説明

抗かき傷コーティング、その製造方法及びその使用

【課題】洗浄工程における洗浄溶媒と材料表面との反応が最低限に抑えられ、又は確立された技術及び方法におけるかかる反応を制御することができ、例えば形態の収縮(「シュリンク」)による材料の短縮化を温度調節により制御することが可能となる方法の提供。
【解決手段】1つ以上の抗かき傷剤、及びpH緩衝システムの水溶液を含んでなる抗かき傷コーティング。当該水溶液では、pH値の範囲は中性から強アルカリ性、好ましくは約7から約12のpH値の範囲、より好ましくは中性から弱アルカリ性のpH値の範囲、更に好ましくは約7から約9のpH値の範囲を示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗かき傷コーティング、より好ましくは半製品、その製造方法及びその使用の提供に関する。
【背景技術】
【0002】
公知の方法では、気体放電ランプ(例えばCCFL−(冷陰極蛍光ランプ)又はまたEEFL−(外部電極蛍光ランプ)−気体放電ランプ)において、アルカリ含有シリカガラス、より好ましくはホウケイ酸ガラスが使用される。公知のガラスの主な成分は、SiO、B及びアルカリ−及びアルカリ土類金属酸化物である。ガラスマトリクス中のB成分の含量が高くなる(例えば10から20重量%)と、これらのガラスの酸及びアルカリに対する化学的安定性が悪化し、また加水分解安定性も低下する。
【0003】
更に公知技術では、ガラス管の実際の製造方法では、ランプを洗浄工程に供する。かかる洗浄工程により、例えば輸送の間に外面及び内面に堆積した汚れの除去や、存在するガラス破片の除去が可能となる。かかる洗浄では、水及び場合によっては洗浄用添加剤が用いられる。
【0004】
それらの慣習的な方法で実施される洗浄工程には、欠点が存在する。すなわち、ガラスの洗浄工程間における化学安定性の低さにより、例えば浸漬の際にガラス表面と洗浄溶液との反応が生じうる。ガラスの溶解により、ガラスが完全に溶解するか、ガラス中の成分が溶液中に溶出しうる。標準的な条件(室温及び中性のpH値)において、ガラス部分的な溶解が生じうるが、それにより、ガラスの形態や特性が変化しうる。更にガラス表面においてイオン交換が生じ、それにより、例えばプロトン(H+)交換によりガラスからアルカリイオンが溶液中に溶出しうる。またガラスマトリクスからBが溶出する。
【0005】
かかる洗浄溶液とガラスとの反応により望ましくない効果が生じ、最悪の場合にはガラスの再調製が必要となる。その際、熱処理など(例えばいわゆるベーキング工程(例えば管の内側の蛍光層を、約500℃から最高約750℃、典型的には600℃から700℃の温度で焼成する工程)により、管の収縮(「シュリンク」あるいは「コンパクト化」)が生じうる。上記のような「コンパクト化」により付可逆的な局所的な縮合が生じ、分子の平面上で材料同士の接触が生じる。ガラスマトリクスからのアルカリ−イオン又はBなどの成分の溶出により、いわゆる「巨大な網目状」のネットワークは、管の加熱によるネットワーク同士の収縮が生じる。
【0006】
ゆえに形状変化、より詳細には管長の短縮が生じうる。かかる管の短縮は、約0.5%から10%又はそれ以上の程度で生じる。それはすなわち、最悪の場合、管の短縮により使用価値がなくなり、ビーズ層として使用することや、傷物として分別される以外になくなる。
【0007】
ガラスにかかわる公知の欠点としてはまた、その他の材料に起因することもある。
【0008】
発明者は鋭意研究の結果、これらの望ましくない収縮効果を顕著に減少させ、あるいは全く防止する、驚くべき方法を見出すに至った。当該方法では、洗浄工程は精密に調整された条件で実施され、より好ましくは中性から弱アルカリ性のpH範囲、すなわち7から9、特に好ましくは7から8のpH範囲で実施される。pH値の調整された洗浄溶液を最終製品に適用するが、その洗浄溶液はそのまま使用してもよく、また上記のpH値範囲は、例えばpH−緩衝システムの添加により更に好適に調整され、上記の欠点が克服されうる。しかしながらその洗浄にも欠点が存在し、すなわち基材の製造者(例えばガラス製造者)は、洗浄溶液のpH値の正確かつ最適な調整を行わず、及びこれらの製造工程において、関連する品質保証の制御を行える可能性がほとんどない。不適当な洗浄工程の実施により材料不足が生じ、その材料不足により製造工程に支障が生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記の発明は、それらの課題を基礎として、従来技術の上記欠点を回避し、それにより、洗浄工程における洗浄溶媒と材料表面との反応が最低限に抑えられ、又は確立された技術及び方法におけるかかる反応を制御することができ、例えば形態の収縮(「シュリンク」)による材料の短縮化を温度調節により制御することが可能となり、ゆえに、形態の変化を最小限に留めることが可能となる。ゆえに、洗浄工程の制御は、使用者により制御可能であるのが好ましい。更にかかる洗浄工程は、材料表面洗浄の目的にかなう好適な方法で実現されるのが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、基材上への抗かき傷コーティングの提供に関し、詳細には、
1つ以上の抗かき傷剤、及び
pH緩衝システムの水溶液を含んでなる。
当該水溶液では、pH値の範囲は中性から強アルカリ性、好ましくは約7から約12のpH値の範囲、より好ましくは中性から弱アルカリ性のpH値の範囲、更に好ましくは約7から約9のpH値の範囲を示す。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】洗浄時間及び洗浄温度の変化による、ガラス管の収縮(「シュリンク」)(mm)(pH4.5)。
【図2】洗浄時間及び洗浄温度の変化による、ガラス管の収縮(「シュリンク」)(mm)(pH7)。
【図3】洗浄時間及び洗浄温度の変化による、ガラス管の収縮(「シュリンク」)(mm)(pH9)。
【図4】「ベーキング工程」の温度−時間−プログラムの例。
【発明を実施するための形態】
【0012】
上記発明は、驚くべき発見に基づく。すなわち、望ましくない収縮効果(「シュリンク」)が最低限に抑えられるか、完全に抑制されるか、又は所望の程度に調整される。その洗浄工程は調整された条件、より好ましくは中性から強アルカリ性の範囲、好ましくは中性から弱アルカリ性の範囲で実施される。洗浄工程においてpH値調整を簡便に行うことができ、それにより、本発明の抗かき傷コーティングの組成の制御が可能となる。洗浄工程においては、洗浄溶液のpH値は7から12、好ましくは7から9、特に好ましくは7から8の範囲である。弱アルカリ性範囲から更に、強アルカリ性範囲まで拡大することにより有利な効果が示される。特に有利な効果としては、pH値がこれらのpH範囲に調整されると、基材(例えばガラス)の表面が、洗浄溶液の攻撃をうけることがないか、あるいは非常に少なくなる。本発明の具体的態様では、洗浄工程の間のpH値調整により成分が一定に保たれる。これらに基づき、緩衝システムの使用は特に有利であることが示される。ゆえに、本発明の抗かき傷コーティングでは緩衝システムが含有される。
【0013】
洗浄工程の間のpH値の調整を、所望に選択することにより、抗かき傷コーティングの組成物は傷物の発生を顕著に減少させ、それにより基材、好ましくは半製品(例えばガラス管)などへの広範な応用が可能となり、特に産業規模において、基材の製造を経済的に行うことが可能となる。
【0014】
本発明の抗かき傷コーティングは多くの機能同時に果たす。すなわち、基材、より好ましくは半製品を再調製に供し、それにより表面に十分な損傷保護が形成され、輸送及び保存の間生じうるかき傷が防止される。更に本発明の抗かき傷コーティングは、以下の洗浄水溶液のpH値が調整された洗浄工程においては、pH緩衝システムを含有する抗かき傷コーティングを溶解させ、洗浄溶液の最適なpH範囲が調整され、そこで収縮に関する懸念が回避される。
【0015】
本発明の抗かき傷コーティングは、水溶性又は非水溶性であってもよい。本発明の非水溶性の抗かき傷コーティングは、かき傷抵抗性を与えるコーティング成分が、水溶性でないか、又は水溶性が低いことを特徴とする。
【0016】
抗かき傷コーティングが有するかき傷抵抗性の特性は、抗かき傷剤の存在による。抗かき傷剤としてはいかなる化合物又は化合物の混合物を使用することもでき、それによりかき傷抵抗性の付与が可能となる。すなわちそれらの抗かき傷剤を本発明の抗かき傷コーティングに添加することができ、特に限定されず、かき傷抵抗性を有するいかなる公知の化合物も使用できる。例えばLack−コーティング、より好ましくはHartlack−コーティング、様々なかき傷−、衝撃−及び摩耗耐性を有する様々なプラスチック、Sol−Gel−コーティングなどの多くの化合物を使用することができ、それらは全て本発明の抗かき傷コーティングにおける抗かき傷剤として使用できる。特に好ましくは、抗かき傷コーティングの非限定的な例として、以下のものが挙げられる。
【0017】
Disponil SMO120(Agnique SMS−20):
組成:ポリオキシエチレン(20)−ソルビタンモノ−オレエート(C6412426)。またポリソルベート−80として公知である。それはポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(商品名:Tween(登録商標)80)として市販され、非イオン性界面活性剤として、化粧料、薬剤、飼料、特に食品用の乳化剤として使用される。それは粘性のある、水溶性の流体であり、ソルビトール及びオレイン酸からなる。それらの分子中の親水性基はポリエーテルであり、ポリマー全体としては20のエチレンオキシドを有する。主要な用途としては、特に食品用途が挙げられ、乳化剤及び安定化剤として用いられる。しばしばアイスクリームに使用され、それにより乳タンパク質が脂肪分を完全に包むことが防止される。詳細には、Disponil SMO120の鎖及び網目構造が形成され、その混合物の構造が安定に保たれる。それにより強い構造が形成され、アイスクリームが溶解する時もその形態が保たれる。それはEUにおいては、食品添加物としてE433の番号で登録されている。Disponil SMO120抗かき傷コーティングの成分として使用でき、例えば97から98%のDisponil SMO120及び2から3%の水として調製される。Disponil SMO120のHLB−値(HLB:「親水性/親油性バランス」)は15である。かかるコーティングは、水に対する溶解性が高く、除去するのが容易である。
【0018】
RP40:
組成:修飾ポリエチレン−ワックスの水中24%分散液(粒子径<1μm)。抗かき傷コーティングの成分として使用できる。RP40を含有するコーティングは、水による洗浄で十分除去できる。RP40は「コールドエンドコーティング」システムは貯蔵ガラス産業において使用される。
【0019】
LIOMIX GL:
組成:29.5%の第二級脂肪族アルコール(C12−C14)−ポリグリコールエーテル、70%の水及び0.5%の安定化剤を含有する物質であり、本発明の抗かき傷コーティングに使用できる。LIOMIX GLも同様に、貯蔵ガラス産業において、「コールドエンドコーティング」システムとして使用され、顕著な発泡の作用が公知(HLB6.3)である。
【0020】
以上は、単独で使用してもよく、また任意に他の強力な化合物又は組成物と組み合わせて使用してもよい。
【0021】
本発明の抗かき傷コーティングはpH緩衝システムを含有する。本発明で使用される「pH緩衝システム」は、抗かき傷コーティング中に固体分として添加され、これらの洗浄工程において水に溶解し、それにより洗浄溶液のpH値が望ましい範囲に保たれる。
【0022】
pH緩衝システムは当業者に公知であり、標準的な化学の文献において記載されている。以下の緩衝システムは特に有利な効果を示す:
リン酸バッファ(KHPO/NaOH)(pH−範囲5.8〜8.0)又はKHPO/NaHPO(pH5.4〜7.8)及び他の当業者に公知の緩衝システム。
【0023】
緩衝溶液の成分を適宜調整することにより、望ましいpH値範囲に任意に調整することができる。
以下の表にそれらの例を示す。
【表1】

【0024】
上記システムは例示的なpH緩衝システムであり、当業者に公知の更なるシステムを用いてもよい。
【0025】
上記pH緩衝システムを選択する際は、これらを固体分として抗かき傷コーティングに添加することができ、水溶液としての形とし、水溶液のpH値を望ましい値にすることができるものであることを基準にすべきである。
【0026】
本発明により、洗浄溶液のpH値が大きく変化することはなく、更なる化合物を添加する必要もなく、これらのpH範囲が自動的に望ましい範囲となる。洗浄溶液のpH値は、抗かき傷コーティング組成物を用いることにより、製造者が容易に調製でき、それ以上の再調製を行う必要がない。それにより製造者は、水溶液の所望のpH値、及びそれにより生じうる酸、加水分解、及び/又はアルカリによる基材材料の攻撃を、再調製の間制御することができ、及び不適当な処置(例えばpH値調整の失敗)による傷物の発生を減少させることができる。
【0027】
洗浄工程における更に重要な条件は、洗浄温度である。洗浄温度の範囲は、約0℃から約90℃、好ましくは約20℃から<80℃である。この方法の驚くべき有利な効果は、洗浄温度が低いこと、洗浄温度が室温範囲であれば特に限定されないことであり、ゆえに基材成分の更なる再調製の必要がないということである。上記の温度範囲において観察した場合、材料表面は全く攻撃されないか、又はされたとしても極めて低い程度である。
【0028】
基材の洗浄工程で考慮される、収縮(「シュリンク」)に対する影響は、洗浄期間又は時間(基材が洗浄溶媒により処理される)のみである。良好な洗浄活性と同時に少ない収縮を達成することは、低い温度で長時間洗浄する場合、又は高い温度で短い時間洗浄する場合であっても可能であるが、後者が若干好ましい。「低い温度」とは、好ましい温度範囲以下の温度を指し、「高い温度」とは、好ましい温度範囲以上の温度を指す。
【0029】
特に有利な点として挙げられるのは、抗かき傷コーティングに1つ以上の添加剤を添加することにより、良好な洗浄活性が示されることである。洗浄添加剤は、洗浄に使用できる各々いかなるタイプの化合物であってもよく、より好ましくは水の表面張力を減少させる化合物、並びに親水性及び疎水性の官能基を有する化合物、例えば界面活性剤(アニオン性、カチオン性、中性のシステム)、より好ましくは石鹸である。特に有利なものとしては、当該化合物による基材の洗浄性を維持させるには、同様に中性から強アルカリ性のpH値、好ましくは中性から弱アルカリ性のpH値を示すか、又はそれ自体pH緩衝機能を発揮するものであってもよい。
【0030】
好ましい洗浄添加剤は例えば、アニオン性界面活性剤(例えばアルキルベンゾスルホネート、アルカンスルホネート、脂肪族アルコールスルフェート、脂肪族アルコールエーテルスルフェート、アルキルホスフェート、アルキルエーテルホスフェート及びケン化物(高級脂肪酸のナトリウム−及びカリウム塩の形態))である。好ましい非イオン性界面活性剤は例えば、脂肪族アルコールエトキシレート、アルキルフェノールエトキシレート、脂肪族アミンエトキシレート、脂肪酸エステルエトキシレート、アルカノールアミド及びアミンオキシドである。好ましいカチオン性界面活性剤は、例えばアルキルアンモニウム化合物又はイミダゾリニウム化合物であり、好ましい両性イオン性界面活性剤は例えばスルホベタイン及びタウリンである。
【0031】
それらの洗浄添加剤の添加量は、約0.1から約20重量%、好ましくは約0.5から約10.0.重量%、より好ましくは約1から約5重量%の量である。
【0032】
「約」という表現は、数値値又は範囲に用いる場合、それよりも1から10%大きい又は小さい値、好ましくは〜20%大きい又は小さい値であることを意味する。その範囲内の全ての値も同様である。
【0033】
特に好ましい実施形態では、上記コーティングは更に指示薬を含んでなる。それはpH緩衝システムが消費されたこと、あるいは洗浄溶液が変化したことを示すためのものであり、不連続な洗浄工程に使用可能であることを意味し、すなわち当該洗浄溶媒が連続的に変化しないことを示すものである。これらの指示薬としては、固体として抗かき傷コーティング中に添加され、及び水溶液として調製され、アルカリ性から中性又は酸性の環境への移行を示しうる化合物が挙げられる。
【0034】
また指示薬の混合物を添加してもよい。それらの例としては、リトマス色素、ブロムチモールブルー、フェノールフタレインなどが挙げられる。
【0035】
上記の指示薬は比較的少ない量で上記抗かき傷コーティングに添加され、例えば1%以下、好ましくは<0.1%、より好ましくは<0.01%で添加される。
【0036】
更に好適な実施形態では、当該指示薬は同時に、pH緩衝システム又は洗浄添加剤でもある。
【0037】
更にpH緩衝システムが、洗浄工程に用いられる上記抗かき傷コーティングにおいて、洗浄活性及び場合によっては指示薬としての機能を有するものであってもよい。
【0038】
更に好適な実施形態では、本発明の抗かき傷コーティング中に添加剤として中性塩を添加してもよく、それにより洗浄溶媒中のイオン濃度を上昇させることができる。それらは通常の塩であってもよく、それは更に、基材と洗浄溶媒中の成分との反応を抑制するものであるのが好ましい。それらの例としては、NaCl、NaSO、CaCl、KCl、KSO、KBrなどが挙げられる。上記の中性塩は好ましくは、抗かき傷コーティング中に約0.5から約5重量%の量で含まれる。
【0039】
更に好ましくは、抗かき傷コーティング中の成分を選択する際は、望ましくない反応(例えば沈殿又は成分同士の反応)が生じないことを基準にすべきであり、また洗浄溶液の再調製において適宜添加できるものが好ましい。使用する成分は適宜決定することができ、その決定は当業者が容易に行うことができる。
【0040】
本発明の抗かき傷コーティングは基材上に塗布されるが、本発明はかかる態様に特に限定されない。任意の材料及び任意の形態で、いかなる公知の基材を構成し、本発明の抗かき傷コーティングを使用することが可能である。例えば当該基材はガラス、金属、プラスチックなどから選択され、任意の形態の、より好ましくは軟化された又は硬化された物質であってもよい。特に好ましくはガラス、より好ましくはガラス管、更に好ましくはランプ用のガラス管(蛍光ランプ、好ましくはバックライト用蛍光ランプ)である。
【0041】
特に好ましい実施形態では、ガラスにより軟化された又は硬化された基材、より好ましくはガラス管形態の基材を使用する。当該ガラス管のガラスは本発明では特に限定されない。特に好ましくは、当該ガラス管は、ガラスの基礎材料としてホウケイ酸ガラス又は石灰−ナトリウム−ガラスを使用したものである。それらは各々公知のガラスであってもよい。
【0042】
上記の方法において特に好適なガラスは、例えば以下のガラス組成である:
(SiO:50〜70重量%、
:5〜20重量%、
Al:1〜13重量%、
LiO:0〜5重量%、
NaO:0〜10重量%、
O:0〜10重量%、
但しLiO+NaO+KO:3〜15重量%であり、
MgO:0〜5重量%、
CaO:0〜10重量%、
SrO:0〜5重量%、
BaO:0〜15重量%、
TiO:0〜10重量%、好ましくは>0.5〜10重量%、より好ましくは>0.5〜5重量%であり、
ZrO:0〜3重量%、
CeO:0〜5重量%、
Fe:0〜1重量%、
WO:0〜3重量%、
Bi:0〜3重量%、
MoO:0〜3重量%、
ZnO:0〜5重量%、
SnO:0〜2重量%であり、
酸化物形態のRh、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、La、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuが合計0〜5重量%であり、
精錬材料として好ましくは塩化物、硫化物、As及び/又はSbを含有する)。
高温精錬に使用する場合、特に好ましくはSnOである。
【0043】
好ましくはいわゆる石灰−ナトリウムガラスであり、例えば以下のガラス組成範囲である:
(SiO:50〜80重量%、
:0〜5重量%、
Al:0〜5重量%、
LiO:0〜5重量%、
NaO:0〜10重量%、
O:0〜10重量%、
但しLiO+NaO+KO:3〜20重量%であり、
MgO:0〜5重量%、
CaO:0〜10重量%、
SrO:0〜5重量%、
BaO:0〜15重量%、
MgO+CaO+SrO+BaO:3〜20重量%、
TiO:0〜10重量%、好ましくは>0.5〜10重量%、より好ましくは>0.5〜5重量%であり、
ZrO:0〜3重量%、
CeO:0〜5重量%、
Fe:0〜1重量%、
WO:0〜3重量%、
Bi:0〜3重量%、
MoO:0〜3重量%、
ZnO:0〜5重量%、
SnO:0〜2重量%であり、
酸化物形態のRh、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、La、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuが合計0〜5重量%である)
及び適宜精錬用材料(好ましくは塩化物、硫化物、As及び/又はSbなど)を通常の濃度で添加してもよい。
高温精錬に使用する場合、特に好ましくはSnOである。
【0044】
上記のガラス組成中には、酸化セレン及び酸化スズを同時に添加するのが好適である。それにより、高濃度の酸化セレンにより生じうる色の変化が、酸化スズにより抑制されるからである。
【0045】
同様に基材の形態は、本発明では特に限定されない。好ましくはガラス管(特にランプ用のガラス管)であり、様々な形態であってもよい。通常のランプ形態としては三次元的な形態の、例えばバックライトランプが挙げられる。好ましくは円形、球形、長方形の平面、長方形の横断面(例えばOsram社のPlanon(登録商標))、特に好ましくは平面の長方形の横断面を有するバックライトランプランプである。
【0046】
本発明での使用にとり好ましいガラス管は、蛍光ランプのカバーガラス、好ましくはミニアチュール蛍光ランプとして再調製できる。その場合、上記ガラス管を、上記の洗浄工程、特に温度処置に供する。すなわち、例えば熱処理(いわゆる「ベーキング工程」)に供する。熱処理の際の温度は例えば約500℃から約750℃、典型的には600℃から700℃で行い、それにより、管の内側の蛍光層が焼成される。
【0047】
上記のガラス管により構成された蛍光ランプは、特にバックライトランプ、例えばフラットスクリーン(いわゆる「バックライト」)、より好ましくはLCD−TFTディスプレイの構成部品として用いられる。これらのアプリケーションでは、かかるランプは小型であり、したがって当該ランプガラスは特に少ない厚である。例えばかかるガラス管の形態は、直径が好ましくは<1.0cm、より好ましくは<0.8cm、更に好ましくは<0.7cm、特に好ましくは<0.5cmである。カバーガラス型の管の場合、厚は好ましくは<1mm、より好ましくは<0.7mmである。その他のデザインとしては、当該ガラス管の形状を、<1cmの厚の照明用の平面ガラスとすることが挙げられる。好ましいディスプレイ並びにスクリーンとしては、いわゆる平面ディスプレイ、ラップトップ、より好ましくは平面バックライトが挙げられる。
【0048】
製造される蛍光ランプは好ましくは小型バックライトランプである。上記ランプの中間部を再分割し、好ましくは幅広く透明にしてもよく、カバーガラス形態としてもよく、また二つの端部を設け、金属又は金属合金ワイヤとの接続部分としてもよい。それにより、上記金属あるいは金属ワイヤが、熱処理によりカバーガラスと溶融する可能性を減少させることができる。上記金属あるいは金属合金ワイヤは電極部分及び/又は電極である。好ましくはこれらの電極部分はタングステン又はモリブデン金属、又はKovar−合金若しくはDumet−合金である。上記カバーガラスの熱膨張係数(CTE)は、好ましくは電極部分の熱膨張係数(CTE)と幅広い範囲で一致し、ゆえにその範囲では、張力がほとんど生じないか、あるいは所望の張力に制御することができる。より好ましくは、好ましいバックライトランプは外部電極蛍光ランプ(電極部分を有さない)であり、それは電極を有さないEEFL−バックライトであり、電界を生じさせることを特徴とする。またCCFL−システム(冷陰極蛍光ランプ)も公知であり、それは内部の電極におけるプラズマ点火を生じさせることを特徴とする。
【0049】
本発明の目的はまた、以下の工程を有する、本発明の抗かき傷コーティングの製造方法の提供である:
少なくとも抗かき傷剤、pH−緩衝システム、並びに任意に洗浄添加剤、指示薬及び中性塩水溶液から選択される更なる添加剤を含有する水中混合物を、噴霧器により基材上に噴霧する工程と、
前記混合物を乾燥させて抗かき傷コーティングを形成させる工程。
【0050】
「水中混合物」とは、抗かき傷コーティングの成分の混合物の水溶液を指す。それらは成分の選択により、水溶液、スラリー、懸濁液あるいは分散液としても使用できる。抗かき傷コーティングの必須成分及び任意成分に関しては、上記のとおりである。
【0051】
噴霧工程の際の好ましい装置は通常の噴霧器であってもよく、他の液体を物体の表面に塗布することのできるあらゆる塗布方法を使用してもよい。
【0052】
本発明は更に、基材の洗浄への、本発明の抗かき傷コーティングの使用方法の提供に関し、当該使用は、
抗かき傷コーティングを基材に塗布するステップと、
上記洗浄工程に、抗かき傷コーティングが塗布された基材を供するステップと、
前記基材を水中に入れ、7から12、好ましくは7から9、より好ましくは7から8のpH値範囲で、前記抗かき傷コーティングから添加剤 溶出させるか、又は抗かき傷コーティングを水に溶解させるステップと、
好ましくは約10から約120分の洗浄時間の後、前記基材を取り出すステップを有する。
【0053】
本発明の特に好ましい実施形態は、基材上に本発明の抗かき傷コーティングを塗布し、添加剤を含まない純水に親戚させ、抗かき傷コーティング上の、洗浄工程に用いられる物質を除去する。その際、pH緩衝システム及び任意の更なる添加剤(例えば洗浄添加剤、指示薬、中性塩など)が用いられる。
【0054】
洗浄温度の設定は、比較的重要度が低いが、好ましくは約0℃から約90℃、より好ましくは約20℃から<80℃の範囲に設定する。特に好ましい洗浄温度は、約20℃から<70℃、更に好ましくは約25℃から<50℃の温度範囲に調整される。
【0055】
基材の洗浄時間は通常、約10から約120分であり、また個々のケースに応じて時間を増減させてもよい。
【0056】
更なる実施形態では、洗浄溶媒、すなわち水に、1つ以上のキレート物質(例えばそこに溶解させた、錯体形成するイオン(アルカリ、アルカリ土類))を添加し、それにより基材あるいは洗浄溶媒中の他の成分との反応を防止させることができる。好適なキレート物質は化学の文献に記載されており、例えばEDTA、ポリ(ヒドロキシカルボキシレート)、クラウンエーテルなどである。
【0057】
上記洗浄溶媒は水、特に添加剤などの成分を含有しない水であり、それを用いて抗かき傷コーティング中の成分を溶解させ、ゆえに、当該洗浄溶液が洗浄作用を示すようになる。また洗浄の間、抗かき傷コーティングが完全に水に溶解し、同時に洗浄も行われる。すなわち、一時的に層が形成される。また永久的な層も形成され、それは洗浄工程の間に抗かき傷コーティングとして基材上に残留し、更にかき傷耐性を付与する。
【0058】
特に好ましくは、上記の洗浄工程は、水、特に添加剤を含有しない水を満たした貯蔵容器中で実施される。特に好ましくは超音波洗浄用の容器中で実施し、それにより洗浄効果が向上する。
【0059】
好ましくは、基材は半製品、より好ましくはガラス、プラスチック又は金属で軟化された又は硬化された物質であり、例えばガラス管である。
【0060】
上記で本発明の実施に係る抗かき傷コーティングの使用を開示した。上記の発明を、以下の実施例で詳細に示すが、本発明はそれらの開示に限定されるものではない。
【実施例】
【0061】
以下のホウケイ酸ガラス組成でガラス管を調製した:
実施例1
SiO 66
Al 2.5
18
LiO 0.5
NaO 0.5
O 7.5
MgO 0
CaO 0
SrO 0
BaO 0
ZnO 0.5
ZrO
As
Sb 0.5
Fe
TiO
合計 100
(ガラス管の形状:外径:3.4mm、内径:2.4mm、厚さ:0.5mm、及び管の長さ:500mm。)
【0062】
上記組成及び通常の寸法のガラス管を洗浄工程に供し、ガラス管に対するその効果を観察した。
洗浄時間及び洗浄温度の違いにおけるそれぞれのガラス管の収縮(「シュリンク」)を、様々なpH値においてmm単位で測定した。
試験結果を、図1から3に示す。
【0063】
図1は、pH4.5における洗浄工程の結果を示す。外側の好ましいpH−範囲を酸性のpH値に調整した結果、高い温度範囲において、顕著に収縮が生じた。45℃以上の温度では顕著に望ましくない効果(ガラス管の形状変化)がガラス管に生じ、当該ガラスは、ランプやバックライトランプへの使用には不適切であった。
【0064】
図2は、pH7における洗浄工程の結果を示す。図1で見られた様々な(特に70℃以下の温度で生じる)収縮が顕著に抑制された。
【0065】
図3は、pH9における洗浄工程の結果を示す。図3では、pH8から9の範囲が特に好適であることを示している。また70℃以上の温度で、長時間にわたる処置時間(120分)によっても顕著な収縮が生じず、洗浄されたガラスにおける形状変化は実質生じなかった。
【0066】
図4は、「ベーキング工程」における温度−時間−プログラムの例を示す。それはまた、他のプログラムとして適宜調整されてもよいことは自明である。
【0067】
本発明の抗かき傷コーティングで製造されたガラス管は、従来技術における欠点を克服するものであった。
【0068】
上記において、本発明に係る抗かき傷コーティングを開示したが、それは多くの機能を組み合わせることが可能である。それにより、かき傷に対する保護機能以外にも、洗浄工程及び関連する温度処置により生じうる半製品の収縮(シュリンク)が顕著に抑制されるか、又は完全に防止されうる。またそれにより半製品製造の際の工程が減少し、それにより顕著なコスト節約も可能となる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材への抗かき傷コーティングであって、
1つ以上の抗かき傷剤と、
pH緩衝システムと、を含んでなり、
当該pH緩衝システムが、水溶液中で中性から強アルカリ性のpH値範囲、好ましくは約7から約12のpH値範囲を示し、より好ましくは中性から弱アルカリ性のpH値範囲、より更に好ましくは約7から約9のpH値範囲を示す、抗かき傷コーティング。
【請求項2】
前記pH緩衝システムが、固体の緩衝材、好ましくはリン酸バッファなどを含有する、請求項1記載の抗かき傷コーティング。
【請求項3】
前記抗かき傷コーティングが更に、以下の少なくとも1つの添加剤を含有する、請求項1又は2記載の抗かき傷コーティング:
−洗浄活性を示す1つ以上の化合物、好ましくは1つ以上の界面活性剤、
−前記pH緩衝システムが消費されたか否かを示すための指示薬、
−1つ以上の中性塩。
【請求項4】
前記1つ以上の化合物が、洗浄活性を示し、中性から強アルカリ性のpH値、好ましくは中性から弱アルカリ性のpH値を示し、
好ましくはアニオン性、カチオン性、非イオン性及び両性界面活性剤から選択される界面活性剤であり、
より好ましくはアニオン性界面活性剤(セッケン)である、請求項1から3のいずれか1項記載の抗かき傷コーティング。
【請求項5】
洗浄活性を有する前記1つ以上の化合物が、それ自体緩衝作用を示す、請求項1から4のいずれか1項記載の抗かき傷コーティング。
【請求項6】
抗かき傷コーティングが、
−前記界面活性剤を約0.1から約20重量%、好ましくは約0.5から約10.0重量%、より好ましくは1から5重量%の量で含有し、
−前記指示薬を1%以下、好ましくは<0.1%、より好ましくは<0.01%の量で含有し、
−前記1つ以上の中性塩を約0.5から約5重量%の量で含有する、請求項3記載の抗かき傷コーティング。
【請求項7】
前記基材が、ガラス、プラスチック又は金属により軟化又は硬化した、特にガラス管である、請求項1から6のいずれか1項記載の抗かき傷コーティング。
【請求項8】
前記基材がホウケイ酸ガラス又はナトリウム−石灰−ガラスから選択され、前記ホウケイ酸ガラスが以下のガラス組成:
(SiO:50〜70重量%、
:5〜20重量%、
Al:1〜13重量%、
LiO:0〜5重量%、
NaO:0〜10重量%、
O:0〜10重量%、
但しLiO+NaO+KO:3〜15重量%であり、
MgO:0〜5重量%、
CaO:0〜10重量%、
SrO:0〜5重量%、
BaO:0〜15重量%、
TiO:0〜10重量%、好ましくは>0.5〜10重量%、より好ましくは>0.5〜5重量%であり、
ZrO:0〜3重量%、
CeO:0〜5重量%、
Fe:0〜1重量%、
WO:0〜3重量%、
Bi:0〜3重量%、
MoO:0〜3重量%、
ZnO:0〜5重量%、
SnO:0〜2重量%であり、
酸化物形態のRh、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、La、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuが合計0〜5重量%であり、
精錬用材料として、好ましくは塩化物、硫化物、As及び/又はSbを含有する)、
であり、
前記ナトリウム−石灰−ガラスが以下のガラス組成:
(SiO:50〜80重量%、
:0〜5重量%、
Al:0〜5重量%、
LiO:0〜5重量%、
NaO:0〜10重量%、
O:0〜10重量%、
但しLiO+NaO+KO:3〜20重量%であり、
MgO:0〜5重量%、
CaO:0〜10重量%、
SrO:0〜5重量%、
BaO:0〜15重量%、
MgO+CaO+SrO+BaO:3〜20重量%、
TiO:0〜10重量%、好ましくは>0.5〜10重量%、より好ましくは>0.5〜5重量%であり、
ZrO:0〜3重量%、
CeO:0〜5重量%、
Fe:0〜1重量%、
WO:0〜3重量%、
Bi:0〜3重量%、
MoO:0〜3重量%、
ZnO:0〜5重量%、
SnO:0〜2重量%であり、
酸化物形態のRh、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、La、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuが合計0〜5重量%である)
である、請求項1から7のいずれか1項記載の抗かき傷コーティング。
【請求項9】
前記抗かき傷コーティングが、一時的若しくは永久的なコーティングである、請求項1から8のいずれか1項記載の抗かき傷コーティング。
【請求項10】
前記抗かき傷コーティングが、水溶性、部分的に水溶性又は非水溶性である、請求項1から9のいずれか1項記載の抗かき傷コーティング。
【請求項11】
前記抗かき傷コーティング中の、緩衝システム、中性塩、指示薬及び洗浄添加剤から選択される添加剤が水溶性である、請求項1から10のいずれか1項記載の抗かき傷コーティング。
【請求項12】
少なくとも抗かき傷剤、pH−緩衝システム、並びに任意に洗浄添加剤、指示薬及び中性塩水溶液から選択される更なる添加剤を含有する水中の混合物を、噴霧器により基材上に噴霧する工程と、
混合物を乾燥させて抗かき傷コーティングを形成させる工程と、を有する、請求項1から11記載のいずれか1項記載の抗かき傷コーティングの作製方法。
【請求項13】
抗かき傷コーティングを基材に塗布するステップと、
上記洗浄工程に、抗かき傷コーティングが塗布された基材を供するステップと、
前記基材を水中に入れ、7から12、好ましくは7から9、より好ましくは7から8のpH値範囲で、前記抗かき傷コーティングから添加剤 溶出させるか、又は抗かき傷コーティングを水に溶解させるステップと、
好ましくは約10から約120分の洗浄時間の後、前記基材を取り出すステップと、を有する、基材の洗浄における、請求項1から11のいずれか1項記載の抗かき傷コーティングの使用。
【請求項14】
洗浄温度の範囲が、約0℃から約90℃、好ましくは約20℃から<80℃、より好ましくは約20℃から<70℃、特に好ましくは約25℃から<50℃の温度に調整される、請求項13記載の使用。
【請求項15】
基材が半製品、より好ましくは基材がガラス、プラスチック又は金属により軟化若しくは硬化された物質、特に好ましくは基材がガラス管である、請求項13又は14記載の使用。
【請求項16】
前記基材がホウケイ酸ガラス又はナトリウム−石灰−ガラスから選択され、前記ホウケイ酸ガラスが以下のガラス組成:
(SiO:50〜70重量%、
:5〜20重量%、
Al:1〜13重量%、
LiO:0〜5重量%、
NaO:0〜10重量%、
O:0〜10重量%、
但しLiO+NaO+KO:3〜15重量%であり、
MgO:0〜5重量%、
CaO:0〜10重量%、
SrO:0〜5重量%、
BaO:0〜15重量%、
TiO:0〜10重量%、好ましくは>0.5〜10重量%、より好ましくは>0.5〜5重量%であり、
ZrO:0〜3重量%、
CeO:0〜5重量%、
Fe:0〜1重量%、
WO:0〜3重量%、
Bi:0〜3重量%、
MoO:0〜3重量%、
ZnO:0〜5重量%、
SnO:0〜2重量%であり、
酸化物形態のRh、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、La、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuが合計0〜5重量%であり、
精錬用材料として、好ましくは塩化物、硫化物、As及び/又はSbを含有する)、
であり、
前記ナトリウム−石灰−ガラスが以下のガラス組成:
(SiO:50〜80重量%、
:0〜5重量%、
Al:0〜5重量%、
LiO:0〜5重量%、
NaO:0〜10重量%、
O:0〜10重量%、
但しLiO+NaO+KO:3〜20重量%であり、
MgO:0〜5重量%、
CaO:0〜10重量%、
SrO:0〜5重量%、
BaO:0〜15重量%、
MgO+CaO+SrO+BaO:3〜20重量%、
TiO:0〜10重量%、好ましくは>0.5〜10重量%、より好ましくは>0.5〜5重量%であり、
ZrO:0〜3重量%、
CeO:0〜5重量%、
Fe:0〜1重量%、
WO:0〜3重量%、
Bi:0〜3重量%、
MoO:0〜3重量%、
ZnO:0〜5重量%、
SnO:0〜2重量%であり、
酸化物形態のRh、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、La、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuが合計0〜5重量%である)
である、請求項13から15のいずれか1項記載の使用。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2009−191263(P2009−191263A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−28499(P2009−28499)
【出願日】平成21年2月10日(2009.2.10)
【出願人】(504299782)ショット アクチエンゲゼルシャフト (346)
【氏名又は名称原語表記】Schott AG
【住所又は居所原語表記】Hattenbergstr.10,D−55122 Mainz,Germany
【Fターム(参考)】