説明

抗菌制御用カテーテル及びそれを作製する方法

【課題】カテーテル等の分野において、生きた生物及び他の形態の非生命体(例えば、氷、埃、汚れ等)の接着を最小限に抑えるために有利に使用することができるテクスチャ構造を、ガイド管を通して導管(カテーテル等)及びテンプレートによって移送する方法の提供。
【解決手段】ガイド管を通して導管及びテンプレートを移送することであって、該テンプレートが該導管と該ガイド管との間の該導管の外表面上に配置され、導管及びテンプレートを移送することと、前記ガイド管を通して前記導管及び前記テンプレートが移送される際に前記テンプレートから前記導管へとテクスチャを転写することと、を含む方法。前記テクスチャを転写することが完了した後に、前記テンプレートを取り外すことが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
抗菌制御用カテーテル及びそれを作製する方法が、本明細書中で開示される。
【背景技術】
【0002】
複数のパターン及び他の形態のテクスチャ構造(以下「テクスチャ構造」)を有する表面を、該表面への生きた生物及び他の形態の非生命体(例えば、氷、埃、汚れ等)の接着を最小限に抑えるために有利に使用することができる。テクスチャ構造は、表面上における特定の生きた生物又は非生命体の接着を特異的に防止し、同時に他の生物の成長又は該表面への他の種類の非生命体の接着を促進するように選択される寸法を有し得る。
【0003】
例えば、或る特定の種類の生きた生物の成長を防止するために、テクスチャ構造の寸法はナノメートル範囲又はマイクロメートル範囲にあることが必要な場合がある一方で、或る特定の他の種類の生物の成長を防止するために、テクスチャ構造の寸法はミリメートル範囲又はセンチメートル範囲にあることが必要な場合がある。別の例では、或る特定の種類の生きた生物の成長を促進するために、テクスチャ構造の寸法はナノメートル範囲又はマイクロメートル範囲にあることが必要な場合がある一方で、或る特定の他の種類の生物の成長を促進するために、テクスチャ構造の寸法はミリメートル範囲又はセンチメートル範囲にあることが必要な場合がある。サイズが大きな(例えば、数平方センチメートルの面積を有する)表面上に、又は複雑な形状を有する表面(例えば、円状又は球状である非平面状の表面)上にこのテクスチャ構造を再現することは、困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、パターンの面積と比較して大きな表面積を有するカテーテル上のテクスチャ構造を再現することができる方法を有することが望ましい。複雑な形状を有する表面上の、又は接近することが困難な領域に位置する表面上に配置されたテクスチャ構造を再現することも望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ガイド管を通して導管及びテンプレートを移送することであって、該テンプレートが該導管と該ガイド管との間の該導管の外表面上に配置される、導管及びテンプレートを移送することと、前記ガイド管を通して前記導管及び前記テンプレートが移送される際に前記テンプレートから前記導管へとテクスチャを転写することと、を含む方法が、本明細書中で開示される。
【0006】
テンプレートから導管へのパターンの転写を促進するように機能するガイド管と、前記ガイド管を通して前記導管を供給する第1の供給スプール、及び前記導管が前記ガイド管を通って移動した後に該導管を巻き取る第1の巻取スプールと、前記ガイド管を通して前記テンプレートを供給する第2の供給スプール、及び前記テンプレートが前記ガイド管を通って移動した後に該テンプレートを巻き取る第2の巻取スプールとを含む装置が、本明細書中で開示される。
【0007】
導管の湾曲した表面上にテクスチャを配置することであって、該テクスチャが複数のパターンを含み、各パターンが該湾曲した表面に付着する又は該湾曲した表面へと突出する複数の離間した特徴部によって規定され、該複数の特徴部の各々が実質的に異なる構造を有する近接(neighboring)する特徴部を少なくとも1つ有し、隣接(adjacent)する離間した特徴部の間の平均間隔が該湾曲した表面の少なくとも一部において約1ナノメートル〜約1ミリメートルであり、該複数の離間した特徴部が周期関数によって表される、テクスチャを配置することと、生物体の身体内に前記導管を配置することと、を含む方法も、本明細書中で開示される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】テクスチャリングした導管を作製する例示的な方法を示す図である。
【図2】テクスチャリングした導管を作製する別の例示的な方法を示す図である。
【図3】複数のパターンを含むテクスチャの一例を示す図である。
【図4A】複数のパターンを含むテクスチャの別の例を示す図である。
【図4B】複数のパターンを含むテクスチャの別の例を示す図である。
【図4C】複数のパターンを含むテクスチャの別の例を示す図である。
【図4D】複数のパターンを含むテクスチャの別の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書中で使用される場合、「第1の」、「第2の」等の用語は、何らの順序又は重要性を示すものではなく、或る要素を別の要素と区別するために使用されるものであり、定冠詞及び不定冠詞(the terms “the”, “a” and “an”)は、量の限定を示すものではなく、参照される事項の少なくとも1つの存在を示すものであることに留意すべきである。さらに、本明細書中で開示される全ての範囲は、そのエンドポイント(the endpoints)を包含しており、独立して組み合わせることが可能である。
【0010】
ここで、本発明を以下で、様々な実施形態を示す添付の図面を参照して、より十分に説明する。しかしながら、本発明は、多くの様々な形態で具体化することができ、本明細書中で記載される実施形態に限定されるものと解釈すべきではない。それどころか、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全となり、本発明の範囲を当業者に十分に伝えるものとなるように提示される。本明細書全体を通じて、類似の参照符号は類似の要素を表す。
【0011】
或る要素が別の要素「の上に」存在すると表される場合、該或る要素が他の要素の上に直接存在していてもよく、又は介在する要素がそれらの間に存在していてもよいことが理解される。対照的に、或る要素が別の要素「の上に直接」存在すると表される場合、介在する要素は存在しない。本明細書中で使用される場合、「及び/又は」という用語は、関連する列挙される事項のうち1つ又は複数のありとあらゆる組合せを含む。
【0012】
「第1の」、「第2の」、「第3の」等の用語は様々な要素、成分、領域、層及び/又は区画を説明するために本明細書中で使用され得るが、これらの要素、成分、領域、層及び/又は区画はこれらの用語によって限定されないことが理解される。これらの用語は、或る要素、成分、領域、層又は区画を別の要素、成分、領域、層又は区画と区別するためにのみ使用される。したがって、以下で論じられる第1の要素、成分、領域、層又は区画を、本発明の教示から逸脱することなく、第2の要素、成分、領域、層又は区画と称することができる。
【0013】
本明細書中で使用される専門用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とするものであり、限定することを意図していない。本明細書中で使用される場合、不定冠詞及び定冠詞を伴う単数形(singular forms “a,” “an” and “the”)は、他の内容が文脈上明確に示されない限り、複数形も含むことを意図している。「含む」("comprises" and/or "comprising," or "includes" and/or "including")という用語は、本明細書中で使用される場合、記載の特徴、領域、整数、工程、操作、要素及び/又は成分の存在を特定するが、1つ又は複数の他の特徴、領域、整数、工程、操作、要素、成分及び/又はそれらの群の存在又は付加を排除しないことが更に理解される。
【0014】
さらに、「下方の」又は「底」及び「上方の」又は「最上部」等の相対的な用語は、図に例示されるような或る要素の別の要素に対する関係を説明するために本明細書中で使用され得る。相対的な用語は、図に示される位置付けに加えて、機器の異なる位置付けを包含することを意図することが理解される。例えば、図のうちの1つにおける機器を回転させた場合、他の要素の「下方の」側に存在すると記載される要素は、該他の要素の「上方の」側に位置付けられるであろう。したがって、例示的な用語「下方の」は、図の特定の位置付けに応じて、「下方の」及び「上方の」という位置付けの両方を包含し得る。同様に、図のうちの1つにおける機器を回転させた場合、他の要素「の下方に」又は「の真下に」と記載される要素は、該他の要素「の上方に」位置付けられるであろう。したがって、例示的な用語「の下方に」又は「の真下に」は、「の上方に」及び「の下方に」という位置付けの両方を包含し得る。
【0015】
他に規定のない限り、本明細書中で使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明が属する技術分野で通常の技能を有する者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。一般的に使用される辞書において定義される用語のような用語は、従来技術及び本開示の文脈におけるそれらの意味に矛盾しない意味を有するものと解釈すべきであり、本明細書中でそのように明示的に定義されない限り、理想的な又は過度に形式的な意味には解釈されないことが更に理解される。
【0016】
例示的な実施形態が、理想的な実施形態の概略図である断面図を参照して本明細書中で記載される。それによって、例えば作製技術の結果として生じる図の形状からの変動、及び/又は許容誤差が予想される。したがって、本明細書中で記載される実施形態を、本明細書中で例示されるような領域の具体的な形状に限定されるものと解釈すべきではなく、例えば作製によって生じる形状の逸脱を含む。例えば、典型的には、平坦であると例示又は記載される領域が、粗い及び/又は非線形の特徴部を有し得る。さらに、鋭角であると例示されているものが丸い可能性もある。したがって、図中に例示される領域は本来概略的なものであり、それらの形状は、領域の正確な形状を例示することを意図しておらず、本件の特許請求の範囲を限定することを意図していない。
【0017】
移行句「含む」は、移行句「から本質的になる」及び「からなる」を包含する。
【0018】
テクスチャを含む導管が、本明細書中で開示される。テクスチャは、導管の表面上に配置される。その上にテクスチャが配置される導管の表面は、一般的に外表面である。例示的な実施形態では、テクスチャは、導管の外表面上に配置される。テクスチャを使用して、導管上における生物接着を制御することができる。一実施形態では、テクスチャ構造を使用して、生命体又は非生命体の接着を最小限に抑えることができ、別の実施形態では、テクスチャ構造を使用して、生命体又は非生命体の接着を増大させることができる。
【0019】
テンプレートから導管へとテクスチャを転写することによって導管を作製する方法も、本明細書中で開示される。例示的な実施形態では、テンプレートは、連続プロセスにおいてガイド管と導管との間に配置され、導管への圧力の印加によって導管へとそのパターンを転写する。ガイド管を通る導管の移動の間に、圧力がテンプレートに印加されて、テンプレート上に含有されるテクスチャを導管の外表面へと転写する。この作製方法によって、複雑な非平面状の表面を有する大きな表面のテクスチャリングが可能となる。
【0020】
ここで図1を参照すると、導管をテクスチャリングする装置100は、ガイド管106に向かって導管104を供給する第1の供給スプール102、及び任意の硬化チャンバー108を含む。導管104は、ガイド管106及び硬化チャンバー108を通して供給された後に第1の巻取スプール110の周りに巻き付けられる。装置100は、テンプレート206を供給する第2の供給スプール202、及びテンプレート206を巻き取る第2の巻取スプール204も含む。テンプレート206は、ガイド管106へと伝送されるテクスチャの反対の像を含有する。任意のセンタリング機器112が、ガイド管106へと導管を正確に供給するために使用されることとしてもよい。
【0021】
装置100を使用する一方法では、導管104が、第1の供給スプール102からガイド管106及び硬化チャンバー108を通して供給され、第1の巻取スプール110によって巻き取られる。同時に、テンプレート206が、第2の供給スプール202からガイド管106及び硬化チャンバー108を通って第2の巻取スプール204へと供給される。第2の供給スプール202から第2の巻取スプール204への移動の間に、テンプレート206によって、導管104の周囲の少なくとも一部が包まれる。一実施形態では、テンプレート206によって、ガイド管106内に存在する導管104の全周囲が包まれる。ガイド管106と連通したコニカルガイド114は、ガイド管106中への導管104の誘導を促進する。コニカルガイド104は、テンプレート206によって導管104の周囲を包むことも促進する。
【0022】
テンプレート206によって包まれた導管104がガイド管106を通過する際に、導管104とガイド管106との間の圧力によって、テンプレートが導管104へと所望のテクスチャの像を転写する。導管104へと像を転写した後、テンプレートは導管104から取り除かれ、第2の巻取スプール204の周りに再び巻き付けられる。
【0023】
図2に示される例示的な実施形態では、テンプレート206は、第2の供給スプール202及び第2の巻取スプール204の周りを連続的に移動し、ガイド管106を通るその移動の間に導管104と接触する連続的なベルトである。
【0024】
ガイド管106を通る導管104及びテンプレート206の移動の間に、導管、テンプレート及び/又はガイド管106に圧力を印加して、導管へとテクスチャを転写することとしてもよい。一実施形態においては、導管104を加圧することによって圧力が印加されることとしてもよい。導管104を加圧することは、導管104内の流体圧力を増大させることによって達成することができ、そのことが導管104をガイド管106に対して放射状に外方向へ向かわせ、それによって圧力の結果としてテンプレート206から導管104への像の転写を促進する。導管104内で使用される流体は、空気、水、磁気流動性流体及び電気流動性流体を含み得る。磁気流動性流体又は電気流動性流体を使用する場合、それぞれ磁場又は電場を使用して、導管104の硬さ(stiffness)を増大させ、それによってガイド管106と導管104との間の圧力を増大させ、テンプレート206から導管104への像の転写をもたらすことができる。
【0025】
導管内の圧力は、約0.01キログラム毎平方センチメートル〜約1.0キログラム毎平方センチメートルであることとしてもよい。導管内の好ましい圧力は、約0.09キログラム毎平方センチメートル〜約0.45キログラム毎平方センチメートルである。
【0026】
別の実施形態では、ガイド管より高い硬さを有する中実のマンドレル(図示せず)を、ガイド管106を通る導管104の移動の間に導管104の内部に配置することとしてもよい。マンドレルの使用によって、ガイド管106と導管104との間の圧力の増大が促進され、テンプレート206から導管104への像の転写がもたらされる。マンドレルは中空であっても、又は中実のコアを有していてもよいが、ガイド管より高い硬さを有する。
【0027】
更に別の実施形態では、テンプレート206は、バルーン(すなわち、それ自体によって導管を包むことができるが、インターベンション(intervention)なしに空気を抜くことはできない、自転車のチューブに類似のチューブ)の形態で作製されることとしてもよい。ガイド管106を通過する間に、テンプレート206内の圧力が増大し、テンプレート206から導管104への像の転写がもたらされる。テンプレート206内で使用される流体は、空気、水、磁気流動性流体及び電気流動性流体を含み得る。
【0028】
ガイド管106は、金属、セラミック又はポリマーから作製することができる。一実施形態では、ガイド管は、金属から作製され、その内表面上に低摩擦ポリマーコーティングが配置される。低摩擦ポリマーコーティングの例は、ポリジメチルシロキサン及び/又はフルオロポリマーを含むポリマーを含む。
【0029】
一実施形態では、ガイド管は、該ガイド管を通る導管及びテンプレートの移動の間にそれに印加される電場を有し得る圧電材料から作製される。圧電材料は、電場の印加によってその寸法を変化させることができ、逆に、圧力が該圧電材料に印加されると、電場を生成することができる。ガイド管に電場を印加することによって、放射状の圧力をガイド管によってテンプレートへと印加することができ、引き続き、該テンプレートが導管へと反対の像を転写する。
【0030】
ガイド管106は、抵抗加熱、電磁放射線、又は抵抗加熱と電磁放射線との組合せを使用して加熱することとしてもよい。硬化チャンバー108は、導管104上の任意の反応種を硬化させる(架橋させる)ために使用されることとしてもよい。架橋は、放射線(例えば、紫外線、赤外線、マイクロ波、高周波、電子ビーム、X線等)を使用して、又は加熱によって達成することができる。硬化によって、導管の耐化学性及び/又は耐熱性が向上する場合がある。
【0031】
導管104は、金属、セラミック、有機ポリマー、又は金属、セラミック若しくは有機ポリマーのうち少なくとも1つを含む組合せを含むこととしてもよい。有機ポリマーは、ガラス状ポリマー(すなわち、人体の温度における当該ポリマーは、そのガラス温度未満である)、エラストマー(人体の温度における当該ポリマーは、そのガラス温度を超える)、非晶質ポリマー又は半結晶性ポリマーを含むこととしてもよい。有機ポリマーは、熱硬化性有機ポリマー、熱可塑性有機ポリマー、又は熱硬化性有機ポリマー若しくは熱可塑性有機ポリマーのうち少なくとも1つを含む組合せを含むこととしてもよい。有機ポリマーは、ブロックコポリマー、ジブロックコポリマー、スターブロックコポリマー、トリブロックコポリマー、デンドリマー、イオン性コポリマー、高分子電解質等を含むこととしてもよい。一実施形態では、導管がエラストマーを含むことが望ましい。
【0032】
熱可塑性ポリマーの例は、ポリアセタール、ポリオレフィン、ポリアクリル酸(polyacrylics)、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアリレート、ポリアリールスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリビニルクロリド、ポリスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリベンゾキサゾール、ポリフタリド、ポリアセタール、ポリ無水物、ポリビニルエーテル、ポリビニルチオエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルケトン、ポリビニルハライド、ポリビニルニトリル、ポリビニルエステル、ポリスルホネート、ポリスルフィド、ポリチオエステル、ポリスルホン、ポリスルホンアミド、ポリ尿素、ポリホスファゼン、ポリシラザン、スチレンアクリロニトリル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、エチレンプロピレンジエンゴム(EPR)、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化エチレンプロピレン、パーフルオロアルコキシエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオリド、ポリシロキサン等、又は上記の有機ポリマーのうち少なくとも1つを含む組合せである。
【0033】
ポリマー組成物における使用に好適な熱硬化性ポリマーの例は、エポキシポリマー、不飽和ポリエステルポリマー、ポリイミドポリマー、ビスマレイミドポリマー、ビスマレイミドトリアジンポリマー、シアネートエステルポリマー、ビニルポリマー、ベンゾキサジンポリマー、ベンゾシクロブテンポリマー、アクリル酸(acrylics)、アルキド、フェノール−ホルムアルデヒドポリマー、ノボラック、レゾール(resoles)、メラミン−ホルムアルデヒドポリマー、尿素−ホルムアルデヒドポリマー、ヒドロキシメチルフラン、イソシアネート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、不飽和ポリエステルイミド等、又は上記の熱硬化性ポリマーのうち少なくとも1つを含む組合せを含む。
【0034】
熱可塑性ポリマーの混合物の例は、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン/ナイロン、ポリカーボネート/アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン/ポリビニルクロリド、ポリフェニレンエーテル/ポリスチレン、ポリフェニレンエーテル/ナイロン、ポリスルホン/アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリカーボネート/熱可塑性ウレタン、ポリカーボネート/ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート/ポリブチレンテレフタレート、熱可塑性エラストマーアロイ(thermoplastic elastomer alloys)、ナイロン/エラストマー、ポリエステル/エラストマー、ポリエチレンテレフタレート/ポリブチレンテレフタレート、アセタール/エラストマー、スチレン−マレイン酸無水物/アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリエーテルエーテルケトン/ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン/ポリエーテルイミドポリエチレン/ナイロン、ポリエチレン/ポリアセタール等を含む。
【0035】
例示的な熱可塑性ポリマーは、ポリシロキサン又はフルオロポリマーを含む。例示的な熱硬化性ポリマーは、ポリシロキサン又はフルオロポリマーを含む。
【0036】
上で注記したように、導管がエラストマーから作製されることが望ましい。好適なエラストマーの例は、ポリジメチルシロキサン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン(S−EB−S)ブロックコポリマー、熱可塑性ポリウレタン、コポリエステル−エーテル(テレフタル酸、ポリテトラメチレングリコール及び1,4−ブタンジオールから誘導されるブロックコポリマー)、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ポリクロロプレン、エチレンプロピレンゴム、及びエチレンプロピレンジエンゴム、エピクロロヒドリンゴム、ポリアクリル酸ゴム、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、フルオロエラストマー、パーフルオロエラストマー、ポリエーテル−ブロック−ポリアミド、クロロスルホン化ポリエチレン、エチレン−ビニルアセテート等、又は上記のブロックエラストマーのうち少なくとも1つを含む組合せである。例示的なエラストマーはポリシロキサンである。エラストマーが約10パスカル〜約10パスカルの弾性係数を有することが望ましい。
【0037】
テクスチャは、複数のパターンを含む。一実施形態では、パターンは概して、サイズが数ナノメートル〜数百ミリメートル程度である幾つかの特徴部を有する。各パターンは、湾曲した表面に付着する又は湾曲した表面へと突出する複数の離間した特徴部によって規定される。表面上の複数の特徴部の各々が、実質的に異なる構造(geometry)又は実質的に異なるサイズを有する近接する特徴部を少なくとも1つ有する。表面上の隣接する特徴部の間の平均間隔は、湾曲した表面の少なくとも一部において約1ナノメートル〜約1ミリメートルである。
【0038】
一実施形態では、第1の方向で見た場合、複数の離間した特徴部は周期関数によって表される。別の実施形態では、複数の離間した特徴部はパターンを形成する。各パターンは、該パターンに対して周期性を有する経路によって、近接するパターンから隔てられる。この経路の周期性は、正弦的であることとしてもよい。テクスチャの例は、図3、図4A、図4B、図4C及び図4Dに示される。
【0039】
一実施形態では、導管は、複数の離れた特徴部を含むパターンを含み得る。離れた特徴部は、複数のグルーピングにおいて配列される。特徴部のグルーピングは、表面の全域にわたって横方向及び縦方向に繰り返すことができる繰返し単位を含む。グルーピング内の離れた特徴部は、約1ナノメートル〜約500マイクロメートルの平均距離で離間している。離れた特徴部は各々、近接する特徴部上の表面と実質的に平行である表面を有する。各特徴部は近接する特徴部から隔てられ、特徴部のグルーピングは蛇行状の経路を規定するように互いに配列される。
【0040】
更に別の実施形態では、導管は、複数の離れた特徴部を含む。特徴部は、特徴部のグルーピングが繰返し単位を含むように、複数のグルーピングにおいて配列される。グルーピング内の離れた特徴部は、約1ナノメートル〜約500マイクロメートルの平均距離で離間している。特徴部のグルーピングは、蛇行状の経路であって、該蛇行状の経路との接線(tangent)が離れた特徴部と交わる、蛇行状の経路を規定するように互いに配列される。離れた特徴部は、構造(形状又はサイズ)が各々の最近傍部と異なっており、該最近傍部と接触していない。
【0041】
更に別の実施形態では、導管の表面は、機器の基部表面(すなわち、導管の基部表面)に付着する又はこれへと突出する複数の離間した特徴部によって規定されるパターンを含むトポグラフィを有する。複数の特徴部は実質的に異なる構造を有する特徴部を少なくとも1つ含み、近接するパターンは共通の特徴部を共有し、複数の離間した特徴部は約1ナノメートル〜約1000マイクロメートルである寸法を少なくとも1つ有する。近接する離間した特徴部は、約5ナノメートル〜約500マイクロメートル、具体的には約10ナノメートル〜約100マイクロメートル、具体的には約1マイクロメートル〜約50マイクロメートル、より具体的には約2マイクロメートル〜約25マイクロメートルの距離で離間していてもよい。
【0042】
更に別の実施形態では、テクスチャリング後の表面は複数の離れた特徴部を含み、該特徴部は複数のグルーピングにおいて配列され、特徴部のグルーピングは繰返し単位を含み、グルーピング内の離れた特徴部は約1ナノメートル〜約200ミリメートルの平均距離で離間しており、特徴部のグルーピングは蛇行状の経路を規定するように互いに配列される。一実施形態では、蛇行状の経路との接線が特徴部のうち少なくとも1つと交わる。別の実施形態では、蛇行状の経路は、周期関数によって表され得る。周期関数は、正弦関数であることとしてもよい。
【0043】
一実施形態では、第2の方向で見た場合、特徴部の間の経路は非線形的及び非正弦的であることとしてもよい。換言すれば、経路は非線形的及び非周期的であることとしてもよい。別の実施形態では、特徴部の間の経路は線形的であるが様々な厚みを有するものであることとしてもよい。複数の離れた特徴部は、表面から外方向に突出していても、又は表面へと突出していてもよい。一実施形態では、複数の離れた特徴部は、表面と同じ化学組成を有していることとしてもよい。別の実施形態では、複数の離れた特徴部は、表面と異なる化学組成を有していることとしてもよい。
【0044】
一実施形態では、導管の表面は導管の基部とモノリシックに一体化しており、ここで導管の組成は導管の表面の組成と同じである。別の実施形態では、導管の表面は、導管上に配置されるコーティング層を含む。更に別の実施形態では、コーティング層の組成は、導管の組成と異なる。
【0045】
別の実施形態では、トポグラフィは、2〜50の平均粗度係数(R)をもたらす。表面は、約10kPa〜約10MPaの弾性係数を有するエラストマーを含むこととしてもよい。
【0046】
上で注記したように、パターンは、蛇行状の経路によって、近接するパターンから隔てられる。蛇行状の経路は、周期関数によって表されることとしてもよい。周期関数は、各々の蛇行状の経路に対して様々であることとしてもよい。一実施形態では、パターンは、2つ以上の周期関数によって表され得る蛇行状の経路によって互いに隔てられていてもよい。周期関数は、正弦波を含むこととしてもよい。例示的な実施形態では、周期関数は、2つ以上の正弦波を含むこととしてもよい。
【0047】
別の実施形態では、複数の異なる蛇行状の経路がそれぞれ複数の周期関数によって表される場合、それぞれの周期関数は、固定位相差によって分離されることとしてもよい。更に別の実施形態では、複数の異なる蛇行状の経路がそれぞれ複数の周期関数によって表される場合、それぞれの周期関数は、可変位相差によって分離されることとしてもよい。
【0048】
一実施形態では、複数の離間した特徴部は、導管の内表面と同心性である実質的に湾曲した最上部表面を有する。別の実施形態では、多要素のプラトー層が導管の表面の一部上に配置されていてもよく、上記表面層の要素の間の間隔距離は第2の特徴部の間隔をもたらし、該第2の特徴部の間隔は第1の特徴部の間隔と比較して実質的に異なっている。
【0049】
一実施形態では、パターンの各特徴部は、異なる構造(例えば、サイズ又は形状)を有する近接する特徴部を少なくとも1つ有する。パターンの1つの特徴部は単一の要素である。パターンの各特徴部は、該特徴部と異なる構造を有する近接する特徴部を少なくとも2つ、3つ、4つ、5つ又は6つ有する。一実施形態では、パターンを形成する少なくとも2つ以上の異なる特徴部が存在する。別の実施形態では、パターンを形成する少なくとも3つ以上の異なる特徴部が存在する。更に別の実施形態では、パターンを形成する少なくとも4つ以上の異なる特徴部が存在する。更に別の実施形態では、パターンを形成する少なくとも5つ以上の異なる特徴部が存在する。
【0050】
別の実施形態では、パターンの少なくとも2つの同一の特徴部は、異なる構造(例えば、サイズ又は形状)を有する近接する特徴部を少なくとも1つ有する。パターンの1つの特徴部は単一の要素である。一実施形態では、パターンの2つの同一の特徴部は、該同一の特徴部と異なる構造を有する近接する特徴部を少なくとも2つ、3つ、4つ、5つ又は6つ有する。別の実施形態では、パターンの3つの同一の特徴部は、該同一の特徴部と異なる構造を有する近接する特徴部を少なくとも2つ、3つ、4つ、5つ又は6つ有する。
【0051】
別の実施形態では、各パターンが、異なるサイズ又は形状を有する近接するパターンを少なくとも1つ以上有する。換言すれば、第1のパターンは、第1のパターンと同じ特徴部を含むが第1のパターンと異なる形状を有し得る第2の近接するパターンを有し得る。更に別の実施形態では、各パターンは、異なるサイズ又は形状を有する近接するパターンを少なくとも2つ以上有する。更に別の実施形態では、各パターンは、異なるサイズ又は形状を有する近接するパターンを少なくとも3つ以上有する。更に別の実施形態では、各パターンは、異なるサイズ又は形状を有する近接するパターンを少なくとも4つ以上有する。
【0052】
テンプレートは、フィルムの形態又はチューブの形態であり得る。フィルム又はチューブは、導管と接触させることができ、導管の周囲を包むことができ、導管へとそのテクスチャを転写した後に該導管から取り除くことができるように、可撓性を有することが望ましい。導管の全周表面へとテクスチャを転写することができるように、テンプレートによって導管を完全に包むことが望ましい。テンプレートが再使用可能であることも望ましい。
【0053】
一実施形態では、複数のテンプレートを使用して、導管へとテクスチャを転写することができる。例えば、導管の下半分を第1のテンプレートによってテクスチャリングすることができ、導管の上半分を第2のテンプレートによってテクスチャリングすることができる。同様に、3つ又は4つの異なるテンプレートを導管の異なる部分と接触させて、導管へとテクスチャを転写することができる。
【0054】
テンプレートは、導管の周囲を包むのに、及び導管へのテクスチャの転写の完了後に導管から取り外すのに十分な可撓性を有するポリマー(例えば、上で列挙したポリマー)又は金属又はセラミックを含むことができる。例示的なポリマーフィルムは、ポリカーボネートである。上で列挙した他のポリマー、ポリマーの混合物、及びコポリマーを使用して、テンプレートを作製することもできる。金属、例えばアルミホイル、銅ホイル等を使用して、テンプレートを作製することができる。
【0055】
上で注記したように、テンプレートは、流体で満たすことができるチューブの形態であってもよい。チューブは、導管の周囲を包むこと、及び導管へのパターンの転写を達成した後に導管から取り除くことが可能であることが望ましい。一実施形態では、チューブを、流体、例えば空気、水、揮発性有機溶媒、油等、又は上記の流体のうち少なくとも1つを含む組合せを使用して膨張させることができる。容易に加熱することができる流体が望ましい。加熱した流体によって、テンプレートの加熱を促進することができ、それによって導管の表面の温度を軟化点を超えて上昇させることができる。流体の圧力及び温度を制御して、導管の表面におけるパターンの深さを変化させることができる。
【0056】
その上にテクスチャが配置された導管は、様々な用途に使用することができる。概して、導管は、該導管が水中で使用される用途に使用される。テクスチャを、淡水及び塩水の処理施設において使用される水のろ過に使用される導管上に配置することもできる。例えば、テクスチャを、水又は他の流体を移行させるために使用されるパイプ及びホース、フィルター、ノズル、バルブ、ヒーター、顆粒状粒子等の内表面及び外表面上に使用することができる。
【0057】
テクスチャを、生物体の粘膜と接触する表面上に配置することもできる。例えば、テクスチャを、ヒトの口腔が接触する全表面、特に幼児の口腔と接触する表面上に使用することができる。幼児の口腔が接触する表面の例は、幼児用高椅子トレイ(high chair trays)の骨組み及び支持ロッド、おしゃぶり、おむつ替えパッド、ベビーベッドの骨組み及び柵、再使用可能かつ使い捨て可能な水ボトル、カップ及びマグカップ、コーヒー用魔法瓶、玩具、ブロック、コイン等である。
【0058】
テクスチャを、船舶、及び水と接触する他の機器の表面上に配置することもできる。例えば、テクスチャを、工場及び発電所用の取水パイプ及び排水パイプ、水面下用の掘削リグ、魚飼育用水槽及び水族館で使用される導管、汚水タンク、水処理設備及びポンプ場の表面、すなわち生物の成長及びコロニー形成が問題となる水処理設備及びポンプ場における内部の表面等の任意の内部の表面上に使用することができる。パターンを、藻類を成長させるために使用されるバッグの表面上に配置することができる。例えば、パターンを、任意の微生物を成長させるがバッグの表面上への該微生物の付着を防止するために使用されるバッグ(医療用又は海事用のもの。例えば、バッグへの生物付着を阻止することが望ましい血液バッグ)の表面上に使用することができる。代替的には、表面テクスチャ又はテクスチャ寸法のサイズを変化させることによって、パターンを、任意の微生物を成長させ、バッグの表面への微生物の付着を促進するために使用されるバッグ(例えば、成長及び表面への付着を促進することが望ましい幹細胞培養物)の表面上に使用することができる。
【0059】
テクスチャを、例えば人工肛門造設等の外科処置に使用される身体部分の表面上に使用することもできる。テクスチャを、歯周包帯の内表面及び外表面、静脈内カテーテル及びポート、フォーリーカテーテル、組織と接触する表面(例えばプレート等)、接着用テープ、パッチ、絆創膏等、電子リード、歯科インプラント材、歯列矯正器、iol(眼内レンズ)、組織強化、皮膚移植、組織からの細菌又は他の微生物の単離用のハイドロゲルフィルム、感染症、凝固/血栓形成を低減し、流れを促進するための人工心肺装置表面、臓器/組織形成のための組織構成体、透析機の構成要素、配管及び制御パネル、蝸牛インプラント材/耳鼻咽喉科学インプラント材、及び電子機器、ペースメーカーのリード及び本体、フィブリレーター(fibrillator)のリード及び本体、心臓弁の血流表面及び固定(fixation)表面、脊髄インプラント材、頭蓋インプラント材/顔面インプラント材、例えば心臓弁等の生物医学機器、外科用メス、トング、鉗子、ノコギリ、リーマー、グリッパー、スプレッダー、プライヤー、ハンマー、ドリル、喉頭鏡、気管支鏡、食道鏡(oesophagoscopes)、聴診器、鏡、口腔鏡/耳鏡、X線プレート/フレーム、X線機器の表面、磁気共鳴画像化(MRI)装置の表面、心エコー装置の表面、catスキャン装置の表面、物差し、クリップボード等の上に使用してもよい。
【0060】
多数の実施形態との関連で本発明を詳細に説明したが、本発明は、かかる開示の実施形態に限定されない。それどころか、本発明を修正して、これまでに記載されていないが本発明の範囲に相応する任意の数の変形、変更、置換、又は均等な構成を組み込むことができる。さらに、本発明の様々な実施形態が記載されているが、本発明の態様は記載の実施形態の一部のみを含む場合があることを理解すべきである。したがって、本発明は、上記の記載によって限定されないことが理解され、添付の特許請求の範囲のみによって限定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガイド管を通して導管及びテンプレートを移送することであって、該テンプレートが該導管と該ガイド管との間の該導管の外表面上に配置される、導管及びテンプレートを移送することと、
前記ガイド管を通して前記導管及び前記テンプレートが移送される際に前記テンプレートから前記導管へとテクスチャを転写することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記導管、前記テンプレート、又は前記ガイド管を加圧することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記導管又は前記テンプレートを加圧することが、前記導管又は前記テンプレート内の流体圧力を増大させることによって達成される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記テンプレートによって前記導管の周囲を包むことを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記テクスチャを転写することが完了した後に前記テンプレートを取り外すことを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記導管上で前記テクスチャを硬化させることを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記硬化させることが熱及び/又は放射線によって達成される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記テクスチャが複数のパターンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
テンプレートから導管へのパターンの転写を促進するように機能するガイド管と、
前記ガイド管を通して前記導管を供給する第1の供給スプール、及び前記導管が前記ガイド管を通って移動した後に該導管を巻き取る第1の巻取スプールと、
前記ガイド管を通して前記テンプレートを供給する第2の供給スプール、及び前記テンプレートが前記ガイド管を通って移動した後に該テンプレートを巻き取る第2の巻取スプールと
を含む、装置。
【請求項10】
前記導管を硬化させるように機能する硬化チャンバーを更に含む、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記ガイド管において前記導管をセンタリングするセンタリング機構を更に含む、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記テンプレートが複数のテンプレートを含み、該複数のテンプレートの各々が前記導管へとテクスチャを転写するように機能する、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
導管の湾曲した表面上にテクスチャを配置することであって、該テクスチャが複数のパターンを含み、各パターンが該湾曲した表面に付着する又は該湾曲した表面へと突出する複数の離間した特徴部によって規定され、該複数の特徴部の各々が実質的に異なる構造を有する近接する特徴部を少なくとも1つ有し、隣接する離間した特徴部の間の平均間隔が該湾曲した表面の少なくとも一部において約1ナノメートル〜約1ミリメートルであり、該複数の離間した特徴部が周期関数によって表される、テクスチャを配置することと、
生物体の身体内に前記導管を配置することと、
を含む、方法。
【請求項14】
前記導管がカテーテルである、請求項13に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【公開番号】特開2013−46744(P2013−46744A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−135807(P2012−135807)
【出願日】平成24年6月15日(2012.6.15)
【出願人】(507371168)ユニバーシティ オブ フロリダ リサーチ ファンデーション インコーポレーティッド (38)
【Fターム(参考)】