説明

折りたたみ格納式滑落防止帯付き牛乳等の飲料に用いる紙パック容器

【課題】
牛乳等の飲料に用いる紙パック容器は、その側面に手掛かりとなるものが無く、かつ、材質の性質上、強く握ると潰れて変形するものであり、特に牛乳等の飲料に用いる紙パック容器に牛乳等の飲料が満たされているときは、重く、牛乳等の飲料に用いる紙パック容器の表面も結露等で濡れていることがあり、持ちにくかった。
また、手指の小さい子供や握力の弱い高齢者、掌に障害をもった方には、重く濡れた牛乳等の飲料に用いる紙パック容器を自由に扱うことが難しかった。
【解決手段】
牛乳等の飲料に用いる紙パック容器の注ぎ口と反対側の側面中央付近に折りたたみ格納式の滑落防止帯を縦に設ける。
また、折りたたみ格納式の滑落防止帯の材質を牛乳等の飲料に用いる紙パック容器と同じ、または同等の柔軟性と強度およびリサイクル性を備えたものにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、牛乳等の飲料に用いる紙パック容器の形状に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の牛乳等の飲料に用いる紙パック容器の形状は、図4に示すように、牛乳等の飲料に用いる紙パック容器の側面に手掛かりとなるものが無く、かつ、材質の性質上、強く握ると潰れて変形するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-052005号 公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術によれば、牛乳等の飲料に用いる紙パック容器は、手掛となるものが無く、強く握ると潰れて変形してしまう。また、牛乳等の飲料に用いる紙パック容器の表面も結露等で濡れていることがあり持ちにくい。
特に、手指の小さい子供や握力の弱い高齢者、掌に障害をもった方には、重く濡れた牛乳等の飲料に用いる紙パック容器を自由に扱うことが難しい。
そこで、この発明は、滑落しにくく持ちやすいうえに、省空間性とリサイクル性を兼ね備えた、牛乳等の飲料に用いる紙パック容器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために、第一発明は、牛乳等の飲料に用いる紙パック容器の、注ぎ口と反対側の容器側面中央付近に折りたたみ格納式滑落防止帯を縦に設けたことを特徴とする牛乳等の飲料に用いる紙パック容器である。
また、第二の発明は、滑落防止帯を折りたたみ格納式にすることで展開時に緩みをもたせ、容易に掌を挿入できるようにすることで、特に手指の小さい子供や握力の弱い高齢者、掌に障害をもった方にも、確実に掴める牛乳等の飲料に用いる紙パック容器である。
また、第三の発明は、折りたたみ格納式滑落防止帯の材質が牛乳等の飲料に用いる紙パック容器本体と同じ、または同等の柔軟性と強度およびリサイクル性を備えた牛乳等の飲料に用いる紙パック容器である。
また、第四の発明は、滑落防止帯を折りたたみ格納式にすることで、収納および搬送等の時に要するスペースを従来品とほぼ同等にして、収納および搬送等のコストに与える影響を少なくした牛乳等の飲料に用いる紙パック容器である。
【発明の効果】
【0006】
第一の発明と第二の発明によれば、牛乳等の飲料に用いる紙パック容器の、注ぎ口と反対側の容器側面中央付近に掌を挿入できる折りたたみ格納式の滑落防止帯を縦に設けたことにより、右利き、左利きとも同等で上下のバランスも均等に、手指の小さい子供や握力の弱い高齢者、掌に障害をもった方でも、確実に牛乳等の飲料に用いる紙パック容器を掴めること。
第三の発明は、折りたたみ格納式の滑落防止帯の材質を、牛乳等の飲料に用いる紙パック容器本体と同じ、または同等の柔軟性と強度およびリサイクル性を備えたものにすることで、手指に馴染みやすく、リサイクル処理時に分別の手間が省けること。
第四の発明は、滑落防止帯を折りたたみ格納式にすることで、収納および搬送等の時に要するスペースを従来品とほぼ同等にし、収納及び搬送等のコストに与える影響を少なくできること。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】この発明の一実施形態を示す斜視図1である。
【図2】この発明の一実施形態を示す斜視図2である。
【図3】この発明の格納時形態を示す側面図である。
【図4】従来技術を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
この発明の一実施形態を、図1に示す。
牛乳等の飲料に用いる紙パック容器の本体1は紙製であり、この本体1の注ぎ口と反対側の側面中央部付近に本体1と同じ、または同等の柔軟性と強度およびリサイクル性を備えたもので幅3cm程度、長さ13cm程度の帯状で折りたたみ格納式の滑落防止帯2が縦に設けられている。
この折りたたみ格納式滑落防止帯2は上端3から1.5cmで横に谷折4し、更に上端3から3.0cmで横に山折5した状態で上端3と下端6を本体1に接合させて設置し、使用時に引き出すことで容易に掌を挿入できる緩みを確保する。
また、収納および搬送等の時には折りたたんで格納し、これらに要するスペースを従来品とほぼ同等にして、収納および搬送等のコストに与える影響を少なくする。
【0009】
「実施形態の効果」
この実施形態によれば、本体1の注ぎ口と反対側の側面に縦に設けられた、本体1と同じ、または同等の柔軟性と強度およびリサイクル性を備えたもので幅3cm程度、長さ13cm程度の帯状の折りたたみ格納式の滑落防止帯2の働きで、手指の小さい子供や握力の弱い高齢者、掌に障害をもった方でも本体1を掴みやすく、万が一滑ったとしても滑落しない。したがって本体1が持ちやすい。
折りたたみ格納式滑の落防止帯2の材質を本体1と同じ、または同等の強度と柔軟性を備えたものにすることで、強度を確保しつつ、手指が馴染みやすく折たたみが可能な柔軟性も確保し、収納および搬送等の時に要するスペースを従来品とほぼ同等にできるため、収納及び搬送等のコストに与える影響が少なくできる。
折りたたみ格納式の滑落防止帯2の材質を本体1と同じ、または同等のリサイクル性を備えたものにすることで、リサイクル処理時に分別の手間が省ける。
「他の実施形態」
図1の実施形態では、折りたたみ格納式の滑落防止帯2は幅3cm程度、長さ13cm程度の帯状であったが、他の実施形態では、折りたたみ格納式の滑落防止帯2の幅は、折りたたみ格納式の滑落防止帯2を設ける本体1の側面に位置し容器側面の幅以内での幅広タイプでも良い。
他の実施形態では、折りたたみ格納式の滑落防止帯2の長さは大人の掌を容易に挿入できて、かつ、緩みが無い程度でも良い。
【符号の説明】
【0010】
1 牛乳パック等の飲料に用いる紙パック容器本体
2 折りたたみ格納式の滑落防止帯
3 折りたたみ格納式の滑落防止帯上端部分
4 折りたたみ格納式の滑落防止帯谷折部分
5 折りたたみ格納式の滑落防止帯山折部分
6 折りたたみ格納式の滑落防止帯下端部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
牛乳等の飲料に用いる紙パック容器の注ぎ口と反対側の側面中央付近に、折りたたみ格納式の滑落防止帯を縦に設けたことを特徴とする牛乳等の飲料に用いる紙パック容器。
【請求項2】
前記の折りたたみ格納式の滑落防止帯は、省空間性と柔軟性および強度を兼ね備えたことを特徴とする牛乳等の飲料に用いる紙パック容器。
【請求項3】
前記の折りたたみ格納式の滑落防止帯は、牛乳等の飲料に用いる紙パック容器と同じ、または同等のリサイクル可能な性質を備えたことを特徴とする、牛乳等の飲料に用いる紙パック容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−246160(P2011−246160A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−120603(P2010−120603)
【出願日】平成22年5月26日(2010.5.26)
【出願人】(710005359)
【Fターム(参考)】