折り加工された用紙の高精度異常検出方法
【課題】用紙の揃い状態の異常、または折り加工の形状の異常、または折り加工後の用紙の厚さの異常として異常検出する方法を提供する。
【解決手段】折り加工された複数の用紙を揃え、光を照射して背部に輝部5を、背間の凹部に影部6を生じさせ、テレビカメラ7で撮像し、得られた画像信号を三原色に分離し、各色に対して多値化した色の強さの信号に変換し、水平走査線1本分を構成する各構成点の色の強さの信号を、算出された基準となる屈曲線と各構成点の色の強さを比較し構成点の色の強さが高く、それぞれの前後の信号と、前記水平走査線1本分を複数の個数において比較し、構成点の色の強さが比較する前後の個数のすべての色の強さより高い場合に非影部と判定し、判定された輝部を用紙枚として積算し、用紙の枚数を計数するさいに輝部間の構成点数を比較し用紙の異常を検出する。
【解決手段】折り加工された複数の用紙を揃え、光を照射して背部に輝部5を、背間の凹部に影部6を生じさせ、テレビカメラ7で撮像し、得られた画像信号を三原色に分離し、各色に対して多値化した色の強さの信号に変換し、水平走査線1本分を構成する各構成点の色の強さの信号を、算出された基準となる屈曲線と各構成点の色の強さを比較し構成点の色の強さが高く、それぞれの前後の信号と、前記水平走査線1本分を複数の個数において比較し、構成点の色の強さが比較する前後の個数のすべての色の強さより高い場合に非影部と判定し、判定された輝部を用紙枚として積算し、用紙の枚数を計数するさいに輝部間の構成点数を比較し用紙の異常を検出する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り加工された用紙の枚数の計数のさいに生じる用紙の配列状態の異常検出方法に関するものであり、詳しくはカタログ、パンフレット、説明書などの印刷物の折り加工された用紙の枚数の計数のさいに生じる用紙の配列状態の高精度異常検出方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
カタログ、パンフレット、説明書などの多数枚の同一種類の印刷物においては、所定の大きさに整理するために折り加工機で折り加工することが行われており、その状態で所定の枚数に整理するために計数することが必要となっている。このような折り加工された用紙の計数方法としては、特許文献1,2に記載されているように、用紙の背部を、カラーテレビカメラやモノクロテレビカメラで撮像して映像情報を得たり、輝度計などを用いて輝度情報を得た後、得られた映像情報や輝度情報を二値化または三値化して計数する方法が提案されている。
【0003】
しかし、折り加工された複数の用紙の同一性が高い場合には、色の強さや明るさは各用紙ともほぼ同様の傾向にあるので、二値化または三値化する場合には、それぞれの用紙の基準値を容易に設定することができるが、実際には用紙の背部の形状に微妙な変化がある場合が少なくなく、この場合には、色の強さや明るさの情報に微妙なノイズが発生し、誤計数を生じることが少なくない。このように必然的に生じる用紙の折り加工状態の微妙な変動によって、得られた映像情報や輝度情報にノイズが発生し、誤計数を生じる場合が生じることがあり、正確な計数を必要とする場合の問題点となっている。
【0004】
また、折り加工された複数の用紙の撮像時などにおいて、照明装置からの光の照射具合や光源からの距離により均一に光が当たらず、計数対象の映像情報が均一ではない状態であるのにも関わらず、比較する基準値が一定値であるため、誤差が生じることも多くなっている。特に、最近においては、光源からの距離を長くして多数枚の用紙の計数が必要になってきているが、この場合には、一層正確な計数状況を加えた用紙の計数方法の提供が必要となってきている。
【0005】
しかし、本発明者の特許文献3に記載されているように、折り加工された複数の用紙の同一性が高い場合には、色の強さや明るさは各用紙ともほぼ同様の傾向にあるので、二値化または三値化する場合には、それぞれの用紙の基準値を容易に設定することができるが、実際には用紙の背部の形状に微妙な変化がある場合が少なくなく、この場合には、色の強さや明るさの情報に微妙なノイズが発生し、誤計数を生じることが少なくない。
このように必然的に生じる用紙の折り加工状態の微妙な変動によって、得られた映像情報や輝度情報にノイズが発生し、誤計数を生じる場合が生じることがあり、正確な計数を必要とする場合の問題点となっている。また、折り加工された複数の用紙の撮像時などにおいて、照明装置からの光の照射具合や光源からの距離により均一に光が当たらず、計数対象の映像情報が均一ではない状態であるのに関わらず、比較する基準値が一定であるため、誤差が生じることも多くなっており、特許文献3でも未だ不十分である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】 特開昭61−272892号公報
【特許文献2】 特開平3−238579号公報
【特許文献3】 特開2007−238324公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、折り加工された複数の同一種類の用紙の計数において、折り加工された複数の同一種類の用紙の異常状態を高精度で検出することを可能とする用紙枚数の異常状態検出方法の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するものであって、折り加工された複数の用紙を背部が同一平面に並ぶように揃え、揃えた複数の用紙を両側から押さえ板で押さえ、背部の前方斜めより光を照射して背間の凹部に影部、背部に非影部を生じさせ、前記の両側の押さえ板と、前記の揃えた複数の用紙の背部を前方よりアナログ方式のカラーテレビカメラで、前記の凹部の影部が、前記アナログ方式のカラーテレビカメラから得られるカラー画像信号の水平走査線と直角になるように撮像し、得られたアナログカラー画像信号の背部撮像部の水平走査線1本分のアナログ信号の赤・緑・青の色の強さを、一方端から他方端までカラーアナログ−デジタル変換回路によって、前記のアナログカラーテレビカメラの最小解像単位ごとに多値化した値に変換し、変換された赤・緑・青の色の強さの値を、一方端から他方端まで、前記のアナログカラーテレビカメラの解像度の数の構成されるデジタル信号の各構成点に対応させて順次記憶させ、記憶された色の強さの値を前後の3〜15の値で移動平均処理して平滑化し、赤・緑・青の3色の水平走査線1本分の構成点を、均一に8ないし20に分割し、あらかじめ設定された下限線の値を下限値として採用して、赤、緑、青ごとにそれぞれの分割された範囲の構成点の色の強さの平均値を求め、これを分割範囲の中央の構成点位置の値とし、かつ両端の値をあらかじめ設定された下限線の値を下限値として採用して、一方の端から順に分割範囲の中央の構成点位置の値を次々に結び、他方端まで結んで基準屈曲線を作成し、その線上の値をそれぞれの構成点に対応する基準値として採用し、一方端から他方端まで前記水平走査線1本分の構成点の色の強さの測定信号を順次それぞれの構成点ごとに、対応する基準値と比較して、基準値より色が強い構成点を判定し、判定された構成点の色の強さを、前後の水平走査線1本分の構成点の数を計数予定枚数で除算した値の25%から75%の値の数の構成点と比較して、判定された構成点の色の強さが、比較する前後の構成点の色の強さより全て強い場合に非影部と判定し、判定された非影部を用紙の背部分とし、用紙の背部と判定された構成点と次に用紙の背部と判定された構成点間の構成点の数を順次、最初に用紙の背部判定された構成点と最後に用紙の背部判定された構成点の間の構成点の数を、計数予定枚数より1減算した値で除算して平均的な構成点間の平均値を求め、用紙の幅の個体差による影響を除くために除算した値に、除算された値の25%〜50%の値を加算及び減算した値と比較して、減算された値より小さいか、加算された値より大きい場合には異常とすることを特徴とする折り加工された用紙の高精度異常検出方法であり、折り加工された複数の用紙を背部が同一平面に並ぶように揃え、揃えた複数の用紙を両側から押さえ板で押さえ、背部の前方斜めより光を照射して背間の凹部に影部、背部に非影部を生じさせ、前記の両側の押さえ板と、前記の揃えた複数の用紙の背部を前方よりアナログ方式のモノクロテレビカメラで、前記の凹部の影部が、前記アナログ方式のモノクロテレビカメラから得られる輝度信号の水平走査線と直角になるように撮像し、得られたアナログ輝度信号の背部撮像部の水平走査線1本分のアナログ信号の輝度の強さを、一方端から他方端までモノクロアナログ−デジタル変換回路によって、前記のアナログモノクロテレビカメラの最小解像単位ごとに多値化した値に変換し、変換された輝度の強さの値を、一方端から他方端まで、前記のアナログモノクロテレビカメラの解像度の数の構成されるデジタル信号の各構成点に対応させて順次記憶させ、記憶された輝度の強さの値を前後の3〜15の値で移動平均処理して平滑化し、輝度の水平走査線1本分の構成点を、均一に8ないし20に分割し、あらかじめ設定された下限線の値を下限値として採用して、それぞれの分割された範囲の構成点の輝度の強さの平均値を求め、これを分割範囲の中央の構成点位置の値として採用して、一方端から順に分割範囲の中央の構成点位置の値を次々に結び、最後は他方端まで結んで構成される基準屈曲線を作成し、得られた屈曲線上の点をそれぞれの構成点に対応する基準値として採用し、一方端から他方端まで前記水平走査線1本分の構成点の輝度の強さの測定信号を順次それぞれの構成点ごとに、対応する基準値と比較して、基準値より輝度が強い構成点を判定し、判定された構成点の輝度の強さを、前後の水平走査線1本分の構成点の数を計数予定枚数で除算した値の25%から75%の値の数の構成点と比較して、判定された構成点の輝度の強さが、比較する前後の構成点の輝度の強さより全て強い場合に非影部と判定し、判定された非影部を用紙の背部分とし、用紙の背部と判定された構成点と次に用紙の背部と判定された構成点間の構成点の数を順次、最初に用紙の背部判定された構成点と最後に用紙の背部判定された構成点の間の構成点の数を、計数予定枚数より1減算した値で除算して平均的な構成点間の平均値を求め、用紙の幅の個体差による影響を除くために除算した値に、除算された値の25%〜50%の値を加算及び減算した値と比較して、加算した値より大きい場合や減算された値より小さい場合に、用紙の揃い状態の異常、または折り加工の形状の異常、折り加工後の用紙の厚さの異常として検出することを特徴とする折り加工された用紙の高精度異常検出方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の折り加工された用紙の高精度異常検出方法によれば、用紙の揃い状態の異常、または折り加工の形状の異常、または折り加工後の用紙の厚さの異常として異常検出することができるため、最終的には、誤計数を防止し、安定した高精度の計数を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】 折り加工された用紙の一例を示す平面図である。
【図2】 折り加工された複数の用紙1の枚数を計数する手段を示す説明図である。
【図3】 X軸に水平走査線構成点をとり、Y軸に信号の強さをとって表示したグラフであって、移動平均化前のノイズが含まれる状態を示している。
【図4】 X軸に水平走査線構成点をとり、Y軸に信号の強さをとって表示したグラフであって、移動平均後のノイズが除去された状態を示している。
【図5】 用紙3枚分までの模式的グラフであって、移動平均化前のノイズが含まれる状態を示している。
【図6】 用紙3枚分までの模式的グラフであって、移動平均後のノイズが除去された状態を示している。
【図7】 (A)は折り加工された複数の用紙1の一例を示す平面図であり、(B)は(A)の用紙を撮像して得られた水平走査線一本分の開始端から終了端まで信号の強さを(A)の位置と対応するように表示したグラフである。
【図8】 照射距離が長くなり、中央部から両端に向かって信号の強さが減少した場合のグラフである。
【図9】 図8において、8分割された各部分の平均値を○で示したグラフである。
【図10】 図9において基準となる基準屈曲線、用紙間の広さ、あらかじめ設定した下限値を示したグラフである。
【図11】 揃え状態が乱れた用紙が含まれた場合のグラフであって、グラフに変化がある状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に基づいて本発明の実施態様を詳細に説明する。
図1は所望の大きさに折り加工された用紙の一例であって、1は二つ折りされた用紙、2は二つ折りされた用紙1の背部であり、背部2は図のように半円形状になる。
【0011】
図2は、折り加工された複数の用紙1の枚数を計数する手段を示すものであって、折り加工された複数の用紙1を背部2が同一平面に並ぶように揃え、両側から押さえ板3で押さえ、背部2の前方の斜め方向から照明装置4で光を照射して背部の凸部に非影部(輝部)5を、背間の凹部に影部6を生じさせる。照明装置4は、右方又は左方のいずれか一方に配置してあれば良いが、右方と左方の両斜め方向に配置して、両斜め方向から照射すると、均一な照明が可能である。揃えた複数の用紙1の背部2と両側の押さえ板3とを、その前方に固定配置したテレビカメラ7で、すべての影部6が撮像されるように影部6とテレビカメラ信号の水平走査線と直角となるように撮像する。テレビカメラ7の位置は左右が均一に撮像することができるように複数の用紙1の中央であることが望ましい。得られた画像は画像モニター8で画像の状態を確認し、良好な画像を得るようにする。
【0012】
次に、テレビカメラ7がアナログ方式のカラーテレビカメラの場合には、カラーテレビカメラから得られたアナログカラー画像信号をカラーアナログーデジタル変換回路9によって、赤、緑、青の色の強さを多値化したデジタル信号に変換し、コンピュータ10に送り、多値化したデジタル化信号のそれぞれの色の強さを、水平走査線を構成する各構成点に対応する多値化した色信号に変換する。得られたデジタル信号の三色すべてを計数に使用することもできるし、用紙の色に応じてもっとも強く現れる最適の色信号を選び、代表する信号とすることもできる。特に、用紙の色が紺色・青色系統の場合には、青色信号だけが鮮明にあらわれ、赤・緑色の色の強さは不鮮明になるので、誤計数を防止するために計数に使用しない方がよい場合が多い。紺色・青色系統の用紙色の場合には、モノクロカメラを使用すると、計数が難しくなるので、これらの色の用紙の計数には、カラーテレビカメラを使用することが望ましい。
【0013】
テレビカメラ7がモノクロテレビカメラの場合には、得られた画像信号をカラーアナログーデジタル変換回路9をモノクロアナログーデジタル回路に変更し、前記モノクロアナログーデジタル回路に送り、アナログ輝度信号を多値化した輝度信号に変換し、図2のコンピュータ10に送り、画像信号の輝度を水平走査線を構成する各構成点に対する多値化した信号に変換する。以下の説明では、輝度をカラーの一色と同様に扱うこととする。
【0014】
変換された赤・緑・青の色の強さの値を、一方端から他方端まで、前記のアナログカラーテレビカメラの解像度の数の構成されるデジタル信号の各構成点に対応させて順次記憶させ、揃えた複数の用紙1の計数にさいしては、一方の押さえ板3から複数の用紙1を経て他方の押さえ板3に至るまでの水平走査線を構成する各構成点の信号の強さを、影部6と直交する方向に水平走査線1本分検出し、コンピュータモニター11で、図3に示すようにX軸に水平走査線構成点をとり、Y軸に信号の強さをとって表示し、水平走査線構成点の各点に対する信号の強さを示す点を直線で結ぶグラフを表示する。このグラフでは、輝部5と影部6が山部と谷部を形成して振幅するように現れ、輝部5と影部6をその信号の強さの差として知ることができる。
【0015】
この信号の現れ方を利用して、前記水平走査線1本分の色の強さを一方の押さえ板3から複数の用紙1を経て他方の押さえ板3まで解析すると、複数の用紙1の枚数の計数や厚さの算出ができるが、図3に示すように、実際には山部と谷部の途中に微妙なノイズが生じて、正確な計数、算出に問題があることもわかる。
【0016】
図3に示すグラフのように、信号に背部の形状や用紙の特性、印刷状態によりノイズが含まれる場合には、ノイズを除去するため、下記の数式を用いて移動平均し、図4に示すグラフのようにノイズを除去することが望ましい。図3は実際の移動平均化前のグラフの状態を示し、図4は枚数を24枚とし、水平走査線構成点数を640個とし、平均化個数を12個として、実際の移動平均化後のグラフを示す。
【0017】
以下に、数式を用いる移動平均手法を用いてノイズを除去する例を示す。
図5は、得られた信号の強さを水平走査線開始端から用紙3枚分まで表示した模式的グラフであって、X軸に水平走査線、Y軸に信号の強さを示し、水平走査線開始端からの信号の強さS0、S1、S2、S3、・・・S48、S49、S50、S51をグラフにプロットし、各点間を結んだもので、S6、S25、S30、S45にノイズが含まれていることが分かる。これらの点はその前後の平均的傾向から突出したものである。
【0018】
そこで、これらのノイズを除去するためには、水平走査線開始端から終了端までの各点の信号の強さSxを、それぞれの点とその前後の複数の点の信号の強さを平均化した平均値値に修正することにより、前後の平均的傾向からの突出を除去する。そこで、任意の点Sxの平均値は、点Sxとその前後の複数の点の信号の強さを平均した値となる。ここで、平均化するために使用する前後の個数(平均化個数)を前後それぞれn個とすると、平均に使用する総数(平均化総数)は、n+n+1個である。
【0019】
そこで、n=3とした場合の例をあげて説明すると、点S3の平均値は、
S3の平均値=(S0+S1+S2+S3+S4+S5+S6)÷(3+3+1)となる。
従って、n=3の場合の任意の点Sxの平均値は、次のようにして計算する。
Sxの平均値=(S(x−3)+S(x−2)+S(x−1)+Sx+S(x+1)+S(x+2)+S(x+3))÷(3+3+1)
従って、一般にn=nの場合の任意の点Sxの平均値は、次のようにして計算する。
Sxの平均値=(S(x−n)+…+S(x−1)+…Sx+…+S(x+1)+…+S(x+n))÷(n+n+1)
【0020】
ただし、S0の場合のように、その点の前側にデータが存在しない場合や、n=5でS4の場合のように、前側に必要なデータ数が存在しない場合や、同様に水平走査線終了端付近で後ろ側に必要なデータが存在しない場合は、存在するデータだけで平均化を行う。
即ち、n=5で、S4の場合には、下記式によって計算する。
S4の平均値=(S0+S1+S2+S3+S4+S5+S6+S7+S8+S9)÷(4+5+1)
なお、nの値は計数対象の用紙の状態により適切な値を選択することが望ましいが、水平走査線を構成する点数を計数予定枚数で除算した値の40%から60%程度の値が望ましく、本発明では、3〜15とする。
【0021】
図6は、上記の計算式を用いて移動平均化してノイズを除去した場合の理想的なグラフで、ノイズを除去し、グラフを先鋭化することにより、後述する山の頂点部が判別しやすく、頂点間の構成点の個数が精密に算出できる。
【0022】
図7(B)は、本発明者が特開2007−238324号公報で開示したように、横軸に水平走査線構成点をとり、縦軸に水平走査線一本分の開始端から終了端まで信号の強さをとって表したグラフであって、S0からS119の各点の位置は水平走査線の構成点の開始端X0から終了端X119に対応する信号の強さを表示している。任意の点Snが山の頂点であるための条件は、基準線X−Yより高いこと、かつ点Snとその前後の設定個数の各比較点とそれぞれ比較し、Sn点がすべての比較点よりも高いことが必要である。
【0023】
上記の比較点の個数(比較個数)を前後それぞれ4ヶずつとした例をあげて説明すると、点Snが山の頂点であるための条件式は下記の通りとなる。
Sn>Sn−1、Sn>Sn−2、Sn>Sn−3、Sn>Sn−4、
Sn≧S+1 、Sn≧Sn+2、Sn≧Sn+3、Sn≧Sn+4
ここで、厳密には、同じ値がある場合の処理のため、前部は不等号、後部は不等号と等号による計算とする。上記の条件式をすべて満たす場合には、点Snが山の頂点であると判定し、満たさない場合には、山の頂点であるとの判定をしないこととする。
【0024】
そこで、水平走査線開始端から終了端までのすべての構成点の値を順次Snに代入して、山の頂点かどうかを計算して判定する。なお、端部においては、比較する構成点が存在しない場合があり、この場合には、判定対象外とし、本例の場合には、図7(B)のS4から順次、S5、S6・・・S119までをSnに代入して比較し、山の頂点か否かを判定する。
【0025】
例えば、S1からS15は基準線より低く対象外となり、基準線より上のS17の場合には、S17とS16、S17とS15、S17とS14、S17とS13、S17とS18、S17とS19、S17とS20、S17とS21を比較すると、S17が比較するすべての点より高いとはいえないので、S17は山の頂点であると判定されない。これに対して、基準線より上のS21の場合には、比較対象となるS17、S18、S19、S20、およびS22、S23、S24、S25のすべてよりも高いので、S21は、山の頂点として判定される。
【0026】
上記の山の頂点を判定するための比較個数は、用紙の紙質、折り形態、印刷状態によって最適な個数を設定することが望ましいが、水平走査線の構成点数を計数予定枚数で除算した比率が25%ないし75%の設定範囲内の個数とすることとする。図7(B)の例では、水平走査線の構成点数が200個であって、予定計数枚数が12枚であるので、設定範囲内の最小の比較個数は200÷12×25(%)÷100で4個となる。
【0027】
比較個数が4個の場合の山の頂点の判定については、前述のとおりであるが、基準線にかかわりなく、SnがS0の場合や、SnがS1からS3の場合には、Snの前に信号が比較個数の4個が存在しないため、その場合は判定対象外とする。基準線が0の場合には実際の判定はS4から、水平走査線終了端の5個前の195個目の信号までとする。
【0028】
上記の計算式に基づき、前後それぞれの比較個数を4として、図7(B)の各構成点の信号の強さをS4から終了端方向の195個目の点まで(本例ではS119まで)判定を行うと、S21、S36、S50、S66、S87、S104が山の頂点として判定される。
判定方法を演算式で表すと下記のようになる
Sn>Sn−1、Sn>Sn−2、Sn>Sn−3、Sn>Sn−4、
Sn≧S+1 、Sn≧Sn+2、Sn≧Sn+3、Sn≧Sn+4、
Sn>基準線
すなわち本例においては枚数は6枚と正確に計数される
【0029】
しかし、比較個数として設定範囲の最小値より小さい3を採用して、下記の計算式に基づき、図7(B)の構成点を水平走査線の開始端(図7(B)のS3)から終了端方向(本例では図7(B)のS119まで)に計算を行うと、S21、S36、S50、S66、S71、S82、S87、S97、S104が山の頂点として判定され、山の頂点は9個となり、演算範囲内では9枚となる誤計数が発生する。
Sn>Sn−1、Sn>Sn−2、Sn>Sn−3、
Sn≧S+1 、Sn≧Sn+2、Sn≧Sn+3、
Sn>基準線
【0030】
図7(B)の例では、水平走査線の構成点数が200個であって、予定計数枚数が12枚であるので、設定範囲内の最大の比較個数は、200÷12×75÷100で12個となる。 そこで、前後それぞれの比較個数を12として、下記の計算式に基づき、図7(B)の構成点を水平走査線の開始端(図7(B)のS12)から終了端方向(本例では図7(B)のS119まで)に計算を行うと、S21、S36、S50、S66、S87、S104が山の頂点として判定され、演算範囲内では枚数は6枚と正確に計数される。
Sn>Sn−1、Sn>Sn−2、Sn>Sn−3・・・Sn>Sn−12、
Sn≧S+1 、Sn≧Sn+2、Sn≧Sn+3・・・Sn≧Sn+12、
Sn>基準線
【0031】
しかし、前後の比較個数を最大の割合より大きい13として、下記の計算式に基づき、図7(B)の構成点を水平走査線の開始端(図7(B)のS12から)終了端方向(本例では図7(B)のS119まで)に計算を行うと、用紙A,B,C,D,EのS21、S36、S50、S66、S87が山の頂点として判定され、用紙Fが山の頂点と判定されず、5個となり、演算範囲内では5枚となる誤計数が発生する。
Sn>Sn−1、Sn>Sn−2、Sn>Sn−3・・・Sn>Sn−13、
Sn≧S+1 、Sn≧Sn+2、Sn≧Sn+3・・・Sn≧Sn+13、
Sn>基準線
【0032】
図7(B)の例では、水平走査線の構成点数が200個であって、予定計数枚数が12枚であるので、設定範囲(25〜75%)の平均値を使用した比較個数は200÷12×50÷100で8個となる。前後それぞれの比較個数を8として、下記の計算式に基づき、図7(B)の構成点を水平走査線の開始端(図7(B)のS8から)終了端方向(本例では図7(B)のS119まで)に計算を行うと、S21、S36、S50、S66、S87、S104が、山の頂点として検出され演算範囲内では枚数は6枚と正確に計数される。
Sn>Sn−1、Sn>Sn−2、Sn>Sn−3・・・Sn>Sn−8、
Sn≧S+1 、Sn≧Sn+2、Sn≧Sn+3・・・Sn≧Sn+8、
Sn>基準線
本例の場合では、比較個数が4から12の範囲で適正に判定できるが、もっとも安定して計数するためには比較個数を8とすることが望ましい。
【0033】
なお、水平走査線の構成点数が200個であって、予定計数枚数が20枚である場合には、標準的な設定範囲内の最適比較個数は200÷20×50÷100で、5個となり、この場合には、比較個数は、3から8の範囲で正確な計数が可能となる。
【0034】
図8は図5のようなノイズのない理想的なグラフであるが、全体の形状で色の強さが中央部から両端に向かって減少した例であって、照明の照射や、照明からの距離などの影響がある場合であり、本発明者の従来方法ではこの例の場合には図10などの線分C−Dを基準として計数を行っていたので、問題であった。
【0035】
本発明では、水平走査線を8ないし20のいずれかに分割し、あらかじめ設定された下限線ABの値を下限値として採用して、赤、緑、青ごとにそれぞれの分割された範囲で、範囲内の構成点の色の強さの平均値を求める。次いで、これを分割範囲の中央の構成点位置の値とし、かつ両端の値をあらかじめ設定された下限線ABの値として採用して一方端から順に分割範囲の中央の構成点位置の値を次々に結び、他端まで結んで基準屈曲線を形成し、その線上の値をそれぞれの構成点に対応する基準値として採用する。即ち、分割された部分の色の強さの平均値をあらかじめ設定した下限線ABを下限値として採用して演算し、両端を下限値とし、各分割部分の中央を結んだ屈曲線を形成し、その屈曲線上の値をそれぞれ構成点に対応する基準値として採用する。ここで、屈曲線は、曲線で結んだ線であっても良い。
【0036】
図9の例では、8分割とし、分割部分の平均値を各分割部分の中央に表している。
構成点の点数が640とすると、一分割あたりの構成点は80個となり、最初の構成点の平均は最初の構成点をS0から80個目のS79のうち下限線ABより低い値は下限値に変更した後の合計を80で除算した値になり、図の右から順次S80からS159の平均値、S160からS239の平均値、以下同様に演算して、終端部分は最初部分と同様に演算する。
【0037】
分割数は通常8分割で十分であるが、計数対象の用紙の幅が10cm以上のような広い場合には、光源からの距離、照明の照射が全体に均一にあたらないため、広さに合わせて最大20分割すると、適正な基準屈曲線が作成することができる。
【0038】
図10は、両端には下限線の値を採用し、そしてそれぞれの分割範囲の平均値を結んだ屈曲線A−a−b−c−d−e−f−g−h−Bを表している。
【0039】
本発明では、一方端から他方端まで前記水平走査線1本分の構成点の色の強さの測定信号を順次それぞれの構成点ごとに、構成点の値と対応する基準値と比較して、基準値より色が強い構成点を判定し、判定された構成点の色の強さを、前後の水平走査線1本分の構成点の数を計数予定枚数で除算した値の25%から75%の値の数の構成点と比較して、判定された構成点の色の強さが、比較する前後の構成点の色の強さより全て強い場合に非影部と判定し、判定された非影部を用紙の背部とし、背部の数を積算して用紙の枚数を計数する。図10の場合においては、用紙が正常な場合であるので、適正な計数が可能である。
【0040】
これに対して、図11では、計数対象の用紙の揃えが乱れた状況もしくは、均一ではない用紙が存在し、S部分において基準屈曲線の一部d−eより低くなっているため、この部分で1枚計数が行われず正常値と比較して1枚少ない状況になる。本発明者の従来方法では線分C−Dより高いため、この例の場合には乱れた状態でも用紙は計数され、単純に計数を行うだけの場合には、どのような場合にも計数を行えるが、精度の高い正確な計数を行う場合には、用紙の揃えの乱れ、均一ではない用紙などを検出することが重要であって、これによって始めて誤計数を防止することが可能になるのである。
【0041】
本発明者の従来の方式では端部の用紙と中央部の用紙では、用紙の揃えの乱れ、均一ではない用紙が存在した場合に、端部は基準線C−Dに近いため用紙が検出されやすい。中央部では端部と比較して基準線C−Dと遠いため用紙が検出されてしまう欠点があったが、本発明では、各用紙の間の構成点数を平均的な用紙間の構成点の点数と比較し、用紙の揃えの乱れ、均一ではない用紙などを検出でき、計数に使用する基準となる基準線が水平線ではなく、水平走査線の形状に合わせた屈曲線に設定されるため、用紙の位置に関係なく厳密に計数でき、用紙間の間の構成点数の比較が行いやすくなるのである。
【0042】
本発明では、用紙の背部と判定された構成点と次に用紙の背部と判定された構成点間の構成点の数を順次算出し、算出されたそれぞれの構成点間の構成点の数を最初に用紙の背部判定された構成点と最後に用紙の背部判定された構成点の間の構成点の数を計数予定枚数より1減算した値で除算して平均的な構成点間の平均値を求め、用紙の幅の個体差による影響を除くために除算した値に、除算された値の25%〜50%の値を加算及び減算した値と比較して、加算した値より多い場合や減算された値より少ない場合に、用紙の揃い状態の異常、または折り加工の形状の異常、または折り加工後の用紙の厚さの異常として異常検出するのである。なお、後述のように、理想的な均一な用紙において特定した各背部位置と順次検査される複数の用紙の各背部の位置を比較し平均的な構成点間の個数の15%から50%以上位置が異なる場合に異常な状態として検出することも可能である。なお、平均的な用紙間の構成点の点数は理想的な複数の用紙の測定時の算出値を使用しても良い。
【0043】
下記に用紙間の構成点数の比較の詳細を示す。
最初に用紙1枚と判定された構成点と最後に用紙1枚と判定された構成点の間の構成点の点数をGとし、これを計数枚数より1減算した値で除算して用紙間の構成点の点数の平均数を算出して、これをHとする。用紙枚数が30枚の場合には、HはG÷29となり、1枚当たりの間隔幅(構成点数)を意味する。次に、用紙には個体差があるので、これを考慮して許容値を与えるため、算出された平均値Hに25%から50%の値を乗算した値をIとする。用紙1枚当たりの間隔幅の0.25〜0.5を許容幅とするものである。ここで、許容幅は、厚めの場合と薄目の場合があるので、厚めの場合には、HにIを加算してJとし、厚めの許容幅とし、薄めの場合には、HにIを減算してKとし、薄めの許容幅とする。実際に測定されたそれぞれの用紙間の構成点の幅xをJおよびKと比較して、実際に得られた構成点の点数がJより大きい場合とKより小さい場合には、異常な背部間の構成点の点数として用紙の幅の異常状態を検出、表示することができる。
【0044】
なお、異常な構成点を検出する場合には、理想的な用紙で特定した背部位置をLとし、次に検査された複数の用紙の背部をMとし、LとMの構成点の位置の差を間隔幅Nとし、Gに15%から50%乗算した間隔幅の許容幅をOとし、NとOとを比較してNが多い場合には、異常な構成点位置とすることが可能である。上記のNは各位置について検査、算出することが可能である。
【0045】
上記の両検査時において、それぞれの用紙間の構成点の点数が異常な場合や、構成点位置が異常な場合には、用紙の揃い状況の異常、形状が変化した用紙の混在、折り工程中に用紙の間に用紙が挟まった用紙の混在、2枚を同時に折った用紙の混在が検出でき、コンピュータなどの画面に表示することで走査員に異常の発生とその位置を明示することができる。
【0046】
以上のように、計数に使用する基準を走査線の形状に合わせた屈曲線にすることにより用紙の位置にかかわらず、同一の条件で計数することが可能であり、しかも、用紙間の構成点の点数より用紙の揃えの乱れ、均一ではない用紙などを検出することが可能であり、最終的には、安定した正確な計数を可能とするものである。
【符号の説明】
【0047】
1 二つ折りされた用紙
2 背部
3 押さえ板
4 照明装置
5 輝部
6 影部
7 テレビカメラ
8 画像モニター
9 アナログーデジタル変換回路
10 コンピュータ
11 コンピュータモニター
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り加工された用紙の枚数の計数のさいに生じる用紙の配列状態の異常検出方法に関するものであり、詳しくはカタログ、パンフレット、説明書などの印刷物の折り加工された用紙の枚数の計数のさいに生じる用紙の配列状態の高精度異常検出方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
カタログ、パンフレット、説明書などの多数枚の同一種類の印刷物においては、所定の大きさに整理するために折り加工機で折り加工することが行われており、その状態で所定の枚数に整理するために計数することが必要となっている。このような折り加工された用紙の計数方法としては、特許文献1,2に記載されているように、用紙の背部を、カラーテレビカメラやモノクロテレビカメラで撮像して映像情報を得たり、輝度計などを用いて輝度情報を得た後、得られた映像情報や輝度情報を二値化または三値化して計数する方法が提案されている。
【0003】
しかし、折り加工された複数の用紙の同一性が高い場合には、色の強さや明るさは各用紙ともほぼ同様の傾向にあるので、二値化または三値化する場合には、それぞれの用紙の基準値を容易に設定することができるが、実際には用紙の背部の形状に微妙な変化がある場合が少なくなく、この場合には、色の強さや明るさの情報に微妙なノイズが発生し、誤計数を生じることが少なくない。このように必然的に生じる用紙の折り加工状態の微妙な変動によって、得られた映像情報や輝度情報にノイズが発生し、誤計数を生じる場合が生じることがあり、正確な計数を必要とする場合の問題点となっている。
【0004】
また、折り加工された複数の用紙の撮像時などにおいて、照明装置からの光の照射具合や光源からの距離により均一に光が当たらず、計数対象の映像情報が均一ではない状態であるのにも関わらず、比較する基準値が一定値であるため、誤差が生じることも多くなっている。特に、最近においては、光源からの距離を長くして多数枚の用紙の計数が必要になってきているが、この場合には、一層正確な計数状況を加えた用紙の計数方法の提供が必要となってきている。
【0005】
しかし、本発明者の特許文献3に記載されているように、折り加工された複数の用紙の同一性が高い場合には、色の強さや明るさは各用紙ともほぼ同様の傾向にあるので、二値化または三値化する場合には、それぞれの用紙の基準値を容易に設定することができるが、実際には用紙の背部の形状に微妙な変化がある場合が少なくなく、この場合には、色の強さや明るさの情報に微妙なノイズが発生し、誤計数を生じることが少なくない。
このように必然的に生じる用紙の折り加工状態の微妙な変動によって、得られた映像情報や輝度情報にノイズが発生し、誤計数を生じる場合が生じることがあり、正確な計数を必要とする場合の問題点となっている。また、折り加工された複数の用紙の撮像時などにおいて、照明装置からの光の照射具合や光源からの距離により均一に光が当たらず、計数対象の映像情報が均一ではない状態であるのに関わらず、比較する基準値が一定であるため、誤差が生じることも多くなっており、特許文献3でも未だ不十分である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】 特開昭61−272892号公報
【特許文献2】 特開平3−238579号公報
【特許文献3】 特開2007−238324公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、折り加工された複数の同一種類の用紙の計数において、折り加工された複数の同一種類の用紙の異常状態を高精度で検出することを可能とする用紙枚数の異常状態検出方法の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するものであって、折り加工された複数の用紙を背部が同一平面に並ぶように揃え、揃えた複数の用紙を両側から押さえ板で押さえ、背部の前方斜めより光を照射して背間の凹部に影部、背部に非影部を生じさせ、前記の両側の押さえ板と、前記の揃えた複数の用紙の背部を前方よりアナログ方式のカラーテレビカメラで、前記の凹部の影部が、前記アナログ方式のカラーテレビカメラから得られるカラー画像信号の水平走査線と直角になるように撮像し、得られたアナログカラー画像信号の背部撮像部の水平走査線1本分のアナログ信号の赤・緑・青の色の強さを、一方端から他方端までカラーアナログ−デジタル変換回路によって、前記のアナログカラーテレビカメラの最小解像単位ごとに多値化した値に変換し、変換された赤・緑・青の色の強さの値を、一方端から他方端まで、前記のアナログカラーテレビカメラの解像度の数の構成されるデジタル信号の各構成点に対応させて順次記憶させ、記憶された色の強さの値を前後の3〜15の値で移動平均処理して平滑化し、赤・緑・青の3色の水平走査線1本分の構成点を、均一に8ないし20に分割し、あらかじめ設定された下限線の値を下限値として採用して、赤、緑、青ごとにそれぞれの分割された範囲の構成点の色の強さの平均値を求め、これを分割範囲の中央の構成点位置の値とし、かつ両端の値をあらかじめ設定された下限線の値を下限値として採用して、一方の端から順に分割範囲の中央の構成点位置の値を次々に結び、他方端まで結んで基準屈曲線を作成し、その線上の値をそれぞれの構成点に対応する基準値として採用し、一方端から他方端まで前記水平走査線1本分の構成点の色の強さの測定信号を順次それぞれの構成点ごとに、対応する基準値と比較して、基準値より色が強い構成点を判定し、判定された構成点の色の強さを、前後の水平走査線1本分の構成点の数を計数予定枚数で除算した値の25%から75%の値の数の構成点と比較して、判定された構成点の色の強さが、比較する前後の構成点の色の強さより全て強い場合に非影部と判定し、判定された非影部を用紙の背部分とし、用紙の背部と判定された構成点と次に用紙の背部と判定された構成点間の構成点の数を順次、最初に用紙の背部判定された構成点と最後に用紙の背部判定された構成点の間の構成点の数を、計数予定枚数より1減算した値で除算して平均的な構成点間の平均値を求め、用紙の幅の個体差による影響を除くために除算した値に、除算された値の25%〜50%の値を加算及び減算した値と比較して、減算された値より小さいか、加算された値より大きい場合には異常とすることを特徴とする折り加工された用紙の高精度異常検出方法であり、折り加工された複数の用紙を背部が同一平面に並ぶように揃え、揃えた複数の用紙を両側から押さえ板で押さえ、背部の前方斜めより光を照射して背間の凹部に影部、背部に非影部を生じさせ、前記の両側の押さえ板と、前記の揃えた複数の用紙の背部を前方よりアナログ方式のモノクロテレビカメラで、前記の凹部の影部が、前記アナログ方式のモノクロテレビカメラから得られる輝度信号の水平走査線と直角になるように撮像し、得られたアナログ輝度信号の背部撮像部の水平走査線1本分のアナログ信号の輝度の強さを、一方端から他方端までモノクロアナログ−デジタル変換回路によって、前記のアナログモノクロテレビカメラの最小解像単位ごとに多値化した値に変換し、変換された輝度の強さの値を、一方端から他方端まで、前記のアナログモノクロテレビカメラの解像度の数の構成されるデジタル信号の各構成点に対応させて順次記憶させ、記憶された輝度の強さの値を前後の3〜15の値で移動平均処理して平滑化し、輝度の水平走査線1本分の構成点を、均一に8ないし20に分割し、あらかじめ設定された下限線の値を下限値として採用して、それぞれの分割された範囲の構成点の輝度の強さの平均値を求め、これを分割範囲の中央の構成点位置の値として採用して、一方端から順に分割範囲の中央の構成点位置の値を次々に結び、最後は他方端まで結んで構成される基準屈曲線を作成し、得られた屈曲線上の点をそれぞれの構成点に対応する基準値として採用し、一方端から他方端まで前記水平走査線1本分の構成点の輝度の強さの測定信号を順次それぞれの構成点ごとに、対応する基準値と比較して、基準値より輝度が強い構成点を判定し、判定された構成点の輝度の強さを、前後の水平走査線1本分の構成点の数を計数予定枚数で除算した値の25%から75%の値の数の構成点と比較して、判定された構成点の輝度の強さが、比較する前後の構成点の輝度の強さより全て強い場合に非影部と判定し、判定された非影部を用紙の背部分とし、用紙の背部と判定された構成点と次に用紙の背部と判定された構成点間の構成点の数を順次、最初に用紙の背部判定された構成点と最後に用紙の背部判定された構成点の間の構成点の数を、計数予定枚数より1減算した値で除算して平均的な構成点間の平均値を求め、用紙の幅の個体差による影響を除くために除算した値に、除算された値の25%〜50%の値を加算及び減算した値と比較して、加算した値より大きい場合や減算された値より小さい場合に、用紙の揃い状態の異常、または折り加工の形状の異常、折り加工後の用紙の厚さの異常として検出することを特徴とする折り加工された用紙の高精度異常検出方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の折り加工された用紙の高精度異常検出方法によれば、用紙の揃い状態の異常、または折り加工の形状の異常、または折り加工後の用紙の厚さの異常として異常検出することができるため、最終的には、誤計数を防止し、安定した高精度の計数を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】 折り加工された用紙の一例を示す平面図である。
【図2】 折り加工された複数の用紙1の枚数を計数する手段を示す説明図である。
【図3】 X軸に水平走査線構成点をとり、Y軸に信号の強さをとって表示したグラフであって、移動平均化前のノイズが含まれる状態を示している。
【図4】 X軸に水平走査線構成点をとり、Y軸に信号の強さをとって表示したグラフであって、移動平均後のノイズが除去された状態を示している。
【図5】 用紙3枚分までの模式的グラフであって、移動平均化前のノイズが含まれる状態を示している。
【図6】 用紙3枚分までの模式的グラフであって、移動平均後のノイズが除去された状態を示している。
【図7】 (A)は折り加工された複数の用紙1の一例を示す平面図であり、(B)は(A)の用紙を撮像して得られた水平走査線一本分の開始端から終了端まで信号の強さを(A)の位置と対応するように表示したグラフである。
【図8】 照射距離が長くなり、中央部から両端に向かって信号の強さが減少した場合のグラフである。
【図9】 図8において、8分割された各部分の平均値を○で示したグラフである。
【図10】 図9において基準となる基準屈曲線、用紙間の広さ、あらかじめ設定した下限値を示したグラフである。
【図11】 揃え状態が乱れた用紙が含まれた場合のグラフであって、グラフに変化がある状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に基づいて本発明の実施態様を詳細に説明する。
図1は所望の大きさに折り加工された用紙の一例であって、1は二つ折りされた用紙、2は二つ折りされた用紙1の背部であり、背部2は図のように半円形状になる。
【0011】
図2は、折り加工された複数の用紙1の枚数を計数する手段を示すものであって、折り加工された複数の用紙1を背部2が同一平面に並ぶように揃え、両側から押さえ板3で押さえ、背部2の前方の斜め方向から照明装置4で光を照射して背部の凸部に非影部(輝部)5を、背間の凹部に影部6を生じさせる。照明装置4は、右方又は左方のいずれか一方に配置してあれば良いが、右方と左方の両斜め方向に配置して、両斜め方向から照射すると、均一な照明が可能である。揃えた複数の用紙1の背部2と両側の押さえ板3とを、その前方に固定配置したテレビカメラ7で、すべての影部6が撮像されるように影部6とテレビカメラ信号の水平走査線と直角となるように撮像する。テレビカメラ7の位置は左右が均一に撮像することができるように複数の用紙1の中央であることが望ましい。得られた画像は画像モニター8で画像の状態を確認し、良好な画像を得るようにする。
【0012】
次に、テレビカメラ7がアナログ方式のカラーテレビカメラの場合には、カラーテレビカメラから得られたアナログカラー画像信号をカラーアナログーデジタル変換回路9によって、赤、緑、青の色の強さを多値化したデジタル信号に変換し、コンピュータ10に送り、多値化したデジタル化信号のそれぞれの色の強さを、水平走査線を構成する各構成点に対応する多値化した色信号に変換する。得られたデジタル信号の三色すべてを計数に使用することもできるし、用紙の色に応じてもっとも強く現れる最適の色信号を選び、代表する信号とすることもできる。特に、用紙の色が紺色・青色系統の場合には、青色信号だけが鮮明にあらわれ、赤・緑色の色の強さは不鮮明になるので、誤計数を防止するために計数に使用しない方がよい場合が多い。紺色・青色系統の用紙色の場合には、モノクロカメラを使用すると、計数が難しくなるので、これらの色の用紙の計数には、カラーテレビカメラを使用することが望ましい。
【0013】
テレビカメラ7がモノクロテレビカメラの場合には、得られた画像信号をカラーアナログーデジタル変換回路9をモノクロアナログーデジタル回路に変更し、前記モノクロアナログーデジタル回路に送り、アナログ輝度信号を多値化した輝度信号に変換し、図2のコンピュータ10に送り、画像信号の輝度を水平走査線を構成する各構成点に対する多値化した信号に変換する。以下の説明では、輝度をカラーの一色と同様に扱うこととする。
【0014】
変換された赤・緑・青の色の強さの値を、一方端から他方端まで、前記のアナログカラーテレビカメラの解像度の数の構成されるデジタル信号の各構成点に対応させて順次記憶させ、揃えた複数の用紙1の計数にさいしては、一方の押さえ板3から複数の用紙1を経て他方の押さえ板3に至るまでの水平走査線を構成する各構成点の信号の強さを、影部6と直交する方向に水平走査線1本分検出し、コンピュータモニター11で、図3に示すようにX軸に水平走査線構成点をとり、Y軸に信号の強さをとって表示し、水平走査線構成点の各点に対する信号の強さを示す点を直線で結ぶグラフを表示する。このグラフでは、輝部5と影部6が山部と谷部を形成して振幅するように現れ、輝部5と影部6をその信号の強さの差として知ることができる。
【0015】
この信号の現れ方を利用して、前記水平走査線1本分の色の強さを一方の押さえ板3から複数の用紙1を経て他方の押さえ板3まで解析すると、複数の用紙1の枚数の計数や厚さの算出ができるが、図3に示すように、実際には山部と谷部の途中に微妙なノイズが生じて、正確な計数、算出に問題があることもわかる。
【0016】
図3に示すグラフのように、信号に背部の形状や用紙の特性、印刷状態によりノイズが含まれる場合には、ノイズを除去するため、下記の数式を用いて移動平均し、図4に示すグラフのようにノイズを除去することが望ましい。図3は実際の移動平均化前のグラフの状態を示し、図4は枚数を24枚とし、水平走査線構成点数を640個とし、平均化個数を12個として、実際の移動平均化後のグラフを示す。
【0017】
以下に、数式を用いる移動平均手法を用いてノイズを除去する例を示す。
図5は、得られた信号の強さを水平走査線開始端から用紙3枚分まで表示した模式的グラフであって、X軸に水平走査線、Y軸に信号の強さを示し、水平走査線開始端からの信号の強さS0、S1、S2、S3、・・・S48、S49、S50、S51をグラフにプロットし、各点間を結んだもので、S6、S25、S30、S45にノイズが含まれていることが分かる。これらの点はその前後の平均的傾向から突出したものである。
【0018】
そこで、これらのノイズを除去するためには、水平走査線開始端から終了端までの各点の信号の強さSxを、それぞれの点とその前後の複数の点の信号の強さを平均化した平均値値に修正することにより、前後の平均的傾向からの突出を除去する。そこで、任意の点Sxの平均値は、点Sxとその前後の複数の点の信号の強さを平均した値となる。ここで、平均化するために使用する前後の個数(平均化個数)を前後それぞれn個とすると、平均に使用する総数(平均化総数)は、n+n+1個である。
【0019】
そこで、n=3とした場合の例をあげて説明すると、点S3の平均値は、
S3の平均値=(S0+S1+S2+S3+S4+S5+S6)÷(3+3+1)となる。
従って、n=3の場合の任意の点Sxの平均値は、次のようにして計算する。
Sxの平均値=(S(x−3)+S(x−2)+S(x−1)+Sx+S(x+1)+S(x+2)+S(x+3))÷(3+3+1)
従って、一般にn=nの場合の任意の点Sxの平均値は、次のようにして計算する。
Sxの平均値=(S(x−n)+…+S(x−1)+…Sx+…+S(x+1)+…+S(x+n))÷(n+n+1)
【0020】
ただし、S0の場合のように、その点の前側にデータが存在しない場合や、n=5でS4の場合のように、前側に必要なデータ数が存在しない場合や、同様に水平走査線終了端付近で後ろ側に必要なデータが存在しない場合は、存在するデータだけで平均化を行う。
即ち、n=5で、S4の場合には、下記式によって計算する。
S4の平均値=(S0+S1+S2+S3+S4+S5+S6+S7+S8+S9)÷(4+5+1)
なお、nの値は計数対象の用紙の状態により適切な値を選択することが望ましいが、水平走査線を構成する点数を計数予定枚数で除算した値の40%から60%程度の値が望ましく、本発明では、3〜15とする。
【0021】
図6は、上記の計算式を用いて移動平均化してノイズを除去した場合の理想的なグラフで、ノイズを除去し、グラフを先鋭化することにより、後述する山の頂点部が判別しやすく、頂点間の構成点の個数が精密に算出できる。
【0022】
図7(B)は、本発明者が特開2007−238324号公報で開示したように、横軸に水平走査線構成点をとり、縦軸に水平走査線一本分の開始端から終了端まで信号の強さをとって表したグラフであって、S0からS119の各点の位置は水平走査線の構成点の開始端X0から終了端X119に対応する信号の強さを表示している。任意の点Snが山の頂点であるための条件は、基準線X−Yより高いこと、かつ点Snとその前後の設定個数の各比較点とそれぞれ比較し、Sn点がすべての比較点よりも高いことが必要である。
【0023】
上記の比較点の個数(比較個数)を前後それぞれ4ヶずつとした例をあげて説明すると、点Snが山の頂点であるための条件式は下記の通りとなる。
Sn>Sn−1、Sn>Sn−2、Sn>Sn−3、Sn>Sn−4、
Sn≧S+1 、Sn≧Sn+2、Sn≧Sn+3、Sn≧Sn+4
ここで、厳密には、同じ値がある場合の処理のため、前部は不等号、後部は不等号と等号による計算とする。上記の条件式をすべて満たす場合には、点Snが山の頂点であると判定し、満たさない場合には、山の頂点であるとの判定をしないこととする。
【0024】
そこで、水平走査線開始端から終了端までのすべての構成点の値を順次Snに代入して、山の頂点かどうかを計算して判定する。なお、端部においては、比較する構成点が存在しない場合があり、この場合には、判定対象外とし、本例の場合には、図7(B)のS4から順次、S5、S6・・・S119までをSnに代入して比較し、山の頂点か否かを判定する。
【0025】
例えば、S1からS15は基準線より低く対象外となり、基準線より上のS17の場合には、S17とS16、S17とS15、S17とS14、S17とS13、S17とS18、S17とS19、S17とS20、S17とS21を比較すると、S17が比較するすべての点より高いとはいえないので、S17は山の頂点であると判定されない。これに対して、基準線より上のS21の場合には、比較対象となるS17、S18、S19、S20、およびS22、S23、S24、S25のすべてよりも高いので、S21は、山の頂点として判定される。
【0026】
上記の山の頂点を判定するための比較個数は、用紙の紙質、折り形態、印刷状態によって最適な個数を設定することが望ましいが、水平走査線の構成点数を計数予定枚数で除算した比率が25%ないし75%の設定範囲内の個数とすることとする。図7(B)の例では、水平走査線の構成点数が200個であって、予定計数枚数が12枚であるので、設定範囲内の最小の比較個数は200÷12×25(%)÷100で4個となる。
【0027】
比較個数が4個の場合の山の頂点の判定については、前述のとおりであるが、基準線にかかわりなく、SnがS0の場合や、SnがS1からS3の場合には、Snの前に信号が比較個数の4個が存在しないため、その場合は判定対象外とする。基準線が0の場合には実際の判定はS4から、水平走査線終了端の5個前の195個目の信号までとする。
【0028】
上記の計算式に基づき、前後それぞれの比較個数を4として、図7(B)の各構成点の信号の強さをS4から終了端方向の195個目の点まで(本例ではS119まで)判定を行うと、S21、S36、S50、S66、S87、S104が山の頂点として判定される。
判定方法を演算式で表すと下記のようになる
Sn>Sn−1、Sn>Sn−2、Sn>Sn−3、Sn>Sn−4、
Sn≧S+1 、Sn≧Sn+2、Sn≧Sn+3、Sn≧Sn+4、
Sn>基準線
すなわち本例においては枚数は6枚と正確に計数される
【0029】
しかし、比較個数として設定範囲の最小値より小さい3を採用して、下記の計算式に基づき、図7(B)の構成点を水平走査線の開始端(図7(B)のS3)から終了端方向(本例では図7(B)のS119まで)に計算を行うと、S21、S36、S50、S66、S71、S82、S87、S97、S104が山の頂点として判定され、山の頂点は9個となり、演算範囲内では9枚となる誤計数が発生する。
Sn>Sn−1、Sn>Sn−2、Sn>Sn−3、
Sn≧S+1 、Sn≧Sn+2、Sn≧Sn+3、
Sn>基準線
【0030】
図7(B)の例では、水平走査線の構成点数が200個であって、予定計数枚数が12枚であるので、設定範囲内の最大の比較個数は、200÷12×75÷100で12個となる。 そこで、前後それぞれの比較個数を12として、下記の計算式に基づき、図7(B)の構成点を水平走査線の開始端(図7(B)のS12)から終了端方向(本例では図7(B)のS119まで)に計算を行うと、S21、S36、S50、S66、S87、S104が山の頂点として判定され、演算範囲内では枚数は6枚と正確に計数される。
Sn>Sn−1、Sn>Sn−2、Sn>Sn−3・・・Sn>Sn−12、
Sn≧S+1 、Sn≧Sn+2、Sn≧Sn+3・・・Sn≧Sn+12、
Sn>基準線
【0031】
しかし、前後の比較個数を最大の割合より大きい13として、下記の計算式に基づき、図7(B)の構成点を水平走査線の開始端(図7(B)のS12から)終了端方向(本例では図7(B)のS119まで)に計算を行うと、用紙A,B,C,D,EのS21、S36、S50、S66、S87が山の頂点として判定され、用紙Fが山の頂点と判定されず、5個となり、演算範囲内では5枚となる誤計数が発生する。
Sn>Sn−1、Sn>Sn−2、Sn>Sn−3・・・Sn>Sn−13、
Sn≧S+1 、Sn≧Sn+2、Sn≧Sn+3・・・Sn≧Sn+13、
Sn>基準線
【0032】
図7(B)の例では、水平走査線の構成点数が200個であって、予定計数枚数が12枚であるので、設定範囲(25〜75%)の平均値を使用した比較個数は200÷12×50÷100で8個となる。前後それぞれの比較個数を8として、下記の計算式に基づき、図7(B)の構成点を水平走査線の開始端(図7(B)のS8から)終了端方向(本例では図7(B)のS119まで)に計算を行うと、S21、S36、S50、S66、S87、S104が、山の頂点として検出され演算範囲内では枚数は6枚と正確に計数される。
Sn>Sn−1、Sn>Sn−2、Sn>Sn−3・・・Sn>Sn−8、
Sn≧S+1 、Sn≧Sn+2、Sn≧Sn+3・・・Sn≧Sn+8、
Sn>基準線
本例の場合では、比較個数が4から12の範囲で適正に判定できるが、もっとも安定して計数するためには比較個数を8とすることが望ましい。
【0033】
なお、水平走査線の構成点数が200個であって、予定計数枚数が20枚である場合には、標準的な設定範囲内の最適比較個数は200÷20×50÷100で、5個となり、この場合には、比較個数は、3から8の範囲で正確な計数が可能となる。
【0034】
図8は図5のようなノイズのない理想的なグラフであるが、全体の形状で色の強さが中央部から両端に向かって減少した例であって、照明の照射や、照明からの距離などの影響がある場合であり、本発明者の従来方法ではこの例の場合には図10などの線分C−Dを基準として計数を行っていたので、問題であった。
【0035】
本発明では、水平走査線を8ないし20のいずれかに分割し、あらかじめ設定された下限線ABの値を下限値として採用して、赤、緑、青ごとにそれぞれの分割された範囲で、範囲内の構成点の色の強さの平均値を求める。次いで、これを分割範囲の中央の構成点位置の値とし、かつ両端の値をあらかじめ設定された下限線ABの値として採用して一方端から順に分割範囲の中央の構成点位置の値を次々に結び、他端まで結んで基準屈曲線を形成し、その線上の値をそれぞれの構成点に対応する基準値として採用する。即ち、分割された部分の色の強さの平均値をあらかじめ設定した下限線ABを下限値として採用して演算し、両端を下限値とし、各分割部分の中央を結んだ屈曲線を形成し、その屈曲線上の値をそれぞれ構成点に対応する基準値として採用する。ここで、屈曲線は、曲線で結んだ線であっても良い。
【0036】
図9の例では、8分割とし、分割部分の平均値を各分割部分の中央に表している。
構成点の点数が640とすると、一分割あたりの構成点は80個となり、最初の構成点の平均は最初の構成点をS0から80個目のS79のうち下限線ABより低い値は下限値に変更した後の合計を80で除算した値になり、図の右から順次S80からS159の平均値、S160からS239の平均値、以下同様に演算して、終端部分は最初部分と同様に演算する。
【0037】
分割数は通常8分割で十分であるが、計数対象の用紙の幅が10cm以上のような広い場合には、光源からの距離、照明の照射が全体に均一にあたらないため、広さに合わせて最大20分割すると、適正な基準屈曲線が作成することができる。
【0038】
図10は、両端には下限線の値を採用し、そしてそれぞれの分割範囲の平均値を結んだ屈曲線A−a−b−c−d−e−f−g−h−Bを表している。
【0039】
本発明では、一方端から他方端まで前記水平走査線1本分の構成点の色の強さの測定信号を順次それぞれの構成点ごとに、構成点の値と対応する基準値と比較して、基準値より色が強い構成点を判定し、判定された構成点の色の強さを、前後の水平走査線1本分の構成点の数を計数予定枚数で除算した値の25%から75%の値の数の構成点と比較して、判定された構成点の色の強さが、比較する前後の構成点の色の強さより全て強い場合に非影部と判定し、判定された非影部を用紙の背部とし、背部の数を積算して用紙の枚数を計数する。図10の場合においては、用紙が正常な場合であるので、適正な計数が可能である。
【0040】
これに対して、図11では、計数対象の用紙の揃えが乱れた状況もしくは、均一ではない用紙が存在し、S部分において基準屈曲線の一部d−eより低くなっているため、この部分で1枚計数が行われず正常値と比較して1枚少ない状況になる。本発明者の従来方法では線分C−Dより高いため、この例の場合には乱れた状態でも用紙は計数され、単純に計数を行うだけの場合には、どのような場合にも計数を行えるが、精度の高い正確な計数を行う場合には、用紙の揃えの乱れ、均一ではない用紙などを検出することが重要であって、これによって始めて誤計数を防止することが可能になるのである。
【0041】
本発明者の従来の方式では端部の用紙と中央部の用紙では、用紙の揃えの乱れ、均一ではない用紙が存在した場合に、端部は基準線C−Dに近いため用紙が検出されやすい。中央部では端部と比較して基準線C−Dと遠いため用紙が検出されてしまう欠点があったが、本発明では、各用紙の間の構成点数を平均的な用紙間の構成点の点数と比較し、用紙の揃えの乱れ、均一ではない用紙などを検出でき、計数に使用する基準となる基準線が水平線ではなく、水平走査線の形状に合わせた屈曲線に設定されるため、用紙の位置に関係なく厳密に計数でき、用紙間の間の構成点数の比較が行いやすくなるのである。
【0042】
本発明では、用紙の背部と判定された構成点と次に用紙の背部と判定された構成点間の構成点の数を順次算出し、算出されたそれぞれの構成点間の構成点の数を最初に用紙の背部判定された構成点と最後に用紙の背部判定された構成点の間の構成点の数を計数予定枚数より1減算した値で除算して平均的な構成点間の平均値を求め、用紙の幅の個体差による影響を除くために除算した値に、除算された値の25%〜50%の値を加算及び減算した値と比較して、加算した値より多い場合や減算された値より少ない場合に、用紙の揃い状態の異常、または折り加工の形状の異常、または折り加工後の用紙の厚さの異常として異常検出するのである。なお、後述のように、理想的な均一な用紙において特定した各背部位置と順次検査される複数の用紙の各背部の位置を比較し平均的な構成点間の個数の15%から50%以上位置が異なる場合に異常な状態として検出することも可能である。なお、平均的な用紙間の構成点の点数は理想的な複数の用紙の測定時の算出値を使用しても良い。
【0043】
下記に用紙間の構成点数の比較の詳細を示す。
最初に用紙1枚と判定された構成点と最後に用紙1枚と判定された構成点の間の構成点の点数をGとし、これを計数枚数より1減算した値で除算して用紙間の構成点の点数の平均数を算出して、これをHとする。用紙枚数が30枚の場合には、HはG÷29となり、1枚当たりの間隔幅(構成点数)を意味する。次に、用紙には個体差があるので、これを考慮して許容値を与えるため、算出された平均値Hに25%から50%の値を乗算した値をIとする。用紙1枚当たりの間隔幅の0.25〜0.5を許容幅とするものである。ここで、許容幅は、厚めの場合と薄目の場合があるので、厚めの場合には、HにIを加算してJとし、厚めの許容幅とし、薄めの場合には、HにIを減算してKとし、薄めの許容幅とする。実際に測定されたそれぞれの用紙間の構成点の幅xをJおよびKと比較して、実際に得られた構成点の点数がJより大きい場合とKより小さい場合には、異常な背部間の構成点の点数として用紙の幅の異常状態を検出、表示することができる。
【0044】
なお、異常な構成点を検出する場合には、理想的な用紙で特定した背部位置をLとし、次に検査された複数の用紙の背部をMとし、LとMの構成点の位置の差を間隔幅Nとし、Gに15%から50%乗算した間隔幅の許容幅をOとし、NとOとを比較してNが多い場合には、異常な構成点位置とすることが可能である。上記のNは各位置について検査、算出することが可能である。
【0045】
上記の両検査時において、それぞれの用紙間の構成点の点数が異常な場合や、構成点位置が異常な場合には、用紙の揃い状況の異常、形状が変化した用紙の混在、折り工程中に用紙の間に用紙が挟まった用紙の混在、2枚を同時に折った用紙の混在が検出でき、コンピュータなどの画面に表示することで走査員に異常の発生とその位置を明示することができる。
【0046】
以上のように、計数に使用する基準を走査線の形状に合わせた屈曲線にすることにより用紙の位置にかかわらず、同一の条件で計数することが可能であり、しかも、用紙間の構成点の点数より用紙の揃えの乱れ、均一ではない用紙などを検出することが可能であり、最終的には、安定した正確な計数を可能とするものである。
【符号の説明】
【0047】
1 二つ折りされた用紙
2 背部
3 押さえ板
4 照明装置
5 輝部
6 影部
7 テレビカメラ
8 画像モニター
9 アナログーデジタル変換回路
10 コンピュータ
11 コンピュータモニター
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り加工された複数の用紙を背部が同一平面に並ぶように揃え、揃えた複数の用紙を両側から押さえ板で押さえ、背部の前方斜めより光を照射して背間の凹部に影部、背部に非影部を生じさせ、前記の両側の押さえ板と、前記の揃えた複数の用紙の背部を前方よりアナログ方式のカラーテレビカメラで、前記の凹部の影部が、前記アナログ方式のカラーテレビカメラから得られるカラー画像信号の水平走査線と直角になるように撮像し、得られたアナログカラー画像信号の背部撮像部の水平走査線1本分のアナログ信号の赤・緑・青の色の強さを、一方端から他方端までカラーアナログ−デジタル変換回路によって、前記のアナログカラーテレビカメラの最小解像単位ごとに多値化した値に変換し、変換された赤・緑・青の色の強さの値を、一方端から他方端まで、前記のアナログカラーテレビカメラの解像度の数の構成されるデジタル信号の各構成点に対応させて順次記憶させ、記憶された色の強さの値を前後の3〜15の値で移動平均処理して平滑化し、赤・緑・青の3色の水平走査線1本分の構成点を、均一に8ないし20に分割し、あらかじめ設定された下限線の値を下限値として採用して、赤、緑、青ごとにそれぞれの分割された範囲の構成点の色の強さの平均値を求め、これを分割範囲の中央の構成点位置の値とし、かつ両端の値をあらかじめ設定された下限線の値を下限値として採用して、一方の端から順に分割範囲の中央の構成点位置の値を次々に結び、他方端まで結んで基準屈曲線を作成し、その線上の値をそれぞれの構成点に対応する基準値として採用し、一方端から他方端まで前記水平走査線1本分の構成点の色の強さの測定信号を順次それぞれの構成点ごとに、対応する基準値と比較して、基準値より色が強い構成点を判定し、判定された構成点の色の強さを、前後の水平走査線1本分の構成点の数を計数予定枚数で除算した値の25%から75%の値の数の構成点と比較して、判定された構成点の色の強さが、比較する前後の構成点の色の強さより全て強い場合に非影部と判定し、判定された非影部を用紙の背部分とし、用紙の背部と判定された構成点と次に用紙の背部と判定された構成点間の構成点の数を順次、最初に用紙の背部判定された構成点と最後に用紙の背部判定された構成点の間の構成点の数を、計数予定枚数より1減算した値で除算して平均的な構成点間の平均値を求め、用紙の幅の個体差による影響を除くために除算した値に、除算された値の25%〜50%の値を加算及び減算した値と比較して、減算された値より小さいか、加算された値より大きい場合には異常として検出することを特徴とする折り加工された用紙の高精度異常検出方法。
【請求項2】
折り加工された複数の用紙を背部が同一平面に並ぶように揃え、揃えた複数の用紙を両側から押さえ板で押さえ、背部の前方斜めより光を照射して背間の凹部に影部、背部に非影部を生じさせ、前記の両側の押さえ板と、前記の揃えた複数の用紙の背部を前方よりアナログ方式のモノクロテレビカメラで、前記の凹部の影部が、前記アナログ方式のモノクロテレビカメラから得られる輝度信号の水平走査線と直角になるように撮像し、得られたアナログ輝度信号の背部撮像部の水平走査線1本分のアナログ信号の輝度の強さを、一方端から他方端までモノクロアナログ−デジタル変換回路によって、前記のアナログモノクロテレビカメラの最小解像単位ごとに多値化した値に変換し、変換された輝度の強さの値を、一方端から他方端まで、前記のアナログモノクロテレビカメラの解像度の数の構成されるデジタル信号の各構成点に対応させて順次記憶させ、記憶された輝度の強さの値を前後の3〜15の値で移動平均処理して平滑化し、輝度の水平走査線1本分の構成点を、均一に8ないし20に分割し、あらかじめ設定された下限線の値を下限値として採用して、それぞれの分割された範囲の構成点の輝度の強さの平均値を求め、これを分割範囲の中央の構成点位置の値として採用して、一方端から順に分割範囲の中央の構成点位置の値を次々に結び、最後は他方端まで結んで構成される基準屈曲線を作成し、得られた屈曲線上の点をそれぞれの構成点に対応する基準値として採用し、一方端から他方端まで前記水平走査線1本分の構成点の輝度の強さの測定信号を順次それぞれの構成点ごとに、対応する基準値と比較して、基準値より輝度が強い構成点を判定し、判定された構成点の輝度の強さを、前後の水平走査線1本分の構成点の数を計数予定枚数で除算した値の25%から75%の値の数の構成点と比較して、判定された構成点の輝度の強さが、比較する前後の構成点の輝度の強さより全て強い場合に非影部と判定し、判定された非影部を用紙の背部分とし、用紙の背部と判定された構成点と次に用紙の背部と判定された構成点間の構成点の数を順次、最初に用紙の背部判定された構成点と最後に用紙の背部判定された構成点の間の構成点の数を、計数予定枚数より1減算した値で除算して平均的な構成点間の平均値を求め、用紙の幅の個体差による影響を除くために除算した値に、除算された値の25%〜50%の値を加算及び減算した値と比較して、加算した値より大きい場合や減算された値より小さい場合に、用紙の揃い状態の異常、または折り加工の形状の異常、折り加工後の用紙の厚さの異常として検出することを特徴とする折り加工された用紙の高精度異常検出方法。
【請求項1】
折り加工された複数の用紙を背部が同一平面に並ぶように揃え、揃えた複数の用紙を両側から押さえ板で押さえ、背部の前方斜めより光を照射して背間の凹部に影部、背部に非影部を生じさせ、前記の両側の押さえ板と、前記の揃えた複数の用紙の背部を前方よりアナログ方式のカラーテレビカメラで、前記の凹部の影部が、前記アナログ方式のカラーテレビカメラから得られるカラー画像信号の水平走査線と直角になるように撮像し、得られたアナログカラー画像信号の背部撮像部の水平走査線1本分のアナログ信号の赤・緑・青の色の強さを、一方端から他方端までカラーアナログ−デジタル変換回路によって、前記のアナログカラーテレビカメラの最小解像単位ごとに多値化した値に変換し、変換された赤・緑・青の色の強さの値を、一方端から他方端まで、前記のアナログカラーテレビカメラの解像度の数の構成されるデジタル信号の各構成点に対応させて順次記憶させ、記憶された色の強さの値を前後の3〜15の値で移動平均処理して平滑化し、赤・緑・青の3色の水平走査線1本分の構成点を、均一に8ないし20に分割し、あらかじめ設定された下限線の値を下限値として採用して、赤、緑、青ごとにそれぞれの分割された範囲の構成点の色の強さの平均値を求め、これを分割範囲の中央の構成点位置の値とし、かつ両端の値をあらかじめ設定された下限線の値を下限値として採用して、一方の端から順に分割範囲の中央の構成点位置の値を次々に結び、他方端まで結んで基準屈曲線を作成し、その線上の値をそれぞれの構成点に対応する基準値として採用し、一方端から他方端まで前記水平走査線1本分の構成点の色の強さの測定信号を順次それぞれの構成点ごとに、対応する基準値と比較して、基準値より色が強い構成点を判定し、判定された構成点の色の強さを、前後の水平走査線1本分の構成点の数を計数予定枚数で除算した値の25%から75%の値の数の構成点と比較して、判定された構成点の色の強さが、比較する前後の構成点の色の強さより全て強い場合に非影部と判定し、判定された非影部を用紙の背部分とし、用紙の背部と判定された構成点と次に用紙の背部と判定された構成点間の構成点の数を順次、最初に用紙の背部判定された構成点と最後に用紙の背部判定された構成点の間の構成点の数を、計数予定枚数より1減算した値で除算して平均的な構成点間の平均値を求め、用紙の幅の個体差による影響を除くために除算した値に、除算された値の25%〜50%の値を加算及び減算した値と比較して、減算された値より小さいか、加算された値より大きい場合には異常として検出することを特徴とする折り加工された用紙の高精度異常検出方法。
【請求項2】
折り加工された複数の用紙を背部が同一平面に並ぶように揃え、揃えた複数の用紙を両側から押さえ板で押さえ、背部の前方斜めより光を照射して背間の凹部に影部、背部に非影部を生じさせ、前記の両側の押さえ板と、前記の揃えた複数の用紙の背部を前方よりアナログ方式のモノクロテレビカメラで、前記の凹部の影部が、前記アナログ方式のモノクロテレビカメラから得られる輝度信号の水平走査線と直角になるように撮像し、得られたアナログ輝度信号の背部撮像部の水平走査線1本分のアナログ信号の輝度の強さを、一方端から他方端までモノクロアナログ−デジタル変換回路によって、前記のアナログモノクロテレビカメラの最小解像単位ごとに多値化した値に変換し、変換された輝度の強さの値を、一方端から他方端まで、前記のアナログモノクロテレビカメラの解像度の数の構成されるデジタル信号の各構成点に対応させて順次記憶させ、記憶された輝度の強さの値を前後の3〜15の値で移動平均処理して平滑化し、輝度の水平走査線1本分の構成点を、均一に8ないし20に分割し、あらかじめ設定された下限線の値を下限値として採用して、それぞれの分割された範囲の構成点の輝度の強さの平均値を求め、これを分割範囲の中央の構成点位置の値として採用して、一方端から順に分割範囲の中央の構成点位置の値を次々に結び、最後は他方端まで結んで構成される基準屈曲線を作成し、得られた屈曲線上の点をそれぞれの構成点に対応する基準値として採用し、一方端から他方端まで前記水平走査線1本分の構成点の輝度の強さの測定信号を順次それぞれの構成点ごとに、対応する基準値と比較して、基準値より輝度が強い構成点を判定し、判定された構成点の輝度の強さを、前後の水平走査線1本分の構成点の数を計数予定枚数で除算した値の25%から75%の値の数の構成点と比較して、判定された構成点の輝度の強さが、比較する前後の構成点の輝度の強さより全て強い場合に非影部と判定し、判定された非影部を用紙の背部分とし、用紙の背部と判定された構成点と次に用紙の背部と判定された構成点間の構成点の数を順次、最初に用紙の背部判定された構成点と最後に用紙の背部判定された構成点の間の構成点の数を、計数予定枚数より1減算した値で除算して平均的な構成点間の平均値を求め、用紙の幅の個体差による影響を除くために除算した値に、除算された値の25%〜50%の値を加算及び減算した値と比較して、加算した値より大きい場合や減算された値より小さい場合に、用紙の揃い状態の異常、または折り加工の形状の異常、折り加工後の用紙の厚さの異常として検出することを特徴とする折り加工された用紙の高精度異常検出方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−95599(P2013−95599A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250119(P2011−250119)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(595129821)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(595129821)
【Fターム(参考)】
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