抵抗性導電糸を利用したタッチパッド及びこれを有する入力装置
【課題】本発明はタッチパッド及びこれを利用した入力装置に関する。
【解決手段】抵抗性導電糸を利用して人の触指及び触指後の動きを検出し、検出した動きによる信号を利用することで、別途のマウスのような入力装置を備えなくともユーザーの入力を受信してコンピューターのような個人端末の制御に利用できる抵抗性導電糸を利用したタッチパッド及びこれを利用した入力装置が開示される。前記タッチパッドは、体の接触により発生する長さの変化によって抵抗値が変化する抵抗性導電糸及び前記抵抗性導電糸の長さの変化による抵抗値の変化に相応する信号を出力する信号生成部を有する複数の動き検出部と、前記複数の動き検出部の各々から出力される前記抵抗値の変化に相応する信号を分析して前記体の接触状態の動きを表す動き信号を生成する信号分析部を含むことができる。
【解決手段】抵抗性導電糸を利用して人の触指及び触指後の動きを検出し、検出した動きによる信号を利用することで、別途のマウスのような入力装置を備えなくともユーザーの入力を受信してコンピューターのような個人端末の制御に利用できる抵抗性導電糸を利用したタッチパッド及びこれを利用した入力装置が開示される。前記タッチパッドは、体の接触により発生する長さの変化によって抵抗値が変化する抵抗性導電糸及び前記抵抗性導電糸の長さの変化による抵抗値の変化に相応する信号を出力する信号生成部を有する複数の動き検出部と、前記複数の動き検出部の各々から出力される前記抵抗値の変化に相応する信号を分析して前記体の接触状態の動きを表す動き信号を生成する信号分析部を含むことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明はタッチパッド及びこれを利用した入力装置に関し、より詳細には抵抗性導電糸を利用して人の触指及び触指後の動きを検出し、検出した動きによる信号を利用することで、別途のマウスのような入力装置を備えなくともユーザーの入力を受信してコンピューターのような個人端末の制御に利用できる抵抗性導電糸を利用したタッチパッド及びこれを利用した入力装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
最近、コンピューターまたは様々な電算機器及び制御機器の活用が活性化され、この活用底辺が拡大されている傾向にある。特に多様な入力信号を利用した電算機器及び制御機器の活用が次第に普遍化してきている。一例として、コンピューターにおいても、従来は単にキーボードを通じた入力にのみ依存していた段階を経て、マウスを通じた入力が加わることでコンピューターの活用用途及び底辺拡大に大きく寄与した。このような点から、多様な環境における入力方法の開発は新たな電算機器及び制御機器の需要創出に大きく寄与すると言える。
【０００３】
特に、日常生活の中ではマウスを使用することが煩わしい環境もあり、このような場合に、簡単に使用できる接近性に優れて、便宜性の高い入力手段の開発は、既存の電算機器及び制御機器の新たな需要創出の可能性を高めると期待される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】韓国公開特許２００８−００８１４１１号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本発明は、マウスの使用が困難な環境でも別途のマウスを使用せず、衣服等を介して簡単にユーザーが入力できる抵抗性導電糸を利用したタッチパッド及びこれを有する入力装置を提供することを、技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記の技術的課題を解決するための手段として本発明は、体の接触により発生する長さの変化によって抵抗値が変化する抵抗性導電糸、及び前記抵抗性導電糸の長さの変化による抵抗値の変化に相応する信号を出力する信号生成部を有する複数の動き検出部と、前記複数の動き検出部の各々から出力される前記抵抗値の変化に相応する信号を分析して前記体の接触状態の動きを表す動き信号を生成する信号分析部を含む抵抗性導電糸を利用したタッチパッドを提供する。
【０００７】
本発明の好ましい実施形態において、前記抵抗性導電糸が体の接触により変形した後、体の接触が終了された状態で最初の形状及び位置に復帰することが容易になるように、前記抵抗性導電糸は導電性繊維と弾性糸を含むことができる。この実施形態において、前記導電性繊維は炭素繊維または金属線であることが好ましく、前記弾性糸と前記導電性繊維は縒った形態で１つの糸形状で製造することができる。
【０００８】
本発明の一実施形態において、前記動き検出部は、前記体に直接接触して前記動きの入力を受ける一面と、前記抵抗性導電糸に接触する他面を有し、前記体の接触によって変形されることを特徴とする接触部をさらに含むことができる。
【０００９】
本発明の一実施形態は、前記信号分析部から出力される前記動き信号によって、前記動き信号を人間が感じる方式で表示する表示部をさらに含むことができる。さらに、本発明の一実施形態は、前記信号分析部から出力される前記動き信号を前記タッチパッドの外部に送信する信号送信部をさらに含むことができる。
【００１０】
上記の技術的課題を解決するための他の手段として本発明は、前述のタッチパッドを有する入力装置を提供する。
【００１１】
前記入力装置は、体の接触及び接触状態の動きにより発生する長さの変化によって抵抗値が変化する抵抗性導電糸を利用して、ユーザーの接触状態を感知するタッチパッドと、前記タッチパッドを通じて感知された前記ユーザーの接触状態に対応するポインタ信号を発生して出力するポインタ生成部を含むことができる。
【発明の効果】
【００１２】
本発明によれば、抵抗性導電糸を利用したタッチパッドから測定された触指の動き信号をリアルタイムで測定して、直ちに或いは有／無線送受信を通じて外部の電算機器または制御機器に入力できる電気信号を送出することができるため、マウスの適用が困難な環境でも容易に外部の電算機器または制御機器を調整、制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】本発明の一実施形態によるタッチパッド及びこのタッチパッドを有する入力装置のブロック構成図である。
【図２】（ａ）及び（ｂ）は、本発明の一実施形態によるタッチパッドの動き検出部を図示した平面図及び側断面図である。
【図３】図２に図示された本発明の一実施形態によるタッチパッドの動き検出部の動作を説明するための図である。
【図４】（ａ）及び（ｂ）は、本発明の他の実施形態によるタッチパッドの動き検出部を図示した平面図及び側断面図である。
【図５】図４に図示された本発明の一実施形態によるタッチパッドの動き検出部の動作を説明するための図である。
【図６】本発明の一実施形態によるタッチパッドの動き検出部の動作を説明するための等価回路図である。
【発明を実施するための形態】
【００１４】
以下、添付の図面を参照して本発明の様々な実施形態をより詳細に説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。本発明の実施形態は本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。従って、図面に図示された構成要素の形状及びサイズ等はより明確な説明のために誇張されることがあるという点に留意すべきである。
【００１５】
図１は、本発明の一実施形態によるタッチパッド及びこのタッチパッドを有する入力装置のブロック構成図である。
【００１６】
図１に図示されたように、本発明の一実施形態による抵抗性導電糸を利用したタッチパッド１０は、複数の動き検出部１１と、複数の動き検出部１１から出力される信号を収集して分析する信号分析部１２を含むことができる。
【００１７】
動き検出部１１は、体の接触により発生する長さの変化によって抵抗値が変化する抵抗性導電糸１１１と、この抵抗性導電糸１１１の長さの変化による抵抗値の変化に相応する信号を出力する信号生成部１１２を有する。
【００１８】
図２（ａ）及び（ｂ）は、本発明の一実施形態によるタッチパッドの動き検出部を図示した平面図及び側断面図である。また、図４（ａ）及び（ｂ）は、本発明の他の実施形態によるタッチパッドの動き検出部を図示した平面図及び側断面図である。
【００１９】
図２及び図４に図示されたように、動き検出部１１ａ、１１ｂは、抵抗性導電糸１１１ａ、１１１ｂが予め設定された一定の配列で配置されることができ、体に直接接触して体の動きの入力を受ける一面と、抵抗性導電糸１１１ａ、１１１ｂに接触する他面を有する接触部１１３ａ、１１３ｂをさらに含むことができる。接触部１１３ａ、１１３ｂは織物材料を使用することができ、その他に伸縮性があり、原状復元力のある多様な材質の膜形態の材料を全て適用することができる。
【００２０】
図２に図示されたように、動き検出部１１ａの抵抗性導電糸１１１ａは、接触部１１３ａに隣接して接触部１１３ａの垂直方向が長さ方向になるように配置されることができる。図３に図示したように、体（指）の接触及び移動、そして引っ張りによって抵抗性導電糸１１１ａの長さに変化が生じ、この抵抗性導電糸１１１ａの長さの変化による抵抗値の変化に相応する信号が信号生成部１１２ａで生成及び出力される。一方、図４に図示された実施形態は、抵抗性導電糸１１１ｂが接触部１１３ｂに隣接して接触部１１３ｂと並んだ長さ方向に配置されることができる。図５に図示したように、体（指）の接触及び移動、そして引っ張りによって抵抗性導電糸１１１ｂの長さに変化が生じ、この抵抗性導電糸１１１ｂの長さの変化による抵抗値の変化に相応する信号が信号生成部１１２ｂで生成及び出力される。抵抗性導電糸１１１ａ、１１１ｂは体の接触、即ち、触指により自由に変形されるべきであり、触指が除去された状態では本来の形状に迅速に復帰することが好ましい。従って、抵抗性導電糸１１１ａ、１１１ｂは伸縮性及び弾性を有することが好ましく、このために抵抗性導電糸１１１ａ、１１１ｂは導電性繊維と弾性糸を含む糸形状に製造されることが好ましい。このとき、導電性繊維は炭素繊維または金属線を適用することができ、糸を製造する多様な方法（例えば、縒り、ねじり縒り）を通じて導電性繊維と弾性糸を１つの糸形態で製造することができる。
【００２１】
信号生成部１１２、１１２ａ、１１２ｂはそれぞれに連結された導電糸１１１、１１１ａ、１１１ｂの変形による抵抗値の変化を示す信号を生成して出力する。図６は本発明の一実施形態によるタッチパッドの動き検出部の動作を説明するための等価回路図である。図６に図示されたように、本発明の一実施形態において、信号生成部１１２、１１２ａ、１１２ｂのそれぞれは、電源電圧Ｖｄｄの電圧分配比を可変する電圧分配部（６１−１乃至６１−ｎ）から成ることができる。１つの電圧分配部（例えば、６１−１）は電源電圧Ｖｄｄに直列連結された基準抵抗Ｒｒｅｆ１と抵抗性導電糸に該当する可変抵抗Ｒｖ１で構成されることができる。触指等の体の接触により抵抗性導電糸１１１、１１１ａ、１１１ｂの抵抗値Ｒｖ１が変化すると、信号生成部１１２、１１２ａ、１１２ｂの基準抵抗Ｒｒｅｆ１と抵抗性導電糸の抵抗Ｒｖ１に分配される電圧が変動し、このため基準抵抗Ｒｒｅｆ１と抵抗性導電糸の抵抗Ｒｖ１の連結ノードにおける電圧値Ｖ１は変動する。
【００２２】
再び図１を参照すると、本発明の一実施形態によるタッチパッド１０の信号分析部１２は前述のようなそれぞれの動き検出部１０から出力される抵抗性導電糸の抵抗値の変化に相応する信号を収集して分析する。例えば、図２または図４に図示されたように、抵抗性導電糸１１１が予め設定された配列を有する場合、信号分析部１２は抵抗値の変化に相応する信号が発生する位置を知ることができ、この位置分析を通じて接触の移動方向及び移動量も算出することができる。また、信号サイズの分析を通じて抵抗性導電糸の変形程度を算出し、触指の圧力を分析することもでき、予め決められた入力パターン（例えば、２度連続押し、両指で引っ張る等）がある場合、これを判断することもできる。信号分析部１２は前述のような信号分析結果（例えば、触指の移動方向、移動量、触指の圧力、予め決められた入力パターンの入力の可否）を含む動き信号を生成、出力することができる。
【００２３】
一方、本発明の一実施形態によるタッチパッド１０は信号分析部１２から出力される動き信号によって、動き信号を人間が感じる方式で表示する表示部１３をさらに含むことができる。例えば、抵抗性導電糸１１１に単純なタッチが発生すると、信号分析部１２は単純なタッチが発生したことを意味する動き信号を出力し、表示部１３は入力される動き信号に対して予め決められた表示方法を通じてユーザーが単純なタッチが発生したことが分かるように表示する。例えば、表示部１３は振動モーターで具現されることができ、単純なタッチの入力が発生すると、表示部１３はこの入力を短い振動で表示することができる。他の例として、表示部１３は発光素子で具現されることができ、単純なタッチの入力が発生すると、表示部１３はこの入力を発光素子の１回の点滅で表示することができる。さらに他の例として、表示部１３はスピーカーで具現されることができ、単純なタッチの入力が発生すると、表示部１３はこの入力を短いビープ音で表示することができる。
【００２４】
また、本発明の一実施形態によるタッチパッド１０は、信号分析部１２から出力される動き信号をタッチパッド１０の外部に出力する信号送信部１４をさらに含むことができる。信号送信部１４は現在、通信技術分野において知られている様々な有／無線通信方法を適用することができる。例えば、信号送信部１４はシリアル通信、ブルートゥース通信、ジグビー通信、移動通信等の通信方法の何れかを適用することができる。
【００２５】
本発明の一実施形態によるタッチパッド１０は、好ましく、衣服に備えられることができる。例えば、特に、タッチパッド１０は接着手段を利用して衣服の特定部分に付着される形態で備えられることができる。他の例として、本発明のタッチパッド１０に適用される抵抗性導電糸を衣服の織物製織に直接適用する方式で衣服上に備えることもできる。
【００２６】
前述のように構成されて動作する本発明の一実施形態によるタッチパッドは、コンピューターや他の電算機器または制御機器等の入力装置に適用することができる。即ち、従来の入力装置であるマウス、ジョイスティック等のような入力装置に代わる新たな入力装置の入力手段として本発明の一実施形態によるタッチパッドを使用することができる。
【００２７】
図１に図示されたように、前述の本発明の一実施形態によるタッチパッド１０を適用した入力装置は、前述のタッチパッド１０と、タッチパッド１０から動き信号を受信し、これを分析して入力装置のポインタを生成するポインタ生成部２０を含むことができる。
【００２８】
ポインタ生成部２０は、タッチパッド１０の信号送信部１４から送信される動き信号を受信する信号受信部２１と、動き信号を分析してポインタの動作を演算し、それに相応するポインタ信号を出力するポインタ演算部２２と、ポインタを使用する外部装置にポインタ演算部２２から出力された信号を送信するポインタ信号送信部２３を含むことができる。
【００２９】
以上で説明したように、抵抗性導電糸を利用したタッチパッド及び入力装置は衣服との組み合わせが容易であり、抵抗性導電糸を使用することで相対的に電気的特性に優れ、付着部位の物理的変化による電気信号の変化を利用して制御用入力信号を発生させることで日常生活に電算機器及び制御機器をより積極的に活用することができる。
【００３０】
本発明の詳細な説明では具体的な実施例に関して説明したが、本発明の範囲から外れない限度内で様々な変形が可能である。従って、本発明の範囲は説明した実施例に限られず、添付の特許請求の範囲及びこの特許請求の範囲と均等なものにより定められるべきである。
【符号の説明】
【００３１】
１０ タッチパッド
１１ 動き検出部
１１１ 抵抗性導電糸
１１２ 信号生成部
１２ 信号分析部
１３ 表示部
１４ 信号送信部
【技術分野】
【０００１】
本発明はタッチパッド及びこれを利用した入力装置に関し、より詳細には抵抗性導電糸を利用して人の触指及び触指後の動きを検出し、検出した動きによる信号を利用することで、別途のマウスのような入力装置を備えなくともユーザーの入力を受信してコンピューターのような個人端末の制御に利用できる抵抗性導電糸を利用したタッチパッド及びこれを利用した入力装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
最近、コンピューターまたは様々な電算機器及び制御機器の活用が活性化され、この活用底辺が拡大されている傾向にある。特に多様な入力信号を利用した電算機器及び制御機器の活用が次第に普遍化してきている。一例として、コンピューターにおいても、従来は単にキーボードを通じた入力にのみ依存していた段階を経て、マウスを通じた入力が加わることでコンピューターの活用用途及び底辺拡大に大きく寄与した。このような点から、多様な環境における入力方法の開発は新たな電算機器及び制御機器の需要創出に大きく寄与すると言える。
【０００３】
特に、日常生活の中ではマウスを使用することが煩わしい環境もあり、このような場合に、簡単に使用できる接近性に優れて、便宜性の高い入力手段の開発は、既存の電算機器及び制御機器の新たな需要創出の可能性を高めると期待される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】韓国公開特許２００８−００８１４１１号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本発明は、マウスの使用が困難な環境でも別途のマウスを使用せず、衣服等を介して簡単にユーザーが入力できる抵抗性導電糸を利用したタッチパッド及びこれを有する入力装置を提供することを、技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記の技術的課題を解決するための手段として本発明は、体の接触により発生する長さの変化によって抵抗値が変化する抵抗性導電糸、及び前記抵抗性導電糸の長さの変化による抵抗値の変化に相応する信号を出力する信号生成部を有する複数の動き検出部と、前記複数の動き検出部の各々から出力される前記抵抗値の変化に相応する信号を分析して前記体の接触状態の動きを表す動き信号を生成する信号分析部を含む抵抗性導電糸を利用したタッチパッドを提供する。
【０００７】
本発明の好ましい実施形態において、前記抵抗性導電糸が体の接触により変形した後、体の接触が終了された状態で最初の形状及び位置に復帰することが容易になるように、前記抵抗性導電糸は導電性繊維と弾性糸を含むことができる。この実施形態において、前記導電性繊維は炭素繊維または金属線であることが好ましく、前記弾性糸と前記導電性繊維は縒った形態で１つの糸形状で製造することができる。
【０００８】
本発明の一実施形態において、前記動き検出部は、前記体に直接接触して前記動きの入力を受ける一面と、前記抵抗性導電糸に接触する他面を有し、前記体の接触によって変形されることを特徴とする接触部をさらに含むことができる。
【０００９】
本発明の一実施形態は、前記信号分析部から出力される前記動き信号によって、前記動き信号を人間が感じる方式で表示する表示部をさらに含むことができる。さらに、本発明の一実施形態は、前記信号分析部から出力される前記動き信号を前記タッチパッドの外部に送信する信号送信部をさらに含むことができる。
【００１０】
上記の技術的課題を解決するための他の手段として本発明は、前述のタッチパッドを有する入力装置を提供する。
【００１１】
前記入力装置は、体の接触及び接触状態の動きにより発生する長さの変化によって抵抗値が変化する抵抗性導電糸を利用して、ユーザーの接触状態を感知するタッチパッドと、前記タッチパッドを通じて感知された前記ユーザーの接触状態に対応するポインタ信号を発生して出力するポインタ生成部を含むことができる。
【発明の効果】
【００１２】
本発明によれば、抵抗性導電糸を利用したタッチパッドから測定された触指の動き信号をリアルタイムで測定して、直ちに或いは有／無線送受信を通じて外部の電算機器または制御機器に入力できる電気信号を送出することができるため、マウスの適用が困難な環境でも容易に外部の電算機器または制御機器を調整、制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】本発明の一実施形態によるタッチパッド及びこのタッチパッドを有する入力装置のブロック構成図である。
【図２】（ａ）及び（ｂ）は、本発明の一実施形態によるタッチパッドの動き検出部を図示した平面図及び側断面図である。
【図３】図２に図示された本発明の一実施形態によるタッチパッドの動き検出部の動作を説明するための図である。
【図４】（ａ）及び（ｂ）は、本発明の他の実施形態によるタッチパッドの動き検出部を図示した平面図及び側断面図である。
【図５】図４に図示された本発明の一実施形態によるタッチパッドの動き検出部の動作を説明するための図である。
【図６】本発明の一実施形態によるタッチパッドの動き検出部の動作を説明するための等価回路図である。
【発明を実施するための形態】
【００１４】
以下、添付の図面を参照して本発明の様々な実施形態をより詳細に説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。本発明の実施形態は本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。従って、図面に図示された構成要素の形状及びサイズ等はより明確な説明のために誇張されることがあるという点に留意すべきである。
【００１５】
図１は、本発明の一実施形態によるタッチパッド及びこのタッチパッドを有する入力装置のブロック構成図である。
【００１６】
図１に図示されたように、本発明の一実施形態による抵抗性導電糸を利用したタッチパッド１０は、複数の動き検出部１１と、複数の動き検出部１１から出力される信号を収集して分析する信号分析部１２を含むことができる。
【００１７】
動き検出部１１は、体の接触により発生する長さの変化によって抵抗値が変化する抵抗性導電糸１１１と、この抵抗性導電糸１１１の長さの変化による抵抗値の変化に相応する信号を出力する信号生成部１１２を有する。
【００１８】
図２（ａ）及び（ｂ）は、本発明の一実施形態によるタッチパッドの動き検出部を図示した平面図及び側断面図である。また、図４（ａ）及び（ｂ）は、本発明の他の実施形態によるタッチパッドの動き検出部を図示した平面図及び側断面図である。
【００１９】
図２及び図４に図示されたように、動き検出部１１ａ、１１ｂは、抵抗性導電糸１１１ａ、１１１ｂが予め設定された一定の配列で配置されることができ、体に直接接触して体の動きの入力を受ける一面と、抵抗性導電糸１１１ａ、１１１ｂに接触する他面を有する接触部１１３ａ、１１３ｂをさらに含むことができる。接触部１１３ａ、１１３ｂは織物材料を使用することができ、その他に伸縮性があり、原状復元力のある多様な材質の膜形態の材料を全て適用することができる。
【００２０】
図２に図示されたように、動き検出部１１ａの抵抗性導電糸１１１ａは、接触部１１３ａに隣接して接触部１１３ａの垂直方向が長さ方向になるように配置されることができる。図３に図示したように、体（指）の接触及び移動、そして引っ張りによって抵抗性導電糸１１１ａの長さに変化が生じ、この抵抗性導電糸１１１ａの長さの変化による抵抗値の変化に相応する信号が信号生成部１１２ａで生成及び出力される。一方、図４に図示された実施形態は、抵抗性導電糸１１１ｂが接触部１１３ｂに隣接して接触部１１３ｂと並んだ長さ方向に配置されることができる。図５に図示したように、体（指）の接触及び移動、そして引っ張りによって抵抗性導電糸１１１ｂの長さに変化が生じ、この抵抗性導電糸１１１ｂの長さの変化による抵抗値の変化に相応する信号が信号生成部１１２ｂで生成及び出力される。抵抗性導電糸１１１ａ、１１１ｂは体の接触、即ち、触指により自由に変形されるべきであり、触指が除去された状態では本来の形状に迅速に復帰することが好ましい。従って、抵抗性導電糸１１１ａ、１１１ｂは伸縮性及び弾性を有することが好ましく、このために抵抗性導電糸１１１ａ、１１１ｂは導電性繊維と弾性糸を含む糸形状に製造されることが好ましい。このとき、導電性繊維は炭素繊維または金属線を適用することができ、糸を製造する多様な方法（例えば、縒り、ねじり縒り）を通じて導電性繊維と弾性糸を１つの糸形態で製造することができる。
【００２１】
信号生成部１１２、１１２ａ、１１２ｂはそれぞれに連結された導電糸１１１、１１１ａ、１１１ｂの変形による抵抗値の変化を示す信号を生成して出力する。図６は本発明の一実施形態によるタッチパッドの動き検出部の動作を説明するための等価回路図である。図６に図示されたように、本発明の一実施形態において、信号生成部１１２、１１２ａ、１１２ｂのそれぞれは、電源電圧Ｖｄｄの電圧分配比を可変する電圧分配部（６１−１乃至６１−ｎ）から成ることができる。１つの電圧分配部（例えば、６１−１）は電源電圧Ｖｄｄに直列連結された基準抵抗Ｒｒｅｆ１と抵抗性導電糸に該当する可変抵抗Ｒｖ１で構成されることができる。触指等の体の接触により抵抗性導電糸１１１、１１１ａ、１１１ｂの抵抗値Ｒｖ１が変化すると、信号生成部１１２、１１２ａ、１１２ｂの基準抵抗Ｒｒｅｆ１と抵抗性導電糸の抵抗Ｒｖ１に分配される電圧が変動し、このため基準抵抗Ｒｒｅｆ１と抵抗性導電糸の抵抗Ｒｖ１の連結ノードにおける電圧値Ｖ１は変動する。
【００２２】
再び図１を参照すると、本発明の一実施形態によるタッチパッド１０の信号分析部１２は前述のようなそれぞれの動き検出部１０から出力される抵抗性導電糸の抵抗値の変化に相応する信号を収集して分析する。例えば、図２または図４に図示されたように、抵抗性導電糸１１１が予め設定された配列を有する場合、信号分析部１２は抵抗値の変化に相応する信号が発生する位置を知ることができ、この位置分析を通じて接触の移動方向及び移動量も算出することができる。また、信号サイズの分析を通じて抵抗性導電糸の変形程度を算出し、触指の圧力を分析することもでき、予め決められた入力パターン（例えば、２度連続押し、両指で引っ張る等）がある場合、これを判断することもできる。信号分析部１２は前述のような信号分析結果（例えば、触指の移動方向、移動量、触指の圧力、予め決められた入力パターンの入力の可否）を含む動き信号を生成、出力することができる。
【００２３】
一方、本発明の一実施形態によるタッチパッド１０は信号分析部１２から出力される動き信号によって、動き信号を人間が感じる方式で表示する表示部１３をさらに含むことができる。例えば、抵抗性導電糸１１１に単純なタッチが発生すると、信号分析部１２は単純なタッチが発生したことを意味する動き信号を出力し、表示部１３は入力される動き信号に対して予め決められた表示方法を通じてユーザーが単純なタッチが発生したことが分かるように表示する。例えば、表示部１３は振動モーターで具現されることができ、単純なタッチの入力が発生すると、表示部１３はこの入力を短い振動で表示することができる。他の例として、表示部１３は発光素子で具現されることができ、単純なタッチの入力が発生すると、表示部１３はこの入力を発光素子の１回の点滅で表示することができる。さらに他の例として、表示部１３はスピーカーで具現されることができ、単純なタッチの入力が発生すると、表示部１３はこの入力を短いビープ音で表示することができる。
【００２４】
また、本発明の一実施形態によるタッチパッド１０は、信号分析部１２から出力される動き信号をタッチパッド１０の外部に出力する信号送信部１４をさらに含むことができる。信号送信部１４は現在、通信技術分野において知られている様々な有／無線通信方法を適用することができる。例えば、信号送信部１４はシリアル通信、ブルートゥース通信、ジグビー通信、移動通信等の通信方法の何れかを適用することができる。
【００２５】
本発明の一実施形態によるタッチパッド１０は、好ましく、衣服に備えられることができる。例えば、特に、タッチパッド１０は接着手段を利用して衣服の特定部分に付着される形態で備えられることができる。他の例として、本発明のタッチパッド１０に適用される抵抗性導電糸を衣服の織物製織に直接適用する方式で衣服上に備えることもできる。
【００２６】
前述のように構成されて動作する本発明の一実施形態によるタッチパッドは、コンピューターや他の電算機器または制御機器等の入力装置に適用することができる。即ち、従来の入力装置であるマウス、ジョイスティック等のような入力装置に代わる新たな入力装置の入力手段として本発明の一実施形態によるタッチパッドを使用することができる。
【００２７】
図１に図示されたように、前述の本発明の一実施形態によるタッチパッド１０を適用した入力装置は、前述のタッチパッド１０と、タッチパッド１０から動き信号を受信し、これを分析して入力装置のポインタを生成するポインタ生成部２０を含むことができる。
【００２８】
ポインタ生成部２０は、タッチパッド１０の信号送信部１４から送信される動き信号を受信する信号受信部２１と、動き信号を分析してポインタの動作を演算し、それに相応するポインタ信号を出力するポインタ演算部２２と、ポインタを使用する外部装置にポインタ演算部２２から出力された信号を送信するポインタ信号送信部２３を含むことができる。
【００２９】
以上で説明したように、抵抗性導電糸を利用したタッチパッド及び入力装置は衣服との組み合わせが容易であり、抵抗性導電糸を使用することで相対的に電気的特性に優れ、付着部位の物理的変化による電気信号の変化を利用して制御用入力信号を発生させることで日常生活に電算機器及び制御機器をより積極的に活用することができる。
【００３０】
本発明の詳細な説明では具体的な実施例に関して説明したが、本発明の範囲から外れない限度内で様々な変形が可能である。従って、本発明の範囲は説明した実施例に限られず、添付の特許請求の範囲及びこの特許請求の範囲と均等なものにより定められるべきである。
【符号の説明】
【００３１】
１０ タッチパッド
１１ 動き検出部
１１１ 抵抗性導電糸
１１２ 信号生成部
１２ 信号分析部
１３ 表示部
１４ 信号送信部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
体の接触により発生する長さの変化によって抵抗値が変化する抵抗性導電糸及び前記抵抗性導電糸の長さの変化による抵抗値の変化に相応する信号を出力する信号生成部を有する複数の動き検出部と、
前記複数の動き検出部の各々から出力される前記抵抗値の変化に相応する信号を分析して前記体の接触状態の動きを表す動き信号を生成する信号分析部を含む抵抗性導電糸を利用したタッチパッド。
【請求項２】
前記抵抗性導電糸は、導電性繊維と弾性糸を含むことを特徴とする請求項１に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッド。
【請求項３】
前記導電性繊維は、炭素繊維または金属線であることを特徴とする請求項２に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッド。
【請求項４】
前記動き検出部は、前記体に直接接触して前記動きの入力を受ける一面と、前記抵抗性導電糸に接触する他面を有し、前記体の接触によって変形する接触部をさらに含むことを特徴とする請求項１に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッド。
【請求項５】
前記信号分析部から出力される前記動き信号によって、前記動き信号を人間が感じる方式で表示する表示部をさらに含むことを特徴とする請求項１に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッド。
【請求項６】
前記信号分析部から出力される前記動き信号を前記タッチパッドの外部に送信する信号送信部をさらに含むことを特徴とする請求項１に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッド。
【請求項７】
体の接触及び接触状態の動きにより発生する長さの変化によって抵抗値が変化する抵抗性導電糸を利用して、ユーザーの接触状態を感知するタッチパッドと、
前記タッチパッドを通じて感知された前記ユーザーの接触状態に対応するポインタ信号を発生して出力するポインタ生成部と
を含む抵抗性導電糸を利用したタッチパッドを有する入力装置。
【請求項８】
前記タッチパッドは、
前記抵抗性導電糸及び前記抵抗性導電糸の長さの変化による抵抗値の変化に相応する信号を出力する信号生成部を有する複数の動き検出部と、
前記複数の動き検出部の各々から出力される前記抵抗値の変化に相応する信号を分析して前記体の接触状態の動きを表す動き信号を生成する信号分析部と、
前記信号分析部から出力される前記動き信号を前記タッチパッドの外部に送信する信号送信部と
を含むことを特徴とする請求項７に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッドを有する入力装置。
【請求項９】
前記ポインタ生成部は、
前記信号送信部から送信される前記動き信号を受信する信号受信部と、
前記動き信号を分析してポインタの動作を演算し、それに相応するポインタ信号を出力するポインタ演算部と、
前記ポインタを使用する外部装置に前記ポインタ演算部から出力された信号を送信するポインタ信号送信部と
を含むことを特徴とする請求項７に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッドを有する入力装置。
【請求項１０】
前記抵抗性導電糸は、導電性繊維と弾性糸を含むことを特徴とする請求項７に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッドを有する入力装置。
【請求項１１】
前記導電性繊維は、炭素繊維または金属線であることを特徴とする請求項１０に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッドを有する入力装置。
【請求項１２】
前記動き検出部は、前記体に直接接触して前記動きの入力を受ける一面と、前記抵抗性導電糸に直接接触する他面を有し、前記体の接触によって変形する接触部をさらに含むことを特徴とする請求項７に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッドを有する入力装置。
【請求項１３】
前記信号分析部から出力される前記動き信号によって、前記動き信号を人間が感じる方式で表示する表示部をさらに含むことを特徴とする請求項７に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッドを有する入力装置。
【請求項１】
体の接触により発生する長さの変化によって抵抗値が変化する抵抗性導電糸及び前記抵抗性導電糸の長さの変化による抵抗値の変化に相応する信号を出力する信号生成部を有する複数の動き検出部と、
前記複数の動き検出部の各々から出力される前記抵抗値の変化に相応する信号を分析して前記体の接触状態の動きを表す動き信号を生成する信号分析部を含む抵抗性導電糸を利用したタッチパッド。
【請求項２】
前記抵抗性導電糸は、導電性繊維と弾性糸を含むことを特徴とする請求項１に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッド。
【請求項３】
前記導電性繊維は、炭素繊維または金属線であることを特徴とする請求項２に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッド。
【請求項４】
前記動き検出部は、前記体に直接接触して前記動きの入力を受ける一面と、前記抵抗性導電糸に接触する他面を有し、前記体の接触によって変形する接触部をさらに含むことを特徴とする請求項１に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッド。
【請求項５】
前記信号分析部から出力される前記動き信号によって、前記動き信号を人間が感じる方式で表示する表示部をさらに含むことを特徴とする請求項１に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッド。
【請求項６】
前記信号分析部から出力される前記動き信号を前記タッチパッドの外部に送信する信号送信部をさらに含むことを特徴とする請求項１に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッド。
【請求項７】
体の接触及び接触状態の動きにより発生する長さの変化によって抵抗値が変化する抵抗性導電糸を利用して、ユーザーの接触状態を感知するタッチパッドと、
前記タッチパッドを通じて感知された前記ユーザーの接触状態に対応するポインタ信号を発生して出力するポインタ生成部と
を含む抵抗性導電糸を利用したタッチパッドを有する入力装置。
【請求項８】
前記タッチパッドは、
前記抵抗性導電糸及び前記抵抗性導電糸の長さの変化による抵抗値の変化に相応する信号を出力する信号生成部を有する複数の動き検出部と、
前記複数の動き検出部の各々から出力される前記抵抗値の変化に相応する信号を分析して前記体の接触状態の動きを表す動き信号を生成する信号分析部と、
前記信号分析部から出力される前記動き信号を前記タッチパッドの外部に送信する信号送信部と
を含むことを特徴とする請求項７に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッドを有する入力装置。
【請求項９】
前記ポインタ生成部は、
前記信号送信部から送信される前記動き信号を受信する信号受信部と、
前記動き信号を分析してポインタの動作を演算し、それに相応するポインタ信号を出力するポインタ演算部と、
前記ポインタを使用する外部装置に前記ポインタ演算部から出力された信号を送信するポインタ信号送信部と
を含むことを特徴とする請求項７に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッドを有する入力装置。
【請求項１０】
前記抵抗性導電糸は、導電性繊維と弾性糸を含むことを特徴とする請求項７に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッドを有する入力装置。
【請求項１１】
前記導電性繊維は、炭素繊維または金属線であることを特徴とする請求項１０に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッドを有する入力装置。
【請求項１２】
前記動き検出部は、前記体に直接接触して前記動きの入力を受ける一面と、前記抵抗性導電糸に直接接触する他面を有し、前記体の接触によって変形する接触部をさらに含むことを特徴とする請求項７に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッドを有する入力装置。
【請求項１３】
前記信号分析部から出力される前記動き信号によって、前記動き信号を人間が感じる方式で表示する表示部をさらに含むことを特徴とする請求項７に記載の抵抗性導電糸を利用したタッチパッドを有する入力装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２０１０−１３４９２５（Ｐ２０１０−１３４９２５Ａ）
【公開日】平成２２年６月１７日（２０１０．６．１７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−２６７５４３（Ｐ２００９−２６７５４３）
【出願日】平成２１年１１月２５日（２００９．１１．２５）
【出願人】（５９６１８００７６）韓國電子通信研究院 (733)
【氏名又は名称原語表記】Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃｓ ａｎｄ Ｔｅｌｅｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎｓ Ｒｅｓｅａｒｃｈ Ｉｎｓｔｉｔｕｔｅ
【住所又は居所原語表記】１６１ Ｋａｊｏｎｇ−ｄｏｎｇ， Ｙｕｓｏｎｇ−ｇｕ， Ｔａｅｊｏｎ ｋｏｒｅａ
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２２年６月１７日（２０１０．６．１７）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年１１月２５日（２００９．１１．２５）
【出願人】（５９６１８００７６）韓國電子通信研究院 (733)
【氏名又は名称原語表記】Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃｓ ａｎｄ Ｔｅｌｅｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎｓ Ｒｅｓｅａｒｃｈ Ｉｎｓｔｉｔｕｔｅ
【住所又は居所原語表記】１６１ Ｋａｊｏｎｇ−ｄｏｎｇ， Ｙｕｓｏｎｇ−ｇｕ， Ｔａｅｊｏｎ ｋｏｒｅａ
【Ｆターム（参考）】
[ Back to top ]