説明

振込機及び振込機を用いたトウの導入方法

【課題】一対のギアロール間へのトウの先通しを、安全にしかも半自動的に行うことができる振込機の提供及びトウの導入方法を提供する。
【解決手段】一対のギアロール2間に対して先通しを行うトウ30を、第1ギアロール12の外周面に接触させ、カバーケース16の下方に配したエアサンクション18を作動させて、第1ギアロール12の外周面に接触しているトウ30を第1ギアロール12の外周面に沿って移動させ、第1ギアロール12と第2ギアロール13との噛合部内に、自動的に挿入させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、梱包容器内に振込まれた炭素繊維前駆体トウ又は耐炎繊維前駆体トウを圧縮して詰込む振込機及びこの振込機を用いたトウの導入方法に関する。
【背景技術】
【0002】
炭素繊維は、比強度、比弾性率、耐火性、耐熱性、耐久性などに優れることから、その適用分野はますます広がってきている。近年、炭素繊維の生産性を上げてコストダウンを図るため、フィラメント数が50,000以上の太い炭素繊維前駆体トウが採用されるようになり、その結果、このような太繊度のトウを梱包したトウパッケージも大型化が余儀なくされている。
【0003】
このパッケージの大型化に対しては、トウの振り落としによる梱包方法が有利であるとされている。また、耐炎繊維前駆体トウに対しても、トウの振り落としによる梱包方法が有利であるとされている。以下においては、炭素繊維前駆体トウや耐炎繊維前駆体トウをまとめた呼称として、トウという用語を用いることにする。
【0004】
トウの振り落としによる梱包方法では、梱包容器の上流側に配した揺動シュートを、トウの幅方向とトウの供給方向とに対して、直交する方向に往復移動させることで、揺動シュートの内部を通過したトウを、揺動シュートのトウ振出し端から梱包容器内に振込むことができる構成となっている。搬送されてきたトウの構成繊維における偏平化形態の状態をより安定化させて、偏平化形態を安定化させたトウを梱包容器内に振込ませるため、揺動シュート内に導入するトウに対してジグザグ状の波形を賦形することが行われている。
【0005】
ジグザグ状の波形を賦形する装置として、揺動シュートの上流側に配した一対のギアロールが用いられている。揺動シュートの上流側に一対のギアロールを配した振込機としては、トウの梱包装置(特許文献1参照)などが提案されている。特許文献1に記載されたトウの梱包装置を本願発明の従来例として、以下において説明することにする。
【0006】
図9に示すように、特許文献1における一対のギアロール50では、軸方向の長さ寸法が同じ長さ寸法として構成されている。一対のギアロール50は、それぞれ対向して配置された円板51の外周縁間に、ギアロール50の軸方向に対して平行な複数のギア歯52が等間隔に形成されている。複数のギア歯52は、パイプまたは丸棒を用いて構成されており、パイプまたは丸棒の断面積のうち半分以上の面積を円板51の外周縁から外周側に露呈させた構成となっている。
【0007】
このように構成されている一対のギアロール50間に、搬送されてきたトウの先端の先通しを行う方法として、従来から行われている先通し方法では、回転を停止させた一対のギアロール50間に、トウの先端部を持っていき、細長い棒等を用いてトウの先端部を対向するギア歯52間に対して交互に挿入させる方法が採用されている。トウの先端部を一対のギアロール50間に挿入させた後には、一対のギアロール50を搬送方向に回転駆動させ、一対のギアロール50間でトウを噛み合わせながら搬送することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−12882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に記載された一対のギアロール間に対して、従来の先通し方法でトウの先端を先通すには、細長い棒を用いてジグザグに噛み合った一対のギアロール50間にトウの先端部を通過させていかなければならず、この先通し作業には、特殊な技能を必要とする。また、細長い棒を用いずに手で挿入させようとした場合には、一対のギアロール50間に手が挟まれてしまうなどの危険を伴ってしまう。
【0010】
本願発明は、一対のギアロール50間へのトウの先通しを、従来から用いられている棒を使った先通しの代わりに、半自動的に先通しを行わせることができる振込機の提供と、当該振込機を用いたトウの導入方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を達成するために、本願発明では、揺動シュートを介して梱包容器内に振込まれた炭素繊維前駆体トウ又は耐炎繊維前駆体トウを圧縮して詰込む振込機において、
前記揺動シュートの上流側に配され、前記揺動シュートに供給する扁平形状の前記トウに対してジグザグ状の波形を賦形する一対のギアロールが、第1ギアロールと第2ギアロールとを有し、
前記第1ギアロールが、軸方向の両端部に配した一対の円板と前記円板間の外周縁側で周方向に沿って等間隔に配設した複数のシャフトとを有し、軸方向の長さ寸法を前記第2ギアロールにおける長さ寸法に対して長く構成され、前記第2ギアロールが、軸方向の両端部に配した前記第1ギアロールに噛み合える端面と前記端面間の外周縁に沿って等間隔に配設した複数のシャフトとを有し、前記第1ギアロールにおける一対の円板間で、一方の前記円板側に偏った状態で配設され、
前記トウの先通しにおいて、前記第1ギアロールと前記第2ギアロールとが噛み合っていない前記第1ギアロールの外周面側に配置したトウを、前記第1ギアロールと前記第2ギアロールとが噛み合った部位に移動させる移動手段が配設され、前記移動手段が、エアサンクション部又はエア噴出し部のうち少なくとも一つを有してなり、前記エアサンクション部又は前記エア噴出し部が、第2ギアロールの幅方向の中央位置及び下部の位置に配設されてなることを最も主要な特徴としている。
【0012】
また、本願発明では、前記トウが前記第1ギアロールの外周面から離れないように、前記一対のギアロールと、前記移動手段との間にガイドが配設されてなることを主要な特徴としている。
【0013】
更に、本願発明では、上述した振込機を用いた、前記トウを前記一対のギアロール間に導入する導入方法であって、前記第2ギアロールとの噛み合い部位から離れた前記第1ギアロールの外周面に接触させた前記トウを、前記第1ギアロールと前記第2ギアロールとの噛み合い部位に移動させることを他の最も主要な特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本願発明では、軸方向の長さが異なる一対のギアロールを用いており、第1ギアロールの両端に設けた一対の円板間で、一方の円板側に偏った状態で第2ギアロールを配設した構成と成っている。
そして、軸方向の長さ寸法としては、第1ギアロールの長さ寸法が、第2ギアロールの長さ寸法に対して長く構成されている。しかも、第2ギアロールを、第1ギアロールにおける一対の円板間に配するとともに、第1ギアロールにおける一方の円板側に偏った状態で配設している。
【0015】
また、第1ギアロールと前記第2ギアロールとが噛み合っていない第1ギアロールの外周面側に配置したトウを、第1ギアロールと第2ギアロールとが噛み合った部位に移動さ
せる移動手段を設けている。
【0016】
このように構成されているので、先通しするトウを第1ギアロールと第2ギアロールとが噛み合った部位から離れた第1ギアロールの外周面に接触させた状態に配設しておけば、移動手段によってトウを第1ギアロールと第2ギアロールとが噛み合った部位に移動させることができる。即ち、トウの先通しを半自動で行わせることができる。
【0017】
即ち、第1ギアロールと第2ギアロールとが噛み合った部位から離れた第1ギアロールの外周面に接触していたトウは、移動手段によって第1ギアロールの外周面上を摺動しながら、第1ギアロールと第2ギアロールとが噛み合っている部位に自動的に挿入されることになる。
【0018】
そして、トウの先通しを行う場合でも、トウを製造した装置から連続的に搬送されて来るトウを、搬送を停止させなくてもトウの先通しを行うことができる。トウの先通しのために、第1ギアロールの外周面に接触させられたトウは、一対のギアロールの回転を停止させている間も、第1ギアロールの外周面に接触しながら排出流路側に排出され続けることになる。尚、排出流路側に排出されたトウは、排出通路に配設したバケット内に溜められている。
【0019】
そして、移動手段を作動させることによって、トウを一対のギアロール間に挿入することができ、一対のギアロール間にトウが挿入された後は、一対のギアロールの下端側においてトウを切断し、切断したトウの先端を揺動シュート内に導入する。これによって、梱包容器内へのトウの振込み作業を再開することができる。切断されたトウはバケット内に溜められ、廃棄されることになる。
【0020】
このように、トウの先端時に第1ギアロールの外周面にトウを接触させておけば、移動手段の作用によってトウは自動的に第1ギアロールと第2ギアロールとが噛み合っている部位に自動的に挿入されることになる。
【0021】
また、第2ギアロールは、第1ギアロールにおける一対の円板間に配されており、しかも、一方の円板側に偏った状態で配設されている。このように構成されているので、第1ギアロールの外周部に沿って移動したトウが、第1ギアロールと第2ギアロールとの噛合部を超えて更に移動してしまうのを防止しておくことができる。
【0022】
このように、本願発明では、トウの先通しにおいて作業者に危険を及ぼすことなく、また、先通し用の棒を用いることなく、確実にトウを一対のギアロール間に挿入させることができる。
【0023】
移動手段としては、一対のギアロールから流出した前記トウの流路に対して交差する方向に流れる空気流を用いることができる。空気流を発生させるために、エアサンクション部又はエア噴出し部を設けておくことができる。エアサンクション部又はエア噴出し部は、少なくとも一方を設けておけばよく、両方を対向させた配置構成にしておくこともできる。
【0024】
エアサンクション部又はエア噴出し部によって発生される空気流としては、第1ギアロールの外周面に接触していたトウが、第1ギアロールの外周面上を摺動しながら、第1ギアロールと第2ギアロールとの噛合部側に移動する方向に対して付勢力を与えることができる構成にしておくことができる。
【0025】
トウが第1ギアロールの外周面から離れないように、一対のギアロールと移動手段との
間にガイドを配しておくことができる。ガイドによって、トウを第1ギアロールと第2ギアロールとが噛み合った位置に移動させることができ、一対のギアロールによるトウの搬送を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】振込機の全体斜視図である。(実施例)
【図2】一対のギアロールの概要を示す斜視図である。(実施例)
【図3】一対のギアロールの配置構成を示す上面図である。(実施例)
【図4】一対のギアロールを覆っているケースの扉を開いた状態を示す上面図である。(実施例)
【図5】第1ギアロールの外周面にトウを接触させた状態を示す上面図である。(実施例)
【図6】一対のギアロールを回転駆動させた状態を示す上面図である。(実施例)
【図7】トウが一対のギアロール間に挿入された状態を示す上面図である。(実施例)
【図8】切替え装置の変形例を示す斜視図である。(実施例)
【図9】一対のギアロールの概要を示す斜視図である。(従来例)
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて以下において具体的に説明する。本願発明の振込機におけるプレス板の構成としては、以下で説明する構成以外にも本願発明の課題を解決することができる形状、配置構成であれば、それらの形状、配置構成を採用することができるものである。
【実施例】
【0028】
図1は、本発明の代表的な実施形態に用いる炭素繊維前駆体トウおよび耐炎繊維トウの振込機の全体的な概略図である。図1に示すように、振込機1は、一対のギアロール2と、揺動シュート3と、梱包容器4を往復動させる往復駆動コンベア5と、プレス板10とを備えた構成となっている。製造されたトウ30は変向ロールによって向きを変えられ、一対のギアロール2間に供給されることになる。一対のギアロール2の下流側にはガイド6を配しておくことができる。ガイド6によって、トウを第1ギアロール12と第2ギアロール13とが噛み合った位置に移動させることができる。そして、揺動シュート3の下方には梱包容器4が配されている。
【0029】
揺動シュート3の下方に配された往復駆動コンベア5は、梱包容器4をトウの幅方向に往復動させる搬送装置として構成されている。往復駆動コンベア5で梱包容器4を往復動させる際において、梱包容器4の折返し位置の上方には、一対のプレス板10がそれぞれ設けられている。
【0030】
図2に示すように、一対のギアロール2は、軸方向の長さを長く構成した第1ギアロール12と軸方向の長さを短く構成した第2ギアロール13とから構成されている。図1、図3に示すように、一対のギアロール2は、カバーケース16内に収納されている。カバーケース16は、トウ30が流れる上下方向が開放された構成になっており、一対のギアロール2の周囲を覆った構成になっている。カバーケース16の前面側には、開閉自在な扉16aが設けられている。扉16aは、安全装置としての機能も有しており、扉16aの開放中は、第1ギアロール12及び第2ギアロール13の回転が停止するように構成されている。
【0031】
第1ギアロール12の両端部には、一対の円板12aが設けられており、一対の円板12aの外周縁側には、ギアロール12の軸方向に対して平行な複数のシャフト12bが円板12aの周方向に沿って等間隔に形成されている。複数のシャフト12bは、パイプまたは丸棒等を用いて構成されており、パイプまたは丸棒の最外周縁が、一対の円板12aの外周縁内に収まるよ
うに構成されている。
【0032】
第2ギアロール13の両端部には、平歯車形状の一対のプレート13aが設けられており、各プレート13aの先端部における形状は丸みを持った形状に形成されている。一対のプレート13a間には、各プレート13aの先端部における丸みをもった形状の径と略同じ径を持ったシャフト13bが配されている。複数のシャフト13bは、第1ギアロール12におけるシャフト12bと同様にパイプまたは丸棒等を用いて構成されている。
【0033】
第2ギアロール13における各プレート13aの先端部及び各シャフト13bは、第1ギアロール12のシャフト12b間に挿入することができる。
【0034】
また、第1ギアロール12におけるシャフト12bにおける最外周縁の外周径と、第2ギアロール13におけるシャフト13bにおける最外周縁の外周径とは、略同じ外周径となるように構成されている。第1ギアロール12の軸方向の長さ寸法は、第2ギアロール13の軸方向の長さ寸法よりも長く構成されている。そして、第2ギアロール13は、第1ギアロール12における一対の円板12a間において、一方の円板12a側に偏った状態で配設されている。
【0035】
例えば、第1ギアロール12の軸方向長さを150mmに構成し、第2ギアロール13の軸方向長さを100mmに構成しておくことができる。また、第1ギアロール12のシャフト12bと第2ギアロール13のシャフト13bとの隙間間隔は、25〜35mmに構成しておくことができる。この離間間隔内にトウ30を挟み込みながら、トウ30に対してジグザグの波形を賦形することになる。
【0036】
第1ギアロール12のシャフト12bと第2ギアロール13のシャフト13bとの離間間隔内にトウ30を挟み込んだ状態が、第1ギアロール12と第2ギアロール13とが噛み合った状態になっているが、本願発明では、第1ギアロール12のシャフト12bと第2ギアロール13のシャフト13bとの離間間隔内にトウ30を挟み込んでいない状態であっても、図3に示す状態になっている場合も、第1ギアロール12と第2ギアロール13とが噛み合った状態として記載している。
【0037】
第1ギアロール12と第2ギアロール13とを等速で反対方向に回転駆動する。これによって、第1ギアロール12と第2ギアロール13との間に挟まれて搬送されるトウ30に対して、第1ギアロール12と第2ギアロール13との間で速度差を生じさせることなく、トウ30を搬送することができる。
【0038】
また、上述したように、パイプまたは丸棒を用いたシャフト12b、13bを構成することによって、一対のギアロール2の軽量化を図ることができ、一対のギアロール2を構成する材料及び一対のギアロール2の製造コストを低減することが可能となる。また、パイプまたは丸棒をボルト及びナット構造を用いて一対の円板12a及び一対の各プレート13aの端面に対して着脱自在に構成しておけば、シャフト12b、13bを構成している一部のパイプまたは丸棒が破損した場合であっても、容易に破損したシャフト12b、13bを交換することが可能となり、メンテナンスも容易に行える。
【0039】
また、第2ギアロール13の各プレート13aの端面に対してパイプまたは丸棒を取り付けるのにボルト又はナットを用いた構成を採用した場合には、ボルト又はナットとトウ30との間で糸がかりが生じてしまうのを避けるため、各プレート13aの端面にザグリを形成しておき、ボルト頭又はナットを埋めた構成にしておくことが望ましい構成となる。
【0040】
また、第2ギアロール13の各プレート13aの端面に嵌合孔を形成し、この嵌合孔に対してシャフト13bを嵌入させる構成としておくこともできる。更に、第1ギアロール12にお
ける円板12aとシャフト12bとにおける取り付け構成としては、第2ギアロール13の各プレート13aの端面とシャフト13bとにおける取り付け構成と同様の取付構成を採用することができる。
【0041】
図3に示すように、一対のギアロール2は、ギアロール用駆動モータ20によって回転駆動され、ギアロール用駆動モータ20の回転は連動ギア22によって、第1ギアロール12と第2ギアロール13とをそれぞれ同期した逆方向への回転に分配される。分配された各回転によって、第1ギアロール12と第2ギアロール13一対のギアロール2とは等速で逆方向に同期回転することができる。
【0042】
図1に示すように、一対のギアロール2の下方にはガイド6が設けられており、一対のギアロール2から搬出されたトウ30をガイド6によって案内して、トウを第1ギアロール12と第2ギアロール13とが噛み合った位置に移動させることができる。トウ30を一対のギアロール2間に先通しする時に、先通したトウ30を第1ギアロール12のシャフト12bと第2ギアロール13のシャフト13bとの隙間内に挟み込ませるため、エアサンクション18が設けられている。
【0043】
エアサンクション18は、第2ギアロール13のセンター位置に設けておくことができる。そして、トウ30の先通し時に、第1ギアロール12と第2ギアロール13とが噛み合っていない第1ギアロール12の外周面側の部位でトウ30の先通しを行ったとき、エアサンクション18からの吸引力によって、トウ30の位置を第1ギアロール12と第2ギアロール13とが噛み合った位置に移動させることができる。
尚、トウ30を第1ギアロール12と第2ギアロール13とが噛み合った位置に移動させる移動方法についての詳細は、図3〜図7を用いて後述する。
【0044】
図示例のエアサンクション18としては、エアサッカーを配した構成を示している。エアサッカーは、空気流入部18aから吹き込まれた空気が、流入管18b内で矢印方向に向きを変えさせられて、流入管18bの入り口19aを負圧状態にする構成になっている。流入管18b内で矢印方向に向きを変えさせられた空気流入部18aからの空気と、負圧状態になった入り口19aから吸引された空気は、ともに流入管18bの出口から流出することになる。
【0045】
尚、エアサンクション18の構成としては、上述したエアサッカーの構成に限定されるものではなく、従来から公知の吸引装置を用いることもできる。また、エアサンクション18の構成の代わりに、ガイド6におけるトウ30の搬送方向とは直交する方向に沿ってトウ30を移動させることができる構成であれば、他の構成を採用することもできる。例えば、ガイド6に対するエアサンクション18の配置位置とは反対側にエア噴出し装置を設けた構成にしておくことができる。
【0046】
一対のギアロール2の下方にガイド6を設けておくことによって、エアサンクション18を第2ギアロール13のセンター位置に設けておかなくても、ガイド6の下流側におけるトウ30に対して吸引力を作用させることができる位置に、エアサンクション18を設けておくことができる。即ち、エアサンクション18からの吸引力によって、一対のギアロール2の下方に来たトウ30をガイド6に沿って移動させ、トウ30を第1ギアロール12と第2ギアロール13とが噛み合った位置に移動させることができる。
【0047】
トウ30の先端部等の不要部位を廃棄するためのバケット25が、一対のギアロール2の下方に配されている。バケット25への廃棄は、エアサンクション18によるエアの吸引を開始することで行うことができる。
【0048】
あるいは、図8(a)〜図8(c)に示すように、切替え棒8aや切替え板8bを用いた構
成としておくこともできる。図8(a)に示した切替え棒8aは、回動部14を中心に回動し、第1ギアロール12の外周部に接触して流下しているトウ30を押圧することによって、揺動シュート3に導入する流路から、往復駆動コンベア5の側方に配したバケット25内に導く流路に切替えることができる。そして、トウ30を揺動シュート3に導入するときには、切替え棒8aを退避位置に回動させておくことができる。
【0049】
また、切替え棒8aを用いる代わりに、図8(b)に示すような下り傾斜の傾斜面を有する切替え板8bを、揺動シュート3に導入する流路を塞ぐ位置に回動させて、第1ギアロール12の外周部に接触して流下しているトウ30を往復駆動コンベア5の側方に配したバケット25内に導く流路に切替えることができる。
【0050】
切替え板8bを回動させる構成の代わりに、摺動駆動部15を介して切替え板8bを切替え板8bの前後方向に摺動させる構成としておくこともできる。このとき、切替え棒8aや切替え板8bを介してトウ30の流路を変更させることで、第1ギアロール12の外周部に接触して流下しているトウ30を、第1ギアロール12の外周部に沿って移動させ、第1ギアロール12と第2ギアロール13との噛合部内に、自動的に挿入させることができる。そして、トウ30を揺動シュート3に導入するときには、切替え板8bを退避位置に退避させておくことができる。
【0051】
揺動シュート3は、ステンレス、アルミ合金、銅合金などの金属板を押圧加工し、溶接などの固定手段によって製作されており、方形の筒状体として構成されている。図1示すように、揺動シュート3のトウ導入口3aでの開口断面は矩形であり、トウ振出し端3bにおける開口断面も矩形に構成されている。
【0052】
揺動シュート3は、トウの幅方向に対して直交する揺動方向Sに往復動することができる。揺動シュート3の揺動方向Sにおける内空の寸法は、トウ導入口3aでの内空の寸法が、トウ振出し端3bでの内空の寸法よりも広く構成されている。
【0053】
また、トウ振出し端3bでの内空の寸法としては、揺動方向Sにおける内空の寸法がトウの幅方向における内空寸法に対して略半分の寸法に狭められた形状に構成されている。例えば、揺動方向S(トウの厚み方向)における内空寸法として、トウ導入口3aでは約170mmに構成し、トウ振出し端3bでは50mmに縮小させた構成としておくことができる。また、トウの幅方向における内空寸法としては、トウ導入口3a及びトウ振出し端3bともに約100mmに構成しておくことができる。
尚、トウ導入口3aにおける内空寸法及びトウ振出し端3bにおける内空寸法としては、梱包容器4内に振込まれるトウ30の厚み、幅寸法に応じて設定することができる。
【0054】
このように、揺動シュート3の内空寸法としては、トウの幅方向においてトウ導入口3a及びトウ振出し端3bでは一定の寸法に構成し、揺動方向Sにおける内空寸法としては、トウ導入口3aにおける寸法よりもトウ振出し端3bでの寸法の方を縮小させた構成にしておくことができる。このように構成しておくことにより、揺動シュート3の内部を走行するトウ30が捻じれてしまうのを防止しておくことができる。この構成によって、トウ30が揺動シュート3から下方に振出されるときに、捻じれを生じることもなく、初期の偏平形態を保持した状態のまま梱包容器4内にトウ30を振込んでいくことができる。
【0055】
揺動シュート3は、図示せぬ揺動用サーボモータによって、トウ30の幅方向に対して直交する方向に往復移動させることができる。そして、図1に示すように、図示せぬ揺動用サーボモータによって駆動される回動軸26が、揺動シュート3の上端縁部に形成されたブラケット24に結合している。ブラケット24は溶接等の固定手段によって揺動シュート3に固定させておくことができる。あるいは、ブラケット24の構成として、揺動シュート3を
構成する金属板を延設させた構成としておくこともできる。
このように、揺動用サーボモータを速度制御装置によって制御することで、直接揺動シュート3の揺動を制御することができる。
【0056】
揺動用サーボモータを用いて揺動シュート3を制御する構成を説明したが、揺動シュート3を支持する図示せぬ可動支持体に対して回動自在に支承し、揺動用サーボモータによって駆動される回動軸26をカム機構やリンク機構などの公知の揺動機構を介して、揺動シュート3が揺動可能となるように構成しておくこともできる。揺動シュート3におけるトウ振出し端3bの揺動幅は、揺動シュート3の下方に配置される梱包容器4において揺動シュート3の揺動方向における内空寸法とほぼ一致している。
【0057】
揺動シュート3は、揺動方向Sへの揺動の他に、梱包容器4に対して上下方向に昇降することができる。即ち、揺動シュート3を支持する図示せぬ可動支持体を図示せぬ昇降用モータによって上下動させることで、揺動シュート3を昇降動させることがでる。例えば、図示せぬ昇降用モータによって正逆回転する昇降用ネジ杆に、揺動シュート3を支持する図示せぬ可動支持体を螺合させると共に、図示せぬ可動支持体を上下方向にガイドする案内杆に沿って摺動できる構成にしておくことで、図示せぬ可動支持体を回転させずに昇降動させることができる。
【0058】
揺動シュート3を上下動させることによって、梱包容器4内に振込まれたトウ30の高さ、即ち、トウの振込み面が上昇するのに対応して、トウの振込み面に干渉しない高さ位置で揺動シュート3を揺動させることができる。
【0059】
本願発明では、図1に示すように、揺動シュート3内を走行するトウ30に対して振出し方向に向かう引張り力を付与するため、揺動シュート3のトウ導入口3aに、揺動シュート内部に向かう空気流をつくり出す給気部23が設けられている。給気部23に代えて、揺動シュート3のトウ振出し端3bの近傍に、振出し方向に向けてエアカーテン状の空気流を作り出す給気部を設けておくこともできる。トウ30が揺動シュート3を通過するとき摩擦による損傷を受けないようにするため、揺動シュート3の内面にはバフ研磨仕上げが施されている。
【0060】
揺動シュート3の下方に配された往復駆動コンベア5は、図1に示すように、複数の回転ロール5aを同一水平面上に並列したロールコンベアから構成されている。複数の回転ロール5aのうち少なくとも一つの回転ロール5aは、駆動ロールとして構成されている。各回転ロール5aの軸端にはスプロケットが備えられており、各スプロケット間には駆動用のチェーンが掛け廻されている。駆動ロールの回転を制御することによって、各回転ロール5aを同期させて同じ方向に等速で回転させることができる。
【0061】
往復駆動コンベア5の構成として、回転ロールを用いた構成を説明したが、往復駆動コンベア5としては回転ロールを用いたロールコンベアの構成に限定されるものではなく、プッシュコンベア、ベルトコンベア等の搬送制御が可能な搬送装置を用いることができる。往復駆動コンベア5において、梱包容器4を往復動させる折り返し位置には、光電管式検出器や近接スイッチ等の位置検出用のセンサが設けられている。
【0062】
位置検出用のセンサによって、往復駆動コンベア5によって搬送されている梱包容器4が往復運動するときの折り返し端部に到達したことを検出すると、この検出信号は図示せぬ制御部に送られることになる。制御部では、受信した信号に基づいて駆動ロールを反転させる制御信号を出力して、駆動ロールの回転及び回転方向を制御する。位置検出用のセンサによって梱包容器4が折り返し端部に到達したことを検出すると、梱包容器4は反対方向に折返される。この制御が、梱包容器4内にトウ30が充填されるまで繰り返し行われるこ
とになる。
【0063】
制御部は、梱包容器4が折り返し位置に到達してから折返しを開始するまでの間に、例えば外部からの制御信号によって、梱包容器4を任意時間停止させておくこともできる。各折返し位置において梱包容器4の移動を停止させていた時間中にも、トウ30を梱包容器4内に振込むことができ、その後に行うプレス板10による押圧操作と相まって、梱包容器4内に振込まれたトウ幅方向での端部まで隙間なくトウ30を振込むことができる。そして、トウ30の振込み状態を改善することができる。またこの停止時間中には、トウ30が充填された梱包容器4を、次の空の梱包容器4に交換することもできる。
【0064】
梱包容器4の往復速度としては、例えば、紡糸供給速度の1/100〜1/16に設定しておくことができる。この速度範囲内で梱包容器4をトウ30の幅方向に往復動させることにより、梱包容器4内に振込まれたトウ30が斜めに倒れ込んでしまうのを防止することができ、均一な状態での収納を可能にできる。
【0065】
図1に示すように、梱包容器4が往復動する際の各折返し位置の上方には、それぞれプレス板10が設けられている。各折返し位置の上方に設けた各プレス板10によって、梱包容器4内に振込まれたトウ30が折返されている両端部を押圧することができる。これによって、梱包容器4内に収納できるトウ30の容積を増大させることができる。
【0066】
図1では、梱包容器4の各折返し位置の上方にそれぞれプレス板10を配設した構成を示しているが、各折返し位置の上方に一対のプレス板10を配置した構成にしておくこともできる。少なくとも、梱包容器4内に振込まれたトウ30が折返される両端部をプレス板10にて押圧することができる構成であれば、梱包容器4の各折返し位置の上方に配されるプレス板10に数に制限が加えられるものではない。
【0067】
梱包容器4の各折返し位置に配された一対のプレス板10は、図示せぬエアシリンダーの伸縮動作によって上下方向に昇降することができる構成となっている。図1では、図示せぬエアシリンダーのピストンロッドに連結した押圧部材21を図示している。
【0068】
プレス板10を昇降動させるエアシリンダーの構成としては、多段シリンダーとして構成しておくこともできる。多段シリンダーを用いた構成にすると、所要のストローク長を確保することができるとともに、シリンダー全体の長さをコンパクトに構成しておくことができる。
【0069】
本願発明では、プレス板10による押圧作業は、大型の梱包容器4であってもトウ30を振込む初期の段階から行うことになる。また、プレス板10の位置を次第に上昇する振込まれたトウ30の振込み面に対して追従させる必要がある。このため、プレス板10を昇降動させるエアシリンダーの伸縮ストロークは、初期の段階を通常の伸縮ストロークとして構成されている。
【0070】
プレス板10はステンレス製の板に複数の開口が形成されている。プレス板10に多数の開口を形成しておくことにより、プレス板10でトウ30を圧縮するときに生じる空気流を、開口を介してプレス板10の裏面側に抜けさせることができる。これにより、トウ30をプレス板10によって効率的に圧縮することができる。
【0071】
ところで、梱包容器4はプレス板10による押圧作業が行われている際にも、往復駆動コンベア5によって折返し点から離れる方向に移動している。この梱包容器4の動きに対してプレス板10を追従させるため、プレス板10の取り付け部における構成として、梱包容器4の往復動方向に対して首振りが可能なヒンジ機構を備えさせておくこともできる。
【0072】
次に図3〜図7を用いて、トウ30の先端を第1ギアロール12と第2ギアロール13とが噛み合った部位に移動させる移動方法について説明する。搬送されているトウ30の終端が一対のギアロール2間を通過した後には、新たに搬送されてきたトウ30の先端を一対のギアロール2間に通さなければならない。本願発明では、このような状況になったとき、図3に示すように、一対のギアロール2の回転を停止させる。同時に、図4に示すようにカバーケース16の扉16aを開放させておき、一対のギアロール2が不意に回転を開始してしまうのを防止しておく。
【0073】
即ち、扉16aを開放させている状態では、一対のギアロール2を回転させる制御信号がギアロール用駆動モータ20に対して出力されたとしても、ギアロール用駆動モータ20を駆動する電力の供給を遮断しておくことができる。
【0074】
図4に示す状態から、第2ギアロール13との噛み合いが外れている第1ギアロール12の外周部にトウ30が接触するようにトウ30の先端部をカバーケース16の上方からカバーケース16内に挿入する。このとき、図1に示すようにトウ30の流出流路を揺動シュート3側から往復駆動コンベア5の側方に配したバケット25内に流入させる排出流路となるように切り替えておく。
【0075】
第1ギアロール12の外周部に接触したトウ30は、流下しながら図1に実線で示すようにバケット25内に流入させることができる。尚、図1において点線で示したトウ30は、揺動シュート3を介して梱包容器4内に振込まれている状態を示している。
【0076】
このとき、第1ギアロール12の外周部に接触したトウ30の状態は、図5に示す状態となっている。そして、カバーケース16の扉16aを閉じ、一対のギアロール2を回転させると、エアサンクション18における吸引によって、カバーケース16内ではトウ30に対して、トウ30を第1ギアロール12の外周部に沿った移動が行われる。トウ30は、第1ギアロール12の外周部に沿った移動を行いながら、図7に示すように、第1ギアロール12と第2ギアロール13とが噛み合った部位内に、自動的に挿入されることになる。
【0077】
また、第2ギアロール13は、第1ギアロール12における一対の円板12a間に配されているが、第1ギアロール12の外周部に沿って移動したトウ30が第1ギアロール12と第2ギアロール13との噛合部を超えてしまうのを防止するため、第2ギアロール13の一方のプレート13aの端面を第1ギアロール12の一方の円板12aに近接させた位置に配設しておくことが望ましい構成となる。
【0078】
一対のギアロール2の回転によって、トウ30に対してジグザグ状の波形を賦形され始めると、ジグザグ状の波形が賦形されたトウ30を切断して、切断したトウ30の先端部を揺動シュート3内に導入する。その後、揺動シュート3の揺動や梱包容器4の往復動等を行わせることによって、ジグザグ状の波形が賦形されたトウ30を梱包容器4内に振込んでいくことができる。終端部が切断されたトウ30はバケット25内に収納されて、バケット25とともに廃棄場所に搬送される。
【0079】
尚、第1ギアロール12の外周部に沿った移動を行っているトウ30が、図7に示すように第1ギアロール12と第2ギアロール13との噛合部内に、自動的に挿入され易くするため、第2ギアロール13のプレート13aの端面にガイド面を形成しておくこともできる。
【0080】
即ち、第1ギアロール12の外周部に沿った移動を行ってプレート13aの端面に当接したトウ30が、当接したプレート13aの端面を超えて第1ギアロール12と第2ギアロール13との噛合部内に挿入され易くするため、トウ30が当接するプレート13aの端面の外周縁を底
面とした截頭円錐形状の側面を形成しておくことができる。第1ギアロール12の外周部に沿った移動してきたトウ30が、截頭円錐形状の側面に当接することで、トウ30を第1ギアロール12と第2ギアロール13との噛合部内に容易に挿入することができる。
【0081】
尚、プレート13aの端面は平歯車形状に形成されているので、プレート13aの端面の外周縁を底面とした截頭円錐形状としては、平歯車形状に対応して底面側が等間隔に一部切り込まれた構成となっている。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本願発明は、一対のギアロールに対するトウの先通しに対して好適に適用することができる。
【符号の説明】
【0083】
1・・・振込機
3・・・揺動シュート
3a・・・トウ導入口
3b・・・トウ振出し端
4・・・梱包容器
6・・・ガイド
8a・・・切替え棒
8b・・・切替え板
10・・・プレス板
12・・・第1ギアロール
13・・・第2ギアロール
14・・・回動部
15・・・摺動駆動部
16・・・カバーケース
16a・・・扉
18・・・エアサンクション
18a・・・空気流入部
18b・・・流路管
19a・・・入り口
19b・・・出口
21・・・押圧部材
30・・・トウ
50・・・ギアロール
51・・・円板
52・・・ギア歯
S・・・揺動方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
揺動シュートを介して梱包容器内に振込まれた炭素繊維前駆体トウ又は耐炎繊維前駆体トウを圧縮して詰込む振込機において、
前記揺動シュートの上流側に配され、前記揺動シュートに供給する扁平形状の前記トウに対してジグザグ状の波形を賦形する一対のギアロールが、第1ギアロールと第2ギアロールとを有し、
前記第1ギアロールが、軸方向の両端部に配した一対の円板と前記円板間の外周縁側で周方向に沿って等間隔に配設した複数のシャフトとを有し、軸方向の長さ寸法を前記第2ギアロールにおける長さ寸法に対して長く構成され、
前記第2ギアロールが、軸方向の両端部に配した前記第1ギアロールに噛み合える端面と前記端面間の外周縁に沿って等間隔に配設した複数のシャフトとを有し、前記第1ギアロールにおける前記一対の円板間で、一方の前記円板側に偏った状態で配設され、
前記トウの先通しにおいて、前記第1ギアロールと前記第2ギアロールとが噛み合っていない前記第1ギアロールの外周面側に配置したトウを、前記第1ギアロールと前記第2ギアロールとが噛み合った部位に移動させる移動手段が配設され、
前記移動手段が、エアサンクション部又はエア噴出し部のうち少なくとも一つを有してなり、前記エアサンクション部又は前記エア噴出し部が、第2ギアロールの幅方向の中央位置及び下部の位置に配設されてなる振込機。
【請求項2】
前記トウが前記第1ギアロールの外周面から離れないように、前記一対のギアロールと、前記移動手段との間にガイドが配設されてなる請求項1に記載の振込機。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の振込機を用いた、前記トウを前記一対のギアロール間に導入する導入方法であって、
前記第2ギアロールとの噛み合い部位から離れた前記第1ギアロールの外周面に接触させた前記トウを、前記第1ギアロールと前記第2ギアロールとの噛み合い部位に移動させるトウの導入方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−71936(P2012−71936A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−217561(P2010−217561)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【出願人】(000006035)三菱レイヨン株式会社 (2,875)
【Fターム(参考)】