説明

振動式粉体切り出し装置

【課題】装置が大型化してコスト高になるのを避けることができるとともに、洗浄、清掃が容易な振動式粉体切り出し装置を提供する。
【解決手段】基台2の上部に粉体を収容する複数のホッパー3が固定され、各ホッパー3のホッパー排出口3Aの下にはそれぞれ排出トラフ4が上下動自在に備えられ、この排出トラフ4は、その上下動の下端側の非切り出し位置にあるときには基台2に支持され、この非切り出し位置よりも上方の切り出し位置にあるときには基台2およびホッパー3に対して非係合状態とされる一方、基台2の下部には、固定された各ホッパー3の排出トラフ4の下方を移動可能な台車5が備えられ、この台車5に昇降可能に設けられた振動器10が上方に位置した排出トラフ4と係脱可能とされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のホッパーに収容された粉体または粉粒体(以下、合わせて粉体と称する。)を切り出して排出し、例えば所定量ずつ計量するのに用いられる振動式粉体切り出し装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
このような粉体切り出し装置としては、例えば特許文献1に側面下部に粉体切り出し部を設けた原料容器を定置して固定可能な固定部と、この固定部に一体に連結する振動発生部とからなる排出駆動部を備え、この排出駆動部を複数のスプリングによって揺動可能に支持したものが提案されている。この特許文献1に記載された粉体切り出し装置では、原料容器を搬送して固定部に固定し、振動発生部から振動を与えて揺動させることにより、原料容器内の粉体や粉粒体を粉体切り出し部から切り出して計量容器に供給し、その重量を計量するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3799440号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このように固定部に固定した原料容器ごと振動させて粉体を切り出す切り出し装置では、一度に切り出される粉体の量が多くて原料容器も大型になると、原料容器を搬送する搬送手段も大型化するとともに、振動発生部にも出力の大きな振動器が必要となり、装置全体として大型化、高コスト化してしまうのが避けられない。また、粉体を排出する粉体切り出し部が原料容器に固定されているので、例えば切り出し部だけを清掃したい場合でも原料容器全体を洗浄しなければならず、大掛かりな作業が必要となる。
【0005】
本発明は、このような背景の下になされたもので、装置が大型化してコスト高になるのを避けることができるとともに、洗浄、清掃が容易な振動式粉体切り出し装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、基台の上部に粉体を収容する複数のホッパーが固定され、各ホッパーのホッパー排出口の下にはそれぞれ排出トラフが上下動自在に備えられていて、この排出トラフは、その上下動の下端側の非切り出し位置にあるときには上記基台に支持されるとともに、この非切り出し位置よりも上方の切り出し位置にあるときには上記基台およびホッパーに対して非係合状態とされて振動可能とされる一方、上記基台の下部には、固定された各ホッパーの上記排出トラフの下方を移動可能な台車が備えられており、この台車に昇降可能に設けられた振動器が上方に位置した上記排出トラフと係脱可能とされていることを特徴とする。
【0007】
このように構成された振動式粉体切り出し装置において、原料容器であるホッパーに収容された粉体は、ホッパー排出口から一旦排出トラフに排出され、この排出トラフが上記振動器によって振動させられることにより、切り出されてゆく。すなわち、複数のホッパーに上下動自在に備えられた排出トラフは、粉体が切り出されないときには、その自重によって上下動の下端側の非切り出し位置に配置されて基台に支持され、ホッパー内の粉体はその一部がホッパー排出口から排出トラフ内に流入した状態で保持される。
【0008】
このような状態から粉体を切り出して排出するには、基台下部の上記台車を移動させて粉体を排出する排出トラフの下方に位置させ、次いでその振動器を上昇させて排出トラフと係合させる。そして、さらに振動器を上昇させると、排出トラフも上昇して上記非切り出し位置よりも上方の切り出し位置に配置され、基台およびホッパーと非係合状態となって振動可能とされるので、この状態で振動器によって排出トラフを振動させることにより、排出トラフ内に流入した粉体は排出トラフのトラフ排出口から切り出されて排出されるとともに、ホッパーからは続けて粉体が排出トラフ内に流入させられる。
【0009】
また、こうして切り出されて排出された粉体を例えば計量容器に収容しながらその重量を計量して、所定量の粉体が切り出されて排出されたなら、振動器の振動を停止して排出トラフとの係合を解くとともに振動器を下降させることにより、排出トラフも下降して上記非切り出し位置に戻り、再び基台に支持されるので、ホッパー内の粉体もその一部がホッパー排出口から排出トラフ内に流入した状態で保持される。従って、次のホッパーの排出トラフの下方に台車を移動させて同様の操作を行うことにより、複数のホッパーに収容された粉体を順次切り出して排出することができる。
【0010】
このように、上記構成の振動式粉体切り出し装置においては、固定された複数のホッパーに対して、移動する台車に備えられた1つの振動器によって粉体を切り出して排出することができるので、ホッパーを搬送したりする場合のように収容される粉体量が多くなってホッパーが大型化するのに伴い搬送手段も大型化しなければならなくなるような事態が生じることはない。しかも、この粉体の切り出しの際に、振動器はホッパー全体を振動させることなく、排出トラフを振動させるだけでよいので、やはりホッパーが大型化しても振動器を大型化する必要はなく、このため、切り出し装置全体が大型化してしまうのを避けることができるとともに、高コストになるのも防ぐことができる。
【0011】
また、基台の上部に固定されたホッパーに対してそれぞれ備えられた上記排出トラフは上下動自在とされていて、すなわちホッパーとは別体とされている。このため、排出トラフを清掃するような場合でも、ホッパーごと洗浄したりする必要はなく、ホッパー排出口を塞いだ上で、排出トラフだけを取り外して清掃することが可能となり、清掃、洗浄を容易に行うことが可能となる。
【0012】
ここで、上述のように排出トラフを、上記非切り出し位置においては基台に支持するとともに、上記切り出し位置においては基台およびホッパーに対して非係合状態として振動可能とし、振動器から与えられる振動によって粉体を切り出し排出可能とするには、例えばコイルスプリングなどの弾性部材によって排出トラフを基台から吊り下げるようにしてもよいが、この場合には、非切り出し位置において排出トラフが安定せずに不用意に粉体が漏れ出たりするおそれが生じる。
【0013】
そこで、このように排出トラフを基台に非切り出し位置において支持するとともに切り出し位置においては非係合状態とするには、上記排出トラフには、上下方向に貫通する貫通孔が形成された被支持部を備えるとともに、上記基台の上部には下方に向けて延びる軸状の支持部材を備えて、この支持部材の上側軸部は上記貫通孔よりも小径とする一方、該支持部材の下端部は上記上側軸部および上記貫通孔よりも大径として、上記貫通孔に上記支持部材の上側軸部を挿通することにより、上記非切り出し位置においては排出トラフを基台から吊り下げるようにして支持するようにするのが望ましい。
【0014】
すなわち、このようにして排出トラフを取り付ければ、排出トラフは被支持部の貫通孔に支持部材の上側軸部が挿通されて上下動させられることになり、この上下動の下端側の非切り出し位置において排出トラフは、被支持部が貫通孔よりも大径となる支持部材の下端部に当接して安定的に支持される。そして、上述のように振動器と係合して上昇させられることにより、排出トラフが上記非切り出し位置よりも上側の切り出し位置に配置されると、被支持部の貫通孔とこれよりも小径となる支持部材の上側軸部との間には間隔があけられるので、この支持部材と干渉することなく排出トラフを振動させて粉体を切り出しすることができる。
【0015】
特に、このような支持部材によって排出トラフを支持する場合には、支持部材の上記下端部の外周面と排出トラフの被支持部の上記貫通孔の内周面とを、下方に向けて漸次拡径する円錐面状とすることにより、粉体の切り出しが終了して振動器とともに下降した排出トラフが非切り出し位置に戻るときには、これら内外周面の円錐面同士が密着して排出トラフが水平方向に位置決めされるので、非切り出し位置において一層安定的に、しかも定位置に排出トラフを支持することが可能となる。
【0016】
さらに、排出トラフのトラフ排出口には、粉体が切り出されない上記非切り出し位置において粉体が漏れ出るのを防ぐのに、このトラフ排出口を塞ぐ蓋体を設けるのが望ましいが、この蓋体が排出トラフ自体に取り付けられていると、粉体を切り出して排出するのに排出トラフを振動させた際、蓋体が閉じてしまって粉体を排出することができなくなったりするおそれが生じる。
【0017】
従って、この非切り出し位置において排出トラフのトラフ排出口を塞ぐ蓋体は、基台側に備えられるのが望ましい。そして、このとき、蓋体は、トラフ排出口側に向けて付勢された状態で開閉自在としておいて、この蓋体を開閉する開閉手段は台車側に設けておけば、粉体を切り出して排出するホッパーの位置に台車が移動したところで、この開閉手段によって蓋体を開放して排出トラフを介し粉体を排出することができるので、振動器と同様に1つの開閉手段によって蓋体を開閉することができ、より効率的である。
【0018】
一方、このようにして非切り出し位置において排出トラフを定位置に支持することができても、台車の移動を正確に制御することができなければ、粉体を切り出しするホッパーの排出トラフ下方に位置した台車の振動器を上昇させたときに、例えば機械的な係脱手段によってこの排出トラフを振動器と確実に係合させて振動させることは困難となる。ところが、重量のかさむ振動器を備えた台車の移動を正確に制御するのも容易ではない。
【0019】
そこで、この振動器と排出トラフを係脱可能とする係脱手段として、排出トラフを磁石に吸着可能な鉄材等の材料によって形成したり、あるいは排出トラフの振動器と係合する部分にこのような材料を配したりする一方で、振動器の上部には電磁石を備えて、この電磁石に排出トラフが吸着、脱着させられることにより振動器を排出トラフと係脱可能とすれば、それほど高精度に台車の移動を制御しなくても電磁石への通電の切替だけで確実に排出トラフを振動器と係脱して振動させることが可能となる。
【0020】
さらにまた、このように台車は、複数のホッパーのうち常に粉体を切り出して排出するホッパーの位置に移動させられるので、この台車に、振動器の上方に位置した排出トラフのトラフ排出口の下方に位置するように計量容器を配設するとともに、この計量容器に排出された粉体を計量する計量器を備えることにより、切り出されて排出された粉体の重量を効率的に計量することが可能となる。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明によれば、複数のホッパーに収容された粉体を1つの振動器によって切り出して排出することができるとともに、ホッパーを搬送したりホッパー全体を振動させたりする必要がないため、ホッパーが大型化しても移動する台車や振動器を大型化する必要もなく、このため装置全体が大型化したりコスト高となったりするのを避けることができる。また、排出トラフだけを取り外すことができるので、その清掃や洗浄を容易かつ効率的に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施形態を示す側面図である。
【図2】図1に示す実施形態の正面図である。
【図3】図1に示す実施形態において非切り出し位置にあるときの排出トラフ周辺を示す拡大側面図である。
【図4】図3におけるA部分の拡大図である。
【図5】図1に示す実施形態において切り出し位置にあるときの排出トラフ周辺を示す拡大側面図である。
【図6】図5におけるA部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1ないし図6は、本発明の一実施形態を示すものである。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的な例示に過ぎず、本発明、その適用、あるいはその用途を限定することを意図するものではない。本実施形態の振動式粉体切り出し装置1は、断面方形やL字形の複数のフレーム材により略直方体状の枠型に組み立てられた基台2と、この基台2の上部に図2に示すように一列に配設されて固定された複数(本実施形態では2つ)のホッパー3と、これらのホッパー3のホッパー排出口3Aの下にそれぞれ備えられた排出トラフ4と、これらの排出トラフ4のさらに下方においてホッパー3が並んだ方向である移動方向(図2における左右方向)に移動可能とされた台車5とから概ね構成されている。ただし、複数のホッパー3の配置は、図2に示すように一列に直線上に配置されたものに限定されず、例えば円周状に配列したり、あるいは台車5が移動可能なように直線と円周を組み合わせたL字状の配列など、当該切り出し装置を配設する場所に応じたレイアウトに配列することができる。
【0024】
粉体が収容されるホッパー3は、上部が円筒状とされるとともに下部は下方に向かうに従い漸次縮径する円錐状とされ、さらにその下端部は上部より小径の円筒状とされて、この下端部の下側開口部が上記ホッパー排出口3Aとされている。なお、このホッパー排出口3Aは通常は開放された状態とされているが、排出トラフ4を清掃する際などには図示されない蓋により閉塞可能とされている。また、複数のホッパー3は本実施形態では同形同大とされている。なお、ホッパー3としては、上部が直方体であって、下部が下方に向かうに従い漸次縮径する角錐状であり、ホッパー排出口の断面が長方形であるホッパーを用いてもよい。
【0025】
排出トラフ4は、本実施形態では断面長方形の有底四角筒状をなし、その長手方向が水平かつ上記移動方向に垂直となるように横置きされて、ホッパー3の下から基台2の一方の側部(図1において右側の側部)に突き出すように延びている。そして、この突き出した排出トラフ4の長手方向一端部(図1、図3、図5において右側の端部)は筒状のまま開口させられてトラフ排出口4Aとされる一方、反対側の他端部は有底四角筒の有底部とされて閉塞されている。なお、この排出トラフ4は、本実施形態では上述のように有底四角筒状をなして横置きされるその本体は、ステンレス鋼等の磁石に吸着されない材質により形成されている。
【0026】
また、この排出トラフ4の上面の上記他端部側には、ホッパー3の下端部がなす円筒よりも十分大径の挿通孔が貫通するように開けられており、ホッパー3の上記下端部は、ホッパー排出口3Aが排出トラフ4内の底面との間に間隔をあけて対向するようにして、この挿通孔から排出トラフ4内に挿入されている。従って、ホッパー3内に収容された粉体は、その一部が排出トラフ4内に流入した状態でこれらホッパー排出口3Aと排出トラフ4の下面との間に充密させられることにより、保持される。なお、この排出トラフ4上面の挿通孔の周りとホッパー3の下端部側の下部外周面との間は、上下方向に伸縮自在な筒状のフレキシブルカバー6によって覆われている。
【0027】
さらに、排出トラフ4の上面には、上記長手方向の他端部と、この上面の上記挿通孔とトラフ排出口4Aとの中間位置とに、互いに同形同大で上記移動方向に延びる細長い板材がそれぞれ取り付けられていて、これらの板材の上記移動方向の両端部は排出トラフ4の上面から突出させられており、これら突出した板材の両端部は被支持部4Bとされて、それぞれに上下方向に貫通する貫通孔4Cが形成されている。なお、貫通孔4Cは下方に向けて漸次拡径する円錐面状とされている。従って、本実施形態では合計4つの被支持部4Bおよび貫通孔4Cが平面視に長方形の各角部に位置するように備えられる。
【0028】
このような排出トラフ4は、基台2の上部に備えられて下方に向けて延びる軸状の支持部材7が、排出トラフ4の上記被支持部4Bの貫通孔4Cに挿通されることにより、基台2から吊り下げられるようにして上下動可能に支持される。この支持部材7は、図4および図6に示すように貫通孔4Cより十分小径で外周にネジが切られた円柱状の上側軸部7Aと、この上側軸部7Aおよび上記貫通孔4Cよりも大径とされた下端部7Bとを有するボルト状の部材であり、平面視において排出トラフ4の4つの貫通孔4Cに対応する位置にそれぞれ配設されている。
【0029】
これらの支持部材7は、上側軸部7Aが下方から排出トラフ4の被支持部4Bの貫通孔4Cに挿通された上で上側軸部7Aのネジに下側のナット8がねじ込まれ、さらに基台2上部の排出トラフ4上側に位置する基台2のフレーム材を上下方向に貫通した取付孔に上側軸部7Aが挿通された上で上側のナット8がねじ込まれて、これら一対のナット8が上記フレーム材を上下から挟み込むことにより、4つの支持部材7の下端部7Bの上下方向の位置が一致させられるように調整可能とされて、基台2に取り付けられる。ここで、支持部材7の下端部7Bの外周面も下方に向けて漸次拡径する円錐面状とされて、そのテーパ角は被支持部4Bの貫通孔4Cの内周面がなす円錐面と等しくされている。
【0030】
従って、こうして支持部材7が貫通孔4Cに挿通された排出トラフ4は、自重によってその上下動の下端に位置した状態では、被支持部4Bが支持部材7の大径の下端部7Bに当接することにより、図2の右側および図3、4に示すように基台2から吊り下げられ、上述のように横置きされて支持される。そして、こうして支持された状態では当該排出トラフ4からの粉体の切り出しは行われず、このときの排出トラフ4の位置が非切り出し位置とされる。
【0031】
一方、図2の左側および図5、6に示すように、この非切り出し位置よりも上方に排出トラフ4が移動させられた状態では、排出トラフ4の被支持部4Bの貫通孔4Cと支持部材7の上側軸部7Aとの間に十分な間隔があけられ、また排出トラフ4の挿通孔とホッパー3の下端部との間にも十分な間隔があけられているので、排出トラフ4は基台2およびホッパー3と係合していない非係合状態とされる。従って、この状態で排出トラフ4は基台2およびホッパー3と干渉することなく振動可能とされ、このときの排出トラフ4の位置が切り出し位置とされて、粉体の切り出しが行われる。
【0032】
なお、本実施形態では、被支持部4Bの貫通孔4C内周面と支持部材7の下端部7B外周面とが円錐面とされているので、排出トラフ4は、上記非切り出し位置ではこれらの円錐面の中心線が互いに一致させられるようにして水平方向に位置決めされる。特に、本実施形態によれば、これらの円錐面が互いに等しいテーパ角とされているので、図4に示すように、これら支持部材7の下端部7B外周面と貫通孔7B内周面とが密着して精度良く位置決めさせられる。
【0033】
また、こうして非切り出し位置において水平方向に位置決めされて支持された排出トラフ4の上記トラフ排出口4Aは、蓋体9によって閉塞される。この蓋体9は、長方形状に開口したトラフ排出口4Aより一回り大きな長方形板状をなしていて、この長方形の四辺には、蓋体9がトラフ排出口4Aを塞いだときに排出トラフ4外周面のトラフ排出口4A側縁部を覆う枠状の壁部が形成されている。
【0034】
ここで、本実施形態ではこの蓋体9は、基台2の上部に回転自在に支持された回転軸9Aに一体に取り付けられており、この回転軸9Aは、排出トラフ4のトラフ排出口4A直上に位置して台車5の上記移動方向に水平に延びるように渡されていて、排出トラフ4が上記非切り出し位置にあるときには、図3に示すように蓋体9は回転軸9Aから吊り下げられて、図示されない例えば捩りコイルバネ等によりトラフ排出口4A側に付勢され、上述のように位置決めされた排出トラフ4のトラフ排出口4Aを塞ぐようにされている。
【0035】
一方、この回転軸9Aには、このように蓋体9がトラフ排出口4Aを塞いだ状態において、排出トラフ4の上記長手方向一端部側の斜め上方に突出するようにレバー9Bが一体に取り付けられており、排出トラフ4を切り出し位置に配置する際には、このレバー9Bを上記捩りコイルバネ等の付勢力に抗して排出トラフ4の長手方向他端側に押圧し、図5に示すように回転軸9Aごと蓋体9を回転させて跳ね上げることにより、トラフ排出口4Aを開放する。そして、このように蓋体9を開閉する開閉手段は、本実施形態では上記台車5に備えられている。
【0036】
ここで、この台車5は、基台2の底部に互いに平行に上記移動方向に延びるように敷設された一対のレール2A上をモータ等の駆動手段によって移動可能とされた台車本体5Aと、この台車本体5A上において上記ホッパー3の下方に配置される振動器10と、これとは反対側の排出トラフ4のトラフ排出口4A下方に位置するように配置される計量器11とを備えている。
【0037】
また、このうち計量器11の上方にはローラーコンベア12が配設されるとともに、このローラーコンベア12を支持する支持台12Aには排出トラフ4の長手方向から見て図2に示すように門型をなす枠体12Bが、排出トラフ4を超えて基台2の上部に至る高さにまで立設されていて、この枠体12Bの上部に上記開閉手段としてエアシリンダ等のシリンダ装置13が設けられている。
【0038】
このシリンダ装置13は、台車5の移動方向においては図2に示すように台車本体5Aの中央部に位置していて、上下方向には図1に示すように蓋体9の上記レバー9Bと等しい高さに配置され、そのシリンダロッド13Aを排出トラフ4の長手方向他端側に水平に出没させるように取り付けられている。また、振動器10も、シリンダ装置13と同じく台車5の移動方向においては台車本体5Aの中央部に配置させられている。
【0039】
そして、この振動器10が、粉体の切り出し操作を行う排出トラフ4の直下に位置したときに、上記移動方向においてこの排出トラフ4の蓋体9の上記レバー9Bの位置にシリンダ装置13が配置されるようになされており、この状態でシリンダロッド13Aを突出させることにより、図5に示すようにシリンダロッド13Aの先端がこの排出トラフ4の蓋体9の上記レバー9Bを上述のように押圧して蓋体9を開放するようにされている。
【0040】
なお、上記ローラーコンベア12上には、排出トラフ4から排出された粉体を収容する計量容器14が配設され、ローラーコンベア12はこの計量容器14を排出トラフ4の長手方向一端側に払い出し可能とされている。また、計量器11はシリンダ装置11Aによって昇降可能とされており、排出トラフ4から計量容器14に粉体が排出されて収容される際には、ローラーコンベア12を構成する複数のローラーの間から計量器11の計量台が突出して計量容器14を持ち上げ、排出された粉体の重量を計量しながら排出が行われるようになされている。
【0041】
さらに、振動器10も、台車本体5A上に配置された支持台10Aと、該振動器10が載置されるテーブル10Bとの間に介装されたシリンダ装置10Cにより、このテーブル10Bごと昇降可能とされている。なお、このテーブル10Bと振動器10との間にはさらに防振ゴム10Dが介装されている。また、シリンダ装置10Cによる振動器10の上昇の上限位置は、後述するようにこの振動器10と係合して上昇させられた排出トラフ4内の底面がホッパー排出口3Aとの間に、ホッパー3内の粉体が排出トラフ4内に流入可能な間隔をあけた位置とされる。なお、シリンダ装置10Cには電動シリンダ、油圧シリンダ、エアシリンダなどを採用することができるが、他に、振動器が大型の場合はテーブルリフターなどを採用することができる。
【0042】
さらにまた、振動器10の上部には電磁石15が備えられている一方、上述のように有底四角筒状をなす本体がステンレス鋼等の磁石に吸着されない材質とされた排出トラフ4の下面には、振動器10が上昇したときに概ねこの電磁石15が接触する位置に、鉄材などの磁石に吸着可能な金属材料により形成された吸着板4Dが取り付けられており、この吸着板4Dに電磁石15が吸着、脱着させられることにより、振動器10は排出トラフ4と係脱可能とされている。なお、本実施形態では、排出トラフ4の長手方向において上記挿通孔を挟んだ2ヶ所に吸着板4Dが配置されるとともに、振動器10には同長手方向において概ね同じ位置に2つの電磁石15が配設されており、すなわち振動器10は複数の位置で排出トラフ4と係脱可能とされている。ただし、本実施形態ではこのように電磁石15を用いて振動器10と排出トラフ4とを係脱可能としているが、特に計量排出する粉体が磁性体の場合は電磁石15の磁力が粉体の切り出しに影響を及ぼすため、電磁石と同様に正確な位置決めを必要としない係脱手段として真空パットやトグルクランプなどを採用することが可能である。
【0043】
次に、このように構成された振動式粉体切り出し装置により、複数のホッパー3のうち1つに収容された粉体を切り出して排出する場合について説明すると、まず台車5の振動器10および計量器11が下降した状態で、シリンダ装置13のシリンダロッド13Aも後退した状態としておいて、計量容器14をローラーコンベア12上に搬入し、台車5を、粉体の切り出し操作を行うホッパー3の排出トラフ4直下に振動器10が位置するように移動させて停止する。なお、台車5の移動は台車本体5Aに備えられたリミットスイッチ5B等により制御される。
【0044】
次に、シリンダ装置11Aによって計量器11を上昇させて計量容器14を持ち上げ、計量容器14のみの重量を計量して計量値を0に合わせる、風袋引きをする。さらに、上述のように振動器10が排出トラフ4の直下に位置すると、上記移動方向においてこの排出トラフ4の蓋体9のレバー9Bの位置にシリンダ装置13が配置されるので、そのシリンダロッド13Aを突出させることによりレバー9Bを上記長手方向他端側に押圧して蓋体9を回転軸9B回りに回転させ、トラフ排出口4Aを開放する。
【0045】
こうしてトラフ排出口4Aが開放されたなら、振動器10上部の電磁石15に通電して磁力を発生させ、シリンダ装置10Cにより振動器10を上昇させて、電磁石15により排出トラフ4下面の吸着板4Dを吸着し、振動器10と排出トラフ4を係合させる。そして、さらに振動器10を排出トラフ4ごと上昇させると、排出トラフ4は、その上下動の下端の非切り出し位置から上方に持ち上げられて切り出し位置に配置され、上述のように基台2およびホッパー3に対して非係合状態となる。
【0046】
そこで、振動器10を上記上限位置に配置し、この切り出し位置内においてホッパー排出口3Aが排出トラフ4内の底面との間に粉体が流入可能な間隔をあけた状態として、振動器10を作動させて排出トラフ4に振動を与えることにより、予め排出トラフ4内に流入していた粉体の一部はトラフ排出口4Aから計量容器14内に排出され、その分、ホッパー3内の粉体が切り出されて排出トラフ4内に流入し、トラフ排出口4Aから順次排出されて計量容器14に収容される。
【0047】
このようにホッパー3内の粉体を排出トラフ4内に切り出してトラフ排出口4Aから計量容器14に排出し、所定の重量の粉体が計量容器14に収容されたなら、振動器10を停止して粉体の排出を終了する。なお、このとき、計量容器14に排出された粉体の重量を逐次計量して、その計量値が目標値に近づいたときには振動器10から排出トラフ4に与えられる振動の振幅を段階的に小さくするように制御することにより、正確に目標値通りの重量の粉体が計量容器14に収容されるようにするのが望ましい。
【0048】
次に、電磁石15への通電を停止して振動器10と排出トラフ4との係合を解き、シリンダ装置10C、11Aによって振動器10および計量器11を下降させると、排出トラフ4はその上下動の下端の非切り出し位置に降下したところで、支持部材7の下端部7Bに被支持部4Bが当接して位置決めされ、再びホッパー3内の粉体の一部が排出トラフ4内の底面とホッパー排出口3Aとの間に充密して保持される。
【0049】
そこで、蓋体9の開閉手段としてのシリンダ装置13のシリンダロッド13Aを後退させることにより、蓋体9が回転して排出トラフ4のトラフ排出口4Aを塞ぎ、この排出トラフ4が備えられたホッパー3からの粉体の切り出し操作が終了する。続いて他のホッパー3に収容された粉体を同じ計量容器14に排出して計量するなら、上記の操作を繰り返し、しかる後に計量容器14をローラーコンベア12から払い出せばよい。
【0050】
このように、上記構成の振動式粉体切り出し装置では、複数のホッパー3から粉体を切り出すのに、ホッパー3を振動器10の位置に搬送するのではなく、振動器10が備えられた台車5をホッパー3の位置に移動するようにしており、しかもホッパー3全体に振動を与えるのではなく、各ホッパー3に備えられた排出トラフ4を振動させるだけでよい。このため、ホッパー3に収容される粉体の量が多くなってホッパー3が大型化しても、振動器10を移動させる台車5のような移動手段が大型化することはなく、また振動器10自体も大型化する必要はないので、装置全体の大型化やコスト高になるのを避けることができる。
【0051】
また、ホッパー3が基台2の上部に固定されているのに対して、上記排出トラフ4は上下動自在とされてホッパー3とは別体とされるので、上述のようにホッパー排出口3Aを蓋で塞いだ上で基台2の上記フレーム材から支持部材7を抜き出すことにより、排出トラフ4だけを取り外すことができる。このため、例えば排出トラフ4だけを清掃したり交換したりするような場合でも、収容された粉体をすべて抜き出してホッパー3ごと洗浄、交換するような必要はなく、メンテナンス性の向上を図ることができる。
【0052】
さらに、本実施形態では、こうして上下動自在とされた排出トラフ4が、この上下動の下端の非切り出し位置においては、支持部材7の下端部7Bに被支持部4Bが当接することにより基台2から吊り下げられるように支持される一方、この非切り出し位置よりも上方の切り出し位置に上昇させられたときには、支持部材7の上側軸部7Aと被支持部4Bの貫通孔4Cとの間に間隔があけられて、基台2およびホッパー3に対して非係合状態され、この切り出し位置において振動が与えられて粉体が切り出し、排出されるようになされている。
【0053】
しかるに、このように排出トラフ4を基台2やホッパー3に対して上下動自在として、その上下動の下端側の非切り出し位置では吊り下げて支持する一方で、これより上方の切り出し位置では非係合状態とするには、例えば基台2からコイルスプリング等より弾性的に吊り下げて支持することも考えられるが、このような場合には上下動の下端側の非切り出し位置が安定せず、ホッパー3から粉体が排出トラフ4に流入し続けて漏れ出たりするおそれがあるのに対し、上述のような構成を採用することにより、本実施形態によれば非切り出し位置で排出トラフ4を確実に安定して支持することができる。
【0054】
しかも、本実施形態では、支持部材7の下端部7Bの外周面と排出トラフ4の被支持部4Bに形成された貫通孔4Cの内周面とが下方に向かうに従い漸次拡径する円錐面状とされていて、排出トラフ4が非切り出し位置にあるときには、これらの円錐面の中心線同士が一致させられることにより、排出トラフ4を水平方向に位置決めして一層安定して支持することができる。特に、本実施形態ではこれらの円錐面が互いに等しいテーパ角とされて、下端部7B外周面と貫通孔4C内周面が全体的に密着するので、さらに一層安定的である。
【0055】
さらに、上述のコイルスプリング等によって排出トラフ4を吊り下げた場合のように、非切り出し位置での排出トラフ4が不安定であると、この非切り出し位置においてトラフ排出口4Aを蓋体9によって塞ごうとしても、トラフ排出口4Aの位置も安定しないため、この蓋体9やその開閉手段は排出トラフ4側に設けなければならない。従って、そのような場合には、個々の排出トラフ4に開閉手段が必要となるとともに、排出トラフ4に与えられる振動によって開閉手段が損傷したり、粉体の排出中に蓋体9が閉じてトラフ排出口4Aから粉体を排出することができなくなったりするおそれがある。
【0056】
ところが、これに対して本実施形態では、特に上述のように非切り出し位置において排出トラフ4が水平方向にも安定的に位置決めされることとも相俟って、蓋体9を基台2側に設けることができ、排出トラフ4に与えられる震動の影響を防ぐことができる。そして、この蓋体9は、非切り出し位置に排出トラフ4があるときにはトラフ排出口4A側に付勢されて、このトラフ排出口4Aを確実に閉塞することができるとともに、粉体の切り出し操作を行う際には、この切り出し操作を行うホッパー3の位置に移動した台車5に備えられた開閉手段によって開放されるので、複数のホッパー3に備えられる排出トラフ4に対して開閉手段が1つで済み、効率的である。
【0057】
一方、本実施形態では、振動器10の上部に電磁石15が取り付けられるとともに、排出トラフ4は、その本体自体がステンレス鋼などの磁石に吸着されない材料により形成される一方で、この本体の下面には、振動器10が上昇したときに電磁石15が概ね接触する位置に、磁石に吸着される鉄材などの金属材料により形成された吸着板4Dが取り付けられており、この電磁石15に通電することで磁力を発生させて吸着板4Dを吸着することにより排出トラフ4と振動器10と係合させ、振動器10からの振動が排出トラフ4に与えられるようにするとともに、通電を停止することで係合が解かれて脱着されるようにして、すなわち排出トラフ4と振動器10とが係脱可能とされている。
【0058】
しかるに、この点、例えば機械的な係脱手段によって排出トラフ4と振動器10とを係脱させることも可能ではあるが、その場合には正確に台車5を移動させて振動器10側の係脱手段を排出トラフ4側の係脱手段の直下に位置させた上で、振動器10を上昇させることにより排出トラフ4と係合させなければならない。これに対して、本実施形態によれば電磁石15が概ね排出トラフ4の下面の下に位置していれば係合可能であるので、台車5を移動させるのにそれほど厳密な制御を要することなく、確実に振動を排出トラフ4に与えることが可能である。
【0059】
なお、本実施形態ではこのように、排出トラフ4の本体自体は磁石に吸着されない材質で形成する一方で、その一部に磁石に吸着される鉄材等の金属材料よりなる吸着板4Dを取り付けているが、排出トラフ4全体を磁石に吸着される鉄材等の金属材料により形成してもよい。
【0060】
さらにまた、上記台車5は、複数のホッパー3のうち粉体の切り出し操作が行われるホッパー3の位置に移動させられて、この台車5に備えられた上記開閉手段としてのシリンダ装置13により排出トラフ4の蓋体9が開閉されるとともに、振動器10によって排出トラフ4が振動させられて粉体がトラフ排出口4Aから排出される。そこで、こうしてトラフ排出口4Aから排出される粉体を収容する計量容器14と、この計量容器14に収容された粉体の重量を計量する計量器11も、本実施形態のようにこの台車5に備えておくことにより、例えば計量器11や計量容器14はホッパー3ごとに備えたりするのに比べて効率的である。
【0061】
さらに、本実施形態では、この台車5に備えられた計量器11上にローラーコンベア12が配設されていて、計量の際には計量器11がシリンダ装置11Aにより上昇してその計量台がローラーコンベア12のローラの間から突出し、計量容器14を持ち上げることにより重量を計量する一方、目標値の重量の粉体が計量容器14に排出された後は、シリンダ装置11Aによって計量器11が下降することにより、粉体を収容した計量容器14はローラーコンベア12上に載置されて払い出し可能とされる。
【0062】
従って、本実施形態によれば、台車5の移動範囲において1カ所に、このローラーコンベア12と連結可能とされてこうして払い出される計量容器14を受けるコンベアを配設しておけば、最終的にいずれのホッパー3から粉体が切り出されても、1台の台車5の移動によってローラーコンベア12ごと計量容器12を移動させてこのコンベアに払い出すことにより、次の工程に円滑に搬送することができるので、一層効率的である。
【符号の説明】
【0063】
1 振動式粉体切り出し装置
2 基台
2A レール
3 ホッパー
3A ホッパー排出口3A
4 排出トラフ
4A トラフ排出口
4B 被支持部
4C 貫通孔
4D 吸着板
5 台車
7 支持部材
7A 支持部材7の上側軸部
7B 支持部材7の下端部
9 蓋体
10 振動器
11 計量器
12 ローラーコンベア
13 シリンダ装置(蓋体9の開閉手段)
14 計量容器
15 電磁石

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台の上部に粉体または粉粒体を収容する複数のホッパーが固定され、各ホッパーのホッパー排出口の下にはそれぞれ排出トラフが上下動自在に備えられていて、この排出トラフは、その上下動の下端側の非切り出し位置にあるときには上記基台から吊り下げられるようにして支持されるとともに、この非切り出し位置よりも上方の切り出し位置にあるときには上記基台およびホッパーに対して非係合状態とされる一方、上記基台の下部には、固定された各ホッパーの上記排出トラフの下方を移動可能な台車が備えられており、この台車に昇降可能に設けられた振動器が上方に位置した上記排出トラフと係脱可能とされていることを特徴とする振動式粉体切り出し装置。
【請求項2】
上記排出トラフには、上下方向に貫通する貫通孔が形成された被支持部が備えられるとともに、上記基台の上部には下方に向けて延びる軸状の支持部材が備えられていて、この支持部材の上側軸部は上記貫通孔よりも小径とされる一方、該支持部材の下端部は上記上側軸部および上記貫通孔よりも大径とされており、上記貫通孔に上記支持部材の上側軸部が挿通されることにより、上記排出トラフは、上記非切り出し位置において上記被支持部が上記支持部材の下端部に当接して支持されるとともに、上記切り出し位置においては上記貫通孔と上記上側軸部との間に間隔があけられて上記非係合状態とされることを特徴とする請求項1に記載の振動式粉体切り出し装置。
【請求項3】
上記支持部材の下端部外周面と上記貫通孔の内周面とは下方に向けて漸次拡径する円錐面状とされていることを特徴とする請求項2に記載の振動式粉体切り出し装置。
【請求項4】
上記基台の上部には、上記非切り出し位置において上記排出トラフのトラフ排出口を塞ぐ蓋体が該トラフ排出口側に向けて付勢された状態で開閉自在に備えられるとともに、この蓋体を開閉する開閉手段は上記台車に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の振動式粉体切り出し装置。
【請求項5】
上記振動器の上部には電磁石が備えられていて、この電磁石に上記排出トラフが吸着、脱着させられることにより、上記振動器は該排出トラフと係脱可能とされることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の振動式粉体切り出し装置。
【請求項6】
上記台車には、上記振動器の上方に位置した上記排出トラフのトラフ排出口の下方に位置するように計量容器が配設されるとともに、該計量容器に排出された上記粉体または粉粒体の重量を計量する計量器が備えられていることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の振動式粉体切り出し装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−106846(P2012−106846A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−257866(P2010−257866)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(000165273)月島機械株式会社 (253)
【Fターム(参考)】