説明

折りたたみ式容器の充填用器具

【課題】伸縮自在な壁により画定され、その体積が壁の相対位置に依存し、充填用ダクト(3)を介して外界と通じている区画室を有する折りたたみ式の容器(2)に液体製品を充填する器具を提供する。
【解決手段】器具は、前記充填用ダクト(3)の中に挿入することができる末端部(6)を有し、製品を区画室に供給する充填用チューブ(4)を備えている。器具は、前記末端部(6)が前記充填用ダクト(3)の中に挿入されるとき、末端部(6)と充填用ダクト(3)との間を封止するよう末端部(6)と充填用ダクト(3)とを把持する締結手段(5)により特徴づけられる。締結手段(5)は、締結手段(5)が前記末端部(6)と充填用ダクト(3)との間を封止するよう末端部(6)と充填用ダクト(3)とを把持しているとき、末端部(6)の円周面と協働するグリップ面(9)を有している。各グリップ面は、向かい合う一対の端部(14)を有し、各端部(14)には内へり(19)が配置されている。末端部(6)は2つの対向する部分表面(10)が形成されている円周面を有し、各部分表面(10)は、凸状に湾曲した中央部(11)と、中央部(11)の両端に配置されている凹形に湾曲した側部(12)とを含んでいる。部分表面(10)は、凸状に湾曲した中央部(11)が互いに反対を向くように配置されており、部分表面(10)の側部(12)同士は、各中央部(11)の両端において各々互いに収斂するよう連結されている。そして、凹形に湾曲した側部(12)が、凹形に湾曲した中央部(11)の近傍においてくぼみを形成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折りたたみ式の容器に液体製品を充填する器具に関し、とりわけ、充填用ダクトに挿入可能な末端部を有する充填用チューブを備え、この充填用チューブを介して、製品を容器の区画室に供給することができる器具に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、液体製品を詰めるための様々なタイプの容器が使用可能である。
【0003】
1つのタイプの容器は折りたたみ可能であり、2つの伸縮自在な側面の壁と、底面の壁とを備え、それらの壁は連結部に沿って互いに連結され、区画室を形成している。その体積は壁の相対位置に依存する。
【0004】
充填前は、このタイプの容器は平らで密封された状態にある。この結果、製造工程において容器の区画室を消毒することができ、そして、清潔さを維持することで、容器を作物、例えば乳製品を充填するのに用いることができる。
【0005】
上述のタイプの容器は特許文献1により知られており、また、特許文献1は、容器に充填するための器具についても開示している。
【0006】
前記器具は、容器の充填用ダクトに挿入可能なノズルを備え、充填用ダクトは、容器に充填するため、切断または類似の作業により開口されている。
【0007】
実際の充填工程では、前記ノズルは充填用ダクトに挿入され、その後、前記ノズルを介して所望量の製品を容器の区画室に供給するため、製品バルブが開かれる。区画室は、供給される製品の体積にほぼ相当する体積を想定している。充填工程では、区画室への空気の侵入が防がれるか、若しくは、どんな場合でも、最小まで削減されることが保証されている。
【0008】
特許文献1に開示されている充填用器具は、とりわけ、弾性材料、例えばシリコンゴムからなるノズルを備えている。ノズルは、排出口に向って先細状となる末端部を有し、ノズルの末端部は、末端部の下端の表面において割れ目を有している。
【0009】
ノズルは自動で閉じることができ、これによって、前記割れ目を有する末端部は、外力が無くてもお互いに係合することができる。
【0010】
充填工程において、ノズルは、上述のように、容器の充填用ダクトに挿入され、その後、製品がノズルを介して区画室に供給される。製品の圧力により、ノズルが開口され、同時に、ノズルと充填用ダクトの壁との間が封止される。これにより、空気が区画室の中に入るのが防がれる。
【0011】
上述のタイプの充填用器具において、効率に対する要求が増加しており、加えて、個々の容器の充填速度への要求も増加している。
【0012】
より迅速な充填は、製品の流速を増やすことで実現できるが、流速を増やすと、製品の圧力が増加する。製品の圧力が増加すると、場合によっては、ノズルと充填用ダクトとの間で容器の区画室から製品が押圧されることが見出されている。明らかに、このことにより、充填用器具において、衛生的な環境を維持することが困難となる。
【0013】
特許文献2は、袋に粉末状または液体状の材料を充填する装置を開示している。デバイスは充填用チューブに接続されるボート形状の取付具と、取付具に対して相補的な形状である固定手段とを備えている。袋を充填するため、取付具は袋の開口部に挿入され、その後、封止するために、固定手段が取付具を把持する。
【特許文献1】WO99/41155
【特許文献2】WO03/026969
【0014】
折りたたみ式の容器に、効率的かつ合理的に充填することのできる充填用器具が求められている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
上述のように、本発明の課題は、衛生的な状態を保ったまま、迅速に折りたたみ式の容器に充填することのできる器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この課題、および、以下の記述から明白となるその他の課題を解決するため、本発明により、請求項1において定められる特徴を有する器具を提案する。請求項1に従属する請求項2−5により、発明に係る器具の形態を明らかにする。
【0017】
すわなち、本発明において、伸縮自在な壁により画定され、その体積が壁の相対位置に依存し、充填用ダクトを介して外界と通じている区画室を有する折りたたみ式の容器に液体製品を充填する器具を提案する。
器具は、前記容器の充填用ダクトの中に挿入することができる末端部を有し、製品を容器の区画室に供給する充填用チューブを備えている。
また、器具は、前記末端部が前記充填用ダクトの中に挿入されるとき、末端部と充填用ダクトとの間を封止するよう末端部と充填用ダクトとを把持する締結手段によって特徴づけられる。
締結手段は、締結手段が前記末端部と充填用ダクトとの間を封止するよう末端部と充填用ダクトとを把持しているとき、末端部の円周面と協働するグリップ面を有している。
各グリップ面は、向かい合う一対の端部を有し、各端部には内へりが配置されている。
末端部は2つの対向する部分表面が形成されている円周面を有し、各部分表面は、凸状に湾曲した中央部と、中央部の両端に配置されている凹形に湾曲した側部とを含んでいる。
部分表面は、凸状に湾曲した中央部が互いに反対を向くように配置されており、対向する部分表面の側部同士は、各中央部の両端において各々互いに収斂するよう連結されている。そして、凹形に湾曲した側部が、凹形に湾曲した中央部の近傍においてくぼみを形成する。
【0018】
本発明において、各グリップ面は弾性的であることができる。
【0019】
本発明において、締結手段は、組み合わされる2つのつかみ具を有し、各つかみ具は前記グリップ面を有することができる。
【0020】
本発明において、部分表面の中央部の両端にある各側部は、前記一対のつかみ具の合せ目となる位置において収斂することができる。
【0021】
本発明において、締結手段は、締結手段が前記充填用ダクトと前記末端部とを把持しているとき、末端部の円周面における部分表面と協働する2つのグリップ面を有することができる。
【発明の効果】
【0022】
衛生的な状態において、器具による容器への迅速な充填が可能となる。前記末端部が容器の充填用ダクトの中に挿入されるとき、締結手段は、充填用チューブの末端部を把持する。これによって、製品が容器から流出するのを防ぐ封止を得ることができる。封止の信頼性は、末端部の形状により実現される。末端部は、実際上、凸状に湾曲し、互いに反対を向いている中央部と、凹形に収斂している側部とからなる円周面を有している。末端部の形状により、締結手段が、末端部の円周面全体にわたって、封止するよう圧締圧力を及ぼすことができる。また、製造技術または磨耗に起因して締結手段が変形したとしても、凹形に収斂している側部により、隙間が形成されるのを防ぐことができる。締結手段の把持力は、置換可能な、例えば磨耗した後や破れた後に交換することのできるグリップ面によっても得られる。グリップ面に内へりを設けることにより、グリップ面が、充填用チューブの末端部のうち中央部の両端で凹形に湾曲している側部が、互いに収斂して結合されている位置に対して、所要の封止圧力を及ぼすことが可能となる。それぞれ隣接している中央部において、凹形に湾曲している側部がくぼみを形成することにより、充填用チューブの末端部を製造することが容易となる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
参照する図1は、折りたたみ式の容器2を充填する器具1を示す。
【0024】
このタイプの容器1は、図に示されているように、2つの対向する側壁と底面(図示せず)を有している。2つの側壁と底面は接続部に沿って互いに連結され、区画室を画定している。区画室の体積は、側壁および底面の相対的な位置に依存する。前記側壁によって画定される、容器の充填用ダクト3は、容器の区画室を外界と通じさせている。容器が充填されていない状態において、充填用ダクト3は封止されており、この場合、充填作業の前に、ダクト3が開口される。このことにより、発明に係る器具1において、衛生的な区画室を有する容器2が使用されることが容易に保証される。
【0025】
器具1は、主な構成要素として、充填用チューブ4と、締結手段5とを備える。明白性のため、本発明に係る器具1のその他の構成要素は省略されている。
【0026】
充填用チューブ4は製品供給源(図示せず)に接続され、製品が容器に供給される。また、充填用チューブ4は末端部6により終端されている。末端部6は排出口7を有している。
【0027】
示されている構成において、締結手段5は、充填用チューブ4の末端部6を把持する一対のつかみ具8を有している。これによって、つかみ具8は組合される。そして容器2は、容器2の対向する側壁が一対のつかみ具8の合わせ目と平行になるような位置におかれる。
【0028】
充填用チューブ4の末端部6は、ステンレス鋼などの硬質材料からなる。そして、各つかみ具8は弾性的なグリップ面9を有している。
【0029】
次に参照する図2は、本発明に係る器具1の断面図であり、具体的には、充填用チューブ4の長さ方向から見た、末端部6を横断する断面図である。図から明らかなように、充填用チューブ6の末端部6は、2つの部分表面10が形成されている円周面を有し、各部分表面10は、凸状に湾曲した中央部11と、中央部11の両端部にそれぞれ位置する凹形に湾曲した側部12とを有する。各部分表面10の大半は、中央部11からなる。
【0030】
2つの向かい合う部分表面10は、凸状に湾曲した中央部11がお互いに反対を向くように配置されている。そのとき、各中央部11の両端に位置する、部分表面10の凹形に湾曲した側部12は、収斂するようにお互いが結合する。
【0031】
各つかみ具8のグリップ面9は、結合相手である末端部6の円周面の部分表面10と相補的関係となるように設計される。このため、各グリップ面9は、各部分表面10のうち凸状に湾曲した中央部11と相補的関係にある、凹形に湾曲した中央部13を有している。さらに各グリップ面9は、両端部にそれぞれ丸みのある端部14を有している。丸みのある端部14は、各部分表面10のうち凹形に湾曲した側部と相補的な関係にある。
【0032】
グリップ面は、円周面の部分表面と、必ずしも相補的な関係にある必要はない。重要なのは、締結手段が充填用ダクトと、充填用ダクトに挿入される充填用チューブの末端部とを把持するとき、グリップ面が容器の充填用ダクトに適用され、かつ、グリップ面が前記部分表面と協働し、これによって、封止部に、円周面の周囲に沿って締結圧力が及ぼされることである。
【0033】
各つかみ具8のグリップ面9は、構造18により支持されている。
【0034】
内へり(図示せず)は、前記端部14において、所望の締結圧力を生じさせることができる。グリップ面9が弾性材料からなり、このため、つかみ具8が組み合わされるときに内へりが押圧される。これによって、内へりにより、充填用チューブ4の末端部6のうち凹形に湾曲した側部12が収斂するようお互いに結合する位置15において、所要の封止がもたらされる。
【0035】
必ずしも、末端部6が全体にわたって、上述した形状の円周面を有する必要はない。すなわち、末端部6が上述の形状である円周面からなる領域を有し、一対のつかみ具8が、末端部6の一部であるその領域を把持すれば十分である。
【0036】
容器を充填するため、容器2は、図1に示されているように、挿入口を介して、本発明に係る器具1の下に配置される。容器2の充填用ダクト3は切断または類似の作業により開口されており、これによって、容器2の区画室は、前記充填用ダクトを介して外界と通じている。
【0037】
容器は、様々な位置に配置され得る。例えば、左右に動くことのできるグリップ手段を用いて、グリップ手段から容器をつるすことができる(図示せず)。
【0038】
次に、充填用チューブの末端部6が容器2の充填用ダクト3の中に挿入され、そして、締結手段5が作動される。これによって、図3に示されているように、一対のつかみ具8が末端部6を把持し、また、充填用ダクト3も把持される。充填用チューブ4の末端部6は硬質材料からなり、一方、一対のつかみ具8のグリップ表面9は弾性体からなる。このため、充填用ダクト3と末端部6との間が封止され、また、充填用ダクト3を画定している容器3の側壁がダメージを受ける危険もない。つかみ具8は、そのグリップ面9が、一対のつかみ具8が引き寄せ合うように結合する方向において締付圧力がもたらされ得る構造18に形成されている。これは、例えば、グリップ面が前記構造18(図示せず)からわずかに突き出ることで実現される。
【0039】
一対のつかみ具8が充填用ダクトと充填用チューブ4の末端部6とを把持するように、締結手段5が作動されるとき、容器2には、適した方法により内容物が満たされる。これは、例えば、末端部6の排出口7に位置するフィルターバルブ(図示せず)が開かれることによりなされる。もちろん、フィルターバルブは、充填用チューブ4のうちの異なる位置に設けられることもでき、また、充填用チューブ4に接続されている生産ラインの中に設けられることもできる。
【0040】
末端部6は、容器2の充填用ダクト3の中へ容易に挿入できるようにするため、先細状の形状を有することもできる。
【0041】
前記フィルターバルブを開くことにより、製品が充填用チューブ4から流出し、容器2の区画室の中へ流れ込む。充填工程の間、容器2の区画室は、入ってくる製品に対応して、膨らんだ風船のように拡げられる。締結手段5による封止により、充填用ダクト3と充填用チューブ4の末端部6との間で、製品が容器2から押圧されることはない。
【0042】
末端部6は、封止の信頼性が確保されるように設計されている。末端部6の円周面の形状により、締結手段5が、締付圧力を円周面の全面にわたって及ぼすことができる。さらに、末端部6の部分表面10のうち収斂している側部12により、締結手段5が末端部6を把持するときに、隙間が形成されるのが防がれる。この様子は図4および図5に、より明確に示されている。
【0043】
図4は、充填用チューブ4の末端部6が容器2の充填用ダクト3の中に挿入されているときの、充填用チューブ4を横断する断面図である。なお、このとき締結手段5は、まだ末端部6と前記充填用ダクト3とを把持するよう作動されていない。
【0044】
上述のように、充填用チューブ4の末端部6は円周面を有し、円周面は、主に、お互いに反対を向いている凸状に湾曲した2つの中央部11から形成されている。この形状は、充填用ダクト3において左右に対向する微小な2つの端部16を組み合わせた場合、可能な限り大きな充填領域を形成するのに最適である。前記左右の端部16が微弱に組み合わされることで、充填工程の間、容器の制御が保証される。
【0045】
図5において、前記締結手段5が作動され、これによって、一対のつかみ具8のグリップ面9が動かされ、この結果、末端部6の円周面の部分表面10と、つかみ具8と末端部6との間にある容器2の充填用ダクト3とが係合される。
【0046】
上述の隙間は、15により示されている位置、すなわち、凹形に湾曲している側部12がお互いに収斂して連結される場所において形成されやすい。側部12は凹形に湾曲しているため、グリップ面9、より具体的にはグリップ面のうち丸みのある端部14が、部分表面10の側部12に封止が生じるよう当接する。したがって、隙間が形成されるのをほぼ完全に無くすことができる。この様子は、図5の中で破線部の中に示されている拡大図において、より明確になる。
【0047】
充填用チューブ4の末端部6は、丸みのある端部14を含むグリップ面9を有する締結手段5と協働するように設計されており、これによって、磨耗や製造上の理由により生じる可能性のある漏出に関する問題を、排除するか、少なくとも削減することができる。
【0048】
本発明が図示された形態に限られないことは理解可能である。
【0049】
例えば、末端部6を図示された形態とは異なるように設計することが可能である。参照する図6は、つかみ具8に囲まれている容器2の充填用ダクト3に、充填用チューブ4の末端部6が挿入されているのを示す図である。このとき、つかみ具8は組み合わされた状態ではない。また、この形態においては、充填用チューブ4の末端部6は、2つの部分表面10が形成されている円周面を有し、各部分表面10は、凸状に湾曲した中央部11と、各中央部11の両端にそれぞれ位置する凹形に湾曲した側部12とを有する。各部分表面10の大半は、中央部11からなる。2つの向かい合う部分表面10は、凸状に湾曲した中央部11がお互いに反対を向くように配置される。そのとき、各中央部11の両端にそれぞれ位置する、部分表面10の凹形に湾曲した側部12は、収斂するように互いに結合する。図2に示されている形態と異なるのは、各部分表面10の側部12が、隣り合う中央部11において、くぼみを形成している点である。末端部6の円周面を形作るため、はじめに、末端部6の円周面に、お互いに反対を向いた2つの環状の弧を形作る。次に、側部12が、例えば放電による切削、または研削作業により形成される。また、末端部6は、丸まった角部17が形成されている内側の円周面を有し、この角部17により、衛生的な充填環境がより維持されるようになる。
【0050】
上述の構成のように、各つかみ具8のグリップ面9は、結合相手である末端部6の円周面の部分表面10と相補的な形状に設計されている。図に示されているように、内へり19が各つかみ具8のそれぞれの端部14に隣接して配置されている。各内へりは、充填用チューブ4の末端部6のうち対応する側部12と相補的な形状に設計される。あるいは、所望の封止力を確保するため、各内へり19をわずかに大きめの寸法にしてもよい。
【0051】
充填用チューブ4が引き抜かれるときに製品が充填用ダクト3の壁面に堆積するのを防ぐため、末端部6を充填用ダクト3に対して特定の寸法に設計し、これによって、末端部6が充填用ダクト3の壁面に接触することなく引き抜かれるようにすることもできる。
【0052】
すなわち、様々な変更や変形が想像可能であり、それゆえ、本発明はもっぱら付加されたクレームにより明確にされる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】図1は、本発明において、折りたたみ式の容器に充填する器具の形態を示す全体図である。
【図2】図2は、図1における2−2線に沿った断面を示す図である。
【図3】図3は、図1における器具が折りたたみ式容器の充填に使用されている状態を示す全体図である。
【図4】図4は、器具の締結手段が作動される前の、図1において示されている器具の充填用チューブを横断する断面を示す図である。
【図5】図5は、図1において示されている器具の締結手段が作動されているときの、器具の充填用チューブを横断する断面を示す図である。
【図6】図6は、本発明における第2の実施の形態の断面を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮自在な壁により画定され、その体積が壁の相対位置に依存し、充填用ダクト(3)を介して外界と通じている区画室を有する折りたたみ式の容器(2)に液体製品を充填する器具において、
前記容器(2)の充填用ダクト(3)の中に挿入することができる末端部(6)を有し、製品を容器(2)の区画室に供給する充填用チューブ(4)と、
前記末端部(6)が前記充填用ダクト(3)の中に挿入されるとき、末端部(6)と充填用ダクト(3)との間を封止するよう末端部(6)と充填用ダクト(3)とを把持する締結手段(5)と、を備え、
締結手段(5)は、締結手段(5)が前記末端部(6)と充填用ダクト(3)との間を封止するよう末端部(6)と充填用ダクト(3)とを把持しているとき、末端部(6)の円周面と協働するグリップ面(9)を有し、
各グリップ面は、向かい合う一対の端部(14)を有し、各端部(14)には内へり(19)が配置されており、
末端部(6)は2つの対向する部分表面(10)が形成されている円周面を有し、
各部分表面(10)は、凸状に湾曲した中央部(11)と、中央部(11)の両端に配置されている凹形に湾曲した側部(12)と、を含み、
部分表面(10)は、凸状に湾曲した中央部(11)が互いに反対を向くように配置されており、
部分表面(10)の側部(12)同士は、各中央部(11)の両端において各々互いに収斂するよう連結され、
凹形に湾曲した側部(12)が、凹形に湾曲した中央部(11)の近傍においてくぼみを形成することを特徴とする器具。
【請求項2】
各グリップ面(9)は弾性的であることを特徴とする請求項1に記載の器具。
【請求項3】
前記締結手段(5)は、組み合わされる2つのつかみ具(8)を有し、各つかみ具(8)は前記グリップ面(9)を有することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の器具。
【請求項4】
部分表面(10)の中央部(11)の両端にある各側部(12)は、前記一対のつかみ具(8)の合せ目となる位置(15)において収斂することを特徴とする請求項3に記載の器具。
【請求項5】
締結手段(5)が前記充填用ダクト(3)と前記末端部(6)とを把持しているとき、締結手段(5)の各グリップ面(9)は、末端部(6)の円周面における部分表面(10)と協働することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−525929(P2009−525929A)
【公表日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−554184(P2008−554184)
【出願日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際出願番号】PCT/SE2007/000093
【国際公開番号】WO2007/091943
【国際公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【出願人】(502367502)エコ、レーン、リサーチ、アンド、デベロップメント、アクティーゼルスカブ (11)
【氏名又は名称原語表記】ECO LEAN RESEARCH & DEVELOPMENT A/S
【Fターム(参考)】