説明

投票カード発行装置、発行方法及びプログラム

【課題】 本発明は、初心者等にもマーキング後にそのマーキング内容が容易に理解できる投票カードを発行できる投票カード発行装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 投票カード発行装置11は、情報サーバ12から受け取った情報に基づいてタッチパネル付きLCD14に入力ガイドの表示を行う。購入希望者はガイドに従って、情報を入力してゆくと投票カードが発行される。この投票カードは、コード領域のほかに、投票カードの内容を示す情報が人が目視できる形式で記載されている。これにより、投票カードのマーク方法がわからない人も、自分の投票内容に応じた投票カード作成でき、かつマークした結果について目視確認が可能となり、安心して購入できるようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、競馬等における投票券購入時に用いる投票カードを発行する投票カード発行装置に関する。
【背景技術】
【0002】
競馬など公営競技では投票券購入時に、投票カードを使用して購入したい投票券の内容を投票券発行装置に読み取らせる。
投票カードとは、場名、レース番号、式別、組番、金額などのマーク欄を所定のフォーマットで印刷したマークシートのことであり、投票券の購入希望者は投票券を購入する際には、投票カードに必要な情報をマークして記入し、これを投票券発行装置に投入して読み取らせて投票券を発行させる。
【0003】
図11は、従来の投票カードの例を示す図である。
同図において、投票カードには、レースの場所を選択するマーク欄2、レース番号を選択するマーク欄3、投票形式を選択するマーク欄4、枠番や馬番を選択するマーク欄5、購入金額を選択するマーク欄6、及び金額の単位を選択するマーク欄7等、投票券を購入する際に必要となる情報を入力するマーク欄があり、購入希望者は、これらのマーク欄をマークして必要な情報を入力する。
【0004】
投票の仕方には、通常投票、1軸流し、2軸流し、ボックス、フォーメーションなどの複数の方法があり、また投票カードのマークの仕方は各投票方法に応じた仕方がそれぞれある。投票券を購入しようとしている購入希望者は、これを覚える必要があるが、それぞれマークの仕方が異なり、初心者にとっては困難なものとなっている。
【0005】
例えば600円分購入したい場合には、投票カード上にある1〜5、10、20、30という金額のマーク欄6のうち、1と5の欄にマークし、また単位のマーク欄7の百円の欄をマークする必要がある。このようにマークした投票カードを投票券発券装置に読み込ませると、投票券発券装置では読み取ったマーク欄から1+5=6と自動的に加算後、6×百円=600円と計算して購入金額を求めるが、マークシートの構造は機械が読み取りやすいことを第1条件として作られており人間が理解するのには不親切な作りなので、購入希望者には、購入したい金額を指定するのにどのマーク欄をマークすればよいのか分かり難しいし、またマークし終わった後にも、このマークの状態が正確に所望の状態がマークされているのか分かりづらいという問題点がある。
【0006】
この点に対処するためのものとして、特許文献1、2に開示されている、購入内容を画面上のガイダンスに従って、ボタンやタッチパネルにより選択し、投入された未マークの投票カードにマークを印字して出力する装置が開示されている。
【0007】
特許文献1に開示されている装置は、購入希望者が装置上の表示を見ながら入力操作盤を順次操作して必要な情報を入力してゆき、全ての情報を入力し終えると投票カードのマークシート部分にマークを印字する。
【0008】
また特許文献2の投票カード発行装置は、タッチパネル部に表示される入力案内に基づいて、情報を順次入力してゆき、入力者が入力内容の確認を行うと、投票カードにマーキングして出力する。
【0009】
また特許文献3には、マーキングされた投票カードを読み込ませることによって投票や課金を行えるくじ販売装置が開示されている。
【特許文献1】実開平5−55269号公報
【特許文献2】特開平10−269394号公報
【特許文献3】特開平7−282152号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記した特許文献1、2のような投票カードにマーキングする装置の場合、マーキングされた後の投票カードには、機械が読み取るためのマーキングは印字されているが、これは機械が読み取りやすいように構成されているため、購入希望者がこれを見ても、元々が記入方法が理解しがたい投票カードに機械用のマーキングがされているだけのものなので、自己の所望の状態に正確にマーキングされているかどうかは分かり難いものであった。
【0011】
本発明は、初心者等にもマーキング後にそのマーキング内容が容易に理解できる投票カードを発行できる投票カード発行装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、公営競技の投票券を購入する際に用いる投票カードを発行する投票カード発行装置を前提とし、表示部、入力部、制御部、及び印刷部を備える。
表示部は、購入希望者に、前記投票カードの発行に必要な情報の入力のガイドを行う表示画面を表示する。
【0013】
入力部は、前記表示画面に基づいて、前記購入希望者に情報を入力させる。
制御部は、前記入力部によって入力された前記情報をコード化する。
印刷部は、前記コード化した前記情報と共に、当該情報の内容の一部若しくは全部を人間が目視で確認な形式で表記された前記投票カードを発行する。
【0014】
この構成により、投票カードの内容を人間が目視で確認可能な形式で記載された投票カードを発行することが出来る。
またガイドに従って、入力することにより、容易に正確な投票カードを発行できる。
【0015】
また外部から情報を受信する受信部を更に備える構成とすることが出来る。
この構成により、例えば、前記外部からの情報は予想配当についての情報を含み、前記投票カードは当該予想配当についての情報に基づいた期待払戻金をも人間が目視で確認な形式で表記するようにすることが出来る。
【0016】
これにより、投票カードから期待払戻金を知ることが出来る。
また、前記外部からの情報に基づいて、前記ガイドを行う表示画面の表示内容を変更するよう構成することが出来る。
【0017】
この変更の仕方としては、例えば、前記表示画面がレースを選択させる表示画面を含み、前記表示部は、前記外部からの情報に基づいて投票可能なレースを選択させる表示画面を表示する。
【0018】
或いは、前記表示画面は組番を選択させる表示画面を含み、前記表示部は、前記外部からの情報が含む出走馬数に基づいて組番を選択させる表示画面を表示する。
これにより、無効となる投票カードの発行を防ぐことが出来る。
【0019】
更に本発明は、投票カード発行方法やプログラムもその範囲に含む。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ガイドに従って入力するだけで、容易に投票カードを発行することが出来る。
また発行された投票カードには、投票カードの内容が人間が目視で確認可能な形式で表記されているので、投票カード発行後にその内容を確認することが出来る。
【0021】
そしてまた投票カードのマーク方法がわからない人も、自分の投票内容に応じた投票カード作成でき、かつマークした結果について目視確認が可能となり、安心して購入できるようになる。
【0022】
更に無効となっている、投票カードの発行を防げるので投票券券売機の混雑の緩和に供与することが出来る。
また、投票カードに期待払戻金を表記することが出来るので、購入希望者はこの期待払戻金の表記を見て、実際の購入の有無を判断することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に本発明に係る一実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1に、本実施形態における投票カード発行装置のブロック図を示す。
同図に示すように本実施形態の投票カード発行装置11は、直接、或いはネットワークを介して情報サーバ12と接続されており、投票カード発行装置11全体を制御する制御部13、入出力装置としてタッチパネル付きLCD14、及び投票カードを印刷出力するプリンタ15を備えている。またこのうち制御部13は、内部にCPU及びメモリを備え、メモリ上のプログラムをCPUが実行することによって後述する投票カード発行装置11の各動作処理を実現する。また制御部13のメモリには、後述するタッチパネル付きLCD14上に表示する各種表示画面生成用のデータが記憶されており、これをCPUが加工して画面表示を行う。またCPUは、購入希望者が入力した各種情報をメモリに記憶してゆき、投票カードを印刷する際にはこれらを読み出して用いる。タッチパネル付きLCD14は、制御部13の指示に基づいて表示を行い、また操作者が指等で表示画面に触れると、その位置を情報として制御部13に通知する。プリンタ15は、制御部からの指示に基づいて、制御部から与えられた印刷データを用いて投票カードを印刷して投票カード発行装置11外部に排出する。
【0024】
情報サーバ12は、投票カード発行装置11が投票カードを発行する際に用いる種々の情報を投票カード発行装置11に対して与えるものである。例えば情報サーバ12は、各競馬場で行われるレース数や既に投票が締め切られているレース等の情報を投票カード発行装置11に与え、この情報に基づいて投票カード発行装置11は、購入希望者に表示するガイドとなる表示画面を表示する。
【0025】
例えば投票カード発行装置11は、情報サーバ12から、現在発売中の発売場、レース、式別、組番についての情報を受信し、購入希望者が投票内容についての情報を選択入力する際に、そのガイドとなる表示画面上に、現在投票可能なもののみ表示することで、購入希望者の選択をしやすくすることが出来る。
【0026】
また情報サーバ12が予想配当(オッズ)についての情報を投票カード発行装置11に送信することにより、投票カード発行装置11は、後述する予想払戻金が表示された投票カードを発行することが可能となる。
【0027】
尚投票カード発行装置11は、情報サーバ12と接続しないスタンドアロンの構成とすることも出来るが、その場合は上記した処理が行えず、ガイドの表示画面に場、レース、式別、及び組番として全て(例えば中央競馬会の場合は、10場、12レース、8式別、18頭)存在するものとして表示することになる。また、投票カードに予想払戻金の表示を行うことも出来ない。
【0028】
また不図示の投票券発券装置は、投票カード発行装置11が発行した投票カードを読み込んで、投票券を発行するものである。投票券発券装置は、マーク種別を表すマークから、投票カード発行装置が印刷したマークであることを読取り、あらかじめ登録されたフォーマットに従って、場、レース、式別、・・・の必要情報を読取って、投票券を発券する。
【0029】
本実施形態では、購入希望者は投票カードに自己でマークシートにマーキングを行うのではなく、投票カード発行装置11のタッチパネル付きLCD14の表示画面上に表示されたガイドに従って必要な情報を入力してゆくことにより、正確なマーキングがされた投票カードを容易に発行することが出来る。
【0030】
図2乃至図8にこの投票カード発行装置11のタッチパネル付きLCD14にガイドとして表示される表示画面例を示す。
購入希望者は、投票カード発行装置11に投票カード発行に必要な発売場、レース、式別、投票方式、組番、金額を選択しながら入力していく。
【0031】
まず、購入希望者は、タッチパネル付きLCD14に表示された図2に示すガイドの画面上に、選択キー21として表示されている発売場名から、購入したい発売場名を画面上に指で触れる等によって選択する。
【0032】
この選択によってタッチパネル付きLCD14の表示は、購入希望者にレースの選択入力をガイドするレース選択入力画面に切り替わる。
図3にこのレース選択入力画面の例を示す。この図3の表示画面には1〜12レースの選択キー22が設けられており、購入希望者はこの中から選択キー22に触れる等して購入するレースの番号を選択する。
【0033】
この選択によってタッチパネル付きLCD14の表示画面は、図4に示すような式別選択入力画面に切り替わる。
この式別選択入力画面では、選択キー23として、単勝、複勝、枠連などの購入する馬券の式別が表示されており、購入希望者はこの選択キー23の中から希望の式別を選択する。
【0034】
この式別の選択が完了すると、タッチパネル付きLCD14の表示画面は、図5に示すような投票方式選択入力画面に切り替わり、上記したのと同様に選択キー24として表示されている投票方式から、購入希望者は希望の式別を選択する。
【0035】
尚図5は、図4で式別として3連単を選択した場合の画面選択例なので、選択キー24として通常、1軸流し、2軸流し、ボックス及びフォーメーションが表示されているが、式別として他のものが選択されていれば、それによって異なった選択キー24が表示される。例えば馬連が選択されていた場合には、図5において、2軸流しは選択キー24として表示されない。
【0036】
投票方式が選択されると、選択された投票方式に対応する組番や枠番、馬番などの選択入力画面がタッチパネル付きLCD14に表示される。
図6は、式別として3連単、投票方式として通常方式が選択された場合の馬番の選択入力画面である。
【0037】
同図では、3連単の馬番を入力する画面で、選択キー25を用いて1、2、3着の順で馬番を選択してゆく。
1乃至複数の組番の選択入力が終了した後、金額入力キー26に指で触れる等して選択するすると、金額入力画面に表示が切り替わる。
【0038】
金額入力画面には図7のように、前画面で選択された組番が表示欄27に表示され、金額入力キー28を操作して各組番に対する購入金額を入力する。
全ての組番に対する購入金額を入力し終えると、必要な全ての情報の入力が完了したので、タッチパネル付きLCD14の表示画面には、図8に示す確認画面が表示される。
【0039】
この確認画面には、これまで入力した組番と各組番の購入金額が表示欄29に表示されており、購入希望者はこの表示欄29の表示を見て入力内容を確認後カード印刷キー30を指で触れる等して選択する。これにより、これまで入力された情報に基づいたマーキングがされた投票カードがプリンタ15によって印刷されて出力される。また表示欄29の内容から誤り等を発見し、入力をし直す場合にはキャンセルキー31を選択すると、図2の場名の選択からやり直しになる。
【0040】
図9は、このとき印刷出力される投票カードの例を示す図である。
本実施形態における投票カード発行装置11によって出力される投票カードは、この投票カードが示す組番や購入金額等が人間が目視で内容を確認可能な文字、数字によってマーク部分と共に記載されていることを特徴としている。
【0041】
これによって、購入希望者は、この購入カードが実際どのような投票内容に対するものであり、また購入金額がいくらなのかを瞬時に判断することが出来る。よって、初心者等、投票券の購入に不慣れな人でも、戸惑うことなく安心して、投票券発券装置に投票カードを読み込ませて、投票券を購入することが出来る。また、投票券発券装置で不慣れな人が戸惑うことがなくなるので、投票券の発行をスムーズに行うことが出来る。
【0042】
図9(a)は、情報サーバ12に接続された投票カード発行装置11が発行する投票券の例を示すもので、同図の投票カードには、購入する投票券の組番41、各組番毎の金額42、予想配当に基づく期待払戻金43、及び合計金額44が人間が目視で確認可能な文字で示されており、その横にこれらの情報をコード化した機械が読み取ることを目的としたマーク領域46が印刷されている。
【0043】
また図9(b)は、情報サーバ12に接続されていない投票カード発行装置11が発行する投票券の例を示すもので、同図(a)と比較すると、情報サーバ12から予想配当についての情報が得られないので、予想配当に基づく期待払戻金43が記載されていない。
【0044】
尚、図9(a)、(b)の投票カード上の取消欄45は、投票カードに記載されている組番のうち、取り消したいものが在った場合、購入希望者がその組番に対応する取消欄45にマーキングすることにより、投票券発券装置は投票カードを読み込んだ際、その組番の購入希望を取消して購入券を発行する。
【0045】
図9(a)の構成の場合期待払戻金43が投票カードに印刷されるので、購入希望者は期待払戻金43の金額を見て、期待以下の配当だった場合、取消欄45にマークをすることで投票をキャンセルすることができ、より購入希望者サービスを向上することが可能となる。
【0046】
この図9(a)、(b)の投票カードに記載されている内容のうち、組番41、金額42及び合計金額44は、購入希望者が入力した情報を元に記録される。また期待払戻金43は、金額42に記載されている値と情報サーバ12から得た予想配当(オッズ)情報を元に求めたものである。マーク領域46は、図2乃至図8で説明した、購入希望者が入力した場名、レース番号、式別、投票方式、組番、金額についての情報を2進化してコード化したデータをマークしたものである。
【0047】
このマーク領域46は、従来の投票カードのマークに比べ、
1)人によってマークされるのではなく、機械によって印刷されるので、正確な位置にマークを行うことが出来る。よってマークの大きさを小さく、マークの間隔も狭くすることができる。
2)馬番号のマーク欄は、従来の投票カードの場合は馬の頭数分のマーク欄のスペースを要したが、図9(a)の投票カードでは、マークは2進化された値が記録されるので、必要とするマーク欄の数を減らせる。例えば中央競馬会の場合、出走馬は18頭までなので、従来の投票カードは馬番のマーク欄として18個のマーク欄を必要としたが、本実施形態の投票カードでは2進表記なので5個のマーク欄で表現が可能となる。
という違いがある。この1)、2)の違いから本実施形態の投票カード発行装置で発行される投票カードは、マーク領域46に用いられる面積を小さくすることが出来、その分空いた領域に、組番41、金額42、期待払戻金43及び合計金額44の情報を表記することが出来る。
【0048】
例えば、2進表記の場合マーク欄4個(4ビット)で表現できるのは0〜15である。よって場名10場を現すにはマーク欄4個、1〜12レースを現すにはマーク欄4個、8式別を現すにはマーク3個、投票方式5個を現すにはマーク欄3個、組番1〜18を現すにはマーク欄5個、金額は1〜99までを現すにはマーク欄7個、金額の万、千、百の単位を現すにはマーク2個、3連単(1ベットが組番3個)の8ベット指定の場合、合計マーク欄合計206個のマーク欄で表現できる。
【0049】
図9の場合、マーク領域45は256個のマーク欄を持つので、図9(a)、(b)に示した構成を片面に印刷してマークカードを実現しても良いし、両面に印刷する構成としても良い。
【0050】
本実施形態の投票カードは、組番41、金額42、期待払戻金43及び合計金額44の情報を表記する欄を設けても、その分マーク領域46を小さく出来るので、投票カードを従来のものと同じ大きさとすることが出来、これを読み取る投票券発券装置も従来のものと同じものを用いることが出来る。
【0051】
図10は、本実施形態における投票カード発行装置11が行う動作処理を示すフローチャートである。
投票カード発行装置11が起動すると、まずステップS1として、接続されている情報サーバから、現在販売しているレースの発売場やレース番号、出走馬数、予想配当(オッズ)等の最新情報を受け取り、これを制御部13のメモリに記憶する。
【0052】
以降、定期的に或いは各レースの投票の締め切り時間等不定期に、情報サーバ1から発売状況の変更通知と共に新規の上記情報を受信し(ステップS1a)、この情報によってメモリ上の情報を更新する。
【0053】
次に購入希望者が、投票カード発行装置11を操作して、投票カードの発行のための処理を開始すると、ステップS2として、制御部13はメモリから表示画面用のデータを読み出し、このデータに基づいて図2のような発売場選択入力画面をタッチパネル付きLCD14に表示する。
【0054】
この画面上から指で触れる等して場が選択されると、この選択内容はメモリに記憶され、また次にステップS3としてステップS2と同様にメモリ内のデータから図3のようなレース選択入力画面を表示する。このレース選択入力画面は、情報サーバ12から受け取った情報に基づいて、購入可能なレースのみが選択できる選択キー22が表示されている。
【0055】
このレース選択入力画面上から、購入希望者が表示画面上の選択キー22に触れる等してレースを選択すると、制御部13はこの選択内容をメモリに記憶すると共に、ステップS4として図4のような発売式別選択画面をタッチパネル付きLCD14に表示する。
【0056】
そしてこの発売式別選択画面から購入希望者が選択キー23に触れて式別を選択すると、制御部13は選択内容をメモリに記憶すると共に、ステップS5として、図5のような投票方式選択入力画面をタッチパネル付きLCD14上に表示する。
【0057】
この投票方式選択入力画面上から、購入希望者が投票方式を選択すると、制御部13はこの選択内容をメモリに記憶すると共に、ステップS6として、図6に示したような、購入希望者が選択した投票方式に対応する組番選択画面をタッチパネル付きLCD14上に表示する。尚この組番選択画面は、情報サーバ12から受け取った出走馬数に基づいて馬番を選択する選択キー25の数が変更される。
【0058】
この組番選択画面上から、購入希望者が組番を入力してゆき、ベット数が最大値に達したか画面上の金額入力キー26に触れる等して選択するまで待ち(ステップS7、NO)、ベット数が最大値に達する若しくは購入希望者が金額入力キー26を選択すれば(ステップS7、YES)、制御部13は自己のメモリに入力内容を記録すると共に、ステップS8として、図7に示したような金額入力画面をタッチパネル付きLCD14上に表示する。
【0059】
この金額入力画面上の金額入力キー28を操作して購入希望者が、各組番に対する金額を入力し終えると、制御部13はこの入力をメモリに記憶すると共に、ステップS9として、図8のような確認画面をタッチパネル付きLCD14上に表示する。
【0060】
この確認画面上の表示欄29に表示される、これまでの入力結果を見て購入希望者は、この条件で投票カードを発行する場合にはカード印刷キー30を、入力内容を取消して情報を入力し直す場合には、キャンセルキー31を選択する。
【0061】
そして確認画面上からカード印刷キー30が選択されたならば、(ステップS10、カード印刷キー)、ステップS11として制御部13は、メモリ上に記憶してある購入希望者の入力情報を読み出し、これを2進コードに変換する等の処理を行ってマーク領域46のデータを生成すると共に期待払い戻し金額や合計金額を計算して、組番や購入金額の情報と共に印刷フォーマットに組み込んで印刷情報を生成し、この印刷情報をプリンタ15に送信して印刷指示を行う。プリンタ15はこの印刷指示を受けると印刷情報に基づいた印刷をカードに行って投票カード発行装置11外に排出する。
【0062】
またステップS10において、購入希望者がキャンセルキー31を選択したならば(ステップS10、キャンセルキー)、処理をステップS2に戻して購入希望者による情報の入力を最初からやり直す。
【0063】
このように本実施形態における投票カード発行装置は、購入希望者に対して画面上でガイドしながら、投票カード発行に必要な各種情報を入力させるので、購入希望者が不慣れな場合であっても容易に投票カードを得ることが出来る。また、情報サーバから情報を得ることによって、現在有効となっているレースの投票券を自動的に得ることが出来、既に締め切られたレースを含む等の無効な投票カードを発行することが無い。
【0064】
また本実施形態における投票カード発行装置で発行される投票カードには、その投票カードが示す購入する組番や金額等が表記されているので、初心者が見ても、その投票カードでどのような条件の投票券の購入されるのかが一目で判断することが出来る。
【0065】
尚上記例では、本実施形態における投票カード発行装置で発行される投票カードには、2進コードによってマークが成されていたが、機械で読み取れるコードであれば、他のコード、例えばバーコードやQRコードのような2次元コード、色を用いた多次元コード等であっても良い。
【0066】
また上記例では、競馬の投票券に用いる投票カードを例として示したが、競輪、オートレース、競艇等他の公共競技の投票券の発行に用いる投票カードに応用しても良い。
更には、上記例では投票カード発行装置11の入力手段としてタッチパネルを用いる構成としていたが、操作ボタン等他の入力手段によって入力する構成としても良い。
【0067】
また投票カード発行装置11によるガイドは、表示のみとしたが、音声によるガイドや、両者を併せたガイドを行うように構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本実施形態における投票カード発行装置のブロック図である。
【図2】場選択入力画面の例を示す図である。
【図3】レース選択入力画面の例を示す図である。
【図4】発売式別選択入力画面の例を示す図である。
【図5】投票方式選択入力画面の例を示す図である。
【図6】組番選択入力画面の例を示す図である。
【図7】金額選択入力画面の例を示す図である。
【図8】確認画面の例を示す図である。
【図9】(a)及び(b)は、本実施形態における投票カード発行装置で発行される投票カードの例を示す図である。
【図10】本実施形態における投票カード発行装置の動作処理を示すフローチャートである。
【図11】従来の投票カードの例を示す図である。
【符号の説明】
【0069】
11 投票カード発行装置
12 情報サーバ
13 制御部
14 タッチパネル付きLCD
15 プリンタ
21〜25、28 選択キー
26 金額入力キー
27、29 表示欄
30 カード印刷キー
31 キャンセルキー
41 組番
42 金額
43 期待払戻金
44 合計金額
45 取消欄
46 マーク領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
公営競技の投票券を購入する際に用いる投票カードを発行する投票カード発行装置において、
購入希望者に、前記投票カードの発行に必要な情報の入力のガイドを行う表示画面を表示する表示部と、
前記表示画面に基づいて、前記購入希望者に情報を入力させる入力部と、
前記入力部によって入力された前記情報をコード化する制御部と、
前記コード化した前記情報と共に、当該情報の内容の一部若しくは全部を人間が目視で確認可能な形式で表記された前記投票カードを発行する印刷部と
を備えることを特徴とする投票カード発行装置。
【請求項2】
外部から情報を受信する受信部を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の投票カード発行装置。
【請求項3】
前記外部からの情報は予想配当についての情報を含み、前記投票カードは当該予想配当についての情報に基づいた期待払戻金をも人間が目視で確認可能な形式で表記していることを特徴とする請求項2に記載の投票カード発行装置。
【請求項4】
前記外部からの情報に基づいて、前記ガイドを行う表示画面の表示内容を変更することを特徴とする請求項2又は3に記載の投票カード発行装置。
【請求項5】
前記表示画面はレースを選択させる表示画面を含み、前記表示部は、前記外部からの情報に基づいて投票可能なレースを選択させる表示画面を表示することを特徴とする請求項4に記載の投票カード発行装置。
【請求項6】
前記表示画面は組番を選択させる表示画面を含み、前記表示部は、前記外部からの情報が含む出走馬数に基づいて組番を選択させる表示画面を表示することを特徴とする請求項4又は5に記載の投票カード発行装置。
【請求項7】
前記情報の内容の一部若しくは全部を人間が目視で確認可能な形式で表記した表記内容は、組番、各組番ごとの金額及び合計金額の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の投票カード発行装置。
【請求項8】
前記コード化は、前記情報を2進化することであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の投票カード発行装置。
【請求項9】
公営競技の投票券を購入する際に用いる投票カードを発行する投票カード発行装置による投票カード発行方法であって、
購入希望者に、前記投票カードの発行に必要な情報の入力のガイドを行う表示画面を表示し、
前記表示画面に基づいて、前記購入希望者に情報を入力させ、
前記入力された前記情報をコード化し、
前記コード化した前記情報と共に、当該情報の内容の一部若しくは全部を人間が目視で確認な形式で表記された前記投票カードを発行する
ことを特徴とする投票カード発行方法。
【請求項10】
公営競技の投票券を購入する際に用いる投票カードを発行する投票カード発行装置で実行されるプログラムであって、
購入希望者に、前記投票カードの発行に必要な情報の入力のガイドを行う表示画面を表示するステップと、
前記表示画面に基づいて、前記購入希望者に情報を入力させるステップと、
前記入力された前記情報をコード化するステップと、
前記コード化した前記情報と共に、当該情報の内容の一部若しくは全部を人間が目視で確認可能な形式で表記された前記投票カードを発行するステップと
を前記投票カード発行装置に実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−47854(P2007−47854A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−228392(P2005−228392)
【出願日】平成17年8月5日(2005.8.5)
【出願人】(000237639)富士通フロンテック株式会社 (667)
【Fターム(参考)】