説明

押出による積層堆積システムに用いられる押出ヘッド

押出ヘッドは、少なくとも1つの取付構造と、少なくとも1つの取付構造に固定された第1の液化ポンプと、第1の液化ポンプに隣接して配置された第2の液化ポンプと、少なくとも1つの取付構造に支持され、第1の軸に沿って、第1の液化ポンプに対して相対的に第2の液化ポンプを移動させるように構成された切替機構と、第1の軸に沿って第2の液化ポンプが動作する範囲を規定するために、第2の液化ポンプと部分的に接続されているスロット係合アセンブリと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[背景]
本発明は、3次元(3D)オブジェクトを構築するための、押出による積層堆積システムに関する。具体的には、本発明は、押出による積層堆積システムに用いられる押出ヘッドに関する。
【0002】
押出による積層堆積システム(例えば、ミネソタ州 エデン プレーリーにあるストラタシス,インコーポレイテッドによって開発された、溶融堆積モデリングシステム)は、流動性を有する構築材料を押し出して、コンピュータ支援設計(CAD)モデルから3Dオブジェクトを一層毎に構築するのに使用される。構築材料は、押出ヘッドに搭載された押出端部を介して押し出され、x−y平面にて連続した路(roads)として基台上に堆積する。押し出された構築材料は、既に堆積した構築材料と融合し、温度の低下とともに固化する。そして、基台に対する押出ヘッドの位置が、(x−y平面に垂直な)z軸に沿って高くされたのち、その工程が繰り返されて、CADモデルに近似した3Dオブジェクトが形成される。
【0003】
基台に対する押出ヘッドの移動は、コンピュータ制御下で、3Dオブジェクトを表す構築データに従って実行される。構築データは、まず始めに、3DオブジェクトのCADモデルを、水平にスライスされた複数の層にスライスすることによって得られる。その後、スライスされた各層毎に、ホストコンピュータは、構築材料の路を堆積させるための構築経路を生成して、3Dオブジェクトを形成する。
【0004】
構築材料の層を堆積させて3Dオブジェクトを製造する際には、一般的に、構築中のオブジェクトの突出部の下、あるいは、構築中のオブジェクトの空洞内に、支持層または支持構造が構築される。ただし、構築中のオブジェクトの突出部、あるいは、構築中のオブジェクトの空洞は、構築材料自体によって支持されない。支持構造は、構築材料を堆積させる堆積技術と同様の堆積技術を用いて構築されてもよい。ホストコンピュータは、形成されている3Dオブジェクトの突出部または自由空間部の支持構造として機能する、付加的な構造を生成する。そして、支持材料は、構築処理中に生成された構造に従って、第2のノズルを介して堆積する。この支持材料は、製造中は構築材料に接着し、構築処理が完了したときに、完成した3Dオブジェクトから除去できる。
【0005】
押出による積層堆積システムの使用においては、一般的にラピッド・マニュファクチャリング(高速製造)と呼ばれる、3Dオブジェクトの大量製造を伴い、これは増加傾向にある。同一の3Dオブジェクトの大量構築に加え、ラピッド・マニュファクチャリングは、3Dオブジェクトの設計を最適化するために、設計変更を要する3Dオブジェクトを多数構築するのに用いられ得、設計変更を次々に試験することが可能である。大量に製造されるがゆえに、押出による積層堆積システムの構成要素は、具体的には押出ヘッドは、長期間の使用にわたり、良好な耐久性及び信頼性を有することが求められる。そのため、3Dオブジェクトと該3Dオブジェクトに対応する支持構造とを構築するための押出ヘッドについても、耐久性及び信頼性の向上が求められてきた。
[概要]
本発明は、押出による積層堆積システムに用いられる押出ヘッドに関する。押出ヘッドは、取付構造と、取付構造に固定された第1の液化ポンプと、第1の液化ポンプに隣接して配置された第2の液化ポンプと、取付構造に支持された切替機構と、第2の液化ポンプと部分的に接続されたスロット係合アセンブリとを備える。切替機構は、第2の液化ポンプを、第1の液化ポンプに対して相対的に、第1の軸に沿って移動させるよう構成されている。スロット係合アセンブリは、第1の軸に沿って第2の液化ポンプが動作する範囲を定める。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】3Dオブジェクト及び支持構造を構築するための、押出による積層堆積システムの正面図である。
【図2A】押出による積層堆積システムの押出ヘッドを示す正面図であって、押出ヘッドが構築状態に配置されている図である。
【図2B】支持状態に配置された押出ヘッドを示す正面図である。
【図3】構成要素が省略されている、押出ヘッドの正面斜視図である。
【図4】押出ヘッドのトルクアセンブリとリニアベアリングアセンブリとを示す、拡大正面斜視図である。
【図5A−5B】押出ヘッドの分解正面斜視図である。
【図6】押出ヘッドの支持液化ポンプを示す背面斜視図である。
【図7】押出ヘッドの支持液化ポンプの他の例を示す背面斜視図である。
【図8A】図2Aにおける領域8Aの断面図であって、押出ヘッドの支持液化ポンプについてのスロット係合機構を示した図である。
【図8B】図2Bにおける領域8Bの断面図であって、押出ヘッドの支持液化ポンプについてのスロット係合機構をさらに示した図である。
【図9A】押出ヘッドの支持液化ポンプについてのスロット係合機構を示す側面図であって、押出ヘッドが構築状態に配置されている図である。
【図9B】押出ヘッドの支持液化ポンプについてのスロット係合機構を示す側面図であって、押出ヘッドが支持状態に配置されている図である。
【図10】構成要素が省略されている押出ヘッドの他の例を示す正面斜視図であって、押出ヘッドの他の例が追加の液化ポンプを有している図である。[詳細な説明] 図1は、システム10の正面図であり、システム10は、構築チャンバ12と、基台14と、構台16と、押出ヘッド18とを備える押出による積層堆積システムである。システム10のための好適なシステムの例には、ミネソタ州 エデン プレーリーにあるストラタシス,インコーポレイテッドによって開発された、溶融堆積モデリングシステムが含まれる。構築チャンバ12は、被包された環境を構成し、該環境内において、基台14と、構台16と、押出ヘッド18とを有する。押出ヘッド18は、3Dオブジェクト(3Dオブジェクト20と称する)と該3Dオブジェクトに対応する支持構造(支持構造22と称する)とを構築するためのものである。3Dオブジェクト20及び支持構造22の幾何学的な形状は単なる例示であることが理解され、また、システム10は、様々に異なる幾何学的デザインを有する3Dオブジェクト及び支持構造を構築するのに好適であることが理解される。
【0007】
基台14はプラットフォームであり、このプラットフォームにて3Dオブジェクト20及び支持構造22が構築される。また、基台14は、コンピュータ作動のコントローラ(図示なし)から提供される信号に基づいて、鉛直なZ軸に沿って移動する。構台16は、ガイドレールシステムであり、このガイドレールシステムは、コンピュータ作動のコントローラから提供される信号に基づいて、水平なx−y平面にて、構築チャンバ12内で押出ヘッド18を移動させるよう構成されている。水平なx−y平面は、x軸及びy軸(図1に図示なし)によって規定される平面であって、x軸、y軸、z軸は、互いに直角をなしている。本明細書で使用されているように、用語「軸」は、空間座標系(例えば、デカルト座標系)の座標軸をさす。
【0008】
押出ヘッド18は、2つの端部を有する押出ヘッドであって、基台14において一層毎に3Dオブジェクト20及び支持構造22を構築するために、構台16によって支持されている。以下に説明されるように、押出ヘッド18は、「構築状態」と「支持状態」との間で切替えられるように構成されている。押出ヘッド18は、構築状態では3Dオブジェクト20のための構築材料を堆積し、支持状態では支持構造22のための支持材料を堆積する。好適な実施形態では、構築材料及び支持材料は、それぞれ、連続したフィラメントとして押出ヘッド18へ供給される。好適なフィラメントの例、及び、システム10へフィラメントを供給するための好適なアセンブリの例は、スワンソンらによる米国特許第6,923,634号、及び、コームらによる米国特許第7,122,246号に開示されている。材料は、本明細書中では、構築材料及び支持材料として説明されているが、押出ヘッド18での使用に好適な材料としては、押し出し可能ないかなる材料(例えば、熱可塑性プラスチック材料)も含む。
【0009】
構築動作中において、押出ヘッド18は、まず構築状態に配置され、ここで、押出ヘッド18が構築材料を連続した路(roads)として堆積させ、3Dオブジェクト20の層を形成する。3Dオブジェクト20の層が完成した後、押出ヘッド18は、支持状態へ切替えられ、押出ヘッド18が支持材料を連続した路(roads)として堆積させ、支持構造22の層を形成する。支持構造22の層は、堆積した構築材料および/または支持材料の後続の層を垂直に支持するために用いられ得る。支持構造22の層が完成した後に、基台14は一層増える度にz軸に沿って低くされ、また、押出ヘッド18は構築状態へと切替え戻されて、3Dオブジェクト20における後続の層を形成する。このプロセスは、3Dオブジェクト20及び支持構造22の各層が完成するまで繰り返される。代替の実施形態では、押出ヘッド18は、まず、支持構造22の層を形成するために支持状態で位置し、その後、構築状態へと切替えられて、3Dオブジェクト20の層を形成してもよい。
【0010】
3Dオブジェクトと該3Dオブジェクトに対応する支持構造(例えば、3Dオブジェクト20及び支持構造22)が1つであっても、押出ヘッド18は、構築状態と支持状態との間で何度も切替えられる。ラピッドマニュファクチャリングプロセスで3Dオブジェクト及び支持構造を大量に製造する場合には、切替えの回数は倍増する。押出ヘッド18を切替えるには、押出ヘッド18の構成要素が機械的に動作することを伴うので、何度も切替えがなされることによって、1つ以上の構成要素に摩耗及びズレが生じる、といった懸念がもたらされ得る。このような摩耗やズレは、結果として生じる3Dオブジェクト及び支持構造の品質及び精度を低減させ得る。しかしながら、以下に説明されるように、押出ヘッド18は、摩耗及びズレが生じる恐れを低減させるために、予防手段を有する。それによって、長時間にわたって使用される構築動作(例えば、ラピッドマニュファクチャリングプロセス)においても、押出ヘッド18を用いることが可能である。
【0011】
図2A及び図2Bは、押出ヘッド18(外側のケーシング及び冷却空気ラインは省略されている)の正面図であって、押出ヘッド18は、図2Aでは構築状態にて配置され、図2Bでは支持状態にて配置されている。図2Aに示されるように、押出ヘッド18は、回路基板ブラケット24と、モータブラケット26と、スパナブロック28と、構築液化ポンプ30と、支持液化ポンプ32と、切替機構34とを備える。回路基板ブラケット24は、第1の取付構造であり、その第1の取付構造はコンピュータ作動のコントローラ(図示なし)と連絡するための、押出ヘッド18の回路基板(図示なし)を有する。モータブラケット26は、第2の取付構造であり、その第2の取付構造は、天井部26aと、壁部26bと、床部26cとを有する。天井部26aと床部26cとは略平行であって、それぞれ壁部26bの対向する端部に接続されている。壁部26bは、回路基板ブラケット24にボルト36で固定されており、それによって、天井部26a及び床部26cは、切替機構34を保持することができる。
【0012】
スパナブロック28は、第3の取付構造であり、その第3の取付構造は、後方向きのボルト(図示なし)によって回路基板ブラケット24に固定され、また、ネジ38によって構台16(図1に示される)に固定されている。ネジ38は、押出ヘッド18が取り外された場合にネジ38が外れ落ちることがないように、係留されていることが望ましい。また、ネジ38は、高加速度で移動中に、構築液化ポンプ30及び支持液化ポンプ32の変位を低減するために、押出ヘッド18の重心に沿って配置されることが望ましい。スパナブロック28は、また、ボルト40によってモータブラケット26の床部26cに固定されている。構築動作中に、押出ヘッド18が構築チャンバ12(図1に示される)を移動している間において、回路基板ブラケット24と、モータブラケット26と、スパナブロック28との間の相対移動を防止するために、回路基板ブラケット24と、モータブラケット26と、スパナブロック28とが互いに強固に固定されていることが望ましい。
【0013】
構築液化ポンプ30は、スパナブロック28に固定された液化ポンプであり、構築材料供給源(図示なし)から構築材料(図示なし)のフィラメントを押し出すためのものである。構築液化ポンプ30は、ベースブロック42と、フィラメント入口44と、フィラメント検出スイッチ46と、モータ48と、駆動輪アセンブリ50と、液化機52と、構築端部54とを備える。ベースブロック42は、液化ポンプ30の一部であり、スパナブロック28に固定されている。そのため、構築液化ポンプ30とスパナブロック28との間の相対移動が妨げられる。フィラメント入口44は、ベースブロック42によって支持されており、構築材料フィラメントを押出ヘッド18へ提供するフィラメント供給ライン(図示なし)の接続点である。フィラメント検出スイッチ46もまた、ベースブロック42によって支持されている。フィラメント検出スイッチ46は、構築材料フィラメントが構築液化ポンプ30に到達したことを検出するための手段を提供する。また、フィラメント検出スイッチ46は、構築液化ポンプ30を取り外した場合における構築材料フィラメントの損失分を検出し得る。
【0014】
モータ48は、駆動輪アセンブリ50を作動させるためにベースブロック42に固定された駆動モータ(例えば、サーボモータ)である。駆動輪アセンブリ50は、ベースブロック42に取り付けられた、車輪と、ギアと、導管とのアセンブリである。フィラメント入口44から液化機52へ構築材料フィラメントの後続部分を供給するために、駆動輪アセンブリ50は、モータ48によって動力を与えられる。モータ48及び駆動輪アセンブリ50の好適な構成の例は、ラボシエールらによる米国特許出願公開公報第2007/0003656号に開示されている。液化機52は、受け取った構築材料フィラメントを溶融させる加熱ブロックであって、それによって、溶融した構築材料が構築端部54へと流れる。構築端部54は、z軸に沿って配列された押出端部であって、溶融した構築材料を押し出して、3Dオブジェクト20(図1に示される)の層を形成する。
【0015】
支持液化ポンプ32は、切替機構34により変換される液化ポンプであって、支持材料供給源(図示なし)から支持材料のフィラメント(図示なし)を押し出すためのものである。支持液化ポンプ32は、ベースブロック56と、フィラメント入口58と、フィラメント検出スイッチ60と、モータ62と、駆動輪アセンブリ64と、液化機66と、構築端部68とを備える。ベースブロック56は、支持液化ポンプ32の一部であり、切替機構34により移動可能に支持されている。フィラメント入口58は、ベースブロック56によって支持されており、支持材料フィラメントを押出ヘッド18へ提供するフィラメント供給ライン(図示なし)の接続点である。フィラメント検出スイッチ60もまた、ベースブロック56によって支持されている。また、フィラメント検出スイッチ60は、支持材料フィラメントが支持液化ポンプ32に到達したことを検出するため、及び、支持液化ポンプ32を取り外した場合の支持材料フィラメントの損失分を検出するために、フィラメント検出スイッチ46と同様に機能する。
【0016】
モータ62は、駆動輪アセンブリ64を作動させるために、ベースブロック56に固定された駆動モータ(例えば、サーボモータ)である。駆動輪アセンブリ64は、ベースブロック56に取り付けられた、車輪と、ギアと、導管とのアセンブリである。フィラメント入口58から液化機66へ支持材料フィラメントの後続部分を供給するために、駆動輪アセンブリ64はモータ62によって動力を与えられる。モータ62及び駆動輪アセンブリ64の好適な構成の例は、モータ48及び駆動輪アセンブリ50に関して既に説明された例を含む。液化機66は、液化機52と類似した熱変換ブロックであって、受け取った支持材料フィラメントを溶融させる。それによって、溶融した支持材料が支持端部68へと流れる。支持端部68は、z軸に沿って配列された押出端部であって、溶融した支持材料を押し出して、支持構造22(図1に示される)の層を形成する。
【0017】
切替機構34は、支持液化ポンプ32の位置をz軸に沿って調整するよう構成された機構であって、トグルモータ70とトルクアセンブリ72とを有する。トグルモータ70は、トルクアセンブリ72に回転力を付与するよう構成されたモータ(例えば、直流(DC)モータ)であって、モータブラケット26の天井部26aに固定されている。トルクアセンブリ72は、モータブラケット26の床部26cに保持されており、トグルモータ70と支持液化ポンプ32とを連結する。これにより、トグルモータ70の回転力によって、支持液化ポンプ32の位置がz軸に沿って調整可能となる。
【0018】
3Dオブジェクト20の層を形成する構築動作中において、押出ヘッド18は構築状態に配置されており、この場合、切替機構34が支持液化ポンプ32を上昇位置にて保持する(図2Aに示される)。上昇位置において、支持端部68は、上昇オフセット距離74の分だけ、z軸に沿って構築端部54より高い位置に位置する。上昇オフセット距離74の好適な距離の例は、少なくとも約1.0ミリメートルの距離を含み、とりわけ好適な距離は約1.3ミリメートルから約3.0ミリメートルの範囲であって、さらにとりわけ好適な距離は約1.5ミリメートルから約2.0ミリメートルの範囲である。上昇オフセット距離74があることによって、構築液化ポンプ30は、支持端部68の干渉無く、構築材料の路(roads)を押し出して3Dオブジェクト20の層を形成することができる。さらには、上昇オフセット距離74があることによって、支持材料が3Dオブジェクト20に混入される恐れが低減される。押出ヘッド18が構築状態に配置されている間に、支持材料の残存量が支持液化ポンプ32から浸出する可能性があるが、支持端部68を上昇オフセット距離74の分だけ構築端部54より高く位置させることで、残存する支持材料が形成中の3Dオブジェクト20の層と接触する恐れが低減される。
【0019】
押出ヘッド18が構築状態に配置されている間は、モータ48及び駆動輪アセンブリ50は、構築材料フィラメントの後続部分を液化機52に供給する。液化機52には温度勾配が存在し、この温度勾配によって、構築材料フィラメントは液化機52を通過する間に溶融する。液化機52の温度勾配は、使用される構築材料によって異なり得るが、構築材料フィラメントの未溶融部分が、溶融した部分を液化機52及び構築端部54から押し出すピストンとして機能し得るような温度勾配が好ましい。上述のように、押し出された構築材料は、連続した路(roads)として堆積して、3Dオブジェクト20の層を形成する。
【0020】
3Dオブジェクト20の所定の積層が完了するとモータ48が停止し、それによって構築液化ポンプ30を通過する押出し処理が停止する。そして、トグルモータ70は、回転矢印76の方向にトルクアセンブリ72を回転させる。トルクアセンブリ72が回転矢印76の方向に回転することで、支持液化ポンプ32は、その支持液化ポンプ32が下降位置に到達するまで、z軸に沿って下方向へ移動する(矢印78で示される)。支持液化ポンプ32が下降位置に到達すると、トグルモータ70が、回転矢印76の方向に、低量から中程度の量の回転力をトルクアセンブリ72に付与し続けて、支持液化ポンプ32が下降位置に保持されることが好ましい。これによって、以下に説明されるように、押出ヘッド18を、構築チャンバ12(図1に示される)にて支持状態で移動させる間において、支持液化ポンプ32は、構築液化ポンプ30に対して水平または垂直に移動することがない。
【0021】
図2Bは、支持状態にて配置されている押出ヘッド18を示しており、この場合、切替機構34が支持液化ポンプ32を下降位置にて保持する。下降位置において、支持端部68は、下降オフセット距離80の分だけ、z軸に沿って構築端部54より低い位置に位置する。下降オフセット距離80の好適な距離の例は、少なくとも約1.0ミリメートルの距離を含み、とりわけ好適な距離は約1.3ミリメートルから約3.0ミリメートルの範囲であって、さらにとりわけ好適な距離は約1.5ミリメートルから約2.0ミリメートルの範囲である。下降オフセット距離80があることによって、支持液化ポンプ32は、構築端部54の干渉を受けること無く、支持材料の路(roads)を押し出して支持構造22(図1に示される)を形成することができる。さらには、上昇オフセット距離74(図2Aに示される)に関する上記説明と同じように、下降オフセット距離80があることによって、構築材料が支持構造22に混入する恐れが低減される。
【0022】
図2A及び図2Bに示される実施形態では、支持液化ポンプ32は、上昇位置(図2Aに示される)及び下降位置(図2Bに示される)の両方の位置においてz軸に沿って延在する。具体的には、支持液化ポンプ32が上昇位置にある場合及び下降位置にある場合の両場合において、支持端部68はz軸に沿って延出する。そのため、本実施形態では、支持液化ポンプ32は予めz軸に沿って配置されており、上昇位置から下降位置へと移動した後に、支持材料の押し出しを開始するために、支持液化ポンプ32を再調整する必要はない。これによって、構築動作中に必要とされる時間が短縮される。
【0023】
押出ヘッド18が支持状態にて配置されている間は、モータ62によって、駆動輪アセンブリ64は、支持材料フィラメントの後続部分を液化機66に供給する。液化機66には温度勾配が存在し、この温度勾配によって、支持材料フィラメントは液化機66を通過する間に溶融する。液化機66の温度勾配は、使用される支持材料によって異なり得るが、支持材料フィラメントの未溶融部分が、溶融した部分を液化機66及び構築端部68から押し出すピストンとして機能し得るような温度勾配が好ましい。押し出された支持材料は、連続した路(roads)として堆積して、支持構造22の層を形成する。
【0024】
支持構造22の所定の積層が完了するとモータ62が停止し、それによって支持液化ポンプ32を通過する押出し処理が停止する。そして、トグルモータ70は、回転矢印82の方向にトルクアセンブリ72を回転させる。回転矢印82の方向は、回転矢印76(図2Aに示される)の方向とは反対の回転方向である。トルクアセンブリ72が回転矢印82の方向に回転することで、支持液化ポンプ32は、その支持液化ポンプ32が上昇位置に到達するまで、z軸に沿って上方向へ移動する(矢印84で示される)。支持液化ポンプ32が上昇位置に到達すると、トグルモータ70が、回転矢印82の方向に、低量から中程度の量の回転力をトルクアセンブリ72に付与し続けて、支持液化ポンプ32が上昇位置に保持されることが好ましい。これによって、押出ヘッド18を構築チャンバ12(図1に示される)にて構築状態で移動させる間において、支持液化ポンプ32は、構築液化ポンプ30に対して水平または垂直に移動することがない。
【0025】
代替の実施形態では、トルクアセンブリ72を上述の回転とは逆に回転させて、支持液化ポンプ32を上昇及び下降させる。本実施形態では、トルクアセンブリ72が回転矢印82の方向に回転した場合に、支持液化ポンプ32は、矢印78の方向(図2Aに示される)にz軸に沿って下降する。また、トルクアセンブリ72が回転矢印76の方向に回転した場合に、支持液化ポンプ32は矢印84の方向にz軸に沿って上昇する。もう1つの代替の実施形態では、構築液化ポンプ30が切替機構34を介してz軸に沿って調整可能であって、支持液化ポンプ32がスパナブロック28に固定されるように、構築液化ポンプ30が支持液化ポンプ32と置換される。
【0026】
図3は、押出ヘッド18の正面斜視図であって、本図では、回路基板ブラケット24と、モータブラケット26と、スパナブロック28と、フィラメント入口44及び58と、フィラメント検出スイッチ46及び60とは、説明の簡略化のために省略されている。すなわち、図3は、構築液化ポンプ30と、支持液化ポンプ32と、切替機構34とを図示しており、支持液化ポンプ32は下降位置にある(つまり、押出ヘッド18は支持状態にある)。図示されるように、切替機構34は、支持液化ポンプ32のベースブロック56に固定された、リニアベアリングアセンブリ86をさらに備える。リニアベアリングアセンブリ86は、切替機構34が支持液化ポンプ32をz軸に沿って上昇及び下降させる間において、支持液化ポンプ32をガイドするために、スパナブロック28(図2A及び図2Bに図示される)によって保持される。このため、支持液化ポンプ32がz軸に沿って上昇及び下降している間において、支持液化ポンプ32がx−y平面において横方向に移動することが低減される。
【0027】
図4は、トルクアセンブリ72及びリニアベアリングアセンブリ86の拡大正面斜視図である。図示されるように、トルクアセンブリ72は、上部88と、中央部90と、下部92とを有する。上部88は、モータ軸94と、連結ピン96と、連結部98とを有する。モータ軸94は、トグルモータ70から延出しており、トグルモータ70から回転力を受ける、トルクアセンブリ72の一部である。連結ピン96は、その連結ピン96がモータ軸94の長手方向軸に対して直角をなして延出するようにモータ軸94に固定されている。このため、モータ軸94の回転に伴って、連結ピン96をx−y平面にて回転させることが可能である。
【0028】
連結部98は、トグルモータ70及びモータ軸94の下方に延在する。連結部98は一対の通路100を有しており、連結ピン96は、連結部98を回転させるために通路100を通って延出している。図示された実施形態では、通路100は、連結ピン96の半径寸法よりも、大きな寸法を有する。それゆえ、連結ピン96は通路100内に動かないように固定されているわけではなく、x−y平面におけるいずれの回転方向においてもわずかな距離を自由に回転し得るし、また、z軸に沿って垂直に移動し得る。これにより、連結ピン96の回転を制限しかねない、連結ピン96の通路100における摩擦拘束が妨げられる。しかしながら、連結ピン96がいずれの回転方向にも十分に距離を有して回転する場合には、連結ピン96は通路100の鉛直な壁部と接触し、それゆえ、連結ピン96が連結部98を回転させることができる。上述のように、支持液化ポンプ32が、上昇位置または下降位置に配置されている間は、トグルモータ70は、低量から中程度の量の回転力をトルクアセンブリ72に付与し続けることが望ましい。回転力が付与されることによって、連結ピン96は通路100の鉛直な壁部の1つと接触し続けるため、トルクアセンブリ72が反対の回転方向に回転しない。
【0029】
トルクアセンブリ72の中央部90は、上方変位アセンブリ102と、軸受104と、下方変位アセンブリ106と、軸ボルト108とを有する。上方変位アセンブリ102及び下方変位アセンブリ106は、付勢アセンブリであり、支持液化ポンプ32(図3に示される)が上昇位置及び下降位置に達した場合に、それぞれ、トグルモータ70の回転力を圧縮及び吸収する。以下に説明されるように、これによって、支持液化ポンプ32が上昇位置及び下降位置に達した場合に加わる衝撃荷重が低減される。軸受104は、上方変位アセンブリ102と下方変位アセンブリ106との間に配置され、トルクアセンブリ72のラジアル・スラスト荷重を受ける。軸ボルト108は、連結部98と下部92とを内部接続し、上方変位アセンブリ102と、軸受104と、下方変位アセンブリ106との間を支持する。
【0030】
トルクアセンブリ72の下部92は、ネジ軸110と保持ナット112とを有する。ネジ軸110は、長手方向にネジ切りされたアクチュエータ(例えば、アクメスクリュー)であって、このアクチュエータは、軸ボルト108に固定された第1の端部と、保持ナット112にネジにより係合された第2の端部とを有する。保持ナット112は、支持液化ポンプ32のベースブロック56に固定されており、ネジ軸110に対して相補的なネジ溝を有している。ネジ軸110と保持ナット112とがネジにより係合されることによって、ネジ軸110の回転運動が、z軸に沿った保持ナット112の鉛直運動に変換される。保持ナット112の鉛直運動に伴って、支持液化ポンプ32は上昇位置と下降位置との間で移動する。
【0031】
さらに、図4に示されるように、リニアベアリングアセンブリ86は、軸受シャフト114と、リニア軸受116と、スペーサ118と、リニア軸受120とを有する。軸受シャフト114は、ベースブロック56の一端に固定された長手方向の軸であって、z軸に沿ってトルクアセンブリ72に隣接して延在する。リニア軸受116及びリニア軸受120は、軸方向に沿って軸受シャフト114に配設されている。また、リニア軸受116及びリニア軸受120は、スペーサ118によって隔てられている。上述のように、リニアベアリングアセンブリ86は、支持液化ポンプ32が上昇位置と下降位置との間で調整される場合に、支持液化ポンプ32の動作をz軸に沿ってガイドする。
【0032】
図5A及び図5Bは、押出ヘッド18の分解斜視図であって、切替機構34の構成要素と組立てとをさらに示す。図5Aに示されるように、モータブラケット26の天井部26aは開口122を、モータブラケット26の床部26cは開口124を、それぞれ有しており、これら開口122及び開口124を通って、トルクアセンブリ72が貫通する。トグルモータ70は、ボルト126で天井部26aに固定されているため、トグルモータ70はz軸に沿って開口122の上方に位置される。モータ軸94が、開口122を通って挿入されて連結ピン96が連結部98と係合し、連結部98は天井部26aと床部26cとの間に位置する。軸ボルト108は、開口124で床部26cを通って挿入され、それによって、上方変位アセンブリ102と、軸受104と、下方変位アセンブリ106とが、開口124内に位置する。上述のように、ネジ軸110は軸ボルト108に固定されている。それゆえ、ネジ軸110は、z軸に沿って床部26cの開口124の下方に延在する。
【0033】
上方変位アセンブリ102は、スペーサ132とスペーサ134との間に配置された、偏向板128及び130を有する。偏向板128及び130は、付勢要素(例えば、ベレビレ(Belleville)ワッシャ)であって、支持液化ポンプ32(図3に示される)が下降位置に達した場合に加わる衝撃荷重を低減する。これによって、下降位置に達した場合に支持液化ポンプ32に加わる応力の量が低減される。
【0034】
下方変位アセンブリ106は、クリップ136と、偏向板138及び140とを有する。クリップ136は、軸受104を開口124で床部26cに固定するための保持クリップである。偏向板138及び140は、付勢要素(例えば、ベレビレ(Belleville)ワッシャ)であって、支持液化ポンプ32(図3に示される)が上昇位置に達した場合に加わる衝撃荷重を低減する。これによって、上昇位置に達した場合に支持液化ポンプ32に加わる応力の量が低減される。
【0035】
図5Bに示されるように、スパナブロック28は、ボルト孔142と、シャフト開口144と、軸受開口146とを有する。構築液化ポンプ30のベースブロック42は、ボルト148でスパナブロック28に固定されており、ボルト148は、ボルト孔142を通って延在する。上述のように、このように固定されていることにより、構築液化30とスパナブロック28との間の相対的な移動が妨げられる。シャフト開口144は、z軸に沿ってスパナブロック28を貫通するクリアランスホールであり、ネジ軸110が保持ナット112と係合するために貫通する通路を提供する。軸受開口146は、精密ドリルで切削された穴であり、z軸に沿ってスパナブロック28を貫通している。軸受開口146は、支持液化ポンプ32が上昇位置と下降位置との間を移動する場合に支持液化ポンプ32をガイドするためにリニアベアリングアセンブリ86が圧入される通路を提供する。リニアベアリングアセンブリ86と軸受開口146との間の圧入による干渉は、リニアベアリングアセンブリ86が摩擦に勝るのに高すぎず、かつ、支持液化ポンプ32が、支持材料を押し出す間x−y平面で移動しないように調整されることが望ましい。
【0036】
図5Bにさらに示されるように、押出ヘッド18は、スロット係合機構150をさらに備え、スロット係合機構150は垂直スロット152を有する。垂直スロット152は、ベースブロック42に設けられたスロットであって、支持液化ポンプ32がz軸に沿って上昇位置と下降位置との間で移動する範囲を規定する。以下に説明されるように、垂直スロット152の寸法によって、支持液化ポンプ32が低減した量の摩擦抵抗で上昇及び下降することを可能としつつ、支持液化ポンプ32が上昇位置及び下降位置に配置された場合に、支持液化ポンプ32を構築液化ポンプ30にしっかりと保持することが可能である。
【0037】
図6は、支持液化ポンプ32の背面斜視図であって、スロット係合機構150をさらに示す。図示されているように、スロット係合機構150は、さらに、ピン穴154と水平ピン156とを有する。ピン穴154は、支持液化ポンプ32のベースブロック56においてx軸に沿って延在する穴である。水平ピン156は、ピン穴154に固定される係合部材であって、水平ピン156の一部分が、x軸に沿ってピン穴154を貫通して延出するように固定される。構築液化ポンプ30(図5Bに示される)と支持液化ポンプ32とが、スパナブロック28(図5Bに示される)に取り付けられる場合に、水平ピン156は、ベースブロック42(図5Bに示される)の垂直スロット152に配置される。従って、垂直スロット152内におけるz軸に沿った水平ピン156の移動によって、上昇位置と下降位置との間における支持液化ポンプ32の動作の範囲が規定される。
【0038】
1つの代替実施形態においては、垂直スロット152及び水平ピン156の位置は、置換されている。本実施形態では、構築液化ポンプ30(図5Bに示される)のベースブロック42がピン穴154と水平ピン156とを有しており、支持液化ポンプ32のベースブロック56が垂直スロット152を有する。また、スロット係合機構150は、水平ピン156を用いる使用状態にて開示されているが、スロット係合機構150は、様々な異なる形状の係合部材で代用されてもよく、そのような係合部材は、垂直スロット152と係合して、上昇位置と下降位置との間における支持液化ポンプ32が動作する範囲を規定するよう構成されている係合部材である。
【0039】
図7は、支持液化ポンプ32の背面斜視図であって、スロット係合機構158を図示する。スロット係合機構158は、スロット係合機構150(図6に示される)の代替実施形態である。図7に示されるように、スロット係合機構158は、ピン穴160と水平ピン162とを有する。ピン穴160は、液化ポンプ32の背面(背面163と称される)からy軸に沿って延在する穴である。水平ピン162は、ピン穴160に固定される細長のピンであって、その水平ピン162の一部分がy軸に沿ってピン穴160を貫通して延出するように固定される。本実施形態では、垂直スロット152(図5Bに示される)と類似の垂直スロットが、構成要素(図示なし)に配置されている。この構成要素はスパナブロック28(図5Bに示される)と構築液化ポンプ30とに対して移動することがないが、背面163に対向している。それゆえ、水平ピン162は、支持液化ポンプ32の後方で垂直スロットに配置されて、支持液化ポンプ32の動作する範囲が上昇位置と下降位置との間に規定される。従って、本発明によれば、スロット係合機構(例えば、スロット係合機構150及びスロット係合機構158)は、構築液化ポンプ30に対して実質的に移動しない様々な構成要素によって支持液化ポンプ32と係合され得る。
【0040】
図8A及び図8Bは、それぞれ、図2Aにおける領域8A及び図2Bにおける領域8Bの断面図であり、スロット係合機構150をさらに示す。図8Aに示されるように、垂直スロット152は、上部境界164と底部境界166とを有しており、上部境界164及び底部境界166は、z軸に沿った水平ピン156の停止位置を提供する。支持液化ポンプ32を上昇位置に移動させるための切替え操作中において、トグルモータ70は回転矢印82(図2Bに示される)の方向においてトグルアセンブリ72に回転力を付与する。上述のように、回転力が付与されることによって、ネジ軸110を含むトグルアセンブリ72の構成要素が回転する。ネジ軸110と保持ナット112とがねじで係合されていることにより、ネジ軸110の回転運動が、保持ナット112の鉛直運動に変換される。このため、保持ナット112と、ベースブロック56と、水平ピン156と、支持液化ポンプ32の残りの構成要素とが、矢印84(図2Bに示される)の方向に上昇する。
【0041】
ネジ軸110が回転し続けることによって、水平ピン156が上部境界164と接触するまで、支持液化ポンプ32が上昇する。この時点で、支持液化ポンプ32は、上昇位置に到達しており、押出ヘッド18は構築状態にある。上部境界164があることによって、トグルモータ70から出力される力にかかわらず、支持液化ポンプ32は、上昇位置よりも高い位置へ移動することが防止される。上述のように、トグルモータ70から過剰に付与された回転力は、偏向板128及び130(図5Aに示される)によって吸収される。
【0042】
図8Bは、支持液化ポンプ32が下降位置に配置されている、スロット係合機構150を示す。支持液化ポンプ32を上昇位置から下降位置に切り替える場合に、トグルモータ70は、回転矢印76(図2Aに示される)の方向においてトグルアセンブリ72に回転力を付与する。回転力が付与されることによって、ネジ軸110を含むトグルアセンブリ72の構成要素が回転し、この回転方向は、保持ナット112と、ベースブロック56と、水平ピン156と、支持液化ポンプ32の残りの構成要素とが、矢印78(図2Aに示される)の方向に下降するのと同じ方向である。
【0043】
ネジ軸110が回転し続けることによって、水平ピン156が底部境界166と接触するまで、支持液化ポンプ32が下降する。この時点で、支持液化ポンプ32は、下降位置に到達しており、押出ヘッド18は支持状態にある。底部境界166があることによって、トグルモータ70から出力される力にかかわらず、支持液化ポンプ32が下降位置よりも低い位置へ移動することが防止される。上述のように、トグルモータ70から過剰に付与された下向きの力は、偏向板138及び140(図5Aに示される)によって吸収される。
【0044】
図9A及び図9Bは、スロット係合機構150の側面図であって、垂直スロット152と水平ピン156(断面図で示された水平ピン156)とを示す。図9Aに示されるように、水平ピン156は、垂直スロット152の上部境界164に配置されており、これは上昇位置にある支持液化ポンプ32の位置に対応する。垂直スロット152は、さらに、左側境界168と右側境界170とを有しており、左側境界168と右側境界170とは、垂直スロット152における対向している垂直な壁である。左側境界168と右側境界170とは、y軸に沿って横方向オフセット距離172の分だけ離間しており、横方向オフセット距離172は、y軸に沿った左側境界168と右側境界170との間の平均の距離である。
【0045】
横方向オフセット距離172は、水平ピン156の寸法よりも大きいことが望ましく、それによって、水平ピン156が上昇位置と下降位置との間でz軸に沿って移動する場合に、垂直スロット152と水平ピン156との摩擦抵抗が低減される。横方向オフセット距離172の好適な距離の例は、水平ピン156の寸法の100%より大きい距離を含み、とりわけ好適な距離は、水平ピン156の寸法の100%を越え、水平ピン156の寸法の約120%までの範囲にある距離であって、さらにとりわけ好適な距離は、水平ピン156の寸法の約105%から水平ピン156の寸法の約110%までの範囲にある距離である。
【0046】
左側境界168及び右側境界170は、収束壁部174及び176を有する上部境界164に向かって収束しているので、上部境界164では、逆V字型の形状を形成している。そのため、水平ピン156がz軸に沿って上方へ移動する場合に、水平ピン156が収束壁部174及び176に接触するため、水平ピン156がさらに上方へ移動することが妨げられる。図9Aに示される実施形態において、収束壁部174及び176は、互いに直角をなして配置され、その直角の頂点は上部境界164に位置する。このような配置構成によって、水平ピン156が収束壁部174及び176に接触した場合に、水平ピン156がy軸に沿って横方向に移動するのが防止されつつ、一方では、望ましくはz軸方向に沿った水平ピン156との摩擦抵抗が最小限に抑えられる。
【0047】
上述のように、支持液化ポンプ32が上昇位置に達した場合には、トグルモータ70(図2A及び図2Bに示される)が、中程度の回転力をトルクアセンブリ72(図2A及び図2Bに示される)に付与し続けて、支持液化ポンプ32を上昇位置において保持することが好ましい。この回転力は、水平ピン156を上方向に引き上げ続け、これによって、水平ピン156と、収束壁部174及び176との接触が維持される。従って、収束壁部174及び176は、支持液化ポンプ32が上昇位置に維持されている間において、水平ピン156がy軸に沿って横方向に移動するのを物理的に妨げる。これによって、望ましくは、支持液化ポンプ32の横方向への移動が低減される。構築動作中、押出ヘッド18は急速な前後移動によってx−y平面を移動し、これによって、押出ヘッド18の構成要素が振動する。スロット係合機構150を用いて支持液化ポンプ32の横方向への移動が低減されることで、支持液化ポンプ32がズレてしまう恐れが低減される。
【0048】
図9Bに示されるように、水平ピン156は、垂直スロット152の底部境界166に配置されており、これは下降位置にある支持液化ポンプ32の位置に対応している。左側境界168及び右側境界170もまた、収束壁部178及び180を有する底部境界166に向かって収束しているので、底部境界166では、V字型の形状を形成している。そのため、水平ピン156がz軸に沿って下方へ移動する場合に、水平ピン156が収束壁部178及び180に接触するため、水平ピン156がさらに下方へ移動することが妨げられる。図9Bに示される実施形態において、収束壁部178及び180は、互いに直角をなして配置され、その直角の頂点は底部境界166に位置する。このような配置構成によって、水平ピン156が収束壁部178及び180に接触した場合に、水平ピン156がy軸に沿って横方向に移動するのが防止されつつ、一方では、望ましくは、z軸方向に沿った水平ピン156との摩擦抵抗が最小限に抑えられる。
【0049】
上述のように、支持液化ポンプ32が下降位置に達した場合には、トグルモータ70(図2A及び図2Bに示される)は、中程度の回転力をトルクアセンブリ72(図2A及び図2Bに示される)に付与し続けて、支持液化ポンプ32を下降位置において保持することが好ましい。この回転力は、水平ピン156を下方向に押し下げ続け、これによって、水平ピン156と、収束壁部178及び180との接触が維持される。従って、収束壁部178及び180によれば、収束壁部174及び176について上述されたのと同様にして、水平ピン156がy軸に沿って横方向に移動することが物理的に防止される。それゆえ、支持液化ポンプ32がズレてしまう恐れがさらに低減される。
【0050】
スロット係合機構150は、また、切替機構34の1つ以上の構成要素が摩耗することに起因したズレが生じる恐れを低減させる。例えば、ネジ軸110と保持ナット112とのネジによる係合が長期間にわたる使用により摩滅した場合に、回転運動から鉛直運動への変換が減少する(悪化する)。しかしながら、支持液化ポンプ32を上昇或いは下降させる場合に、トグルモータ70は回転力を付与し続けるので、水平ピン156は、上昇し続け或いは降下し続けて、それぞれ、上部境界164及び底部境界166に到達する。それゆえ、切替機構34は、構成要素の摩滅を補償することができ、トグルモータ70を開ループの処理制御装置によって制御することが可能となる。従って、3Dオブジェクト及び3Dオブジェクトに対応する支持構造を構築するための構築状態と支持状態とで、押出ヘッド18が切替え可能となるための良好な耐久性及び信頼性が、切替機構34によって提供される。
【0051】
図10は、押出ヘッド18(図1から図3に示される)の代替実施形態である、押出ヘッド182を示す正面斜視図である。押出ヘッド182は、追加の液化ポンプと切替機構とを備える。図10に示されるように、押出ヘッド182は、構築液化ポンプ184と、支持液化ポンプ186と、補助液化ポンプ188と、切替機構190と、切替機構192とを備える。押出ヘッド182は、外側のケーシングと、冷却空気ラインと、回路基板ブラケットと、モータブラケットと、スパナブロックと、各液化ポンプに対するフィラメント入口と、各液化ポンプに対するフィラメント検出スイッチ(図示なし)とを備える。図10に示される実施形態において、構築液化ポンプ184と、支持液化ポンプ186と、切替機構190とは、構築液化ポンプ30と、支持液化ポンプ32と、切替機構34とについて上述したのと同様に機能する。
【0052】
補助液化ポンプ188及び切替機構192は、押出ヘッド182の移動可能な追加の液化ポンプを提供する。補助液化ポンプ188は、第3の材料を押し出すためのものであって、支持液化ポンプ32と同様に機能する。第3の材料は、様々な押し出し可能な構築材料及び支持材料であってよく、例えば、異なった色の材料、異なった材料組成、またそれらの組み合わせからなる材料である。さらに、補助液化ポンプ188は、構築液化ポンプ184及び支持液化ポンプ186とは異なる流速で第3の材料を押し出すために、異なる先端の寸法を採用しても良い。
【0053】
切替機構192は、回路基板ブラケットと、モータブラケットと、スパナブロックとに、固定されたおよび/または係合された機構である。切替機構192は、切替機構34と同様にして、z軸に沿って補助液化ポンプ188の位置を調整するように構成されている。構築液化ポンプ184に対する補助液化ポンプ188の、好適な上昇オフセット距離及び降下オフセット距離は、支持液化ポンプ32について上述された距離(すなわち、上昇オフセット距離74及び下降オフセット距離80)を含む。
【0054】
構築動作中において、構築液化ポンプ184が構築材料を押し出している(つまり、押出ヘッド182が構築状態に配置されている)場合に、支持液化ポンプ186及び補助液化ポンプ188は、それぞれ、切替機構190及び切替機構192によって、上昇位置に保持される。堆積動作が完了すると、支持液化ポンプ186は下降位置に切替えられて、支持材料を押し出してもよい(つまり、押出ヘッド182が支持状態に配置される)。この時点で、補助液化ポンプ188は、上昇位置に保持されることが望ましい。支持液化ポンプ186及び補助液化ポンプ188は、支持液化ポンプ186が上昇位置に切替えられ、また、補助液化ポンプ188が下降位置に切替えられるように、位置を置換されてもよい。その後、押出ヘッド182は第3の状態に配置され、また、補助液化ポンプ188が、構築液化ポンプ184または支持液化ポンプ186に干渉されることなく、第3の材料を押し出し得る。
【0055】
1つの実施形態では、補助液化ポンプ188は、スロット係合機構158(図7に示される)と同様に機能するスロット係合機構(図示なし)が用いられて構築液化ポンプ184と係合する。そのため、構築液化ポンプ184は、スロット係合機構150(図6に示される)に対応する横方向のスロット係合機構(図示なし)を備え、支持液化ポンプ186と係合してもよい。また、構築液化ポンプ184は、スロット係合機構158に対応する後方スロット係合機構を備え、補助液化ポンプ188と係合してもよい。あるいは、スロット係合機構は、構築液化ポンプ184に対して実質的に移動しない様々な構成要素によって、液化ポンプ186及び188と係合してもよい。
【0056】
押出ヘッド182によって、3Dオブジェクト及び3Dオブジェクトに対応する支持構造を構築するための追加の材料を押し出す、追加の液化ポンプと切替機構とを用いることが説明される。従って、本発明の押出ヘッドは、複数の液化ポンプと切替機構とを備えてもよく、少なくとも1つの液化ポンプ(例えば、構築液化ポンプ30及び184)が、1つ以上の取付け要素に固定されるのが望ましく、また、残りの液化ポンプ(例えば、支持液化ポンプ32及び186、並びに、補助液化ポンプ188)が、切替機構(例えば、切替機構34、190、及び192)を用いて保持され及び移動されてもよい。本発明は、好ましい実施形態を参照して説明されてきたが、本発明の精神及び本発明の範囲を逸脱することなく、形態及び詳細において変更を行い得ることを当業者は認識するであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
押出ヘッドであって、
少なくとも1つの取付構造と、
前記少なくとも1つの取付構造に固定された第1の液化ポンプと、
前記第1の液化ポンプに隣接して配置された第2の液化ポンプと、
前記少なくとも1つの取付構造に支持された切替機構であって、第1の軸に沿って、前記第1の液化ポンプに対して相対的に前記第2の液化ポンプを移動させるように構成された切替機構と、
前記第2の液化ポンプと部分的に接続され、前記第2の液化ポンプが前記第1の軸に沿って動作する範囲を規定するスロット係合アセンブリと、
を備えることを特徴とする、押出ヘッド。
【請求項2】
請求項1に記載の押出ヘッドであって、
前記スロット係合アセンブリは、
前記第1の軸に沿って互いに離間している第1の境界及び第2の境界を有するスロットと、
前記スロットに部分的に配置されている係合部材と、
を備え、
前記スロットと前記係合部材とのうちの一方が前記第2の液化ポンプに配置されていることを特徴とする、押出ヘッド。
【請求項3】
前記スロットと前記係合部材とのうちの他方が、前記第1の液化ポンプに配置されていることを特徴とする、請求項2に記載の押出ヘッド。
【請求項4】
前記係合部材と、前記スロットの前記第1の境界及び前記第2の境界の少なくとも1つと、が接触することによって、前記第2の液化ポンプが、前記第1の軸に対して垂直な第2の軸に沿って前記第1の液化ポンプに対して相対的に移動することが実質的に妨げられるように構成されていることを特徴とする、請求項2に記載の押出ヘッド。
【請求項5】
請求項1に記載の押出ヘッドであって、
前記切替機構は、
前記少なくとも1つの取付構造に固定されたモータと、
前記モータに動作可能に固定されたネジ切りされたアクチュエータと、
前記第2の液化ポンプに固定され、かつ、前記ネジ切りされたアクチュエータとネジにより係合された、保持要素と、
を備えることを特徴とする、押出ヘッド。
【請求項6】
請求項5に記載の押出ヘッドであって、
前記切替機構は、
前記モータに固定されたモータ軸であって、縦方向の長さを有するモータ軸と、
前記縦方向の長さに対して直行する方向において、前記モータ軸と固定されている連結ピンと、
前記ネジ切りされたアクチュエータに動作可能に固定され、かつ、少なくとも1つのスロットを有する連結部であって、前記少なくとも1つのスロット内で前記連結ピンが延在する、連結部と、
をさらに備えることを特徴とする、押出ヘッド。
【請求項7】
請求項1に記載の押出ヘッドであって、
前記第1の軸に沿って前記第2の液化ポンプが動作する範囲として、第1の位置と第2の位置とを有し、
前記第2の液化ポンプは、構築端部を備え、該構築端部は、前記第2の液化ポンプが前記第1の位置及び前記第2の位置に配置される場合に、前記第1の軸に沿って配列される、
ことを特徴とする、押出ヘッド。
【請求項8】
請求項1に記載の押出ヘッドであって、
前記切替機構は第1の切替機構であり、また、前記スロット係合アセンブリは第1のスロット係合アセンブリであって、
前記押出ヘッドは、
前記第1の液化ポンプに隣接して配置された第3の液化ポンプと、
前記少なくとも1つの取付構造に支持された第2の切替機構であって、前記第3の液化ポンプを、前記第1の軸に沿って前記第1の液化ポンプに対して相対的に移動させるよう構成されている第2の切替機構と、
、前記第3の液化ポンプと部分的に接続され、前記第3の液化ポンプが前記第1の軸に沿って動作する範囲を規定する第2のスロット係合アセンブリと、
を備えることを特徴とする、押出ヘッド。
【請求項9】
押出ヘッドであって、
少なくとも1つの取付構造と、
前記少なくとも1つの取付構造に固定された第1の液化ポンプと、
前記第1の液化ポンプに隣接して配置された第2の液化ポンプであって、スロットと、前記第2の液化ポンプが第1の軸に沿って動作する範囲を規定するために該スロットに配置された係合部材とのうちの、一方を備える第2の液化ポンプと、
前記第1の液化ポンプに対して実質的に移動することのない要素であって、前記スロットと前記係合部材とのうちの、他方を備える要素と、
前記第1の軸に沿って前記第2の液化ポンプを移動させるために、前記第2の液化ポンプと係合する切替機構と、
を備えることを特徴とする、押出ヘッド。
【請求項10】
前記第1の液化ポンプに対して実質的に移動することのない前記要素が、前記第1の液化ポンプの一部分を構成することを特徴とする、請求項9に記載の押出ヘッド。
【請求項11】
前記第2の液化ポンプが前記係合部材を備え、また、前記要素が前記スロットを備えることを特徴とする、請求項9に記載の押出ヘッド。
【請求項12】
請求項9に記載の押出ヘッドであって、
前記スロットが、前記第1の軸に沿って離間する第1の境界及び第2の境界を有しており、
前記係合部材と、前記スロットの前記第1の境界及び前記第2の境界の少なくとも1つと、が接触することによって、前記第2の液化ポンプが、前記第1の軸に対して垂直な第2の軸に沿って前記第1の液化ポンプに対して相対的に移動することが実質的に妨げられるように構成されている、
ことを特徴とする、請求項9に記載の押出ヘッド。
【請求項13】
請求項9に記載の押出ヘッドであって、
前記切替機構は、
前記少なくとも1つの取付構造に固定されたモータと、
前記モータに動作可能に固定されたネジ切りされたアクチュエータと、
前記第2の液化ポンプに固定され、かつ、前記ネジ切りされたアクチュエータとネジにより係合された、保持要素と、
を備えることを特徴とする、請求項9に記載の押出ヘッド。
【請求項14】
請求項13に記載の押出ヘッドであって、
前記第1の軸に沿って前記第2の液化ポンプが動作する範囲として、第1の位置と第2の位置とを有し、
前記第2の液化ポンプは、構築端部を備え、該構築端部は、前記第2の液化ポンプが前記第1の位置及び前記第2の位置に配置される場合に、前記第1の軸に沿って配列される、
ことを特徴とする、押出ヘッド。
【請求項15】
押出ヘッドであって、
少なくとも1つの取付構造と、
前記少なくとも1つの取付構造に固定されたモータと、
前記モータに動作可能に固定されたネジ切りされたアクチュエータであって、前記モータが前記ネジ切りされたアクチュエータを回転させるよう構成されている、ネジ切りされたアクチュエータと、
前記少なくとも1つの取付構造に固定された第1の液化ポンプであって、第1の軸に沿って互いに離間する第1の境界及び第2の境界を有するスロットを備える第1の液化ポンプと、
前記ネジ切りされたアクチュエータとネジにより係合された第2の液化ポンプであって、
前記第1の液化ポンプにて前記第1の境界と前記第2の境界との間にある前記スロットに配置された係合部材を備え、
前記ネジ切りされたアクチュエータの回転によって、前記第2の液化ポンプが前記第1の軸に沿って移動するように構成された第2の液化ポンプと、
を備えることを特徴とする、押出ヘッド。
【請求項16】
請求項15に記載の押出ヘッドであって、
前記係合部材と、前記スロットの前記第1の境界と前記スロットの前記第2の境界とのうちの少なくとも1つと、が接触することによって、前記第2の液化ポンプが、前記第1の軸に対して垂直な第2の軸に沿って前記第1の液化ポンプに対して相対的に移動することが実質的に妨げられるように構成されていることを特徴とする、押出ヘッド。
【請求項17】
請求項15に記載の押出ヘッドであって、
前記モータに固定されたモータ軸であって、縦方向の長さを有するモータ軸と、
前記縦方向の長さに対して直行する方向において、前記モータ軸と固定されている連結ピンと、
前記ネジ切りされたアクチュエータに動作可能に固定され、かつ、少なくとも1つのスロットを有する連結部であって、前記少なくとも1つのスロット内で前記連結ピンが延在する、連結部と、
をさらに備えることを特徴とする、押出ヘッド。
【請求項18】
前記モータと前記ネジ切りされたアクチュエータとの間において動作可能に固定された、少なくとも1つの偏向板をさらに備えることを特徴とする、請求項15に記載の押出ヘッド。
【請求項19】
請求項15に記載の押出ヘッドであって、
前記スロットが、前記第1の軸に対して垂直な第2の軸に沿って、第1のオフセット距離だけ離間している第3の境界と第4の境界とを有し、第1のオフセット距離は前記係合部材の寸法よりも大きい、
ことを特徴とする、押出ヘッド。
【請求項20】
請求項15に記載の押出ヘッドであって、
前記モータは第1のモータであって、前記ネジ切りされたアクチュエータは第1のネジ切りされたアクチュエータであって、
前記押出ヘッドは、
前記少なくとも1つの取付構造に固定された第2のモータと、
前記第2のモータに動作可能に固定された、第2のネジ切りされたアクチュエータであって、前記第2のモータが第2のネジ切りされたアクチュエータを回転させるよう構成されている、第2のネジ切りされたアクチュエータと、
前記第2のネジ切りされたアクチュエータとネジにより係合された第3の液化ポンプと、
前記第3の液化ポンプと部分的に接続され、前記第3の液化ポンプが前記第1の軸に沿って動作する範囲を規定するスロット係合アセンブリと、をさらに備える、
ことを特徴とする、押出ヘッド。

【図1】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8A】
image rotate

【図8B】
image rotate

【図9A】
image rotate

【図9B】
image rotate

【図10】
image rotate


【公表番号】特表2010−535117(P2010−535117A)
【公表日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−519232(P2010−519232)
【出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【国際出願番号】PCT/US2008/009180
【国際公開番号】WO2009/017739
【国際公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【出願人】(509113977)ストラタシス,インコーポレイテッド (12)
【Fターム(参考)】