説明

折り畳み可能な容器のための蓋

キャップ(4)内に位置する浮揚バルブ(5)を備えた可撓性パッケージ(2、3)のための蓋(1)である。キャップ(4)は空気を排出するための開口(14)を備えている。バルブ(5)には容器(2、3)を折り畳むときの空気の流量を調整するためのスプリング(15)が組み込まれている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は折り畳み可能な容器のための蓋に関する。
【背景技術】
【0002】
オーストラリア特許738438には、内部に閉鎖バルブを有する折り畳み可能な容器が開示されている。容器の内容物が空にされるとき、容器の側壁は容器の容積を減少するように折り畳むことができる。閉鎖バルブは、残りの内容物と容器の排出口の間のシールの役割を果たす。
【0003】
本発明はオーストラリア特許738438に開示された発明と似た課題を有しており、そのような容器のコストを低減するのが主たる目的である。
【0004】
本発明のさらなる目的および利点は、実施例が記載された詳細な説明から明らかである。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、外ねじのある排出口を備えた折り畳み可能な液体容器のための蓋手段が提供される。
【0006】
その蓋手段は、(a)空気排出手段を有するキャップおよび、(b)上記排出口内にバルブを有し、そのバルブは、ねじのある排出口の先端部およびキャップに係合する周縁フランジと、排出口内に伸びる半球状のダイアフラムドームとを有し、上記配置および構成によって、容器の液体内容物が減少するとき、容器内の頭部空間の空気は空気排出手段によって排出することができる。
【0007】
空気排出手段は、容器の内部を大気に連通するために、キャップの内壁上に位置する空気通路と、キャップの頂部または側壁に一つ以上の開口を有している。
【0008】
排出口は、内部の周縁に向かう出っ張りを有している。
【0009】
バルブは、シリコーンまたは類似の材料で成形することができる。
【0010】
キャップは、プラスチックで成形することができる。
【0011】
容器は、プラスチックで成形することができる。
【0012】
容器は、紙製ボードを含む積層板で成形することができる。
【0013】
蓋手段は、ドームの基部とキャップの間に位置する偏倚スプリングを含むことができる。
【実施例】
【0014】
本発明は、折り畳み可能な液体容器2、3に固定するための矢印1で示される蓋手段を提供する。
【0015】
蓋手段は、空気排出機構を備えたキャップ4と、矢印5によって示されるバルブ5を有している。
【0016】
そのバルブは、容器のねじ付き排出口8の先端部7とキャップ4の頂部壁9に係合可能な周縁フランジ6と、排出口内に伸びる半球状のドーム10を備えている。
【0017】
空気排出機構は、キャップ4とバルブ5の相互作用によって得られる。
【0018】
キャップ4には、容器の外ねじ12に適合する内ねじ11が形成されている。
【0019】
キャップの内壁には複数の縦みぞ13が形成されている。各縦みぞは縦みぞの頂部の開口14に通じている。
【0020】
容器の内容物が使用されるとき、容器の頭部空間から排出される空気を減少することが望ましいので、キャップとダイアフラムが元の位置に戻され、軸方向の圧力が容器に付加されて、ダイアフラムの出っ張りが上昇し、空気が図1に示すように開口を経て排出される。
【0021】
キャップが完全な密閉状態から半回転して通気可能な状態にされ、このようにしてキャップとびんの間にバルブの間隙が設けられる。
【0022】
容器の中の流体がバルブに達すると、その浮力によってバルブをキャップに対してロックして、さらに空気または湿気が排出されるのを阻止する。
【0023】
折り畳み可能な容器を引き戻して逆方向に吸引し、バルブをびんの排出口の先端部上に戻し、ビンの再膨張を防ぐために必要な流体固着が形成される。
【0024】
完全に閉じられるまでキャップをねじることによって、最終的な永久シールが形成される。密閉位置と通気位置の両方を指し示す印をキャップとびんに形成することができる。
【0025】
頭部空間からの空気の経路が図1の右側に矢印によって示されている。
【0026】
排出空気はフランジ6の回りの容器の排出口8の先端部7を通過して、容器の頂部壁9の開口14を経て排出される。
【0027】
追加の空気(図示せず)をキャップの側壁に供給すれば、排出プロセス中に跳ね散らされた液体が人の目に入るのを防止することができる。
【0028】
蓋手段は、折り畳み可能な容器の形状に関わらず使用することができる。
【0029】
図2は、オーストラリア特許738438に開示されたものに類似している容器2を示す。
【0030】
図3は、よく知られたテトラパック(Tetra−pak(登録商標))に類似しているボックスタイプの容器3を示している。
【0031】
本発明のさらに別の例を示す図4、図5、図6に関して、蓋は、ドーム10の基部16とキャップ4の下側の間に位置する偏倚スプリング15を有している。
【0032】
スプリング15は、ステンレス鋼または食品包装用プラスチックから製造することができ、空気と液体の流量を調整する。
【0033】
図4は、キャップが圧縮位置にある状態を示している。容器2が圧縮されるとき、空気は浮揚バルブのシールを通過して、図1に関して説明した内容と同じようにしてキャップの頂部の開口を経て排出される。図5に示す状態にあるとき、容器2内の流体がバルブ5に達すると、流体がバルブを押し上げて開口を経由する空気の流れをブロックする。このようなことが起こると、容器はもはや圧縮されない。容器が圧縮状態から開放されるとき(図6)、容器内のコンチェルティ−ナによる反発によってバルブを容器の首部分に引き寄せ、流体固着が形成される。バルブがこの位置にあるとき、容器は再膨張できない。
【0034】
キャップがきつく締め付けられると(図7)、永久シールが形成される。
【0035】
スプリング15は、それぞれドームとキャップに形成された下部および上部のサドル17、18によって支持することができる。
【0036】
本発明の蓋手段は、折り畳み可能な容器を通気状態として頭部空間を減少するための経済的で信頼できる簡単な作動装置を提供する。
【0037】
以上は本発明の実施例であって、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲において修正や追加が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明による蓋手段を示す可撓性の容器の排出口の断面図である。
【図2】本発明による蓋手段を示す可撓性のびん容器の側面図であり、構成要素が分離されている。
【図3】本発明による蓋手段を示すボックスタイプの容器の斜視図である。
【図4】本発明による蓋手段を示す別の形態の断面図である。
【図5】本発明による蓋手段を示すさらに別の形態の断面図である。
【図6】本発明による蓋手段を示すさらに別の形態の断面図である。
【図7】本発明による蓋手段を示すさらに別の形態の断面図である。
【符号の説明】
【0039】
1 蓋手段
2 液体容器
3 液体容器
4 キャップ
5 バルブ
6 周縁フランジ
7 先端部
8 ねじ付き排出口
9 頂部壁
10 ドーム
11 内ねじ
12 外ねじ
13 縦みぞ
14 開口
15 スプリング
16 基部
17 サドル
18 サドル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気排出機構を備えたキャップと、そのキャップに係合することが可能な浮揚バルブと、容器内の頭部空間の減少によって空気量を調節するスプリングを有する蓋。
【請求項2】
すべての空気が容器から排出されるとき、内容物の流れを阻止するように作用するような形状である半球状、円錐状、円板板または球状の周縁フランジをバルブが備えている請求項1記載の蓋。
【請求項3】
キャップの内面および容器の排出口を密閉するシリコーンまたは同等品からなる軟質の周縁フランジをバルブが備えている請求項2記載の蓋。
【請求項4】
キャップが容器の外ねじに適合する内ねじを備えている請求項1記載の蓋。
【請求項5】
キャップが空気排出機構につながる複数の縦溝を備えた内壁を有している請求項1記載の蓋。
【請求項6】
キャップと容器が、通気位置と密閉位置を指し示す印を備えている請求項1記載の蓋。
【請求項7】
キャップにスプリングの位置決めをするための台座が組み込まれている請求項1記載の蓋。
【請求項8】
バルブにスプリングの位置決めをするための台座が組み込まれている請求項2記載の蓋。
【請求項9】
容器の密閉を確実にするためのキャップの内側と容器の外側の干渉機構。
【請求項10】
スプリングが、ステンレス鋼または食品包装用プラスチックからなる請求項1記載の蓋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−537931(P2007−537931A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−515554(P2006−515554)
【出願日】平成16年6月25日(2004.6.25)
【国際出願番号】PCT/AU2004/000841
【国際公開番号】WO2005/000702
【国際公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【出願人】(506000494)
【Fターム(参考)】