携帯型情報端末の表示窓保護板等に好適な耐擦傷性アクリルフィルムとしてメタクリル樹脂中に耐衝撃性を高めるために更にゴム粒子を分散させたアクリル樹脂層を含むアクリルフィルムにハードコート処理を施したものが提案されている。
【特許文献1】特開2006−103169号公報
【特許文献2】特開2004−143365号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、特許文献1に記載の樹脂積層体は、アクリル樹脂層が厚く打ち抜き加工時に割れが発生してしまうという問題が発生する。特許文献2に記載のフィルムは、ゴム粒子を含むアクリル層にハードコート処理を行ったものについて鉛筆硬度を測定するとゴム粒子を含まないアクリルに比べて鉛筆硬度が低く耐擦傷性が不十分であるという問題があった。
【0008】
本発明は、こうした従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は例えば携帯電話フロントカバー等の分野において特に好適であり、優れた打ち抜き加工性を持つことにより生産性が高く、耐擦傷性の優れた打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シート及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明の打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シートは、ポリカーボネート系樹脂を主成分とする樹脂材料からなる樹脂シートの両面又は片面に厚さ10〜40μmのアクリル系樹脂を主成分とするアクリル樹脂層が積層され、該アクリル樹脂層上にハードコート層が積層されることにより、総厚さを0.2〜2.0mmとした。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シートにおいて、前記ハードコート層は、無溶剤型の紫外線硬化性樹脂材料により構成されることを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シートにおいて、前記アクリル樹脂層は、硬質性の分散相を含有する。
請求項4記載の発明は、打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シートの製造方法において、ポリカーボネート系樹脂を主成分とする樹脂材料からなる樹脂シートの両面又は片面にアクリル系樹脂を主成分とする樹脂材料が共押出されることにより厚さ10〜40μmのアクリル樹脂層が積層される工程、該アクリル樹脂層上にハードコート処理されることによりハードコート層が積層され、総厚さを0.2〜2.0mmとする工程からなる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、優れた打ち抜き加工性を持つことにより生産性が高く、耐擦傷性の優れた打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シート及びその製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シートを具体化した一実施形態を図1,2にしたがって説明する。
本実施形態の打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シート(以下、「積層シート」という)11は、図1に示されるようにポリカーボネート樹脂シート12の片面(表面又は裏面)にアクリル樹脂層13が積層されている。さらに、該アクリル樹脂層13の表面及びアクリル樹脂層13が積層されていない側のポリカーボネート樹脂シート12の表面にハードコート層14が被覆積層されている。
【0014】
本実施形態において使用されるポリカーボネート樹脂シート12は、ポリカーボネート系樹脂材料を主成分として構成される。ポリカーボネート系樹脂は、例えば芳香族ジヒドロキシ化合物又はこれと少量のポリヒドロキシ化合物とともにホスゲンと反応させる界面重合法により得られる。芳香族ジヒドロキシ化合物として例えばビスフェノールとアセトンから合成されるビスフェノールAが挙げられる。また、その他ビスフェノールAを原料としてエステル交換法、ピリジン法等によって製造することができる。また、ビスフェノールAとジカルボン酸誘導体、例えばテレ(イソ)フタル酸ジクロリド等との共重合体により得られるポリエステルカーボネート、ビスフェノールAの誘導体、例えばテトラメチルビスフェノールA等の重合により得られるものを例示することができる。ポリカーボネート系樹脂の分子量は、通常の押出成形によりシートを製造できる程度の粘度となる分子量が好ましく、具体的には粘度平均分子量として15,000〜40,000、好ましくは20,000〜35,000、より好ましくは22,000〜30,000である。これより分子量が小さいと、組成物から得られるシートの衝撃強度が低くなり好ましくない。一方、これより分子量が大きいと、流動性が低下し、押出し成形性が悪くなるおそれがある。
【0015】
ポリカーボネート系樹脂には、本発明の効果を阻害しない範囲内においてその他一般に用いられる各種の添加剤を添加しても良く、添加剤として、例えば酸化防止剤、着色防止剤、紫外線吸収剤、光拡散剤、難燃剤、離型剤、滑剤、帯電防止剤、染顔料などが挙げられる。
【0016】
本実施形態において使用されるアクリル樹脂層13は、アクリル系樹脂を主成分として構成される。アクリル系樹脂に使用される単量体として以下の化合物が挙げられる。例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸、アクリル酸、ベンジル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アクリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、コハク酸2−(メタ)アクロイルオキシエチル、マレイン酸2−(メタ)アクロイルオキシエチル、フタル酸2−(メタ)アクロイルオキシエチル、ヘキサヒドロフタル酸2−(メタ)アクリオイルオキシエチル、ペンタメチルピペリジル(メタ)アクリレート、テトラメチルピペリジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が例示される。これらは、単独で重合して使用してもよく、2種類以上を重合して使用してもよい。また、これらのアクリル系単量体と重合され得る他の単量体、例えばポリオレフィン系単量体、ビニル系単量体等を併用してもよい。
【0017】
これらの中で好ましくは、メチルメタクリレートとメチルアクリレート又はエチルアクリレートとの共重合体である。共重合組成及び分子量は共押出条件により適宜選択することができる。好ましい共重合の組成及び組成比としては、メチルメタクリレート80〜99%、メチルアクリレート又はエチルアクリレート1〜20%が挙げられる。
【0018】
また、押出成形が可能な範囲で架橋成分をさらに含有するアクリル系樹脂を使用することができる。アクリル系樹脂の分子量は、特に限定されることはないが、好ましくは重量平均分子量が3〜30万である。アクリル系樹脂の荷重撓み温度は高いほど、ガラス転移温度も高くなり、ロール転写温度もポリカーボネート系樹脂のロール転写温度と近くなり、ロール転写性に優れ、外観の優れた積層体が得られる。従って、アクリル系樹脂の荷重撓み温度は90℃以上が好ましく、より好ましくは95℃以上が、更に好ましくは100℃以上である。
【0019】
アクリル樹脂層13の厚みは10〜40μm、好ましくは20〜30μmである。厚みが10μm未満であると表面硬度が低下するおそれがある。一方、厚みが40μmを超えると打ち抜き加工時に割れが発生し、打ち抜き加工性が低下するおそれがある。
【0020】
アクリル樹脂層13中には、耐候性を長期間保持する目的でさらに紫外線吸収剤を0.01〜3.0重量%添加することが好ましい。また、共押出し成形時にアクリル系樹脂の熱劣化を防止するため、さらに酸化防止剤と着色防止剤を添加してもよい。酸化防止剤はアクリル系樹脂に対して好ましくは0.01〜3.0重量%添加される。着色防止剤は好ましくは0.01〜3.0重量%添加される。紫外線吸収剤、酸化防止剤及び着色防止剤の合計の添加量が0.1重量%未満の場合、十分な耐候性を示さないおそれがある。一方、これらの合計の添加量3.0重量%を超えて添加してもさらなる耐候性向上効果は期待できないばかりでなく、これら添加剤がブリードアウトを起こし、白化現象を招いたり、密着性や衝撃強度の低下を招くおそれがある。
【0021】
これらアクリル樹脂層13に添加される紫外線吸収剤として、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸フェニルエステル系、トリアジン系の紫外線吸収剤が挙げられる。ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α、α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチレンブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]等を挙げることができる。ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4'−クロルベンゾフェノン、2,2−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノン等を挙げることができる。また、サリチル酸フェニルエステル系紫外線吸収剤としては、p−t−ブチルフェニルサリチル酸エステル等を挙げることができる。トリアジン系紫外線吸収剤としては、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−エトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシエトキシ)−1,3,5−トリアジン等を挙げることができる。しかしながら、これらの化合物に限定されることはなく、一般的に入手可能な紫外線吸収剤を使用することができる。
【0022】
これらアクリル樹脂層13に添加される酸化防止剤及び着色防止剤としては、市販品として例えばチバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、住友化学工業株式会社製、旭電化工業株式会社製の各種の酸化防止剤及び着色防止剤を使用することができる。酸化防止剤として具体的には、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−フェノール)、3,3',3",5,5',5"−ヘキサ−t−ブチル−a,a',a"−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,6−ジ−t−ブチル−4−[4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ]フェノール、ペンタエリスリトールテタラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N'−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオナミド)、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5,−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス[(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−キシリル)メチル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、ジアリル−3,3'−チオジプロピオネート、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)などがある。着色防止剤として具体的には、トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、トリス(ジノニルフェニル)フォスファイト、4,4'−チオビス(3−6−t−ブチルフェノール)、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリスノリルフェニルフォスファイト、トリフェニルフォスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイトなどがある。更に、フォスファイト系酸化防止剤としてPEP4C(旭電化工業株式会社製)、PEP8(同社製)、PEP24G(同社製)、PEP36(同社製)、HP−10(同社製)等を使用することができる。しかしながら、これらに限定されるものではなく、目的・用途に応じて適宜、選択使用することができる。また、アクリル樹脂の耐候性をさらに向上させる目的でアミン系安定化剤(HALS(Hindered Amine Light Stabilizer))等も添加することもできる。
【0023】
さらに、表面硬度・耐擦傷性を向上させるためにアクリル樹脂層のアクリルマトリックス中に硬質性の分散相を具備したものを使用することが好ましい。硬質分散相を構成する材料はアクリル系樹脂より耐熱性又は耐擦傷性の優れたものであれば特に限定されず使用することができるが、好ましくは熱硬化性樹脂が使用される。熱硬化性樹脂は、フェノール樹脂、アミノ系樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、熱硬化性ポリイミド系樹脂、熱硬化性ポリウレタン系樹脂等の重縮合又は付加縮合系樹脂、熱硬化性アクリル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂等の付加重合系樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂は、単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。また、これらの熱硬化性樹脂と架橋し得る不飽和結合を有する熱可塑性樹脂を組み合わせて使用してもよい。
【0024】
硬質分散相の形状は粒子状、球状、線状、繊維状等特に限定されない。マトリックス樹脂としてのアクリル系樹脂中に均等に分散され易い点から球状が好ましい。硬質分散相の粒径は積層シート11の使用目的、用途等に応じ適宜設定されるが、好ましくは0.1〜1000μmである。硬質分散相のアクリル樹脂層13中における配合量は積層シート11の使用目的、用途等に応じ適宜設定されるが、好ましくは0.1〜60重量%である。
【0025】
ハードコート層14は所定の厚みでアクリル樹脂層13上及びアクリル樹脂層13が積層されていない側のポリカーボネート樹脂シート12上に積層されることにより積層シート11の耐擦傷性を向上させる。ハードコート層14を構成する樹脂材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、無溶剤型の紫外線硬化性樹脂、溶剤型の紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、二液混合型硬化性樹脂等が挙げられる。これらの中でも、簡便に効率良くハードコート層を形成することができるとともに、樹脂積層体の製造に際して乾燥炉・溶剤回収設備などの付帯設備が不要のため設備の簡略化等を図ることができるという観点から、無溶剤型の紫外線硬化性樹脂が好ましい。
【0026】
この紫外線硬化性樹脂としては、例えば、分子中に重合性不飽和結合又はエポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー、モノマーを適宜に混合したものを使用することが好ましい。プレポリマー及びオリゴマーの具体例としては、例えば、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオールアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレート類、ポリエステルメタクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレート、メラミンメタクリレート等のメタクリレート類、不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不飽和ポリエステル類、カチオン重合型エポキシ化合物が挙げられる。
【0027】
また、モノマーの具体例としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー、アクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸メトキシブチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシメチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル類、アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N,N−ジベンジルアミノ)メチル、アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル等の不飽和置換の置換アミノアルコールエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート等の化合物、ジプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等の多官能性化合物、及び/又は分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、例えばトリメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等が挙げられる。これらの紫外線硬化性樹脂は単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。この紫外線硬化性樹脂には、従来公知の光重合開始剤、光重合促進剤、貯蔵安定剤等が配合される。
【0028】
ハードコート層14の厚みは1〜10μmが好ましく、より好ましくは1〜5μm、さらに好ましくは1〜3μmである。厚みが1μm未満であると耐擦傷性の向上効果が得られないおそれがある。一方、厚みが10μmを超えるとハードコート層を構成する紫外線硬化性樹脂等の硬化・収縮に伴って反りやうねり、剥離等が生ずるおそれがある。
【0029】
このハードコート層14をアクリル樹脂層13又はポリカーボネート樹脂シート12の上面に積層する方法としては、公知の方法が使用される。例えば、カバーフィルムを使用するラミネート方式、ディップコート法、ナチュラルコート法、リバースコート法、カンマコーター法、ロールコート法、スピンコート法、ワイヤーバー法、エクストルージョン法、カーテンコート法、スプレコート法、グラビアコート法等が挙げられる。その他、例えば、離型層にハードコート層が接着されてなる転写シートを用いて、当該ハードコート層を基材の片面に積層する方法を採用してもよい。
【0030】
以上のようにポリカーボネート樹脂シート12上にアクリル樹脂層13及びハードコート層14が積層されることにより構成される積層シート11は、総厚さを0.2〜2.0mmの範囲に規定される。総厚さが0.2mm未満であると耐衝撃性、耐擦傷性が低下するとともにひび割れ等により打ち抜き加工性が低下するおそれがある。一方、総厚さが2.0mmを超えると打ち抜き製造時にひび割れ等が発生し、打ち抜き性が低下するおそれがある。
【0031】
次に、本実施形態の積層シート11の製造方法について説明する。
ポリカーボネート樹脂シート12の片面にアクリル樹脂層13を積層する方法は、次のような共押出しによって製造される。すなわち、ポリカーボネート系樹脂を押出す一つのメイン押出機と、アクリル樹脂層を構成するアクリル系樹脂を押出すサブ押出機により構成される。通常、サブ押出機はメイン押出機より小型のものが採用される。メイン押出機の温度条件は、通常230〜290℃、好ましくは240〜280℃であり、サブ押出機の温度条件は通常220〜270℃、好ましくは230〜260℃である。また、樹脂中の異物を除去するために押出機のTダイより上流側にポリマーフィルターを設置することが好ましい。
【0032】
2種の溶融樹脂を共押出で積層する方法としては、フィードブロック方式、マルチマニホールド方式などの公知の方法を用いることができる。この場合、フィードブロックで積層された溶融樹脂はTダイなどのシート成形ダイに導かれ、シート状に成形された後、表面を鏡面処理された成形ロール(ポリッシングロール)に流入して、バンクを形成する。このシート状成形物は、成形ロール通過中に鏡面仕上げと冷却が行われ、積層体が形成される。また、マルチマニホールドダイの場合は、該ダイ内で積層された溶融樹脂は同様にダイ内部でシート状に成形された後、成形ロールにて表面仕上げおよび冷却が行われ、積層体が形成される。ダイの温度としては、通常250〜320℃、好ましくは270〜300℃であり、成形ロール温度としては、通常100〜190℃、好ましくは110〜180℃である。ロールは縦型ロールまたは、横型ロールを適宜使用することができる。
【0033】
ハードコート層14を積層する為のハードコート処理は、特に限定されないが、例えばディップ方式、ナチュラルコート方式、リバースコート方式、カンマコーター方式、転写方式等の公知の方式を用いることができる。
【0034】
本実施形態の打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シート11によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態における積層シート11では、ポリカーボネート樹脂シート12の表面に厚さ10〜40μmのアクリル樹脂層13及びハードコート層14を積層することにより総厚さを0.2〜2.0mmとした。したがって、所定の厚みを有するアクリル樹脂層とハードコート層との相乗効果により優れた耐擦傷性が得られると同時に優れた打ち抜き加工性により生産性を向上させることができる。
【0035】
(2)本実施形態において、ハードコート層14が無溶剤型の紫外線硬化性樹脂材料により構成された場合、ハードコート層の製造に際して乾燥炉・溶剤回収設備などの付帯設備が不要のため設備の簡略化等を図ることができ、製造コストを下げることができる。
【0036】
(3)本実施形態において、アクリル樹脂層13が硬質性の分散相を含有する場合、表面硬度・耐擦傷性を向上させることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
【0037】
・上記実施形態では、積層シート11はポリカーボネート樹脂シート12の片面(表面)にアクリル樹脂層13が積層し、さらに、該アクリル樹脂層13の表面及びアクリル樹脂層13が積層されていないポリカーボネート樹脂シート12の表面にハードコート層14を被覆することにより構成した。しかしながら、かかる構成に限定されず、図2に示されるようにポリカーボネート樹脂シート12の両面にアクリル樹脂層13が積層され、それぞれのアクリル樹脂層13の表面にハードコート層14を積層することにより積層シート15を構成してもよい。各面に積層されるアクリル樹脂層13は、同一のアクリル系樹脂材料で構成されてもよく異なるアクリル系樹脂材料で構成されてもよい。
【0038】
・上記実施形態の積層シート11の表面及び裏面に処理されるハードコート層14は、同一種類の材料で構成されても異なる種類の材料で構成されてもよい。
・上記実施形態の積層シート11の適用分野は特に限定されず、透明性や耐擦傷性が要求される部材等に適用することができ、例えば携帯電話等の電気・電子機器類の液晶ディスプレー、自動車等の機械類の表示パネルの他、窓ガラス等の建材等に適用することができる。
【0039】
・なお、本発明においては、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとし、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとする。
・また「ポリカーボネート系樹脂を主成分とする」とは、樹脂シートの主な機能を決定する成分の一つがポリカーボネート系樹脂であり、ポリカーボネート系樹脂の機能を阻害しない範囲で他の成分を含んでいてもよいという意を包含するものである。同様に「アクリル系樹脂を主成分とする」とは、アクリル樹脂層の主な機能を決定する成分の一つがアクリル系樹脂であり、アクリル系樹脂の機能を阻害しない範囲で他の成分を含んでいてもよいという意を包含するものである。
【実施例】
【0040】
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
ポリカーボネート樹脂シートを構成するポリカーボネート樹脂を押出す押出機として、バレル直径65mm、スクリューのL/D=35、シリンダー温度270℃とした。また、アクリル樹脂層を形成するアクリル樹脂を押出す押出機は、バレル直径32mm、スクリュウのL/D=32、シリンダー温度250℃に設定した。2種類の樹脂を同時に溶融押出して、2種2層に積層するためにフィードブロックを使用し、ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製、商品名:ユーピロンE−2000)の片面にメタクリル樹脂(三菱レイヨン株式会社製、商品名:アクリペットVH)を積層した。ダイヘッド内温度は260℃とし、ダイ内で積層一体化された樹脂は、鏡面仕上げされた横型配置の3本のキャストロールに導かれ、1番ロール温度110℃、2番ロール温度140℃、3番ロール温度185℃に設定した。ロールを通過させ、0.2mm厚共押出シートを押出した。採取したシートの両面に紫外線硬化型ハードコート剤(大日精化株式会社製、商品名:MBJ002)をリバースコーターで硬化後の塗膜が5μmになるように塗布し、ポリカーボネート樹脂積層シートを得た。製造された積層シートについて、表面硬度(鉛筆硬度)及び打ち抜き加工性の評価を行なった。評価結果を表1に示す。
【0041】
(実施例2)
実施例1記載の製造条件にて、0.5mm厚共押出シートを押出した。採取したシートの両面に紫外線硬化型ハードコート剤(大日精化株式会社製、商品名:MBJ002)をカンマコーターで硬化後の塗膜が5μmになるように塗布し、ポリカーボネート樹脂積層シートを得た。製造された積層シートについて、各種評価結果を表1に示す。
【0042】
(実施例3)
実施例1記載の製造条件にて、2種3層に積層するためにフィードブロックを使用し、且つ第1、第2ロール間でバンクを作りながらアクリル樹脂層を両外面に積層一体化された1.0mm厚共押出シートを押出した。採取したシートの両面に紫外線硬化型ハードコート剤(大日精化株式会社製、商品名:MBJ002)をリバースコーターで硬化後の塗膜が5μmになるように塗布し、ポリカーボネート樹脂積層シートを得た。製造された積層シートについて、各種評価結果を表1に示す。
【0043】
(実施例4)
実施例1記載の製造条件にて、2種3層に積層するためにフィードブロックを使用し、且つ第1、第2ロール間でバンクを作りながらアクリル樹脂層を両外面に積層一体化された2.0mm厚共押出シートを押出した。採取したシートの両面に紫外線硬化型ハードコート剤(大日精化株式会社製、商品名:MBJ002)をリバースコーターで硬化後の塗膜が5μmになるように塗布し、ポリカーボネート樹脂積層シートを得た。製造された積層シートについて、各種評価結果を表1に示す。
【0044】
(実施例5)
実施例1記載の製造条件にて、アクリル樹脂を硬質分散相具備するアクリル樹脂(アルケマ株式会社製、OROGLAS HT121)に変え、0.5mm厚共押出シートを押出した。採取したシートの両面に紫外線硬化型ハードコート剤(大日精化株式会社製、商品名:MBJ002)をリバースコーターで硬化後の塗膜が5μmになるように塗布し、ポリカーボネート樹脂積層シートを得た。製造された積層シートについて、各種評価結果を表1に示す。
【0045】
(比較例1)
実施例1記載の製造条件にて、0.15mm厚共押出シートを押出した。採取したシートの両面に紫外線硬化型ハードコート剤(大日精化株式会社製、商品名:MBJ002)をリバースコーターで硬化後の塗膜が5μmになるように塗布し、ポリカーボネート樹脂積層シートを得た。製造された積層シートについて、各種評価結果を2に示す。
【0046】
(比較例2)
実施例1記載の製造条件にて、0.5mm厚共押出シートを押出した。採取したシートの両面に紫外線硬化型ハードコート剤(大日精化株式会社製、商品名:MBJ002)をリバースコーターで硬化後の塗膜が5μmになるように塗布し、ポリカーボネート樹脂積層シートを得た。製造された積層シートについて、各種評価結果を表2に示す。
【0047】
(比較例3)
実施例1記載の製造条件にて、2種3層に積層するためにフィードブロックを使用しアクリル樹脂層を両外面に積層一体化された0.5mm厚共押出シートを押出した。採取したシートの両面に紫外線硬化型ハードコート剤(大日精化株式会社製、商品名:MBJ002)をリバースコーターで硬化後の塗膜が5μmになるように塗布し、ポリカーボネート樹脂積層シートを得た。製造された積層シートについて、各種評価結果を表2に示す。
【0048】
(比較例4)
実施例1記載の製造条件にて、2種3層に積層するためにフィードブロックを使用しアクリル樹脂層を両外面に積層一体化され、且つ第1、第2ロール間でバンクを作りながら、2.5mm厚共押出シートを押出した。採取したシートの両面に紫外線硬化型ハードコート剤(大日精化株式会社製、商品名:MBJ002)をリバースコーターで硬化後の塗膜が5μmになるように塗布し、ポリカーボネート樹脂積層シートを得た。製造された積層シートについて、各種評価結果を表2に示す。
【0049】
(鉛筆硬度)
JIS K5400に準拠し、1kg荷重で測定を行った。実用上問題ないレベルとして2Hを基準とし、これ以上を合格とした。
【0050】
(打ち抜き加工性)
サンプルシートを40mm×50mmでコーナーR2.5mmとしたトムソン刃を備えた打ち抜き型を用い、プレス機にて打ち抜いた後、表面のクラック状態や打ち抜き断面のバリやヒゲの状態を観察した。表面クラック、断面ヒゲ・バリが認められないものを○とし、認められるものを×として評価した。
【0051】
【表1】

【0052】
【表2】

表1に示される結果より、実施例1〜5に示されるようにアクリル樹脂層の厚さが10〜40μm、且つ総厚さが0.2〜2.0mmとした場合に表面硬度及び打ち抜き加工性の両方が優れることが確認される。一方、総厚みが0.15mmの比較例1は、表面硬度が十分でなくまた打ち抜き性も不良であることが確認される。総厚みが2.5mmの比較例4は、打ち抜き性が不良であることが確認される。アクリル樹脂層の厚みが5μmの比較例2は、ハードコート層の厚みが同一であるにもかかわらず表面硬度が比較例1よりさらに低くなることが確認される。また、打ち抜き性も不良であることが確認される。アクリル樹脂層の厚みが50μmの比較例3は、表面硬度は良好であるが打ち抜き性が不良であることが確認される。
【0053】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(a)前記アクリル樹脂層は、紫外線吸収剤、酸化防止剤及び着色防止剤のうち少なくとも一種が配合される打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シート。従って、この(a)に記載の発明によれば、より耐候性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本実施形態の打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シート。
【図2】本実施形態の別例としての打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シート。
【符号の説明】
【0055】
11…打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シート、12…ポリカーボネート樹脂シート、13…アクリル樹脂層、14…ハードコート層。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリカーボネート系樹脂を主成分とする樹脂材料からなる樹脂シートの両面又は片面に厚さ10〜40μmのアクリル系樹脂を主成分とするアクリル樹脂層が積層され、該アクリル樹脂層上にハードコート層が積層されることにより、総厚さを0.2〜2.0mmとした打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シート。
【請求項2】
前記ハードコート層は、無溶剤型の紫外線硬化性樹脂材料により構成されることを特徴とする請求項1記載の打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シート。
【請求項3】
前記アクリル樹脂層は、硬質性の分散相を含有する請求項1又は請求項2記載の打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シート。
【請求項4】
ポリカーボネート系樹脂を主成分とする樹脂材料からなる樹脂シートの両面又は片面にアクリル系樹脂を主成分とする樹脂材料が共押出されることにより厚さ10〜40μmのアクリル樹脂層が積層される工程、該アクリル樹脂層上にハードコート処理されることによりハードコート層が積層され、総厚さを0.2〜2.0mmとする工程からなる打抜加工用ポリカーボネート樹脂積層シートの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−49623(P2008−49623A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−229749(P2006−229749)
【出願日】平成18年8月25日(2006.8.25)
【出願人】(000006172)三菱樹脂株式会社 (1,977)
【Fターム(参考)】