説明

択一式クイズゲーム機及びその制御方法

【課題】 複数個のダミー選択肢を自動的に作成、表示することが可能な択一式クイズゲーム機を提供する。
【解決手段】 解答表示手段(22)が; 設問のカテゴリー別に、各設問の正解となる選択肢を記録する正解選択肢メモリ(221)と; 選択されたカテゴリーの正解選択肢メモリの中から、選択された設問の正解となる1つの正解選択肢のデータを読み出す正解選択肢読出手段(222)と; 選択されたカテゴリーに対応する上記正解選択肢メモリの中から、上記の設問の正解とはなり得ない別の設問に対する正解選択肢を、ダミー選択肢として所定数アトランダムに選択し読み出すダミー選択肢読出手段(223)と; 正解選択肢読出手段により得られた正解選択肢と、ダミー選択肢読出手段により得られたダミー選択肢を、ランダムに配列し、表示する選択肢表示手段(224)と; から構成されたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、択一式クイズゲーム機に関し、特に、正解である選択肢以外の不正解の選択肢(本明細書、特許請求の範囲及び図面において「ダミー選択肢」という。)を自動的に作成、表示することが可能な択一式クイズゲーム機に関する。
【背景技術】
【0002】
クイズゲーム機は、下記の特許文献1ないし5にも開示されているように、これまでにも各種形態のものが提供され、幅広い層の人々に楽しまれている。
それらのクイズゲーム機の多くでは、3択や4択といった択一式の回答形式が採用されている。択一式のクイズゲームは、曖昧な言葉(回答)の解釈が困難なコンピューターにとって、ゲーム機として構成するのには好適であるが、次のような欠点が指摘されている。
(1)選択肢、特にダミー選択肢を作成する作業が面倒である。
(2)或る1つの問題に対して用意された複数の回答選択肢が毎回同様であると、正解をはっきり覚えていなくても、選択肢を見ただけで正解かダミーかが分かるようになり、クイズゲームとしての興趣が半減する。
【0003】
【特許文献1】特開平08−289974号公報
【特許文献2】特開平08−289975号公報
【特許文献3】特開平08−289976号公報
【特許文献4】特開平08−289977号公報
【特許文献5】特開平08−289978号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の問題点を解決するためなされたものであり、その目的とするところは、選択肢が自動的に作成、表示されると共に、1つの設問に対するダミー選択肢を毎回変化させ得る択一式クイズゲーム機及びその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の上記の目的は、
設問を提示する手段(出題手段)と、
提示された設問に対して、正解である1つの正解選択肢と、複数のダミー選択肢と、からなる複数の選択肢を一覧表示する手段(解答表示手段)と、
プレイヤにより操作され、表示された複数の選択肢の中から1つの選択肢を解答として指定する手段(本明細書及び図面中において「解答指定手段」という。)と、
プレイヤにより指定された選択肢が上記正解選択肢であるか否かを判定する手段(本明細書及び図面中において「正誤判定手段」という。)と、
を具備する択一式クイズゲーム機において;
上記「出題手段」が、
多数の設問を、カテゴリー別に、それぞれのインデックスと共に記録した設問メモリと、
プレイヤにより操作されるカテゴリー選択手段と、
カテゴリー選択手段からの出力信号に応動し、選択されたカテゴリーに対応する設問メモリに記録された設問の中から、1つの設問をアトランダムに選択し、読み出す設問選択手段と、
設問選択手段により得られた設問をプレイヤに提示する設問提示手段と、から構成され;
上記「解答表示手段」が、
上記設問のカテゴリー別に、各設問の正解となる選択肢を対応する設問のインデックスと共に記録する正解選択肢メモリと、
選択されたカテゴリーに対応する上記正解選択肢メモリの中から、選択された設問の正解となる1つの正解選択肢のデータを読み出す正解選択肢読出手段と、
選択されたカテゴリーに対応する上記正解選択肢メモリの中から、上記の設問の正解とはなり得ない別の設問に対する正解選択肢を、ダミー選択肢として所定数アトランダムに選択し読み出すダミー選択肢読出手段と、
正解選択肢読出手段により得られた正解選択肢と、ダミー選択肢読出手段により得られたダミー選択肢を、ランダムに配列し、表示する選択肢表示手段と、から構成されたこと;
を特徴とする上記の択一式クイズゲーム機によって達成できる。
【0006】
上記ダミー選択肢読出手段は、上記正解選択肢読出手段により読み出された正解選択肢と同一又は類似の読み仮名を有する別の選択肢については、これをダミー選択肢として採用しない同類読み仮名排除手段を有することが望ましく、更にまた、上記ダミー選択肢読出手段は、上記正解選択肢読出手段により読み出された正解選択肢と特定の関連性を有するものとして予め定められた語句と同一又は類似の読み仮名を有する別の選択肢については、これをダミー選択肢として採用しない関連語句排除手段をも有することが望ましい。
【0007】
また、本発明の上記の目的は、
上記の如く構成される択一式クイズゲーム機を制御する方法であって;
前記出題手段により設問を提示するステップ(以下、「出題ステップ」という。)と、
提示した設問に対して、正解である1つの正解選択肢と、複数のダミー選択肢と、からなる複数の選択肢を、前記解答表示手段により一覧表示するステップ(以下、「解答表示ステップ」という。)と、
表示された上記複数の選択肢の中から1つの選択肢を、プレイヤに、前記解答指定手段により、解答として指定させるステップと、
プレイヤにより指定された選択肢が上記正解選択肢であるか否かを、前記正誤判定手段によって判定するステップと、
を順次実行する場合において;
上記「出題ステップ」が、
プレイヤが、前記カテゴリー選択手段を操作して、所望のカテゴリーを選択したとき、当該カテゴリー選択手段からの出力信号に応動して、多数の設問をカテゴリー別にそれぞれのインデックスと共に記録した前記設問メモリの当該選択されたカテゴリーの設問の中から、前記設問選択手段により1つの設問をアトランダムに選択し、読み出すステップと、
設問選択手段により得られた設問を、前記設問提示手段によってプレイヤに提示するステップと、から構成され;
上記「解答表示ステップ」が、
上記設問のカテゴリー別に、各設問の正解となる選択肢を対応する設問のインデックスと共に記録する正解選択肢メモリから、選択された設問の正解となる1つの正解選択肢のデータを、前記正解選択肢読出手段により読み出すステップと、
選択されたカテゴリーに対応する上記正解選択肢メモリの中から、上記の設問の正解とはなり得ない別の設問に対する正解選択肢を、前記ダミー選択肢読出手段により、ダミー選択肢として所定数アトランダムに選択し読み出すステップと、
正解選択肢読出手段により得られた正解選択肢と、ダミー選択肢読出手段により得られたダミー選択肢を、前記選択肢表示手段により、ランダムに配列し、表示するステップと、から構成されたこと;
を特徴とする択一式クイズゲーム機の制御方法によって達成できる。
【発明の効果】
【0008】
上記の如き構成であると、或る1つの設問Aに対するダミー選択肢が、同一のカテゴリー内の他の多数の設問に対する正解選択肢の中からアトランダムに自動的に複数個選択され、当該設問Aの正解選択肢と共にランダムに配列して表示されるので、設問Aに対するダミー選択肢をわざわざ作成する労力とコストが不要となるものである。
即ち例えば、プレイヤに楽曲のイントロ部分を聴かせてその曲名を当てさせるゲームの場合、プレイヤに予め出題される楽曲の範囲(カテゴリー)を例えば「演歌」に指定させておけば、答えの方向性(カテゴリー)が限定されるので、演歌Aのイントロを聴かせ、正解選択肢として演歌Aの曲名aを表示すると共に、これと同時に、ダミー選択肢として別の演歌B,C,D,E等の曲名b,c,d,eをランダムに配列して表示することにより、別の演歌B,C,D,E等の正解選択肢に該当する曲名b,c,d,eを利用(借用)して、演歌Aのダミー選択肢が自動的に作成されることとなり、設問ごとにその設問にふさわしいダミー選択肢を作成する手間が解消されるものである。
また、用意すべき設問数として、例えば「演歌」を100曲用意してある場合において、或る1つの演歌を出題したとすれば、ダミー選択肢は残りの99曲の演歌の曲名の中からアトランダムに数個だけが選ばれるので、その組合せはほぼ無限に存在し、そのため、前記の如く、選択肢を見ただけで正解選択肢がすぐに分かってしまうというような不具合も解消する。
更にまた、上記の例において、複数のダミー選択肢は正解選択肢と同一のカテゴリー内(演歌)から採用され、表示されるので、他のカテゴリー(例えばジャズ)の曲名を採用、表示して違和感を与え、その点から正解選択肢がすぐに分かってしまうという不具合をも解消し得るものである。
【0009】
なお、上記ダミー選択肢読出手段に上記同類読み仮名排除手段を設けておくことにより、上記の例において、出題された或る1つの演歌Aの曲名がa(読み仮名)であるときに、これとは別の演歌の曲名(ダミー選択肢として自動採用される可能性のあるもの)が、同じくa(読み仮名)又はこれと酷似した読み仮名である場合には、これがダミー選択肢として採用されることが回避されるので、アトランダムな自動採用の結果、正解選択肢と同一又はそれに類似したダミー選択肢が重複して採用、表示されることが防止できるものである。
同様に、上記ダミー選択肢読出手段に上記関連語句排除手段を設けておくことにより、上記のイントロクイズの例において、出題された或る1つの日本の楽曲Aの日本の曲名がa(読み仮名)であるときに、その曲が外国の曲を編曲、翻案等したものであり、当該外国の原曲の外国語による曲名がPであり、その日本語による読みがp(読み仮名)であるときには、予め日本の楽曲Aの日本の曲名a(読み仮名)と関連づけて外国曲Pの日本語読みによる曲名p(読み仮名)も排除するようにして、外国の原曲名Pがダミー選択肢として自動採用されるのを防止し得るものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面に示す実施例を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【実施例】
【0011】
図1は、本発明に係る択一式クイズゲーム機の一実施例の構成を示すブロック図である。
図1中、1は本発明に係る択一式クイズゲーム機、11はCPU、12はワークRAM、13は記憶装置、14は操作パネル、15は画像処理回路、16はディスプレイ装置、17はサウンド回路、18はスピーカ、19はアワード付与装置である。
【0012】
CPU11は、択一式クイズゲーム機1全体の作動を制御する演算装置である。
ワークRAM12は、CPU11の作動に必要なデータの授受及び一時的記録を行うメモリである。
記憶装置13は、例えばハードディスクドライブ、ROM等であり、択一式クイズゲーム機1の作動に必要なゲーム用コンピュータプログラムがインストールされると共に、択一式クイズゲームに必要な多数の設問やその正解選択肢に関するデータ、並びに、ディスプレイ装置16で表示する画像や文字データ、スピーカ18で再生する各種音声データ等々が記録されている。
操作パネル14は、プレイヤがゲームを行うために操作する押しボタンスイッチやレバー等が具えられた入力装置、或いはタッチパネル式の入力装置である。
画像処理装置15は、ディスプレイ装置16に表示すべき映像の画像処理を行う回路である。
サウンド回路17は、記憶装置13に記録された音声データに基づき、ゲーム遂行のために必要な音声や、効果音等をデジタル/アナログ変換してスピーカ18により再生するための回路であり、前記の如きイントロゲームを行う場合には、出題される楽曲のイントロ部分の音声がこのサウンド回路17により処理され、再生される。
【0013】
上記CPU11からスピーカ18までのハードウェア資源と、本発明のために作成され、記憶装置13にインストールされ、CPU11等により実行されるゲーム用コンピュータプログラムとが協働することによって、図中の出題手段21、解答表示手段22、解答指定手段23、正誤判定手段24、アワード手段25が構築される。
また、出題手段21中のカテゴリー選択手段212、設問選択手段213及び設問提示手段214や、解答表示手段22中の正解選択肢読出手段222、ダミー選択肢読出手段223及び選択肢表示手段224も、上記ハードウェア資源とゲーム用コンピュータプログラムまが協働することにより構築されるものであり、更にまた、ダミー選択肢読出手段223中の同類読み仮名排除手段2231及び関連語句排除手段2232も、上記ハードウェア資源とゲーム用コンピュータプログラムまが協働することにより構築されるものである。
以下、更に具体的に説明する。
【0014】
クイズゲームの設問を提示する出題手段21は、本発明においては、図示する如く、設問メモリ211、カテゴリー選択手段212、設問選択手段213及び設問提示手段214から構成されている。
【0015】
設問メモリ211は、クイズゲームのための多数の設問を、カテゴリー別に、それぞれのインデックスと共に記録するメモリであり、図示した実施例において具体的には記憶装置13がその役割を果たすものである。図中、設問メモリの文字の後に(13)と付記してあるのは、記憶装置13がこれに該当すること、即ち、ハードウェアとの具体的対応関係を示すためである(以下同様)。
「カテゴリー別に」とは、前記イントロクイズを例にとれば、「演歌」、「ポップス」、「民謡」、「童謡」、「邦楽」、「シャンソン」、「クラシック」、「ジャズ」等々のジャンル別に、という意味である。
【0016】
カテゴリー選択手段212は、プレイヤが希望するクイズの出題ジャンルを予め指定するため手段であり、図示した実施例において具体的には操作パネル14がその役割を果たすものである。
【0017】
設問選択手段213は、上記カテゴリー選択手段212からの出力信号に応動し、選択されたカテゴリーに対応する設問メモリに記録された設問の中から、1つの設問をアトランダムに選択し、読み出す手段であり、図示した実施例において具体的には、記憶装置13に記録されたカテゴリー別の多数の設問のうち、プレイヤにより選択されたカテゴリー内の設問中から任意の1つの設問を、記憶装置13にインストールされたゲームプログラムに基づいてCPU11及びワークRAM12がアトランダムに選択し、読み出すことにより実現されるものであり、従って、CPU11、ワークRAM12及び記憶装置13が、設問選択手段213としての役割を果たすものである。
【0018】
設問提示手段214は、上記設問選択手段213により得られた設問をプレイヤに提示する手段であり、図示した実施例において具体的には、例えばイントロクイズの場合には、記憶装置13にインストールされたゲームプログラムに基づくCPU11からの指示により、記憶装置13から上記設問選択手段213によって採用された楽曲のイントロ部分の音声データを読み出し、当該音声データをサウンド回路17によって音声再生用アナログ信号に変換し、これをスピーカ18に送って再生する機能を内容とするものであり、従って、CPU11、記憶装置13、サウンド回路17及びスピーカ18が、設問提示手段214としての役割を果たすものである。
また例えば、画像もしくは文字により設問を提示する形式のクイズの場合には、設問提示手段214は、記憶装置13にインストールされたゲームプログラムに基づくCPU11からの指示により、記憶装置13から上記設問選択手段213によって採用された設問の画像データもしくは文字データを読み出し、それらのデータを画像処理回路15によって画像処理し、これをディスプレイ装置16に送って再生する機能を内容とするものであり、従って、CPU11、記憶装置13、画像処理回路15及びディスプレイ装置16が、設問提示手段214としての役割を果たすものである。
【0019】
上記の如くして提示された設問に対して、正解である1つの正解選択肢と、複数のダミー選択肢と、からなる複数の選択肢を一覧表示する解答表示手段22は、本発明においては、図示する如く、正解選択肢メモリ221、正解選択肢読出手段222、ダミー選択肢読出手段223及び選択肢表示手段224から構成されている。
【0020】
正解選択肢メモリ221は、上記設問のカテゴリー別に、各設問の正解となる選択肢を対応する設問のインデックスと共に記録するメモリであり、図示した実施例において具体的には記憶装置13がその役割を果たすものである。
【0021】
正解選択肢読出手段222は、設問のカテゴリーに対応する上記正解選択肢メモリ221の中から、選択された設問の正解となる1つの正解選択肢のデータを読み出す機能を有し、図示した実施例において具体的には、記憶装置13(正解選択肢メモリ221)にカテゴリー別に記録された多数の正解選択肢のうち、前記選択された設問の正解となる1つの正解選択肢のデータを、記憶装置13にインストールされたゲームプログラムに基づいてCPU11及びワークRAM12が前記インデックスを利用して読み出すことにより実現されるものであり、従って、CPU11、ワークRAM12及び記憶装置13が、正解選択肢読出手段222としての役割を果たすものである。
【0022】
ダミー選択肢読出手段223は、選択されたカテゴリーに対応する上記正解選択肢メモリ221の中から、上記の設問の正解とはなり得ない別の設問に対する正解選択肢を、ダミー選択肢として所定数アトランダムに選択し読み出す機能を有し、図示した実施例において具体的には、記憶装置13(正解選択肢メモリ221)にカテゴリー別に記録された多数の正解選択肢のうち、前記選択された設問の正解とはなり得ない別の設問に対する正解選択肢を、ダミー選択肢として、記憶装置13にインストールされたゲームプログラムに基づいてCPU11及びワークRAM12が、所定数アトランダムに選択し読み出すことにより実現されるものであり、従って、CPU11、ワークRAM12及び記憶装置13が、ダミー選択肢読出手段223としての役割を果たすものである。
【0023】
上記ダミー選択肢読出手段223中の同類読み仮名排除手段2231は、正解選択肢メモリ221から読み出されるべきダミー選択肢が、前記正解選択肢読出手段により読み出された正解選択肢と同一又は類似の読み仮名を有する場合には、これをダミー選択肢としては採用しないという機能を有し、図示した実施例において具体的には、記憶装置13にインストールされたゲームプログラムに基づいてCPU11及びワークRAM12が、前記正解選択肢読出手段により読み出された正解選択肢と同一又は類似の読み仮名を有するか否かを判別し、排除することにより実現されるものであり、従って、CPU11、ワークRAM12及び記憶装置13が、同類読み仮名排除手段2231としての役割を果たすものである。
【0024】
また、上記ダミー選択肢読出手段223中の関連語句排除手段2232は、正解選択肢メモリ221から読み出されるべきダミー選択肢が、前記正解選択肢読出手段により読み出された正解選択肢と特定の関連性を有するものとして予め定められた語句と同一又は類似の読み仮名を有する場合には、これをダミー選択肢としては採用しないという機能を有し、図示した実施例において具体的には、記憶装置13にインストールされたゲームプログラムに基づいてCPU11及びワークRAM12が、前記正解選択肢読出手段により読み出された正解選択肢と特定の関連性を有するものとして予め定められた語句と同一又は類似の読み仮名を有するか否かを判別し、排除することにより実現されるものであり、従って、CPU11、ワークRAM12及び記憶装置13が、関連語句排除手段2232としての役割を果たすものである。
【0025】
次に、選択肢表示手段224は、上記正解選択肢読出手段222により得られた1つの正解選択肢と、ダミー選択肢読出手段223により得られた複数のダミー選択肢を、ランダムに配列し、ディスプレイ装置16の画面上に表示する機能を有し、図示した実施例において具体的には、記憶装置13にインストールされたゲームプログラムに基づくCPU11からの指示により、記憶装置13から文字データを読み出し、それらの文字データを上記正解選択肢とダミー選択肢とがランダムに配列された状態で表示可能なように画像処理回路15によって編成し、これをディスプレイ装置16に送って再生する機能を内容とするものであり、従って、CPU11、記憶装置13、画像処理回路15及びディスプレイ装置16が、選択肢表示手段224としての役割を果たすものである。
【0026】
解答指定手段23は、プレイヤにより操作され、上記の如くして表示された複数の選択肢の中から1つの選択肢を解答として指定する手段であり、図示した実施例において具体的には操作パネル14がその役割を果たすものである。
【0027】
正誤判定手段24は、プレイヤが解答指定手段23を用いて指定した選択肢が、前記出題手段21によって提示された設問に対する正解選択肢であるか否かを判定する手段であり、図示した実施例において具体的には、CPU11及びワークRAM12が、記憶装置13にインストールされたゲームプログラムに基づいて演算処理することによって当該正誤判定がなされ得るものであり、従って、CPU11及びワークRAM12が正誤判定手段24としての役割を果たすものである。
【0028】
アワード手段25は、プレイヤにより指定された選択肢が正解選択肢であったときに、プレイヤにアワードを与える手段であり、図示した実施例において具体的には、プレイヤにより指定された選択肢が正解選択肢であったときに、CPU11からの指令によりアワード付与装置19が所定のアワードを与えるものであり、従って、CPU11及びアワード付与装置19がアワード手段25としての役割を果たすものである。
アワードとしては様々な形態のものが可能であり、例えば、景品やゲーム場の各種ゲームを行うためのメダルを与える場合には、アワード付与装置19が景品もしくはメダルの払出装置として構成される。また、ゲーム履歴記録用のパーソナルカードを交付し使用するゲーム機の場合には、正解を出したときには、プレイヤのパーソナルカードに記録された持点を増加させたり、ボーナスゲームを付与する等の記録データの更新を行うようにしてもよく、その場合には、アワード付与装置19がカード読取書込装置として構成される。
なお、ゲーム機によっては、プレイヤが正解を出したときにもアワードを与えることなく、ディスプレイ装置16の画面上に単に正解/不正解の表示だけを行う機種もあり、従って、アワード付与装置19やアワード手段25は本発明の必須構成要素ではない。
【0029】
図1に示した本発明に係る択一式クイズゲーム機の各構成要素の構成及び機能は上記の通りであるが、これらの構成要素に本発明の択一式クイズゲーム機としての作動を実現させるための制御方法と、当該制御方法を実行するためにゲーム機にインストールされるコンピュータプログラムは;
前記出題手段21により設問を提示するステップ(以下、「出題ステップ」という。)と、
提示した設問に対して、正解である1つの正解選択肢と、複数のダミー選択肢と、からなる複数の選択肢を、前記解答表示手段22により一覧表示するステップ(以下、「解答表示ステップ」という。)と、
表示された上記複数の選択肢の中から1つの選択肢を、プレイヤに、前記解答指定手段23により、解答として指定させるステップと、
プレイヤにより指定された選択肢が上記正解選択肢であるか否かを、前記正誤判定手段24によって判定するステップと、
を順次実行する択一式クイズゲームの制御方法又はコンピュータプログラムであって;
上記「出題ステップ」が、
プレイヤが、前記カテゴリー選択手段212を操作して、所望のカテゴリーを選択したとき、当該カテゴリー選択手段212からの出力信号に応動して、多数の設問をカテゴリー別にそれぞれのインデックスと共に記録した前記設問メモリ211の当該選択されたカテゴリーの設問の中から、前記設問選択手段213により1つの設問をアトランダムに選択し、読み出すステップと、
設問選択手段213により得られた設問を、前記設問提示手段214によってプレイヤに提示するステップと、から構成され;
上記「解答表示ステップ」が、
上記設問のカテゴリー別に、各設問の正解となる選択肢を対応する設問のインデックスと共に記録する正解選択肢メモリ221から、選択された設問の正解となる1つの正解選択肢のデータを、前記正解選択肢読出手段222により読み出すステップと、
選択されたカテゴリーに対応する上記正解選択肢メモリの中から、上記の設問の正解とはなり得ない別の設問に対する正解選択肢を、前記ダミー選択肢読出手段223により、ダミー選択肢として所定数アトランダムに選択し読み出すステップと、
正解選択肢読出手段222により得られた正解選択肢と、ダミー選択肢読出手段223により得られたダミー選択肢を、前記選択肢表示手段224により、ランダムに配列し、表示するステップと、から構成されたこと;
を特徴とするものである。
【0030】
以下、本発明に係る択一式クイズゲーム機の作動を、イントロクイズを例に、ゲームの流れに沿って説明する。
プレイヤがゲーム料金を投入してゲームが開始されると、まず、設問のカテゴリーを選択するようにとの指示がディスプレイ装置16の画面上に表示され、或いはまた、スピーカ18によって音声による指示がなされる。
プレイヤは、ディスプレイ装置16の画面上に表示される例えば「歴史クイズ」、「法律クイズ」、「スポーツクイズ」、「人物クイズ」、「イントロクイズ」等々のクイズの種別の中から「イントロクイズ」を選択し、次いで表示される「演歌」、「ポップス」、「民謡」、「童謡」、「邦楽」、「シャンソン」、「クラシック」、「ジャズ」等々の楽曲のカテゴリーのうちから、出題手段21のカテゴリー選択手段212(即ち、操作パネル14)を用いて例えば「演歌」を選択する。
【0031】
然るときは、当該カテゴリー選択手段212からの出力信号に応動して、出題手段21の設問選択手段213が、設問メモリ211にカテゴリー別に記録された多数の設問のうち「演歌」部門に属する設問中から、アトランダムに任意の1つの設問(曲目)を選択し、その設問(曲目)のイントロ部分の音声が設問提示手段214によって再生される(即ち、プレイヤに対して出題される)。
【0032】
これとほぼ同時もしくは上記イントロ再生終了後に、解答表示手段22の正解選択肢読出手段222が、設問のカテゴリー別に各設問の正解選択肢を記録した正解選択肢メモリ221の「演歌」部門から、上記出題されたイントロを有する楽曲の1つの曲名(正解選択肢)を読み出すと共に、ダミー選択肢読出手段223は、同じく上記正解選択肢メモリ221の「演歌」部門から、上記出題された楽曲以外の曲名(別の設問に対する正解選択肢であり、現在の設問の正解とはなり得ない曲名、即ち、ダミー選択肢)をアトランダムに所定数選択し読み出す。
このようにして正解選択肢メモリ221から読み出された正解選択肢とダミー選択肢は、選択肢表示手段224によりランダムに配列され、表示される。
【0033】
以上の如く、本発明においては、例えばイントロクイズの場合、プレイヤが希望する出題範囲として「演歌」部門を選択し、これに基づき演歌の曲目Aが出題された場合、正解選択肢メモリ221の「演歌」部門から正解選択肢として曲名aが読み出されると共に、同じく正解選択肢メモリ221の「演歌」部門から、ダミー選択肢として別の演歌B,C,D,E等の曲名b,c,d,e等がアトランダムに読み出され、これらの正解選択肢とダミー選択肢とがランダムに配列されて、解答選択画面(ディスプレイ装置16の画面)上に表示されることになる。
即ち、本発明においては、上記複数のダミー選択肢b,c,d,e等は、別の演歌B,C,D,E等の正解選択肢に該当する曲名b,c,d,eを利用(借用)して自動的に作成されるものであるから、設問ごとに複数のダミー選択肢を作成する面倒な作業が解消されるものである。
また、その場合において、上記複数のダミー選択肢は正解選択肢と同一のカテゴリー内(「演歌」部門)から採用されるので、他のカテゴリー(例えば「ジャズ」部門)の曲名が表示されて違和感を与え、正解選択肢がすぐに分かってしまう、というような不具合も発生することがない。
【0034】
上記の如くして、ディスプレイ装置16の画面上に複数の選択肢が表示されたときは、プレイヤは解答指定手段23(操作パネル14)を用いて、それらの選択肢の中から1つの選択肢を解答として指定する。
然るときは、正誤判定手段24が、プレイヤの指定した選択肢が現在の設問に対する正解選択肢であるか否かを判定し、正解選択肢であったときは、アワード手段25がプレイヤにアワードを与えるものである。
【0035】
更にまた、上記の例において、出題された或る1つの演歌Aの曲名がa(読み仮名)であるときに、これとは別の作曲家や歌手による全く別の演歌の曲名(ダミー選択肢として自動採用される可能性のあるもの)が、同じくa(読み仮名)又はこれと酷似した読み仮名である場合には、ダミー選択肢読出手段223に設けた前記同類読み仮名排除手段2231によって、そのようなものがダミー選択肢として採用されることは回避されるので、アトランダムな自動採用の結果、正解選択肢と同一又はそれに類似したダミー選択肢が重複して採用、表示されることが防止できるものである。
同様に、出題された或る1つの日本の楽曲Aの日本の曲名がa(読み仮名)であるときに、その曲が外国の原曲を編曲、翻案等したものであり、当該外国の原曲の外国語による曲名がPであり、その日本語による読みがp(読み仮名)である場合には、ダミー選択肢読出手段223に設けた前記関連語句排除手段2232によって、予め日本の楽曲Aの日本の曲名a(読み仮名)と関連づけられた外国曲Pの日本語読みによる曲名p(読み仮名)が排除され、そのようなものがダミー選択肢として採用されることが回避されるので、外国の原曲名Pがダミー選択肢として自動採用されるのを防止し得るものである。
【0036】
本発明は以上の如く構成されるから、本発明によるときは、設問に対する複数個の解答用選択肢を自動的に作成、表示し得ると共に、1つの設問に対するダミー選択肢を毎回変化させ得る択一式クイズゲーム機を提供し得るものである。
【0037】
なお、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、本発明はその目的の範囲内において、上記の説明から当業者が容易に想到し得るすべての変更実施例を包摂するものである。
【産業上の利用可能性】
【0038】
上記の如く、本発明によるときは、簡便な手段により、選択肢が自動的に作成、表示される択一式クイズゲーム機を提供し得るものであるから、本発明はゲーム機業界において多大の利用可能性を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る択一式クイズゲーム機の一実施例の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0040】
1 択一式クイズゲーム機
11 CPU
12 ワークRAM
13 記憶装置
14 操作パネル
15 画像処理回路
16 ディスプレイ装置
17 サウンド回路
18 スピーカ
19 アワード手段
21 出題手段
211 設問メモリ
212 カテゴリー選択手段
213 設問選択手段
214 設問提示手段
22 解答表示手段
221 正解選択肢メモリ
222 正解選択肢読出手段
223 ダミー選択肢読出手段
2231 同類読み仮名排除手段
2232 関連語句排除手段
224 選択肢表示手段
23 解答指定手段
24 正誤判定手段
25 アワード手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設問を提示する手段(以下、「出題手段」という。)(21)と、
提示された設問に対して、正解である1つの正解選択肢と、複数のダミー選択肢と、からなる複数の選択肢を一覧表示する手段(以下、「解答表示手段」という。)(22)と、
プレイヤにより操作され、表示された複数の選択肢の中から1つの選択肢を解答として指定する手段(23)と、
プレイヤにより指定された選択肢が上記正解選択肢であるか否かを判定する手段(24)と、
を具備する択一式クイズゲーム機において;
上記「出題手段」(21)が、
多数の設問を、カテゴリー別に、それぞれのインデックスと共に記録した設問メモリ(211)と、
プレイヤにより操作されるカテゴリー選択手段(212)と、
カテゴリー選択手段からの出力信号に応動し、選択されたカテゴリーに対応する設問メモリに記録された設問の中から、1つの設問をアトランダムに選択し、読み出す設問選択手段(213)と、
設問選択手段により得られた設問をプレイヤに提示する設問提示手段(214)と、から構成され;
上記「解答表示手段」(22)が、
上記設問のカテゴリー別に、各設問の正解となる選択肢を対応する設問のインデックスと共に記録する正解選択肢メモリ(221)と、
選択されたカテゴリーに対応する上記正解選択肢メモリの中から、選択された設問の正解となる1つの正解選択肢のデータを読み出す正解選択肢読出手段(222)と、
選択されたカテゴリーに対応する上記正解選択肢メモリの中から、上記の設問の正解とはなり得ない別の設問に対する正解選択肢を、ダミー選択肢として所定数アトランダムに選択し読み出すダミー選択肢読出手段(223)と、
正解選択肢読出手段により得られた正解選択肢と、ダミー選択肢読出手段により得られたダミー選択肢を、ランダムに配列し、表示する選択肢表示手段(224)と、から構成されたこと;
を特徴とする上記の択一式クイズゲーム機。
【請求項2】
上記ダミー選択肢読出手段(223)が、上記正解選択肢読出手段により読み出された正解選択肢と同一又は類似の読み仮名を有する別の選択肢については、これをダミー選択肢として採用しない同類読み仮名排除手段(2231)を有する請求項1に記載の択一式クイズゲーム機。
【請求項3】
上記ダミー選択肢読出手段(223)が、上記正解選択肢読出手段により読み出された正解選択肢と特定の関連性を有するものとして予め定められた語句と同一又は類似の読み仮名を有する別の選択肢については、これをダミー選択肢として採用しない関連語句排除手段(2232)を有する請求項1に記載の択一式クイズゲーム機。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか一項に記載の択一式クイズゲーム機を制御する方法であって;
前記出題手段(21)により設問を提示するステップ(以下、「出題ステップ」という。)と、
提示した設問に対して、正解である1つの正解選択肢と、複数のダミー選択肢と、からなる複数の選択肢を、前記解答表示手段(22)により一覧表示するステップ(以下、「解答表示ステップ」という。)と、
表示された上記複数の選択肢の中から1つの選択肢を、プレイヤに、前記解答指定手段(23)により、解答として指定させるステップと、
プレイヤにより指定された選択肢が上記正解選択肢であるか否かを、前記正誤判定手段(24)によって判定するステップと、
を順次実行する場合において;
上記「出題ステップ」が、
プレイヤが、前記カテゴリー選択手段(212)を操作して、所望のカテゴリーを選択したとき、当該カテゴリー選択手段(212)からの出力信号に応動して、多数の設問をカテゴリー別にそれぞれのインデックスと共に記録した前記設問メモリ(211)の当該選択されたカテゴリーの設問の中から、前記設問選択手段(213)により1つの設問をアトランダムに選択し、読み出すステップと、
設問選択手段(213)により得られた設問を、前記設問提示手段(214)によってプレイヤに提示するステップと、から構成され;
上記「解答表示ステップ」が、
上記設問のカテゴリー別に、各設問の正解となる選択肢を対応する設問のインデックスと共に記録する正解選択肢メモリ(221)から、選択された設問の正解となる1つの正解選択肢のデータを、前記正解選択肢読出手段(222)により読み出すステップと、
選択されたカテゴリーに対応する上記正解選択肢メモリの中から、上記の設問の正解とはなり得ない別の設問に対する正解選択肢を、前記ダミー選択肢読出手段(223)により、ダミー選択肢として所定数アトランダムに選択し読み出すステップと、
正解選択肢読出手段(222)により得られた正解選択肢と、ダミー選択肢読出手段(223)により得られたダミー選択肢を、前記選択肢表示手段(224)により、ランダムに配列し、表示するステップと、から構成されたこと;
を特徴とする択一式クイズゲーム機の制御方法。

【図1】
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【公開番号】特開2006−198279(P2006−198279A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−15014(P2005−15014)
【出願日】平成17年1月24日(2005.1.24)
【出願人】(000132840)株式会社タイトー (49)
【Fターム(参考)】